JP2009299030A - アゾ化合物又はその塩 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】式(I)で表されるアゾ化合物又はその塩。
〔式(I)中、Aは、ハロゲン原子、メチル基、メトキシ基、ニトロ基、スルホン基、スルファモイル基及びN−置換スルファモイル基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基を2個以上有するフェニル基、或いは、ハロゲン原子、メチル基、メトキシ基、ニトロ基、スルホン基、スルファモイル基及びN−置換スルファモイル基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基を1個以上有するナフチル基を表す。
R1は、水素原子、C1−12脂肪族炭化水素基、C7−20アラルキル基、又はC6−20アリール基を表す。
R2は、C1-5脂肪族炭化水素基、又はトリフルオロメチル基を表す。〕
【選択図】なし
Description
1.式(I)で表されるアゾ化合物又はその塩。
R1は、水素原子、C1−12脂肪族炭化水素基、C7−20アラルキル基、又はC6−20アリール基を表す。
R2は、C1−5脂肪族炭化水素基、又はトリフルオロメチル基を表す。〕
3.前記N−置換スルファモイル基が、−SO2NHR3基であり、R3は、C1−12脂肪族炭化水素基(C1−12脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、アルコキシル基又はヒドロキシル基で置換されていてもよく、C1−12脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、−O−で置換されていてもよい。)、C6−20アリール基、C7−20アラルキル基、又はC2−10アシル基を表す前1又は2項記載のアゾ化合物又はその塩。
式(I)で表されるピリドン環の部分には、エノール型のほか、ケト型も含まれる。このような構造により、本発明のアゾ化合物又はその塩は、溶媒に対する高い溶解性を示す。また本発明のアゾ化合物又はその塩は、その好ましい態様において、耐光性にも優れており、透過光を利用した色表示にも極めて適している。
R1は、水素原子、C1−12脂肪族炭化水素基、C7−20アラルキル基、又はC6−20アリール基を表す。
R2は、C1−5脂肪族炭化水素基、又はトリフルオロメチル基を表す。
式(I)で表される化合物又はその塩は、2つが任意の位置で結合して二量体を形成していてもよい。〕
Aのうち、スルホン基を有するフェニル基の具体例として、スルホン基のみを有するもの、例えば、1つのスルホン基を有するフェニル基(2−、3−又は4−スルホフェニル基)、2つのスルホン基を有するフェニル基(2,4−ジスルホフェニル基など);スルホン基と1種の他の置換基を有するもの、例えば、メチル−スルホフェニル基(4−メチル−2−スルホフェニル基、4−メチル−3−スルホフェニル基、2−メチル−3−スルホフェニル基、2−メチル−5−スルホフェニル基、2−メチル−4−スルホフェニル基、3−メチル−4−スルホフェニル基など)、ジメチル−スルホフェニル基(4,6−ジメチル−2−スルホフェニル基、2,4−ジメチル−6−スルホフェニル基など)、メトキシ−スルホフェニル基(4−メトキシ−2−スルホフェニル基、4−メトキシ−3−スルホフェニル基、2−メトキシ−3−スルホフェニル基、2−メトキシ−4−スルホフェニル基など)、ヒドロキシ−スルホフェニル基(2−ヒドロキシ−3−スルホフェニル基、2−ヒドロキシ−4−スルホフェニル基、2−ヒドロキシ−5−スルホフェニル基など);及びスルホン基と2種以上の他の置換基を有するもの、例えば、ヒドロキシ−ニトロ−スルホフェニル基(2−ヒドロキシ−3−ニトロ−5−スルホフェニル基など)などが挙げられる。これらの中でも水溶性の観点から、スルホン基とメチル基を有するフェニル基が好ましく、2−メチル−4−スルホフェニル基及び3−メチル−4−スルホフェニル基がより好ましい。
スルホン基を有するナフチル基Aの具体例として、1つのスルホン基を有するナフチル基(5−、6−、7−又は8−スルホ−2−ナフチル基、4−、5−、6−又は7−スルホ−1−ナフチル基など)、2つのスルホフェニル基を有するナフチル基(6,8−、4,8−、5,7−又は3,6−ジスルホ−2−ナフチル基、3,6−又は4,6−ジスルホ−1−ナフチル基など)、及び3つのスルホン基を有するナフチル基(3,6,8−又は4,6,8−トリスルホ−2−ナフチル基など)などが挙げられる。スルホン基と1種の他の置換基を有するもの、例えば、メチル−スルホナフチル基(4−メチル−2−スルホナフチル基、4−メチル−3−スルホナフチル基、2−メチル−3−スルホナフチル基、2−メチル−5−スルホナフチル基など)、ジメチル−スルホナフチル基(4,6−ジメチル−2−スルホナフチル基、2,4−ジメチル−6−スルホナフチル基など)、メトキシ−スルホナフチル基(4−メトキシ−2−スルホナフチル基、4−メトキシ−3−スルホナフチル基、2−メトキシ−3−スルホナフチル基、2−メトキシ−4−スルホナフチル基など)、ヒドロキシ−スルホナフチル基(2−ヒドロキシ−3−スルホナフチル基、2−ヒドロキシ−4−スルホナフチル基、2−ヒドロキシ−5−スルホナフチル基など);及びスルホン基と2種以上の他の置換基を有するもの、例えば、ヒドロキシ−ニトロ−スルホナフチル基(2−ヒドロキシ−3−ニトロ−5−スルホフェニル基など)などが挙げられる。これらの中でも、2つのスルホフェニル基を有するナフチル基(ジスルホナフチル基とも言う)が好ましく、ジスルホ−2−ナフチル基がより好ましく、6,8−ジスルホ−2−ナフチル基がさらに好ましい。
スルファモイル基又はN−置換スルファモイル基を有するフェニル又はナフチル基の例としては、スルホン基を有するフェニル又はナフチル基の例で、スルホン基をスルファモイル基又はN−置換スルファモイル基で置換したものが挙げられる。N−置換スルファモイル基としては、例えば、N−一置換スルファモイル基が挙げられ、式−SO2NHR3で表すことができる。R3は、C1−12脂肪族炭化水素基(このC1−12脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、アルコキシル基又はヒドロキシル基で置換されていてもよく、C1−12脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、−O−で置換されていてもよい。)、C6−20アリール基、C7−20アラルキル基又はC2−10アシル基を表す。
R3の脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれでもよい。脂肪族炭化水素基の炭素数には置換基の炭素数は含まれず、その数は、通常、1〜12、好ましくは6〜11である。R3の脂肪族炭化水素基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、メチルブチル基(1,1,3,3−テトラメチルブチル基など)、メチルヘキシル基(1−メチルヘキシル基、1,5−ジメチルヘキシル基など)、エチルヘキシル基(2−エチルヘキシル基など)、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基(2−メチルシクロヘキシル基など)、シクロヘキシルアルキル基などで置換されていてもよい。脂肪族炭化水素基としては、アルコキシプロピル基(3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピル基など)、テトラヒドロフラニルアルキル基(2−テトラヒドロフラニルメチル基など)、グリシジル基、ヒドロキシプロピル基(2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基など)などが例示できる。
R3のアリール基は、無置換であってもよく、脂肪族炭化水素基又はヒドロキシル基などの置換基を有していてもよい。前記アリール基の炭素数は、置換基の炭素数を含めて数えられ、通常、6〜20、好ましくは6〜10である。これらアリール基としては、例えばフェニル基、ヒドロキシフェニル基(4−ヒドロキシフェニル基など)、トリフルオロメチルフェニル基(4−トリフルオロメチルフェニル基など)などの置換又は無置換フェニル基などが挙げられる。
R3のアラルキル基のアルキル部分は、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれでもよい。アラルキル基の炭素数は、通常、7〜20、好ましくは7〜10である。このアラルキルとしては、ベンジル基、フェニルプロピル基(1−メチル−3−フェニルプロピル基など)、フェニルブチル基(3−アミノ−1−フェニルブチル基など)などのフェニルアルキル基が代表的である。
R3のアシル基は、無置換であってもよく、脂肪族炭化水素基、アルコキシル基などの置換基が結合していてもよい。アシル基の炭素数は、置換基の炭素数を含めて数えられ、その数は、通常、2〜10、好ましくは6〜10である。前記アシル基は、例えば、アセチル基、ベンゾイル基、メトキシベンゾイル基(p−メトキシベンゾイル基など)などである。
前記R3は、油溶性をより一層高める観点から、例えば、メチルブチル基(1,1,3,3−テトラメチルブチル基など)、メチルへキシル基(1,5−ジメチルへキシル基など)、エチルへキシル基(2−エチルヘキシル基など)、メチルシクロへキシル基(2−メチルシクロヘキシル基など)、フェニルプロピル基(1−メチル−3−フェニルプロピル基など)、フェニルブチル基(3−アミノ−1−フェニルブチル基など)、アルコキシプロピル基(3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピル基など)などの枝分かれ炭素を有する脂肪族炭化水素基、又はアラルキル基が好ましい。
R1は水素原子、C1−12脂肪族炭化水素基、C7−20アラルキル基、又はC6−20アリール基を表す。
R1の脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれでもよい。脂肪族炭化水素基の炭素数には置換基の炭素数を全て含み、その数は、通常、1〜12、好ましくは2〜11である。R1の脂肪族炭化水素基には、例えば、n−オクチル基、メチルヘキシル基(1,5−ジメチルヘキシル基など)、エチルヘキシル基(2−エチルヘキシル基など)、シクロオクチル基、メチルシクロヘキシル基(2、2−ジメチルシクロヘキシル基など)、シクロヘキシルアルキル基などが含まれる。R1の脂肪族炭化水素基は、C1-8アルコキシル基などの置換基で置換されていてもよい。この置換脂肪族炭化水素基としては、アルコキシプロピル基(3−(2’−エチルヘキシルオキシ)プロピル基など)などが例示できる。R1の脂肪族炭化水素基は、末端がカルボキシル基で置換されていてもよい。この置換脂肪族炭化水素基としては、8−(カルボキシ)オクチル基などが例示できる。
R1のアラルキル基のアルキル部分は、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれでもよい。アラルキル基の炭素数は、通常、7〜20、好ましくは7〜10である。このアラルキルとしては、例えば、ベンジル基、フェニルブチル基(3−アミノ−1−フェニルブチル基など)などのフェニルアルキル基などが挙げられる。
R1のアリール基は、無置換であってもよく、脂肪族炭化水素基又はカルボキシル基などの置換基を有していてもよい。前記アリール基の炭素数は、置換基の炭素数を含めて数えられ、通常、6〜20、好ましくは6〜10である。これらアリール基としては、例えば、フェニル基、カルボキシフェニル基(2−カルボキシフェニル基など)、トリフルオロメチルフェニル基(4−トリフルオロメチルフェニル基など)などの無置換又は置換フェニル基などが挙げられる。
R2は、C1−5脂肪族炭化水素基、又はトリフルオロメチル基を表す。分光濃度と色相の観点からは、メチル基が好ましい。
なお本明細書中、Ca−bとは、炭素数がa以上、b以下であることを意味する。
また、モノスルファモイルはジスルファモイルと比較して、溶媒に対する溶解性の観点から特に好ましい。
R’1はR1と、R’2はR2と、A’はAと、それぞれ同じ意味を表す。
R’’1及びZは、それぞれ独立に、C1−12アルキレン基を表す。
A1及びA2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価のC6−14芳香族炭化水素基を表す。)
2価のC6−14芳香族炭化水素基の置換基としては、ハロゲン原子、C1-8アルキル基、C1-8アルコキシ基、ニトロ基、スルホ基、スルファモイル基及びN−置換スルファモイル基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子が好ましい。
C1-8アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基及びヘキシル基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、炭素数1〜2のアルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
C1-8アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜2のアルコキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
N−置換スルファモイル基として、−SO2NHR3基が好ましい。R3は、上記と同じ意味を表す。
X−は、無機又は有機アニオンを表す。)
H2N−R3の具体例には、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、ジメチルヘキシルアミン(1,5−ジメチルヘキシルアミンなど)、テトラメチルブチルアミン(1,1,3,3−テトラメチルブチルアミンなど)、エチルヘキシルアミン(2−エチルヘキシルアミンなど)、アミノフェニルブタン(3−アミノ−1−フェニルブタンなど)、イソプロポキシプロピルアミンなどが含まれる。反応性アミンの使用量は、スルホンハライド化合物1モルに対して、通常、2モル以上、10モル以下、好ましくは7モル以下程度である。
式(a−1)で表されるo−トルイジン−4−スルホン酸 四水和物25.0部に水250部とN−メチルピロリドン50部を加えた後、氷冷下、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7〜8に調節した。以下の操作は氷冷下で行った。亜硝酸ナトリウムを18.4部加えて30分攪拌した。35%塩酸64.8部を少量ずつ加えて褐色溶液とした後、2時間攪拌した。アミド硫酸16.7部を水170部に溶解した水溶液を反応溶液に加えて攪拌し、ジアゾニウム塩を含む懸濁液を得た。
冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、アゾ化合物(I−36)を5.0部、クロロホルム50部及びN,N−ジメチルホルムアミド2.1部を投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、塩化チオニル3.5部を滴下して加えた。滴下終了後、50℃に昇温し、同温度で5時間維持して反応させ、その後20℃に冷却した。冷却後の反応溶液を、攪拌下20℃以下に維持しながら、2−エチルヘキシルアミン8.0部及びトリエチルアミン15部の混合液を滴下して加えた。その後、同温度で5時間攪拌して反応させた。次いで得られた反応混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、メタノールを少量加えて激しく攪拌した。この混合物を、酢酸29部及びイオン交換水300部の混合液中に攪拌しながら加えて、結晶を析出させた。析出した結晶を濾別し、イオン交換水でよく洗浄し、60℃で減圧乾燥して、式(I−111)で表されるアゾ化合物5.0部(収率78%)を得た。
式(a−2)で表されるm−トルイジン−4−スルホン酸25.0部に水200部とN−メチルピロリドン50部を加えた後、氷冷下、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7〜8に調節した。以下の操作は氷冷下で行った。亜硝酸ナトリウムを27.6部加えて30分攪拌した。35%塩酸97.3部を少量ずつ加えて褐色溶液とした後、2時間攪拌した。アミド硫酸25.1部を水250部に溶解した水溶液を反応溶液に加えて攪拌し、ジアゾニウム塩を含む懸濁液を得た。
冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、アゾ化合物(I−35)を5.0部、クロロホルム50部及びN,N−ジメチルホルムアミド2.1部を投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、塩化チオニル3.5部を滴下して加えた。滴下終了後、50℃に昇温し、同温度で5時間維持して反応させ、その後20℃に冷却した。冷却後の反応溶液を、攪拌下20℃以下に維持しながら、テトラヒドロフルフリルアミン8.0部及びトリエチルアミン15部の混合液を滴下して加えた。その後、同温度で5時間攪拌して反応させた。次いで得られた反応混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、メタノールを少量加えて激しく攪拌した。この混合物を、酢酸29部及びイオン交換水300部の混合液中に攪拌しながら加えて、結晶を析出させた。析出した結晶を濾別し、イオン交換水でよく洗浄し、60℃で減圧乾燥して、式(I−151)で表されるアゾ化合物5.7部(収率90%)を得た。
冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、アゾ化合物(I−35)を5部、メトキシシクロペンタン30部及びN,N−ジブチルホルムアミド5.8部を投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、塩化チオニル4部を滴下して加えた。滴下終了後、40℃に昇温し、同温度で5時間維持して反応させ、その後20℃に冷却した。冷却後の反応溶液を、攪拌下20℃以下に維持しながら、1-アミノ−2−プロパノール3.7部及びトリエチルアミン4部の混合液を滴下して加えた。その後、同温度で5時間攪拌して反応させた。次いで得られた反応混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、メタノールを少量加えて激しく攪拌した。この混合物を、酢酸29部及びイオン交換水300部の混合液中に攪拌しながら加えて、結晶を析出させた。析出した結晶を濾別し、イオン交換水でよく洗浄し、60℃で減圧乾燥して、式(I−184)で表されるアゾ化合物4.2部(収率74%)を得た。
冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、アゾ化合物(I−35)を3部、テトラヒドロフラン45部及びN,N−ジメチルホルムアミド1.3部を投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、塩化チオニル2.4部を滴下して加えた。滴下終了後、40℃に昇温し、同温度で5時間維持して反応させ、その後20℃に冷却した。冷却後の反応溶液を、攪拌下20℃以下に維持しながら、エチレンジアミン5.8部及びトリエチルアミン4部の混合液を滴下して加えた。その後、同温度で5時間攪拌して反応させた。次いで得られた反応混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、メタノールを少量加えて激しく攪拌した。この混合物を、酢酸20部及びイオン交換水200部の混合液中に攪拌しながら加えて、結晶を析出させた。析出した結晶を濾別し、イオン交換水でよく洗浄し、60℃で減圧乾燥して、式(I−204)で表されるアゾ化合物1.5部(収率48%)を得た。
式(a−2)で表されるm−トルイジン−4−スルホン酸10.0部に水200部を加えた後、氷冷下、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7〜8に調節した。以下の操作は氷冷下で行った。亜硝酸ナトリウムを11.1部加えて30分攪拌した。35%塩酸39.0部を少量ずつ加えて褐色溶液とした後、2時間攪拌した。アミド硫酸10.1部を水101部に溶解した水溶液を反応溶液に加えて攪拌し、ジアゾニウム塩を含む懸濁液を得た。
冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、化合物(I−210)を5.0部、アセトニトリル50部及びN,N−ジメチルホルムアミド1.5部を投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、塩化チオニル3.7部を滴下して加えた。滴下終了後、40℃に昇温し、同温度で2時間維持して反応させ、その後20℃に冷却した。冷却後の反応溶液を氷水150部に攪拌しながら注いだ後、30分攪拌した。析出した黄色結晶を濾別し、水道水でよく洗浄し、60℃で2時間減圧乾燥した。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコを別途用意し、1−アミノ−2−プロパノール2.0部とN−メチルピロリドン20部とを投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、先に調整した黄色結晶を1時間かけて投入した。黄色固体を投入した後、液温を室温まで昇温してから、反応溶液を30分攪拌した。反応溶液にメタノール40部を加えて攪拌した後、この混合溶液を、酢酸29部及びイオン交換水300部の混合液中に攪拌しながら加えて、結晶を析出させた。析出した結晶を濾別し、イオン交換水でよく洗浄し、60℃で減圧乾燥して、式(I−198)で表される化合物3.9部(収率69%)を得た。
特許文献1に記載の方法で、下記アゾ化合物を合成した。アゾ化合物(d−1)0.35gを乳酸エチルに溶解して体積を250cm3とし、そのうちの2cm3をイオン交換水で希釈して体積を100cm3として(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。得られた吸収スペクトルを図2に示す。この化合物は、λmax=425nmで吸光度2.2(任意単位)を示した。
実施例1〜8及び比較例1のアゾ化合物の溶媒に対する溶解度を、以下のようにして求めた:
1%(W/V)調整の混合溶液にて不溶物があるものを溶解度1%以下とし(×)、1%(W/V)調整の混合溶液にて不溶物がなく、3%(W/V)調整の混合溶液にて不溶物があるものを溶解度1〜3%未満とし(△)、3%(W/V)調整の混合溶液にて不溶物がないものを溶解度3%以上とした(○)。結果を、表1に示す。
Claims (4)
- Aが、少なくとも1個のN−置換スルファモイル基を有する請求項1記載のアゾ化合物又はその塩。
- 前記N−置換スルファモイル基が、−SO2NHR3基であり、R3が、C1−12脂肪族炭化水素基(C1−12脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、アルコキシル基又はヒドロキシル基で置換されていてもよく、C1−12脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、−O−で置換されていてもよい。)、C6−20アリール基、C7−20アラルキル基又はC2−10アシル基である請求項1又は2記載のアゾ化合物又はその塩。
- 請求項1〜3のいずれか記載のアゾ化合物又はその塩から形成される二量体。
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