JP2009186624A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高コスト化を招くことなく、高精度の光走査を行う。
【解決手段】カップリング光学系15は、正のパワーを有するガラス製の第1のレンズ15aと負のパワーを有する樹脂製の第2のレンズ15bとから構成されている。第1のレンズ15aは入射面が平面、射出面が球面であり、第2のレンズ15bは射出面において、主走査対応方向に関して、断面形状が非円弧形状である。この場合、第1のレンズ15aは、表面形状が単純であるため、ガラス製であっても容易に、しかも高精度に加工することができる。また、第2のレンズ15bは、樹脂製であるため、複雑な表面形状であっても、通常の成形方法(例えば射出成形等)によって、容易に、高精度にしかも安価に製造することができる。従って、第1のレンズ15a及び第2のレンズ15bとして、いずれも安価で高精度のレンズを用いることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、光走査装置及び画像形成装置に係り、更に詳しくは、光束により被走査面を走査する光走査装置、及び該光走査装置を備える画像形成装置に関する。
近年、レーザプリンタやデジタル複写機などの画像形成装置では、低コスト化の要求が高まってきている。この低コスト化に対応する1手段として、光走査装置における走査レンズの樹脂化がある。しかし、樹脂は吸湿や温度変化による光学特性の変化がガラスに比較して大きいため、使用環境の変化によって被走査面上での光スポットのスポット径が変化するおそれがある。
そこで、樹脂製の光学素子を含み、温度・湿度等の環境変動に起因するスポット径の変動の軽減を図った光走査装置が提案された(例えば、特許文献1〜3参照)。
特許第3483141号公報 特許第3483129号号公報 特開2002−277783号公報
しかしながら、特許文献1〜3に開示されている光走査装置では、複数のレンズを高精度で位置決めしなければならない、あるいはレンズ以外の部品点数が多くなるという不都合があり、今後更に要求される走査精度の向上と低コスト化とを両立させるのは困難であると予想される。
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、高コスト化を招くことなく、高精度の光走査を行うことができる光走査装置を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、高コスト化を招くことなく、高品質の画像を形成することができる画像形成装置を提供することにある。
本発明は、第1の観点からすると、光束により被走査面を主走査方向に走査する光走査装置であって、光源と;正のパワーを有するガラス製の第1レンズと負のパワーを有する樹脂製の第2レンズとを含み、前記光源からの光束をカップリングする第1の光学系と;前記第1の光学系からの光束を前記被走査面上に集光するとともに、前記被走査面上の光スポットを前記主走査方向に移動させる第2の光学系と;を備え、前記第1レンズは、入射面及び射出面の一方が球面、他方が球面又は平面であり、前記第2レンズは、入射面及び射出面の少なくとも一方において、前記主走査方向に対応する第1の方向及び前記主走査方向に直交する副走査方向に対応する第2の方向のいずれかに関して、断面形状が非円弧形状であることを特徴とする光走査装置である。
これによれば、光源からの光束をカップリングする第1の光学系は、正のパワーを有するガラス製の第1レンズと負のパワーを有する樹脂製の第2レンズとを含んでいる。そして、第1レンズは、入射面及び射出面の一方が球面、他方が球面又は平面であり、第2レンズは、入射面及び射出面の少なくとも一方において、主走査方向に対応する方向及び副走査方向に対応する方向のいずれかに関して、断面形状が非円弧形状である。この場合、第1レンズは、表面形状が単純であるため、ガラス製であっても容易に、しかも高精度に加工することができる。また、第2レンズは、樹脂製であるため、複雑な表面形状であっても、通常の成形方法(例えば射出成形等)によって、容易に、高精度にしかも安価に製造することができる。従って、第1レンズ及び第2レンズとして、いずれも安価で高精度のレンズを用いることができる。そこで、結果として、高コスト化を招くことなく、高精度の光走査を行うことが可能となる。
本発明は、第2の観点からすると、少なくとも1つの像担持体と;前記少なくとも1つの像担持体に対して画像情報が含まれる光束を走査する少なくとも1つの本発明の光走査装置と;を備える画像形成装置である。
これによれば、少なくとも1つの本発明の光走査装置を備えているため、結果として、高コスト化を招くことなく、高品質の画像を形成することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図20に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてのレーザプリンタ1000の概略構成が示されている。
このレーザプリンタ1000は、光走査装置1010、感光体ドラム1030、帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034、クリーニングユニット1035、トナーカートリッジ1036、給紙コロ1037、給紙トレイ1038、レジストローラ対1039、定着ローラ1041、排紙ローラ1042、排紙トレイ1043、通信制御装置1050、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置1060などを備えている。なお、これらは、プリンタ筐体1044の中の所定位置に収容されている。
通信制御装置1050は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
感光体ドラム1030は、円柱状の部材であり、その表面には感光層が形成されている。すなわち、感光体ドラム1030の表面が被走査面である。そして、感光体ドラム1030は、図1における矢印方向に回転するようになっている。
帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034及びクリーニングユニット1035は、それぞれ感光体ドラム1030の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム1030の回転方向に沿って、帯電チャージャ1031→現像ローラ1032→転写チャージャ1033→除電ユニット1034→クリーニングユニット1035の順に配置されている。
帯電チャージャ1031は、感光体ドラム1030の表面を均一に帯電させる。
光走査装置1010は、帯電チャージャ1031で帯電された感光体ドラム1030の表面に、上位装置からの画像情報に基づいて変調された光束を照射する。これにより、画像情報に対応した潜像が感光体ドラム1030の表面に形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラム1030の回転に伴って現像ローラ1032の方向に移動する。なお、この光走査装置1010の構成については後述する。
トナーカートリッジ1036にはトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ1032に供給される。
現像ローラ1032は、感光体ドラム1030の表面に形成された潜像にトナーカートリッジ1036から供給されたトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着した潜像(以下では、便宜上「トナー像」ともいう)は、感光体ドラム1030の回転に伴って転写チャージャ1033の方向に移動する。
給紙トレイ1038には記録紙1040が格納されている。この給紙トレイ1038の近傍には給紙コロ1037が配置されており、該給紙コロ1037は、記録紙1040を給紙トレイ1038から1枚づつ取り出し、レジストローラ対1039に搬送する。該レジストローラ対1039は、給紙コロ1037によって取り出された記録紙1040を一旦保持するとともに、該記録紙1040を感光体ドラム1030の回転に合わせて感光体ドラム1030と転写チャージャ1033との間隙に向けて送り出す。
転写チャージャ1033には、感光体ドラム1030の表面上のトナーを電気的に記録紙1040に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム1030の表面のトナー像が記録紙1040に転写される。ここで転写された記録紙1040は、定着ローラ1041に送られる。
この定着ローラ1041では、熱と圧力とが記録紙1040に加えられ、これによってトナーが記録紙1040上に定着される。ここで定着された記録紙1040は、排紙ローラ1042を介して排紙トレイ1043に送られ、排紙トレイ1043上に順次スタックされる。
除電ユニット1034は、感光体ドラム1030の表面を除電する。
クリーニングユニット1035は、感光体ドラム1030の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラム1030の表面は、再度帯電チャージャ1031に対向する位置に戻る。
次に、前記光走査装置1010の構成について説明する。
この光走査装置1010は、一例として図2に示されるように、光源14、カップリング光学系15、開口板16、シリンドリカルレンズ17、反射ミラー18、ポリゴンミラー13、該ポリゴンミラー13を回転させる不図示のポリゴンモータ、偏向器側走査レンズ11a、像面側走査レンズ11b、走査制御装置(図示省略)及び上記構成部品を収容するほぼ直方体状のハウジング(図示省略)などを備えている。なお、本明細書では、XYZ3次元直交座標系において、感光体ドラム1030の長手方向に沿った方向をY軸方向、各走査レンズ(11a、11b)の光軸に沿った方向をX軸方向として説明する。
なお、以下では、便宜上、主走査方向に対応する方向を「主走査対応方向」と略述し、副走査方向に対応する方向を「副走査対応方向」と略述する。
光源14は、一例として図3に示されるように、同一基板上に2次元的に配列された40個の発光部を有している。各発光部は、いずれも発振波長が780nmの垂直共振器型の面発光レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:VCSEL)である。すなわち、光源14は面発光レーザアレイ100を有している。ここでは、各発光部は、いずれもX軸方向に光束を射出するものとする。なお、面発光レーザは、発振波長の温度変動が小さく、原理的に波長の不連続な変化(いわゆる波長飛び)が発生しないという特徴を有している。
各発光部から射出される光束の発散角は、半値全幅(FWHM)が主走査対応方向及び副走査対応方向共に6.8±1度である。そして、各発光部のニアフィールドパターン形状は、直径4μmの円形である。なお、面発光レーザアレイ100は、パッケージ化されており、面発光レーザアレイ100の前方には、厚さ0.3mmのカバーガラスが設けられている。
図2に戻り、カップリング光学系15は、光源14からの光束を略平行光束とする。
ここでは、カップリング光学系15は、一例として図4に示されるように、第1のレンズ15aと第2のレンズ15bとから構成されている。
第1のレンズ15aは、ガラス製で、正のパワーを持つレンズである。ここでは、−X側の面(入射面)が平面、+X側の面(射出面)が球面である。本実施形態では、図5に示されるように、入射面の曲率半径は∞(無限大)であり、射出面の曲率半径は−22.4mmである。また、屈折率nは1.511146、中心部の厚さ(図4における符号D1)は3mm、焦点距離fは43.82mmである。
第2のレンズ15bは、樹脂製で、負のパワーを持つレンズである。ここでは、−X側の面(入射面)が平面、+X側の面(射出面)が非球面である。本実施形態では、図5に示されるように、入射面の曲率半径は∞(無限大)であり、射出面の曲率半径は150mmである。また、屈折率nは1.523923、中心部の厚さ(図4における符号D3)は2mm、焦点距離fは−286.30mmである。
第2のレンズ15bの射出面は、次の(1)式及び(2)式で表現される非球面である。ここで、XはX軸方向の座標、YはY軸方向の座標を示す。また、入射面の中央をY=0とする。Cm0はY=0における主走査対応方向の曲率を示し、曲率半径Rm0の逆数である。a00,a01,a02,・・・は主走査対応方向の非球面係数である。また、Cs(Y)はYに関する副走査対応方向の曲率、Rs0は副走査対応方向の光軸上の曲率半径、b00,b01,b02,・・・は副走査対応方向の非球面係数である。なお、光軸は、Y=0で副走査対応方向における中央の点を通る軸をいう。
Figure 2009186624
Figure 2009186624
第2のレンズ15bの射出面におけるRm0(単位:mm)、Rs0(単位:mm)及び各非球面係数の値の一例が図6に示されている。すなわち、第2のレンズ15bの射出面は、主走査対応方向に関して断面形状が非円弧形状であり、副走査対応方向に関して断面形状が円弧形状である。
なお、図5に示されるように、第1のレンズ15aのパワーPは0.022819であり、第2のレンズ15bのパワーPは−0.003493である。すなわち、第1のレンズ15aのパワーは、第2のレンズ15bのパワーの絶対値よりも大きい。
ところで、仮に、図7(A)に示されるように、第2のレンズ15bの入射面を非球面にすると、第2のレンズ15bの射出面で反射された光束が迷光として光源14に戻り、面発光レーザアレイ100の発振状態を劣化させるおそれがある。また、迷光が光源14で反射され、各走査レンズに入射し、画像における濃度変動を引き起こすおそれがある。
本実施形態では、第2のレンズ15bの射出面を非球面にしているため、図7(B)に示されるように、光源14に戻る迷光を大幅に減らすことができる。また、これにより、第2のレンズ15bに反射防止のコーティングを施す必要がなくなり、更にコスト低減を図ることが可能となる。
光源14とカップリング光学系15は、一例として図8に示されるように、保持部材25によって、所定の位置関係で保持され、光源ユニットLUとして取り扱われる。
「カップリング光学系の調整」
(1)光源ユニットLUを、光源ユニット評価装置AD1(図9参照)に対して所定位置にセットする。
(2)光源14の各発光部から光束を射出させ、各光束が光源ユニット評価装置AD1の評価像面上で集光するように、第1のレンズ15aをX軸方向に移動する(図9参照)。なお、光源ユニット評価装置AD1の光学系の焦点距離は240mmである。これにより、光源ユニットLUから出力される光束の状態は適正な状態となり、光走査装置に用いたときに、被走査面上での結像精度を向上させることができる。すなわち、光学系全体の焦点位置の誤差が所望のレベル以下となる。
(3)光源ユニットLUを、光源ユニット評価装置AD2(図10参照)に対して所定位置にセットする。
(4)光源14の各発光部から光束を射出させ、光源ユニット評価装置AD2の評価像面上でのビームピッチが所望の値となるように、第2のレンズ15bをX軸方向に移動する(図10参照)。なお、光源ユニット評価装置AD2の光学系の焦点距離は147.15mmである。そのため、光走査装置1010における光学系全系の副走査方向に関する所望の横倍率は1.19倍に対して光源ユニット評価装置AD2の光学系全系の横倍率は3倍となり、誤差を拡大して測定することが可能となり、より精度の高い調整ができる。例えば、Z軸方向に関して393μm離れた位置にある2つの発光部から射出された光束が、光源ユニット評価装置AD2の評価像面上で1179μmのビームピッチとなるように、第2のレンズ15bをX軸方向に移動する。これにより、第1のレンズ15a及び第2のレンズ15bの曲率半径にある程度の誤差(例えば、製造誤差)があっても、カップリング光学系15の合成焦点距離を所望の値(ここでは、49.05mm)とすることができ、光走査装置に用いたときに、被走査面上での走査線の間隔の誤差を小さくすることができる。すなわち、光学系全体の副走査対応方向に関する横倍率の誤差を所望のレベル以下とすることができる。
なお、第2のレンズ15bの位置を調整する際に、光学系全体の焦点位置が変化することが危惧されるが、第1のレンズ15aのパワーが、第2のレンズ15bのパワーの絶対値よりも大きいため、焦点位置の変化は極めて小さい。
(5)第1のレンズ15a及び第2のレンズ15bを接着剤で保持部材25に固定する。
なお、例えば、紫外線硬化樹脂を予め第1のレンズ15a及び第2のレンズ15bの接着面に塗布しておき、位置が決定された後に、紫外線硬化樹脂に紫外線を照射し、第1のレンズ15a及び第2のレンズ15bを保持部材25に固定しても良い。この場合には、工程を簡略化しても高い位置精度を得ることができる。
ここでは、発光レーザアレイ100と第1のレンズ15aとの距離(図4における符号D0)は、49.45mmであった。また、第1のレンズ15aの射出面と第2のレンズ15bの入射面との間の光路長(図4における符号D2)は、12mmであった。
このようにして調整された光源ユニットLUは、光走査装置1010の不図示のハウジング内の所定位置にセットされる。すなわち、他の光学部品が組み付けられる前に、光源14と第1のレンズ15aと第2のレンズ15bの位置関係が、高精度で調整されている。
図2に戻り、開口板16は、一例として、主走査対応方向(ここでは、Y軸方向)の前幅が5.8mm、副走査対応方向(ここでは、Z軸方向)の前幅が1.28mmの矩形形状あるいは楕円形状の開口部を有し、カップリング光学系を介した光束のビーム径を規定する。
シリンドリカルレンズ17は、開口板16の開口部を通過した光束を、反射ミラー18を介してポリゴンミラー13の偏向反射面近傍に副走査対応方向(ここでは、Z軸方向)に関して結像する。このシリンドリカルレンズ17の焦点距離は60.8mmである。
さらに、反射ミラー18とポリゴンミラー13との間、及びポリゴンミラー13と偏向器側走査レンズ11aとの間には、防音ガラス21が配置されている。
光源14とポリゴンミラー13との間の光路上に配置される光学系は、偏向器前光学系とも呼ばれている。本実施形態では、偏向器前光学系は、カップリング光学系15と開口板16とシリンドリカルレンズ17と反射ミラー18とから構成されている。
ポリゴンミラー13は、一例として内接円の半径が8mmの4面鏡を有し、各鏡がそれぞれ偏向反射面となる。このポリゴンミラー13は、副走査対応方向(ここでは、Z軸方向)に平行な軸の周りに等速回転し、シリンドリカルレンズ17からの光束を偏向する。なお、各偏向反射面の有効範囲は7.8×2.0mmである。
偏向器側走査レンズ11aは、ポリゴンミラー13で偏向された光束の光路上に配置されている。
像面側走査レンズ11bは、偏向器側走査レンズ11aを介した光束の光路上に配置されている。そして、この像面側走査レンズ11bを介した光が感光体ドラム1030の表面に照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー13の回転に伴って感光体ドラム1030の長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム1030上を走査する。このときの光スポットの移動方向が「主走査方向」である。
偏向器側走査レンズ11a及び像面側走査レンズ11bの各面(−X側の面(入射面)、+X側の面(射出面))は前記(1)式及び(2)式で表現される非球面である。
各走査レンズの各面(入射面、射出面)におけるRm0(単位:mm)、Rs0(単位:mm)及び各非球面係数の値の一例が図11及び図12に示されている。
図11の値を前記(1)式に代入して得られた偏向器側走査レンズ11aの形状が図13に示されている。また、図12の値を前記(1)式に代入して得られた像面側走査レンズ11bの形状が図14に示されている。
図11の値を前記(2)式に代入して得られた偏向器側走査レンズ11aの入射面及び射出面におけるCs(Y)が図15に示されている。また、図12の値を前記(2)式に代入して得られた像面側走査レンズ11bの入射面及び射出面におけるCs(Y)が図16に示されている。
偏向器側走査レンズ11aの中心(光軸上)肉厚は13.5mm、像面側走査レンズ11bの中心(光軸上)肉厚は3.5mmである。
偏向器側走査レンズ11aの射出面と像面側走査レンズ11bの入射面との間の光路長は89.76mmであり、像面側走査レンズ11bの射出面と感光体ドラム1030表面との間の光路長は143.52mmである。
ポリゴンミラー13と感光体ドラム1030との間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。本実施形態では、走査光学系は、偏向器側走査レンズ11aと像面側走査レンズ11bとから構成されている。
また、像面側走査レンズ11bと感光体ドラム1030との間には、防塵ガラス22が配置されている。
走査光学系のいわゆる副走査横倍率は、−0.97倍である。そして、光学系全系の副走査横倍率は1.19倍、主走査横倍率は4.82倍である。また、走査光学系の主走査対応方向に関する焦点距離は237.8mm、副走査対応方向に関する焦点距離は71.3mmである。
そして、書込の幅(主走査方向に関する有効走査領域の長さ)は、323mmである。また、感光体ドラム1030の表面での光スポットのスポット径の狙いは、主走査方向で55μm、副走査方向で55μmである。
感光体ドラム1030の表面に対するデフォーカス量とスポット径との関係が、主走査方向に関して図17に示され、副走査方向に関して図18に示されている。これらの図から明らかなように、副走査方向のほうが主走査方向よりも、デフォーカス量に対するスポット径の安定度は高い。
また、環境温度が低温(10℃)及び高温(60℃)での、光学系全体を介した光束のビームウエスト位置が、主走査方向に関して図19に示され、副走査方向に関して図20に示されている。なお、図19及び図20における比較例は、本実施形態に係るカップリング光学系15に代えて、従来のガラス製のカップリングレンズを1枚用いた場合を示している。
温度変化によるビームウエスト位置の変化量は、主走査方向に関しては図19から明らかなように、本実施形態のほうが、比較例よりも小さくなっている。一方、副走査方向に関しては図20から明らかなように、本実施形態は比較例とほぼ同じである。このように、本実施形態では、第2のレンズ15bの射出面の断面形状を、主走査対応方向に関しては非円弧形状とし、副走査対応方向に関しては円弧形状とし、主走査方向に関してのみ温度変化によるビームウエスト位置変化を補正している。これは、前述したように、副走査方向は主走査方向よりも、デフォーカス量に対するスポット径の安定度が高いため、副走査方向に関しては特に補正する必要がないためである。
以上説明したように、本実施形態に係る光走査装置1010によると、カップリング光学系15は、正のパワーを有するガラス製の第1のレンズ15aと負のパワーを有する樹脂製の第2のレンズ15bとから構成されている。第1のレンズ15aは入射面が平面、射出面が球面であり、第2のレンズ15bは射出面において、主走査対応方向に関して、断面形状が非円弧形状である。
この場合、第1のレンズ15aは、表面形状が単純であるため、ガラス製であっても容易に、しかも高精度に加工することができる。また、第2のレンズ15bは、樹脂製であるため、複雑な表面形状であっても、通常の成形方法(例えば射出成形等)によって、容易に、高精度にしかも安価に製造することができる。従って、第1のレンズ15a及び第2のレンズ15bとして、いずれも安価で高精度のレンズを用いることができる。そこで、結果として、高コスト化を招くことなく、高精度の光走査を行うことが可能となる。
また、第1のレンズ15aのパワーは、第2のレンズ15bのパワーの絶対値よりも大きい。これにより、第2のレンズ15bの成形性を向上させることができる。
さらに、光源14とカップリング光学系15は、保持部材25によって所定の位置関係で保持されている。これにより、組み付け工程を簡素化することができる。また、他の光学部品が組み付けられる前に、光源14と第1のレンズ15aと第2のレンズ15bの位置関係が、高精度で調整されているため、調整工程を簡素化することができる。その結果、製造コストの低減を図ることができる。
また、第2のレンズ15bの射出面の断面形状は、開口板16の開口部の前幅が大きい方向(ここでは、主走査対応方向)に関して非円弧形状である。すなわち、第2のレンズ15bの射出面は、主走査対応方向及び副主走査対応方向のうち、有効領域の幅が広いほうの方向に関して、断面形状が非円弧形状である。これにより、収差が特に問題となる方向に関して収差補正を行うことができ、光スポットの品質向上及びばらつき低減が可能となる。
また、第2のレンズ15bの射出面の断面形状は、開口板16の開口部の前幅が小さい方向(ここでは、副走査対応方向)に関して円弧形状である。すなわち、第2のレンズ15bの射出面は、主走査対応方向及び副主走査対応方向のうち、有効領域の幅が狭いほうの方向に関して、断面形状が円弧形状である。これにより、第2のレンズ15bの射出面の成形性を向上させることができる。
また、第2のレンズ15bの入射面及び射出面は、いずれも光軸近傍の曲率半径が主走査対応方向と副走査対応方向について互いに等しい。これにより、第1のレンズ15aの光軸と第2のレンズ15bの光軸のずれ(偏心)による影響(感度)を低下させることができる。
また、第1のレンズ15aは、入射面が平面、射出面が球面であり、第2のレンズ15bは、入射面が平面、射出面が非球面である。これにより、第2のレンズ15bからの反射光が光源14に戻るのを抑制することができる。
また、光源14は、複数の発光部が2次元的に配列された面発光レーザアレイを有し、第1のレンズ15a及び第2のレンズ15bは、両レンズの合成焦点距離が所望の焦点距離となるように、光束の射出方向に平行な方向に関して位置調整されている。これにより、感光体ドラム1030の表面における複数の光スポットのスポット径のばらつき、及び走査線間隔のばらつきを容易に低減することができる。
また、本実施形態によると、第1のレンズ15a及び第2のレンズ15bは、調整後、保持部材25に接着されるため、光源ユニットLUには、第1のレンズ15a及び第2のレンズ15bの組み付け位置を示す位置決め部は設けられていない。これにより、光源ユニットLUを複雑な形状にする必要がなく、低コスト化、省スペース化ができる。また、調整時に作業スペースを広く取れるため、より高精度な調整が可能となる。
また、本実施形態に係るレーザプリンタ1000によると、高コスト化を招くことなく、高精度の光走査を行うことができる光走査装置1010を備えているため、結果として、高コスト化を招くことなく、高品質の画像を形成することが可能となる。
なお、上記実施形態では、他の光学部品が組み付けられる前に、光源14と第1のレンズ15aと第2のレンズ15bの位置関係が調整される場合について説明したが、これに限らず、他の光学部品が組み付けられた後で、光源14と第1のレンズ15aと第2のレンズ15bの位置関係を調整しても良い。これにより、光学系の加工誤差及び組付け誤差を相殺することができる。
また、上記実施形態における「カップリング光学系の調整」では、焦点位置を調整した後に副走査対応方向に関する横倍率を調整する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、光源ユニット評価装置AD2の評価像面上でのビームピッチが所望の値となるように、第1のレンズ15aと第2のレンズ15bの間隔(図4における符号D2)を調整(図21(A)参照)した後、各光束が光源ユニット評価装置AD1の評価像面上で集光するように、第1のレンズ15aと第2のレンズ15bの間隔D2を上記調整された間隔としたままで、カップリング光学系15をX軸方向に移動(図21(B)参照)しても良い。
この場合に、カップリング光学系15を移動する際に、副走査対応方向に関する横倍率の変化が危惧されるが、第1のレンズ15aのパワーが、第2のレンズ15bのパワーの絶対値よりも大きいため、副走査対応方向に関する横倍率の変化は極めて小さい。
また、上記実施形態において、一例として図22に示されるように、副走査対応方向に関して、偏向反射面に入射する光束の主光線方向が偏向反射面の法線方向に対して傾斜しても良い。これにより、走査レンズからの反射光(迷光)が感光体ドラム1030に到達するのを防止できる。
この場合に、次の(3)式及び(4)式で示される光学面形状を有する偏向器側走査レンズ及び像面側走査レンズを用いることができる。ここで、Xは光軸方向の座標、Yは主走査対応方向の座標を示す。また、Cmは中央(Y=0)における主走査対応方向の曲率を示し、曲率半径Ryの逆数である。また、A〜E、F〜F10、a〜fは係数である。Cs(Y)はYに関する副走査対応方向の曲率である。
Figure 2009186624
Figure 2009186624
各走査レンズの各面(入射面、射出面)におけるRy(単位:mm)、Rz(単位:mm)及び各係数の値の一例が図23及び図24に示されている。
また、上記実施形態では、光源の発光部の数が40個の場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、第1のレンズ15aにおいて、入射面が平面、射出面が球面の場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、第1のレンズ15aは、入射面及び射出面の一方が球面、他方が球面又は平面であれば良い。
また、上記実施形態では、第2のレンズ15bの射出面において、主走査対応方向に関して、断面形状が非円弧形状である場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、開口板16の開口部の長手方向が副走査対応方向のときに、副走査対応方向に関して、断面形状が非円弧形状であっても良い。
また、上記実施形態では、第2のレンズ15bの射出面の断面形状が、主走査対応方向に関して非円弧形状であり、副走査対応方向に関して円弧形状である場合について説明したが、これに限定されるものではなく、両方向に関していずれも非円弧形状であっても良い。
また、上記実施形態では、第2のレンズ15bにおいて、入射面が平面、射出面が非球面の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、第2のレンズ15bからの反射光が光源14に悪影響を及ぼさないときには、入射面が非球面、射出面が平面であっても良い。また、入射面及び射出面がいずれも非球面であっても良い。
また、上記実施形態において、コスト低減のために、各走査レンズを樹脂製レンズとしても良い。但し、このとき環境温度に大きな変化が予想される場合には、温度変化の影響を低減するために、少なくとも1つの光学面に回折格子を設けても良い。
なお、上記実施形態では、画像形成装置としてレーザプリンタ1000の場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、光走査装置1010を備えた画像形成装置であれば、高コスト化を招くことなく、高品質の画像を形成することが可能となる。
例えば、前記光走査装置1010を備え、レーザ光によって発色する媒体(例えば、用紙)に直接、レーザ光を照射する画像形成装置であっても良い。
また、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
例えば、図25に示されるように、複数の感光体ドラムを備えるカラープリンタ2000であっても良い。
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、ブラック用の「感光体ドラムK1、帯電装置K2、現像装置K4、クリーニングユニットK5、及び転写装置K6」と、シアン用の「感光体ドラムC1、帯電装置C2、現像装置C4、クリーニングユニットC5、及び転写装置C6」と、マゼンタ用の「感光体ドラムM1、帯電装置M2、現像装置M4、クリーニングユニットM5、及び転写装置M6」と、イエロー用の「感光体ドラムY1、帯電装置Y2、現像装置Y4、クリーニングユニットY5、及び転写装置Y6」と、光走査装置2010と、転写ベルト2080と、定着ユニット2030などを備えている。
各感光体ドラムは、図25中の矢印の方向に回転し、各感光体ドラムの周囲には、回転順に帯電装置、現像装置、転写装置、クリーニングユニットがそれぞれ配置されている。各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面を均一に帯電する。この帯電装置によって帯電された各感光体ドラム表面に光走査装置2010により光が照射され、各感光体ドラムに静電潜像が形成されるようになっている。そして、対応する現像装置により各感光体ドラム表面にトナー像が形成される。さらに、対応する転写装置により、記録紙に各色のトナー像が転写され、最終的に定着ユニット2030により記録紙に画像が定着される。
光走査装置2010は、前記光源14と同様な光源、前記偏向器前光学系と同様な偏向器前光学系、及び前記走査光学系と同様な走査光学系を、それぞれ色毎に有している。従って、前記光走査装置1010と同様な効果を得ることができる。
そして、各光源から射出された光束は、対応する偏向器前光学系を介して共通のポリゴンミラーで偏向され、対応する走査光学系を介して対応する感光体ドラムに照射される。
従って、カラープリンタ2000は、前記レーザプリンタ1000と同様な効果を得ることができる。
なお、このカラープリンタ2000において、光走査装置を1色毎に設けても良いし、2色毎に設けても良い。
以上説明したように、本発明の光走査装置によれば、高コスト化を招くことなく、高精度の光走査を行うのに適している。また、本発明の画像形成装置によれば、高コスト化を招くことなく、高品質の画像を形成するのに適している。
本発明の一実施形態に係るレーザプリンタの概略構成を説明するための図である。 図1における光走査装置の概略構成を示す図である。 図2における光源を説明するための図である。 図2におけるカップリング光学系を説明するための図(その1)である。 図2におけるカップリング光学系を説明するための図(その2)である。 図2におけるカップリング光学系を説明するための図(その3)である。 図7(A)及び図7(B)は、それぞれ第2のレンズからの迷光の光路を説明するための図である。 保持部材を説明するための図である。 カップリング光学系の調整方法を説明するための図(その1)である。 カップリング光学系の調整方法を説明するための図(その2)である。 図2における偏向器側走査レンズの形状を説明するための図(その1)である。 図2における像面側走査レンズの形状を説明するための図(その1)である。 図2における偏向器側走査レンズの形状を説明するための図(その2)である。 図2における像面側走査レンズの形状を説明するための図(その2)である。 図2における偏向器側走査レンズの形状を説明するための図(その3)である。 図2における像面側走査レンズの形状を説明するための図(その3)である。 主走査方向に関するスポット径とデフォーカス量との関係を説明するための図である。 副走査方向に関するスポット径とデフォーカス量との関係を説明するための図である。 主走査方向に関するビームウエスト位置の温度依存性を説明するための図である。 副走査方向に関するビームウエスト位置の温度依存性を説明するための図である。 図21(A)及び図21(B)は、それぞれカップリング光学系の調整方法の変形例を説明するための図である。 ポリゴンミラーへの斜入射を説明するための図である。 図22に対応する偏向器側走査レンズの形状の一例を説明するための図である。 図22に対応する像面側走査レンズの形状の一例を説明するための図である。 カラープリンタの概略構成を示す図である。
符号の説明
11a…偏向器側走査レンズ(第2の光学系の一部)、11b…像面側走査レンズ(第2の光学系の一部)、13…ポリゴンミラー(第2の光学系の一部)、14…光源、15…カップリング光学系(第1の光学系)、15a…第1のレンズ(第1レンズ)、15b…第2のレンズ(第2レンズ)、17…シリンドリカルレンズ(第2の光学系の一部)、25…保持部材、100…面発光レーザアレイ、1000…レーザプリンタ(画像形成装置)、1010…光走査装置、1030…感光体ドラム(像担持体)、2000…カラープリンタ(画像形成装置)、2010…光走査装置、K1,C1,M1,Y1…感光体ドラム(像担持体)。

Claims (11)

  1. 光束により被走査面を主走査方向に走査する光走査装置であって、
    光源と;
    正のパワーを有するガラス製の第1レンズと負のパワーを有する樹脂製の第2レンズとを含み、前記光源からの光束をカップリングする第1の光学系と;
    前記第1の光学系からの光束を前記被走査面上に集光するとともに、前記被走査面上の光スポットを前記主走査方向に移動させる第2の光学系と;を備え、
    前記第1レンズは、入射面及び射出面の一方が球面、他方が球面又は平面であり、
    前記第2レンズは、入射面及び射出面の少なくとも一方において、前記主走査方向に対応する第1の方向及び前記主走査方向に直交する副走査方向に対応する第2の方向のいずれかに関して、断面形状が非円弧形状であることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記第1レンズのパワーは、前記第2レンズのパワーの絶対値よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記第2レンズは、前記第1の方向及び前記第2の方向のうち、有効領域の幅が広いほうの方向に関して、断面形状が前記非円弧形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 前記第2レンズは、前記第1の方向及び前記第2の方向のうち、有効領域の幅が狭いほうの方向に関して、断面形状が円弧形状であることを特徴とする請求項3に記載の光走査装置。
  5. 前記第2レンズにおける入射面及び射出面では、光軸近傍における曲率半径が、前記第1の方向及び前記第2の方向のいずれに関しても略等しいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光走査装置。
  6. 前記第1の光学系は、前記光源からの光束を略平行光とし、
    前記第1レンズは、入射面が平面、射出面が球面であり、
    前記第2レンズは、入射面が平面、射出面が非球面であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光走査装置。
  7. 前記光源は2次元的に配列された複数の発光部を有し、
    前記第1レンズ及び前記第2レンズの少なくとも一方は、両レンズの合成焦点距離が所望の焦点距離となるように、前記光源からの光束の射出方向に平行な方向に関して、位置調整されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の光走査装置。
  8. 前記光源は、基板上に前記複数の発光部が形成された面発光レーザアレイを有することを特徴とする請求項7に記載の光走査装置。
  9. 前記光源と前記第1の光学系とを所定の位置関係で保持する保持部材を、更に備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の光走査装置。
  10. 少なくとも1つの像担持体と;
    前記少なくとも1つの像担持体に対して画像情報が含まれる光束を走査する少なくとも1つの請求項1〜9のいずれか一項に記載の光走査装置と;を備える画像形成装置。
  11. 前記画像情報は、多色の画像情報であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
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