JPH109510A - 脱硫法、脱硫材入り燃料およびその製造法 - Google Patents
脱硫法、脱硫材入り燃料およびその製造法Info
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- JPH109510A JPH109510A JP8157192A JP15719296A JPH109510A JP H109510 A JPH109510 A JP H109510A JP 8157192 A JP8157192 A JP 8157192A JP 15719296 A JP15719296 A JP 15719296A JP H109510 A JPH109510 A JP H109510A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 石炭系燃料の燃焼にともなう燃焼ガス中の脱
硫を効果的に行うための脱硫法、脱硫材入り燃料および
その製造法に関し、燃焼室に燃料とともにケイ酸カルシ
ウム系脱硫材を入れることにより燃焼ガスの脱硫を効果
的に行せることができるようにすることを課題とする。 【解決手段】 燃焼室に微粉炭とともにケイ酸カルシウ
ムまたはケイ酸カルシウム水和物の微粉末をケイ酸カル
シウム系脱硫材として供給し、このケイ酸カルシウム系
脱硫材が燃焼時に発生する酸化硫黄を捕捉して、硫酸カ
ルシウムおよび／または亜硫酸カルシウムを生成して燃
焼ガスを脱硫するように構成する。
硫を効果的に行うための脱硫法、脱硫材入り燃料および
その製造法に関し、燃焼室に燃料とともにケイ酸カルシ
ウム系脱硫材を入れることにより燃焼ガスの脱硫を効果
的に行せることができるようにすることを課題とする。 【解決手段】 燃焼室に微粉炭とともにケイ酸カルシウ
ムまたはケイ酸カルシウム水和物の微粉末をケイ酸カル
シウム系脱硫材として供給し、このケイ酸カルシウム系
脱硫材が燃焼時に発生する酸化硫黄を捕捉して、硫酸カ
ルシウムおよび／または亜硫酸カルシウムを生成して燃
焼ガスを脱硫するように構成する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は石炭系燃料の燃焼に
ともなう燃焼ガス中の脱硫を効果的に行うための脱硫
法、脱硫材入り燃料およびその製造法に関する。
ともなう燃焼ガス中の脱硫を効果的に行うための脱硫
法、脱硫材入り燃料およびその製造法に関する。
【０００２】
【従来の技術】今日、エネルギーを発生させるために石
炭や石油を燃焼させて熱量を獲得する行為は、ますます
増大の道を進みつつある。その結果として、化石燃料中
に本質的に含有されている硫黄や硫黄化合物がＳＯX と
して大量に大気中に放出され環境汚染が発生しつつあ
る。我国では、相当以前に、深刻なＳＯX に依る大気汚
染が社会問題となったが、その後、排煙脱硫技術が発
達、向上、普及し、ＳＯX に依る環境汚染の状況は極め
て改善されてきている。しかし、今後も増大するエネル
ギー需要から、現在も、尚、多くの化石燃料を使用する
熱発生設備が建設され続けており、継続的に何らかの脱
硫設備や脱硫設備の建設も平行して行われつつある。
炭や石油を燃焼させて熱量を獲得する行為は、ますます
増大の道を進みつつある。その結果として、化石燃料中
に本質的に含有されている硫黄や硫黄化合物がＳＯX と
して大量に大気中に放出され環境汚染が発生しつつあ
る。我国では、相当以前に、深刻なＳＯX に依る大気汚
染が社会問題となったが、その後、排煙脱硫技術が発
達、向上、普及し、ＳＯX に依る環境汚染の状況は極め
て改善されてきている。しかし、今後も増大するエネル
ギー需要から、現在も、尚、多くの化石燃料を使用する
熱発生設備が建設され続けており、継続的に何らかの脱
硫設備や脱硫設備の建設も平行して行われつつある。
【０００３】これまでに使用されてきた脱硫材には数多
くの材料がある。即ち、石灰、石灰石、消石灰、苛性ソ
ーダ、苛性カリ、アンモニア水、マグネシヤ、アルミ
ナ、活性炭、等である。また、脱硫の技術としては、排
煙脱硫、即ち、化石燃料の燃焼後の廃ガス中のＳＯX を
湿式または乾式で、上記の材料を使用して、最終的にＳ
ＯX を亜硫酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸水溶
液、硫酸ソーダ、硫酸アンモニウム等の形で脱硫し、回
収するものである。その他の方法として、重油や微粉炭
と共に燃焼室に石灰石粉末を吹き込む場合もある。
くの材料がある。即ち、石灰、石灰石、消石灰、苛性ソ
ーダ、苛性カリ、アンモニア水、マグネシヤ、アルミ
ナ、活性炭、等である。また、脱硫の技術としては、排
煙脱硫、即ち、化石燃料の燃焼後の廃ガス中のＳＯX を
湿式または乾式で、上記の材料を使用して、最終的にＳ
ＯX を亜硫酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸水溶
液、硫酸ソーダ、硫酸アンモニウム等の形で脱硫し、回
収するものである。その他の方法として、重油や微粉炭
と共に燃焼室に石灰石粉末を吹き込む場合もある。
【０００４】上記従来の排煙脱硫では設備が高価に過ぎ
るという問題点があった。また、燃焼室に石灰石粉末を
吹き込む場合では、石灰石は炭酸カルシウム（ＣａＣＯ
3 ）であり、その脱炭酸温度は 880℃以上であるから、
石灰石の微粒子が燃焼焔の中で 880℃以上、つまり完全
な乾燥雰囲気で脱炭酸するので、生成する生石灰の表面
も乾燥雰囲気で乾燥したＳＯX と反応する。この場合の
反応の順序は、ＳＯX が生石灰粒子の表面に先ず吸着し
てから反応が始まるので、反応過程が複雑となり、しか
も固相反応であるため遅い。したがって、脱硫に使用さ
れる石灰石の粉末はかなり微細に粉砕されているが、そ
れでも平均粒子径で30ミクロン以上であるから反応が遅
いので、燃焼室に吹き込まれた石灰石の量のおよそ50％
は未反応であると考えられる。このように石灰石吹込み
方法では、脱硫反応速度が遅く、かつ脱硫効率が低いと
いう問題点があった。
るという問題点があった。また、燃焼室に石灰石粉末を
吹き込む場合では、石灰石は炭酸カルシウム（ＣａＣＯ
3 ）であり、その脱炭酸温度は 880℃以上であるから、
石灰石の微粒子が燃焼焔の中で 880℃以上、つまり完全
な乾燥雰囲気で脱炭酸するので、生成する生石灰の表面
も乾燥雰囲気で乾燥したＳＯX と反応する。この場合の
反応の順序は、ＳＯX が生石灰粒子の表面に先ず吸着し
てから反応が始まるので、反応過程が複雑となり、しか
も固相反応であるため遅い。したがって、脱硫に使用さ
れる石灰石の粉末はかなり微細に粉砕されているが、そ
れでも平均粒子径で30ミクロン以上であるから反応が遅
いので、燃焼室に吹き込まれた石灰石の量のおよそ50％
は未反応であると考えられる。このように石灰石吹込み
方法では、脱硫反応速度が遅く、かつ脱硫効率が低いと
いう問題点があった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記問題点を解消するためのものであり、その
ための課題は、燃焼室に燃料とともにケイ酸カルシウム
系脱硫材を入れることにより燃焼ガスの脱硫を効果的に
行わせる脱硫法、脱硫材入り燃料およびその製造法を提
供することにある。
における上記問題点を解消するためのものであり、その
ための課題は、燃焼室に燃料とともにケイ酸カルシウム
系脱硫材を入れることにより燃焼ガスの脱硫を効果的に
行わせる脱硫法、脱硫材入り燃料およびその製造法を提
供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
できるようにするため、請求項１に係る脱硫法は、燃焼
室に微粉炭とともにケイ酸カルシウムまたはケイ酸カル
シウム水和物の微粉末をケイ酸カルシウム系脱硫材とし
て供給し、このケイ酸カルシウム系脱硫材が燃焼時に発
生する酸化硫黄（ＳＯX ）を捕捉して、硫酸カルシウム
（ＣａＳＯ4 ）および／または亜硫酸カルシウム（Ｃａ
ＳＯ3 ）を生成して燃焼ガスを脱硫することを特徴とす
るものである。
できるようにするため、請求項１に係る脱硫法は、燃焼
室に微粉炭とともにケイ酸カルシウムまたはケイ酸カル
シウム水和物の微粉末をケイ酸カルシウム系脱硫材とし
て供給し、このケイ酸カルシウム系脱硫材が燃焼時に発
生する酸化硫黄（ＳＯX ）を捕捉して、硫酸カルシウム
（ＣａＳＯ4 ）および／または亜硫酸カルシウム（Ｃａ
ＳＯ3 ）を生成して燃焼ガスを脱硫することを特徴とす
るものである。
【０００７】請求項２に係る脱硫法は、前記ケイ酸カル
シウム系脱硫材が、ケイ酸カルシウム保温材またはポル
トランドセメント水和物のいずれかの微粉末であること
を特徴とする。
シウム系脱硫材が、ケイ酸カルシウム保温材またはポル
トランドセメント水和物のいずれかの微粉末であること
を特徴とする。
【０００８】請求項３に係る脱硫法は、石炭とケイ酸カ
ルシウム水和物とを、乾式または水と共に湿式にて粉砕
し、得られた微粉混合物を燃焼室に供給し、石炭が燃焼
する際に発生する酸化硫黄をケイ酸カルシウム水和物中
のカルシウムと反応させ、硫酸カルシウムおよび／また
は亜硫酸カルシウムを生成させて脱硫することを特徴と
する。
ルシウム水和物とを、乾式または水と共に湿式にて粉砕
し、得られた微粉混合物を燃焼室に供給し、石炭が燃焼
する際に発生する酸化硫黄をケイ酸カルシウム水和物中
のカルシウムと反応させ、硫酸カルシウムおよび／また
は亜硫酸カルシウムを生成させて脱硫することを特徴と
する。
【０００９】請求項４に係る脱硫材入り燃料は、微粉燃
料が石炭微粉末とケイ酸カルシウム水和物の微粉末とを
共存させてなるものであることを特徴とする。
料が石炭微粉末とケイ酸カルシウム水和物の微粉末とを
共存させてなるものであることを特徴とする。
【００１０】請求項５に係る脱硫材入り燃料の製造法
は、石炭と共にケイ酸カルシウム水和物を粉砕機に投入
して、粉砕し、得られた微粉末が石炭微粉末とケイ酸カ
ルシウム水和物の微粉末とを共存させたものであること
を特徴とする。
は、石炭と共にケイ酸カルシウム水和物を粉砕機に投入
して、粉砕し、得られた微粉末が石炭微粉末とケイ酸カ
ルシウム水和物の微粉末とを共存させたものであること
を特徴とする。
【００１１】請求項６に係る脱硫法は、石炭中に存在す
る硫黄分の酸化硫黄換算量と等量以上のカルシウム分を
含むケイ酸カルシウム水和物の微粉末を添加してなる石
炭−水−ケイ酸カルシウム水和物の混合物を燃焼室に供
給し、燃焼させ、発生する酸化硫黄を上記ケイ酸カルシ
ウム水和物中のカルシウムと反応させ、硫酸カルシウム
および／または亜硫酸カルシウムを生成させて脱硫する
ことを特徴とする。
る硫黄分の酸化硫黄換算量と等量以上のカルシウム分を
含むケイ酸カルシウム水和物の微粉末を添加してなる石
炭−水−ケイ酸カルシウム水和物の混合物を燃焼室に供
給し、燃焼させ、発生する酸化硫黄を上記ケイ酸カルシ
ウム水和物中のカルシウムと反応させ、硫酸カルシウム
および／または亜硫酸カルシウムを生成させて脱硫する
ことを特徴とする。
【００１２】請求項７に係る脱硫材入り燃料は、石炭中
に存在する硫黄分の酸化硫黄換算量と等量以上のカルシ
ウム分を含むケイ酸カルシウム水和物の微粉末を添加し
た石炭−水−ケイ酸カルシウム水和物の混合物であるこ
とを特徴とする。
に存在する硫黄分の酸化硫黄換算量と等量以上のカルシ
ウム分を含むケイ酸カルシウム水和物の微粉末を添加し
た石炭−水−ケイ酸カルシウム水和物の混合物であるこ
とを特徴とする。
【００１３】請求項８に係る脱硫材入り燃料の製造法
は、石炭中に存在する硫黄分を酸化硫黄に換算し、これ
に対して等量以上のカルシウム分を含むケイ酸カルシウ
ム水和物を石炭と水に添加し、混合粉砕して、石炭−水
−ケイ酸カルシウム水和物の混合物としたことを特徴と
する。
は、石炭中に存在する硫黄分を酸化硫黄に換算し、これ
に対して等量以上のカルシウム分を含むケイ酸カルシウ
ム水和物を石炭と水に添加し、混合粉砕して、石炭−水
−ケイ酸カルシウム水和物の混合物としたことを特徴と
する。
【００１４】請求項９に係る脱硫法は、石炭および重油
あるいは原油の中の含有硫黄分を亜硫酸カルシウムまた
は硫酸カルシウムとして反応させるに充分な量のカルシ
ウム分を含むケイ酸カルシウム水和物を添加した石炭−
石油−ケイ酸カルシウム水和物の混合物を燃焼室に供給
し、燃焼させ、燃焼時に発生する酸化硫黄を上記ケイ酸
カルシウム水和物のカルシウム分と反応させて脱硫する
ことを特徴とする。
あるいは原油の中の含有硫黄分を亜硫酸カルシウムまた
は硫酸カルシウムとして反応させるに充分な量のカルシ
ウム分を含むケイ酸カルシウム水和物を添加した石炭−
石油−ケイ酸カルシウム水和物の混合物を燃焼室に供給
し、燃焼させ、燃焼時に発生する酸化硫黄を上記ケイ酸
カルシウム水和物のカルシウム分と反応させて脱硫する
ことを特徴とする。
【００１５】請求項１０に係る脱硫材入り燃料は、石炭
および重油あるいは原油の中の含有硫黄分を亜硫酸カル
シウムまたは硫酸カルシウムとして反応させるに充分な
量のカルシウム分を含むケイ酸カルシウム水和物を添加
した石炭−石油−ケイ酸カルシウム水和物の混合物であ
ることを特徴とする。
および重油あるいは原油の中の含有硫黄分を亜硫酸カル
シウムまたは硫酸カルシウムとして反応させるに充分な
量のカルシウム分を含むケイ酸カルシウム水和物を添加
した石炭−石油−ケイ酸カルシウム水和物の混合物であ
ることを特徴とする。
【００１６】請求項１１に係る脱硫材入り燃料の製造法
は、石炭および重油あるいは原油の中の硫黄を、それら
が燃焼する際に亜硫酸カルシウムまたは硫酸カルシウム
として反応させるに充分な量のカルシウム分を含むケイ
酸カルシウム水和物を石炭と重油あるいは原油に添加
し、重油あるいは原油の中で石炭とケイ酸カルシウム水
和物とを粉砕して、石炭−石油−ケイ酸カルシウム水和
物の混合物を得ることを特徴とする。
は、石炭および重油あるいは原油の中の硫黄を、それら
が燃焼する際に亜硫酸カルシウムまたは硫酸カルシウム
として反応させるに充分な量のカルシウム分を含むケイ
酸カルシウム水和物を石炭と重油あるいは原油に添加
し、重油あるいは原油の中で石炭とケイ酸カルシウム水
和物とを粉砕して、石炭−石油−ケイ酸カルシウム水和
物の混合物を得ることを特徴とする。
【００１７】請求項１２に係る脱硫法は、石炭中の硫黄
分を完全に亜硫酸カルシウムまたは硫酸カルシウムにす
るために必要充分な量のカルシウム分を含むポルトラン
ドセメント水和物を添加した石炭−水−ポルトランドセ
メント水和物の混合物を燃焼室に供給し、燃焼させ、燃
焼時に発生する酸化硫黄を上記ポルトランドセメント水
和物のカルシウム分と反応させて脱硫することを特徴と
する。
分を完全に亜硫酸カルシウムまたは硫酸カルシウムにす
るために必要充分な量のカルシウム分を含むポルトラン
ドセメント水和物を添加した石炭−水−ポルトランドセ
メント水和物の混合物を燃焼室に供給し、燃焼させ、燃
焼時に発生する酸化硫黄を上記ポルトランドセメント水
和物のカルシウム分と反応させて脱硫することを特徴と
する。
【００１８】請求項１３に係る脱硫材入り燃料は、石炭
中の硫黄分を完全に亜硫酸カルシウムまたは硫酸カルシ
ウムにするために必要充分な量のカルシウム分を含むポ
ルトランドセメント水和物を添加した石炭−水−ポルト
ランドセメント水和物の混合物であることを特徴とす
る。
中の硫黄分を完全に亜硫酸カルシウムまたは硫酸カルシ
ウムにするために必要充分な量のカルシウム分を含むポ
ルトランドセメント水和物を添加した石炭−水−ポルト
ランドセメント水和物の混合物であることを特徴とす
る。
【００１９】請求項１４に係る脱硫材入り燃料の製造法
は、石炭中の硫黄分が石炭の燃焼中に酸化して発生する
酸化硫黄を完全に亜硫酸カルシウムまたは硫酸カルシウ
ムにするために必要充分な量のカルシウム分を含むポル
トランドセメントを、石炭−水混合物を製造するに必要
な量の水に入れ、大部分または完全に水和させて得られ
るポルトランドセメント水和物のスラリーを石炭に加
え、これらを粉砕し，石炭−水−ポルトランドセメント
水和物の混合物を得ることを特徴とする。
は、石炭中の硫黄分が石炭の燃焼中に酸化して発生する
酸化硫黄を完全に亜硫酸カルシウムまたは硫酸カルシウ
ムにするために必要充分な量のカルシウム分を含むポル
トランドセメントを、石炭−水混合物を製造するに必要
な量の水に入れ、大部分または完全に水和させて得られ
るポルトランドセメント水和物のスラリーを石炭に加
え、これらを粉砕し，石炭−水−ポルトランドセメント
水和物の混合物を得ることを特徴とする。
【００２０】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。ただし、特に指定のないかぎり、この実
施の形態によって、本発明が制限されるものではない。
この実施の形態では、燃料としては、ＣＷＭ（石炭−水
混合物）あるいはＣＯＭ（石炭−石油系燃料混合物）が
用いられる。ＣＷＭは石炭と水を混合粉砕して得られる
燃料である。ＣＷＭの製造においては、重量比で石炭に
対して水が約４割にして混合し、湿式で粉砕する。ま
た、ＣＯＭは、石油系燃料（例えば重油）中で石炭を粉
砕して得られる微粉炭−石油系燃料の混合燃料である。
ＣＯＭの製造では、重量比で石炭に対して石油系燃料が
約４倍にして混合し、湿式で粉砕する。燃料とともに燃
焼室に投入されて用いられるケイ酸カルシウム系脱硫材
の適用例としては、ケイ酸カルシウム水和物微粉末、ポ
ルトランドセメント水和物等である。
的に説明する。ただし、特に指定のないかぎり、この実
施の形態によって、本発明が制限されるものではない。
この実施の形態では、燃料としては、ＣＷＭ（石炭−水
混合物）あるいはＣＯＭ（石炭−石油系燃料混合物）が
用いられる。ＣＷＭは石炭と水を混合粉砕して得られる
燃料である。ＣＷＭの製造においては、重量比で石炭に
対して水が約４割にして混合し、湿式で粉砕する。ま
た、ＣＯＭは、石油系燃料（例えば重油）中で石炭を粉
砕して得られる微粉炭−石油系燃料の混合燃料である。
ＣＯＭの製造では、重量比で石炭に対して石油系燃料が
約４倍にして混合し、湿式で粉砕する。燃料とともに燃
焼室に投入されて用いられるケイ酸カルシウム系脱硫材
の適用例としては、ケイ酸カルシウム水和物微粉末、ポ
ルトランドセメント水和物等である。
【００２１】ケイ酸カルシウム系脱硫材の１つであるケ
イ酸カルシウム水和物の具体例としては、火力発電所、
原子力発電所、その他一般の高温高圧蒸気、熱ガスを発
生する設備において、その高温高圧蒸気、熱ガスを発
生、貯蔵、輸送、消費する機器における、熱損失を避け
るために施工する断熱保温材として使用されているケイ
酸カルシウム保温材がある。
イ酸カルシウム水和物の具体例としては、火力発電所、
原子力発電所、その他一般の高温高圧蒸気、熱ガスを発
生する設備において、その高温高圧蒸気、熱ガスを発
生、貯蔵、輸送、消費する機器における、熱損失を避け
るために施工する断熱保温材として使用されているケイ
酸カルシウム保温材がある。
【００２２】発電所の火力ユニットに使用されているケ
イ酸カルシウム保温材は、数年間使用すると劣化するの
で、数年ごとに更新しなければならない。このため、例
えば、ある大規模の火力発電所から数年に１回の割合
で、5000ｍ3 程度の量のケイ酸カルシウム保温材が産業
廃棄物として廃棄される。したがって、この大量に廃棄
されるケイ酸カルシウム保温材を利用すれば、産業廃棄
物が有効利用できるようになるとともに廃棄物の量を削
減させることができるようになる。
イ酸カルシウム保温材は、数年間使用すると劣化するの
で、数年ごとに更新しなければならない。このため、例
えば、ある大規模の火力発電所から数年に１回の割合
で、5000ｍ3 程度の量のケイ酸カルシウム保温材が産業
廃棄物として廃棄される。したがって、この大量に廃棄
されるケイ酸カルシウム保温材を利用すれば、産業廃棄
物が有効利用できるようになるとともに廃棄物の量を削
減させることができるようになる。
【００２３】このケイ酸カルシウム保温材は、消石灰と
珪石微粉末を水中の懸濁状態で加圧釜の中で温度 200℃
以下、圧力 10 atm 以下の条件において合成される材料
で、生成する化合物はゾノトライト( Xonotlite ) とト
バモライト( Tobermolite )の混合物で、一般式は：
0.8−1 ＣａＯＳｉＯ2 1−1.5 Ｈ2 Ｏとして大略示さ
れる。このうち、ゾノトライト系断熱保温材は 600〜10
00℃程度の耐熱性があるので上記のような高温高圧蒸気
や熱ガスの断熱保温材として賞用されている。
珪石微粉末を水中の懸濁状態で加圧釜の中で温度 200℃
以下、圧力 10 atm 以下の条件において合成される材料
で、生成する化合物はゾノトライト( Xonotlite ) とト
バモライト( Tobermolite )の混合物で、一般式は：
0.8−1 ＣａＯＳｉＯ2 1−1.5 Ｈ2 Ｏとして大略示さ
れる。このうち、ゾノトライト系断熱保温材は 600〜10
00℃程度の耐熱性があるので上記のような高温高圧蒸気
や熱ガスの断熱保温材として賞用されている。
【００２４】このケイ酸カルシウム保温材の脱硫作用
は、従来の石灰石粉末の場合と著しく状況が異なる。ケ
イ酸カルシウム保温材を構成する化合物は、ゾノトライ
トとトバーモライト族から構成されているが、これらの
化合物は、粉砕で得られる微粉末ではなく、化学合成で
微粉末として得られ、生成の条件から 5−10ミクロン程
度の極端な微粒子であり、しかも、結晶水を保有してお
り、これらの結晶水が概ね 200−700℃で脱水する。
は、従来の石灰石粉末の場合と著しく状況が異なる。ケ
イ酸カルシウム保温材を構成する化合物は、ゾノトライ
トとトバーモライト族から構成されているが、これらの
化合物は、粉砕で得られる微粉末ではなく、化学合成で
微粉末として得られ、生成の条件から 5−10ミクロン程
度の極端な微粒子であり、しかも、結晶水を保有してお
り、これらの結晶水が概ね 200−700℃で脱水する。
【００２５】このため、燃焼火炎の中で、微粒子が脱水
した直後に、瞬間的に微粒子外側に水蒸気の層ができ、
その中にＳＯX が侵入してＳＯX がイオン化すると、ゾ
ノトライトとトバーモライト族の粒子の表面がアルカリ
性であることから、ＳＯX との反応、即ち脱硫反応は、
石灰石微粒子の場合に比して、比較できないほど迅速で
かつ完全に行われる。
した直後に、瞬間的に微粒子外側に水蒸気の層ができ、
その中にＳＯX が侵入してＳＯX がイオン化すると、ゾ
ノトライトとトバーモライト族の粒子の表面がアルカリ
性であることから、ＳＯX との反応、即ち脱硫反応は、
石灰石微粒子の場合に比して、比較できないほど迅速で
かつ完全に行われる。
【００２６】このようなケイ酸カルシウム保温材の微粉
末を微粉炭や重油と共に燃焼室に吹き込んだ場合には、
石灰石微粉末を用いた場合よりも迅速かつ確実にＳＯX
と反応し、優れた脱硫効果を示す。こうして、産業廃棄
物となっていたケイ酸カルシウム保温材が、燃焼ガスの
脱硫材として有効利用できるようになる。
末を微粉炭や重油と共に燃焼室に吹き込んだ場合には、
石灰石微粉末を用いた場合よりも迅速かつ確実にＳＯX
と反応し、優れた脱硫効果を示す。こうして、産業廃棄
物となっていたケイ酸カルシウム保温材が、燃焼ガスの
脱硫材として有効利用できるようになる。
【００２７】つぎに、もう１つのケイ酸カルシウム系脱
硫材であるポルトランドセメントとしては、普通ポルト
ランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポ
ルトランドセメント等が使用できる。ポルトランドセメ
ントの化学成分の 40 〜 70 ％は酸化カルシウムを含有
し、そして、この酸化カルシウムが酸化ケイ素と結びつ
いた鉱物がポルトランドセメントの鉱物組成中で８〜９
割を閉めている。
硫材であるポルトランドセメントとしては、普通ポルト
ランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポ
ルトランドセメント等が使用できる。ポルトランドセメ
ントの化学成分の 40 〜 70 ％は酸化カルシウムを含有
し、そして、この酸化カルシウムが酸化ケイ素と結びつ
いた鉱物がポルトランドセメントの鉱物組成中で８〜９
割を閉めている。
【００２８】この化学成分中の酸化カルシウムは、重油
や石炭の燃焼の際に、その中に含まれる硫黄や硫黄化合
物が酸化燃焼して生成するＳＯX と反応して亜硫酸カル
シウムや硫酸カルシウムを生成する。ポルトランドセメ
ント中の化学成分は、酸化カルシウムのみならず、酸化
マグネシュウム、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化ナト
リウム、酸化カリウム等も、ＳＯX と反応して亜硫酸化
合物や硫酸化合物を生成して脱硫効果を示す。この際、
ＳＯX との反応性は、未水和のセメント粒子であるより
も、セメント水和物の方が反応も速く完全である。
や石炭の燃焼の際に、その中に含まれる硫黄や硫黄化合
物が酸化燃焼して生成するＳＯX と反応して亜硫酸カル
シウムや硫酸カルシウムを生成する。ポルトランドセメ
ント中の化学成分は、酸化カルシウムのみならず、酸化
マグネシュウム、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化ナト
リウム、酸化カリウム等も、ＳＯX と反応して亜硫酸化
合物や硫酸化合物を生成して脱硫効果を示す。この際、
ＳＯX との反応性は、未水和のセメント粒子であるより
も、セメント水和物の方が反応も速く完全である。
【００２９】以下に、市販ポルトランドセメントの化学
組成の一例を示す。 ＳｉＯ2 ２１．８ ％ Ａｌ2 Ｏ3 ５．１ ％ Ｆｅ2 Ｏ3 ３．０ ％ ＣａＯ ６３．８ ％ ＭｇＯ １．７ ％ Ｎａ2 Ｏ ０．３２％ Ｋ2 Ｏ ０．５０％ ポルトランドセメントの完全水和物や完全に近いまでに
水和させた水和物を脱硫材として利用する場合、ＳＯX
と反応が可能な水和物がどの様な量で含まれ、その粒子
の大きさがどれくらいであるかが重要である。
組成の一例を示す。 ＳｉＯ2 ２１．８ ％ Ａｌ2 Ｏ3 ５．１ ％ Ｆｅ2 Ｏ3 ３．０ ％ ＣａＯ ６３．８ ％ ＭｇＯ １．７ ％ Ｎａ2 Ｏ ０．３２％ Ｋ2 Ｏ ０．５０％ ポルトランドセメントの完全水和物や完全に近いまでに
水和させた水和物を脱硫材として利用する場合、ＳＯX
と反応が可能な水和物がどの様な量で含まれ、その粒子
の大きさがどれくらいであるかが重要である。
【００３０】また、以下に、ポルトランドセメント中の
鉱物組成も示した。 ３ＣａＯＳｉＯ2 ４０〜６０％ ２ＣａＯＳｉＯ2 ２５〜４５％ ３ＣａＯＡｌ2 Ｏ3 ６〜１３％ ４ＣａＯＡｌ2 Ｏ3 Ｆｅ2 Ｏ3 ６〜１３％ 鉱物組成ではポルトランドセメントの種類に依って成分
に大きな差がある。
鉱物組成も示した。 ３ＣａＯＳｉＯ2 ４０〜６０％ ２ＣａＯＳｉＯ2 ２５〜４５％ ３ＣａＯＡｌ2 Ｏ3 ６〜１３％ ４ＣａＯＡｌ2 Ｏ3 Ｆｅ2 Ｏ3 ６〜１３％ 鉱物組成ではポルトランドセメントの種類に依って成分
に大きな差がある。
【００３１】また、以下に、これらのセメント鉱物が水
和したときに得られる水和物の概略の化学式も示した。 セメント鉱物 水和物の名称と概要 ３ＣａＯＳｉＯ2 ＣＳＨｇｅｌ １０〜１０００Å ２ＣａＯＳｉＯ2 ＣＳＨｇｅｌ 極めて低結晶性 大略組成式 0.8−1.8 ＣａＯＳｉＯ2 0.6−2.0 Ｈ2 Ｏ ３ＣａＯＡｌ2 Ｏ3 ３ＣａＯＡｌ2 Ｏ3 ６Ｈ2 Ｏ 六角板状 ３ＣａＯＡｌ2 Ｏ3 ＳＯ4 １２Ｈ2 Ｏ 六角板状 １μ以下 ４ＣａＯＡｌ2 Ｏ3 Ｆｅ2 Ｏ3 ３ＣａＯ（Ａｌ，Ｆｅ）2 Ｏ3 ６Ｈ2 Ｏ ３ＣａＯ（Ａｌ，Ｆｅ）2 Ｏ3 ＣａＳＯ4 １２Ｈ2 Ｏ Ｃａ（ＯＨ）2 消石灰 １μ以下
和したときに得られる水和物の概略の化学式も示した。 セメント鉱物 水和物の名称と概要 ３ＣａＯＳｉＯ2 ＣＳＨｇｅｌ １０〜１０００Å ２ＣａＯＳｉＯ2 ＣＳＨｇｅｌ 極めて低結晶性 大略組成式 0.8−1.8 ＣａＯＳｉＯ2 0.6−2.0 Ｈ2 Ｏ ３ＣａＯＡｌ2 Ｏ3 ３ＣａＯＡｌ2 Ｏ3 ６Ｈ2 Ｏ 六角板状 ３ＣａＯＡｌ2 Ｏ3 ＳＯ4 １２Ｈ2 Ｏ 六角板状 １μ以下 ４ＣａＯＡｌ2 Ｏ3 Ｆｅ2 Ｏ3 ３ＣａＯ（Ａｌ，Ｆｅ）2 Ｏ3 ６Ｈ2 Ｏ ３ＣａＯ（Ａｌ，Ｆｅ）2 Ｏ3 ＣａＳＯ4 １２Ｈ2 Ｏ Ｃａ（ＯＨ）2 消石灰 １μ以下
【００３２】以上に示したものが、セメント鉱物の水和
によって生成される水和物で、その特徴は、極めて微細
で、粒子一粒一粒がアルカリ性であり、数百℃で脱水す
る結晶水を含んでいることである。これら水和物が微粉
炭や重油と共に燃焼室に吹き込まれれば、生成するＳＯ
Xと容易に反応し、迅速で完全な脱硫が可能になる。
によって生成される水和物で、その特徴は、極めて微細
で、粒子一粒一粒がアルカリ性であり、数百℃で脱水す
る結晶水を含んでいることである。これら水和物が微粉
炭や重油と共に燃焼室に吹き込まれれば、生成するＳＯ
Xと容易に反応し、迅速で完全な脱硫が可能になる。
【００３３】ポルトランドセメントの完全または完全に
近い水和物を使用した脱硫の際に、脱硝の目的をもって
アンモニアの吹き込みを併用すれば、脱硫の過程で生成
する活性アルミナ、活性シリカ、活性酸化鉄、その他の
セメント成分であるチタン、マンガン、燐等が触媒とし
て働き、脱硝を一層効果的に進めることができる。
近い水和物を使用した脱硫の際に、脱硝の目的をもって
アンモニアの吹き込みを併用すれば、脱硫の過程で生成
する活性アルミナ、活性シリカ、活性酸化鉄、その他の
セメント成分であるチタン、マンガン、燐等が触媒とし
て働き、脱硝を一層効果的に進めることができる。
【００３４】〔実施例１〕硫黄 3％を含む石炭 100kgを
粉砕して燃焼用の微粉炭にする際に、ケイ酸カルシウム
保温材を 81.36kgよりやや過剰に添加して、微粉炭とす
る。これを燃焼させれば 3％の含有硫黄から発生するＳ
ＯX はすべてケイ酸カルシウム保温材中のカルシウム分
と反応し、硫酸カルシウム（ＣａＳＯ4 ）12.75kgとし
て、石炭灰中に含まれ、脱硫が行われて、排煙中のＳＯ
X は消失するか、著しく減少する。
粉砕して燃焼用の微粉炭にする際に、ケイ酸カルシウム
保温材を 81.36kgよりやや過剰に添加して、微粉炭とす
る。これを燃焼させれば 3％の含有硫黄から発生するＳ
ＯX はすべてケイ酸カルシウム保温材中のカルシウム分
と反応し、硫酸カルシウム（ＣａＳＯ4 ）12.75kgとし
て、石炭灰中に含まれ、脱硫が行われて、排煙中のＳＯ
X は消失するか、著しく減少する。
【００３５】〔実施例２〕ＣＷＭを製造する際、硫黄 3
％を含む石炭1000kgに対して40％即ち 400kgの水と共に
混合粉砕するが、この際、ケイ酸カルシウム保温材を 7
1.79kgよりやや過剰に加えて混合粉砕し、ＣＷＭを製造
する。このＣＷＭを燃焼させるとき、硫黄30kgより発生
するＳＯX のすべて、またはその大部分は、ケイ酸カル
シウム保温材中のカルシウム分（ＣａＯ）と反応し、12
7.5kg の硫酸カルシウム（ＣａＳＯ4 ）として石炭灰中
に含まれ、脱硫が行われて、排ガス中のＳＯX は完全に
消滅するか、著しく激減する。
％を含む石炭1000kgに対して40％即ち 400kgの水と共に
混合粉砕するが、この際、ケイ酸カルシウム保温材を 7
1.79kgよりやや過剰に加えて混合粉砕し、ＣＷＭを製造
する。このＣＷＭを燃焼させるとき、硫黄30kgより発生
するＳＯX のすべて、またはその大部分は、ケイ酸カル
シウム保温材中のカルシウム分（ＣａＯ）と反応し、12
7.5kg の硫酸カルシウム（ＣａＳＯ4 ）として石炭灰中
に含まれ、脱硫が行われて、排ガス中のＳＯX は完全に
消滅するか、著しく激減する。
【００３６】〔実施例３〕3％の硫黄を含む石炭1000kg
を水 400kg中で粉砕してＣＷＭを製造する際、石炭中の
30kgの硫黄を石炭燃焼中に脱硫するに充分なカルシウム
（ＣａＯ）を含む市販の普通ポルトランドセメント 82.
29kgを予め 400kgの水中に懸濁し、攪拌しつつ、３日に
亙って水和させ、その水和をほぼ完全に行う。得られる
セメント水和物スラリー482.29kgの中で、1000kgの石炭
を粉砕し、1482.29kg の石炭−水−ポルトランドセメン
ト水和物の混合物燃料を製造する。これを燃焼させると
き、30kgの硫黄は、混合物燃料中のセメント完全水和物
の持つＣａＯのみならず、ＭｇＯ，Ａｌ2 Ｏ3 ，Ｆｅ2
Ｏ3 ，Ｎａ2 Ｏ，Ｋ2 Ｏ等とも反応して、硫酸化合物を
生成するので、脱硫は極めて完全に行われる。この脱硫
によって生成する脱硫生成物は、硫酸カルシウム（Ｃａ
ＳＯ4 ）、亜硫酸カルシウム（ＣａＳＯ3 ）、硫酸アル
ミニウム（Ａｌ2 （ＳＯ4 ）3 ）、硫酸マグネシュウム
（ＭｇＳＯ4 ）、硫酸鉄（Ｆｅ2 （ＳＯ4 ）3 ）、硫酸
ソーダ（Ｎａ2 ＳＯ4 ）、硫酸カリ（Ｋ2 ＳＯ4 ）等で
ある。
を水 400kg中で粉砕してＣＷＭを製造する際、石炭中の
30kgの硫黄を石炭燃焼中に脱硫するに充分なカルシウム
（ＣａＯ）を含む市販の普通ポルトランドセメント 82.
29kgを予め 400kgの水中に懸濁し、攪拌しつつ、３日に
亙って水和させ、その水和をほぼ完全に行う。得られる
セメント水和物スラリー482.29kgの中で、1000kgの石炭
を粉砕し、1482.29kg の石炭−水−ポルトランドセメン
ト水和物の混合物燃料を製造する。これを燃焼させると
き、30kgの硫黄は、混合物燃料中のセメント完全水和物
の持つＣａＯのみならず、ＭｇＯ，Ａｌ2 Ｏ3 ，Ｆｅ2
Ｏ3 ，Ｎａ2 Ｏ，Ｋ2 Ｏ等とも反応して、硫酸化合物を
生成するので、脱硫は極めて完全に行われる。この脱硫
によって生成する脱硫生成物は、硫酸カルシウム（Ｃａ
ＳＯ4 ）、亜硫酸カルシウム（ＣａＳＯ3 ）、硫酸アル
ミニウム（Ａｌ2 （ＳＯ4 ）3 ）、硫酸マグネシュウム
（ＭｇＳＯ4 ）、硫酸鉄（Ｆｅ2 （ＳＯ4 ）3 ）、硫酸
ソーダ（Ｎａ2 ＳＯ4 ）、硫酸カリ（Ｋ2 ＳＯ4 ）等で
ある。
【００３７】〔実施例４〕３％の硫黄を含む石炭 200ｋ
ｇと３％の硫黄を含む重油 800ｋｇとを混合粉砕してＣ
ＯＭを製造する際、この混合物を燃焼させた時に発生す
るＳＯX を捕集し固定化して、硫酸化合物とするため
に、このＣＯＭ中の硫黄 30 ｋｇを硫酸カルシウムとす
るに充分なカルシウム分を含む〔ゾノトライト（Ｃａ6
（Ｓｉ6 Ｏ17）（ＯＨ）2 ）とトバモライト（Ｃａ
5 （Ｓｉ6 Ｏ18Ｈ2 ）４Ｈ2 Ｏ）の等モル混合物として
の〕ケイ酸カルシウム保温材 127ｋｇと、 10 ％程度の
余剰とを、予め石炭と重油の混合物に混入して、湿式に
て粉砕することにより、ケイ酸カルシウム水和物を脱硫
材として含むＣＯＭが得られる。
ｇと３％の硫黄を含む重油 800ｋｇとを混合粉砕してＣ
ＯＭを製造する際、この混合物を燃焼させた時に発生す
るＳＯX を捕集し固定化して、硫酸化合物とするため
に、このＣＯＭ中の硫黄 30 ｋｇを硫酸カルシウムとす
るに充分なカルシウム分を含む〔ゾノトライト（Ｃａ6
（Ｓｉ6 Ｏ17）（ＯＨ）2 ）とトバモライト（Ｃａ
5 （Ｓｉ6 Ｏ18Ｈ2 ）４Ｈ2 Ｏ）の等モル混合物として
の〕ケイ酸カルシウム保温材 127ｋｇと、 10 ％程度の
余剰とを、予め石炭と重油の混合物に混入して、湿式に
て粉砕することにより、ケイ酸カルシウム水和物を脱硫
材として含むＣＯＭが得られる。
【００３８】
【発明の効果】以上のように本発明では、請求項１に係
る脱硫法は、燃焼時に発生する酸化硫黄（ＳＯX ）をケ
イ酸カルシウム系脱硫材中のカルシウム分と反応させ
て、硫酸カルシウム（ＣａＳＯ4 ）または亜硫酸カルシ
ウム（ＣａＳＯ3 ）を生成させることにより、燃焼ガス
中のＳＯX を消失させるか、または著しく減少させるこ
とができる。
る脱硫法は、燃焼時に発生する酸化硫黄（ＳＯX ）をケ
イ酸カルシウム系脱硫材中のカルシウム分と反応させ
て、硫酸カルシウム（ＣａＳＯ4 ）または亜硫酸カルシ
ウム（ＣａＳＯ3 ）を生成させることにより、燃焼ガス
中のＳＯX を消失させるか、または著しく減少させるこ
とができる。
【００３９】請求項２に係る脱硫法は、ケイ酸カルシウ
ム保温材を用いることにより産業廃棄物を有効利用する
ことができ、また、ポルトランドセメントを利用するこ
とにより入手性が良く、安価となり、脱硫材の利用性を
高め、脱硫法の適用を手軽で容易にすることができる。
ム保温材を用いることにより産業廃棄物を有効利用する
ことができ、また、ポルトランドセメントを利用するこ
とにより入手性が良く、安価となり、脱硫材の利用性を
高め、脱硫法の適用を手軽で容易にすることができる。
【００４０】請求項３に係る脱硫法は、石炭とケイ酸カ
ルシウム水和物とを乾式または湿式で粉砕したことによ
り、脱硫材入りの微粉燃料を容易に燃焼室に吹き込むこ
とができ、脱硫材中のカルシウム分と燃焼の際に発生す
る酸化硫黄とを反応させて、硫酸カルシウムまたは亜硫
酸カルシウムを生成させることにより、効果的に燃焼ガ
スの脱硫ができる。
ルシウム水和物とを乾式または湿式で粉砕したことによ
り、脱硫材入りの微粉燃料を容易に燃焼室に吹き込むこ
とができ、脱硫材中のカルシウム分と燃焼の際に発生す
る酸化硫黄とを反応させて、硫酸カルシウムまたは亜硫
酸カルシウムを生成させることにより、効果的に燃焼ガ
スの脱硫ができる。
【００４１】請求項４に係る脱硫材入り燃料は、燃焼室
に石炭微粉末とケイ酸カルシウム水和物の微粉末とを同
時に投入することができ、含有するカルシウム分を燃焼
時に発生する酸化硫黄と反応させて硫酸カルシウムまた
は亜硫酸カルシウムを生成させ、効果的に脱硫させるこ
とができ、燃焼ガスのクリーンな燃料を得ることができ
る。
に石炭微粉末とケイ酸カルシウム水和物の微粉末とを同
時に投入することができ、含有するカルシウム分を燃焼
時に発生する酸化硫黄と反応させて硫酸カルシウムまた
は亜硫酸カルシウムを生成させ、効果的に脱硫させるこ
とができ、燃焼ガスのクリーンな燃料を得ることができ
る。
【００４２】請求項５に係る脱硫材入り燃料の製造法
は、石炭と共にケイ酸カルシウム水和物を粉砕すること
ができ、脱硫材入り燃料が容易に製造できる。
は、石炭と共にケイ酸カルシウム水和物を粉砕すること
ができ、脱硫材入り燃料が容易に製造できる。
【００４３】請求項６に係る脱硫法は、石炭系燃料に石
炭中の硫黄分を脱硫させるに充分な量のカルウシム分を
含有するケイ酸カルシウム水和物を混合していることに
より、燃焼時には、発生する酸化硫黄のほとんどすべて
を硫酸カルシウムまたは亜硫酸カルシウムとして変換さ
せることができる。
炭中の硫黄分を脱硫させるに充分な量のカルウシム分を
含有するケイ酸カルシウム水和物を混合していることに
より、燃焼時には、発生する酸化硫黄のほとんどすべて
を硫酸カルシウムまたは亜硫酸カルシウムとして変換さ
せることができる。
【００４４】請求項７に係る脱硫材入り燃料は、燃焼時
に発生する酸化硫黄のほとんどすべてを硫酸カルシウム
または亜硫酸カルシウムとして変換させることができ
る、使用が容易で効果的に脱硫できる石炭燃料を得るこ
とができる。
に発生する酸化硫黄のほとんどすべてを硫酸カルシウム
または亜硫酸カルシウムとして変換させることができ
る、使用が容易で効果的に脱硫できる石炭燃料を得るこ
とができる。
【００４５】請求項８に係る脱硫材入り燃料の製造法
は、予め石炭中に存在する硫黄分を硫酸カルシウムまた
は亜硫酸カルシウムに変換できる量以上のカルシウム分
を含むケイ酸カルシウム水和物を添加して混合粉砕した
ことによって、効果的に脱硫することができる石炭−水
−ケイ酸カルシウム水和物の混合物燃料が容易かつ均質
に製造できる。
は、予め石炭中に存在する硫黄分を硫酸カルシウムまた
は亜硫酸カルシウムに変換できる量以上のカルシウム分
を含むケイ酸カルシウム水和物を添加して混合粉砕した
ことによって、効果的に脱硫することができる石炭−水
−ケイ酸カルシウム水和物の混合物燃料が容易かつ均質
に製造できる。
【００４６】請求項９に係る脱硫法は、石炭および石油
系燃料に存在する硫黄分を硫酸カルシウムまたは亜硫酸
カルシウムに変換できる量以上のカルシウム分を含むケ
イ酸カルシウム水和物を添加した石炭−石油−ケイ酸カ
ルシウム水和物の混合物燃料を燃焼させることによっ
て、燃焼時に発生する酸化硫黄のほとんどすべてを硫酸
カルシウムまたは亜硫酸カルシウムとして変換させるこ
とができ、効果的に燃焼ガスの脱硫ができる。
系燃料に存在する硫黄分を硫酸カルシウムまたは亜硫酸
カルシウムに変換できる量以上のカルシウム分を含むケ
イ酸カルシウム水和物を添加した石炭−石油−ケイ酸カ
ルシウム水和物の混合物燃料を燃焼させることによっ
て、燃焼時に発生する酸化硫黄のほとんどすべてを硫酸
カルシウムまたは亜硫酸カルシウムとして変換させるこ
とができ、効果的に燃焼ガスの脱硫ができる。
【００４７】請求項１０に係る脱硫材入り燃料は、燃焼
室に脱硫材入り石炭−石油系燃料を投入できて、燃焼時
に発生する酸化硫黄を硫酸カルシウムまたは亜硫酸カル
シウムを生成させ、効果的に燃焼ガスを脱硫させること
ができ、クリーンな燃料を得ることができる。
室に脱硫材入り石炭−石油系燃料を投入できて、燃焼時
に発生する酸化硫黄を硫酸カルシウムまたは亜硫酸カル
シウムを生成させ、効果的に燃焼ガスを脱硫させること
ができ、クリーンな燃料を得ることができる。
【００４８】請求項１１に係る脱硫材入り燃料の製造法
は、予め石炭および石油系燃料中に存在する硫黄分を硫
酸カルシウムまたは亜硫酸カルシウムに変換できる量以
上のカルシウム分を含むケイ酸カルシウム水和物を添加
して混合粉砕したことによって、脱硫材入り燃料である
石炭−石油−ケイ酸カルシウム混合物燃料を容易かつ均
質に製造することができる。
は、予め石炭および石油系燃料中に存在する硫黄分を硫
酸カルシウムまたは亜硫酸カルシウムに変換できる量以
上のカルシウム分を含むケイ酸カルシウム水和物を添加
して混合粉砕したことによって、脱硫材入り燃料である
石炭−石油−ケイ酸カルシウム混合物燃料を容易かつ均
質に製造することができる。
【００４９】請求項１２に係る脱硫法は、予め石炭中に
存在する硫黄分を硫酸カルシウムまたは亜硫酸カルシウ
ムに変換できる量以上のカルシウム分を含むポルトラン
ドセメント水和物を添加した石炭−水−ポルトランドセ
メント水和物の混合物燃料を燃焼させることによって、
燃焼時に発生する酸化硫黄のほとんどすべてを硫酸カル
シウムまたは亜硫酸カルシウムとして変換させることが
でき、効果的に燃焼ガスの脱硫ができる。
存在する硫黄分を硫酸カルシウムまたは亜硫酸カルシウ
ムに変換できる量以上のカルシウム分を含むポルトラン
ドセメント水和物を添加した石炭−水−ポルトランドセ
メント水和物の混合物燃料を燃焼させることによって、
燃焼時に発生する酸化硫黄のほとんどすべてを硫酸カル
シウムまたは亜硫酸カルシウムとして変換させることが
でき、効果的に燃焼ガスの脱硫ができる。
【００５０】請求項１３に係る脱硫材入り燃料は、予め
石炭中の硫黄分を硫酸カルシウムまたは亜硫酸カルシウ
ムにするために必要充分なだけのカルシウム分を含むポ
ルトランドセメント水和物を添加した石炭−水−ポルト
ランドセメント水和物の混合物燃料を燃焼室に投入する
ことができ、燃焼時に発生する酸化硫黄とポルトランド
セメント水和物中のカルシウム分とを反応させて、効果
的に脱硫させることができ、燃焼ガスのクリーンな燃料
を得ることができる。
石炭中の硫黄分を硫酸カルシウムまたは亜硫酸カルシウ
ムにするために必要充分なだけのカルシウム分を含むポ
ルトランドセメント水和物を添加した石炭−水−ポルト
ランドセメント水和物の混合物燃料を燃焼室に投入する
ことができ、燃焼時に発生する酸化硫黄とポルトランド
セメント水和物中のカルシウム分とを反応させて、効果
的に脱硫させることができ、燃焼ガスのクリーンな燃料
を得ることができる。
【００５１】請求項１４に係る脱硫材入り燃料の製造法
は、石炭中の硫黄分を硫酸カルシウムまたは亜硫酸カル
シウムにするために必要充分なだけのカルシウム分を含
むポルトランドセメント水和物を加えた石炭−水−ポル
トランドセメント水和物の混合物燃料が容易に製造でき
る。
は、石炭中の硫黄分を硫酸カルシウムまたは亜硫酸カル
シウムにするために必要充分なだけのカルシウム分を含
むポルトランドセメント水和物を加えた石炭−水−ポル
トランドセメント水和物の混合物燃料が容易に製造でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ１０Ｌ 1/12 Ｃ１０Ｌ 5/00 1/32 10/00 5/00 Ｆ２３Ｄ 21/00 Ｂ 10/00 Ｂ０１Ｄ 53/34 １２４Ｚ Ｆ２３Ｄ 21/00
Claims (14)
- 【請求項１】燃焼室に微粉炭とともにケイ酸カルシウム
またはケイ酸カルシウム水和物の微粉末をケイ酸カルシ
ウム系脱硫材として供給し、このケイ酸カルシウム系脱
硫材が燃焼時に発生する酸化硫黄（ＳＯX ）を捕捉し
て、硫酸カルシウム（ＣａＳＯ 4 ）および／または亜硫
酸カルシウム（ＣａＳＯ3 ）を生成して燃焼ガスを脱硫
することを特徴とする脱硫法。 - 【請求項２】前記ケイ酸カルシウム系脱硫材が、ケイ酸
カルシウム保温材またはポルトランドセメント水和物の
いずれかの微粉末であることを特徴とする請求項１記載
の脱硫法。 - 【請求項３】石炭とケイ酸カルシウム水和物とを、乾式
または水と共に湿式にて粉砕し、得られた微粉混合物を
燃焼室に供給し、石炭が燃焼する際に発生する酸化硫黄
をケイ酸カルシウム水和物中のカルシウムと反応させ、
硫酸カルシウムおよび／または亜硫酸カルシウムを生成
させて脱硫することを特徴とする脱硫法。 - 【請求項４】微粉燃料が石炭微粉末とケイ酸カルシウム
水和物の微粉末とを共存させてなるものであることを特
徴とする脱硫材入り燃料。 - 【請求項５】石炭と共にケイ酸カルシウム水和物を粉砕
機に投入して、粉砕し、得られた微粉末が石炭微粉末と
ケイ酸カルシウム水和物の微粉末とを共存させたもので
あることを特徴とする脱硫材入り燃料の製造法。 - 【請求項６】石炭中に存在する硫黄分の酸化硫黄換算量
と等量以上のカルシウム分を含むケイ酸カルシウム水和
物の微粉末を添加してなる石炭−水−ケイ酸カルシウム
水和物の混合物を燃焼室に供給し、燃焼させ、発生する
酸化硫黄を上記ケイ酸カルシウム水和物中のカルシウム
と反応させ、硫酸カルシウムおよび／または亜硫酸カル
シウムを生成させて脱硫することを特徴とする脱硫法。 - 【請求項７】石炭中に存在する硫黄分の酸化硫黄換算量
と等量以上のカルシウム分を含むケイ酸カルシウム水和
物の微粉末を添加した石炭−水−ケイ酸カルシウム水和
物の混合物であることを特徴とする脱硫材入り燃料。 - 【請求項８】石炭中に存在する硫黄分を酸化硫黄に換算
し、これに対して等量以上のカルシウム分を含むケイ酸
カルシウム水和物を石炭と水に添加し、混合粉砕して、
石炭−水−ケイ酸カルシウム水和物の混合物としたこと
を特徴とする脱硫材入り燃料の製造法。 - 【請求項９】石炭および重油あるいは原油の中の含有硫
黄分を亜硫酸カルシウムまたは硫酸カルシウムとして反
応させるに充分な量のカルシウム分を含むケイ酸カルシ
ウム水和物を添加した石炭−石油−ケイ酸カルシウム水
和物の混合物を燃焼室に供給し、燃焼させ、燃焼時に発
生する酸化硫黄を上記ケイ酸カルシウム水和物のカルシ
ウム分と反応させて脱硫することを特徴とする脱硫法。 - 【請求項１０】石炭および重油あるいは原油の中の含有
硫黄分を亜硫酸カルシウムまたは硫酸カルシウムとして
反応させるに充分な量のカルシウム分を含むケイ酸カル
シウム水和物を添加した石炭−石油−ケイ酸カルシウム
水和物の混合物であることを特徴とする脱硫材入り燃
料。 - 【請求項１１】石炭および重油あるいは原油の中の硫黄
を、それらが燃焼する際に亜硫酸カルシウムまたは硫酸
カルシウムとして反応させるに充分な量のカルシウム分
を含むケイ酸カルシウム水和物を石炭と重油あるいは原
油に添加し、重油あるいは原油の中で石炭とケイ酸カル
シウム水和物とを粉砕して、石炭−石油−ケイ酸カルシ
ウム水和物の混合物を得ることを特徴とする脱硫材入り
燃料の製造法。 - 【請求項１２】石炭中の硫黄分を完全に亜硫酸カルシウ
ムまたは硫酸カルシウムにするために必要充分な量のカ
ルシウム分を含むポルトランドセメント水和物を添加し
た石炭−水−ポルトランドセメント水和物の混合物を燃
焼室に供給し、燃焼させ、燃焼時に発生する酸化硫黄を
上記ポルトランドセメント水和物のカルシウム分と反応
させて脱硫することを特徴とする脱硫法。 - 【請求項１３】石炭中の硫黄分を完全に亜硫酸カルシウ
ムまたは硫酸カルシウムにするために必要充分な量のカ
ルシウム分を含むポルトランドセメント水和物を添加し
た石炭−水−ポルトランドセメント水和物の混合物であ
ることを特徴とする脱硫材入り燃料。 - 【請求項１４】石炭中の硫黄分が石炭の燃焼中に酸化し
て発生する酸化硫黄を完全に亜硫酸カルシウムまたは硫
酸カルシウムにするために必要充分な量のカルシウム分
を含むポルトランドセメントを、石炭−水混合物を製造
するに必要な量の水に入れ、大部分または完全に水和さ
せて得られるポルトランドセメント水和物のスラリーを
石炭に加え、これらを粉砕し，石炭−水−ポルトランド
セメント水和物の混合物を得ることを特徴とする脱硫材
入り燃料の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8157192A JPH109510A (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | 脱硫法、脱硫材入り燃料およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8157192A JPH109510A (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | 脱硫法、脱硫材入り燃料およびその製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH109510A true JPH109510A (ja) | 1998-01-16 |
Family
ID=15644219
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP8157192A Pending JPH109510A (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | 脱硫法、脱硫材入り燃料およびその製造法 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH109510A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009039393A2 (en) * | 2007-09-19 | 2009-03-26 | Comrie Douglas C | Methods and devices for reducing hazardous air pollutants |
| US7906086B2 (en) | 2006-03-10 | 2011-03-15 | Comrie Douglas C | Carbon dioxide sequestration materials and processes |
-
1996
- 1996-06-18 JP JP8157192A patent/JPH109510A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7906086B2 (en) | 2006-03-10 | 2011-03-15 | Comrie Douglas C | Carbon dioxide sequestration materials and processes |
| US8105558B2 (en) | 2006-03-10 | 2012-01-31 | C-Quest Technologies, LLC | Carbon dioxide sequestration materials and processes |
| US8367025B2 (en) | 2006-03-10 | 2013-02-05 | C-Quest Technologies LLC | Carbon dioxide sequestration materials and processes |
| WO2009039393A2 (en) * | 2007-09-19 | 2009-03-26 | Comrie Douglas C | Methods and devices for reducing hazardous air pollutants |
| WO2009039393A3 (en) * | 2007-09-19 | 2009-10-22 | Comrie Douglas C | Methods and devices for reducing hazardous air pollutants |
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