JP2009529408A - 二酸化炭素隔離物質およびプロセス - Google Patents

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Abstract

本発明は、二酸化炭素を含む産業廃出流体流に存在する二酸化炭素の隔離および/または削減方法およびシステムを提供する。第1成分、第2成分(第1成分とは異なる)、および好ましくは水を含むスクラビング材が、廃出流体流と接触する。第1成分は、酸化カルシウム源およびアルカリ金属イオン源を含む。第2成分は、1つ以上の反応性ケイ酸塩化合物を有するスラグを含む。燃焼源、石灰および/またはセメント窯、鉄および/または鋼鉄炉などによって生じる排ガスからの二酸化炭素削減方法が提供される。二酸化炭素放出軽減システムもまた開示される。産業副産物のリサイクル方法がさらに提供される。

Description

発明の詳細な説明
分野
本発明は放出物の軽減プロセスに関し、特に二酸化炭素含有流体流から二酸化炭素を隔離するプロセスに関する。
背景
本節の記載は単に本発明に関する背景情報を与えるだけであり、先行技術を構成しない。
地球規模の気候変化(すなわち地球温暖化)は、グリーンハウスガスの人為的放出によって引起されると考えられる。地球温暖化効果のモデリングは、温度および海水位の地球規模の上昇、天候パターンの変化、ならびに洪水および干ばつを含むより極端な天気事象を予測する。グリーンハウスガスは、二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、水蒸気、オゾンおよびペルフルオロカーボン/クロロフルオロカーボンを含む。二酸化炭素が2000年の米国におけるグリーンハウスガス放出物の約84%を占めたと推定されている。二酸化炭素(CO)および他の有害大気汚染物質の放出速度は、経済産業成長と高度に相関し、1800年代半ばから顕著に増大してきた。COは通常、炭化水素、化石燃料の燃焼によって、ならびに/またはセメント、石灰、鉄および鋼鉄の製造を含む、二酸化炭素副産物を生じさせる種々の産業プロセスによって発生する。米国の環境保護庁(EPA)および国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、燃料燃焼(大部分は自動車および発電プラントを含む)と他の工業原とに基づいて放出物を分類している。米国における人為的CO放出の97%は、発電プラント、焼却炉および自動車などの化石燃料燃焼源に起因する。他の顕著な二酸化炭素の点源は、セメント、石灰および鉄/鋼鉄製造所を含み、これらはすべて、反応副産物として、かつ炭化水素燃料の燃焼によって、プロセス中に大量のCOを発生する。
COは、不所望のグリーンハウスガスであることに加えて、まったく燃焼値のない希釈剤であるので、稼動上の問題および経済問題を生じさせる可能性を有する。COは酸性ガスであり、いくつかの合金に対して完全に腐食性であり得る炭酸を生じるので、水の存在下での腐食問題を生じさせ得る。
京都議定書などの国際協定を通じて、多くの国々が、COを含む種々のグリーンハウスガスの放出の削減に誓約している。米国においては伝統的に、微粒子物質、硫黄酸化物および窒素酸化物などの規制大気汚染物質の放出を効果的に削減するための装置の開発に多大な焦点が当てられてきた。しかし、規制されていないCOの放出に関する軽減技術の開発は、他の制御技術に遅れてきた。しかし、種々の国々が、種々のグリーンハウスガス、特にCOの発生を制限する規制および取引プログラムを履行するにつれて、より効果的かつ安価なCO軽減技術の必要性が持ち上がっている。
ガス流からのCOの既存の除去方法は、特定の溶媒系(アミン除去)、メンブレン分離、極低温分別および/または分子篩を用いる吸着による化学的吸収/吸着を含む。使い捨てシステムにおいては、活性物質がリアクタ/スクラバを1度通過し、その後廃棄される。1回限りの使用システムは、より多くの使用済み活性物質の廃棄に関連する、追加費用および維持のために、あまり所望されない。活性物質を再生する再生システムが設計され、活性物質を、リアクタを介する次の生産的過程に適したものとする。ゼオライトおよび活性炭などの分子篩は、高圧および/または低温での1つ以上のガスの選択的吸着によってガス混合物を分離することでガス流から不所望の成分を除去する、再生式の圧力スイング吸着(PSA)または温度スイング吸着システムにおいて使用される。捕捉された不純物はその後、吸着剤システムの圧力を下げるか温度を上げる(ゆえにシステムは高圧から低圧へ、または低温から高温へと「スイング」する)ことによって脱着される。脱着工程は、後の吸着工程中の再使用のために吸着剤を再生する。PSAシステムは通常、ガス流が通過する複数の吸着ベッドを有し、選択したガス種の分離を可能とする。上述の各プロセスは、高い資本投資および稼働コスト、ならびに場合によっては比較的低い処理能力および低い除去効率を含む欠点を有する。そのようなシステムは、種々の用途にとって、特に高量の二酸化炭素および他の放出物を生じさせる高生産性製造施設にとって、潜在的にひどくコストがかかる。
ゆえに、効率的なやり方で固定源の燃焼排ガスからのCO放出を削減し、さらにコスト効率のよいプロセスの必要性が存在する。さらに、CO放出軽減装置は、好ましくは、工業用途に関連して高い流量を処理すると同時に所望の除去効率を達成することができる。好ましくは、そのような軽減プロセスは再生式であり、リサイクルを採用して持続的な開発イニシアチブを具現する。
要約
種々の態様において、本発明は、二酸化炭素含有産業廃出流体流に存在する汚染物質としての二酸化炭素を隔離する方法を提供する。1つの態様において、方法は、該流体流とスクラビング材とを接触させることによって流体流の二酸化炭素量を削減することを含む。スクラビング材は、第1成分および第2成分を含む。ある態様において、反応は水の存在下(たとえば、スラリ中または半乾性形態)で行われる。第1成分は、第2成分と異なる。さらに、第1成分は酸化カルシウム源およびアルカリ金属イオン源を含み、第2成分は1つ以上の反応性ケイ酸塩化合物を有するスラグを含む。
ある態様において、第1成分は、セメント窯粉塵(CKD)、石灰窯粉塵(LKD)、テンサイ石灰、クリンカ粉塵、消石灰、生石灰、およびそれらの混合物から成る群から選ばれる物質を含む。いくつかの実施形態において、第2成分は、高炉スラグ、鋼鉄スラグ、およびそれらの混合物から成る群から選ばれる物質を含む。適切なスラグ材の例は、高炉徐冷スラグ、粒状高炉スラグ、微粒状高炉スラグ、膨張および/またはペレット化高炉スラグ、塩基性酸素転炉鋼鉄スラグ、平炉鋼鉄スラグ、アーク炉鋼鉄スラグ、およびそれらのあらゆる混合物を含む。第2成分は任意で、ステンレス鋼を製造および/または処理する炉から由来するステンレス鋼スラグを含む。ある実施形態において、第1成分はセメント窯粉塵(CKD)を含み、第2成分はステンレス鋼スラグを含む。種々の態様において、本方法は、炭酸カルシウムおよび使用済みスクラビング材含有生成物を産生する。ある実施形態において、炭酸カルシウム生成物は産業プロセスにおいて原料としてリサイクルされる。そのようなリサイクルの1つの例は、セメント製造または石灰製造のための原料として炭酸カルシウム生成物を使用することである。炭酸カルシウム生成物は任意で、鉄および/または鋼鉄処理中にフラックス材として使用され得る。
種々の態様において、二酸化炭素隔離物質スラリが、二酸化炭素含有流体流から二酸化炭素を除去するために提供される。スラリは、第1成分、第2成分および水を含む。第1成分は、セメント窯粉塵、石灰窯粉塵、テンサイ石灰、クリンカ粉塵、生石灰、消石灰、およびそれらの混合物から成る群から選ばれる1つ以上の物質を含む。第2成分は、反応性ケイ酸塩源を有するスラグを含む。スラリは、約500μm以下の平均最大粒径および約1000cm/g以上の平均表面積を有する粒子を含む。
さらに他の実施形態において、二酸化炭素隔離物質が、二酸化炭素含有流体流から二酸化炭素を除去するためにスラリの形態で提供される。スラリは、セメント窯粉塵(CKD)を含む第1成分、および反応性ケイ酸塩源を有するスラグを含む第2成分、を含む。スラリはまた、水を含む。スラリは、約500μm以下の平均最大粒径および約1000cm/g以上の平均表面積を有する粒子を含む。
別の態様において、本発明は二酸化炭素放出物軽減システムを提供する。本システムは、反応チャンバを含む。反応チャンバは、流体注入口、スラリ注入口、混合領域、流体放出口およびスラリ放出口を有する。二酸化炭素含有廃出流が反応チャンバと流体連通し、流体注入口を介して反応チャンバに導入される。さらに、スラリ源が反応チャンバと流体連通する。スラリ源からのスラリは、スラリ注入口を介して反応チャンバに導入される。さらに、混合領域はスラリおよび廃出流の乱流混合を提供する。反応チャンバは、廃出流を処理して少なくとも約30%だけ二酸化炭素量を削減するに足る滞留時間を与えるような容積を有する。スラリは、酸化カルシウム源およびアルカリ金属イオン源を含む第1成分、反応性ケイ酸塩源を有するスラグを含む第2成分、ならびに水を含む。使用済みスラリおよび/または炭酸カルシウム生成物が、スラリ放出口を介して反応チャンバから除去される。
他の実施形態において、産業副産物のリサイクル方法が提供される。二酸化炭素スクラビング材は、第1製造成分と第2製造成分とを混合することによって形成される。第1成分は、酸化カルシウム源およびアルカリ金属イオン源を含む。第2成分は、1つ以上の反応性ケイ酸塩化合物を有するスラグを含む。二酸化炭素を含む、産業プロセスにおいて生じた廃出流はその後スクラビング材と接触する。産業プロセスなどにおいて有利に再利用することができる炭酸カルシウム含有生成物が生じる。ある実施形態において、接触後および産生後、スクラビング材は使用済みであり、使用済みスクラビング材の少なくとも一部は、フレッシュな第1製造成分およびフレッシュな第2製造成分と混合される。
他の種々の態様において、本発明は、固定燃焼源(たとえばボイラ、焼却炉)、セメント窯、石灰窯、鉄炉および鋼鉄炉によって生じる廃出流から二酸化炭素放出物を削減する方法を提供する。このようにして、本発明の種々の態様が、二酸化炭素放出物を除去し、ゆえにグリーンハウスガス放出物を制御し、さらに少なくとも1つの産業副産物、好ましくは複数の副産物物質をリサイクルして有用な生成物を形成するのに効果的な手段を提供する。
さらなる適用領域は、ここで与えられる記載から明らかとなるであろう。記載および具体的な例は、説明のためだけのものであり、本発明の範囲を限定することを意図していないことが理解されるべきである。
ここに記載される図面は説明のためだけのものであり、本発明の範囲を限定することを決して意図していない。
発明の詳細な説明
以下の記載は本質的に単なる例であり、本発明、用途または使用を限定することを意図していない。図面を通じて、一致する参照符号は類似または一致する部品および特徴を示すと理解されるべきである。
種々の態様において、本発明の教示は、流体流の気相から二酸化炭素を隔離または除去することによって流体流に存在する気体の二酸化炭素量を削減するためのプロセスを提供する。ある実施形態において、流体流はガスおよび/または蒸気を含むが、輸送微粒子、液滴および/またはエアロゾルなどの輸送固体および/または液体をも有し得る。種々の実施形態において、流体流は産業プロセスにおいて生じた廃出流または排気流である。流体流は、二酸化炭素を除去する二酸化炭素スクラビング材または隔離材と接触される。スクラビング材との接触後、流体流中に存在する二酸化炭素量は減少する。ある実施形態に
おいて、二酸化炭素はスクラビング材と反応して、以下に詳細に記載される有用な製品を形成する。
種々の態様において、スクラビング材は第1成分、第2成分および水を含む。第1成分は第2成分と異なる。種々の実施形態において、第1成分は酸化カルシウム源およびアルカリ金属イオン源を含む。第2成分は1つ以上の反応性ケイ酸塩化合物を有するスラグを含む。スクラビング材は二酸化炭素と反応して、炭酸カルシウムおよび使用済みスクラビング材を含む生成物を形成する。
種々の実施形態において、スクラビング材の第1成分は酸化カルシウム(CaO)を含む。さらに、第1成分はまた、たとえばナトリウムおよび/またはカリウムイオンなどのアルカリ金属イオン源を含む。ある実施形態において、第1成分は、産業プロセスにおいて産生または製造される物質を含む。以下に詳細に記載されるように、再利用しなければ廃棄、蓄積または埋立てられる廃棄物の有効再利用を採用する実施形態もある。しかし、酸化カルシウムおよびアルカリ金属イオンの種々の適当な源は、鉱物などの天然素材であるか、製造された商品であり得る。種々の態様において、第1成分は、セメント窯粉塵、石灰窯粉塵、テンサイ石灰、クリンカ粉塵、消石灰、生石灰およびそれらのあらゆる混合物から成る群から選ばれる物質を含む。そのような混合物は2つ以上の成分のあらゆる組合せを包含する。ある実施形態において、第1成分は、セメント窯粉塵、石灰窯粉塵、テンサイ石灰およびそれらの混合物から成る群から選ばれる物質を含む。他の実施形態において、第1成分は石灰窯粉塵を含む。ある実施形態において、第1成分はセメント窯粉塵を含む。そのような非限定の物質は、スクラビング材における使用に適した酸化カルシウムおよびアルカリ金属イオン源である。第1成分は、一例として、廃水処理プラントスラッジ、パルプおよび紙スラッジ、炭化カルシウム製造副産物ならびに当業者に周知の酸化カルシウムおよびアルカリ金属イオンを与える他の物質を含む、他の酸化カルシウムおよびアルカリ金属イオン源を含み得る。
当業者によって認識されるように、酸化カルシウムおよびアルカリ金属イオン源の多くは、製造される特定のプロセス、源を製造するのに使われる原料および燃料の特定の組成、物質が貯蔵または蓄積される状態および期間、ならびに種々の他の要因に応じて、様々な組成を有し得る。
この関連で、いくつかの実施形態において、第1成分は好ましくは、CaO、KO、NaOおよびそれらの混合物から成る群から選ばれる1つ以上の活性成分を含む。ある実施形態において、第1成分は、CaO、NaO、KOおよびそれらの混合物から成る群から選ばれる1つ以上の活性成分を含み、スクラビング材に存在する活性成分の総量は約30重量%〜約60重量%である。第1成分は酸化カルシウムおよび酸化アルカリに加えて追加の活性化合物を任意で含み、そのような活性成分は上で列挙されたものに限定されない。
ある態様において、第1成分は約30重量%以上の酸化カルシウム(CaO)を含む。ここで用いられるすべての割合は、特に指示のある場合を除いて重量ベースである。ここで記載される種々の物質の化学組成は、蛍光X線技術によって通常決定される元素分析から計算される単純酸化物に関して表わされることが注目されるべきである。種々の単純酸化物は、物質においてより複合的な化合物中にしばしば存在するだろうが、酸化物分析は各組成物の注目する化合物の濃度を表すのに有用な方法である。
いくつかの実施形態において、第1成分は約3重量%以上の遊離石灰(遊離CaO)を含む。「遊離石灰」は、水との水和反応に直ちに使用され得る物質中の遊離酸化カルシウム(遊離CaO)を表す。非消石灰は生石灰とも呼ばれ、水との反応を受け得る、すなわ
ち消和し得る高濃度の脱水(遊離)石灰すなわち酸化カルシウム(CaO)を含む。一方、消和すなわち水和された石灰は、すでに水と反応してCa(OH)を形成している。遊離石灰含有量はしばしば、酸化カルシウム含有物質の反応性の指標として用いられる。本発明のある実施形態において、遊離石灰は約5%以上であり得る。
いくつかの実施形態において、第1成分は好ましくは、酸化ナトリウム(NaO)および/または酸化カリウム(KO)の形態の、約1重量%以上の量のアルカリイオン源を含む。硫酸アニオンなどの種々の錯アニオンと錯体形成するアルカリ金属イオンもあるが、アルカリ含有量の通常の分析はアルカリ金属酸化物と硫酸アニオンとを別個に表わすことが注目されるべきである。ある実施形態において、酸化ナトリウム(NaO)および/または酸化カリウム(KO)の形態のアルカリイオン源の量は、約3重量%以上、任意で約4重量%以上である。種々のポゾラン物質および/またはセメント系物質のアルカリ含有量はまた、等式
z=x+(0.658・y)(等式1)
によって計算されるNaOおよびKOの両方の存在を説明するナトリウム当量Naとして表すことができ、zはナトリウム当量Naであり、xは組成物中に存在するNaOの重量パーセントであり、yは組成物中に存在するKOの重量パーセントである。そのようなナトリウム当量Naは、0.01重量%超から、約1重量%以上まで、任意で約2重量%以上まで、任意で約3重量%以上まで、いくつかの実施形態において約5重量%以上までにおよび得る。
以下で詳細に議論されるように、アルカリ金属イオンは、二酸化炭素とのスクラビング材反応において、より早い反応速度をもたらし、かつ好ましい製品の形成を助けると考えられる高pHを与えるなど、スクラビング材に所望の反応条件を推進する。
ある実施形態において、第1成分は、不純物および希釈剤を除いて、表1に記載の組成を有する。
Figure 2009529408
いくつかの実施形態において、第1成分は好ましくは、ポルトランドセメント製造中にセメント窯または関連の処理装置内で生じた副産物を通常表すセメント窯粉塵(CKD)を含む。ポルトランドセメントは湿式プロセス窯または乾式プロセス窯において製造される。湿式プロセスと乾式プロセスとは異なるが、両プロセスとも原料を複数段階で加熱する。セメント製造原料は、カルシウム、シリカ、鉄およびアルミナ源を含み、通常石灰石、ならびにたとえばクレイ、砂および/または頁岩などの他の種々の物質を含む。
セメント製造の第1の段階は、原料からあらゆる水分を除去し、水和物水を除去し、物質温度をおおよそ1500°F(おおよそ800°C)にまで上昇させる前加熱段階である。第2段階は、約1500°F〜2000°F(おおよそ1100°C)で通常起こる焼成段階であり、石灰石(CaCO)は、焼成反応中に二酸化炭素(CO)を除去す
ることによって石灰(CaO)に変換される。原料はその後、燃焼帯の約2500°F〜3000°F(おおよそ1400°C〜1650°C)の最大温度にまで加熱され、原料は実質的に溶解流動し、ケイ酸三カルシウム、ケイ酸二カルシウム、アルミン酸三カルシウムおよび鉄アルミン酸四カルシウムなどの無機化合物を形成する。ポルトランドセメント製品の典型的な分析は、おおよそ65〜70%のCaO、20%のSiO、5%のAl、4%のFeとともに、より少量の、マグネシウム、硫黄、カリウム、ナトリウムなどの酸化物などの他の化合物を含むことを示す。溶解された原料は、冷却されて小塊の中間産物に凝固し、これは「クリンカ」として周知であり、その後窯から除去される。クリンカはその後粉末にされ、他の添加物(固化遅延剤、石膏など)と混合されてポルトランドセメントを形成し、ポルトランドセメントはその後、砂利および水と混合されてコンクリートを形成することができる。
一般に、CKDは窯、前処理装置および/または材料ハンドリングシステムの異なる領域で生じた、たとえばクリンカ粉塵、部分的ないし完全に焼成された材料の粉塵および原料(水和および脱水)粉塵を含む、異なる粒子の組合せを含む。当業者によって認識されるように、CKDの組成は使用される原料および燃料、製造および処理状態、ならびにセメント製造プロセス内のCKDの収集地点に基づいて変化する。CKDは、窯流出(すなわち排出)流、クリンカクーラ流出、前か焼炉流出、エアー汚染制御装置などから収集される粉塵または粒子状物質を含み得る。クリンカクーラ粉塵とは窯のクリンカクーラ領域で収集された粉塵を表し、ポルトランドセメントに非常によく似た化学組成を通常有する。
CKD組成は窯が異なると変化するだろうが、CKDは通常、クリンカおよび焼成材料の粉塵の存在によって、少なくとも幾分のセメント質および/またはポゾラン特性を有する。典型的なCKD組成物は、ケイ酸三カルシウム、ケイ酸二カルシウムを含むケイ酸塩などのケイ素含有化合物、アルミン酸三カルシウムを含むアルミン酸塩などのアルミニウム含有化合物、ならびにアルミノフェライト四カルシウムを含むフェライトなどの鉄含有化合物を含む。CKDは通常比較的高い量の酸化カルシウム(CaO)を含有する。典型的なCKD組成物は、約10〜60重量%の、任意で約25〜約50重量%の、および任意で約30〜約55重量%の酸化カルシウムを含有する。いくつかの実施形態において、CKDは、約1〜約10%の、任意で約1〜約5%の、およびいくつかの実施形態において約3〜約5%の濃度の遊離石灰を含有する。さらに、CKDは通常、約0.1〜約10重量%、任意で約0.2〜約5重量%のナトリウムおよびカリウムアルカリ金属イオンをそれぞれ含む。CKDはとりわけ、追加のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンおよび硫黄を含む化合物を含み得る。CKDはまた通常、約10〜約20重量%のシリカ(SiO)、約2〜約7重量%のアルミナ(Al)および約1〜約3重量%の酸化鉄(Fe)を含む。
典型的なCKD粉塵は、約2.6〜2.8に及ぶ比重、約0.30mm(300μm)の最大粒径、および約4,600〜約14,000cm/gに及ぶブレーン粉末度(比表面積)を有する。
ある実施形態において、本発明のスクラビング材の第1成分は、石灰(すなわち生石灰)または石灰窯粉塵(LKD)を含む。LKDは石灰製造由来の副産物である。LKDは石灰窯または関連の処理装置から収集される粉塵または粒子状物質である。製造された石灰は高カルシウム石灰またはドロマイト石灰として分類することができ、LKDはそれを形成するプロセスに基づいて変化する。石灰はしばしば、炭酸カルシウム(CaCO)などのカルサイト(calcitic)原料を加熱して行われる焼成反応によって産生されて、遊離石灰CaOおよび二酸化炭素(CO)を形成する。高カルシウム石灰は、高濃度の酸化カルシウムと、通常アルミニウム含有化合物および鉄含有化合物を含む、幾分の不純物
とを有する。高カルシウム石灰は通常、高純度の炭酸カルシウムから形成される(約95%以上の純度)。高カルシウム石灰処理由来のLKD製品中の典型的な酸化カルシウム含有量は、石灰製品自身の酸化カルシウム濃度と類似しており、約75重量%以上、任意で約85重量%以上であり得、ある場合では約90重量%以上のこともあり得る。いくつかの石灰製造において、ドロマイト(CaCO・MgCO)は加熱によって分解されて主に酸化カルシウム(CaO)および酸化マグネシウム(MgO)を生じ、ドロマイト石灰として知られるものを形成する。ドロマイト石灰処理によって生じた石灰またはLKDにおいて、酸化カルシウムは約45重量%以上、任意で約50重量%以上、およびある実施形態では約55重量%以上で存在し得る。石灰およびLKDは行われた石灰処理のタイプに基づいて変化するが、一般に比較的高濃度の遊離石灰を有する。そのような石灰またはLKD中の典型的な遊離石灰量は約10〜50%であり、任意で約20〜約40%である。
さらに、LKDおよび石灰製品は通常、約0.01〜約1重量%、および任意で約0.03〜約0.25重量%の量のナトリウムおよびカリウムアルカリ金属イオンをそれぞれ含む。石灰および/またはLKDはとりわけ、追加のアルカリ金属イオン、(前述のMgOなどの)アルカリ土類金属イオンおよび硫黄を含み得る。LKDはまた、約1〜約10重量%のシリカ(SiO)、約0.1〜約5重量%のアルミナ(Al)および約0.5〜約2重量%の酸化鉄(Fe)を含む。典型的なLKDは、約2.6〜3.0に及ぶ比重、約2mm(2,000μm)の最大粒径、および約1,300〜約10,000cm/gに及ぶブレーン粉末度(比表面積)を有する。
本発明のスクラビング材の第1成分としての使用のための別の典型的な物質は、砂糖精製石灰副産物である。石灰は、サトウキビ、テンサイ、メープル樹液およびソルガム由来の砂糖生産に用いられる。たとえば、サトウキビおよびテンサイは収穫され水と処理されて、低pHを有しかつ溶解不純物を含有する生のジュースを形成する。ゆえに糖ジュースは、ショ糖、果肉、たとえば有機塩および無機塩、アミノ酸、色素などの種々の非糖類、ならびにたんぱく質およびペクチンなどの高分子物質を含む。消石灰がジュースに付加されるとpHを上昇させ、かつ不純物と反応して、除去することが可能な不溶性のカルシウムの有機化合物を形成する。従来の砂糖精製方法において、石灰(CaO)および二酸化炭素(CO)が付加されて、炭酸カルシウムおよび前述の非糖類成分の一部から成る沈殿物(スラッジ)の形成をもたらす。脱水スラッジは、通常水和物の形(Ca(OH))で酸化カルシウム(CaO)を含む。糖ジュースは同様にしてさらに精製され得る。テンサイは石灰による最大量の精製を必要とする傾向があり、スラッジ副産物は通常「テンサイ石灰」と呼ばれる。しかし、用語「テンサイ石灰」の使用は単に、本発明のスクラビング材の使用に適した砂糖処理石灰副産物のクラスを代表するだけである。
テンサイ石灰において、酸化カルシウムは約25重量%以上、任意で約30重量%以上、およびある実施形態において約40重量%以上存在し得る。テンサイ石灰はまた、それぞれ組成物の約0.01重量%以上、任意で約0.05重量%以上、任意で約0.1重量%以上、およびいくつかの実施形態において約1重量%以上存在するナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属イオンを通常含む。
ゆえに、スクラビング材の第1成分は、酸化カルシウムおよびアルカリ金属イオンのあらゆる適した源を含み得る。第1成分は、所望の濃度で酸化カルシウムおよびアルカリ金属イオンを与える単一の適した物質または適した物質の混合物を任意で含み得る。
スラグ材は金属製造の工業副産物である。種々の実施形態において、スクラビング材の第2成分は、反応性ケイ酸塩を与えるスラグ材などを含む。ケイ酸塩は通常、鎖、二重鎖、シート、三次元網目構造および他の重合(「ジオポリマ」)型に結合され得る四面体型
である。ケイ酸塩は1つ以上の金属および/または水素とともにケイ素および酸素原子を含む。通常、ケイ素および酸素はSiの形態であり、xは通常1または2でyは2〜7に広がり得る(すなわち、SiO、SiO、SiOおよびSi)。多くのケイ酸塩は水中で不溶性であるか安定するが、塩基性条件および温度上昇が、水の存在下でのあるケイ酸塩化合物の溶解性および/または反応性をより大きくするよう促進すると考えられる。水の存在下でのケイ酸塩化合物の水溶解性および/または反応性は、ケイ酸アニオンが錯体形成されるカチオンを含む多くの要因に依存する(たとえば、IA族のアルカリ金属イオン元素およびNH は水溶性ケイ酸塩を形成する傾向にある)。
あるケイ酸塩種はイオン種とよく反応し、かつ水中でより高い溶解性を示し得、そのようなケイ酸塩はイオン化してSiOイオンを形成すると考えられる。たとえば、ケイ酸塩は、結晶相および高秩序(highly-ordered)相(たとえば石英)から隠微晶質相(たとえば玉髄のような極めて微細な結晶構造)や非晶相またはガラス状の非結晶構造(たとえばオパール)にまで及ぶ種々の結晶構造を形成し得る。非結晶質の格子構造はより高度なイオン攻撃(ionic attack)およびケイ酸網目構造の分解を許容すると考えられる。ゆえに、高秩序相およびよく結晶化された相は安定で非反応性であるが、隠微晶質および非結晶質のケイ酸格子は無秩序で解放した格子構造によって攻撃を受けやすいので、そのようなケイ酸塩は反応性である。
本発明の種々の実施形態に従って、スクラビング材の第2成分は反応性ケイ酸塩を含む。本発明が機能するあらゆる理論について限定しないが、ケイ酸二カルシウム(2CaO・SiO、通常略してCSと表わされる)およびケイ酸三カルシウム(3CaO・SiO、通常略してCSと表わされる)のある結晶相、特にγ-CS、β-CSおよびCS結晶相は、スラグ材において形成し得る反応性ケイ酸塩であり、ゆえに水の存在下で二酸化炭素とうまく反応すると考えられる。反応性ケイ酸塩化合物とは、物質中に存在する総ケイ酸塩化合物の10%超が、25°C(77°F)の水の存在下および約9以上のpHの周囲圧力下で、二酸化炭素と反応することを意味する。
さらに、本発明の種々の実施形態に従って、そのようなケイ酸塩化合物はpHが塩基性である場合水においてより高度な反応性を有し得る。好ましくは、スクラビング材のpHは約7以上、より好ましくは約9以上であり、いくつかの実施形態においてケイ酸塩化合物の溶解性を増大させるために約11〜約14である。実際には、そのようなシステムにおけるpHは通常は約13を超えない。温度上昇はまたケイ酸塩化合物の水への溶解性を増大させる。本発明の種々の実施形態に従って、第2成分のスラグは、約5重量%以上の反応性ケイ酸塩、任意で約10重量%以上の反応性ケイ酸塩、任意で約15重量%以上の反応性ケイ酸塩を含むのが好ましい。
種々のスラグ材はケイ酸カルシウムを含む。好ましくは、これらのケイ酸カルシウムの少なくとも一部が、本発明の種々の実施形態のスクラビング材において水の存在下で二酸化炭素および/または酸化カルシウムと反応する。前述のように、スクラビング材の第1成分は好ましくは酸化カルシウム源およびアルカリ金属イオン源の双方を含み、これらはスクラビング材にアルカリ性すなわち塩基性pHをもたらし、反応性ケイ酸塩化合物の溶解性を増大させる。
背景として、スラグは通常金属製造処理によって生じた副産化合物である。用語「スラグ」は、鉄類および/または鋼鉄製造処理の非金属副産物の大部分を通常含む、多種多様な副産物を包含する。通常、スラッギング剤またはフラックス材が炉に付加されて、融解した鉄鉱、鋼鉄くず、鉄および/または鋼鉄供給原料から不純物を処理中に取去る。典型的なフラックス材は石灰石(CaCO)および/またはドロマイト(CaCO・MgCO)である。融解スラグはケイ酸塩溶融体として生じ、炉の最上部に浮遊し、冷えて
コンプレックスケイ酸塩および酸化物を形成する。スラグの組成は炉で処理される金属に依存しており、しばしば金属硫化物および元素形態の金属原子を含む。スラグの組成および特性はまた、炉のタイプおよび後処理に基づいて変化し、化学組成だけでなく、反応性に影響を及ぼし得る結晶化度、相発達および表面形態にも影響を及ぼし得る。たとえば、先に議論したように、γ-CS、β-CSおよびCSなどの1つ以上の反応性ケイ酸塩相がスラグにおいて形成されることが好ましい。さらに、スラグの粒径、多孔性および表面積は反応性に影響を及ぼし、物質は、粒径が小さく、多孔性が高く、よって表面性が大きくなればなるほど、COおよび水への露出が大きくなり、より多く反応を促進する。
高炉は鉄鉱を処理して精錬銑鉄を形成する。高炉スラグは通常、徐冷、水砕およびペレット化(または膨張)の3つの主要なタイプに形成される。高炉徐冷スラグは、融解スラグが周囲条件下で比較的ゆっくり冷却するのを許容することによって形成され、最終の冷却は散水などの冷却プロセスによって促進され得る。水砕スラグは、水中で融解スラグを焼入れし、小さい無秩序構造のガラス粒子を形成することによって形成される。そのような水砕スラグはしばしばさらに粉砕されて、物質のセメント質特性を増大させる。ペレット化または膨張スラグは水ジェットによって冷却され、物質中に広域なベシクル構造を発達させる迅速な蒸気発生を導く。
鋼鉄スラグは、鋼鉄製造炉において銑鉄および他の鋼鉄材のさらなる処理中に形成される。典型的な鋼鉄炉は、塩基性酸素製鋼炉(basic oxygen process furnaces:BOF)、平炉(OEOF)およびアーク炉(EAF)を含む。ほとんどの鋼鉄は現在、塩基性酸素製鋼法を用いる総合鋼鉄プラントにおいて、またはアーク炉法を用いる特殊鋼鉄プラントにおいて製造される。平炉法はあまり普及していない。典型的な塩基性酸素製鋼法において、熱液高炉金属、くずおよびフラックスがコンバータ(炉)にチャージされる。ランス(lance)がコンバータに入れられ、高圧酸素が注入される。酸素はチャージ中の不純物と組合さって不純物を除去する。これらの不純物は、気体の一酸化炭素としての炭素、ケイ素、マンガン、リン、および液体酸化物としてのいくらかの鉄から成り、これらが石灰および/またはドロマイトと組合さって鉄スラグを形成する。精製操作の最後に、溶鋼が取鍋に注がれるが、鋼鉄スラグは容器内に保持され、その後別のスラグポット内に入れられる。
鋼鉄の多くの異なる等級が形成され得、鋼鉄スラグの特性は各等級によって有意に変化し得る。鋼鉄の等級は、鋼鉄の炭素含有量に応じて、高級、中級および低級と分類され得る。高級な鋼鉄は炭素含有量が高い。鋼鉄中の炭素量を低下させるために、鋼鉄製造プロセスにおいてより多くの酸素レベルが必要とされる。鋼鉄中の炭素量を低下させるためにはまた、鋼鉄由来の不純物の除去およびスラグ形成の増大のために、フラックス材のレベルを増大させて付加することを必要とする。
鋼鉄炉スラグは通常かなり高い量のケイ酸二カルシウムおよび酸化カルシウムを含む。鋼鉄製造プロセス中に産生される鋼鉄スラグにはいくつかの異なるタイプがあり、炉(またはタップ)スラグ、レイカ(raker)スラグ、合成(または取鍋)スラグおよびピット(または掃除口(cleanout))スラグを含む。鋼鉄生産の初期段階で産生される鋼鉄スラグは、炉スラグまたはタップスラグといわれる。炉からタップされた後、溶鋼は、鋼鉄内になお含まれるさらなる不純物を除去するためのさらなる精製のために取鍋に移され、再度フラックスを取鍋に付加して融解させることによってさらなる鋼鉄スラグを生じさせる。これらのスラグは炉スラグのあらゆる持越し物と組合され、脱酸生成物(包有物)の吸収、取鍋難溶性物質の断熱および保護を助ける。鋼鉄製造のこの段階で産生される鋼鉄スラグは通常、レイカおよび取鍋スラグといわれる。ピットスラグおよび掃除口スラグは、鋼鉄製造作業において普通に見られる他のタイプのスラグである。それらは通常、作業の
種々の段階でプラントのフロア上にかかる鋼鉄スラグ、またはタッピング後に取鍋から除去されるスラグから成る。取鍋精製段階は通常、比較的高いフラックス材の付加を含み、これらの合成スラグの特性はしばしば炉スラグの特性と有意に異なる。そのようなスラグはしばしば酸化カルシウムおよびケイ酸塩が豊富であり、特にこれらの合成スラグは通常、原位置での膨張によって骨材としてリサイクルすることができないので、スクラビング材の第2成分の物質として非常に適している。
第2成分は、炉および/または処理の異なる場所に由来するスラグの組合せを含み得るか、異なる炉またはプロセスからのスラグの組合せを含み得ることが注目されるべきである。炉という用語は鉄鉱コンバータおよび鋼鉄コンバータの双方を包含する。通常、高炉スラグは鉄鉱炉で生じたものを表し、鋼鉄スラグはあらゆる鋼鉄形成または精製プロセスによって生じたものであり、以下でより詳細に記載されるように、ステンレス鋼スラグを含む。プロセスおよび後の処理においてスラグが起源する場所に応じて、スラグの多くが異なる粒径分布、異なる鉱物学的特徴および結晶形成を有する。これらのスラグはさらに粉砕されて所望の粒径分布および/または微粉度(表面積)を達成し得る。
典型的なスラグは、カルシウム含有化合物、ケイ素含有化合物、アルミニウム含有化合物、マグネシウム含有化合物、鉄含有化合物、マンガン含有化合物および/または硫黄含有化合物を含む。本発明のある実施形態において、第2成分のスラグ材は酸化カルシウムを約25〜約60重量%、任意で約30〜約50重量%、および任意で約30〜約45重量%含むように選択される。種々の実施形態において、第2成分は二酸化ケイ素(SiO)を約25重量%以上、任意で約30重量%以上、任意で約35重量%以上含む。組成物に存在するSiO量は(第1成分との関連で先に議論したように)単純酸化物分析の反映であり、物質に存在する総SiO量の一部を単に形成し得る反応性ケイ酸塩の濃度を必ずしも反映していないことが注目されるべきである。ある実施形態において、第2成分はさらに酸化カルシウム(CaO)を約25重量%以上、任意で約30重量%以上、任意で約35重量%以上含む。先に議論したように、酸化カルシウムおよび酸化ケイ素は、通常ケイ酸カルシウムの形態で存在するが、全体の単純酸化物分析に基づいて、約25重量%以上の量でそれぞれ存在する。ある実施形態において、第2成分はCaSiO、CaOおよびそれらの混合物から選ばれる1つ以上の活性成分を含み、第2成分に存在する活性成分の総量は約35〜約90重量%である。
ある実施形態において、スラグを含む第2成分は、不純物および希釈剤を除いて、表2に記載される組成を有する。
Figure 2009529408
セメント質特性および反応性シリカを通常有する適切なスラグの1つの例は、微粒状高炉スラグ(GGBFS)である。スラグの冷却速度は概して、ケイ酸二カルシウム、ケイ
酸三カルシウム、フェライト二カルシウム、メルウィナイト、アルミン酸カルシウム、カルシウム-マグネシウム鉄酸化物、遊離石灰および遊離マグネシアなどの主な化合物を含む、種々の結晶化合物が通常形成されるのに足るほど遅い。遊離石灰およびマグネシアは、鋼鉄スラグが水分に曝される場合の、ほとんどの鋼鉄スラグの膨張の原因となると考えられており、通常鋼鉄スラグを骨材などの多くの用途に不適なものとさせる。しかし、本発明との関連で、別の面では不所望のこれらの物質は、リサイクルされ、有効に利用され得る。
ステンレス鋼スラグは、本発明のある実施形態の第2成分に特に好ましい物質である。というのも、それらは通常、より高い濃度の遊離石灰および/または遊離マグネシアを、かつ比較的高い濃度のケイ酸塩を、特にγ-CSの反応性ケイ酸塩結晶形態で、有するからである。結晶発達および相転移中、このγ-CS相は、CS結晶格子に不安定性を生じさせ、自己粉砕による微粉末形状への崩壊を生じさせると考えられる。
当業者によって充分理解されるように、ニッケル、クロム、モリブデンおよびマンガンなどの種々の量の元素が精錬鉄に付加されて、鋼鉄を形成し得る。含まれるこれらの元素量が多くなるほど、鋼鉄の等級は高くなる。これらの元素は、金属を精錬するのに使用されるスラグ中に存在する化合物内に取込まれる傾向がある。通常、ステンレス鋼は少なくとも約10.5%のクロムを含む。典型的なオーステナイト鋼は、クロムを約16%以上、およびニッケルを約8%以上有する。ステンレス鋼は最大で約1.7重量%までの炭素を含む。ステンレス鋼のより高い等級はとりわけ、より低い炭素含有量を通常有し、モリブデンおよびマンガンを含み得る。一例として、低い等級304のオーステナイト系ステンレス鋼は、炭素(C)を0.08%以下、クロム(Cr)を約17〜19.5%、ニッケル(Ni)を約8〜10.5%、マンガン(Mn)を約2%以下有し、モリブデン(Mo)を含まない。別の典型的な、より高い等級の鋼鉄は、炭素(C)が0.03%以下、クロム(Cr)が約17%、ニッケル(Ni)が約9%、マンガン(Mn)が約2%、モリブデン(Mo)が約2.5%存在する316Lである。「L」は低い炭素含有量を指定する。より高い等級のオーステナイト系ステンレス鋼は、炭素(C)を0.03%以下、クロム(Cr)を約16.5〜18.5%、ニッケル(Ni)を約13.5〜17.5%、マンガン(Mn)を約1〜2%、およびモリブデン(Mo)を約4〜5%有する等級317LMNである。317LMN等級において、「M」および「N」の指定は、組成物がそれぞれモリブデンおよびニッケルレベルの増大を含むことを指す。ステンレス鋼スラグは、これらの種々の元素を組込み、さらに高い量の反応性ケイ酸塩および/または水溶性ケイ酸塩を含む傾向があり、これらは本発明の種々の実施形態におけるスクラビング材にかなり所望される。
第2成分はさらに、前述のスラグに加えて、他の反応性ケイ酸塩源を含み得る。ただし、それらが先に議論した所望の、および/または不可欠な活性成分を与える限りにおいてである。たとえば、他の適当な例は、キュポラアレスタろ過ケーキなどの高炉に取付けられたエアー汚染制御装置から集められた高(キュポラ)炉粉塵を含む。別の適した工業副産物源は、紙脱インキ汚泥灰である。当業者によって認識されるように、本発明のスクラビング材の反応性ケイ酸塩源として適している、多くの異なる製造/工業プロセス副産物が存在する。これらの周知の副産物の多くは、アルミナおよび/またはシリカをも含む。典型的なあらゆる製造産物および/または工業副産物の組合せはまた、本発明のある実施形態における使用に意図される。
ゆえに、本発明のスクラビング材は、酸化カルシウム源およびアルカリ金属イオン源を含む第1成分を含み、第2成分は反応性ケイ酸塩を含むスラグを含む。ある実施形態において、スクラビング材における第1成分の第2成分に対する比は、約10:1〜約1:10である。ある実施形態において、スラリにおける第1成分の第2成分に対する比は、約
3:4〜約4:3である。あらゆる特定の理論に限定しないが、二酸化炭素の酸化カルシウムおよびケイ酸塩との反応速度の増大およびより高い反応変換は、利用可能なカルシウムモル量が利用可能なケイ素モル量よりも高い場合にスクラビング材において生じると考えられる。ゆえに、スクラビング材の活性成分が酸化カルシウムおよび二酸化ケイ素である場合、スクラビング材におけるカルシウム(Ca)のケイ素(Si)に対するモル比は好ましくは、二酸化炭素との反応を促進するために、ある実施形態において約1:1〜約10:1である。
種々の実施形態のスクラビング材は好ましくは水を含む。水は、本発明の種々の活性化合物の輸送、溶解およびイオン化を促進する。種々の実施形態において、スクラビング材はスラリの形態で提供される。スラリは、ここで記載される第1および第2成分と水を組合せることによって形成される。スラリは、可溶性化合物および懸濁不溶性粒子の混合物である。スラリ中の水量は、低い側の5重量%または10重量%から高い側の90重量%または95重量%にまで及ぶ。種々の実施形態において、スラリは約15重量%以上、または約20重量%以上、ある実施形態において約30重量%以上、およびいくつかの実施形態において約40重量%以上の水分含有量を有する。ある実施形態において、スクラビング材の水分含有量は約15重量%〜約85重量%であり、典型的な実施形態において、スラリは20%〜85%、30%〜85%、40%〜85%、または50%〜85%の水を含む。種々の実施形態において、スラリは80重量%以下または70重量%以下の水を含む。水分含有量が増加するにつれて、スラリの粘性が低下し、ポンピングおよびハンドリングはより容易になる。ある態様において、スラリは、システムの種々の部位を通じた液体として、ポンピングおよび物質移動を許容する粘性を有する。
スクラビング材がスラリ形態であり、かつ比較的高い水分含有量を有する場合、ガス流からスラリの液相/固相までの二酸化炭素の物質移動は増大し、このことは、特に流体流が高速度である場合の用途において所望される。さらに、本発明のスクラビング材は通常セメント質特性および/またはポゾラン特性を有する。当業者によって認識されるように、システム内に存在する水量がセメント質相の形成量を、従って強度、硬化度および凝集度を決定づける。たとえば、コンクリートは好ましくは水分含有量を最小化させて強度および高度を増強する。たとえば、コンクリートにおける水のポルトランドセメントに対する比は、好ましくは0.35未満〜約0.40におよび、セメント化合物の水和反応を完結するのに必要な最小量は0.25である。典型的なコンクリート組成は、約7〜15%のセメント、14〜21%の水、および残りの骨材である。廃棄物の安定化のためには、種々の金属の浸出を防ぐために、強度および硬度の完全な発達が所望される。そのような廃棄物の安定化のためには、水の固体に対する比は、反応性ケイ酸塩の適切な凝結および硬化反応のために約0.125であるべきであると示唆されている。ゆえに、比較的高い量の水の存在下では、物質は、凝結、硬化および凝集する傾向がより少ない。ゆえに、本発明の種々の実施形態は、比較的高い水含有量を提供して、硬化、凝結および凝集を妨げるので、物質を、二酸化炭素軽減システムにおけるスクラビング材として使うことができる。
いくつかの実施形態において、スクラバ装置内のスクラビング材ハンドリングシステムは攪拌点を有し得る。さらに、ある実施形態は、スクラバ材ハンドリング装置およびラインにおけるより大きな凝集粒子の蓄積を防止するために、より大きなあらゆる粒子を除去するための遠心分離機、フィルタ、スクリーンおよび/または沈降領域を含み得る。いくつかの実施形態において、可塑剤が用いられて潜在的な凝集を最小化し、かつスクラビング材の流動性を増大させる。適切な可塑剤は、糖類(ショ糖)、コンクリート用途において使用される(ポリカルボン酸エーテル、ナフタレンおよび/またはメラミンベースの重合体および共重合体のような高分子可塑剤などの)高性能可塑剤(superplasticizer)、およびディーゼル燃料を含む。可塑剤は当該技術において周知であり、当該技術において
公知であるか開発され得る可塑剤を含む、種々の適切な化合物が本発明のスクラビング材に用いられ得る。
ある実施形態において、二酸化炭素含有流体流から二酸化炭素をスクラビングするための炭素隔離物質スラリは、セメント窯粉塵、石灰窯粉塵、テンサイ石灰、クリンカ粉塵、生石灰、消石灰、およびそれらの混合物から成る群から選ばれる1つ以上の物質を含む第1成分から実質的に成る。そのような実施形態において、スラリはさらに、反応性ケイ酸塩源および水を有するスラグを含む第2成分から実質的に成る。ある実施形態において、スラグはステンレス鋼スラグである。本発明の他の実施形態において、スクラビング材は、セメント窯粉塵を含む第1成分、および反応性ケイ酸塩源および水を有するステンレス鋼スラグなどのスラグを含む第2成分から実質的に成り得る。
ある実施形態において、スクラビング材スラリは、総スクラビング材組成物の、約15〜約50重量%の第1成分、約15〜約50重量%の第2成分、および約15〜約50重量%の水を含む。
スクラビング材がスラリ形態の実施形態において、スラリは好ましくは、約500μm以下の平均最大粒径および約1000cm/g以上の平均表面積を有する粒子を含む。いくつかの実施形態において、粒子は、約4,000cm/g以上、任意で約7,000cm/g以上、およびいくつかの実施形態において10,000cm/g以上の平均表面積を有する。さらに、スラリの粒子は、いくつかの実施形態において約300μm以下、および他の実施形態において約100μm以下の平均最大粒径を有する。より小さな粒径は、活性成分の反応を促進し、懸濁液からの粒子の沈降効果を最小化し、かつハンドリング装置および処理装置の目詰まりを最小化する、より高い表面積を有する傾向にある。これに関して、懸濁粒子は、廃出流中の二酸化炭素との反応に関する、ならびに(沈降を防止するなど)輸送および処理に関する所望の特性を有する。そのような粒子径および表面積は、これらの所望の特性を有するように第1成分および第2成分を選択することによって、または、たとえば粒子径を縮小するようにボールミル内で第1成分および第2成分を混合するなど、ミル粉砕または破砕によって物質をさらに処理することによって、達成され得る。スラリはまた、第1成分、第2成分および水の充分な混合を達成するために、ミキサ、アジテータ、パグミル、またはスラリミルにおいて処理され得る。
図1は、本発明の一実施形態に従う二酸化炭素除去システムのプロセスフロー図を表す。第1成分10、第2成分12、および水14が組合されて、フレッシュスクラビング材16を形成する。フレッシュスクラビング材16は、リアクタ20における使用の前に、槽に貯蔵され得る。フレッシュスクラビング材16は、リアクタ20内に導入され、二酸化炭素を含有する廃出流22と接触され、二酸化炭素を除去する。リアクタ20は混合領域24を含み、そこでフレッシュスクラビング材16および廃出流22が、好ましくは乱流によって組合される。スクラビング材16は二酸化炭素と反応して、リアクタ20内で収集された生成物26を形成する。生成物26は、炭酸カルシウムおよび使用済みのスクラビング材を含む。生成物26はリアクタ20を出てセパレータ28に入り、そこで炭酸カルシウム生成物30が使用済みスクラビング材32から分離される。
先に議論したように、活性化合物は反応性ケイ酸塩および酸化カルシウムであると考えられる。本発明について限定しないが、スクラビング材は以下の反応機構を経験すると考えられる。水および二酸化炭素は塩基性pH溶液において炭酸アニオンを形成する。炭酸アニオンは、反応性ケイ酸塩の存在下でカルシウムイオンと反応し、炭酸カルシウムを形成する。使用済みのスクラビング材16は反応性ケイ酸塩を含む。アルカリ金属イオンは所望の塩基性を溶液に与え、酸化カルシウムおよびケイ酸塩との二酸化炭素の反応を促進し、さらに使用済みスクラビング材の反応性ケイ酸塩生成物の形成を助けると考えられる
。使用済みスクラビング材32はまだ、pHを維持する一助となる、反応性ケイ酸塩および望ましくは高いアルカリ金属イオンを含む。炭酸化反応がスクラビング材のpHを(より中性の状態へ)低下させると考えられるので、第1成分のアルカリ度が所望される。
ある実施形態において、スクラビングシステムは連続的かつ再生式である。ゆえに、リアクタ20の混合領域24における接触後、使用済みスクラビング組成物32が生成物から分離される。使用済みスクラビング材32は任意でフレッシュスクラビング材源16に戻される。このようにして、使用済みスクラビング材32は、二酸化炭素含有流体流との次の接触前に、フレッシュスクラビング材16と結合され得る。ゆえに、使用済みスクラビング材32の一部はフレッシュスクラビング材16内にリサイクルされ得、望ましくは反応性ケイ酸塩およびアルカリ度の双方を与えて塩基性pHスクラビング材スラリを促進する。使用済みスクラビング材32はまた、廃棄34のためにシステムから除去され得る。
ある実施形態において、使用済みスクラビング材32および/またはフレッシュスクラビング材16は、どのくらいのリサイクルが必要であるか、または(廃棄を介した)スクラビング材のどのくらいのパージングが必要であるかを決定するために監視される。たとえば、使用済みスクラビング材32ならびに/または使用済みスクラビング材およびフレッシュスクラビング材の混合物は、使用済みスクラビング材のアルカリイオン含有量について代表点36および38にて監視され得る。アルカリイオン含有量が低すぎるか高すぎる場合、すなわちアルカリ金属イオン含有量が予め定める設定点から逸脱する場合、使用済みスクラビング材の一部は除去される。たとえば、アルカリ金属イオンの濃度が低すぎる場合、所望のアルカリ度はリサイクルするのに低すぎるであろう。さらに、アルカリ金属イオン含有量が高すぎる場合、使用済みスクラビング材32は一掃され得る。システムの経験的観察によって、および/またはシステムをモデリングする計算によって、予め定める量が制御システムにおいて使用され得、決定され得る。同様に、使用済みスクラビング材32および/または使用済みスクラビング材とフレッシュスクラビング材との混合物のpHが、代表点36および38にて監視され得る。pHが予め定める設定点を超える場合、使用済みスクラビング材の一部32は廃棄34を介して除去される。予め定めるpHの範囲は、経験的観察および/または計算によって確定され得る。先に記載されたように、ある態様において、二酸化炭素と接触するスクラビング材は、約7以上、好ましくは約9以上、およびいくつかの状況において約11以上の塩基性pHを有する。
先に記載されたように、スクラビング材16は、リアクタ20の乱流混合領域24において流体流22と接触することが好ましい。スクラビング材がスラリである実施形態において、高エネルギスラリ流がガス流と接触し、物質移動を生じさせる。混合領域24は好ましくは充分な物質移動を達成するための高表面積を提供する。通常の製造施設において、種々のプロセスからの廃出流または排気流は、約10,000絶対ft/min(acfm)(約285m/min)〜約1,000,000acfm(約28,000m/min)に及ぶ流量を有する。しかし、当業者によって認識されるように、そのような流量は施設の容量およびプロセスタイプに基づいて変化し、一般化するのが困難である。たとえば、典型的なセメント製造施設からの窯排気物は通常、約100,000acfm(2,800m/min)〜約400,000acfm(約11,000m/min)であり、典型的なボイラ排気流量は約100,000(2,800m/min)〜約600,000acfm(約17,000m/min)までおよび得る。ゆえに、ある実施形態において、リアクタ20は典型的な産業排気ガス流量を処理することができる。
ある実施形態において、接触は周囲圧条件で起こる。種々の実施形態において、スクラビング材16および廃出流体流22の接触は、周囲圧で約100°C(212°C)以下
の環境で生じ、スラリの水の蒸発を防止する。これに関して、廃出流22は、水の不所望の蒸発を防止するために、たとえば、スクラビング材との接触前の図1の参照符号40として示される熱交換によって冷却される必要があり、またはシステムの圧力が増大される必要があり得る。いくつかの実施形態において、接触は約75°C(おおよそ170°F)以下、任意で約40°C(おおよそ100°F)以下の環境で起こる。いくつかの実施形態において、流体流とのスクラビング材の接触は、周囲圧および周囲温度条件にて起こる。そのような実施形態は、当業者に周知であり、先に議論されているように、接触前の廃出流の冷却を要求し得る。ゆえに、処理廃出流44は、非処理廃出流22に存在する最初の二酸化炭素量と比較して、二酸化炭素量が低減されてリアクタ20を出る。ある態様において、リアクタ20の除去効率は20%よりも大きく、任意で30%よりも大きい。ある態様において、除去効率は、50%よりも大きく、任意で75%よりも大きく、任意で90%よりも大きく、およびいくつかの実施形態において95%よりも大きくなるように最適化される。
廃出流22の二酸化炭素がスクラビング材16と反応した後、炭酸カルシウムおよび使用済みスクラビング材を含む生成物26が生じる。接触および反応中に失われ得る水もあるが、大部分の水は生成物26中に留まるだろう。いくつかの実施形態において、この生成物26は攪拌されてケイ酸塩物質の凝集および/または硬化を妨げ得る。炭酸カルシウムはその後、たとえばろ過によって、セパレータ28を介して使用済みスクラビング材から分離処理され得る。ある実施形態において、炭酸カルシウム30は有効再利用性を有し、別のプロセスにおいて原料として使用されて、リサイクルされ得る。いくつかの実施形態において、分離された炭酸カルシウム生成物30の水分含有量は高すぎるだろう。炭酸カルシウム生成物は水から分離されて、最終使用に応じた所望の水分含有量を達成し得る。たとえば、炭酸カルシウムのそのような分離は、蒸発、分離および/またはろ過によって達成され得る(図1に不図示)。ゆえに、適切な装置は、当該技術において周知の、ヒータ、遠心分離機、スクリーンフィルタ、フィルタプレス、ロータリディスクフィルタ、バキュームフィルタなどを含み得る。使用済みスクラビング材32がセパレータ28において分離されると、使用済みスクラビング材32は、廃棄34のために調製され得るか、使用済みスクラビング材32をフレッシュスクラビング材16に再導入することによってリサイクルされ得る。そのようなリサイクルのために、(非層流の)輸送中定期的に混合物を攪拌し、さらに水を付加して粘性を低下させ、ポンピングを増進させることが望ましい(図1に不図示)。
いくつかの実施形態において、スクラビング材の接触は、流動ベッドリアクタ、スラリベッドリアクタ、ベンチュリスクラバ、噴霧塔スクラバ、パックスクラバリアクタ、連続撹拌槽リアクタ(CSTR)および/またはそれらのあらゆる組合せにおいて起こる。粘性のあるスクラビング材スラリを用いるある実施形態において、接触は、スラリベッドリアクタ、噴霧塔スクラバおよび/またはCSTRにおいて起こる。他の実施形態において、特にスクラバ材が半乾性粒子を含む場合、流動ベッドリアクタまたはベンチュリスクラバが使用され得る。上記リアクタのリストは、当該技術において周知の他の適したリアクタが本発明によって予期されるので、非限定的である。
流動ベッドリアクタは、反応プロセス中にガスの上方向吹出し噴出に固体粒子を付し、当該技術において周知である。たとえば、大気流動ベッドは吸着剤を用いて化石燃料の燃焼によって生じた硫黄を捕捉する。ある態様において、流体は上方向に流れ、摩擦推力を介して粒子を持上げるに足る流体速度を有するべきである。このようにして、固体およびガスの乱流混合が達成される。本発明のある態様において、廃出流は、流動ベッドリアクタにおける半乾性スクラビング材との反応を可能とするに足る水を含み得る(すなわち水は、必要であれば、リアクタに先立って廃出流またはスクラビング材に付加され得る)。
湿式スクラビングは通常、ガス流と接触し、かつ物質移動に作用するために、高エネルギの液体流を用いる。連続撹拌槽リアクタ(CSTR)において、1つ以上の流体試薬が、1つ以上のインペラが装備された槽リアクタ内に導入される。インペラは試薬を攪拌して適切な混合を確実にする。廃出流は連続的に槽から除去される。CSTRはしばしば、混合物に均質性を与えるために、バッフルおよび複数の注入口ならびに/または廃出流除去点を含む。さらに、廃出流体/ガスは、混合およびガス/液体/固体の調和(interface)を増進するためにリアクタ内の複数の場所にてCSTR内に注入され得る。
湿式スクラバリアクタはしばしば、燃焼排ガス脱硫プロセスにおいて使用される。ベンチュリスクラバ、パック塔スクラバおよび噴霧塔スクラバを含む種々の主要な湿式スクラバが存在する。ベンチュリスクラバはダクトの収束/分岐部である。収束部は流体流を高速度に加速する。スラリ流が入口(throat)に、または最大速度点に注入されると、高ガス速度によって生じた乱流が液体を小粒子および/または小滴へ霧化し、物質移動が生じるのに不可欠な表面積を創出する。ベンチュリ内の圧力降下が高くなるほど、霧化粒子は小さくなり、表面積は高くなる。
パックスクラバリアクタは、小物体が内部に配置された塔から成る。これらの物体は、燃焼排ガスと液体との接触面積を最大化するように設計されている、サドル形状、リング形状または特別な形状であり得る。パック塔は、ベンチュリスクラバよりもかなり低い圧力降下時に通常作動し、かつより高い汚染物質除去効率を通常提供する。ある態様において、液体/スラリは、そのようなリアクタにおいて用いられる場合、低速度である。
ほとんどの湿式スクラバは噴霧塔として設計される。噴霧塔スクラバリアクタは比較的単純な設計を有し、表面接触のために小滴を生ずる噴霧ノズルを有する塔から成る。噴霧塔は、スラリスクラバを用いるのに特に適したリアクタであり、したがって塔は通常物質が詰まるのを回避する。
塔は概ね、最大負荷にて平均表面ガス速度が設計ガス速度を超えないように設計される。ほとんどの噴霧塔に関して、平均ガス速度は、スクラバ放出口条件に基づいて約8〜13ft/sec.(2.4〜4m/sec)に及ぶが、本発明は特定のあらゆる速度に限定されない。廃出流/燃焼排ガスは側面の流体注入口からアブソーバリアクタに入る。塔の設計は、スクラビング材、所望のCO除去レベル、ファン出力と再循環スラリポンプ出力とのトレードオフ、および当業者に周知の他の様々な要因によって影響される。噴霧ノズルは通常湿式スクラバにおいて使用され、そのようなノズルはスクラビング材スラリと廃出流ガスとの混合を制御するのを助ける。操作圧は通常約5〜20psi(34〜138kPa)に及ぶが、本発明はそのような典型的な圧力に限定されない。内部閉塞のない噴霧ノズルが、捕捉された破片による詰りを最小化するのに好まれる。噴霧塔/反応チャンバの下部の大きな槽は通常、反応槽または再循環槽と呼ばれる。この槽の容量は、種々の化学的および物理的プロセスが完了に近づくのを可能にする。塔における気体−液体−固体の接触は、汚染物質除去に対する高い効率性および試薬利用の最大化を可能にする。ガスは、反応チャンバ壁を辿ってアブソーバの後部へ向かい、アブソーバの後部から抜出る。
図2に示されるように、ある実施形態において、二酸化炭素放出物軽減システムは、反応チャンバ102を有するスクラバ塔リアクタ100を含む。反応チャンバ102は、ここで下降ダクトとして示される、流体注入口/注入通路104と流体連通する。流体注入口104は、反応チャンバ102への廃出流体流の進入を可能にする。廃出流体流106は、好ましくは炉、焼却炉、ボイラまたは窯の上流で発生し、二酸化炭素を含む。スラリ源108は、酸化カルシウム源およびアルカリ金属イオン源を含む第1成分、反応性ケイ酸塩源を有するスラグを含む第2成分、ならびに水を有するスラリ110を含む。スラリ
源108は、スラリ108を反応チャンバ102に供給する、反応チャンバ102内に配設されるスラリ注入口112aと流体連通する。別の実施形態において、スラリ110は、たとえば別のスラリ注入口112bにて、廃出流106を有する注入通路104内に導入され得ることが注目されるべきである。さらに、ある実施形態において、スラリ110は、スラリ注入口112aおよび112bの双方にて導入され得る。スラリ源108は通常、貯蔵槽(不図示)およびポンピングシステム113を含む。
反応チャンバ102はまた、反応チャンバ102に配設される混合領域114を含む。混合領域114は、廃出流体流106およびスラリ110を乱しながら混合するように設計されている。混合領域114はさらに、たとえばリアクタ100内の廃出流ガス106とスラリ110との調和の機会を増進するためのバッフルまたはシェブロンプレート116(簡単にするために、混合領域のごく一部にしか図示されないが、混合領域114全体に広がり得る)といった、乱流をもたらすための付加的手段を含み得る。さらに、反応チャンバ102は、廃出流の処理が適切な量だけ、好ましい実施形態においては少なくとも約30%だけ、二酸化炭素量を削減することを可能にする滞留時間を与えるような大きさであるか、そうするに足る容量を有する。滞留時間は通常、T=リアクタ容量/ガス流量で表わされ、分子がリアクタ100内に存在する平均時間を示す。したがって、本発明のある態様に従えば、リアクタチャンバ102は、廃出流106がスクラビング材スラリ110と反応するに足る滞留時間を有することを可能とする容量を有する大きさである。当業者によって認識されるように、そのような容量は、処理される廃出流体の流量によって決定され得る。
リアクタシステム100はさらに、反応チャンバ102からの処理廃出流120の退出を可能にするための、反応チャンバ102と流体連通する流体放出口通路118を含む。反応チャンバ102の下部126の大きなタンク124は通常、反応槽または再循環槽と呼ばれる。このタンク124は、所望の炭素隔離反応が、そこに収集される使用済みスラリ/生成物の凝結または硬化を許容することなく完了に近づくことを可能にする大きさである。図示されないが、タンク124は任意で、たとえば使用済みスクラビング材の凝結を防止する目的を促進する、攪拌スクリーンまたはポンプなどの攪拌装置を含む。スラリの放出口/除去通路122は、使用済みスラリおよび/または炭酸カルシウム生成物128を除去するために、リアクタチャンバ102と流体連通する。図2に示されないが、使用済みのスラリ溶液は炭酸カルシウムから分離され、その後スラリ源108内に再循環され得る。
図3は、図1に示されるのとほぼ同じ二酸化炭素除去システムの一実施形態を表すが、廃出流44がリアクタ20を出た後に廃出流44をさらに処理する、1つ以上の空気汚染制御装置50(APCD)を含む。当業者によって認識されるように、廃出流はCO以外の1つ以上の付加的汚染物質を含む。たとえば、二酸化炭素に加えて、ボイラ、窯、炉および焼却炉からの廃出流に見られる一般的な空気汚染物質は、一酸化炭素、塩酸、クロロフルオロカーボン、亜酸化窒素、硫黄酸化物、微粒子物質、揮発性有機化合物、エアロゾル化合物、水銀、鉛、アンモニア、オゾンならびにそれらの混合物および同等物を含む。ゆえに、いくつかの実施形態において、リアクタ20はこれらの他の汚染物質の一部を付随的に除去するのに役立ち得るが、付加的APCD50は、1つ以上の付加的汚染物質を許容可能な濃度にまで削減することを要求され得ることが予期される。典型的なAPCD50は、電気集塵機、バグハウスフィルタ、サイクロン、活性炭スクラバ、燃焼排ガス脱硫スクラバ、熱酸化機、圧力スイング吸着機、選択的接触リアクタ、選択的非接触リアクタなどを含む。
ある実施形態において、図4に示されるように、二酸化炭素除去システムはさらに、リアクタ20に入る前に廃出流22を前処理するための、1つ以上の空気汚染制御装置60
(APCD)を含む。ゆえに、スクラビング材との有害反応もしくは不所望の反応を生じさせ得、または装置ハードウェアに腐食もしくは損害を生じさせ得る、あらゆる付加的汚染物質が除去され得る。
ある態様において、本発明は、セメント製造施設からの二酸化炭素放出物を削減する方法を提供する。本方法は、窯においてセメント製造原料(カルシウム、ケイ素、アルミニウムおよび鉄の源を含む)を反応させ、クリンカおよび二酸化炭素を含む廃出流を産生することを含む。廃出流の少なくとも一部が、前述の実施形態に記載されるようなスクラビング材と反応する。炭酸カルシウムおよび使用済みスクラビング組成物を含む生成物が生じる。前述の実施形態のプロセスのすべてが本実施形態に有用であり得る。たとえば、廃出流とスクラビング材との接触の前に、廃出流が1つ以上の空気汚染制御装置(APCD)において処理されて、1つ以上の空気汚染物質を除去することができる。石灰石すなわち炭酸カルシウムは、石灰およびセメント双方の製造における主な原料である。ある実施形態において、炭酸カルシウムを含む生成物が、クリンカおよび/または石灰を産生するために原料として有益に再利用される。ゆえに、セメント製造において、生成された炭酸カルシウムは続いて原料と組合されてクリンカを産生する。
使用済みスクラビング材は、先に記載されたようにリサイクルされ得る。いくつかの実施形態において、本方法はさらに、原料の反応中にセメント窯粉塵(CKD)を生じさせることを含む。スクラビング材は、生じたセメント窯粉塵(CKD)の少なくとも一部を含み得る。CKDは、微粒子物質APCD(たとえばバグハウスまたはESP)を介して収集され、その後スクラビング材に導入され得る。しかし、ある実施形態において、廃出流は微粒子物質制御装置に入る前にスクラビング材と接触するので、CKD粒子が廃出流に取込まれ、カルシウムイオンおよびアルカリ金属イオン源としてスクラビング材を補完することができることも予期される。先に記載されたように、ある好ましい態様において、第1成分はセメント窯粉塵(CKD)を含み、第2成分はステンレス鋼スラグを含む。
製造されるセメントは低アルカリとして設計されるものもあるので、同様にセメントを製造する原料は比較的低いアルカリ含有量を有しなければならない。アルカリ金属イオンが炭酸カルシウム生成物内に分配される場合、使用済みスクラビング生成物への分配を促進するために、炭酸カルシウム生成物内のアルカリイオン濃度を低下させることが不可欠であろう。このようにして、使用済みスクラビング材および/または炭酸カルシウム生成物は、窯またはクリンカ生成物における不所望のアルカリ蓄積を防止するために、アルカリイオン含有量について監視され得る。
本発明の他の実施形態において、セメントおよび/または石灰製造施設からの二酸化炭素放出物を削減する方法が提供される。スクラビング材は、二酸化炭素を含む廃出流の少なくとも一部と接触する。廃出流は窯において生じる。スクラビング材は、先に記載された実施形態のすべてにおいてそうであるように、第1成分、第1成分とは異なる第2成分、および水を含む。本発明はさらに、炭酸カルシウムおよび使用済みスクラビング材を含む生成物を生じさせることを含む。炭酸カルシウム生成物はその後、窯において原料として再利用される。いくつかの実施形態において、原料の反応はさらに、セメント窯粉塵(CKD)または石灰窯粉塵(LKD)を生じさせることを含み、スクラビング材は、生じたセメント窯粉塵(CKD)または石灰窯粉塵(LKD)の少なくとも一部を含む。
本発明はさらに、鉄および/または鋼鉄製造施設からの二酸化炭素放出物を削減するための実施形態を提供する。本方法は、スクラビング材と、鉄および/または鋼鉄製造プロセスの炉において生じる二酸化炭素を含む廃出流の少なくとも一部とを接触させることを含む。炉は、高炉(鉄鉱処理)、平炉(鋼鉄処理)、塩基性酸素プロセス炉(鋼鉄処理)またはアーク炉(鋼鉄処理)などの、スラグ源との関連で先に記載されたものすべてであ
り得る。スクラビング材は、先に記載されたように、第1成分、第1成分とは異なる第2成分、および水を含む。産業プロセスにおいて原料として再利用可能な炭酸カルシウムを含む生成物が生成される。ある実施形態において、第2成分は、鉄および/または鋼鉄製造プロセスにおいて生じるスラグを含む。さらに、炭酸カルシウム生成物は、鉄および/または鋼鉄製造プロセスにおいてフラックス材としてリサイクルされて使用され得る。他の実施形態において、炭酸カルシウムは、セメントおよび石灰製造などの、原料として炭酸カルシウムを使用するあらゆる産業において、原料として使用され得る。
さらに他の実施形態において、発電プラントボイラまたは焼却炉などの炭化水素燃焼源からの二酸化炭素放出物の削減方法が提供される。炭化水素燃焼源は、化石燃料(たとえば石炭、メタン)、合成燃料(たとえば石油コークス、合成ガス、エタノール)または他の種々のあらゆる炭化水素を燃焼する施設を含む、二酸化炭素を形成する炭化水素を燃焼するすべての固定点源を含む。プロセスは、化石燃料の燃焼によって生じる二酸化炭素を含む廃出流の少なくとも一部とスクラビング材とを接触させることを含む。スクラビング材は前述のものすべてである。ゆえに、産業プロセスにおいて原料として再利用することができる炭酸カルシウム含有生成物が生じる。
種々の実施形態において、本発明は、リサイクルしなければ蓄積、埋立てまたは放棄される、産業副産物のリサイクル方法を提供する。たとえば、ある実施形態において、産業副産物のリサイクル方法が提供される。二酸化炭素スクラビング材が、第1成分と第2成分とを混合することによって形成される。第1成分は、酸化カルシウム源およびアルカリ金属イオン源を含む。第2成分は、1つ以上の反応性ケイ酸塩化合物を有するスラグを含む。二酸化炭素を含む産業プロセスにおいて生ずる廃出流は、スクラビング材と接触する。産業プロセスなどにおいて有利に再利用することができる炭酸カルシウム含有生成物が生じる。ある実施形態において、接触後および産生後、スクラビング材は使用済みであり、使用済みスクラビング材の少なくとも一部は、フレッシュな第1製造成分およびフレッシュな第2製造成分と混合される。
このようにして、本発明の方法およびスクラビング材は、将来世代のために自然環境および人工環境を保護するための必要性に対する、現在の成長および発展のための必要性の平衡を保たせることを含む、持続可能な開発イニシアチブを推進する。さらに、本発明の方法およびシステムは、種々の固定点源に二酸化炭素放出物の削減を提供し、グリーンハウスガス放出物の削減に加えて、そのような点源に、種々の規制に準拠し、二酸化炭素放出物クレジット取引プログラムを介して経済的および商業的利益を受け、かつ廃出流中の二酸化炭素の存在によって付随する潜在的な腐食および非能率を低下させることができる能力を提供する。
本発明のある実施形態に従う二酸化炭素隔離システムの典型的なプロセスフロー図である。 スクラバタワーリアクタによる二酸化炭素放出軽減システムを示す本発明の一実施形態の略図である。 二酸化炭素除去装置を退去する処理された流出流がさらに空気汚染制御装置で処理されて二酸化炭素以外の1つ以上の付加的汚染物質を除去する二酸化炭素除去システムを示す本発明のある実施形態のプロセスフロー図である。 二酸化炭素除去装置に入る前に1つ以上の汚染物質を除去するために、流出流が空気汚染制御装置によって前処理される二酸化炭素除去システムを示す本発明の他の実施形態のプロセスフロー図である。

Claims (75)

  1. 二酸化炭素含有流体流から二酸化炭素を除去する方法であって、
    流体流を、第1成分、第2成分および水を含むスクラビング材と接触させることによって流体流中の二酸化炭素量を削減する工程を含み、第1成分が第2成分と異なり、第1成分が酸化カルシウム源およびアルカリ金属イオン源を含み、第2成分が1つ以上の反応性ケイ酸塩化合物を有するスラグを含むことを特徴とする方法。
  2. 炭酸カルシウムを含む生成物を産生する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 第1成分が、セメント窯粉塵、石灰窯粉塵、テンサイ石灰、クリンカ粉塵、生石灰、消石灰、およびそれらの混合物から成る群から選ばれる物質を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 第2成分が、高炉スラグ、鋼鉄スラグ、およびそれらの混合物から成る群から選ばれる物質を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 第2成分が、高炉徐冷スラグ、粒状高炉スラグ、微粒状微粒状高炉スラグ、膨張および/またはペレット化高炉スラグ、塩基性酸素転炉鋼鉄スラグ、平炉鋼鉄スラグ、アーク炉鋼鉄スラグ、およびそれらの混合物から成る群から選ばれる物質を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 第1成分がセメント窯粉塵(CKD)を含み、第2成分がステンレス鋼スラグを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  7. スクラビング材における第1成分の第2成分に対する比が、約10:1〜約1:10であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  8. スクラビング材におけるカルシウム(Ca)のケイ素(Si)に対するモル比が、約1:1〜約10:1であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  9. スクラビング材において水が約15重量%〜約85重量%存在することを特徴とする請求項1記載の方法。
  10. 第1成分が、CaO、NaO、KO、およびそれらの混合物から成る群から選ばれる1つ以上の活性成分を含み、スクラビング材に存在する活性成分の総量が約30重量%〜約60重量%であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  11. 第2成分が、CaSiO、CaOおよびそれらの混合物群から選ばれる1つ以上の活性成分を含み、第2成分に存在する活性成分の総量が約35〜約90重量%であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  12. アルカリ金属イオンがスクラビング材のpHを増大させるのに寄与し、それによって二酸化炭素のスクラビング材との反応速度を増大させることを特徴とする請求項1記載の方法。
  13. 連続的プロセスを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  14. 二酸化炭素量削減の達成のために流体流がスクラビング組成物と連続的に接触して、接
    触後、使用済みスクラビング組成物が生じ、次の流体流との接触の前に、使用済みスクラビング組成物とフレッシュなスクラビング材とを組合せることをさらに含むことを特徴とする請求項13記載の方法。
  15. 二酸化炭素含有流体流が、燃焼源によって生じた廃出流であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  16. 流体流が、ボイラ、炉、焼却炉、セメント窯、石灰窯、またはそれらの組合せの1つ以上によって生じることを特徴とする請求項1記載の方法。
  17. 接触が、流動ベッドリアクタ、スラリベッドリアクタ、ベンチュリスクラバ、噴霧塔スクラバ、パックスクラバリアクタ、連続撹拌槽リアクタ、およびそれらの組合せにおいて起こることを特徴とする請求項1記載の方法。
  18. 接触後、二酸化炭素量が、接触前の最初の二酸化炭素量の約50%以下であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  19. 第2成分が二酸化ケイ素(SiO)を約25重量%以上含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  20. 第2成分がさらに酸化カルシウム(CaO)を約35重量%以上含むことを特徴とする請求項19記載の方法。
  21. 第2成分が、
    約10〜約35重量%のシリカ(SiO)と、
    約35〜約55重量%の酸化カルシウム(CaO)と、
    約3〜約10重量%の酸化マグネシウム(MgO)と、
    約0.1〜約40重量%の酸化鉄(FeO)と、
    約0.1〜約10重量%のアルミナ(Al)と、を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  22. 第1成分が約30重量%以上の酸化カルシウム(CaO)を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  23. 第1成分が、酸化ナトリウム(NaO)および/または酸化カリウム(KO)の形態の、約1重量%以上の量のアルカリイオン源を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  24. 第1成分が、
    約30〜約45重量%の酸化カルシウム(CaO)と、
    約10〜約20重量%のシリカ(SiO)と、
    約2〜約7重量%のアルミナ(Al)と、
    約1〜約3重量%の酸化鉄(Fe)と、
    約0.5〜約3重量%の酸化マグネシウム(MgO)と、
    約1〜約15重量%の硫酸塩(SO)と、
    約0.1〜約1重量%の酸化ナトリウム(NaO)と、
    約0.1〜約15重量%の酸化カリウム(KO)と、を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  25. 廃出流が、二酸化炭素に加えて1つ以上の付加的空気汚染物質を含み、スクラビング材
    との接触が、廃出流中の1つ以上の付加的空気汚染物質の量を削減することを特徴とする請求項1記載の方法。
  26. 1つ以上の付加的空気汚染物質が、一酸化炭素、クロロフルオロカーボン、塩酸、亜酸化窒素、硫黄酸化物、微粒子物質、揮発性有機化合物、エアロゾル化合物、水銀、鉛、アンモニア、オゾン、およびそれらの混合物から成る群から選ばれることを特徴とする請求項25記載の方法。
  27. 接触が周囲圧力条件下で起こることを特徴とする請求項1記載の方法。
  28. 接触が約100°C以下で起こることを特徴とする請求項1記載の方法。
  29. スクラビング材が9以上のpHを有することを特徴とする請求項1記載の方法。
  30. 二酸化炭素含有流体流から二酸化炭素を除去するための二酸化炭素隔離物質スラリであって、
    セメント窯粉塵、石灰窯粉塵、テンサイ石灰、クリンカ粉塵、生石灰、消石灰、およびそれらの混合物から成る群から選ばれる1つ以上の物質を含む第1成分と、
    反応性ケイ酸塩源を有するスラグを含む第2成分と、
    水と、を含み、約500μm以下の平均最大粒径および約1000cm/g以上の平均表面積を有する粒子を含むことを特徴とするスラリ。
  31. 粒子が約4,000cm/g以上の平均表面積を有することを特徴とする請求項30記載の物質。
  32. 粒子が約7,000cm/g以上の平均表面積を有することを特徴とする請求項30記載の物質。
  33. 粒子が約300μm以下の平均最大粒径を有することを特徴とする請求項30記載の物質。
  34. 粒子が約100μm以下の平均最大粒径を有することを特徴とする請求項30記載の物質。
  35. 第1成分がセメント窯粉塵(CKD)を含むことを特徴とする請求項30記載の物質。
  36. 第2成分がステンレス鋼スラグを含むことを特徴とする請求項30記載の物質。
  37. スラリにおける第1成分の第2成分に対する比が、約10:1〜約1:10であることを特徴とする請求項30記載の物質。
  38. スラリにおける第1成分の第2成分に対する比が、約3:4〜約4:3であることを特徴とする請求項30記載の物質。
  39. 水がスラリにおいて約15重量%〜約85重量%存在することを特徴とする請求項30記載の物質。
  40. 二酸化炭素含有流体流から二酸化炭素を除去するための、スラリ形態の二酸化炭素隔離物質であって、スラリが、
    セメント窯粉塵(CKD)を含む第1成分と、
    反応性ケイ酸塩源を有するスラグを含む第2成分と、
    水と、を含み、スラリが約500μm以下の平均最大粒径および約1000cm/g以上の平均表面積を有する粒子を含むことを特徴とする物質。
  41. スラリにおける第1成分の第2成分に対する比が、約10:1〜約1:10であることを特徴とする請求項40記載の物質。
  42. スラリにおける第1成分の第2成分に対する比が、約3:4〜約4:3であることを特徴とする請求項40記載の物質。
  43. 二酸化炭素放出軽減システムであって、流体注入口、スラリ注入口、混合領域、流体放出口およびスラリ放出口を有する反応チャンバを含み、二酸化炭素含有廃出流が反応チャンバと流体連通し、かつ流体注入口を介して反応チャンバに導入され、スラリ源が反応チャンバと流体連通し、スラリ源からのスラリが、スラリ注入口を介して反応チャンバに導入され、混合領域がスラリおよび廃出流の乱流混合を提供し、反応チャンバが、廃出流を処理して少なくとも約30%だけ二酸化炭素量を削減するに足る滞留時間を与える容積を有し、スラリが、酸化カルシウム源およびアルカリ金属イオン源を含む第1成分と、反応性ケイ酸塩源を有するスラグを含む第2成分と、水とを含み、使用済みスラリおよび/または炭酸カルシウム生成物が、スラリ放出口を介して反応チャンバから除去されることを特徴とするシステム。
  44. 反応チャンバが、流動ベッドリアクタ、スラリベッドリアクタ、ベンチュリスクラバ、噴霧塔スクラバ、パックスクラバリアクタ、連続撹拌槽リアクタ、およびそれらの組合せから成る群から選ばれることを特徴とする請求項43記載のシステム。
  45. スラリを生じさせるミルをさらに含むことを特徴とする請求項43記載のシステム。
  46. 流体注入口と流体連通する1つ以上の空気汚染制御装置(APCD)をさらに含み、1つ以上のAPCDが、反応チャンバの流体注入口に入る前に二酸化炭素含有廃出流を処理することを特徴とする請求項43記載のシステム。
  47. 流体放出口と流体連通する1つ以上の空気汚染制御装置(APCD)をさらに含み、1つ以上のAPCDが、流体放出口を出た後の処理済み廃出流をさらに処理することを特徴とする請求項43記載のシステム。
  48. セメント製造施設からの二酸化炭素放出物の削減方法であって、
    セメント製造原料を反応させ、クリンカおよび二酸化炭素含有廃出流を産生する工程と、
    廃出流の少なくとも一部と、第1成分、第1成分とは異なる第2成分、および水を含む二酸化炭素スクラビング材とを接触させる工程であって、第1成分が酸化カルシウム源およびアルカリ金属イオン源を含み、第2成分が1つ以上の反応性ケイ酸塩化合物を有するスラグを含む工程と、
    炭酸カルシウムおよび使用済みスクラビング組成物を含む生成物を産生する工程と、を含むことを特徴とする方法。
  49. クリンカを産生するために生成物として生じさせた炭酸カルシウムを再利用する工程をさらに含み、セメント製造原料の一部が炭酸カルシウムを含むことを特徴とする請求項48記載の方法。
  50. 生成物として生じた使用済みスクラビング組成物をリサイクルする工程をさらに含み、
    スクラビング材の一部が使用済みスクラビング組成物を含むことを特徴とする請求項48記載の方法。
  51. 使用済みスクラビング組成物のアルカリイオン含有量を監視する工程をさらに含み、アルカリイオン含有量が予め定める設定点から逸脱する場合、使用済みスクラビング組成物の一部が除去されることを特徴とする請求項50記載の方法。
  52. 使用済みスクラビング組成物のpHを監視する工程をさらに含み、pHが予め定める設定点から逸脱する場合、スクラビング組成物の一部が除去されることを特徴とする請求項50記載の方法。
  53. 原料の反応工程がセメント窯粉塵(CKD)を産生する工程をさらに含み、スクラビング材が、生じたセメント窯粉塵(CKD)の少なくとも一部を含むことを特徴とする請求項48記載の方法。
  54. 炭酸カルシウムを含む生成物の産生工程が、炭酸カルシウム固体から使用済みスクラビング組成物を分離する工程を含むことを特徴とする請求項48記載の方法。
  55. 炭酸カルシウムを含む生成物の産生工程が、炭酸カルシウム固体から水を分離する工程を含むことを特徴とする請求項48記載の方法。
  56. 産生された炭酸カルシウムがその後原料と組合されてクリンカを産生することを特徴とする請求項48記載の方法。
  57. セメントおよび/または石灰製造施設からの二酸化炭素放出物の削減方法であって、
    スクラビング材と、窯において生じる二酸化炭素を含む廃出流の少なくとも一部とを接触させる工程であって、スクラビング材が、第1成分、第1成分とは異なる第2成分、および水を含み、第1成分が酸化カルシウム源およびアルカリ金属イオン源を含み、第2成分が1つ以上の反応性ケイ酸塩化合物を有するスラグを含む工程と、
    炭酸カルシウムおよび使用済みスクラビング組成物を含む生成物を産生する工程と、
    炭酸カルシウムを窯において原料として再利用する工程と、を含むことを特徴とする方法。
  58. 窯において原料を反応させて、製造産物、廃出流およびセメント窯粉塵(CKD)または石灰窯粉塵(LKD)を産生する工程をさらに含み、スクラビング材が、生じたセメント窯粉塵(CKD)または石灰窯粉塵(LKD)の少なくとも一部を含むことを特徴とする請求項57記載の方法。
  59. 炭酸カルシウムを含む生成物の産生工程が、炭酸カルシウム固体から使用済みスクラビング材を分離する工程を含むことを特徴とする請求項57記載の方法。
  60. 鉄および/または鋼鉄製造施設からの二酸化炭素放出物の削減方法であって、
    スクラビング材と、鉄および/または鋼鉄製造プロセスの炉において生じる二酸化炭素を含む廃出流の少なくとも一部とを接触させる工程であって、スクラビング材が、第1成分、第1成分とは異なる第2成分、および水を含み、第1成分が酸化カルシウム源およびアルカリ金属イオン源を含み、第2成分が1つ以上の反応性ケイ酸塩化合物を有するスラグを含む工程と、
    産業プロセスにおいて原料として再利用することができる炭酸カルシウムを含む生成物を産生する工程と、を含むことを特徴とする方法。
  61. 第1成分が、セメント窯粉塵、石灰窯粉塵、テンサイ石灰、クリンカ粉塵、生石灰、消石灰、およびそれらの混合物から成る群から選ばれる物質を含み、第2成分が、鉄および/または鋼鉄製造プロセスにおいて生じるスラグを含むことを特徴とする請求項60記載の方法。
  62. 鉄および/または鋼鉄製造プロセスにおいてフラックスとして炭酸カルシウムを用いる工程をさらに含むことを特徴とする請求項60記載の方法。
  63. セメントまたは石灰製造プロセスにおいて原料として炭酸カルシウムを用いる工程をさらに含むことを特徴とする請求項60記載の方法。
  64. 第2成分が、高炉スラグ、鋼鉄スラグ、およびそれらの混合物から成る群から選ばれる物質を含むことを特徴とする請求項60記載の方法。
  65. 第2成分が、高炉徐冷スラグ、粒状高炉スラグ、微粒状高炉スラグ、膨張および/またはペレット化高炉スラグ、塩基性酸素転炉鋼鉄スラグ、平炉鋼鉄スラグ、アーク炉鋼鉄スラグ、およびそれらの混合物から成る群から選ばれる物質を含むことを特徴とする請求項60記載の方法。
  66. 炭化水素燃料燃焼源からの二酸化炭素放出物の削減方法であって、
    スクラビング材を、燃焼チャンバにおいて生じる二酸化炭素を含む廃出流の少なくとも一部と接触させる工程であって、スクラビング材が、第1成分、第1成分とは異なる第2成分、および水を含み、第1成分が酸化カルシウム源およびアルカリ金属イオン源を含み、第2成分が1つ以上の反応性ケイ酸塩化合物を有するスラグを含む工程と、
    産業プロセスにおいて原料として再利用することができる炭酸カルシウムを含む生成物を産生する工程と、を含むことを特徴とする方法。
  67. 第1成分が、セメント窯粉塵、石灰窯粉塵、テンサイ石灰、クリンカ粉塵、生石灰、消石灰、およびそれらの混合物から成る群から選ばれる物質を含み、第2成分が、高炉スラグ、鋼鉄スラグ、およびそれらの混合物を含むことを特徴とする請求項66記載の方法。
  68. セメント製造、石灰製造、鉄製造または鋼鉄製造の1つ以上において原料として炭酸カルシウムを用いる工程をさらに含むことを特徴とする請求項66記載の方法。
  69. 第2成分が、高炉徐冷スラグ、粒状高炉スラグ、微粒状高炉スラグ、膨張および/またはペレット化高炉スラグ、塩基性酸素転炉鋼鉄スラグ、平炉鋼鉄スラグ、アーク炉鋼鉄スラグ、およびそれらの混合物から成る群から選ばれる物質を含むことを特徴とする請求項66記載の方法。
  70. 産業副産物のリサイクル方法であって、
    酸化カルシウム源およびアルカリ金属イオン源を含む第1製造成分と、1つ以上の反応性ケイ酸塩化合物を有するスラグを含む第2製造成分とを混合して、スクラビング材を形成する工程と、
    二酸化炭素を含む、産業プロセスにおいて生じる廃出流をスクラビング材と接触させる工程と、
    産業プロセスにおいて再利用することができる炭酸カルシウムを含む生成物を産生する工程と、を含むことを特徴とする方法。
  71. 接触工程後および産生工程後、生成物が使用済みスクラビング組成物をさらに含み、混合工程が、使用済みスクラビング組成物の少なくとも一部と、第1製造成分および第2製
    造成分とを混合する工程を含むことを特徴とする請求項70記載の方法。
  72. 第1製造成分が、セメント窯粉塵、石灰窯粉塵、テンサイ石灰、クリンカ粉塵、生石灰、消石灰、およびそれらの混合物から成る群から選ばれる物質を含むことを特徴とする請求項70記載の方法。
  73. 第2製造成分が、高炉スラグ、鋼鉄スラグ、およびそれらの混合物から成る群から選ばれる物質を含むことを特徴とする請求項70記載の方法。
  74. 第2製造成分が、高炉徐冷スラグ、粒状高炉スラグ、微粒状高炉スラグ、膨張および/またはペレット化高炉スラグ、塩基性酸素転炉鋼鉄スラグ、平炉鋼鉄スラグ、アーク炉鋼鉄スラグ、およびそれらの混合物から成る群から選ばれる物質を含むことを特徴とする請求項70記載の方法。
  75. 第1製造成分がセメント窯粉塵を含み、第2成分がステンレス鋼スラグを含むことを特徴とする請求項70記載の方法。
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