JP2000117021A - 空気清浄化フィルター - Google Patents

空気清浄化フィルター

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JP2000117021A
JP2000117021A JP10287923A JP28792398A JP2000117021A JP 2000117021 A JP2000117021 A JP 2000117021A JP 10287923 A JP10287923 A JP 10287923A JP 28792398 A JP28792398 A JP 28792398A JP 2000117021 A JP2000117021 A JP 2000117021A
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air
deodorizing
photocatalyst
honeycomb
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Shinya Hioki
信也 火置
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、脱臭性および抗菌性、更には
除塵性を有する多機能の空気清浄化フィルターを提供す
ることである。 【解決手段】2枚の通気性基材、好ましくは少なくとも
一方がエレクトレットフィルターである通気性基材の間
に脱臭剤を封入してなる脱臭フィルターの少なくとも一
方の側に光触媒を担持したハニカム状フィルターを付設
してなる空気清浄化フィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭用空気清浄機
や空気清浄エアコンなどの空気清浄化装置に搭載される
空気清浄化フィルターに関し、更に詳しくは、優れた脱
臭性および抗菌性、好ましくは除塵性を有する空気清浄
化フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】工場や製作所などにおいて工業的に発生
する悪臭や有害化学物質、多量の廃棄物を排出する飲食
店やホテルなどのサービス産業における廃棄物に起因し
た悪臭などによる従来からの環境汚染の問題に加えて、
最近のアメニティ志向の高まりに伴い、一般生活空間、
例えば家屋やオフィスなどの室内や自動車内の悪臭、有
害化学物質などによる室内環境汚染の問題がクローズア
ップされており、これら有害物質の除去に対するニーズ
が急速に高まっている。
【0003】悪臭や有害化学物質などの有害物質の除去
方法としては、活性炭やゼオライトなどの多孔性物質、
いわゆる吸着剤による吸着除去が一般的である。しかし
ながら、吸着剤は大部分の有害物質に対して吸着作用し
か示さず、一定量の有害物質を吸着すると除去性能が著
しく低下する、あるいは、周囲の温度や有害物質の濃度
如何では一度吸着した有害物質が離脱してしまうという
問題点があった。
【0004】このような問題を解決するために、触媒を
用いて有害物質を分解除去する方法が考案されている。
有害物質の分解除去能を有する材料は各種知られている
が、中でも酸化チタンに代表される光触媒が近年大きな
注目を集めている。例えば、Cundallらは、J.
Oil.Chem.Assoc.1978,61,35
1において、酸化チタンに紫外線を照射した場合、水と
アルコールの混合系でアルコールが分解されることを報
告している。さらに特開昭61−135669号公報に
おいては、酸化亜鉛などの光触媒に紫外光を照射する
と、悪臭物質である硫黄化合物が分解されることが報告
されている。また、特開平1−11622号公報には光
触媒を利用した空気清浄機が開示されている。これら光
触媒による分解反応においては、反応の進行に伴って光
触媒が消費されることはなく、光に曝露されている限り
その分解能力は半永久的であり、脱臭性能および抗菌性
能が永続する特長を有する。
【0005】しかしながら、光触媒による脱臭は即効性
が低く、また、塵埃などによって励起光の照射が阻害さ
れると効果を発現し難くなるという問題があった。かか
る問題を解決する技術として、光触媒層の風上に活性炭
層およびサブミクロンオーダーの塵埃や煙霧を捕集する
集塵部を設けた空気清浄装置が特開平1−159032
号公報に開示されている。
【0006】一方、家庭用空気清浄機やルームエアコン
の空気清浄部は、生活空間を圧迫しないように薄型また
は小型に設計することが求められており、空気清浄化フ
ィルターにおいても、脱臭、抗菌、除塵など複数の空気
清浄機能をコンパクトに集約した多機能フィルターに対
する要求が高まっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、脱臭
性および抗菌性、更には除塵性を有する多機能の空気清
浄化フィルターを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達し
たものである。
【0009】(1)2枚の通気性基材の間に脱臭剤を封
入してなる脱臭フィルターの少なくとも一方の側に光触
媒を担持したハニカム状フィルターを付設してなる空気
清浄化フィルター。
【0010】(2)上記の発明(1)において、通気性
基材の少なくとも一方がエレクトレットフィルターであ
る空気清浄化フィルター。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、光再生可能な脱臭性と
抗菌性を有するハニカム状光触媒フィルターを、即効性
があり且つ脱臭容量が大きい脱臭剤封入フィルターに付
設し、好ましくは除塵機能を付与した空気清浄化フィル
ターを提供する。
【0012】本発明に係わる光触媒とは、0.5〜5e
V、好ましくは1〜4eVの禁止帯幅を有する、光触媒
反応をもたらす光反応性半導体であり、励起光を照射す
ることによって、脱臭、抗菌、抗ウイルス、防黴、防汚
などの機能を発現する素材である。光触媒による脱臭
は、活性炭などの吸着剤のように飽和することがなく、
励起光が照射される限り、臭気成分を分解して脱臭する
ため、脱臭寿命が長いという利点を有する。また、光触
媒による抗菌は、細菌の増殖を抑えるだけでなく、細菌
が死滅する際に発生する毒素を分解して無害化し、ま
た、細菌の死骸をも分解するため、その効果は従来の無
機系抗菌剤などのように短期間で低下することがなく永
続すると言われており、特に優れたものである。
【0013】本発明に係わる光触媒としては、酸化亜
鉛、酸化タングステン、酸化チタン、及び酸化セリウム
等の金属酸化物粒子が挙げられる。中でも、酸化チタン
はその構造安定性、光反応性有害物除去能、更には取扱
い上の安全性等から生活空間において使用するには最も
適しており、本発明の光触媒として有利に用いられる。
【0014】本発明に係わるハニカム状とは、開孔を有
するセル壁からなる構造体の形状であり、ハニカムの具
体例として、JIS−Z−1516に記載の「外装用段
ボール」に準拠して作製される片段ボールを積層してな
るコルゲートハニカム、六角形セルからなるヘキサゴン
ハニカム、菱形セルからなるハニカム、正方形セルから
なるハニカム、三角形セルからなるハニカム、および中
空円筒状セルを集合してなるハニカムなどが挙げられ
る。
【0015】光触媒を担持したハニカム状フィルターを
得る方法としては、樹脂への練り込み、繊維基材への漉
き込み、または含浸、塗工などの方法で光触媒を担持し
た紙、不織布などの繊維状シート、樹脂フィルム、金属
箔などの基材シートをハニカム状に成形する方法、基材
シートや活性炭、セラミックなどを基材として成形した
ハニカム体の表面に光触媒を表面加工して担持する方
法、および、活性炭や金属、セラミックなどを基材とし
て、これに光触媒を練り込み担持してハニカム状に成形
する方法などが挙げられる。本発明に係わる光触媒を担
持したハニカム状フィルターは、活性炭、ゼオライト、
セピオライト、活性アルミナおよび活性白土などの吸着
脱臭剤を併用することが好ましい。
【0016】本発明に係わる光触媒に励起光を照射する
方法としては、専用の光源を設けて照射する以外にも、
光触媒方式の空気清浄化装置が内蔵する光源が発する直
接光や反射光等の間接光や通気性多孔質部材等からもれ
る漏洩光の照射、蛍光灯などの室内照明光の照射、およ
び屋外や窓際での日光の照射などを利用することができ
る。励起光の照射は連続または断続のいずれを採ること
も可能であり、特に、光源を有しない装置の内部に設置
されて使用中に励起光が当たらない場合には、装置の停
止中などに一時的に日光や室内照明光を照射する手段も
ある。
【0017】本発明に係わる脱臭フィルターに封入され
る脱臭剤とは、主に悪臭を除去する目的で用いられる薬
剤の総称であり、具体的には、活性炭、添着活性炭、ゼ
オライト、セピオライト、活性アルミナ、活性白土、イ
オン交換樹脂、鉄アスコルビン酸、鉄フタロシアニン誘
導体などの吸着脱臭剤、マンガン系酸化物やペロブスカ
イト型触媒などの低温酸化触媒、酸化チタンや酸化亜鉛
などの光触媒、植物抽出成分に含まれる化合物であるフ
ィトンチット、カテキン、タンニン、フラボノイド等を
用いた消臭剤などを挙げることができる。これらの脱臭
剤は必要に応じて複数のものを併用しても良く、また、
これらの脱臭剤を複合化したハイブリット脱臭剤として
も良い。
【0018】本発明に係わる通気性基材としては、織
布、不織布、ネット、及びスポンジ等の他、ポリエチレ
ンフィルム、ポリプロピレンフィルム、及びポリエステ
ルフィルムの様な汎用の熱可塑性フィルムや薄板等が挙
げられる。これらの内、フィルムや薄板等の通気性に乏
しいシートは、微細な穴をあけて通気性を向上させ、通
気性基材としても良い。その中でも、特に不織布等を用
いれば、比較的均一な通気性を確保することができるば
かりか、封入加工も容易であるため、優位に使用され
る。
【0019】通気性基材として用いられる不織布は、ポ
リアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアルキレン
パラオキシベンゾエート系繊維、ポリウレタン系繊維、
ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊
維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊
維、ポリオレフィン系繊維、フェノール系繊維などの合
成繊維、ガラス繊維、金属繊維、アルミナ繊維、活性炭
素繊維などの無機繊維、木材パルプ、麻パルプ、コット
ンリンターパルプなどの天然繊維、再生繊維、あるいは
これらの繊維に親水性、難燃性、脱臭性、吸着性、抗菌
性などの機能を付与した繊維などを使用し、各種方法に
よって製造したものである。
【0020】不織布の製造方法については特に制限はな
く、目的・用途に応じて、乾式法、湿式抄造法、メルト
ブローン法、スパンボンド法などで得られたウェブを水
流交絡法、ニードルパンチ法、ステッチボンド法などの
物理的方法、サーマルボンド法などの熱による接着方
法、レジンボンドなどの接着剤による接着方法で強度を
発現させる方法を適宜組み合わせて製造することができ
る。
【0021】本発明の通気性基材には、必要に応じて脱
臭性や抗菌性などを付与しても良く、特に光触媒を担持
して脱臭性および抗菌性を付与することが好ましい。光
触媒を担持する通気性基材が一方のみの場合には、脱臭
フィルターにおける光触媒を担持した通気性基材と光触
媒を担持したハニカム状フィルターが隣接するように付
設することが好ましく、ハニカムのセル孔からもれた励
起光は通気性基材に担持された光触媒に照射されるため
光エネルギーが無駄なく有効に利用される。
【0022】2枚の通気性基材の間に脱臭剤を封入して
脱臭フィルターを製造する方法としては、通気性基材の
上に脱臭剤と熱可塑性接着剤とを散布し、更にその上に
他の通気性基材を重ねた後に加熱ロールに挟んで一体化
する方法、および通気性基材(A)の上に脱臭剤と熱可
塑性接着剤を散布して加熱し、該接着剤が可塑化した後
に加熱を止め、次いで通気性基材の脱臭剤散布側に他の
通気性基材(B)を重ね合わせて加圧、一体化する方法
などが挙げられる。通気性基材が、エレクトレットなど
のように熱によって特性が低下する素材からなる場合に
は、後者の製造方法において通気性基材(B)として製
造することが好ましい。
【0023】本発明に係わる脱臭剤の封入量は、特に制
限されるものではないが、一層当たりの封入量は500
g/m2以下であることが好ましい。封入量が500g
/m2を越えると基材間の接着強度が低くなり、また、
厚さが大きくなってプリーツなどの加工性が低下する。
所望によ、封入量を増やす必要がある場合には、脱臭剤
層を2層以上とし、脱臭剤層の間を通気性基材で仕切っ
た多層脱臭剤封入フィルターを採用しても良い。
【0024】本発明に係わる脱臭フィルターは平坦形状
で用いても良いが、山谷状の折り加工を施してプリーツ
形状とし、光触媒を担持したハニカム状フィルターを付
設することができ、一定の通気面積に対して脱臭フィル
ターの面積を増すことによって、特定の風量に対して相
対的に面風速が低下するのに伴って圧力損失が低下して
通気性が改善され、更に、脱臭性能および捕集効率の向
上が達成される。ハニカム状フィルターが低圧損で通気
性に優れるため、付設される脱臭フィルターはプリーツ
形状であることが特に好ましい。
【0025】脱臭フィルターに光触媒を担持したハニカ
ム状フィルターを付設することによって、曲げ強度が低
い脱臭フィルターが重量によって垂れ下がるなどして変
形することが無く、形状が保持される。脱臭フィルタ
ー、特にプリーツ形状の脱臭フィルターの形状を保持す
る目的からは、脱臭フィルターの両側にハニカム状フィ
ルターを付設することが好ましい。また、吸着脱臭容量
を増すことが困難なハニカム状フィルターの弱点を脱臭
フィルターを組み合わせることによって補うことが可能
となり、光触媒を担持したハニカム状フィルターの実用
性が向上する。
【0026】脱臭フィルターに光触媒を担持したハニカ
ム状フィルターを付設する方法は特に限定されるもので
はないが、例えば、一部または全面を点接着などで貼り
合わせる方法、外枠を付けて固定する方法、および空気
清浄機などの装置に組み込む際に重ね合わせて装置内で
隣接させる方法などが挙げられる。中でも、外枠、特に
断面の形状がコの字型である外枠を付けて固定する方法
が好ましく、脱臭フィルターの形状が確実に保持され、
変形を防止することが可能である。本発明の付設におい
ては、脱臭フィルターと光触媒を担持したハニカム状フ
ィルターが接触しても良いが、スペーサーなどによって
適当な間隔を開けても良い。
【0027】本発明の第二の発明に係わるエレクトレッ
トフィルターとは、半永久的に電気分極を保持し、外部
に対して電気力を及ぼすフィルターであって、その静電
気力によって粒子を捕捉するものである。帯電方法とし
ては、エレクトロエレクトレット、熱エレクトレット、
ラジオエレクトレット、メカノエレクトレット、フォト
エレクトレット、マグネットエレクトレットなどが挙げ
られるが、工業的に不織布フィルターで用いられている
ものは、主にエレクトロエレクトレットおよび熱エレク
トレットであり、フィルター材料としてはポリプロピレ
ンまたはプロピレン主体の共重合体が用いられることが
多い。
【0028】不織布は嵩高で3次元空隙が存在するた
め、コロナ放電などによる帯電処理では安定した帯電効
果を得ることが難しい。しかしながら、コロナ放電など
で帯電処理を施したフィルムを繊維状に断裁、それを不
織布化したスプリットファイバーエレクトレットフィル
ターや、メルトブロー紡糸時および溶融紡糸時に高電圧
を印加して熱エレクトレット的に繊維を帯電させたメル
トブロー不織布式エレクトレットフィルターおよびスパ
ンボンド不織布式エレクトレットフィルターなどは、安
定した分極電荷を得ることができる。なお、スプリット
ファイバーエレクトレットフィルターやメルトブロー不
織布式エレクトレットフィルターなどは単体では力学的
強度が小さいため、乾式不織布やスパンボンドなどを貼
り合わせて使用されるのが一般的である。
【0029】本発明の空気清浄化フィルターは、一般に
塵埃や菌、臭気などを含む空気を通気して使用される。
脱臭フィルター側が風上になるように通気させる場合に
は、高濃度の臭気成分に対しても脱臭剤による一次脱臭
と光触媒による二次脱臭の相乗効果によって高い脱臭性
が得られ、また、臭気成分が低濃度になると、脱臭剤か
ら離脱した臭気物質を光触媒が分解して臭気の再放出を
抑えると共に脱臭フィルターが再生され、長寿命化が達
成される。一方、光触媒を担持したハニカム状フィルタ
ーが風上になるように通気させる場合には、光触媒の分
解作用によって発生した副生成物などを脱臭フィルター
によって除去することができる。
【0030】通気性基材の一方がエレクトレットフィル
ターからなる脱臭フィルターの一方の側に光触媒を担持
したハニカム状フィルターを付設する場合には、エレク
トレットフィルターと光触媒を担持したハニカム状フィ
ルターが隣接しても良く、反対にエレクトレットフィル
ターではない通気性基材と光触媒を担持したハニカム状
フィルターが隣接しても良い。
【0031】エレクトレットフィルターと光触媒を担持
したハニカム状フィルターが隣接する空気清浄化フィル
ターに、脱臭フィルター側を風上、コルゲート側を風下
として通気すると、脱臭剤によってタバコ煙などに含ま
れるヤニが除去されるため、エレクトレットフィルター
の捕集効率の低下が少なく、除塵性能の寿命が長くなる
利点がある。一方、エレクトレットフィルターではない
通気性基材と光触媒を担持したハニカム状フィルターが
隣接する空気清浄化フィルターに、脱臭フィルター側を
風上、コルゲート側を風下として通気すると、塵埃など
が除去された空気が脱臭剤と接触するため、脱臭剤の表
面が覆われたり、吸着脱臭剤の細孔が目詰まりするなど
して効果が低下することなく、脱臭性能の寿命が長くな
る利点がある。
【0032】脱臭性能と除塵性能、両者の寿命を長くす
ること、あるいは、捕集効率を一段と高くして除塵性能
を向上させること等を目的として、両面の通気性基材が
エレクトレットフィルターなどの除塵フィルターからな
る脱臭フィルターを用いても良い。
【0033】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、実施例に限定
されるものではない。
【0034】図1に示すように、本発明の一実施例を示
す空気清浄化フィルターは、2枚の通気性基材1a、2
aの間に脱臭剤3aを封入してなる脱臭フィルター4a
を平坦形状で長方形に断裁し、通気性基材2aの側に光
触媒を担持したハニカム状フィルター5を点接着により
貼り合わせて一体化されている。
【0035】脱臭フィルター4aを構成する通気性基材
1aはアクリル繊維とレーヨンを主体とする乾式不織
布、通気性基材2aはエレクトレットフィルターであ
り、脱臭剤3aは粒状の添着活性炭であり、その量は1
50g/m2が封入されている。
【0036】光触媒を担持したハニカム状フィルター5
は、光触媒として酸化チタン、吸着剤としてゼオライ
ト、凝集剤として微細セルロースを混合撹拌して複合凝
集体の分散液を調製し、これをポリエステル繊維を主体
として熱可塑性のバインダー繊維を含む基材繊維原料と
混合し、湿式抄造してなる光触媒シートをライナ原紙お
よび中しん原紙としてJIS−Z−1516に記載の
「外装用段ボール」に準拠して作製される片段ボールを
積層し、コルゲートハニカムに加工してなるものであ
る。
【0037】図1の空気清浄化フィルターは、即効性が
あり、脱臭容量が大きく、且つ光触媒による再生で寿命
が長い優れた脱臭性に加えて抗菌性、除塵性を有する多
機能且つ有用性が高い空気清浄化フィルターである。
【0038】図2に示すように、本発明の他の一実施例
を示す空気清浄化フィルターは、2枚の通気性基材1
b、2bの間に脱臭剤3bを封入してなる脱臭フィルタ
ー4bをプリーツ形状に加工し、通気性基材2bの側に
光触媒を担持したハニカム状フィルター5を重ね合わ
せ、四方を囲む断面がコの字形状の外枠6によって固定
され、一体化されている。
【0039】脱臭フィルター4bを構成する通気性基材
1bはエレクトレットフィルター、通気性基材2bはア
クリル繊維とレーヨンを主体とする乾式不織布に光触媒
を担持してなる光触媒フィルターであり、脱臭剤3bは
粒状活性炭と粒状ゼオライトの等量混合物であり、20
0g/m2が封入されている。
【0040】脱臭フィルター4bは高さ(H)とピッチ
(P)の比(H/P)が2のプリーツ形状であるため、
図2の空気清浄化フィルターは、平坦形状の脱臭フィル
ターを用いた図1の空気清浄化フィルターに比べて圧力
損失が低く、通気性が一段と優れる。
【0041】また、図2の空気清浄化フィルターは、光
触媒を担持したコルゲートハニカム5と光触媒フィルタ
ー2bが隣接するため、コルゲートハニカムの開孔から
もれる光は光触媒フィルターが受光し、光エネルギーを
効率よく、脱臭機能および抗菌機能に変換することが可
能であり、特に優れた空気清浄効果が得られる。
【0042】図3に示すように、本発明の他の一実施例
を示す空気清浄化フィルターは、2枚の通気性基材1
c、2cの間に脱臭剤3cを封入してなる脱臭フィルタ
ー4cをプリーツ形状に加工し、その両側に2枚の光触
媒を担持したハニカム状フィルター5を重ね合わせ、四
方を囲む断面がコの字形状の外枠6によって固定され、
一体化されている。
【0043】脱臭フィルター4cを構成する通気性基材
1cと2cは共にアクリル繊維とレーヨンを主体とする
乾式不織布に光触媒を担持してなる光触媒フィルターで
あり、脱臭剤3cは粒状活性炭であり、200g/m2
が封入されている。本実施例の空気清浄化フィルターは
光触媒による再生能力が高いため、脱臭フィルターに封
入される脱臭剤は物理吸着を主体とする吸着剤であるこ
とが好ましく、非添着の活性炭を採用した。
【0044】図3の空気清浄化フィルターは、上記の通
り通気性基材が光触媒フィルターからなるプリーツ形状
の脱臭フィルター4cの両側に光触媒を担持したコルゲ
ートハニカム5が付設されており、両側から光触媒励起
光を照射することによって、一層優れた脱臭性と抗菌性
を発現する。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、即効性があり、大容量
で、光触媒による再生で寿命が長い優れた脱臭性に加え
て、抗菌性を有し、更に必要に応じては除塵性を兼ね備
え、且つ通気性が優れた多機能な空気清浄化フィルター
が得られる。本発明の空気清浄化フィルターは空気清浄
に要求される複数の機能をコンパクトに集約し、且つ取
り扱い性を向上したものであり、空気清浄機などに搭載
される空気清浄化フィルターとして著しく有用性が高い
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気清浄化フィルターの一実施例を示
す平坦形状の脱臭フィルターの片側に光触媒を担持した
ハニカム状フィルターを付設した断面図および脱臭フィ
ルターの構成を示す拡大図である。
【図2】本発明の空気清浄化フィルターの一実施例を示
す正面図とプリーツ形状の脱臭フィルターの片側に光触
媒を担持したハニカム状フィルターを付設した断面図お
よび脱臭フィルターの構成を示す拡大図である。
【図3】本発明の空気清浄化フィルターの一実施例を示
すプリーツ形状の脱臭フィルターの両側に光触媒を担持
したハニカム状フィルターを付設した断面図および脱臭
フィルターの構成を示す拡大図である。
【符号の説明】
1a 乾式不織布 1b エレクトレットフィルター 1c 光触媒フィルター 2a エレクトレットフィルター 2b 光触媒フィルター 2c 光触媒フィルター 3a 脱臭剤 3b 脱臭剤 3c 脱臭剤 4a 脱臭フィルター 4b 脱臭フィルター 4c 脱臭フィルター 5 光触媒を担持したコルゲートハニカム 6 外枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C080 AA05 AA07 BB02 BB05 HH05 JJ03 JJ05 JJ06 KK08 LL10 MM02 MM03 MM04 MM05 MM06 MM19 MM31 QQ20 4D019 AA01 BA02 BA03 BA04 BA06 BA12 BA13 BB02 BB03 BB05 BB07 BB08 BB10 BC01 BC06 BC07 BC10 BC20 CA01 CA02 CB01 CB03 4D048 AA21 AA22 BA07X BA13X BA16Y BA19Y BA27Y BA41X BB02 BB18 CC40 CD05 CD08 EA01 EA04 4G069 AA03 AA11 BA04B BA48A CA17 DA05 EA18 EE02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の通気性基材の間に脱臭剤を封入し
    てなる脱臭フィルターの少なくとも一方の側に光触媒を
    担持したハニカム状フィルターを付設してなる空気清浄
    化フィルター。
  2. 【請求項2】 該通気性基材の少なくとも一方がエレク
    トレットフィルターであることを特徴とする請求項1に
    記載の空気清浄化フィルター。
JP10287923A 1998-10-09 1998-10-09 空気清浄化フィルター Pending JP2000117021A (ja)

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