JP2009183281A - クニッツドメインから誘導されたヒトプラスミンの阻害剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プラスミンを阻害する単離ポリペプチドで、非天然クニッツドメインを含んでなるプラスミン結合性ポリペプチド、および、他の改変されたクニッツドメインを有するプラスミン阻害剤、それらをコードする核酸、該核酸で形質転換された宿主細胞、その製造方法、および、過剰のプラスミン活性に帰する疾患を治療するための医薬組成物。
【選択図】なし
Description
i.繊維素クロットを、ときには時期尚早に分解させる;
ii.もろく容易に溶解するクロットを分解生成物から形成させ、繊維素分解生成物によって血小板の粘着/凝集を阻害させて止血を損なう繊維素(クロットの組み立て物質)を消化し;
iii.血小板と直接相互作用して、高剪断血液流の領域で損傷した内皮に接着しないようにし血小板栓塞形成に必要な凝集を損なう糖蛋白IbおよびIIb/IIIaを開裂する(ADEL86);
iv.さらに前分解状態を促進する外部からの凝集経路の酵素を蛋白質分解により不活性化する。
ロビンス(ROBB87)はプラスミノーゲン−プラスミンシステムを詳細に再検討した。ROBB87およびここに引用した文献は、参考文献として組み込まれる。
過剰の出血に導く不適当な繊維素溶解およびフィブリノーゲン溶解は心肺バイパスのような体外循環を必要とする外科手術を複雑にすることが多く、そしてまた血栓崩壊の治療および器官移植、特に肝臓の移植で出会う。出血性素質の高い頻度を特徴とする他の臨床状態は肝硬変、類澱粉症、急性前骨髄細胞白血病、および充実性腫瘍を含む。止血の回復は血漿および/または血漿生成物の注入を必要とし、これは免疫学的反応の危険があり、病原体、例えば肝炎ウイルスおよびHIVにさらされる。
i.適切な標的繊維素溶解酵素の中和;
ii.投薬量を最少にするため標的酵素への結合の高い親和力;
iii.副作用を減らすため、標的に対する高い特異性;
iv.潜在的免疫原性および器官/ 組織毒性を最少にするためのヒト蛋白質への高度の類似性。
効き目のある抗繊維素溶解による阻害に対する候補標的である繊維素溶解酵素はすべてキモトリピン相同のセリンプロテアーゼである。
過剰出血は不完全な凝固作用、高い繊維素溶解活性、またはこれら2つの条件の組合せの結果起きる。最も出血しやすい体質ではプラスミンの活性を制御しなければならない。血液のロスを減らす際にBPTIの臨床的に有益な効果はプラスミン(KD−0.3nM)またはプラズマカリクレイン(KD−100nM)または両方の酵素の阻害の結果であると考えられる。
tPAおよびストレプトキナーゼは短い血漿半減期をもつが、これらを活性化するプラスミンは系内に長期間残り、上記のように、この系はプラスミン阻害剤内で潜在的に不完全である。従って、プラスミノーゲンの過剰な活性化は凝結および有害なまたは致命的な出血へと危険な無能力へ導く。
BPTIのように略有効であるか一層有効であるが、ヒト蛋白質ドメインとは略同一であるプラスミン阻害剤は似た治療学的潜在性を与えるが抗原性には潜在性が小さい。
プラスミンは脈管形成の鍵となる酵素である。OREI94はプラスミンの38kDa断片(触媒ドメインを欠いている)が転移の強い阻害剤であり、プラスミンが腫瘍(FIDL94)転移を阻止するのに有用であることを示している。ELLI92、ELLI93、OREI94およびFIDL94も参照、これらを参考文献としてここに組み込む。
プラスミンはプラスミノーゲンから導かれるセリンプロテアーゼである。プラスミンの触媒ドメイン(またはCatDom)はペプチド結合を、特にアルギン残基の後におよびリジン残基の後にはさらに小さい範囲まで切断し、トリプシン、キモトリプシン、カリクレイン、および多くの他のセリンプロテアーゼに非常に相同である。プラスミンの特異性の大部分は繊維素のクリングルス結合から誘導する(LUCA83、VARA83、VARA84)。活性化の際には、ARG561-Val562の間の結合は切断され、新しく遊離のアミノ末端が塩橋を形成する。
にもかかわらず、クリングルスは2個のジスルフィドを介してCatDomに結合している(COLM87、ROBB87)。
本発明はヒトプラスミンの阻害に有効なBPTI相同のクニッツドメインの変異体に関するものである。特に本発明はヒトに非免疫原性であるらしいヒトLACIの1個のドメインの変異体に関するものであり、そしてこれは好ましくは約5nM以下、さらに好ましくは約300pM以下、そして最も好ましくは約100pM以下のKDでプラスミンを阻害する。本発明はまたこれらの新規の蛋白質の治療学の診断上の使用に関するものである。
1)プラスミンに対するKiは多くて20nM、好ましくは約5nMよりも多くなく、さらに好ましくは約300pMよりも多くない、そして最も好ましくは約100pMよりも多くない。
2)阻害剤はBPTIを参照した残基数をもつ表14に示される要件に合うクニッツドメインからなる、3)クニッツドメイン位置12−21および32−39にて、アミノ酸タイプのひとつを表15のその位置に対してまとめた、そして4)この阻害剤は、BPTIの配列に対する前記クニッツドメインのアミノ酸配列よりも、群SPI11、SPI15、SPI08、SPI23、SPI51、SPI47、QS4、NS4、ヒトLACI−K2、ヒトLACI−K3、ヒトコラーゲンα3KuDom、ヒトTFPI−2ドメイン1、ヒトTFPI−2ドメイン2、ヒトTFPI−2ドメイン3、ヒトITI−K1、ヒトITI−K2、ヒトプロテアーゼネキシン−II、ヒトAPP−I、DPI−1.1.1、DPI−1.1.2、DPI−1.1.3、DPI−1.2.1、DPI−1.3.1、DPI−2.1、DPI−3.1.1、DPI−3.2.1、DPI−3.3.1、DPI−4.1.1、DPI−4.2.1、DPI−4.2.2、DPI−4.2.3、DPI−4.2.4、DPI−4.2.5、DPI−5.1、DPI−5.2、DPI−6.1、DPI−6.2から選択される参照配列に対してアミノ酸配列が似ている。
ここで、親和力はKD(KD(A,B)=〔A〕〔B〕/〔A−B〕)。数字の小さいKDは高い親和力を表す。本発明のために、「プラスミン阻害蛋白質」はプラスミンを約20nM以下のKiで結合し阻害するものである。「阻害」はプラスミンの触媒作用を阻止し、インヴイトロで発色体または螢光発生体物質を用いるアッセイまたは高分子を含むアッセイにおいて測定できることを示す。
「保守的改変」は次のように定義される。
(a)表9に定義されるようなアミノ酸の保守的置換」;および
(b)末端、ドメイン境界、ループ、または移動度が比較的高い他の部分でのアミノ酸の単一または複数の挿入または削除。
ここで、「クニッツドメイン」および「KuDom」は、(クニッツ大豆トリプシン阻害剤ではなく)BPTIの相同体を意味するように交代で使用される。
KuDomは、少なくとも2個、そして好ましくは3個のジスルフィドを含む少なくとも51個のアミノ酸(そして約61個までのアミノ酸)を有する蛋白質のドメインである。ここで、全クニッツドメインの残基はBPTI(すなわち、残基1−58)を参照して番号を付けられる。従って第一のシステイン残基は残基5であり、最後のシステインは55である。アミノ酸配列は、本配列の目的のために、表14に示される配列に対して3以下のミスマッチで配列される場合にクニッツドメインと考えられる。1個の残基の挿入または削除は1個のミスマッチとして数える。表14において、「x」は任意のアミノ酸に一致し「X」はその位置に対してリストされたタイプに一致する。ジスルフィドボンドは5と55、14と38、そして30と51の少なくとも2個を結合する。ジスルフィドの数は1によって減らされ得るが、標準システインの数はいずれも対にならないでは残らない。従って、1個のシステインを変える場合、次に償うシステインを適当な場所に加えるかマッチするシステインを非システインによって置き換える(後者が、一般に好ましい)。例えば、ショウジョウバエDrosophila funebris雄補助腺プロテアーゼ阻害剤は位置5にシステインがないが、位置−1(位置1の直前)にシステインがある;恐らく、これはCYS55に対してジスルフィドを形成する。Cys14およびCys38を置換すると、Gly12、(GlyまたはSer)37、およびGly36の必要性がが落ちる。追加のドメイン(他のクニッツドメインを含めて)を含むゼロから多数の残基までクニッツドメインのいずれかの末端に結合することができる。
好適例の詳細な説明
リポプロテイン結合凝集阻害体(LACI)は3個のKuDomを含む分子量39kDa(表1のアミノ酸配列)のヒト血清ホスホグリココプロテインである。
以下このプロテインをLACIと呼び、そのクニッツドメインをLACI−K1(残基50ないし107)、LACI−K2(残基121ないし178)、およびLACI−K3(残基213ないし270)と呼ぶ。LACIのcDNA配列はWUNT88に報告されている。GIRA89は3個のKuDomの各々のP1残基を変更した突然変異体の研究を報告している。LACI−K1はF.VIIaが組織因子に結合するとき因子VIIa(F.VIIa)を阻害し、LACI−K2は因子Xaを阻害する。LACI−K3が何かを阻害するか否かは知られていない。LACIもLACIのKuDomのいずれも、強いプラスミン阻害剤ではない。
出願人は、ヒトプラスミンに対して高い親和力を有する変異体にLACI−K1の第1ライブラリーをスクリーニングして表2および表3に示される配列を得た。これらの配列は表16に示されるようにまとめることができ、「好ましい残基」は結合プラスミンとして同定される32個の変異体の少なくとも1個に現われる。表17に示されるように、残基13、16、17、18および19の好ましいものは強い。31および32で認められるタイプの範囲は限定されるが、この選択は31での酸性基と32での中性基が好ましいことを示している。残基17のArgが好ましく、他の正に荷電したアミノ酸のLysはライブラリーに無く、Argに適当な置換基である。部位34および39での多くのアミノ酸タイプは高い親和力のプラスミン結合と矛盾がないが、若干のタイプは結合を妨げる。
表2に示されるように、選択された蛋白質の1つ、QS4を調製した。QS4はプラスミンを約2nMのKiで阻害する。この阻害のレベルはBPTIのそれよりも小さいが、QS4は免疫原性に対して小さいポテンシャルを有するのでヒトに使用するために好ましい分子である。表2および表3に示される他の蛋白質は非常に有効なプラスミンの阻害剤であり、抗原性のおそれが小さい。
表5に示され、残基10、11、13、15、16、17、18、19および21にて変異できるLACI−K1誘導体の第2ライブラリーを調製した。これはプラスミンに結合するためにスクリーニングされ、表6に示される蛋白質を得た。
表7に示されるように、残基31、32、34、35、および39で多様に導入されたDNA源として結合するプラスミンに対して2凹選択された第2ライブラリー(残基10、11、13、15、16、17、18、19、および20で変る)のファージのプールを使用した。
はアミノ酸タイプが認められないことを意味し、「*」はLACI−K1に対して野性タイプであることを示している。
(表4のSPIcon1)の10−21および31−40の領域が共通していた。10個の下線を付けたアミノ酸はLACI−K1とは異なる。8個の変化部位で、第2のタイプが全く共通であった:10でのAsp、11でのAla、19でのGlu、21でのPhe、31でのThr、32でのProまたはSer、34でのLeuまたはIle、および39でのGlu。部位17で、非常に有効な阻害剤SPI11はRをもつ。従って、配列D 10 TGPCRARFDRF 21・・・E31 AFIYGGCEG40表4のDPI−1.1.1)は6個の残基のみがLACI−K1とは異なり、非常に共通している残基で選択された配列と合っており、部位10、17、21、34、および39で好ましい置換基をもつ。DPI−1.1.1 はプラスミンに対して非常に高い親和力をもちヒトの免疫原性に対して潜在性が殆どないことが期待される。
以下、「DPI」は、分子のSPIシリーズ、特にSPI11からのアミノ酸配列情報を組み込むKuDomsである「設計されたプラスミン阻害剤、Desiged Plasmin Inhibitor」を意味する。幾つかのDPIの配列およびその親の蛋白質が表4に示されている。
アミノ酸の数を変える必要があるため、DPI-3.2.1は他の改変されたひとKuDomよりも免疫原性に対して高い潜在性をもつ。
DPI-4.1.1(表4)はS10E、M15R、M17K、T18F、Q34V、およびM39Gの断定によるヒトITI−K1からである。突然変異体M39GおよびQ34Vは必要ではないかも知れない。プラスミン結合を促進する他の突然変異体は、A11T、G16A、M17R、S19D、Y21W、およびY21Fを含む。
従って、非常にAPP−Iとは異なる位置10−21にてAPP−I残基を可能にするように設計されたライブラリーから蛋白質を選択することは驚くことであった。それにもかかわらず、APP−Iは有効なプラスミン阻害剤に変換できる。DPI-5.1はヒトAPP−I(またプロテアーゼネクシン−IIとして知られている)から突然変異体M17RおよびI18Fによって誘導され、APP−I自体よりもはるかに優れたプラスミン阻害剤である。DPI-5.2はさらに突然変異体S19D、A31E、およびF34Iを運び、プラスミンに対してさらに高い親和力を促進することができる。
KuDomは全く小さい;循環からの除去が速すぎるような、製薬学的問題の原因であるならば、2以上のドメインを結合することができる。好ましいリンカーは1個以上のアミノ酸の配列である。好ましいリンカーはヒト蛋白質の繰り返しのドメインの間に見出されるものであり、特にリンカーはヒトBPTI相同体に見出され、その1つは2個のドメイン(BALD85、ALBR83b)を有し他のものは3個(WUNT88)を有する。ペプチドリンカーは全体の蛋白質が組み換えDNA技法によって発現される利点を有する。また免疫原共役体を形成するために通常使用されるもののような、非ペプチジルリンカーを使用することもできる。BPTI様KuDomの血清滞在を増加させる代わりの手段はポリエチレングリコールにこれを連結することである、いわゆるPEG化(DAVI79)。
KuDomSPI11の表面の大部分をプラスミンの表面に相補的にしたので、R15はプラスミンに特異的結合するために必須ではない。凝固および繊維素溶解の経路で酵素の多くはArgまたはLysの後で選択的に切断する。P1位置に塩基性残基を持たないと特異性が一層大きくなる。変異体SPI11−R15A(表11に示される)は、P1でAlaを有し、良好なプラスミン阻害体であり、SPI11よりも他のプロテアーゼに関連してプラスミンに対して高い特異性を有することができる。プラスミンに対するSPI11−R15Aの親和力はプラスミンに対するSPI11の親和力よりも小さいが、他のArg/Lys好適酵素に対する親和力のロスはより大きく、多くの応用で、特異性は親和力よりも一層重要である。良い親和力と非常に高い特異性をもつ他の突然変異体はSPI11−R15GおよびSPI11−R15N−E32Aを含む。このアプローチは他の高い親和力のプラスミン阻害剤に応用することができる。
表12に示されるようなSPI11の変異および結合物の選択はSPI11よりも高いプラスミンに対する親和力を有するクニッツドメインを生成することである。この第4のライブラリーは14−38のジスルフィドを多様化することができる。
表に示されるDNAの2個の部分は合成され、PCR反応でプライマーと共に用いられNsiIからBstEIIまで走行するDNAを生成する。プライマーは表に示される合成小片の、第一に対しては長さ21および第二に対しては長さ17の5'末端と同一である。変異性が非常に高いので、108と109個(多ければ多いほど良い)の形質転換細胞を得るように努力した。
本発明の蛋白質は次の方法を含む従来の技術のいずれによっても生成することができる。
a)成分、例えばアミノ酸の一連のカップリングによる非生物学の合成b)適当なホスト細胞での組み換えDNA技法による生成、およびc)例えば、LACI−K1から望まない配列を除去して合成置換配列をカップリングする半合成法。
分泌は、蛋白質が正確に折りたたまれて数個の菌で条件付の媒体中に生成されるので、好ましいルートである。分泌は要求されない。
グリコグループを含む特別の理由がない限り、グリコグループの抗原性に対してポテンシャルを減らすようにN−結合グリコシル化部位を欠くように設計された蛋白質が好ましく、その結果等量の蛋白質を、1)E.coli, 2) B.subtilis, 3) P.pastoris, 4) S.cerevisiae,および5)哺乳動物の細胞を含む広範囲の器官の中に発現させることができる。
適当な方法を使用して本発明の化合物を試験することができる。スカッチャード(Ann NY Acad Sci(1949)51:660-669)は蛋白質結合に応用できる結合を測定し分析する古典的方法を記載している。この方法は比較的純粋な蛋白質、および結合した蛋白質を結合していない蛋白質から区別する能力を要する。
本発明の好ましい対象は哺乳動物である。本発明は特にヒトの治療に有用であるが、また獣医学的応用にも適している。
ここで、「保護」は「予防(preventing)」、「抑止」、および「治療」を含む。「予防」は病気の誘発前に薬剤を投与することを含む。「抑止」は病気が臨床上現れる前に薬剤を投与することを含む。「治療」は病気が現れた後に薬剤を投与することを含む。
ここに開示した蛋白質の他に、製薬組成物は製薬学的に受入られる担体、賦形薬、または補助薬を含む。例えば前記各文献を参照。
本発明の蛋白質はインヴィトロで、プラスミンを含む任意適当な試料に応用して存在するプラスミンを測定することができる。このようにするため、アッセイは存在するプラスミンの分量に依存する検出できるシグナルを与えるシグナル生成システム(SPS)を含まなければならない。シグナルは視覚であるいは機械で検出される。可能なシグナルは着色、螢光、または発光生成物の生成、アッセイ成分または製品による発光の吸収または放射の特性の変更、および成分または製品の沈澱または凝集を含む。
螢光による標識を付けた化合物は適当な長さの光に露光させ、その存在を検出することができる。最も普通に使用される螢光標識化合物はフルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、フィコエリトリン、フィコシアニン、アロフィコシアニン、o−フタルアルデヒド、およびフルオレサミンである。代わりに、螢光放出金属、例えば125Euまたは他のランタナイドを、ジエチレントリアミン五酢酸またはエチレンジアミン四酢酸のような金属キレート基を用いて結合蛋白質に結合させる。また蛋白質は化学ルミネセンス化合物、例えばルミノール、イソルミノール、theromaticアクリジニウムエステル、イミダゾール、アクリジニウム塩、およびオキザレートエステルにカップリングすることによって検出できるように標識を付けることができる。同様に、生物発光化合物、例えばルシフェリン、ルシフェラーゼおよびエクオリンを使用して結合蛋白質に標識を付けることができる。生物発光蛋白質の存在は発光の存在を検出して決定される。酵素標識、例えば西洋ワサビパーオキシダーゼおよびアルカリホスファターゼが好ましい。
プラスミンに緊密に結合するクニッツドメインはインヴィヴォ映像のために使用できる。病巣の診断映像はモノクローナル抗体のための最大の商業的好機の一つと考えられたが、この好機は達成されなかった。かなり努力したにもかかわらず、2種のモノクローナル抗体を基礎とした映像剤のみが認められた。モノクローナル抗体を用いて得られるこの失望させられる結果は大部分次の理由による: i)不十分な親和力および/または特異性;
ii)標的部位への弱い浸透;
iii)非標的部位からの遅いクリアランス;
iv)免疫原性(大部分はネズミ);および v)高い生成コストおよび低い安定性。
放射性同位元素標識の他の方法は、例えばIODOBEADS(登録商標)を使用することができる。
本発明のプラスミン結合蛋白質はまたプラスミンを流体、例えば血液から精製するために使用することができる。このために、PBPは好ましくは不溶性支持体に固定化される。このような支持体は固相診断試薬を調製する際に有用なものとして既に記述されたものを含む。
本発明の蛋白質は上記の目的のいずれにも、またさらにこの明細書の初めに議論したような治療および診断の目的にも使用することができる。
化学的ポリペプチド合成はこの分野で急速に展開している領域であり、固相ポリペプチド合成の方法は次の文献に良く記述されているので、これらを参考文献として組み込む。(Merrifield,J Amer Chem Soc 85:2149-2154(1963); Merrifield,Science 232:341-347(1986); Wade et al.,Biopolymers 25:S21-S37(1986); Fields,Int J Polypeptide Prot Res 35:161(1990); MilliGen Report Nos.2 and 2a,Millipore Corporation,Bedford,MA,1987)Ausubel et al,同上,and Sambrook et al,同上。タンとカイザーは(Biochemistry,1977,16:1531-41)18年前にBPTIと相同体を合成した。
ポリペプチドボンドを形成後、保護基を除去する。従って、各アミノ酸残基の添加は保護および脱保護のための幾つかの反応工程を必要とする。最近の方法は固相合成を利用し、C−末端アミノ酸を、濾過できる不溶性樹脂粒子に共有結合させる。反応物は、自動化機械を用いて樹脂粒子を適当な溶媒で洗浄して除く。「tBoc」法および「Fmoc」法を含めて種々の方法がこの分野では良く知られている。特に、Atherton et al.,Chem Soc Perkin Trns 1:538-546(1981)および Sheppard et al.,Int J Polypeptide Prot Res 20:451-454(1982)参照。
実施例1:LACI(K1)ライブラリーの構築
NsiI−およびMluI−適合化末端をもつ合成オリゴヌクレオチド二本鎖DNA分子を、上記2個の酵素で予め開裂した親ベクター(LACI−K1::III)にクローンした。得られた連結物質をXLIMR(F-)E.coli株に電気穿孔法によりトランスフェクションし、アンピリシン(Ap)プレートで培養し、ファージ発生ApRコロニーを得た。段階1に対する斑図はP1領域に集中し、残基13、16、17、18および19に影響を及ぼした。6.6×105の異なるDNA配列(3.1×105の異なる蛋白質配列)を見込んだ。得られたライブラリーは1.4 ×106の独立したcfu's からなり、ライブラリー全体のほぼ二倍の表示である。この培養から生成したファージストックは約3.9ml 中に1.4 ×1013のpfu's の全滴定量を与え、平均で、全体で1×107そしてファージストックml当たり2.6 ×106倍の各独立したクローンが表示された。
i)親構築物、
ii)段階Iライブラリー、または
iii)所定の標的に結合する第一の段階から選択された表示ファージ。
NA配列(1600の異なる蛋白質配列)を見込んだ。最後の段階IIの斑は、段階Iにおい
て所定の標的を用いる3ラウンドの結合と溶離に続いて残っている斑の水準に依存
する。
プラスミンに結合するLACI−K1変異体を選択するための全体図は、緩衝液中(1mg/ml BSA含有PBS)のプラスミン−ビーズ(Calbiochem,San Diego,CA;カタログ番号527802)でファージ表示ライブラリーをインキュベーションし、結合せず不十分に保持された表示ファージ変異体を 0.1% Tween 20 を含有するPBSで洗浄することを含む。さらに強く結合した表示ファージは低いpHの溶離緩衝液、一般には1mg/ml BSA含有のクエン酸緩衝液(pH2.0)で溶離し、直ちにトリス緩衝液でpH7.5 まで中和する。この工程は選択の1ラウンドを構成する。
中和した溶離表示ファージは次のいずれにも使用できる:
i)E.coliのF+株を植付けて新しい表示ファージストックを生成し、選択の次のラウンドに使用する(いわゆる従来のスクリーニング)、または
ii)プロテアーゼビーズを用いて選択の他の直接のラウンドに直接使用する(いわゆるクイックスクリーニング)。
Cβ(T、I、およびV)で分枝する側鎖基をもつアミノ酸は多様に表され好ましい。位置39では、強い一致はない(G6、D3、Q2、A2、R、F、E)が、G、D、Q、およびAは好ましく見える(この順で)。
3単離物QS4、ARFK#1、およびARFK#2を酵母発現ベクターに再クローンした。酵母発現ベクターはpMFアルファ8(KURJ82およびMIYA85)から誘導した。LACI変異体遺伝子はmatα1遺伝子の部分に融合し、matα1プロモーター−シグナルペプチドおよびLACI変異体にシークェンス融合されたリーダーからなるハイブリッド遺伝子を生成した。クローニング部位を表24に示す。特に、正しく処理したLACI−K1変異体蛋白質は表2および3に詳述するように、N−末端metに残基glu−ala−ala−gluを付加する(表2および表3の残基1)。S.cerevisiae の発現は媒質1リットル当たり500μg収率のプロテアーゼ阻害剤を与える。酵母発現LACI(クニッツドメイン1)、BPTIおよびLACI変異体:QS4、ARFK#1およびARFK#2はトリプシンアガロースビーズを用いるアフィニティクロマトグラフィーによって精製した。
例えば、ヴェドヴィックら(VED91)およびワグナーら(WANG92)は
阻害剤の量を変えて 2.5×10-8Mでプラスミンによるスクシニル−Ala−Phe−Lys−(F3Ac)AMC(メチルクマリン)(Sigma Chemical,St.Louis,Mo.)の加水分解の阻害は、最少二乗法により密着結合基質に対する標準型に合っていた。2個のARFK変異体の予備動力学的分析はQS4変異体のそれに非常に良く似た阻害活性を示した。これらの測定は親和力が血液中の蛋白質の作用に関連しているように生理的な量の塩(150mM)で行った。
M13 gIIIpに表示され表5に示される相違点を含むLACI−K1ドメインの新しいライブラリーはプラスミン結合のために作成され分離された。表6は選択され一致した配列を示す。我々はクローンによる純ファージのBPTI表示ファージへの結合と比較して、選択された蛋白質の結合を特徴づけた。単離体11、15、08、23、および22はBPTIファージよりも優れている。我々は可溶性SPI11(選択されたプラスミン阻害剤♯11)を生成し、その阻害活性を試験し、BPTIよりも少なくとも二倍良い88pMのKiを得た。このようにして、選択したSPI15、SPI08、およびSPI22はBPTIよりもはるかに優れており、SPI23がBPTIとほぼ同じ有効性がある。リストにあげた蛋白質はすべてBPTIよりもヒト蛋白質アミノ酸配列に非常に近く、免疫原性に対してポテンシャルが小さかった。
米国および外国の特許または特許出願、および未特許の開示物を含めて、ここに全文献の全体を参考文献として組み込む。
Claims (45)
- プラスミンを阻害する単離ポリペプチドで、以下の非天然クニッツドメインを含んでなるポリペプチド:
Met-His-Ser-Phe-Cys-Ala-Phe-Lys-Ala-Xaa10-Xaa11-Gly-Xaa13-Cys-Xaa15-Xaa16-Xaa17-Xaa18-Xaa19-Arg-Xaa21-Phe-Phe-Asn-Ile-Phe-Thr-Arg-Gln-Cys-Glu-Glu-Phe-Ile-Tyr-Gly-Gly-Cys-Glu-Gly-Asn-Gln-Asn-Arg-Phe-Glu-Ser-Leu-Glu-Glu-Cys-Lys-Lys-Met-Cys-Thr-Arg-Asp
(ただし、Xaa10はAsn, Lys, Asp及びGluからなる群より選ばれ,
Xaa11 はAsn, Ser, Ile, Thr, Ala, Gly, Asp及びValからなる群より選ばれ,
Xaa13はAla, Pro, Ser及びThrからなる群より選ばれ,
Xaa15はLys及びArgからなる群より選ばれ,
Xaa16はAla及びGlyからなる群より選ばれ,
Xaa17はThr, Asn, Lys, Ile, Met, Arg及びSerからなる群より選ばれ,
Xaa18はPhe及びIleからなる群より選ばれ,
Xaa19はCys, Trp, Phe, Tyr, Leu, Pro, Gln, His, Met, Ile, Asn, Thr, Ser, Lys, Val, Arg, Asp, Ala, Glu及びGlyからなる群より選ばれ及び
Xaa21はPhe, Cys, Leu及びTrpからなる群より選ばれる)。 - 前記クニッツドメインが以下のクニッツドメインを有する請求項1のポリペプチド:
Met-His-Ser-Phe-Cys-Ala-Phe-Lys-Ala-Xaa10-Xaa11-Gly-Xaa13-Cys-Xaa15-Xaa16-Xaa17-Xaa18-Xaa19-Arg-Xaa21-Phe-Phe-Asn-Ile-Phe-Thr-Arg-Gln-Cys-Glu-Glu-Phe-Ile-Tyr-Gly-Gly-Cys-Glu-Gly-Asn-Gln-Asn-Arg-Phe-Glu-Ser-Leu-Glu-Glu-Cys-Lys-Lys-Met-Cys-Thr-Arg-Asp
(ただし Xaa10はAspであり,
Xaa11 は Asn, Ser, Ile, Thr, Ala, Gly, Asp及びValからなる群より選ばれ,
Xaa13 は Ala, Pro, Ser及びThrからなる群より選ばれ,
Xaa15 は Lys及びArgからなる群より選ばれ,
Xaa16 は Ala及びGlyからなる群より選ばれ,
Xaa17 は Thr, Asn, Lys, Ile, Met, Arg及びSerからなる群より選ばれ,
Xaa18 は Phe及びIleからなる群より選ばれ,
Xaa19 は Cys, Trp, Phe, Tyr, Leu, Pro, Gln, His, Met, Ile, Asn, Thr, Ser, Lys, Val, Arg, Asp, Ala, Glu及びGlyからなる群より選ばれ及び
Xaa21 は Phe, Cys, Leu及びTrpからなる群より選ばれる)。 - 前記クニッツドメインが以下のクニッツドメインを有する請求項1のポリペプチド:
Met-His-Ser-Phe-Cys-Ala-Phe-Lys-Ala-Xaa10-Xaa11-Gly-Xaa13-Cys-Xaa15-Xaa16-Xaa17-Xaa18-Xaa19-Arg-Xaa21-Phe-Phe-Asn-Ile-Phe-Thr-Arg-Gln-Cys-Glu-Glu-Phe-Ile-Tyr-Gly-Gly-Cys-Glu-Gly-Asn-Gln-Asn-Arg-Phe-Glu-Ser-Leu-Glu-Glu-Cys-Lys-Lys-Met-Cys-Thr-Arg-Asp,
(ただし Xaa10 は Asn, Lys, Asp及びGlu,
Xaa11 is Aspからなる群より選ばれ,
Xaa13 は Ala, Pro, Ser及びThrからなる群より選ばれ,
Xaa15 は Lys及びArgからなる群より選ばれ,
Xaa16 は Ala及びGlyからなる群より選ばれ,
Xaa17 は Thr, Asn, Lys, Ile, Met, Arg及びSerからなる群より選ばれ,
Xaa18 は Phe及びIleからなる群より選ばれ,
Xaa19 は Cys, Trp, Phe, Tyr, Leu, Pro, Gln, His, Met, Ile, Asn, Thr, Ser, Lys, Val, Arg, Asp, Ala, Glu及びGlyからなる群より選ばれ及び
Xaa21 は Phe, Cys, Leu及びTrpからなる群より選ばれる)。 - 前記クニッツドメインが以下のクニッツドメインを有する請求項1のポリペプチド:
Met-His-Ser-Phe-Cys-Ala-Phe-Lys-Ala-Xaa10-Xaa11-Gly-Xaa13-Cys-Xaa15-Xaa16-Xaa17-Xaa18-Xaa19-Arg-Xaa21-Phe-Phe-Asn-Ile-Phe-Thr-Arg-Gln-Cys-Glu-Glu-Phe-Ile-Tyr-Gly-Gly-Cys-Glu-Gly-Asn-Gln-Asn-Arg-Phe-Glu-Ser-Leu-Glu-Glu-Cys-Lys-Lys-Met-Cys-Thr-Arg-Asp
(ただし Xaa10 は Asn, Lys, Asp及びGluからなる群より選ばれ,
Xaa11 は Asn, Ser, Ile, Thr, Ala, Gly, Asp及びValからなる群より選ばれ,
Xaa13 はProであり,
Xaa15 は Lys及びArgからなる群より選ばれ,
Xaa16 は Ala及びGlyからなる群より選ばれ,
Xaa17 は Thr, Asn, Lys, Ile, Met, Arg及びSerからなる群より選ばれ,
Xaa18 は Phe及びIleからなる群より選ばれ,
Xaa19 は Cys, Trp, Phe, Tyr, Leu, Pro, Gln, His, Met, Ile, Asn, Thr, Ser, Lys, Val, Arg, Asp, Ala, Glu及びGlyからなる群より選ばれ及び
Xaa21 は Phe, Cys, Leu及びTrpからなる群より選ばれる)。. - 前記クニッツドメインが以下のクニッツドメインを有する請求項1のポリペプチド:
Met-His-Ser-Phe-Cys-Ala-Phe-Lys-Ala-Xaa10-Xaa11-Gly-Xaa13-Cys-Xaa15-Xaa16-Xaa17-Xaa18-Xaa19-Arg-Xaa21-Phe-Phe-Asn-Ile-Phe-Thr-Arg-Gln-Cys-Glu-Glu-Phe-Ile-Tyr-Gly-Gly-Cys-Glu-Gly-Asn-Gln-Asn-Arg-Phe-Glu-Ser-Leu-Glu-Glu-Cys-Lys-Lys-Met-Cys-Thr-Arg-Asp,
(ただし Xaa10 は Asn, Lys, Asp及びGluからなる群より選ばれ,
Xaa11 は Asn, Ser, Ile, Thr, Ala, Gly, Asp及びValからなる群より選ばれ
Xaa13 は Ala, Pro, Ser及びThrからなる群より選ばれ,
Xaa15は Lysであり,
Xaa16 は Ala及びGlyからなる群より選ばれ,
Xaa17 は Thr, Asn, Lys, Ile, Met, Arg及びSerからなる群より選ばれ,
Xaa18 は Phe及びIleからなる群より選ばれ,
Xaa19 は Cys, Trp, Phe, Tyr, Leu, Pro, Gln, His, Met, Ile, Asn, Thr, Ser, Lys, Val, Arg, Asp, Ala, Glu及びGlyからなる群より選ばれ及び
Xaa21 は Phe, Cys, Leu及びTrpからなる群より選ばれる)。 - 前記クニッツドメインが以下のクニッツドメインを有する請求項1のポリペプチド:
Met-His-Ser-Phe-Cys-Ala-Phe-Lys-Ala-Xaa10-Xaa11-Gly-Xaa13-Cys-Xaa15-Xaa16-Xaa17-Xaa18-Xaa19-Arg-Xaa21-Phe-Phe-Asn-Ile-Phe-Thr-Arg-Gln-Cys-Glu-Glu-Phe-Ile-Tyr-Gly-Gly-Cys-Glu-Gly-Asn-Gln-Asn-Arg-Phe-Glu-Ser-Leu-Glu-Glu-Cys-Lys-Lys-Met-Cys-Thr-Arg-Asp,
(ただし Xaa10 は Asn, Lys, Asp及びGluからなる群より選ばれ,
Xaa11 は Asn, Ser, Ile, Thr, Ala, Gly, Asp及びValからなる群より選ばれ,
Xaa13 は Ala, Pro, Ser及びThrからなる群より選ばれ,
Xaa15はArgであり,
Xaa16 は Ala及びGlyからなる群より選ばれ,
Xaa17 は Thr, Asn, Lys, Ile, Met, Arg及びSerからなる群より選ばれ,
Xaa18 は Phe及びIleからなる群より選ばれ,
Xaa19 は Cys, Trp, Phe, Tyr, Leu, Pro, Gln, His, Met, Ile, Asn, Thr, Ser, Lys, Val, Arg, Asp, Ala, Glu及びGlyからなる群より選ばれ及び
Xaa21 は Phe, Cys, Leu及びTrpからなる群より選ばれる)。 - 前記クニッツドメインが以下のクニッツドメインを有する請求項1のポリペプチド:
Met-His-Ser-Phe-Cys-Ala-Phe-Lys-Ala-Xaa10-Xaa11-Gly-Xaa13-Cys-Xaa15-Xaa16-Xaa17-Xaa18-Xaa19-Arg-Xaa21-Phe-Phe-Asn-Ile-Phe-Thr-Arg-Gln-Cys-Glu-Glu-Phe-Ile-Tyr-Gly-Gly-Cys-Glu-Gly-Asn-Gln-Asn-Arg-Phe-Glu-Ser-Leu-Glu-Glu-Cys-Lys-Lys-Met-Cys-Thr-Arg-Asp,
(ただし Xaa10 は Asn, Lys, Asp及びGluからなる群より選ばれ,
Xaa11 は Asn, Ser, Ile, Thr, Ala, Gly, Asp及びValからなる群より選ばれ,
Xaa13 は Ala, Pro, Ser及びThrからなる群より選ばれ,
Xaa15 は Lys及びArgからなる群より選ばれ,
Xaa16はAlaであり,
Xaa17 は Thr, Asn, Lys, Ile, Met, Arg及びSerからなる群より選ばれ,
Xaa18 は Phe及びIleからなる群より選ばれ,
Xaa19 は Cys, Trp, Phe, Tyr, Leu, Pro, Gln, His, Met, Ile, Asn, Thr, Ser, Lys, Val, Arg, Asp, Ala, Glu及びGlyからなる群より選ばれ,
Xaa21 は Phe, Cys, Leu及びTrpからなる群より選ばれる)。 - 前記クニッツドメインが以下のクニッツドメインを有する請求項1のポリペプチド:
Met-His-Ser-Phe-Cys-Ala-Phe-Lys-Ala-Xaa10-Xaa11-Gly-Xaa13-Cys-Xaa15-Xaa16-Xaa17-Xaa18-Xaa19-Arg-Xaa21-Phe-Phe-Asn-Ile-Phe-Thr-Arg-Gln-Cys-Glu-Glu-Phe-Ile-Tyr-Gly-Gly-Cys-Glu-Gly-Asn-Gln-Asn-Arg-Phe-Glu-Ser-Leu-Glu-Glu-Cys-Lys-Lys-Met-Cys-Thr-Arg-Asp,
(ただし Xaa10 は Asn, Lys, Asp及びGluからなる群より選ばれ,
Xaa11 は Asn, Ser, Ile, Thr, Ala, Gly, Asp及びValからなる群より選ばれ,
Xaa13 は Ala, Pro, Ser及びThrからなる群より選ばれ,
Xaa15 は Lys及びArgからなる群より選ばれ,
Xaa16はGlyであり,
Xaa17 は Thr, Asn, Lys, Ile, Met, Arg及びSerからなる群より選ばれ,
Xaa18 は Phe及びIleからなる群より選ばれ,
Xaa19 は Cys, Trp, Phe, Tyr, Leu, Pro, Gln, His, Met, Ile, Asn, Thr, Ser, Lys, Val, Arg, Asp, Ala, Glu及びGlyからなる群より選ばれ及び
Xaa21 は Phe, Cys, Leu及びTrpからなる群より選ばれる)。 - 前記クニッツドメインが以下のクニッツドメインを有する請求項1のポリペプチド:
Met-His-Ser-Phe-Cys-Ala-Phe-Lys-Ala-Xaa10-Xaa11-Gly-Xaa13-Cys-Xaa15-Xaa16-Xaa17-Xaa18-Xaa19-Arg-Xaa21-Phe-Phe-Asn-Ile-Phe-Thr-Arg-Gln-Cys-Glu-Glu-Phe-Ile-Tyr-Gly-Gly-Cys-Glu-Gly-Asn-Gln-Asn-Arg-Phe-Glu-Ser-Leu-Glu-Glu-Cys-Lys-Lys-Met-Cys-Thr-Arg-Asp,
(ただし Xaa10 は Asn, Lys, Asp及びGluからなる群より選ばれ,
Xaa11 は Asn, Ser, Ile, Thr, Ala, Gly, Asp及びValからなる群より選ばれ,
Xaa13 は Ala, Pro, Ser及びThrからなる群より選ばれ,
Xaa15 は Lys及びArgからなる群より選ばれ,
Xaa16 は Ala及びGlyからなる群より選ばれ,
Xaa17はArgであり,
Xaa18 は Phe及びIleからなる群より選ばれ,
Xaa19 は Cys, Trp, Phe, Tyr, Leu, Pro, Gln, His, Met, Ile, Asn, Thr, Ser, Lys, Val, Arg, Asp, Ala, Glu及びGlyからなる群より選ばれ,
Xaa21 は Phe, Cys, Leu及びTrpからなる群より選ばれる)。 - 前記クニッツドメインが以下のクニッツドメインを有する請求項1のポリペプチド:
Met-His-Ser-Phe-Cys-Ala-Phe-Lys-Ala-Xaa10-Xaa11-Gly-Xaa13-Cys-Xaa15-Xaa16-Xaa17-Xaa18-Xaa19-Arg-Xaa21-Phe-Phe-Asn-Ile-Phe-Thr-Arg-Gln-Cys-Glu-Glu-Phe-Ile-Tyr-Gly-Gly-Cys-Glu-Gly-Asn-Gln-Asn-Arg-Phe-Glu-Ser-Leu-Glu-Glu-Cys-Lys-Lys-Met-Cys-Thr-Arg-Asp,
(ただし Xaa10 は Asn, Lys, Asp及びGluからなる群より選ばれ,
Xaa11 は Asn, Ser, Ile, Thr, Ala, Gly, Asp及びValからなる群より選ばれ,
Xaa13 は Ala, Pro, Ser及びThrからなる群より選ばれ,
Xaa15 は Lys及びArgからなる群より選ばれ,
Xaa16 は Ala及びGlyからなる群より選ばれ,
Xaa17 は Thr, Asn, Lys, Ile, Met, Arg及びSerからなる群より選ばれ,
Xaa18 はPheであり,
Xaa19 は Cys, Trp, Phe, Tyr, Leu, Pro, Gln, His, Met, Ile, Asn, Thr, Ser, Lys, Val, Arg, Asp, Ala, Glu及びGlyからなる群より選ばれ,
Xaa21 は Phe, Cys, Leu及びTrpからなる群より選ばれる)。 - 前記クニッツドメインが以下のクニッツドメインを有する請求項1のポリペプチド:
Met-His-Ser-Phe-Cys-Ala-Phe-Lys-Ala-Xaa10-Xaa11-Gly-Xaa13-Cys-Xaa15-Xaa16-Xaa17-Xaa18-Xaa19-Arg-Xaa21-Phe-Phe-Asn-Ile-Phe-Thr-Arg-Gln-Cys-Glu-Glu-Phe-Ile-Tyr-Gly-Gly-Cys-Glu-Gly-Asn-Gln-Asn-Arg-Phe-Glu-Ser-Leu-Glu-Glu-Cys-Lys-Lys-Met-Cys-Thr-Arg-Asp,
(ただし Xaa10 は Asn, Lys, Asp及びGluからなる群より選ばれ,
Xaa11 は Asn, Ser, Ile, Thr, Ala, Gly, Asp及びValからなる群より選ばれ,
Xaa13 は Ala, Pro, Ser及びThrからなる群より選ばれ,
Xaa15 は Lys及びArgからなる群より選ばれ,
Xaa16 は Ala及びGlyからなる群より選ばれ,
Xaa17 は Thr, Asn, Lys, Ile, Met, Arg及びSerからなる群より選ばれ,
Xaa18は Ileであり,
Xaa19 は Cys, Trp, Phe, Tyr, Leu, Pro, Gln, His, Met, Ile, Asn, Thr, Ser, Lys, Val, Arg, Asp, Ala, Glu及びGlyからなる群より選ばれ,
Xaa21 は Phe, Cys, Leu及びTrpからなる群より選ばれる)。 - 前記クニッツドメインが以下のクニッツドメインを有する請求項1のポリペプチド:
Met-His-Ser-Phe-Cys-Ala-Phe-Lys-Ala-Xaa10-Xaa11-Gly-Xaa13-Cys-Xaa15-Xaa16-Xaa17-Xaa18-Xaa19-Arg-Xaa21-Phe-Phe-Asn-Ile-Phe-Thr-Arg-Gln-Cys-Glu-Glu-Phe-Ile-Tyr-Gly-Gly-Cys-Glu-Gly-Asn-Gln-Asn-Arg-Phe-Glu-Ser-Leu-Glu-Glu-Cys-Lys-Lys-Met-Cys-Thr-Arg-Asp,
(ただし Xaa10はAspであり,
Xaa11はAspであり,
Xaa13はProであり,
Xaa15 は Lys及びArgからなる群より選ばれ,
Xaa16はAlaであり,
Xaa17はArgであり,
Xaa18 は Phe及びIleからなる群より選ばれ,
Xaa19 は Cys, Trp, Phe, Tyr, Leu, Pro, Gln, His, Met, Ile, Asn, Thr, Ser, Lys, Val, Arg, Asp, Ala, Glu及びGlyからなる群より選ばれ,
Xaa21 は Phe, Cys, Leu及びTrpからなる群より選ばれる)。 - 請求項1から12のポリペプチドであって、ヒトプラスミンに対するKiが20 nM以下であるポリペプチド。
- 標識を含む請求項1から12のポリペプチド。
- 前記標識が酵素、補酵素、酵素基質、電子密集化合物、または凝集性粒子よりなる群より選ばれる請求項14のポリペプチド。
- 前記標識が放射性同位体または蛍光である請求項14のポリペプチド。
- クニッツドメインの上流にさらに1以上のアミノ酸を含む請求項1から16のポリペプチド.
- 前記 1以上のアミノ酸が組換え宿主細胞によるプロセシングに関する請求項17のポリペプチド。
- 混合物からプラスミンを精製する方法であって以下の工程を有する方法:
(a) 前記混合物を請求項1から18のポリペプチドと接触させる工程;
(b) プラスミンを前記ポリペプチドと結合させ複合体を形成する工程;及び
(c) 混合物から前記複合体を分離する工程。 - 前記ポリペプチドのヒトプラスミンに対するKiが20 nM以下である請求項19の方法。
- 請求項1から18のポリペプチドをコードする核酸。
- 前記ポリペプチドがクニッツドメインの上流に1以上のアミノ酸を有する請求項21の核酸。
- 前記1以上のアミノ酸が組換え宿主細胞によるプロセシングに関する請求項22の核酸。
- 請求項1から18のポリペプチドをコードする核酸を含む組換え発現ベクター。
- 前記ポリペプチドがクニッツドメインの上流に1以上のアミノ酸を有する請求項24の組換え発現ベクター。
- 前記1以上のアミノ酸が組換え宿主細胞によるプロセシングに関する請求項25の組換え発現ベクター。
- 請求項24から26のベクターで形質転換された組換え宿主細胞。
- 宿主細胞が Pichia pastoris, Bacillus subtilis, Bacillus brevis, Saccharomyces cerevisiae, Escherichia coli, Yarrowia liplytica及び哺乳細胞よりなる群から選ばれる請求項27の組換え宿主細胞。
- 前記宿主細胞がPichia pastoris である請求項27の組換え宿主細胞。
- 以下の工程を含むプラスミン結合性ポリペプチドを製造する方法:
(a) 請求項27から29の宿主細胞をそのポリペプチドの発現を促進する条件で培養する工程;及び
(b) 前記培養よりポリペプチドを単離する工程。 - 請求項1から18のいずれかに記載のポリペプチドのプラスミン阻害量及び製薬上許容される担体を含んでなる、過剰のプラスミン活性に帰する疾患を治療するための医薬組成物。
- 前記ポリペプチドのヒトプラスミンに対するKiが20nM以下である請求項31に記載の医薬組成物
- 疾患が心肺バイパス、肝硬変、類澱粉症、急性前骨髄球性白血病または固形癌に関連する不適当な繊維素溶解及びフィブリノーゲン溶解に関するものである請求項31に記載の医薬組成物。
- 請求項1から18に記載のいずれかのポリペプチドのプラスミン阻害量及び製薬上許容される担体を含んでなる、腫瘍の転移を抑制する医薬組成物。
- 前記ポリペプチドのヒトプラスミンに対するKiが20nM以下である請求項34に記載の医薬組成物。
- プラスミンをin vitroでアッセーする方法で:
(a) サンプルを請求項1から18のポリペプチドを接触させ、
(b) 前記ポリペプチドとプラスミンの複合体の存在を検出する
ことによりサンプルのプラスミンをアッセーする方法。 - 前記ポリペプチドのヒトプラスミンに対するKiが20nM以下である請求項36の方法。
- 前記ポリペプチドが標識を含む請求項36の方法。
- 前記標識が酵素、補酵素、酵素基質、電子密集化合物、または凝集性粒子よりなる群より選ばれる請求項38の方法。
- 前記標識が放射性同位体または蛍光である請求項38の方法。
- 請求項1から18のポリペプチドを有するプラスミンをアッセーするための医薬組成物。
- 前記ポリペプチドのヒトプラスミンに対するKiが20nM以下である請求項41の医薬組成物。
- 前記ポリペプチドが標識を含む請求項41の医薬組成物
- 前記標識が酵素、補酵素、酵素基質、電子密集化合物、または凝集性粒子よりなる群より選ばれる請求項43の医薬組成物。
- 前記標識が放射性同位体または蛍光である請求項43の医薬組成物。
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