JP2005304532A - ファン式脱臭器 - Google Patents
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Abstract
【課題】活性炭フィルタは、空気清浄機を最初に動作させた時や、フィルタ交換をして動作させた当初には、活性炭の粉が吹出口から室内に飛散するという不都合が生じる場合がある。
【解決手段】吸気口と排気口と空気流路を有する筒状の筐体と、前記筐体の上部から着脱可能なカートリッジと、前記カートリッジに装着された活性炭繊維を含有する吸着体からなる第一吸着シートと、前記吸気口と前記第一吸着シートの間に備えられたファンとを備えたファン式脱臭器であって、前記ファンは前記吸気口と前記第一吸着シートの間に設けられ、前記第一吸着シートが前記空気流路と平行に設けられたことを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】吸気口と排気口と空気流路を有する筒状の筐体と、前記筐体の上部から着脱可能なカートリッジと、前記カートリッジに装着された活性炭繊維を含有する吸着体からなる第一吸着シートと、前記吸気口と前記第一吸着シートの間に備えられたファンとを備えたファン式脱臭器であって、前記ファンは前記吸気口と前記第一吸着シートの間に設けられ、前記第一吸着シートが前記空気流路と平行に設けられたことを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明はトイレや居間のような室内において空気中の悪臭をすばやく除去することを目的とするファンを備えた脱臭器に関するものである。
この種の脱臭器は通常空気清浄機として市販され、ケースの前側収容部に清浄フィルタや脱臭フィルタを配設するとともに後側収容部にファンを配設し、このファンによる吸引力で後部収容部側の吸込み口から室内の空気をケース内に吸い込み、前側収容部の前記フィルタを通して空気中の塵埃の分離除去や悪臭の吸着分解した後、清浄空気を排出口から室内に循環供給することにより、室内の空気の清浄化と悪臭除去を行なうものである。
この空気清浄機の一つとして、前記フィルタとして、ケースの吸込口側より、埃等のハウスダストを集塵する集塵フィルタ、悪臭を吸着する活性炭フィルタ、そして、有機物質全般を分解除去する光触媒フィルタの3層フィルタが使用され、さらに紫外線を発生する紫外線ランプまたは電灯を配置した空気清浄機が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この空気清浄機の一つとして、前記フィルタとして、ケースの吸込口側より、埃等のハウスダストを集塵する集塵フィルタ、悪臭を吸着する活性炭フィルタ、そして、有機物質全般を分解除去する光触媒フィルタの3層フィルタが使用され、さらに紫外線を発生する紫外線ランプまたは電灯を配置した空気清浄機が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ゼオライト粉末、セピオライト繊維、コロイダルシリカ等を含有するハニカム状セラミック体にファンモーターを利用して空気を流通させて、空気中の臭気、湿気、塵等を吸収させることで、室内の空気を清浄化する簡易型空気清浄装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。この空気清浄装置は、吸着剤を着脱可能に配設することにより、空気吸入口の清掃や吸着剤の交換等のメンテナンスを容易に行うことができる特徴がある。
また、空気清浄機によっては、その再スタート直後において、吸込口や吹出口内部から臭気が発生するが、活性炭繊維を集塵用フィルタの濾材に混合し、脱臭性を持たせることで、その臭気の拡散を防止し、使用者に不快感を与えないようにする空気清浄機が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、空気清浄機によっては、最初に動作させた時やフィルタ交換をして動作させた時に、活性炭の粉が、吹出口から室内へ飛散するという不具合が生じるが、前記集塵用フィルタを使用する場合、活性炭が前記フィルタに補足されるため、そのような活性炭の飛散を防止しうる特徴がある。
さらに、空気清浄機によっては、最初に動作させた時やフィルタ交換をして動作させた時に、活性炭の粉が、吹出口から室内へ飛散するという不具合が生じるが、前記集塵用フィルタを使用する場合、活性炭が前記フィルタに補足されるため、そのような活性炭の飛散を防止しうる特徴がある。
また、モーターと、該モーターにより回転駆動されるファンと、脱臭剤とが収納された容器本体に、前記モーターと電気的に接続されている電源が設けられ、前記脱臭剤が光触媒を有し、該光触媒に光を与えることで、悪臭を分解し、脱臭効果を長期間維持することが可能となる空気清浄器が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
特開平1−159032号公報
特開2000−334243号公報
特開2000−126527号公報
特開平10−192654号公報
埃等のハウスダストを集塵する集塵フィルタ、悪臭を吸着する活性炭フィルタ、そして、有機物質全般を分解除去する光触媒フィルタの3層フィルタにおいては、集塵用の濾材である集塵フィルタと他のフィルタが重畳した状態であり、集塵と悪臭の吸着・分解それぞれを同時に行なえる特徴を持っている。しかし、この空気清浄機を停止している時や、次回の動作を開始した初期に、吸込口や吹出口から悪臭を発し、使用者が不快に感じる場合も少なくない。この悪臭は、該集塵フィルタが分離除去したタバコの煙粒子が原因と見られるが、このような該集塵フィルタから徐々に発生する悪臭の除去は、前記3層フィルタでは難しい場合が多い。
さらに、前記活性炭フィルタは、空気清浄機を最初に動作させた時や、フィルタ交換をして動作させた当初には、活性炭の粉が吹出口から室内に飛散するという不都合が生じる場合がある。
これらのことを解決する目的で、活性炭繊維を集塵用フィルタの濾材に混合し脱臭性を持たせた集塵用フィルタが提案されている。この提案は、空気清浄機の再スタート直後に発生する吸込口や吹出口からの悪臭の発生を防止する特徴がある。これらの悪臭は、前記フィルタに分離除去されたタバコの煙粒子から徐々に発生するもので、その中の活性炭繊維に悪臭が吸着することで、このような悪臭の発生防止が可能となる。この提案は、空気清浄機を停止している状態において、該集塵フィルタから徐々に発生する悪臭の吸着も可能であり、そこからの悪臭発生防止についても効果があるとみられる。その上、前記集塵用フィルタが空気清浄機を最初に動作させた時や、フィルタ交換後最初に動作させた時に発生する、活性炭の粉が吹出口から室内に飛散するという不都合に対しても、防止する効果がある。これは、該集塵用フィルタの濾材内の極細繊維が、該濾材から離脱した活性炭繊維を集塵し、該フィルタから活性炭繊維が離脱することを防止することで、このような効果が発揮できているとみられる。
しかし、該離脱した活性炭繊維は、該フィルタに捕らえられるとともに、それにより該フィルタの空隙率を低下させ、該フィルタの圧損を増大させ、ファンの騒音値の増大を招くとともに、該集塵用フィルターの振動をも招くので、該集塵用フィルターから活性炭繊維が振り落とされる場合がある。また、活性炭繊維は細長い糸状の形態のため、極細繊維間の空隙を通り抜けて飛散する場合がある。
さらに、該集塵用フィルターを着脱可能にした場合、空気の流れのような一定方向の圧力ではなく、上下動の激しい着脱操作によって、該脱離した活性炭繊維が、該集塵用フィルターから飛散する可能性が高くなり、着脱時に活性炭繊維が空気清浄器のまわりにこぼれるといった不具合が見られる。
しかし、該離脱した活性炭繊維は、該フィルタに捕らえられるとともに、それにより該フィルタの空隙率を低下させ、該フィルタの圧損を増大させ、ファンの騒音値の増大を招くとともに、該集塵用フィルターの振動をも招くので、該集塵用フィルターから活性炭繊維が振り落とされる場合がある。また、活性炭繊維は細長い糸状の形態のため、極細繊維間の空隙を通り抜けて飛散する場合がある。
さらに、該集塵用フィルターを着脱可能にした場合、空気の流れのような一定方向の圧力ではなく、上下動の激しい着脱操作によって、該脱離した活性炭繊維が、該集塵用フィルターから飛散する可能性が高くなり、着脱時に活性炭繊維が空気清浄器のまわりにこぼれるといった不具合が見られる。
また、ゼオライト粉末、セビオライト繊維、コロイダルシリカ等を含有するハニカム状セラミック体にファンモーターを利用して空気を流通させて、ハニカム状セラミック体に臭気、湿気、塵等を吸収させ、吸着剤を着脱可能に配設する簡易型空気清浄装置においては、空気吸入口の清掃や吸着剤の交換等のメンテナンスを容易にすることから、飛散した活性炭繊維が該装置本体に残った場合でも清掃することで清浄に保つことが可能となる特徴がある。その上、吸着剤の交換を容易にした場合、該装置の長時間使用による劣化で活性炭繊維が飛散し易くなる前に、該吸着剤の交換を頻繁に行うことにより、該装置又は、該装置周辺の環境を清浄に保つことが可能となる。しかし、前記ゼオライト粉末のような無機材料では吸着除去できる悪臭成分が限られ、硫化水素等のトイレや冷蔵庫などに主に発生する悪臭の除去に不向きであるとともに、該ゼオライト粉末自体高価であり家庭用の脱臭器用の脱臭材料としては価格面で問題となる。それを補う意味で活性炭繊維又は、添着剤付き活性炭繊維を吸着剤として変えて行なった場合でも、着脱可能としただけでは活性炭繊維の飛散そのものを低減させることができない。
さらに、着脱可能な吸着剤を使用した空気清浄器の目的は、脱臭効果を長期間良好に保つことであり、吸着剤としての宿命である長期間脱臭し続けると脱臭効果が落ちるという不具合を、新しい吸着剤と交換することで脱臭効果を維持すること、言い換えると脱臭寿命を延ばすことで解消するところにある。しかし、その交換する時間間隔が短いと、着脱可能で吸着剤交換が容易であっても使用者にとって手間をかけるという肉体的負荷だけではなく、ランニングコストがかかるという経済的な負荷を要求するという不具合が生じる。
該吸着剤の脱臭寿命を延ばす方法として、モーターと、該モーターにより回転駆動されるファンと、脱臭剤とが収納された容器本体に、前記モーターと電気的に接続されている電源が設けられ、前記脱臭剤が光触媒を有し、該光触媒に光を与えることにより悪臭を分解し得るようになされている脱臭器が考えられている。この脱臭器は、吸着剤に一度吸着した悪臭を光触媒の光分解反応で分解して吸着剤の吸着サイトを空け、吸着能力の回復を図ることで、脱臭寿命の長期化を狙ったものである。この脱臭器は、常時太陽光線又は紫外線が差し込む環境である自家用車等の車内のたばこ臭等の脱臭には効果的であるが、トイレや室内といった太陽光線の入り込まない環境での脱臭においては、光触媒の効果が発揮できず、使用環境が限られる面がある。また、車内においても窓ガラスが紫外線カットした素材を使用している場合が多く、例え太陽光線が入り込む車内においても、吸着した悪臭が分解除去できないという場合が少なくないとみられる。
また、近年、住宅設備の保温性向上のため、室内の密閉化が図られ、臭いの激しい整髪量をつけた後とか、赤ちゃんのおもらしとか、たばこの煙といった突如発生した臭いの除去や突然のお客様の訪問といったすぐに玄関または、室内の臭いを除去したい場合などにおいて、すばやく脱臭し、しかもその場所、悪臭の対象に応じて脱臭器を使い分けるといった用途に使用可能な脱臭器が少なく、使用場所が限られており、好きな時間好きな場所において脱臭するような汎用性のある脱臭器はまだ市販されていないのが現状である。
そこで、本発明は、トイレや生ゴミのある室内のような悪臭負荷の高い環境下においてもすばやく脱臭する脱臭速度と吸着剤の長期間の脱臭寿命があり、好きな時間好きな場所で脱臭ができる汎用性があり、脱臭器本体のみならず、脱臭器周辺においても該脱臭器が原因となる物質によって、清浄化が著しく損なわれることのないファン付きの脱臭剤を提供することを目的とする。
本発明においては、前記課題を解決することを目的としてなされたものであり、本発明の請求項1に記載のファン式脱臭器は、活性炭繊維を含有する吸着体からなる第一吸着シートに対して、ファンモータによる空気の流れを起こして脱臭を行うことにより、トイレのような悪臭の多い環境下においても、悪臭の吸着速度を高くし、すばやく除去することを目的とする。ここでは、粒状活性炭やゼオライトのような物理吸着により悪臭を除去する吸着剤に比べて吸着速度の速い活性炭繊維を使用することと、除去すべき悪臭をファンモータで強制的に吸着剤に接触させることにより、吸着剤の吸着速度を速くし、吸着平衡に達するまでの時間をかなり短くすることが可能となる。また、変形した筒状体からなる装置本体の上部に、前記装置本体の上部から着脱可能なカートリッジを取り付け、その中に前記第一吸着シートを装着し、前記本体上部に排気口、下部に吸気口をそれぞれ形成するとともに、前記吸気口と該第一吸着シートとの間の空間に、前記ファンモータを配設し、該第一吸着シートの平面が空気の流れと平行な向きとなるように、該第一吸着シートと該ファンモータを配置し、前記排気口、吸気口それぞれに、空気の流れを遮るフィルターのような遮蔽物のない開口部を備えることにより、該第一吸着シートへの被吸着分子の接触機会を増やすことのみならず、空気の流れに乱流を起こさせて該第一吸着シート内の活性炭繊維に負荷をかけ、該活性炭繊維を該該第一吸着シートから脱離して飛散させることの少ない装置本体上部の構成にすることができる。その上、該第一吸着シートのカートリッジを装置本体の上部から着脱可能となるように取り付け、着脱させた後のカートリッジを天日干しすることにより、脱臭性能のいくらかの回復を図るとともに、該第一吸着シートを光触媒や添着剤付きの活性炭繊維を素材とするシートのような吸着性能の異なったシートに取り替えることにより、該第一吸着シートの使用者が使用したい場所、使用したい時間に応じたファン脱臭器に変えることが可能となる。例えば、タバコ臭が充満したお部屋や赤ちゃんがお漏らしした場所の即座の脱臭を行ないたい場合、ファン脱臭器の該カートリッジを取り外し、その中の該第一吸着シートをたばこ臭除去用のシートに変えたり、おむつ用のおむつ臭除去用シートに変えて、再度該ファン脱臭器に装着することにより、それらの悪臭をすばやく除去できる脱臭器に変えることが可能となる。しかも、前記本体下部に前記吸気口を形成するとともに、該吸気口と該第一吸着シートとの間の空間に、前記ファンモータを配設し、該第一吸着シートの平面が空気の流れと平行な向きとなるように装着することにより、空気の流れに乱流を起こさせて吸着剤内の活性炭繊維に負荷をかけ、該活性炭繊維を該第一吸着シートから脱離して飛散させるような不具合を防止することができる装置本体上部の構成にすることができる。一般に使用されている空気清浄器の構成においては、吸着剤と被吸着成分との接触機会を上げる目的で、該吸着剤がファンモータからの空気の流れを全て遮蔽し、該吸着剤の空隙をぬうようにして空気が通過する形で構成される仕様が主流である。しかし、この仕様だと該吸着剤への圧損が上昇し、活性炭繊維への圧力が高まるだけでなく、それを利用したフィルタ等では振動が発生し、そこから該活性炭繊維が脱離し易くなる場合がある。ところが、前記のような構成だと空気の圧力が該吸着剤の平面方向に逃れていくため、該活性炭繊維への負荷が減り、振動も抑えられ、該活性炭繊維の飛散の危険性が減少する効果がある。
本発明の好ましい態様においては、前記吸着体に光触媒を含有させることが望ましい。該吸着体に光触媒を含有させた前記着脱可能なカートリッジを天日干しにすることにより、それまでに該吸着体に吸着した被吸着物質を、光触媒に紫外線を当てることで該被吸着物質を分解し、該吸着体の吸着サイトを開けることで、吸着能力を回復させることができる。これにより、該吸着体の吸着能力が向上し、長期間脱臭能力を高く維持したファン脱臭器にすることが可能となる。
本発明の好ましい態様においては、前記吸着体に添着剤を含有させたことが望ましい。該吸着体に添着剤を含有させることにより、トイレの大便後に発生する硫化水素や小便を原因とするアンモニア等のように、該吸着体の一つである活性炭繊維のような物理吸着では除去しにくかった悪臭の除去において、前記添着剤を活性炭繊維に添着させ、化学吸着能力を活性炭繊維に付加することにより、トイレのような家庭内で発生する多種多様な悪臭についても除去可能となる汎用性を、活性炭繊維のような該吸着体に負荷することが可能となり、使用場所に応じたファン脱臭器の使用が可能となる。また、該添着剤は活性炭繊維の表面に塗られた状態で存在するが、酸性やアルカリ性物質が多く、活性炭繊維が吸収した水に溶解して活性炭繊維同士を結合させる効果がある。この結合力はあまり強いものではないが、添着剤がないものに比べると強く、それにより該吸着体からの該活性炭繊維脱離の可能性を減少させる効果がある。
本発明の好ましい態様においては 前記開口部の少なくとも一部は、前記第一吸着シートの平面方向に相対して備えられることが望ましい。該開口部の少なくとも一部が、該第一吸着シートの平面方向に相対して備えられることにより、該カートリッジを天日干しする際、該開口部より紫外線を取り込み、該第一吸着シートに照射し、該第一吸着シート内の殺菌を行なえるとともに、該第一吸着シート内に前記光触媒を含有させることで、天日干しでの光触媒反応による該第一吸着シート内被吸着物質の分解除去が行なえるので、該吸着体の吸着能力が回復し、該第一吸着シートの吸着能力を高く長期間維持する効果が得られる。
本発明の好ましい態様においては 前記開口部の少なくとも一部は、前記第一吸着シートの鉛直方向に相対して備えられることで、空気の流れをなるべく乱さないようにすることが望ましい。該開口部の少なくとも一部が、該第一吸着シートの鉛直方向に相対して備えられることにより、ファンモータから送られてくる空気が、遮蔽物に遮られることなく、直接該第一吸着シート下の端部の断面に当たるようになり、該第一吸着シート内の吸着体との接触機会を増やすとともに、空気の流れ方向に相対する面が空気の流れを全て遮るような構造ではなく、空気の流れの一部が該第一吸着シートの空隙内を通過し、その他の空気の流れは該第一吸着シートと接触させないで通過する構造にして、空気の流れによる該シートへの圧力を軽減し、該シートの振動を防止することで、該吸着体の空気の流れによる強制的な脱離を防止する特徴がある。
本発明の好ましい態様においては 前記ファン式脱臭器が、前記第一吸着シートに加えて第二吸着シートを備えることが望ましい。該第一吸着シートに加えて該第二吸着シートを備えることにより、該第一吸着シートのみでは除去できない量の悪臭においても、該第二吸着シートを空気の流れに沿った形で並列に設置することで、除去可能な量だけ吸着シートを備えることができ、使用場所使用環境に応じたファン脱臭器の仕様の設計が可能になる。その上、該第一吸着シートのみで除去可能な量だけ該吸着シートの大きさまたは吸着体の量を増やした場合、シートの大きさが大きくなりすぎ、それに伴って該ファン脱臭器の体積が大きくなるため、ある程度の大きさの設置場所を必要とし、狭いトイレなどでは使用しにくくなる可能性がある。しかし、このような不具合に対しても、該第二吸着シートの使用により解決することが可能となる。
本発明の好ましい態様においては 前記第二吸着シートが、前記第一吸着シートと異なる吸着特性を有することが望ましい。該第二吸着シートは、該第一吸着シートと異なる吸着特性を有することにより、該第一吸着シートのみでは除去できない種類の悪臭においても、悪臭除去を可能とすることができる。例えば、該第一吸着シートに光触媒の含有した活性炭繊維シートを使用し、該第二吸着シートに活性炭繊維では除去しにくい硫化水素やアンモニアの除去を可能とする添着剤を備えることにより、トイレのようなアンモニア、メチルメルカプタン、硫化水素が混在しているような悪臭環境においても、ほとんどの悪臭の除去が可能なファン脱臭器を提供することができる。
本発明の好ましい態様においては 前記第一吸着シートと前記第二吸着シートの少なくとも一部を重ね合わせて配置させることが望ましい。該第一吸着シートと該第二吸着シートの少なくとも一部を重ね合わせて配置させることにより、該第一吸着シートと該第二吸着シートそれぞれの吸着体である活性炭繊維の飛散を防止し、活性炭繊維がファン脱臭器内または、ファン脱臭器周辺に散らばることにより生じる炭塵の発生を防ぐことにつながる。前記のように該第一吸着シートと該第二吸着シートそれぞれの間に隙間を空けて並列に並べる方法も可能であるが、その隙間内に空気の流れが生じることで、活性炭繊維脱離の可能性が出てくる。しかし、それらを重ね合せることで空気と接触する面積を最小限に保つことができ、活性炭繊維脱離の可能性を軽減することができる。通常、この空気との接触面積が減ることは脱臭速度を大きくしたい場合は問題となるが、今回の場合、活性炭繊維を使用しており、それ自信吸着速度が速い特徴を持っているため、極端な脱臭速度の低下を招くことはないと考えられる。また、該第二吸着シートに添着剤を使用した場合、添着剤自体が活性炭繊維を、ある程度結合する能力を持っているので、添着剤のないシートよりも炭塵は発生しにくい。そのため、該第一吸着シートに光触媒の含有した活性炭繊維シートを使用し、該第二吸着シートに活性炭繊維と添着剤を備えたような場合、それらを重ね合せることにより、シートの重なった部分において、2つのシートの活性炭繊維同士が添着剤を介して結合し易くなり、そのことからも炭塵を防ぐ効果がえられる。
本発明の好ましい態様においては 前記ファン式脱臭器が、前記第一吸着シートおよび該第二吸着シートに加えて、少なくとも1枚以上の他の吸着シートを備えたことが望ましい。該第一吸着シートおよび該第二吸着シートに加えて、少なくとも1枚以上の他の吸着シートを備えたことにより、該第一吸着シートと該第二吸着シートだけでなく、第三吸着シートや、該第四吸着シートを使用することにより、前記のようにそれぞれの吸着体である活性炭繊維の飛散を防止し、活性炭繊維がファン脱臭器内または、ファン脱臭器周辺に散らばることにより生じる炭塵の発生を防ぐことにつながるだけでなく、さらなる脱臭性能の向上を図ることが可能となる。
以上の説明から明らかなように、本発明のファン式脱臭器では、ファンの送風方向と直角な向きに該吸着シートの平面があるように配置されているので、活性炭繊維が飛散する炭塵の問題が発生する心配が少なく、活性炭繊維の使用により悪臭の吸着速度もそれほど低下させることなく、悪臭除去を行なうことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。図1から図5は、本発明の実施形態のファン脱臭器1を示す。このファン脱臭器1はファンモータによる悪臭送風式脱臭器であり、ケーシング2と、吸着シート3及びそれを収納するカートリッジ4と、ファンモータ5とを備えた従来と同様の構造のものである。
具体的には、図4に示すように、前記ケーシング2は、上下側それぞれに開口部を有した箱体からなるケーシング2を備え、その上部側開口部6と下部側開口部7それぞれをカバー等で遮蔽することなく開口したままの状態となった構造である。
前記ケーシング2は、上部側開口部6に合計11個の排気口6aが格子状に形成された仕切板6bを、下部側開口部7に合計9個の吸気口7aが格子状に形成され、これらが格子状の吸気口を通って、前記吸着シート3及び前記カートリッジ4に空気中の悪臭がファンモータ5により送り込まれ、さらに該吸着シート3及び該カートリッジ4を通過した空気が、上部側開口部6にある該仕切板6bの間の排気口6aを通って該ケーシング外に放出されるようにそれぞれ配置されている。そのため、特に区画されているわけではないが、該ケーシング3は、該吸着シート3及び該カートリッジ4を収容する上部側収容部8と、前記ファン5および制御基盤9を収容する下部側収容部10とが存在する。
図6から図9は、本発明の実施形態のカートリッジ4を示す。上部側収容部8には、吸着シート3を収納するカートリッジ4を着脱可能に収容する枠壁4aが前記上部側開口部6の仕切板6bに一体成形されている。そのため、該カートリッジが該ケーシング2に装着された場合、該開口部仕切版6bが処理された悪臭空気の該カートリッジからの排気口となるだけでなく、そのまま該ケーシング2の排気口となる。また、この枠壁4a内には、吸着シート3の表面を支持する支持片4bが該枠壁4a内の表面に配置され、該吸着シート3を該支持片4bにより該枠壁4a内の背面に押し付けられる形で配置されている。
前記枠壁4aは、前記脱臭シート3の表面側の枠壁4a1と背面側の枠壁4a2に分かれており、それぞれが着脱可能な構造となっている。これは、それら2つの枠壁を着脱可能とすることにより、該枠壁4a内に収納されている吸着シート3の入れ替えを可能にし、吸着シートのリフレッシュや、トイレや生ゴミなどに使用場所を変更する時行われる対象悪臭に応じた吸着シートの組み合わせによる入れ替えが可能となる。この着脱の際、該表面側の枠壁4a1と背面側の枠壁4a2それぞれに結合部位4a11と4a21が備えられ、該結合部位4a11の凹部4a12に該4a21の凸部4a22がはめ込まれることにより、該枠壁4aが固定される一方、それらが外れることにより、両枠壁が分かれる構造となっている。
前記吸着シート3の表面側の枠壁4a1と背面側の枠壁4a2それぞれは、円形状の開口部が存在し、それら開口部より悪臭を取り入れて、該吸着シート表面または背面とそれら悪臭が接触し易くなるようにしたり、該カートリッジ4を取り外して天日干しの際、太陽光線が照射して、該吸着シートに直接照射できるようにしている。
前記枠壁4aには、前記カートリッジ4に一体成形されている前記上部側開口部仕切板6bが配置され、処理された悪臭空気の排気口となっているが、該カートリッジ4の下部側吸気口4cにも下部側開口部吸気口仕切板4dが配置され、下部側開口部より悪臭を取り入れて、該吸着シート表面または背面とそれら悪臭を接触し、その後上部開口部方向へ悪臭を排出している。この時使用される開口部仕切板4dは、空気の流れと平行に板の平面が配置されているため、空気の流れを遮ることなく、該カートリッジの耐衝撃性や機械的強度を高く維持する効果がある。
前記カートリッジ4の上部左右両端には、該カートリッジ着脱の際、手でつまんで取り出すことで、着脱を容易にする突起部11を備え付けている。該突起部は、着脱のみならず、天日干しを行なう場合において、その部分を洗濯挟み等の固定器具で固定することにより、風で飛ばされたりする不具合の回避を可能となる。
前記吸着シート3は、活性炭繊維を悪臭除去物質としたシートタイプの脱臭剤であり、その製造方法は特に限定されるものではなく、活性炭繊維のような細孔を有した繊維状の吸着体のみで構成されてもよいが、吸着シートの形状を保持し、機械的強度を持たせることを目的として、該吸着シートを支持する支持基盤成分を備えることが望ましい。支持基盤成分の含有量は、10〜90重量部、特に40〜70重量部が好ましい。前記含有量が10重量部未満だとシートの機械的強度が低下し、90重量部以上だと、他の脱臭シートの吸着能力を阻害する。
支持基盤成分としては、例えば、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フェノール系樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ジエン系樹脂などの合成樹脂、ガラス繊維、金属繊維、アルミナ繊維などの無機繊維、木材パルプ、麻パルプ、コットンリンターパルプなどの天然繊維などが挙げられ、これらを単独または、複数を適宜選択し、使用することができる。
細孔を有した繊維状の吸着体としては、前記吸着シートに主に使用され、その他VOCを除去するシート、塩基性ガス除去シート、酸性ガス除去シートにも使用される活性炭素繊維が望ましい。活性炭素繊維は、マクロポアの奥にミクロポアが存在する粒状活性炭と比べて、繊維表面に直接ミクロポアが露呈する構造となっているため、臭い成分の吸脱着スピードが速いからである。活性炭繊維としては、ピッチ系、レーヨン系、PAN系、フェノール系等挙げられるが、比表面積が大きく、価格的にも安価なピッチ系が好ましい。尚、前記シートにおける活性炭繊維の含有量は、15〜70重量部が好ましく、さらには30〜60重量部がより好ましい。前記含有量が15重量部未満だとシートの吸着能力を阻害し、90重量部以上だと、シートの機械的強度が低下するからである。
前記支持基盤成分および/または、前記繊維状の吸着体の一部又は全部を特殊な方法を用いてフィブリル化した繊維にすることが望ましい。フィブリル化することにより、該成分の比表面積を極めて大きくすることができ、その表面に光触媒を保持することが可能となり、さらに該繊維状の成分同士が絡み合うために、該成分を含有してなる前記第一吸着シートの機械的強度を大きくすることができる。フィブリル化する方法としては、例えば、ポリエステル系高分子にアルカリ可溶成分をブレンドし、減量後叩解し、繊維状にフィブリル化する方法(特公昭56−315号公報)や、該繊維状成分を適当な長さに切断後、水中に分散させ、ホモジナイザー、叩解機などを用いてフィブリル化する方法(特開昭56−100801号公報)が挙げられる。
本発明の光触媒としては、チタニア(TiO2)が最も好ましい。チタニアは、無害であり、化学的に安定であり、かつ、安価に入手可能である。チタニアとしてはアナターゼとルチルのいずれも使用することができる。アナターゼ型チタニアの利点は、非常に細かな微粒子を分散させたゾルを市場で容易に入手することができる。本発明に使用可能な他の光触媒としては、ZnO、SnO2、SrTiO3、WO3、Bi2O3、Fe2O3のような金属酸化物がある。光触媒の配合量は、前記第一吸着シートの総量100重量部に対して、2〜50重量部が好ましく、さらに好ましくは10〜30重量部である。5重量部未満では、光触媒による前記吸着材に吸着された秘吸着物質を分解する能力が低下し、該第一吸着シートの吸着能力を再生させることができにくくなる。一方、50重量部を超えると、前記支持基盤成分および/または、前記繊維状吸着体の一部又は全部の表面に光触媒を保持することが難しくなり、光触媒の脱落が生じる可能性があり、好ましくない。
光触媒を支持基盤成分により強固に保持させるため、さらにバインダーを用いることもできる。バインダーとしては、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリオレフィン重合体等の熱溶融製繊維、エポキシ、ポリビニルアルコール、アクリル、ウレタン、酢酸ビニル樹脂、ゴム系接着材、ポリエステル系接着材、シリコン系接着材、ポリサルファイド系接着材、シアノシリケート系接着材、メラミン系接着材、フェノール系接着材、澱粉、天然ガム類、キトサン、アルギン酸塩、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリN−ビニルピロリドン、スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニルエマルション及びポリ塩化ビニリデンエマルション等の合成樹脂エマルション、NBR及びSBR等の各種ラテックス等のうち少なくとも1種、あるいは2種以上の成分を混合したものが、適宜選択可能である。
前記第一吸着シートの吸着シートの形成方法としては、例えば次の方法が挙げられる。
まず、前記吸着体を水中に添加混合する。前記支持基盤成分を用いる場合には、同じくこの段階で水中に添加する。次いで、適当な凝集材を用いて吸着体(並びに支持基盤成分)の凝集複合体を形成する。
凝集材としては、カチオン性高分子凝集材、例えばカチオン性ポリアクリルアマイド、ポリ塩化アルミニウムの他、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アルミニウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ性水酸化物、さらに、アニオン性高分子凝集材、例えばアニオン性ポリアクリルアマイドなど、あるいはアニオン性無機微粒子、例えばベントナイト水分散物、アルミナ、シリカ及びジルコニア等の水溶性無機酸化物等が挙げられる。
凝集材は、該第一吸着シートの総量100重量部に対して0.01〜10重量部添加するのが適当である。
使用目的に応じて、前記の凝集複合体のまま吸着シートとして使用しても構わないし、あるいは濾過や遠心脱水などの方法で該水分散物から凝集複合体を分離、次いで乾燥した後、必要に応じて粉砕して使用しても構わない。
まず、前記吸着体を水中に添加混合する。前記支持基盤成分を用いる場合には、同じくこの段階で水中に添加する。次いで、適当な凝集材を用いて吸着体(並びに支持基盤成分)の凝集複合体を形成する。
凝集材としては、カチオン性高分子凝集材、例えばカチオン性ポリアクリルアマイド、ポリ塩化アルミニウムの他、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アルミニウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ性水酸化物、さらに、アニオン性高分子凝集材、例えばアニオン性ポリアクリルアマイドなど、あるいはアニオン性無機微粒子、例えばベントナイト水分散物、アルミナ、シリカ及びジルコニア等の水溶性無機酸化物等が挙げられる。
凝集材は、該第一吸着シートの総量100重量部に対して0.01〜10重量部添加するのが適当である。
使用目的に応じて、前記の凝集複合体のまま吸着シートとして使用しても構わないし、あるいは濾過や遠心脱水などの方法で該水分散物から凝集複合体を分離、次いで乾燥した後、必要に応じて粉砕して使用しても構わない。
前記第一吸着シートに光触媒を含有させたシートの形成方法としては、該吸着体と光触媒を水中に添加混合する。前記支持基盤成分を用いる場合には、同じくこの段階で水中に添加する。次いで、適当な凝集材を用いて吸着体(並びに支持基盤成分)の凝集複合体を形成する。
目的や用途によっては、前記第一吸着シートに加えて前記第二吸着シートを始めとした少なくとも1つ以上の吸着シートを併用することが望ましい。該第一吸着シートだけで対応しようとすれば、吸着体を大量に使用する必要があり、脱臭器は大型化し、高価なものとなってしまう。そこで、その場所特有の臭いに対して効果的な該第二吸着シートを始めとした少なくとも1つ以上の吸着シートを選定し、併用すれば、吸着材の使用量も効率が良くなり、小型で最適な脱臭器を提供することが可能となる。
該第二吸着シートを始めとした少なくとも1つ以上の吸着シートには様々なものを用いることが可能である。第一吸着シートが有する物理吸着とは異なる特性、例えば、化学吸着による前記添着剤も使用可能であり、添着剤、活性炭繊維、その他支持基盤成分およびバインダーよりなる不織布シート等を用いることもできるし、紙等の薄いシートに添着剤を含浸させただけのものでも利用可能である。
該第二吸着シートを始めとした少なくとも1つ以上の吸着シートには様々なものを用いることが可能である。第一吸着シートが有する物理吸着とは異なる特性、例えば、化学吸着による前記添着剤も使用可能であり、添着剤、活性炭繊維、その他支持基盤成分およびバインダーよりなる不織布シート等を用いることもできるし、紙等の薄いシートに添着剤を含浸させただけのものでも利用可能である。
添着剤としては、例えば、前記酸性ガス除去シートや塩基性ガス除去シート、VOC除去シートに使用されるとみられる水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸、りん酸、ミョウバン、塩酸、有機酸、イオン交換樹脂のような酸塩基他の中和反応で除去するタイプ、ホルムアルデヒド、グリオキサザール、グルタルアルデヒド、ベンズアルデヒド、桂皮アルデヒド等、主にホルミル基―CHOとの縮合型反応で、臭気ガスと縮合反応させて除去するタイプ、逆に除去対象臭気がアセトアルデヒドのようなアルデヒド基を持つタイプであれば、ホルミル基―CHOとの縮合型反応で、臭気ガスと縮合反応させて除去するタイプを始め、アミド結合、エステル結合のような縮合型反応で、臭気ガスと縮合反応させて除去するタイプ、ラウリルメタクリレートのようなメタクリル酸エステル、マレイン酸ジメチルのようなマレイン酸エステル、フマル酸エステルのように、炭素―炭素二重結合とアンモニアのような臭気ガスとの反応により脱臭する付加反応型タイプ、過酸化水素、過マンガン酸カリウム、二酸化マンガン、鉄系化合物、過炭酸ナトリウム、オゾン、有機過酸化物、二酸化塩素、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、パラジウム、白金、ロジウムの金属塩のような酸化材タイプ、水素、水素過ホウ素化合物、水素化アルミニウム化合物、亜硫酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、よう化水素、ヒドラジンのような還元材タイプが挙げられる。
添着剤の種類は目的とする吸着物質により適宜選択可能であり、エチレンガスにはバナジウム触媒、酸性ガスには塩基性吸着剤、塩基性ガスには酸性吸着剤を用いることで効果的に吸着、脱臭が可能となる。
添着剤の種類は目的とする吸着物質により適宜選択可能であり、エチレンガスにはバナジウム触媒、酸性ガスには塩基性吸着剤、塩基性ガスには酸性吸着剤を用いることで効果的に吸着、脱臭が可能となる。
添着剤を含む第二吸着シートを、第一吸着シートを重ね合せて配置すれば、該第一吸着シートで吸着されずに残存したものが該第二吸着シートに拡散し吸着される構成となるので、該第一吸着シートの化学量論以上の吸着が可能であるとともに化学吸着でありながら非常に高速に脱臭可能である。また、該第一吸着シートに光触媒が含有された場合は再生可能であり、繰り返し使用することができるので、第二吸着シートも再生することができ、この構成においても繰返し使用が可能となる。その上、添着剤自体が活性炭繊維を、ある程度結合する能力を持っているので、添着剤のないシートよりも炭塵は発生しにくい。
前記ファンモータ5は、モータの出力軸に羽根を取り付けた周知のものである。前記モータに接続されたリード線は、チューブに挿通することによって一本に集束され、ファン収容部から基盤収容部内に導入され、制御基板10に接続されている。
前記ファン式脱臭器の特徴的な部分は、前記ファンモータのファンと前記吸着シートの配置が、ファンの送風方向と平行な向きに該吸着シートの平面があるように配置されていることである。これは図9にみられるように、ファンの送風面と該吸着シート3及び該カートリッジ4の断面部分が直角になることを意味し、これにより悪臭空気の流れが乱流になることで、炭塵を引き起こす危険性を防止する効果がある。
前記吸着シート3を適用したファン式脱臭器1は、使用者が希望の運転状況にセットして動作させることにより、従来と同様に、ファンモータ5による吸引力で室内の空気を下部側開口部7の吸気口から上部側収容部8内に吸い込み、前記脱臭シート3を通過させることによって空気悪臭を除去した後、その清浄空気を上部側開口部6に流入し、排気口から室内に循環供給する。
そして、前記吸着シート3内を空気が通過する時には、該吸着シート3内が、空気内に含まれる埃やダニの死骸等のハウスダストや、タバコの煙中のミスト状の煙粒子で詰まらされて脱臭能力の低下を引き起こすことなく、活性炭繊維により悪臭が分離除去され、清浄な空気を作り出す。
一方、前記ファンモータのファンと前記脱臭シートの配置が、ファンの送風方向と直角な向きに該吸着シートの平面があるように配置されている脱臭器で、該吸着シートに活性炭繊維が使用されている場合、風圧が活性炭繊維にまともに当たり、乱流を引き起こし、活性炭繊維が飛散する炭塵の問題が発生する可能性がある。しかし、前記ファン脱臭器はファンの送風方向と直角な向きに該吸着シートの平面があるように配置されているので、このような心配が少なく、活性炭繊維の使用により悪臭の吸着速度もそれほど低下させることなく、悪臭除去を行なうことが可能となる。
1…ファン式脱臭器、2…ケーシング、3…脱臭シート、4…カートリッジ、5…ファンモータ、6…上部側開口部、7…下部側開口部、8…上部側収容部、9…制御基盤、10…下部側収容部、11…突起部
4a…枠壁、4a1…表面側の枠壁、4a2…背面側の枠壁、4a11…表面側の枠壁結合部位、4a21…背面側の枠壁結合部位、4a12…表面側の枠壁結合部位凹部、4a22…背面側の枠壁結合部位凸部、4b…支持片、4c…カートリッジ下部側開口部吸気口、4d…カートリッジ下部側開口部吸気口仕切板、6a…上部側開口部排気口、7a…下部側開口部吸気口、6b…上部側開口部排気口の仕切板、7b…下部側開口部吸気口の仕切板
4a…枠壁、4a1…表面側の枠壁、4a2…背面側の枠壁、4a11…表面側の枠壁結合部位、4a21…背面側の枠壁結合部位、4a12…表面側の枠壁結合部位凹部、4a22…背面側の枠壁結合部位凸部、4b…支持片、4c…カートリッジ下部側開口部吸気口、4d…カートリッジ下部側開口部吸気口仕切板、6a…上部側開口部排気口、7a…下部側開口部吸気口、6b…上部側開口部排気口の仕切板、7b…下部側開口部吸気口の仕切板
Claims (9)
- 吸気口と排気口と空気流路を有する筒状の筐体と、前記筐体の上部から着脱可能なカートリッジと、前記カートリッジに装着された活性炭繊維を含有する吸着体からなる第一吸着シートと、前記吸気口と前記第一吸着シートの間に備えられたファンとを備えたファン式脱臭器であって、前記ファンは前記吸気口と前記第一吸着シートの間に設けられ、前記第一吸着シートが前記空気流路と平行に設けられたことを特徴とするファン式脱臭器
- 前記吸着体に光触媒を含有させたことを特徴とする請求項1に記載のファン式脱臭器
- 前記吸着体に添着剤を含有させたことを特徴とする請求項1または2のいずれか一項に記載のファン式脱臭器
- 前記カートリッジに開口部を備え、該開口部の少なくとも一部は、前記第一吸着シートの平面と同じ側に備えられるとともに、紫外線の入射口であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のファン式脱臭器
- 前記開口部の少なくとも一部は、前記第一吸着シートの断面と同じ側に備えられたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のファン式脱臭器
- 前記ファン式脱臭器は、前記第一吸着シートに加えて第二吸着シートを備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のファン式脱臭器
- 前記第二吸着シートは、前記第一吸着シートと異なる吸着特性を有することを特徴とする請求項6に記載のファン式脱臭器
- 前記第一吸着シートと前記第二吸着シートの少なくとも一部を重ね合わせて配置させたことを特徴とする請求項6または7に記載のファン式脱臭器
- 前記ファン式脱臭器は、前記第一吸着シートおよび該第二吸着シートに加えて、少なくとも1枚以上の他の吸着シートを備えたことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載のファン式脱臭器
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- 2004-04-16 JP JP2004121712A patent/JP2005304532A/ja active Pending
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