JP2009185644A - オイルポンプ - Google Patents

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    • F05C2201/02Light metals
    • F05C2201/021Aluminium

Abstract

【課題】ポンプの余分な仕事量を極力低減し得るオイルポンプを提供する。
【解決手段】このオイルポンプは、前記ポンプハウジング11のロータ収容室14内に相互に噛合しながら相対回転するアウターロータ16及びインナーロータ17を備え、該各ロータの内外歯間に複数のポンプ室V1〜V9が形成されている。そこで、前記各ポンプ室の容積が漸次縮小する領域に開口形成される吐出ポート20を第1、第2吐出ポート11,12に分割して構成すると共に、該各吐出ポート21,22に導く作動油量の比率を可変にする可変機構30を設けることにより、前記各吐出ポート21,22からそれぞれ吐出される吐出量の比率を可変にした。これにより、前記各吐出ポートにそれぞれ接続される作動油の供給対象の状態に応じて必要十分な油圧及び流量の作動油を供給可能となり、ポンプの余分な仕事量を極力削減できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車用のエンジンやトランスミッションなどに適用され、機関の潤滑や冷却と、油圧で作動する所定の駆動装置の駆動源に対する油圧の供給と、を並行して行いうるポンプ装置の改良に関する。
例えば二つの別個独立した油圧供給対象がある場合、すなわち異なる油圧や流量が必要な油圧回路が複数ある場合には、駆動手段(オイルポンプ)を複数設けると構成部品が多く複雑になってしまうことから、通常一つの吐出ポートを複数に分割して設けることによって各吐出ポートから異なる油圧あるいは流量を吐出することが可能なオイルポンプが種々提案されており、その一例として以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
概略を説明すれば、このオイルポンプは、トロコイド曲線からなる歯形を有する一組の内接ギヤであるインナーロータ及びアウターロータによってポンプ要素が構成されたいわゆる内接型のトロコイドポンプであって、前記両ロータは互いに偏心した状態で噛合し、該両ロータの各内外歯間には、該両ロータの相対回転に伴い容積変化する複数のポンプ室が画成されている。
そして、前記両ロータを収容するポンプハウジング内の作動室の底部には、前記両ロータの回転方向に沿って前記各ポンプ室が最小容積位置から最大容積位置に移行する拡大領域に吸入ポートが開口形成されている一方、前記各ポンプ室が最大容積位置から最小容積位置に移行する縮小領域には、所定の周方向位置に設けられたシールランド部を隔てて互いに独立した二つの吐出ポートが開口形成されている。
かかる構成から、前記各ポンプ室が最大容積位置から前記シールランド部までの間に縮小した容積分の作動油は第1吐出ポートに、前記各ポンプ室がこのシールランド部から最小容積位置までの間に縮小した容積分の作動油は第2吐出ポートに、それぞれ吐出されることとなる。これにより、任意に設定した前記シールランド部の周方向位置に応じた吐出量比率に基づいて異なる油圧あるいは流量の作動油を吐出させることが可能となっている。
特開平8−114186号公報
ところで、オイルポンプを例えば自動車用のエンジンやトランスミッションに適用して、一方を摺動部の潤滑及び冷却用の油圧回路とし、他方を油圧アクチュエータの作動油圧回路とした場合には、前記潤滑及び冷却用の油圧回路においては、常時一定の油圧が必要となる一方、前記作動油圧回路においては、アクチュエータの作動時のみに高圧の油圧が必要となる。
かかる理由から、前記潤滑及び冷却用の油圧回路にあっては、機関の回転数によって吐出圧を一定圧に保つために必要な吐出量が異なるのに対して、前記作動油圧回路にあっては、アクチュエータの作動時にのみ高圧かつ多量の作動油が必要となるため、機関の回転数とは無関係に当該機関の運転状態によって必要な吐出量の比率が異なることとなる。
しかしながら、前記従来のオイルポンプにあっては、ポンプの吐出量は当該ポンプの回転数に比例することとなるため、例えば、前記作動油圧回路が前記潤滑及び冷却用の油圧回路以上の油圧あるいは流量が必要となった場合、電動モータ等を用いて強制的にポンプの回転数を引き上げてポンプの吐出圧あるいは吐出量を増大させることとなる。
この場合、前記作動油圧回路に対しては必要十分であっても、前記潤滑及び冷却用の油圧回路に対しては不必要に油圧及び流量を増大させてしまうことになるため、この点においてオイルポンプに対し余分な仕事を生じさせてしまうことになる。
そこで、全ての運転状態を考慮して極力余分な仕事量を削減し得るポンプの吐出量比率となるように前記シールランド部の周方向位置を設定するものの、前述のように電動モータを使用してポンプを駆動制御する場合には、ポンプに対して少なからず余分な仕事をさせなければならない分、電動モータの出力を必要以上に大きく設定しなければならず、これによって余分な消費電力や配置スペースを必要としてしまう、といった技術的課題を招来している。
本発明は、このような技術的課題に着目して案出されたものであって、ポンプの余分な仕事量を極力低減し得るオイルポンプを提供するものである。
本願発明は、とりわけ、吐出部を複数の吐出ポートによって構成し、これらの吐出ポートに導く作動油量の比率を可変にする可変機構を設けることにより、各吐出ポートからそれぞれ吐出される吐出量の比率を可変にしたことを特徴としている。
以下、本発明に係るオイルポンプの各実施の形態を図面に基づいて詳述する。なお、各実施の形態では、このオイルポンプを、自動車用のエンジン及びトランスミッションの油圧供給源として適用したものを示している。
すなわち、図1〜図10は本発明の第1の実施の形態を示すものであって、このオイルポンプ1は、図7に示すように、電子コントローラ2によって制御される電動モータ3によって駆動されて、吸入側に接続された図外の配管を介してオイルパン4から吸入した作動油を、吐出側に接続された図外の配管を介して所定の定圧回路5及び高圧回路6に油圧を供給するようになっている。
このとき、前記定圧回路5は、各摺動部の潤滑及び冷却のために作動油を供給する油圧回路であって、かかる作動油供給の対象となる前記各摺動部としては、エンジンであってはクランクシャフト、カムシャフト及びピストン等の各摺動部、トランスミッションにあっては、回転軸やギヤ駆動部等の各摺動部がこれに該当する。
一方、前記高圧回路6は、油圧作動部品に対して作動油(油圧)を供給する油圧回路であって、かかる油圧供給の対象となる前記油圧作動部品としては、エンジンにあっては可変動弁機構等、トランスミッションにあっては油圧クラッチや油圧ブレーキ等、にそれぞれ用いられるアクチュエータがこれに該当する。なお、この高圧回路6には油圧センサ7が配置され、該油圧センサ7によってオイルポンプ1から高圧回路6に供給される油圧が監視されており、この油圧センサ7の情報に基づいて電子コントローラ2が電動モータ3を制御するようになっている。
そして、前記オイルポンプ1は、図5及び図6に示すように、前記電動モータ3と一体に構成されており、該電動モータ3の回転軸3aが突出する側(軸方向一端部側)に突き合わせ状態に配設され、内部に横断面ほぼ円形状のロータ収容室14を有するポンプハウジング11と、前記回転軸3aの先端部に一体回転可能に固定され、前記ポンプハウジング11の軸方向の両端部に回転自在に支持された駆動軸15と、前記ロータ収容室14内に収容配置されたほぼ円環状のアウター部材であるアウターロータ16と、該アウターロータ16の内周側に配置され、前記駆動軸15によって回転駆動されるインナー部材であるインナーロータ17と、前記ロータ収容室14の軸方向の一端側に配設され、前記定圧回路と高圧回路とにそれぞれ供給するポンプの吐出量の比率(配分)を可変にする可変機構30と、から構成されている。
前記ポンプハウジング11は、軸方向一端側に前記ロータ収容室14が開口形成されて他端部が電動モータ3に固定されるポンプボディ12と、該ポンプボディ12の一端開口部を閉塞するカバー部材13と、を突き合わせることによって構成されていて、前記カバー部材13は、複数のボルト10aによって前記ポンプボディ12の一端面に取り付け固定されると共に、他の複数の長尺ボルト10bによって前記ポンプボディ12と共に電動モータ3に共締め固定されている。
前記ポンプボディ12は、図2及び図5に示すように、アルミニウム合金等によって外形が八角形状を有するほぼ筒状に形成され、電動モータ3に接合される軸方向他端壁の中央位置には、駆動軸15の後述する大径部15bを軸受する軸受孔12aが貫通形成されている。一方、前記カバー部材13との接合面には、前記軸受孔12aに対し所定量だけ偏心した位置を中心として、前記ロータ収容室14が軸方向に沿って穿設されている。
また、前記ポンプボディ12の他端壁外側面には、図6に示すように、前記軸受孔12aの孔縁に、ほぼ円環状のシール部材19を収容保持するシール保持溝12hが穿設されていて、前記シール部材19によって軸受孔12aの内周面と駆動軸15の前記大径部15bの外周面との間のクリアランスを介してロータ収容室14側から漏出した作動油の電動モータ3の内部への流入が防止されている。
前記カバー部材13は、ポンプボディ12と同じ外形を有するほぼ板状を呈し、該ポンプボディ12との接合面の中心位置に、前記軸受孔12aに対向して設けられ、駆動軸15の後述する小径部15aの先端部を軸受する凹状の軸受穴13aが穿設されている。また、このカバー部材13には、該カバー部材13によってポンプボディ12の一端開口部を閉塞した状態において前記軸受穴13aと後述する背圧室36aとを連通させるドレン通路13bが形成されていて、駆動軸15の後述する小径部15a外周域に形成されるクリアランスを介してロータ収容室14側から前記軸受穴13a内に流入した作動油を前記背圧室36aへと逃がすようになっている。
前記駆動軸15は、段差径状に形成されていて、軸方向一端側にはインナーロータ17に圧入等によって固定される小径部15aを有し、他端部には電動モータ3の回転軸3aに係合固定される大径部15bを有している。そして、この駆動軸15の他端面(大径部15bの外側面)には、電動モータ3の回転軸3aの先端部に形成された六角形状の係合突部3bに係合する係合穴15cが形成されており、当該係合をもって前記回転軸3aと一体回転可能に構成されている。
前記アウターロータ16は、図1、図3及び図5に示すように、ほぼ円形状の外周面がロータ収容室14の内周面に摺動回転自在に嵌着されて、内周側にはトロコイド曲線によって規定されたプロファイルを有する複数の内歯16aが一体に形成されている。一方、前記インナーロータ17は、外周側にアウターロータ16の内歯16aに噛合する外歯17aが一体に形成され、この外歯17aは前記内歯16aよりも一つ少ない歯数に設定されている。
かかる構成から、図3に示すように、アウターロータ16とインナーロータ17とは各内外歯16a,17aを介して相互に偏心した状態で噛合するようになっており、インナーロータ17の回転に伴い、該インナーロータ17に追従するようにしてアウターロータ16が相対回転するようになっている。このとき、前記各内外歯16a,17aは複数の接触点で連続的に接触することとなり、これらの接触点間には、前記各ロータ16,17の相対回転によって内部の容積が増減変化する複数のポンプ室V1〜V9がそれぞれ画成されている。
これらのポンプ室V1〜V9のうち、前記両ロータ16,17の回転に伴い容積が漸次拡大する領域(図3中左半部)に位置する各ポンプ室V1〜V4は、アウターロータ16の外周側を通ってこれらのポンプ室V1〜V4の両側部に跨るように一体的に構成された縦断面ほぼコ字形状となる本発明の吸入部である吸入ポート18を介して前記各ポンプ室V1〜V4の容積の拡大に伴い発生する負圧によってオイルパン4から内部へ作動油を吸入するようになっている。
一方、前記両ロータ16,17の回転に伴い容積が漸次縮小する領域(図3中右半部)においても、該容積縮小領域に位置する前記各ポンプ室V6〜V9の両側部に跨るようにして前記吸入ポート18と同様に構成された本願発明の吐出部である吐出ポート20が設けられている。
この吐出ポート20は、前記容積縮小領域の始端側(内部容積の収縮が始まる側)に位置する比較的容積の大きなポンプ室V6,V7に開口する第1吐出ポート21と、当該領域の終端側に位置する比較的容積の小さなポンプ室V8,V9に開口する第2吐出ポート22と、に分割形成されており、前記各ポンプ室V6〜V9では、内部容積の収縮によって圧縮した作動油をそれぞれ対応する吐出ポート21,22へと吐出するようになっている。
前記ポンプボディ12の他端壁の内側面には、図2及び図3に示すように、前記両ロータ16,17の相対回転時に該両ロータ16,17の一側部が摺接するロータ摺接面12bが構成されており、該ロータ摺接面12bには、前記容積拡大領域に相当する周方向の範囲に、前記吸入側の各ポンプ室V1〜V4全体にわたって開口して吸入ポート18の一方側(一側部側)のポートを構成する固定吸入ポート23が周方向に沿って切欠形成されている。
一方、前記ロータ摺接面12bの前記容積縮小領域に相当する周方向の範囲には、該領域の始端側へ偏倚した位置に、前記吐出側の各ポンプ室V6,V7に開口して第1吐出ポート21の一方側(一側部側)のポートを構成する第1固定吐出ポート24がほぼ円弧状に周方向へ沿って切欠形成されていると共に、当該領域の終端側へ偏倚した位置に、前記吐出側の各ポンプ室V8,V9に開口し、かつ、前記第1固定吐出ポート24よりも小さな径方向幅に設定されて、第2吐出ポート22の一方側(一側部側)のポートを構成する第2固定吐出ポート25がほぼ円弧状に周方向へ沿って切欠形成されている。
前記固定吸入ポート23は、その周方向ほぼ中間位置における外周面に、径方向に沿って貫通形成された吸入口23aを有し、該吸入口23aに接続される前記図外の配管を介してオイルパン4より吸引した作動油を内部へと導入するようになっている。
さらに、前記固定吸入ポート23の周方向のほぼ中間位置には、外周側へ窪む凹部23bが切欠形成されており、該凹部23bによって、ロータ収容室14内にアウターロータ16を収容した状態で、該アウターロータ16の外周側に、当該固定吸入ポート23と、この固定吸入ポート23の他方側のポートであって後述する可動吸入ポート33と、を連通する吸入ポート連通路18aが構成されるようになっている。
一方、前記第1固定吐出ポート24は、その周方向ほぼ中間位置における外周面に、径方向に沿って貫通形成された第1吐出口24aを有し、該第1吐出口24aに接続される前記図外の配管を介して前記各ポンプ室V6,V7により加圧された作動油を定圧回路6へと供給するようになっている。
さらに、この第1固定吐出ポート24は、その外周部がアウターロータ16の外周部よりも径方向外側、換言すればロータ収容室14の内周面よりも径方向外側まで及ぶように構成されていると共に、該第1固定吐出ポート24の外周部を前記両ロータ16,17の回転方向側に延長形成してなる第1連通補助溝24bが設けられている。これによって、前記ロータ収容室14内にアウターロータ16を収容した状態において、該アウターロータ16の外周側に、第1固定吐出ポート24の外周部と前記連通補助溝24bをもって、当該第1固定吐出ポート24と、この第1固定吐出ポート24の他方側のポートであって後述する第1可動吐出ポート34と、を連通する第1吐出ポート連通路21aが構成されるようになっている。
また、同様に、前記第2固定吐出ポート25においても、その外周面に第2吐出口25aが貫通形成されており、該第2吐出口25aに接続される前記図外の配管を介して前記各ポンプ室V8,V9において加圧された作動油を高圧回路7へと供給するようになっている。
さらに、この第2固定吐出ポート25においても、その外周部がロータ収容室14の周壁面よりも径方向外側まで及ぶように構成されていると共に、該第2固定吐出ポート25の外周部を前記両ロータ16,17の回転方向反対側へ延長形成してなる第2連通補助溝25bが設けられている。これにより、前記ロータ収容室14内にアウターロータ16を収容した状態において、該アウターロータ16の外周側に、第1固定吐出ポート24の外周部と前記連通補助溝25bをもって、当該第2固定吐出ポート25と、この第2固定吐出ポート25の他方側のポートであって後述する第2可動吐出ポート35と、を連通する第2吐出ポート連通路22aが構成されるようになっている。
そして、図2に示すように、前記固定吸入ポート23と第1固定吐出ポート24との間及び前記固定吸入ポート23と第2固定吐出ポート24との間は、前記ロータ摺接面12bの一部を構成する第1固定側シールランド部12c及び第2固定側シールランド部12dによってそれぞれ隔成されている。
なお、前記第1固定側シールランド部12cは、インナーロータ17の歯先ピッチ幅とほぼ同じ周方向幅に設定されていて、図3に示すように前記容積拡大領域から前記容積縮小領域への移行間に位置する内部容積が最大となる前記ポンプ室V5を完全に閉塞するように構成されている。
一方、前記第2固定側シールランド部12dは、図2に示すように、アウターロータ16の歯底幅とほぼ同じ周方向幅に設定されており、図3に示すように、前記容積拡大領域において内部容積が最小の前記ポンプ室V1及び前記容積縮小領域において内部容積が最小の前記ポンプ室V9のそれぞれの開口部に対してほとんど重合することがないように構成されている。
また、前記第1固定吐出ポート24と第2固定吐出ポート25の間は、図2に示すように、前記第1、第2固定側シールランド部12c,12dと共に前記ロータ摺接面12bを構成する第3固定側シールランド部12eによって隔成されており、この第3固定側シールランド部12eは、前記吐出ポート20を分割する役割を果たしている。なお、このシールランド部12eの周方向の位置を変更することにより、第1吐出ポート21と第2吐出ポート22のそれぞれの周方向範囲が変化することとなり、該各吐出ポート21,22の吐出量の比率が変更される。
また、前記ポンプボディ12の一端側の開口端部には、図1及び図3に示すように、前記可変機構30の構成要素の一つである後述する可動プレート31を収容するためのほぼ円形凹状のプレート収容部26が前記軸受孔12aに対して同心状に切欠形成されている。
このプレート収容室26は、図2及び図6に示すように、外径がロータ収容室14の外径よりも十分に大きく設定されていて、該ロータ収容室14の開口部において周方向の全域に可動プレート31が着座する着座面が構成されている。さらに、該プレート収容室26は、ロータ収容室14内に前記両ロータ16,17を収容した状態において該両ロータ16,17の他側面と可動プレート31の前記着座面とが同一平面を構成するように、ポンプボディ12の一端面からの深さ幅が設定されている。
そして、このプレート収容部26の周壁には、図2に示すように、所定の周方向範囲にわたって、該周壁面よりも径方向外側へ窪むほぼ円弧凹状の切欠溝27が当該プレート収容部26に対して同心状に切欠形成されている。
前記可変機構30は、図1に示すように、一対の画成部材が相対的に回動することによって機能を発揮するものであり、一方の画成部材である前記ポンプハウジング11と、該ポンプハウジング11内におけるプレート収容室26に前記切欠溝27の周方向範囲で回動自在に収容されて、吸入ポート18及び第1、第2吐出ポート21,22のそれぞれの他方側のポートを構成する他方の画成部材である可動プレート31と、切欠溝27内の周方向一方側に収容配置され、前記可動プレート31の後述するレバー部31bを介して該可動プレート31を回動方向の一方側(図中の時計方向側)へ付勢する付勢部材であるスプリング32と、から構成されている。
前記可動プレート31は、図6に示すように、プレート収容室26の深さ幅とほぼ同じ厚さ幅を有するほぼ円環状に形成されていて、回動時において一側面はカバー部材13に摺接し、他側面は前記両ロータ16,17の他側面と摺接するようになっている。そして、この可動プレート31は、その中心位置に、駆動軸15の小径部15aが挿通する軸挿通孔31aが貫通形成されていて、駆動軸15に対して相対回転可能に構成されている。
また、前記可動プレート31の外周部には、図1に示すように、回動する際に切欠溝27の外周側面に摺接して該切欠溝27の内部を周方向において二室に隔成するレバー部31bが径方向外側へ突設されている。これにより、可動プレート31をプレート収容室26に嵌着してカバー部材13によって封止した状態において、切欠溝27の内部に、前記両ロータ16,17の回転方向反対側であってスプリング32が収容される背圧室36aと、前記両ロータ16,17の回転方向側であって第1吐出ポート21の吐出圧が導入される圧力室36bと、が構成されている。
なお、図面中には示されていないが、例えばカバー部材13にピンなどの規制部材を突設して、該規制部材を前記レバー部31bに当接させることで、可動プレート31の回動範囲を規制するようになっている。
そして、前記可動プレート31には、図1及び図5に示すように、吸入ポート18及び第1、第2吐出ポート21,22においてそれぞれの他方側(他側部側)のポートを構成する可動吸入ポート33及び第1、第2可動吐出ポート34,35が軸方向に沿って切欠形成されている。
ここで、これらの可動吸入ポート33及び第1、第2可動吐出ポート34,35は、ポンプボディ12のロータ摺接面12bにそれぞれ形成された固定吸入ポート23及び第1、第2固定吐出ポート24,25にほぼ対応するような位置及び大きさに設定されている。
具体的には、前記可動吸入ポート33は、図1、図8及び図9に示すように、固定吸入ポート23と同様の形状を有しつつも、周方向長さが固定吸入ポート23よりも短く設定されていて、可動プレート31が回動する範囲において常に全体が固定吸入ポート23に重合するように構成されている。
そして、かかる可動吸入ポート33においても、固定吸入ポート23と同様に、周方向ほぼ中間位置に外周側へ窪む凹部33aが切欠形成されていて、該凹部33aと固定吸入ポート23の凹部23bとが重合する部分において吸入ポート連通路18aが構成されている。
かかる構成から、前記吸入口23aを介して固定吸入ポート23内に導入された作動油の一部が吸入ポート連通路18aを介して可動吸入ポート33へと導入されるようになっており、これによって可動吸入ポート33からも前記吸入側のポンプ室V1〜V4内に作動油が吸入されるようになっている。
前記第1可動吐出ポート34は、第1固定吐出ポート24と同じ形状を有しており、径方向においては、可動プレート31の回動範囲内で常に第1固定吐出ポート24とほぼ完全に重合するように構成され、周方向においては、図9に示すように、可動プレート31が反時計方向側へ最も大きく回動した状態で第1固定吐出ポート24と完全に重合(一致)するように構成されている。
かかる構成から、図1に示すように、アウターロータ16の外周側において第1可動吐出ポート34と第1固定吐出ポート24とが重合する部分に第1吐出ポート連通路21aが構成され、該第1吐出ポート連通路21aを介して第1可動吐出ポート34に吐出された作動油が第1固定吐出ポート24に吐出された作動油と共に第1吐出口24aから吐出されるようになっている。
また、前記第2可動吐出ポート35は、第2固定吐出ポートと同様の形状を有しつつも、周方向長さが第2固定吐出ポート25よりも若干短く設定されていて、径方向においては、可動プレート31の回動範囲内で常に第2固定吐出ポート25とほぼ完全に重合するように構成され、周方向においては、図8に示すように、可動プレート31が時計方向側へ最も大きく回動した状態で全体が第2固定吐出ポート24と重合するように構成されている。
かかる構成により、この第2可動吐出ポート35においても、第1可動吐出ポート34と同様、図1に示すように、アウターロータ16の外周側において第2可動吐出ポート35と第1固定吐出ポート25とが重合する部分に第2吐出ポート連通路22aが構成され、該第2吐出ポート連通路22aを介して第2可動吐出ポート35に吐出された作動油が第2固定吐出ポート25に吐出された作動油と共に第2吐出口25aから吐出されるようになっている。
このように、前記各可動ポート33〜35は、それぞれ対応する前記各連通路18a,21a,22aを介して前記各固定ポート23〜25と共に一体に構成されており、前記可動吸入ポート33と固定吸入ポート23によって吸入ポート18が構成されると共に、前記第1可動吐出ポート34と第1固定吐出ポート24とによって第1吐出ポート21が構成され、さらに前記第2可動吐出ポート35と第2固定吐出ポート25によって第2吐出ポート22が構成されている。
そして、上述のような前記各固定ポート23〜25に対して前記各可動ポート33〜35が偏倚した構成は、可動プレート31において、可動吸入ポート33と第1可動吐出ポート34の間に構成される第1可動側シールランド部31c及び可動吸入ポート33と第2可動吐出ポート35の間に構成される第2可動側シールランド部31dがそれぞれ対向する第1、第2固定側シールランド部12c,12dよりも大きな周方向幅に設定され、かつ、第1可動吐出ポート34と第2可動吐出ポート35との間に構成される第3可動側シールランド部31eが第3固定側シールランド部12eよりも小さい周方向幅であってインナーロータ17の歯先ピッチとほぼ同等の周方向幅に設定されていることに基づくものである。
また、かかる構成から、前記第1、第2可動側シールランド部31c,31dについては、可動プレート31の回動する範囲において対応する第1、第2固定側シールランド部12c,12dと常に重合する周方向幅に設定されており、この第1、第2固定側シールランド部12c,12dがそれぞれ実際のシールランド部として機能する。
一方で、前記第3可動側シールランド部31eについては、第3固定側シールランド部12eよりも小さな周方向幅に設定され、可動プレート31が回動する範囲において、この第3可動側シールランド部31eに対して第3固定側シールランド部12eが常に重合するように構成されており、当該第3可動側シールランド部31eが実際のシールランド部として機能する。
すなわち、第1吐出ポート21と第2吐出ポート22とを隔成する第3シールランド部については、可動プレート31の回動時にその周方向の位置が変化することとなるため、これによって第1吐出ポート21と第2吐出ポート22の領域が変化し、この結果、該各吐出ポート21,22から吐出される吐出量の比率が変化するようになっている。
また、前記両ロータ16,17の他側面に摺接する可動プレート31の他側面には、図1及び図4に示すように、該可動プレート31の回動時において可動吸入ポート33の第1可動側シールランド部31c側の端部と背圧室36aとを常時連通するように設定された背圧逃がし溝31fが切欠形成されており、この背圧逃がし溝31fによって背圧室36a内に流入した作動油を可動吸入ポート33に還流するようになっている。
そして、図1に示すように、前記背圧室36a内には、前記スプリング32が弾装されており、該スプリング32の付勢力を前記レバー部31bの一側面に作用させることにより、可動プレート31が前記両ロータ16,17の回転方向側へ常時付勢されている。
また、可動プレート31の他側面には、図1及び図4に示すように、該可動プレート31の回動時において第1可動吐出ポート34の第1可動側シールランド部31c側の端部と圧力室36bとを常時連通するように設定された圧力導入溝31gが切欠形成されている。この圧力導入溝31gによって第1吐出ポート21の吐出圧が圧力室36b内に導かれ、該第1吐出ポート21の吐出圧が前記レバー部31bの他側面に作用することによって可動プレート31を前記両ロータ16,17の回転方向反対側(図1中反時計方向側)へ付勢するようになっている。
以上のような構成から、前記可変機構30は、第1吐出ポート21の吐出圧を基にスプリング32の付勢力との差に応じた方向へ可動プレート31を回動させて第3可動側シールランド部31eの周方向位置を変更することにより、前記各ポンプ室V6,V7に開口する第1吐出ポート21の周方向領域と前記各ポンプ室V6,V7に開口する第2吐出ポート22の周方向領域を相対的に変化させて、第1、第2吐出ポート21,22からそれぞれ吐出される吐出量の比率を変更することが可能となっている。
以下に、本発明に係るオイルポンプ1における前記可変機構30の具体的な作用について、図1、図8及び図9に基づいて詳述する。
図8は、前記オイルポンプ1の初期(停止)状態を示し、スプリング32の付勢力によって可動プレート31が前記両ロータ16,17の回転方向側(図中の時計方向側)に付勢され、該可動プレート31がこの可動プレート31の回動範囲内において時計方向側へ最も大きく回動した状態となっている。なお、この状態において、可動プレート31は、前述したような図外の規制部材によってこれ以上の時計方向側への回動が規制されている。
そして、可動プレート31がかかる位置にあるとき、第1吐出ポート21においては、第1固定吐出ポート24と第1可動吐出ポート34とが周方向に最も位置ずれした状態となり、これによって前記各ポンプ室V6,V7に開口する範囲が最大となることから、当該第1吐出ポート21から吐出される吐出量の比率も最大となる。一方、第2吐出ポート22においては、第2固定吐出ポート25と第2可動吐出ポート35とが完全に一致した状態となり、これによって前記各ポンプ室V8,V9に開口する範囲が最小となることから、当該第2吐出ポート22から吐出される吐出量の比率も最小となる。
この状態から、ポンプ回転数の上昇に伴い第1吐出ポート21の吐出圧が増大して、該第1吐出ポート21の吐出圧が所定圧(設定圧)を超えると、この第1吐出ポート21の吐出圧に基づいて可動プレート31は、スプリング32の付勢力に抗して例えば図1に示すような状態まで回動することになる。
図1に示す状態では、第3可動側シールランド部31eに対して第3固定側シールランド部12eが周方向のほぼ中間に位置しており、図8の状態と比較して第1固定吐出ポート24と第1可動吐出ポート34との間の位置ずれ量は小さくなると共に、第2固定吐出ポート25と第2可動吐出ポート35との間に位置ずれが生じる。つまり、可動プレート31の図中反時計方向側への回動に伴い、第1吐出ポート21の吐出量は漸次減少し、第2吐出ポート22の吐出量は漸次増大することとなる。
そして、この状態から第1吐出ポート21の吐出圧がさらに上昇すると、可動プレート31は第1吐出ポート21の吐出圧によってさらに図中反時計方向側に押圧されることとなり、最終的には、図9に示すような状態まで回動することになる。
可動プレート31が図9に示すような回動位置にあるときは、第1吐出ポート21においては、第1固定吐出ポート24と第1可動吐出ポート34とが完全に一致した状態となり、これによって前記各ポンプ室V6,V7に開口する範囲が最小となることから、当該第1吐出ポート21から吐出される吐出量の比率も最小となる。一方、第2吐出ポート22においては、第2固定吐出ポート25と第2可動吐出ポート35とが周方向に最も位置ずれした状態となり、これによって前記各ポンプ室V8,V9に開口する範囲が最大となることから、当該第2吐出ポート22から吐出される吐出量の比率も最大となる。
以上のように、可動プレート31は前記レバー部31bの他側面に作用する第1吐出ポート21の吐出圧に基づいて連続的に回動し、該第1吐出ポート21の吐出圧が低下した場合には、前述とは反対に、図中時計方向側に回動して第1吐出ポート21の吐出量の比率を増大させるように作用することになる。
そして、前記可変機構30は、上述のように第1吐出ポート21の吐出圧に基づいて可動プレート31を回動させることにより、第1吐出ポート21と第2吐出ポート22の吐出量の比率を増減させて、第1吐出ポート21の吐出圧を所定圧(設定圧)に維持することとなる。
次に、実際の油圧回路における前記オイルポンプ1の作用、つまり前記定圧回路5及び高圧回路6に油圧を供給する場合のオイルポンプ1の具体的な作用について、図7及び図10に基づいて説明する。
まず、前記各油圧回路5,6上のオイルポンプ1の作用の概略について説明すれば、定圧回路5においては、前記各摺動部の潤滑及び冷却のために常時一定で比較的低圧となる所定圧P1以上を必要とするが、エンジンの回転数に応じて前記各摺動部のクリアランスが変化することから、該所定圧P1を維持するために必要な流量もエンジンの回転数に応じて変動することとなる。一方で、高圧回路6においては、アクチュエータの非作動時には低圧P2が供給されれば足り、アクチュエータの作動時にのみ高圧の作動圧P3が必要となる。
そこで、前記オイルポンプ1は、定圧回路5に対しては、この定圧回路5に接続される第1吐出ポート21の吐出圧に基づいて可動プレート31が回動することにより、第1吐出ポート21及び第2吐出ポート22の各吐出量の比率が変更され、第1吐出ポート21の吐出圧が所定圧P1に維持されることになる。
一方、高圧回路6に対しては、前記油圧センサ7により検出された第2吐出ポート22の吐出圧を前記電子コントローラ2へ入力することで、該電子コントローラ2は、アクチュエータの非作動時には、第2吐出ポート22の吐出圧を前記低圧P2に維持するように電動モータ3の回転数を制御する一方、アクチュエータの作動時には、第2吐出ポート22の吐出圧が前記作動圧P3となるように電動モータ3の回転数を制御することになる。
続いて、かかる概略に基づいて定圧回路5と高圧回路6においてそれぞれの状態に応じて必要とされる油圧と流量の関係について説明すれば、エンジン回転数の低い低速運転状態では、定圧回路5においては前記所定圧P1を有する比較的少量の準少流量Q1の作動油を必要とする一方、高圧回路6においては前記低圧P2を有する少量の少流量Q3の作動油が必要となる。
そして、前記低速運転状態よりもエンジン回転数の高い定常運転状態では、定圧回路5においては前記所定圧P1を有する比較的多量な準多流量Q2の作動油を必要とする一方、高圧回路6においては前記低速運転状態と同様に前記低圧P2を有する少流量Q3の作動油が必要となる。さらに、アクチュエータを作動させる際には、高圧回路6において前記作動圧P3を有する多流量Q4の作動油が必要となる。
以上の説明から、各運転状態において必要とされる作動油の油圧と流量の大小関係は、油圧についてはP3>P1≧P2となり、流量についてはQ4>Q2>Q1≧Q3となる。このように、前記各回路5,6においては運転状態に応じて必要とされる油圧及び流量が大きく変動すると共に、特に流量についてはポンプの総吐出量及びその吐出量比率ともに大きく変動することになる。
続いて、かかる内容に基づいてオイルポンプ1自体の作用について具体的に説明すれば、前記オイルポンプ1が停止状態にあるときには、前述のとおり、第1吐出ポート21の吐出量の比率が最大となっている。この状態から、運転を開始して低速運転状態に移行すると、この低速運転状態では、第1吐出ポート21の吐出圧が当該運転状態において必要とされる前記所定圧P1のみを確保すべく、可動プレート31が第1吐出ポート21の吐出量の比率を減少させる方向、すなわち、図中反時計方向へと回動することになる。
このとき、前記油圧センサ7により検出された高圧回路6の油圧が低圧P2よりも高い場合には電動モータ3の回転数を低下させるように、また、当該高圧回路6の油圧が低圧P2よりも低い場合には電動モータ3の回転数を上昇させるように、それぞれ高圧回路6内の油圧に応じて電子コントローラ2が電動モータ3に信号を出力する。
ここで、電動モータ3の回転数が低下した場合には、オイルポンプ1の回転数が低下することとなり、これに伴って第1吐出ポート21の吐出圧も低下することから、可動プレート31の回動をもって第1吐出ポート21の吐出量の比率を増加させることにより、該第1吐出ポート21の吐出圧が所定圧P1に維持されることになる。
また、これとは反対に、電動モータ3の回転数が上昇した場合には、オイルポンプ1の回転数が上昇し、これに伴い第1吐出ポート21の吐出圧も上昇することから、可動プレート31の回動をもって第1吐出ポート21の吐出量の比率を減少させることにより、該第1吐出ポート21の吐出圧が所定圧P1に維持される。
一方で、前記電動モータ3の回転数及び第1吐出ポート21の吐出量の比率が変化することによって高圧回路6内の油圧も増減することになるため、電子コントローラ2がフィードバック信号を出力して第2吐出ポート22の吐出圧を低圧P2とするように電動モータ3の回転数が制御される。
このように、可動プレート31の回動により吐出量の比率を変更すると共に、併せて電動モータ3の回転数を制御することにより、該電動モータ3を必要以上に回転させることなく、定圧回路5に供給する作動油について所定圧P1及び準少流量Q1を確保しつつ、高圧回路6に供給する作動油について低圧P2及び少流量Q3を確保することができる。
続いて、前記低速運転状態から定常運転状態に移行すると、該定常運転状態では、定圧回路5においては、必要とされる油圧は前記所定圧P1であって低速運転状態の場合と変わらないものの、必要とされる流量は準少流量Q1から準多流量Q2へと増大する。一方、高圧回路6においては、低速運転状態と同様、低圧P2及び少流量Q3が必要とされる。
そこで、定圧回路5において流量が前記準多流量Q2以下である場合、これに伴って第1吐出ポート21の吐出圧も低下してしまうため、まず、定圧回路5における油圧を所定圧P1に維持するように可動プレート31が第1吐出ポート21の吐出量の比率が増大する方向へ回動して、当該定圧回路5の油圧が所定圧P1まで引き上げられる。
すると、かかる第1吐出ポートの吐出量の比率の増加に伴い第2吐出ポート22の吐出量の比率は減少することになるので、該第2吐出ポート22の吐出圧が高圧回路6に必要とされる低圧P2に達していない場合には、電子コントローラ2から回転数を上昇させる信号が電動モータ3に出力される。
そして、この電動モータ3の回転数上昇に基づいてオイルポンプ1の回転数が上昇すると、当該ポンプ回転数の変化に伴う定圧回路5への供給油圧の変化が前記各吐出ポート21,22の吐出量の比率にフィードバックされると共に、これに伴って高圧回路6内の油圧の変化についても電動モータ3の回転数にフィードバックされることになる。
これにより、前記低速運転状態の場合と同様、電動モータ3を必要以上の回転数をもって回転させることなく、定圧回路5に供給する作動油について所定圧P1及び準多流量Q2を確保しつつ、高圧回路6に供給する作動油についても低圧P2及び少流量Q3を確保することができる。
さらに、前記定常運転状態においてアクチュエータを作動させる場合には、高圧回路6においては最も大きな油圧及び流量が必要となることから、該高圧回路6内の油圧が作動圧P3に到達するまでポンプ回転数を上昇させるように電子コントローラ2から電動モータ3に対して信号が出力される。
一方で、定圧回路5においては油圧及び流量ともに増加の必要がなく、前記ポンプ回転数の上昇に伴う第1吐出ポート21の吐出量の増加は過剰な吐出圧の増加となるため、当該吐出圧に基づいて可動プレート31が図中反時計方向に回動することにより、第1吐出ポート21の吐出量の比率を減少させて所定圧P1を維持する。
そして、第2吐出ポート22においては、前記ポンプ回転数の上昇及び吐出量の比率の増大によって油圧及び流量が増大することとなり、最終的に高圧回路6への供給油圧及び供給流量が作動圧P3及び多流量Q4に到達するまで電動モータ3の回転数を上昇させるように電子コントローラ2からフィードバック信号が出力される。
これによって、ポンプの回転数を上昇させても、第1吐出ポート21からの吐出量を増大させることなく第2吐出ポート22からの吐出量のみを必要分だけ増大させることができることから、電動モータ3の必要最小限の回転数をもって定圧回路5に供給する作動油について所定圧P1及び準少流量Q1を確保しつつ、高圧回路6に供給する作動油について低圧P2及び少流量Q3を確保することができる。
以上のように、前記オイルポンプ1においては、定圧回路5の油圧をオイルポンプ1の前記各吐出ポート21,22からの吐出量の比率にフィードバックすると共に高圧回路6の油圧を電動モータ3の回転数にフィードバックしてオイルポンプ1の吐出量の総流量を制御することで、電動モータ3の必要最小限の回転数をもって前記各油圧回路5,6において必要十分な油圧及び流量を有する作動油の供給を行うことができる。
したがって、この実施の形態によれば、ポンプハウジング11に対して相対回動可能な可動プレート31を設けて、第1、第2吐出ポート21,22を構成する一対のポートのうち、一方側のポートを第1、第2固定側吐出ポート24,25としてポンプハウジング11に配置し、他方側のポートを第1、第2可動側吐出ポート34,35として可動プレート31に配置するように構成したことから、可動プレート31を回動させることによって前記各ポンプ室V6,V7に開口する第1吐出ポート21の周方向領域及び前記各ポンプ室V8,V9に開口する第2吐出ポート22の周方向領域のそれぞれの範囲を可変にすることができ、これによって該各吐出ポート21,22に導く作動油量の比率を変化させることが可能となっている。
これによって、前記各吐出ポート21,22から吐出される吐出量の比率を変更することが可能となるため、該各吐出ポート21,22が連係する各油圧回路5,6上の作動油の供給対象となるエンジンやトランスミッションの作動状態に応じて必要とされる各吐出ポート21,22からの吐出量の比率が変化する場合に、前記各吐出ポート21,22からの吐出量の比率を変更することで、多くの吐出量を必要とする側に合わせてポンプ回転数を上昇させることなく、必要最小限のポンプ回転数、換言すれば、必要最小限の電動モータ3の回転数をもってエンジンやトランスミッションの作動状態に応じた必要十分な作動油を前記各吐出ポート21,22から吐出させることができる。この結果、エンジンやトランスミッションのあらゆる状態においてオイルポンプ1に余分な仕事をさせることがないため、該オイルポンプ1のフリクションロスの低減化が図れる。
また、オイルポンプ1に余分な仕事させることがないため、電動モータ3に余分な出力(容量)をもたせる必要もないため、該電動モータ3の小型化を図ることができる。この結果、ポンプの搭載性の向上が図れると共に、搭載空間のスペースの有効活用を図ることもできる。なお、この電動モータ3を小型化することでオイルポンプ1の前記フリクションロスの低減にも貢献でき、また、該フリクションロスが低減されることによって電動モータ3のさらなる小型化に供され、併せて消費電力の低減を図ることもできる。
さらに、前記オイルポンプ1を自動車に適用した場合には、前記フリクションロスの低減及び電動モータ3の小型化に伴う軽量化に基づいて燃費の向上を図ることができる。
図11〜図14は本発明の第1の実施の形態の変形例を示し、前記第1の実施の形態における第1吐出ポート21と第2吐出ポート22を置き換えて構成したものであって、前記第1の実施の形態における第2吐出ポート22に定圧回路5を接続する一方、同実施の形態における第1吐出ポート21に高圧回路6を接続し、定圧回路5に接続される第2吐出ポート22の吐出圧によって可動プレート31を回動させるように構成したものである。
したがって、第2吐出ポート22の吐出圧に基づいて可動プレート31が回動することを除いては、前記可変機構30自体の作用及び前記各油圧回路5,6に対するオイルポンプ1の作動油の具体的な供給作用については、前記第1の実施の形態と同様である。
そして、当該変形例については、前記第1の実施の形態と同様の作用効果が得られるのは勿論のこと、オイルポンプ1が装着されるレイアウト等に応じて本変形例の構成あるいは前記第1の実施の形態の構成を適宜選択することが可能となり、該オイルポンプ1を無理なく搭載できると共に、かかるポンプの搭載性の向上が図れる。
図15〜図22は本発明の第2の実施の形態を示し、基本的な構成は第1の実施の形態と同様であり、異なるところは、前記電動モータ3の回転軸3aに前記駆動軸15を一体回転可能に結合して該駆動軸15を前記ポンプボディ12及びカバー部材13の両部材によって支持するのではなく、図15、図19及び図20に示すように、前記駆動軸15を廃止し、前記インナーロータ17を電動モータ3の回転軸3aに係合固定することで、該インナーロータ17を前記回転軸3aによって直接駆動するように構成すると共に、カバー部材13の前記軸受穴13aを廃止し、前記回転軸3aをポンプボディ12の前記軸受穴12aのみによって回転自在に支持する構成としたものである。
また、上記構成を採用するにあたり、本実施例に係るオイルポンプ1においては、前記インナーロータ17が、前記回転軸3aの先端部に、二面幅による係合をもって一体回転可能に固定されている。そして、前記可動プレート31に対して駆動軸15を挿通する必要がないことから、可動プレート31の前記軸挿通孔31aが廃止されている。なお、前記係合については、必ずしも二面幅である必要はなく、一体回転可能な係合手段であればよい。
さらに、前記可動プレート31については、図15〜図17に示すように、該可動プレート31をポンプボディ12に収容するに際し、前記第1の実施の形態のように駆動軸15と同心となる前記プレート収容室26を別途設けなくとも、前記アウターロータ16と同心、つまり前記ロータ収容室14と同心で回動させることで足りることから、前記プレート収容室26を廃止してロータ収容室14と共通化することにより、該ロータ収容室14内に可動プレート31を収容するようになっている。
また、かかる構成から、前記可動プレート31は、図15及び図18に示すように、前記アウターロータ16とほぼ同径に設定されるため、前記各ポート18,21,22における前記各連通路18a,21a,22aを確保すべく、前記可動吸入ポート31、並びに前記第1、第2可動吐出ポート21,22が径方向外側へ開口するように当該可動プレート31の外周部からほぼ凹状に切欠形成されている。これにより、可動プレート31とロータ収容室14の周壁によって前記各可動ポート33〜35が画成されるようになっている。
なお、本実施の形態に係るオイルポンプ1においても、前記可変機構30をはじめ、前記各油圧回路5,6に対するオイルポンプ1の作動油の供給作用については前記第1の実施の形態と同様である。
したがって、この実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と同様の作用効果が得られるのは勿論のこと、特に、可動プレート31の収容室をロータ収容室14と共通化することが可能となるため、前記第1の実施の形態のようにロータ収容室14に対して中心の異なるプレート収容室26を別途設ける必要がないことから、ポンプボディ12の加工作業の簡素化が図られ、該加工作業の作業性を向上させることができる。これにより、当該加工作業の作業工数を削減することが可能となり、この結果、製造コストの低廉化に寄与することができる。
図23〜図29は本発明の第4の実施の形態を示し、本実施の形態は、前記可変機構30の他例を示すものであって、基本的な構成については前記第1の実施の形態と同様である。よって、以下では、当該実施の形態に関し、前記第1の実施の形態と異なるところのみについて詳述する。なお、説明の便宜上、前記第1の実施の形態と同じ構成又は機能を有する部材又は部位については、前記第1の実施の形態と同じ符号を付して説明する。
すなわち、このオイルポンプ1は、図23、図26及び図27に示すように、異形の外形状を有する縦断面ほぼコ字形状に形成された前記ポンプボディ12の内部に、前記軸受孔12aとほぼ同心状に形成され、前記各ロータ16,17の厚さ幅とほぼ同じ深さに設定されたポンプ要素収容室40を有している。そして、前記ポンプ要素収容室40内に、内外周面が所定量だけ偏心状に形成されて前記可変機構30の一部を構成するほぼ円環状の可動リング41が当該ポンプ要素収容室40の周壁面に回動自在に嵌着されていると共に、該可動リング41の内周面には、前記第1の実施の形態と同様に前記駆動軸15に固定されたインナーロータ17に噛合するアウターロータ16が相対回転自在に嵌着されている。
また、前記ポンプ要素収容室40の内端面には、図24、図26及び図27に示すように、前記各ロータ16,17が回転時おいて摺接する前記ロータ摺接面12bが構成され、該ロータ摺接面12bには、前記軸受孔12aの外周域に、前記第1の実施の形態における前記各固定側ポート23〜25と同様に構成された吸入ポート18及び第1、第2吐出ポート21,22がそれぞれ切欠形成されている。
なお、本実施の形態の吸入ポート18及び第1、第2吐出ポート21,22は、図24に示すように、前記各ロータ16,17の両側部に対向配置される一対のポートによって構成された前記第1の実施の形態とは異なり、それぞれ単一のポートによって構成されている。これに伴い前記各ポート18,21,22を隔成するシールランド部についても、前記第1〜第3固定側シールランド部12c〜12eのそれぞれに相当するシールランド部のみが前記ロータ摺接面12bに第1〜第3シールランド部12c〜12eとして構成されている。
そして、第1シールランド部12c及び第3シールランド部12eについては共にインナーロータ17の歯先ピッチ幅と、また第2シールランド部12dについてはアウターロータ16の歯底幅と、それぞれほぼ同じ周方向幅に設定されている。
また、前記ポンプボディ12は、前記ポンプ要素収容室40の周壁の一部を周方向に沿って切り欠くことによって形成される切欠溝27が、該ポンプ要素収容室40に臨設されている。この切欠溝27は、第3シールランド部12eから前記両ロータ16,17の回転方向へ沿って第2シールランド部12dのまでの周方向範囲に形成されていると共に、該切欠溝27の周方向一端部である前記両ロータ16,17の回転方向側の端部には、後述する付勢機構42を収容する袋溝28が当該端部からほぼ接線方向外側へ延設されている。
さらに、前記ロータ摺接面12bには、吸入ポート18の第2シールランド部12側の端部から径方向外側へ向かって前記袋溝28に開口形成された圧力逃がし溝12fと、第1吐出ポート21の第3シールランド部12e側の端部から切欠溝27の周方向の他端部に開口形成された前記圧力導入溝12gと、がそれぞれ切欠形成されている。
そして、前記アウターロータ16の外周部には、図23及び図27に示すように、このアウターロータ16の偏心方向、すなわち前記両ロータ16,17の噛み合い位置を変更することによって前記各吐出ポート21,22から吐出される吐出量を可変にする前記可変機構30が設けられている。この可変機構30は、回動に伴う内周円の中心位置の変化に基づいてインナーロータ17に対するアウターロータ16の噛み合い位置を変更する前記可動リング41と、軸方向に沿って伸縮自在に構成され、可動リング41の後述するレバー部41aを介して該可動リング41を回動方向の一方側(図23中の反時計方向側)へ付勢する付勢機構42と、を備えている。
前記可動リング41は、図27に示すように、前記各ロータ16,17とほぼ同じ厚さ幅を有し、外周円と内周円とが互いに所定量だけ偏心ほぼ円環状に形成されていて、回動時において一側面はカバー部材13に摺接し、他側面は前記両ロータ16,17の他側面と摺接するようになっている。
また、前記可動リング41の外周部には、図23及び図25に示すように、前記第1の実施の形態に係る可動プレート31と同様、回動する際に切欠溝27の外周側面に摺接して該切欠溝27の内部を周方向において二室に隔成するレバー部41aが径方向外側へ突設されている。これによって、切欠溝27の内部には、前記両ロータ16,17の回転方向側の室であって前記付勢機構42が収容される背圧室36aと、前記両ロータ16,17の回転方向反対側の室であって前記圧力導入溝12gを介して第1吐出ポート21の吐出圧が導入される圧力室36bと、が構成されている。
前記付勢機構42は、両端にそれぞれ球状部43a,43aを有し、軸方向に沿って伸縮自在に構成された案内部材であるスプリングガイド43と、このスプリングガイド43の両球状部43a,43cよりも軸方向内側に対向配置されたフランジ部43b,43d間に弾装され、前記スプリングガイド43を伸張させるように付勢力を発揮するスプリング44とから構成され、前記スプリング44の付勢力に基づいて弾性的に伸縮するようになっている。
前記スプリングガイド43は、一端側の球状部43aが前記レバー部41aの背圧室36a側の側面に穿設されたほぼ円弧状の凹部41bに係合する一方、
他端側の球状部43cが前記袋溝28におけるほぼ円弧状に形成された最深部28aに係合し、前記可動リング41の回動に追従可能に配置されている。
以下に、本実施の形態に係るオイルポンプ1における前記可変機構30の具体的な作用について、図23、図28及び図29に基づいて詳述する。
図28は、前記オイルポンプ1の初期(停止)状態を示し、ダンパ42の付勢力によって可動リング41が前記両ロータ16,17の回転方向反対側(図中の反時計方向側)に付勢され、該可動リング41がこの可動リング41の回動範囲内において反時計方向へ最も大きく回動した状態となっている。なお、この状態において、可動プレート31は、前記第1の実施形態で説明したような図外の規制部材によってこれ以上の反時計方向側への回動が規制されている。
そして、可動リング41がかかる位置にあるとき、ロータの偏心方向が図28中の一点鎖線で示す両ロータ16,17の噛み合い線Mの向きとなっており、該噛み合い線Mは第2吐出ポート22の周方向のほぼ中間位置を通る状態となっていることから、この第2吐出ポート22の周方向ほぼ中間部においてポンプ室の容積が最小となり、この結果、該第2吐出ポート22からの吐出量はほぼゼロとなる。したがって、当該図28に示す可動リング41の回動位置においては、第1吐出ポート21からの吐出量の比率が最大となる。なお、かかる回動位置においては、前記噛み合い線Mは吸入ポート18に対しても傾いた状態となっていることから、該吸入ポート18に対する前記吸入側の各ポンプ室P1〜P4の開口面積も減少するため、吐出量の総流量が制限された状態となっている。
この状態から、ポンプ回転数の上昇に伴い第1吐出ポート21の吐出圧が増大して、該第1吐出ポート21の吐出圧が所定圧(設定圧)を超えると、この第1吐出ポート21の吐出圧に基づいて可動プレート31は、スプリング44の付勢力に抗して例えば図23に示すような状態まで回動することになる。
そこで、図23に示す状態では、ロータの偏心方向が図中の一点鎖線で示す両ロータ16,17の噛み合い線Mの向きとなっており、該噛み合い線Mが第1シールランド部12cと第2シールランド部12dのそれぞれの周方向ほぼ中間位置を通る状態となっていることから、前記各ポート18,21,22に対して前記吸入側の各ポンプ室P1〜P4及び吐出側の各ポンプ室P6〜P9が偏りなく開口するため、吐出量の総流量が最大となって、第3シールランド部12eの位置に基づく比率をもって設定された吐出量が第1、第2吐出ポート21,22からそれぞれ吐出されることになる。
そして、この状態から第1吐出ポート21の吐出圧がさらに上昇すると、可動リング41は第1吐出ポート21の吐出圧によってさらに図中時計方向側に押圧されることとなり、最終的には、図29に示すような状態まで回動することになる。
ここで、可動リング41が図29に示す回動位置にあるときは、ロータの偏心方向が図中の一点鎖線で示す両ロータ16,17の噛み合い線Mの向きとなっており、該噛み合い線Mは第1吐出ポート21の周方向のほぼ中間位置を通る状態となっていることから、この第1吐出ポート21の周方向ほぼ中間部においてポンプ室の容積が最大となり、この結果、該第1吐出ポート21からの吐出量はほぼゼロとなる。したがって、当該図29に示す可動リング41の回動位置においては、第2吐出ポート22からの吐出量の比率が最大となる。なお、かかる回動位置においても、前記噛み合い線Mが吸入ポート18に対して傾いた状態となっていることから、前述の図28の状態と同様に、ポンプ吸入量が減少し、吐出量の総流量が制限されることになる。
以上のように、可動リング41は、前記レバー部41aの前記圧力室36b側の側面に作用する第1吐出ポート21の吐出圧に基づいて連続的に回動し、該第1吐出ポート21の吐出圧が低下した場合には、前述とは反対に反時計方向側に回動して第1吐出ポート21の吐出量の比率を増大させるように作用する。
このようにして、前記可変機構30は、第1吐出ポート21の吐出圧に基づいて可動リング41を回動させてロータの偏心方向を連続的に変更することにより、第1吐出ポート21と第2吐出ポート22の吐出量の比率(配分)を増減させて、第1吐出ポート21の吐出圧を所定圧(設定圧)に維持するようになっている。
また、このことから、本実施の形態に係るオイルポンプにおいては、前記第1の実施の形態に係るオイルポンプに対し吐出量の比率の変更手段が異なるのみであって、実際の油圧回路におけるオイルポンプの作用、すなわち、前記定圧回路5及び高圧回路6に油圧を供給する場合のオイルポンプの具体的な作用については、前記第1の実施の形態と同様である。
そして、本実施の形態に係るオイルポンプについては、上述のように、一方の吐出ポートからの吐出量の比率を最大としたときに他方の吐出ポートからの吐出量をほぼゼロにすることができるところに特徴がある。したがって、適用する油圧回路の特性や仕様に応じて当該実施の形態に係るオイルポンプと前記第1の実施の形態のオイルポンプとを適宜選択することができる。
本発明は、前記各実施の形態の内容、特に前記各実施の形態において適用したトロコイドポンプに限定されるものではなく、前記各実施の形態に係る可変機構30を、例えば可変容量形のベーンポンプなど、吐出ポートにおいて常時ポンプ室の容積変化を生じるすべてのオイルポンプに適用可能であり、かかるオイルポンプに適用する限り、前記各実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、前記第1、第2の実施の形態における第3固定側シールランド部12e及び第3可動側シールランド部31eの各周方向位置、並びに第3の実施の形態における第3シールランド部12eの周方向位置については、ポンプの仕様に応じて自由に設定することができる。
さらに、前記第2、第3の実施の形態については、前記第1の実施の形態の変形例における図12に示す油圧回路に適用することにより、第2吐出ポート22の吐出圧に基づいて可動プレート31又は可動リング41を回動させるようにしてもよい。
本発明に係るオイルポンプの第1の実施の形態を示し、カバー部材を取り外した状態でポンプボディの接合面側からみた正面図である。 図1においてポンプ要素及び可変機構を取り外した状態を示す正面図である。 図1において可変機構を取り外した状態を示す正面図である。 同実施の形態における可動プレートを示す正面図である。 同実施の形態のオイルポンプの構成を分解して示す斜視図である。 同実施の形態のオイルポンプのポンプ部のみを縦断面によって示す部分断面図である。 同実施の形態のオイルポンプを適用する油圧回路の構成図である。 図1において第1吐出ポートの吐出圧が所定値以下の状態(ポンプの初期状態)を示す図である。 図1において第1吐出ポートの吐出圧が最大となった状態を示す正面図である。 各油圧回路において必要となる作動油の油圧及び流量を供給対象の運転状態別に示した表である。 本発明に係るオイルポンプの第1の実施の形態の変形例を示し、カバー部材を取り外した状態でポンプボディの接合面側からみた正面図である。 同変形例のオイルポンプを適用する油圧回路の構成図である。 図11において第1吐出ポートの吐出圧が所定値以下の状態(ポンプの初期状態)を示す図である。 図11において第1吐出ポートの吐出圧が最大となった状態を示す正面図である。 本発明に係るオイルポンプの第2の実施の形態を示し、カバー部材を取り外した状態でポンプボディの接合面側からみた正面図である。 図15においてポンプ要素及び可変機構を取り外した状態を示す正面図である。 図15において可変機構を取り外した状態を示す正面図である。 同実施の形態における可動プレートを示す正面図である。 同実施の形態のオイルポンプの構成を分解して示す斜視図である。 同実施の形態のオイルポンプのポンプ部のみを縦断面によって示す部分断面図である。 図15において第1吐出ポートの吐出圧が所定値以下の状態(ポンプの初期状態)を示す図である。 図15において第1吐出ポートの吐出圧が最大となった状態を示す正面図である。 本発明に係るオイルポンプの第3の実施の形態を示し、カバー部材を取り外した状態でポンプボディの接合面側からみた正面図である。 図23においてポンプ要素及び可変機構を取り外した状態を示す正面図である。 同実施の形態における可動リングを示す正面図である。 同実施の形態のオイルポンプの構成を分解して示す斜視図である。 同実施の形態のオイルポンプのポンプ部のみを縦断面によって示す部分断面図である。 図23において第1吐出ポートの吐出圧が所定値以下の状態(ポンプの初期状態)を示す図である。 図23において第1吐出ポートの吐出圧が最大となった状態を示す正面図である。
符号の説明
1…オイルポンプ
V1〜V9…ポンプ室(複数のポンプ室)
11…ポンプハウジング
12…ポンプボディ
13…カバー部材
15…駆動軸
16…アウターロータ(アウター部材)
17…インナーロータ(インナー部材)
18…吸入ポート(吸入部)
20…吐出ポート(吐出部)
21…第1吐出ポート(複数の吐出ポート)
22…第2吐出ポート(複数の吐出ポート)
30…可変機構
31…可動プレート
32…スプリング

Claims (20)

  1. 駆動軸を回転させて複数のポンプ室の容積を変化させることにより、吸入部から作動油を吸入すると共に、該吸入された作動油を加圧して吐出部から吐出するオイルポンプであって、
    前記吐出部を複数の吐出ポートによって構成すると共に、
    該各吐出ポートに導く作動油量の比率を可変にする可変機構を設けることにより、前記各吐出ポートからそれぞれ吐出される吐出量の比率を可変にしたことを特徴とするオイルポンプ。
  2. 前記吐出部は、二つの吐出ポートから構成され、
    一方の吐出ポートから吐出される吐出量の比率を減少させると、該一方の吐出ポートから吐出される吐出圧は低くなり、他方の吐出ポートから吐出される吐出圧は高くなるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のオイルポンプ。
  3. 前記一方の吐出ポートから吐出される作動油は内燃機関の潤滑に用いられ、前記他方の吐出ポートから吐出される作動油は必要なときのみ駆動される所定の駆動装置の駆動源に用いられることを特徴とする請求項2に記載のオイルポンプ。
  4. 前記駆動軸は、電動モータによって回転駆動するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のオイルポンプ。
  5. 前記一方の吐出ポートから吐出される作動油は内燃機関の潤滑に用いられる一方、
    前記他方の吐出ポートから吐出される作動油は必要なときのみ駆動される所定の駆動装置の駆動源に用いられ、
    前記電動モータは、所定の駆動装置を駆動させる際に回転数が増大するように制御されることを特徴とする請求項4に記載のオイルポンプ。
  6. 駆動軸を回転させて複数のポンプ室の容積を変化させることにより、吸入部から作動油を吸入すると共に、該吸入された作動油を加圧して吐出部から吐出するオイルポンプであって、
    前記吐出部を、前記複数のポンプ室に対して互いに別々の周方向領域にそれぞれ開口する複数の吐出ポートによって構成すると共に、
    前記各吐出ポートが開口する前記各周方向領域の範囲を可変にする可変機構を設けることにより、前記各吐出ポートからそれぞれ吐出される吐出量の比率を可変にしたことを特徴とするオイルポンプ。
  7. 前記各吐出ポートは、前記各ポンプ室を画成する少なくとも一対の画成部材にそれぞれ設けられて互いに連通する一方側ポート及び他方側ポートによって構成され、
    前記可変機構は、前記一対の画成部材を相対移動させることによって前記各吐出ポートの一方側ポートと他方側ポートとを相対移動させるように構成されていることを特徴とする請求項6に記載のオイルポンプ。
  8. 前記一対の画成部材は、前記駆動軸の回転数に応じて相対移動するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載のオイルポンプ。
  9. 前記一対の画成部材は、前記各吐出ポートの一方側ポートと他方側ポートのうち少なくとも一つのポートの吐出圧に基づいて相対移動するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載のオイルポンプ。
  10. 前記一対の画成部材は、前記各吐出ポートの一方側ポートと他方側ポートのうち少なくとも一つのポートの吐出圧とこれに対抗する付勢部材の付勢力とのバランスによって相対移動するように構成されていることを特徴とする請求項9に記載のオイルポンプ。
  11. 前記一対の画成部材のうち一方の画成部材は固定状態に設けられ、他方の画成部材が前記一方の画成部材に対して可動するように設けられていることを特徴とする請求項7に記載のオイルポンプ。
  12. 前記吐出部は、二つの吐出ポートから構成され、
    前記一対の画成部材を相対移動させることにより、一方の吐出ポートが開口する前記周方向領域の範囲が拡大し、他方の吐出ポートが開口する前記周方向領域の範囲が縮小するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載のオイルポンプ。
  13. 前記一対の画成部材のうち一方の画成部材は、ポンプ作用を行うポンプ要素を収容するポンプハウジングに一体に構成されている一方、他方の画成部材は、前記ポンプハウジングに対し前記ポンプ要素を挟んで軸方向反対側に設けられた可動プレートによって構成されていることを特徴とする請求項12に記載のオイルポンプ。
  14. 前記吸入部は、前記ポンプハウジングにおいて前記複数のポンプ室の所定の周方向領域に開口形成された一方側ポートと、前記可動プレートにおいて前記複数のポンプ室の所定の周方向領域に開口形成された他方側ポートと、によって構成され、
    前記吸入ポートの一方側のポートが開口する前記周方向領域の範囲は、前記可動プレートを移動させた際に前記吸入ポートの他方側ポートが開口する前記周方向領域の範囲と同等か若しくはこれよりも大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項13に記載のオイルポンプ。
  15. 駆動軸によって回転駆動されるインナー部材と、
    該インナー部材の外周側に、前記インナー部材に対して偏心して配置されるアウター部材と、
    前記両部材の径方向間に画成されて、該両部材が相対回転することによって容積が変化する複数のポンプ室と、
    該各ポンプ室の容積が増大する周方向領域に開口する吸入部と、
    前記各ポンプ室の容積が減少する周方向領域に開口する複数の吐出ポートと、
    前記インナー部材に対する前記アウター部材の偏心方向を変化させる可変機構と、を備えたことを特徴とするオイルポンプ。
  16. 前記可変機構は、前記インナー部材の回転中心を中心として回動可能に設けられて、内周側に前記アウター部材を偏心状態に保持する可動部材によって構成され、該可動部材を回動させることによって前記インナー部材に対する前記アウター部材の偏心方向を変化させるように構成されていることを特徴とする請求項15に記載のオイルポンプ。
  17. 前記可動部材は、前記各吐出ポートの一方側ポートと他方側ポートのうち少なくとも一つのポートの吐出圧によって回転するように構成されていることを特徴とする請求項16に記載のオイルポンプ。
  18. 前記可動部材は、前記各吐出ポートの一方側ポートと他方側ポートのうち少なくとも一つのポートの吐出圧とこれに対抗する付勢部材の付勢力とのバランスによって回転するように構成されていることを特徴とする請求項17に記載のオイルポンプ。
  19. 前記付勢部材は、スプリングと、該スプリングの伸縮方向を案内する案内部材によって構成されていることを特徴とする請求項19に記載のオイルポンプ。
  20. 前記可動部材の外周側には、前記付勢部材を収容配置可能な切欠部が設けられていることを特徴とする請求項19に記載のオイルポンプ。
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