JP2009246865A - 電話装置、着信制御方法、およびプログラム - Google Patents

電話装置、着信制御方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】着信時、当該着信が着側利用者にとって重要か否かを着信鳴動音により容易に確認できるようにする。
【解決手段】通話優先順位処理部18Cにより、当該電話装置10での通話に関する通話情報に基づいてそれぞれの発信相手の通話優先順位を算出し、その算出結果を示す通話優先順位情報17Cを記憶部17へ保存する。また、着信時には、呼制御部18Aにより、記憶部17の通話優先順位情報17Cを参照して、当該着信で通知された発信者情報に対応する通話優先順位を確認し、当該発信相手が所定順位以上か否かに基づいて当該着信の着信鳴動を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、着信制御技術に関し、特に通話に関する通話情報に応じて着信制御を行う技術に関する。
通話に関する通話情報を利用して、着信制御を行うボタン電話装置が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。この技術は、上記通話情報に基づいて、各発信相手とその着信先ボタン電話機との対応関係を集計することにより、各発信相手に対応するボタン電話機の優先順位を予め算出しておき、着信時において、当該着信で通知された発信者情報に対して最も優先順位の高いボタン電話機を呼び出している。
特開2001−358833号公報
しかしながら、このような従来技術では、着信時には、当該着信で通知された発信者情報に対して最も優先順位の高いボタン電話機が自動的に呼び出されるものの、その優先順位はあくまでも発信相手から見た、着側ボタン電話機の優先順位である。このため、着側利用者から見た発信相手の優先順位を、着信制御に活かすことができず、着信時、当該着信が着側利用者にとって重要か否かを容易に確認できないという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、着信時、当該着信が着側利用者にとって重要か否かを容易に確認できる電話装置、着信制御方法、およびプログラムを提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる電話装置は、通信網からの着信に応じて着信鳴動により呼び出しを行うとともに、当該着信への応答操作に応じて通話のための通信路を、通話網を介して発側電話機との間で形成する電話装置であって、当該電話装置で行われた通話に関する通話情報に基づいてそれぞれの発信相手の通話優先順位を算出し、その算出結果を示す通話優先順位情報を記憶部へ保存する通話優先順位処理部と、着信時、記憶部の通話優先順位情報を参照して、当該着信で通知された発信者情報に対応する通話優先順位を確認し、当該発信相手が所定順位以上か否かに基づいて、当該着信の着信鳴動を制御する呼制御部とを備えている。
この際、呼制御部で、先着した着信に応じて着信鳴動音を出力している際に新たな着信が到来した場合、記憶部の通話優先順位情報を参照して、この後着した着信で通知された発信者情報に対応する通話優先順位を確認し、当該後着発信相手が所定順位以上の場合、先着着信の着信鳴動音を停止して、当該先着着信に対する所定の特別着信鳴動音を出力するようにしてもよい。
また、呼制御部で、発信相手が所定順位以上の場合は所定の特別着信鳴動音を出力し、発信相手が所定順位より低い場合は着信鳴動音を停止するようにしてもよい。
また、本発明にかかる着信制御方法は、電話装置により、通信網からの着信に応じて着信鳴動により呼び出しを行う着信制御方法であって、制御部が、当該電話装置で行われた通話に関する通話情報に基づいてそれぞれの発信相手の通話優先順位を算出し、その算出結果を示す通話優先順位情報を記憶部へ保存する通話優先順位処理ステップと、制御部が、着信時、記憶部の通話優先順位情報を参照して、当該着信で通知された発信者情報に対応する通話優先順位を確認し、当該発信相手が所定順位以上か否かに基づいて、当該着信の着信鳴動を制御する呼制御ステップとを備えている。
また、本発明にかかるプログラムは、通信網からの着信に応じて着信鳴動により呼び出しを行う電話装置のコンピュータに、制御部が、当該電話装置で行われた通話に関する通話情報に基づいてそれぞれの発信相手の通話優先順位を算出し、その算出結果を示す通話優先順位情報を記憶部へ保存する通話優先順位処理ステップと、制御部が、着信時、記憶部の通話優先順位情報を参照して、当該着信で通知された発信者情報に対応する通話優先順位を確認し、当該発信相手が所定順位以上か否かに基づいて、当該着信の着信鳴動を制御する呼制御ステップとを実行させる。
本発明によれば、着信時、当該着信が着側利用者にとって重要か否かを着信鳴動音により容易に確認できる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電話装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる電話装置の構成を示すブロック図である。
この電話装置10は、PSTNやISDNなどの電話網、あるいはインターネットを利用したIP電話網などの通信網30に接続されて、通信網30からの着信に応じて着信鳴動により呼び出しを行う機能、着信時に通信網30から通知された発信者情報を受信する機能、さらには当該着信に対する応答操作に応じて、通話のための通信路を、通信網30を介して発側電話機20との間で形成する機能を有している。
本実施の形態は、通話優先順位処理部により、当該電話装置での通話に関する通話情報に基づいてそれぞれの発信相手の通話優先順位を算出し、その算出結果を示す通話優先順位情報を記憶部へ保存し、着信時、呼制御部により、記憶部の通話優先順位情報を参照して、当該着信で通知された発信者情報に対応する通話優先順位を確認し、当該発信相手が所定順位以上か否かに基づいて、当該着信の着信鳴動を制御している。
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる電話装置10の構成について詳細に説明する。
電話装置10には、主な機能部として、通信インターフェース部(以下、通信I/F部という)11、音声処理部12、表示部13、操作入力部14、鳴動処理部15、計時部16、記憶部17、および制御部18が設けられている。
通信I/F部11は、専用の通信回路からなり、通信網30と接続して、各種信号を送受信することにより、データ通信や音声通話を実現する機能を有している。
音声処理部12は、受話器や送話器を含む専用の音声処理回路からなり、通信I/F部11を介して受信した音声信号、さらには受信した音声データを復調して得た音声信号を、受話器から出力する機能と、送話器から入力された音声信号、さらにはこの音声信号を符号化して得た音声データを、通信I/F部11へ出力する機能とを有している。
表示部13は、LCDなどの画面表示装置やLEDなどの表示ランプからなり、制御部18からの制御に応じて、着信表示などの各種表示を行う機能を有している。
操作入力部14は、ダイヤルキーや回線キー、さらにはフックスイッチなどの操作入力装置からなり、利用者による各種電話機操作を検出して制御部18へ出力する機能を有している。
鳴動処理部15は、スピーカを含む専用の信号音出力回路からなり、制御部18からの制御に応じて、着信鳴動音などの各種信号音を出力する機能を有している。
計時部16は、専用の時計回路からなり、日時を計時して制御部18へ出力する機能を有している。
記憶部17は、メモリなどの記憶装置からなり、制御部18での各種処理に用いる処理情報やプログラム17Pを記憶する機能を有している。プログラム17Pは、制御部18のCPUで実行されるプログラムであり、通信I/F部11などの入出力インターフェース部を介して外部装置や記録媒体から予め読み込まれて記憶部17へ格納される。
記憶部17で記憶する主な処理情報としては、呼制御情報17A、設定情報17B、および通話優先順位情報17Cがある。
呼制御情報17Aは、当該電話装置10の動作や制御に関する制御情報である。設定情報17Bは、当該電話装置10の動作や制御に関する設定情報である。
通話優先順位情報17Cは、当該電話装置10での通話に関する通話情報に基づいて算出した、それぞれの発信相手に関する通話優先順位を示す情報である。図2は、通話優先順位情報の構成例である。ここでは、通話優先順位ごとに、電話番号などの通話相手を特定する通話相手情報、所定期間内に通外通話相手と通話した累積の通話時間、当該通話相手との直近の通話に関する終話日時がエントリとして登録されている。
制御部18は、CPUとその周辺回路を有し、記憶部17のプログラム17Pを読み込んで実行することにより、各種処理部を実現する機能を有している。
制御部18で実現される主な処理部として、呼制御部18A、通話時間計算部18B、および通話優先順位処理部18Cがある。
呼制御部18Aは、通信I/F部11を介して通信網30と各種呼制御信号や呼制御メッセージをやり取りすることにより、当該電話装置10における発信、着信、通話などの呼制御を行う機能と、着信時に通信網30から通知された発信者情報を取得する機能と、着信時、記憶部17の通話優先順位情報17Cを参照して、当該着信で通知された発信者情報に対応する通話優先順位を確認し、当該発信相手が所定順位以上か否かに基づいて鳴動処理部15を制御することにより、当該着信の着信鳴動を制御する機能とを有している。
通話時間計算部18Bは、呼制御部18Aの制御に応じて通話が開始された場合、計時部16を制御して、その通話の開始から終話までの通話時間を計時する機能を有している。
通話優先順位処理部18Cは、当該電話装置10での通話に関する通話情報に基づいて、それぞれの発信相手の通話優先順位を算出し、その算出結果を示す通話優先順位情報17Cを記憶部17へ保存する機能を有している。
[第1の実施の形態の動作]
次に、本発明の第1の実施の形態にかかる電話装置の動作について説明する。
まず、図3を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電話装置の通話優先順位生成動作について説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態にかかる電話装置の通話優先順位生成処理を示すフローチャートである。
電話装置10の制御部18は、呼制御部18Aにより、通信網30を介して発側電話機20との間で行っていた通話を終話した場合、通話優先順位処理部18Cにより、図3の通話優先順位生成処理を実行する。
通話優先順位処理部18Cは、まず、上記通話の通話相手情報、通話時間計算部18Bで計時した通話時間、および計時部16から取得した終話日時など、上記通話に関する通話情報を呼制御部18Aから取得する(ステップ100)。また、通話優先順位処理部18Cは、記憶部17から通話優先順位情報17Cを読み出す(ステップ101)。
続いて、通話優先順位処理部18Cは、通話優先順位情報17Cを検索して、上記通話の通話相手が通話優先順位情報17Cに登録されているか否か確認する(ステップ102)。
ここで、通話相手が通話優先順位情報17Cに登録されている場合(ステップ102:YES)、通話優先順位処理部18Cは、通話優先順位情報17C内の当該通話相手に関するエントリを読み出し、その通話時間に上記通話の通話時間を加えるとともに、終話日時を上記通話の通話日時で置換し、これら更新を行ったエントリを通話優先順位情報17Cに格納する(ステップ103)。
この後、通話優先順位処理部18Cは、通話優先順位情報17Cの各エントリを、それぞれの通話時間の大きい順に並び替えた後(ステップ104)、通話優先順位情報17Cを記憶部17に保存して(ステップ105)、一連の通話優先順位処理を終了する。
これにより、上記通話の通話情報が反映された新たな通話優先順位を示す通話優先順位情報17Cが生成される。
一方、ステップ102において、通話相手が通話優先順位情報17Cに登録されていない場合(ステップ102:NO)、通話優先順位処理部18Cは、通話優先順位情報17Cのエントリ登録数を確認して、新規エントリの登録可否を確認する(ステップ106)。
ここで、エントリ登録数が最大登録数に達しておらず、新規エントリが登録可能な場合(ステップ106:YES)、通話優先順位情報17Cの最後尾に、上記通話の通話相手に関するエントリとして、通話相手情報、通話時間、および終話日時を新規登録し(ステップ107)、前述したステップ104へ移行する。
これにより、上記通話の通話情報が反映された新たな通話優先順位を示す通話優先順位情報17Cが生成される。
また、エントリ登録数が最大登録数に達しており、新規エントリが登録不可能な場合(ステップ106:NO)、通話優先順位情報17Cのうちから終話日時が最も古いエントリを削除し(ステップ108)、前述したステップ107へ移行して、通話優先順位情報17Cの最後尾に、上記通話の通話相手に関するエントリとして、通話相手情報、通話時間、および終話日時を新規登録し(ステップ107)、前述したステップ104へ移行する。
これにより、終話日時が最も古いエントリを削除されて、上記通話の通話情報が反映された新たな通話優先順位を示す通話優先順位情報17Cが生成される。
次に、図4および図5を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電話装置の着信動作として、着信が重複した場合の着信動作について説明する。図4は、本発明の第1の実施の形態にかかる電話装置の着信処理(重複あり)を示すフローチャートである。図5は、図4の着信処理(重複あり)による電話装置の着信状態を示す説明図である。
電話装置10が、通信網30の通話回線あるいは通話チャネルを複数利用できる場合、通信網30から同時期に着信が通知されて重複する場合がある。電話装置10の制御部18は、通信網30から重複して着信が通知された場合、呼制御部18Aにより、図4の着信処理(重複あり)を実行する。ここでは、先にBさんからの着信が通知された後、Cさんからの着信が通知された場合を例として説明する。
電話装置10が着信や通話の状態ではないアイドル状態にある際に、Bさんからの着信があった場合、呼制御部18Aは、図5の着信状態例50に示すように、表示部13を制御して、当該着信時に通知された発信者情報をLCD60に表示するとともに、当該着信のあった通話回線あるいは通話チャネルに対応する回線ランプ61で着信表示を行う。また、呼制御部18Aは、鳴動処理部15を制御して、通常着信音を送出する。
このような、Bさんの着信に応じた呼び出しを行っている状態で、Cさんからの着信があった場合、一般的な先着優先処理では、先着着信であるBさんの呼び出しがそのまま継続される。したがって、図5の着信状態例51に示すように、Cさんの後着着信については、当該後着着信のあった通話回線あるいは通話チャネルに対応する回線ランプ62で着信表示が行われ、LCD60の表示や着信鳴動については、Bさんの着信に応じた状態が継続される。
これに対して、本実施の形態にかかる図4の着信処理(重複あり)によれば、後着着信の発信者であるCさんの通話優先順位に応じて、着信表示および着信鳴動がBさんに対応したものに切り替えられる。
Bさんの着信に応じた呼び出しを行っている状態で、Cさんからの着信があった場合、呼制御部18Aは、図4の着信処理(重複あり)を開始する。
呼制御部18Aは、まず、後着着信時に通信網30から通知されたCさんの発信者情報を受信する(ステップ200)。続いて、記憶部17から通話優先順位情報17Cを読み出し(ステップ201)、通話優先順位情報17Cのうち、後着着信時に通信網30から通知された発信者情報(Cさん)に対応するエントリの順位を参照して、Cさんの順位が所定のしきい値順位以上の特別ランクに属するか否か確認する(ステップ202)。
ここで、Cさんの順位がしきい値順位より低く、特別ランクに属さない場合(ステップ202:NO)、呼制御部18Aは、先着着信を優先して、鳴動処理部15を制御してBさんの着信鳴動音、すなわち通常着信音を継続して送出するとともに(ステップ203)、LCD60を制御してBさんの発信者情報を継続して表示する(ステップ204)。また、後着着信のあった通話回線あるいは通話チャネルに対応する回線ランプ62で通常着信表示を行い(ステップ205)、一連の着信処理(重複あり)を終了する。
これにより、Bさんからの着信中にCさんからの着信が重複した場合であって、後着のCさんが特別ランクに属さない場合、先着のBさんの着信鳴動および着信表示が優先され、電話装置10での表示状態は、図5の着信状態例50から着信状態例51へ移行することになる。
一方、Cさんの順位がしきい値順位以上であり、特別ランクに属す場合(ステップ202:YES)、呼制御部18Aは、後着着信を優先して、鳴動処理部15を制御してBさんの着信鳴動音、すなわち通常着信音を停止して、Cさんの着信鳴動音、すなわち特別着信音を送出するとともに(ステップ206)、LCD60を制御してBさんの発信者情報に代えてCさんの発信者情報を表示する(ステップ207)。また、後着着信のあった通話回線あるいは通話チャネルに対応する回線ランプ62で特別着信表示を行い(ステップ208)、一連の着信処理(重複あり)を終了する。
これにより、Bさんからの着信中にCさんからの着信が重複した場合であって、後着のCさんが特別ランクに属する場合、後着のCさんの着信鳴動および着信表示が優先され、電話装置10での表示状態は、図5の着信状態例50から着信状態例52へ移行することになる。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態によれば、通話優先順位処理部18Cにより、当該電話装置10での通話に関する通話情報に基づいてそれぞれの発信相手の通話優先順位が算出され、その算出結果を示す通話優先順位情報17Cが記憶部17へ保存される。また、着信時には、呼制御部18Aにより、記憶部17の通話優先順位情報17Cが参照されて、当該着信で通知された発信者情報に対応する通話優先順位が確認され、当該発信相手が所定順位以上か否かに基づいて当該着信の着信鳴動が制御される。
これにより、着信時、当該着信が着側利用者にとって重要か否かを着信鳴動音により容易に確認できる。
また、本実施の形態では、先着した着信に応じて着信鳴動音を出力している際に新たな着信が到来した場合、呼制御部18Aにより、記憶部17の通話優先順位情報17Cが参照されて、この後着した着信で通知された発信者情報に対応する通話優先順位が確認され、当該後着発信相手が所定順位以上の場合、先着着信の着信鳴動音が停止されて、当該先着着信に対する所定の特別着信鳴動音が出力される。
このため、着信が重複した場合でも、後着着信が着側利用者にとって重要か否かを着信鳴動音により容易に確認できる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる電話装置について説明する。
第1の実施の形態では、着信が重複した場合の着信処理を例として説明した。本実施の形態では、着信が重複していない場合の着信処理について説明する。なお、本実施の形態にかかる電話装置は、呼制御部18Aの着信処理が異なるだけで、他の構成については第1の実施の形態(図1参照)と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第2の実施の形態の動作]
次に、図6および図7を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる電話装置の着信動作として、着信が重複していない場合の着信動作について説明する。図6は、本発明の第2の実施の形態にかかる電話装置の着信処理(重複なし)を示すフローチャートである。図7は、図6の着信処理(重複なし)による電話装置の着信動作状態を示す説明図である。
電話装置10の制御部18は、電話装置10が着信や通話の状態ではないアイドル状態にある際に、通信網30から着信が通知された場合、呼制御部18Aにより、図6の着信処理(重複なし)を実行する。ここでは、Cさんからの着信が通知された場合を例として説明する。
呼制御部18Aは、まず、着信時に通信網30から通知されたCさんの発信者情報を受信する(ステップ300)。続いて、記憶部17から通話優先順位情報17Cを読み出し(ステップ301)、通話優先順位情報17Cのうち、着信時に通信網30から通知された発信者情報(Cさん)に対応するエントリの順位を参照して、Cさんの順位が所定のしきい値順位以上の特別ランクに属するか否か確認する(ステップ302)。
ここで、Cさんの順位がしきい値順位より低く、特別ランクに属さない場合(ステップ302:NO)、呼制御部18Aは、着信のあった通話回線あるいは通話チャネルに対応する回線ランプ61で通常着信表示を行い(ステップ303)、一連の着信処理(重複なし)を終了する。
すなわち、Cさんが特別ランクに属さない場合、鳴動処理部15から着信鳴動音は停止して送出せず、LCD60においてCさんの発信者情報も表示しない。したがって、電話装置10での表示状態は、図7の着信状態例70から着信状態例71へ移行することになる。
一方、Cさんの順位がしきい値順位以上であり、特別ランクに属す場合(ステップ302:YES)、呼制御部18Aは、鳴動処理部15を制御してCさんの着信鳴動音、すなわち特別着信音を送出するとともに(ステップ304)、LCD60を制御してCさんの発信者情報を表示する(ステップ305)。また、着信のあった通話回線あるいは通話チャネルに対応する回線ランプ61で特別着信表示を行い(ステップ306)、一連の着信処理(重複なし)を終了する。
これにより、Cさんが特別ランクに属する場合、特別着信音が送出されるとともに、回線ランプ61で特別着信表示が行われ、電話装置10での表示状態は、図7の着信状態例70から着信状態例72へ移行することになる。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態によれば、呼制御部18Aにより、発信相手が所定順位以上の場合は所定の特別着信鳴動音が出力され、発信相手が所定順位より低い場合は着信鳴動音が出力されない。
このため、着信が重複していない場合、その着信が着側利用者にとって重要か否かを着信鳴動音により容易に確認できる。
また、本実施の形態では、電話装置10が、ボタン電話装置やPBXに内線接続されている場合であって、他の電話装置との間で構成するグループに対して、当該グループの代表電話番号を着信先とするグループ着信が到来する場合、同一グループに属する他の電話装置からの着信転送に対して、次のような大きな効果が得られる。
グループ着信の場合、当該グループに属するすべての電話装置に対して着信が通知されるとともに、これら電話装置のうち受付用として予め設定されている受付電話装置では、無条件で着信鳴動音が送出される。
ここで、当該グループに属する受付電話装置以外の電話装置10では、図6の着信処理が実行され、当該グループ着信の発信者が特別ランクでない場合、回線ランプでの着信表示のみが行われる。また、当該グループ着信の発信者が特別ランクの場合、特別着信音の送出や回線ランプでの特別着信表示が行われる。
この際、各電話装置10では、自装置での通話に関する通話情報に基づいて算出した通話優先順位情報17Cに基づき、発信者が特別ランクか否か判断されるため、各電話装置10と発信者との通話状況に応じて、着信鳴動が制御される。
したがって、当該グループに属するいずれかの電話装置10において、特別クラスに属する発信者からグループ着信があった場合、当該電話装置10において、特別着信音の送出や回線ランプでの特別着信表示が行われる。
これにより、当該グループに属する受付電話装置以外の電話装置10であっても、利用者にとって重要な着信に対して、直接、応答することが可能となるとともに、受付電話装置での作業負担を大幅に軽減できる。
[実施の形態の拡張]
以上の各実施の形態では、電話装置10が通信網30に直接接続されている場合を例として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ボタン電話装置の主装置に内線接続されているボタン電話機や、PBXに内線接続されている内線電話機であっても、本発明の各実施の形態を適用できる。
また、電話機に限らず、ボタン電話装置の主装置やPBXに、各実施の形態の電話装置10の機能を適用してもよい。この場合、内線電話機ごとに、通話優先順位情報を設けてもよく、複数の内線電話機を単位として通話優先順位情報を設けてもよい。
また、各実施の形態では、通話優先順位情報17Cにおける特別クラスの範囲がしきい値順位で判定される場合について説明したが、このしきい値順位を固定値ではなく、利用者により任意に設定できる値を用いるようにしてもよい。例えば、図1に示した記憶部17の設定情報17Bで、特別クラス判定用のしきい値順位を記憶しておき、利用者の設定操作に応じて制御部18により変更する機能を設け、図4や図6の着信処理において、発信者が特別ランクか否かを判定する際、記憶部17の設定情報17Bからしきい値順位を読み込んで判定すればよい。これにより、利用者の好みに応じた使い勝手の良い電話装置を提供できる。
また、各実施の形態では、発信者が特別クラスに属する場合、特別着信音の送出や特別着信表示を行う場合について説明したが、これら特別着信音や特別着信表示の内容について、利用者により任意に設定できる値を用いるようにしてもよい。例えば、図1に示した記憶部17の設定情報17Bで、特別着信音や特別着信表示の設定内容を記憶しておき、利用者の設定操作に応じて制御部18により変更する機能を設け、図4や図6の着信処理において、発信者が特別ランクか否かを判定する際、記憶部17の設定情報17Bから設定内容を読み込んで、この設定内容に応じた特別着信音の送出や特別着信表示を行えばよい。これにより、利用者の好みに応じた使い勝手の良い電話装置を提供できる。
また、第1の実施の形態では、後着着信の発信者が特別クラスに属する場合、後着着信を優先させて、特別着信音の送出や特別着信表示を行う場合について説明したが、これを着信重複時における自動応答先の選択判定に利用してもよい。
電話装置の機能の1つとてし、着信時のオフフック操作に応じて、当該着信に自動応答する機能があり、着信が重複して到来している場合、通常は、先着着信がその自動応答先として選択される。この自動応答先の選択判定の際、前述した発信者が特別クラスに属する着信を自動応答先として選択するようにしてもよい。これにより、利用者にとって重要性が高い着信に自動応答することが可能となる。
また、第1の実施の形態では、当該電話装置10の終話時に、通話優先順位処理部18Cにより、記憶部17の通話優先順位情報17Cが更新される場合を例として説明したが、利用者操作に応じて通話優先順位処理部18Cにより、通話優先順位情報17Cを編集する機能を設けてもよい。編集内容としては、通話優先順位情報17Cのうち指定した発信者のエントリを個別に削除したり、すべてのエントリを削除して初期化するようにしてもよい。これにより、利用者の好みに応じた使い勝手の良い電話装置を提供できる。
また、第1の実施の形態では、通話優先順位処理部18Cにより、記憶部17の通話優先順位情報17Cを更新する際、エントリ登録数が最大登録数に達している場合には、終話日時が最も古いエントリを削除する場合を例として説明したが、この最大登録数についても、上記しきい値順位と同様に、利用者により設定可能としてもよい。また、エントリの有効期限を設け、エントリ登録数が最大登録数に達してしなくても、記憶部17の通話優先順位情報17Cを更新する際、各エントリの終話日時に基づき有効期限をチェックし、有効期限が過ぎているエントリについては削除するようにしてもよい。これにより、利用者の好みに応じた使い勝手の良い電話装置を提供できる。
また、各実施の形態では、発信相手の通話優先順位に基づいて、着信時の着信鳴動を制御する場合を例として説明したが、発信相手の通話優先順位については、発信時の発信先相手を選択する場合に利用してもよい。例えば、呼制御部18Aに設けられている一般的な電話帳機能では、発信先相手を表示部13のLCD画面にリスト表示し、そのいずれかをカーソルキー等で選択することにより、相手先電話番号をダイヤル操作することなく発信する。この際、発信先相手をリスト表示する順序として、記憶部17の通話優先順位情報に基づき、優先順位の高い発信先相手から順に表示すればよい。これにより、利用者にとって重要性の高い発信先相手をリスト上位に画面表示することが可能となり、利用者の好みに応じた使い勝手の良い電話装置を提供できる。
本発明の第1の実施の形態にかかる電話装置の構成を示すブロック図である。 通話優先順位情報の構成例である。 本発明の第1の実施の形態にかかる電話装置の通話優先順位生成処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態にかかる電話装置の着信処理(重複あり)を示すフローチャートである。 図4の着信処理(重複あり)による電話装置の着信状態を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる電話装置の着信処理(重複なし)を示すフローチャートである。 図6の着信処理(重複なし)による電話装置の着信動作状態を示す説明図である。
符号の説明
10…電話装置、11…通信I/F部、12…音声処理部、13…表示部、14…操作入力部、15…鳴動処理部、16…計時部、17…記憶部、17A…呼制御情報、17B…設定情報、17C…通話優先順位情報、18…制御部、18A…呼制御部、18B…通話時間計算部、18C…通話優先順位処理部、20…発側電話機、30…通信網。

Claims (5)

  1. 通信網からの着信に応じて着信鳴動により呼び出しを行うとともに、当該着信への応答操作に応じて通話のための通信路を、前記通話網を介して発側電話機との間で形成する電話装置であって、
    当該電話装置で行われた通話に関する通話情報に基づいてそれぞれの発信相手の通話優先順位を算出し、その算出結果を示す通話優先順位情報を記憶部へ保存する通話優先順位処理部と、
    着信時、前記記憶部の通話優先順位情報を参照して、当該着信で通知された発信者情報に対応する通話優先順位を確認し、当該発信相手が所定順位以上か否かに基づいて、当該着信の着信鳴動を制御する呼制御部と
    を備えることを特徴とする電話装置。
  2. 請求項1に記載の電話装置において、
    前記呼制御部は、先着した着信に応じて着信鳴動音を出力している際に新たな着信が到来した場合、前記記憶部の通話優先順位情報を参照して、この後着した着信で通知された発信者情報に対応する通話優先順位を確認し、当該後着発信相手が所定順位以上の場合、先着着信の着信鳴動音を停止して、当該先着着信に対する所定の特別着信鳴動音を出力することを特徴とする電話装置。
  3. 請求項1に記載の電話装置において、
    前記呼制御部は、前記発信相手が所定順位以上の場合は所定の特別着信鳴動音を出力し、前記発信相手が所定順位より低い場合は着信鳴動音を停止することを特徴とする電話装置。
  4. 電話装置により、通信網からの着信に応じて着信鳴動により呼び出しを行う着信制御方法であって、
    制御部が、当該電話装置で行われた通話に関する通話情報に基づいてそれぞれの発信相手の通話優先順位を算出し、その算出結果を示す通話優先順位情報を記憶部へ保存する通話優先順位処理ステップと、
    制御部が、着信時、前記記憶部の通話優先順位情報を参照して、当該着信で通知された発信者情報に対応する通話優先順位を確認し、当該発信相手が所定順位以上か否かに基づいて、当該着信の着信鳴動を制御する呼制御ステップと
    を備えることを特徴とする着信制御方法。
  5. 通信網からの着信に応じて着信鳴動により呼び出しを行う電話装置のコンピュータに、
    制御部が、当該電話装置で行われた通話に関する通話情報に基づいてそれぞれの発信相手の通話優先順位を算出し、その算出結果を示す通話優先順位情報を記憶部へ保存する通話優先順位処理ステップと、
    制御部が、着信時、前記記憶部の通話優先順位情報を参照して、当該着信で通知された発信者情報に対応する通話優先順位を確認し、当該発信相手が所定順位以上か否かに基づいて、当該着信の着信鳴動を制御する呼制御ステップと
    を実行させるプログラム。
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