以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例に係るスロットマシン100の斜視図である。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本実施例に係るスロットマシン100の全体構成について説明する。なお、同図はスロットマシン100の外観斜視図を示したものである。
スロットマシン100は、略箱状の本体101と、この本体101の前面開口部に取り付けられた前面扉102とを有して構成されている。スロットマシン100の本体101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄が所定コマ数だけ配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。なお、本実施例では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
また、図柄表示窓113の外枠には、点滅や点灯などの点灯制御によって、後述する有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED(図示省略)が配置されている。
さらに、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部からなる光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間を、リールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン114上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、スロットマシン100に投入されたメダルの数によって予め定まっている。5本の入賞ライン114のうち、例えば、メダルが1枚投入された場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚投入された場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚投入された場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5本が入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5本に限定されるものではない。
スタートランプ121は、リール110乃至112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。告知ランプ123は、内部抽選において、特定の入賞役(例えば、BB(ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)等のボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入ランプ124は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。払出枚数表示器125は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、メダル投入時のエラー表示や、ビッグボーナスゲーム中(BBゲーム中)の遊技回数、所定の入賞役の入賞回数等を表示するための表示器である。貯留枚数表示器127は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。リールパネルランプ128は、演出用のランプである。
メダル投入ボタン130、131は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると3枚投入されるようになっている。メダル投入口134は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130又は131により電子的に投入することもできるし、メダル投入口134から実際のメダルを投入することもできる。なお、メダル投入口134は、投入されるメダルの径によりメダルを選別可能に構成されている。具体的には、スロットマシン100がφ25メダルを使用して遊技する仕様の場合、φ25メダルは通過可能であって、φ30メダルが通過することがないような投入口形状とする。精算ボタン132は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル及びベットされたメダルを精算し、メダル払出口155よりメダル受皿156に排出するためのボタンである。メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。
スタートレバー135は、遊技の開始操作を行うためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口134に所望する枚数のメダルを投入して、スタートレバー135を操作すると、これを契機としてリール110乃至112が回転し、遊技が開始される。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112に対する停止操作を行うためのボタンであり、各リール110乃至112に対応して設けられている。そして、いずれかのストップボタン137乃至139を操作すると対応するいずれかのリール110乃至112が停止することになる。
ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。メダル受皿156は、メダル払出口155から払出されたメダルを溜めるための器である。なお、メダル受皿156は、本実施例では発光可能な受皿を採用している。
上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。演出装置190は、例えば開閉自在な扉(シャッター)163が前面に取り付けられた液晶表示装置157を含み、この演出装置190には、例えば小役告知等の各種の情報が表示される。喫煙者のために、吸殻を入れる灰皿158がメダル受皿156の左側に設けてある。音孔160は、スロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。タイトルパネル162には、スロットマシン100を装飾するための図柄が描かれる。
<制御部>
次に、図2および図3を用いて、このスロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300より送信されたコマンドに応じて各種機器を制御する副制御部400と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、図2を用いて、スロットマシン100の主制御部300について説明する。なお、同図は主制御部300の回路ブロック図を示したものである。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU310は、クロック補正回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU310には、センサやスイッチの状態を常時監視するためのタイマ割り込み処理の周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを6MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを44に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×44÷6MHz=1.877msとなる。
さらに、CPU310には、各ICを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等の各種データを記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部400においても同様である。また、CPU310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース360が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算スイッチセンサ324、メダル払い出しセンサ326、電源判定回路327の状態を検出し、各センサを監視している。
メダル投入センサ320は、メダル投入口134に投入されたメダルを検出するためのセンサである。スタートレバーセンサ321はスタートレバー135の操作を検出するためのセンサである。ストップボタンセンサ322はストップボタン137乃至139のいずれかが押された場合、どのストップボタンが押されたかを検出するためのセンサである。メダル投入ボタンセンサ323はメダル投入ボタン130、131のいずれかが押下された場合、どのメダル投入ボタンが押されたかを検出するためのセンサである。精算スイッチセンサ324は、精算ボタン132に設けられており、精算ボタン132が一回押されると、貯留されているメダル及びベットされているメダルが精算されて払い出されることになる。メダル払い出しセンサ326は、払い出されるメダルを検出するためのセンサである。電源判定回路327は、スロットマシン100に供給される電源の遮断を検出するための回路である。
CPU310には、更に、入力インタフェース361、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。入力インタフェース361には、インデックスセンサ325が接続されている。インデックスセンサ325は、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リール110乃至112に設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにハイレベルになる。CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。出力インタフェース370には、リールを駆動させるためのモータを制御するリールモータ駆動部330と、ホッパー(バケットにたまっているメダルをメダル払出口155から払出すための装置。)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、スタートランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、メダル投入ランプ124等)と、7セグメント(SEG)表示器341(払出枚数表示器125、遊技情報表示器126、貯留枚数表示器127等)が接続されている。
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器311及び水晶発振器316から発振されるクロックに基づいて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。主制御部300と副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は副制御部400へコマンドを送信するが、副制御部400から主制御部300へ何らかのコマンド等を送信することはできない。
<副制御部>
次に、図3を用いて、スロットマシン100の副制御部400について説明する。なお、同図は副制御部400の回路ブロック図を示したものである。
副制御部400は、主制御部300より送信された主制御コマンド等に基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。
また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、ライン表示LEDの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。
さらに、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、図柄表示窓113の外枠に配設され、点滅や点灯などの点灯制御によって有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED420、前面扉102の開閉を検出するための扉センサ421、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。
CPU410には、データバスを介して主制御部300から主制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、時計IC423、7セグメント表示器440への信号を出力するための出力インタフェース472等が接続されている。
時計IC423が接続されていることで、CPU410は、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器440は、スロットマシン100の内部に設けられており、たとえば副制御部400に設定された所定の情報を遊技店の係員等が確認できるようになっている。更に、出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、リールパネルランプ128、タイトルパネルランプ172、払出口ストロボ171を制御する。タイトルパネルランプ172は、タイトルパネル162を照明するランプであり、払出口ストロボ171は、メダル払出口155の内側に設置されたストロボタイプのランプである。なお、CPU410は、扉・液晶画面制御部490への信号送信は、デマルチプレクサ419を介して実施する。扉・液晶画面制御部490は、液晶表示装置157及び扉163を制御する制御部である。
<遊技の基本的制御>
図4は、本実施例のスロットマシン100における遊技の基本的制御を示すフローチャートである。
遊技の基本的制御は、MainCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、同図の処理を繰り返し実行する。
先ず、S101では、メダル投入処理として、メダルの投入数に応じた入賞ライン表示ランプ120の点灯等を行う。なお、メダル投入ボタン130,131によるクレジットによる投入も、メダル投入口ブロックのメダル投入口134から、実際のメダルを投入する場合も同等に処理する。さらに、投入されたメダルの枚数が、今回の遊技に設定された最大の賭け枚数(例えば、3枚)と、クレジット可能な最大のメダル数(例えば、50枚)とを合わせた枚数(53枚)に達したと判断した場合、または、前回遊技の結果として再遊技役に係わる図柄組み合わせ「Rep−Rep−Rep」が入賞ライン114上に揃っていた場合に、メダルの受付を禁止する処理を実行する。
S102では、遊技のスタート操作に関する処理を行う。スタートレバー135が操作された場合、投入されたメダル枚数を確定する。次いで、S103では、確定されたメダル枚数に基づいて、有効な入賞ライン114を確定する。さらに、メダルの受付を禁止する処理を実行する。
S104では、乱数発生回路317で発生させた乱数値を取得する。
S105では、ROM312に格納されている抽選データテーブルと、S104で取得した乱数値を用いて、入賞役の内部当選の当否を定める内部抽選を行う。なお、抽選データテーブルには、あらかじめ、入賞役として用意されたBB、RB、小役、再遊技役等の抽選確率に応じたデータが格納されている。
S106では、例えば、演出装置190においてどのような演出を行うか決めたり、ゲームを盛り上げるためキャラクター等を登場させる、演出抽選処理を行う。
S107では、S104で取得した乱数値を用いて、リール停止制御テーブルを選択し、各リール110〜112の回転を開始させる。
S108では、ストップボタン137〜139の受付が可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを、S105で選択したリール停止制御テーブルに基づいて停止させる。
S109では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン114上に、例えば「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならば、ベル入賞と判定する。また、例えば「青7−青7−青7」が揃っていたならば、BB入賞と判定する。
S110では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。
S111では、遊技状態を制御する。例えば、BB入賞時には、次の遊技からBBゲームが開始されるように準備をし、BB終了時には、次の遊技から通常の遊技が開始されるように準備させる。さらに、メダルの受付を許可する処理を実行する。
<絵柄配列>
図5は、本実施例で用いられている各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施されている絵柄を平面に展開した図面である。各リールには、図5に示す絵柄配列のように、複数種類の絵柄が21個づつ配列されている。各絵柄配列には0〜20の絵柄位置番号が付けてあり、各リールの絵柄配列は図の矢印の方向に駆動モータにより回転される。なお、本発明において、絵柄個数、リール個数、駆動方向等が、なんら制限されないことは、云うまでもない。また、以下、各絵柄を、同図の最右列に示す凡例のように表記することがあり、例えばスイカの絵柄を「スイカ」と表記する。
<入賞役の種類>
入賞役の種類は任意に採用することができるが、例えば、図6および図7に示す入賞役を採用することできる。すなわち、これらの図面は、通常遊技、BB遊技、役物遊技の各場合につき、入賞役の種類と、対応する絵柄組合せと、入賞時のメダルの払出枚数と、内部抽選の当選確率等とを示した図面である。
(1)ビッグボーナス(BB)
入賞によりビッグボーナスゲーム(BBゲーム)が開始される入賞役である。なお、この実施例では、2種類のBBゲーム、すなわち、白7によるBB1と、青7によるBB2とが用意されている。
(2)レギュラーボーナス(RB)
入賞により、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が開始される入賞役である。
(3)シフトレギュラーボーナス(SRB)
BBゲーム中にのみ入賞する入賞役であって、入賞によりRBゲームと内容が同じシフトレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が開始される入賞役である。なお、本実施例では、BBに入賞すると、BB遊技が開始されるが、より詳しくは、BB入賞により、SRB(シフトレギュラーボーナス)遊技が自動的に発動され、1回のSRB遊技は、12回の遊技が行われた場合、または、入賞役に8回入賞した場合に終了する。そして、SRB遊技が終了すると、再度、SRB遊技が発動されるようになっており、BB遊技時におけるメダルの払出枚数が465枚を超えた場合にBB遊技が終了する。また、RB遊技は、12回の遊技が行われた場合、または、入賞役に8回入賞した場合に終了する。
(4)小役
入賞により所定数のメダルが払い出される役で、小役は、スイカ、ベル、チェリーである。対応する絵柄組合せや払出枚数は、同図に示す通りである。「any」は、どの絵柄でもよいことを示している。
(5)再遊技
入賞により、次回のゲームでメダルの投入を行うことなくゲームを行うことができる入賞役であり、メダルの払出は行わない。なお、対応する絵柄の組合せは「Rep−Rep−Rep」である。
次に、本発明に係る遊技台は、遊技を行なう複数の遊技実行用構成部材と、遊技を行うものでなく他の用途で使用される複数の遊技非実行用構成部材と、を備えている。また、遊技非実行用構成部材を、遊技を実行するときの操作部に設定し、遊技非実行用構成部材が操作された場合に、遊技の演出を行う演出手段を備えている。
例えば、図8に示す遊技台としてのスロットマシン100においては、スタートレバー135やストップボタン137〜139等が、遊技実行用構成部材に相当する。また、液晶表示装置157を含む演出装置190が演出手段に相当する。一方、遊技非実行用構成部材としては、各種ランプ(上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154)や、タイトルパネル162等が相当する。
そして、図8に示すスロットマシン100においては、遊技非実行用構成部材であるタイトルパネル162を、遊技を実行するときの操作部に設定し、また、この操作部が操作されたことを検知する検知手段を設けている。すなわち、タイトルパネル162を構成している板材701に検知用の薄膜、例えば通電検知用の透明フィルム710を添設し、いわゆるタッチパネルを構成する。なお、透明フィルム710は、図示していないが、適宜手段によって制御手段と電気的に接続されている。
また、このタイトルパネル162は、遊技者の操作によって可動する操作部材が、弾性部材によって支承されている。具体的には、タイトルパネル162を構成している板材701の四隅の突片702に、バネ720を嵌装し、このバネ720で前面扉102に形成したタイトルパネル取付部721に対して、所定の空間を開けて取り付けてある。なお、タイトルパネル取付部721には、タイトルパネル162を照明するバックライトとして、例えば冷陰極管722が配設してある。なお、タイトルパネル162を構成する板材701は、透光性を有しており、前記した操作部材となる。
そこで、遊技者が、タイトルパネル162を押すと、バネ720が変形してタイトルパネル162が後退して空間が狭まる。一方、タイトルパネル162に対する押圧を解くと、バネ720が戻り変形するため、タイトルパネル162が初期位置に復帰する。
このため、遊技者は、タイトルパネル162を押すという操作を、タイトルパネル162の移動によって実感することができる。
一方、タイトルパネル162には、通電検知用の透明フィルム710が添設してあるので、遊技者がこのタイトルパネル162に触れると、この透明フィルム710の導通を制御手段が検知することになる。
そこで、透明フィルム710の導通を検知した制御手段、すなわち、遊技者の操作を検知した制御手段は、演出手段で行なわれている演出を変化させる。具体的には、例えば図11に示すフローチャートにしたがって、副制御部400において処理される。
図11(a)は副制御部400のCPU410が実行する割り込み処理のフローチャート、図11(b)は副制御部400のCPU410が実行するメイン処理のフローチャートである。まず、図11(a)を参照して割り込み処理について説明する。CPU410は同図の処理を所定周期で行う。
ステップS301では、主制御部300からのコマンドを受信したか否かを判定する。主制御部300からのコマンドを受信したときは、ステップS302へ進み、主制御部300からのコマンドを受信しなかったときは、処理を終了する。
ステップS302では、主制御部300から受信した制御コマンドをRAM413の所定のコマンド格納エリアに上書きせずに順次格納する。
次に、図11(b)を参照してメイン処理について説明する。ステップS311では、RAM413のコマンド格納エリアに少なくとも1つのコマンドが格納されているか否かを判定する。コマンドが格納されているときは、ステップS312へ進み、コマンドが格納されていないときは、ステップS311へ戻る。
ステップS312では、RAM413のコマンド格納エリアからコマンドを一つ取得し、その内容を判定する。取得したコマンドはコマンド格納エリアから消去する。ステップS313では、取得したコマンドが通電検知コマンドか否かを判定し、通電検知コマンドであるときは、ステップS314へ進み、ステップS314で通電演出を実行し、ステップS315へ進む。一方、ステップS313で通電検知コマンドでないときは、ステップS315へ進む。ステップS315では、その他のコマンド制御処理を実行する。そして、ステップS315を実行後、ステップS311へ戻る。
ステップS315では、各デバイスのドライバにデータをセットし、ステップS311へ戻る。データのセットにより、例えば演出デバイスがそのデータに応じた演出を実行する。
ステップS314で実行する通電演出は、例えば、図12に示すように、液晶表示装置157に、「通電!!」なる表示を行なうことである。なお、この通電演出は、液晶表示装置157による表示ばかりではなく、各種ランプの点灯或いは点滅、または筐体の振動、さらには効果音の発生等、によって行なってもよい。なお、実際にスロットマシン100に適用する場合には、「通電!!」と表示するのではなく、スロットマシン100のテーマに対応したキャラクターを登場させるなど、適宜に変更することは云うまでもない。
このように、操作部に設定したタイトルパネル162を操作することによって、演出を変更すると、従来にない斬新な演出が可能になり、遊技者に新鮮な驚きを与えることができる。また、従来、単に装飾用に用いられていたタイトルパネル162、すなわち遊技非実行用構成部材を、遊技を実行するための遊技実行用構成部材と同等に扱うことができる。そして、このとき、タイトルパネル162等の遊技非実行用構成部材は他の用途で使われている構成部材なので、スロットマシン100に配置する部材のスペースを有効に活用することが可能である。
また、このタイトルパネル162は、遊技者が頻繁に操作するスタートレバー135やストップボタン137〜139、メダルを貯留するメダル受皿156の間に配置されている。このため、遊技者が視認し易いし、手が届き易く操作も簡単である。
さらに、この実施例では、通電を検知するように構成してあるので、タイトルパネル162に触れただけで、検知可能になり、操作がきわめて簡単である。しかも、タイトルパネル162を押圧した場合に可動するように構成し、押圧を解除した場合には初期位置に復帰するように構成してあるので、遊技者は、タイトルパネル162を操作したという実感を得ることができる。一方、機械的な接点を備えない構造にすることができ、壊れ難い構成部材となる。
遊技者が操作可能な操作部を構成する遊技非実行用構成部材は、前記したタイトルパネル162に限定されるものではない。すなわち、例えば図9に示すように、スロットマシン100における腰部ランプ153に操作部を設けることも可能である。具体的には、腰部ランプ153の表面に、通電検知用の透明フィルム710を添設し、いわゆるタッチパネルを構成し、適宜手段によって制御手段と電気的に接続する。
また、この腰部ランプ153を、遊技者の操作によって可動するように、四隅にバネ720を設け、このバネ720で前面扉102の両サイドに形成した腰部ランプ取付部723に対して、取り付けるのである。
そこで、遊技者が、この腰部ランプ153を押すと、バネ720が変形して腰部ランプ153が後退し、押圧を解くと、腰部ランプ153が初期位置に復帰する。このため、遊技者は、腰部ランプ153を操作する感覚を、腰部ランプ153の移動によって実感することができる。また、この腰部ランプ153には、通電検知用の透明フィルム710が添設してあるので、遊技者が腰部ランプ153に触れると、この透明フィルム710の導通を制御手段が検知することになる。なお、図9においては、右側の腰部ランプ153のみを示しているが、左側の腰部ランプ153も同様に構成することができる。
この腰部ランプ153によっても、簡単な操作で、演出を容易に変更することができ斬新な演出が可能になる。また、腰部ランプ153は、遊技者の近くに配置され、遊技者が視認し易いし、手が届き易く操作も簡単である。そして、この腰部ランプ153によっても、前記したタイトルパネル162による操作部と同等の効果を得ることができる。
ところで、遊技者が操作可能な操作部を構成する遊技非実行用構成部材は、前記したタイトルパネル162や腰部ランプ153に限定されるものでははく、例えば、図10に斜線によるハッチングを付して示すように、種々の遊技非実行用構成部材に適用することが可能である。すなわち、発光して遊技を盛り上げるための装飾用のランプである上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154を、操作部を構成する遊技非実行用構成部材とすることができる。
また、遊技を開始するにあたって遊技者がメダルを投入するためのメダル投入口134、メダル払出口155から払出されたメダルを貯留するメダル受皿156、吸殻を入れる灰皿158、スロットマシン内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための音孔160、を操作部に設定することも可能である。
何処に設定した操作部であっても、簡単な操作で、演出を容易に変更することができ、従来にない斬新な演出が可能になる。また、各操作部は、遊技者から視認可能な場所であり、遊技者の手が届き易く操作も簡単である。そして、これらの操作部によっても、タイトルパネル162に構成した操作部と同等の効果を得ることができる。
ところで、本発明は、遊技非実行用構成部材による操作の受付を、所定条件が成立しているときにのみ受付可能に構成することができる。所定条件としては、例えば、ボーナスゲームに内部当選していることを条件とすることができる。
この実施例では、図13に示すように、副制御部400を制御するとともに、図14に示すような演出を行なうのである。すなわち、図13(a)において、ステップS401では、主制御部300からのコマンドを受信したか否かを判定する。主制御部300からのコマンドを受信したときは、ステップS402へ進み、主制御部300からのコマンドを受信しなかったときは、処理を終了する。
ステップS402では、主制御部300から受信した制御コマンドをRAM413の所定のコマンド格納エリアに上書きせずに順次格納する。
次に、図13(b)を参照してメイン処理について説明する。ステップS411では、RAM413のコマンド格納エリアに少なくとも1つのコマンドが格納されているか否かを判定する。コマンドが格納されているときは、ステップS412へ進み、コマンドが格納されていないときは、ステップS411へ戻る。
ステップS412では、RAM413のコマンド格納エリアからコマンドを一つ取得し、その内容を判定する。取得したコマンドはコマンド格納エリアから消去する。ステップS413では、ボーナスゲームに内部当選しているか否かを判定する。内部当選している場合には、ステップS414へ進み、内部当選していない場合には、ステップS416へ進む。
ステップS414では、取得したコマンドが通電検知コマンドか否かを判定し、通電検知コマンドであるときは、ステップS415へ進み、ステップS415で通電演出を実行し、さらにステップS416へ進む。一方、ステップS414で通電検知コマンドでないときは、ステップS416へ進む。ステップS416では、その他のコマンド制御処理を実行する。そして、ステップS416を実行後は、ステップS411へ戻る。
ステップS415で実行する通電演出、すなわちボーナス内部当選演出は、例えば、図14に示すように、液晶表示装置157に、「ボーナス?」なる表示を行なうことである。なお、このボーナス内部当選演出は、液晶表示装置157による表示ばかりではなく、各種ランプの点灯或いは点滅、または筐体の振動、さらには効果音の発生等、によって行なってもよい。なお、実際にスロットマシン100に適用する場合には、「ボーナス?」と表示するのではなく、スロットマシン100のテーマに対応したキャラクターを登場させて併せて表示するなど、適宜に変更するとよい。
このような演出によれば、ボーナスゲームに内部当選していることを、遊技者に容易に報知することができる。また、遊技者は、ボーナスゲームに移行する期待感が著しく高められる。
なお、所定条件は、ボーナスゲームに内部当選することばかりではなく、小役など他の入賞役に内部当選することを所定条件としてもよい。また、所定の条件としては、ボーナスゲームを何回繰り返したかなどゲームの回数を条件としたり、遊技媒体をどの程度消費したか、すなわちスロットマシン100にあってはメダルを何枚注ぎ込んだかを条件とすることもでき、条件を適宜に設定することが可能である。そして、この実施例によれば、設定した条件に対応する演出を行なうことができる。
さらに、本発明は、前記した検知手段によって検出された通電時間が所定時間以上であった場合に、所定の作業が終了したと判断するように構成することができる。例えば、タイトルパネル162を清掃しているときには、タイトルパネル162に接触している。そして、この清掃している間は、通電状態となる。そこで、電源投入時に、通電時間が所定の時間を超えた場合を、清掃中と看做すのである。このための実施例を、図15および図16に示す。
この実施例では、先ず、図15に示すように、副制御部400を制御するとともに、図16に示すような演出を行なうのである。すなわち、図15(a)において、ステップS501では、主制御部300からのコマンドを受信したか否かを判定する。主制御部300からのコマンドを受信したときは、ステップS502へ進み、主制御部300からのコマンドを受信しなかったときは、処理を終了する。
ステップS502では、主制御部300から受信した制御コマンドをRAM413の所定のコマンド格納エリアに上書きせずに順次格納する。
次に、図15(b)を参照してメイン処理について説明する。ステップS511では、RAM413のコマンド格納エリアに少なくとも1つのコマンドが格納されているか否かを判定する。コマンドが格納されているときは、ステップS512へ進み、コマンドが格納されていないときは、ステップS511へ戻る。
ステップS512では、RAM413のコマンド格納エリアからコマンドを一つ取得し、その内容を判定する。取得したコマンドはコマンド格納エリアから消去する。ステップS513では、電源が投入されたか否かを判定する。電源が投入された場合には、ステップS514へ進み、電源の投入がない場合には、ステップS518へ進む。
ステップS514では、所定時間通電されているか否かを判定し、すなわちタイトルパネル162を清掃中であるか否かを判定し、所定時間通電が有るときは、ステップS515へ進み、ステップS515で清掃終了演出を実行し、さらにステップS516へ進む。一方、ステップS514で所定時間通電がないときは、その場でループして時間の経過、すなわち清掃の終了を待つ。
ステップS516では、清掃終了演出を所定の時間表示したか否かを判定するため、所定時間経過したか否かを判定し、所定時間経過したならば、ステップS517へ進む。所定時間経過していないときは、ステップS515へ戻って清掃終了演出を実行する。
ステップS517では、デモ演出を液晶表示装置157に表示して、ステップS518へ進む。ステップS518では、その他のコマンド制御処理を実行する。そして、ステップS518を実行後は、ステップS511へ戻る。
ステップS515で実行する清掃終了演出は、例えば、図16に示すように、液晶表示装置157に、「清掃終了!」なる表示を行なうことである。なお、この清掃終了演出は、液晶表示装置157による表示ばかりではなく、各種ランプの点灯或いは点滅、または筐体の振動、さらには効果音の発生等、によって行なってもよい。また、デモ演出は、遊技者が着席していないときに表示される、いわゆるデモ画面の表示である。
この実施例によれば、電源を投入した際に、タイトルパネル162が清掃されたか否かを判定することができる。言い換えると、清掃を確実に行なわないと、デモ画面に進むことができない。なお、清掃対象は、タイトルパネル162に限定されるものではなく、他の遊技非実行用構成部材を清掃対象とすることができる。
<パチンコ機>
前記した各実施例は、遊技台としてのスロットマシン100において、遊技非実行用構成部材を操作部に設定した実施例である。しかし、本発明は、遊技媒体としてパチンコ玉を使用するパチンコ機1000を遊技台とすることもできる。そこで、次に、パチンコ機1000について説明する。
まず、図17を用いて、本発明の実施例に係るパチンコ機1000の全体構成について説明する。なお、図1はパチンコ機1000を正面(遊技者側)から見た状態を示す概略正面図である。
パチンコ機1000は、遊技領域1104を覆う閉状態および該遊技領域1104を開放する開状態のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能な上扉1150と、この上扉1150の奥側に視認可能に配設された遊技盤(盤面)1102を備えている。この遊技盤1102には、遊技球(以下、単に球と称する場合がある。)を遊技盤1102の中央に位置する遊技領域1104に案内するための外レール1106と内レール1108を配設している。なお、上扉1150は、遊技領域1104の前面を覆う円形のガラス1151を備えている。
遊技領域1104の中央やや上側には、横長の装飾図柄表示装置1110を配設し、遊技領域1104の右下には、普通図柄表示装置1112と、特別図柄表示装置1114と、普通図柄保留ランプ1116と、特別図柄保留ランプ1118とを配設している。なお、以下、普通図柄を普図、特別図柄を特図と称する場合がある。さらに、装飾図柄表示装置1110の右下方には高確中ランプ1120を配設し、装飾図柄表示装置1110の左方から下方にかけては、ワープ装置1121を配設している。
装飾図柄表示装置1110は、装飾図柄を表示するための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置によって構成する。この装飾図柄表示装置1110は、左図柄表示領域1110a、中図柄表示領域1110b、右図柄表示領域1110cの3つの表示領域に分割し、各々の表示領域1110a、1110b、1110cに異なった装飾図柄を表示することを可能としている。また、この装飾図柄表示装置1110は、演出を行なう演出手段となる。
普図表示装置1112は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。特図表示装置1114は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。また、この普図表示装置1112、特図表示装置1114を、演出を行なう演出手段とすることができる。
普図保留ランプ1116は、保留している普図変動遊技の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技の開始を4つまで保留することを可能としている。特図保留ランプ1118は、保留している特図変動遊技の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技の開始を4つまで保留することを可能としている。
高確中ランプ1120は、遊技状態が高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
ワープ装置1121は、装飾図柄表示装置1110の左方で左上方に向けて開口する入球口に入球した遊技球を後述する第1特図始動口1126および第2特図始動口1128の上方の排出口から排出するものである。従って、このワープ装置1121を通過した遊技球は、第1特図始動口1126または第2特図始動口1128に高い確率で入球するようになっている。
また、これらの表示装置やランプ等の周囲には、一般入賞口1122と、普図始動口1124と、第1特図始動口1126と、第2特図始動口1128と、可変入賞口1130を配設している。
一般入賞口1122は、本実施例では左右に2つずつ配設しており、この一般入賞口1122への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口1122に入賞した場合)、払出装置を駆動し、所定の個数(本実施例では10個)の球を賞球として後述する受皿1171に排出する。受皿1171に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口1122に入球した球は、パチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
普図始動口1124は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域1104の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では左右に1つずつ配設している。普図始動口1124を通過した球は一般入賞口1122に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口1124を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機1000は、普図表示装置1112による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口1126は、本実施例では中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口1126への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置を駆動し、所定の個数(本実施例では3個)の球を賞球として後述する受皿1171に排出するとともに、特図表示装置1114による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口1126に入球した球は、パチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口1128は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口1126の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口1128は、左右に開閉自在な羽根を備え、羽根の閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置1112が当たり図柄を停止表示した場合に羽根が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口1128への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置を駆動し、所定の個数(本実施例では5個)の球を賞球として後述する受皿1171に排出するとともに、特図表示装置1114による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口1128に入球した球は、パチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口1130は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技領域1104の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口1130は、開閉自在な扉部材を備え、扉部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選し、特図表示装置1114が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材が所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口1130への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置を駆動し、所定の個数(本実施例では15球)の球を賞球として後述する受皿1171に排出する。なお、可変入賞口1130に入球した球は、パチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材1132や、遊技釘1134を複数個、配設していると共に、内レール1108の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機1000の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口1136を設けている。
上扉1150の下方には、上扉1150と同様に閉状態および開状態のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能な下扉1160を配設している。下扉1160の後方(遊技盤1102の下方)には、後述する発射モータによって回動する発射杆(図示省略)と、この発射杆の先端部に取り付けられて球を遊技領域1104に向けて打ち出す発射槌(図示省略)と、この発射槌によって打ち出された球を外レール1106に導くための発射レール(図示省略)と、この発射レールに発射槌によって打ち出す球を供給する球送り装置(図示省略)等が配設されている。
そして、下扉1160には、球を一時的に貯留すると共に、貯留している球を順次、球送り装置に供給するための受皿1171と、発射杆を制御して遊技領域1104に向けて球の発射強度の操作を行うための操作ハンドル1172と、遊技者が貸球の貸し出しを受ける場合に押下される球貸しボタン1174と、受皿1171に貯留できない球を別の容器(球貯留箱)に排出するための下部排出口と、払出通路から下部排出口に繋がる通路を開閉するための球抜きレバー1176を配設している。
また、演出用のスピーカとして、上扉1150の上部に2つの上部スピーカを配設すると共に、下扉1160の左側内部に1つの下部スピーカを配設している。上部スピーカは、前方へ向けて開口する直前の上部音孔1150b、1150bに接続され、下部スピーカは、操作ハンドル1172の下方で前方に向けて開口する下部音孔1160bに接続されている。
さらに、図示は省略するが、装飾用のランプとして、遊技盤1102の所定箇所(例えば、内レール1108の内周側に沿った箇所)に複数種類の盤ランプを配設すると共に、上扉1150および下扉1160の所定箇所に複数種類の枠ランプを配設している。
そして、前記した内レール1108の内周側に沿った箇所に配設した複数種類の盤ランプや、上扉1150および下扉1160の所定箇所に配設した複数種類の枠ランプ等を、外観部品(外装部品)としている。また、これらの外観部品を覆うように上部クリアカバー1152を設ける。さらに、受皿1171の外側壁を覆うように下部クリアカバー1161を設ける。
このパチンコ機1000は、遊技者が受皿1171に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドル1172の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆および発射槌によって外レール1106、内レール1108を通過させて遊技領域1104に打ち出す。そして、遊技領域1104の上部に到達した球は、打球方向変換部材1132や遊技釘1134などによって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口1122、可変入賞口1130)や始動口(第1特図始動口1126、第2特図始動口1128)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口1124を通過するのみでアウト口1136に到達する。
次に、図18は、パチンコ機1000の制御系の機能ブロック図である。パチンコ機1000は制御部2300を有する。制御部はCPU等の処理手段2310、乱数を発生する乱数発生手段2320、RAM等の第1記憶手段2331、及び、ROM等の第2記憶手段2332を有する。センサ2340は、入賞口や始動口に設けられ、パチンコ玉の入球を検出するセンサである。その他のデバイス2350は、その他の諸装置(ランプ、パチンコ玉の払い出し装置等)を示している。
処理手段2310は、大当たりの抽選の実行条件が成立したか否かを判定する実行条件判定手段として機能する。大当たりの抽選の実行条件は、センサ2340により始動口にパチンコ玉が入球したことが検出された時に成立する。処理手段2310は、大当たりの抽選の実行条件が成立すると乱数発生手段2320から乱数値を取得し、第1記憶手段2331に記憶する。
乱数値は大当たりの抽選の実行条件の成立毎に予め定めた記憶上限回数を上限として順次記憶される。例えば、4回分の抽選結果が記憶される。4回分の乱数値が記憶されている場合、新たな乱数値は破棄される。処理手段2310は第1記憶手段2331に乱数値が記憶されていることを条件として、当該乱数値に基づき大当たりの抽選を行う、抽選手段として機能する。第1記憶手段2331に複数回分の乱数値が記憶されている場合には最も古いものから順番に選択する。
抽選結果が大当たりの場合は、大当たりに対応した識別情報が、装飾図柄表示装置1110に表示されると、ボーナスゲームが開始されて遊技者には多数のパチンコ玉が払出されるチャンスが与えられる。
遊技者に付与される特典は、例えば、賞球としてパチンコ玉を払い出すことである。また、特典を、前記した大当たりの抽選の実行とすることもできる。大当たりの抽選で当選すると、遊技者に多数のパチンコ玉が賞球として払い出されるチャンスが与えられる。
そこで、このような構成のパチンコ機1000において、図19に斜線によるハッチングで示す遊技非実行用構成部材、すなわち、ガラス1151、外観部品(外装部品)を覆う上部クリアカバー1152、球抜きレバー1176、受皿1171を覆う下部クリアカバー1161、下部音孔1160b周辺の音孔飾り1162、を操作部に設定する。また、この操作部が操作されたことを検知する検知手段、例えば通電検知用の透明フィルムを添設し、いわゆるタッチパネルを構成するのである。透明フィルムは、図示していないが、適宜手段によって制御手段と電気的に接続されている。
遊技非実行用構成部材を操作部に設定したパチンコ機1000によれば、この操作部、すなわちガラス1151、上部クリアカバー1152、球抜きレバー1176、受皿1171、音孔飾り1162、を操作することにより、演出手段による演出を変化させることができ、従来にない斬新な演出が可能になり、遊技者に新鮮な驚きを与えることができる。
以上、本発明を図示の実施例について説明したが、本発明は前記した各実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した構成を変更しない限り適宜に実施できる。