JP2013160819A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被走査面の走査精度の低下を抑制できる光走査装置を提供する。
【解決手段】 光走査装置1010は、複数の光束を射出する光源14と、該光源14からの複数の光束の光路上に配置され、該複数の光束を副走査対応方向に整形する開口部16aが設けられた開口板16を含む少なくとも1つの光学部材を有する偏向器前光学系と、該偏向器前光学系を介した複数の光束を偏向するポリゴンミラー13と、副走査対応方向にパワーを有する走査レンズ11を有し、ポリゴンミラー13で偏向された複数の光束を感光体ドラム1030の表面に導く走査光学系とを備えている。偏向器前光学系の少なくとも1つの光学部材は、回折面を含むシリンドリカルレンズを有し、開口部16aの副走査対応方向に関する共役点は、走査光学系の副走査対応方向に関するパワーが最も大きい光学部材である走査レンズ11とポリゴンミラー13との間にある。
【選択図】図5

Description

本発明は、光走査装置及び画像形成装置に係り、更に詳しくは、光束により被走査面を走査する光走査装置、及び該光走査装置を備える画像形成装置に関する。
従来、光源から射出された複数の光束を、回折面を有する光学素子を含む偏向器前光学系により偏向器に導き、該偏向器で偏向された複数の光束を走査光学系により被走査面に導く光走査装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に開示されている光走査装置では、温度変化に起因する被走査面上における複数の光束の副走査方向に関するピッチが変動し、被走査面の走査精度が低下するおそれがあった。
本発明は、複数の光束により被走査面を主走査方向に走査する光走査装置であって、複数の光束を射出する光源と、前記光源からの前記複数の光束の光路上に配置され、該複数の光束を少なくとも副走査方向に対応する方向に整形する開口部が設けられた開口部材を含む少なくとも1つの光学部材を有する偏向器前光学系と、前記偏向器前光学系を介した前記複数の光束を偏向する偏向器と、前記副走査方向に対応する方向にパワーを有する少なくとも1つの光学部材を有し、前記偏向器で偏向された前記複数の光束を前記被走査面に導く走査光学系とを備え、前記偏向器前光学系及び前記走査光学系の少なくとも一方の前記少なくとも1つの光学部材には、回折面を有する光学素子が含まれており、前記開口部の前記副走査方向に対応する方向に関する共役点は、前記走査光学系の前記副走査方向に対応する方向に関するパワーが最も大きい光学部材上又は該光学部材と前記偏向器との間にある光走査装置である。
本発明によれば、被走査面の走査精度の低下を抑制できる。
本発明の第1実施形態に係るレーザプリンタの概略構成を説明するための図である。 図1における光走査装置の概略構成を示す図である。 図2における光源を説明するための図である。 図4(A)〜図4(D)は、図2における−X側のシリンドリカルレンズの射出端のXZ断面形状の具体例を示す図(その1〜その4)である。 図5(A)及び図5(B)は、それぞれ比較例1及び実施例1における光源からのビーム1及びビーム2の副走査対向方向に関する光路を模式的に示す図である。 図6(A)及び図6(B)は、それぞれ比較例1及び実施例1における副走査ビームピッチ変動量及び副走査像面湾曲変動量を示すグラフである。 図7(A)〜図7(C)は、それぞれ比較例1、実施例1及び実施例1の変形例における副走査ビームピッチ変動を説明するための図である。 回折パワーをパラメータとしたときの比較例1及び実施例1における副走査像面湾曲変動量と副走査ビームピッチ変動量との関係を示すグラフである。 比較例1及び実施例1における回折パワーの設定範囲を示す図である。 第2実施形態の光走査装置の概略構成を示す図である。 図11(A)及び図11(B)は、それぞれ比較例2及び実施例2における光源からのビーム1及びビーム2の副走査対向方向に関する光路を模式的に示す図である。 図12(A)及び図12(B)は、それぞれ比較例2及び実施例2における副走査ビームピッチ変動量及び副走査像面湾曲変動量を示すグラフである。 回折パワーをパラメータとしたときの比較例2及び実施例2における副走査像面湾曲変動量と副走査ビームピッチ変動量との関係を示すグラフである。 図14(A)及び図14(B)は、それぞれ比較例3及び実施例3における光源からのビーム1及びビーム2の副走査対向方向に関する光路を示す図である。 図15(A)及び図15(B)は、それぞれ比較例3及び実施例3における副走査ビームピッチ変動量及び副走査像面湾曲変動量を示すグラフである。 回折パワーをパラメータとしたときの比較例3及び実施例3における副走査像面湾曲変動量と副走査ビームピッチ変動量との関係を示すグラフである。 比較例2及び実施例4の回折パワーの設定範囲を示す図である。 カラープリンタの概略構成を示す図である。
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図9に基づいて説明する。図1には、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置としてのレーザプリンタ1000の概略構成が示されている。
このレーザプリンタ1000は、光走査装置1010、感光体ドラム1030、帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034、クリーニングユニット1035、トナーカートリッジ1036、給紙コロ1037、給紙トレイ1038、レジストローラ対1039、定着ローラ1041、排紙ローラ1042、排紙トレイ1043、通信制御装置1050、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置1060などを備えている。なお、これらは、プリンタ筐体1044の中の所定位置に収容されている。
通信制御装置1050は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
感光体ドラム1030は、円柱状の部材であり、その表面には感光層が形成されている。すなわち、感光体ドラム1030の表面が被走査面である。そして、感光体ドラム1030は、図1における矢印方向に回転するようになっている。
帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034及びクリーニングユニット1035は、それぞれ感光体ドラム1030の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム1030の回転方向に沿って、帯電チャージャ1031→現像ローラ1032→転写チャージャ1033→除電ユニット1034→クリーニングユニット1035の順に配置されている。
帯電チャージャ1031は、感光体ドラム1030の表面を均一に帯電させる。
光走査装置1010は、帯電チャージャ1031で帯電された感光体ドラム1030の表面に、上位装置からの画像情報に基づいて変調された光束を照射する。これにより、画像情報に対応した潜像が感光体ドラム1030の表面に形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラム1030の回転に伴って現像ローラ1032の方向に移動する。なお、この光走査装置1010の構成については後述する。
トナーカートリッジ1036にはトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ1032に供給される。
現像ローラ1032は、感光体ドラム1030の表面に形成された潜像にトナーカートリッジ1036から供給されたトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着した潜像(以下では、便宜上「トナー像」ともいう)は、感光体ドラム1030の回転に伴って転写チャージャ1033の方向に移動する。
給紙トレイ1038には記録紙1040が格納されている。この給紙トレイ1038の近傍には給紙コロ1037が配置されており、該給紙コロ1037は、記録紙1040を給紙トレイ1038から1枚ずつ取り出し、レジストローラ対1039に搬送する。該レジストローラ対1039は、給紙コロ1037によって取り出された記録紙1040を一旦保持するとともに、該記録紙1040を感光体ドラム1030の回転に合わせて感光体ドラム1030と転写チャージャ1033との間隙に向けて送り出す。
転写チャージャ1033には、感光体ドラム1030の表面上のトナーを電気的に記録紙1040に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム1030の表面のトナー像が記録紙1040に転写される。ここで転写された記録紙1040は、定着ローラ1041に送られる。
この定着ローラ1041では、熱と圧力とが記録紙1040に加えられ、これによってトナーが記録紙1040上に定着される。ここで定着された記録紙1040は、排紙ローラ1042を介して排紙トレイ1043に送られ、排紙トレイ1043上に順次スタックされる。
除電ユニット1034は、感光体ドラム1030の表面を除電する。
クリーニングユニット1035は、感光体ドラム1030の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラム1030の表面は、再度帯電チャージャ1031に対向する位置に戻る。
次に、前記光走査装置1010の構成について説明する。
この光走査装置1010は、一例として図2に示されるように、光源14、カップリングレンズ12、開口板16、シリンドリカル光学系17、反射ミラー18、ポリゴンミラー13、該ポリゴンミラー13を回転させる不図示のポリゴンモータ、走査レンズ11、走査制御装置(図示省略)及び上記構成部品を収容するほぼ直方体状のハウジング(図示省略)などを備えている。なお、本明細書では、XYZ3次元直交座標系において、感光体ドラム1030の長手方向に沿った方向をY軸方向、走査レンズ11の光軸に沿った方向をX軸方向として説明する。
なお、以下では、便宜上、主走査方向に対応する方向を「主走査対応方向」と略述し、副走査方向に対応する方向を「副走査対応方向」と略述する。
光源14は、一例として図3に示されるように、同一基板上に2次元的に配列された40個の発光部(ch1〜ch40)を有している。各発光部は、一例として発振波長が780nmの垂直共振器型の面発光レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:VCSEL)である。すなわち、光源14は面発光レーザアレイ100を有している。ここでは、各発光部は、いずれもX軸方向に光束を射出するものとする。なお、面発光レーザは、発振波長の温度変動が小さく、原理的に波長の不連続な変化(いわゆる波長飛び)が発生しないという特徴を有している。
各発光部から射出される光束の発散角は、半値全幅(FWHM)が主走査対応方向及び副走査対応方向共に6.8±1度である。そして、各発光部のニアフィールドパターン形状は、直径4μmの円形である。なお、面発光レーザアレイ100は、パッケージ化されており、面発光レーザアレイ100の前方には、厚さ0.3mmのカバーガラスが設けられている。
図2に戻り、カップリングレンズ12は、光源14からの複数の光束を略平行光束とする。
開口板16は、一例として、主走査対応方向(ここでは、Y軸方向)の前幅が5.8mm、副走査対応方向(ここでは、Z軸方向)の前幅が1.28mmの矩形形状あるいは楕円形状の開口部16a(アパーチャ)を有し、カップリングレンズ12を介した複数の光束を整形して、該複数の光束のビーム径を定める。すなわち、開口部16aは、カップリングレンズ12を介した複数の光束を主走査対応方向及び副走査対向方向に整形する。
開口部16aを通過した複数の光束は、シリンドリカル光学系17に入射する。
シリンドリカル光学系17は、2枚のシリンドリカルレンズ17a、17bを有し、開口部16aを通過した複数の光束を、反射ミラー18を介してポリゴンミラー13の偏向反射面近傍に副走査対応方向(ここでは、Z軸方向)に関して結像する。
シリンドリカルレンズ17aは、開口部16aを通過した複数の光束の光路上に配置されている。シリンドリカルレンズ17bは、シリンドリカルレンズ17aを介した複数の光束の光路上に配置されている。
シリンドリカルレンズ17aは、一例として、樹脂製であり、射出端に、少なくとも副走査対応方向に回折パワーを有する回折面を有している。このため、温度変化に起因する副走査対応方向に関する像面湾曲変動(以下、副走査像面湾曲変動とも称する)が低減され、この結果、副走査対応方向に関するビームウエスト位置(以下、副走査ビームウエスト位置とも称する)のずれが抑制される。なお、「副走査ビームウエスト位置」は、光束(ビーム)の断面の副走査対応方向に関する長さが最小になる位置である。
図4(A)〜図4(D)には、シリンドリカルレンズ17aの射出端のXZ断面形状(副走査断面形状)の具体例(その1〜その4)が示されている。図4(A)では、射出端は、副走査対応方向に関して負の屈折パワー及び正の回折パワーを有する形状とされている。図4(B)では、射出端は、副走査対応方向に関して正の屈折パワー及び負の回折パワーを有する形状とされている。図4(C)では、射出端は、副走査対応方向に関して正の回折パワーのみを有する形状とされている。図4(D)では、射出端は、副走査対向方向に関して負の回折パワーのみを有する形状とされている。このように、シリンドリカルレンズ17aは、射出端が、少なくとも副走査対応方向に回折パワーを有する形状とされている。
なお、シリンドリカルレンズ17aは、例えば、XZ断面形状のみが図4(A)〜図4(D)に示される形状であっても良い。すなわち、射出端に、Y軸方向(主走査対向方向)に延びる互いに平行な複数の溝又は段部が形成されていても良い。この場合、射出端は、副走査対応方向にのみ回折パワーを有する。
また、シリンドリカルレンズ17aは、例えば、XZ断面形状に加えてXY断面形状(主走査断面形状)も図4(A)〜図4(D)に示される形状と同一の形状であっても良い。すなわち、射出面に同心の複数の円形若しくは楕円形の溝又は段部が形成されていても良い。この場合、射出端は、副走査対応方向及び主走査対向方向の双方に回折パワーを有する。この結果、温度変化に起因する主走査対応方向に関する像面湾曲変動を抑制することも可能となる。
なお、シリンドリカルレンズ17aの射出端の形状としては、少なくとも副走査対向方向に回折パワーを有する形状であれば、図4(A)〜図4(D)に示される形状以外の形状であっても良い。
また、シリンドリカルレンズ17aの射出端に代えて又は加えて、シリンドリカルレンズ17aの入射端を、少なくとも副走査対応方向に回折パワーを有する形状としても良い。
シリンドリカルレンズ17bは、副走査対応方向に屈折パワーを有し、特に、光走査装置1010の初期特性を調整により確保するために必要となる。すなわち、出荷段階において、2つのシリンドリカルレンズ17a、17bを光軸方向(X軸方向)に移動させることにより、被走査面上(各感光体ドラム1030の表面上)における副走査ビームウエスト位置及び副走査ビームピッチを所望の位置及び大きさに調整することができる。なお、「副走査ビームピッチ」とは、被走査面上における複数の光束(複数の光スポット)の副走査方向に関するピッチ(間隔)を意味する。
2枚のシリンドリカルレンズ17a、17bは、位置調整後に、組み立て用の治具を用いて互いに固定されてもよいし、レンズの保持・移動機構により光軸方向(X軸方向)に相対移動可能としても良い。このような複数のシリンドリカルレンズを組み合わせる構成は、複数の発光部が2次元配列されたマルチビーム光源が射出方向に平行な軸周りに回転可能に構成されていない場合でも被走査面上の副走査ビームピッチを調整できる点で有用である。
本実施形態では、後述するように走査光学系の副走査対応方向に関する横倍率(以下、副走査横倍率とも称する)が4倍に設定されているため、光走査装置1010の光学系全体の誤差を吸収(補正)するためにシリンドリカルレンズ1枚だけで副走査ビームピッチ調整を行うと、副走査ビームウエスト位置の移動量(ずれ量)が大きくなり、ビームスポット径が増大してしまう。このため、上述のように2枚のシリンドリカルレンズを用いてズーム調整を行うこととしている。
光源14とポリゴンミラー13との間の複数の光束の光路上に配置される光学系は、偏向器前光学系とも呼ばれている。本実施形態では、偏向器前光学系は、カップリングレンズ12と開口板16とシリンドリカル光学系17と反射ミラー18とから構成されている。
ポリゴンミラー13は、一例として内接円の半径が8mmの4面鏡を有し、各鏡がそれぞれ偏向反射面となる。このポリゴンミラー13は、副走査対応方向(ここでは、Z軸方向)に平行な軸の周りに等速回転し、シリンドリカル光学系17からの複数の光束、すなわちシリンドリカルレンズ17bから射出された複数の光束を偏向する。なお、各偏向反射面の有効範囲は7.8×2.0mmである。なお、ポリゴンミラー13の構成は、適宜変更可能である。
走査レンズ11は、ポリゴンミラー13で偏向された複数の光束の光路上に配置されている。走査レンズ11は、副走査対応方向に正の屈折パワーを有している。
そして、走査レンズ11を介した複数の光束が感光体ドラム1030の表面に照射される。この結果、感光体ドラム1030の表面に、複数の光スポットが、感光体ドラム1030の回転方向に沿って所定間隔で形成される。これらの複数の光スポットは、ポリゴンミラー13の回転に伴って感光体ドラム1030の長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム1030上を走査する。このときの各光スポットの移動方向が「主走査方向」であり、複数の光スポットが並んでいる方向が「副走査方向」である。そして、隣り合う2つの光スポットの間隔が「副走査ビームピッチ」である。
走査レンズ11の入射面R1、射出面R2は、一例として、以下の式1、式2及び表1で表される形状を有している。ここで、XはX軸方向の座標、YはY軸方向の座標を示す。また、入射面R1、射出面R2の中央をY=0とする。Cm0はY=0における主走査対応方向の曲率を示し、曲率半径Rの逆数である。a00,a01,a02,・・・は主走査対応方向の非球面係数である。また、Cs(Y)はYに関する副走査対応方向の曲率、Rs0は副走査対応方向の光軸上の曲率半径、b00,b01,b02,・・・は副走査対応方向の非球面係数である。なお、光軸は、Y=0で副走査対応方向における中央の点を通る軸をいう。
Figure 2013160819
Figure 2013160819
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ポリゴンミラー13と感光体ドラム1030との間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。ここでは、走査光学系は、一例として走査レンズ11により構成されている。
本実施形態では、走査光学系、すなわち走査レンズ11の副走査対応方向に関する横倍率は、一例として4倍に設定されている。このように、走査光学系を副走査対向方向に関して拡大系とすることで、走査レンズ11の薄型化、ひいては装置の小型化が図られている。
ところで、図5(A)及び図5(B)には、それぞれ比較例1及び本実施形態の実施例1におけるビーム1(LB1)及びビーム2(LB2)の副走査対応方向に関する光路が示されている。LB1及びLB2は、それぞれ光源14の発光部ch1及びch40(図3参照)から射出された光束(ビーム)である。なお、図5(A)及び図5(B)では、カップリングレンズ及び反射ミラーの図示が省略されている。比較例1は、次の点を除いて、本実施形態と同様の構成を有している。
副走査対応方向に関するアパーチャ(開口部16a)の共役点は、比較例1では走査レンズと被走査面(感光体ドラムの表面)との間にあり、実施例1ではポリゴンミラー13と走査レンズ11との間にある。なお、アパーチャ(開口部16a)からシリンドリカル光学系(シリンドリカルレンズ17a)までの距離は、比較例1では60mm、実施例1では120mmに設定されている。
ここで、アパーチャ(開口部16a)の共役点とは、アパーチャを物点とした場合に、該物点からの光束が結像する位置を意味する。換言すると、この共役点は、アパーチャの中心を通るX軸に平行な軸上におけるアパーチャの位置(X座標)で交差して進行したビームが、その軸上で再び交差する点を意味する。
図6(A)及び図6(B)には、環境温度が設計温度より25度上昇したときの比較例1及び実施例1における副走査ビームピッチ変動量及び副走査像面湾曲変動量がグラフにて示されている。
副走査像面湾曲変動量については、−X側のシリンドリカルレンズ17aによる回折効果によって、比較例1及び実施例1において、共に3mm以下と十分に低減されており、被走査面上におけるビームスポット径の変化は小さい。
一方、副走査ビームピッチ変動量については、両者に差があり、実施例1では比較例1に対して変動量が格段に低減され、1%未満となっている。なお、副走査ビームピッチ変動量が1%程度であることは、2ビーム又は4ビームを用いる光学系では、ほとんど問題にならないが、より多ビームを用いる光学系では、一走査あたりのビーム間の間隔が広がり、視認され易くなるため、大きな問題となる。このため、ビーム数が多いほど、副走査ビームピッチ変動を抑制することについて、光学系の設計に対する要求が厳しくなる。
このように副走査ビームピッチ変動を抑制できる理由を、以下に説明する。図7(A)〜図7(C)には、複数ビームのうちの一のビームの副走査対応方向に関する光路が模式的に示されている。なお、図7(A)〜図7(C)では、便宜上、カップリングレンズ及び反射ミラーの図示が省略されている。
図7(A)〜図7(C)において、実線矢印は、設計温度における一のビームの主光線を示している。この主光線は、偏向器前光学系の光軸(横軸)に対して副走査対応方向に離れた位置から射出され、カップリングレンズを介してアパーチャ(開口部16a)の中心を通り、シリンドリカル光学系、反射ミラー及び走査レンズを介して被走査面(感光体ドラムの表面)に至る。
一方、図7(A)〜図7(C)において、破線矢印は、環境温度が設計温度から変化したときの一のビームの主光線を示している。ここで、主光線は、温度変化に起因する各シリンドリカルレンズ及び走査レンズの光学特性の変化により、シリンドリカル光学系を通過する際、及び走査レンズ(走査光学系)を通過する際に、その進行方向が変化する。そこで、温度変化による主光線のシリンドリカル光学系を通過する際の進行方向の角度変化量をΔθ1、温度変化による主光線の走査レンズを通過する際の進行方向の角度変化量をΔθ2とする。
図7(A)は、比較例1に対応しており、該比較例1では、アパーチャの共役点は、走査レンズと被走査面との間にある。このとき、主光線は、シリンドリカル光学系及び走査レンズの双方に対して副走査対応方向(Z軸方向)に関する同じ側(光軸の+Z側)を通る。この場合、Δθ1とΔθ2が同符号となり、結果として、被走査面上での各光スポットの副走査対応方向に関する位置ずれ量が大きくなり、ひいては副走査ビームピッチ変動量が大きくなる。
一方、図7(B)は、実施例1に対応しており、該実施例1では、開口部16aの共役点は、ポリゴンミラー13と走査レンズ11との間にある。このとき、主光線は、シリンドリカル光学系及び走査レンズ11に対して副走査対応方向(Z軸方向)に関する異なる側(光軸の+Z側及び−Z側)を通る。この場合、Δθ1とΔθ2が異符号となり、互いに相殺され、結果として、副走査ビームピッチ変動量が格段に小さくなる。
また、図7(C)は、実施例1の変形例に対応しており、該変形例では、開口部16aの共役点は、走査レンズ11の光軸方向(X軸方向)に関する位置に略一致している。すなわち、開口部16aの共役点は、走査レンズ11上にある。このとき、Δθ2≒0となり、走査レンズ11による副走査ビームピッチ変動への寄与が低減され、結果として、副走査ビームピッチ変動量が小さくなる。
以上を勘案すると、副走査ビームピッチ変動を抑制するためには、開口部16aの共役点は、副走査対応方向に関して最も大きいパワーを有する光学素子である走査レンズ上又は該走査レンズとポリゴンミラーとの間の光路上にあることが望ましい。
図8には、環境温度が設計温度から25度上昇したときの比較例1及び実施例1それぞれにおける副走査像面湾曲変動量(横軸)と副走査ビームピッチ変動量(縦軸)との関係がグラフにて示されている。比較例1における副走査像面湾曲変動量及び副走査ビームピッチ変動量を−X側のシリンドリカルレンズの回折パワーをパラメータとしてプロットしたものが図8の直線(a)である。実施例1における副走査像面湾曲変動量及び副走査ビームピッチ変動量を−X側のシリンドリカルレンズの回折パワーをパラメータとしてプロットしたものが図8の直線(b)である。すなわち、直線(a)及び直線(b)上の各点は、それぞれ比較例1及び実施例1において−X側のシリンドリカルレンズの回折パワーを変化させた際の回折パワーの値に応じた副走査像面湾曲変動量及び副走査ビームピッチ変動量を示している。このように、温度変化に起因する副走査像面湾曲変動及び副走査ビームピッチ変動は、互いに相関しており略線形に推移することが分かる。
なお、副走査ビームピッチ変動量は、設計値(変動前の値)に対する変動後の値の比で表されており、例えば被走査面上での変動前のピッチが200μmで、変動後のピッチが202μmであれば、変動量は、+1%となる。
実施例1では、開口部16aからシリンドリカル光学系(シリンドリカルレンズ17a)までの光路長は120mmと比較的長く設定されているが、副走査像面湾曲変動量及び副走査ビームピッチ変動量の双方をゼロに近づけるためには、さらに光路長を長くする必要があるため、これら双方を略ゼロにすることは現実的ではない。
比較例1(従来例)では、副走査ビームピッチ変動の抑制が考慮されておらず、副走査像面湾曲変動の抑制のみが考慮されていた。ちなみに像面湾曲変動量をゼロとした場合には、副走査ビームピッチ変動量は1%を超えていた(図8参照)。
一方、実施例1では、回折パワーの値を所定範囲内に設定することで、副走査像面湾曲変動量及び副走査ビームピッチ変動量を、副走査像面湾曲変動量が−3mm〜+3mm、かつ副走査ビームピッチ変動量が−1%〜+1%の範囲内(許容範囲内)である破線の矩形枠内に留めることが可能であり(図8参照)、副走査像面湾曲変動及び副走査ビームピッチ変動の双方を十分に抑制しつつ光走査を行えることが分かる。なお、図8より、比較例1では、回折パワーの値を変化させても、副走査像面湾曲変動量及び副走査ビームピッチ変動量を、上記矩形枠内に留めることができないことが分かる。
図9には、実施例1及び比較例1それぞれにおける回折パワー(横軸)に対する副走査像面湾曲変動量及び副走査ビームピッチ変動量(縦軸)がグラフにて示されている。
図9から分かるように、比較例1(従来例)では、回折パワーが、副走査像面湾曲変動のみを補正するための範囲、すなわち副走査像面湾曲変動量が略ゼロになる範囲に設定されているため、副走査像面湾曲変動は十分に抑制できているものの、副走査ビームピッチ変動量が1.5%程度となっており、多ビームを用いる光学系では大きな問題となる。
一方、実施例1では、回折パワーが、副走査像面湾曲変動を必要以上に抑えることなく、副走査ビームピッチ変動を抑制する範囲に設定されているため、副走査ビームピッチ変動を十分に抑制することができている。図9より、回折パワーの設定に関して、実施例1は、比較例1に比べて、設定値が小さく、かつ設定範囲が広いことが分かる。但し、回折パワーを副走査ビームピッチ変動量が略ゼロになる範囲に設定すると、副走査像面湾曲変動量が大きくなり過ぎるため、これらのバランスをとる必要がある。
ここで、副走査像面湾曲変動率W、副走査ビームピッチ変動率Pを、以下のように定義する。
W=ABS{(回折パワーを有する光学系での像面湾曲変動量)/(回折パワーを有しない光学系での像面湾曲変動量)}
P=ABS{(回折パワーを有する光学系での副走査ビームピッチ変動量)/(回折パワーを有しない光学系での副走査ビームピッチ変動量)}
但し、ABS{ }は、{ }内の値の絶対値を示す。また、「回折パワーを有する光学系」とは、回折パワーを有する光学系を意味し、「回折パワーを有しない光学系」とは、屈折パワーのみを有する光学系を意味する。
この場合、W>Pとなるように回折パワーを設定することが望ましい。
また、偏向器前光学系の焦点距離変化量Δf1と走査光学系の焦点距離変化量Δf2とが異符合となるように、偏向器前光学系及び走査光学系を設計することで(手法1)、副走査ビームウエスト位置変動を相殺することができ、ひいては被走査面上での光スポット径の変動(増大)を抑制することができる。
また、ビーム(光束)に焦点深度内のある程度の深度を設定することで(手法2)、副走査ビームウエスト位置を調整でき、ひいてはビームスポット径の増大を抑制することができる。
そこで、これらの手法1及び2の少なくとも1つを採用するとともに、副走査像面湾曲変動の抑制よりも副走査ビームピッチ変動の抑制を重視することにより、ビームスポット径の増大による記録画像の劣化を極力抑制することができるとともに、副走査ビームピッチ変動による記録画像の濃度ムラを極力抑制することができる。
以上説明した第1実施形態に係る光走査装置1010は、複数の光束を射出する光源14と、光源14からの複数の光束の光路上に配置され、該複数の光束を少なくとも副走査方向に対応する方向に整形する開口部16aが設けられた開口板16を含む複数の光学部材を有する偏向器前光学系と、該偏向器前光学系を介した複数の光束を偏向するポリゴンミラー13と、副走査方向に対応する方向にパワーを有する光学部材である走査レンズ11を有し、ポリゴンミラー13で偏向された複数の光束を感光体ドラム1030の表面に導く走査光学系とを備えている。
そして、偏向器前光学系の複数の光学部材には、回折面を有するシリンドリカルレンズ17aが含まれており、副走査方向に対応する方向に関する開口部16aの共役点は、走査光学系の副走査方向に対応する方向に関するパワーが最も大きい光学部材である走査レンズ11上又は該走査レンズ11とポリゴンミラー13との間にある。
この場合、温度変化による副走査ビームピッチ変動及び副走査像面湾曲変動(副走査ビームウエスト位置変動)を十分に抑制することができ、この結果、被走査面の走査精度の低下を抑制することができる。
具体的には、偏向器前光学系の焦点距離変化量Δf1と走査光学系の焦点距離変化量Δf2とを異符合とすることで、被走査面上での副走査ビームウエスト位置変動が相殺され、結果として、被走査面上での光スポット径の変動が抑制される。そして、開口部16aの中心を通る光束の偏向器前光学系を通過する際の進行方向の角度変化量Δθ1と開口部16aの中心を通った光束の走査光学系を通過する際の進行方向の角度変化量Δθ2とを異符合とすることで、被走査面上での各光スポットの副走査方向に関する位置変動が相殺され、結果として、副走査ビームピッチ変動が抑制される。
ところで、装置の小型化を図るために走査光学系を副走査対応方向に関して拡大系とする場合、等倍系又は縮小系とする場合に比べて、副走査ビームピッチ変動が顕著になり、この結果、画像品質の低下が懸念される。本実施形態では、走査光学系(走査レンズ11)の副走査対応方向に関する横倍率を4倍としている(走査光学系を拡大系としている)が、上述の如く副走査ビームピッチ変動が抑制されるため、装置の小型化を図るとともに画像品質の低下を抑制することができる。
また、偏向器前光学系は、シリンドリカルレンズ17aに加えて、該シリンドリカルレンズ17aの+X側に隣接して配置された少なくとも副走査対応方向にパワーを有するシリンドリカルレンズ17bを有している。この場合、2枚のシリンドリカルレンズ17a、17bを用いて、副走査ビームウエスト位置と副走査ビームピッチ(光学系全系の倍率)を調整するズーム調整を行うことで、例えば組み付け誤差、製造誤差等による初期的なばらつきを解消することができる。
また、光源14は、2次元配列された多数(40個)の面発光レーザを有している。面発光レーザを用いて数十の多ビーム化により高精細化を図る場合、被走査面上でのビームピッチが増大するため誤差が生じ易く、画像品質が低下し易い。本実施形態によれば、画像品質の低下を抑制しつつ、高精細化を図ることができる。
また、本実施形態に係るレーザプリンタ1000によると、被走査面を精度良く走査することができる光走査装置1010を備えているため、結果として、高品質の画像を形成することが可能となる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態では、上記第1実施形態と同様の構成を有する部材等には、同一の符号を付して、その説明を省略し、主に上記第1実施形態と異なる点について説明する。
第2実施形態では、図10に示されるように、上記第1実施形態におけるカップリングレンズ12に代えて、カップリング光学系15が設けられている。カップリング光学系15は、2枚のカップリングレンズ15a、15bを有しており、光源14からの複数の光束を略平行光束とする。
カップリングレンズ15aは、光源14からの複数の光束の光路上に配置されている。カップリングレンズ15bは、カップリングレンズ15aを介した複数の光束の光路上に配置されている。カップリングレンズ15bを介した複数の光束は、開口板16に入射する。
カップリングレンズ15aは、一例として、ガラス製であり、正のパワーを有する。カップリングレンズ15bは、一例として、樹脂製であり、負のパワーを有する。この場合、2枚のカップリングレンズ15a、15bにより、温度変化に起因する主走査対応方向に関する像面湾曲を補正することができる。
また、第2実施形態では、シリンドリカル光学系は、シリンドリカルレンズ17aのみを有している。
また、第2実施形態では、走査光学系は、走査レンズ11に代えて、X軸方向に並べて配置された2枚の走査レンズ11a、11bを有している。以下、便宜上、走査レンズ11aを第1走査レンズ11aとも称し、走査レンズ11bを第2走査レンズ11bとも称する。
第1走査レンズ11aは、ポリゴンミラー13で偏向された複数の光束の光路上に配置されている。第2走査レンズ11bは、第1走査レンズ11aを介した複数の光束の光路上に配置されている。
ここでは、一例として、第1走査レンズ11aは、副走査対向方向に正の屈折パワーを有しており、第2走査レンズ11bは、副走査対向方向に負の屈折パワーを有している。そして、第2走査レンズ11bの屈折パワーの絶対値は、第1走査レンズ11aの屈折パワーよりも小さく設定されている。この場合、温度変化に起因する第1及び第2走査レンズ11a、11bの光学特性の変化による焦点距離変動を相殺することができる。
第2走査レンズ11bを介した複数の光束は、感光体ドラム1030の表面に照射され、該表面に、複数の光スポットが、感光体ドラム1030の回転方向に沿って所定間隔で形成される。これらの複数の光スポットは、ポリゴンミラー13の回転に伴って感光体ドラム1030の長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム1030上を走査する。
第1及び第2走査レンズ11a、11bそれぞれの入射面R1、射出面R2は、一例として、上記の式1及び式2、並びに下記の表2で表される形状を有している。
Figure 2013160819
第2実施形態(実施例2)では、走査光学系の副走査対応方向に関する横倍率は、2倍に設定されており、第1実施形態(実施例1)に比べると小さい。そのため、初期調整時において副走査ビームピッチを調整するためにシリンドリカルレンズ17aを光軸方向に移動させても、ビームウエスト位置の移動量(ずれ量)は小さい。
比較例2及び実施例2における偏光器前光学系及び走査光学系を含む光学系の副走査対応方向に関するビーム1(LB1)とビーム2(LB2)の光路が、図11(A)及び図11(B)に示されている。比較例2では、副走査対応方向に関するアパーチャの共役点が第2走査レンズと被走査面との間にあり(図11(A)参照)、実施例2では、副走査対応方向に関する開口部16aの共役点が走査光学系の副走査対向方向に関するパワーが最も大きい光学部材である第1走査レンズ11aとポリゴンミラー13との間にある(図11(B)参照)。なお、開口部16aの副走査対向対応方向に関する共役点は、第1走査レンズ11a上にあっても良い。
アパーチャ(開口部16a)からシリンドリカルレンズ17aまでの距離は、図11(A)に示される比較例2では、60mmに設定されており、図11(B)に示される実施例2では、120mmに設定されている。
図12(A)及び図12(B)には、環境温度が設計温度から25℃上昇したときの比較例2及び実施例2それぞれにおける副走査ビームピッチ変動量及び副走査像面湾曲変動量が示されている。
副走査像面湾曲変動量については、シリンドリカルレンズによる回折効果によって、12(A)に示される比較例2及び図12(B)に示される実施例2では、共に3mm以下と十分に低減されており、被走査面上におけるビームスポット径の変動は小さくなっている。
一方、副走査ビームピッチ変動量については、両者では差があり、実施例2では、比較例2に比べて格段に低減され、1%未満となっている。
図13には、比較例2及び実施例2それぞれにおけるシリンドリカルレンズの回折パワーをパラメータとした副走査像面湾曲変動量及び副走査ビームピッチ変動量がグラフにて示されている。図13における破線の矩形枠は、副走査像面湾曲変動量が−3mm〜+3mmの範囲内であり、かつ副走査ビームピッチ変動量が−1%〜+1%の範囲内であることと、その範囲外であることとの境界を示している。副走査像面湾曲変動量及び副走査ビームピッチ変動量を、比較例2では、破線の矩形枠内に留めることができないのに対し、実施例2では、破線の矩形枠内に十分に留めることができることが分かる。
次に、本発明の第3実施形態(実施例3)を説明する。第3実施形態では、上記第2実施形態と同様の構成を有する部材等には、同一の符号を付して、その説明を省略し、主に上記第2実施形態と異なる点について説明する。
実施例3では、走査光学系は、副走査対応方向に関する横倍率の大きさが0.8倍に設定され、副走査対応方向に関して縮小系となっている。
第1及び第2走査レンズ11a、11bそれぞれの入射面R1、射出面R2は、上記式1及び式2、並びに下記の表3で表される形状を有している。
Figure 2013160819
実施例3では、副走査横倍率は0.8倍であり、実施例1に比べるとかなり小さい。このため、初期調整時に副走査ビームピッチを調整するためにシリンドリカルレンズ17aを光軸方向に移動させても、ビームウエスト位置の移動量(ずれ量)は格段に小さい。
比較例3及び実施例3における偏光器前光学系及び走査光学系を含む光学系のビーム1(LB1)及びビーム2(LB2)の副走査対応方向に関する光路が、それぞれ図14(A)及び図14(B)に示されている。副走査対応方向に関するアパーチャの共役点は、図14(A)に示される比較例3では、第2走査レンズと被走査面との間にあり、図14(B)に示される実施例3では、走査光学系の副走査対向方向に関するパワーが最も大きい光学部材である第1走査レンズ11aとポリゴンミラー13との間にある。なお、開口部16aの副走査対応方向に関する共役点は、第1走査レンズ11a上にあっても良い。
アパーチャ(開口部16a)からシリンドリカルレンズ17aまでの距離は、比較例3では60mm、実施例3では120mmに設定されている。
図15(A)及び図15(B)には、環境温度が設計温度より25℃上昇したときの、比較例3及び実施例3それぞれにおける副走査ビームピッチ変動量及び副走査像面湾曲変動量が示されている。比較例3では、図15(A)から分かるように、副走査像面湾曲変動量は0.4%程度と十分に抑えられているが、副走査ビームピッチ変動量が0.5%程度になっている。一方、実施例3では、図15(B)から分かるように、副走査像面湾曲変動量を比較例3よりも僅かに増加させることにより、トレードオフして副走査ビームピッチ変動量を0.3%にまで低減させている。
図16に示されるように、比較例3及び実施例3は、共に、副走査像面湾曲変動量が−3mm〜+3mm、かつ副走査ビームピッチ変動量が−1%〜+1%の範囲内であることを示す破線の矩形枠内に、副走査像面湾曲変動量及び副走査ビームピッチ変動量を留めることができている。しかしながら、回折パワーの大きさを変更することによって、副走査像面湾曲変動量及び副走査ビームピッチ変動量を共により小さくすることが可能なのは、実施例3の方であることが分かる。
次に、本発明の第4実施形態(実施例4)を説明する。第4実施形態では、主に上記第第2実施形態と異なる点について説明する。
第4実施形態では、上記第2実施形態と異なり、シリンドリカルレンズが副走査対応方向に回折パワーを有しておらず、その代わりに、第2走査レンズが少なくとも副走査対応方向に回折パワーを有している。すなわち、第2走査レンズの射出端又は入射端が少なくとも副走査対向方向に回折パワーを有する形状とされている。なお、第2走査レンズに加えて又は代えて第1走査レンズが少なくとも副走査対応方向に回折パワーを有していても良い。
実施例4における第2走査レンズは、一例として安価な樹脂製であり、主走査対応方向に関する断面の形状、レイアウトは実施例2と同じである。この場合、第2走査レンズは、温度変化に起因する光学特性の変化が大きくなるが、上述の如く副走査ビームピッチ変動及び副走査像面湾曲変動を抑制できるため、結果として、画像品質の低下の抑制しつつ低コスト化を図ることができる。
図17には、比較例2及び実施例4における、回折パワーに対する副走査像面湾曲変動量及び副走査ビームピッチ変動量がグラフにて示されている。図17に示される実施例4と図9に示される実施例1とでは、回折パワーに対する副走査ビームピッチ変動量及び副走査像面湾曲変動量の上下の関係が逆になっており、このため、回折パワーの設定値の大小関係も、比較例2と実施例4とで逆になっている。
従来(比較例2)は、副走査像面湾曲変動量を略ゼロにするように回折パワーを設定していた。一方、実施例4では、副走査像面湾曲変動を必要以上に抑えることなく、副走査ビームピッチ変動を抑制することを目的とするため、回折パワーの設定範囲は、従来の設定範囲とは明らかに異なる。図17より、回折パワーの設定について、実施例4は、比較例2よりも設定値が大きく、かつ設定範囲が広いことが分かる。
なお、本発明は、上記第1〜第4の各実施形態に限らず、適宜変更可能である。例えば、上記第1〜第4の各実施形態では、少なくとも副走査対向方向に回折パワーを有する回折面を含む光学素子を、偏向器前光学系及び走査光学系の一方が有しているが、偏向器前光学系及び走査光学系の双方が有していても良い。具体例としては、偏向器前光学系の一のシリンドリカルレンズ及び走査光学系の一の走査レンズが、少なくとも副走査対向方向に回折パワーを有する回折面を有していれば良い。
上記第2〜第4の各実施形態では、第2走査レンズ11bは、負の屈折パワーを有しているが、これに代えて、正の屈折パワーを有していても良い。この場合、第2走査レンズの屈折パワーを、第1走査レンズの屈折パワーよりも小さくしても良いし、大きくしても良い。第2走査レンズの屈折パワーを第1走査レンズの屈折パワーよりも小さくする場合は、開口部16aの共役点は、第1走査レンズとポリゴンミラーとの間の光路上にあれば良い。また、第2走査レンズの屈折パワーを第1走査レンズの屈折パワーよりも大きくする場合は、開口部16aの共役点は、第2走査レンズとポリゴンミラーとの間の光路上にあれば良い。
上記第1〜第4の各実施形態における偏向器前光学系及び走査光学系それぞれを構成する光学部材の種類、数、配置は、適宜変更可能である。例えば、カップリングレンズ及び反射ミラーを設けなくても良い。また、走査レンズが回折面を有する場合には、シリンドリカルレンズを設けなくても良い。また、走査レンズを介した複数の光束を被走査面に導く少なくとも1つの折り返しミラーを設けても良い。
上記第1〜第4の各実施形態では、光源の発光部の数が40個の場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。
上記第1〜第4の各実施形態では、各発光部として面発光レーザを採用しているが、これに限られない。具体的には、例えば半導体レーザ(端面発光レーザ)などの他のレーザを採用しても良い。
上記第1〜第4の各実施形態では、開口部16aは、カップリングレンズ12を介した複数の光束を副走査対向方向及び主走査対向方向に整形しているが、これに限らず、要は、開口部は、カップリングレンズ12を介した複数の光束を少なくとも副走査対応方向に関して整形すれば良い。
上記第1〜第4の各実施形態における走査光学系の副走査対応方向に関する横倍率は、適宜変更可能である。
なお、上記実施形態では、画像形成装置としてレーザプリンタ1000の場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、光走査装置1010を備えた画像形成装置であれば、高コスト化を招くことなく、高品質の画像を形成することが可能となる。
例えば、前記光走査装置1010を備え、レーザ光によって発色する媒体(例えば、用紙)に直接、レーザ光を照射する画像形成装置であっても良い。
また、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
例えば、図18に示されるように、複数の感光体ドラムを備えるカラープリンタ2000であっても良い。
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、ブラック用の「感光体ドラムK1、帯電装置K2、現像装置K4、クリーニングユニットK5、及び転写装置K6」と、シアン用の「感光体ドラムC1、帯電装置C2、現像装置C4、クリーニングユニットC5、及び転写装置C6」と、マゼンタ用の「感光体ドラムM1、帯電装置M2、現像装置M4、クリーニングユニットM5、及び転写装置M6」と、イエロー用の「感光体ドラムY1、帯電装置Y2、現像装置Y4、クリーニングユニットY5、及び転写装置Y6」と、光走査装置2010と、転写ベルト2080と、定着ユニット2030などを備えている。
各感光体ドラムは、図18中の矢印の方向に回転し、各感光体ドラムの周囲には、回転順に帯電装置、現像装置、転写装置、クリーニングユニットがそれぞれ配置されている。各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面を均一に帯電する。この帯電装置によって帯電された各感光体ドラム表面に光走査装置2010により光が照射され、各感光体ドラムに静電潜像が形成されるようになっている。そして、対応する現像装置により各感光体ドラム表面にトナー像が形成される。さらに、対応する転写装置により、記録紙に各色のトナー像が転写され、最終的に定着ユニット2030により記録紙に画像が定着される。
光走査装置2010は、前記光源14と同様な光源、前記偏向器前光学系と同様な偏向器前光学系、及び前記走査光学系と同様な走査光学系を、それぞれ色毎に有している。従って、前記光走査装置1010と同様な効果を得ることができる。
そして、各光源から射出された光束は、対応する偏向器前光学系を介して共通のポリゴンミラーで偏向され、対応する走査光学系を介して対応する感光体ドラムに照射される。
従って、カラープリンタ2000は、前記レーザプリンタ1000と同様な効果を得ることができる。
なお、このカラープリンタ2000において、光走査装置を1色毎に設けても良いし、2色毎に設けても良い。
11…走査レンズ(走査光学系が有する光学部材)、13…ポリゴンミラー(偏向器)、14…光源、16…開口板(開口部材)、16a…開口部、17a…シリンドリカルレンズ(回折面を有する光学素子)、17b…シリンドリカルレンズ(光学素子)、1000…レーザプリンタ(画像形成装置)、1010…光走査装置、1030…感光体ドラム(像担持体)。
特開2007−293182号公報

Claims (9)

  1. 複数の光束により被走査面を主走査方向に走査する光走査装置であって、
    複数の光束を射出する光源と、
    前記光源からの前記複数の光束の光路上に配置され、該複数の光束を少なくとも副走査方向に対応する方向に整形する開口部が設けられた開口部材を含む少なくとも1つの光学部材を有する偏向器前光学系と、
    前記偏向器前光学系を介した前記複数の光束を偏向する偏向器と、
    前記副走査方向に対応する方向にパワーを有する少なくとも1つの光学部材を有し、前記偏向器で偏向された前記複数の光束を前記被走査面に導く走査光学系とを備え、
    前記偏向器前光学系及び前記走査光学系の少なくとも一方の前記少なくとも1つの光学部材には、回折面を有する光学素子が含まれており、
    前記開口部の前記副走査方向に対応する方向に関する共役点は、前記走査光学系の前記副走査方向に対応する方向に関するパワーが最も大きい光学部材上又は該光学部材と前記偏向器との間にある光走査装置。
  2. 温度変化による前記偏向器前光学系の焦点距離の変化量Δf1と前記温度変化による前記走査光学系の焦点距離の変化量Δf2は異符号であり、かつ前記温度変化による前記開口部の中心を通る光束の前記偏向器前光学系を通過する際の進行方向の角度変化量Δθ1と前記温度変化による前記開口部の中心を通った光束の前記走査光学系を通過する際の進行方向の角度変化量Δθ2は異符合であることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記光学素子が前記回折面を有しないと仮定した場合の温度変化による像面湾曲変動量に対する前記光学素子が前記回折面を有する場合の該温度変化による像面湾曲変動量の比率の絶対値Wと、
    前記光学素子が前記回折面を有しないと仮定した場合の該温度変化による前記被走査面上における前記複数の光束の前記副走査方向に関するピッチの変動量に対する前記光学素子が前記回折面を有する場合の該温度変化による前記ピッチの変動量の比率の絶対値Pとは、W>Pの関係を満たしていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 前記走査光学系は、前記副走査方向に対応する方向に関する横倍率が1倍よりも大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光走査装置。
  5. 前記偏向器前光学系の前記少なくとも1つの光学部材には、前記光学素子と、該光学素子に隣接して配置された少なくとも前記副走査方向に対応する方向にパワーを有する別の光学素子とが含まれていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光走査装置。
  6. 前記走査光学系の前記少なくとも1つの光学部材には、前記副走査方向に対応する方向にパワーを有する樹脂製の光学素子が含まれていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光走査装置。
  7. 前記走査光学系の前記少なくとも1つの光学部材は、前記樹脂製の光学部材のみであることを特徴とする請求項6に記載の光走査装置。
  8. 前記光源は、2次元配列された複数の発光部を有する面発光レーザアレイであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の光走査装置。
  9. 少なくとも1つの像担持体と、
    前記少なくとも1つの像担持体を画像情報によって変調された光束により走査する請求項1〜8のいずれか一項に記載の光走査装置と、を備える画像形成装置。
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