JP2001123967A - 内接歯車ポンプ - Google Patents

内接歯車ポンプ

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JP2001123967A
JP2001123967A JP30123099A JP30123099A JP2001123967A JP 2001123967 A JP2001123967 A JP 2001123967A JP 30123099 A JP30123099 A JP 30123099A JP 30123099 A JP30123099 A JP 30123099A JP 2001123967 A JP2001123967 A JP 2001123967A
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JP
Japan
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discharge
pressure
hydraulic oil
internal gear
discharge port
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JP30123099A
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English (en)
Inventor
Shigeaki Yamamuro
重明 山室
Keiji Kuhara
啓司 久原
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプの作動騒音や振動を可及的に減少させ
ると共に、作動効率の良い内接歯車ポンプを提供する。 【解決手段】 ポンプハウジング2内に、リング状の内
歯歯車4とこの内歯歯車4に噛合う外歯歯車5とを回転
自在に収容する。前記歯車4,5の回転に伴って噛合い
隙間が増加する吸入領域に吸入ポート12を開口させ、
噛合い隙間が減少する吐出領域に複数の吐出ポート1
3,14,15を開口させる。前記吐出ポート13,1
4,15は歯車4,5の回転方向の所定位置に配置す
る。前記複数の吐出ポート13,14,15のうち、吐
出領域における歯車4,5の回転方向の最も前方側に位
置する第1吐出ポート13に減圧手段としての油圧回路
24を接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の自動変速
機等に作動油を供給可能な内接歯車ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の内接歯車ポンプは、ポンプハウ
ジング内に、リング状の内歯歯車とこの内歯歯車に噛合
う外歯歯車とを回転自在に収容し、これら歯車の回転に
伴って噛合い隙間が増加する吸入領域に吸入ポートを開
口させ、噛合い隙間が減少する吐出領域に吐出ポートを
開口させ、吸入ポートから作動油を吸入して吐出ポート
から吐出するようになっている。
【0003】従来の内接歯車ポンプとして、例えば特開
平1−96484号公報には、吐出ポートが歯車の回転
方向の所定位置に複数形成された内接歯車ポンプが示さ
れている。
【0004】前記内接歯車ポンプは、複数の吐出ポート
が歯車の回転に伴って内歯歯車と外歯歯車との噛合い隙
間が減少する吐出領域に形成してあるから、その形成位
置によって得られる作動油の圧力が異なり、複数の圧力
の作動油が得られ、利用されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
内接歯車ポンプは内歯歯車と外歯歯車との噛合い隙間の
増減によって作動油を吸入及び吐出するようになってお
り、噛合い隙間が増加する吸入領域で作動油を吸入し、
噛合い隙間が減少する吐出領域で作動油を吐出するよう
になっているから、噛合い隙間が減少するに連れて作動
油の圧力が上昇することになる。つまり、前記噛合い隙
間が減少する吐出領域において、歯車の回転方向前方側
で作動油の圧力がより上昇することになる。とりわけ、
前記吐出ポートが、吸入領域から歯の1ピッチ以上離れ
た位置にある場合には、作動油が噛合い隙間内に閉じ込
められることになり、作動油の圧力が過大に上昇する虞
がある。
【0006】前記歯車の噛合い隙間内で作動油の圧力が
過大化すると、ポンプの作動騒音や振動の増加を生じる
と共に、高圧の作動油が低圧領域に漏出してポンプ効率
が悪化する虞がある。
【0007】本発明は前記従来の実情に鑑みて案出され
たもので、ポンプの作動騒音や振動を可及的に減少させ
ると共に、作動効率の良い内接歯車ポンプを提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1記載の
発明は、ポンプハウジング内に、リング状の内歯歯車と
この内歯歯車に噛合う外歯歯車とを回転自在に収容し、
これら歯車の回転に伴って噛合い隙間が増加する吸入領
域に吸入ポートを開口させ、噛合い隙間が減少する吐出
領域に吐出ポートを開口させてなり、前記吐出ポートが
歯車の回転方向の所定位置に複数形成されてなる内接歯
車ポンプにおいて、前記複数の吐出ポートのうち、吐出
領域における歯車の回転方向の最も前方側に位置する吐
出ポートに減圧手段を接続した構成にしてある。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成において、前記減圧手段は、作動油が潤
滑及び/または冷却のために導かれる油圧回路である構
成にしてある。
【0010】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成において、前記減圧手段が接続される吐
出ポートに生じる作動油の圧力は、残余の吐出ポートに
生じる作動油の圧力よりも低圧であると共に、減圧手段
は、作動油が潤滑及び/または冷却のために導かれる油
圧回路である構成にしてある。
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成において、前記複数の吐出ポートに生じ
る作動油の圧力のうち、吐出領域における歯車の回転方
向の最も前方側及び最も後方側にそれぞれ位置する吐出
ポートに生じる作動油の圧力が、これら吐出ポートの間
に位置する吐出ポートに生じる作動油の圧力よりも低圧
である構成にしてある。
【0012】また請求項5記載の発明は、請求項1記載
の発明の構成において、前記減圧手段は圧力制御弁であ
る構成にしてある。
【0013】ここで、前記外歯歯車及び内歯歯車に形成
する歯は、歯型がインボリュート曲線、正弦曲線、トロ
コイド曲線等を持つ歯が採用可能である。
【0014】斯かる構成において、前記内歯歯車及び外
歯歯車が回転することによって、作動油が吸入ポートか
ら吸入され、各吐出ポートから吐出される。即ち、前記
吸入ポートが歯車の回転に伴って噛合い隙間が増加する
吸入領域に開口しており、吸入ポートに導かれた作動油
は吸入領域で吸入された後、噛合い隙間が減少する吐出
領域に移送され、この吐出領域に開口する各吐出ポート
から吐出される。
【0015】このとき、前記各吐出ポートは、歯車の回
転に伴って噛合い隙間が減少する吐出領域において歯車
の回転方向の所定位置に複数形成されているから、それ
ぞれの吐出ポートから噛合い隙間の大きさに応じて加圧
された作動油が吐出可能である。
【0016】ここで、本発明にあっては、前記吐出領域
における歯車の回転方向の最も前方側に位置する吐出ポ
ートに減圧手段が接続してある。前記減圧手段は請求項
2記載の発明にあっては、作動油が潤滑及び/または冷
却のために導かれる油圧回路である。
【0017】これによって、前記吐出領域における歯車
の回転方向の最も前方側に位置する吐出ポートが開口す
る吐出領域において、作動油の圧力上昇が抑制される。
つまり、前記吐出領域における歯車の回転方向の最も前
方側に位置する吐出ポートに減圧手段を接続し、この吐
出ポートが吸入ポートから歯の1ピッチ以下に近づけた
位置に形成されることによって、作動油が噛合い隙間内
に閉じ込められることがなく、作動油の圧力上昇が有利
に防止される。
【0018】このため、前記歯車の噛合い隙間内で作動
油の圧力が過大化することがなく、ポンプの作動騒音や
振動が減少すると共に、高圧の作動油が低圧領域に漏出
することがなく、ポンプ効率が悪化することがない。
【0019】したがって、ポンプの作動騒音や振動を可
及的に減少させると共に、作動効率の良い内接歯車ポン
プが得られる。
【0020】また、請求項2記載の発明は、前記減圧手
段が、作動油が潤滑及び/または冷却のために導かれる
油圧回路であるから、吐出領域における歯車の回転方向
の最も前方側に位置する吐出ポートから吐出される高圧
の作動油が、この油圧回路で潤滑及び/または冷却のた
めに有効に利用されつつ減圧される。つまり、前記吐出
ポートから吐出される作動油が減圧弁等から直接ドレン
される場合に比較して、有効に利用されつつ減圧される
ことになるのである。
【0021】また、請求項3記載の発明は、前記減圧手
段が接続される吐出ポートに生じる作動油の圧力は、残
余の吐出ポートに生じる作動油の圧力よりも低圧である
と共に、減圧手段は、作動油が潤滑及び/または冷却の
ために導かれる油圧回路であることにより、作動油の過
大な圧力上昇がなくポンプの作動騒音や振動が低減され
ると共に、作動油が最も低圧の吐出ポートに漏れ出すこ
とがあっても、この吐出ポートは潤滑及び/または冷却
のための油圧回路に接続されているから、作動油が有効
に利用されつつ減圧される。
【0022】また、請求項4記載の発明は、前記複数の
吐出ポートに生じる作動油の圧力のうち、吐出領域にお
ける歯車の回転方向の最も前方側及び最も後方側にそれ
ぞれ位置する吐出ポートに生じる作動油の圧力が、これ
ら吐出ポートの間に位置する吐出ポートに生じる作動油
の圧力よりも低圧であるから、ポンプの吸入領域でキャ
ビテーションによって気泡が発生してこの気泡が吐出領
域に運ばれた場合に、この気泡による悪影響を有利に防
止することができる。即ち、前記気泡が吐出領域に運ば
れた場合に、歯車の回転方向の最も後方側に位置する吐
出ポートに生じる作動油の圧力が低圧となっているか
ら、この気泡が作動油の圧力によって潰される速度が比
較的遅くなる。このため、前記気泡が潰されることによ
って生じる衝撃が緩和され、衝撃によって歯車等が侵食
されることが可及的に防止されるから、この気泡による
悪影響が防止されるのである。
【0023】また、請求項5記載の発明は、前記減圧手
段が圧力制御弁であるから、吐出領域における歯車の回
転方向の最も前方側に位置する吐出ポートから吐出され
る高圧の作動油が、この圧力制御弁によって減圧され
る。特にポンプの高回転時には吐出量の増大に伴って作
動油の圧力が上昇するが、圧力制御弁によって適正に減
圧されるため作動油の過大な圧力上昇がなく、ポンプの
作動騒音や振動が低減される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、自
動変速機の油圧ポンプに適用した態様として、図面に基
づいて詳述する。
【0025】図1は本発明の実施の形態を示す内接歯車
ポンプの断面図で、図2のA−A線に沿って見た断面
図、図2は図1のA−O−A線断面図、図3は図1のO
−B線断面図である。
【0026】図において、付番1で示される内接歯車ポ
ンプは、ポンプハウジング2に円状に形成された凹部3
内に、リング状の内歯歯車4とこの内歯歯車4に噛合う
外歯歯車5を回転自在に収容して構成してある。
【0027】前記内歯歯車4に形成された内歯6及び外
歯歯車5に形成した外歯7は、トロコイド曲線を基本と
した高次関数曲線からなる歯型形状を有している。ま
た、前記外歯歯車5の歯数は内歯歯車4の歯数よりも少
なくしてあり、これによって、内歯歯車4と外歯歯車5
とは回転中心が所定寸法だけ相互に偏心した状態で、こ
れら内歯歯車4と外歯歯車5との間に所定の噛合い隙間
をもって回転するようになっている。
【0028】前記ポンプハウジング2は、凹部3が形成
されたハウジング部材10と、このハウジング部材10
に重ね合わせて配置され、凹部3を覆うカバー部材11
とから構成してある。前記ポンプハウジング2の凹部3
には、1つの吸入ポート12と、この実施の形態におい
て3つの吐出ポート、即ち第1吐出ポート13、第2吐
出ポート14及び第3吐出ポート15が形成してある。
【0029】前記吸入ポート12は、内歯歯車4及び外
歯歯車5の回転(図1の矢印方向への回転)に伴って、
これら内歯歯車4の内歯6と外歯歯車5の外歯7との間
の噛合い隙間が増加する吸入領域に臨んで形成してあ
り、各吐出ポート13,14,15は同じく噛合い隙間
が減少する吐出領域に臨んで形成してある。前記各吐出
ポート13,14,15は内歯歯車4及び外歯歯車5の
回転方向に直列に配置されており、第1吐出ポート13
は吐出領域において歯車4,5の回転方向の最も前方側
に形成され、第3吐出ポート15は同じく最も後方側に
形成され、第2吐出ポート14は第1吐出ポート13と
第3吐出ポート15との間に形成されている。また、前
記第1吐出ポート13は、吸入ポート12から内歯6及
び外歯7の1ピッチ以下に近づいた位置に形成してあ
る。
【0030】前記吸入ポート12はポンプハウジング2
(のカバー部材11)に形成した吸入通路16に連通し
ており、この吸入通路16は吸入口17に連通してい
る。また、前記吸入口17は貯油タンク18に連通して
いる。
【0031】一方、前記第1吐出ポート13はポンプハ
ウジング2(のカバー部材11)に形成した第1吐出通
路19に連通し、第2吐出ポート14は同じく第2吐出
通路20に連通し、第3吐出ポート15は同じく第3吐
出通路21に連通している。
【0032】前記第1吐出通路19は第3吐出通路21
と交差した個所においてこの第3吐出通路21に連通し
ており、この第3吐出通路21は第1吐出口22に連通
している。即ち、前記第1吐出通路19及び第3吐出通
路21は相互に連通し、第1吐出口22に連通してい
る。また、前記第1吐出口22は、低圧通路23を介し
て作動油が潤滑及び/または冷却のために導かれる油圧
回路24に連通しており、この油圧回路24はこの発明
における減圧手段となっている。これによって、前記第
1吐出ポート13に油圧通路24が接続されていること
になる。なお、前記第1吐出通路19の開口端は栓部材
25によって閉塞され、第3吐出通路21の開口端は栓
部材26によって閉塞されている。
【0033】一方、前記第2吐出通路20は第2吐出口
27に連通しており、この吐出口27は高圧通路28を
介してシフトコントロールバルブ等の作動油圧回路29
に連通している。
【0034】前記ポンプハウジング2の略軸心位置には
ステータシャフト32が貫通して設けられており、この
ステータシャフト32は外歯歯車5を貫通してカバー部
材11に固定してある(図2参照)。前記ステータシャ
フト32は段付き状に形成されてポンプハウジング2の
ハウジング部材10側で小径となっており、この小径と
なったステータシャフト32の外周側に中空状の駆動軸
(図示せず)が配置されて外歯歯車5の内径側に挿入さ
れ、この図外の駆動軸によって外歯歯車5が回転駆動さ
れるようになっている。
【0035】斯かる構成において、前記図外の駆動軸に
よって外歯歯車5が回転駆動され、この外歯歯車5に噛
合う内歯歯車4が回転される。前記内歯歯車4及び外歯
歯車5が回転することによって、貯油タンク18内の作
動油が吸入口17及び吸入通路16を介して吸入ポート
12から吸入され、各吐出ポート13,14,15から
吐出される。即ち、前記吸入ポート12が歯車4,5の
回転に伴って噛合い隙間が増加する吸入領域に開口して
おり、吸入ポート12に導かれた作動油は吸入領域で吸
入された後、噛合い隙間が減少する吐出領域に移送さ
れ、この吐出領域に開口する各吐出ポート13,14,
15から吐出される。
【0036】このとき、前記各吐出ポート13,14,
15は、歯車4,5の回転に伴って噛合い隙間が減少す
る吐出領域において歯車4,5の回転方向に3つ形成さ
れているから、それぞれの吐出ポート13,14,15
から噛合い隙間の大きさに応じて加圧された作動油が吐
出可能である。
【0037】ここで、本発明にあっては、前記吐出領域
における歯車4,5の回転方向の最も前方側に位置する
第1吐出ポート13に減圧手段が接続してある。即ち、
この実施の形態においては、前記第1吐出ポート13
に、作動油が潤滑及び/または冷却のために導かれる油
圧回路24が接続してある。
【0038】これによって、前記吐出領域における歯車
4,5の回転方向の最も前方側に位置する第1吐出ポー
ト13が開口する吐出領域において、作動油の圧力上昇
が抑制される。つまり、前記吐出領域における歯車4,
5の回転方向の最も前方側に位置する第1吐出ポート1
3に油圧回路24を接続し、この第1吐出ポート13が
吸入ポート12から歯6,7の1ピッチ以下に近づけた
位置に形成されることによって、作動油が噛合い隙間内
に閉じ込められることがなく、作動油の圧力上昇が有利
に防止される。
【0039】このため、前記歯車4,5の噛合い隙間内
で作動油の圧力が過大化することがなく、ポンプの作動
騒音や振動が減少すると共に、高圧の作動油が低圧領域
に漏出することがなく、ポンプ効率が悪化することがな
い。
【0040】したがって、ポンプの作動騒音や振動を可
及的に減少させると共に、作動効率の良い内接歯車ポン
プが得られる。
【0041】また、前記減圧手段は、作動油が潤滑及び
/または冷却のために導かれる油圧回路24であるか
ら、吐出領域における歯車4,5の回転方向の最も前方
側に位置する第1吐出ポート13から吐出される高圧の
作動油がこの油圧回路24で潤滑及び/または冷却のた
めに有効に利用されつつ減圧される。つまり、前記第1
吐出ポート13から吐出される作動油が減圧弁等から直
接ドレンされる場合に比較して、有効に利用されつつ減
圧されることになるのである。
【0042】また、前記減圧手段(油圧回路24)が接
続される第1吐出ポート13に生じる作動油の圧力を、
第2吐出ポート14及び第3吐出ポート15に生じる作
動油の圧力よりも低圧とすると共に、減圧手段を作動油
が潤滑及び/または冷却のために導かれる油圧回路24
とすることにより、作動油の過大な圧力上昇がなくポン
プの作動騒音や振動が低減されると共に、作動油が最も
低圧の第1吐出ポート13に漏れ出すことがあっても、
この第1吐出ポート13は潤滑及び/または冷却のため
の油圧回路24に接続されているから、作動油は潤滑及
び/または冷却のために有効に利用されつつ減圧され
る。
【0043】また、前記各吐出ポート13,14,15
に生じる作動油の圧力のうち、吐出領域における歯車
4,5の回転方向の最も前方側に位置する第1吐出ポー
ト13及び最も後方側に位置する第3吐出ポート15に
生じる作動油の圧力が、これら吐出ポート13,15の
間に位置する第2吐出ポート14に生じる作動油の圧力
よりも低圧であるから、ポンプの吸入領域でキャビテー
ションによって気泡が発生してこの気泡が吐出領域に運
ばれた場合に、この気泡による悪影響を有利に防止する
ことができる。即ち、前記気泡が吐出領域に運ばれた場
合に、歯車4,5の回転方向の最も後方側に位置する第
3吐出ポート15に生じる作動油の圧力が低圧となって
いるから、この気泡が作動油の圧力によって潰される速
度が比較的遅くなる。このため、前記気泡が潰されるこ
とによって生じる衝撃が緩和され、衝撃によって歯車
4,5等が侵食されることが可及的に防止されるから、
この気泡による悪影響が防止されるのである。
【0044】図4は本発明の別の実施の形態を示す図面
で、この実施の形態が前記実施の形態と変わるところ
は、減圧手段として圧力制御弁を設けた点である。
【0045】即ち、前記低圧通路23の途中に圧力制御
弁としてのリリーフ弁33が設けられており、このリリ
ーフ弁33がこの発明における減圧手段となっている。
これによって、吐出領域における歯車4,5の回転方向
の最も前方側に位置する吐出ポート13にリリーフ弁3
3が接続されていることになる。
【0046】尚、その他の構成は前記実施の形態と同様
であるから、同一構成部分には同一符号を付し、その重
複する説明を省略する。
【0047】斯かる構成によれば、前記吐出領域におけ
る歯車4,5の回転方向の最も前方側に位置する第1吐
出ポート13が開口する吐出領域において、作動油の圧
力上昇が抑制される。つまり、前記吐出領域における歯
車4,5の回転方向の最も前方側に位置する第1吐出ポ
ート13にリリーフ弁33及び油圧回路24を接続し、
この第1吐出ポート13が吸入ポート12から歯6,7
の1ピッチ以下に近づけた位置に形成されることによっ
て、作動油が噛合い隙間内に閉じ込められることがな
く、作動油の圧力上昇が有利に防止される。
【0048】このため、前記歯車4,5の噛合い隙間内
で作動油の圧力が過大化することがなく、ポンプの作動
騒音や振動が減少すると共に、高圧の作動油が低圧領域
に漏出することがなく、ポンプ効率が悪化することがな
い。
【0049】したがって、斯く構成しても、前記実施の
形態と同様の効果が得られる。加えて、前記減圧手段が
圧力制御弁としてのリリーフ弁33であるから、吐出領
域における歯車4,5の回転方向の最も前方側に位置す
る吐出ポート13から吐出される高圧の作動油が、この
リリーフ弁33によって減圧される。特にポンプの高回
転時には吐出量の増大に伴って作動油の圧力が上昇する
が、リリーフ弁33によって適正に減圧されるため作動
油の過大な圧力上昇がなく、ポンプの作動騒音や振動が
低減される。
【0050】以上、実施の形態を図面に基づいて説明し
たが、具体的構成はこの実施の形態に限られるものでは
なく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0051】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、ポンプの作動騒音や振動を可及的に減少させる
と共に、作動効率の良い内接歯車ポンプが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す内接歯車ポンプの断
面図で、図2のA−A線に沿って見た断面図である。
【図2】図1のA−O−A線断面図である。
【図3】図1のO−B線断面図である。
【図4】本発明の別の実施の形態を示す、図1と同様な
図面である。
【符号の説明】
1 内接歯車ポンプ 2 ポンプハウジング 4 内歯歯車 5 外歯歯車 12 吸入ポート 13 第1吐出ポート 14 第2吐出ポート 15 第3吐出ポート 24 油圧回路(減圧手段)
フロントページの続き Fターム(参考) 3H041 AA02 BB03 CC10 CC12 CC20 DD14 DD18 DD20 3H044 AA02 BB03 CC10 CC11 CC19 DD13 DD16 DD43

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプハウジング内に、リング状の内歯
    歯車とこの内歯歯車に噛合う外歯歯車とを回転自在に収
    容し、これら歯車の回転に伴って噛合い隙間が増加する
    吸入領域に吸入ポートを開口させ、噛合い隙間が減少す
    る吐出領域に吐出ポートを開口させてなり、前記吐出ポ
    ートが歯車の回転方向の所定位置に複数形成されてなる
    内接歯車ポンプにおいて、前記複数の吐出ポートのう
    ち、吐出領域における歯車の回転方向の最も前方側に位
    置する吐出ポートに減圧手段を接続したことを特徴とす
    る、内接歯車ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記減圧手段は、作動油が潤滑及び/ま
    たは冷却のために導かれる油圧回路であることを特徴と
    する、請求項1記載の内接歯車ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記減圧手段が接続される吐出ポートに
    生じる作動油の圧力は、残余の吐出ポートに生じる作動
    油の圧力よりも低圧であると共に、前記減圧手段は、作
    動油が潤滑及び/または冷却のために導かれる油圧回路
    であることを特徴とする、請求項1記載の内接歯車ポン
    プ。
  4. 【請求項4】 前記複数の吐出ポートに生じる作動油の
    圧力のうち、吐出領域における歯車の回転方向の最も前
    方側及び最も後方側にそれぞれ位置する吐出ポートに生
    じる作動油の圧力が、これら吐出ポートの間に位置する
    吐出ポートに生じる作動油の圧力よりも低圧であること
    を特徴とする、請求項1記載の内接歯車ポンプ。
  5. 【請求項5】 前記減圧手段は圧力制御弁であることを
    特徴とする、請求項1記載の内接歯車ポンプ。
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