JP2000210511A - 空気清浄化フィルタ― - Google Patents

空気清浄化フィルタ―

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JP2000210511A
JP2000210511A JP11015916A JP1591699A JP2000210511A JP 2000210511 A JP2000210511 A JP 2000210511A JP 11015916 A JP11015916 A JP 11015916A JP 1591699 A JP1591699 A JP 1591699A JP 2000210511 A JP2000210511 A JP 2000210511A
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resin
sheet
antibacterial agent
filter
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JP11015916A
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Yoichiro Azuma
洋一郎 東
Shinya Hioki
信也 火置
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い除塵性能を維持しながら、脱臭性能及び抗
菌性の優れた空気清浄化フィルターを提供する。 【解決手段】吸着剤及び抗菌剤が少なくとも2枚のJI
S B 9908に準じた面風速5.3cm/秒で測定
した0.3μm粒子の捕集効率が80%以上の除塵シー
トにより一体化されたフィルターで、該フィルターの除
塵性能がJISB 9908に準じた面風速5.3cm
/秒で測定した0.3μm粒子の捕集効率が90%以上
であることを特徴をする空気清浄化フィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造工業、
医薬品製造工業、食品工業、病院などの分野で使用され
るクリーンルーム用エアーフィルター、オフィスの空
調、家庭用エアコン、空気清浄機などの空気清浄化フィ
ルター部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クリーンルーム用エアーフィルタ
ー、オフィスの空調、家庭用エアコン空気清浄機などの
空気清浄化フィルターは、エレクトレットフィルター等
の除塵フィルターと脱臭フィルターが個別に配置され、
脱臭フィルターとしては、通気性を有するウレタンの多
孔質基材上に、粒状或いは粉体状活性炭を接着させたも
のや、不織布に活性炭を塗りつけたり、活性炭素を含浸
させたものに除塵性シートであるエレクトレットを貼り
合わせたものがあった。また、ハニカムの空孔部分にペ
レット状活性炭を詰めたもの、あるいは、波状の不織布
と平面状の不織布を組み合わせ(コルゲート)てできる
三角柱の部分に同じくぺレット状活性炭を詰めたもの等
があったが設置スペースが大きくなるという問題があっ
た。
【0003】この様な問題を解決するため、特開平3−
32712号ではプリーツ加工された除塵フィルターの
谷部に粒状の吸着剤を充填することで、一体化し、フィ
ルター容積を小さくすることが提案されているが、吸着
剤の充填に斑があるため、空気の流れに斑ができ、脱臭
性能及び除塵性能が低下するという問題があった。
【0004】また、特開昭62−241519号では、
エレクトレット不織布が脱臭剤の両面に積層されている
フィルターが提案されているが、フィルターに捕捉され
たバクテリア等が、フィルター内で増殖し、再拡散する
という問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点を解決して、従来の方法とは全く異なった、高い
除塵性能を維持しながら、脱臭性能及び抗菌性に優れた
空気清浄化フィルターを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの問
題を検討した結果、下記の発明に至った。
【0007】吸着剤及び抗菌剤が少なくとも2枚のJI
S B 9908に準じた面風速5.3cm/秒で測定
した0.3μm粒子の捕集効率が80%以上の除塵シー
トにより一体化されたフィルターで、該フィルターの除
塵性能がJIS B 9908に準じた面風速5.3c
m/秒で測定した0.3μm粒子の捕集効率が90%以
上であることを特徴をする空気清浄化フィルター。
【0008】吸着剤及び抗菌剤が少なくとも2枚の除塵
性シートの間に封入されている上記記載の空気清浄化フ
ィルター。
【0009】通気性の折り加工サポート材と一体化され
た上記記載の空気清浄化フィルター。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の空気清浄化フィ
ルター部材に係わる構成要素を詳細に説明する。
【0011】本発明に係わる除塵シートとしては、不織
布が好ましく、 不織布の繊維としては、ポリアミド系
繊維、ポリエステル系繊維、ポリアルキレンパラオキシ
ベンゾエート系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリビニル
アルコール系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩
化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリオ
レフィン系繊維、フェノール系繊維などの合成繊維、ガ
ラス繊維、金属繊維、アルミナ繊維、活性炭素繊維など
の無機繊維、木材パルプ、麻パルプ、コットンリンター
パルプなどの天然繊維、再生繊維、あるいはこれらの繊
維に親水性や難燃性などの機能を付与した繊維などを使
用し、各種方法によって製造したものである。
【0012】不織布の製造方法については特に制限はな
く、目的・用途に応じて、乾式法、湿式抄造法、メルト
ブローン法、スパンボンド法などで得られたウェブを水
流交絡法、ニードルパンチ法、ステッチボンド法などの
物理的方法、サーマルボンド法などの熱による接着方
法、レジンボンドなどの接着剤による接着方法で強度を
発現させる方法を適宜組み合わせて製造することができ
る。
【0013】本発明に関わる除塵シートの除塵性能を満
たすためにエレクトレットを付与しても良い。エレクト
レットとは、絶縁性かつ異方性高分子を強電界中で凝固
させて、その表面電荷を存続させるもので、通常のエレ
クトレットシートは矩形断面や円形断面のポリプロピレ
ンやポリカーボネイト繊維をランダムにかつ穏やかに充
填したものである。電荷密度としては1*10-2から1
*10-4C/m2程度好ましくは1*10-3C/m2から9
*10-3C/m2の範囲で使用され、フィルム状で帯電し
た後、繊維化してからシート化する方法や、予めシート
としておいて帯電させる方法がある。
【0014】エレクトレットシートは、空気中を浮遊す
る花粉、煙草の煙の粒子、ディーゼル車の排ガス煙等帯
電している粒子を表面に電気的に引き寄せて除去する。
この除去性能を向上させるため、空気中の浮遊粒子を電
界中で予め帯電させる方法等もある。
【0015】本発明に係わる吸着剤の具体的な例として
は、活性炭、添着活性炭、活性白土、天然および合成ゼ
オライト、セピオライト、酸化鉄などの鉄系化合物、酸
化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、シリカ、シリ
カ−酸化亜鉛複合物、シリカ−アルミナ−酸化亜鉛複合
物、二酸化マンガン、複合フィロケイ酸塩、シクロデキ
ストリン、アスコルビン酸と二価鉄塩の混合物、ビタミ
ンB群とリン酸塩の混合物、あるいはこれらの混合物な
どが挙げられる。これらの吸着剤の形状は特に限定され
るものではないが粒子状のものが好ましく、粒径が30
から80メッシュがより好ましい。また、2種類以上の
吸着剤を混合しても良い。
【0016】本発明に係わる抗菌剤の具体的な例として
は、銀担持活性炭、銅担持活性炭、酸化亜鉛担持活性炭
等の抗菌性のある活性炭、シリカ−アルミナ銀複合ゼオ
ライト、シリカ−アルミナ銅複合ゼオライト、シリカ−
アルミナ−酸化亜鉛複合物、酸化チタン複合ゼオライ
ト、銀複合ヒドロキシアパタイト、銀複合シリカゲル、
銀複合リン酸ジルコニウム、銀担持ガラス、銀複合ケイ
酸アルミン酸マグネシウム、銀複合難溶性リン酸塩、キ
トサン、キチン等が挙げられ、この中でも吸着性能を有
するゼオライト系抗菌剤及び抗菌性のある活性炭がより
好ましい。また、2種類以上の抗菌剤を混合しても良
い。酸化チタン含有化合物を抗菌剤とした場合、紫外線
を照射することにより、より大きい抗菌効果が得られ
る。
【0017】本発明に係わる除塵シートの除塵性能はJ
IS B 9908に準じた面風速5.3cm/秒で測
定した0.3μm粒子の捕集効率が80%以上であるこ
とが好ましい。除塵シートの捕集効率が80%以下にな
ると空気浄化フィルターの除塵効率に加え、脱臭効率も
極端に悪くなり、脱臭材の寿命が短くなる。
【0018】更に吸着剤、抗菌剤、除塵シートで構成さ
れる空気浄化フィルターの除塵性能がJIS B 99
08に準じた面風速5.3cm/秒で測定した0.3μ
m粒子の捕集効率が90%以上であることが好ましい。
空気清浄機等に組み込んで使用する場合に捕集効率が9
0%以上であると、ファンへのホコリの体積が少なく、
脱臭効率が向上することが判った。
【0019】上述の空気清浄化フィルターが2枚の除塵
シートで目的の捕集効率が得られない場合は、更に除塵
シートを積層する事により、目的の捕集効率を得ること
がででる。また、通気性の折り加工サポート材を芯とし
て空気清浄化フィルターを積層し、一体化する事によ
り、折り加工する際の捕集効率の低下を防ぐことが可能
となる。
【0020】本発明に関わる折り加工サポート材とは、
吸着剤と抗菌剤を除塵シートで一体化された空気浄化フ
ィルターを折り加工する際の破損の防止、形状の維持及
び通気時にフィルターの変形を防止し、通気の斑を防止
する機能を有する材料を意味する。折り加工サポート材
はこれらの機能を阻害しないものであれば特に限定され
るものではない。フィルターを折り加工する際に破損す
ると、捕集効率が低下すると共にフイルターに一体化さ
れていた吸着剤と抗菌剤材の片方又は両方が脱落してし
まう。また、通気時にフィルター変形すると、通気に斑
ができ脱臭性能が低下する。
【0021】折り加工サポート材の例としては、織布、
不織布、ネット等の他、ポリエチレンフィルム、ポリプ
ロピレンフィルム及びポリエステルフィルムの様な汎用
の熱可塑性フィルムや薄板等が挙げられる。これらの
内、フィルムや薄板等の通気性に乏しいシートは、微細
な穴をあけて通気性を向上させても良い。これらの内、
特に不織布等を用いれば、比較的均一な通気性を確保す
ることができるばかりか、内包加工も容易であるため、
優位に使用される。
【0022】また、折り加工サポート材に吸着剤と抗菌
剤のどちらか一方又は両方が担持されていても良く、防
黴加工されていればより好ましい。
【0023】折り加工サポート材は、空気清浄化フィル
ターの風上側及び風下側のいずれにも積層することがで
きる。また、2枚の除塵シートの間に位置していても良
い。
【0024】本発明に係わる吸着剤及び抗菌剤を除塵シ
ートで一体化する方法としては、JIS B 9908
に準じた面風速5.3cm/秒で測定した0.3μm粒
子の捕集効率が80%以上の除塵シート、折り加工サポ
ート材、吸着剤と抗菌剤の少なくとも一方と樹脂の混合
物を除塵シートに塗布したシート、2枚以上の除塵シー
トの間に吸着剤と抗菌剤の少なくとも一方を封入したシ
ート、除塵シートを湿式抄造する際に吸着剤と抗菌剤の
少なくとも一方を漉き込んだシート及び除塵シートと折
り加工サポート材の間に吸着剤と抗菌剤の少なくとも片
方を封入したシートを組み合わせて、吸着剤及び抗菌剤
を少なくとも2枚の除塵シートにより一体化することが
できる。
【0025】除塵シートと吸着剤及び抗菌剤の一体化の
方法としては、吸着剤及び抗菌剤の性能を損なわず、量
を制御し易いという点で2枚以上の除塵シートの間に吸
着剤と抗菌剤の少なくとも一方を封入する方法及び2枚
以上の除塵シートを積層一体化したシートと折り加工サ
ポート材の間に吸着剤と抗菌剤の少なくとも一方を封入
する方法が好ましい。
【0026】吸着剤と抗菌剤を封入する手段は、一枚の
除塵シートに吸着剤と抗菌剤と樹脂の混合物を散布し、
もう一枚の除塵シートで覆いドライヤー等で熱を加えて
封入する方法、一枚の除塵シートに吸着剤と抗菌剤と樹
脂の混合物を散布し、該混合物を散布した除塵シートに
ドライヤー等で熱を加え樹脂を溶融後もう一枚の除塵シ
ートで覆い封入する方法、抗菌剤と樹脂の混合物を塗布
した除塵シート又は抗菌剤を漉き込んだ除塵シートに吸
着剤と抗菌剤の両方又は吸着剤のみと樹脂の混合物を散
布し、一枚の除塵シートで覆いドライヤー等で熱を加え
封入する方法、抗菌剤と樹脂の混合物を塗布した除塵シ
ート又は抗菌剤を漉き込んだ除塵シートに吸着剤と抗菌
剤の両方又は吸着剤のみと樹脂の混合物を散布し、該混
合物を散布した除塵シートにドライヤー等で熱を加え、
樹脂を溶融後に少なくとも一枚の除塵シートで覆い封入
する方法、吸着剤と樹脂の混合物を塗布した除塵シート
又は吸着剤を漉き込んだ除塵シートに抗菌剤と吸着剤の
両方又は抗菌剤のみと樹脂の混合物を散布し、少なくと
も一枚の除塵シートで覆いドライヤー等で熱を加え封入
する方法、吸着剤と樹脂の混合物を塗布した除塵シート
又は吸着剤を漉き込んだ除塵シートに吸着剤と抗菌剤の
両方又は抗菌剤のみと樹脂の混合物を散布した後、該混
合物を散布した除塵シートにドライヤー等で熱を加え、
樹脂を溶融後に少なくとも一枚の除塵シートを覆い封入
する方法など考えられるあらゆる方法で封入することが
できる。
【0027】更に折り加工サポート材を使って封入する
手段は、折り加工サポート材に吸着剤と抗菌剤と樹脂の
混合物を散布し、少なくとも一枚の除塵シートで覆いド
ライヤー等で熱を加えて封入し、その反対の折り加工サ
ポート材面に更にもう一枚の除塵しシートを積層する方
法、折り加工サポート材に吸着剤と抗菌剤と樹脂の混合
物を散布し、該混合物を散布した折り加工サポート材に
ドライヤー等で熱を加え樹脂を溶融後、予め2枚以上の
除塵シートを積層しておいた積層除塵シートで覆い封入
する方法、折り加工サポート材に吸着剤と抗菌剤と樹脂
の混合物を散布し、該混合物を散布した折り加工サポー
ト材にドライヤー等で熱を加え樹脂を溶融後、その反対
の折り加工サポート材面に樹脂を散布又は塗布し、もう
一枚の除塵シートを積層する方法一枚の除塵シートをで
覆い封入し、抗菌剤と樹脂の混合物を塗布した折り加工
サポート材又は抗菌剤を漉き込んだ折り加工サポート材
に吸着剤と抗菌剤の両方又は吸着剤のみと樹脂の混合物
を散布し、予め積層しておいた二枚以上の除塵シートで
覆い、ドライヤー等で熱を加え封入する方法、抗菌剤と
樹脂の混合物を塗布した折り加工サポート材又は抗菌剤
を漉き込んだ折り加工サポート材に吸着剤と抗菌剤の両
方又は吸着剤のみと樹脂の混合物を散布し、該混合物を
散布した除塵シートにドライヤー等で熱を加え、樹脂を
溶融後に予め積層しておいた2枚以上の除塵シートで覆
い封入する方法、抗菌剤と樹脂の混合物を塗布した折り
加工サポート材又は抗菌剤を漉き込んだ折り加工サポー
ト材に吸着剤と抗菌剤の両方又は吸着剤のみと樹脂の混
合物を散布し、少なくとも一枚の除塵シートで覆いドラ
イヤー等で熱を加えて封入し、その反対の折り加工サポ
ート材面に更にもう一枚の除塵シートを積層する方法、
抗菌剤と樹脂の混合物を塗布した折り加工サポート材又
は抗菌剤を漉き込んだ折り加工サポート材に吸着剤と抗
菌剤の両方又は吸着剤のみと樹脂の混合物を散布し、該
混合物を散布した除塵シートにドライヤー等で熱を加
え、樹脂を溶融後に少なくとも一枚の除塵シートで覆い
封入し、その反対の折り加工サポート材面に更にもう一
枚の除塵シートを積層する方法、吸着剤と樹脂の混合物
を塗布した折り加工サポート材又は吸着剤を漉き込んだ
折り加工サポート材に吸着剤と抗菌剤の両方又は抗菌剤
のみと樹脂の混合物を散布し、予め積層しておいた二枚
以上の除塵シートで覆い、ドライヤー等で熱を加え封入
する方法、吸着剤と樹脂の混合物を塗布した折り加工サ
ポート材又は吸着剤を漉き込んだ折り加工サポート材に
吸着剤と抗菌剤の両方又は抗菌剤のみと樹脂の混合物を
散布し、該混合物を散布した除塵シートにドライヤー等
で熱を加え、樹脂を溶融後に予め積層しておいた2枚以
上の除塵シートで覆い封入する方法、吸着剤と樹脂の混
合物を塗布した折り加工サポート材又は吸着剤を漉き込
んだ折り加工サポート材に吸着剤と抗菌剤の両方又は抗
菌剤のみと樹脂の混合物を散布し、少なくとも一枚の除
塵シートで覆いドライヤー等で熱を加えて封入し、その
反対の折り加工サポート材面に更にもう一枚の除塵シー
トを積層する方法、吸着剤と樹脂の混合物を塗布した折
り加工サポート材又は吸着剤を漉き込んだ折り加工サポ
ート材に吸着剤と抗菌剤の両方又は抗菌剤のみと樹脂の
混合物を散布し、該混合物を散布した除塵シートにドラ
イヤー等で熱を加え、樹脂を溶融後に少なくとも一枚の
除塵シートで覆い封入し、その反対の折り加工サポート
材面に更にもう一枚の除塵シートを積層する方法など考
えられるあらゆる方法で封入することができるが、除塵
シートに熱と圧力が同時にかからない樹脂を溶融後に除
塵シートを覆い封入する方法がより好ましい。
【0028】吸着剤又は抗菌剤の粉落ちを防ぐため、一
枚の除塵シートに塗布又は湿式抄造法で吸着剤又は抗菌
剤を一体化した場合は、少なくとも1枚の塗布又は湿式
抄造法で吸着剤又は抗菌剤と一体化していない除塵シー
トが風下側に来るように使用することが好ましい。
【0029】内包させる吸着剤の量は、少なすぎると吸
着効果が減少し、多すぎると通気性に支障が出てくるの
で、5から400g/m2程度、好ましくは80から2
50g/m2程度である。また、吸着剤は微粉砕された
ものでは圧力損失が高くなる可能性があるので、その形
態は粒状が好ましい。粒径は10から120メッシュ程
度なら作製可能であるが、あまり大きな粒子では圧等が
加えられると破砕する場合があるので、30から80メ
ッシュ程度が好ましい。
【0030】除塵シートへの塗設方法としては、水性塗
液に除塵シートを浸漬する含浸及びコーターによる塗布
が挙げられる。本発明に係わる含浸及び塗布の方法とし
て、コンベンショナルサイズプレス、ゲートロールサイ
ズプレス及びフィルムトランファー方式のサイズプレス
等や、ロールコーター、エアードクターコーター、ロッ
ド(バー)コーター、ブレードコーター、スプレーコー
ター及びカーテンコーターを用いた方法等が挙げられ
る。
【0031】本発明に係わる樹脂は、除塵シート間の接
着性を向上させるために除塵シートの接着部でのみ融着
して使用することが好ましい。この様にして使用するこ
とにより、内包された吸着剤等の内包物の有効な表面積
の実質的な減少を抑止できる。樹脂の内包は、吸着剤等
の樹脂以外の内包物の総量が20g/m2以上内包する
場合に併用するのが好ましく、吸着剤等の樹脂以外の内
包物100重量部に対し1〜30重量部が好ましく、更
に2〜20重量部が好適である。
【0032】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳細に説明す
るが、本発明はその主旨を越えない限り、これらに限定
されるものではない。
【0033】実施例1 吸着剤として30〜60メッシュの活性炭と抗菌剤とし
て40〜60メッシュの水澤化学製ミズカナイトと、樹
脂である50メッシュのエチレン−酢酸ビニル樹脂粒子
を2:2:1で予め混合し、混合粉体を作製した。この
粉体をJIS B 9908に準じた面風速5.3cm
/秒で測定した0.3μm粒子の捕集効率が87%のエ
レクトレット除塵シートの上に100g/m2散布し、
樹脂を加熱溶融して、もう一枚の同じエレクトレット除
塵シートを貼合せて、実施例1の空気清浄化フィルター
を作製した。
【0034】実施例2 実施例1と同様に吸着剤と抗菌剤の混合粉体を作製し、
折り加工サポート材のスパンボンド不織布(目付量30
g/m2)の上に吸着剤と抗菌剤の混合物を散布し、樹
脂を加熱溶融して、その上に実施例1と同じエレクトレ
ット除塵シートを貼合せて粉体を封入し、その反対側の
スパンボンド不織布面にホットメルト樹脂でエレクトレ
ット除塵シートを貼合せて、折り加工サポート材が芯と
なって、エレクトレット除塵シートで封入した実施例2
の空気清浄化フィルターを作製した。
【0035】実施例3 実施例1と同じエレクトレット除塵シート2枚を予めピ
ンソニック法で一体化し、実施例1と同様に吸着剤と抗
菌剤の混合粉体を作製し、折り加工サポート材のスパン
ボンド不織布(目付量30g/m2)の上に吸着剤と抗
菌剤の混合物を散布し、樹脂を加熱溶融して、2枚を一
体化したエレクトレット除塵シートを貼合せて粉体を封
入した実施例3の空気清浄化フィルターを作製した。
【0036】比較例1 実施例1のエレクトレット除塵シートの代わりにJIS
B 9908に準じた面風速5.3cm/秒で測定し
た0.3μm粒子の捕集効率が68%のエレクトレット
除塵シートを用いた以外は、実施例2と同様の方法で比
較例1の空気清浄化フィルターを作製した。
【0037】比較例2 実施例1の抗菌剤を除き、活性炭と樹脂の比率を4:1
にした以外は実施例1と同様に比較例2の空気清浄化フ
ィルターを作製した。
【0038】比較例3 粉末状活性炭と粉末状ミズカナイト及びアクリル樹脂の
18%水分散液を4:4:1比率で調液し、実施例2と
同じ折り加工サポート材に100g塗布し、乾燥後、実
施例1と同じエレクトレット除塵シート1枚をホットメ
ルト樹脂で貼合せて比較例3の空気清浄化フィルターを
作成した。
【0039】以上、実施例および比較例で得られた空気
清浄化フィルター部材は、以下の方法で試験を行い、そ
の性能を評価した。
【0040】[通気性]光触媒フィルターの捕集効率
は、JIS L 1096に準じてフラジール形試験機を
用いて測定した。
【0041】以上の試験項目の結果、実施例1から3及
び比較例2は90%以上、比較例1と比較例3は90%
未満80%以上であった。
【0042】<試験法−(抗菌(殺菌)性)>大腸菌
(E−coli IFO3301)に対する抗菌性をJ
IS L 1902−1990のハローテスト抗菌効力
試験により確認した結果、実施例1から3及び比較例1
と比較例3にハローの形成が見られ抗菌性が認められ
た。比較例2はハローの形成が見られず実質的な抗菌性
が認められなかった。
【0043】実施例4 実施例1の空気清浄化フィルターをプリーツ状に加工し
てフィルターユニット(空気清浄化フィルター部材の使
用量=約1m2)を作製し、該フィルターユニットと3
0Wのシロッコファンを組み合わせ、実験用の空気清浄
機を作製した。
【0044】実施例5 実施例1の空気清浄化フィルターの代わりに実施例2の
空気清浄化フィルターを使ったことを除いて、実施例4
と同様に空気清浄機を作製した。
【0045】実施例6 実施例1の空気清浄化フィルターの代わりに実施例3の
空気清浄化フィルターを使ったことを除いて、実施例4
と同様に空気清浄機を作製した。
【0046】比較例4 実施例1の空気清浄化フィルターの代わりに比較例1の
空気清浄化フィルターを使ったことを除いて、実施例4
と同様に空気清浄機を作製した。
【0047】比較例5 実施例1の空気清浄化フィルターの代わりに比較例3の
空気清浄化フィルターを使ったことを除いて、実施例4
と同様に空気清浄機を作製した。
【0048】[フィルターユニットの脱臭性能試験]実
施例4、実施例5、実施例6及び比較例4と比較例5で
作製した空気清浄機のそれぞれについて、1000リッ
トルのアクリルチャンバー中でタバコを一度に5本燃や
して30分空気清浄機を運転することを1サイクルとし
て、10回繰り返し、10回目のタバコ5本アンモニア
の除去率をしらべた結果、実施例4〜6の空気清浄機は
100%の除去率であったが、比較例4の空気清浄機は
90%の除去率、比較例5の空気清浄機は80%の除去
率であった。
【0049】[風圧に対する形状安定性]また、実施例
5、実施例6及び比較例5の空気清浄機のフィルターは
折り形状の変形が無かったが、実施例4及び比較例4で
使用したフィルターは折り形状に変形が見られた。実施
例6及び比較例5は実用上問題ないレベルではあるが、
粉の脱落が見られた。
【0050】以上の試験結果を総合的に見て、実施例2
の構成及び形態が空気清浄化フィルターとして、最も適
していると判断できる。
【0051】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように、高い除
塵性能を維持しながら、脱臭性能及び抗菌性の優れた空
気清浄化フィルターとしても用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C080 AA05 BB05 CC01 CC12 HH05 HH09 JJ06 JJ09 KK08 LL10 NN22 QQ03 4D019 AA01 BB03 BB10 BC01 BC05 BC06 BC20 CA02 CB06 4D058 JA13 JB25 JB39 JB50 SA01 SA04 TA02 TA07 TA08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸着剤及び抗菌剤が少なくとも2枚のJ
    IS B 9908に準じた面風速5.3cm/秒で測
    定した0.3μm粒子の捕集効率が80%以上の除塵シ
    ートにより一体化されたフィルターで、該フィルターの
    除塵性能がJIS B 9908に準じた面風速5.3
    cm/秒で測定した0.3μm粒子の捕集効率が90%
    以上であることを特徴をする空気清浄化フィルター。
  2. 【請求項2】 吸着剤及び抗菌剤が少なくとも2枚の除
    塵性シートの間に封入されていることを特徴とする請求
    項1記載の空気清浄化フィルター。
  3. 【請求項3】 更に、通気性の折り加工サポート材を積
    層し、一体化されたことを特徴とする請求項1又は2記
    載の空気清浄化フィルター。
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