JP2009283381A - リチウム空気二次電池およびリチウム空気二次電池製造方法 - Google Patents

リチウム空気二次電池およびリチウム空気二次電池製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】正極の高い導電率を保持することができ、かつ、安価で、高エネルギー密度を有するリチウム空気二次電池を提供する。
【解決手段】正極活物質である酸素の反応場となるカーボンを主体とするガス拡散型酸素電極の正極1と金属リチウムあるいはリチウムイオンの吸蔵・放出が可能な物質からなる負極3との間に非水電解質の電解媒体を含浸させたセパレータ2を配置し、正極1中に、電極触媒としてペロブスカイト型構造を有するFe系の酸化物La1−xFe1−y(A:アルカリ土類金属、0≦x<1.0、B:遷移金属、0≦y<1.0)を正極1全体の20〜60重量%の範囲内で含ませる。酸化物La1−xFe1−yのLaサイトのA(アルカリ土類金属)が、Ca、Sr、Baのうちいずれか一つないし複数の金属からなり、FeサイトのB(遷移金属)が、Mn、Co、Niのうちいずれか一つないし複数の金属からなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、リチウム空気二次電池およびリチウム空気二次電池製造方法に関し、特に、携帯電話やノートPCなどのモバイル機器の電源に適した軽量かつ小型の二次電池およびその製造方法に関する。より具体的には、高エネルギー密度を有し、かつ、充放電サイクル性能に優れたリチウム空気二次電池に関するものである。
現在市販されている亜鉛/空気電池は、300mAh/g程度の大きな放電容量を有することから、主に補聴器などに用いられている。しかしながら、非水電解液を用いるリチウム系の電池と比較すると、1V級の電圧しか得られないため、広範な範囲での利用は難しいと考えられている。
近年、正極反応系として、亜鉛/空気電池の場合と同様、酸素の電気化学的な還元(放電)・酸化(充電)を用い、負極として、亜鉛に代わって金属リチウムを組み合わせ、また、電解液として、非水電解質を用いることによって、2〜3Vの高電圧を示すリチウム空気二次電池を作製する試みが行われている。
一般的に、酸素の電気化学反応は、反応速度が著しく遅いために、過電圧が大きく、電池電圧が低下するという現象が見られた。そこで、電気化学反応の反応速度を増大させるために、カーボンを主体とするガス拡散型電極に電極触媒を添加する手法が広く用いられている。
例えば、特許文献1の特許第4015899号公報「非水電解質空気電池」においては、リチウム空気一次電池において、大環状有機化合物であるフタロシアニン誘導体および/またはナフトシアニン誘導体を触媒として用いることにより、大電流放電時の電池特性を改善している。具体的には、誘導体の中心金属としてコバルト(Co)を含むアモルファス状態のコバルトフタロシアニン触媒を用いたときに、1〜10mA/cmの大電流放電時であっても2V以上の高電圧が得られることが記載されている。
しかしながら、当該特許文献1に記載の電池は一次電池としての特性しか示されておらず、充放電の可否については不明である。また、一般的に、フタロシアニン類は、高価であるとともに、コバルトフタロシアニンについては、レアメタルであるコバルトを含むため、コスト的に不利である。
一方、非特許文献1のA.Debart,etal,“An O cathode for rechargeable lithium batteries:The effect of a catalyst”(Journal of Power Sources,Vol.174−2007)には、電極触媒としてPt触媒や種々の酸化物触媒を用いて、リチウム空気二次電池の充放電特性について検討を行った結果が記載されている。当該非特許文献1の検討結果においては、遷移金属酸化物の電極触媒を用いることによって、2,000mAh/gを上回る初期放電容量が得られている。
しかしながら、当該非特許文献1の充放電サイクル特性については、電極触媒としていずれの遷移金属酸化物を用いた場合においても、僅か10回程度のサイクルで30%程度にも及ぶ放電容量の著しい減少が見られ、従来技術では、二次電池としての利用が非常に困難であった。
特許4015899号公報 A.Debart,J.Bao,G.Armstrong,P.G.Bruce "An O2 cathode for rechargeable lithium batteries:The effect of a catalyst",Journal of Power Sources,Vol.174,P.1177−1182(2007)
本発明は、前述のような従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、正極での酸素の電気化学的反応に活性なFe系のペロブスカイト(Perovskite)型酸化物を電極触媒として用いることによって、コスト面の改善や出力・エネルギー密度などの電池性能の改善を実現するリチウム空気二次電池およびリチウム空気二次電池製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、前述の課題を解決するために、以下のごとき各技術手段から構成されている。
第1の技術手段は、カーボンを主体とするガス拡散型酸素電極からなる正極と、金属リチウムあるいはリチウムイオンの吸蔵・放出が可能な物質からなる負極とを具備し、前記正極と前記負極との間に非水電解質の電解媒体を配置して構成するリチウム空気二次電池において、前記正極中に、電極触媒としてペロブスカイト(Perovskite)型構造を有するFe系の酸化物La1−xFe1−y(A:アルカリ土類金属、0≦x<1.0、B:遷移金属、0≦y<1.0)を含むことを特徴とする。
第2の技術手段は、前記第1の技術手段に記載のリチウム空気二次電池において、前記ペロブスカイト型構造を有するFe系の酸化物La1−xFe1−yの含有量が、前記正極全体の20〜60重量%の範囲内であることを特徴とする。
第3の技術手段は、前記第1または第2の技術手段に記載のリチウム空気二次電池において、前記ペロブスカイト型構造を有するFe系の酸化物La1−xFe1−yのLaサイトのA(アルカリ土類金属)が、Ca、Sr、Baのうちのいずれか一つ、または、Ca、Sr、Baのいずれか複数の組合せからなっていることを特徴とする。
第4の技術手段は、前記第1ないし第3の技術手段のいずれかに記載のリチウム空気二次電池において、前記ペロブスカイト型構造を有するFe系の酸化物La1−xFe1−yのFeサイトのB(遷移金属)が、Mn、Co、Niのうちのいずれか一つ、または、Mn、Co、Niのいずれか複数の組合せからなっていることを特徴とする。
第5の技術手段は、前記第1ないし第4の技術手段のいずれかに記載のリチウム空気二次電池において、前記負極として、カーボン材料、リチウム含有合金、金属酸化物、または、リチウム含有窒化物のいずれかを用いることを特徴とする。
第6の技術手段は、前記第1ないし第5の技術手段のいずれかに記載のリチウム空気二次電池において、前記正極の外縁部と正極ケースとを密着させる結着剤として、PTFE(Poly-Tetra Fluoro-Ethylene:ポリテトラフルオロエチレン)粉末、PTFE分散液、PVdF(Poly-Vinylidene diFluoride:ポリフッ化ビニリデン)粉末、または、PVdF分散液のいずれかを用いることを特徴とする。
第7の技術手段は、前記第1ないし第6の技術手段のいずれかに記載のリチウム空気二次電池において、前記正極を形成する前記カーボンとして、ケッチェンブラック(Ketjenblack)、アセチレンブラック、活性炭、または、カーボンファイバのいずれかを用いることを特徴とする。
第8の技術手段は、前記第1ないし第7の技術手段のいずれかに記載のリチウム空気二次電池において、前記非水電解質からなる電解媒体として、リチウムイオンを含む金属塩を溶解した有機電解液、ポリマー、または、イオン液体のいずれかを用いることを特徴とする。
第9の技術手段は、カーボンを主体とするガス拡散型酸素電極からなる正極と金属リチウムあるいはリチウムイオンの吸蔵・放出が可能な物質からなる負極との間に非水電解質の電解媒体を配置して構成するリチウム空気二次電池を製造するリチウム空気二次電池製造方法であって、前記正極中の電極触媒として用いられる、ペロブスカイト(Perovskite)型構造を有するFe系の酸化物La1−xFe1−y(A:アルカリ土類金属、0≦x<1.0、B:遷移金属、0≦y<1.0)を合成する工程として、La、A(アルカリ土類金属)、Fe、B(遷移金属)の各構成元素それぞれの金属塩を水に溶解し、蒸発乾固させた後焼成を行う金属塩分解法、前記金属塩を含む水溶液に有機酸をさらに添加してから蒸発乾固させた後焼成を行う有機酸金属錯体分解法、あるいは、前記各構成元素それぞれの単独金属酸化物または単独金属炭酸塩を混合して焼成する固相法、のいずれかを用いることを特徴とする。
第10の技術手段は、前記第9の技術手段に記載のリチウム空気二次電池製造方法において、前記正極のガス拡散型酸素電極を形成する工程として、カーボン粉末と結着剤粉末と前記電極触媒との混合物を溶媒中に分散して金属メッシュ上に塗布した後乾燥させて形成する工程、または、前記混合物を金属メッシュ上に圧着成形することにより形成する工程、のいずれかを用いることを特徴とする。
本発明のリチウム空気二次電池およびリチウム空気二次電池製造方法によれば、正極での酸素の電気化学的反応に活性なFe系のペロブスカイト型酸化物を電極触媒として用いているので、正極での活性サイトを十分に確保することができ、正極での電気化学的反応が促進されて、正極の高い反応効率を保持することができるとともに、安価で、高エネルギー密度の二次電池を作製することができる。
以下に、本発明に係るリチウム空気二次電池およびリチウム空気二次電池製造方法の最良の実施形態について、その一例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴について、その概要をまず説明する。本発明は、リチウム空気二次電池の構造およびその製造方法に関するものであり、正極中に、電極触媒としてペロブスカイト(Perovskite)型構造を有するFe系の酸化物La1−xFe1−y(A:アルカリ土類金属(例えばCa,Sr,Baなど)、0≦x<1.0、B:遷移金属(例えばMn,Co,Niなど)、0≦y<1.0)を含むことを主要な特徴としている。
ここで、電極触媒として用いられるFe系のペロブスカイト型酸化物La1−xFe1−yについて、Laサイトの一部を形成する「A:アルカリ土類金属(例えばCa,Sr,Baなど)」とは、アルカリ土類金属である各金属(例えばCa,Sr,Baなど)のうちのいずれか一つの金属、または、アルカリ土類金属である各金属(例えばCa,Sr,Baなど)のいずれか複数の金属の組合せを意味し、また、Feサイトの一部を形成する「B:遷移金属(例えばMn,Co,Niなど)」とは、遷移金属に属する各金属(例えばMn,Co,Niなど)のうちのいずれか一つの金属、または、遷移金属に属する各金属(例えばMn,Co,Niなど)のいずれか複数の金属の組合せを意味している。
かくのごとく、正極中にペロブスカイト(Perovskite)型構造を有するFe系の酸化物La1−xFe1−yを電極触媒として含有することにより、正極での電気化学的反応が促進され、大きな放電容量が得られるとともに、充放電サイクルにおける放電容量の減少を抑制することが可能となるという効果を得ることができる。
(本発明に係わる実施形態)
次に、本発明に係わるリチウム空気二次電池およびリチウム空気二次電池の実施形態について、その一例を説明する。
本発明に係わるリチウム空気二次電池の正極を製造する際に、正極活物質である酸素(空気)の反応場として、酸素の電気化学的還元反応が進行するガス拡散型電極を形成するために、カーボン粉末とポリテトラフルオロエチレン(PTFE:Poly-Tetra Fluoro-Ethylene)のような結着剤粉末とFe系のペロブスカイト型酸化物との混合物を通気性のある金属メッシュ等の支持体上に圧着成形することにより形成する工程、あるいは、前述の混合物を有機溶剤等の溶媒中に分散してスラリー(slurry)状にして金属メッシュ上に塗布した後乾燥させて形成する工程、等の工程によって、正極の電極を形成し、電極の片面を大気に曝すようにし、また、もう一方の面を非水電解質からなる電解液(電界媒体)と接するようにする。
また、正極の電極の強度を高め、電解液の漏洩を防止するために、冷間プレスだけでなく、ホットプレスを行うことによって、より安定性に優れた電極を作製することが可能である。
ここで、ガス拡散型電極(正極)上での放電反応は、次の反応式(1)あるいは反応式(2)のように表すことができる。
2Li+O+2e → Li …(1)
あるいは、
2Li+(1/2)O+2e → LiO …(2)
前記反応式(1)あるいは反応式(2)中のリチウムイオン(Li)は、負極(金属リチウム)から電気化学的酸化によって溶解し、非水電解質の電解媒体中をガス拡散型電極(正極)表面まで移動してきたものである。また、酸素(O)は、大気中からガス拡散型電極(正極)内部に取り込まれたものである。
かくのごとき放電反応によって生成した酸化リチウム(LiあるいはLiO)は、ガス拡散型電極(正極)上に析出して、ガス拡散型電極(正極)上の反応サイトの全てを被覆したときに、放電反応は終了する。
また、充電時の電極反応は、反応式(1)あるいは反応式(2)の逆反応となり、発生した酸素が電池外へ排出される。
一方、負極については、金属リチウムあるいはリチウムイオンの吸蔵・放出が可能な物質を使用することができ、金属リチウム箔を使用した場合の放電反応は、次の反応式(3)で表すことができる。
Li → Li+e …(3)
この時、電気化学的に溶解したリチウムイオンは、非水電解質の電解媒体を介して、ガス拡散型電極(正極)表面に移動し、反応式(1)あるいは反応式(2)に示したように、酸化リチウム(LiあるいはLiO)の生成反応が起こる。また、充電の場合は、反応式(3)の逆反応であり、金属リチウムが負極上に析出する。
なお、正極材料である前記カーボンは、ケッチェンブラック(Ketjenblack)、アセチレンブラック、活性炭、カーボンファイバなどを用いることができるが、正極での反応サイトを増加させ、かつ、Fe系のペロブスカイト型酸化物からなる電極触媒の分散度を高めるために、より粒子が小さく表面積の大きなものを用いることが望ましい。
また、前記電極触媒として、ペロブスカイト型構造を有するFe系の酸化物La1−xFe1−y(A:アルカリ土類金属(例えばCa,Sr,Baなど)、0≦x<1.0、B:遷移金属(例えばMn,Co,Niなど)、0≦y<1.0)を用いることによって、詳細は後述するように、電池性能の著しい改善を図ることを可能としている。本電極触媒を形成するFe系のペロブスカイト型酸化物La1−xFe1−yは、FeやFeなどの遷移金属単独酸化物の場合よりも、堅固で化学的に安定なペロブスカイト型構造を有しているため、より高い触媒活性や長期安定性を有する。
当該ペロブスカイト型酸化物La1−xFe1−yからなる電極触媒を正極に添加する方法としては、カーボン粉末や結着剤粉末と、ボールミルなどで機械的に混合する固相法や、アルコール中などで攪拌混合するなどの湿式法などを用いることができる。当該電極触媒の分散度を向上させ、正極の電極反応をより効率的に進行させるためには、後者の湿式法が望ましい。また、正極への前記電極触媒の添加量については、少量の添加量では、反応サイトの生成が不十分であり、逆に、多量の添加量では、正極の電気抵抗が増加してしまうため、適切な添加量(含有量)として、正極全体の20〜60重量%の範囲内で添加する(含有させる)ことが好ましい。
また、前記ペロブスカイト型酸化物La1−xFe1−yの電極触媒については、La、A(アルカリ土類金属)、Fe、B(遷移金属)の各構成元素それぞれの単独金属酸化物または単独金属炭酸塩を混合して焼成する固相法や、前記各構成元素それぞれの金属塩を水に溶解して蒸発乾固させた後に焼成を行う金属塩分解法、あるいは、前記金属塩を含む水溶液にクエン酸やリンゴ酸などの有機酸をさらに添加してから、蒸発乾固させた後に焼成を行う有機酸金属錯体分解法等の湿式法などの手法(工程)を用いて合成することができる。表面積がより大きいペロブスカイト型酸化物の電極触媒を得るためには、後者の湿式法を用いることが望ましい。
また、外部への電解液の漏出を防止するために正極の外縁部と正極ケースとを密着させるために用いられる前記結着剤については、前述したポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粉末の他に、PTFE分散液や、ポリフッ化ビニリデン(PVdF:Poly-Vinylidene diFluoride)粉末またはPVdF分散液を用いることもできる。
また、前記負極については、金属リチウムあるいはリチウムイオンの吸蔵・放出が可能な物質であれば良く、従来のリチウム二次電池の負極材料を使用することも可能であり、金属リチウムあるいはリチウムイオンの吸蔵・放出が可能なカーボン材料、リチウムシリコン合金などのリチウム含有合金、スズ酸化物やチタン酸化物などの金属酸化物、リチウムコバルト窒化物などのリチウム含有窒化物などを用いることができる。
また、前記非水電解質の電解媒体としては、リチウムイオンの移動が可能な電解質のものであれば良く、リチウムイオンを含む金属塩を溶解した有機電解液や、ポリマーなどの固体電解質、イオン液体などを使用することができる。
なお、セパレータ、電池ケース等の電池構成材料等については、従来の公知の各種材料を使用することができ、特に制限はない。
以下に、添付図面を参照して、本発明に係わるリチウム空気二次電池に関する具体的な実施例をさらに説明する。なお、本発明は、以下の実施例に示したものに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することができる。
例えば、正極の電極触媒として用いるペロブスカイト型構造のFe系の酸化物La1−xFe1−y(A:アルカリ土類金属、0≦x<1.0、B:遷移金属、0≦y<1.0)について、Laサイトの一部を形成するA(アルカリ土類金属)、Feサイトの一部を形成するB(遷移金属)は、それぞれ、アルカリ土類金属のいずれか(例えばCa,Sr,Baのうちいずれか一つないし複数の金属)、遷移金属のいずれか(例えばMn,Co,Niのうちいずれか一つないし複数の金属)であれば、以下の実施例の場合に限らず、如何なる金属材料であってもかまわない。
また、Laサイトの一部を形成するA(アルカリ土類金属)、Feサイトの一部を形成するB(遷移金属)それぞれの含有率についても、0≦x<1.0、0≦y<1.0の範囲内であれば、以下の実施例の場合に限らず、如何なる含有率であってもかまわない。
(実施例1)
まず、ペロブスカイト型構造を有するFe系の酸化物La1−xFe1−yの電極触媒について、Laサイトの一部を形成するA(アルカリ土類金属)としてCaを用い、かつ、Caの含有率をx=0.4とし、また、Feサイトの一部を形成するB(遷移金属)の含有率をy=0としてFeそのものを用いて形成した場合のペロブスカイト型酸化物La0.6Ca0.4FeOを硝酸塩分解法によって合成した。
それぞれの構成金属元素の硝酸塩である、La(NO・6HO、Ca(NO・4H0、Fe(NO・9H0を、モル比で、6:4:10の割合で秤量し、イオン交換水に溶解した。しかる後、攪拌しながら加熱し、溶媒を完全に蒸発させ、水分を除去した。
得られた硝酸塩熱分解物を、メノウ乳鉢を用いて粉砕し、アルミナるつぼに入れて、電気炉を用いて、空気中において850℃で6時間焼成を行った。
得られた金属酸化物粉末La0.6Ca0.4FeOを、X線回折(XRD:X−ray Diffraction)法を用いて生成相の同定を行った。
得られたXRDパターンを図1に示す。図1は、電極触媒として用いるFe系ペロブスカイト型酸化物であるLa0.6Ca0.4FeO粉末のXRDパターンの一例を示す特性図であり、横軸は回折角(2θ)を、縦軸は回折強度を示している。X線回折(XRD)の標準データベースであるJCPDS(Joint Committee on Power Diffraction Standards)には、当該酸化物La0.6Ca0.4FeOのデータがないため、JCPDSデータとして登録されているLa0.8Ca0.2FeO(JCPDS No.49−1885)およびLa0.6Sr0.4FeO(同No.49−0285)等のデータを参考にして、図1のXRDパターンを評価することにより、当該酸化物La0.6Ca0.4FeOにおいてもペロブスカイト相が生成されていることを確認した。
正極のガス拡散型電極は、次の工程によって作製した。まず、前記Fe系ペロブスカイト型酸化物の電極触媒、比表面積62m/gの高導電性カーボンブラック粉末、結着剤の一例であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粉末の三種類を、50:35:15の重量比で混合した後、ロール成形して、シート状電極を作製した。しかる後、該シート状電極を円形に切り抜いて、金属メッシュとしてチタンを用いたチタンメッシュ上にプレスすることによって、ガス拡散型電極を得た。
次いで、得られたガス拡散型電極を用いて、コイン型リチウム空気二次電池を作製した。図2は、本実施例1にて作製したコイン型リチウム空気二次電池の断面の略図である。
図2のコイン型リチウム空気二次電池において、符号1はガス拡散型電極(正極)、符号2はセパレータ(電解液含浸)、符号3は負極、符号4は正極ケース、符号5はガスケット、符号6は負極ケースを示す。
正極ケース4の底面には、酸素をガス拡散型電極1に取り込むための円形の空気孔(直径18mm)を作製した。ステンレス製の正極ケース4にガス拡散型電極1を配置し、かつ、ガス拡散型電極1のチタンメッシュの外縁部を正極ケース4とスポット溶接することにより固定した。
また、ガス拡散型電極1の外縁部に結着剤としてPTFE分散液を塗布した後、100℃程度で乾燥させて溶媒を除去することにより、ガス拡散型電極1の外縁部から電解液が漏出することを防止した。しかる後、ガス拡散型電極1の上にポリプロピレン製の微孔性のセパレータ2を配置し、該セパレータ2に、非水電解質の電解液を適量注入含浸させて、正極部分を形成した。
しかる後、ステンレス製の負極ケース6上に金属リチウム箔(厚さ:100μm)の負極3を加圧密着し、負極ケース6の外縁部をポリプロピレン製のガスケット5の凹部に挿入して負極部分を形成し、形成した負極部分を、先に形成した前記正極部分に被せて加圧し、かしめることにより、厚さ2mm、直径23mmのコイン型リチウム電池を作製した。
なお、非水電解質の電解液としては、炭酸プロピレン(PC:Propylene Carbonate)溶媒に、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1mol/lの濃度で溶解した溶液を使用した。
しかる後、作製した前記コイン型リチウム電池について、充放電サイクル試験を、電流密度0.1mA/cm(大気に曝されるガス拡散型電極1の面積で規格化した密度として表現したもの)で、放電終止電圧2.0Vおよび充電終止電圧4.5Vの条件に設定して実施した。なお、電池容量については、以後の比較のために、正極(ガス拡散型電極1)の重量当たりの容量(mAh/g)を用いて表現することとしている。
本実施例で作製した前記コイン型リチウム電池つまりリチウム空気二次電池の放電曲線および充電曲線を、図3に示す。図3は、正極電極触媒としてLa0.6Ca0.4FeOを用いたリチウム空気二次電池の充放電曲線の一例を示す充放電特性図であり、横軸が、正極の重量当たりの容量(mAh/g)を、縦軸が、電池電圧(V)を示している。
図3に示すように、一回目の放電において、平均放電電圧が約2.7Vと高電圧であるとともに、放電終止電圧2.0Vに低下するまでの放電容量も1103mAh/gと非常に大きい値を示した。
また、充電についても、図3に示すように、ほぼ安定に作動し、放電容量と同程度の充電が可能であり、可逆的に、サイクル動作可能な二次電池となっていることが確認された。当該リチウム空気二次電池の初期特性と、引き続いて、充放電サイクルを繰り返した場合の放電容量の推移とを次の表1に示している。
Figure 2009283381
充放電サイクルを繰り返しても、平均放電電圧に殆ど変化は見られず、放電容量についても、表1に示すように、60回の充放電サイクルを繰り返しても、初回に比し10%程度の容量減少しか見られず、安定にサイクル動作を行うことができることが分かった。
(実施例2)
次に、実施例1で作製した前記コイン型リチウム電池つまりリチウム空気二次電池におけるLaサイトのアルカリ土類金属の置換効果を検証するために、正極電極触媒のLa0.6Ca0.4FeOのうち、Laサイトの一部を形成するCaを、同じアルカリ土類金属であるSr,Baにて置換したLa0.6Sr0.4FeO、La0.6Ba0.4FeOを、実施例1の場合と同様にして、硝酸塩分解法を用いて合成した。
しかる後、それぞれの構成金属元素の硝酸塩を、実施例1の場合と同様に、イオン交換水に溶解して、攪拌しながら加熱し、溶媒を完全に蒸発させて、水分を除去した。その結果の硝酸塩熱分解物を粉砕した後、空気中において焼成を行うことによって得られた金属酸化物粉末を、X線回折(XRD:X−ray Diffraction)法を用いて生成相の同定を行った。その結果、La0.6Sr0.4FeO、La0.6Ba0.4FeOのいずれも、実施例1のCaの場合と同様、ペロブスカイト相が生成されていることを確認した。
次いで、実施例1の場合と同様にして、リチウム空気二次電池を作製し、電池の充放電サイクル試験を行った。その試験結果を、前述した表1に示している。表1に示すように、リチウム空気二次電池の正極電極触媒としてLa0.6Sr0.4FeO、La0.6Ba0.4FeOのペロブスカイト型酸化物のいずれを用いた場合についても、大きな放電容量を示すことが分かった。
しかしながら、CaをBaで置換したLa0.6Ba0.4FeOの場合は、放電電圧や放電容量に関して、CaやSrの場合よりも、やや性能が劣ることが分かった。かくのごとく、Baを用いた場合に性能が劣化する要因としては、Ca,Sr,Baの三種のアルカリ土類金属の中で、Baが最もイオン半径が大きく、他のイオンとは異なる結晶構造の変化が起こったためであるものと考えられる。したがって、Laサイトの置換イオンとしての序列は、Ca≒Sr>Baとすべきであるが、いずれのアルカリ土類金属の場合についても、電池特性の向上の上で有効であることが分かった。
(実施例3)
次に、実施例1で作製した前記コイン型リチウム電池つまりリチウム空気二次電池におけるFeサイトの遷移金属の置換効果について検証を行った。実施例2で最も高い性能を示したLa0.6Ca0.4FeOのFeサイトの一部を、遷移金属であるMn,Ni,Coでそれぞれ置換したLa0.6Ca0.4Fe0.7Mn0.3、La0.6Ca0.4Fe0.7Ni0.3、La0.6Ca0.4Fe0.7Co0.3を、実施例1の場合と同様にして、硝酸塩分解法を用いて合成した。
しかる後、それぞれの構成金属元素の硝酸塩を、実施例1の場合と同様に、イオン交換水に溶解し、攪拌しながら加熱し、溶媒を完全に蒸発させて、水分を除去して得られた硝酸塩熱分解物を粉砕した後、空気中において焼成した。焼成することによって得られた金属酸化物粉末を、X線回折(XRD:X−ray Diffraction)法を用いて生成相の同定を行った。その結果、La0.6Ca0.4Fe0.7Mn0.3、La0.6Ca0.4Fe0.7Ni0.3、La0.6Ca0.4Fe0.7Co0.3のいずれも、実施例1の場合と同様、ペロブスカイト相が生成されていることを確認した。
次いで、実施例1の場合と同様にして、リチウム空気二次電池を作製し、電池の充放電サイクル試験を行った。その試験結果を、前述した表1に示している。表1に示すように、リチウム空気二次電池の正極電極触媒としてLa0.6Ca0.4Fe0.7Mn0.3、La0.6Ca0.4Fe0.7Ni0.3、La0.6Ca0.4Fe0.7Co0.3のいずれのペロブスカイト型酸化物を用いた場合についても、初回の放電で1000mAh/g以上の大きな放電容量を示すことが分かった。
しかしながら、Feサイトの一部をNiで置換したLa0.6Ca0.4Fe0.7Ni0.3の場合は、放電電圧や放電容量に関して、Feサイトの一部をMn,Coでそれぞれ置換したLa0.6Ca0.4Fe0.7Mn0.3,La0.6Ca0.4Fe0.7Co0.3の場合よりも性能が劣ることが分かった。かくのごとく、Niを用いた場合に性能が劣化する要因としては、Feサイトの置換イオンの価数が三価もしくは四価をとるときに、ペロブスカイト型酸化物の結晶構造が安定することが予想されるものの、Niの価数については、二価の価数をとるときが最も安定となるためであるものと考えられる。しかしながら、初期放電容量については、いずれの置換イオンであっても、放電容量の向上の効果が得られることから、これらの遷移金属イオンによるFeサイトの一部の置換は、電池特性の向上の上では有効な手法であることが分かった。
(比較例1)
さらに、本発明で得られたリチウム空気二次電池の性能を、一般的なリチウム二次電池の性能と比較した。ここで、比較対象とする一般的なリチウム二次電池については、次のような手法を用いて作製した。
正極については、まず、LiCoO粉末、実施例1の場合と同一の高導電性カーボンブラック粉末およびPTFE粉末の三種類を、50:35:15の重量比で混合した後、ロールプレスすることにより、シート状電極を作製した。しかる後、作製した前記シート状電極を、円形に切り抜き、空気孔なしの正極ケースに、チタンメッシュで覆って圧着することにより作製した。ここで、LiCoO粉末は、LiCOとCoとを3:2のモル比で混合した後、粉砕し、電気炉を用いて850℃で6時間焼成することによって合成した。
負極については、金属リチウム箔を用いて、実施例1の場合と同様の手法を用いて作製した。また、電解液、セパレータについても、実施例1の場合と同様のものを用いた。
これらの正極、負極、電解液、セパレータの各部材を、セル内に充填し、実施例1の場合と同様に、加圧してかしめることにより、コイン型リチウム二次電池を得た。
本比較例で作製したコイン型リチウム二次電池の充放電サイクル試験を、正極面積で規格化した値である電流密度0.1mA/cmで、放電終止電圧3.0Vおよび充電終止電圧4.2Vの条件に設定して実施した。なお、電池容量については、前述の各実施例の場合と同様、正極の重量当たりの容量(mAh/g)を用いて表現している。
本比較例で作製したコイン型リチウム二次電池(正極LiCoO/負極Li)の充放電サイクル試験結果を、実施例3として前述したFe系の酸化物La0.6Ca0.4Fe0.7Mn0.3を正極触媒として用いた場合のコイン型リチウム空気二次電池(正極O(La0.6Ca0.4Fe0.7Mn0.3)/負極Li)の充放電サイクル試験結果とともに、次の表2に示している。
Figure 2009283381
表2に示すように、比較例のリチウム二次電池および本発明の一実施例のリチウム空気二次電池の両電池とも、60回のサイクルで約10%の放電容量の減少が見られるが、本発明の一実施例であるリチウム空気二次電池は、60サイクル後においても、約1200mAh/gの放電容量を示しており、比較例のリチウム二次電池よりも遥かに大きな放電容量である。
また、本発明の一実施例であるリチウム空気二次電池は、表2に示すように、比較例のリチウム二次電池よりも、約1.0V程度放電電圧が低い。しかしながら、現状の各電子機器においては、必要とする機器の作動電圧が低下する傾向にあることに鑑みれば、本発明によるリチウム空気二次電池の放電電圧であっても十分に動作させることが可能になってきており、本発明によるリチウム空気二次電池の放電容量が、比較例のリチウム二次電池よりも遥かに凌駕する大きな値を示すということは、非常に魅力的であり、高エネルギー密度の二次電池として非常に有益であることを示唆しているものと判断することができる。
(産業上の利用可能性)
以上のように、本発明によれば、低コスト、高エネルギー密度という特徴を有したリチウム空気二次電池を作製することができ、様々な電子機器の駆動源として有効に利用することができる。
Fe系ペロブスカイト型酸化物であるLa0.6Ca0.4FeO粉末のXRDパターンの一例を示す特性図である。 本発明に係わる実施例1にて作製したコイン型リチウム空気二次電池の断面図である。 正極電極触媒としてLa0.6Ca0.4FeOを用いたリチウム空気二次電池の充放電曲線の一例を示す充放電特性図である。
符号の説明
1…ガス拡散型電極(正極)、2…セパレータ(電解液含浸)、3…負極、4…正極ケース、5…ガスケット、6…負極ケース。

Claims (10)

  1. カーボンを主体とするガス拡散型酸素電極からなる正極と、金属リチウムあるいはリチウムイオンの吸蔵・放出が可能な物質からなる負極とを具備し、前記正極と前記負極との間に非水電解質の電解媒体を配置して構成するリチウム空気二次電池において、前記正極中に、電極触媒としてペロブスカイト(Perovskite)型構造を有するFe系の酸化物La1−xFe1−y(A:アルカリ土類金属、0≦x<1.0、B:遷移金属、0≦y<1.0)を含むことを特徴とするリチウム空気二次電池。
  2. 請求項1に記載のリチウム空気二次電池において、前記ペロブスカイト型構造を有するFe系の酸化物La1−xFe1−yの含有量が、前記正極全体の20〜60重量%の範囲内であることを特徴とするリチウム空気二次電池。
  3. 請求項1または2に記載のリチウム空気二次電池において、前記ペロブスカイト型構造を有するFe系の酸化物La1−xFe1−yのLaサイトのA(アルカリ土類金属)が、Ca、Sr、Baのうちのいずれか一つ、または、Ca、Sr、Baのいずれか複数の組合せからなっていることを特徴とするリチウム空気二次電池。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のリチウム空気二次電池において、前記ペロブスカイト型構造を有するFe系の酸化物La1−xFe1−yのFeサイトのB(遷移金属)が、Mn、Co、Niのうちのいずれか一つ、または、Mn、Co、Niのいずれか複数の組合せからなっていることを特徴とするリチウム空気二次電池。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のリチウム空気二次電池において、前記負極として、カーボン材料、リチウム含有合金、金属酸化物、または、リチウム含有窒化物のいずれかを用いることを特徴とするリチウム空気二次電池。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のリチウム空気二次電池において、前記正極の外縁部と正極ケースとを密着させる結着剤として、PTFE(Poly-Tetra Fluoro-Ethylene:ポリテトラフルオロエチレン)粉末、PTFE分散液、PVdF(Poly-Vinylidene diFluoride:ポリフッ化ビニリデン)粉末、または、PVdF分散液のいずれかを用いることを特徴とするリチウム空気二次電池。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のリチウム空気二次電池において、前記正極を形成する前記カーボンとして、ケッチェンブラック(Ketjenblack)、アセチレンブラック、活性炭、または、カーボンファイバのいずれかを用いることを特徴とするリチウム空気二次電池。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のリチウム空気二次電池において、前記非水電解質からなる電解媒体として、リチウムイオンを含む金属塩を溶解した有機電解液、ポリマー、または、イオン液体のいずれかを用いることを特徴とするリチウム空気二次電池。
  9. カーボンを主体とするガス拡散型酸素電極からなる正極と金属リチウムあるいはリチウムイオンの吸蔵・放出が可能な物質からなる負極との間に非水電解質の電解媒体を配置して構成するリチウム空気二次電池を製造するリチウム空気二次電池製造方法であって、前記正極中の電極触媒として用いられる、ペロブスカイト(Perovskite)型構造を有するFe系の酸化物La1−xFe1−y(A:アルカリ土類金属、0≦x<1.0、B:遷移金属、0≦y<1.0)を合成する工程として、La、A(アルカリ土類金属)、Fe、B(遷移金属)の各構成元素それぞれの金属塩を水に溶解し、蒸発乾固させた後焼成を行う金属塩分解法、前記金属塩を含む水溶液に有機酸をさらに添加してから蒸発乾固させた後焼成を行う有機酸金属錯体分解法、あるいは、前記各構成元素それぞれの単独金属酸化物または単独金属炭酸塩を混合して焼成する固相法、のいずれかを用いることを特徴とするリチウム空気二次電池製造方法。
  10. 請求項9に記載のリチウム空気二次電池製造方法において、前記正極のガス拡散型酸素電極を形成する工程として、カーボン粉末と結着剤粉末と前記電極触媒との混合物を溶媒中に分散して金属メッシュ上に塗布した後乾燥させて形成する工程、または、前記混合物を金属メッシュ上に圧着成形することにより形成する工程、のいずれかを用いることを特徴とするリチウム空気二次電池製造方法。
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