JP2004041276A - 空気清浄フィルター - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、空気清浄性能、特に微生物の抑制と脱臭性が永く維持される空気清浄フィルターを提供することである。
【解決手段】溶菌性酵素を担持してなる抗菌性濾材と脱臭性酵素を担持してなる脱臭性濾材とを一体化してなる、好ましくは、抗菌性濾材と脱臭性濾材とを積層して一体化し、波状に加工してなる、または抗菌性濾材と脱臭性濾材の内、一方を平板状、他方を波状に加工し、一体化してなる空気清浄フィルター。
【選択図】 なし
【解決手段】溶菌性酵素を担持してなる抗菌性濾材と脱臭性酵素を担持してなる脱臭性濾材とを一体化してなる、好ましくは、抗菌性濾材と脱臭性濾材とを積層して一体化し、波状に加工してなる、または抗菌性濾材と脱臭性濾材の内、一方を平板状、他方を波状に加工し、一体化してなる空気清浄フィルター。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱、洗浄または光照射などの性能再生処理を施すことなく、使用状態のままで抗菌性および脱臭性が回復し、その性能が永く維持される空気清浄フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、生活環境の変化や健康志向の高まりなどにより、家庭や職場において空気清浄化装置の普及が進んでいる。従来の空気清浄は、各種の塵埃を除去するいわゆる除塵を主体にしたものであったが、住環境の気密化やアメニティ志向の高まりなどの影響もあって、最近の空気清浄は除塵に加えて抗菌および脱臭を求められる傾向がある。
【0003】
一方、空気清浄フィルターを用いると、細菌類や花粉、ハウスダストなど各種塵埃の蓄積や臭気物質の蓄積によって性能が徐々に低下し、定期的に交換する必要があるため、搭載される装置の耐用年数に相当する期間に亘って性能が持続する空気清浄フィルターが求められていた。
【0004】
このような要求に対し、性能が永く維持される空気清浄フィルターの一例として、光触媒を用いて脱臭機能を果たすようにした空気清浄フィルターが開発されている。光触媒は光エネルギを化学エネルギに変える物質であり、光触媒を担持した空気清浄フィルターに紫外線を照射してその光エネルギーにて光触媒を活性化させ、酸化反応を促進させて悪臭物質を無臭物質に変換する。紫外線照射によって光触媒が励起されると、光触媒から電子が飛び出し表面に吸着した酸素を攻撃してO2 −を生成し、また、正孔が空気中の水分を攻撃して、OHラジカルを生成し、これらの活性種により悪臭物質の酸化反応が促進され、種々の悪臭物質が、具体的には水蒸気、二酸化炭素などの無臭物質まで最終的に分解される。
【0005】
光触媒を用いる空気清浄フィルターは上記の通り優れたものであり、広く汎用されているが、効果を維持するためには光源を必要とするため、使用場所が限定される、または、併用するランプの保守や交換が必要となるなどの問題がった。
【0006】
また、常温において酸化触媒として作用する金属酸化物触媒と多孔性質吸着剤とを併用した脱臭剤が特開2000−312710号公報に開示されており、性能が永く維持される空気清浄フィルターに応用することが期待されるが、このような脱臭においては臭気物質を酸化還元反応によって分解、除去するため、その生成物が触媒毒となって触媒の活性を低下させる場合がある。そこで、触媒毒を除くためには水や弱アルカリ性の水溶液などを用いて洗浄し、脱臭性を回復することができ、再生使用は可能であるが、フィルターを定期的に交換するのと同じく保守が求められるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、空気清浄性能、特に微生物の抑制と脱臭性が永く維持される空気清浄フィルターを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、本発明に到達したものである。
【0009】
(1)溶菌性酵素を担持してなる抗菌性濾材と脱臭性酵素を担持してなる脱臭性濾材とを一体化してなる空気清浄フィルター。
【0010】
(2)上記の発明(1)において、該抗菌性濾材と該脱臭性濾材とを積層して一体化し、波状に加工してなる空気清浄フィルター。
【0011】
(3)上記の発明(1)において、波状に加工した該抗菌性濾材と平板状の該脱臭性濾材とを一体化してなる空気清浄フィルター。
【0012】
(4)上記の発明(1)において、平板状の該抗菌性濾材と波状に加工した該脱臭性濾材とを一体化してなる空気清浄フィルター。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の空気清浄フィルターについて以下に詳細に説明する。
【0014】
本発明に係わる溶菌性酵素とは、フィルター上に捕集した微生物を殺菌・滅菌除去することを可能ならしめる酵素であり、溶菌作用を有する酵素であれば特に制限はないが、リゾチーム、キチナーゼ、プロテアーゼ、グリコシラーゼ、グルカナーゼ、β−ガラクトシダーゼ、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼおよびエンドリシンが好ましい溶菌作用を有する酵素として挙げられ、このような溶菌作用を有する酵素の内の1種もしくは2種以上を酵素のみで用いるか、酵素以外の蛋白質・ペプチドと組み合わせて用いるか、多糖類と組み合わせて用いることができる。
【0015】
本発明に係わる溶菌性酵素と好ましく併用される蛋白質・ペプチドとして、プロタミン、ラクトフェリン、ポリリジンなどの殺菌作用を有する蛋白質・ペプチドが挙げられ、また、好ましく併用される多糖類として、グルカン、デキストラン、マンナン、ガラクトマンナン、ラミラナン、カラギー、アガロース、キトサン、キチンなどが挙げられる。
【0016】
本発明に係わる溶菌性酵素を担持してなる抗菌性濾材は、濾材上の捕集した微生物を殺菌・滅菌除去できるように高い集塵性能を有することが好ましく、かかる抗菌性濾材はWO98/04334号公報に開示されている方法で作製することができる。
【0017】
また、抗菌性濾材と集塵性を有する濾材とを併用して集塵性を付与しても良く、集塵性を有する濾材の風下側に抗菌性濾材を配置することにより、捕集した微生物を殺菌・滅菌除去できる。
【0018】
所望により抗菌性濾材と併用される集塵性を有する濾材はエレクトレット濾材であることが好ましく、高い集塵性と通気性を両立できる利点がある。
【0019】
本発明に用いられるエレクトレット濾材とは、半永久的に電気分極を保持し、外部に対して電気力を及ぼす濾材であって、その静電気力によって粒子を捕捉するものである。帯電方法としては、エレクトロエレクトレット、熱エレクトレット、ラジオエレクトレット、メカノエレクトレット、フォトエレクトレット、マグネットエレクトレットなどが挙げられるが、工業的に不織布フィルターで用いられているものは、主にエレクトロエレクトレットおよび熱エレクトレットであり、フィルター材料としてはポリプロピレンまたはプロピレン主体の共重合体が用いられることが多く、耐熱性の向上などを目的として上記の樹脂原料にステアリン酸アルミニウムなどの脂肪酸金属塩を適量添加する場合がある。
【0020】
本発明に用いられるエレクトレット濾材の形態は特に限定されるものではないが、コロナ放電などで帯電処理を施したフィルムを繊維状に断裁、それを不織布化したスプリットファイバーエレクトレット濾材や、メルトブロー紡糸時および溶融紡糸時に高電圧を印加して熱エレクトレット的に繊維を帯電させたメルトブロー不織布式エレクトレット濾材およびスパンボンド不織布式エレクトレット濾材などは、安定した分極電荷を得ることができるため、本発明において特に優位に用いられる。なお、メルトブロー不織布式エレクトレット濾材は単体では力学的強度が小さいため、乾式不織布やスパンボンドなどの補強材を貼り合わせて使用される場合がある。
【0021】
本発明に用いられるエレクトレット濾材は、ポリブテン−1を主成分とする繊維からなることが好ましく、ポリプロピレンとポリブテン−1との芯鞘複合繊維からなり、且つ少なくともポリブテン−1が帯電していることを特徴とするエレクトレット濾材であることが特に好ましく、耐熱性に優れ、使用環境を選ばず用途が広がる利点を有する。
【0022】
本発明に係わる溶菌性酵素を担持してなる抗菌性濾材が好ましく備えるべき集塵性能は特に限定されるものではないが、0.3μmの粒子に対して99.97%以上の捕集効率を有するHEPAフィルター、または0.1μmの粒子に対して99.9997%以上の捕集効率を有するULPAフィルターの規格を満たすことが好ましい。
【0023】
本発明に係わる脱臭性酵素とは、臭気物質を吸着・分解し、脱臭作用または消臭作用を有する酵素であり、ホルムアルデヒドオキシダーゼ、ホルムアルデヒドデヒドロゲナーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、ペクチナーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、グルタミナーゼ、5’−ホスホジエステラーゼ、カタラーゼ、ウレアーゼ、グルコースオキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼおよびマンナナーゼなどが挙げられる。
【0024】
本発明に係わる溶菌性酵素または脱臭性酵素は、バイオミメティクスの考え方に基づき、人工的に溶菌機能または脱臭機能のみを模擬した模擬酵素物質出会っても良く、少なくとも脱臭性を有する模擬酵素物質として金属フタロシアニン誘導体などが挙げられ、本発明に係わる脱臭性酵素として優位に用いられる。
【0025】
本発明に用いられる金属フタロシアニン誘導体を構成する金属として鉄、コバルト、銅、マンガンなどが挙げられ、また、フタロシアニン類としてオクタカルボキシフタロシアニン、テトラカルボキシフタロシアニン、オクタスルホニルフタロシアニンなどが挙げられる。
【0026】
本発明に係わる脱臭性酵素を担持する基材は、特に限定されるものではなく、各種の紙、不織布、織布、編布、ネット、フェルト、ウレタンフォームなどの発泡体、網、簀および樹脂フィルムや金属箔などが挙げられ、シートの通気性が乏しい場合には穴開け加工やハニカム成形加工などを施して通気性を向上させることができる。中でも、適度な通気性を有し、且つ脱臭性酵素の担持に適した基材として不織布が好ましい。
【0027】
本発明に用いられる不織布は、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリオレフィン系繊維、フェノール系繊維などの合成繊維、ガラス繊維、金属繊維、アルミナ繊維、炭素繊維、活性炭素繊維などの無機繊維、木材パルプ、竹パルプ、麻パルプ、ケナフパルプ、藁パルプ、バガスパルプ、コットンリンターパルプ、木綿、羊毛、絹などの天然繊維、古紙再生パルプ、レーヨン等の再生セルロース繊維やコラーゲン等のタンパク質、アルギン酸、キチン、キトサン、澱粉などの多糖類等を原料とした再生繊維など、あるいはこれらの繊維に親水性や難燃性などの機能を付与した繊維などを単独または組み合わせて使用し、各種方法によって製造したものである。
【0028】
本発明に用いられる不織布の製造方法については特に制限はなく、目的・用途に応じて、乾式法、湿式抄造法、メルトブローン法、スパンボンド法、フラッシュ紡糸法、エアレイド法などで得られたウェブを水流交絡法、ニードルパンチ法、ステッチボンド法などの物理的方法、サーマルボンド法などの熱による接着方法、レジンボンドなどの接着剤による接着方法で強度を発現させる方法を適宜組み合わせて製造することができる。
【0029】
本発明において、脱臭性酵素および所望により後述の脱臭剤などを基材に担持する方法としては、塗工、含浸、基材を構成する樹脂または金属などの原料への練り混み、および繊維性基材を作製する抄紙法における抄き込みなどの方法が挙げられ、中でも塗工または含浸が好ましい。
【0030】
本発明に用いられる塗工および含浸の方法として、2ロールタイプのコンベンショナルサイズプレス(ホリゾンタル型およびインクラインド型)、タブサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、及びフィルムトランファー方式のサイズプレス等や、ロールコーター、エアドクターコーター、ロッド(バー)コーター、ブレードコーター、スプレーコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、コンマコーター、ダイコーター、及びカーテンコーターを用いた方法等が挙げられ、発泡基材の性状に合わせて選択することができる。
【0031】
本発明において、脱臭性酵素などを塗工または含浸などの方法で担持する場合にはバインダー、pH調整剤、分散剤または消泡剤などの薬品を用いても良い。バインダーの種類は特に限定されるものではなく、澱粉などの天然高分子、カルボキシメチルセルロースなどの変性高分子、またはポリビニルアルコールなどの合成高分子等の各種バインダーを用いることができるが、白炭または所望により併用する脱臭剤などの表面を覆うことなく十分な接着性が得られるバインダーとして熱可塑性高分子エマルジョンが好ましい。
【0032】
本発明に用いられる熱可塑性高分子エマルジョンとして、ポリアクリロニトリルやポリアクリル酸エステルなどのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体などの各種共重合樹脂、ポリプロピレン、ポリエステル、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂などが挙げられる。
【0033】
本発明に係わる脱臭性濾材は、脱臭性酵素を単独で担持しても良いが、本発明の主旨を逸脱しない限りにおいて他の脱臭剤を併用担持しても良い。
【0034】
本発明に用いられる脱臭剤とは、主に悪臭を除去する目的で用いられる薬剤であり、具体的には活性炭、添着活性炭、活性炭素繊維、備長炭などの炭素系吸着脱臭剤、天然および合成ゼオライト(沸石族)、活性アルミナ、活性白土、セピオライト、酸化鉄等の鉄系化合物および多孔質シリカなどの無機系吸着脱臭剤、有機酸系化合物、キチン、キトサンおよびイオン交換樹脂などの有機系吸着脱臭剤、酸化チタンや酸化亜鉛などの光触媒、マンガン系酸化物やペロブスカイト型化合物、白金酸化物、パラジウム酸化物またはバナジウム酸化物などの酸化触媒、炭化珪素、窒化珪素、珪酸カルシウム、アルミナ・シリカ系、ジルコニア系などの合成セラミクスや麦飯石、フェルソング石などの遠赤外線セラミクス、植物抽出成分に含まれる化合物であるカテキン、タンニン、フラボノイド、リモネンおよびピネン等を用いた消臭剤などが挙げられる。これらの脱臭剤は必要に応じて複数のものを併用しても良く、また、これらの脱臭剤を複合化したハイブリッド脱臭剤として用いても良い。
【0035】
脱臭性酵素と併用担持される脱臭剤は吸着剤であることが好ましく、併用される吸着剤は特に限定されるものではないが、対象とする主な臭気物質に対して物理吸着を主体とし、特に臭気物質の吸着熱量が46kJ/mol(11kcal/mol)以下であることが好ましく、臭気物質によって脱臭性が飽和すること無く脱臭性酵素の作用により再生される。
【0036】
脱臭性酵素と吸着剤を複合化したハイブリッド脱臭剤の一例として、金属フタロシアニンおよびこの金属フタロシアニンを担持する、遷移金属または遷移金属硫化物を添着した活性炭素繊維を備えた消臭材料が特開平5−184648号公報に開示されている。
【0037】
本発明に係わる脱臭性濾材は集塵性を備えることができ、集塵性を有する濾材に脱臭性酵素などを担持しても良く、また、上記したエレクトレット濾材などと併用して集塵性を付与しても良い。
【0038】
本発明に係わる抗菌性濾材と脱臭性濾材とを一体化する方法として、例えば、積層による一体化方法、片面段ボール作製による一体化方法、周囲、両端または四隅などの端部を接着する一体化方法、一方を袋状の他方で包み込む、好ましくは脱臭性濾材を袋状の抗菌性濾材で包み込む製袋による一体化方法および枠付けによる一体化方法などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0039】
本発明の第2の発明に係わる抗菌性濾材と脱臭性濾材とを積層する方法として、本発明に係わる波状に加工することが可能であれば単に重ね合わせるだけでも良いが、部分的または全体的に貼り合わせても良く、例えば、ピンソニック法などによる融着、ホットメルトスプレー法やいわゆるシンター法等のホットメルトパウダー式ラミネート法などによる接着、ステッチボンド法などによる縫合またはニードルパンチ法やいわゆるスパンレース法等の水流交絡法などによる交絡などの貼り合わせ方法が挙げられる。
【0040】
本発明の第2の発明に係わる抗菌性濾材と脱臭性濾材とを積層する場合には、2枚の濾材の間に脱臭剤や難燃剤などを封入担持して、所望の機能を付与することができる。
【0041】
本発明に係わる抗菌性濾材、脱臭性濾材または抗菌性濾材と脱臭性濾材とを積層してなる複層濾材を波状に加工する方法としては、一般にプリーツ加工と呼ばれる山谷状の折り加工や段ボール加工における中しんの波状加工などが挙げられる。このように波状に加工することによって、一定の通気面積に対してフィルター濾材の面積を増すことができ、特定の風量に対してフィルター濾材を通過する空気の線速度が相対的に低下するのに伴って圧力損失が低下して通気性が改善され、更に、捕集効率または脱臭性能の向上およびその寿命の長期化が達成されると共に、単板での使用に比べてフィルター自体の剛度が増し、フィルター装着時や交換時の取り扱い性が良くなる利点がある。
【0042】
本発明に係わる波状に加工した各種濾材は、波状で隣接する濾材間の間隔確保および補強等を目的として、波状で隣接する濾材間に連続または間欠で線状にポリエチレン等の熱可塑性樹脂などを塗布するいわゆるビード加工を施しても良く、また、波板状アルミ板などからなるセパレーターを波状濾材の谷部に装着しても良く、或いは、波状で隣接する濾材間に挿入可能な鋸型の間隔板や波の山同士を連結する帯状フィルムまたはネットなどを取り付けても良い。
【0043】
本発明の第3の発明または第4の発明に係わる平板状の濾材と波状に加工した濾材とを一体化する方法として、上記した各種一体化方法を用いることができるが、中でも枠付け加工によって一体化する方法および片面段ボールの作製によって一体化する方法などが一般的である。
【0044】
片面段ボールの作製による一体化は、JIS−Z−1516に記載の「外装用段ボール」に準拠して、波状に加工する濾材を中しん、および平板状の濾材をライナに用いて本発明のフィルターを作製することができる。
【0045】
中しんの波形状は、特に限定されるものではなく、正弦波、疑似正弦波、海波、三角波、方形波、半円や扇形の弧または台形がつながった波などの波形状でも良いが、中でも折り目が無く、且つ滑らからな曲線の波形状を有する正弦波および疑似正弦波であることが好ましく、折り目が付かないため非通気部位が生じることが無く、通気性に特に優れる。
【0046】
片面段ボールの作製に用いられる接着剤として、澱粉系接着剤、エチレン酢酸ビニル共重合体などのポリ酢酸ビニル系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、アクリル系接着剤、スチレン−アクリル共重合系接着剤または湿気硬化型ウレタン系接着剤などが挙げられる。中でも、湿気硬化型ウレタン系接着剤は、低温で使用でき、耐熱性が高く、耐水性に優れ、且つ、各種材料との接着性が良好であり、優位に用いられる。また、通常の接着剤を用いる場合でも、例えばオキサゾリンなどの反応性官能基を有するポリマーを架橋剤として添加することにより、耐水性や耐熱性を向上させることができる。一方、ライナまたは中しんが熱可塑性または圧着性などの接着性を有する場合には、所望に応じて接着剤を使用せずに貼り合わせても良い。
【0047】
このような片面段ボール形状のフィルターは、風圧による濾材変形が生じ難いため大風量でも濾材同士が接したデッドスペースが生じて濾材の通気有効面積が減少することが無く通気性に優れ、また、平板状フィルターが波の山同士を連結する補強材などとして機能する利点がある。
【0048】
本発明の空気清浄フィルターは、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、防虫、殺虫、害虫忌避、芳香、感温、保温、蓄熱、蓄光、発熱、吸熱、耐熱、防炎、不燃、難燃、防水、耐水、撥水、疎水、親水、除湿、吸湿(乾燥)、調湿、水分(湿度)透過、撥油、親油、耐油、油等の吸着および水や揮発性薬剤等の蒸散または徐放などの各種機能を有しても良い。
【0049】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、実施例に限定されるものではない。
【0050】
図1に示すように、本発明の一実施例を示す空気清浄フィルターは、溶菌性酵素を担持してなる抗菌性濾材1と脱臭性酵素を担持してなる脱臭性濾材2とを一体化してなり、具体的には波状に加工した抗菌性濾材1と平板状の脱臭性濾材2とを一体化してなる。
【0051】
図1に示した本発明の一実施例を示す空気清浄フィルターは、JIS−Z−1516に記載の「外装用段ボール」に準拠して、抗菌性濾材1として市販の溶菌性酵素担持濾材(商品名バイオフリー、日揮ユニバーサル(株)製)を中しん、および脱臭性濾材2として市販の脱臭性酵素担持繊維(商品名デオメタフィ、大和紡績(株)製)からなる濾材をライナに用いて作製される片面段ボール形状の空気清浄フィルターである。
【0052】
図2に示すように、本発明の他の一実施例を示す空気清浄フィルターは、溶菌性酵素を担持してなる抗菌性濾材3と脱臭性酵素を担持してなる脱臭性濾材4とを一体化してなり、具体的には平板状の抗菌性濾材3と波状に加工した脱臭性濾材2とを一体化してなる。
【0053】
図2に示した本発明の他の一実施例を示す空気清浄フィルターは、JIS−Z−1516に記載の「外装用段ボール」に準拠して、抗菌性濾材1として市販の溶菌性酵素担持濾材(商品名バイオフリー、日揮ユニバーサル(株)製)をライナ、および脱臭性濾材2として市販の脱臭性酵素担持繊維(商品名デオメタフィ、大和紡績(株)製)からなる濾材を中しんに用いて作製される片面段ボール形状の空気清浄フィルターである。
【0054】
このような図1および図2に例示した本発明の空気清浄フィルターは、溶菌性酵素の作用と脱臭性酵素の作用によって回復・持続型の抗菌および脱臭を達成でき、また、薄型であるため設置に対する空間の制約が無く、広範囲に使用できる特長を有する。
【0055】
図3に示すように、本発明の他の一実施例を示す空気清浄フィルターは、溶菌性酵素を担持してなる抗菌性濾材と脱臭性酵素を担持してなる脱臭性濾材とを積層して一体化してなる複層濾材5に折り加工を施してなり、枠6によって濾材5の波状を保持している。
【0056】
抗菌性濾材と脱臭性濾材とを積層して一体化してなる複層濾材5は、抗菌性濾材として市販の溶菌性酵素担持濾材(商品名バイオフリー、日揮ユニバーサル(株)製)と、脱臭性濾材2として市販の脱臭性酵素担持繊維(商品名デオメタフィ、大和紡績(株)製)からなる濾材とをホットメルトスプレー法によって積層してなる複層濾材である。
【0057】
図4に示すように、本発明の他の一実施例を示す空気清浄フィルターは、溶菌性酵素を担持してなる抗菌性濾材3と脱臭性酵素を担持してなる脱臭性濾材4とを一体化してなり、具体的には波状の抗菌性濾材7と脱臭性濾材のハニカム状成形体8とを枠6を介して一体化してなる。
【0058】
波状の抗菌性濾材7は市販の溶菌性酵素担持濾材(商品名バイオフリー、日揮ユニバーサル(株)製)に折り加工を施してなる。
【0059】
脱臭性濾材のハニカム状成形体8は、JIS−Z−1516に記載の「外装用段ボール」に準拠して、市販の脱臭性酵素担持繊維(商品名デオメタフィ、大和紡績(株)製)からなる濾材を中しんおよびライナに用いて作製される片面段ボールを順次積層してなるコルゲートハニカムである。
【0060】
このような図3および図4に例示した本発明の空気清浄フィルターは、溶菌性酵素の作用と脱臭性酵素の作用によって抗菌および脱臭を達成でき、特にその性能が永く維持されることを特長とする。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、溶菌性酵素の作用によって微生物の抑制と、脱臭性酵素の作用によって臭気の除去とが、回復しながら永く維持される空気清浄フィルターが得られる。このような本発明の空気清浄フィルターは、光や熱などの再生手段を設ける必要が無く、使用場所を選ばず広く利用することができ、極めて有用なも空気清浄フィルターである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気清浄フィルターの一実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明の空気清浄フィルターの他の一実施例を示す斜視図である。
【図3】本発明の空気清浄化フィルターの他の一実施例を示す正面図および下面断面図である。
【図4】本発明の空気清浄化フィルターの他の一実施例を示す上面図および下面断面図である。
【符号の説明】
1 波状の抗菌性濾材
2 平板状の脱臭性濾材
3 平板状の抗菌性濾材
4 波状の脱臭性濾材
5 抗菌性濾材と脱臭性濾材とを積層して一体化してなる複層濾材
6 枠材
7 波状の抗菌性濾材
8 脱臭性濾材のハニカム状成形体
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱、洗浄または光照射などの性能再生処理を施すことなく、使用状態のままで抗菌性および脱臭性が回復し、その性能が永く維持される空気清浄フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、生活環境の変化や健康志向の高まりなどにより、家庭や職場において空気清浄化装置の普及が進んでいる。従来の空気清浄は、各種の塵埃を除去するいわゆる除塵を主体にしたものであったが、住環境の気密化やアメニティ志向の高まりなどの影響もあって、最近の空気清浄は除塵に加えて抗菌および脱臭を求められる傾向がある。
【0003】
一方、空気清浄フィルターを用いると、細菌類や花粉、ハウスダストなど各種塵埃の蓄積や臭気物質の蓄積によって性能が徐々に低下し、定期的に交換する必要があるため、搭載される装置の耐用年数に相当する期間に亘って性能が持続する空気清浄フィルターが求められていた。
【0004】
このような要求に対し、性能が永く維持される空気清浄フィルターの一例として、光触媒を用いて脱臭機能を果たすようにした空気清浄フィルターが開発されている。光触媒は光エネルギを化学エネルギに変える物質であり、光触媒を担持した空気清浄フィルターに紫外線を照射してその光エネルギーにて光触媒を活性化させ、酸化反応を促進させて悪臭物質を無臭物質に変換する。紫外線照射によって光触媒が励起されると、光触媒から電子が飛び出し表面に吸着した酸素を攻撃してO2 −を生成し、また、正孔が空気中の水分を攻撃して、OHラジカルを生成し、これらの活性種により悪臭物質の酸化反応が促進され、種々の悪臭物質が、具体的には水蒸気、二酸化炭素などの無臭物質まで最終的に分解される。
【0005】
光触媒を用いる空気清浄フィルターは上記の通り優れたものであり、広く汎用されているが、効果を維持するためには光源を必要とするため、使用場所が限定される、または、併用するランプの保守や交換が必要となるなどの問題がった。
【0006】
また、常温において酸化触媒として作用する金属酸化物触媒と多孔性質吸着剤とを併用した脱臭剤が特開2000−312710号公報に開示されており、性能が永く維持される空気清浄フィルターに応用することが期待されるが、このような脱臭においては臭気物質を酸化還元反応によって分解、除去するため、その生成物が触媒毒となって触媒の活性を低下させる場合がある。そこで、触媒毒を除くためには水や弱アルカリ性の水溶液などを用いて洗浄し、脱臭性を回復することができ、再生使用は可能であるが、フィルターを定期的に交換するのと同じく保守が求められるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、空気清浄性能、特に微生物の抑制と脱臭性が永く維持される空気清浄フィルターを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、本発明に到達したものである。
【0009】
(1)溶菌性酵素を担持してなる抗菌性濾材と脱臭性酵素を担持してなる脱臭性濾材とを一体化してなる空気清浄フィルター。
【0010】
(2)上記の発明(1)において、該抗菌性濾材と該脱臭性濾材とを積層して一体化し、波状に加工してなる空気清浄フィルター。
【0011】
(3)上記の発明(1)において、波状に加工した該抗菌性濾材と平板状の該脱臭性濾材とを一体化してなる空気清浄フィルター。
【0012】
(4)上記の発明(1)において、平板状の該抗菌性濾材と波状に加工した該脱臭性濾材とを一体化してなる空気清浄フィルター。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の空気清浄フィルターについて以下に詳細に説明する。
【0014】
本発明に係わる溶菌性酵素とは、フィルター上に捕集した微生物を殺菌・滅菌除去することを可能ならしめる酵素であり、溶菌作用を有する酵素であれば特に制限はないが、リゾチーム、キチナーゼ、プロテアーゼ、グリコシラーゼ、グルカナーゼ、β−ガラクトシダーゼ、エンド−β−N−アセチルグルコサミニダーゼおよびエンドリシンが好ましい溶菌作用を有する酵素として挙げられ、このような溶菌作用を有する酵素の内の1種もしくは2種以上を酵素のみで用いるか、酵素以外の蛋白質・ペプチドと組み合わせて用いるか、多糖類と組み合わせて用いることができる。
【0015】
本発明に係わる溶菌性酵素と好ましく併用される蛋白質・ペプチドとして、プロタミン、ラクトフェリン、ポリリジンなどの殺菌作用を有する蛋白質・ペプチドが挙げられ、また、好ましく併用される多糖類として、グルカン、デキストラン、マンナン、ガラクトマンナン、ラミラナン、カラギー、アガロース、キトサン、キチンなどが挙げられる。
【0016】
本発明に係わる溶菌性酵素を担持してなる抗菌性濾材は、濾材上の捕集した微生物を殺菌・滅菌除去できるように高い集塵性能を有することが好ましく、かかる抗菌性濾材はWO98/04334号公報に開示されている方法で作製することができる。
【0017】
また、抗菌性濾材と集塵性を有する濾材とを併用して集塵性を付与しても良く、集塵性を有する濾材の風下側に抗菌性濾材を配置することにより、捕集した微生物を殺菌・滅菌除去できる。
【0018】
所望により抗菌性濾材と併用される集塵性を有する濾材はエレクトレット濾材であることが好ましく、高い集塵性と通気性を両立できる利点がある。
【0019】
本発明に用いられるエレクトレット濾材とは、半永久的に電気分極を保持し、外部に対して電気力を及ぼす濾材であって、その静電気力によって粒子を捕捉するものである。帯電方法としては、エレクトロエレクトレット、熱エレクトレット、ラジオエレクトレット、メカノエレクトレット、フォトエレクトレット、マグネットエレクトレットなどが挙げられるが、工業的に不織布フィルターで用いられているものは、主にエレクトロエレクトレットおよび熱エレクトレットであり、フィルター材料としてはポリプロピレンまたはプロピレン主体の共重合体が用いられることが多く、耐熱性の向上などを目的として上記の樹脂原料にステアリン酸アルミニウムなどの脂肪酸金属塩を適量添加する場合がある。
【0020】
本発明に用いられるエレクトレット濾材の形態は特に限定されるものではないが、コロナ放電などで帯電処理を施したフィルムを繊維状に断裁、それを不織布化したスプリットファイバーエレクトレット濾材や、メルトブロー紡糸時および溶融紡糸時に高電圧を印加して熱エレクトレット的に繊維を帯電させたメルトブロー不織布式エレクトレット濾材およびスパンボンド不織布式エレクトレット濾材などは、安定した分極電荷を得ることができるため、本発明において特に優位に用いられる。なお、メルトブロー不織布式エレクトレット濾材は単体では力学的強度が小さいため、乾式不織布やスパンボンドなどの補強材を貼り合わせて使用される場合がある。
【0021】
本発明に用いられるエレクトレット濾材は、ポリブテン−1を主成分とする繊維からなることが好ましく、ポリプロピレンとポリブテン−1との芯鞘複合繊維からなり、且つ少なくともポリブテン−1が帯電していることを特徴とするエレクトレット濾材であることが特に好ましく、耐熱性に優れ、使用環境を選ばず用途が広がる利点を有する。
【0022】
本発明に係わる溶菌性酵素を担持してなる抗菌性濾材が好ましく備えるべき集塵性能は特に限定されるものではないが、0.3μmの粒子に対して99.97%以上の捕集効率を有するHEPAフィルター、または0.1μmの粒子に対して99.9997%以上の捕集効率を有するULPAフィルターの規格を満たすことが好ましい。
【0023】
本発明に係わる脱臭性酵素とは、臭気物質を吸着・分解し、脱臭作用または消臭作用を有する酵素であり、ホルムアルデヒドオキシダーゼ、ホルムアルデヒドデヒドロゲナーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、ペクチナーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、グルタミナーゼ、5’−ホスホジエステラーゼ、カタラーゼ、ウレアーゼ、グルコースオキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼおよびマンナナーゼなどが挙げられる。
【0024】
本発明に係わる溶菌性酵素または脱臭性酵素は、バイオミメティクスの考え方に基づき、人工的に溶菌機能または脱臭機能のみを模擬した模擬酵素物質出会っても良く、少なくとも脱臭性を有する模擬酵素物質として金属フタロシアニン誘導体などが挙げられ、本発明に係わる脱臭性酵素として優位に用いられる。
【0025】
本発明に用いられる金属フタロシアニン誘導体を構成する金属として鉄、コバルト、銅、マンガンなどが挙げられ、また、フタロシアニン類としてオクタカルボキシフタロシアニン、テトラカルボキシフタロシアニン、オクタスルホニルフタロシアニンなどが挙げられる。
【0026】
本発明に係わる脱臭性酵素を担持する基材は、特に限定されるものではなく、各種の紙、不織布、織布、編布、ネット、フェルト、ウレタンフォームなどの発泡体、網、簀および樹脂フィルムや金属箔などが挙げられ、シートの通気性が乏しい場合には穴開け加工やハニカム成形加工などを施して通気性を向上させることができる。中でも、適度な通気性を有し、且つ脱臭性酵素の担持に適した基材として不織布が好ましい。
【0027】
本発明に用いられる不織布は、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリオレフィン系繊維、フェノール系繊維などの合成繊維、ガラス繊維、金属繊維、アルミナ繊維、炭素繊維、活性炭素繊維などの無機繊維、木材パルプ、竹パルプ、麻パルプ、ケナフパルプ、藁パルプ、バガスパルプ、コットンリンターパルプ、木綿、羊毛、絹などの天然繊維、古紙再生パルプ、レーヨン等の再生セルロース繊維やコラーゲン等のタンパク質、アルギン酸、キチン、キトサン、澱粉などの多糖類等を原料とした再生繊維など、あるいはこれらの繊維に親水性や難燃性などの機能を付与した繊維などを単独または組み合わせて使用し、各種方法によって製造したものである。
【0028】
本発明に用いられる不織布の製造方法については特に制限はなく、目的・用途に応じて、乾式法、湿式抄造法、メルトブローン法、スパンボンド法、フラッシュ紡糸法、エアレイド法などで得られたウェブを水流交絡法、ニードルパンチ法、ステッチボンド法などの物理的方法、サーマルボンド法などの熱による接着方法、レジンボンドなどの接着剤による接着方法で強度を発現させる方法を適宜組み合わせて製造することができる。
【0029】
本発明において、脱臭性酵素および所望により後述の脱臭剤などを基材に担持する方法としては、塗工、含浸、基材を構成する樹脂または金属などの原料への練り混み、および繊維性基材を作製する抄紙法における抄き込みなどの方法が挙げられ、中でも塗工または含浸が好ましい。
【0030】
本発明に用いられる塗工および含浸の方法として、2ロールタイプのコンベンショナルサイズプレス(ホリゾンタル型およびインクラインド型)、タブサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、及びフィルムトランファー方式のサイズプレス等や、ロールコーター、エアドクターコーター、ロッド(バー)コーター、ブレードコーター、スプレーコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、コンマコーター、ダイコーター、及びカーテンコーターを用いた方法等が挙げられ、発泡基材の性状に合わせて選択することができる。
【0031】
本発明において、脱臭性酵素などを塗工または含浸などの方法で担持する場合にはバインダー、pH調整剤、分散剤または消泡剤などの薬品を用いても良い。バインダーの種類は特に限定されるものではなく、澱粉などの天然高分子、カルボキシメチルセルロースなどの変性高分子、またはポリビニルアルコールなどの合成高分子等の各種バインダーを用いることができるが、白炭または所望により併用する脱臭剤などの表面を覆うことなく十分な接着性が得られるバインダーとして熱可塑性高分子エマルジョンが好ましい。
【0032】
本発明に用いられる熱可塑性高分子エマルジョンとして、ポリアクリロニトリルやポリアクリル酸エステルなどのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体などの各種共重合樹脂、ポリプロピレン、ポリエステル、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂などが挙げられる。
【0033】
本発明に係わる脱臭性濾材は、脱臭性酵素を単独で担持しても良いが、本発明の主旨を逸脱しない限りにおいて他の脱臭剤を併用担持しても良い。
【0034】
本発明に用いられる脱臭剤とは、主に悪臭を除去する目的で用いられる薬剤であり、具体的には活性炭、添着活性炭、活性炭素繊維、備長炭などの炭素系吸着脱臭剤、天然および合成ゼオライト(沸石族)、活性アルミナ、活性白土、セピオライト、酸化鉄等の鉄系化合物および多孔質シリカなどの無機系吸着脱臭剤、有機酸系化合物、キチン、キトサンおよびイオン交換樹脂などの有機系吸着脱臭剤、酸化チタンや酸化亜鉛などの光触媒、マンガン系酸化物やペロブスカイト型化合物、白金酸化物、パラジウム酸化物またはバナジウム酸化物などの酸化触媒、炭化珪素、窒化珪素、珪酸カルシウム、アルミナ・シリカ系、ジルコニア系などの合成セラミクスや麦飯石、フェルソング石などの遠赤外線セラミクス、植物抽出成分に含まれる化合物であるカテキン、タンニン、フラボノイド、リモネンおよびピネン等を用いた消臭剤などが挙げられる。これらの脱臭剤は必要に応じて複数のものを併用しても良く、また、これらの脱臭剤を複合化したハイブリッド脱臭剤として用いても良い。
【0035】
脱臭性酵素と併用担持される脱臭剤は吸着剤であることが好ましく、併用される吸着剤は特に限定されるものではないが、対象とする主な臭気物質に対して物理吸着を主体とし、特に臭気物質の吸着熱量が46kJ/mol(11kcal/mol)以下であることが好ましく、臭気物質によって脱臭性が飽和すること無く脱臭性酵素の作用により再生される。
【0036】
脱臭性酵素と吸着剤を複合化したハイブリッド脱臭剤の一例として、金属フタロシアニンおよびこの金属フタロシアニンを担持する、遷移金属または遷移金属硫化物を添着した活性炭素繊維を備えた消臭材料が特開平5−184648号公報に開示されている。
【0037】
本発明に係わる脱臭性濾材は集塵性を備えることができ、集塵性を有する濾材に脱臭性酵素などを担持しても良く、また、上記したエレクトレット濾材などと併用して集塵性を付与しても良い。
【0038】
本発明に係わる抗菌性濾材と脱臭性濾材とを一体化する方法として、例えば、積層による一体化方法、片面段ボール作製による一体化方法、周囲、両端または四隅などの端部を接着する一体化方法、一方を袋状の他方で包み込む、好ましくは脱臭性濾材を袋状の抗菌性濾材で包み込む製袋による一体化方法および枠付けによる一体化方法などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0039】
本発明の第2の発明に係わる抗菌性濾材と脱臭性濾材とを積層する方法として、本発明に係わる波状に加工することが可能であれば単に重ね合わせるだけでも良いが、部分的または全体的に貼り合わせても良く、例えば、ピンソニック法などによる融着、ホットメルトスプレー法やいわゆるシンター法等のホットメルトパウダー式ラミネート法などによる接着、ステッチボンド法などによる縫合またはニードルパンチ法やいわゆるスパンレース法等の水流交絡法などによる交絡などの貼り合わせ方法が挙げられる。
【0040】
本発明の第2の発明に係わる抗菌性濾材と脱臭性濾材とを積層する場合には、2枚の濾材の間に脱臭剤や難燃剤などを封入担持して、所望の機能を付与することができる。
【0041】
本発明に係わる抗菌性濾材、脱臭性濾材または抗菌性濾材と脱臭性濾材とを積層してなる複層濾材を波状に加工する方法としては、一般にプリーツ加工と呼ばれる山谷状の折り加工や段ボール加工における中しんの波状加工などが挙げられる。このように波状に加工することによって、一定の通気面積に対してフィルター濾材の面積を増すことができ、特定の風量に対してフィルター濾材を通過する空気の線速度が相対的に低下するのに伴って圧力損失が低下して通気性が改善され、更に、捕集効率または脱臭性能の向上およびその寿命の長期化が達成されると共に、単板での使用に比べてフィルター自体の剛度が増し、フィルター装着時や交換時の取り扱い性が良くなる利点がある。
【0042】
本発明に係わる波状に加工した各種濾材は、波状で隣接する濾材間の間隔確保および補強等を目的として、波状で隣接する濾材間に連続または間欠で線状にポリエチレン等の熱可塑性樹脂などを塗布するいわゆるビード加工を施しても良く、また、波板状アルミ板などからなるセパレーターを波状濾材の谷部に装着しても良く、或いは、波状で隣接する濾材間に挿入可能な鋸型の間隔板や波の山同士を連結する帯状フィルムまたはネットなどを取り付けても良い。
【0043】
本発明の第3の発明または第4の発明に係わる平板状の濾材と波状に加工した濾材とを一体化する方法として、上記した各種一体化方法を用いることができるが、中でも枠付け加工によって一体化する方法および片面段ボールの作製によって一体化する方法などが一般的である。
【0044】
片面段ボールの作製による一体化は、JIS−Z−1516に記載の「外装用段ボール」に準拠して、波状に加工する濾材を中しん、および平板状の濾材をライナに用いて本発明のフィルターを作製することができる。
【0045】
中しんの波形状は、特に限定されるものではなく、正弦波、疑似正弦波、海波、三角波、方形波、半円や扇形の弧または台形がつながった波などの波形状でも良いが、中でも折り目が無く、且つ滑らからな曲線の波形状を有する正弦波および疑似正弦波であることが好ましく、折り目が付かないため非通気部位が生じることが無く、通気性に特に優れる。
【0046】
片面段ボールの作製に用いられる接着剤として、澱粉系接着剤、エチレン酢酸ビニル共重合体などのポリ酢酸ビニル系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、アクリル系接着剤、スチレン−アクリル共重合系接着剤または湿気硬化型ウレタン系接着剤などが挙げられる。中でも、湿気硬化型ウレタン系接着剤は、低温で使用でき、耐熱性が高く、耐水性に優れ、且つ、各種材料との接着性が良好であり、優位に用いられる。また、通常の接着剤を用いる場合でも、例えばオキサゾリンなどの反応性官能基を有するポリマーを架橋剤として添加することにより、耐水性や耐熱性を向上させることができる。一方、ライナまたは中しんが熱可塑性または圧着性などの接着性を有する場合には、所望に応じて接着剤を使用せずに貼り合わせても良い。
【0047】
このような片面段ボール形状のフィルターは、風圧による濾材変形が生じ難いため大風量でも濾材同士が接したデッドスペースが生じて濾材の通気有効面積が減少することが無く通気性に優れ、また、平板状フィルターが波の山同士を連結する補強材などとして機能する利点がある。
【0048】
本発明の空気清浄フィルターは、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、防虫、殺虫、害虫忌避、芳香、感温、保温、蓄熱、蓄光、発熱、吸熱、耐熱、防炎、不燃、難燃、防水、耐水、撥水、疎水、親水、除湿、吸湿(乾燥)、調湿、水分(湿度)透過、撥油、親油、耐油、油等の吸着および水や揮発性薬剤等の蒸散または徐放などの各種機能を有しても良い。
【0049】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、実施例に限定されるものではない。
【0050】
図1に示すように、本発明の一実施例を示す空気清浄フィルターは、溶菌性酵素を担持してなる抗菌性濾材1と脱臭性酵素を担持してなる脱臭性濾材2とを一体化してなり、具体的には波状に加工した抗菌性濾材1と平板状の脱臭性濾材2とを一体化してなる。
【0051】
図1に示した本発明の一実施例を示す空気清浄フィルターは、JIS−Z−1516に記載の「外装用段ボール」に準拠して、抗菌性濾材1として市販の溶菌性酵素担持濾材(商品名バイオフリー、日揮ユニバーサル(株)製)を中しん、および脱臭性濾材2として市販の脱臭性酵素担持繊維(商品名デオメタフィ、大和紡績(株)製)からなる濾材をライナに用いて作製される片面段ボール形状の空気清浄フィルターである。
【0052】
図2に示すように、本発明の他の一実施例を示す空気清浄フィルターは、溶菌性酵素を担持してなる抗菌性濾材3と脱臭性酵素を担持してなる脱臭性濾材4とを一体化してなり、具体的には平板状の抗菌性濾材3と波状に加工した脱臭性濾材2とを一体化してなる。
【0053】
図2に示した本発明の他の一実施例を示す空気清浄フィルターは、JIS−Z−1516に記載の「外装用段ボール」に準拠して、抗菌性濾材1として市販の溶菌性酵素担持濾材(商品名バイオフリー、日揮ユニバーサル(株)製)をライナ、および脱臭性濾材2として市販の脱臭性酵素担持繊維(商品名デオメタフィ、大和紡績(株)製)からなる濾材を中しんに用いて作製される片面段ボール形状の空気清浄フィルターである。
【0054】
このような図1および図2に例示した本発明の空気清浄フィルターは、溶菌性酵素の作用と脱臭性酵素の作用によって回復・持続型の抗菌および脱臭を達成でき、また、薄型であるため設置に対する空間の制約が無く、広範囲に使用できる特長を有する。
【0055】
図3に示すように、本発明の他の一実施例を示す空気清浄フィルターは、溶菌性酵素を担持してなる抗菌性濾材と脱臭性酵素を担持してなる脱臭性濾材とを積層して一体化してなる複層濾材5に折り加工を施してなり、枠6によって濾材5の波状を保持している。
【0056】
抗菌性濾材と脱臭性濾材とを積層して一体化してなる複層濾材5は、抗菌性濾材として市販の溶菌性酵素担持濾材(商品名バイオフリー、日揮ユニバーサル(株)製)と、脱臭性濾材2として市販の脱臭性酵素担持繊維(商品名デオメタフィ、大和紡績(株)製)からなる濾材とをホットメルトスプレー法によって積層してなる複層濾材である。
【0057】
図4に示すように、本発明の他の一実施例を示す空気清浄フィルターは、溶菌性酵素を担持してなる抗菌性濾材3と脱臭性酵素を担持してなる脱臭性濾材4とを一体化してなり、具体的には波状の抗菌性濾材7と脱臭性濾材のハニカム状成形体8とを枠6を介して一体化してなる。
【0058】
波状の抗菌性濾材7は市販の溶菌性酵素担持濾材(商品名バイオフリー、日揮ユニバーサル(株)製)に折り加工を施してなる。
【0059】
脱臭性濾材のハニカム状成形体8は、JIS−Z−1516に記載の「外装用段ボール」に準拠して、市販の脱臭性酵素担持繊維(商品名デオメタフィ、大和紡績(株)製)からなる濾材を中しんおよびライナに用いて作製される片面段ボールを順次積層してなるコルゲートハニカムである。
【0060】
このような図3および図4に例示した本発明の空気清浄フィルターは、溶菌性酵素の作用と脱臭性酵素の作用によって抗菌および脱臭を達成でき、特にその性能が永く維持されることを特長とする。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、溶菌性酵素の作用によって微生物の抑制と、脱臭性酵素の作用によって臭気の除去とが、回復しながら永く維持される空気清浄フィルターが得られる。このような本発明の空気清浄フィルターは、光や熱などの再生手段を設ける必要が無く、使用場所を選ばず広く利用することができ、極めて有用なも空気清浄フィルターである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気清浄フィルターの一実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明の空気清浄フィルターの他の一実施例を示す斜視図である。
【図3】本発明の空気清浄化フィルターの他の一実施例を示す正面図および下面断面図である。
【図4】本発明の空気清浄化フィルターの他の一実施例を示す上面図および下面断面図である。
【符号の説明】
1 波状の抗菌性濾材
2 平板状の脱臭性濾材
3 平板状の抗菌性濾材
4 波状の脱臭性濾材
5 抗菌性濾材と脱臭性濾材とを積層して一体化してなる複層濾材
6 枠材
7 波状の抗菌性濾材
8 脱臭性濾材のハニカム状成形体
Claims (4)
- 溶菌性酵素を担持してなる抗菌性濾材と脱臭性酵素を担持してなる脱臭性濾材とを一体化してなる空気清浄フィルター。
- 該抗菌性濾材と該脱臭性濾材とを積層して一体化し、波状に加工してなる請求項1記載の空気清浄フィルター。
- 波状に加工した該抗菌性濾材と平板状の該脱臭性濾材とを一体化してなる請求項1記載の空気清浄フィルター。
- 平板状の該抗菌性濾材と波状に加工した該脱臭性濾材とを一体化してなる請求項1記載の空気清浄フィルター。
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