JP2009540369A - 良好なコーティング耐久性を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するための方法 - Google Patents

良好なコーティング耐久性を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するための方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009540369A
JP2009540369A JP2009514399A JP2009514399A JP2009540369A JP 2009540369 A JP2009540369 A JP 2009540369A JP 2009514399 A JP2009514399 A JP 2009514399A JP 2009514399 A JP2009514399 A JP 2009514399A JP 2009540369 A JP2009540369 A JP 2009540369A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
silicone hydrogel
coating
hydrophilic polymer
silicone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009514399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009540369A5 (ja
JP5064498B2 (ja
Inventor
ウィンタートン,リン・クック
Original Assignee
ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト filed Critical ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト
Publication of JP2009540369A publication Critical patent/JP2009540369A/ja
Publication of JP2009540369A5 publication Critical patent/JP2009540369A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5064498B2 publication Critical patent/JP5064498B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D11/00Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
    • B29D11/00865Applying coatings; tinting; colouring
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D11/00Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
    • B29D11/00009Production of simple or compound lenses
    • B29D11/00038Production of contact lenses
    • B29D11/00048Production of contact lenses composed of parts with dissimilar composition
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D11/00Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
    • B29D11/00009Production of simple or compound lenses
    • B29D11/00038Production of contact lenses
    • B29D11/00076Production of contact lenses enabling passage of fluids, e.g. oxygen, tears, between the area under the lens and the lens exterior
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/04Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics
    • G02B1/041Lenses
    • G02B1/043Contact lenses

Abstract

本発明は、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するための費用効果的な方法であって、非架橋性親水性ポリマーを含む材料からレンズを流し込み成形し、高分子イオン材料の少なくとも一つの層を含むLbLコーティングを適用することにより、非架橋性親水性ポリマーが非架橋性親水性ポリマーとコーティング材料との絡み合いを促進して、良好なコーティング耐久性を有する濡れ性表面コーティングを有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを得る方法を提供する。

Description

本発明は、濡れ性かつ耐久性のコーティングを有するシリコーンヒドロゲルレンズを製造するための方法に関する。本発明はまた、濡れ性かつ耐久性のコーティングを有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに関する。
発明の背景
近年、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ、たとえばFocus NIGHT & DAY(商標)及びO2OPTIX(商標)(CIBA VISION)ならびにPureVision(登録商標)(Bausch & Lomb)が、その高い酸素透過性及び快適さのおかげで、ますます人気を得ている。「ソフト」コンタクトレンズは眼の形状に忠実に適合するため、酸素がレンズを避けて通ることは容易ではない。角膜は他の組織のように血液供給から酸素を受け取るのではないため、ソフトコンタクトレンズは、周囲の空気(すなわち酸素)からの酸素が角膜に到達することを許さなければならない。十分な酸素が角膜に到達しないならば、角膜腫脹が起こる。長期間の酸素欠乏は、望ましくない、角膜への血管の成長を引き起こす。高い酸素透過性を有することにより、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、十分な酸素がレンズを透過して角膜に到達し、角膜の健康に対して最小限の悪影響しか及ぼさないことを可能にする。
しかし、シリコーンヒドロゲル材料は、通常、その表面又は表面の少なくともいくつかの区域が疎水性(非濡れ性)である。疎水性表面又は表面区域は、眼の環境から脂質又はタンパク質を吸収し、眼に付着するおそれがある。したがって、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは一般に表面改質を要する。
相対的に疎水性のコンタクトレンズ材料の親水性を改質させるための公知の方法は、プラズマ処理、たとえば市販のレンズ、たとえばFocus NIGHT & DAY(商標)及びO2OPTIX(商標)(CIBA VISION)ならびにPureVision(商標)(Bausch & Lomb)の使用による。プラズマコーティングの利点は、その耐久性、比較的高い親水性(又は良好な濡れ性)ならびに脂質及びタンパク質の付着及び吸着を起こしにくいことである。しかし、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズのプラズマ処理は、予備成形されたコンタクトレンズをプラズマ処理の前に乾燥させなければならず、プラズマ処理設備に比較的高い資本投資が伴うせいで、費用効果的とはいえないかもしれない。
相対的に疎水性のコンタクトレンズ材料の親水性を改質させるためのもう一つの方法は、LbL(layer-by-layer)高分子イオン材料付着技術である(たとえば、米国特許第6,451,871号、第6,717,929号、第6,793,973号、第6,884,457号、第6,896,926号、第6,926,965号、第6,940,580号を参照)。この技術は、シリコーンヒドロゲル材料を濡れ性にするための費用効果的な方法を提供することができる。しかし、このようなLbLコーティングは、長期装用目的の場合、プラズマコーティングよりも耐久性に劣るかもしれない。
シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの表面親水性を改質させるもう一つの方法は、米国特許第6,367,929号及び第6,822,016号で提案されているような、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するためのレンズ調合物への湿潤剤の配合である。シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの流し込み成形ののち、レンズの表面親水性を変化させるためのさらなる後工程が不要であるため、この方法は費用効果的であることができる。しかし、湿潤剤は、時間とともに効果を維持しなくなるおそれがあり、耐久性の濡れ性面を提供しないかもしれない。加えて、脂質/タンパク質吸着及び付着をきわめて起こしやすい疎水性の表面スポットができてしまうおそれがある。
したがって、濡れ性かつ耐久性のコーティング(面)を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを費用効果的な方法で製造するための方法が要望される。
発明の概要
本発明は、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するための方法であって、(a)第一の成形面を含む第一の型枠及び第二の成形面を含む第二の型枠を有し、第一及び第二の型枠が、互いを受け入れて第一の成形面と第二の成形面との間にレンズ成形キャビティが形成されるように構成されている型を得る工程、(b)第一の転写性LbLコーティングを第一の成形面に適用し、第二の転写性LbLコーティングを第二の成形面に適用する工程(第一及び第二の転写性LbLコーティングのそれぞれは、第一の高分子イオンポリマー材料の少なくとも一つの層及び場合によっては第二の高分子イオン材料又は疎水性主鎖を有する非荷電親水性ポリマーの少なくとも一つの層を含み、第一及び第二の高分子イオン材料のそれぞれは疎水性主鎖及び多数の電離性又は荷電側基を有し、第一及び第二の高分子イオン材料は互いに対して反対の電荷を有する)、(c)シリコーンヒドロゲルレンズ形成流体材料を、第一及び第二の転写性LbLコーティングをその成形面に有する型のレンズ成形キャビティに分注する工程(シリコーンヒドロゲルレンズ形成流体材料は、非架橋性親水性ポリマーならびにシリコーン含有ビニルモノマー、エチレン性不飽和基を有するシリコーン含有マクロマー、架橋性シリコーン含有プレポリマー及びそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも一つのメンバーを含み、非架橋性親水性ポリマーは、コートされた成形面とレンズ形成流体材料との間の界面に界面膜を形成することができる)、(d)界面膜中の非架橋性親水性ポリマーが転写性LbLコーティングに浸透し、転写性LbLコーティング中のコーティング材料と絡み合うことを可能にするのに十分な期間、転写性LbLコーティングをレンズ形成流体材料でソーキングする工程、及び(e)レンズ成形キャビティ内のレンズ形成材料を硬化させてシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを形成する工程を含み、転写性LbLコーティングが成形面から離れ、形成されるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに再付着して、前記シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズが転写性LbLコーティングでコートされ、非架橋性親水性ポリマーが、界面膜中の非架橋性親水性ポリマーと形成されるレンズのポリマーマトリックスとの絡み合いを促進する分子量又は構造を有して、少なくとも5回連続の指先擦り試験に耐えることを特徴とする良好なコーティング耐久性を有する濡れ性表面コーティングを得る方法を提供する。
本発明はまた、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するための方法であって、(a)第一の成形面を含む第一の型枠及び第二の成形面を含む第二の型枠を有し、第一及び第二の型枠が、互いを受け入れて第一の成形面と第二の成形面との間にレンズ成形キャビティが形成されるように構成されている型を得る工程、(b)第一の転写性LbLコーティングを第一の成形面に適用し、第二の転写性LbLコーティングを第二の成形面に適用する工程(第一及び第二の転写性LbLコーティングのそれぞれは、第一の高分子イオンポリマー材料の少なくとも一つの層及び場合によっては第二の高分子イオン材料又は疎水性主鎖を有する非荷電親水性ポリマーの少なくとも一つの層を含み、第一及び第二の高分子イオン材料のそれぞれは疎水性主鎖及び多数の電離性又は荷電側基を有し、第一及び第二の高分子イオン材料は互いに対して反対の電荷を有する)、(c)シリコーンヒドロゲルレンズ形成流体材料を、第一及び第二の転写性LbLコーティングをその成形面に有する型のレンズ成形キャビティに分注する工程(シリコーンヒドロゲルレンズ形成流体材料は、非架橋性親水性ポリマーならびにシリコーン含有ビニルモノマー、エチレン性不飽和基を有するシリコーン含有マクロマー、架橋性シリコーン含有プレポリマー及びそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも一つのメンバーを含み、非架橋性親水性ポリマーは、コートされた成形面とレンズ形成流体材料との間の界面に界面膜を形成することができる)、(d)界面膜中の非架橋性親水性ポリマーが転写性LbLコーティングに浸透し、転写性LbLコーティング中のコーティング材料と絡み合うことを可能にするのに十分な期間、転写性LbLコーティングをレンズ形成流体材料でソーキングする工程、及び(e)レンズ成形キャビティ内のレンズ形成材料を硬化させてシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを形成する工程を含み、転写性LbLコーティングが成形面から離れ、形成されるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに再付着して、前記シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズが転写性LbLコーティングでコートされ、非架橋性親水性ポリマーが、界面膜中の非架橋性親水性ポリマーと形成されるレンズのポリマーマトリックスとの絡み合いを促進する分子量又は構造を有して、少なくとも5回連続の指先擦り試験に耐えることを特徴とする良好なコーティング耐久性を有する濡れ性表面コーティングを得る方法を提供する。
本発明のこの態様及び他の態様は、好ましい実施態様の以下の記載から明らかになる。詳細な説明は、本発明を例示するものであり、請求の範囲及びその等価物によって定義される本発明の範囲を限定するものではない。当業者には自明であるように、開示の新規な概念の本質及び範囲を逸することなく、本発明の多くの変形及び改変を実現することができる。
好ましい実施態様の詳細な説明
以下、本発明の実施態様を詳細に参照する。当業者には、発明の範囲又は本質を逸することなく多様な改変及び変形を本発明に加えうることが明かであろう。たとえば、一つの実施態様の一部として例示又は記載される特徴を別の実施態様で応用してさらなる実施態様を生み出すことができる。したがって、本発明は、請求の範囲及びその等価物の範囲に入るような改変及び変形を包含することを意図する。本発明の他の目的、特徴及び態様は、以下の詳細な説明で開示されるか、それから自明に理解される。本記載は、例示的な実施態様の記述にすぎず、本発明の広義な態様を限定するものとして解釈されてはならないということが当業者には理解されよう。
断りない限り、本明細書で使用されるすべての専門用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。一般に、本明細書で使用される術語及び実験手順は当該技術で周知であり、一般に使用されている。これらの手法には、当該技術及び種々の一般的参考文献で提供されているような従来法が使用される。ある語が単数形で記載されている場合、本発明者らはその語の複数形をも考慮している。本明細書で使用される術語及び以下に記載する実験手順は当該技術で周知であり、一般に使用されている。
「コンタクトレンズ」とは、装用者の眼の上又は中に配置することができる構造をいう。コンタクトレンズは、使用者の視力を矯正、改善又は変化させることができるが、必ずしもそうでなくてもよい。コンタクトレンズは、当該技術で公知である又はのちに開発される任意の適当な材料であることができ、ソフトレンズ、ハードレンズ又はハイブリッドレンズであることができる。「シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ」とは、シリコーンヒドロゲル材料を含むコンタクトレンズをいう。
本明細書で使用するコンタクトレンズの「前面」とは、装用時に眼に対面しない側のレンズ面をいう。一般には実質的に凸状である前面は、レンズのフロントカーブと呼ぶこともできる。
本明細書で使用するコンタクトレンズの「後面」とは、装用時に眼に対面する側のレンズ面をいう。一般には実質的に凹状である後面は、レンズのベースカーブと呼ぶこともできる。
「ヒドロゲル」とは、完全に水和した状態で少なくとも10重量%の水を吸収することができるポリマー材料をいう。
「シリコーンヒドロゲル」とは、少なくとも一つのシリコーン含有ビニルモノマー又は少なくとも一つのシリコーン含有マクロマー又は少なくとも一つの架橋性シリコーン含有プレポリマーを含む重合性組成物の共重合によって得られるシリコーン含有ヒドロゲルをいう。
本明細書で使用する「親水性」とは、脂質よりも水とで容易に会合する材料又はその部分を説明する。
「モノマー」とは、重合させることができる低分子量化合物をいう。低分子量とは一般に、700ダルトン未満の平均分子量をいう。
本明細書で使用する「ビニルモノマー」とは、エチレン性不飽和基を有し、化学線的又は熱的に重合させることができる低分子量化合物をいう。低分子量とは一般に、700ダルトン未満の平均分子量をいう。
「オレフィン性不飽和基」又は「エチレン性不飽和基」とは、本明細書中、広い意味で使用され、少なくとも一つの>C=C<基を含有する任意の基を包含することを意図する。例示的なエチレン性不飽和基としては、非限定的に、アクリロイル、メタクリロイル、アリル、ビニル、スチレニル又は他のC=C含有基がある。
重合性組成物又は材料の硬化又は重合に関して本明細書で使用する「化学線的」とは、硬化(たとえば架橋及び/又は重合)が化学線照射、たとえばUV線照射、電離放射線(たとえばガンマ線又はX線照射)、マイクロ波照射などによって実施されることをいう。熱硬化又は化学線硬化の方法は当業者には周知である。
本明細書で使用する「親水性ビニルモノマー」とは、ホモポリマーとして、一般に、水溶性である、又は水を少なくとも10重量%吸収することができるポリマーを生じさせるビニルモノマーをいう。
本明細書で使用する「疎水性ビニルモノマー」とは、ホモポリマーとして、一般に、水不溶性であり、水を10重量%未満しか吸収することができないポリマーを生じさせるビニルモノマーをいう。
「マクロマー」とは、さらなる重合/架橋反応を受けることができるエチレン性不飽和基を含む中分子量及び高分子量化合物又はポリマーをいう。中分子量及び高分子量とは一般に、700ダルトンを超える平均分子量をいう。好ましくは、マクロマーは、エチレン性不飽和基を含み、化学線的又は熱的に重合させることができる。
「プレポリマー」とは、エチレン性不飽和基を含み、化学線的又は熱的に硬化(たとえば架橋及び/又は重合)させるとそれ自体よりもずっと高い分子量を有する架橋及び/又は重合ポリマーを得ることができる出発ポリマーをいう。
「シリコーン含有プレポリマー」とは、シリコーンを含み、化学線的又は熱的に硬化させるとそれ自体よりもずっと高い分子量を有する架橋ポリマーを得ることができるプレポリマーをいう。
「ポリマー」とは、1種以上のモノマーを重合/架橋させることによって形成される物質をいう。
「光開始剤」とは、光の使用によってラジカル架橋/重合反応を開始させる化学物質をいう。適当な光開始剤としては、非限定的に、ベンゾインメチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイルホスフィンオキシド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、Darocure(登録商標)タイプ及びIrgacure(登録商標)タイプ、好ましくはDarocure(登録商標)1173及びIrgacure(登録商標)2959がある。
「熱開始剤」とは、熱エネルギーの使用によってラジカル架橋/重合反応を開始させる化学物質をいう。適当な熱開始剤の例は、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルペンタンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリル)、過酸化物、たとえば過酸化ベンゾイルなどを含むが、これらに限定されない。好ましくは、熱開始剤は2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)である。
本明細書で使用する「相互貫入ネットワーク(IPN)」とは、広義には、2種以上のポリマーからなり、その少なくとも一方が他方の存在で合成及び/又は架橋されている密接なネットワークをいう。IPNを調製する技術は当業者には公知である。一般的な手順に関しては、参照により本明細書に取り込む米国特許第4,536,554号、第4,983,702号、第5,087,392号及び第5,656,210号を参照すること。重合は一般に、およそ室温ないし約145℃の範囲の温度で実施される。
「化学線の空間的限定」とは、光線の形態のエネルギー放射をマスク又はスクリーン又はそれらの組み合わせによって指向させて、明確に画定された周辺境界を有する区域に空間限定的に衝突させる動作又は工程をいう。たとえば、UV線の空間的限定は、米国特許第6,627,124号(その全体を参照により本明細書に取り込む)の図1〜9に示すような、UV不透過性領域(隠蔽領域)によって包囲された透明な領域又は開放領域(非隠蔽領域)を有するマスク又はスクリーンを使用することによって達成することができる。非隠蔽領域は、非隠蔽領域との明確に画定された周辺境界を有する。
レンズを参照していう「視認用色付け」とは、ユーザがレンズ貯蔵、消毒又は洗浄容器内の透明な溶液中のレンズを容易に見つけることを可能にするためのレンズの染色(又は着色)をいう。視認用色付けに染料及び/又は顔料を使用することができるということは当該技術で周知である。
「染料」とは、溶媒に可溶性であり、色を付与するために使用される物質をいう。染料は、一般的には半透明であり、光を吸収はするが、散乱はさせない。本発明では、適当な生体適合性染料を使用することができる。
「顔料」とは、それが不溶性である液体中に懸濁した粉末状物質をいう。顔料は、蛍光顔料、発光顔料、真珠箔顔料又は従来の顔料であることができる。適当な顔料を使用することができるが、顔料は耐熱性であり、非毒性であり、水溶液中に不溶性であることが好ましい。
本明細書で使用される「流体」とは、物質が液体のように流れることができることを示す。
本明細書で使用する「LbLコーティング」とは、コンタクトレンズ又は型枠に共有結合的に付着せず、レンズ又は型枠に対する高分子イオン(又は荷電)及び/又は非荷電材料の1層ずつ(「LbL」)の付着によって得られるコーティングをいう。LbLコーティングは、一つ以上の層、好ましくは一つ以上の二分子層で構成されることができる。
本明細書で使用する「高分子イオン材料」とは、複数の荷電基又は電離性基を有するポリマー材料、たとえば高分子電解質、p型及びn型のドープされた導電性ポリマーをいう。高分子イオン材料は、高分子カチオン材料(正電荷を有する)及び高分子アニオン材料(負電荷を有する)の両方を含む。
「二分子層」とは、本明細書では、広い意味で用いられ、第一の高分子イオン材料(荷電材料)の一つの層及び第一の高分子イオン材料(荷電材料)とは反対の電荷を有する第二の高分子イオン材料(荷電材料)の一つの層を、特に順序を問わず交互に適用することによってコンタクトレンズ又は型枠に形成されるコーティング構造又は第一の荷電ポリマー材料の一つの層及び非荷電ポリマー材料又は第二の荷電ポリマー材料の一つの層を、特に順序を問わず交互に適用することによってコンタクトレンズ又は型枠に形成されるコーティング構造を包含することを意図する。第一及び第二のコーティング材料(上記)の層は二分子層中で互いに絡み合っていてもよいということが理解されよう。
コンタクトレンズ又は型枠上のLbLコーティングの形成は、たとえば、米国特許第6,451,871号、第6,719,929号、第6,793,973号、第6,811,805号、第6,896,926号(これらの全体を参照により本明細書に取り込む)に記載されているような多数の方法で達成することができる。
本明細書で使用する「最内層」とは、コンタクトレンズ上又は型枠の表面に適用される、LbLコーティングの第一の層をいう。
本明細書で使用する「キャッピング層」又は「最外層」とは、コンタクトレンズ又は型枠に適用されるLbLコーティングの最後の層又は唯一の層をいう。
「平均接触角」とは、少なくとも3個のコンタクトレンズの計測値を平均することによって得られる水接触角(ヴィルヘルミープレート法によって計測される前進角)をいう。
コートされたコンタクトレンズを参照して本明細書で使用する「増大した表面親水性」又は「増大した親水性」とは、コートされたコンタクトレンズとコートされていないコンタクトレンズとが同じコア材料でできている場合、コートされたコンタクトレンズが、コートされていないコンタクトレンズに対して減少した平均接触角を有することを意味する。
コンタクトレンズ上のコーティングを参照して本明細書で使用する「指先擦り試験に耐える」とは、実施例1に記載するように、Solo-care(登録商標)(CIBA Vison)又は等価物を用いながらレンズを指先で擦ったのち、擦りなしの同じレンズの汚損に対してレンズ上の汚染区域の顕著な増加がないことを意味する。本発明にしたがって、本発明のシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、少なくとも5回、好ましくは少なくとも10回、より好ましくは少なくとも20回、さらに好ましくは少なくとも25回の連続指先擦り試験に耐えることができるコーティングを有する。
本明細書で使用する「抗微生物剤」とは、この語が当該技術で知られているように、微生物の増殖を減らす、なくす、又は阻害することができる薬剤をいう。
「抗微生物性金属」とは、抗微生物効果を有するイオンを有し、生体適合性である金属である。好ましい抗微生物性金属としては、Ag、Au、Pt、Pd、Ir、Sn、Cu、Sb、Bi及びZnがあり、Agがもっとも好ましい。
「抗微生物性金属含有ナノ粒子」とは、1マイクロメートル未満の粒度を有し、少なくとも一つの抗微生物性金属をその酸化状態の一つ以上で含む粒子をいう。
「抗微生物性金属ナノ粒子」とは、本質的に抗微生物性金属でできており、1マイクロメートル未満の粒度を有する粒子をいう。抗微生物性金属ナノ粒子中の抗微生物性金属は、その酸化状態の一つ以上で存在することができる。たとえば、銀含有ナノ粒子は、銀をその酸化状態、たとえばAg0、Ag1+及びAg2+の一つ以上で含有することができる。
「安定化された抗微生物性金属ナノ粒子」とは、調製中に安定剤によって安定化されている抗微生物性金属ナノ粒子をいう。安定化された抗微生物性金属ナノ粒子は、ナノ粒子を調製するための溶液中に存在し、得られるナノ粒子を安定化することができる物質(又はいわゆる安定剤)に主に依存して、正荷電又は負荷電又は中性であることができる。安定剤は、公知の適当な物質であることができる。例示的な安定剤として、非限定的に、正荷電高分子イオン材料、負荷電高分子イオン材料、ポリマー、界面活性剤、サリチル酸、アルコールなどがある。
本明細書で使用するレンズの「酸素透過率」とは、酸素が特定の眼科用レンズを透過する速度である。酸素透過率Dk/tは、従来からbarrer/mmの単位で表されている。tは、計測区域における材料の平均厚さ[mm単位]であり、「barrer/mm」は、
[(cm3酸素)/(cm2)(sec)(mm2 Hg)]×10-9
と定義される。
レンズ材料の固有「酸素透過度」Dkは、レンズの厚さに依存しない。固有酸素透過度は、酸素が材料を透過する速度である。酸素透過度は、従来からbarrerの単位で表されている。「barrer」は、
[(cm3酸素)(mm)/(cm2)(sec)(mm2 Hg)]×10-10
と定義される。
これらは、当該技術で一般に使用されている単位である。したがって、当該技術における使用とで統一するため、単位「barrer」は、上記で定義した意味を有する。たとえば、90barrer(「酸素透過度barrer」)のDk及び90ミクロン(0.090mm)の厚さを有するレンズは、100barrer/mmのDk/t(酸素透過率barrer/mm)を有することになる。本発明にしたがって、材料又はコンタクトレンズを参照していう高い酸素透過度は、実施例に記載するクーロメトリ法にしたがって厚さ100ミクロンの試料(膜又はレンズ)で計測して少なくとも40barrer以上の見かけ酸素透過度を特徴とする。
レンズの「イオン透過度」は、イオノフラックス拡散係数及びイオノトンイオン透過係数と相関する。
イオノフラックス拡散係数Dは、フィックの法則を適用することにより、以下のように決定される。
D=−n’/(A×dc/dx)
ただし、n’=イオン輸送速度[mol/min]であり、
A=レンズ露出面積[mm2]であり、
D=イオノフラックス拡散係数[mm2/min]であり、
dc=濃度差[mol/L]であり、
dx=レンズ厚さ[mm]である。
そして、以下の式にしたがってイオノトンイオン透過係数Pが決定される。
ln(1−2C(t)/C(0))=−2APt/Vd
ただし、C(t)=受容セル中の時間tにおけるナトリウムイオンの濃度であり、
C(0)=ドナーセル中のナトリウムイオンの初期濃度であり、
A=膜面積、すなわちセルに暴露されるレンズ面積であり、
V=セルコンパートメントの容積(3.0ml)であり、
d=暴露区域の平均レンズ厚さであり、
P=透過係数である。
約1.5×10-6mm2/minよりも大きいイオノフラックス拡散係数Dが好ましいが、約2.6×10-6mm2/minよりも大きいイオノフラックス拡散係数Dがさらに好ましく、約6.4×10-6mm2/minよりも大きいイオノフラックス拡散係数Dがもっとも好ましい。
良好な涙液交換を保証し、最終的には良好な角膜の健康状態を保証するためには、レンズの眼上での動きが必要であることは知られている。イオンの透過度は水の透過度に正比例すると考えられるため、イオン透過度は、眼の上での動きの予測要素の一つである。
本明細書で使用する「重合性組成物中のオキシパーム成分」とは、同種又は異種の重合性材料とで重合して、比較的高い酸素拡散速度を示すポリマーを形成することができるモノマー、オリゴマー、マクロマーなど及びそれらの混合物をいう。
一般に、本発明は、耐久性の親水性コーティングを有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するための費用効果的な方法に関する。本発明は、一部には、まず、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するための型の成形面上に転写性LbLコーティングを形成し、次いで、選択された非架橋性親水性ポリマーをシリコーンヒドロゲルレンズ形成流体組成物に配合することにより、流し込み成形後の表面処理なしの流し込み成形によって耐久性コーティングを有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを得ることができるという発見に基づく。内部湿潤剤(すなわち、レンズ形成材料中)が、レンズ形成組成物を硬化させる前に転写性LbLコーティングを有する型とその中のレンズ形成組成物との間の界面に界面膜を形成することができると考えられる。この界面膜中の湿潤剤は、転写性LbLコーティングに浸透し、転写性LbLコーティング中のコーティング材料と絡み合って、形成されるシリコーンヒドロゲルレンズへの転写性LbLコーティングの結合(非共有結合的結合)を強制するアンカーとして機能することができる。湿潤剤の界面膜はまた、得られるレンズのコーティングの無傷性を改善することができる。また、界面膜中の内部湿潤剤の分子は、その構造の有意部分(たとえば、比較的長いテール又は垂下するポリマー鎖セグメント)が界面膜から外に延びてレンズ形成組成物に入ったのち、形成されるレンズのポリマーマトリックス内に取り込まれ、それと絡み合うことができると考えられる。転写性LbLコーティング及び得られるレンズのポリマーマトリックス内での内部湿潤剤のそのような取り込み及び絡み合いが、得られるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズのコーティングの耐久性を有意に改善することができる。
本発明はまた、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するための方法であって、(a)第一の成形面を含む第一の型枠及び第二の成形面を含む第二の型枠を有し、第一及び第二の型枠が、互いを受け入れて第一の成形面と第二の成形面との間にレンズ成形キャビティが形成されるように構成されている型を得る工程、(b)第一の転写性LbLコーティングを第一の成形面に適用し、第二の転写性LbLコーティングを第二の成形面に適用する工程(第一及び第二の転写性LbLコーティングのそれぞれは、第一の高分子イオンポリマー材料の少なくとも一つの層及び場合によっては第二の高分子イオン材料又は疎水性主鎖を有する非荷電親水性ポリマーの少なくとも一つの層を含み、第一及び第二の高分子イオン材料のそれぞれは、疎水性主鎖及び多数の電離性又は荷電側基を有し、第一及び第二の高分子イオン材料は互いに対して反対の電荷を有する)、(c)シリコーンヒドロゲルレンズ形成流体材料を、第一及び第二の転写性LbLコーティングをその成形面に有する型のレンズ成形キャビティに分注する工程(シリコーンヒドロゲルレンズ形成流体材料は、非架橋性親水性ポリマーならびにシリコーン含有ビニルモノマー、エチレン性不飽和基を有するシリコーン含有マクロマー、架橋性シリコーン含有プレポリマー及びそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも一つのメンバーを含み、非架橋性親水性ポリマーは、コートされた成形面とレンズ形成流体材料との間の界面に界面膜を形成することができる)、(d)界面膜中の非架橋性親水性ポリマーが転写性LbLコーティングに浸透し、転写性LbLコーティング中のコーティング材料と絡み合うことを可能にするのに十分な期間、転写性LbLコーティングをレンズ形成流体材料でソーキングする工程、及び(e)レンズ成形キャビティ内のレンズ形成材料を硬化させてシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを形成する工程を含み、転写性LbLコーティングが成形面から離れ、形成されるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに再付着して、前記シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズが転写性LbLコーティングでコートされ、非架橋性親水性ポリマーが、界面膜中の非架橋性親水性ポリマーと形成されるレンズのポリマーマトリックスとの絡み合いを促進する分子量又は構造を有して、少なくとも5回連続の指先擦り試験に耐えることを特徴とする良好なコーティング耐久性を有する濡れ性表面コーティングを得る方法を提供する。
コンタクトレンズを製造するためのレンズ型は当業者に周知であり、たとえば流し込み成形又はスピンキャスティングで使用される。たとえば、型(流し込み成形用)は一般に、少なくとも二つの型区分(又は部分)又は型枠、すなわち第一及び第二の型枠を含む。第一の型枠は第一の成形(又は光学)面を画定し、第二の型枠は第二の成形(又は光学)面を画定する。第一及び第二の型枠は、互いを受け入れて第一の成形面と第二の成形面との間にレンズ成形キャビティが形成されるように構成されている。型枠の成形面は型のキャビティ形成面であり、レンズ形成材料と直接接触する。
コンタクトレンズを流し込み成形するための型区分を製造するための方法は一般に当業者には周知である。本発明の方法は特定の型形成方法に限定されない。事実、いかなる型形成方法をも本発明で使用することができる。第一及び第二の型枠は、種々の技術、たとえば射出成形法及び旋盤加工によって形成することができる。型枠を形成するための適当な方法の例は、同じく参照により本明細書に取り込むSchadへの米国特許第4,444,711号、Boehmらへの米国特許第4,460,534号、Morrillへの米国特許第5,843,346号及びBonebergerらへの米国特許第5,894,002号に開示されている。
型を製造するための当該技術で公知の実質的にすべての材料を、コンタクトレンズを製造するための型の製造に使用することができる。たとえば、ポリマー材料、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、PMMA、環式オレフィンコポリマー(たとえばドイツFrankfurt及び米ニュージャージー州SummitのTicona社のTopas(登録商標)COC、米ケンタッキー州LouisvilleのZeon Chemicals LPのZeonex(登録商標)及びZeonor(登録商標))などを使用することができる。UV光を透過させる他の材料、たとえば石英ガラス及びサファイアを使用することもできる。
好ましい実施態様では、再使用可能な型が使用され、シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料は、化学線の空間的限定の下で化学線的に硬化されてシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを形成する。好ましい再使用可能な型の例は、参照により本明細書に取り込む米国特許出願公開公報第2004−0178541A1号及び米国特許第6,627,124号、第6,800,225号に開示されている例である。
本発明にしたがって、LbLコーティングは、様々な方法、たとえば、参照により本明細書に取り込む米国特許第6,451,871号、第6,719,929号、第6,793,973号、第6,811,805号、第6,896,926号に開示されている方法にしたがって、成形面を一つ以上のコーティング溶液と接触させることにより、型枠の成形面に適用することができる。
型枠の成形面とコーティング溶液との接触は、それをコーティング溶液に浸漬する又はそれにコーティング溶液を吹き付けることによって実施することができる。一つのコーティング法は、浸漬コーティング工程及び場合によっては浸漬すすぎ工程のみを含む。もう一つのコーティング法は、吹き付けコーティング工程及び吹き付けすすぎ工程のみを含む。しかし、多数の代替は、吹き付けコーティング及び浸漬コーティングの様々な組み合わせを含み、すすぎ工程は当業者によって指定されることができる。
たとえば、型枠の成形面上の少なくとも一つの二分子層で構成されたLbLコーティングを形成する浸漬コーティングのみの方法は、(a)第一のコーティング材料の第一のコーティング溶液に型枠を浸漬する工程、(b)場合によっては、第一のすすぎ溶液に型枠を浸漬することによって型枠をすすぐ工程、(c)第二のコーティング材料の第二のコーティング溶液に型枠を浸漬して、第一及び第二のコーティング材料の第一の二分子層を形成する工程、(d)場合によっては、すすぎ溶液に型枠を浸漬することによって型枠をすすぐ工程、及び(e)場合によっては、工程(a)〜(d)を何回か繰り返してさらなる二分子層を形成する工程を含む。より厚いLbLコーティングは、工程(a)〜(d)を好ましくは2〜40回繰り返すことにより製造することができる。
コーティング工程及び省略可能なすすぎ工程のそれぞれの浸漬時間は、多数の要因に依存して異なることができる。コーティング溶液へのコア材料の浸漬は、好ましくは約1〜30分、より好ましくは約1〜20分、もっとも好ましくは約1〜5分かけて実施される。すすぎは、複数のすすぎ工程で達成することができるが、所望により、単一のすすぎ工程が非常に効率的であることもある。
型枠の成形面上の少なくとも一つの二分子層で構成されたLbLコーティングを形成するためのもう一つの例示的なコーティング法は、米国特許第6,793,973号に記載されている1回浸漬コーティング法である。このような1回浸漬コーティング法は、第一のコーティング材料及び第二のコーティング材料をモル電荷比が約3:1〜約100:1になるような量で含有する溶液に型枠を浸漬することを含む。この1回浸漬コーティング法を使用することにより、型枠の成形面に多数の二分子層を形成することができる。
型枠の成形面上の少なくとも一つの二分子層で構成されたLbLコーティングを形成するためのさらなる例示的なコーティング法は、一連の吹き付けコーティング技術を含む。たとえば、吹き付けコーティングのみの方法は一般に、(a)第一のコーティング材料の第一のコーティング溶液を型枠の成形面に吹き付ける工程、(b)場合によっては、すすぎ溶液を吹き付けることによって成形面をすすぐ工程、(c)第二のコーティング材料の第二のコーティング溶液を成形面に吹き付けて、第一及び第二のコーティング材料の第一の二分子層を形成する工程、(d)場合によっては、すすぎ溶液を吹き付けることによって成形面をすすぐ工程、(e)場合によっては、工程(a)〜(d)を何回か繰り返す工程を含む。より厚いLbLコーティングは、工程(a)〜(d)を好ましくは2〜40回繰り返すことにより製造することができる。
吹き付けコーティング塗布は、エアアシスト噴霧化・分注法、超音波アシスト噴霧化・分注法、圧電アシスト噴霧化・分注法、電気機械的ジェット印刷法、圧電ジェット印刷法、圧電静水圧ジェット印刷法及び熱ジェット印刷法ならびに眼科用レンズに対する吹き付け装置の分注ヘッドの位置決めを制御し、コーティング液を分注することができるコンピュータシステムからなる群より選択される方法によって達成することができる。これらの吹き付けコーティング法は米国特許第6,811,805号に記載されている。
本発明にしたがって、転写性LbLコーティングを形成するためのコーティング材料としては、非限定的に、高分子イオン材料、非荷電ポリマー材料、表面電荷を有する重合小胞(リポソーム及びミセル)、荷電抗微生物性金属ナノ粒子(好ましくは荷電銀ナノ粒子)及び荷電抗微生物性金属含有ナノ粒子(好ましくは荷電銀含有ナノ粒子)がある。
本発明で使用することができる高分子イオン材料としては、疎水性主鎖及び荷電又は電離性側基を有する高分子アニオン及び高分子カチオンポリマーがある。好ましくは、高分子イオン材料は高分子アニオンポリマーである。
適当な高分子アニオンポリマーの例は、非限定的に、直鎖状ポリアクリル酸(PAA)、分岐鎖状ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸(PMA)、ポリアクリル酸又はポリメタクリル酸コポリマー、マレイン酸又はフマル酸コポリマー、ポリ(スチレンスルホン酸)(PSS)を含む。分岐鎖状ポリアクリル酸の例は、Goodrich社のCarbophil(登録商標)又はCarbopol(登録商標)を含む。アクリル酸又はメタクリル酸のコポリマーの例は、アクリル酸又はメタクリル酸とビニルモノマーとの共重合物、たとえばアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド又はN−ビニルピロリドンを含む。疎水性主鎖を有する好ましい高分子アニオンポリマーは、直鎖状又は分岐鎖状ポリアクリル酸又はアクリル酸コポリマーである。より好ましいアニオンポリマーは、直鎖状又は分岐鎖状ポリアクリル酸である。これに関して、分岐鎖状ポリアクリル酸とは、適当な(少)量のジビニル又はマルチビニル化合物の存在でアクリル酸を重合させることによって得ることができるポリアクリル酸をいうものと理解される。
疎水性主鎖を有する高分子カチオンポリマーの例は、非限定的に、ポリアリルアミン(PAH)、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリビニルアミン、ポリ(ビニルベンジル−トリ−C1〜C4−アルキルアンモニウム塩)、ポリ(ビニルピリジニウム塩)、ポリクアットを含む。上述のポリマーは、断りない限り、それぞれの場合、遊離アミン、その適当な塩及び第四級化形態を含む。
疎水性主鎖を有する任意の適当な非荷電親水性ポリマーを本発明で使用することができる。それらは、好ましくは、ポリビニルアルコール(PVA)、より好ましくはビニルラクタムのホモポリマー、一つ以上の親水性ビニルコモノマーの存在又は非存在における少なくとも一つのビニルラクタムのコポリマー又はそれらの混合物である。
PVAは、眼科用製品、特に眼の快適さのための乾き眼用点眼剤又は人工涙液(たとえばHypoTears(商標)など)で広く使用されている生体適合性の高い材料である。すべての種類のPVA、たとえば低、中又は高ポリ酢酸ビニル含量のPVAを使用することができる。本発明で使用されるポリビニルアルコールは公知であり、たとえばKSE(Kuraray Specialties Europe)から商品名Mowiol(登録商標)の下で市販されている。
本発明にしたがって、ビニルラクタムは式(I)の構造を有する。
Figure 2009540369
式中、Rは、炭素原子2〜8個を有するアルキルジラジカルであり、R1は、水素、アルキル、アリール、アラルキル又はアルカリール、好ましくは水素又は炭素原子7個まで、より好ましくは炭素原子4個までの低級アルキル、たとえばメチル、エチル又はプロピル、炭素原子10個までのアリール及び炭素原子14個までのアラルキル又はアルカリールであり、R2は、水素又は炭素原子7個まで、より好ましくは炭素原子4個までの低級アルキル、たとえばメチル、エチル又はプロピルである。
好ましい非荷電親水性ポリマーは、複素環中に炭素原子4〜6個を含む式(I)の複素環式モノマーであるビニルラクタムから誘導されるコポリマー又はそれらの混合物である。より好ましい非荷電親水性ポリマーは、複素環中に炭素原子4個を含む式(I)の複素環式モノマーであるビニルラクタムから誘導されるコポリマー又はそれらの混合物である。さらに好ましい非荷電親水性ポリマーは、複素環中に炭素原子4個を含み、R1及びR2が互いに独立して水素又は低級アルキルである式(I)の複素環式モノマーであるビニルラクタムから誘導されるコポリマー又はそれらの混合物である。もっとも好ましい非荷電親水性ポリマーはポリビニルピロリドン(PVP)である。
本発明にしたがって、コーティング溶液は、多様な方法で調製することができる。好ましくは、コーティング溶液は、コーティング材料を水に溶解することによって形成することができる。溶液中のコーティング材料の濃度は一般に、使用される特定の材料、所望のコーティング厚さ及び他の多数の要因に依存して異なることができる。コーティング材料の比較的希薄な水溶液を調合することが一般的であるかもしれない。たとえば、コーティング材料濃度は、約0.0001重量%〜約0.25重量%、約0.005重量%〜約0.10重量%又は約0.01重量%〜約0.05重量%であることができる。
コーティングの様々な特性、たとえば厚さを変化させるためには、コーティング材料の分子量を変えることができる。特に、分子量を増すと、一般にコーティング厚さは増す。
本発明にしたがって、転写性LbLコーティングは、第一の高分子イオン材料の少なくとも一つの層を含む。第一の高分子イオン材料は、荷電材料、たとえば高分子アニオンポリマー材料、高分子カチオンポリマー材料、表面電荷を有する重合ベシクル、荷電抗微生物性金属ナノ粒子(好ましくは荷電銀ナノ粒子)、荷電抗微生物性金属含有ナノ粒子(好ましくは荷電銀含有ナノ粒子)又はそれらの混合物であることができる。第一の高分子イオン材料は、好ましくは高分子アニオンポリマー又は高分子カチオンポリマーである。
転写性LbLコーティングはさらに、第二のコーティング材料の少なくとも一つの層を含むことができ、第二のコーティング材料は、第一の高分子イオン材料に非共有結合的に結合していることができる。第二のコーティング材料は、米国特許第6,926,965号(参照により本明細書に取り込む)に開示されているような、第一の高分子イオン材料とは反対の電荷を有する高分子イオン材料又は第一の高分子イオン材料に結合することができる非荷電ポリマー材料であることができる。好ましい非荷電ポリマー材料としては、非限定的に、ビニルラクタムのホモポリマー、一つ以上の親水性ビニルコモノマーの存在又は非存在における少なくとも一つのビニルラクタムのコポリマー又はそれらの混合物がある。
好ましい実施態様では、成形面上の転写性LbLコーティングは、高分子イオンポリマー材料の一つの最外層を含む。
もう一つの好ましい実施態様では、成形面上の転写性LbLコーティングは、高分子アニオンポリマー材料と高分子カチオンポリマー材料との少なくとも一つの二分子層を含む。
もう一つの好ましい実施態様では、成形面上の転写性LbLコーティングは、高分子イオンポリマー材料と、高分子イオンポリマー材料に非共有結合的に結合することができる非荷電ポリマー材料との少なくとも一つの二分子層を含む。
もう一つの好ましい実施態様では、成形面上の転写性LbLコーティングは、PAMAMデンドリマー、PAAm−co−PAA、PVP−co−PAA、グリコサミノグリカン、フコイダン、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルデキストラン、アルギン酸塩、ペクチン、ジェラン、カルボキシアルキルキチン、カルボキシメチルキトサン、硫酸化多糖、糖タンパク質及びアミノアルキル化多糖からなる群より選択される滑沢なコーティング材料の少なくとも一つの層を含む。
より好ましい実施態様で、転写性コーティングは、ポリアクリル酸(PAA)の少なくとも一つの層及びポリビニルピロリドンの少なくとも一つの層を含む。
転写性LbLコーティングは二つ以上の二分子層を含むことができる。転写性LbLコーティング中の二分子層の好ましい数は約2〜約20である。20以上の二分子層は可能であるが、過度な数の二分子層を有する一部のLbLコーティングで層間剥離が起こるおそれがあることがわかっている。二分子層のより好ましい数は約2〜約10である。
好ましい実施態様では、第一及び第二の転写性LbLコーティングは互いに同一である。
もう一つの好ましい実施態様では、第一及び第二の転写性LbLコーティングは互いに異なる。そのような状況では、得られるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは非対称コーティングを上に有する。本明細書で使用する、コンタクトレンズ上の「非対称コーティング」とは、コンタクトレンズの前面と反対側の後面とで異なるコーティングをいう。本明細書で使用する「異なるコーティング」とは、異なる組成を有する2種のコーティングをいう。たとえば、第一の転写性LbLコーティングは、高分子アニオン材料の少なくとも一つの層及び疎水性主鎖を有する非荷電親水性ポリマーの少なくとも一つの層を含み、第二の転写性LbLコーティングは、高分子アニオン材料の少なくとも一つの層及び高分子カチオン材料の少なくとも一つの層を含む。非対称コーティングを用いると、コンタクトレンズは、異なる表面性質及び/又は機能性を有することができる。
「シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料」とは、架橋シリコーン含有ポリマーを得るために熱的又は化学線的又は化学的に硬化(すなわち重合及び/又は架橋)させることができる重合性組成物をいう。レンズ形成材料は当業者に周知である。本発明にしたがって、シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料は、少なくとも一つのケイ素含有モノマー又はマクロマーを含む、又はソフトコンタクトレンズを製造するための任意のレンズ調合物であることができる。例示的なレンズ調合物としては、非限定的に、lotrafilcon A、lotrafilcon B、etafilcon A、genfilcon A、lenefilcon A、polymacon、acquafilcon A、balafilcon、senofilcon Aなどの調合物がある。レンズ形成材料はさらに、他の成分、たとえば開始剤(たとえば光開始剤又は熱開始剤)、視認用色付け剤、UV遮断剤、増感剤などを含むことができる。好ましくは、本発明で使用されるシリコーンヒドロゲルレンズ形成材料はシリコーン含有マクロマーを含む。
シリコーン含有マクロマーの例は、非限定的に、メタクリルオキシアルキルシロキサン、3−メタクリルオキシプロピルペンタメチルジシロキサン、ビス(メタクリルオキシプロピル)テトラメチル−ジシロキサン、モノメタクリル化ポリジメチルシロキサン、メルカプト終端化ポリジメチルシロキサン、N−[トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル]アクリルアミド、N−[トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル]メタクリルアミド、トリス(ペンタメチルジシロキサニル)−3−メタクリラトプロピルシラン(T2)及びトリストリメチルシリルオキシシリルプロピルメタクリレート(TRIS)を含む。好ましいシロキサン含有モノマーは、3−メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シランと呼ばれ、CAS No. 17096-07-0によって表されるTRISである。「TRIS」はまた、3−メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シランの二量体を含む。
エチレン性不飽和基を有する適当なシロキサン含有マクロマーを使用してシリコーンヒドロゲル材料を製造することができる。特に好ましいシロキサン含有マクロマーは、参照により本明細書に取り込む米国特許第5,760,100号に記載されているマクロマーA、マクロマーB、マクロマーC及びマクロマーDからなる群より選択される。2個以上の重合性基(ビニル基)を含有するマクロマーもまた、架橋剤として働くことができる。ポリジメチルシロキサン及びポリアルキレンオキシドからなるジ及びトリブロックマクロマーを使用することもできる。このようなマクロマーは、アクリレート、メタクリレート又はビニル基で一又は二官能化されていることもできる。たとえば、メタクリレートで端部を止めたポリエチレンオキシド−ブロック−ポリジメチルシロキサン−ブロック−ポリエチレンオキシドを使用して酸素透過度を高めることもある。
シリコーン含有プレポリマーの例は、非限定的に、参照により本明細書に取り込む米国特許出願公開公報第2001−0037001A1号及び米国特許第6,039,913号に開示されているものを含む。好ましくは、本発明で使用されるプレポリマーは、それ自体は公知の方法で、たとえば、アセトンのような有機溶媒による析出、ろ過及び洗浄、適当な溶媒中での抽出、透析又は限外ろ過、特に好ましくは限外ろ過により、事前に精製される。このような精製処理により、プレポリマーを、きわめて純粋な形態、たとえば、塩のような反応生成物及び非ポリマー成分のような出発原料を含まない又は少なくとも実質的に含まない濃縮水溶液の形態で得ることができる。本発明の方法で使用されるプレポリマーに好ましい精製法としての限外ろ過は、それ自体は公知の方法で実施することができる。限外ろ過は、繰返し、たとえば2回〜10回、実施することが可能である。あるいはまた、限外ろ過は、選択される純度が達成されるまで連続的に実施することもできる。選択される純度は、原則的に、所望の高さであることができる。純度の適当な測度は、たとえば、公知の方法で簡単に測定することができる、副生成物として得られる溶解塩の濃度である。
本発明にしたがって、シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料はまた、親水性ビニルモノマーを含むことができる。可塑剤として働くことができるほぼあらゆる親水性ビニルモノマーを本発明の流体組成物で使用することができる。好ましい親水性モノマーとしては、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)、塩酸トリメチルアンモニウム2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、アリルアルコール、ビニルピリジン、グリセロールメタクリレート、N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)、アクリル酸、メタクリル酸及びN,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)がある。
シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料はまた、疎水性モノマーを含むことができる。一定量の疎水性ビニルモノマーを重合性流体組成物に配合することにより、得られるポリマーの機械的性質(たとえば弾性率)を改善することができる。
シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料はさらに、抗微生物剤、好ましくは抗微生物性金属ナノ粒子、より好ましくは銀ナノ粒子を含むことができる。
本発明にしたがって、シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料はさらに、当業者に公知であるような種々の成分、たとえば架橋剤、連鎖移動剤、開始剤、UV吸収剤、インヒビター、充填材、視認用色付け剤(たとえば染料、顔料及びそれらの混合物)などを含むことができる。
本発明にしたがって、シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料は、90℃未満の温度の溶液又は無溶媒液又は溶融体であることができる。当業者は、シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料を調製する方法を十分に知るであろう。
本発明にしたがって、シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料は、60℃未満の温度の溶液又は無溶媒液又は溶融体であることができる。
任意の非架橋性親水性ポリマーを本発明で使用することができる。例示的な非架橋性親水性ポリマーとしては、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオキシド、ポリエチレン−ポリプロピレンブロックコポリマー、ポリアミド、ポリイミド、ポリラクトン、上記式(I)のビニルラクタムのホモポリマー、一つ以上の親水性ビニルコモノマーの存在又は非存在における上記式(I)の少なくとも一つのビニルラクタムのコポリマー、アクリルアミド又はメタクリルアミドのホモポリマー、アクリルアミド又はメタクリルアミドと一つ以上の親水性ビニルモノマーとのコポリマー、それらの混合物があるが、これらに限定されない。
非架橋性親水性ポリマーは、シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料中、濡れ性かつ耐久性コーティングを有する形成されたシリコーンヒドロゲルレンズを与えるのに十分な量、たとえば、それぞれ組成物の全重量に基づいて約0.5重量%〜約10重量%、好ましくは約1重量%〜約8.0重量%、より好ましくは約3重量%〜約6重量%の量で存在する。
非架橋性親水性ポリマーの数平均分子量Mnは、少なくとも40000ダルトン、好ましくは少なくとも80000ダルトン、より好ましくは少なくとも100000ダルトン、さらに好ましくは少なくとも250000ダルトンである。
親水性ポリマーの例は、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオキシド(すなわち、ポリエチレングリコール(PEG))、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリ−N−ビニル−2−ピペリドン、ポリ−N−ビニル−2−カプロラクタム、ポリ−N−ビニル−3−メチル−2−カプロラクタム、ポリ−N−ビニル−3−メチル−2−ピペリドン、ポリ−N−ビニル−4−メチル−2−ピペリドン、ポリ−N−ビニル−4−メチル−2−カプロラクタム、ポリ−N−ビニル−3−エチル−2−ピロリドン及びポリ−N−ビニル−4,5−ジメチル−2−ピロリドン、ポリビニルイミダゾール、ポリ−N,N−ジメチルアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリ2エチルオキサゾリン、ヘパリン多糖、多糖、ポリオキシエチレン誘導体、それらの混合物を含むが、これらに限定されない。
適当なポリエチレン誘導体は、たとえば、n−アルキルフェニルポリオキシエチレンエーテル、n−アルキルポリオキシエチレンエーテル(たとえばTRITON(登録商標))、ポリグリコールエーテル界面活性剤(TERGITOL(登録商標))、ポリオキシエチレンソルビタン(たとえばTWEEN(登録商標))、ポリオキシエチル化グリコールモノエーテル(たとえばBRIJ(登録商標)、ポリオキシエチレン9ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン10エーテル、ポリオキシエチレン10トリデシルエーテル)又はエチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマー(たとえばポロキサマー又はポロキサミン)である。
本発明で使用される好ましいポリオキシエチレン誘導体のクラスは、ポリエチレン−ポリプロピレンブロックコポリマー、特に、たとえば商品名PLURONIC(登録商標)、PLURONIC-R(登録商標)、TETRONIC(登録商標)、TETRONIC-R(登録商標)又はPLURADOT(登録商標)の下で市販されているポロキサマー又はポロキサミンである。
ポロキサマーとは、構造PEO−PPO−PEO(「PEO」はポリ(エチレンオキシド)であり、「PPO」はポリ(プロピレンオキシド)である)を有するトリブロックコポリマーである。単に分子量及びPEO/PPO比が異なるだけの相当な数のポロキサマーが公知である。例は、ポロキサマー101、105、108、122、123、124、181、182、183、184、185、188、212、215、217、231、234、235、237、238、282、284、288、331、333、334、335、338、401、402、403及び407である。ポロキサマーは、それらのPEO/PPO比にかかわりなく、本発明の方法で使用することができる。たとえば、約10/90のPEO/PPO重量比を有するポロキサマー101及び約80/20のPEO/PPO重量比を有するポロキサマー108が、いずれも、工程a)の水溶液中の非架橋性ポリマーとして貴重であることがわかった。
ポリオキシエチレンブロックとポリオキシプロピレンブロックとの順序を逆にすると、PLURONIC-R(登録商標)ポリマーとして知られる、構造PPO−PEO−PPOを有するブロックコポリマーを創製することができる。
ポロキサミンは、様々な分子量及びPEO/PPO比で利用可能な構造(PEO−PPO)2−N−(CH22−N−(PPO−PEO)2を有するポリマーである。ここでもまた、ポリオキシエチレンブロックとポリオキシプロピレンブロックとの順序を逆にすると、TETRONIC-R(登録商標)ポリマーとして知られる、構造(PPO−PEO)2−N−(CH22−N−(PEO−PPO)2を有するブロックコポリマーを創製することができる。
ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンブロックコポリマーはまた、エチレンオキシド反復単位とプロピレンオキシド反復単位とのランダムなミックスを含む親水性ブロックで設計することができる。ブロックの親水特性を維持するために、エチレンオキシドが優位を占める。同様に、疎水性ブロックもまた、エチレンオキシド反復単位とプロピレンオキシド反復単位との混合物であることができる。そのようなブロックコポリマーは、商品名PLURADOT(登録商標)の下で市販されている。
PVAは、眼科用製品、特に眼の快適さのための乾き眼用点眼剤又は人工涙液(たとえばHypoTears(商標)など)で広く使用されている生体適合性の高い材料である。すべての種類の非架橋性PVA、たとえば低、中又は高ポリ酢酸ビニル含量のPVAを使用することができる。本発明で使用される非架橋性ポリビニルアルコールは公知であり、たとえばKSE(Kuraray Specialties Europe)から商品名Mowiol(登録商標)の下で市販されている。
好ましくは、シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料は、50000超〜100000、好ましくは50000超〜75000のMnを有する少なくとも一つの高分子量非架橋性PVA及び25000〜50000、好ましくは30000〜50000のMnを有する少なくとも一つの低分子量非架橋性PVAを含む。
二つ以上の異なる非架橋性PVAの場合、組成物中のその合計量は、記載した好ましい範囲を含め、前記のとおりである。低分子量非架橋性PVAと高分子量非架橋性PVAとの重量比は、広い範囲で異なることができ、たとえば、1:1〜5:1、好ましくは1:1〜4:1、特に1:1〜3:1である。
非架橋性PVAとポリエチレングリコール(PEG)との混合物を本発明で使用することができる。PVA及びPEGは、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの表面濡れ性を高めるための相乗効果を有することができる。
本発明にしたがって、シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料はさらに、種々の成分、たとえば架橋剤、開始剤、UV吸収剤、インヒビター、充填材、視認用色付け剤(たとえば染料、顔料及びそれらの混合物)などを含むことができる。
構造的完全性及び機械的強度を改善するために架橋剤を使用することができる。架橋剤の例は、非限定的に、アリル(メタ)アクリレート、低級アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ低級アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、低級アルキレンジ(メタ)アクリレート、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン、ジ又はトリビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、トリアリルフタレート又はジアリルフタレートを含む。好ましい架橋剤はエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)である。
使用される架橋剤の量は、全ポリマーに対する重量含有率で表され、好ましくは、0.05〜5%の範囲、より好ましくは0.1〜2%の範囲である。
重合反応の速度を加速及び/又は増大させるために、たとえば重合技術におけるそのような使用に周知の物質から選択される開始剤を重合性流体組成物に含めることができる。開始剤とは、重合反応を開始させることができる化学薬剤である。開始剤は、光開始剤又は熱開始剤であることができる。
光開始剤は、光の使用によってラジカル重合及び/又は架橋を開始させることができる。適当な光開始剤は、ベンゾインメチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイルホスフィンオキシド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンならびにDarocur 及びIrgacurタイプ、好ましくはDarocur 1173(登録商標)及びDarocur 2959(登録商標)である。ベンゾイルホスフィン開始剤の例は、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−N−プロピルフェニルホスフィンオキシド及びビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−N−ブチルフェニルホスフィンオキシドを含む。たとえばマクロマーに配合することができる、又は特殊なモノマーとして使用することができる反応性光開始剤もまた適当である。反応性光開始剤の例は、参照により本明細書に取り込むEP632329に開示されているものである。そして、重合は、化学線、たとえば光、特に適当な波長のUV光によって誘発することができる。適切ならば、適当な増感剤の添加によってスペクトル要件を相応に制御することができる。
適当な熱開始剤の例は、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルペンタンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリル)、過酸化物、たとえば過酸化ベンゾイルなどを含むが、これらに限定されない。好ましくは、熱開始剤はアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)である。
好ましい顔料の例は、医療装置に許可され、FDAによって認可されている着色剤、たとえばD&CブルーNo. 6、D&CグリーンNo. 6、D&CバイオレットNo. 2、カルバゾールバイオレット、特定の銅錯体、特定の酸化クロム、種々の酸化鉄、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、二酸化チタンなどを含む。本発明とで使用することができる着色剤のリストに関しては、Marmiom DM Handbook of U.S. Colorantsを参照すること。顔料のより好ましい実施態様は、非限定的に、青色の場合、フタロシアニンブルー(ピグメントブルー15:3、C.I. 74160)、コバルトブルー(ピグメントブルー36、C.I. 77343)、トナーシアンBG(Clariant)、パーマジェットブルーB2G(Clariant)、緑色の場合、フタロシアニングリーン(ピグメントグリーン7、C.I. 74260)及び三二酸化クロム、黄色、赤色、茶色及び黒色の場合、種々の酸化鉄、PR122、PY154、紫色の場合、カルバゾールバイオレット、黒の場合、モノリスブラックC−K(CIBA Specialty Chemicals)を含む(C.I. はカラーインデックス番号である)。
好ましい実施態様では、眼科用装置を製造するのに適した重合性流体組成物は、(a)エチレン性不飽和基を有するシロキサン含有マクロマー約20〜40重量%、(b)シロキサン含有ビニルモノマー約5〜30重量%、及び(c)親水性モノマー約10〜35重量%を含む。より好ましくは、シロキサン含有ビニルモノマーはTRISである。
もう一つの好ましい実施態様では、レンズ形成材料が、場合によっては他の成分の存在でエチレン性不飽和基を有する一つ以上のシリコーン含有プレポリマーの溶液(水に溶解したもの、水と水混和性有機溶媒との混合物又は有機溶媒)、無溶媒液又は溶融体である場合、再使用可能な型が使用され、レンズ形成材料は、化学線の空間的限定の下、化学線的に硬化されてコンタクトレンズを形成する。シリコーン含有プレポリマーの例は、非限定的に、参照により本明細書に取り込む米国特許出願公開公報第2001−0037001A1号及び米国特許第6,039,913号に開示されているものを含む。好ましい再使用可能な型の例は、参照により本明細書に取り込む米国特許出願公開公報第2004−0178541A1号及び米国特許第6,627,124号、第6,800,225号に開示されているものを含む。この好ましい実施態様では、好ましくは、レンズ形成材料は、ビニルモノマーを実質的に含まず、シリコーン含有プレポリマーは、レンズ形成材料(調合物)を製造する前に実質的に精製される。そのため、流し込み成形工程後の抽出工程は不要であり、製造費を減らすことができる。
この場合、レンズ形成材料を、2個の型枠からなる型に入れる。2個の型枠は、互いに接触せず、それらの間に配設された環状設計の細いギャップを有している。ギャップは成形キャビティに接続されて過剰なレンズ材料がギャップに流れ込むことができるようになっている。1回しか使用することができないポリプロピレン型の代わりに、再使用可能な石英、ガラス、サファイア型を使用することが可能であり、これらの型は、レンズ製造後、水又は適当な溶媒を使用して速やかかつ効果的に清浄して非架橋プレポリマー及び他の残渣を除去し、空気乾燥させることができる。再使用可能な型はまた、環式オレフィンコポリマー、たとえばドイツFrankfurt及び米ニュージャージー州SummitのTicona社のTopas(登録商標)COCグレード8007-S1O(エチレンとノルボルネンとの明澄な非晶質コポリマー)、米ケンタッキー州LouisvilleのZeon Chemicals LPのZeonex(登録商標)及びZeonor(登録商標)でできていることもできる。型枠の再使用可能性のために、型枠の製造時に比較的高い支出を費やして、きわめて高い精度及び再現精度の型を得ることができる。製造されるレンズの領域、すなわちキャビティ又は実際の成形面では型枠は互いに接触しないため、接触の結果として生じる損傷は阻止される。これは、型の長い実用寿命を保証し、それがまた、特に、製造されるコンタクトレンズの高い再現精度を保証する。
コンタクトレンズの二つの反対面(前面及び後面)は二つの成形面によって画定され、エッジは、型の壁によってではなく、化学線照射の空間的限定によって画定される。通常、二つの成形面及び空間的限定の明確に画定された周辺境界の投影によって画定される領域内のレンズ形成材料だけが架橋し、空間的限定の周辺境界の外及びすぐ周囲のレンズ形成材料は架橋せず、それにより、コンタクトレンズのエッジは、化学線の空間的限定の寸法及び形状の滑らかかつ正確な複製になるはずである。そのようなコンタクトレンズの製造方法は、参照により本明細書に取り込む米国特許出願公開公報第2004−0178541A1号及び米国特許第6,627,124号、第6,800,225号に記載されている。
化学線の空間的限定(又はエネルギー衝突の空間的制限)は、米国特許第6,627,124号、第6,800,225号(参照により本明細書に取り込む)で例示されているような、使用される特定のエネルギー形態に対して少なくとも部分的に不透過性である型又は米国特許出願公開公報第2004−0178541A1号及び米国特許第6,627,124号、第6,800,225号(参照により本明細書に取り込む)で例示されているような、架橋を生じさせるエネルギー形態に対して少なくとも片側が高度に透過性であり、そのエネルギーに対して不透過性又は透過性が低い型部品を有する型に対するマスキングによって実施することができる。架橋に使用されるエネルギーは、放射線エネルギー、特にUV線、ガンマ線、電子放射線又は熱放射線であり、放射線エネルギーは、一方で良好な制限を達成し、他方ではエネルギーの効率的使用を達成するために、好ましくは実質的に平行なビームの形態にある。
もう一つの好ましい実施態様で、シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料はさらに、好ましくは長い抗微生物活性(すなわち、体液と直接接触したのち長期間にわたり有効な抗微生物活性)を有することによって生存性微生物(たとえばPseudomonas aeruginosa GSU #3又はStaphylococcus aureus ATCC #6538)の、少なくとも5倍の減少率(≧80%阻害率)、好ましくは少なくとも1対数減少率(≧90%阻害率)、より好ましくは少なくとも2対数減少率(≧99%阻害率)を有することを特徴とする抗微生物活性を、得られるシリコーンヒドロゲル材料に付与するのに十分な量の、少なくとも一つの抗微生物剤、好ましくは銀ナノ粒子を含む。抗微生物活性は、米国特許第出願公開公報第2005−0013842A1号(参照により本明細書に取り込む)に記載されている手順にしたがって測定することができる。
本発明で使用する「長い抗微生物活性」は、少なくとも5回、好ましくは少なくとも10回、より好ましくは少なくとも20回、さらに好ましくは少なくとも30回の連続ソーキング/すすぎサイクル(各サイクルは、米国特許出願公開公報第2005−0013842A1号(参照により本明細書に取り込む)の実施例に示されているように、1個のレンズをリン酸緩衝食塩水(PBS)に約24〜約72時間ソーキングし、すすぐことを含む)ののち、生存性微生物(たとえばPseudomonas aeruginosa GSU #3又はStaphylococcus aureus ATCC #6538)の、少なくとも5倍の減少率(≧80%阻害率)、好ましくは少なくとも1対数減少率(≧90%阻害率)、より好ましくは少なくとも2対数減少率(≧99%阻害率)を有することを特徴とする。
本発明にしたがって、ソーキング時間は、好ましくは約20分未満、より好ましくは約10分未満、さらに好ましくは約5分未満である。
好ましい実施態様で、レンズ形成流体材料は、約45℃〜約95℃の温度を有する。そのような比較的高い温度で、レンズ形成流体材料による転写性LbLコーティングのソーキングを促進することができる。そのうえ、比較的高い温度では、非架橋性親水性ポリマーの構造は圧密(又は凝集状態)であることはできず、拡張している(すなわち鎖が延びきっている)傾向にあり、界面膜中の非架橋性親水性ポリマーの一部が形成されるレンズのポリマーマトリックス中に延びて、それにより、形成されるコンタクトレンズ上のコーティングの耐久性を高めることができると考えられる。
得られるコンタクトレンズは、少なくとも5回連続の指先擦り試験に耐えることを特徴とする濡れ性かつ耐久性のコーティングを有する。
得られるコンタクトレンズは、少なくとも40barrer、好ましくは少なくとも約50barrer、より好ましくは少なくとも約65barrer、さらに好ましくは少なくとも約80barrerの酸素透過度を有する。本発明にしたがって、酸素透過度は、実施例に記載する手順による見かけ酸素透過度(厚さ約100ミクロンの試料を試験するときに直接計測した)である。
得られるコンタクトレンズはさらに、約1.5MPa以下、好ましくは約1.2MPa以下、より好ましくは約1.0MPa以下、さらに好ましくは約0.4MPa〜約1.0MPaの弾性率を有することができる。
得られるコンタクトレンズはさらに、好ましくは少なくとも約1.5×10-6mm2/min、より好ましくは少なくとも約2.6×10-6mm2/min、さらに好ましくは少なくとも約6.4×10-6mm2/minのイオノフラックス拡散係数Dを有する。
得られるコンタクトレンズはさらに、完全に水和した状態で、好ましくは約18重量%〜約55重量%、より好ましくは約20重量%〜約38重量%の含水率を有する。シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの含水率は、米国特許第5,849,811号に開示されているバルク技術にしたがって計測することができる。
もう一つの態様で、本発明は、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するための方法であって、(a)シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料からシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを流し込み成形する工程(シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料は、疎水性主鎖を有する非架橋性親水性ポリマーならびにシリコーン含有ビニルモノマー、エチレン性不飽和基を有するシリコーン含有マクロマー、架橋性シリコーン含有プレポリマー及びそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも一つのメンバーを含む)、(b)得られたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに約45℃〜約95℃の温度でLbLコーティングを適用する工程(LbLコーティングは、第一の高分子イオンポリマー材料の少なくとも一つの層及び場合によっては第二の高分子イオン材料又は疎水性主鎖を有する非荷電親水性ポリマーの少なくとも一つの層を含み、第一及び第二の高分子イオン材料はそれぞれ疎水性主鎖及び多数の電離性又は荷電側基を有する)を含み、非架橋性親水性ポリマーが、界面膜中の非架橋性親水性ポリマーと形成されるレンズのポリマーマトリックスとの絡み合いを促進する分子量又は構造を有して、少なくとも5回連続の指先擦り試験に耐えることを特徴とする良好なコーティング耐久性を有する濡れ性表面コーティングを得る方法を提供する。
本発明者らは特定の理論によって束縛されることを望まないが、非架橋性親水性ポリマーが、レンズの流し込み成形のためのシリコーンヒドロゲルレンズ形成流体材料に配合される場合、重合(硬化)の前に非架橋性親水性ポリマーで構成された界面膜がレンズ形成材料と型の成形面との間の界面に形成することができると考えられる。非架橋性親水性ポリマーが、非架橋性分子のその部分(たとえば、比較的長いテール又は垂下するポリマー鎖セグメント)が、形成されるレンズのポリマーマトリックス内に取り込まれ、それと絡み合うことを保証するだけの高い分子量又は構造を有するならば、非架橋性親水性ポリマーのこのような界面膜は、得られるレンズの一体部分になることができる。そのようなレンズ上の界面膜(又はコーティング)は無傷及び/又は耐久性ではないかもしれない。しかし、LbLコーティングを比較的高い温度(たとえば約45℃〜約98℃の温度)でこの界面膜の上に適用することにより、大きく改善された無傷性及び耐久性を有する新たなコーティングを得ることができる。また、比較的高い温度では、界面膜中の非架橋性親水性ポリマーの構造が延びる傾向にあり、LbLコーティング材料の疎水性主鎖と非架橋性親水性ポリマーとの間の疎水性−疎水性相互作用を促進すると考えられる。そのようなものとして、LbLコーティング材料は非架橋性親水性材料と絡み合って、レンズ表面に新たなコーティングを形成して、改善された無傷性及び耐久性を提供する。
本発明にしたがって、「得られたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに約45℃〜約95℃の温度でLbLコーティングを適用する」とは、LbLコーティングが、レンズを、約45℃〜約95℃の温度を有する一つ以上のLbLコーティング溶液と接触させることによって形成されることを記載するものである。コーティング溶液の温度は、好ましくは50℃超、より好ましくは約60℃超、さらに好ましくは約70℃超、もっとも好ましくは約80℃以上である。
好ましい実施態様では、流し込み成形工程は約45℃〜約95℃の温度で実施される。比較的高い温度での流し込み成形は、非架橋性親水性ポリマーの界面膜がより短期間でシリコーンヒドロゲルレンズ形成材料と型との間の界面に形成すること及び界面膜中の非架橋性親水性ポリマーのより大きな部分が形成されるレンズのポリマーマトリックス中に延びることができることを保証することができる。
さらなる態様で、本発明は、上記発明の方法にしたがって製造されるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを提供する。
前記開示は、当業者が本発明を実施することを可能にする。読者が具体的な実施態様及びその利点をより良く理解することができるよう、以下の実施例を参照されたい。
実施例1
マクロマーの合成
1030g/molの平均分子量を有し、末端基滴定によるとヒドロキシル基1.96meq/gを含有するペルフルオロポリエーテルFomblin(登録商標)ZDOL(Ausimont社、Milan)51.5g(50mmol)をジブチルスズジラウレート50mgとともに三つ口フラスコに導入した。フラスコ内容物をかく拌しながら約20mbarまで排気したのち、アルゴンで減圧した。この操作を2回繰り返した。次に、アルゴン下に維持した蒸留したばかりのイソホロンジイソシアネート22.2g(0.1mol)をアルゴンの向流に加えた。水浴で冷却することにより、フラスコの温度を30℃未満に維持した。室温で一晩かく拌したのち、反応は完了した。イソシアネート滴定は、NCO含量1.40meq/g(理論値1.35meq/g)を示した。
平均分子量2000g/mol(滴定によるとヒドロキシル基1.00meq/g)を有する、Shin-Etsuのα,ω−ヒドロキシプロピル終端化ポリジメチルシロキサンKF-6001 202gをフラスコに導入した。フラスコ内容物を約0.1mbarまで排気し、アルゴンで減圧した。この操作を2回繰り返した。ガス抜きしたシロキサンを、アルゴン下に維持した蒸留したばかりのトルエン202mlに溶解し、ジブチルスズジラウレート(DBTDL)100mgを加えた。溶液を完全に均一化したのち、イソホロンジイソシアネート(IPDI)と反応したすべてのペルフルオロポリエーテルをアルゴン下に加えた。室温で一晩かく拌したのち、反応は完了した。高真空下、室温で溶媒を飛ばした。マイクロ滴定は、ヒドロキシル基0.36meq/g(理論値0.37meq/g)を示した。
2−イソシアナトエチルメタクリレート(IEM)13.78g(88.9mmol)を、アルゴン下、α,σ−ヒドロキシプロピル終端化ポリシロキサン−ペルフルオロポリエーテル−ポリシロキサン3ブロックコポリマー(化学量論的に平均で3ブロックコポリマー、ただし他のブロック長もまた存在する)247gに加えた。この混合物を室温で3日間かく拌した。すると、マイクロ滴定は、イソシアネート基をもはや示さなかった(検出限界0.01meq/g)。メタクリル基0.34meq/g(理論値0.34meq/g)が見いだされた。
この方法で調製したマクロマーは完全に無色透明であった。これを、空気中、室温で数ヶ月間、光の非存在で貯蔵しても、分子量には何の変化もなかった。
実施例2
レンズ調合物A1は、以下の成分、実施例1で調製したマクロマー約40.9重量%、TRIS約16.4重量%、DMA約24.6重量%、エタノール約17.6重量%及びDarocure(登録商標)1173約0.5重量%を含むものであった。
レンズ調合物A2は、A1レンズ調合物にポリビニルピロリドン(PVP K90)約1重量%を加えることによって調製した。
レンズ調合物A3は、A1レンズ調合物にPVP K90約5重量%を加えることによって調製した。
レンズ調合物A4は、A1レンズ調合物にPVP K90約8重量%を加えることによって調製した。
実施例3
ポリアクリル酸(PAA)溶液の調製
水4000mlに1.154g(25%PAA溶液、90K、Mw72.07、Polyscience社)を加えることにより、ポリアクリル酸の溶液を調製した。この溶液を三つの部分、B1(337ml)、B2(3300ml)及びB3(363ml)に分けた。B1のpHを6.0に調節し、B2のpHを2.0に調節し、B3のpHを2.0に調節した。
ポリ(塩酸アリルアミン)(PAH)溶液の調製
水3700mlにPAH(Aldrich、Mw約70k)0.346gを加えることにより、ポリアクリル酸のPAHの溶液を調製した。この溶液を二つの部分、C1(330ml)及びC2(3370ml)に分けた。C1のpHを2.0に調節し、C2のpHを6.0に調節した。
PAA/PAH溶液の調製
B2(PAA、pH2.0)3300mlにC1(PAH、pH2.0)330mlをゆっくり加えることによってPAA/PAHの溶液を調製した。得られた溶液を徹底的に混合したのち、ろ過した。
PAH/PAA溶液の調製
C2(PAH、pH6.0)3370mlにB1(PAA、pH6.0)337mlをゆっくり加えることによってPAH/PAAの溶液を調製した。得られた溶液を徹底的に混合したのち、ろ過した。
実施例4
この実施例は、実験で使用したコーティング手順を教示する。
型枠(又はレンズ)を、実施例3で調製したB3(PAA溶液、pH2.0)に15分間プレソーキングしたのち、トレーに入れた(すなわち、プレコンディショニング工程)。プレコンディショニングした型枠(又はレンズ)をキャリヤトレーに載せ、以下の順序で各溶液浴中5分間かく拌した。浴#1 PAA/PAH(pH2.0)、浴#2 PAH/PAA(pH6.0)、浴#2 PAA/PAH(pH2.0)、浴#4 PAH/PAA(pH6.0)、浴#5 PAA/PAH(pH2.0)、浴#6 PAH/PAA(pH6.0)、浴#7 PAA/PAH(pH2.0)、浴#8 PAH/PAA(pH6.0)及び浴#9 PAA/PAH(pH2.0)。型枠(又はレンズ)を生理食塩水中に移した。
実施例5
表面疎水性(濡れ性)試験
コンタクトレンズ上の水接触角はコンタクトレンズの表面疎水性(又は濡れ性)の一般的測度である。特に、低い水接触角はより親水性の表面に対応する。コンタクトレンズの接触角(水)、すなわち前進及び後退の両接触角をヴィルヘルミープレート法によって計測した。計測は、完全に水和したコンタクトレンズに対し、ブロット乾燥させた直後に実施した。3個のコンタクトレンズの計測値を平均することによって平均接触角を得た。
コーティング無傷性試験
コンタクトレンズ表面のコーティングの無傷性は、スーダンブラック汚染試験にしたがって以下のように試験することができる。コーティング(LbLコーティング、プラズマコーティング又は他のコーティング)を有するコンタクトレンズをスーダンブラック染料溶液(ビタミンE油中スーダンブラック)に浸漬した。スーダンブラック染料は、疎水性であり、疎水性材料によって又は疎水性レンズ(たとえばシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ)の疎水性レンズ面もしくは部分的にコートされた面の疎水性スポットに吸着される傾向が強い。疎水性レンズ上のコーティングが無傷であるならば、レンズ上又はレンズ中に汚染スポットは認められないはずである。試験したすべてのレンズは完全に水和させたものであった。
コーティング耐久性試験
Aquify(登録商標)多目的レンズケア溶液を用いてレンズを指先で30回擦ったのち、Softwear(登録商標)生理食塩水ですすいだ。そして、指先で擦ったレンズをSoftwear(登録商標)生理食塩水中に30分間ソーキングし、30回の指先擦り・ソーキングサイクルが完了するまで手順を繰り返した。そして、レンズをスーダンブラック試験(すなわち上記のコーティング無傷性試験)に付して、コーティングがなおも無傷であるかどうかを審査した。
実施例6
LbLコーティングを有するレンズ型枠を使用して調製したコンタクトレンズ及びLbLコーティングを有しないレンズ型枠を使用して調製したコンタクトレンズの表面親水性を測定する実験を実施した。結果を表1に示す。
Figure 2009540369
レンズを製造するためにポリプロピレン型を使用した。一定量のレンズ調合物を各ポリプロピレン型に導入し、所望の期間、たとえば約15〜約30分間、UV光の下で硬化させてコンタクトレンズを形成した。
実験1、6〜9及び12〜13の型枠を、実施例4に記載のコーティング手順にしたがって、表Iに示す温度(コーティング溶液温度)でコートした。得られた型枠は、理論的には91/2枚の二分子層(PAA/(PAH/PAA)9を有した。そして、これらの型枠を使用して、表1に示すレンズ調合物を使用してレンズを流し込み成形した。
実験14の型枠を、吹き付けミスト噴霧装置を使用する吹き付けコーティングによって以下のようにコートした。型枠をトレーに載せ、1%PVP k90溶液をミスト噴霧したのち、45℃にセットした炉に入れて乾燥させた。ひとたび型枠が乾燥すると、炉から取り出し、さらなるミスト噴霧を適用した。全部で10枚のPVP k90の二分子層が塗布されるまでこの手順を繰り返した。型枠を、実施例2で調製したレンズ調合物A1からレンズを流し込み成形するために使用した。型レンズアセンブリ(型枠に付いたままの成形されたレンズ)をPAA溶液(pH2.0)中に解放したのち、PAA溶液中で4時間抽出した。
実験10及び11のレンズは、LbLコーティングなしの型枠中でレンズ調合物A1を流し込み成形することによって得た。成形されたレンズを、実施例4に記載した手順にしたがってLbLコーティングでコートした。得られたレンズは、理論的には91/2枚の二分子層(PAA/(PAH/PAA)9を有した。
表Iの結果は、本発明の方法(すなわち、型枠上の転写性LbLコーティングと、レンズ調合物中の内部湿潤剤の配合との組み合わせ)を使用することにより、濡れ性のコーティングを有するコンタクトレンズを簡単かつ費用効果的な方法で製造することができることを示す(実験6〜9を参照)。
レンズを製造するための型枠上の転写性LbLコーティングと、レンズ調合物中の適量の内部湿潤剤の配合との組み合わせによって接触角ヒステリシスを下げることができることがわかった(実験8〜9)。接触角ヒステリシスとは、前進接触角と後退接触角との差である。接触角ヒステリシスを使用して表面不均質性を特性付けることができる。コンタクトレンズの表面が化学的に均質ではない場合、異なる親水性又は疎水性の領域が表面上に存在する。一般に、前進角は疎水性領域に感応性であり、後退角は表面上の親水性領域を特徴付ける。理由は、水が前進するとき、疎水性領域が接触線の前進動を妨げ、それによって接触角を増すが、水が後退するとき、親水性領域が接触線の水切り動を制し、それによって接触角を減らすからである。
また、より高温のコーティング温度がコンタクトレンズ上のコーティングの親水性の表面を増すことができることがわかった。
実施例7
A.実施例2で調製した一定量のレンズ調合物A1(PVP含有せず)を各ポリプロピレン型に導入し、所望の期間、たとえば約15〜約30分間、UV光の下で硬化させてコンタクトレンズを形成した。レンズ型は、LbLコートされていないものであった。成形後、型レンズアセンブリ(型枠に付いたままの成形されたレンズ)をPAA溶液(pH2.0)中に解放したのち、PAA溶液中で4時間抽出した。抽出後、レンズをリン酸緩衝食塩水(PBS)中でオートクレーブ処理した。平均接触角をヴィルヘルミープレート法によって測定した。平均前進接触角は78±5°であり、平均後退接触角は30±4°であった。
B.実施例2で調製した一定量のレンズ調合物A2(PVP1重量%含有)を各ポリプロピレン型に導入し、所望の期間、たとえば約15〜約30分間、UV光の下で硬化させてコンタクトレンズを形成した。レンズ型は、実施例4に記載の手順にしたがってLbLコートされたものであった。成形後、型レンズアセンブリ(型枠に付いたままの成形されたレンズ)をPAA溶液(pH2.0)中に解放したのち、PAA溶液中で4時間抽出した。抽出後、レンズをリン酸緩衝食塩水(PBS)中でオートクレーブ処理した。平均接触角をヴィルヘルミープレート法によって測定した。平均前進接触角は86.3±9.7°であり、平均後退接触角は28.1±8.8°であった。
C.実施例2で調製した一定量のレンズ調合物A3(PVP5重量%含有)を各ポリプロピレン型に導入し、所望の期間、たとえば約15〜約30分間、UV光の下で硬化させてコンタクトレンズを形成した。レンズ型は、実施例4に記載の手順にしたがってLbLコートされたものであった。成形後、型レンズアセンブリ(型枠に付いたままの成形されたレンズ)をPAA溶液(pH2.0)中に解放したのち、PAA溶液中で4時間抽出した。抽出後、レンズをリン酸緩衝食塩水(PBS)中でオートクレーブ処理した。平均接触角をヴィルヘルミープレート法によって測定した。平均前進接触角は88.4±3.3°であり、平均後退接触角は19.8±8.3°であった。
D.実施例2で調製した一定量のレンズ調合物A1(PVP含有せず)を各ポリプロピレン型に導入し、所望の期間、たとえば約15〜約30分間、UV光の下で硬化させてコンタクトレンズを形成した。レンズ型は、実施例6に記載の手順にしたがって10枚のPVP k90の二分子層を吹き付けコートされたものであった。成形後、型レンズアセンブリ(型枠に付いたままの成形されたレンズ)をPAA溶液(pH2.0)中に解放したのち、PAA溶液中で4時間抽出した。抽出後、レンズをリン酸緩衝食塩水(PBS)中でオートクレーブ処理した。
上記で調製したすべてのレンズを、実施例5に記載したコーティング耐久性試験に付した。30回の指先擦り・ソーキングサイクルののち、試験されたレンズのすべてが汚染スポットを有するが、上記で調製されたレンズB、C及びDのスーダンブラック染色の程度はレンズAの程度よりも低いということが認められた。
具体的な用語、装置及び方法を使用して本発明の様々な実施態様を記載したが、このような記載は例を示すためだけのものである。使用した語は説明のための語であり、限定のための語ではない。請求の範囲に記載する本発明の本質又は範囲を逸することなく当業者によって変形及び改変が加えられうるということが理解されよう。加えて、様々な実施態様は、全体的又は部分的に互換可能であるということが理解されるべきである。したがって、請求の範囲の本質及び範囲は、本明細書に含まれる好ましい態様の記載に限定されるべきではない。

Claims (17)

  1. シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するための方法であって、
    (a)第一の成形面を含む第一の型枠及び第二の成形面を含む第二の型枠を有し、第一及び第二の型枠が、互いを受け入れて第一の成形面と第二の成形面との間にレンズ成形キャビティが形成されるように構成されている型を得る工程、
    (b)第一の転写性LbLコーティングを第一の成形面に適用し、第二の転写性LbLコーティングを第二の成形面に適用する工程(第一及び第二の転写性LbLコーティングのそれぞれは、第一の高分子イオンポリマー材料の少なくとも一つの層及び場合によっては第二の高分子イオン材料又は疎水性主鎖を有する非荷電親水性ポリマーの少なくとも一つの層を含み、第一及び第二の高分子イオン材料のそれぞれは疎水性主鎖及び多数の電離性又は荷電側基を有し、第一及び第二の高分子イオン材料は互いに対して反対の電荷を有する)、
    (c)シリコーンヒドロゲルレンズ形成流体材料を、第一及び第二の転写性LbLコーティングをその成形面に有する型のレンズ成形キャビティに分注する工程(シリコーンヒドロゲルレンズ形成流体材料は、非架橋性親水性ポリマーならびにシリコーン含有ビニルモノマー、エチレン性不飽和基を有するシリコーン含有マクロマー、架橋性シリコーン含有プレポリマー及びそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも一つのメンバーを含み、非架橋性親水性ポリマーは、コートされた成形面とレンズ形成流体材料との間の界面に界面膜を形成することができる)、
    (d)界面膜中の非架橋性親水性ポリマーが転写性LbLコーティングに浸透し、転写性LbLコーティング中のコーティング材料と絡み合うことを可能にするのに十分な期間、転写性LbLコーティングをレンズ形成流体材料でソーキングする工程、及び
    (e)レンズ成形キャビティ内のレンズ形成材料を硬化させてシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを形成する工程
    を含み、転写性LbLコーティングが成形面から離れ、形成されるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに再付着して、前記シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズが転写性LbLコーティングでコートされ、非架橋性親水性ポリマーが、界面膜中の非架橋性親水性ポリマーと形成されるレンズのポリマーマトリックスとの絡み合いを促進する分子量又は構造を有して、少なくとも5回連続の指先擦り試験に耐えることを特徴とする良好なコーティング耐久性を有する濡れ性表面コーティングを得る、方法。
  2. シリコーンヒドロゲルレンズ形成流体材料が約45℃〜約95℃の温度を有する、請求項1記載の方法。
  3. 第一及び第二の転写性LbLコーティングのそれぞれが、第一の高分子イオンポリマー材料の少なくとも一つの層及び第二の高分子イオン材料の少なくとも一つの層を含む、請求項2記載の方法。
  4. 第一及び第二の転写性LbLコーティングのそれぞれが、第一の高分子イオンポリマー材料の少なくとも一つの層及び疎水性主鎖を有する非荷電親水性ポリマーの少なくとも一つの層を含み、非荷電親水性ポリマーが、ポリビニルアルコール、ビニルラクタムのホモポリマー、少なくとも一つのビニルラクタムと一つ以上の親水性ビニルコモノマーとのコポリマー及びそれらの混合物からなる群より選択される、請求項2記載の方法。
  5. 非荷電親水性ポリマーがポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン又はそれらの混合物である、請求項4記載の方法。
  6. 第一及び第二の転写性LbLコーティングが互いに異なる、請求項2記載の方法。
  7. シリコーンヒドロゲルレンズ形成流体材料が非架橋性親水性ポリマー約1重量%〜約8.0重量%を含み、非架橋性親水性ポリマーが、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリエチレン−ポリプロピレンブロックコポリマー、ポリアミド、ポリイミド、ポリラクトン、ビニルラクタムのホモポリマー、ビニルラクタムのコポリマー、アクリルアミドのホモポリマー、メタクリルアミドのホモポリマー、アクリルアミドのコポリマー、メタクリルアミドと一つ以上の親水性ビニルモノマーとのコポリマー及びそれらの混合物からなる群より選択され、非架橋性親水性ポリマーの数平均分子量Mnが少なくとも40000ダルトンである、請求項2記載の方法。
  8. シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料が、少なくとも5倍の減少率(≧80%阻害率)を有することを特徴とする抗微生物活性を、得られるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに付与するのに十分な量の銀ナノ粒子をさらに含む、請求項2記載の方法。
  9. シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料が架橋性シリコーン含有プレポリマーを含み、ビニルモノマーを実質的に含まず、架橋性シリコーン含有プレポリマーが、シリコーンヒドロゲルレンズ形成流体材料の調製の前に実質的に精製され、硬化工程が、化学線の空間的限定の下で実施されてコンタクトレンズを形成する、請求項1記載の方法。
  10. シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するための方法であって、
    (a)シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料からシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを流し込み成形する工程(シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料は、疎水性主鎖を有する非架橋性親水性ポリマーならびにシリコーン含有ビニルモノマー、エチレン性不飽和基を有するシリコーン含有マクロマー、架橋性シリコーン含有プレポリマー及びそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも一つのメンバーを含む)、及び
    (b)得られたシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに約45℃〜約95℃の温度でLbLコーティングを適用する工程(LbLコーティングは、第一の高分子イオンポリマー材料の少なくとも一つの層及び場合によっては第二の高分子イオン材料又は疎水性主鎖を有する非荷電親水性ポリマーの少なくとも一つの層を含み、第一及び第二の高分子イオン材料はそれぞれ疎水性主鎖及び多数の電離性又は荷電側基を有する)
    を含み、非架橋性親水性ポリマーが、界面膜中の非架橋性親水性ポリマーと形成されるレンズのポリマーマトリックスとの絡み合いを促進する分子量又は構造を有して、少なくとも5回連続の指先擦り試験に耐えることを特徴とする良好なコーティング耐久性を有する濡れ性表面コーティングを得る、方法。
  11. シリコーンヒドロゲルレンズ形成流体材料が約45℃〜約95℃の温度を有する、請求項10記載の方法。
  12. LbLコーティングが第一の高分子イオンポリマー材料の少なくとも一つの層及び第二の高分子イオン材料の少なくとも一つの層を含む、請求項11記載の方法。
  13. LbLコーティングが、第一の高分子イオンポリマー材料の少なくとも一つの層及び疎水性主鎖を有する非荷電親水性ポリマーの少なくとも一つの層を含み、非荷電親水性ポリマーが、ポリビニルアルコール、ビニルラクタムのホモポリマー、少なくとも一つのビニルラクタムと一つ以上の親水性ビニルコモノマーとのコポリマー及びそれらの混合物からなる群より選択される、請求項11記載の方法。
  14. 非荷電親水性ポリマーがポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン又はそれらの混合物である、請求項13記載の方法。
  15. シリコーンヒドロゲルレンズ形成流体材料が非架橋性親水性ポリマー約1重量%〜約8.0重量%を含み、非架橋性親水性ポリマーが、ポリビニルアルコール、ビニルラクタムのホモポリマー、ビニルラクタムのコポリマー及びそれらの混合物からなる群より選択され、非架橋性親水性ポリマーの数平均分子量Mnが少なくとも40000ダルトンである、請求項11記載の方法。
  16. シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料が、少なくとも5倍の減少率(≧80%阻害率)を有することを特徴とする抗微生物活性を、得られるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズに付与するのに十分な量の銀ナノ粒子をさらに含む、請求項11記載の方法。
  17. シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料が架橋性シリコーン含有プレポリマーを含み、ビニルモノマーを実質的に含まず、架橋性シリコーン含有プレポリマーが、シリコーンヒドロゲルレンズ形成流体材料の調製の前に実質的に精製され、シリコーンヒドロゲルレンズ形成材料が化学線の空間的限定の下で硬化されてコンタクトレンズを形成する、請求項11記載の方法。
JP2009514399A 2006-06-08 2007-06-07 良好なコーティング耐久性を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するための方法 Active JP5064498B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US81194906P 2006-06-08 2006-06-08
US60/811,949 2006-06-08
PCT/US2007/013529 WO2007146137A2 (en) 2006-06-08 2007-06-07 Method for making silicone hydrogel contact lenses with good coating durability

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2009540369A true JP2009540369A (ja) 2009-11-19
JP2009540369A5 JP2009540369A5 (ja) 2010-07-08
JP5064498B2 JP5064498B2 (ja) 2012-10-31

Family

ID=38720078

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009514399A Active JP5064498B2 (ja) 2006-06-08 2007-06-07 良好なコーティング耐久性を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するための方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US7858000B2 (ja)
EP (1) EP2029349B1 (ja)
JP (1) JP5064498B2 (ja)
AT (1) ATE479539T1 (ja)
CA (1) CA2644791C (ja)
DE (1) DE602007008891D1 (ja)
WO (1) WO2007146137A2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011102356A1 (ja) 2010-02-16 2011-08-25 東レ株式会社 低含水性軟質眼用レンズおよびその製造方法
JP2012037647A (ja) * 2010-08-05 2012-02-23 Seed Co Ltd コンタクトレンズ及びその製造方法
WO2013024880A1 (ja) 2011-08-17 2013-02-21 東レ株式会社 低含水性軟質眼用レンズおよびその製造方法
WO2013024856A1 (ja) 2011-08-17 2013-02-21 東レ株式会社 医療デバイスおよびその製造方法
WO2013024801A1 (ja) 2011-08-17 2013-02-21 東レ株式会社 医療デバイスおよびその製造方法
WO2013024799A1 (ja) 2011-08-17 2013-02-21 東レ株式会社 医療デバイス、コーティング溶液の組合せおよび医療デバイスの製造方法
JP2013533517A (ja) * 2010-07-30 2013-08-22 ノバルティス アーゲー 水分含量の多い表面を有するシリコーンヒドロゲルレンズ
JP2014238609A (ja) * 2008-12-18 2014-12-18 ノバルティス アーゲー シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの製造方法
JP2016218468A (ja) * 2011-06-09 2016-12-22 ノバルティス アーゲー ナノテクスチャー表面を持つシリコーンヒドロゲルレンズ
JP2018199803A (ja) * 2017-05-25 2018-12-20 ペガヴィジョン コーポレーションPegavision Corporation 水溶性シリコーンマクロマー、シリコーンハイドロゲル組成物、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ及びその製造方法

Families Citing this family (124)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
PT2038310E (pt) * 2006-07-12 2010-08-25 Novartis Ag Copolímeros reticuláveis por via actínica para o fabrico de lentes de contacto
US9056880B2 (en) 2006-09-29 2015-06-16 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Process for producing hydrolysis-resistant silicone compounds
US7838698B2 (en) 2006-09-29 2010-11-23 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Hydrolysis-resistant silicone compounds
AR064286A1 (es) 2006-12-13 2009-03-25 Quiceno Gomez Alexandra Lorena Produccion de dispositivos oftalmicos basados en la polimerizacion por crecimiento escalonado fotoinducida
US8071658B2 (en) 2007-03-22 2011-12-06 Novartis Ag Prepolymers with dangling polysiloxane-containing polymer chains
US7968018B2 (en) * 2007-04-18 2011-06-28 Coopervision International Holding Company, Lp Use of surfactants in extraction procedures for silicone hydrogel ophthalmic lenses
ATE544086T1 (de) 2007-12-20 2012-02-15 Novartis Ag Verfahren zur herstellung von kontaktlinsen
US7897654B2 (en) 2007-12-27 2011-03-01 Johnson & Johnson Vision Care Inc. Silicone prepolymer solutions
US20090171049A1 (en) * 2007-12-27 2009-07-02 Linhardt Jeffrey G Segmented reactive block copolymers
TWI401155B (zh) * 2008-02-01 2013-07-11 Nat Univ Tsing Hua 光學元件製造方法
EP2303026B1 (en) 2008-06-17 2020-09-09 Brigham Young University Cationic steroid antimicrobial diagnostic, detection, screening and imaging methods
CA2730506A1 (en) 2008-07-21 2010-01-28 Novartis Ag Silicone-containing polymeric materials with hydrolyzable groups
CA2731159A1 (en) 2008-07-21 2010-01-28 Novartis Ag Silicone hydrogel contact lenses with convertible comfort agents
WO2010056686A1 (en) * 2008-11-13 2010-05-20 Novartis Ag Polysiloxane copolymers with terminal hydrophilic polymer chains
US8404759B2 (en) * 2008-11-13 2013-03-26 Novartis Ag Silicone hydrogel materials with chemically bound wetting agents
US8679470B2 (en) 2008-11-28 2014-03-25 Luromed Llc Composition using cross-linked hyaluronic acid for topical cosmetic and therapeutic applications
TWI506333B (zh) 2008-12-05 2015-11-01 Novartis Ag 用以傳遞疏水性舒適劑之眼用裝置及其製造方法
EP2432821B1 (en) * 2009-05-22 2017-08-30 Novartis AG Actinically-crosslinkable siloxane-containing copolymers
CA2760747C (en) * 2009-05-22 2016-12-13 Novartis Ag Actinically-crosslinkable siloxane-containing copolymers
US8247390B2 (en) * 2009-09-28 2012-08-21 Luromed Llc Modified hydrophilic polymers containing hydrophobic groups
EP2510051A1 (en) * 2009-12-07 2012-10-17 Novartis AG Methods for increasing the ion permeability of contact lenses
TWI483996B (zh) 2009-12-08 2015-05-11 Novartis Ag 具有共價貼合塗層之聚矽氧水凝膠鏡片
EP2513711B1 (en) * 2009-12-14 2017-07-12 Novartis AG Methods for making silicone hydrogel lenses from water-based lens formulations
WO2011103143A1 (en) 2010-02-16 2011-08-25 The University Of North Carolina At Chapel Hill Array of micromolded structures for sorting adherent cells
US9522980B2 (en) 2010-05-06 2016-12-20 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Non-reactive, hydrophilic polymers having terminal siloxanes and methods for making and using the same
RU2753181C1 (ru) * 2010-07-30 2021-08-12 Новартис Аг Силиконовые гидрогелевые линзы с обогащенными водой поверхностями
BR112013002154A2 (pt) 2010-07-30 2016-05-31 Novartis Ag pré-polímeros anfifílicos de polissiloxano e seus usos
WO2012047964A1 (en) 2010-10-06 2012-04-12 Novartis Ag Chain-extended polysiloxane crosslinkers with dangling hydrophilic polymer chains
RU2576317C2 (ru) 2010-10-06 2016-02-27 Новартис Аг Подвергаемые водной переработке силиконсодержащие форполимеры и варианты их использования
CA2813469C (en) 2010-10-06 2016-01-12 Novartis Ag Polymerizable chain-extended polysiloxanes with pendant hydrophilic groups
US9170349B2 (en) 2011-05-04 2015-10-27 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Medical devices having homogeneous charge density and methods for making same
US20130203813A1 (en) 2011-05-04 2013-08-08 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Medical devices having homogeneous charge density and methods for making same
CN104039369B (zh) * 2011-07-20 2017-06-16 布莱阿姆青年大学 疏水性塞拉集宁化合物和包含该化合物的装置
US8932614B2 (en) 2011-08-25 2015-01-13 Paul B. Savage Incorporation of particulate ceragenins in polymers
US9694019B2 (en) 2011-09-13 2017-07-04 Brigham Young University Compositions and methods for treating bone diseases and broken bones
CA2852989C (en) 2011-09-13 2021-06-29 Brigham Young University Compositions for treating bone diseases and broken bones
US9603859B2 (en) 2011-09-13 2017-03-28 Brigham Young University Methods and products for increasing the rate of healing of tissue wounds
RU2652308C2 (ru) 2011-09-13 2018-04-25 Брайем Янг Юниверсити Способы и продукты для заживления ран тканей
CA2851668C (en) 2011-10-12 2016-08-16 Novartis Ag Method for making uv-absorbing ophthalmic lenses by coating
US9505184B2 (en) 2011-11-15 2016-11-29 Novartis Ag Silicone hydrogel lens with a crosslinked hydrophilic coating
RU2625838C2 (ru) 2011-12-21 2017-07-19 Брихэм Янг Юниверсити Композиции для ухода за полостью рта
US9533063B1 (en) 2012-03-01 2017-01-03 Brigham Young University Aerosols incorporating ceragenin compounds and methods of use thereof
CA2872399C (en) 2012-05-02 2021-01-12 Brigham Young University Ceragenin particulate materials and methods for making same
US9297929B2 (en) 2012-05-25 2016-03-29 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Contact lenses comprising water soluble N-(2 hydroxyalkyl) (meth)acrylamide polymers or copolymers
US9244196B2 (en) 2012-05-25 2016-01-26 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Polymers and nanogel materials and methods for making and using the same
US8807745B2 (en) * 2012-05-25 2014-08-19 Bausch & Lomb Incorporated Fully polymerized UV blocking silicone hydrogel lens
US10073192B2 (en) 2012-05-25 2018-09-11 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Polymers and nanogel materials and methods for making and using the same
MX341789B (es) * 2012-05-25 2016-09-02 Bausch & Lomb Lente de hidrogel de silicona con bloqueo de ultravioleta (uv) completamente polimerizada.
US9075187B2 (en) 2012-05-25 2015-07-07 Bausch & Lomb Incorporated Fully polymerized UV blocking silicone hydrogel lens
EP2861413B1 (en) 2012-06-14 2019-05-01 Novartis AG Azetidinium-containing copolymers and uses thereof
US9423528B2 (en) 2012-06-25 2016-08-23 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Method of making silicone containing contact lens with reduced amount of diluents
US20130341811A1 (en) * 2012-06-25 2013-12-26 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Lens comprising low and high molecular weight polyamides
US9395468B2 (en) 2012-08-27 2016-07-19 Ocular Dynamics, Llc Contact lens with a hydrophilic layer
EP2908826A1 (en) 2012-10-17 2015-08-26 Brigham Young University Treatment and prevention of mastitis
HUE031702T2 (en) 2012-12-17 2017-07-28 Novartis Ag A method for producing improved UV absorbing ophthalmic lenses
AU2014203882B2 (en) 2013-01-07 2016-06-23 Brigham Young University Methods for reducing cellular proliferation and treating certain diseases
US11524015B2 (en) 2013-03-15 2022-12-13 Brigham Young University Methods for treating inflammation, autoimmune disorders and pain
US10568893B2 (en) 2013-03-15 2020-02-25 Brigham Young University Methods for treating inflammation, autoimmune disorders and pain
AU2014234992B2 (en) 2013-03-15 2018-01-18 Brigham Young University Methods for treating inflammation, autoimmune disorders and pain
US9387215B2 (en) 2013-04-22 2016-07-12 Brigham Young University Animal feed including cationic cholesterol additive and related methods
US9950483B2 (en) 2013-05-29 2018-04-24 Novartis Ag Method for determining the surface concentration of carboxyl groups on a lens
US9568645B2 (en) 2013-09-30 2017-02-14 Novartis Ag Silicone hydrogel lenses with relatively-long thermal stability
CN105579480B (zh) 2013-09-30 2019-02-22 诺华股份有限公司 用于制备吸收uv的眼用透镜的方法
US11690855B2 (en) 2013-10-17 2023-07-04 Brigham Young University Methods for treating lung infections and inflammation
US9919456B2 (en) * 2013-10-31 2018-03-20 Novartis Ag Method for producing ophthalmic lenses
WO2015073758A1 (en) 2013-11-15 2015-05-21 Ocular Dynamics, Llc Contact lens with a hydrophilic layer
EP3079888B1 (en) 2013-12-13 2018-01-31 Novartis AG Method for making contact lenses
CN105829081B (zh) 2013-12-17 2017-12-19 诺华股份有限公司 具有交联的亲水性涂层的硅水凝胶镜片
US20150203527A1 (en) 2014-01-23 2015-07-23 Brigham Young University Cationic steroidal antimicrobials
CA2844321C (en) 2014-02-27 2021-03-16 Brigham Young University Cationic steroidal antimicrobial compounds
US10220045B2 (en) 2014-03-13 2019-03-05 Brigham Young University Compositions and methods for forming stabilized compositions with reduced CSA agglomeration
US9867836B2 (en) 2014-03-13 2018-01-16 Brigham Young University Lavage and/or infusion using CSA compounds for increasing fertility in a mammal
US9931350B2 (en) 2014-03-14 2018-04-03 Brigham Young University Anti-infective and osteogenic compositions and methods of use
JP6378359B2 (ja) 2014-04-25 2018-08-22 ノバルティス アーゲー 親水化カルボシロキサンビニル系モノマー
US9686966B2 (en) 2014-04-30 2017-06-27 Brigham Young University Methods and apparatus for cleaning or disinfecting a water delivery system
US10441595B2 (en) 2014-06-26 2019-10-15 Brigham Young University Methods for treating fungal infections
US10238665B2 (en) 2014-06-26 2019-03-26 Brigham Young University Methods for treating fungal infections
US10227376B2 (en) 2014-08-22 2019-03-12 Brigham Young University Radiolabeled cationic steroid antimicrobials and diagnostic methods
SG11201700278UA (en) 2014-08-26 2017-03-30 Novartis Ag Poly(oxazoline-co-ethyleneimine)-epichlorohydrin copolymers and uses thereof
SG10201901379TA (en) 2014-08-26 2019-03-28 Novartis Ag Method for applying stable coating on silicone hydrogel contact lenses
MY179853A (en) 2014-09-26 2020-11-18 Alcon Inc Polymerizable polysiloxanes with hydrophilic substituents
US10155788B2 (en) 2014-10-07 2018-12-18 Brigham Young University Cationic steroidal antimicrobial prodrug compositions and uses thereof
EP3229851A4 (en) 2014-12-09 2018-08-01 Tangible Science LLC Medical device coating with a biocompatible layer
WO2016172543A1 (en) 2015-04-22 2016-10-27 Savage Paul B Methods for the synthesis of ceragenins
US9527883B2 (en) 2015-04-22 2016-12-27 Brigham Young University Methods for the synthesis of ceragenins
US9434759B1 (en) 2015-05-18 2016-09-06 Brigham Young University Cationic steroidal antimicrobial compounds and methods of manufacturing such compounds
WO2017037610A1 (en) 2015-09-04 2017-03-09 Novartis Ag Method for producing contact lenses with durable lubricious coatings thereon
PT3383631T (pt) 2015-12-03 2019-10-29 Novartis Ag Soluções de embalamento de lentes de contacto
KR20180093951A (ko) 2015-12-15 2018-08-22 노파르티스 아게 친수화된 폴리디오가노실록산 비닐 가교결합제 및 이의 용도
WO2017103792A1 (en) 2015-12-15 2017-06-22 Novartis Ag Amphiphilic branched polydiorganosiloxane macromers
MY184638A (en) 2015-12-15 2021-04-13 Alcon Inc Method for applying stable coating on silicone hydrogel contact lenses
JP6708737B2 (ja) 2015-12-15 2020-06-10 アルコン インク. 親水性置換基を有する重合性ポリシロキサン
US10226550B2 (en) 2016-03-11 2019-03-12 Brigham Young University Cationic steroidal antimicrobial compositions for the treatment of dermal tissue
MY189895A (en) 2016-09-20 2022-03-18 Novartis Ag Process for producing contact lenses with durable lubricious coatings thereon
US10465047B2 (en) 2016-10-11 2019-11-05 Novartis Ag Polymerizable polydimethylsiloxane-polyoxyalkylene block copolymers
US10301451B2 (en) 2016-10-11 2019-05-28 Novartis Ag Chain-extended polydimethylsiloxane vinylic crosslinkers and uses thereof
CA3035490C (en) 2016-10-26 2021-09-14 Novartis Ag Amphiphilic branched polydiorganosiloxane macromers
WO2018078598A1 (en) 2016-10-31 2018-05-03 Chnovartis Ag Method for producing surface coated contact lenses with wearing comfort
US10959433B2 (en) 2017-03-21 2021-03-30 Brigham Young University Use of cationic steroidal antimicrobials for sporicidal activity
JPWO2018212063A1 (ja) * 2017-05-19 2020-03-19 東レ株式会社 コンタクトレンズ用組成物、およびコンタクトレンズとその製造方法
EP3634732B8 (en) 2017-06-07 2021-10-27 Alcon Inc. Method for producing silicone hydrogel contact lenses
MX2019014596A (es) 2017-06-07 2020-02-05 Alcon Inc Lentes de contacto de hidrogel de silicona.
JP6831020B2 (ja) 2017-06-07 2021-02-17 アルコン インク. シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ
US20180354213A1 (en) * 2017-06-13 2018-12-13 Coopervision International Holding Company, Lp Method of Manufacturing Coated Silicone Hydrogel Contact Lenses
TWI640557B (zh) * 2017-07-05 2018-11-11 晶碩光學股份有限公司 具表面修飾的隱形眼鏡及其製備方法
US11029538B2 (en) * 2017-10-25 2021-06-08 Coopervision International Limited Contact lenses having an ion-impermeable portion and related methods
HUE057348T2 (hu) 2017-12-13 2022-05-28 Alcon Inc Eljárás MPS-kompatibilis hidrogradiens kontaktlencsék elõállítására
US11578176B2 (en) 2019-06-24 2023-02-14 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Silicone hydrogel contact lenses having non-uniform morphology
CN114502362B (zh) 2019-11-04 2024-03-26 爱尔康公司 具有不同柔软度表面的接触镜片
KR20220093174A (ko) 2019-12-16 2022-07-05 알콘 인코포레이티드 습윤성 실리콘 히드로겔 콘택트 렌즈
WO2021224855A1 (en) 2020-05-07 2021-11-11 Alcon Inc. Method for producing silicone hydrogel contact lenses
TWI785630B (zh) 2020-06-02 2022-12-01 瑞士商愛爾康公司 光致變色矽酮水凝膠接觸鏡片及可聚合組合物及製造彼等之方法
TWI803920B (zh) 2020-07-28 2023-06-01 瑞士商愛爾康公司 塗層接觸鏡片及其製備方法
WO2022090967A1 (en) 2020-10-28 2022-05-05 Alcon Inc. Method for making photochromic contact lenses
US20220134692A1 (en) 2020-11-04 2022-05-05 Alcon Inc. Method for making photochromic contact lenses
US11886045B2 (en) 2020-11-04 2024-01-30 Alcon Inc. Method for making photochromic contact lenses
TW202235254A (zh) 2021-03-08 2022-09-16 瑞士商愛爾康公司 用於製造光功能接觸鏡片之方法
WO2022208450A1 (en) 2021-04-01 2022-10-06 Alcon Inc. Method for making photochromic contact lenses
EP4328659A1 (en) 2021-04-19 2024-02-28 National Institute for Materials Science Soft ophthalmic lens and method for manufacturing same
US20230364832A1 (en) 2022-04-28 2023-11-16 Alcon Inc. Method for making uv and hevl-absorbing ophthalmic lenses
US20230350100A1 (en) 2022-04-29 2023-11-02 Alcon Inc. Method for making silicone hydrogel contact lenses
US20230374225A1 (en) 2022-05-23 2023-11-23 Alcon Inc. Method for making hevl-filtering contact lenses
WO2023228055A1 (en) 2022-05-23 2023-11-30 Alcon Inc. Uv/hevl-filtering contact lenses
WO2024038390A1 (en) 2022-08-17 2024-02-22 Alcon Inc. A contact lens with a hydrogel coating thereon

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02124523A (ja) * 1988-09-28 1990-05-11 Ciba Geigy Ag 親水性表面を有する成形重合体およびその製造方法
JP2003528183A (ja) * 2000-03-22 2003-09-24 ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド 内部湿潤剤を含むヒドロゲル
JP2005520703A (ja) * 2001-08-02 2005-07-14 ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド モールドトランスファーによる物品のコーティング方法
JP2005538767A (ja) * 2002-09-11 2005-12-22 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト LbLコーティングされた医療用デバイスおよびそれを製造する方法
JP2006513743A (ja) * 2002-12-19 2006-04-27 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト 抗菌コーティングを有する医用デバイスの製造方法
JP2008536179A (ja) * 2005-04-08 2008-09-04 ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド 調光コンタクトレンズおよびその製造法

Family Cites Families (130)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3549747A (en) 1968-02-20 1970-12-22 Flow Pharma Inc Contact lens wetting solution and method of using same
USB724600I5 (ja) 1968-04-26
US3639576A (en) 1968-06-19 1972-02-01 Barnes Hind Pharm Inc Resterilizing contact lens solution
US4013576A (en) 1973-11-21 1977-03-22 Wesley-Jessen Inc. Contact lens treating composition
US4287175A (en) 1978-06-22 1981-09-01 Merck & Co., Inc. Contact lens wetting agents
US4312575A (en) 1979-09-18 1982-01-26 Peyman Gholam A Soft corneal contact lens with tightly cross-linked polymer coating and method of making same
US4323467A (en) 1980-11-24 1982-04-06 Syntex (U.S.A.) Inc. Contact lens cleaning, storing and wetting solutions
JPS57186733A (en) 1981-05-13 1982-11-17 Toyo Contact Lens Co Ltd Agent for use in contact lenses
US4444711A (en) 1981-12-21 1984-04-24 Husky Injection Molding Systems Ltd. Method of operating a two-shot injection-molding machine
US4529535A (en) 1982-06-01 1985-07-16 Sherman Laboratories, Inc. Soft contact lens wetting solution containing preservative system and method
US4560491A (en) 1982-06-01 1985-12-24 Sherman Laboratories, Inc. Soft contact lens wetting solution and in-eye comfort solution containing preservative and method
US4626292A (en) 1982-06-01 1986-12-02 Sherman Laboratories, Inc. Soft contact lens wetting and preservation method
US4460534A (en) 1982-09-07 1984-07-17 International Business Machines Corporation Two-shot injection molding
US4568517A (en) 1983-08-25 1986-02-04 Barnes-Hind, Inc. Disinfection of contact lenses
AU573247B2 (en) 1983-08-25 1988-06-02 Advanced Medical Optics, Inc. Contact lens disinfection
JPS60163901A (ja) 1984-02-04 1985-08-26 Japan Synthetic Rubber Co Ltd プラズマ重合処理方法
US4536554A (en) 1984-02-22 1985-08-20 Barnes-Hind, Inc. Hydrophilic polymers and contact lenses made therefrom
GB8422950D0 (en) 1984-09-11 1984-10-17 Warne K J Hydrogel
GB8601967D0 (en) 1986-01-28 1986-03-05 Coopervision Optics Manufacturing contact lenses
US4786436A (en) 1986-01-31 1988-11-22 Bausch & Lomb Incorporated Wetting solutions for contact lenses
US4783488A (en) 1987-01-31 1988-11-08 Bausch & Lomb Incorporated Contact lens wetting solution
US5003019A (en) 1987-03-02 1991-03-26 Mitsui Petrochemical Industries, Ltd. Cyclo-olefinic random copolymer, olefinic random copolymer, and process for producing cyclo-olefinic random copolymers
US5322667A (en) 1987-03-31 1994-06-21 Sherman Pharmaceuticals, Inc. Preservative system for ophthalmic and contact lens solutions and method for cleaning disinfecting and storing contact lenses
US5141665A (en) 1987-03-31 1992-08-25 Sherman Laboratories, Inc. Cleaning, conditioning, storing and wetting system and method for rigid gas permeable contact lenses and other contact lenses
EP0315836A3 (en) 1987-10-30 1990-10-17 HÜLS AMERICA INC. (a Delaware corporation) Polyorganosiloxane based interpenetrating network polymers and methods of making
US5087392A (en) 1988-05-31 1992-02-11 Sola Usa, Inc. Method of mold contact lenses
US4983702A (en) 1988-09-28 1991-01-08 Ciba-Geigy Corporation Crosslinked siloxane-urethane polymer contact lens
DE3922546A1 (de) 1989-07-08 1991-01-17 Hoechst Ag Verfahren zur herstellung von cycloolefinpolymeren
US5157093A (en) 1990-05-10 1992-10-20 Ciba-Geigy Corporation Hydroxyethyl cellulose derivatives containing pendant (meth)acryloyl units bound through urethane groups and hydrogel contact lenses made therefrom
AU647880B2 (en) 1991-02-28 1994-03-31 Ciba-Geigy Ag Contact lenses made from thermoformable material
US5260001A (en) 1992-08-03 1993-11-09 Bausch & Lomb Incorporated Spincasting process for producing a series of contact lenses having desired shapes
US5364601A (en) 1992-12-30 1994-11-15 Bausch & Lomb Incorporated Treating of contact lenses with compositions comprising PVP-H202
ES2144525T3 (es) 1993-06-18 2000-06-16 Polymer Technology Corp Composicion para limpiar y humedecer lentes de contacto.
WO1995000620A1 (en) 1993-06-18 1995-01-05 Polymer Technology Corporation Composition for cleaning and wetting contact lenses
US5405878A (en) 1993-06-18 1995-04-11 Wilmington Partners L.P. Contact lens solution containing cationic glycoside
US5401327A (en) 1993-06-18 1995-03-28 Wilmington Partners L.P. Method of treating contact lenses
TW272976B (ja) 1993-08-06 1996-03-21 Ciba Geigy Ag
US5382599A (en) 1993-10-13 1995-01-17 Allergan, Inc. Method of inhibiting protozoan growth in eye care products using a polyvalent cation chelating agent
US5712356A (en) 1993-11-26 1998-01-27 Ciba Vision Corporation Cross-linkable copolymers and hydrogels
US5894002A (en) 1993-12-13 1999-04-13 Ciba Vision Corporation Process and apparatus for the manufacture of a contact lens
WO1995017689A1 (en) 1993-12-21 1995-06-29 Bausch & Lomb Incorporated Method for increasing hydrophilicity of contact lenses
US5843346A (en) 1994-06-30 1998-12-01 Polymer Technology Corporation Method of cast molding contact lenses
US5760100B1 (en) 1994-09-06 2000-11-14 Ciba Vision Corp Extended wear ophthalmic lens
US5665840A (en) 1994-11-18 1997-09-09 Novartis Corporation Polymeric networks from water-soluble prepolymers
US5700559A (en) 1994-12-16 1997-12-23 Advanced Surface Technology Durable hydrophilic surface coatings
EP0807270B1 (en) 1995-02-03 1999-03-31 Novartis AG Crosslinked polymers containing ester or amide groups
TW349967B (en) 1995-02-03 1999-01-11 Novartis Ag Process for producing contact lenses and a cross-linkable polyvinylalcohol used therefor
EP0733918B1 (en) 1995-03-24 2003-07-30 Ocular Research of Boston, Inc. Hydrogel lens pre-coated with lipid layer
US5656210A (en) 1995-03-31 1997-08-12 Johnson & Johnson Vision Products, Inc. Reaction injection molding as a process to prepare contact lenses
US5583463A (en) 1995-05-30 1996-12-10 Micron Technology, Inc. Redundant row fuse bank circuit
US5731087A (en) 1995-06-07 1998-03-24 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation Lubricious coatings containing polymers with vinyl and carboxylic acid moieties
US5800412A (en) 1996-10-10 1998-09-01 Sts Biopolymers, Inc. Hydrophilic coatings with hydrating agents
KR20000052663A (ko) 1996-10-21 2000-08-25 한스 루돌프 하우스, 헨리테 브룬너, 베아트리체 귄터 가교결합성 중합체
US5882687A (en) 1997-01-10 1999-03-16 Allergan Compositions and methods for storing contact lenses
TW425403B (en) 1997-02-04 2001-03-11 Novartis Ag Branched polyurethane (meth)acrylate prepolymers, opthal-mic mouldings derived therefrom and processes for their manufacture
US6221303B1 (en) 1997-02-21 2001-04-24 Novartis Ag Ophthalmic mouldings
FR2762849B1 (fr) 1997-05-05 1999-06-18 Essilor Int Solution aqueuse d'entretien des lentilles de contact
GB9711818D0 (en) 1997-06-06 1997-08-06 Bausch & Lomb Contact lens packing solutions and methods for improving the comfort of disposable contact lenses
WO1999014253A1 (en) 1997-09-16 1999-03-25 Novartis Ag Crosslinkable polyurea polymers
TW429327B (en) 1997-10-21 2001-04-11 Novartis Ag Single mould alignment
US7654728B2 (en) 1997-10-24 2010-02-02 Revalesio Corporation System and method for therapeutic application of dissolved oxygen
US6451871B1 (en) 1998-11-25 2002-09-17 Novartis Ag Methods of modifying surface characteristics
US6943203B2 (en) 1998-03-02 2005-09-13 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Soft contact lenses
US7052131B2 (en) 2001-09-10 2006-05-30 J&J Vision Care, Inc. Biomedical devices containing internal wetting agents
US6849671B2 (en) 1998-03-02 2005-02-01 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Contact lenses
US20070043140A1 (en) 1998-03-02 2007-02-22 Lorenz Kathrine O Method for the mitigation of symptoms of contact lens related dry eye
US6822016B2 (en) 2001-09-10 2004-11-23 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Biomedical devices containing internal wetting agents
US5998498A (en) 1998-03-02 1999-12-07 Johnson & Johnson Vision Products, Inc. Soft contact lenses
AU740278B2 (en) 1998-05-05 2001-11-01 Bausch & Lomb Incorporated Plasma surface treatment of silicone hydrogel contact lenses
US6348507B1 (en) 1998-05-05 2002-02-19 Bausch & Lomb Incorporated Surface treatment of silicone hydrogel contact lenses
AU4980199A (en) 1998-07-08 2000-02-01 Sunsoft Corporation Interpenetrating polymer network hydrophilic hydrogels for contact lens
US6039913A (en) 1998-08-27 2000-03-21 Novartis Ag Process for the manufacture of an ophthalmic molding
WO2000028998A1 (fr) 1998-11-16 2000-05-25 Rohto Pharmaceutical Co., Ltd. Preparations ophtalmiques liquides
EP1002807A1 (en) 1998-11-20 2000-05-24 Novartis AG Functionalized resin derived from polyallylamine
US6037328A (en) 1998-12-22 2000-03-14 Bausch & Lomb Incorporated Method and composition for rewetting and preventing deposits on contact lens
US6274133B1 (en) 1998-12-22 2001-08-14 Bausch & Lomb Incorporated Method for treating extended-wear contact lenses in the eyes
US6630243B2 (en) 1999-05-20 2003-10-07 Bausch & Lomb Incorporated Surface treatment of silicone hydrogel contact lenses comprising hydrophilic polymer chains attached to an intermediate carbon coating
US6482799B1 (en) 1999-05-25 2002-11-19 The Regents Of The University Of California Self-preserving multipurpose ophthalmic solutions incorporating a polypeptide antimicrobial
US6207328B1 (en) * 1999-08-23 2001-03-27 United Microelectronics Corp. Method of forming a phase shift mask
EP1214883B1 (en) 1999-09-20 2003-11-26 Menicon Co., Ltd. Liquid preparation for contact lenses
DE60043907D1 (de) 1999-10-07 2010-04-08 Johnson & Johnson Vision Care Weiche Kontaktlinsen
WO2001034312A1 (en) 1999-11-05 2001-05-17 Bausch & Lomb Incorporated Surface treatment of non-plasma treated silicone hydrogel contact lenses
EP1235639A1 (en) 1999-12-08 2002-09-04 The Procter & Gamble Company Compositions including ether-capped poly(oxyalkylated) alcohol wetting agents
US6793973B2 (en) 2000-02-04 2004-09-21 Novartis Ag Single-dip process for achieving a layer-by-layer-like coating
US6719929B2 (en) 2000-02-04 2004-04-13 Novartis Ag Method for modifying a surface
ES2222373T3 (es) 2000-03-24 2005-02-01 Novartis Ag Prepolimeros reticulares o polimerizables.
US6689480B2 (en) 2000-05-10 2004-02-10 Toray Industries, Inc. Surface-treated plastic article and method of surface treatment
US6589665B2 (en) 2000-05-30 2003-07-08 Novartis Ag Coated articles
US6428839B1 (en) 2000-06-02 2002-08-06 Bausch & Lomb Incorporated Surface treatment of medical device
SK2152003A3 (en) 2000-08-24 2003-08-05 Novartis Ag Process for surface modifying substrates and modified substrates resulting therefrom
US6852353B2 (en) 2000-08-24 2005-02-08 Novartis Ag Process for surface modifying substrates and modified substrates resulting therefrom
US20020182315A1 (en) 2000-11-01 2002-12-05 Heiler David J. Surface treatment of non-plasma treated silicone hydrogel contact lenses
US9492582B2 (en) 2000-11-08 2016-11-15 Fxs Ventures, Llc Ophthalmic and contact lens solutions containing simple saccharides as preservative enhancers
DK1339418T3 (da) 2000-11-08 2009-12-14 Fxs Ventures Llc Forbedret ophthalmiske og kontaktlinseoplösninger indeholdende simple saccharider som konserverende forstærkere
US6634748B1 (en) 2000-11-15 2003-10-21 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Methods of stabilizing silicone hydrogels against hydrolytic degradation
US6867172B2 (en) 2000-12-07 2005-03-15 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Methods of inhibiting the adherence of lenses to their packaging
US6531432B2 (en) 2000-12-07 2003-03-11 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Contact lens packaging solutions
US20020115578A1 (en) 2000-12-14 2002-08-22 Groemminger Suzanne F. Composition for cleaning and wetting contact lenses
US6805836B2 (en) 2000-12-15 2004-10-19 Bausch & Lomb Incorporated Prevention of preservative uptake into biomaterials
US6702983B2 (en) 2001-05-15 2004-03-09 Bausch & Lomb Incorporated Low ionic strength method and composition for reducing bacterial attachment to biomaterials
US6815074B2 (en) 2001-05-30 2004-11-09 Novartis Ag Polymeric materials for making contact lenses
US6811805B2 (en) 2001-05-30 2004-11-02 Novatis Ag Method for applying a coating
US6827966B2 (en) 2001-05-30 2004-12-07 Novartis Ag Diffusion-controllable coatings on medical device
US20030095230A1 (en) 2001-08-02 2003-05-22 Neely Frank L. Antimicrobial lenses and methods of their use related patent applications
US6528464B1 (en) 2001-08-17 2003-03-04 Bausch & Lomb Incorporated Composition and method for inhibiting uptake of biguanide antimicrobials by hydrogels
JP5080717B2 (ja) 2001-10-11 2012-11-21 テクノア エイペックス カンパニー 動的架橋された熱可塑性エラストマーの製造方法
US6759491B2 (en) 2001-10-12 2004-07-06 Carnegie Mellon University Simultaneous reverse and normal initiation of ATRP
US6617291B1 (en) 2001-11-08 2003-09-09 Francis X. Smith Ophthalmic and contact lens solutions
US7402318B2 (en) 2001-11-14 2008-07-22 Novartis Ag Medical devices having antimicrobial coatings thereon
US20040028645A1 (en) 2001-12-13 2004-02-12 Masood Chowhan Artificial tear composition adapted to be used with contact lenses
TWI255224B (en) 2002-01-09 2006-05-21 Novartis Ag Polymeric articles having a lubricious coating and method for making the same
TW200304385A (en) 2002-03-13 2003-10-01 Novartis Ag Materials containing multiple layers of vesicles
DE60317797T2 (de) 2002-08-14 2008-10-30 Novartis Ag Strahlungshärtbare prepolymere
US6896926B2 (en) 2002-09-11 2005-05-24 Novartis Ag Method for applying an LbL coating onto a medical device
US8172395B2 (en) 2002-12-03 2012-05-08 Novartis Ag Medical devices having antimicrobial coatings thereon
US20060073185A1 (en) 2002-12-13 2006-04-06 Bausch & Lomb Incorporated Method and composition for contact lenses
US20040115270A1 (en) 2002-12-13 2004-06-17 Dharmendra Jani Absorption and controlled release of polyethers from hydrogel biomaterials
US20040120982A1 (en) 2002-12-19 2004-06-24 Zanini Diana Biomedical devices with coatings attached via latent reactive components
US20040119176A1 (en) 2002-12-23 2004-06-24 Bausch & Lomb Incorporated Method for manufacturing lenses
AU2003296355B2 (en) 2002-12-23 2010-09-02 Johnson & Johnson Vision Care Inc. Medical device packages containing additives
US8425926B2 (en) 2003-07-16 2013-04-23 Yongxing Qiu Antimicrobial medical devices
US7416737B2 (en) 2003-11-18 2008-08-26 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Antimicrobial lenses, processes to prepare them and methods of their use
US7977430B2 (en) 2003-11-25 2011-07-12 Novartis Ag Crosslinkable polyurea prepolymers
US7165839B2 (en) 2003-12-19 2007-01-23 Novartis Ag Method for producing tinted contact lenses
US7786185B2 (en) 2004-03-05 2010-08-31 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Wettable hydrogels comprising acyclic polyamides
US9248614B2 (en) 2004-06-30 2016-02-02 Novartis Ag Method for lathing silicone hydrogel lenses
SG155241A1 (en) 2004-08-27 2009-09-30 Asahikasei Aime Co Ltd Silicone hydrogel contact lenses
US7247692B2 (en) 2004-09-30 2007-07-24 Johnson & Johnson Vision Care, Inc. Biomedical devices containing amphiphilic block copolymers
EP1863543B1 (en) 2005-02-14 2022-11-02 Johnson and Johnson Vision Care, Inc. A comfortable ophthalmic device and methods of its production
PT2038310E (pt) 2006-07-12 2010-08-25 Novartis Ag Copolímeros reticuláveis por via actínica para o fabrico de lentes de contacto

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02124523A (ja) * 1988-09-28 1990-05-11 Ciba Geigy Ag 親水性表面を有する成形重合体およびその製造方法
JP2003528183A (ja) * 2000-03-22 2003-09-24 ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド 内部湿潤剤を含むヒドロゲル
JP2005520703A (ja) * 2001-08-02 2005-07-14 ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド モールドトランスファーによる物品のコーティング方法
JP2005538767A (ja) * 2002-09-11 2005-12-22 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト LbLコーティングされた医療用デバイスおよびそれを製造する方法
JP2006513743A (ja) * 2002-12-19 2006-04-27 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト 抗菌コーティングを有する医用デバイスの製造方法
JP2008536179A (ja) * 2005-04-08 2008-09-04 ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド 調光コンタクトレンズおよびその製造法

Cited By (38)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014238609A (ja) * 2008-12-18 2014-12-18 ノバルティス アーゲー シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの製造方法
WO2011102356A1 (ja) 2010-02-16 2011-08-25 東レ株式会社 低含水性軟質眼用レンズおよびその製造方法
KR20130006610A (ko) 2010-02-16 2013-01-17 도레이 카부시키가이샤 저함수성 연질 안구용 렌즈 및 그의 제조 방법
US9297930B2 (en) 2010-02-16 2016-03-29 Toray Industries, Inc. Low water content soft lens for eye, and method for producing the same
US9046644B2 (en) 2010-02-16 2015-06-02 Toray Industries, Inc. Low water content soft lens for eye, and method for producing the same
KR20170125126A (ko) * 2010-07-30 2017-11-13 노파르티스 아게 수분이 풍부한 표면을 갖는 실리콘 히드로겔 렌즈
KR20200111273A (ko) * 2010-07-30 2020-09-28 알콘 인코포레이티드 수분이 풍부한 표면을 갖는 실리콘 히드로겔 렌즈
JP2013533517A (ja) * 2010-07-30 2013-08-22 ノバルティス アーゲー 水分含量の多い表面を有するシリコーンヒドロゲルレンズ
JP2013190822A (ja) * 2010-07-30 2013-09-26 Novartis Ag 水分含量の多い表面を有するシリコーンヒドロゲルレンズ
JP7250826B2 (ja) 2010-07-30 2023-04-03 アルコン インク. 水分含量の多い表面を有するシリコーンヒドロゲルレンズ
KR102411923B1 (ko) 2010-07-30 2022-06-22 알콘 인코포레이티드 수분이 풍부한 표면을 갖는 실리콘 히드로겔 렌즈
KR20210075210A (ko) * 2010-07-30 2021-06-22 알콘 인코포레이티드 수분이 풍부한 표면을 갖는 실리콘 히드로겔 렌즈
KR102266815B1 (ko) 2010-07-30 2021-06-18 알콘 인코포레이티드 수분이 풍부한 표면을 갖는 실리콘 히드로겔 렌즈
JP2021060623A (ja) * 2010-07-30 2021-04-15 アルコン インク. 水分含量の多い表面を有するシリコーンヒドロゲルレンズ
KR20210018960A (ko) * 2010-07-30 2021-02-18 알콘 인코포레이티드 수분이 풍부한 표면을 갖는 실리콘 히드로겔 렌즈
KR102215955B1 (ko) 2010-07-30 2021-02-16 알콘 인코포레이티드 수분이 풍부한 표면을 갖는 실리콘 히드로겔 렌즈
KR102104222B1 (ko) 2010-07-30 2020-04-24 알콘 인코포레이티드 수분이 풍부한 표면을 갖는 실리콘 히드로겔 렌즈
KR101795983B1 (ko) * 2010-07-30 2017-11-08 노파르티스 아게 수분이 풍부한 표면을 갖는 실리콘 히드로겔 렌즈
KR20200044132A (ko) * 2010-07-30 2020-04-28 알콘 인코포레이티드 수분이 풍부한 표면을 갖는 실리콘 히드로겔 렌즈
KR101800059B1 (ko) * 2010-07-30 2017-11-21 노파르티스 아게 수분이 풍부한 표면을 갖는 실리콘 히드로겔 렌즈
KR101889246B1 (ko) 2010-07-30 2018-08-16 노파르티스 아게 수분이 풍부한 표면을 갖는 실리콘 히드로겔 렌즈
KR20180093097A (ko) * 2010-07-30 2018-08-20 노파르티스 아게 수분이 풍부한 표면을 갖는 실리콘 히드로겔 렌즈
KR102159909B1 (ko) 2010-07-30 2020-09-25 알콘 인코포레이티드 수분이 풍부한 표면을 갖는 실리콘 히드로겔 렌즈
KR101990757B1 (ko) 2010-07-30 2019-06-18 노파르티스 아게 수분이 풍부한 표면을 갖는 실리콘 히드로겔 렌즈
KR20190069619A (ko) * 2010-07-30 2019-06-19 노파르티스 아게 수분이 풍부한 표면을 갖는 실리콘 히드로겔 렌즈
JP2012037647A (ja) * 2010-08-05 2012-02-23 Seed Co Ltd コンタクトレンズ及びその製造方法
JP2016218468A (ja) * 2011-06-09 2016-12-22 ノバルティス アーゲー ナノテクスチャー表面を持つシリコーンヒドロゲルレンズ
US10591749B2 (en) 2011-08-17 2020-03-17 Toray Industries, Inc. Medical device, combination of coating solutions, and method for producing medical device
EP3598212A1 (en) 2011-08-17 2020-01-22 Toray Industries, Inc. Contact lens, and method for producing same
US9753187B2 (en) 2011-08-17 2017-09-05 Toray Industries, Inc. Low hydrous soft ophthalmic lens and method for manufacturing the same
US9632212B2 (en) 2011-08-17 2017-04-25 Toray Industries, Inc. Medical device and method for producing the same
WO2013024799A1 (ja) 2011-08-17 2013-02-21 東レ株式会社 医療デバイス、コーティング溶液の組合せおよび医療デバイスの製造方法
US9377562B2 (en) 2011-08-17 2016-06-28 Toray Industries, Inc. Medical device, and method for producing same
WO2013024880A1 (ja) 2011-08-17 2013-02-21 東レ株式会社 低含水性軟質眼用レンズおよびその製造方法
WO2013024856A1 (ja) 2011-08-17 2013-02-21 東レ株式会社 医療デバイスおよびその製造方法
JPWO2013024801A1 (ja) * 2011-08-17 2015-03-05 東レ株式会社 医療デバイスおよびその製造方法
WO2013024801A1 (ja) 2011-08-17 2013-02-21 東レ株式会社 医療デバイスおよびその製造方法
JP2018199803A (ja) * 2017-05-25 2018-12-20 ペガヴィジョン コーポレーションPegavision Corporation 水溶性シリコーンマクロマー、シリコーンハイドロゲル組成物、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP2029349A2 (en) 2009-03-04
DE602007008891D1 (de) 2010-10-14
WO2007146137A3 (en) 2008-02-14
WO2007146137A2 (en) 2007-12-21
EP2029349B1 (en) 2010-09-01
CA2644791A1 (en) 2007-12-21
US20080174035A1 (en) 2008-07-24
JP5064498B2 (ja) 2012-10-31
ATE479539T1 (de) 2010-09-15
CA2644791C (en) 2013-11-26
US7858000B2 (en) 2010-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5064498B2 (ja) 良好なコーティング耐久性を有するシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するための方法
US8044112B2 (en) Method for applying a coating onto a silicone hydrogel lens
EP2109784B2 (en) Antimicrobial medical devices including silver nanoparticles
KR101545757B1 (ko) 하이드로겔 콘택트 렌즈의 제조 방법
CN111386478B (zh) 周抛和月抛水梯度接触镜片
KR20180093952A (ko) 실리콘 하이드로겔 콘택트 렌즈 상에 안정한 코팅을 적용하기 위한 방법
EP2263108A2 (en) Coating process for ophthalmic lenses
TW201938712A (zh) 可易於使用之聚矽氧水凝膠隱形鏡片

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100524

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100524

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120627

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120724

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120808

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5064498

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150817

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250