JP2003311111A - 装着性空気清浄部材 - Google Patents

装着性空気清浄部材

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JP2003311111A
JP2003311111A JP2002120866A JP2002120866A JP2003311111A JP 2003311111 A JP2003311111 A JP 2003311111A JP 2002120866 A JP2002120866 A JP 2002120866A JP 2002120866 A JP2002120866 A JP 2002120866A JP 2003311111 A JP2003311111 A JP 2003311111A
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sheet
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cleaning member
air
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JP2002120866A
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Shinya Hioki
信也 火置
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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  • Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、装着性空気清浄部材、好まし
くは通気性を有するフィルター状装着性空気清浄部材を
提供することである。 【解決手段】JIS−Z−1516に記載の「外装用段
ボール」に準拠して、空気清浄機能を有するシートを中
しんに用いてなる片面段ボール形状または両面段ボール
形状の空気清浄部材であって、ライナ(の少なくとも一
方)が装着性シートであることを特徴とする装着性空気
清浄部材、好ましくは中しんおよびライナに用いるシー
トが通気性を有することを特徴とするフィルター状装着
性空気清浄部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、壁面など多様な箇
所に装着が可能な装着性空気清浄部材に関し、好ましく
は空調機などの吸気口や排気口に装着して空気清浄フィ
ルターとして用いられるフィルター状装着性空気清浄部
材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、住環境の変化や健康志向の高まり
などにより、家庭や職場において室内空気の清浄が求め
られており、温湿度の制御(エアコンディション)に加
えて、生活臭など各種臭気、特に悪臭の除去(脱臭)、
建材や接着剤等から放出される揮発性化学物質の除去、
自動車等から排出される排気ガスや複写機などの電子機
器等から放出されるオゾンなど有害物質の除去、細菌、
黴およびウイルスなどの有害微生物の殺滅または抑制
(抗菌)、ダニなどの害虫類の駆除(防虫)、陽イオン
除去や陰イオン放出などのイオンバランスの調整、およ
びタバコの煙や花粉、ダニの死骸などの塵埃の除去(除
塵)等の空気清浄が実施されており、脱臭剤などの空気
清浄機能を有する素材を含有する空気清浄部材が使用さ
れている。
【0003】空気清浄部材の用例は種々あるが、換気扇
や空調機などの送風を利用して空気清浄効率を高めるよ
うにフィルターとして用いられる場合があり、空気清浄
機やルームエアコンなどの吸気口や排気口に装着して用
いられるフィルター状装着性空気清浄部材が特に求めら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、装着
性空気清浄部材、好ましくは通気性を有するフィルター
状装着性空気清浄部材を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決すべく鋭意検討の結果、下記の発明を完成するに至っ
た。
【0006】(1)JIS−Z−1516に記載の「外
装用段ボール」に準拠して、空気清浄機能を有するシー
トを中しんに用いてなる片面段ボール形状の空気清浄部
材であって、ライナが装着性シートであることを特徴と
する装着性空気清浄部材。
【0007】(2)JIS−Z−1516に記載の「外
装用段ボール」に準拠して、空気清浄機能を有するシー
トを中しんに用いてなる両面段ボール形状の空気清浄部
材であって、表ライナまたは裏ライナの内、少なくとも
一方が装着性シートであることを特徴とする装着性空気
清浄部材。
【0008】(3)上記の発明(1)または(2)にお
いて、中しんに用いるシートおよびライナに用いるシー
トが通気性を有することを特徴とするフィルター状装着
性空気清浄部材。
【0009】(4)上記の発明(1)、(2)または
(3)において、該装着性シートが粘着シートであるこ
とを特徴とする粘着式装着性空気清浄部材。
【0010】(5)上記の発明(4)において、該粘着
シートが再剥離型粘着シートであることを特徴とする再
剥離型粘着式装着性空気清浄部材。
【0011】(6)上記の発明(1)、(2)または
(3)において、該装着性シートがマグネットシートで
あることを特徴とするマグネット式装着性空気清浄部
材。
【0012】(7)上記の発明(1)、(2)または
(3)において、該装着性シートが面ファスナであるこ
とを特徴とする面ファスナ式装着性空気清浄部材。
【0013】(8)上記の発明(1)、(2)または
(3)において、該装着性シートが吸盤シートであるこ
とを特徴とする吸盤式装着性空気清浄部材。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の装着性空気清浄部材につ
いて以下に詳細に説明する。
【0015】本発明の第1の発明に係わる片面段ボール
形状とは、JIS−Z−1516に記載の「外装用段ボ
ール」に準拠して波形状に加工した中しんの片面に1枚
のライナを貼り合わせて作製される。本発明において
は、中しんとして空気清浄機能を有するシートを用い、
ライナとして装着性シートを用いる。
【0016】本発明の第2の発明に係わる両面段ボール
形状とは、JIS−Z−1516に記載の「外装用段ボ
ール」に準拠して波形状に加工した中しんの両面に各1
枚のライナを貼り合わせて作製される。本発明において
は、中しんとして空気清浄機能を有するシートを用い、
表ライナまたは裏ライナの内、少なくとも一方に装着性
シートを用いる。なお、表ライナまたは裏ライナの一方
が装着性シートで無い場合には、その一方のライナに用
いられるシートは、中しんの空気清浄機能に応じて適宜
選定すれば良く、特に限定されるものではない。
【0017】本発明の第1の発明の装着性空気清浄部材
は片面段ボール形状であり、段方向に曲げることができ
るため装着操作および取り外し操作が行い易い特長を有
する。一方、本発明の第2の発明の装着性空気清浄部材
は両面段ボール形状であり、屈曲性が低いため風圧など
の外力を受けても変形せず、形状保持性に優れる特長を
有する。
【0018】本発明に係わる中しんの波形状は、一般的
な正弦波または疑似正弦波の他、海波、三角波、方形
波、半円や扇形の弧がつながった波などの波形であって
も良く、特に限定されるものではないが、角の無いなめ
らかな曲線を描く形状が好ましく、本発明の第3の発明
のフィルター状空気清浄部材においては高い通気性が得
られる。これは、折り曲げた角、特に鋭利な角がある
と、角の部分で濾材が厚密化して通気性が低下するとと
もに、角付近では濾材同士が接近していて通気できる間
隔が狭いため、通気抵抗が大きくなり、通気性が阻害さ
れる原因となるからである。
【0019】単位長さのライナに対する中しんの使用長
さ比率、すなわち段繰り率は特に限定されるものではな
いが、1.2〜2.0であることが好ましく、1.4〜
1.7であることが更に好ましい。
【0020】本発明に係わる片面段ボール形状または両
面段ボール形状の装着性空気清浄部材を作製する際の接
着剤は特に限定されるものではなく、澱粉系接着剤、エ
チレン酢酸ビニル共重合体などのポリ酢酸ビニル系接着
剤、ポリビニルアルコール系接着剤または湿気硬化型ウ
レタン系接着剤などを挙げることができる。中でも、湿
気硬化型ウレタン系接着剤は、低温で使用でき、耐熱性
が高く、耐水性に優れ、且つ、各種材料との接着性が良
好であり、優位に用いられる。また、通常の接着剤を用
いる場合でも、例えばオキサゾリンなどの反応性官能基
を有するポリマーを架橋剤として添加することにより、
耐熱性や耐水性を向上させることができる。一方、ライ
ナまたは中しんが熱可塑性または圧着性などの接着性を
有する場合には、所望に応じて接着剤を使用せずに貼り
合わせても良い。
【0021】本発明に係わる中しんに用いられるシート
が有する空気清浄機能として、除塵、脱臭、有害物質除
去、抗菌、防黴、抗ウィルスなどが挙げられるが、特に
これらに限定されるものではなく、また所望に応じて複
数の機能を有しても良い。
【0022】本発明に係わる中しんに用いられるシート
は、空気清浄機能として除塵性を有することが好まし
く、除塵法として濾過集塵または静電気力集塵などを用
いることができ、特にエレクトレットを含有することが
好ましい。
【0023】本発明に用いられるエレクトレットとは、
半永久的に電気分極を保持し、外部に対して電気力を及
ぼす素材であって、その静電気力によって粒子を捕捉す
るものである。帯電方法としては、エレクトロエレクト
レット、熱エレクトレット、ラジオエレクトレット、メ
カノエレクトレット、フォトエレクトレット、マグネッ
トエレクトレットなどが挙げられるが、工業的に不織布
フィルターで用いられているものは、主にエレクトロエ
レクトレットおよび熱エレクトレットであり、フィルタ
ー材料としてはポリプロピレンまたはプロピレン主体の
共重合体が用いられることが多く、脂肪酸金属塩などが
添加される場合がある。
【0024】不織布をエレクトレット化すると、嵩高で
3次元空隙が存在するため、コロナ放電などによる帯電
処理では安定した帯電効果を得ることが難しい場合があ
り、コロナ放電などで帯電処理を施したフィルムを繊維
状に断裁、それを不織布化したスプリットファイバーエ
レクトレットフィルターや、メルトブロー紡糸時および
溶融紡糸時に高電圧を印加して熱エレクトレット的に繊
維を帯電させたメルトブロー不織布式エレクトレットフ
ィルターおよびスパンボンド不織布式エレクトレットフ
ィルターなどは、安定した分極電荷を得ることができ、
好ましい。なお、メルトブロー不織布式エレクトレット
フィルターなどは単体では力学的強度が小さいため、主
にプリーツ適性を付与するためのバックアップ材または
カバー材やスクリーム材などの補強材として、乾式不織
布、スパンボンドまたはネットなどを貼り合わせるなど
して使用される場合がある。
【0025】本発明においても、中しんとして段成形の
適性を付与するためにこれらの補強材を用いることがで
き、このような補強材は脱臭または抗菌などの空気清浄
機能を有しても良い。
【0026】本発明に用いられる除塵性を有するシート
は、0.3μmの粒子に対して99.97%以上の捕集
効率を有するHEPAフィルターや0.1μmの粒子に
対して99.9997%以上の捕集効率を有するULP
Aフィルターであっても良い。HEPAフィルターは重
量比で95%以上のガラス繊維と5%以下のバインダー
から構成されているのが通例であり、ガラス繊維は長さ
が1〜3mm程度、平均直径が0.7μmで太さのバラ
ツキが大きい極細ガラス繊維と直径6〜10μmで太さ
が一様、長さが5mm以上のチョップ繊維からなるもの
が多いが、特にこれに限定されるものではなく、セラミ
ック繊維やセルロース繊維、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン繊維、ポリエステル繊維またはアラミド繊維な
どの有機繊維からなるものであっても良い。
【0027】本発明に係わる空気清浄機能を有するシー
トに、脱臭、有害物質除去、抗菌、防黴、抗ウィルスな
どの機能を付与する場合には、脱臭剤や抗菌剤などの薬
品を用いることができる。
【0028】このような脱臭剤や抗菌剤などの薬品を用
いて空気清浄機能を有するシートを作製する方法とし
て、例えば脱臭性を有する活性炭素繊維やキレート繊
維、抗菌性を有するキトサン繊維または上記に例示した
エレクトレット繊維などの空気清浄機能を有する繊維を
用いて不織布などの繊維状シートを作製する方法、空気
清浄性の薬剤に必要に応じては保形剤などを添加してシ
ート状に成形する方法、湿式抄紙法などによって繊維状
シートに空気清浄機性の薬剤を内添させる方法、および
基材となる各種シートに塗工、含浸塗布またはめっきな
どの手段を用いて空気清浄性の薬剤を担持させる方法等
が挙げられる。
【0029】本発明に用いられる空気清浄性の薬剤とし
て、例えば脱臭剤および抗菌剤が挙げられるが、特にこ
れらに限定されるものではない。
【0030】本発明に用いられる脱臭剤とは、主に悪臭
を除去する目的で用いられる薬剤であり、具体的には活
性炭、添着活性炭、活性炭素繊維、備長炭、天然および
合成ゼオライト、ハイシリカゼオライト、シリカ、活性
アルミナ、活性白土、セピオライト、有機酸系化合物ま
たはイオン交換樹脂などの吸着剤、鉄アスコルビン酸や
鉄、コバルトまたはマンガン等の金属フタロシアニン誘
導体などの酵素系脱臭剤、酸化チタンや酸化亜鉛などの
光触媒、マンガン系酸化物やペロブスカイト型触媒など
の低温酸化触媒、炭化珪素、窒化珪素、珪酸カルシウ
ム、アルミナ・シリカ系、ジルコニア系などの合成セラ
ミクスや麦飯石、フェルソング石などの遠赤外線セラミ
クス、植物抽出成分に含まれる化合物であるカテキン、
タンニン、フラボノイド等を用いた消臭剤などが挙げら
れる。これらの脱臭剤は必要に応じて複数のものを併用
しても良く、また、これらの脱臭剤を複合化したハイブ
リット脱臭剤としても良い。
【0031】脱臭剤として例えば吸着剤を用いる場合に
は、吸着容量が飽和すると脱臭性能が低下して寿命に達
する問題があるが、脱臭剤として光触媒を用いると光の
照射を受けて臭気物質が分解され、脱臭性が持続する利
点がある。また、光触媒と吸着剤を併用しても良く、吸
着剤の吸着容量が飽和しても光を照射すれば光触媒の作
用によって吸着物質が分解され、脱臭性能を再生するこ
とができる。このように、光触媒は本発明に用いられる
脱臭剤として特に好ましい。
【0032】本発明に用いられる光触媒とは、0.5〜
5eV、好ましくは1〜4eVの禁止帯幅を有する、光
触媒反応をもたらす光反応性半導体であり、励起光を照
射することによって、脱臭、抗菌、抗ウイルス、防黴、
防汚、有害物質分解などの機能を発現する素材であり、
脱臭のみならず複合的な空気清浄機能を有する素材であ
る。特にその抗菌性は優れたものであり、細菌の増殖を
抑えるだけでなく、細菌が死滅する際に発生する毒素を
分解して無害化し、また、細菌の死骸をも分解するた
め、その効果は従来の無機系抗菌剤などのように短期間
で低下することがなく永続すると言われている。
【0033】本発明に係わる光触媒としては、酸化亜
鉛、酸化タングステン、酸化チタン、及び酸化セリウム
等の金属酸化物粒子が挙げられる。中でも、酸化チタン
はその構造安定性、光反応性有害物除去能、更には取扱
い上の安全性等から生活空間において使用するには最も
適しており、本発明においても有利に用いられる。酸化
チタンは、白色顔料として用いられる汎用の二酸化チタ
ン(但し、耐候処理が全くまたは部分的にしかされてい
ないもの)の他、メタチタン酸、オルトチタン酸、含水
酸化チタン、水和酸化チタン、水酸化チタンおよび過酸
化チタン等のチタン酸化物や水酸化物などが挙げられ
る。中でも一次粒径が数十nm程度で、アナターゼ結晶
構造を有する微粒子酸化チタンは比較的安価で性能の優
れた光触媒である。但し、本発明に係わる酸化チタンは
アナターゼ結晶構造に限定されるものではなく、光触媒
能を有するものであれば、ルチルやブルカイトなどの結
晶構造を有するものや非晶性酸化チタンであっても良
い。
【0034】また、本発明に用いられる光触媒はシリ
カ、アルミナ−シリカ、ジルコニアまたはアパタイトな
どの無機物質、好ましくは多孔性無機物質によって被覆
されたマイクロカプセル化光触媒であっても良く、光触
媒が基材と直接接触することがなく担持性に優れ、ま
た、被覆物である多孔性無機物質が吸着剤として機能す
る場合があるため好ましい。
【0035】本発明の装着性空気清浄部材の使用場所は
特に限定されるものではないが、室内において壁面や家
具、什器、事務機器、または家電製品などに装着され
て、一般には室内照明光が照射される用途が想定される
ため、本発明に用いられる光触媒は室内照明光、すなわ
ち波長400nm以上の可視光によって励起され得るこ
とが好ましい。
【0036】可視光に対応した光触媒として、バナジウ
ムやクロムなどの金属元素または金属イオン、あるいは
窒素などの還元性元素をドープした酸化チタン化合物、
低温プラズマ処理などで改質された酸素欠陥型酸化チタ
ン、および酸化チタン/酸化タングステン複合体などが
知られている。
【0037】本発明に用いられる抗菌剤は、細菌、黴類
またはウイルスなどの有害微生物および病原体の除去、
殺滅、失活または繁殖抑制などの目的で用いられる薬剤
であり、具体的には、銀や亜鉛または燐酸カルシウムな
どを主成分とする無機系抗菌剤、ベンツイミダゾール
系、イソチアゾリン系、ピリチオン系、有機ヒ素系、有
機銅系、有機ヨード系、クロロヘキシジン系などの有機
系抗菌剤、キチンやキトサンなどの高分子系抗菌剤、茶
や柿などから抽出されるカテキンや孟宋竹抽出エキス、
ヒノキチオールなどの天然物由来の抗菌剤およびこれら
を複合したハイブリット抗菌剤などが挙げられる。
【0038】本発明に係わる空気清浄機能を有するシー
トの材質は特に限定されるものではなく、各種の紙、不
織布、織布、編布、ネット、フェルト、ウレタンフォー
ムなどの発泡体および樹脂フィルムや金属箔などが挙げ
られる。中でも、適度な通気性を有し、且つ、中しんと
しては段成形が可能な素材として不織布が好ましい。
【0039】不織布は、ポリアミド系繊維、ポリエステ
ル系繊維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊
維、ポリウレタン系繊維、ポリビニルアルコール系繊
維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊
維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリオレフィン系繊
維、フェノール系繊維などの合成繊維、ガラス繊維、金
属繊維、アルミナ繊維、炭素繊維、活性炭素繊維などの
無機繊維、木材パルプ、竹パルプ、麻パルプ、ケナフパ
ルプ、藁パルプ、バガスパルプ、コットンリンターパル
プ、木綿、羊毛、絹などの天然繊維、古紙再生パルプ、
レーヨン等の再生セルロース繊維やコラーゲン等のタン
パク質、アルギン酸、キチン、キトサン、澱粉などの多
糖類等を原料とした再生繊維など、あるいはこれらの繊
維に親水性や難燃性などの機能を付与した繊維などを単
独または組み合わせて使用し、各種方法によって製造し
たものである。
【0040】不織布の製造方法については特に制限はな
く、目的・用途に応じて、乾式法、湿式抄造法、メルト
ブローン法、スパンボンド法、フラッシュ紡糸法、エア
レイド法などで得られたウェブを水流交絡法、ニードル
パンチ法、ステッチボンド法などの物理的方法、サーマ
ルボンド法などの熱による接着方法、レジンボンドなど
の接着剤による接着方法で強度を発現させる方法を適宜
組み合わせて製造することができる。
【0041】本発明に係わる中しんに用いるシートおよ
びライナに用いるシートは通気性を有することが好まし
く、空調機などに装着して使用することに適したフィル
ター状装着性空気清浄部材を得ることができる。
【0042】このような通気性を有するシートは、上記
した不織布やネットなどのように適度な通気性を有する
ものであっても良く、また、シートの通気性が乏しい場
合には穿孔加工を施して通気孔を設けるなどして通気性
を向上させることができる。
【0043】本発明に係わる装着性シートとは、壁面や
装置の筐体面などに装着可能な手段を備えたシートであ
り、粘着シート、マグネットシート、面ファスナおよび
吸盤シートなどが挙げられるが、特にこれらに限定され
るものではない。
【0044】本発明に係わる粘着シートとは、常温で短
時間、わずかな圧力を加えるだけで接着する粘着性を有
するシートであり、一般には支持体の片面または両面に
粘着剤を塗工して作製される。本発明に係わる粘着シー
トは、装着性を持たせる目的から、通常は支持体の片面
に粘着剤を塗工したものが用いられ、また、コルゲータ
による加工など製造上の都合や保管および使用上の都合
などから粘着面に剥離ライナーが添えられるのが一般で
あり、一例としてJIS−Z−1538に記載の印刷用
粘着紙などが挙げられるが、このような粘着シートにの
み限定されるものではない。
【0045】本発明に係わる粘着シートは、再剥離型粘
着シートであることが好ましく、本発明の装着性空気清
浄部材が汚れた、または性能が低下したなどの事情から
交換を要する場合に取り替えが容易となる。
【0046】本発明に係わる再剥離型粘着シートに用い
られる粘着剤が有効に機能する為には、支持体と粘着剤
との接着性(投錨性)が強い一方で、粘着剤の凝集力が
強く、且つ、被接着体と粘着剤との接着性が弱いという
特性が要求される。これらの要求特性の内、投錨性を向
上させる為には粘着剤ポリマーの分子量が低いことが好
ましく、他2者を満足させる為には逆に粘着剤ポリマー
の分子量が高いことが好ましいというジレンマがあり、
これをクリアする手段としては、例えば2液系の再剥離
粘着剤がある。これは主剤となる低分子量の粘着剤ポリ
マーで支持体との投錨性を確保した後、適当な架橋剤で
ポリマーを架橋、高分子量化させることで粘着剤と被接
着体との接着力を調整するものであり、主剤としてはア
クリル共重合樹脂等、架橋剤としてはエポキシ樹脂等が
用いられるのが一般的である。あるいは、微球体粘着剤
による物理的ソケット効果によって被接着体との接着力
を調整したり、被接着体と粘着剤の表面極性に起因する
両者間の電気的結合を緩和するような官能基を粘着剤に
共重合することによって接着力を調整したりする方法も
ある。
【0047】本発明に用いられる再剥離型粘着剤には、
さらに、その他の添加剤として、分散剤、増粘剤、流動
性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、
着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化
防止剤、防腐剤、防黴剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、
乾燥紙力増強剤、帯電防止剤、老化防止剤などを適宜配
合することもできる。
【0048】本発明に係わるマグネットシートとはマグ
ネット層を含むシートであり、マグネット層は、磁性粉
をポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹
脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂、スチレン・
ブタジエン共重合体樹脂、ポリアクリル酸エステル樹
脂、エポキシ樹脂などの結合剤中に均一分散し、目的に
応じて可塑剤、ゴム、分散剤、帯電防止剤、顔料などが
添加され、得られた塗料を支持体に塗布または印刷した
後、磁化することにより形成され、この磁化処理はシー
トの平面に対して垂直方向に適当な磁場条件下で行うこ
とができる。本発明に用いられる磁性粉として、永久磁
石粉、γ−Fe23,Fe34,γ−Fe 23およびF
24の混晶、Co含有Fe24、Baフェライト、S
rフェライトなどが挙げられる。
【0049】マグネット層上にオーバーコート層を設け
ることにより、本発明の装着性空気清浄部材を例えば冷
蔵庫などに装着した場合に問題になる擦れ汚れの防止が
可能となる。オーバーコート層素材としては、例えば、
穀物デンプン、α化デンプン、酸化デンプン、エーテル
化デンプンなど、ゼラチン、カゼイン、コラーゲン、ビ
スコースなどのプロティン類、メチルセルロース、エチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロースなどのセルロース類、寒天、アルギ
ン酸ナトリウム、アラビアゴムなどの多糖類、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピドリドン、ポリアクリル
酸、ポリアクリルアミド、マレイン酸共重合物の水溶性
結合剤、スチレンブタジエン系、アクリルニトリルブタ
ジエン系メチルメタクリレートブタジエン系、アクリル
酸エステル、酢酸ビニル系ラテックスエマルジョン結合
剤およびこれらのカルボキシ変性物が挙げられる。
【0050】本発明に係わる面ファスナとは、JIS−
L−3416に記載のフックテープ、マッシュルームテ
ープ、ループテープ、またはナッピングテープなどの引
っ掛かり機能、或いは被引っ掛かり機能を持つシートで
ある。
【0051】本発明に係わる面ファスナとしてフックテ
ープまたはマッシュルームテープを用いる場合は、ルー
プテープまたはナッピングテープが備えられた箇所や繊
維性の素材からなる被引っ掛かり機能を有する壁面など
に装着させることができる。一方、本発明に係わる面フ
ァスナとしてループテープまたはナッピングテープを用
いる場合は、フックテープまたはマッシュルームテープ
が備えられた箇所や岩石等の突起を備えた素材からなる
引っ掛かり機能を有する壁面などに装着させることがで
きる。更に、例えばフックとループが片面に混在する複
合タイプの面ファスナを本発明に係わる面ファスナとし
て用いても良く、装着できる箇所が拡大するため好まし
い。
【0052】本発明に係わる面ファスナは幅100mm
程度のテープ状で作製されるのが一般的であるため、得
ようとする装着性空気清浄部材の寸法やコルゲータ加工
を行う上での制約などに応じては、縫合または基材への
貼り合わせなどの方法を用いて複数のテープ状面ファス
ナを結合し、幅を広くした面ファスナを作製して用いる
ことができる。
【0053】本発明に係わる吸盤シートとは、凹凸が比
較的少ない面、好ましくは平滑な面に吸盤作用によって
装着できるシートであり、特開平6−238845号公
報または特開平8−294981号公報に開示されてい
るように支持体上に柔軟質で可撓性のある吸盤素材を印
刷によって設けた吸盤付きシートや例えばアクリル樹脂
やウレタン樹脂などの柔軟質で可撓性のある素材からな
るクローズドセル型の発泡体シートまたはこのような発
泡体シートの表層のみを溶剤処理等によってセル除去し
た部分オープンセル化クローズドセル型の発泡体シート
などが挙げられる。
【0054】本発明に係わる装着性シートが片面のみに
装着性を有する場合には、装着性が本発明の装着性空気
清浄部材の表面に保持されるように、波形状に加工した
中しん、すなわち空気清浄機能を有するシートを装着性
シートの非装着面に貼り合わせるのが通例である。
【0055】本発明に係わる装着性シートの装着機能
は、該装着シートの全面に具備されることが好ましい
が、部分的に具備されても良く、装着機能が部分的に具
備される様式として、例えば筋状、格子状または斑点状
などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものでは
ない。
【0056】本発明に係わるライナに用いられる装着性
シート、または、本発明の第2の発明において表ライナ
のみが装着性シートである場合の裏ライナ、或いは裏ラ
イナのみが装着性シートである場合の表ライナに用いら
れる装着性を具備しないシートは、上記した中しんに用
いられる空気清浄機能を有するシートと同じように脱
臭、抗菌または除塵などの空気清浄機能を有しても良
く、機能が同種の場合は一層高性能の装着性空気清浄部
材、また、機能が異種の場合は多機能の装着性空気清浄
部材が得られる。
【0057】本発明の空気清浄フィルターは、本発明の
趣旨を逸脱しない限りにおいて、更に空気清浄またはそ
の他の機能として防虫、殺虫、害虫忌避、芳香、感温、
保温、蓄熱、蓄光、発熱、吸熱、耐熱、防炎、不燃、難
燃、防水、耐水、撥水、疎水、親水、除湿、吸湿(乾
燥)、調湿、水分(湿度)透過、撥油、親油、耐油、油
等の吸着および水や揮発性薬剤等の蒸散または徐放など
の各種機能を有しても良い。
【0058】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、実施例に限定
されるものではない。
【0059】図1に示すように、本発明の第1の発明の
一実施例を示す装着性空気清浄部材は、JIS−Z−1
516に記載の「外装用段ボール」に準拠して、空気清
浄機能を有するシート1を中しん、および装着性シート
2をライナに用いて作製される片面段ボール形状であ
り、中しんの形状は正弦波類似の波形であって折り目が
ないことを特徴とする。
【0060】また、図2に示すように、本発明の第2の
発明の一実施例を示す装着性空気清浄部材は、JIS−
Z−1516に記載の「外装用段ボール」に準拠して、
空気清浄機能を有するシート1を中しん、平板状の装着
性シート2を裏ライナ、および装着性を具備しないシー
ト3を表ライナに用いて作製される両面段ボール形状で
あり、中しんの形状は正弦波類似の波形であって折り目
がないことを特徴とする。
【0061】次いで、本発明の空気清浄フィルターの実
施例について、構成する各シートを具体的に説明する。
初めに装着性シートの調製例を記す。
【0062】調製例1 上質紙104.7g/m2の片面に粘着層として粘着剤(リ
カボンドAP−37、中央理化工業製)を乾燥重量20
g/m2となるように塗工し、粘着層を市販の剥離紙で被覆
して粘着シートを作製し、これを調製例1の粘着シート
とした。
【0063】調製例2 調製例1において、粘着剤(リカボンドAP−37、中
央理化工業製)に代えて再剥離型粘着剤(デュロタック
AQ616 日本NSC(株)製)とする以外は全て
調製例1と同一の方法で再剥離型粘着シートを作製し、
これを調製例2の再剥離型粘着シートとした。
【0064】調製例3 調製例2において、上質紙104.7g/m2に代えてポリ
エステル繊維とレーヨン繊維を主体とするレジンボンド
不織布50g/m2とする以外は全て調製例2と同一の方法
で通気性を有する再剥離型粘着シートを作製し、これを
調製例3の通気性再剥離型粘着シートとした。
【0065】調製例4 磁性粉としてBa−フェライト200部と接着剤として
スチレン・ブタジエン系ラテックス(日本合成ゴム社
製)40部と水200部とをボールミルを用いて混合分
散し、マグネット塗液を調製した。次いで、上質紙10
4.7g/m2の片面にマグネット層として上記の手順で調
製したマグネット塗液を乾燥重量120g/m2となるよう
に塗布、スムージング後に磁化処理しながら乾燥してマ
グネットシートを作製し、これを調製例4のマグネット
シートとした。
【0066】調製例5 綿布(10番手)の片面に、フックテープとループテープ
を交互に配列して貼り合わせてフック・ループ複合型の
面ファスナを作製し、これを調製例5の面ファスナとし
た。
【0067】調製例6 調製例5の装着性シートに開口率40%となるように穿
孔加工を施して通気性を有する面ファスナを作製し、こ
れを調製例6の通気性面ファスナとした。
【0068】調製例7 上質紙104.7g/m2の片面に吸盤層として厚さ1.5
mmのアクリル樹脂系フォームを貼り合わせて吸盤シー
トを作製し、これを調製例7の吸盤シートとした。
【0069】調製例8 調製例7において、上質紙104.7g/m2に代えて活性
炭シート100g/m2とする以外は全て調製例7と同一の
方法で脱臭性を備えた吸盤シートを作製し、これを調製
例8の脱臭性吸盤シートとした。
【0070】次いで、本発明の装着性空気清浄部材の実
施例について記すが、以下に特に断りがない限り、波状
に加工した空気清浄機能を有するシートは装着性シート
の非装着面と接合している。
【0071】実施例1 図1において、空気清浄機能を有するシート1として活
性炭フィルター、および装着性シート2として調製例1
の粘着シートからなる装着性空気清浄部材を作製し、こ
れを実施例1の装着性空気清浄部材とした。
【0072】実施例2 図1において、空気清浄機能を有するシート1として活
性炭フィルター、および装着性シート2として調製例2
の再剥離型粘着シートからなる装着性空気清浄部材を作
製し、これを実施例2の装着性空気清浄部材とした。
【0073】実施例3 図1において、空気清浄機能を有するシート1として活
性炭フィルター、および装着性シート2として調製例3
の通気性再剥離型粘着シートからなる装着性空気清浄部
材を作製し、これを実施例3の装着性空気清浄部材とし
た。
【0074】実施例4 図1において、空気清浄機能を有するシート1としてエ
レクトレットフィルターと活性炭フィルターとを積層し
てなる空気清浄フィルター、および装着性シート2とし
て調製例3の通気性再剥離型粘着シートからなる装着性
空気清浄部材を作製し、これを実施例4の装着性空気清
浄部材とした。
【0075】実施例5 図1において、空気清浄機能を有するシート1として光
触媒フィルターと活性炭フィルターとを積層してなる光
再生脱臭フィルター、および装着性シート2として調製
例3の通気性再剥離型粘着シートからなる装着性空気清
浄部材を作製し、これを実施例5の装着性空気清浄部材
とした。
【0076】実施例6 図1において、空気清浄機能を有するシート1として光
触媒フィルターと活性炭フィルターとを積層してなる光
再生脱臭フィルター、および装着性シート2として調製
例4のマグネットシートからなる装着性空気清浄部材を
作製し、これを実施例6の装着性空気清浄部材とした。
【0077】実施例7 図1において、空気清浄機能を有するシート1としてエ
レクトレットフィルター、および装着性シート2として
調製例5の面ファスナからなる装着性空気清浄部材を作
製し、これを実施例7の装着性空気清浄部材とした。
【0078】実施例8 図1において、空気清浄機能を有するシート1としてカ
テキンフィルター、および装着性シート2として調製例
6の通気性面ファスナからなる装着性空気清浄部材を作
製し、これを実施例8の装着性空気清浄部材とした。
【0079】実施例9 図1において、空気清浄機能を有するシート1として活
性炭シート、および装着性シート2として調製例7の吸
盤シートからなる装着性空気清浄部材を作製し、これを
実施例9の装着性空気清浄部材とした。
【0080】実施例10 図1において、空気清浄機能を有するシート1としてカ
テキンフィルター、および装着性シート2として調製例
8の脱臭性吸盤シートからなる装着性空気清浄部材を作
製し、これを実施例10の装着性空気清浄部材とした。
【0081】実施例11 図2において、空気清浄機能を有するシート1として活
性炭シート、装着性シート2として調製例1の粘着シー
ト、および装着性を具備しないシート3として装飾シー
トからなる装着性空気清浄部材を作製し、これを実施例
11の装着性空気清浄部材とした。
【0082】実施例12 図2において、空気清浄機能を有するシート1として活
性炭フィルター、装着性シート2として調製例2の再剥
離型粘着シート、および装着性を具備しないシート3と
して光触媒フィルターからなる装着性空気清浄部材を作
製し、これを実施例12の装着性空気清浄部材とした。
【0083】実施例13 図2において、空気清浄機能を有するシート1としてエ
レクトレットフィルターと活性炭フィルターとを積層し
てなる空気清浄フィルター、装着性シート2として調製
例3の通気性再剥離型粘着シート、および装着性を具備
しないシート3として粗塵フィルターからなる装着性空
気清浄部材を作製し、これを実施例13の装着性空気清
浄部材とした。
【0084】実施例14 図2において、空気清浄機能を有するシート1として低
温酸化触媒シート、装着性シート2として調製例4のマ
グネットシート、および装着性を具備しないシート3と
して光触媒シートからなる装着性空気清浄部材を作製
し、これを実施例14の装着性空気清浄部材とした。
【0085】実施例15 図2において、空気清浄機能を有するシート1として活
性炭シート、装着性シート2として調製例5の面ファス
ナ、および装着性を具備しないシート3として樹脂製ネ
ットからなる装着性空気清浄部材を作製し、これを実施
例15の装着性空気清浄部材とした。
【0086】実施例16 図2において、空気清浄機能を有するシート1として水
洗再生式脱臭フィルター、装着性シート2として調製例
6の通気性面ファスナ、および装着性を具備しないシー
ト3として水洗再生式除塵フィルターからなる装着性空
気清浄部材を作製し、これを実施例16の装着性空気清
浄部材とした。
【0087】実施例17 図2において、空気清浄機能を有するシート1としてエ
レクトレットフィルター、装着性シート2として調製例
6の通気性面ファスナ、および装着性を具備しないシー
ト3として油煙除去フィルターからなる装着性空気清浄
部材を作製し、これを実施例17の装着性空気清浄部材
とした。
【0088】実施例18 図2において、空気清浄機能を有するシート1としてヒ
ノキチオール徐放性シート、装着性シート2として調製
例7の吸盤シート、および装着性を具備しないシート3
として乾式不織布からなる装着性空気清浄部材を作製
し、これを実施例18の装着性空気清浄部材とした。
【0089】実施例19 図2において、空気清浄機能を有するシート1として中
性ガス吸着シート、装着性シート2として調製例8の脱
臭性吸盤シート、および装着性を具備しないシート3と
して塩基性ガス吸着シートからなる装着性空気清浄部材
を作製し、これを実施例19の装着性空気清浄部材とし
た。
【0090】実施例20 図2において、空気清浄機能を有するシート1としてエ
レクトレットフィルター、装着性シート2として調製例
8の脱臭性吸盤シート、および装着性を具備しないシー
ト3としてカテキンフィルターからなる装着性空気清浄
部材を作製し、これを実施例20の装着性空気清浄部材
とした。
【0091】実施例のは装着性空気清浄部材は以下の方
法で試験し、その評価結果を表1および表2に示した。
【0092】[装着性]実施例で得られた装着性空気清
浄部材(B5サイズ)を、装着面を剥離紙で被覆したも
のはこれを剥がした後に、被着体としてガラス板、金属
板(ステンレス板)、木板、織物壁紙および調製例5の
面ファスナにそれぞれ装着し、25℃、60%RHの環
境に3ヶ月間放置し、被着体への装着性を試験した。評
価は、しっかりと装着されているものを優、一部に浮き
の発生が見られるものを並、端部が剥がれているものを
劣、剥がれ落ちているものを悪と判定した。
【0093】[取り外し性]装着性試験を行った後に、
検体の装着性空気清浄部材(但し、装着性が悪のものを
除く)を各被着体から取り外して試験した。評価は、簡
単に取り外しできるものを優、取り外す際に装着層が被
着体に残るなど装着性空気清浄部材の一部が破壊される
ものを劣、取り外そうとすると装着性空気清浄部材が破
壊されるものを悪と判定した。
【0094】[位置制御性]実施例で得られた装着性空
気清浄部材(但し、装着性が悪のものを除く)を、装着性
試験と同一の方法で各被着体に装着した後に取り外して
再装着する操作を行い、位置制御性を試験した。評価
は、取り外して再装着する操作が容易にできるものを
優、一旦装着すると取り外しできない、または再装着し
ないため位置の変更が困難なものを劣と判定した。
【0095】[耐風圧装着性1]市販の空気清浄機の排
気孔に、実施例2および12の装着性空気清浄部材と実
施例3、4、5および13のフィルター状装着性空気清
浄部材を、剥離紙を剥がして装着し、30分間運転した
後の装着性を試験した。評価は、しっかりと装着されて
いるものを優、排気孔から剥がれているものを劣と判定
した。
【0096】[耐風圧装着性2]面ファスナを取り付け
た市販の空気清浄機の排気孔に、実施例7および15の
装着性空気清浄部材と実施例8、16および17のフィ
ルター状装着性空気清浄部材を装着し、30分間運転し
た後の装着性を試験した。評価は、しっかりと装着され
ているものを優、排気孔から剥がれているものを劣と判
定した。
【0097】
【表1】
【0098】
【表2】
【0099】表1の結果から、本発明の装着性空気清浄
部材はライナに用いる装着性シートを適宜選択すること
により、種々の素材に装着することが可能であることが
分かる。中でも本発明の第4の発明の粘着式装着性空気
清浄部材は、広範囲の素材に装着することができ、更に
本発明の第5の発明の再剥離型粘着式装着性空気清浄部
材は広範囲の素材に対する優れた装着性を有すると共に
位置制御性および取り外し性にも優れる特長があり、取
り替えて用いられる装着性空気清浄部材として特に有用
なものである。
【0100】本発明の第6の発明のマグネット式装着性
空気清浄部材、本発明の第7の発明の面ファスナ式装着
性空気清浄部材、および本発明の第8の発明の吸盤式装
着性空気清浄部材は、装着できる素材が限定されるもの
の位置制御性および取り外し性に優れる。本発明の第6
の発明のマグネット式装着性空気清浄部材は磁石が接着
し得る素材に対する装着に適しており、その表面性の影
響を受けずに装着させることが可能である。また、本発
明の第7の発明の面ファスナ式装着性空気清浄部材は繊
維性素材への装着に適しており、また、本発明の第8の
発明の吸盤式装着性空気清浄部材は平滑な面への装着に
適している。
【0101】更に、表2の結果から、本発明の第3の発
明のフィルター状装着性空気清浄部材は、気流が存在す
る箇所でも装着することが可能であり、空調機の吸気口
や内部または排気口などに装着することに特に適してい
る。
【0102】
【発明の効果】本発明の装着性空気清浄部材は、壁面な
ど多様な箇所に装着が可能であり、生活空間における空
気清浄の要望に対応できるものである。特に本発明の装
着性空気清浄部材は空気清浄機能を有するシートが波状
であるため空気との接触面積が広くて空気清浄機能が優
れ、且つ、段ボール形状であるため構成されるシートの
材質にも依存するが一般には軽量であり、装着性が阻害
されずに使用できる利点がある。
【0103】中でも、本発明の第3の発明のフィルター
状装着性空気清浄部材は、空気清浄機やルームエアコン
などの吸気口や排気口に装着して用いることに適してお
り、これらの空調機に空気清浄機能を付与、または、所
望する特定の空気清浄機能を追加、或いは強化すること
が簡便にでき、特に有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の発明の装着性空気清浄部材の一
実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明の第2の発明の装着性空気清浄部材の一
実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 空気清浄機能を有するシート 2 装着性シート 3 装着性を具備しないシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3L051 BA02 4D019 AA01 BA04 BA13 BB02 BB03 BB07 BB10 BB13 BC01 BC05 BC06 BC07 BC10 BC11 BC12 BC13 BC20 CA10 DA03 4D058 JA33 JB03 JB04 JB05 JB12 JB14 JB23 JB24 JB25 JB28 JB39 KC01 KC11 KC26 KC28 MA12 SA01 SA13 TA03 TA06 TA07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 JIS−Z−1516に記載の「外装用
    段ボール」に準拠して、空気清浄機能を有するシートを
    中しんに用いてなる片面段ボール形状の空気清浄部材で
    あって、ライナが装着性シートであることを特徴とする
    装着性空気清浄部材。
  2. 【請求項2】 JIS−Z−1516に記載の「外装用
    段ボール」に準拠して、空気清浄機能を有するシートを
    中しんに用いてなる両面段ボール形状の空気清浄部材で
    あって、表ライナまたは裏ライナの内、少なくとも一方
    が装着性シートであることを特徴とする装着性空気清浄
    部材。
  3. 【請求項3】 中しんに用いるシートおよびライナに用
    いるシートが通気性を有することを特徴とする請求項1
    または2記載のフィルター状装着性空気清浄部材。
  4. 【請求項4】 該装着性シートが粘着シートであること
    を特徴とする請求項1、2または3記載の粘着式装着性
    空気清浄部材。
  5. 【請求項5】 該粘着シートが再剥離型粘着シートであ
    ることを特徴とする請求項4記載の再剥離型粘着式装着
    性空気清浄部材。
  6. 【請求項6】 該装着性シートがマグネットシートであ
    ることを特徴とする請求項1、2または3記載のマグネ
    ット式装着性空気清浄部材。
  7. 【請求項7】 該装着性シートが面ファスナであること
    を特徴とする請求項1、2または3記載の面ファスナ式
    装着性空気清浄部材。
  8. 【請求項8】 該装着性シートが吸盤シートであること
    を特徴とする請求項1、2または3記載の吸盤式装着性
    空気清浄部材。
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