JP2009168933A - ズームレンズ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、それに続く全体で正の屈折力を持つ後群を有し、後群の正の屈折力をもついずれかの群に2枚以上の負レンズを含み、その内の少なくとも1枚は接合面が発散面となる接合レンズで構成し、前記接合レンズにおける接合面前後の媒質の屈折率をそれぞれN1、N2、接合面の曲率半径をR、レンズ全系の望遠側の焦点距離をft、レンズ全系の望遠側の屈折力をφt=1/ft、上記接合レンズにおける全ての接合面の屈折力の和をΣΦ=Σ|(N1-N2)/R|とするとき、
条件式(1) 2 < ΣΦ/φt < 10
を満足することを特徴とするインナーフォーカスズームレンズ。
【選択図】図1
Description
他のフォーカス方式として、インナーフォーカス方式やリアフォーカス方式が知られている。これらの方式では、一般にフォーカス群を小さく構成できるため迅速なフォーカシングを行うことができる。
本発明は、従来のインナーフォーカス方式やリアフォーカス方式のフォーカス方式において、前玉フォーカス方式に比べて、迅速なフォーカシングを行うことができるが、フォーカシングの際の収差変動が大きくなり、収差変動を良好に補正するのが困難になる問題に鑑みてなされたものであって、フォーカシングの際、2つ以上の群を移動させることなく、1つの群のみのインナーフォーカス方式、又はリアフォーカス方式で望遠側の球面収差変動を良好に補正したズームレンズを提供することを目的とする。
物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、それに続く全体で正の屈折力を持つ後群を有し、後群の正の屈折力をもついずれかの群に2枚以上の負レンズを含み、その内の少なくとも1枚は接合面が発散面となる接合レンズで構成し、前記接合レンズにおける接合面前後の媒質の屈折率をそれぞれN1、N2、接合面の曲率半径をR、レンズ全系の望遠側の焦点距離をft、レンズ全系の望遠側の屈折力をφt=1/ft、上記接合レンズにおける全ての接合面の屈折力の和をΣΦ=Σ|(N1-N2)/R|とするとき、
条件式(1) 2 < ΣΦ/φt < 10
を満足することを特徴とするインナーフォーカスズームレンズである。
物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、正の屈折力の第4群、負の屈折力の第5群の少なくとも5つのレンズ群を有し、該第4群に2枚以上の負レンズを含み、その内の少なくとも1枚は接合面が発散面となる接合レンズで構成していることを特徴とする。
物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、正の屈折力の第4群、正の屈折力の第5群、負の屈折力の第6群の少なくとも6つのレンズ群を有し、該第5群に2枚以上の負レンズを含み、その内の少なくとも1枚は接合面が発散面となる接合レンズで構成していることを特徴とする。
最も像側の群でフォーカスを行うことを特徴とする。
正の屈折力を有する最も像側の群によってフォーカスを行うことを特徴とする。
物体側より第3群以降の正の屈折力をもついずれかの群に、負レンズと正レンズと負レンズの3枚接合レンズを含んでいることを特徴とする。
物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、正の屈折力の第4群、負の屈折力の第5群の少なくとも5つのレンズ群を有するズームレンズ、または物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、正の屈折力の第4群、正の屈折力の第5群、負の屈折力の第6群の少なくとも6つのレンズ群を有するズームレンズにおいて、
該第1群は少なくとも負レンズ1枚と正レンズ2枚で構成し、該第1群の負レンズのアッベ数をνd1、第1群以外の正の屈折力をもつ群のいずれかの正レンズのアッベ数をνd2とするとき、
条件式(2) 40 < νd1 < 55
条件式(3) 20 < νd2 < 35
を満足することを特徴とするズームレンズである。
請求項1の第1発明は、接合レンズにおける接合面前後の媒質の屈折率をそれぞれN1、N2、接合面の曲率半径をR、レンズ全系の望遠側の焦点距離をft、レンズ全系の望遠側の屈折力をφt=1/ft、全ての接合面の屈折力の和をΣΦ=Σ|(N1-N2)/R|としたとき、
条件式(1) 2 < ΣΦ/φt < 10
の条件式を満足する。
条件式(2) 40 < νd1 < 55
条件式(3) 20 < νd2 < 35
を満足する。
下限値を超えてアッベ数が小さくなると、特に望遠側のg線の倍率色収差を良好に補正することが困難になる。上限値を超えてアッベ数が大きくなると、特に望遠側のC線の軸上色収差、及び倍率色収差を良好に補正することが困難になる。
本発明のズームレンズは、条件式(2)で特に望遠側のg線の倍率色収差を良好に補正している。しかしながら、条件式(2)だけ満足させた場合、望遠側のC線の倍率色収差を良好に補正することが困難になる。そこで、条件式(3)を満足させることによって、C線の倍率色収差も良好に補正することを可能にしている。
請求項3に記載の実施態様においては、ズームレンズ全長の小型化、ズーム全域で非点収差を良好に補正できる利点を有する。請求項3の要件から外れると、レンズの大型化、ズーム全域で像面を平坦にすることが困難になるという好ましくない問題が発生する。
請求項5に記載の実施態様においては、レンズ全系の球面収差変動を小さくすることができる利点を有する。請求項5の要件から外れると、近距離合焦時に負レンズ2枚と接合レンズを含む群に入射する光線の高さを高くすることができないため、レンズ全系の球面収差変動を小さくできないという好ましくない問題が発生する。
請求項6に記載の実施態様においては、フォーカシングによる球面収差の変動を抑える最良の形態を実現している。請求項6の要件から外れると、高次収差の増加、敏感度すなわち製造誤差による諸収差の著しい増加を伴い、製造が困難になる。
第1〜4実施形態に係るズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、正の屈折力の第4群、負の屈折力の第5群の5つのレンズ群を有し、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して該第1群と第2群の間隔が増加し、該第2群と第3群の間隔が減少し、該第3群と第4群の間隔が減少し、該第4群と第5群の間隔が減少するように、少なくとも該第1群、第3群、第4群、第5群が物体側へ移動して変倍を行う。
遠距離状態から近距離状態へのフォーカシングは、最も像側の群(第5群)を移動させるリアフォーカス方式(第1〜第3実施形態)、または正の屈折力を有する最も像側の群(第4実施形態)を移動させるインナーフォーカス方式である。前記いずれのフォーカス方式においても、前玉フォーカス方式に対して迅速なフォーカシングが可能であり、コンパクト化を可能とし、かつ周辺光量を確保することが可能である。同一物体距離へのフォーカシングのための移動は、焦点距離が長くなるに従って増大する。
第5及び第6実施態様に係るズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、正の屈折力の第4群、正の屈折力の第5群、負の屈折力の第6群の6つのレンズ群を有し、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して、該第1群と第2群の間隔が増加し、該第2群と第3群の間隔が減少し、該第3群と第4群の間隔が減少し、該第4群と第5群の間隔が増加し、該第5群と第6群の間隔が減少するように、少なくとも該第1群、第3群、第4群、第5群、第6群が物体側へ移動して変倍を行う。第2群は、変倍に際して、固定でも良い。
遠距離状態から近距離状態へのフォーカシングは、最も像側の群(第6群)を移動させるリアフォーカス方式(実施形態5)、または正の屈折力を有する最も像側の群(第5群)を移動させるインナーフォーカス方式(実施形態6)を採用しても良い。
第5群に負レンズを2枚以上、その内の1枚は接合面が発散面となる接合レンズで構成することによって、フォーカシングの際の第5群の球面収差変動をオーバーにし、レンズ全系の特に望遠側の球面収差変動を小さくしている。
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
L4 第4レンズ群
L5 第5レンズ群
L6 第6レンズ群
S 開口絞り
d d線
g g線
C C線
S.C 正弦条件
ΔS d線のサジタル像面
ΔM d線のメリディオナル像面
FNo. Fナンバー
ω 半画角
Claims (7)
- 物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、それに続く全体で正の屈折力を持つ後群を有し、後群の正の屈折力をもついずれかの群に2枚以上の負レンズを含み、その内の少なくとも1枚は接合面が発散面となる接合レンズで構成し、前記接合レンズにおける接合面前後の媒質の屈折率をそれぞれN1、N2、接合面の曲率半径をR、レンズ全系の望遠側の焦点距離をft、レンズ全系の望遠側の屈折力をφt=1/ft、上記接合レンズにおける全ての接合面の屈折力の和をΣΦ=Σ|(N1-N2)/R|とするとき、
条件式(1) 2 < ΣΦ/φt < 10
を満足することを特徴とするインナーフォーカスズームレンズ。 - 物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、正の屈折力の第4群、負の屈折力の第5群の少なくとも5つのレンズ群を有し、該第4群に2枚以上の負レンズを含み、その内の少なくとも1枚は接合面が発散面となる接合レンズで構成している請求項1のインナーフォーカスズームレンズ。
- 物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、正の屈折力の第4群、正の屈折力の第5群、負の屈折力の第6群の少なくとも6つのレンズ群を有し、該第5群に2枚以上の負レンズを含み、その内の少なくとも1枚は接合面が発散面となる接合レンズで構成している請求項1のインナーフォーカスズームレンズ。
- 最も像側の群でフォーカスを行うことを特徴とする請求項1ないし3のうちの一項に記載のインナーフォーカスズームレンズ。
- 正の屈折力を有する最も像側の群によってフォーカスを行うことを特徴とする請求項1ないし3のうちの一項に記載のインナーフォーカスズームレンズ。
- 物体側より第3群以降の正の屈折力をもついずれかの群に、負レンズと正レンズと負レンズの3枚接合レンズを含んでいることを特徴とする請求項1ないし5のうちの一項に記載のインナーフォーカスズームレンズ。
- 物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、正の屈折力の第4群、負の屈折力の第5群の少なくとも5つのレンズ群を有するズームレンズ、または物体側より順に、正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、正の屈折力の第4群、正の屈折力の第5群、負の屈折力の第6群の少なくとも6つのレンズ群を有するズームレンズにおいて、
該第1群は少なくとも負レンズ1枚と正レンズ2枚で構成し、該第1群の負レンズのアッベ数をνd1、第1群以外の正の屈折力をもつ群のいずれかの正レンズのアッベ数をνd2とするとき、、
条件式(2) 40 < νd1 < 55
条件式(3) 20 < νd2 < 35
を満足することを特徴とするズームレンズ。
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