JP4551253B2 - ガス除去用フィルタエレメント及びその製造方法 - Google Patents

ガス除去用フィルタエレメント及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、臭気やガス成分で汚染された流体を濾過して清浄化するための自動車用や家庭用空気清浄機などの生活環境における空調機器に装着して用いる脱臭、脱ガス用のフィルタエレメントや、半導体や液晶の生産施設やクリーンルームなどにおいて空気や雰囲気中に含まれるガス状汚染物質を除去するフィルタエレメントとして好適なガス除去用フィルタエレメント及びその製造方法に関する。
従来より、生活環境での不快な臭気物質の除去や健康を害する物質の除去には、臭気やガス成分で汚染された流体を濾過して清浄化するため、自動車や家屋に設置された空調機器に、脱臭用および/または脱ガス用のフィルタエレメントが装着され使用されている。また、半導体や液晶の生産施設やクリーンルームなどにおいては、空気や雰囲気中に含まれるガス状汚染物質を除去するフィルタエレメントが用いられている。このようなフィルタエレメントとしては、例えば図11に示す、特許文献1のガス除去ユニット21があり、通気性のシート材などによってガス除去粒子を挟持させて濾材シート23とした後、この濾材シートをプリーツ加工して、さらにその周囲に枠材24および枠材22が装着されている。
このようなフィルタエレメントでは、通気性のシート材が、フィルタエレメントの製造工程、包装工程や運搬時およびフィルタエレメントの実際の使用時において、濾材の通風面からのガス除去粒子の離脱や脱落を防止する働きをなしている。ところが、濾材の端面ではガス除去粒子が露出しており、粒子同士または粒子がシート材に固定されているとはいえ、製造工程、包装工程や運搬時および使用時の衝撃や摩擦によって離脱や脱落を生じるという問題があった。
このような問題に対して、特許文献2および特許文献3に、濾材の端面からのガス除去粒子の脱落を防止する技術が提案されている。特許文献2は、図12に示すように内部に粒状の吸着剤105が保持された熱可塑性を有する基材102の両表面にシート103、104が熱プレス処理によって融着されたフィルタであり、フィルタ端面120の近傍で、基材102を押し潰すように、第2の熱プレス処理(加熱プレス機124による処理)を行っている。しかし、この方法によると、基材102を押し潰した際にガス除去粒子105が破壊してさらに細かい粒子となりフィルタ端面120から飛散するという問題があった。また、フィルタ端面120の近傍のみに高い荷重をかける必要があり、処理に手間がかかったり厚さを一定にすることが困難であった。また、この公報では第2の方法として、図13に示すように上記両表面のシートの何れか一方104を他方のシート103の端面及び基材102の端面128よりも延在させて、この延在部分132が端面128を覆うようにして、第2の熱プレス処理(加熱プレス機134による処理)により延在部分132を他方のシート103の表面に融着させている。しかし、この方法によると、延在部分132のみを残してシート103と基材102を切除する必要があり、煩雑な工程が必要であった。
また、特許文献3では、図14に示すようにプリーツ加工された少なくとも2層以上の繊維層間に粒状吸着材が担持されてなる吸着性濾材201と、濾材を保持する枠体204、205からなる空気浄化フィルタにおいて、プリーツ状濾材の末端部203を枠体204と濾材末端部203に隣接する山部濾材206によって挟み込んでいる。しかし、この方法では、挟み込まれた濾材末端部203に担持されている粒状吸着材に空気が流れず、粒状吸着材の無駄が生じ、吸着性能が有効に働かないという問題があった。
特開2003−342865号公報 特開平11−221412号公報 特開2004−275798号公報
本発明は、上記の問題を解決し、通気性のシート材によってガス除去粒子を挟持したガス除去用濾材がプリーツ加工されており、前記ガス除去用濾材に枠材が装着されたフィルタエレメントにおいて、ガス除去粒子がガス除去用濾材の端面から製造工程や使用時の衝撃や摩擦によって離脱や脱落を生じるという問題がなく、脱落防止の加工を容易に行うことができるガス除去用フィルタエレメント及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明の課題を解決するための手段は、図1〜図10に示すように、
通気性のシート材5によってガス除去粒子3を挟持したガス除去用濾材13がプリーツ加工されており、ガス除去用濾材13に枠材14が装着されたフィルタエレメント11であって、前記ガス除去用濾材13の下記に明示するプリーツ折り方向の先端にある端面16が前記枠材14表面に接合しており、
(1)前記ガス除去用濾材のプリーツ折り方向に対して平行であり且つ表面に対して垂直な断面において、前記ガス除去用濾材のプリーツ折り方向の先端にある端面付近に有する前記ガス除去用濾材の両表面のシート材の長さが一方が長くなっている、または
(2)前記ガス除去用濾材のプリーツ折り方向の先端にある端面が、前記ガス除去用濾材の表面に対して垂直であり、且つプリーツの折り山の峰付近で切断されている
ことを特徴とするガス除去用フィルタエレメント11である。

プリーツ折り方向とは、基材を折っていきプリーツを形成する際に順次形成されていく折り畳みを行っていく方向を意味する。
また、本発明の課題を解決するための手段は、通気性のシート材5によってガス除去粒子3を挟持したガス除去用濾材13がプリーツ加工されており、ガス除去用濾材13に枠材14が装着されたフィルタエレメント11の製造方法であって、前記ガス除去用濾材13の下記に明示するプリーツ折り方向の先端にある端面16に前記枠材14表面を接合するに際して、予め
(1)前記ガス除去用濾材のプリーツ折り方向に対して平行であり且つ表面に対して垂直な断面において、前記ガス除去用濾材のプリーツ折り方向の先端にある端面付近に有する前記ガス除去用濾材の両表面のシート材の長さの一方を長くしてから、または
(2)前記ガス除去用濾材のプリーツ折り方向の先端にある端面を、前記ガス除去用濾材の表面に対して垂直とし、且つプリーツの折り山の峰付近で切断してから
接合することを特徴とするガス除去用フィルタエレメント11の製造方法である。

プリーツ折り方向とは、基材を折っていきプリーツを形成する際に順次形成されていく折り畳みを行っていく方向を意味する。
本発明によって、通気性のシート材によってガス除去粒子を挟持したガス除去用濾材がプリーツ加工されており、前記ガス除去用濾材に枠材が装着されたフィルタエレメントにおいて、ガス除去粒子がガス除去用濾材の端面から製造工程や使用時の衝撃や摩擦によって離脱や脱落を生じるという問題がなく、脱落防止の加工を容易に行うことができるガス除去用フィルタエレメントおよびその製造方法を提供することが可能となった。
本発明のガス除去用フィルタエレメントでは、通気性のシート材によってガス除去粒子を挟持したガス除去用濾材がプリーツ加工されている。このようなガス除去用濾材の形態としては、例えば図7に示すように、通気性のシート材5によってガス除去粒子3を挟持したガス除去用濾材13がプリーツ加工されている形態がある。より具体的には、ガス除去粒子3と、ガス除去粒子3を連結する樹脂体10、10’とからなるガス除去粒子層8の両面に、通気性のシート材5が積層一体化されているガス除去用濾材13がある。この例では、ガス除去粒子3が熱接着性の繊維からなる樹脂体10’によって連結してシート状になったガス除去シート4の片面または両面に樹脂体10によって通気性のシート材5が貼り合されている。
このような構造のガス除去粒子層8を得るには、例えば、通気性を有し且つ熱接着性を有する樹脂成分からなるシート状物にガス除去粒子3を保持しておき、好ましくはその後、加熱処理によってガス除去粒子3をシート状物に接着することによって得ることができる。このような通気性を有するシート状物としては、不織布、織物、膜、ろ紙、スポンジなどの多孔質体などが挙げられ、なかでも不織布は通気性が高いので好ましい。不織布の場合は、例えば160℃以下の融点を有する一成分からなる接着性繊維、或いは160℃以下の低融点成分を含む二成分以上からなる接着性複合繊維などを含む不織布を適用することができる。なお、本発明では上記シート状物をガス除去粒子を連結する樹脂体としている。
ガス除去用濾材の別の形態としては、例えば図8に例示するように、ガス除去粒子3と、前記ガス除去粒子3を連結する樹脂体(以下、連結部と呼ぶことがある)1、1’、10、及び10’と凝集した樹脂体(以下、樹脂凝集部と呼ぶことがある)2及び2’とからなるガス除去粒子層8の両面に、通気性のシート材5及び5’が積層一体化されているガス除去用濾材13がある。この例では、ガス除去粒子3が樹脂体1、1’、10、又は10’によって連結してシート状になったガス除去シート4に、通気性のシート材5及び5’が積層一体化されている。より具体的には、ホットメルト樹脂からなる連結部1と樹脂凝集部2とで構成されたウエブの一方の表面に、樹脂凝集部2を介してガス除去粒子3が固着されている。
ガス除去用濾材のさらに別の形態としては、例えば図9に例示するように、ガス除去粒子3及び3’と、前記ガス除去粒子3及び3’を連結する樹脂体1、1’、1”、10、10’及び10”と凝集した樹脂体2、2’及び2”とからなるガス除去粒子層8の両面に、通気性のシート材5及び5’が積層一体化されているガス除去用濾材13がある。この例では、ガス除去粒子3及び3’が樹脂体1、1’、1”、10及び10’によって連結してシート状になったガス除去シート4と4’とが積層されており、さらにこの積層物に、通気性のシート材5及び5’が樹脂体1、1’、10、及び10’と凝集した樹脂体2、2’及び2”によって積層一体化されている。より具体的には、複数の積層単位4で構成され、積層単位4がホットメルト樹脂から成る連結部1と樹脂凝集部2とで構成されたウエブの一方の表面に、樹脂凝集部2を介してガス除去粒子3を固着してなり、該ウエブの他方の表面と、他の積層単位4’を構成するガス除去粒子3’とが樹脂凝集部2”を介して固着している。
また、このような構造のガス除去用濾材を得る方法としては、例えば、図9に示すように積層単位4が2層以上である場合は、ホットメルト不織布10の表面にガス除去粒子3を配した後、加熱処理によって該ホットメルト不織布と該ガス除去粒子とが接する部分に樹脂凝集部2を形成し、かつ樹脂凝集部2とホットメルト樹脂からなる連結部1とからなるウエブを形成する第一の工程と、該ガス除去粒子のうち、該ウエブに固着されたガス除去粒子のみを残存せしめて積層単位4を形成する第二の工程と、積層単位4のガス除去粒子3に接してホットメルト不織布10”を積層し、続いて、ホットメルト不織布10”の表面にガス除去粒子3’を配した後、前記第一の工程と前記第二の工程とを順次行う方法がある。なお、ガス除去粒子層8の両表面となるホットメルト不織布10及び10’のかわりに、不織布5及び5’にホットメルト不織布を付着させたシートを用いることにより、通気性のシート材5及び5’を積層一体化したガス除去用濾材13とすることができる。
ガス除去用濾材のさらに別の形態としては、例えばガス除去粒子が熱融着性の樹脂体で互いに接合されてシート状となったガス除去粒子層の両面に、通気性のシート材が積層一体化されているガス除去用濾材がある。このような構造のガス除去粒子層を得るには、例えば、ガス除去粒子と熱融着性の樹脂粉末とを混合した後、シート材に挟持して、加熱処理によってガス除去用濾材とする方法がある。
上述の、図8または図9の形態であれば、特に低圧力損失でしかもガス除去粒子の表面が有効に利用されるので優れたガス除去効率を呈することができる。また、このような構造を有するガス除去用濾材はプリーツ加工がし易く、ガス除去用濾材のプリーツ折り方向の先端にある端面を枠材表面に接合してガス除去用フィルタエレメントとするに際し、例えば比較的大きな粒子径にもかかわらずガス除去用濾材13のプリーツ折り方向の先端にある端面16を平滑に切断することができるなど、その加工も容易であるので好ましい。
本発明に適用されるガス除去粒子は、生活環境での不快な臭気物質の除去などに用いる、或いは半導体や液晶の生産施設やクリーンルームなどにおいて空気や雰囲気中に含まれるガス状汚染物質を除去するために用いる、ガス状物質を吸着したり、ガス状物質を吸着しやすい物質に変化させたりすることのできる固体粒子である。このようなガス除去粒子としては、例えば活性炭や、これに酸性ガス又は塩基性ガスなどを除去できる数々の化学成分を付加した添着炭、ゼオライト、種々の化学吸着剤、イオン交換樹脂、光触媒などの触媒などがあり、これらの中から一種又は二種以上を適宜選択することができる。また、このうち例えば活性炭を選択した場合は比表面積が200m/g以上の多孔質のものが好ましく、500m/g以上のものがより好ましい。また、脱臭粒子の粒径は、高効率と低圧損とを共に実現するために平均粒径を0.150mm(100メッシュ)以上1.7mm(10メッシュ)以下とすることが好ましく、平均粒径を0.212mm(70メッシュ)以上0.85mm(20メッシュ)以下とすることがより好ましい。平均粒径が0.150mm(100メッシュ)よりも細かい平均粒径の脱臭粒子を用いると、初期のガス除去効率を高く採れる反面、圧力損失が大きくなってしまうという問題が生じる場合がある。
本発明に適用されるガス除去粒子層8は、ガス除去粒子が60〜95質量%と、ガス除去粒子を連結する樹脂体及び凝集した樹脂体が40〜5質量%とからなることが好ましく、ガス除去粒子が70〜92質量%と、ガス除去粒子を連結する樹脂体及び凝集した樹脂体が30〜8質量%とからなることがより好ましく、ガス除去粒子が80〜90質量%と、ガス除去粒子を連結する樹脂体及び凝集した樹脂体が20〜10質量%とからなることがさらに好ましい。ガス除去粒子が60質量%未満の場合、ガス除去効率が低下する場合がある。また、樹脂体が5質量%未満の場合、ガス除去粒子を充分に連結、保持することができずに、ガス除去粒子が脱落する場合や圧力損失が高くなる場合がある。また、ガス除去粒子層の厚さや質量などは特に限定されるものではないが、形状がシート状となっているものが好ましく、厚さは、0.3mm〜5mmが好ましく、0.5mm〜3mmが更に好ましい。厚さが0.3mmより少ないと、ガス除去性能が低下する場合があり、厚さが5mmより多いと、シート材が破損する場合がある。
本発明では、以上の様にガス除去用濾材は、ガス除去粒子層の両面に、通気性のシート材が積層一体化されている。この通気性のシート材は、ガス除去粒子を挟持することによって保持し且つプリーツ加工が可能なガス除去粒子層の両面に配されるシート材であり、このようなシート材としては例えば図7図9のガス除去用濾材13に例示するように、ガス除去粒子層8の両面に積層一体化されるシート材5がある。また、例えば、ガス除去粒子が熱融着性の樹脂で互いに接合されてシート状となったガス除去粒子層の両面に積層一体化されるシート材がある。
前記シート材は通気性があり、ガス除去粒子を挟持することによって保持し且つプリーツ加工が可能な限り特に限定されず、例えば織編物、ネット、発泡シート、または不織布など多孔性の材料が適用可能であり、更にこれらシート材に難燃剤や抗菌剤などの機能性の薬剤を付着又は含むものも適用可能であり、特に除塵性能や通気抵抗などが優れる不織布が好ましい。このような不織布としては、有機質繊維などからなる不織布を好適に適用することができ、例えば繊維長15〜100mmの、捲縮数5〜30個/インチを有する通常ステープル繊維と呼ばれる繊維をカード機などを使用して、繊維ウエブに形成した後、繊維同士を接着や交絡などによって結合する、一般的に乾式法と呼ばれる製法によって得られる不織布がある。また、乾式法に限らずに任意の不織布製法により、例えば湿式法又はスパンボンド法などによって形成される不織布を適用することができる。また、潜在捲縮性の繊維を用いてウエブ又は不織布とした後に、加熱処理によって潜在捲縮性の繊維の捲縮を発現させて得られる不織布であってもよい。また、例えば、スパンボンド法による長繊維からなる不織布であっても、繊維が2成分以上の繊維形成性重合体の樹脂が例えばサイドバイサイド型に形成されており、そのうち少なくとも一成分が加熱により、他の成分より熱収縮することにより、繊維全体が捲縮を発現させて得られる不織布であってもよい。
前記不織布を構成する繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系繊維、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド系繊維、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系繊維、ポリアクリロニトリルなどのアクリル系繊維、ポリビニルアルコール繊維および合成パルプなどの合成繊維に限らず、レーヨンなどの半合成繊維、あるいは綿およびパルプ繊維などの天然繊維をあげることができる。また、合成繊維に難燃剤を練り込んだ繊維をあげることができる。また、繊維は実質的にハロゲン元素を含有しない重合体から形成された繊維をあげることができる。
なお、前記シート材は、熱可塑性合成繊維のみからなる繊維ウエブを部分的に熱接着して得ることも可能であり、また、熱可塑性合成繊維と熱接着性繊維とを含む繊維ウエブか、或いは熱接着性繊維のみの繊維ウエブを加熱処理して繊維同士を接着することによって得ることができる。このような熱接着性繊維としては、例えば他の繊維よりも融点が低く他の繊維を熱接着することのできる単一樹脂成分からなる繊維や、他の繊維よりも融点が低く他の繊維を熱接着することのできる低融点成分を繊維表面に有する複合繊維がある。このような複合繊維には、その横断面形状が例えば、低融点成分を繊維表面に有する芯鞘型やサイドバイサイド型などの複合繊維があり、またその材質は例えば、共重合ポリエステル/ポリエステル、ポリブチレン/ポリエステル、共重合ポリブチレン/ポリエステル、共重合ポリプロピレン/ポリプロピレン、ポリプロピレン/ポリアミド、ポリエチレン/ポリプロピレン、ポリプロピレン/ポリエステル、ポリエチレン/ポリエステルなどの繊維形成性重合体の組み合わせからなる複合繊維がある。また、該熱接着性繊維の全体の繊維に占める割合は好ましくは10重量%以上であり、更に好ましくは20重量%以上である。
前記シート材は、捲縮繊維を有する不織布の場合、厚さの大きい不織布となり、繊維組織が密であっても表面濾過とならず、粗塵の保持容量が多くなり目詰まりし難く、ガス除去性能が向上するので好ましい。また、前記シート材は、捲縮繊維を有する不織布の場合、シート材とガス除去粒子層とを貼り合わせたガス除去用濾材をプリーツ状に折り曲げたときに、プリーツの折り山のRを小さくして鋭角にしても、シート材の有する捲縮繊維が部分的に伸びることができ、プリーツの折り山部分でシート材が破れてしまうという危険を防ぐことも可能であり好ましい。
前記シート材は、ガス除去粒子を挟持することにより保持し且つプリーツ加工が可能なガス除去粒子層の両面に配されるシート材であるので、通風時のガス除去粒子の脱落や折り曲げによるガス除去粒子の脱落を防ぐと共にガス除去粒子層のガス除去効率を維持しながら、通気抵抗を少なくすることが好ましい。このため、前記シート材の面密度は10g/m以上であることが好ましく、より好ましくは、15〜60g/mであり、更に好ましくは15〜40g/mである。面密度が10g/m未満であると、ガス除去粒子の脱落を防ぐことができなくなる場合がある。また、面密度が60g/mを超えると通気抵抗が高くなったり、シート材とガス除去粒子層とを貼り合わせたガス除去用濾材をプリーツ状に折り曲げたときに、プリーツの折り山のRを小さくして鋭角にすることができなくなる場合がある。
また、前記シート材は面風速0.5m/秒における圧力損失が30Pa以下であることが好ましく、より好ましくは、20Pa以下であり、更に好ましくは15Pa以下である。圧力損失が30Paを超えると、シート材とガス除去粒子層とが一体化したガス除去用濾材の圧力損失が高くなりすぎて、目的とするガス除去性能を得ることができないばかりか、埃によって目詰まりして目的とするガス除去性能を得ることができなくなる場合がある。
また、前記シート材の厚さは0.1〜1.0mmが好ましく、0.15〜0.5mmがより好ましく、0.2〜0.4mmが更に好ましい。厚さが0.1mm未満であると、シート材の繊維組織が密となり、そのため表面濾過となり、シート材による粗塵の粉塵保持容量が少なくなり、ガス除去用フィルタエレメントの目的とするガス除去性能を得ることができなくなる場合がある。また、厚さが0.5mmを超えると、シート材の濾過効率が低下して、ガス除去粒子の層に多くの粗塵が堆積するので、ガス除去性能が低下する場合がある。尚、厚さはJIS L1913−1998一般短繊維不織布試験方法6.1A法に準じて測定した値である。また、シート材としての粗塵に対する濾過性能はJIS8種の粉塵を3g供給して、面風速0.3m/秒で、JISZ8901法により測定したときに平均質量法効率が30%以上であることが好ましく、35%以上が更に好ましい。
また、前記シート材の引張強度(破断強度)はタテ方向とヨコ方向の平均で2〜100N/5cm幅が好ましく、5〜70N/5cm幅がより好ましく、15〜50N/5cm幅が更に好ましい。引張強度が2N/5cm幅未満であると、シート材がガス除去粒子の脱落を十分に防ぐことができなかったり、シート材の使用時に破損する場合がある。引張強度が100N/5cm幅を超えると、シート材とガス除去粒子層とを貼り合わせたガス除去用濾材をプリーツ状に折り曲げるのが困難であったり、プリーツ状に折り曲げるときに、プリーツの折り山のRを小さくして鋭角にすることができなくなる場合がある。尚、引張強度(破断強度)はJIS L1913−1998一般短繊維不織布試験方法6.3に準じて測定した値である。
また、前記シート材の引張伸度(破断時の伸度)はタテ方向とヨコ方向の平均で3〜100%が好ましく、5〜50%がより好ましく、8〜40%が更に好ましい。引張伸度が3%未満であると、シート材とガス除去粒子層とを貼り合わせたガス除去用濾材をプリーツ状に折り曲げたときに、プリーツの折り山のRを小さくして鋭角にしようとすると、プリーツの折り山部分でシート材が破れてしまう場合がある。引張伸度が100%を超えると、シート材の使用時にシート材に伸びが生じて、ガス除去粒子の脱落を十分に防ぐことができなくなるという場合がある。尚、引張伸度(破断時の伸度)はJIS L1913−1998一般短繊維不織布試験方法6.3に準じて測定した値である。
前記シート材はガス除去粒子層の上流側に例えば貼り合せることにより積層一体化が可能であるが、前記シート材に熱接着性樹脂が付着していると、積層一体化工程でのトラブルが少なくなるので好ましい。このような熱接着性樹脂の付着形態としては、例えばペースト状の熱可塑性樹脂をドット状にプリントしたもの、熱可塑性樹脂のパウダーを散布したもの、或いは熱可塑性樹脂を溶融紡糸して蜘蛛の巣状のホットメルト不織布としたものなどがある。このような熱接着性樹脂の付着量は、面密度で2.5〜60g/mが好ましく、5〜40g/mが更に好ましい。
前記熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、またはポリオレフィン変性樹脂などを、各々、単独または混合して用いることができる。ここで云うポリオレフィン変性樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の鹸化物、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−マレイン酸共重合体、アイオノマー樹脂 (エチレン−メタクリル酸共重合体に金属を付加した感熱性樹脂)などがあげられる。また、前記ホットメルト不織布に利用できるホットメルト樹脂としては、MIが50以上500以下のものを選択するのが好ましい。この好適範囲よりも低いMIの樹脂は、加熱処理時に流動性が低く、熱処理時に、ガス除去粒子の固着が不完全となることがある。更に、上記範囲よりも高い樹脂では、加熱処理時の流動性が高く、ガス除去粒子の固着が不完全となることがある。なお、前記熱可塑性樹脂に難燃剤が含まれることも可能であるが、優れた接着性を得るためには難燃剤が含まれていないことが好ましい。
前記ガス除去粒子層の少なくとも上流側に、前記シート材を積層一体化する方法としては、例えば接着剤を用いる方法や、ホットメルト不織布又はホットメルト樹脂粒子などのホットメルト樹脂を用いて積層一体化する方法などがあり特に限定されない。シート材とガス除去粒子層とを接着剤やホットメルト樹脂によって積層一体化するには、例えば、シート材やガス除去粒子層の一方に接着剤を塗布した後、あるいはホットメルト樹脂を溶融状態でコーティングやスプレーによって塗布した後、シート材とガス除去粒子層とを積層して積層シートとし、この積層シートを加熱加工などにより積層一体化する方法や、予め熱接着性樹脂やホットメルト樹脂が付着したシート材を作製しておいて、このシート材とガス除去粒子層とを積層して積層シートとし、この積層シートを加熱加工などにより積層一体化する方法などがある。後者の予め熱接着性樹脂が付着したシート材を作製しておく方法によれば、生産工程でのトラブルが少なくなる利点があり好ましい。
本発明のガス除去用フィルタエレメントは、図10に例示するように、前記ガス除去用濾材13が所定のピッチでプリーツ加工が施されており、前記ガス除去用濾材13にプリーツ山の頂点を結ぶ面に対してほぼ垂直となるように枠材14が装着されている。なお、本発明では、図10に例示するように、ガス除去用濾材13のプリーツ折り方向に対して交叉する方向の先端にある端面に枠材12が装着されていることも可能である。また、枠材14と枠材12とが同じ材料からなることも、異なる材料からなることも何れも可能である。また、プリーツ加工の方法も特に限定されず、例えば濾材のプリーツ形状に応じた一対の歯車状のロール間に濾材を通す方法、或いは上下に移動し、かつ前後に移動する上刃と下刃を用いてプリーツを形成する方法などを適用することができる。また、例えば自動車用途などに用いる場合は、図10に例示するようにガス除去用フィルタエレメントの寸法は、幅Wは50〜300mmが好ましく、長さLは50〜300mmが好ましい。またプリーツの山高さHは10〜50mmが好ましく、より好ましくは15〜40mmである。またプリーツ山ピッチは好ましくは、1〜40mmであり、より好ましくは2〜20mmである。
また、前記枠材14としては、プリーツ形状を保持することができる限り、特に限定されず、例えば織編物、不織布、合成樹脂シート、発泡シート、紙、金属材料またはこれらの複合物などを適用することができる。このうち特に不織布であれば、強度に優れると共に枠体にガス除去用フィルタエレメントを設置する際にクッション性に優れ、枠体との間のシール性に優れるので好ましい。
本発明のガス除去用フィルタエレメントは、上記の様にガス除去用濾材がプリーツ加工されており、前記ガス除去用濾材に枠材が装着されており、図1〜図6に例示するように、ガス除去用濾材13のプリーツ折り方向の先端にある端面16が前記枠材14の表面に接合している。なお、図1〜図6では端面16が前記枠材14の表面に、接着剤やホットメルト樹脂あるいは粘着剤などからなる接合材15を介して接合している。
このような接合の態様を具体的に説明すると、図1の例では、ガス除去用濾材13のプリーツ折り方向に対して平行な断面において、前記ガス除去用濾材13のプリーツ折り方向の先端にある端面16付近に有する前記ガス除去用濾材13の両表面のシート材の長さが一方が長くなっており、枠材14と端面16とが接合できるよう、接合する枠材14に近い方が短く遠い方が長くなっている。すなわち、端面16がガス除去用濾材13の表面に対して直角にならずに鋭角または鈍角となっており、直角の場合よりも接合部分の面積が大きくなっている。
また、図2の例では、ガス除去用濾材13のプリーツ折り方向に対して平行な断面において、前記ガス除去用濾材のプリーツ折り方向の先端にある端面16付近に有する前記ガス除去用濾材13の両表面のシート材の長さが一方が長くなっており、枠材14と端面16とが接合できるよう、接合する枠材14に近い方が短く遠い方が長くなっている。また、端面16がガス除去用濾材13の表面に対して直角にならずに鋭角または鈍角となっており、且つガス除去用濾材13のプリーツ折りの最端の山の面が枠材14の表面に接合している。なお、この場合最端の山のプリーツ折り角度は他の山のプリーツ折り角度の約半分の角度となっている。なお図1と図2の両者を対比すると後者の接合形態の方が枠材と強固に接合できる点でより好ましい。
また、図3の例では、ガス除去用濾材13のプリーツ折り方向の先端にある端面16が、ガス除去用濾材13の表面に対して垂直であり、或いは表面のなすプリーツ方向の接線に対して垂直であり、且つプリーツの折り山の頂点付近(峰付近)で切断されている。より具体的には、ガス除去用濾材13のプリーツ折り山の頂点付近(峰付近)で、端面16がガス除去用濾材13の表面に対して、直角又はほぼ直角となるように切断された端面16となっており、この端面16が枠材14の表面に接合している。
また、図4の例では、ガス除去用濾材13のプリーツ折り方向の先端にある端面16が、ガス除去用濾材13の表面に対して垂直であり、或いは表面のなすプリーツ方向の接線に対して垂直であり、且つプリーツの折り山の頂点付近(峰付近)で切断されている。より具体的には、端面16がガス除去用濾材13の表面に対して、直角又はほぼ直角となるように切断された端面16となっており、この端面16が枠材14の表面に接合している。また、その接合と共にガス除去用濾材13のプリーツ折りの最端の山の面が枠材14の表面に接合している。なお、この場合最端の山のプリーツ折り角度は他の山のプリーツ折り角度の約半分の角度となっている。なお図3と図4の両者を対比すると後者の接合形態の方が枠材と強固に接合できる点でより好ましい。
また、図5の例では、ガス除去用濾材13のプリーツ折り方向に対して平行な断面において、枠材14が断面V字型をしており、V字型の底部付近にプリーツ折り方向の先端にある端面16が接合している。より具体的には、枠材14の断面(プリーツ折りされたガス除去用濾材13の表面に対して垂直となる面)において、枠材14の長さがプリーツ折りの最端の山の長さよりも長くなっており、山の長さよりも延在した部分が濾材13側に断面略V字型に折れ曲がり、V字型の底部付近において、ガス除去用濾材13の端面16が枠材14の表面に接合している。この例では、端面16がガス除去用濾材13の表面に対して直角にならずに鋭角または鈍角となっている。また、図5ではガス除去用濾材13のプリーツ折りの最端の山の面が枠材14の表面に接合せずに接触しているだけであるが、枠材14の折れ曲がって延在している部分の表面に接合していることも可能である。図5の形態の場合、端面16を枠材14に確実に接合することができるので、端面16からのガス除去粒子の脱落を確実に防止することができるという利点がある。
また、図6の例では、ガス除去用濾材13のプリーツ折り方向に対して平行な断面において、枠材14が断面V字型をしており、V字型の枠材の折れ曲がって延在している部分の表面に前記プリーツ折り方向の先端にある端面16が接合している。より具体的には、枠材14の断面(プリーツ折りされたガス除去用濾材13の表面に対して垂直となる面)において、枠材14の長さがプリーツ折りの最端の山の長さよりも長くなっており、山の長さよりも延在した部分が濾材13側に断面略V型に折れ曲がり、ガス除去用濾材13の端面16が枠材14の折れ曲がって延在している部分の表面に接合している。またこの接合と共にガス除去用濾材13のプリーツ折りの最端の山の面が枠材14の折れ曲がって延在している部分の表面に接合している。この例では、端面16がガス除去用濾材13の表面に対して直角にならずに鋭角または鈍角となっている。図6の形態の場合、端面16を枠材14に確実に接合することができるので、端面16からのガス除去粒子の脱落を確実に防止することができるという利点がある。
以上説明したように本発明では、ガス除去用濾材のプリーツ折り方向の先端にある端面が枠材表面に接合しているが、この接合の方法としては、特に限定されることはなく、図1〜図6に例示するように、接合材15を介して接合する方法がある。例えば、端面または/および枠材に接着剤や粘着剤を塗布して接合する方法、またはホットメルト樹脂を予め枠材に塗布しておく方法、或いは枠材にホットメルト樹脂からなるシートを貼り付けておく方法等を適用することができる。また、枠材表面に接着剤を塗布する場合は、熱接着性樹脂からなる接着剤を塗布しておくと、接合工程でのトラブルが少なくなるので好ましい。このような熱接着性樹脂の付着形態としては、例えばペースト状の熱可塑性樹脂をドット状にプリントしたもの、熱可塑性樹脂のパウダーを散布したもの、或いは熱可塑性樹脂を溶融紡糸して蜘蛛の巣状のホットメルト不織布としたものなどがある。また、ホットメルト樹脂を溶融状態などで用いる方法であれば、接着剤の溶剤などを除去することなく加熱の後冷却するだけで容易に接合できるという利点がある。
また、プリーツ折りの最端の山の面を枠材の表面に接合する場合の接合方法も、特に限定されることはなく、図1〜図6に例示するように、接合材15を介して接合する方法がある。例えば、山の面または/および枠材に接着剤や粘着剤を塗布して接合する方法、またはホットメルト樹脂を予め山の面または/枠材に塗布しておく方法、或いは山の面または/および枠材にホットメルト樹脂からなるシートを貼り付けておく方法等を適用することができる。また、枠材表面に接着剤を塗布する場合は、熱接着性樹脂からなる接着剤を塗布しておくと、接合工程でのトラブルが少なくなるので好ましい。このような熱接着性樹脂の付着形態としては、例えばペースト状の熱可塑性樹脂をドット状にプリントしたもの、熱可塑性樹脂のパウダーを散布したもの、或いは熱可塑性樹脂を溶融紡糸して蜘蛛の巣状のホットメルト不織布としたものなどがある。また、ホットメルト樹脂を溶融状態などで用いる方法であれば、接着剤の溶剤などを除去することなく加熱の後冷却するだけで容易に接合できるという利点がある。
また、本発明のガス除去用フィルタエレメントを使用する場合、気体の流れの方向は図1〜図6の例では、これらの図の図面上の上方から下方へ向かう方向であることも、逆に下方から上方へ向かう方向であることも何れの方向も可能である。なお、図5〜図6の例の様に、枠材14が折れ曲がって延在している部分を有する場合は、折れ曲がっている先端が気体の上流側となるようにして使用することが好ましい場合がある。すなわち、気体の流れの方向が図5〜図6の例では、これらの図の図面上の上方から下方へ向かう方向であることが好ましい場合がある。
以下、本発明の実施例につき説明するが、これは発明の理解を容易とするための好適例に過ぎず、本願発明はこれら実施例の内容に限定されるものではない。
(原材料調整1)
熱可塑性ポリアミド系樹脂(190℃におけるメルトインデックス:80)を溶融紡糸して、面密度20g/mの蜘蛛の巣状のホットメルト不織布を形成した後、直ちに面密度20g/mのポリエステル繊維からなるスパンボンド不織布の上に積層した。ホットメルト不織布は冷却されると同時にスパンボンド不織布に付着して、ホットメルト不織布が付着した面密度40g/mのシート材Aを得た。
(原材料調整2)
図9に例示するように、原材料調整1で準備したホットメルト不織布が付着した面密度40g/mのシート材Aのホットメルト不織布10の表面に、粒径0.3〜0.5mmに分級した市販の活性炭粒子3を面密度130g/mとなるようにして散布する。続いて、約5Kg/cmの水蒸気処理をシート材5側(ホットメルト不織布10側)から約7秒間行い、ホットメルト不織布10を可塑化溶融して、ホットメルト樹脂からなる連結部1と樹脂凝集部2とで構成されたウエブに、樹脂凝集部2を介して活性炭粒子3を固着させた。続いて、固着した活性炭粒子以外の活性炭粒子は殆んどなかったが、念のため固着した活性炭粒子以外の活性炭粒子を除去することにより、活性炭粒子3が、各々の粒径に応じて固着され、しかもシート材5と接着された1層目の積層単位4を得た。さらに、この状態の積層単位4に面密度20g/mのホットメルト不織布10”を積層し、面密度130g/mとなるようにして活性炭粒子3’散布、水蒸気処理、並びに念のため固着されていない活性炭の除去を経て2層目の積層単位4’を形成した。
次に原材料調整1で準備したホットメルト不織布が付着した面密度40g/mのシート材Aである5’を、ホットメルト不織布10’側が積層単位4’に接するようにして積層単位4’の上に積層し、約5Kg/cmの水蒸気処理をシート材5’側(ホットメルト不織布10’側)から約7秒間行い、ホットメルト不織布10’を可塑化溶融して、ホットメルト樹脂からなる連結部1’と樹脂凝集部2’とで構成されたウエブに、樹脂凝集部2’を介して活性炭粒子3’を固着させてガス除去用濾材Aを得た。このガス除去用濾材Aの厚さは1.0mmであり、面密度は360g/mであり、面風速0.5m/秒における圧力損失は75Paであった。
(実施例1〜
原材料調整2で得たガス除去用濾材Aを用いて、図10に示すように、ガス除去用フィルタエレメント11の寸法が、幅Wが約230mm、長さLが約220mm、プリーツの山高さHが約27mm、プリーツの山の間隔が約6mmとなるように、プリーツを形成した後、不織布からなる枠材14の片面にホットメルト樹脂シートを貼りあわせた枠材14を準備した。次いで、図1に示す形態の実施例1のガス除去用フィルタエレメント11を得た。また、実施例1と同様にして、原材料調整2で得たガス除去用濾材Aを用いて、図2〜図6に示す形態のガス除去用フィルタエレメントを作製して、それぞれ実施例2〜とした。これらの実施例1〜のガス除去用フィルタエレメントは、ガス除去粒子がガス除去用濾材の端面から製造工程や使用時の衝撃や摩擦によって離脱や脱落を生じるという問題がなく、また、脱落防止の加工も容易に行うことができた。
本発明のガス除去用フィルタエレメントの例を示す断面模式図である。 本発明のガス除去用フィルタエレメントの別の例を示す断面模式図である。 本発明のガス除去用フィルタエレメントの別の例を示す断面模式図である。 本発明のガス除去用フィルタエレメントの別の例を示す断面模式図である。 本発明のガス除去用フィルタエレメントの別の例を示す断面模式図である。 本発明のガス除去用フィルタエレメントの別の例を示す断面模式図である。 本発明のガス除去用フィルタエレメントを構成するガス除去用濾材の一例を示す断面模式図である。 本発明のガス除去用フィルタエレメントを構成するガス除去用濾材の別の一例を示す断面模式図である。 本発明のガス除去用フィルタエレメントを構成するガス除去用濾材の別の一例を示す断面模式図である。 本発明のガス除去用フィルタエレメントを示す模式的な斜視図である。 従来のフィルタエレメントを示す模式的な斜視図である。 従来のフィルタエレメントを示す模式断面図である。 従来のフィルタエレメントを示す模式断面図である。 従来のフィルタエレメントを示す模式的な斜視図である。
符号の説明
1,1’,1” 連結部(樹脂体)
2,2’,2” 樹脂凝集部(樹脂体)
3,3’ ガス除去粒子
4,4’ 積層単位
5,5’ シート材
8 ガス除去粒子層
10,10’,10” ホットメルト樹脂(ホットメルト不織布)(樹脂体)
11 ガス除去用フィルタエレメント
12 枠材
13 ガス除去用濾材
14 枠材
15 接合材(接着剤、ホットメルト樹脂または粘着剤)
16 ガス除去用濾材のプリーツ折り方向の先端にある端面
21 ガス除去ユニット
22 枠材
23 濾材シート
24 枠材

Claims (4)

  1. 通気性のシート材によってガス除去粒子を挟持したガス除去用濾材がプリーツ加工されており、前記ガス除去用濾材に枠材が装着されたフィルタエレメントであって、前記ガス除去用濾材の下記に明示するプリーツ折り方向の先端にある端面が前記枠材表面に接合しており、
    (1)前記ガス除去用濾材のプリーツ折り方向に対して平行であり且つ表面に対して垂直な断面において、前記ガス除去用濾材のプリーツ折り方向の先端にある端面付近に有する前記ガス除去用濾材の両表面のシート材の長さが一方が長くなっている、または
    (2)前記ガス除去用濾材のプリーツ折り方向の先端にある端面が、前記ガス除去用濾材の表面に対して垂直であり、且つプリーツの折り山の峰付近で切断されている
    ことを特徴とするガス除去用フィルタエレメント。

    プリーツ折り方向とは、基材を折っていきプリーツを形成する際に順次形成されていく折り畳みを行っていく方向を意味する。
  2. 前記枠材が断面V字型をしており、V字型の底部付近に前記プリーツ折り方向の先端にある端面が接合している請求項1に記載のガス除去用フィルタエレメント。
  3. 前記枠材が断面V字型をしており、V字型の枠材の折れ曲がって延在している部分の表面に前記プリーツ折り方向の先端にある端面が接合している請求項1または請求項に記載のガス除去用フィルタエレメント。
  4. 通気性のシート材によってガス除去粒子を挟持したガス除去用濾材がプリーツ加工されており、前記ガス除去用濾材に枠材が装着されたフィルタエレメントの製造方法であって、前記ガス除去用濾材の下記に明示するプリーツ折り方向の先端にある端面に前記枠材表面を接合するに際して、予め
    (1)前記ガス除去用濾材のプリーツ折り方向に対して平行であり且つ表面に対して垂直な断面において、前記ガス除去用濾材のプリーツ折り方向の先端にある端面付近に有する前記ガス除去用濾材の両表面のシート材の長さの一方を長くしてから、または
    (2)前記ガス除去用濾材のプリーツ折り方向の先端にある端面を、前記ガス除去用濾材の表面に対して垂直とし、且つプリーツの折り山の峰付近で切断してから
    接合することを特徴とするガス除去用フィルタエレメントの製造方法。

    プリーツ折り方向とは、基材を折っていきプリーツを形成する際に順次形成されていく折り畳みを行っていく方向を意味する。
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