JP2002113078A - 悪臭センサー型脱臭フィルター - Google Patents
悪臭センサー型脱臭フィルターInfo
- Publication number
- JP2002113078A JP2002113078A JP2000306111A JP2000306111A JP2002113078A JP 2002113078 A JP2002113078 A JP 2002113078A JP 2000306111 A JP2000306111 A JP 2000306111A JP 2000306111 A JP2000306111 A JP 2000306111A JP 2002113078 A JP2002113078 A JP 2002113078A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- filter
- deodorizing filter
- malodor
- type deodorizing
- deodorizing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
- Treating Waste Gases (AREA)
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】悪臭ガスの存在下においてフィルターが変色
し、さらに光反応性半導体を用いた場合には光触媒の効
果によって悪臭分子が分解されると元の状態に戻るフィ
ルター脱臭性能のインジケータ機能を有する脱臭フィル
ターを提供する。 【解決手段】特定の悪臭ガスに反応して変色する悪臭ガ
ス指示薬が脱臭剤・光触媒などに含有されてなる悪臭ガ
スセンサー型脱臭フィルター。
し、さらに光反応性半導体を用いた場合には光触媒の効
果によって悪臭分子が分解されると元の状態に戻るフィ
ルター脱臭性能のインジケータ機能を有する脱臭フィル
ターを提供する。 【解決手段】特定の悪臭ガスに反応して変色する悪臭ガ
ス指示薬が脱臭剤・光触媒などに含有されてなる悪臭ガ
スセンサー型脱臭フィルター。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、悪臭ガス指示薬を
含有した脱臭シートに関する。詳しくは、フィルターに
含有されている悪臭ガス指示薬が特定の悪臭ガスが吸着
することにより変色し、更に光触媒を用いたフィルター
では光触媒の効果によって、一度変色したフィルターが
元の状態まで戻り、フィルターに掛った負荷を視覚的に
捉えることができる光触媒脱臭フィルターに関するもの
である。
含有した脱臭シートに関する。詳しくは、フィルターに
含有されている悪臭ガス指示薬が特定の悪臭ガスが吸着
することにより変色し、更に光触媒を用いたフィルター
では光触媒の効果によって、一度変色したフィルターが
元の状態まで戻り、フィルターに掛った負荷を視覚的に
捉えることができる光触媒脱臭フィルターに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、工場などにおける工業的に発生す
る悪臭や、多量の廃棄物を排出する飲食店やホテルなど
のサービス産業における廃棄物に起因した悪臭が問題と
なっていたが、最近では、自動車内や一般室内などの日
常生活空間における悪臭もクローズアップされてきてい
る。従って、これら悪臭などの有害物質の除去に対する
ニーズが高まっており、悪臭除去装置や悪臭除去フィル
ターなどを組み込んだ空気清浄機の開発が盛んに行なわ
れている。
る悪臭や、多量の廃棄物を排出する飲食店やホテルなど
のサービス産業における廃棄物に起因した悪臭が問題と
なっていたが、最近では、自動車内や一般室内などの日
常生活空間における悪臭もクローズアップされてきてい
る。従って、これら悪臭などの有害物質の除去に対する
ニーズが高まっており、悪臭除去装置や悪臭除去フィル
ターなどを組み込んだ空気清浄機の開発が盛んに行なわ
れている。
【0003】一般の空気清浄機には、活性炭あるいはシ
リカゲルなどを含有するフィルターが使用されており、
活性炭等に悪臭などの有害物質を吸着させる方法がとら
れている。しかしながら、活性炭等は大部分の有害物質
に対して吸着作用しか示さず、一定量の有害物質を吸着
するとフィルターを交換せねばならない、あるいは、周
囲の温度上昇や有害物質の濃度上昇などにより、一度吸
着した有害物質が離脱し易いという問題点があった。
リカゲルなどを含有するフィルターが使用されており、
活性炭等に悪臭などの有害物質を吸着させる方法がとら
れている。しかしながら、活性炭等は大部分の有害物質
に対して吸着作用しか示さず、一定量の有害物質を吸着
するとフィルターを交換せねばならない、あるいは、周
囲の温度上昇や有害物質の濃度上昇などにより、一度吸
着した有害物質が離脱し易いという問題点があった。
【0004】近年、このような問題を解決するために、
有害物質を分解し得る触媒を用いた材料、あるいは該触
媒と活性炭のような吸着剤とを組み合わせた材料が開発
されてきている。例えば、特開平1−234729号公
報では、ハニカム状活性炭表面に光触媒能を有する二酸
化チタンの層を形成してなる脱臭剤を組み込んだ空気調
和機が開示されている。該空気調和機には紫外線ランプ
が装着されており、該脱臭剤に紫外線を照射することに
よって、二酸化チタンの光触媒作用で活性炭に吸着した
有害物質を分解除去する。
有害物質を分解し得る触媒を用いた材料、あるいは該触
媒と活性炭のような吸着剤とを組み合わせた材料が開発
されてきている。例えば、特開平1−234729号公
報では、ハニカム状活性炭表面に光触媒能を有する二酸
化チタンの層を形成してなる脱臭剤を組み込んだ空気調
和機が開示されている。該空気調和機には紫外線ランプ
が装着されており、該脱臭剤に紫外線を照射することに
よって、二酸化チタンの光触媒作用で活性炭に吸着した
有害物質を分解除去する。
【0005】その他にも、特開平2−253848号公
報では、無機質繊維状担体にアナターゼ型酸化チタン、
活性炭、並びにマンガン、鉄、銅、コバルト、ニッケル
などのオゾン分解能を有する成分を担持したオゾン分解
触媒、特開平3−233100号公報では、二酸化チタ
ン、ケイ酸化合物、鉄系金属化合物の混合物と、これに
300nm以上の波長の光を照射する光源とからなる自
動車道トンネル用換気設備、特開平4−256755号
公報では、二酸化チタンなどの光反応性半導体を担持さ
せた粒状パルプからなる光反応性有害物質除去材といっ
た具合に実に様々な有害物質を分解除去可能な材料が開
示されている。
報では、無機質繊維状担体にアナターゼ型酸化チタン、
活性炭、並びにマンガン、鉄、銅、コバルト、ニッケル
などのオゾン分解能を有する成分を担持したオゾン分解
触媒、特開平3−233100号公報では、二酸化チタ
ン、ケイ酸化合物、鉄系金属化合物の混合物と、これに
300nm以上の波長の光を照射する光源とからなる自
動車道トンネル用換気設備、特開平4−256755号
公報では、二酸化チタンなどの光反応性半導体を担持さ
せた粒状パルプからなる光反応性有害物質除去材といっ
た具合に実に様々な有害物質を分解除去可能な材料が開
示されている。
【0006】しかし、これらの脱臭フィルターに共通の
問題点は脱臭効果が実感し難いことである。これまでに
市販されている一部のエアコンや空気清浄機には室内の
臭気物質濃度を判定するセンサーが取付けられているも
のがあるが、脱臭フィルターの効果との因果関係を直接
的に示すものではなく、フィルターの効果を判断できる
指標が模索されている。
問題点は脱臭効果が実感し難いことである。これまでに
市販されている一部のエアコンや空気清浄機には室内の
臭気物質濃度を判定するセンサーが取付けられているも
のがあるが、脱臭フィルターの効果との因果関係を直接
的に示すものではなく、フィルターの効果を判断できる
指標が模索されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するものであり、悪臭ガス指示薬を脱臭フィル
ターの必須成分として使用することにより、臭気物環境
下においてフィルターが変色し、さらに光反応性半導体
の効果によって指示薬が元の状態に戻ることで視覚的に
フィルターの脱臭能力を実感することが可能な脱臭フィ
ルターを提供することを目的とする。
点を解決するものであり、悪臭ガス指示薬を脱臭フィル
ターの必須成分として使用することにより、臭気物環境
下においてフィルターが変色し、さらに光反応性半導体
の効果によって指示薬が元の状態に戻ることで視覚的に
フィルターの脱臭能力を実感することが可能な脱臭フィ
ルターを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するために鋭意検討した結果、臭気ガス指示薬を
用いた脱臭シートを発明するに至った。
を解決するために鋭意検討した結果、臭気ガス指示薬を
用いた脱臭シートを発明するに至った。
【0009】(1)脱臭剤と悪臭ガス指示薬が含有され
てなることを特徴とする悪臭センサー型脱臭フィルタ
ー。
てなることを特徴とする悪臭センサー型脱臭フィルタ
ー。
【0010】(2)光反応性半導体と悪臭ガス指示薬が
含有されてなることを特徴とする光触媒悪臭センサー型
脱臭フィルター。
含有されてなることを特徴とする光触媒悪臭センサー型
脱臭フィルター。
【0011】(3)光反応性半導体と脱臭剤と悪臭ガス
指示薬が含有されてなることを特徴とする光触媒悪臭セ
ンサー型脱臭フィルター。
指示薬が含有されてなることを特徴とする光触媒悪臭セ
ンサー型脱臭フィルター。
【0012】(4)請求項1の悪臭センサー型脱臭フィ
ルターをプリーツ状、ハニカム状、コルゲート状に加工
してなる悪臭センサー型脱臭フィルター加工品。
ルターをプリーツ状、ハニカム状、コルゲート状に加工
してなる悪臭センサー型脱臭フィルター加工品。
【0013】(5)請求項2または3の光触媒悪臭セン
サー型脱臭フィルターをプリーツ状、ハニカム状、コル
ゲート状に加工してなる悪臭センサー型脱臭フィルター
加工品。
サー型脱臭フィルターをプリーツ状、ハニカム状、コル
ゲート状に加工してなる悪臭センサー型脱臭フィルター
加工品。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の悪臭センサー型脱臭フィ
ルターに関わる構成要素を説明する。まず始めに、本発
明の第1の発明における悪臭センサー型脱臭フィルター
の構成から順に詳細に説明する。
ルターに関わる構成要素を説明する。まず始めに、本発
明の第1の発明における悪臭センサー型脱臭フィルター
の構成から順に詳細に説明する。
【0015】本発明に係わる基材としては、織布、不織
布、ネット、並びにスポンジ等の他、ポリエチレンフィ
ルム、ポロプロピレンフィルム、並びにポリエステルフ
ィルムの様な汎用の熱可塑性フィルムや薄板等が挙げら
れる。これらの内、フィルムや薄板等の通気性に乏しい
シートは、微細な穴をあけて通気性を向上させても良
い。その中でも、特に不織布等を用いれば、比較的均一
な通気性を確保することができるばかりか、封入加工も
容易であるため、優位に使用される。
布、ネット、並びにスポンジ等の他、ポリエチレンフィ
ルム、ポロプロピレンフィルム、並びにポリエステルフ
ィルムの様な汎用の熱可塑性フィルムや薄板等が挙げら
れる。これらの内、フィルムや薄板等の通気性に乏しい
シートは、微細な穴をあけて通気性を向上させても良
い。その中でも、特に不織布等を用いれば、比較的均一
な通気性を確保することができるばかりか、封入加工も
容易であるため、優位に使用される。
【0016】不織布は、ポリアミド系繊維、ポリエステ
ル系繊維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊
維、ポリウレタン系繊維、ポリビニルアルコール系繊
維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊
維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリオレフィン系繊
維、フェノール系繊維などの合成繊維、ガラス繊維、金
属繊維、アルミナ繊維、活性炭素繊維などの無機繊維、
木材パルプ、麻パルプ、コットンリンターパルプなどの
天然繊維、再生繊維、あるいはこれらの繊維に親水性や
難燃性などの機能を付与した繊維などを使用し、各種方
法によって製造したものである。
ル系繊維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊
維、ポリウレタン系繊維、ポリビニルアルコール系繊
維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊
維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリオレフィン系繊
維、フェノール系繊維などの合成繊維、ガラス繊維、金
属繊維、アルミナ繊維、活性炭素繊維などの無機繊維、
木材パルプ、麻パルプ、コットンリンターパルプなどの
天然繊維、再生繊維、あるいはこれらの繊維に親水性や
難燃性などの機能を付与した繊維などを使用し、各種方
法によって製造したものである。
【0017】不織布の製造方法については特に制限はな
く、目的・用途に応じて、乾式法、湿式抄造法、メルト
ブロー法、スパンボンド法などで得られたウェブを水流
交絡法、ニードルパンチ法、ステッチボンド法などの物
理的方法、サーマルボンド法などの熱による接着方法、
レジンボンドなどの接着剤による接着方法で強度を発現
させる方法を適宜組み合わせて製造することができる。
く、目的・用途に応じて、乾式法、湿式抄造法、メルト
ブロー法、スパンボンド法などで得られたウェブを水流
交絡法、ニードルパンチ法、ステッチボンド法などの物
理的方法、サーマルボンド法などの熱による接着方法、
レジンボンドなどの接着剤による接着方法で強度を発現
させる方法を適宜組み合わせて製造することができる。
【0018】本発明に関わる吸着剤としては、物理吸着
作用を有するものとして、活性炭、活性白土、ゼオライ
ト、セピオライト、シリカゲル、セラミック、活性アル
ミナ、複合フィロケイ酸塩など、化学吸着作用を有する
ものとして、イオン交換樹脂、酸化鉄などの鉄系化合
物、有機酸など、物理化学吸着作用を有するものとし
て、添着活性炭、天然無機物などが挙げられる。これら
従来汎用の吸着剤を各々単独で、あるいは複数混合して
用いることが可能である。
作用を有するものとして、活性炭、活性白土、ゼオライ
ト、セピオライト、シリカゲル、セラミック、活性アル
ミナ、複合フィロケイ酸塩など、化学吸着作用を有する
ものとして、イオン交換樹脂、酸化鉄などの鉄系化合
物、有機酸など、物理化学吸着作用を有するものとし
て、添着活性炭、天然無機物などが挙げられる。これら
従来汎用の吸着剤を各々単独で、あるいは複数混合して
用いることが可能である。
【0019】本発明に関わる悪臭ガス指示薬としては、
悪臭の存在下で色の変化が起こるものである。例えばホ
ルムアルデヒド指示薬には、C6H4(CH3)2、(NH
2OH)3・H3PO4と酸塩基指示薬、酸化還元色素を使
用すれば良くNOx指示薬にはオルトトリジン、H2S
ガスには酢酸鉛を用いるなど、比較的低濃度で変色する
指示薬であれば特にこれらに限定されるものではない。
悪臭の存在下で色の変化が起こるものである。例えばホ
ルムアルデヒド指示薬には、C6H4(CH3)2、(NH
2OH)3・H3PO4と酸塩基指示薬、酸化還元色素を使
用すれば良くNOx指示薬にはオルトトリジン、H2S
ガスには酢酸鉛を用いるなど、比較的低濃度で変色する
指示薬であれば特にこれらに限定されるものではない。
【0020】不織布などの基材に吸着剤・悪臭ガス指示
薬を内添する場合には、例えば基材の製造時に基材の素
材と共に添加して製造することで本発明の悪臭ガスセン
サー型脱臭フィルターを製造することができる。この
時、カチオン性ポリアクリルアマイド、ポリ塩化アルミ
ニウムなどのカチオン性高分子凝集剤や、該凝集剤と複
合体を形成し、凝集を強化するようなアニオン性ポリア
クリルアマイドなどのアニオン性高分子凝集剤、コロイ
ダルシリカ、ベントナイトなどのアニオン性無機微粒子
を使用し、光触媒の凝集体を形成させておくことが好ま
しい。あるいは、凝集体に微細繊維を含有させること
で、凝集体の機械的強度を一層向上させることも可能で
ある。
薬を内添する場合には、例えば基材の製造時に基材の素
材と共に添加して製造することで本発明の悪臭ガスセン
サー型脱臭フィルターを製造することができる。この
時、カチオン性ポリアクリルアマイド、ポリ塩化アルミ
ニウムなどのカチオン性高分子凝集剤や、該凝集剤と複
合体を形成し、凝集を強化するようなアニオン性ポリア
クリルアマイドなどのアニオン性高分子凝集剤、コロイ
ダルシリカ、ベントナイトなどのアニオン性無機微粒子
を使用し、光触媒の凝集体を形成させておくことが好ま
しい。あるいは、凝集体に微細繊維を含有させること
で、凝集体の機械的強度を一層向上させることも可能で
ある。
【0021】一方、不織布などの基材に光反応性半導体
を塗工する場合には、光反応性半導体を基材に固定する
ための結着剤として、熱可塑性樹脂の水性エマルジョ
ン、皮膜形成性無機物、金属酸化物複合熱可塑性高分子
エマルジョンなどを各々単独で、あるいは必要に応じて
複数組み合わせて光反応性半導体と混合し、各種ブレー
ドコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、バ
ーコーター、ロッドブレードコーター、ショートドウェ
ルコーター、ダイコーター、コンマコーター、リバース
ロールコーター、キスコーター、ディップコーター、カ
ーテンコーター、エクストルージョンコーター、マイク
ログラビアコーター、サイズプレスなどの各種塗工装置
を用いて基材に塗工することで本発明の光触媒基材を製
造することができる。
を塗工する場合には、光反応性半導体を基材に固定する
ための結着剤として、熱可塑性樹脂の水性エマルジョ
ン、皮膜形成性無機物、金属酸化物複合熱可塑性高分子
エマルジョンなどを各々単独で、あるいは必要に応じて
複数組み合わせて光反応性半導体と混合し、各種ブレー
ドコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、バ
ーコーター、ロッドブレードコーター、ショートドウェ
ルコーター、ダイコーター、コンマコーター、リバース
ロールコーター、キスコーター、ディップコーター、カ
ーテンコーター、エクストルージョンコーター、マイク
ログラビアコーター、サイズプレスなどの各種塗工装置
を用いて基材に塗工することで本発明の光触媒基材を製
造することができる。
【0022】ここで熱可塑性樹脂の水性エマルジョンと
して、水中で分散された熱可塑性高分子が、高分子成分
として、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリプロピレン、
ポリエステル、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、ブチ
ラール樹脂などが挙げられる。
して、水中で分散された熱可塑性高分子が、高分子成分
として、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリプロピレン、
ポリエステル、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、ブチ
ラール樹脂などが挙げられる。
【0023】ここで金属酸化物複合熱可塑性高分子エマ
ルジョンとは、熱可塑性高分子エマルジョン表面を金属
酸化物が被覆している形状を有し、皮膜を形成した後も
高分子成分と金属酸化物成分が分離して海島構造を保つ
特性を有するものである。
ルジョンとは、熱可塑性高分子エマルジョン表面を金属
酸化物が被覆している形状を有し、皮膜を形成した後も
高分子成分と金属酸化物成分が分離して海島構造を保つ
特性を有するものである。
【0024】また、金属酸化物として、コロイダルシリ
カやコロイダルアルミナなどが挙げられる。金属酸化物
複合熱可塑性高分子エマルジョン、例えばコロイダルシ
リカ複合熱可塑性高分子エマルジョンは、特開昭59−
71316号公報や、特開昭60−127371号公報
に開示されているように、共重合性単量体、分子内に重
合性不飽和二重結合およびアルコキシシラン基を有する
単量体やビニルシラン、コロイダルシリカを混合し、高
分子成分を乳化重合して製造する過程において、シリカ
成分をエマルジョン表面に固定する方法によって得られ
る。その方法としては、例えばInternation
al Symposium on Polymeric
Microspheres Prints,199
1,181に記載されているように、オルソケイ酸エチ
ルなどの水に相溶しない加水分解性のアルコキシシラン
を用いて、あらかじめ形成されているエマルジョンの表
面にシリカ成分を析出、固定させる方法が挙げられる。
カやコロイダルアルミナなどが挙げられる。金属酸化物
複合熱可塑性高分子エマルジョン、例えばコロイダルシ
リカ複合熱可塑性高分子エマルジョンは、特開昭59−
71316号公報や、特開昭60−127371号公報
に開示されているように、共重合性単量体、分子内に重
合性不飽和二重結合およびアルコキシシラン基を有する
単量体やビニルシラン、コロイダルシリカを混合し、高
分子成分を乳化重合して製造する過程において、シリカ
成分をエマルジョン表面に固定する方法によって得られ
る。その方法としては、例えばInternation
al Symposium on Polymeric
Microspheres Prints,199
1,181に記載されているように、オルソケイ酸エチ
ルなどの水に相溶しない加水分解性のアルコキシシラン
を用いて、あらかじめ形成されているエマルジョンの表
面にシリカ成分を析出、固定させる方法が挙げられる。
【0025】次に本発明の第2・3の発明における光触
媒悪臭センサー型脱臭フィルターについて詳細に説明す
る。
媒悪臭センサー型脱臭フィルターについて詳細に説明す
る。
【0026】本発明における光反応性半導体は、0.5
V〜5eV、好ましくは1〜4eVの禁止帯幅を有し、
光触媒反応をもたらす光反応性半導体で、励起光を照射
することにより、抗菌、坑ウィルス、防黴、防臭、防汚
などの機能を発現する素材である。特にその抗菌性は優
れたものであり、細菌の増殖を抑えるだけでなく、細菌
が死滅する際に発生する毒素を分解して無害化し、また
細菌の死骸をも分解するため、その効果は従来の無機系
抗菌剤等のように短期間で低下することがなく永続する
と言われている。
V〜5eV、好ましくは1〜4eVの禁止帯幅を有し、
光触媒反応をもたらす光反応性半導体で、励起光を照射
することにより、抗菌、坑ウィルス、防黴、防臭、防汚
などの機能を発現する素材である。特にその抗菌性は優
れたものであり、細菌の増殖を抑えるだけでなく、細菌
が死滅する際に発生する毒素を分解して無害化し、また
細菌の死骸をも分解するため、その効果は従来の無機系
抗菌剤等のように短期間で低下することがなく永続する
と言われている。
【0027】光反応性半導体として、酸化亜鉛、酸化タ
ングステン、酸化チタン、及び酸化セリウム等の金属酸
化物粒子が挙げられる。中でも、酸化チタンはその構造
安定性、光反応性有害物除去能、更には取扱い上の安全
性等から生活空間において使用するには最も適してお
り、また、酸化亜鉛は励起光が照射されない環境下でも
抗菌性を有しており、この両者は本発明の光触媒として
有利に用いられる。
ングステン、酸化チタン、及び酸化セリウム等の金属酸
化物粒子が挙げられる。中でも、酸化チタンはその構造
安定性、光反応性有害物除去能、更には取扱い上の安全
性等から生活空間において使用するには最も適してお
り、また、酸化亜鉛は励起光が照射されない環境下でも
抗菌性を有しており、この両者は本発明の光触媒として
有利に用いられる。
【0028】光反応性半導体及び悪臭ガス指示薬の担持
方法については本発明の第1の発明の記載内容に準拠す
る。
方法については本発明の第1の発明の記載内容に準拠す
る。
【0029】吸着剤と光触媒を併用する場合には、光触
媒の効果をより高くする為、それぞれを別層に設けるこ
と、つまり光触媒層をフィルター表層部に設けることが
好ましい。ブラックライトなどの光源から供給される紫
外線をより有効に照射され、触媒作用を効果的に行う為
である。
媒の効果をより高くする為、それぞれを別層に設けるこ
と、つまり光触媒層をフィルター表層部に設けることが
好ましい。ブラックライトなどの光源から供給される紫
外線をより有効に照射され、触媒作用を効果的に行う為
である。
【0030】次に本発明における第4の発明について説
明する。
明する。
【0031】本発明に関わるプリーツとは、山谷状の折
り加工であり、一定の通気面積に対してフィルター基材
の面積を増すことができる。プリーツの形状は特に限定
されるものではなく、使用する基材の面積や厚さなどに
応じて適宜設定すればよいが、山の高さ(H)と山と山
の間隔であるピッチ(P)とが、H/P=2〜20の関
係を満たすことが好ましい。H/Pが2より小さいと基
材面積の増加が少なく、H/Pが20より大きいと隣り
合う基材の面同士が接近し過ぎて通気性が阻害される場
合がある。
り加工であり、一定の通気面積に対してフィルター基材
の面積を増すことができる。プリーツの形状は特に限定
されるものではなく、使用する基材の面積や厚さなどに
応じて適宜設定すればよいが、山の高さ(H)と山と山
の間隔であるピッチ(P)とが、H/P=2〜20の関
係を満たすことが好ましい。H/Pが2より小さいと基
材面積の増加が少なく、H/Pが20より大きいと隣り
合う基材の面同士が接近し過ぎて通気性が阻害される場
合がある。
【0032】本発明における、コルゲートとは、中しん
の波の方向がセルの開口面と交差することを特徴とす
る。このようなコルゲートハニカムは、例えばJIS−
Z−1516に記載の「外装用段ボール」に準拠してラ
イナーと中しんを貼り合せて作製される片面段ボール複
数枚を順次接着しながら積層してコルゲートブロックを
作製し、このコルゲートブロックを中しんの波の方向に
対して一定の角度で斜めに切断して作製することができ
る。
の波の方向がセルの開口面と交差することを特徴とす
る。このようなコルゲートハニカムは、例えばJIS−
Z−1516に記載の「外装用段ボール」に準拠してラ
イナーと中しんを貼り合せて作製される片面段ボール複
数枚を順次接着しながら積層してコルゲートブロックを
作製し、このコルゲートブロックを中しんの波の方向に
対して一定の角度で斜めに切断して作製することができ
る。
【0033】本発明における悪臭センサー型脱臭フィル
ターは、脱臭素材と悪臭指示薬が混在させることによ
り、吸着剤が臭気分子を集める結果、近傍の悪臭濃度が
高くなり、フィルターの変色度合を大きくすることが出
来る。フィルターの寿命センサーとして、フィルターの
風下にインジケータを取付けるタイプのものが既に存在
するが、空調装置の保存環境にも大きく影響するなど必
ずしもフィルターの寿命を示すものでは無かった。しか
し、本発明によれば、ほぼ正確にフィルターの寿命を表
示することが出来る為、交換時期が解り易く、フィルタ
ーの有効利用が可能となる。
ターは、脱臭素材と悪臭指示薬が混在させることによ
り、吸着剤が臭気分子を集める結果、近傍の悪臭濃度が
高くなり、フィルターの変色度合を大きくすることが出
来る。フィルターの寿命センサーとして、フィルターの
風下にインジケータを取付けるタイプのものが既に存在
するが、空調装置の保存環境にも大きく影響するなど必
ずしもフィルターの寿命を示すものでは無かった。しか
し、本発明によれば、ほぼ正確にフィルターの寿命を表
示することが出来る為、交換時期が解り易く、フィルタ
ーの有効利用が可能となる。
【0034】更に、本発明における光触媒悪臭センサー
型脱臭フィルターは、悪臭濃度が高い状態で変色したフ
ィルターが、光触媒の作用により、悪臭分子の分解が進
むにつれて、元の色に戻る為フィルターに掛かる負荷を
視覚的に判断することが可能である。脱臭フィルターの
効果はなかなか実感し難いものであったが本発明におけ
る悪臭センサー型脱臭フィルターを光触媒と組み合わせ
ることによって視覚的なフィルターの脱臭効果を判断で
きる。フィルターの寿命センサーとしての機能を付与す
る目的からも、指示薬の量と脱臭性能の間に相関を持た
せる事が望ましい。
型脱臭フィルターは、悪臭濃度が高い状態で変色したフ
ィルターが、光触媒の作用により、悪臭分子の分解が進
むにつれて、元の色に戻る為フィルターに掛かる負荷を
視覚的に判断することが可能である。脱臭フィルターの
効果はなかなか実感し難いものであったが本発明におけ
る悪臭センサー型脱臭フィルターを光触媒と組み合わせ
ることによって視覚的なフィルターの脱臭効果を判断で
きる。フィルターの寿命センサーとしての機能を付与す
る目的からも、指示薬の量と脱臭性能の間に相関を持た
せる事が望ましい。
【0035】
【実施例】以下、実施例によりさらに本発明を詳細に説
明するが、本発明はその趣旨を超えない限りこれらに限
定されるのもではない。
明するが、本発明はその趣旨を超えない限りこれらに限
定されるのもではない。
【0036】実施例1 湿式の不織布基材(70g/m2)に脱臭剤としてゼオラ
ムF−9(東ソー社製)を30g/m2、悪臭ガス指示薬
として、硫化水素に反応して変色する酢酸鉛を0.5g
/m2担持させて実施例1の悪臭センサー型脱臭フィルタ
ーを作製した。
ムF−9(東ソー社製)を30g/m2、悪臭ガス指示薬
として、硫化水素に反応して変色する酢酸鉛を0.5g
/m2担持させて実施例1の悪臭センサー型脱臭フィルタ
ーを作製した。
【0037】実施例2 乾式の不織布基材(50g/m2)に脱臭剤としてゼオラ
ムF−9(東ソー社製)を30g/m2、悪臭ガス指示薬
として酢酸鉛を0.5g/m2担持させて実施例2の悪臭
センサー型脱臭フィルターを作製した。
ムF−9(東ソー社製)を30g/m2、悪臭ガス指示薬
として酢酸鉛を0.5g/m2担持させて実施例2の悪臭
センサー型脱臭フィルターを作製した。
【0038】実施例3 湿式の不織布基材(70g/m2)に光反応性半導体とし
て市販の二酸化チタン10g/m2、悪臭ガス指示薬とし
て酢酸鉛を0.5g/m2担持させて実施例3の光触媒悪
臭センサー型脱臭フィルターを作製した。
て市販の二酸化チタン10g/m2、悪臭ガス指示薬とし
て酢酸鉛を0.5g/m2担持させて実施例3の光触媒悪
臭センサー型脱臭フィルターを作製した。
【0039】実施例4 湿式の不織布基材(70g/m2)に脱臭剤としてゼオラ
ムF−9(東ソー社製)を30g/m2、光反応性半導体
として市販の二酸化チタン10g/m2、悪臭ガス指示薬
として酢酸鉛を0.5g/m2担持させて実施例4の光触
媒悪臭センサー型脱臭フィルターを作製した。
ムF−9(東ソー社製)を30g/m2、光反応性半導体
として市販の二酸化チタン10g/m2、悪臭ガス指示薬
として酢酸鉛を0.5g/m2担持させて実施例4の光触
媒悪臭センサー型脱臭フィルターを作製した。
【0040】実施例5 乾式の不織布基材(70g/m2)に脱臭剤としてゼオラ
ムF−9(東ソー社製)を30g/m2、光反応性半導体
として市販の二酸化チタン10g/m2、悪臭ガス指示薬
として酢酸鉛を0.5g/m2担持させて実施例3の光触
媒悪臭センサー型脱臭フィルターを作製した。
ムF−9(東ソー社製)を30g/m2、光反応性半導体
として市販の二酸化チタン10g/m2、悪臭ガス指示薬
として酢酸鉛を0.5g/m2担持させて実施例3の光触
媒悪臭センサー型脱臭フィルターを作製した。
【0041】実施例6 実施例4の光触媒悪臭センサー型脱臭フィルターをコル
ゲート加工して実施例6の悪臭センサー型脱臭フィルタ
ー加工品を作製した。
ゲート加工して実施例6の悪臭センサー型脱臭フィルタ
ー加工品を作製した。
【0042】実施例7 実施例5の光触媒悪臭センサー型脱臭フィルターをプリ
ーツ加工して実施例7の悪臭センサー型脱臭フィルター
加工品を作製した。
ーツ加工して実施例7の悪臭センサー型脱臭フィルター
加工品を作製した。
【0043】作製例1 湿式の不織布基材(70g/m2)に悪臭ガス指示薬とし
て酢酸鉛を0.5g/m2担持させて硫化水素に反応して
変色する検知シートを作製した。
て酢酸鉛を0.5g/m2担持させて硫化水素に反応して
変色する検知シートを作製した。
【0044】比較例1 乾式の不織布基材(70g/m2)に脱臭剤としてゼオラ
ムF−9(東ソー社製)を30g/m2担持させて脱臭フ
ィルターを作製し、作成例1の検知シートを貼り合せて
比較例1のフィルターを作製した。
ムF−9(東ソー社製)を30g/m2担持させて脱臭フ
ィルターを作製し、作成例1の検知シートを貼り合せて
比較例1のフィルターを作製した。
【0045】比較例2 乾式の不織布基材(50g/m2)に脱臭剤としてゼオラ
ムF−9(東ソー社製)を30g/m2担持させて脱臭フ
ィルターを作製し、作製例1の検知シートを張り合せて
比較例2のフィルターを作製した。
ムF−9(東ソー社製)を30g/m2担持させて脱臭フ
ィルターを作製し、作製例1の検知シートを張り合せて
比較例2のフィルターを作製した。
【0046】比較例3 湿式の不織布基材(70g/m2)に光反応性半導体とし
て市販の二酸化チタン10g/m2を担持させて光触媒フ
ィルターを作製し、作製例1の検知シートを貼り合せて
比較例3の光触媒フィルターを作製した。
て市販の二酸化チタン10g/m2を担持させて光触媒フ
ィルターを作製し、作製例1の検知シートを貼り合せて
比較例3の光触媒フィルターを作製した。
【0047】比較例4 湿式の不織布基材(70g/m2)に脱臭剤としてゼオラ
ムF−9(東ソー社製)を30g/m2、光反応性半導体
として市販の二酸化チタン10gm2を担持させて光触
媒脱臭フィルターを作製し、作製例1の検知シートを貼
り合せて比較例4の光触媒脱臭フィルターを作製した。
ムF−9(東ソー社製)を30g/m2、光反応性半導体
として市販の二酸化チタン10gm2を担持させて光触
媒脱臭フィルターを作製し、作製例1の検知シートを貼
り合せて比較例4の光触媒脱臭フィルターを作製した。
【0048】比較例5 乾式の不織布基材(50g/m2)に脱臭剤としてゼオラ
ムF−9(東ソー社製)を30g/m2、光反応性半導体
として市販の二酸化チタン10g/m2を担持させて光触
媒脱臭フィルターを作製し、作製例1の検知シートと貼
り合せて比較例5の光触媒脱臭フィルターを作製した。
ムF−9(東ソー社製)を30g/m2、光反応性半導体
として市販の二酸化チタン10g/m2を担持させて光触
媒脱臭フィルターを作製し、作製例1の検知シートと貼
り合せて比較例5の光触媒脱臭フィルターを作製した。
【0049】比較例6 比較例4のフィルターをコルゲート加工して比較例6の
脱臭フィルター加工品を作製した。
脱臭フィルター加工品を作製した。
【0050】比較例7 比較例5のフィルターをプリーツ加工して比較例7の脱
臭フィルター加工品を作製した。
臭フィルター加工品を作製した。
【0051】上記の実施例1〜7、比較例1〜7に示し
たフィルターについて以下に示す様な評価を行い、比較
した。
たフィルターについて以下に示す様な評価を行い、比較
した。
【0052】[寿命判定試験]実施例1〜5、比較例1〜
5については10cm×10cmに裁断したフィルター
を検体とし、実施例6・7及び比較例6・7については
フィルター加工品形状を10cm×10cm×1cmと
して検体を作製した。それぞれの検体を6Wのブラック
ランプを備えた5.6Lの密閉容器中にランプからの距
離が1cmになるように静置した。この容器中に硫化水
素の濃度が20ppmになるように、注入し10分後の
フィルターの色を評価し、ブラックランプを点け、更に
30分後の色を評価した。色の変化が初期の状態を0と
し、これ以上変化しない最終色を5とする6段階で評価
した。一連の評価が終了したら30分間容器を開放した
後、同様の評価を連続2回繰返し行った。
5については10cm×10cmに裁断したフィルター
を検体とし、実施例6・7及び比較例6・7については
フィルター加工品形状を10cm×10cm×1cmと
して検体を作製した。それぞれの検体を6Wのブラック
ランプを備えた5.6Lの密閉容器中にランプからの距
離が1cmになるように静置した。この容器中に硫化水
素の濃度が20ppmになるように、注入し10分後の
フィルターの色を評価し、ブラックランプを点け、更に
30分後の色を評価した。色の変化が初期の状態を0と
し、これ以上変化しない最終色を5とする6段階で評価
した。一連の評価が終了したら30分間容器を開放した
後、同様の評価を連続2回繰返し行った。
【0053】
【表1】
【0054】実施例の悪臭物質センサー型脱臭フィルタ
ーはいずれも、ガスを注入した後、時間的に早く変色が
起こり空間の汚染状況をいち早く検出できることが解っ
た。物理吸着の原理によって吸着された分子は、低濃度
空間では放出される傾向があるが、評価結果を見ても色
変化が小さくなっていることからフィルター性能の回復
が起こっている事が解る。光触媒を用いたフィルターも
触媒作用によって悪臭成分の分解が進むにつれて、色が
元に戻ることが解った。これに対して、比較例の様に、
悪臭ガス指示薬がフィルターの吸着部と直接的に接触が
無い場合は色の変化が鈍くなり、必ずしもフィルターに
掛かった負荷を正確に表していない事になる。本発明に
よるフィルターは必ずしもその時の空間の濃度に比例し
た色の変化を示すものではないがフィルターに掛かった
負荷を正確且つリアルタイムに把握することができる。
ーはいずれも、ガスを注入した後、時間的に早く変色が
起こり空間の汚染状況をいち早く検出できることが解っ
た。物理吸着の原理によって吸着された分子は、低濃度
空間では放出される傾向があるが、評価結果を見ても色
変化が小さくなっていることからフィルター性能の回復
が起こっている事が解る。光触媒を用いたフィルターも
触媒作用によって悪臭成分の分解が進むにつれて、色が
元に戻ることが解った。これに対して、比較例の様に、
悪臭ガス指示薬がフィルターの吸着部と直接的に接触が
無い場合は色の変化が鈍くなり、必ずしもフィルターに
掛かった負荷を正確に表していない事になる。本発明に
よるフィルターは必ずしもその時の空間の濃度に比例し
た色の変化を示すものではないがフィルターに掛かった
負荷を正確且つリアルタイムに把握することができる。
【0055】
【発明の効果】本発明の悪臭センサー型脱臭フィルター
は吸着剤や光触媒といった脱臭素材と悪臭指示薬をフィ
ルター素材に併用させることにより、使用空間中の汚染
物質を脱臭剤が吸着し集め、いち早く識別することがで
きる。また、光触媒を用いたフィルターでは光触媒によ
る分解効果で元の色に戻る。本フィルターを使用するこ
とにより、脱臭フィルターの効果を嗅覚のみならず、視
覚的に表現でき、またフィルターの寿命も解るので、経
済的なフィルターの使用が可能になる。
は吸着剤や光触媒といった脱臭素材と悪臭指示薬をフィ
ルター素材に併用させることにより、使用空間中の汚染
物質を脱臭剤が吸着し集め、いち早く識別することがで
きる。また、光触媒を用いたフィルターでは光触媒によ
る分解効果で元の色に戻る。本フィルターを使用するこ
とにより、脱臭フィルターの効果を嗅覚のみならず、視
覚的に表現でき、またフィルターの寿命も解るので、経
済的なフィルターの使用が可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C080 AA05 AA07 BB02 CC01 CC04 HH05 KK08 MM02 MM04 NN22 QQ11 QQ20 4D002 AA03 AA12 AA32 AB02 BA04 CA07 CA20 DA41 DA45 DA46 DA47 GA02 GB20 4D048 AA22 AB03 BA07X BA11X BA20X BA41X BB04 BB08 BD10 CA01 CC40 CD05 DA02 DA08 EA01 EA04
Claims (5)
- 【請求項1】 脱臭剤と悪臭ガス指示薬が含有されてな
ることを特徴とする悪臭センサー型脱臭フィルター。 - 【請求項2】 光反応性半導体と悪臭ガス指示薬が含有
されてなることを特徴とする光触媒悪臭センサー型脱臭
フィルター。 - 【請求項3】 光反応性半導体と脱臭剤と悪臭ガス指示
薬が含有されてなることを特徴とする光触媒悪臭センサ
ー型脱臭フィルター。 - 【請求項4】 請求項1の悪臭センサー型脱臭フィルタ
ーをプリーツ状、ハニカム状、コルゲート状に加工して
なる悪臭センサー型脱臭フィルター加工品。 - 【請求項5】 請求項2または3の光触媒悪臭センサー
型脱臭フィルターをプリーツ状、ハニカム状、コルゲー
ト状に加工してなる悪臭センサー型脱臭フィルター加工
品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000306111A JP2002113078A (ja) | 2000-10-05 | 2000-10-05 | 悪臭センサー型脱臭フィルター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000306111A JP2002113078A (ja) | 2000-10-05 | 2000-10-05 | 悪臭センサー型脱臭フィルター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002113078A true JP2002113078A (ja) | 2002-04-16 |
Family
ID=18786853
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000306111A Pending JP2002113078A (ja) | 2000-10-05 | 2000-10-05 | 悪臭センサー型脱臭フィルター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002113078A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100631931B1 (ko) | 2004-12-22 | 2006-10-04 | 윤현진 | 도포여부의 확인이 가능한 광촉매 |
EP1728545A1 (de) * | 2005-05-31 | 2006-12-06 | M+W Zander Holding AG | Verfahren zum Abscheiden von gasförmigen Bestandteilen in gasförmigen Medien sowie Filter zur Durchführung des Verfahrens |
JP2010075463A (ja) * | 2008-09-26 | 2010-04-08 | Daio Paper Corp | 吸収性物品 |
KR101356195B1 (ko) * | 2013-01-21 | 2014-01-24 | (주)쓰리에이씨 | 탈취필터 수명 안내용 인디케이터 장치 |
JP2019058329A (ja) * | 2017-09-26 | 2019-04-18 | 大和ハウス工業株式会社 | 食品洗浄装置用の塩素臭吸着フィルターおよび食品洗浄装置 |
JP2021051043A (ja) * | 2019-09-26 | 2021-04-01 | 凸版印刷株式会社 | インジケータ |
-
2000
- 2000-10-05 JP JP2000306111A patent/JP2002113078A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100631931B1 (ko) | 2004-12-22 | 2006-10-04 | 윤현진 | 도포여부의 확인이 가능한 광촉매 |
EP1728545A1 (de) * | 2005-05-31 | 2006-12-06 | M+W Zander Holding AG | Verfahren zum Abscheiden von gasförmigen Bestandteilen in gasförmigen Medien sowie Filter zur Durchführung des Verfahrens |
JP2010075463A (ja) * | 2008-09-26 | 2010-04-08 | Daio Paper Corp | 吸収性物品 |
KR101356195B1 (ko) * | 2013-01-21 | 2014-01-24 | (주)쓰리에이씨 | 탈취필터 수명 안내용 인디케이터 장치 |
JP2019058329A (ja) * | 2017-09-26 | 2019-04-18 | 大和ハウス工業株式会社 | 食品洗浄装置用の塩素臭吸着フィルターおよび食品洗浄装置 |
JP7111453B2 (ja) | 2017-09-26 | 2022-08-02 | 大和ハウス工業株式会社 | 食品洗浄装置 |
JP2021051043A (ja) * | 2019-09-26 | 2021-04-01 | 凸版印刷株式会社 | インジケータ |
JP7434784B2 (ja) | 2019-09-26 | 2024-02-21 | Toppanホールディングス株式会社 | インジケータ機能を有するラベル |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH09234375A (ja) | 光反応性有害物除去材 | |
KR20200024993A (ko) | 미세먼지 유해가스 방지용 창문 고정 멀티필터 | |
JP2001058002A (ja) | 脱臭シートおよび記録性脱臭シート | |
JPH11342310A (ja) | 機能性エレクトレットフィルタ―およびその製造方法、並びに空気清浄化装置 | |
JP2002113078A (ja) | 悪臭センサー型脱臭フィルター | |
JP2000117021A (ja) | 空気清浄化フィルター | |
JP3725925B2 (ja) | メッシュシート、脱臭エレメントおよび脱臭装置 | |
JP2001314491A (ja) | 空気清浄フィルター | |
JP3558807B2 (ja) | 吸着分解シート | |
JP2000153131A (ja) | 光触媒を用いた除塵脱臭フィルター | |
JP2005054086A (ja) | 触媒物質含有機能材およびその製造方法 | |
JPH11267419A (ja) | シート構造体 | |
JP2001025668A (ja) | 光触媒コルゲートフィルター | |
JP2000126609A (ja) | 光触媒コルゲート構造体およびそれを用いた光触媒脱臭部材、光触媒脱臭装置 | |
JPH09239011A (ja) | 機能性シート、気体処理用エレメントおよび気体処理装置 | |
JP2002291856A (ja) | 酸化チタン含有フィルタ部材 | |
JP2000153115A (ja) | 空気清浄化フィルター | |
JP3854012B2 (ja) | 光触媒部材 | |
JP2002095912A (ja) | 脱臭フィルターの製法 | |
JP2000262604A (ja) | 脱臭剤および脱臭シート | |
JP2004041836A (ja) | 空気清浄フィルター | |
JP2005304844A (ja) | 複合消臭フィルター | |
JP2002028412A (ja) | 光触媒フィルター | |
JPH11262626A (ja) | 脱臭剤および脱臭シート | |
JP2001129396A (ja) | 脱臭剤及び脱臭シート |