JP2009248617A

JP2009248617A - スカッフプレート

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Publication number: JP2009248617A
Application number: JP2008095732A
Authority: JP
Inventors: Tokuhito Kino; 徳人木野; Satoshi Inagaki; 聡稲垣
Original assignee: Toyoda Gosei Co Ltd
Current assignee: Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date: 2008-04-02
Filing date: 2008-04-02
Publication date: 2009-10-29
Anticipated expiration: 2028-04-02
Also published as: JP5115284B2; US20090251920A1; US8770812B2

Abstract

【課題】、装飾効果に優れるとともに高い視認性が得られるスカッフプレートを提供する
【解決手段】平面視が所定形状の溝を下面側に設けた第１導光体と、前記第１導光体に光を導入する第１光源と、前記第１導光体の下方に配置され、前記第１光源と異なる色の光を上方へ照射する発光手段と、前記第１導光体と前記発光手段との間に配置されたハーフミラー層と、を備えてなるスカッフプレートとする。第１光源の光は第１導光体に導入され、導入光が溝（文字部）で反射拡散される。その結果、所望の文字等が発光表示される。一方、発光手段が生成した光が第１導光体を通って出射し、溝（文字部）以外の部分（背景部分）が第１光源の光の色と異なる色で発光する。
【選択図】図１

Description

本発明は、所望の形状（文字、数字など）を発光表示するスカッフプレートに関する。

文字等を発光表示することによって装飾効果を得る、自動車用のスカッフプレート装置が実用化されている。従来の透過型発光式のスカッフプレート装置１００の一例を図６に示す。スカッフプレート装置１００では導光板１０２の上に所望の文字等の形状を打ち抜いた文字板１０１（例えばアルミ板）が積み重ねられる。導光板１０２の裏面には白色印刷が施されている。導光板１０２の端面に対向する位置には光源１０３が配置される。このようなスカッフプレート装置１００では光源１０３が点灯すると、導光板１０２の端面を介して導光板１０２内に光が導入される。導入された光は導光板１０２の裏面側で反射作用を受け、これによって導光板１０２の上面方向の光が生成する。その結果、導光板１０２の上面から光が放出される。放出された光は文字板１０１に至り、その一部は文字板１０１に形成された打ち抜き部を介して外部に取り出される。以上の作用によって所定の文字等が発光表示される。以上の構成の他、様々な工夫を凝らした表示装置が提案されている（特許文献１〜４）。例えば特許文献１に記載されたスカッフプレート装置では、白色印刷を導光板の裏面全体に施すのではなく、文字板の打ち抜き部に対応するよう一部の領域のみに施すことによって光反射領域の面積を少なくし、均一の光量で文字等を発光させている。特許文献１では、導光板の上にハーフミラー層を形成し、非点灯状態のときには文字等が金属調に観察されるようにするという工夫も提案されている。尚、特許文献５には、二つの導光体を利用した面発光装置が開示されている。当該面発光装置では、上面の一部が粗面加工された二つの導光体が重ね合わされ、各導光体に光が導入される。その結果、各導光体の上面の一部（粗面加工された部分）が発光して光が取り出され、チェック柄など所望の形状の発光表示が行われる。当該面発光装置は所定の模様を発光表示することや、発光面全体によって一つの矢印を発光表示することなど、単純な発光表示には適する一方で、スカッフプレートのように文字や図形などの連なりを発光表示することには適さない。特に、その構成上、発光部と非発光部の境界が明確にならないため、文字や図形などを鮮明に表示することはできない。

特開２００１−１６３１１７号公報特開２００２−２７９８１７号公報特開２００５−２２１６６１号公報特開２００６−０６２４３１号公報特開２００７−２９４２９７号公報

以上の背景の下、本発明の課題は、装飾効果に優れるとともに高い視認性が得られるスカッフプレートを提供することにある。

上記課題を解決するため本発明は以下の構成からなる。即ち、
平面視が所定形状の溝を下面側に設けた第１導光体と、
前記第１導光体に光を導入する第１光源と、
前記第１導光体の下方に配置され、前記第１光源と異なる色の光を上方へ照射する発光手段と、
前記第１導光体と前記発光手段との間に配置されたハーフミラー層と、
を備えてなるスカッフプレートである。

本発明のスカッフプレートでは第１導光体の下面側に設けた溝が文字部（文字、図形、記号など）となる。第１光源の光が第１導光体に導入され、導入光が文字部で反射拡散される。その結果、所望の文字等が発光表示される。一方、発光手段が生成した光が第１導光体を通って出射し、文字部以外の部分（背景部分）が第１光源の光の色と異なる色で発光する。このように、異なる二つの光によって文字部とその背景が発光することになり高い装飾効果を奏する。また、文字部を溝で形成したことから輪郭がぼやけず鮮明な発光表示となる。
一方、非発光表示のとき（昼間などの外部照度が高いとき等）にはハーフミラー層により外光が反射される結果、文字部及び背景部分はともに金属調に視認される。このように発光表示の時とは全く異なる意匠が構成されることになり、意外性の演出、デザイン性の向上、さらには高級感の付与といった効果を奏する。

（第１導光体）
文字等（所望の数字、文字、記号、マークなど、それを発光表示することが意図された形状）を発光表示するため、第１導光体の下面側には平面視が所定形状の溝が設けられる。そこで光の反射拡散が生じ所望の文字などが発光表示される限り、溝の形態は特に限定されない。本発明では溝によって文字部を形成することから、エッジ効果（エッジ部による光の反射拡散）により輪郭がはっきりとした発光表示が可能となる。

溝の表面に光反射拡散処理を施すことが好ましい。溝における光の反射拡散を促進し、発光表示の輝度ムラを低減することができるからである。また、発光表示の輝度を向上できるからである。光反射拡散処理の種類は特に限定されない。例えば溝の表面にシボ（微細な凹凸）を形成するとよい。文字等を同一の見栄えで発光表示させるためには、溝の全体にわたって同一の光拡散処理を施すことが好ましい。但し、特定の目的（例えば部分的な強調表示）の下、意図的に光反射拡散処理の態様に変化をもたせてもよい。

第１導光体上面からの効率的な光の放出を可能とすべく、光導入部となる端面以外の端面に光反射層を形成することが好ましい。光導入部となる端面以外の端面に対して、光反射性の表面を有する他の部材（例えば白色樹脂製や製の反射板）を密着させた状態で設置することにしても同様の効果が得られる。

第１導光体の材質は光透過性であれば特に限定されない。好ましくは透明な材料により第１導光体を構成する。また、加工が容易で耐久性に優れた材料により第１導光体を構成することが好ましい。第１導光体の材料の具体例としてはポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂（メタクリル樹脂（ＰＭＭＡ）等）、エポキシ樹脂、ガラス等を挙げることができる。また、第１導光体の加工方法としては周知の射出成型等を採用することができる。

第１導光体へは端面から光が導入される。文字部を均一に発光表示するため、好ましくは二つ以上の端面（例えば左右端面）から光を導入する。尚、第１導光体に光を導入する第１光源の構成については後述する。

（発光手段）
本発明では第１導光体の下方に発光手段が備えられる。発光手段が生成する光は、文字部以外の部分（背景部分）の発光に利用され、意匠性及び文字等の視認性向上に寄与する。発光手段が生成する光の色は、第１光源の光の色と異なる限り、特に限定されない。例えば、第１光源の光の色と補色の関係にある色の光を発光手段が生成するようにする。当該構成によれば文字部の視認性が非常に高い発光表示となる。文字部と背景の統一感を重視し、第１光源と同系色の光を発光手段が生成することにしてもよい。

発光手段として、面状発光体と光制御層の組み合わせを採用することができる。光制御層は、面状発光体が出射した光の色及び／又は光量を制御する。例えば、透明シートの表面にカラー印刷を施し、これによって形成された印刷層を光制御層として用いることができる。着色シート乃至フィルムを光制御層として利用してもよい。

好ましくは、第１導光体の溝（文字部）に照射されないよう、面状発光体が出射した光の内、溝方向に進行する光を光制御層が遮断するように構成する。当該構成によれば、文字部付近において文字部と背景のコントラストを高めることができ、文字部の視認性が向上する。例えば、文字部に対応する領域の光透過率が低くなるように（好ましくは実質的に光透過率が０となるように）光制御層を形成すればよい。
一形態では、第１導光体の文字部（溝）に近い領域に照射する光よりも、文字部から離れた領域に照射する光の方が光量が多くなるように、面状発光体が出射した光の量を光制御層が制御する。この形態の光制御層では、文字部に近い領域の光透過率と文字部から離れた領域の光透過率を比較すると前者の方が低い。

一方、光制御層によって、面状発光体が出射する光の色が第１導光体の文字部（溝）から遠ざかる方向に沿って連続的又は段階的に変化するようにしてもよい。当該構成によれば、文字の背景がグラデーション発光することになり、高い意匠性が付与される。このような機能を持つ光制御層は例えばグラデーション印刷により形成することができる。

面状発光体は、面状の光を生成できるものであれば特に限定されない。例えば、導光体と光源を組み合わせて面状発光体を構成する。以下、この例について詳述する。尚、文字板を構成する第１導光体と区別するため、面状発光体に利用される導光体のことを「第２導光体」と呼ぶ。同様に、面状発光体に利用される光源のことを「第２光源」と呼ぶ。

第２導光体には後述の第２光源の光が導入される。第２導光体の上面が発光面となる。即ち、導入された光の少なくとも一部は第２導光体の上面から放出される。上面からの効率的な光の放射を可能とし且つ輝度ムラを低減すべく、第２導光体の下に光反射拡散層を設けることが好ましい。光反射拡散層は、第２導光体の下面に至る（又は下面より放出される）光を反射拡散し、第２導光体の上面方向の光を生成する。このような機能を良好に発揮することができるように光反射拡散層を第２導光体の下面に密着した状態で設けることが好ましい。また、良好な反射拡散作用が得られるように、高反射且つ高拡散性材料によって光反射層を形成することが好ましい。典型的には第２導光体の下面上に光反射層を直接形成する。例えば白色インクや塗料の印刷や塗布、白色シールないしフィルムの貼付、金属材料の蒸着、金属光沢を有するシールないしフィルムの貼付などによってこのような光反射拡散層を形成することができる。或いは、第２導光体の下面をエッチング、サンドブラスト、放電加工等の処理により粗面化して光反射拡散層を形成することもできる。
尚、スカッフプレートの使用時において以上のような光反射拡散層の配置態様が実現されればよい。例えば反射拡散性に優れた板状部材（例えばアルミ板などの金属板や、その表面に金属層を形成した樹脂板等）を別途用意し、この部材の表面が第２導光体の裏面に密着した状態で組み立てられるように本発明のスカッフプレートを構成することもできる。

第２導光体の上面以外の面からの光の漏洩を防止することで上面からの更なる効率的な光の放射を可能とすべく、第２導光体の側面（端面）に光反射拡散層を形成したり、光反射拡散性の表面を有する他の部材（例えば白色樹脂製や金属製の反射板）を第２導光体の側面（端面）に密着させた状態で設置したりすることが好ましい。

尚、第２導光体の材質は、第１導光体と同様であるのでその説明を省略する。

（第１光源及び第２光源）
第１光源及び第２光源の種類は特に限定されないが、小型である点、低消費電力である点、長寿命である点などからＬＥＤランプを光源として用いることが好ましい。ＬＥＤランプとしては砲弾型、チップ型等、種々のタイプのものを採用できる。ＬＥＤランプを光源とすることにより光源の発熱量が小さくなり周りの部材への熱的影響が小さいといった利点もある。
ＬＥＤランプの発光色も特に限定されない。異なる発光色を有するＬＥＤランプを複数組み合わせて用いることができる。複数のＬＥＤランプを用いた場合には、各ＬＥＤランプの発光状態を制御し、様々な発光態様の光を放射することが可能である。例えば、赤、緑、青の各色のＬＥＤランプを採用し、各ＬＥＤランプの発光状態、発光量を制御すれば、多種多様な色を発光させることができる。用いるＬＥＤランプの個数については対応する導光体の大きさ、求められる輝度等を総合的に考慮して定めることができる。

一態様では、第１光源及び第２光源としてサイドビュータイプのＬＥＤランプを採用する。併せて、実装基板として両面基板を採用することにする。即ち、両面基板の片面に第１光源としてのＬＥＤランプを実装し、他面に第２光源としてのＬＥＤランプを実装する。このように第１光源と第２光源を一つの光源ユニットとして備えることにすればスカッフプレートが小型化する。また部品数が少なくなることから、当該構成は組立作業の点からも好ましい。

（ハーフミラー層）
第１導光体と発光手段の間にはハーフミラー層が備えられる。本発明のスカッフプレートが非発光状態（昼間などの外部照度が高いとき等）のときはハーフミラー作用によって文字部及び背景部分はともに金属調に視認される。このように金属色による特有の意匠が構成される。また、ハーフミラー作用によって、スカッフプレート内部が観察されることによる意匠性の低下が防止される。
一方、本発明のスカッフプレートが発光状態のときは、第１光源の光によって文字部が発光するとともに、発光手段からの光がハーフミラー層を通って上方に取り出されることによって文字部の背景も発光する。このように非発光状態から発光状態に移行する際にスカッフプレートの意匠は劇的に変化する。これによって意外性が演出される。

ハーフミラー層は例えば所定膜厚の金属層（Ａｌ、Ａｇ、Ａｕなど）を用いて形成することができる。また、金属層と光透過性の樹脂などからなる保護層とを順次積層することにより形成することもできる。このようなハーフミラー層の形成方法の一例を示す。まずＡｌ薄膜からなる金属層を形成する。金属層はハーフミラー効果が得られるような厚さとする。例えば、金属層を光の透過率が約１５〜２０％となるような厚さとすることができる。続いて、エポキシ樹脂等の透明な樹脂を印刷、塗布等により金属層に重ねて形成し保護層とする。ハーフミラー層の構成、及び形成方法はこれに限られず公知のものをそれぞれ採用できる。また、保護層の表面、又は金属層と保護層との間などにインク層を設けることもできる。インク層は例えば黄色等の色のインクを印刷、塗布等することにより形成することができる。

本発明の実施例であるスカッフプレート１を図１〜図５に示す。図１はスカッフプレート１の分解斜視図、図２は同平面図、図３は図２のＡ−Ａ線位置での断面図、図４は同Ｂ−Ｂ線位置での断面図、図５は同Ｃ−Ｃ線位置での断面図である。以下、これらの図面を参照しながらスカッフプレート１の構成及び表示態様を説明する。

スカッフプレート１は、カバー２、文字板３、光学シート４、導光板５、一組の光源ユニット６及びケース７からなる。文字板３、光学シート４及び導光板５は積層するようにケース７内に収容される。ケース７内に収容されたとき、文字板３の下に光学シート４が配置され、光学シート４の下に導光板５が配置される。光源ユニット６はケース７内の左右端部に収容される。スカッフプレート１を組み立てる際には、このように各部材をケース７に収容した後、文字板３の上からカバー２を被せる。

カバー２はステンレス製（ＳＵＳ）であり、約０．５ｍｍの厚さを有する。カバー２には長手方向に沿って開口部２ａが形成されている。この開口部２ａを通して後述の発光表示が視認される。カバー２は保護部材として機能する一方で、スカッフプレート１の意匠を構成する重要な要素となる。この実施例では後述のハーフミラー層による金属調の色調・質感に調和するよう、カバー２の材質を上記の通りステンレスとした。

文字板３は上面が手前側に向かってテーパーした平面視矩形の導光板（厚さ約５ｍｍ〜約３ｍｍ）であり、その材質はアクリル系樹脂である。文字板３の下面３ａには所望の平面視形状（この実施例ではＣＡＲの文字）となるように溝が形成されている。溝の表面にはシボが形成されている。尚、当該溝が文字部８となる。

光学シート４は、透明シートの上面にハーフミラー層を形成するとともに下面にはカラー印刷を施したものであり、大別して三つの層（ハーフミラー層、透明層、カラー印刷層）からなる。
ハーフミラー層はＡｌの蒸着により形成されており、全体に亘って均一な厚さを有する。一方、カラー印刷についてはグラデーションが形成されるようにした。具体的には、中央から端部に向かって光透過率が高くなるように青色系のインクによる印刷を施した。但し、文字板３の文字部８の下方に位置することになる中央部（図１において斜線で示した領域）については、スカッフプレート１が発光状態のときに下方から照射する光の実質的に全部を遮断できるようにした。

導光板５は、文字板３と同様にアクリル樹脂からなる。この例では導光板５の厚さを約２ｍｍとした。導光板５の下面に光反射拡散処理を施すことにしてもよい。

光源ユニット６では両面基板９に二つのＬＥＤランプ１０、１１が実装されている。両面基板９の上面に実装されたＬＥＤランプ１０は文字板３への光導入用であり、図２及び図５に示すように、実装基板９の中央から少しずれた位置に実装されている。これによってスカッフプレート１では当該ＬＥＤランプ１０の出射面が、文字板３の端面の中央からすこしずれた位置（厚肉部の端面）に対向することになる。一方、両面基板９の下面に実装されたＬＥＤランプ１１（導光板５への光導入用）は、実装基板９のほぼ中央の位置に実装されている。尚、二つのＬＥＤランプ１０、１１はどちらもサイドビュータイプ、白色発光のＬＥＤランプである。

車両搭載時にはハーネスを介して各ＬＥＤランプへ電力が供給される。各ＬＥＤランプには図示しない電源制御回路が接続されており、例えば車幅灯に連動した点灯制御を各ＬＥＤランプは受けることになる。

本実施例では光源ユニットあたりのＬＥＤランプ使用数を２とした。ＬＥＤランプの数は必要に応じて増減できる。また、この実施例のように左右両側から光を導入させるのではなく、左右いずれかのみから光を導入したり、或いは左右に加えて上及び／又は下からも光を導入させたりするなど、様々な光導入方式を採用することができる。

ケース７は白色樹脂からなり、その両端部には収容物（文字板３など）の位置決め用の突起１２が備えられている。符号１３は光源ユニット６のハーネス用の開口部である。

続いてスカッフプレート１の表示態様を説明する。まず昼間等、外部の照度が高いときにはスカッフプレート１は非点灯状態（光源ユニット６が消灯状態）となる。このときには光学シート４のハーフミラー層の作用によって外光が反射される。これによって生じた光の一部は文字板３の文字部８で反射拡散された後、文字板３の上面から出射する。このようなハーフミラー層の作用と文字部８での反射拡散作用の結果、カバー２の開口部２ａを通して観察される意匠は全体に金属調の色調・質感を呈するとともに、文字部８（ＣＡＲの文字）が視認される。

一方、夜間等、外部の照度が低いときに車幅灯の点灯に連動して光源ユニット６が点灯状態になると（スカッフプレート１の点灯状態）、光源ユニット６内の二つのＬＥＤランプ１０、１１からそれぞれ白色光が生ずる。ＬＥＤランプ１０から生じた白色光は文字板３の端面に照射し、その結果、文字板３内に白色光が導光する。当該白色光は文字部８に到達し、そこで反射拡散される。シボ面の溝で文字部８を構成したことから、文字部８の全体が発光するとともにエッジ部が高輝度で発光する。一方、光源ユニット６内のもう一つのＬＥＤランプ１１から生じた白色光は導光板５の端面に照射し、導光板５に取り込まれる。導光板５の下面側に白色樹脂製のケース７が配置されていることから、このようにして導入された白色光は導光板の下面側で反射拡散される。その結果、上方へ向かう光が生ずる。当該光は導光板５の上面から出射した後、光学シート４のカラー印刷層に入射し、カラー印刷層により色変換された後に上方へと進行する。上記のように青色系のグラデーション印刷によりカラー印刷層を形成したことから、カラー印刷層を通った後の光は青色系となる。また、文字部８から離れるにつれて色調が変化するものとなる。輝度については、文字部８から離れるに従い低下することになる。一方、文字板３の文字部８の下方に位置するカラー印刷層では光が遮蔽される。その結果、文字部８へは下方から光が照射しない。

以上の作用が生ずる結果、スカッフプレート１が点灯状態のときには、カバー２の開口部２ａを通して文字ＣＡＲが白色光で発光表示されるとともに、文字部８の背景には文字部８から離れるに従って高輝度となる青色光が感得されることになる。このように、文字部８と色が異なるとともに色調及び輝度が徐変する光による演出が行われ、高い加飾効果が得られる。また、カラー印刷層による上記遮蔽効果と、文字部８を溝で形成したことによるエッジ効果が相俟って文字部８のコントラスが高められ、しかも輪郭がぼやけないことから、極めて鮮明な発光表示となる。さらには、非点灯状態のとき（ハーフミラー層の作用による金属調の意匠が表れる）とは全く異なる意匠が構成されることから、意外性の演出、デザイン性の向上、さらには高級感の付与といった効果が発揮される。

一方、スカッフプレート１では、上面が手前側に向かってテーパーした文字板３とし、且つ文字板３の端面の中央ではなく、厚肉部となる背面側の位置からＬＥＤランプ１０の光を導入することにしたことから、文字部８の全体に光が行き渡りやすくなる。もって均一な輝度で所望の文字を発光表示することができる。
また、両面基板９とその上下面にそれぞれ実装されるサイドビュータイプのＬＥＤランプ１０、１１によって光源ユニット６を構成したことから非常に薄いスカッフプレートになる。このように本発明の構成は薄型化にも適したものである。

スカッフプレート１ではハーフミラー層とカラー印刷層を一体的に形成したが、これらを別々に設けることにしてもよい。例えば、ハーフミラーフィルムとカラー印刷が施された透明シートの組合せを採用することができる。導光板５の表面にカラー印刷層（及びハーフミラー層）を形成することも可能である。

スカッフプレート１ではグラデーション効果を発揮するカラー印刷層を形成したが、これに限られるものではない。例えば、位置によって発光色が変化するように多色のカラー印刷を採用することも可能である。また、スカッフプレート１では文字部８の近傍から外側に向かって連なる発光が生ずるが、カラー印刷層に部分的に遮蔽効果をもたせ、非連続的な発光が生ずるようにしてもよい。
また、カラー印刷層に代えてカラーフィルムを用いることにしてもよい。

スカッフプレート１では全ての文字が同一の態様で表示されることになるが、文字部８の形成方法を工夫することによって更に変化に富む表示態様を実現可能である。例えば、文字毎に反射拡散処理方法を変えれば、文字間で発光態様が異なるという表示態様が得られる。

以上、本発明が適用される例としてスカッフプレートを用いて説明したが、本発明はその他の自動車車内用加飾装置（例えば、ドア部分に取り付けられるプレート状加飾（発光）装置、ピラー部分に取り付けられるライン状加飾（発光）装置等）にも適用可能である。また、自動車用に限らず、各種車両における表示プレート等の加飾、住居の内装における表示プレート又は表札等の外装における表示プレート等の加飾にも適用可能である。

この発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
本明細書の中で明示した論文、公開特許公報、及び特許公報などの内容は、その全ての内容を援用によって引用することとする。

実施例のスカッフプレート１の分解斜視図スカッフプレート１の平面図図２のＡ−Ａ線位置での断面図図２のＢ−Ｂ線位置での断面図図２のＣ−Ｃ線位置での断面図従来の透過型発光式のスカッフプレート装置の一例

符号の説明

１スカッフプレート
２カバー
３文字板
４光学シート
５導光板
８文字部
６光源ユニット
７ケース
９両面基板
１０、１１ＬＥＤランプ

Claims

平面視が所定形状の溝を下面側に設けた第１導光体と、
前記第１導光体に光を導入する第１光源と、
前記第１導光体の下方に配置され、前記第１光源と異なる色の光を上方へ照射する発光手段と、
前記第１導光体と前記発光手段との間に配置されたハーフミラー層と、
を備えてなるスカッフプレート。
前記溝の表面にシボが形成されている、請求項１に記載のスカッフプレート。
前記発光手段が、面状発光体と、該面状発光体が出射した光の色及び／又は光量を制御する光制御層とからなる、請求項１又は２に記載のスカッフプレート。
前記光制御層は、前記面状発光体が出射した光の内、前記溝方向に進行する光を遮断する、請求項３に記載のスカッフプレート。
前記光制御層は、前記溝に近い領域に照射する光よりも前記溝から離れた領域に照射する光の方が光量が多くなるように、前記面状発光体が出射した光の量を調節する、請求項３又は４に記載のスカッフプレート。
前記光制御層は、前記溝から遠ざかる方向に沿って連続的又は段階的に光の色が変化するように、前記面状発光体が出射した光の色を調節する、請求項３〜５のいずれか一項に記載のスカッフプレート。
前記面状発光体が、第２導光体及び該第２導光体に光を導入する第２光源からなる、請求項３〜６のいずれか一項に記載のスカッフプレート。
前記第１光源と前記第２光源がともにサイドビュータイプのＬＥＤランプであり、
両面基板の片面に前記第１光源が、他面に前記第２光源がそれぞれ実装されて一つの光源ユニットを形成する、請求項７に記載のスカッフプレート。