JP2009235114A - エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、それを含有する光硬化性・熱硬化性樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents

エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、それを含有する光硬化性・熱硬化性樹脂組成物およびその硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】 優れた光硬化性、アルカリ現像性を兼備した光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、可撓性に優れた硬化物を提供すること。
【解決手段】 イソシアヌル酸(シアヌル酸)と2官能エポキシ化合物を反応させて得られるエポキシ樹脂、それに(メタ)アクリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート樹脂、及びそれから得られるカルボキシル基含有のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂、並びにこれらの樹脂を含む硬化性組成物及びその硬化物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、新規のエポキシアクリレート樹脂及び硬化性樹脂組成物、およびアルカリ現像型感光性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、プリント配線板のオーバーコート、アンダーコート、絶縁コートなどの永久保護膜、ソルダーレジストインキ、ビルドアップ基板の相関絶縁材料等、或いはプリント配線板、特にフレキシブルプリント配線板の製造に適した希アルカリ溶液で現像可能なソルダーレジストインキに好適な硬化性樹脂組成物に関する。
最近のプリント配線板の進歩はめざましく、特に表面実装技術の向上によりプリント配線板の高集積化は加速度的に進んでおり、さらに高密度、高信頼性に加え、量産性や経済性を兼ね備えたレジストパターンの形成方法が求められている。このため、ソルダーレジストインキの高密度化に対する要求も一層厳しく、従来用いられてきたスクリーン印刷によるプリント配線板のレジストパターン形成法では解像度が低く、この要求に対応できなくなってきており、そのため解像度の高い写真法を利用した写真現像に使用できる、アルカリ現像可能なソルダーレジストインキが使用されるようになっている。
また、近年フレキシブルプリント配線板が広く用いられており、その結果、フレキシブルプリント配線板に適用し得るような可撓性を有し、かつ、解像度の高い写真現像に使用できる、アルカリ現像可能なソルダーレジストインキの要求が高まっている。しかしながら、優れた可撓性を付与するため、架橋点距離の延長をする従来のアプローチでは官能基密度の低下により光硬化性が悪くなり、生産性の低下などが問題となっていた。
優れた光硬化性、アルカリ現像性を兼備した光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、可撓性に優れた硬化物を提供する。
本発明はイソシアヌル酸(シアヌル酸)と分子中にエポキシ基を2つ持つ化合物を反応させて、さらに(メタ)アクリル酸を反応させて得られる特定構造を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂を提供する。
また、本発明はエポキシ(メタ)アクリレート樹脂に水酸基含有のビニルエーテル類、多塩基酸無水物化合物を反応させて得られる特定構造を有するカルボキシル基含有のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂、これら樹脂と光重合開始剤を含む硬化性樹脂組成物を提供する。
本発明によれば、優れた可撓性を有するフレキシブルプリント配線板とし得る光硬化性が良好な樹脂組成物および可撓性ソルダーレジストインキに好適なエポキシアクリレート樹脂、これを配合した硬化性樹脂組成物、アルカリ現像型感光性樹脂組成物、その硬化物を提供することができる。
本発明のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂はイソシアヌル酸(a)と分子中に2つのエポキシ基を有する化合物(b)を反応させて得られるエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸、さらには水酸基含有ビニルエーテル類、多塩基酸無水物を反応させて得ることができる。
3官能の役割を果たすイソシアヌル酸(a)をA、2官能エポキシ化合物(b)をB、(メタ)アクリル酸(c)をCと表すと、例えば下記一般式(1)で示されるような多分岐構造型のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂が得られる。さらに水酸基含有ビニルエーテル類(d)をD、多塩基酸無水物(e)をEと表すと、例えば、一般式(2)で示されるようなカルボキシル基含有のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂が得られる。
Figure 2009235114
Figure 2009235114
上記に記述した一般式(1)、(2)の構造をより具体的に説明すると、例えば下記一般式(3)で示されるような骨格構造単位を有する多分岐構造型のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂が得られる。また、下記一般式(4)で示されるような未反応の2官能エポキシ化合物由来のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂が得られる。
Figure 2009235114
Figure 2009235114
(式中のRは2官能エポキシ残基、Rはそれぞれ独立して、下記一般式(5)、(6)、(7)、(8)で示される基のいずれかで表される。nは1以上の整数である。)
Figure 2009235114
(式中のRは、多塩基酸無水物残基を表す。mは2以上の整数、l、kは1以上の整数である。)
また、前記の一般式(3)、(4)において、末端基は下記一般式(9)で示される基となる。
Figure 2009235114
(式中のRは、HまたはCHである。)
一般式(1)のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂の製造法について説明する。該樹脂はイソシアヌル酸(シアヌル酸)と2官能エポキシ化合物を反応させて得られるエポキシ樹脂に、さらに(メタ)アクリル酸を反応させて得られる。
イソシアヌル酸(シアヌル酸)と反応させる分子中に2つのエポキシ基を有する化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂類、1,2−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、1,3−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、1,4−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、1,5−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、1,6−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、1,7−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、1,8−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、2,3−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、2,6−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、2,7−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂などのジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂類、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルなどの直鎖脂肪族エポキシ化合物、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビフェニル型エポキシ樹脂、1,4−シクロへキサンジオール型エポキシ樹脂、1,4−シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂などの脂環式エポキシ化合物が挙げられる。これらは2種類以上併用することができる。
イソシアヌル酸と2官能エポキシ化合物の配合比としては、イソシアヌル酸の官能基当量/2官能エポキシ化合物の官能基当量=1/1.1〜1/5が好ましい。より好ましくは1/1.2〜1/3.5である。
反応温度としては、50〜200℃の範囲で反応させることが好ましい。より好ましくは80〜170℃の範囲である。
また、必要に応じて、有機溶媒を使用することができる。使用できる有機溶媒としては、特に限定されるものではないが、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族性有機溶媒や、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系有機溶媒、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの酢酸エステル類、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。
反応触媒としては特に限定はされないが、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィンなどの有機リン系、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾールなどのイミダゾール系、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7などの3級アミン系などが挙げられる。添加量としては、原料全重量に対して10ppm〜2wt%の範囲で使用することができる。
(メタ)アクリル酸の添加量としては、エポキシ当量に対して(メタ)アクリル酸を0.75〜1.25当量添加するのが好ましい。より好ましくはエポキシ当量に対して0.95〜1.05当量である。
反応温度としては60〜150℃の範囲が好ましい。より好ましくは適度な反応速度と不飽和基の熱重合の防ぐ観点から80〜130℃の範囲である。
反応触媒としては特に限定はされないが、上記のエポキシ樹脂の製造時と同様の触媒が使用できる。添加量としては、原料全重量に対して10ppm〜2wt%の範囲で使用することができる。
重合抑制剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、メチルハイドロキノン、フェノチアジン等を10ppm〜1wt%、好ましくは100ppm〜0.5wt%の範囲で用いることができる。
一般式(2)のカルボキシル基含有エポキシ(メタ)アクリレート樹脂の製造方法について説明する。該樹脂は一般式(1)のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂中の2級水酸基に水酸基含有のビニルエーテル類を反応させ、さらに多塩基酸無水物を反応させて得られる。
エポキシ(メタ)アクリレート樹脂中の2級水酸基と反応させる水酸基含有ビニルエーテル類としては、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、9−ヒドロキシノニルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、4−ヒドロキシシクロへキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテルなどが挙げられる。
水酸基含有ビニルエーテル類の添加量としては、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂の水酸基当量に対して0.05〜1.00eq添加することができる。アルカリ現像性、タック性、屈曲性とのバランスを考慮するのであれば、0.20〜0.80eqの添加量が好ましい。
反応温度としては、室温〜150℃で反応を行うことが好ましい。水酸基含有ビニルエーテル類の揮発によるロスを抑制するならば、室温〜80℃で反応を行うことがより好ましい。
反応触媒としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸などのカルボン酸類、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などのスルホン酸類、硫酸、塩酸、リン酸、硝酸などの無機酸類、リン酸メチル、リン酸エチル、リン酸ブチルなどの酸性リン酸エステル類などが挙げられる。
添加量としては、全原料に対して10ppm〜2wt%の範囲で用いることができる。好ましくは全原料に対して、500ppm〜0.5wt%の範囲である。
エポキシ(メタ)アクリレート樹脂の水酸基含有ビニルエーテル付加物と反応させる多塩基酸無水物の添加量は、固形分酸価が30〜150mgKOH/gになるように添加することが好ましい。より好ましくは、50〜120mgKOH/gの固形分酸価になるような添加量である。
具体的な多塩基酸無水物の例としては、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸等の脂環式二塩基酸無水物;無水コハク酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、オクテニル無水コハク酸、ペンタドデセニル無水コハク酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸等の脂肪族又は芳香族二塩基酸無水物が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を使用することができる。これらの中でも、脂環式二塩基酸無水物が特に好ましい。
反応温度としては、約50〜150℃、好ましくは80〜130℃の温度範囲で行うことが可能である。
反応触媒としては、上記エポキシ樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂合成と同様の触媒を使用できる。添加量は全原料に対して、500ppm〜1wt%の範囲が好ましい。より好ましくは、0.1〜0.5wt%の範囲である。
前記の光重合開始剤としては、具体的には光ラジカル重合開始剤であり、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド、1−ヒドロキシ−シクロへキシル−フェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンなどが挙げられる。これらは照射する活性エネルギー線の波長や硬化速度、樹脂組成物の膜厚などによって任意に選択することができる。
該樹脂と該樹脂を除く(メタ)アクリルポリマーは併用することができる。その割合としては全(メタ)アクリルポリマー中に該樹脂を10〜90wt%含有させることができる。硬化物に優れた可撓性を付与するならば、全(メタ)アクリルポリマー中に該樹脂を60〜90wt%含有させることが好ましい。
活性エネルギー線照射の手段としては、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプの使用などが挙げられる。ランプの種類は硬化速度や組成物の吸収波長などにより任意に選択ができる。
以下に実施例、比較例によって本発明をより具体的に説明をするが、これらの例により本発明は何ら制限されるものではない。
測定方法
(1)エポキシ当量: JIS K7236 に準拠して測定を行った。
(2)水酸基当量: 試料をピリジンと過剰の無水酢酸でアセチル化し、試料中に存在する水酸基に消費される無水酢酸から生成する酢酸を、水酸化カリウムアルコール溶液で滴定することで求めた。
(3)酸価:JIS K0070に準拠して測定を行った
(4)FD‐MS:
測定機:日本電子製 JMS−700QQ型
加速電圧:8Kv
溶媒:クロロホルム
(合成例1)
300mlのフラスコにイソシアヌル酸8.6g(官能基当量43g/eq)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製 エポキシ当量187g/eq)84.2g、トリフェニルホスフィン0.15g、カルビトールアセテート62.2gを仕込み、135℃に昇温して窒素雰囲気下で5時間保持した。その後、室温まで冷却すると透明なエポキシ樹脂溶液(固形分60%)が154.6g得られた。エポキシ当量は固形分換算で365g/eqであった。
次に300mlフラスコに得られたエポキシ樹脂溶液121.8g、メチルハイドロキノン0.05g、カルビトールアセテート34.2g、トリフェニルホスフィン0.34gを仕込み、100℃に昇温して溶解した。その後、メタクリル酸17.7gを徐々に加え、95〜105℃の温度で12時間保持した。その後、室温まで冷却するとエポキシメタクリレート樹脂溶液171.4gが得られた。不揮発分55%であった。水酸基当量を測定すると、固形分換算で172g/eqであった。
また、樹脂構造は合成例2の分析データから確認した。
(合成例2)
100mlフラスコに合成例1で得られたエポキシメタクリレート樹脂溶液50.0g、シュウ酸0.11gを仕込み、60℃に昇温してジエチレングリコールモノビニルエーテル10.4gを徐々に加え、55〜65℃で4時間保持した。さらに、テトラヒドロフタル酸無水物9.8gを徐々に加え、80℃に昇温して3時間保持した。カルビトールアセテートを6.0g加えて希釈し室温まで冷却すると、カルボキシル基含有のエポキシメタクリレート樹脂溶液75.9gが得られた。不揮発分58%、固形分酸価は86mgKOH/gであった。
得られたカルボキシル基含有のエポキシメタクリレート樹脂についてFD−MSを測定した結果(図1)、M=1407が確認された。これはイソシアヌル酸のビスフェノールA型エポキシ3分子付加物の末端エポキシ基に、さらにメタクリル酸3分子付加したものに相当する。
また、図2、図3から質量差132のM=664、796、928、1060、1192が確認された。これらはビスフェノールA型のエポキシメタクリレートにジエチレングリコールモノビニルエーテル0〜4分子とテトラヒドロフタル酸無水物1分子付加したものの分子量に相当する。よって、樹脂構造内にジエチレングリコールモノビニルエーテルが付加していることが確認された。
(合成例3)
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成(株)製YDCN-704 エポキシ当量200g/eq)200.0gとアクリル酸72.1gをカルビトールアセテート160.0g中で反応させ、さらにテトラヒドロフタル酸無水物98.9gを反応させてカルボキシル基含有エポキシアクリレート樹脂溶液を得た。不揮発分70%、固形分酸価99mgKOH/gであった。
(実施例1)
合成例2の樹脂17.2g、光重合開始剤(2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン) 1.5g、ペンタエリスリトールトリアクリレート1.5g、エポキシ樹脂1のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成(株)製 YDCN-704) 3.1g、エポキシ樹脂2のノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製 RE306) 1.4g、フタロシアニングリーン0.1gを攪拌混合し、ソルダーレジスト樹脂組成物を得た。
(比較例1)
合成例3の樹脂14.3g、光重合開始剤(2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン) 1.5g、ペンタエリスリトールトリアクリレート 1.5g、エポキシ樹脂1のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成(株)製 YDCN-704) 3.5g、エポキシ樹脂2のノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製 RE306) 1.5g、フタロシアニングリーン0.1g、カルビトールアセテート1.0gを攪拌混合し、ソルダーレジスト樹脂組成物を得た。
Figure 2009235114
[評価試験方法]
下記に示す評価試験方法に従って測定した結果を表2に示す。
光硬化性:
ソルダーレジスト用樹脂組成物を、あらかじめPETフィルムとフッ素樹脂テフロン(登録商標)板を張り合わせた板のPETフィルム側に、ウェット約50μmの厚みになるよう自動塗工機により塗布し、80℃で30分間乾燥させた後、ステップタブレットNo.2(コダック株式会社製)を塗布面に密着させ、オーク製作所製小型高圧水銀ランプ装置を用いて400mJ/cm2露光し、次に1%炭酸ナトリウム水溶液を用いて120秒間現像を行い、ステップタブレット法で評価を行った。評価数値は差段残存段数を示し、数値が大きいほど光硬化性が優れていることを示す。
可撓性(耐折り曲げ):
ソルダーレジスト用樹脂組成物を、PETフィルムにウェット約250μmの厚みになるように自動塗工機で塗布し、80℃の温度で60分間乾燥した。さらに、オーク製作所製小型高圧水銀ランプ装置で1000mJ/cm2露光し、オーブンにて150℃の温度で1時間加熱処理した後室温に冷却して硬化物をPETフィルムから剥がして約100μmの硬化膜を得た。得られた硬化膜を180°に折り曲げ、クラック発生の有無で可撓性を評価した。
○:全くクラックが発生しなかったもの
△:わずかにクラックが発生したもの
×:クラックが発生し、完全に折れたもの
アルカリ現像性:
ソルダーレジスト用樹脂組成物を、あらかじめPETフィルムとフッ素樹脂テフロン(登録商標)板を張り合わせた板のPETフィルム側に、塗布面がウェット約50μmの厚みで約7.5cm×10cmの面積になるよう自動塗工機により塗布した。次いで80℃の温度で30、40、50、60分の時間それぞれ乾燥し、室温冷却後に1%炭酸ナトリウム水溶液を用いて、120秒間浸漬し、純水で洗浄後に塗布面の溶け残りの有無を目視にて確認した。
○:全く溶け残りがなかったもの
△:かすかに溶け残りが認められるもの
×:溶けなかったもの
Figure 2009235114
上記の結果から、本発明の樹脂を含有した硬化性樹脂組成物は光硬化性、アルカリ現像性に優れ、さらにその硬化物は可撓性に優れたものが得られることがわかる。
本発明により提供される樹脂組成物は優れた光硬化性とアルカリ現像性を有し、その硬化物は著しく優れた可撓性を有するので、高い生産性でフレキシブルプリント配線板の製造を行うことができる。
合成例2で得られたカルボキシル基含有エポキシアクリレート樹脂のFD−MSスペクトルである。 図1のFD−MSスペクトルのm/z:540〜850の領域における拡大図である。 図1のFD−MSスペクトルのm/z:850〜1200の領域における拡大図である。

Claims (9)

  1. イソシアヌル酸(シアヌル酸)と2官能エポキシ化合物を反応させて得られるエポキシ樹脂に、さらに(メタ)アクリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート樹脂。
  2. 請求項1に記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂に水酸基含有ビニルエーテル類、さらに多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂。
  3. 請求項1に記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂に、水酸基含有ビニルエーテル類、さらに多塩基酸無水物を反応させるカルボキシル基含有のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂の製造方法。
  4. 請求項1に記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂と光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物。
  5. 請求項2に記載のカルボキシル基含有のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂と光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1に記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂と他の(メタ)アクリルポリマー、光重合開始剤を含有する光硬化性樹脂組成物。
  7. 請求項5に記載の光硬化性樹脂組成物に加えて、さらに、エポキシ樹脂を含有する光硬化性・熱硬化性樹脂組成物。
  8. 請求項5に記載の光硬化性樹脂組成物に加えて、さらにエポキシ樹脂、他の(メタ)アクリルポリマーを含有する光硬化性・熱硬化性樹脂組成物。
  9. 請求項4〜8のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を活性エネルギー線の照射または熱処理によって硬化させた硬化物。
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