JP2009505914A - 陳列パック、パッケージング方法および装置 - Google Patents

Abstract

消費者製品用の陳列パックであって、２枚の段ボール紙と、これら段ボール紙に挟まれる平坦な挿入部を有する透明プラスチック収納部とを具える。２枚の段ボール紙はパッケージの周縁領域で感熱式接着剤により互いに接着され、段ボール紙の周縁領域の波形が押し潰され平坦にされる。パッケージを封止するにあたり、２枚の段ボール紙の周縁領域に、段ボール内部の波形を押し潰すのに十分な圧力をかけ、この領域を平坦にする。周縁領域の段ボールの外側から熱をかけて２枚の間の接着剤に伝達するようにし、この接着剤を活性化させる。加熱した封止プレスまたは加熱したローラセットを有する封止装置を用いてシーリング工程を行ってもよい。
【選択図】図２ａ

Description

本発明は、２００５年８月２４日出願の米国暫定出願６０／７１１，０２４と、２００６年３月１４日出願米国特許出願１１／３７４，７６９の優先権を主張する。

本発明はパッケージングに関し、特に、小売店販売用の製品のパッケージングに関する。

図６（ａ）および６（ｂ）（矢印２−２の方向で見た断面図）に示す従来の消費者製品用パッケージの第１のタイプは、２枚の段ボール紙１０１、１０２と、平坦な挿入部分１０３ａおよびチャンバ部１０３ｂを有する透明プラスチック容器１０３とを具えている。この挿入部分は段ボール紙１０１と１０２に挟まれ、チャンバ部１０３ｂは段ボール紙１０１の切り込み（開口）から段ボールの面上に突出しており、製品を内部に保持するのに用いられる。第２のプラスチック容器１０３’が他方の段ボール紙１０２から突出して、製品を保持する連続的な空間を形成する。この２枚の段ボール紙１０１、１０２は、周縁部で接着剤１０４により互いに接着されている。一般に用いられる接着剤はホットメルト接着剤である。パッケージの前面および背面には製品情報や他の情報や印刷される（これらの図では、多様な層間のスペースが、多様な層に対して誇張して描かれている）。このタイプの従来のパッケージの欠点は、ホットメルト接着が通常手作業で行われるため、例えば接着剤の乾燥速度の変化、接着剤の塗布位置等により、密封品質の管理が難しいというものであった。別の欠点は、段ボールの波形が完成品パッケージの側部から見えてしまうことであり（図６（ｃ）参照、図６Ａ（ａ）のパッケージの下端部からの図）、パッケージを審美的に魅力ないものにしてしまう。

図７（ａ）に示す従来のパッケージの第２のタイプは、図６（ａ）−（ｃ）に示す第１のタイプと同様であるが、１枚の段ボール紙１１２（通常は裏紙）と、１枚の平坦な紙１１１（通常は表紙、すなわち製品チャンバ側）とを具える。ときには段ボール紙の両側に２枚の平坦な紙１１１と１１１’が用いられる（図７（ｂ）参照）。段ボール紙１１２と平坦な紙１１１が感熱接着剤１１４で互いに接着され製品を密封している。この感熱接着剤は段ボール紙および／または平坦な紙シートに予め設けられ、熱が紙側から加えられると、紙を介して接着剤に伝達され接着剤が活性化する。段ボール紙は熱伝達に優れておらず、段ボール紙の外側に熱を加えた場合に、熱接着剤が設けられる２枚の段ボール間になかなか熱が届かない。

第２のタイプの従来のパッケージの欠点は、ときに十分な構造強度が得られないことである。陳列用パックはひとまとまりで輸送され、複数の陳列用パックが半分の高さの容器内で（すなわち、容器の壁はパッケージ自体より高くない）で立てられ、ボックス型の束を形成するよう包装される。このような束を２つ以上重ねた場合、上の束の重量が直接下の束のパッケージにかかる。物理的な強度に欠けるため大きな束（すなわち、１０×１５インチ以上）を構成することができず、重い製品をパッキングすることもできない。

したがって、本発明は、従来技術の制限や不利益による１またはそれ以上の問題を実質的に取り除いた陳列パックおよび包装方法に関する。

本発明のさらなる特徴や利点が後述され、これらの説明から明らかとなるか、本発明の実施により教示される。本発明の目的および他の利点は、記述に特に指摘された特定の構造やクレームと同様に添付図面により実現され取得される。

本発明の実施例として広範に記載したこれらのおよび他の利益を得るために、本発明の製品陳列用パックは、いずれか１以上が１以上の開口を規定している第１および第２の段ボール紙と、平坦な挿入部と製品を保持するチャンバ部とを具える１以上の収納部であって、前記挿入部が前記２枚の段ボール紙で挟まれ前記収納部が前記段ボール紙の面上に前記開口から突出している収納部と、前記第１および第２の段ボール紙の間の少なくとも周縁部に設けられこれら２枚の段ボール紙を互いに接合する接着剤とを具え、前記第１および第２の段ボール紙がその周縁部において圧迫され波形内の空隙が低減されていることを特徴とする。この接着剤は感熱式の接着剤であってもよい。

別の態様では、本発明は陳列用パックの製造方法を提供し、これはいずれか１以上が１以上の開口を規定している第１および第２の段ボール紙を用意するステップと、平坦な挿入部と製品を保持するチャンバ部とを具える１以上の収納部を用意するステップと、前記チャンバ部が前記開口から段ボール紙の面上に突出するように前記挿入部を２枚の段ボール紙の間に配置するステップと、前記第１および第２の段ボール紙の間であって段ボール紙の周縁部に接着剤を設けるステップと、前記２枚の段ボール紙の周縁部を圧迫して前記段ボール紙周縁部の波形を潰すステップとを具えることを特徴とする。この接着剤は感熱式の接着剤であり、この方法がさらに感熱式接着剤を加熱して活性化させるステップを含んでもよい。

別の態様では、本発明は陳列用パックを封止する装置を提供し、これは、上側および下側圧盤であっていずれか１以上の圧盤がリムと中央凹部を具える圧盤と、これら圧盤に２５トン以上の圧力をかけられる駆動機構とを具えることを特徴とする。これらの圧盤は加熱されてもよい。

本発明は陳列用パックを封止する別の装置を提供し、これは、パッケージを移送する移送機構と、当該移送機構の通路沿いに配置された１またはそれ以上のローラセットであって、各ローラセットがローラの上側の列とこれに対向する下側の列を有し、これらローラの上下の列は互いにテーパ角を設けて配置されているローラセットと、各ローラセットの上側および下側の列のいずれか１以上に力を加えるプレス部とを具えることを特徴とする。この装置は、２または４セットのローラを具えてもよい。このローラは加熱されてもよい。

上述した一般的な説明や後述する詳細な説明は双方とも例示かつ説明目的であって、クレームされた本発明のさらなる説明であると理解されたい。

図１は、本発明の一実施例にかかる陳列用パックであり、全体的な構造は図６（ａ）に示す従来のパッケージと似ているが、製造方法が異なる。図２（ａ）、２（ｂ）は図１の陳列用パックの２−２線における断面図である（図２（ａ）と２（ｂ）の違いは後述する）。図１、２（ａ）、２（ｂ）に示すように、パッケージ１は２枚の段ボール１１，１２と、平坦な挿入部１３ａとチャンバ部１３ｂとを有するプラスチック収納部１３（好適にはＰＥＴなど透明プラスチックでなる）とでなる。この挿入部は２枚の段ボール紙１１，１２間に挟まれ、チャンバ部１３ｂは一方の段ボール紙の切り欠き部から段ボール１１の面上に突出しており、内部に製品を保持するのに用いられる。図１、２（ａ）、２（ｂ）には１つのみを示すが、パッケージは１またはそれ以上のプラスチック収容部を具えてもよく、またこれらは段ボール紙の一方または双方から突出してもよく、さらにパッケージにおける製品の保持位置に応じて所望の配置とすることができる。さらに、プラスチック収容部は複数のチャンバ部において単一ピースで構成してもよい。この収容部はプラスチックや他の適切な材料で構成してもよく、また他の適切な厚み、色、その他としてもよい。パッケージの前面および背面には製品情報や他の情報を印刷してもよい。これらの情報は段ボール紙に直接印刷されてもよく、または印刷シート（litho-sheet）に印刷してそれを段ボール紙に貼り付けてもよい。１から６の色を印刷することができる。図２（ａ）、２（ｂ）では、この陳列用パックが陳列または移送時に側部を下に立てられたときに好適になるように、波形が図１の縦方向と平行に示されている。もちろん、波形は別の配向であってもよい。段ボール紙の角は四角、丸、あるいはこれらの組合せであってもよい。２枚の段ボール紙１１、１２は、パッケージ周縁部で感熱式接着剤１４により接着されパッケージを封止している。この感熱式接着剤は、封止工程の前に段ボール紙１１，１２の一方または（好適には）双方に予め設けられるが、封止工程中に設けられてもよい。一実施例では、段ボール紙１１、１２は１枚の段ボール紙を折り重ねて構成され、この段ボール紙の全面に接着剤が予め塗布されている。

パッケージの封止には、２枚の重なった段ボール紙の周縁領域１１ａ、１２ａに十分な圧力をかけて段ボール紙内の波形を潰し、この領域の段ボール紙を平坦にする。圧力と同時またはこれに続いて、周縁領域の段ボール紙の一方または双方の外側を加熱する。段ボール内の波形が潰れて空隙が実質的に取り除かれているため、潰れたボール紙の熱伝導率は高くなっている。外側から内側へ十分な熱が伝達され、感熱式の接着剤が活性化されてパッケージが封止される。好適な実施例では、潰される周辺領域の幅は約０．５インチである。様々な好適な封止幅としてもよいが、この接着剤は収納部の挿入部を接着しないことが望ましく、そうすると収納部をパッケージから容易に外して再利用することができる。これは、収納部の再利用を容易にするため好適である。さらに、この収納部は再利用可能な収納部として構成することができ、このような場合に脱着容易であることは有用である。

この封止処理を実現するのに多くの種類の封止装置を利用することができ、そのいくつかを以下に説明する。第１は、熱封止プレスを有する封止装置である。図３（ａ）（斜視図）に示すように、この封止プレスは、上側圧盤２１と下側圧盤２２とを具える。下側圧盤２２は、加熱面を具えるリム２２ａと、風刺されるパッケージの突出部１３ｂに合致する中央凹部２３とを具える。上側圧盤２１も同様に、加熱されるリム２１ａと、中央凹部（図示せず）とを具えている。これらのリムの幅は、完成品パッケージにおける所望の潰される周辺領域の幅によって定まる。この封止プレスの代替構成を用いてもよい。例えば、圧盤の一方が凹部のない平坦面を有し、あるいは他方の圧盤のリムよりも幅広のリムを有する。上下両方の圧盤が似たような幅のリムを有する場合、段ボール紙の潰れた周辺領域は両側から押されたように見える（図２（ａ）参照）。一方の圧盤が他方の圧盤より幅の広いリムを有する場合、段ボール紙の潰された周辺領域は、細いリム側のみから押し潰されたように見える（図２（ｂ）参照）。図２（ａ）の圧盤構造の場合、一方または双方のリム部２１ａ、２２ａを加熱する。図２（ｂ）の構成の場合、周縁領域以外を加熱するのは望ましくないため、好ましくは細いリム２１ａのみを加熱する。両側から加熱すると加熱時間が低減し封止工程が高速化するため好ましい。

好適には、圧盤にかける力は、段ボール紙が本来の厚さの約５０％に潰れる程度にする。一般的に言うと、このような制限下で、高圧をかけると潰れた段ボール紙が薄くなり、熱伝達レートが高くなり、接着剤を適切に活性化させるのに要する時間が短くなる。最適な圧力は、使用する段ボール紙の種類によっても異なる。加熱面の温度は華氏約１００乃至５００度であり、これは前記第２の従来技術のパッケージングで用いられている温度である。当業者であれば、多くの実験を行うことなく、許容されるあるいは最適な圧力、温度、加工時間の条件を見つけることができる。

ある特定の実施例では、パッケージは、感熱ブリスターカードコーティングを接着剤とする２００ｌｂ試験Ｅ−ｆｌｕｔｅ段ボールを、１０×１５インチに封止幅０．５インチで構成する。封止プレスは両方の圧盤にリムを備え、両面を華氏約３００度に加熱する。圧盤にかける圧力は２５トンである。この圧力と熱は同時に約３秒間かけられる。

上記アプリケーションに適した封止装置は、段ボールを押し潰すのに必要な圧力をかけられるように変更された、（図７（ａ）に示すような）第２のタイプの従来パッケージのシーリングに用いる装置を用いて加工することができる。この装置は、圧力を生じるのに、空気圧で駆動される上側および下側トグル機構を具える。４本の柱の下に配置された４つの液圧ユニットがあり、これらが圧力を最大とするためにプレスを持ち上げる追加の手段として用いている。圧盤上の力は調節可能である。一実施例では、この力は約１０乃至７５トンの間である。上側および下側のシール熱は、固体リレーを介して制御された複合カートリッジヒータを用いて生成される。上面の温度は華氏０乃至４５０度で調節可能であり、下面の温度は華氏４５０度に固定される。さらに、パッケージの組立と封止中に最初の開始時に保持する取り付け具を移動させるチェーン駆動昇降機がある。

周縁領域に加えて、段ボール紙１１、１２の特定の内部領域で押し潰して封止して（スポットシール）、特に大きなパッケージや複数の分離したプラスチック収納部があるパッケージさらなる安全を得るようにしてもよい。このスポットシーリングには、図３（ｂ）（圧盤の平面図）に示すように、封止プレスのリム部２１ａおよび／または２２ａに囲まれた領域内に多数の柱２４が設けられている。双方の圧盤が中央凹部を有する場合は対向する柱が設けられ、一方の圧盤が平坦な場合は柱２４が設けられる。これらの柱は、リム部と同じように加圧され加熱される。

この封止加工を実現するのに有用な第２のタイプの封止装置は、上述した封止装置と似ているが、加熱した圧盤の変わりに、熱い空気や熱い蒸気を感熱式の接着剤に吹き付けてこれを熱するものである。この熱気や熱い蒸気は図３（ｃ）（断面図）に示すように、側部からチューブまたはパイプ２５で供給される。通常段ボール紙は多様な層を保持するのに接着剤を含んでいるため、熱気や熱い蒸気はこれらの接着剤を溶かすことができる。したがって、押し潰した後に、潰された段ボール紙の層がこの接着剤で互いにくっついて、シーリングの構造的信頼性を向上させる。代替的に、加熱した圧盤と熱い空気／蒸気を組み合わせて用いてもよい。

図４（ａ）、４（ｂ）は、封止プレス（加熱式または非加熱式）の代替実施例を示す図である。本実施例では、圧盤は図２（ａ）、２（ｂ）、３（ａ）、３（ｃ）に示すものと似ているが、リブ部分２１ａ、２２ａの内側縁部、すなわち、パッケージの押し潰された部分とそうでない部分の境界に対応する縁部が、丸あるいは面取りした縁部２１ｂ、２２ｂを有する。これらの縁部２１ｂ、２２ｂの丸みを帯びた形状は、パッケージの押し潰された部分とそうでない部分の間にシャープなラインが形成されるのを防ぎ、潜在的な段ボール紙が避けたり切れたりするのを防ぐ。丸い縁部２１ｂ、２２ｂの望ましい半径は、段ボールの厚さに依存し、好適には１／８乃至１インチである。図４（ａ）、４（ｂ）は押し潰す前の圧盤段階を示すことに留意されたい。

本発明の実施例にかかる第３のタイプの封止装置が図５（ａ）−（ｄ）に示されている。プレスの代わりに、この種の装置ではローラの平行セットを用いてパッケージの封止してもよい。図５（ａ）は、パッケージの側部に沿った概略断面図であり、この側部が封止装置のローラセットにより封止されている状態を示す。このパッケージは２枚の段ボール紙１１，１２と、この２枚の間の周縁領域に接着剤（図示せず）を具える。この封止装置のローラセットは、それぞれローラブロック５２ａ、５２ｂに搭載された相対向する上側および下側のローラ列５１ａ、５１ｂを具える。上側および下側のローラ列５１ａ、５１ｂは、互いにテーパ角をなすよう配置され、入口端部（図５（ａ）の左側）において対向するローラ間の空隙が２枚の押し潰されていない段ボール紙の厚さより僅かに大きく、出口端部にて２枚の押し潰された段ボール紙の所望の厚さへと減少する。この角度と空隙は好適には調整可能である。図５（ａ）は、下側ローラ５１ｂを水平としているが、他の設計も可能であり、例えばローラ５１ａの上側列を水平とするか、いずれも水平としなくてもよい。代替的に、前側２列のローラをテーパ角として、その後ろの区画を平行としてその隙間が押し潰された段ボール紙の厚さと等しくしてもよい。ローラブロックに十分な圧力がかけられ、段ボール紙内の波形が押し潰され、パッケージが封止される。一実施例では、上側のローラブロック５２ａは固定され、下側ローラブロック５２ｂが約０乃至７５トン、好適には約２０乃至７０トンで加圧しうる液圧プレスに搭載される。この力は調整可能であることが望ましい。ローラの一方または双方の列は、上述した封止プレスの温度制御機構と同じ方法で制御可能な温度に加熱される。

図４（ａ）、４（ｂ）に示す圧盤と同様に、ローラ５１ａ、５１ｂは内側縁部が丸く面取りされ、段ボール紙が潜在的に千切れたり切れたりするのを防止している。

図５（ｂ）は、一対のローラブロック５２ａ、ｂ（まとめて５２）、５４に搭載されたローラセット５１ａ、ｂ（まとめて５１）、５３の平行対と、同じくこれらの対のローラセットを通るパッケージ１とを示す図である。ローラセット５３とローラブロック５４の構造は、ローラセット５１とローラブロック５２のものと同様である。２つのローラセット５１、５３の横方向の距離は、パッケージを異なる幅で封止すべく調整可能である。ローラセット５１、５３は独立したローラであってもよく、あるいはローラ５１、５３のローラの下側列はパッケージの幅に延在する同じローラであってもよい。後者の場合、ローラの上側列間の距離のみを調節するとパッケージの幅が異なる。

図５（ｂ）に示す対のローラセットは、パッケージの２つの平行な側部を封止可能である。他の２つの平行な側部を封止する場合、パッケージを別の同様の封止装置に通すか、同じ平行ローラセットにもう一度通すか（必要に応じて距離を調整した後に）、あるいは同じ封止装置のさらなる対のローラセットに通すかする。図５（ｃ）、５（ｄ）は、それぞれ２対のローラセットを具える２つの好適な封止装置を示す。図５（ｃ）に示す装置では、第２のローラセット対５５、５７が、第１のローラセット対５１、５３と同じ配向で下流側に設けられている。パッケージは最初に移送機構により矢印Ａで示す第１の方向に移送され、２つの側部を第１のローラセット対５１、５３によりシールされる。その後、このパッケージは回転機構により（矢印Ｃに示すように）９０°回転され、（矢印Ｄで示すように）同じ方向に移動し続ける。その後（矢印Ｂで示すように）第２のローラセット対５５、５７に通され、他の２つの側部がシールされる。図５（ｄ）に示す装置では、第２のローラセット対５５、５７が第１のローラセット対５１、５３に対して直角位置に設けられている。パッケージ１は最初に（矢印Ａで示すように）第１の方向へ移送され、２つの側部を第１のローラセット対５１、５３でシールされ、その後向きを変えることなく、（矢印Ｂで示すように）第１の方向とは直角をなす第２の方向に移送される。その後これは（矢印Ｂで示すように）第２のローラセット対５５、５７に通され、他の２つの側部がシールされる。図５（ｃ）、５（ｄ）に示す装置では、第１および第２のローラセット対のローラセット５１と５３間、５５と５７間の距離は、それぞれパッケージの２つの幅に調整される。移送機構の構造、回転機構の構造、およびローラセット間の距離調節機構の詳細は記載しないが、当業者の能力範囲内である。

図１のパッケージは、４つの側部が接着剤で封止されている。代替的に、周縁部全体を感熱式接着剤で封止するのではなく、パッケージの選択した周縁領域のみを封止してもよい。特に、２枚の段ボール紙１１、１２は１枚を中央で折り曲げて構成してもよく、この折り曲げ線に対応するパッケージ側部は接着剤で封止する必要がない（封止する方が好ましいことには変わりないが）。この場合、封止プレスの圧盤は、封止を構成する領域にのみ熱と圧力をかけるように構成される。

本発明の実施例にかかるパッケージ技術は、以下の効果を有する。このパッケージは、ホットメルト接着剤を用いる上述した第１の従来方法で作成されるパッケージより、より確実で縁部から中央まで破れにくい。封止品質も、ホットメルト接着剤の乾燥（冷却）速度や配置は管理が難しいため、この接着剤を用いた封止よりも信頼性がある。本技術により製造したパッケージは、押し潰しているため側部（すなわち底部）から見て段ボール紙の波形が見えにくいため、第１および第２の従来技術で製造したパッケージより魅力的である。第２の従来のパッケージ技術と比較して、この方法で作成したパッケージは２枚の段ボール紙を用いるため強度がある。結果として、パッケージを大きくすることができ、重いものを包むことができ、複数のパッケージを束にして積み上げることができる。例えば、このパッケージは２４×２４インチの大きさとすることができ（従来タイプのパッケージは通常１４×１４インチ）、１０乃至２０ｌｂｓの重さまで包装することができる。また、第２の従来のパッケージは、２枚のシートが異なる材料であるため反りやすかった。本発明にかかるパッケージは環境に優しく、この技術で用いる段ボールとは異なり従来方法では平坦な紙を用いており消費後に再生される材料となりにくい。本発明の封止技術は、第２の従来技術で用いる加工より高速である。

上述した実施例は感熱式接着剤と組み合わせて用いるのが最も効果的であるが、上述した押し潰し技術は通常の、非感熱式の接着剤に用いてもよい。このようなパッケージも、周縁領域の波形が押し潰されているため、上述した第１の従来方法で作成したパッケージよりも開けにくく縁部から割けにくい。また、段ボール紙の波形が押し潰されており側部から見たときに見えにくいため、第１および第２の従来技術のパッケージより審美的に魅力的である。

当業者であれば、本発明の意図や範囲を逸脱することなく、本発明の陳列用パックやパッケージング方法に様々な変形や変更を施せるであろう。したがって、本発明は添付のクレームやその均等物の範囲内に入る変形例や変更例を含むと解される。

図１は、本発明の一実施例にかかる陳列用パックの斜視図である。 図２（ａ）、２（ｂ）は、２−２線でとった図１に示す陳列用パックを封止プレスの圧盤とともに示す概略断面図である。 図３（ａ）は、本発明の一実施例にかかるパッケージ封止に用いる封止プレスの部品の概略図である。図３（ｂ）は、本発明の別の実施例にかかる封止プレスの圧盤の平面図である。図３（ｃ）は本発明の別の実施例にかかる封止プレスの一部を示す断面図である。 図４は、本発明の別の実施例にかかる封止プレスの部分を示す概略断面図である。 図５（ａ）、５（ｂ）は、本発明の別の実施例にかかる封止装置のローラを示す概略断面図である。図５（ｃ）、５（ｄ）は、本発明の別の実施例にかかるローラを備える封止装置の概略図である。 図６（ａ）−（ｃ）は、第１の従来のパッケージ技術により作成されたパッケージを示す図である。 図７（ａ）、７（ｂ）は、第２の従来のパッケージ技術により作成されたパッケージを示す図である。

Claims (25)

1. 製品陳列用パックであって、
   第１および第２の段ボール紙であって、少なくとも一方の段ボール紙が１以上の開口を規定している段ボール紙と；
   平坦な挿入部と製品を保持するチャンバ部とを具える１以上の収納部であって、前記挿入部が前記２枚の段ボール紙で挟まれ前記収納部が前記段ボール紙の面上に前記開口から突出している収納部と；
   前記第１および第２の段ボール紙の間の周縁部に設けられこれら２枚の段ボール紙を互いに接合する接着剤とを具え、
   前記第１および第２の段ボール紙がその周縁部において押し潰され波形内の空隙が低減されていることを特徴とする陳列用パック。
2. 請求項１の陳列用パックであって、前記接着剤は感熱式の接着剤であることを特徴とする陳列用パック。
3. 請求項１の陳列用パックであって、前記収容部は透明なプラスチック材料でなることを特徴とする陳列用パック。
4. 陳列用パックの製造方法であって、
   いずれか１以上が１以上の開口を規定している第１および第２の段ボール紙を用意するステップと；
   平坦な挿入部と製品を保持するチャンバ部とを具える１以上の収納部を用意するステップと；
   前記チャンバ部が前記開口から段ボール紙の面上に突出するように前記挿入部を２枚の段ボール紙の間に配置するステップと；
   前記第１および第２の段ボール紙の間であって段ボール紙の周縁部に接着剤を設けるステップと；
   前記２枚の段ボール紙の周縁部を圧迫して前記段ボール紙周縁部の波形を潰すステップとを具えることを特徴とする方法。
5. 請求項４の方法において、前記接着剤が感熱式の接着剤であり、前記方法がさらに感熱式接着剤を加熱して活性化させるステップを含むことを特徴とする方法。
6. 請求項５の方法において、前記加熱は、熱い空気または熱い蒸気により与えられることを特徴とする方法。
7. 請求項４の方法において、前記圧迫は、上側および下側の圧盤により与えられることを特徴とする方法。
8. 請求項７の方法において、いずれか１以上の圧盤の内側縁部が丸くなるか面取りされた形状であることを特徴とする方法。
9. 請求項７の方法において、前記接着剤が感熱式接着剤であり、１以上の圧盤のリム部が前記感熱式接着剤を活性化すべく加熱されることを特徴とする方法。
10. 請求項４の方法において、前記圧迫は、ローラのセットにより与えられることを特徴とする方法。
11. 請求項１０の方法において、各ローラの内側縁部が丸くなるか面取りされた形状であることを特徴とする方法。
12. 請求項１０の方法において、前記接着剤が感熱式接着剤であり、前記ローラの１以上が前記感熱式接着剤を活性化すべく加熱されることを特徴とする方法。
13. 陳列用パックを封止する装置であって、
    上側および下側の圧盤であっていずれか１以上の圧盤がリムと中央凹部を具える圧盤と、
    これら圧盤に２５トン以上の圧力をかけられる駆動機構とを具えることを特徴とする封止装置。
14. 請求項１３の装置において、さらに前記リムの表面を加熱する加熱機構を具えることを特徴とする装置。
15. 請求項１３の装置において、いずれか１以上の圧盤の内側縁部が丸くなるか面取りされた形状であることを特徴とする装置。
16. 陳列用パックを封止する装置であって、
    パッケージを移送する移送機構と、
    当該移送機構の通路沿いに配置された１またはそれ以上のローラセットであって、各ローラセットがローラの上側の列とこれに対向する下側の列を有し、これらローラの上下の列は互いにテーパ角を設けて配置されているローラセットと、
    各ローラセットの上側および下側の列のいずれか１以上に力を加えるプレス部とを具えることを特徴とする装置。
17. 請求項１６の装置において、前記１またはそれ以上のローラセットは、互いに調整可能な距離で間隔を開けて平行に配置された２のローラセットを具えることを特徴とする装置。
18. 請求項１６の装置において、前記１またはそれ以上のローラセットは、互いに調整可能な距離で間隔を開けて平行に配置された第１および第２のローラセットと、互いに調整可能な距離で間隔を開けて平行に配置された第３および第４のローラセットとを具えることを特徴とする装置。
19. 請求項１８の装置において、前記第３および第４のローラセットは、前記第１および第２のローラセットと直角をなすことを特徴とする装置。
20. 請求項１９の装置において、前記移送機構は、前記第１および第２のローラセットを通過する第１の方向にパッケージを移送し、その後前記第３および第４のローラセットを通過する第２の方向に前記パッケージの向きを変えて移送しうることを特徴とする装置。
21. 請求項１８の装置において、前記第３および第４のローラセットは、前記第１および第２のローラセットと平行であることを特徴とする装置。
22. 請求項２１の装置において、前記移送機構は、前記第１および第２のローラセットを通過する第１の方向にパッケージを移送し、前記パッケージを９０°回転させ、その後前記第３および第４のローラセットを通過する第１の方向に前記パッケージを移送しうることを特徴とする装置。
23. 請求項１６の装置において、さらに、各ローラセットの上側および下側のローラ列のいずれか１以上を加熱する加熱機構を具えることを特徴とする装置。
24. 請求項１６の装置において、各ローラセットの上側および下側のローラのいずれか１以上の内側縁部が、丸くなるか面取りされた形状であることを特徴とする装置。
25. 請求項１６の装置において、前記プレス部は、０乃至７５トンの力を前記ローラにかけられることを特徴とする装置。

Images