JP2008129396A - ワイドコンバーターレンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】焦点距離を連続的に変化させられるズームレンズに用いたときに、全ズーム領域を通して高い解像性能が得られるワイドコンバーターレンズ。
【解決手段】主レンズ系の物体側に配置され全系の焦点距離を短縮するために用いられるワイドコンバーターレンズにおいて、
物体側より順に、物体側の面を凸面とし負の屈折力を有するメニスカスレンズである第1レンズ、物体側の面を凸面とし正の屈折力を有する第2レンズ、像側の面を凹面とし負の屈折力を有する第3レンズ、像側の面を凹面とし負の屈折力を有する第4レンズ、及び正の屈折力を有する第5レンズより構成され、
前記第2レンズの硝材のアッベ数は前記第3レンズのアッベ数よりも小さいこと。
【選択図】図3

Description

本発明は、主レンズ系の物体側に配置され全系の焦点距離を短縮するために用いられるワイドコンバーターレンズに関し、特に、焦点距離を連続的に変化させるズームレンズに用いるのに好適なワイドコンバーターレンズに関する。
主レンズ系の物体側に配置され、焦点距離の短縮化を行うワイドコンバーターレンズは従来より多数発明されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2005−031354号公報 特開2004−212643号公報 特開2002−214529号公報
しかしながら、いずれの特許文献の実施例もズームレンズに用いるようとすると、特定のズーム位置では充分高い性能を得られるものの、別のズーム位置においては収差の劣化を招きがちで、例えば高画素を有するデジタルカメラなどに用いるには解像性能が不足しがちであった。このため、全ズーム領域を通しての解像性能を充分高く保てるワイドコンバーターレンズが望まれていた。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、主レンズ系の物体側に配置され全系の焦点距離を短縮する解像性能良好なワイドコンバーターレンズを提案し、特に、焦点距離を連続的に変化させられるズームレンズに用いたときに、全ズーム領域を通して高い解像性能が得られるワイドコンバーターレンズを提案することことを目的とする。
前記目的は、下記に記載した発明により達成される。
1.主レンズ系の物体側に配置され全系の焦点距離を短縮するために用いられるワイドコンバーターレンズにおいて、
物体側より順に、物体側の面を凸面とし負の屈折力を有するメニスカスレンズである第1レンズ、物体側の面を凸面とし正の屈折力を有する第2レンズ、像側の面を凹面とし負の屈折力を有する第3レンズ、像側の面を凹面とし負の屈折力を有する第4レンズ、及び正の屈折力を有する第5レンズより構成され、
前記第2レンズの硝材のアッベ数は前記第3レンズのアッベ数よりも小さいことを特徴とするワイドコンバーターレンズ。
2.前記第5レンズは、物体側の面に像側の面より強い屈折力を有する両凸レンズであることを特徴とする1に記載のワイドコンバーターレンズ。
3.前記第4レンズは、像側の面に物体側の面より強い屈折力を有することを特徴とする1又は2に記載のワイドコンバーターレンズ。
4.下記の条件式を満足することを特徴とする1〜3の何れか1項に記載のワイドコンバーターレンズ。
20<νd3−νd2<40
但し、
νd2:第2レンズのアッベ数
νd3:第3レンズのアッベ数
5.下記の条件式を満足することを特徴とする1〜4の何れか1項に記載のワイドコンバーターレンズ。
2.5<(r1+r2)/(r1−r2)<5.2
但し、
r1:第1レンズの物体側の面の曲率半径
r2:第1レンズの像側の面の曲率半径
本発明のワイドコンバーターレンズによれば、全ズーム領域を通して高い解像性能が得られるという効果を奏する。
本発明のワイドコンバーターレンズにおいては、第1レンズを負のメニスカスレンズ、第5レンズを正レンズとしている。物体側よりに負の屈折力を有するレンズを、像側よりに正の屈折力を有するレンズを配置することにより、充分な倍率を有するワイドコンバーターレンズをコンパクトに構成することを効果的に達成している。
また、一般的にコンパクト化のためには第1レンズに強い負の屈折力が必要となり、その場合に、特にズームレンズに用いたときに広角側で大きな負の歪曲収差が発生しがちとなるが、本発明のワイドコンバーターレンズでは第1レンズをメニスカス形状とすることにより、全系を大型化することなく負の歪曲収差を効果的に抑制している。
また、本発明のワイドコンバーターレンズにおいては、第2レンズを物体側の面を凸面とした正レンズとし、第3レンズを像側の面を凹面とした負レンズとしているが、このような構成にすることにより、特にズームレンズに用いたときに広角側でのコマ収差の補正を良好に行うことが可能となる。更に、第2レンズの硝材のアッベ数を第3レンズのアッベ数よりも小さくすることにより、特にズームレンズに用いたときに広角側での倍率色収差の発生を抑制することが可能となる。
また、本発明のワイドコンバーターレンズにおいては、第4レンズを像側の面を凹面とした負レンズ、第5レンズを正レンズとしているが、このような構成とすることにより、特にズームレンズに用いたときに望遠側での球面収差の補正を良好に行うことが可能となる。なお、正の屈折力を有する第5レンズを物体側の面により強い屈折力を有する両凸レンズとすることにより、ズームレンズに用いたときに望遠側での球面収差をより良好に補正することが可能となる。更に、負の屈折力を有する第4レンズを像側の面により強い屈折力を有する形状とすることにより、ズームレンズに用いたときに望遠側での球面収差の補正をより良好に行うことが可能であると共に、広角側でのコマ収差の補正をより良好に行うことも可能となる。
次に、条件式について説明する。
条件式(1)は、色収差をより良好に補正するための式である。
条件式(1)の式の下限を超えると、特にズームレンズに用いたときに、広角側においてd線よりもg線の像高が小さくなる方向に倍率色収差が大きくなり易く、また、望遠側において、軸上色収差がオーバーとなり易い。逆に、条件式(1)の式の上限を超えると、広角側においてd線よりもg線の像高が大きくなる方向に倍率色収差が大きくなり易く、また、望遠側において、軸上色収差がアンダーとなり易い。
条件式(2)は、充分な加工性を確保しながら歪曲収差をより良好に保つための式である。
条件式(2)の上限を超えると、第1レンズの像側の面の曲率が大きくなってくるため、研磨を行うときの難易度が高くなり、生産性が低くなりがちになる。逆に、条件式(2)の下限を超えると、特にズームレンズに用いたときの広角側において、第1レンズで発生する負の歪曲収差が大きくなり、補正が難しくなりがちとなる。なお、歪曲収差は第1レンズに非球面を用いることで、条件式(2)に従わなくとも充分良好に補正できるが、比較的径の大きい第1レンズに用いるのは高価となるため望ましくない。
以下に本発明のワイドコンバーターレンズの実施例を示す。
なお、fは焦点距離、ωは半画角、FnoはFナンバー、rはレンズ各面の曲率半径、dはレンズ厚またはレンズ間隔、ndは屈折率、νdはアッベ数を示す。
非球面の形状は、光軸方向にZ軸、光軸と直交する方向にY軸を取り、近軸曲率半径をr、円錐定数をk、非球面係数をA4,A6,A8としたとき、下記の数式で表す。
Figure 2008129396
また、各実施例においては本発明のワイドコンバーターレンズを主レンズとしての所定のズームレンズに装着したときの収差図を示しているが、最初にこの主レンズの構成を示す。
[主レンズ]
(全体諸元)
f=6.49〜18.50
2ω=60.52〜21.34
Fno=3.44〜4.20
(レンズデータ)
主レンズのレンズデータを表1に示す。
Figure 2008129396
(非球面係数)
主レンズの非球面係数を表2に示す。
Figure 2008129396
(レンズ間隔データ)
主レンズの可変するレンズの間隔データを広角端、中間焦点距離及び望遠端に関して表3に示す。
Figure 2008129396
また、主レンズのレンズ断面図を図1に、収差図を図2に示す。
なお、主レンズ及びワイドコンバーターレンズに関する各収差図においては、(A)が広角端、(B)が中間焦点距離、(C)が望遠端である。
次に、ワイドコンバーターレンズに関する3種の実施例を示す。
[実施例1]
(全体諸元)
f=4.80〜13.67
2ω=76.45〜28.65
Fno=3.44〜4.20
(レンズデータ)
ワイドコンバーターレンズのみのレンズデータを表4に示す。
Figure 2008129396
(条件式1,2のデータ)
条件式1,2のデータを表5に示す。
Figure 2008129396
また、ワイドコンバーターレンズのレンズ断面図を図3に、ワイドコンバーターレンズを主レンズに装着したときの収差図を図4に示す。
[実施例2]
(全体諸元)
f=4.80〜13.67
2ω=79.61〜28.68
Fno=3.44〜4.20
(レンズデータ)
ワイドコンバーターレンズのみのレンズデータを表6に示す。
Figure 2008129396
(条件式1,2のデータ)
条件式1,2のデータを表7に示す。
Figure 2008129396
また、ワイドコンバーターレンズのレンズ断面図を図5に、ワイドコンバーターレンズを主レンズに装着したときの収差図を図6に示す。
[実施例3]
(全体諸元)
f=4.80〜13.67
2ω=76.98〜28.69
Fno=3.44〜4.20
(レンズデータ)
ワイドコンバーターレンズのみのレンズデータを表8に示す。
Figure 2008129396
(条件式1,2のデータ)
条件式1,2のデータを表9に示す。
Figure 2008129396
また、ワイドコンバーターレンズのレンズ断面図を図7に、ワイドコンバーターレンズを主レンズに装着したときの収差図を図8に示す。
ワイドコンバーターレンズを装着する主レンズのレンズ断面図である。 ワイドコンバーターレンズを装着する主レンズの収差図である。 実施例1のワイドコンバーターレンズの断面図である。 実施例1のワイドコンバーターレンズを主レンズに装着したときの収差図である。 実施例2のワイドコンバーターレンズの断面図である。 実施例2のワイドコンバーターレンズを主レンズに装着したときの収差図である。 実施例3のワイドコンバーターレンズの断面図である。 実施例3のワイドコンバーターレンズを主レンズに装着したときの収差図である。

Claims (5)

  1. 主レンズ系の物体側に配置され全系の焦点距離を短縮するために用いられるワイドコンバーターレンズにおいて、
    物体側より順に、物体側の面を凸面とし負の屈折力を有するメニスカスレンズである第1レンズ、物体側の面を凸面とし正の屈折力を有する第2レンズ、像側の面を凹面とし負の屈折力を有する第3レンズ、像側の面を凹面とし負の屈折力を有する第4レンズ、及び正の屈折力を有する第5レンズより構成され、
    前記第2レンズの硝材のアッベ数は前記第3レンズのアッベ数よりも小さいことを特徴とするワイドコンバーターレンズ。
  2. 前記第5レンズは、物体側の面に像側の面より強い屈折力を有する両凸レンズであることを特徴とする請求項1に記載のワイドコンバーターレンズ。
  3. 前記第4レンズは、像側の面に物体側の面より強い屈折力を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のワイドコンバーターレンズ。
  4. 下記の条件式を満足することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のワイドコンバーターレンズ。
    20<νd3−νd2<40
    但し、
    νd2:第2レンズのアッベ数
    νd3:第3レンズのアッベ数
  5. 下記の条件式を満足することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のワイドコンバーターレンズ。
    2.5<(r1+r2)/(r1−r2)<5.2
    但し、
    r1:第1レンズの物体側の面の曲率半径
    r2:第1レンズの像側の面の曲率半径
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