JP2010275531A - 化合物及び該化合物を含む着色感光性樹脂組成物 - Google Patents

化合物及び該化合物を含む着色感光性樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】溶媒への溶解性が高く、移染性が低い化合物を提供する。
【解決手段】式(I)で表される化合物。
Figure 2010275531

(式(I)中、Z、Z及びZは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価のC1-16脂肪族炭化水素基を表す。Z、Z及びZに含まれる−CH−は、−CO−又は−O−で置き換わっていてもよい。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい1価のC1-16脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよいC2-18アシル基を表す。A及びAは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価のC6−14芳香族炭化水素基を表す。B及びBは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい1価のC6−14芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい1価のC3−14芳香族複素環基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、染料として有用な化合物及び該化合物を含む着色感光性樹脂組成物に関するものである。
染料は、液晶表示パネル、エレクトロルミネッセンス及びプラズマディスプレイパネルなどのディスプレイ装置用のカラーフィルタに含まれる着色剤として用いられている。染料としては、たとえば特許文献1に、式(III−4)で表される化合物が記載されている。
Figure 2010275531
特開2006−124634号
従来の化合物は、溶媒への溶解性が十分ではなく、また、移染性が高いという問題があった。移染とは、ある材料中に含まれる染料が、空気や水蒸気を媒体として他の材料に付着又は吸収することをいう。
そこで、本発明者らは、溶媒への溶解性及び移染性を改良すべく鋭意検討した結果、本発明に至った。
すなわち、本発明は、以下の発明である。
[1]式(I)で表される化合物。
Figure 2010275531
(式(I)中、Z、Z及びZは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価のC1-16脂肪族炭化水素基を表す。Z、Z及びZに含まれる−CH−は、−CO−又は−O−で置き換わっていてもよい。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい1価のC1-16脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよいC2-18アシル基を表す。
及びAは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価のC6−14芳香族炭化水素基を表す。
及びBは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい1価のC6−14芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい1価のC3−14芳香族複素環基を表す。)
[2]B及びBが、それぞれ独立に、式(II)で表される基である[2]記載の化合物である。
Figure 2010275531
(式(II)中、Rは水素原子又は置換基を有していてもよい1価のC1-16脂肪族炭化水素基を表す。
は、置換基を有していてもよい1価のC1-16脂肪族炭化水素基を表す。)
[3][1]又は[2]記載の化合物を含む着色剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤及び溶剤を含む着色感光性樹脂組成物である。
[4][3]記載の着色感光性樹脂組成物を用いて形成されるパターンである。
[5][4]記載パターンを含む表示装置である。
本発明の化合物は、溶媒への溶解性が高く、移染性が低い。
本発明は、式(I)で表される化合物(以下「化合物(I)」という場合がある)である。なお本明細書中、Ca-bとは、炭素数がa以上、b以下であることを意味する。
Figure 2010275531
(式(I)中、Z、Z及びZは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価のC1-16脂肪族炭化水素基を表す。Z、Z及びZに含まれる−CH−は、−CO−又は−O−で置き換わっていてもよい。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい1価のC1-16脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよいC2-18アシル基を表す。
及びAは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価のC6−14芳香族炭化水素基を表す。
及びBは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい1価のC6−14芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい1価のC3−14芳香族複素環基を表す。)
、Z及びZは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価のC1-16脂肪族炭化水素基を表す。C1-16脂肪族炭化水素基の炭素数には置換基の炭素数は含まれず、その数は、好ましくは2〜10、より好ましくは2〜8である。
2価のC1-16脂肪族炭化水素基としては、C1-16アルカンジイル基が挙げられ、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基、ペンタンジイル基、へキサンジイル基、ヘプタンジイル基、オクタンジイル基、デカンジイル基、テトラデカンジイル基及びヘキサデカンジイル基等が挙げられる。
1-16脂肪族炭化水素基に含まれる−CH−は、−CO−又は−O−で置き換わっていてもよい。C1-16脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子等のハロゲン原子で置換されていてもよい。
及びZは、−O−を含んでいてもよいC1-8アルカンジイル基であることが好ましく、−O−を含んでいてもよいC5-7アルカンジイル基であることがより好ましい。好ましい基としては、例えば、−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−O−(CH−又は−CH−CH(CH)−が挙げられる。
は、−C(=C)−を含んでいてもよいC1-8アルカンジイル基であることが好ましく、C1-8アルカンジイル基であることがより好ましく、C4-8アルカンジイル基であることがより好ましい。好ましい基としては、例えば、−(CH−、−(CH−又は−CH−C(=CH)−が挙げられる。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい1価のC1-16脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよいC2-18アシル基を表す。
1価のC1-16脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれでもよい。脂肪族炭化水素基の炭素数には置換基の炭素数は含まれず、その数は、好ましくは6〜10、より好ましくは1〜4である。
1価のC1-16脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、メチルブチル基(1,1,3,3−テトラメチルブチル基など)、メチルヘキシル基(1,5−ジメチルヘキシル基など)、エチルヘキシル基(2−エチルヘキシル基など)、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基(2−メチルシクロヘキシル基など)及びシクロヘキシルアルキル基などが挙げられる。
1価のC1-16脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、C1-8アルコキシ基又はカルボキシ基で置換されていてもよい。C1-8アルコキシ基で置換されたC1-16脂肪族炭化水素基としては、プロポキシプロピル基(3−(イソプロポキシ)プロピル基など)及びアルコキシプロピル基(3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピル基など)が挙げられる。カルボキシ基で置換されたC1-16脂肪族炭化水素基としては、2−(カルボキシ)エチル基、3−(カルボキシ)プロピル基及び4-(カルボキシ)ブチル基などが挙げられる。
2-18アシル基に含まれる水素原子は、C1-8飽和脂肪族炭化水素基又はC1-8アルコキシ基で置換されていてもよい。置換基を有していてもよいC2-18アシル基の炭素数は、置換基の炭素数を含めて数えられ、その数は、好ましくは6〜10である。置換基を有していてもよいアシル基としては、例えば、アセチル基、ベンゾイル基、メトキシベンゾイル基(p−メトキシベンゾイル基など)などが挙げられる。
及びRは、水素原子、C1-4脂肪族炭化水素基又はC2-5アシル基であることが好ましい。好ましい基としては、例えば、水素原子、−C(=O)−CH又は−C(=O)−Cが挙げられる。
及びAは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価のC6−14芳香族炭化水素基を表す。
2価のC6−14芳香族炭化水素基としては、フェニレン基及びナフチレン基等が挙げられ、フェニレン基が好ましい。
2価のC6−14芳香族炭化水素基の置換基としては、ハロゲン原子、C1-8アルキル基、C1-8アルコキシ基、ニトロ基、スルホ基、スルファモイル基及びN−置換スルファモイル基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子が好ましい。
1-8アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基及びヘキシル基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、炭素数1〜2のアルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
1-8アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜2のアルコキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
N−置換スルファモイル基としては、−SO2NHR基、又は−SO2NR基が好ましい。ただし、R及びRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいC1-16脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよいC2-18アシル基を表す。
及びBは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい1価のC6−14芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい1価のC3−14芳香族複素環基を表す。
6−14芳香族炭化水素基としては、下記に表される基が挙げられる。
Figure 2010275531
6−14芳香族複素環基としては、下記に表される基が挙げられる。
Figure 2010275531
[Rは、水素原子又はメチル基を表す。]
6−14芳香族炭化水素基及びC3−14芳香族複素環基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、オキソ基、C1-16脂肪族炭化水素基、シアノ基、アミノ基又はN−置換アミノ基で置換されていてもよい。
N−置換アミノ基として、−NHR基又は−SO2NR基が好ましい。ただし、R及びRは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい1価のC1-16脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい1価のC3−14芳香族複素環基を表す。1価のC1-16脂肪族炭化水素基及び1価のC3−14芳香族複素環基としては、前記と同様の基が挙げられる。
及びBが、それぞれ独立に、式(II)で表される基であることが好ましい。
Figure 2010275531
(式(II)中、Rは水素原子又は置換基を有していてもよい1価のC1-16脂肪族炭化水素基を表す。
は、置換基を有していてもよい1価のC1-16脂肪族炭化水素基を表す。)
式(II)で表される基のピリドン環は、ケト型であってもエノール型であってもよい。
1価のC1-16脂肪族炭化水素基としては、上記と同じものが挙げられ、Rは、メチルブチル基(1,1,3,3−テトラメチルブチル基など)、メチルへキシル基(1,5−ジメチルへキシル基など)、エチルへキシル基(2−エチルヘキシル基など)、メチルシクロへキシル基(2−メチルシクロヘキシル基など)及びアルコキシプロピル基(3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピル基など)などの分枝鎖状脂肪族炭化水素基であることが好ましい。
は、メチル基であることが好ましい。
化合物(I)としては、式(I−1)〜式(I−18)で表される化合物が挙げられる。表中のA、A、Z及びZは、右側の結合手がZに近い方の結合手を表す。
Figure 2010275531
Figure 2010275531
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化合物(I)の塩としては、スルホン酸塩又はカルボン酸塩などが挙げられる。またこれら塩を形成するカチオンは特に限定されないが、溶媒に対する溶解性を考慮すると、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩のようなアルカリ金属塩;アンモニウム塩などの無機アミン塩;及びエタノールアミン塩、アルキルアミン塩のような有機アミン塩などが好ましい。特にアルカリ金属塩(好ましくはナトリウム塩)は、偏光膜基材に含有させる場合に有用である。また有機アミン塩は、樹脂硬化性化合物に含有させる場合に有用であり、さらには非金属塩であるため、絶縁性が重要視される分野でも有用である。
化合物(I)は、溶媒中で、式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物と、式(I−B)で表される化合物とを、0〜150℃で反応させることにより製造できる。
Figure 2010275531
(式(I−A)、式(I−A’)及び式(I−B)中、Z、Z、Z、R、R、A、A、B及びBは上記と同じ意味を表す。
31及びR32は、それぞれ独立に、−OR33又はハロゲン原子を表す。R33は、C1-16脂肪族炭化水素基を表す。)
式(I−B)で表される化合物としては、マロン酸ジメチル、コハク酸イソブチル、アジピン酸ジメチル、及びスベリン酸ジエチル、マロン酸クロライド、コハク酸クロライド、アジピン酸クロライド及びスベリン酸クロライドなどが挙げられる。
式(I−B)で表される化合物の使用量は、式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物との合計量1モルに対して、例えば、0.5〜3モルであることが好ましく、0.5〜1モルがより好ましい。なお溶媒中に水が含まれる場合、式(I−B)で表される化合物の使用量は、式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物との合計量1モルに対して、0.6〜3モルであることが好ましい。
式(I−B)で表される化合物のR31及びR32が、−OR33である場合には、公知の酸触媒を添加することが好ましい。酸触媒としては、硫酸、パラトルエンスルホン酸などが挙げられる。酸触媒の使用量は、式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物との合計量1モルに対して、例えば、0.01〜2モルであることが好ましい。
式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物と、式(I−B)で表される化合物との反応は、溶媒中で行われる。溶媒としては、例えば、水;1,4−ジオキサンなどのエーテル類(特に環状エーテル類);クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、ジクロロプロパン、塩化アミル、1,2−ジブロモエタンなどのハロゲン化炭化水素類;アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭素系芳香族類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジブチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアルキルアミド類などが好ましく、2種類以上の溶媒を併用してもよい。溶媒の使用量は、式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物との合計量1質量部に対して、例えば、1〜20質量部が好ましく、より好ましくは2〜10質量部である。
式(I−A)で表される化合物及び式(I−A’)で表される化合物と、式(I−B)で表される化合物との反応は、窒素雰囲気下、又はアルゴン雰囲気下で行われることが好ましく、塩化カルシウムなどで乾燥した空気下で反応を行ってもよい。
反応温度は、例えば、0〜150℃が好ましく、より好ましくは10〜130℃である。反応時間は、例えば、1〜25時間が好ましく、より好ましくは3〜15時間である。
式(I−A)で表される化合物、式(I−A’)で表される化合物、式(I−B)で表される化合物及び溶媒の添加順は特に限定されないが、式(I−A)で表される化合物、式(I−A’)で表される化合物及び溶媒からなる溶液に、式(I−B)で表される化合物を添加(滴下)することが好ましい。酸触媒を用いる場合には、式(I−A)で表される化合物、式(I−A’)で表される化合物、酸触媒及び溶媒からなる溶液に、式(I−B)で表される化合物を添加(滴下)することが好ましい。
上記のようにして得られた反応混合物から目的化合物である化合物(I)を取得する方法は特に限定されず、公知の種々の手法が採用できるが、例えば、反応混合物を有機溶媒で抽出することで精製することができる。例えば、反応混合物と有機溶媒と水とを混合し、化合物(I)を有機相へ溶出させ、分液ロートなどで分取した有機相を溶媒留去することで、化合物(I)を得ることができる。抽出温度は、10〜50℃が好ましく、より好ましくは20〜30℃である。また抽出は、前記の温度で0.5〜4時間攪拌することが好ましい。抽出後の化合物(I)は、アルカリ性水溶液、酸性水溶液などで洗浄され、次いで乾燥される。また必要に応じて、再結晶などの公知の手法によって、さらに精製してもよい。
アルカリ性水溶液としては、公知のアルカリ性物質を水に溶解させたものを用いることができる。アルカリ性水溶液の水素イオン濃度の範囲は、pH=8〜12が好ましく、より好ましくは9〜11である。アルカリ性物質としては特に限定されず、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、アンモニアなどが挙げられる。
酸性水溶液としては、公知の酸性物質を水に溶解させたものを用いることができる。酸性水溶液の水素イオン濃度の範囲は、pH=0〜6が好ましく、より好ましくは1〜5である。酸性物質としては特に限定されず、例えば塩化アンモニウム、シュウ酸、酢酸、塩酸、硫酸などが挙げられる。
また、化合物(I)は、式(I−C)で表される化合物と、式(I−D)で表される化合物及び式(I−D’)で表される化合物とを、カップリング反応させることにより製造できる。式(I−C)で表される化合物の塩と、式(I−D)で表される化合物及び式(I−D’)で表される化合物とを、例えば水性溶媒中20〜60℃で反応させることにより、化合物(I)を製造することができる。
Figure 2010275531
(式(I−C)及び式(I−D)中、Z、Z、Z、R、R、A、A、B及びBは上記と同じ意味を表す。
は、無機又は有機アニオンを表す。)
式(I−C)で表される化合物の無機又は有機アニオンとしては、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、過塩素酸イオン、次亜塩素酸イオン、CH−COO、Ph−COOなどが挙げられ、好ましくは塩化物イオン、臭化物イオン、CH−COOが挙げられる。
本発明の化合物は、高い溶解性、低い移染性及び高い分光濃度を示すので、反射光又は透過光を利用して色表示する、繊維材料、液晶表示装置などに染料として用いることができる。また、本発明の化合物は、吸収スペクトルを測定したときに、400〜450nmの波長域に極大吸収をもつので、黄色染料として用いることが好ましい。
及びBが同じ種類の基であることが好ましく、さらに、A及びA、R及びR、Z及びZがそれぞれ同じ種類の基であることがより好ましい。これらの基であると、化合物(I)の製造が容易である。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、化合物(I)を含む着色剤(以下「着色剤(A)」という場合がある)、アルカリ可溶性樹脂(以下「アルカリ可溶性樹脂(B)」という場合がある)、光重合性化合物(以下「光重合性化合物(C)」という場合がある)、光重合開始剤(以下「光重合開始剤(D)」という場合がある)及び溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある)を含む。
化合物(I)は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
着色剤(A)は、化合物(I)のほかに、さらに化合物(I)以外の染料、顔料(A−2)を含んでいてもよい。
化合物(I)以外の染料としては、カラーインデックス(Colour Index)(The Society of Dyers and Colourists 出版)で、ソルベント(Solvent)、アシッド(Acid)、ベ
ーシック(Basic)、リアクティブ(reactive)、ダイレクト(Direct)、ディスパース(Disperse)、またはバット(Vat)に分類されている化合物等が挙げられる。より具体的
には、以下のようなカラーインデックス(C.I.)番号の染料が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
C.I.ソルベントイエロー25,79,81,82、83,89;
C.I.アシッドイエロー7,23,25,42,65,76;
C.I.リアクティブイエロー2,76,116;
C.I.ダイレクトイエロー4,28,44,86,132;
C.I.ディスパースイエロー54,76;
C.I.ソルベントオレンジ41,54,56,99;
C.I.アシッドオレンジ56,74,95,108,149,162;
C.I.リアクティブオレンジ16;
C.I.ダイレクトオレンジ26;
C.I.ソルベントレッド24,49,90,91,118,119,122,124,125,127,130,132,160,218;
C.I.アシッドレッド73,91,92,97,138,151,211,274,289;
C.I.アシッドバイオレット102;
C.I.ソルベントブルー35,37,38,44,59,64、67,70;
C.I.アシッドブルー40,45,78,80,83,90,100,171,185;
C.I.ベーシックブルー65,140;
C.I.リアクティブブルー15,38;
C.I.ディスパースブルー143;
C.I.ダイレクトブルー86,87;
C.I.ソルベントグリーン1,5;
C.I.アシッドグリーン3,5,9,25,28;
C.I.ベーシックグリーン1;
C.I.バットグリーン1;
C.I.アシッドブラック58,60,107;
C.I.ソルベントブラック27など。
顔料(A−2)としては、顔料分散レジストに通常用いられる有機顔料または無機顔料が挙げられる。無機顔料としては、金属酸化物や金属錯塩のような金属化合物が挙げられ、具体的には、鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモンなどの金属の酸化物または複合金属酸化物が挙げられる。
また有機顔料および無機顔料として具体的には、カラーインデックス(Colour Index)(The Society of Dyers and Colourists 出版)で、ピグメント(Pigment)に分類されている化合物が挙げられる。より具体的には、以下のようなカラーインデックス(C.I.
)番号の顔料が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
C.I.ピグメントイエロー20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173および180;
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65および71;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、180、192、215、216、224、242、254、255および、264;
C.I.ピグメントバイオレット14、19、23、29、32、33、36、37および38;
C.I.ピグメントブルー15(15:3、15:4、15:6など)、21、28、60、64および76;
C.I.ピグメントグリーン7、10、15、25、36および47;
C.I.ピグメントブラウン28;
C.I.ピグメントブラック1および7など。
着色剤(A)の含有量は、着色感光性樹脂組成物中の固形分に対して、好ましくは5〜60質量%であり、より好ましくは8〜55質量%であり、さらに好ましくは10〜50質量%である。ここで、固形分とは、着色感光性樹脂組成物中の、溶剤を除く成分の合計をいう。
着色剤(A)がさらに化合物(I)以外の染料及び/又は顔料(A−2)を含む場合、着色剤(A)中の化合物(I)の含有量は、3〜80質量%であり、好ましくは3〜70質量%であり、より好ましくは3〜50質量%である。
着色剤(A)中の顔料(A−2)の含有量は、20〜97質量%であり、好ましくは30〜97質量%であり、より好ましくは50〜97質量%である。
アルカリ可溶性樹脂(B)としては、特に限定されるものではなく、どのような樹脂を用いてもよい。例えば、アルカリ可溶性樹脂(B)は、(メタ)アクリル酸から導かれる構造単位を含有する樹脂が好ましい。ここで、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を表す。
アルカリ可溶性樹脂(B)としては、具体的には、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/スチレン共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/イソボルニルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/スチレン/ベンジルメタクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、式(b1)で表される化合物及び式(b2)で表される化合物の共重合体、式(b1)で表される化合物及び式(b3)で表される化合物の共重合体、メタクリル酸と、式(B−1−1)で表される化合物及び式(B−1−2)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種との共重合体などが好ましい。
Figure 2010275531
Figure 2010275531
アルカリ可溶性樹脂(B)のポリスチレン換算重量平均分子量は、5,000〜35,000が好ましく、より好ましくは6,000〜30,000であり、特に好ましくは7,000〜28,000である。
アルカリ可溶性樹脂(B)の酸価は、50〜150が好ましく、より好ましくは60〜135、特に好ましくは70〜135である。
アルカリ可溶性樹脂(B)の含有量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して、7〜65質量%であり、好ましくは13〜60質量%であり、より好ましくは17〜55質量%である。
光重合性化合物(C)は、光を照射されることによって光重合開始剤(D)から発生した活性ラジカル、酸などによって重合しうる化合物であれば、特に限定されるものではない。例えば、重合性の炭素−炭素不飽和結合を有する化合物などが挙げられる。
前記の光重合性化合物(C)としては、3以上重合性基を有する光重合性化合物であることが好ましい。3以上重合性基を有するの光重合性化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートなどが挙げられる。前記の光重合性化合物(C)は、単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合性化合物(C)の含有量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して、5〜65質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜60質量%である。
前記の光重合開始剤(D)としては、活性ラジカル発生剤、酸発生剤などが挙げられる。活性ラジカル発生剤は光を照射されることによって活性ラジカルを発生する。前記の活性ラジカル発生剤としては、アセトフェノン化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、トリアジン系化合物、オキシム系化合物等が挙げられる。
前記のアセトフェノン化合物としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマーなどが挙げられ、好ましくは2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オンなどが挙げられる。
前記のベンゾイン化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられる。
前記のベンゾフェノン化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンなどが挙げられる。
前記のチオキサントン化合物としては、例えば、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどが挙げられる。
前記のトリアジン化合物としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記のオキシム化合物としては、例えば、O−アシルオキシム系化合物が挙げられ、その具体例としては、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−{2−メチル−4−(3,3−ジメチル−2,4−ジオキサシクロペンタニルメチルオキシ)ベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン等が挙げられる。
また、活性ラジカル発生剤として、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアントラキノン、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、フェニルグリオキシル酸メチル、チタノセン化合物などを用いてもよい。
前記の酸発生剤としては、例えば、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホナート、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムp−トルエンスルホナート、4−アセトキシフェニル・メチル・ベンジルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホナート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホナート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートなどのオニウム塩類や、ニトロベンジルトシレート類、ベンゾイントシレート類などを挙げることができる。
また、前記の活性ラジカル発生剤として上記した化合物の中には、活性ラジカルと同時に酸を発生する化合物もあり、例えば、トリアジン化合物は、酸発生剤としても使用される。
光重合開始剤(D)の含有量は、アルカリ可溶性樹脂(B)及び光重合性化合物(C)の合計量に対して、好ましくは0.1〜30質量%であり、より好ましくは1〜20質量%である。光重合開始剤の含有量が、前記の範囲にあると、高感度化して露光時間が短縮され生産性が向上することから好ましい。
溶剤(E)としては、例えば、エーテル類、芳香族炭化水素類、上記以外のケトン類、アルコール類、エステル類、アミド類などが挙げられる。
前記のエーテル類としては、例えば、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、アニソール、フェネトール、メチルアニソールなどが挙げられる。
前記の芳香族炭化水素類としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどが挙げられる。
前記のケトン類としては、例えば、アセトン、2−ブタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、4−メチル−2−ペンタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
前記のアルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。
前記のエステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
前記のアミド類としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。
これらの溶剤は、単独でも2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
着色感光性樹脂組成物における溶剤(E)の含有量は、着色感光性樹脂組成物に対して、好ましくは70〜95質量%であり、より好ましくは75〜90質量%である。
本発明の着色感光性樹脂組成物には、さらに、界面活性剤(G)が含まれていてもよい。界面活性剤(G)としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤及びフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
前記のシリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、ポリエーテル変性シリコンオイルSH8400(商品名:東レ・ダウコーニング(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越化学工業(株)製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452、TSF4460(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)などが挙げられる。
前記のフッ素系界面活性剤としては、フルオロカーボン鎖を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、フロラード(商品名)FC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、メガファック(商品名)F142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183、同R30(DIC(株)製)、エフトップ(商品名)EF301、同EF303、同EF351、同EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製)、サーフロン(商品名)S381、同S382、同SC101、同SC105(旭硝子(株)製)、E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)、BM−1000、BM−1100(いずれも商品名:BM Chemie社製)などが挙げられる。
前記のフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合及びフルオロカーボン鎖を有する界面活性剤などが挙げられる。具体的には、メガファック(登録商標)R08、同BL20、同F475、同F477、同F443(DIC(株)製)などがあげられる。
これらの界面活性剤は、単独でも2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
界面活性剤(G)の含有量は、着色感光性樹脂組成物に対し、好ましくは0.00001〜0.1質量%であり、より好ましくは0.00005〜0.01質量%である。界面活性剤(G)の含有量が、前記の範囲にあると、平坦性が良好になる傾向がある。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、カラーフィルタ又は着色パターンを形成するために好適に利用することができ、色濃度、明度、コントラスト、感度、解像度、耐熱性等の良好な着色パターン及びカラーフィルタを得ることが可能となる。また、これらのカラーフィルタ又は着色パターンをその構成部品の一部として備える光学フィルム、アレイ基板、カラーフィルタ基板等、さらに、これらのカラーフィルタ又は着色パターン、光学フィルム、アレイ基板及びカラーフィルタ基板からなる群から選ばれる少なくとも1種等を具備する表示装置、例えば、公知の液晶表示装置、有機EL装置、固体撮像素子等の種々の着色画像に関連する機器に、公知の態様で、利用することができる。
本発明の着色感光性樹脂組成物を用いてカラーフィルタ又はそのパターンを形成する方法としては、例えば、本発明の着色感光性樹脂組成物を、基板又は別の樹脂層(例えば、基板の上に先に形成された別の着色感光性樹脂組成物層など)の上に塗布し、溶剤など揮発成分を除去/乾燥して着色層を形成し、フォトマスクを介して該着色層を露光して、現像する方法、フォトリソ法が不要なインクジェット機器を用いる方法などが挙げられる。
この場合の塗膜の膜厚は、特に限定されず、用いる材料、用途等によって適宜調整することができ、0.1〜30μmが好ましく、より好ましくは1〜20μm、さらに好ましくは1〜6μmである。
着色感光性樹脂組成物の塗布方法は、例えば、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、CAPコーティング法、ダイコーティング法などが挙げられる。また、ディップコーター、バーコーター、スピンコーター、スリット&スピンコーター、スリットコーター(ダイコーター、カーテンフローコーター、スピンレスコーターとも呼ばれることがある)などのコーターを用いて塗布してもよい。なかでも、スピンコーターを用いて塗布することが好ましい。
溶媒の除去や乾燥には、例えば、自然乾燥、通風乾燥、減圧乾燥などが挙げられる。具体的な乾燥温度は、10〜120℃が好ましく、25〜100℃がより好ましい。
乾燥時間は、10秒間〜60分間が好ましく、30秒間〜30分間がより好ましい。減圧乾燥を行う場合、50〜150Paの圧力下、20〜25℃の温度範囲で行うことが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではない。なお実施例及び比較例中の「%」及び「部」は、特記されない限り、質量%及び質量部である。
実施例1
式(a−1)で表されるo−トルイジン−4−スルホン酸 四水和物25.0部に水250部とN−メチルピロリドン50部とを加えた後、氷冷下、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7〜8に調節した。以下の操作は氷冷下で行った。亜硝酸ナトリウムを18.4部加えて30分攪拌した。35%塩酸64.8部を少量ずつ加えて褐色溶液とした後、2時間攪拌した。アミド硫酸16.7部を水170部に溶解した水溶液を反応溶液に加えて攪拌し、ジアゾニウム塩を含む懸濁液を得た。
Figure 2010275531
式(c−1)で表される1−ブチル−3−シアノ−4−メチル−6−ヒドロキシピリド−2−オン19.3部に水173部とN−メチルピロリドン19部を加えた後、氷冷下、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH8〜9に調節した。
Figure 2010275531
以下の操作は氷冷下で行った。前記ピリドン水溶液を攪拌して無色溶液とした後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH8〜9に調節しながら、ジアゾニウム塩を含む懸濁液を2時間かけてポンプで滴下した。滴下終了後、さらに2時間攪拌することで暗色溶液を得た。精製塩140部を反応溶液に加えて、5時間攪拌した。濾過して得た黄色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(d−1)で表される化合物を35.8部(収率91%)得た。
Figure 2010275531
化合物(d−1)0.35gをN,N−ジメチルホルムアミドに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmを水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計〔石英セル、セルの長さは1cm〕を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=441nmで吸光度3.1(任意単位)を示した。
冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、化合物(d−1)を5.0部、アセトニトリル25部及びN,N−ジメチルホルムアミド1.8部を投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、塩化チオニル2.8部を滴下して加えた。滴下終了後、40℃に昇温し、同温度で2時間維持して反応させ、その後20℃に冷却した。冷却後の反応溶液を氷水150部に攪拌しながら注いだ後、30分攪拌した。析出した黄色結晶を濾別し、水道水でよく洗浄し、2室温で1時間乾燥した。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコを別途用意し、3−アミノ−1−プロパノール1.9部とN−メチルピロリドン20部とを投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、先に調整した黄色結晶を1時間かけて投入した。黄色固体を投入した後、液温を室温まで昇温してから、反応溶液を30分攪拌した。反応溶液にメタノール40部を加えて攪拌した後、この混合溶液を、酢酸29部及びイオン交換水300部の混合液中に攪拌しながら加えて、結晶を析出させた。析出した結晶を濾別し、イオン交換水でよく洗浄し、60℃で減圧乾燥して、式(III−1)で表される化合物4.2部(収率73%)を得た。
Figure 2010275531
化合物(III−1)0.35gを乳酸エチルに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmをイオン交換水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=435nmで吸光度2.8(任意単位)を示した。
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。化合物(III−1)4.0部にN−メチルピロリドン8.0部を加えた後、30分攪拌して反応溶液を調整した。室温下、反応溶液を攪拌しながら、コハク酸クロライド1.1部を滴下した。滴下終了後、さらに8時間攪拌した。反応溶液を水500部の中に注いだ後、酢酸エチル240部を加えて30分攪拌した。分液ロートを用いて有機相を分取した後、さらに水1000部、10%炭酸ナトリウム水溶液1000部、10%酢酸水溶液1000部、及びイオン交換水1000部で洗浄した。分取した有機相を溶媒留去して、式(I−2)で表される化合物を4.0部得た。収率92%。
Figure 2010275531
化合物(I−2)の構造は質量分析によって決定した。質量分析装置はJMS−700(日本電子株式会社製)を使用した。
質量分析:イオン化モード=FD+:m/z=1004
化合物(I−2)0.35gを乳酸エチルに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmをイオン交換水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。
この化合物は、λmax=435nmで吸光度2.5(任意単位)を示した。
実施例2
式(a−2)で表されるm−トルイジン−4−スルホン酸25.0部に水200部とN−メチルピロリドン50部を加えた後、氷冷下、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7〜8に調節した。以下の操作は氷冷下で行った。亜硝酸ナトリウムを27.6部加えて30分攪拌した。35%塩酸97.3部を少量ずつ加えて褐色溶液とした後、2時間攪拌した。アミド硫酸25.1部を水250部に溶解した水溶液を反応溶液に加えて攪拌し、ジアゾニウム塩を含む懸濁液を得た。
Figure 2010275531
式(c−1)で表される1−ブチル−3−シアノ−4−メチル−6−ヒドロキシピリド−2−オン28.9部に水260部とN−メチルピロリドン28.9部を加えた後、氷冷下、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH8〜9に調節した。
Figure 2010275531
以下の操作は氷冷下で行った。前記ピリドン水溶液を攪拌して無色溶液とした後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH8〜9に調節しながら、ジアゾニウム塩を含む懸濁液を2時間かけてポンプで滴下した。滴下終了後、さらに2時間攪拌することで暗色溶液を得た。精製塩140部を反応溶液に加えて、5時間攪拌した。濾過して得た黄色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(d−2)で表される化合物を46.7部(収率79%)得た。
Figure 2010275531
化合物(d−2)0.35gをN,N−ジメチルホルムアミドに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmを水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計〔石英セル、セルの長さは1cm〕を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=435nmで吸光度3.2(任意単位)を示した。
冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、化合物(d−2)を5.0部、アセトニトリル25部及びN,N−ジメチルホルムアミド1.8部を投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、塩化チオニル2.8部を滴下して加えた。滴下終了後、40℃に昇温し、同温度で2時間維持して反応させ、その後20℃に冷却した。冷却後の反応溶液を氷水150部に攪拌しながら注いだ後、30分攪拌した。析出した黄色結晶を濾別し、水道水でよく洗浄し、2室温で1時間乾燥した。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコを別途用意し、1−アミノ−2−プロパノール1.9部とN−メチルピロリドン20部とを投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、先に調整した黄色結晶を1時間かけて投入した。黄色固体を投入した後、液温を室温まで昇温してから、反応溶液を30分攪拌した。反応溶液にメタノール40部を加えて攪拌した後、この混合溶液を、酢酸29部及びイオン交換水300部の混合液中に攪拌しながら加えて、結晶を析出させた。析出した結晶を濾別し、イオン交換水でよく洗浄し、60℃で減圧乾燥して、式(III−2)で表される化合物4.4部(収率77%)を得た。
Figure 2010275531
化合物(III−2)0.35gを乳酸エチルに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmをイオン交換水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=432nmで吸光度2.7(任意単位)を示した。
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。化合物(III−2)25.0部にN−メチルピロリドン50.0部を加えた後、30分攪拌して反応溶液を調整した。室温下、反応溶液を攪拌しながら、アジピン酸クロライド5.0部を滴下した。滴下終了後、さらに8時間攪拌した。反応溶液を水1000部の中に注いだ後、酢酸エチル500部を加えて30分攪拌した。分液ロートを用いて有機相を分取した後、さらに水2000部、10%炭酸ナトリウム水溶液2000部、10%酢酸水溶液2000部、及びイオン交換水2000部で洗浄した。分取した有機相を溶媒留去して、式(I−5)で表される化合物を24.7部得た。収率88%。
Figure 2010275531
化合物(I−5)の構造は質量分析によって決定した。質量分析装置はJMS−700(日本電子株式会社製)を使用した。
質量分析:イオン化モード=FD+:m/z=1032
化合物(I−5)0.35gを乳酸エチルに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmをイオン交換水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。
この化合物は、λmax=431nmで吸光度2.3(任意単位)を示した。
実施例3
式(a−2)で表されるm−トルイジン−4−スルホン酸10.0部に水200部を加えた後、氷冷下、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7〜8に調節した。以下の操作は氷冷下で行った。亜硝酸ナトリウムを11.1部加えて30分攪拌した。35%塩酸39.0部を少量ずつ加えて褐色溶液とした後、2時間攪拌した。アミド硫酸10.1部を水101部に溶解した水溶液を反応溶液に加えて攪拌し、ジアゾニウム塩を含む懸濁液を得た。
Figure 2010275531
式(c−2)で表される1−(2−エチルヘキシル)−3−シアノ−4−メチル−6−ヒドロキシピリド−2−オン14.0部に水125部とN−メチルピロリドン25.0部を加えた後、氷冷下、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH8〜9に調節した。
Figure 2010275531
以下の操作は氷冷下で行った。前記ピリドン水溶液を攪拌して無色溶液とした後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH8〜9に調節しながら、ジアゾニウム塩を含む懸濁液を2時間かけてポンプで滴下した。滴下終了後、さらに2時間攪拌することで黄色懸濁液を得た。濾過して得た黄色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(d−3)で表される化合物を21.4部(収率87%)得た。
Figure 2010275531
化合物(d−3)0.35gをN,N−ジメチルホルムアミドに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmを水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計〔石英セル、セルの長さは1cm〕を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=433nmで吸光度2.9(任意単位)を示した。
冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、化合物(d−3)を5.0部、アセトニトリル35部及びN,N−ジメチルホルムアミド1.6部を投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、塩化チオニル2.4部を滴下して加えた。滴下終了後、40℃に昇温し、同温度で2時間維持して反応させ、その後20℃に冷却した。冷却後の反応溶液を氷水150部に攪拌しながら注いだ後、30分攪拌した。析出した黄色結晶を濾別し、水道水でよく洗浄し、2室温で1時間乾燥した。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコを別途用意し、1−アミノ−2−プロパノール2.0部とN−メチルピロリドン20部とを投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、先に調整した黄色結晶を1時間かけて投入した。黄色固体を投入した後、液温を室温まで昇温してから、反応溶液を30分攪拌した。反応溶液にメタノール40部を加えて攪拌した後、この混合溶液を、酢酸29部及びイオン交換水300部の混合液中に攪拌しながら加えて、結晶を析出させた。析出した結晶を濾別し、イオン交換水でよく洗浄し、60℃で減圧乾燥して、式(III−3)で表される化合物3.9部(収率69%)を得た。
Figure 2010275531
化合物(III−3)0.35gを乳酸エチルに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmをイオン交換水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=431nmで吸光度2.3(任意単位)を示した。
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。化合物(III−3)2.0部にN−メチルピロリドン4.0部を加えた後、30分攪拌して反応溶液を調整した。室温下、反応溶液を攪拌しながら、セバシン酸クロライド0.1部を滴下した。滴下終了後、さらに8時間攪拌した。反応溶液を水300部の中に注いだ後、酢酸エチル80部を加えて30分攪拌した。分液ロートを用いて有機相を分取した後、さらに水500部、10%炭酸ナトリウム水溶液500部、10%酢酸水溶液500部、及びイオン交換水500部で洗浄した。分取した有機相を溶媒留去して、式(I−6)で表される化合物を2.0部得た。収率85%。
Figure 2010275531
化合物(I−6)の構造は質量分析によって決定した。質量分析装置はJMS−700(日本電子株式会社製)を使用した。
質量分析:イオン化モード=FD+:m/z=1200
化合物(I−6)0.35gを乳酸エチルに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmをイオン交換水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。
この化合物は、λmax=431nmで吸光度2.2(任意単位)を示した。
比較例1
特許文献2に記載の方法で、式(III−4)で表される化合物を合成した。化合物(III−4)0.35gを乳酸エチルに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmをイオン交換水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=425nmで吸光度2.2(任意単位)を示した。
Figure 2010275531
<溶媒への溶解度の評価>
実施例1〜3、比較例1の化合物の溶媒への溶解度を、以下のようにして求めた。
50mLサンプル管中、各化合物が、それぞれ5%(W/V)、10%(W/V)、15%(W/V)の混合割合となるようにプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートと混合し、密栓後40℃で10分間超音波振とう機で振とうさせた。ついで室温で30分間放置後、濾過し、不溶物の有無を確認した。
5%(W/V)調整の混合溶液にて不溶物があるものを溶解度5%未満とし(×)、5%(W/V)調整の混合溶液にて不溶物がなく、10%(W/V)調整の混合溶液にて不溶物があるものを溶解度5〜10%未満とし(△)、10%(W/V)調整の混合溶液にて不溶物がなく、15%(W/V)調整の混合溶液にて不溶物があるものを溶解度5〜10%未満とし(○)、15%(W/V)調整の混合溶液にて不溶物がないものを溶解度15%以上とした(◎)。結果を表22に示す。
Figure 2010275531
表22の結果から、本発明の化合物は高い溶解性及び低い移染性を示すことがわかった。
樹脂合成例1
還流冷却器、滴下ロートおよび攪拌機を備えた1Lのフラスコ内に窒素を0.02L/分で流して窒素雰囲気とし、3−メトキシ−1−ブタノール200質量部および3−メトキシブチルアセテート100質量部を入れ、撹拌しながら70℃まで加熱した。次いで、メタクリル酸98質量部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート(式(B−1−1)で表される化合物および式(B−1−2)で表される化合物を、モル比で、50:50で混合。)394質量部を、3−メトキシ−1−ブタノール140質量部に溶解して溶液を調製し、該溶解液を、滴下ポンプを用いて4時間かけて、70℃に保温したフラスコ内に滴下した。一方、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)27質量部を3−メトキシブチルアセテート240質量部に溶解した溶液を、別の滴下ポンプを用いて4時間かけてフラスコ内に滴下した。重合開始剤の溶液の滴下が終了した後、4時間、70℃に保持し、その後室温まで冷却して、固形分44.3質量%、酸価111mg−KOH/gの共重合体(樹脂B1)の溶液を得た。得られた樹脂B1の重量平均分子量Mwは、7500、分子量分布は1.7であった。
Figure 2010275531
得られた樹脂B1の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の測定は、GPC法を用いて、以下の条件で行なった。
装置;K2479((株)島津製作所製)
カラム;SHIMADZU Shim−pack GPC−80M
カラム温度;40℃
溶媒;THF(テトラヒドロフラン)
流速;1.0mL/min
検出器;RI
上記で得られたポリスチレン換算の重量平均分子量及び数平均分子量の比(Mw/Mn)を分子量分布とした。
以下の実施例で用いる成分は以下の通りであり、以下、省略して表示することがある。
(I−2)着色剤:実施例1で合成した化合物
(I−5)着色剤:実施例2で合成した化合物
(I−6)着色剤:実施例3で合成した化合物
(III−4)着色剤:比較例1で合成した化合物
(B−1)樹脂:樹脂合成例1で得られた樹脂溶液B1
(B−2)樹脂:HN−123(田岡化学工業社製、平均分子量10700、酸価70mgKOH/g)33.8%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液
Figure 2010275531
(C−1)重合性化合物:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製)の50%プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート溶液
(D−1)光重合開始剤:イルガキュアOXE01(チバ・ジャパン社製)(オキシム化合物)
(G−1)界面活性剤:SH8400(ポリエーテル変性シリコーンオイル;東レ・ダウコーニング(株)製)の1%プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート溶液
(E−1)溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(E−2)溶剤:N,N−ジメチルホルムアミド
実施例4
〔着色感光性樹脂組成物1の調製〕
(I−2) 0.30質量部
(B−1) 1.67質量部
(C−1) 1.48質量部
(D−1) 0.22質量部
(G−1) 0.10質量部
(E−1) 6.23質量部
を混合して着色感光性樹脂組成物1を得た。
〔樹脂組成物1の調製〕
(B−2) 40.2質量部
(C−1) 11.6質量部
(D−1) 0.58質量部
(G−1) 1.00質量部
(E−1) 46.6質量部
を混合して樹脂組成物1を得た。
〔着色感光性樹脂組成物の塗布膜の作成〕
ガラス(#1737;コーニング)上に、上記で得た着色感光性樹脂組成物1をスピンコート法で塗布し、100℃3分間で揮発成分を揮発させた。冷却後、この着色感光性樹脂組成物を塗布したガラス基板に、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、150mJ/cmの露光量(365nm基準)で光照射した。220℃2時間で焼成して着色感光性樹脂組成物1の塗布膜(膜厚2.2μm)を作成した。
〔樹脂組成物1の塗布膜の作成〕
ガラス(#1737;コーニング)上に、上記で得た樹脂組成物1をスピンコート法で塗布し、100℃3分間で揮発成分を揮発させた。冷却後、この無色組成物を塗布したガラス基板に、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、150mJ/cmの露光量(365nm基準)で光照射した。220℃2時間で焼成して無色組成物の塗布膜(膜厚2.2μm)を作成した。
〔移染性評価〕
上記で得られた着色感光性樹脂組成物1の塗布膜及び樹脂組成物1の塗布膜を、70μmの間隔を開けた状態で対向させ、230℃で120分加熱し、樹脂組成物1の塗布膜の加熱前後の色差(ΔEab*)を測色機(OSP−SP−200;OLYMPUS社製)を用いて測定した。その結果、樹脂組成物1の塗布膜の色差(ΔEab*)は2.1であった。
実施例5
〔移染性評価〕
実施例4の着色剤(I−2)を着色剤(I−5)に変更する以外は、実施例4と同様にして着色感光性樹脂組成物2の塗布膜及び樹脂組成物1の塗布膜を作成し、移染性評価を実施した結果、樹脂組成物1の塗布膜の色差(ΔEab*)は1.9であった。
実施例6
〔移染性評価〕
実施例4の着色剤(I−2)を着色剤(I−6)に変更する以外は、実施例4と同様にして着色感光性樹脂組成物3の塗布膜及び樹脂組成物1の塗布膜を作成し、移染性評価を実施した結果、樹脂組成物1の塗布膜の色差(ΔEab*)は2.0であった。
比較例2
〔着色感光性樹脂組成物4の調製〕
(III−4) 0.30質量部
(B−1) 1.67質量部
(C−1) 1.48質量部
(D−1) 0.22質量部
(G−1) 0.10質量部
(E−2) 6.23質量部
を混合して着色感光性樹脂組成物4を得た。
〔塗布膜の形成および評価〕
実施例4と同様にして着色感光性樹脂組成物4の塗布膜及び樹脂組成物1の塗布膜を作成し、移染性評価を実施した結果、樹脂組成物1の色差(ΔEab*)は43.2であった。
実施例7
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。化合物(III−3)31.0部にN−メチルピロリドン93.0部を加えた後、30分攪拌して反応溶液を調整した。室温下、反応溶液を攪拌しながら、アジピン酸クロライド5.5部を滴下した。滴下終了後、さらに8時間攪拌した。反応溶液を水0.3300部の中に注いだ後、酢酸エチル80部を加えて30分攪拌した。分液ロートを用いて有機相を分取した後、さらに水500部、10%炭酸ナトリウム水溶液500部、10%酢酸水溶液500部、及びイオン交換水500部で洗浄した。分取した有機相を溶媒留去して、式(I−19)で表される化合物を2.0部得た。収率85%。
Figure 2010275531
化合物(I−19)の構造は質量分析によって決定した。質量分析装置はJMS−700(日本電子株式会社製)を使用した。
質量分析:イオン化モード=FD+:m/z=1144
化合物(I−6)0.35gを乳酸エチルに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmをイオン交換水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=431nmで吸光度2.2(任意単位)を示した。
実施例8
式(a−2)で表されるm−トルイジン−4−スルホン酸75.0部に水1500部を加えた後、氷冷下、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7〜8に調節した。以下の操作は氷冷下で行った。亜硝酸ナトリウムを82.9部加えて30分攪拌した。35%塩酸292.1部を少量ずつ加えて褐色溶液とした後、2時間攪拌した。アミド硫酸75.4部を水754部に溶解した水溶液を反応溶液に加えて攪拌し、ジアゾニウム塩を含む懸濁液を得た。
Figure 2010275531

式(c−3)で表される1−(2−ヒドロキシエチル)−3−シアノ−4−メチル−6−ヒドロキシピリド−2−オン77.8部に水700部を加えた後、氷冷下、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH8〜9に調節した。
Figure 2010275531
以下の操作は氷冷下で行った。前記ピリドン水溶液を攪拌して無色溶液とした後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH8〜9に調節しながら、ジアゾニウム塩を含む懸濁液を2時間かけてポンプで滴下した。滴下終了後、さらに2時間攪拌することで黄色懸濁液を得た。濾過して得た黄色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(d−4)で表される化合物を99.5部(収率61%)得た。
Figure 2010275531
化合物(d−4)0.35gをN,N−ジメチルホルムアミドに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmを水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計〔石英セル、セルの長さは1cm〕を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=433nmで吸光度3.2(任意単位)を示した。
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。化合物(d−4)54.9部にN−メチルピロリドン183.3部を加えた後、30分攪拌して反応溶液を調整した。室温下、反応溶液を攪拌しながら、2−エチルヘキサン酸クロライド20.8部を滴下した。滴下終了後、反応溶液を100度に昇温し、さらに8時間攪拌した。反応溶液を飽和食塩水274.4部の中に注いだ後、さらに2時間攪拌することで黄色懸濁液を得た。濾過して得た黄色固体を減圧下60℃で乾燥し、式(d−5)で表される化合物を71.6部(収率98%)得た。
Figure 2010275531
化合物(d−5)0.35gをN,N−ジメチルホルムアミドに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmを水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計〔石英セル、セルの長さは1cm〕を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=433nmで吸光度2.7(任意単位)を示した。
冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、化合物(d−5)を71.6部、テトラヒドロフラン215部及びN,N−ジメチルホルムアミド22.3部を投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、塩化チオニル34.1部を滴下して加えた。滴下終了後、40℃に昇温し、同温度で2時間維持して反応させ、その後20℃に冷却した。冷却後の反応溶液を氷水2147部に攪拌しながら注いだ後、30分攪拌した。析出した黄色結晶を濾別し、水道水でよく洗浄し、室温で1時間乾燥した。冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコを別途用意し、1−アミノ−2−プロパノール28.6部とN−メチルピロリドン286部とを投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、先に調整した黄色結晶を1時間かけて投入した。黄色固体を投入した後、液温を室温まで昇温してから、反応溶液を30分攪拌した。反応溶液にメタノール107部を加えて攪拌した後、この混合溶液を、酢酸29部及びイオン交換水300部の混合液中に攪拌しながら加えて、結晶を析出させた。析出した結晶を濾別し、イオン交換水でよく洗浄し、60℃で減圧乾燥して、式(III−5)で表される化合物60.0部(収率78%)を得た。
Figure 2010275531
化合物(III−5)0.35gを乳酸エチルに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmをイオン交換水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=431nmで吸光度2.3(任意単位)を示した。
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。化合物(III−5)21.0部にN−メチルピロリドン63.0部を加えた後、30分攪拌して反応溶液を調整した。室温下、反応溶液を攪拌しながら、アジピン酸クロライド4.7部を滴下した。滴下終了後、さらに8時間攪拌した。反応溶液を水600部の中に注いだ後、酢酸エチル240部を加えて30分攪拌した。分液ロートを用いて有機相を分取した後、さらに水1000部、10%炭酸ナトリウム水溶液1000部、10%酢酸水溶液1000部、及びイオン交換水500部で洗浄した。分取した有機相を溶媒留去して、式(I−20)で表される化合物を18.8部得た。収率82%。
Figure 2010275531
化合物(I−20)の構造は質量分析によって決定した。質量分析装置はJMS−700(日本電子株式会社製)を使用した。
質量分析:イオン化モード=FD+:m/z=1260
化合物(I−20)0.35gを乳酸エチルに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmをイオン交換水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=431nmで吸光度2.1(任意単位)を示した。
実施例9
以下の反応は、窒素雰囲気下で行った。化合物(III−5)11.4部にN−メチルピロリドン34.1部を加えた後、30分攪拌して反応溶液を調整した。室温下、反応溶液を攪拌しながら、セバシン酸クロライド1.0部を滴下した。滴下終了後、さらに8時間攪拌した。反応溶液を水300部の中に注いだ後、酢酸エチル160部を加えて30分攪拌した。分液ロートを用いて有機相を分取した後、さらに水500部、10%炭酸ナトリウム水溶液700部、10%酢酸水溶液700部、及びイオン交換水700部で洗浄した。分取した有機相を溶媒留去して、式(I−21)で表される化合物を10.1部得た。収率82%。
Figure 2010275531
化合物(I−21)の構造は質量分析によって決定した。質量分析装置はJMS−700(日本電子株式会社製)を使用した。
質量分析:イオン化モード=FD+:m/z=1316
化合物(I−21)0.35gを乳酸エチルに溶解して体積を250cmとし、そのうちの2cmをイオン交換水で希釈して体積を100cmとして(濃度:0.028g/L)、分光光度計(石英セル、光路長;1cm)を用いて吸収スペクトルを測定した。この化合物は、λmax=431nmで吸光度2.0(任意単位)を示した。
<溶媒への溶解度の評価>
実施例7〜9の化合物の溶媒への溶解度を、実施例1と同様にして求めた。結果を表23に示す。
Figure 2010275531
実施例10
〔移染性評価〕
実施例4の着色剤(I−2)を着色剤(I−6)に変更する以外は、実施例4と同様にして着色感光性樹脂組成物5の塗布膜及び樹脂組成物1の塗布膜を作成し、移染性評価を実施した結果、樹脂組成物1の塗布膜の色差(ΔEab*)は2.0であった。
実施例11
〔移染性評価〕
実施例4の着色剤(I−2)を着色剤(I−6)に変更する以外は、実施例4と同様にして着色感光性樹脂組成物6の塗布膜及び樹脂組成物1の塗布膜を作成し、移染性評価を実施した結果、樹脂組成物1の塗布膜の色差(ΔEab*)は2.2であった。
実施例12
〔移染性評価〕
実施例4の着色剤(I−2)を着色剤(I−6)に変更する以外は、実施例4と同様にして着色感光性樹脂組成物7の塗布膜及び樹脂組成物1の塗布膜を作成し、移染性評価を実施した結果、樹脂組成物1の塗布膜の色差(ΔEab*)は2.3であった。
上記の結果から、実施例の化合物が、比較例の化合物に比べて、移染を著しく低減できることが分かる。
本発明の化合物は、溶媒への溶解性が高く、移染性が低い。

Claims (5)

  1. 式(I)で表される化合物。
    Figure 2010275531
    (式(I)中、Z、Z及びZは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価のC1-16脂肪族炭化水素基を表す。Z、Z及びZに含まれる−CH−は、−CO−又は−O−で置き換わっていてもよい。
    及びRは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい1価のC1-16脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよいC2-18アシル基を表す。
    及びAは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい2価のC6−14芳香族炭化水素基を表す。
    及びBは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい1価のC6−14芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい1価のC3−14芳香族複素環基を表す。)
  2. 及びBが、それぞれ独立に、式(II)で表される基である請求項1記載の化合物。
    Figure 2010275531
    (式(II)中、Rは水素原子又は置換基を有していてもよい1価のC1-16脂肪族炭化水素基を表す。
    は、置換基を有していてもよい1価のC1-16脂肪族炭化水素基を表す。)
  3. 請求項1又は2記載の化合物を含む着色剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤及び溶剤を含む着色感光性樹脂組成物。
  4. 請求項3記載の着色感光性樹脂組成物を用いて形成されるパターン。
  5. 請求項4記載のパターンを含む表示装置。
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