JP2001314491A - 空気清浄フィルター - Google Patents

空気清浄フィルター

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JP2001314491A
JP2001314491A JP2000140200A JP2000140200A JP2001314491A JP 2001314491 A JP2001314491 A JP 2001314491A JP 2000140200 A JP2000140200 A JP 2000140200A JP 2000140200 A JP2000140200 A JP 2000140200A JP 2001314491 A JP2001314491 A JP 2001314491A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、吸着剤および光触媒を含有す
る空気清浄フィルターであって、通気性、吸着脱臭性お
よび光触媒の受光性に優れた空気清浄フィルターを提供
することである。 【解決手段】三次元網状化骨格構造を有し、好ましくは
三次元網状化骨格構造が発泡体により形成され、且つ吸
着剤を含有するフィルターであって、その少なくとも一
面に光触媒層を設けてなる空気清浄フィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は通気性に優れた三次
元網状化骨格構造を有する空気清浄フィルターに関し、
更に詳しくは、光触媒によって吸着脱臭性能が再生可能
な空気清浄フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】工場などにおける工業的に発生する悪臭
や有害化学物質、多量の廃棄物を排出する飲食店やホテ
ルなどのサービス産業における廃棄物に起因した悪臭な
どによる従来からの環境汚染の問題に加えて、最近のア
メニティ志向の高まりに伴い、一般生活空間、例えば室
内や自動車内の悪臭、有害化学物質などによる室内環境
汚染の問題がクローズアップされており、これら有害物
質の除去に対するニーズが急速に高まっている。
【0003】悪臭や有害化学物質などの有害物質の除去
方法としては、活性炭やゼオライトなどの多孔性物質、
いわゆる吸着剤による吸着除去が一般的である。しかし
ながら、吸着剤は大部分の有害物質に対して吸着作用し
か示さず、一定量の有害物質を吸着すると除去性能が著
しく低下する、あるいは、周囲の温度や有害物質の濃度
如何では一度吸着した有害物質が離脱してしまうという
問題点があった。
【0004】このような問題を解決するために、触媒を
用いて有害物質を分解除去する方法が考案されている。
有害物質の分解除去能を有する材料は各種知られている
が、中でも酸化チタンに代表される光触媒部材が近年大
きな注目を集めている。例えば、Cundallらは、
J.Oil.Chem.Assoc.1978,61,
351において、酸化チタンに紫外線を照射した場合、
水とアルコールの混合系でアルコールが分解されること
を報告している。さらに特開昭61−135669号公
報においては、酸化亜鉛などの光触媒部材に紫外光を照
射すると、悪臭物質である硫黄化合物が分解されること
が報告されている。これら光触媒部材による分解反応に
おいては、反応の進行に伴って光触媒部材が消費される
ことはなく、光に曝露されている限りその分解能力は半
永久的である。このような光触媒反応は界面反応であ
り、光触媒部材と分解対象物との接触機会が多いほど効
率的に進行する。従って、光触媒部材の形状としては、
比表面積を大きくとれる粉体であることが好ましいが、
光触媒部材を粉体のまま使用することは難しく、何らか
の方法を用いて適当な支持体に担持固定する必要があ
る。
【0005】これまでにも、例えば特開平1−1893
22号公報や実開平2−45130号公報にハニカム構
造に光触媒を担持する方法が開示されている。このよう
なハニカム状光触媒フィルターは、単位体積当たりの光
触媒量を高めることが可能であり、且つ通気性にも優
れ、中でも片面段ボールを積層してなるコルゲートハニ
カム状光触媒フィルターは、空気清浄機やエアコンなど
に搭載される空気清浄フィルターとして広く普及してい
る。
【0006】しかしながら、ハニカム状光触媒フィルタ
ーは、上記のような利点を有する反面、光照射が触媒面
に対してほぼ平行に行われるため、触媒表面に照射され
る光のエネルギーは小さくなるという問題があり、空気
清浄フィルターとして改良が求められていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、吸着
剤および光触媒を含有する空気清浄フィルターであっ
て、通気性、吸着脱臭性および光触媒の受光性に優れた
空気清浄フィルターを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため、鋭意検討した結果、本発明に到達したも
のである。
【0009】(1)三次元網状化骨格構造を有し、且つ
吸着剤を含有するフィルターであって、その少なくとも
一面に光触媒層を設けてなる空気清浄フィルター。
【0010】(2)上記の発明(1)において、三次元
網状化骨格構造が発泡体により形成されることを特徴と
する空気清浄フィルター。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、三次元網状化骨格構造
を有し、好ましくは三次元網状化骨格構造が発泡体によ
り形成され、且つ吸着剤を含有するフィルターであっ
て、その少なくとも一面に光触媒層を設けてなる空気清
浄フィルターである。単位容積当たりの表面積が大き
く、且つ圧力損失が極めて少ない三次元網状化骨格構造
の特徴を活かしながら、吸着剤による脱臭性に優れ、且
つ光触媒による脱臭性の再生が可能であり、特に、光触
媒が光照射を受ける部分に担持されるため受光性に優
れ、高い脱臭効果が得られる。
【0012】本発明に係わる光触媒とは、0.5〜5e
V、好ましくは1〜4eVの禁止帯幅を有する、光触媒
反応をもたらす光反応性半導体であり、励起光を照射す
ることによって、抗菌、抗ウイルス、防黴、脱臭、防汚
などの機能を発現する素材である。特にその抗菌性は優
れたものであり、細菌の増殖を抑えるだけでなく、細菌
が死滅する際に発生する毒素を分解して無害化し、ま
た、細菌の死骸をも分解するため、その効果は従来の無
機系抗菌剤などのように短期間で低下することがなく永
続すると言われている。
【0013】本発明に係わる光触媒としては、酸化亜
鉛、酸化タングステン、酸化チタン、及び酸化セリウム
等の金属酸化物粒子が挙げられる。中でも、酸化チタン
はその構造安定性、光反応性有害物除去能、更には取扱
い上の安全性等から生活空間において使用するには最も
適しており、また、酸化亜鉛は励起光が照射されない環
境下でも抗菌性を有しており、この両者は本発明の光触
媒として有利に用いられる。
【0014】本発明に係わる酸化チタンは、白色顔料と
して用いられる汎用の二酸化チタン(但し、耐候処理が
全くまたは部分的にしかされていないもの)の他、メタ
チタン酸、オルトチタン酸、含水酸化チタン、水和酸化
チタン、水酸化チタンおよび過酸化チタン等のチタン酸
化物や水酸化物などが挙げられる。
【0015】中でも一次粒径が数十nm程度で、アナタ
ーゼ結晶構造を有する微粒子酸化チタンは比較的安価で
性能の優れた光触媒である。但し、本発明に係わる酸化
チタンはアナターゼ結晶構造に限定されるものではな
く、光触媒能を有するものであれば、ルチルやブルカイ
トなどの結晶構造を有するものや非晶性酸化チタンであ
っても良い。酸化チタンの形状として、立方体状、球
状、真球状、薄片状またはナノクラスターなどが挙げら
れる。
【0016】上記のチタン化合物以外にも、チタニウム
アルコキシドやチタニウムキレートなどの有機チタネー
トを用いても良く、均一性が高く、且つ透明性の高い光
触媒層を形成することが可能である。
【0017】これらの酸化チタンの表面および結晶構造
の内部に、Pt、Au、Ag、Cu、Pd、Ni、C
o、Fe、Zn、Mo、Ir、Bi、W、Os、Rh、
Nb、Zr、Sn、V、CrおよびRu等の種々の金
属、そのイオンまたはその酸化物などの化合物を担持あ
るいはドーピングさせたりして複合しても良い。
【0018】また、本発明に係わる光触媒はシリカまた
はアルミナ−シリカなどの多孔性物質によって被覆され
たマイクロカプセル化光触媒であっても良く、光触媒が
基材と直接接触することがなく、担持性に優れるため好
ましい。
【0019】本発明に係わる吸着剤としては、活性炭、
添着活性炭、活性炭素繊維、天然および合成ゼオライ
ト、活性アルミナ、活性白土、セピオライト、酸化鉄な
どの鉄系化合物、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、シリ
カ、シリカ−酸化亜鉛複合物、シリカ−アルミナ−酸化
亜鉛複合物、複合フィロケイ酸塩、イオン交換樹脂、あ
るいはこれらの混合物などが挙げられる。吸着剤の中で
も、多孔質で表面積が多い物質は、光触媒に対する担体
としても機能する場合があり、好ましい。
【0020】本発明に係わる吸着剤は物理吸着を主体と
するもの、特に光触媒による分解の対象となる臭気物質
の吸着熱量が46kJ/mol以下であることが好ましく、臭気
物質によって脱臭性が飽和すること無く光触媒により再
生される。
【0021】本発明に係わる吸着剤はアルデヒド吸着剤
であることが好ましく、アルデヒド吸着剤の一例として
ハイシリカゼオライトが挙げられる。ハイシリカゼオラ
イトは、化学的には通常のゼオライトと同じくアルミノ
シリケート金属塩の結晶であるが、特に結晶中のアルミ
ナに対するシリカの割合が高く、シリカ構造中の酸素原
子が塩基性をほとんど持たない。
【0022】このようなハイシリカゼオライトは表面の
Si−O−Si結合が水素結合の形成に関与せず、疎水
性を示して水分子を吸着しないため、高湿度環境下およ
び高温度環境下においても効率良くアルデヒド類を吸着
することが可能である。そこでハイシリカゼオライトは
疎水性ゼオライトと呼ばれる場合がある。
【0023】更に、ハイシリカゼオライトはアルデヒド
類のみならず、広範囲の臭気物質、例えば有機酸、アン
モニア、アミン類、ケトン類、硫化水素やメルカプタン
類などの含硫黄化合物、インドール類などを吸着できる
ため、本発明に係わる吸着剤としては殊更に好ましいも
のである。
【0024】本発明に係わる三次元網状化骨格構造と
は、例えば菱12面体または14面体などの3次元的な
多面体形状セルから構成されるセル構造であり、且つ多
面体の稜の部分に固体成分が集中して支柱状を形成し、
面の少なくとも一部が開いたオープンセル型のセル構造
であって、適度な通気性を有するものである。
【0025】本発明に係わる三次元網状化骨格構造を有
する構造体としては、オープンセル型の発泡体(フォー
ム)が挙げられ、本発明においても優位に用いられる。
【0026】このような発泡体として、ポリウレタンフ
ォームやポリエステルフォームなどのポリマー発泡体、
セラミクス発泡体、金属発泡体およびガラス発泡体など
が挙げられる。
【0027】本発明に係わる三次元網状化骨格構造体、
またはオープンセル型の発泡体は吸着剤からなることが
好ましく、例えば、セルローススポンジやポリアクリル
ニトリルフォームなどの炭素原子を含むポリマー発泡体
を炭素化して賦活化した活性炭発泡体、およびゼオライ
トなどの無機吸着剤を主原料としたセラミクス発泡体か
らなる無機吸着発泡体などが挙げられる。
【0028】本発明に係わる三次元網状化骨格構造のセ
ル数は、特に限定されるものではないが、6〜60PPI(Por
es Per Inch)、特に6〜35PPIであることが好ましい。な
お、セルの平均直径(インチ単位)は、上記のセル数
(PPI)の逆数を1.5倍したものに等しい。
【0029】本発明の空気清浄フィルイターにおいて、
吸着剤を含有させる方法としては、上記のように吸着剤
からなる三次元網状化骨格構造体を用いても良いが、ポ
リウレタンフォーム等のポリマー発泡体などの三次元網
状化骨格構造体に吸着剤を担持させても良い。吸着剤を
担持させる方法としては、塗工、含浸および原料への練
り混みなどの方法が挙げられ、中でも塗工または含浸が
好ましい。
【0030】本発明に用いられる塗工および含浸の方法
として、2ロールタイプのコンベンショナルサイズプレ
ス、タブサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、及
びフィルムトランファー方式のサイズプレス等や、ロー
ルコーター、エアドクターコーター、ロッド(バー)コ
ーター、ブレードコーター、スプレーコーター、グラビ
アコーター、マイクログラビアコーター、ダイコータ
ー、及びカーテンコーターを用いた方法等が挙げられ、
基材となる三次元網状化骨格構造体の性状に合わせて選
択することができる。
【0031】本発明に係わる光触媒層は、少なくとも前
述した光触媒を含む層であり、巨視的には励起光を照射
する面、特に微視的には三次元網状化骨格構造体の中で
光が照射される部分に設けることが好ましい。
【0032】本発明に係わる光触媒層を設ける方法は、
特に限定されるものではないが、塗工または含浸による
方法が挙げられ、具体的には上記に例示した吸着剤の担
持に用いられる各種コーターを用いることができ、中で
も、スプレーコーターを用いることが好ましい。
【0033】本発明において、吸着剤または光触媒を塗
工または含浸などの方法で担持する場合にはバインダ
ー、pH調整剤、分散剤または消泡剤などの薬品を用い
ても良い。バインダーの種類は特に限定されるものでは
なく、澱粉などの天然高分子、カルボキシメチルセルロ
ースなどの変性高分子またはポリビニルアルコールなど
の合成高分子等の各種バインダーを用いることができる
が、吸着剤または光触媒などの表面を覆うことなく十分
な接着性が得られるバインダーとして熱可塑性高分子エ
マルジョンが好ましい。
【0034】熱可塑性高分子エマルジョンとして、ポリ
アクリロニトリルやポリアクリル酸エステルなどのアク
リル系樹脂、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−
ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル−塩化ビニル共重合体などの各種共重合樹脂、ポリプ
ロピレン、ポリエステル、フェノキシ樹脂、フェノール
樹脂、ブチラール樹脂などが挙げられる。
【0035】本発明に用いられるバインダー、特に光触
媒層を設ける際に用いられるバインダーは、耐酸化性が
高くて光触媒反応に対して抵抗性を有するもの、例えば
ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂系やシリコ
ン樹脂系の抗酸化性バインダーや金属酸化物複合熱可塑
性高分子エマルジョンなどの無機有機複合バインダー、
無機系バインダーおよびこれらを適宜組み合わせて用い
ることが好ましい。中でも無機系バインダーが好まし
く、具体例としては、サポナイト、ヘクトライト、モン
モリロナイトなどのスメクタイト群、バーミキュライト
群、カオリナイト、ハロイサイトなどのカオリナイト−
蛇紋石群、セピオライトなどの天然粘土鉱物の他、コロ
イダルシリカ、コロイダルアルミナおよびこれらの変性
物や合成無機高分子化合物などが挙げられる。
【0036】本発明の空気清浄フィルターは、本発明の
趣旨を逸脱しない限りにおいて、抗菌剤、防黴剤、抗ウ
イルス剤、防虫剤、害虫忌避剤、芳香剤、吸湿剤、調湿
剤または乾燥剤などの各種薬剤を併用しても良く、ま
た、光触媒や吸着剤以外の各種脱臭剤を併用しても良
い。このような抗菌剤または防黴剤、抗ウイルス剤とし
て、銀や亜鉛または燐酸カルシウムなどを主成分とする
無機系抗菌剤、ベンツイミダゾール系、イソチアゾリン
系、ピリチオン系、クロロヘキシジン系などの有機系抗
菌剤、キチンやキトサンなどの高分子系抗菌剤、茶や柿
などから抽出されるカテキンや孟宋竹抽出エキス、ヒノ
キチオールなどの天然物由来の抗菌剤およびこれらを複
合したハイブリット抗菌剤などが挙げられる。また、各
種脱臭剤として、鉄アスコルビン酸や鉄、コバルトまた
はマンガン等の金属フタロシアニン誘導体などの酵素系
脱臭剤、植物抽出成分に含まれる化合物であるカテキ
ン、タンニン、フラボノイド等を用いた消臭剤、二酸化
マンガン、五酸化バナジウム、四酸化オスミウム、三酸
化ビスマス等の酸化触媒および炭化珪素、窒化珪素、麦
飯石等の遠赤外線セラミクスなどが挙げられる。
【0037】本発明の空気清浄フィルターは、光触媒性
能を低下させる硫酸イオンや硝酸イオンなどを洗浄除去
できるように水洗可能であることが好ましい。水洗可能
性を得るために、基材となる三次元網状化骨格構造体お
よびバインダーなどの素材は適度な耐水性を有すること
が好ましく、また、光触媒層および脱臭剤などの各種薬
品は、水中に流出しないように担持することが好まし
い。
【0038】本発明の空気清浄フィルターは適度な通気
性を有するため所望により通気することができ、臭気物
質や細菌などの有害物質が除去される機会が増え好まし
い。本発明の空気清浄フィルターに通気する手段は特に
限定されるものではなく、シロッコ型、軸流型、プロペ
ラ型、ターボ型、ラジアル型、クロスフロー型などの各
種ファンモータなどの送風機を用いる方法、自然風また
は換気扇等の排気ファンやエアコン等の空調機などが発
する風を利用する方法、熱対流による方法、乗用車など
の移動に伴って生じる気流を利用する方法などが挙げら
れる。
【0039】本発明の空気清浄フィルターに含まれる光
触媒に励起光を照射する方法としては、ブラックライ
ト、捕虫灯、健康ランプ、殺菌灯、一般照明用の蛍光
灯、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナト
リウムランプなど専用の光源を設けて照射する以外に
も、光触媒方式の空気清浄化装置が内蔵する光源が発す
る直接光や反射光等の間接光や多孔質部材等からもれる
漏洩光の照射、蛍光灯などの室内照明光の照射、および
屋外や窓際での日光の照射などを利用することができ
る。光触媒励起光の照射は連続または断続のいずれを採
ることも可能であり、特に、光源を有さない装置の内部
に設置されて使用中に励起光が当たらない場合には、装
置の停止中などに一時的に日光や室内照明光を照射する
手段もある。
【0040】本発明の空気清浄フィルターに通気する方
向と本発明に係わる光触媒層の位置関係は特に限定され
るものではないが、例えば、光触媒層を設けた面に通気
する方法が挙げられ、光触媒層を設けた面は、風上また
は風下の何れとしても良く、光触媒層を設けた面を風上
とすると光触媒に掛かる脱臭負荷が軽減されるため好ま
しく、逆に風下にすると光触媒反応により副生する臭気
が吸着剤により脱臭されるため好ましい。更に、本発明
の空気清浄フィルターは風下および風上となる両面に光
触媒層を設けても良い。また、本発明の空気清浄フィル
ターに通気する方向は光触媒層と交差しないようにして
用いることができる。
【0041】本発明の空気清浄フィルターは、単板で使
用しても良いが、プリーツ状に加工しても良く、また、
単板または山高さの比較的低いプリーツ状でロール状に
巻いたフィルターとして用いても良い。ロール状フィル
ターでは、使用後のフィルターの取り外しが容易となる
ようにミシン目を入れて切り取り易くしても良い。
【0042】本発明の空気清浄フィルターは、エレクト
レットフィルター等の除塵フィルターや抗菌フィルタ
ー、および他の脱臭フィルター等と併用することができ
る。これらの各種フィルターと本発明の空気清浄フィル
ターは、例えば積層する、または枠付け加工時に一体化
するなどして複合フィルターとしても良く、この時には
本発明の空気清浄フィルターの光触媒層への光照射が阻
害されないようにすることが好ましい。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明の趣旨を逸脱しない限り、実施例に限定されるもの
ではない。
【0044】調製例1 吸着剤として市販の微粉末活性炭80重量%と、バイン
ダーとして市販のスチレン−アクリル共重合樹脂エマル
ジョン20重量%とを水に分散して混合攪拌して塗液を
調製し、これを調製例1の塗液とした。
【0045】調製例2 調製例1において、市販の微粉末活性炭に代えて市販の
ハイシリカゼオライトとする以外は全て調製例1と同一
として塗液を調製し、これを調製例2の塗液とした。
【0046】調製例3 光触媒として市販の酸化チタン50重量%と、バインダ
ーとして市販のNa−モンモリロナイト50重量%とを
水に分散して混合攪拌して塗液を調製し、これを調製例
3の塗液とした。
【0047】調製例4 光触媒として市販の酸化チタン40重量%と、吸着剤と
して市販の微粉末活性炭40重量%と、バインダーとし
て市販のスチレン−アクリル共重合樹脂エマルジョン2
0重量%とを水に分散して混合攪拌して塗液を調製し、
これを調製例4の塗液とした。
【0048】調製例5および6 セル数が20PPI、厚さが5mmの市販のポリウレタン
フォームに調製例1および2の塗液を乾燥重量で100
g/m2 含浸塗工して乾燥し、これらを塗液の調製例の
番号が小さいものから順に、調製例5および6の吸着剤
担持フィルターとした。
【0049】実施例1および2 調製例5および6の吸着剤担持フィルターの片面に調製
例3の塗液を乾燥重量で10g/m2 スプレー塗工して
乾燥し、これらを吸着剤担持フィルターの調製例の番号
が小さいものから順に、実施例1および2の空気清浄フ
ィルターとした。
【0050】比較例1 調製例5において、調製例1の塗液に代えて調製例4の
塗液とする以外は全て調製例5と同一としてフィルター
を調製し、これを比較例1の空気清浄フィルターとし
た。
【0051】比較例2および3 調製例5および6で作製した吸着剤担持フィルターを各
々比較例2および3の空気清浄フィルターとした。
【0052】<吸着脱臭性能>実施例および比較例の空
気清浄フィルターを5.6リットルの密閉容器の底部に
静置し、容器中にアセトアルデヒドを30ppm注入
し、30分後の容器中のアセトアルデヒド残留濃度(p
pm)をガスクロマトグラフで測定した。このアセトア
ルデヒド残留濃度(ppm)の値が小さいほど吸着脱臭
性が優れる。
【0053】<光分解脱臭性能>実施例および比較例の
空気清浄フィルターを6Wのブラックランプを備えた
5.6リットルの密閉容器の底部にブラックランプから
の距離が5cmとなるように静置した。容器中にアセト
アルデヒドを注入して吸着平衡に達した時のアセトアル
デヒド濃度を10ppmに調整し、次いでブラックラン
プを点灯して紫外線を照射し、照射開始5分後の容器中
のアセトアルデヒド濃度(ppm)をガスクロマトグラ
フで測定し、アセトアルデヒド除去速度(%/分)を求
めた。このアセトアルデヒド除去速度(%/分)の値が
大きいほど光分解脱臭性が優れる。
【0054】上記の方法により試験を行い、その性能を
評価した結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】表1の結果から、ポリウレタンフォームを
基材として三次元網状化骨格構造を有し、且つ吸着剤と
して活性炭を含有するフィルターであって、その一面に
酸化チタンからなる光触媒層を設けてなる実施例1の空
気清浄フィルターは、同様の基材に、活性炭と酸化チタ
ン光触媒を混合して担持した比較例1の空気清浄フィル
ターに比べて吸着脱臭性と光分解脱臭性が共に高く、脱
臭性およびその再生性に優れることが分かる。
【0057】更に、実施例1の空気清浄フィルターは、
光触媒層を設ける前の比較例2の空気清浄フィルターと
同等の吸着脱臭性を有しており、また、ポリウレタンフ
ォームを基材として三次元網状化骨格構造を有し、且つ
吸着剤としてハイシリカゼオライトを含有するフィルタ
ーであって、その一面に酸化チタンからなる光触媒層を
設けてなる実施例2の空気清浄フィルターは、光触媒層
を設ける前の比較例3の空気清浄フィルターと同等の吸
着脱臭性を有しており、本発明によれば、吸着脱臭性を
維持しながら高い光触媒性能を付加した空気清浄フィル
ターを得ることができる。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、単位容積当たりの表面
積が大きい三次元網状化骨格構造の特徴を活かして吸着
剤を広い面積に担持することができるため高い脱臭性が
得られると共に、光触媒が光照射を受ける部分に担持さ
れるため励起光の受光性が良くて脱臭の再生に優れた空
気清浄化フィルターが得られる。
【0059】本発明の空気清浄化フィルターは、通気性
に優れると共に、脱臭性および脱臭の再生に優れ、空気
清浄機や脱臭機などに搭載される空気清浄化フィルター
として著しく有用性が高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 21/18 B01J 35/02 J 29/06 B01D 53/36 H 35/02 ZABJ Fターム(参考) 4C080 AA05 AA10 BB02 BB05 BB07 BB08 CC02 CC04 CC05 CC07 CC08 CC09 CC15 HH08 JJ03 KK08 LL12 MM02 MM03 MM04 MM05 MM06 MM07 MM15 MM22 NN01 NN02 NN03 NN06 NN22 NN26 NN28 QQ15 QQ17 4D048 AA19 AA22 AB03 BA05X BA07X BA09X BA11X BA41X BB09 CA01 CC36 CC40 EA01 EA04 4G069 AA03 AA08 BA04B BA07B BA08B BA10B BA48A CA02 CA04 CA10 CA17 DA06 EB11 FA02 FA03 FB23 ZA01B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三次元網状化骨格構造を有し、且つ吸着
    剤を含有するフィルターであって、その少なくとも一面
    に光触媒層を設けてなる空気清浄フィルター。
  2. 【請求項2】 三次元網状化骨格構造が発泡体により形
    成されることを特徴とする請求項1記載の空気清浄フィ
    ルター。
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