以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機の構成)
まず、図1~図3を参照して、本発明の実施形態における遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は遊技機1の正面図であり、図2は、遊技機1の前面側の一部分の斜視図であり、図3は遊技機1の裏面側の斜視図である。なお、説明において「上」「下」「左」「右」を用いることがあるが、図1を遊技者側から正面視した場合の「上」「下」「左」「右」を意味するものとする。
遊技機1は、外枠2と、外枠2に対して回動可能に支持される遊技盤取付枠3と、遊技盤取付枠3に対して回動可能に支持されるガラス枠4と、遊技球(遊技媒体)が流下する遊技領域5aが形成された遊技盤5が設けられている。
外枠2は、中央部分が前後方向に開口する矩形状のベースフレーム2aの下部前面に飾り板2bが取り付けられており、遊技店の島設備に対して固着部材(例えば、釘や止め具など)を介して固定される。
遊技盤取付枠3は、水平方向の一端側において第1ヒンジ機構部6を介して外枠2に対して脱着可能に連結されており、第1ヒンジ機構部6を支点として回動可能に支持されている。そのため、遊技盤取付枠3を外枠2に対して扉のように回動すると、遊技盤取付枠3の裏面側が前方に露出するので、遊技盤取付枠3の裏面側に設けられた各種装置のメンテナンスなどを行うことが可能となる。
ガラス枠4は、水平方向の一端側において第2ヒンジ機構部7を介して遊技盤取付枠3に脱着自在に連結されており、第2ヒンジ機構部7を支点として回動可能に支持されている。そのため、ガラス枠4を遊技盤取付枠3に対して扉のように回動すると、遊技盤5の遊技領域5aおよび遊技盤取付枠3の前面部分を開閉することができる。
ガラス枠4の左端部にはサブ表示装置71L(第2画像表示装置)が設けられており、右端部にはサブ表示装置71R(第3画像表示装置)が設けられている。
サブ表示装置71L、サブ表示装置71Rは、後述するメイン表示装置70よりもサイズ及び表示領域が小さく形成された液晶表示ディスプレイからなる表示装置である。
サブ表示装置71Lは、一端(右端)側において軸支部(図示省略)を介してガラス枠4に軸支されており、軸支部を軸として、例えば90度の範囲で回動させることができるようになっている。つまり、サブ表示装置71Lは、遊技者や管理者(またはホール店員)が直接手で回動操作することができる。
サブ表示装置71Rは、例えば固着部を介してガラス枠4に固着されており、サブ表示装置71Lのように、軸支部を軸として回動させることは不能となっている。
なお、サブ表示装置71Rも、サブ表示装置71Lのように、一端(左端)側において軸支部(図示省略)を介してガラス枠4に軸支し、軸支部を軸として、例えば90度の範囲で回動させることができるようにしてもよい。つまり、サブ表示装置71Rを遊技者や管理者(またはホール店員)が直接手で回動操作することができるようにしてもよい。
ガラス枠4の上部寄りの略中央部分には、前後方向に開口する開口部8(窓部)が形成され、該開口部8を後方から塞ぐように透明部材8a(ガラス板やアクリル板など)が取り付けられており、この開口部8および透明部材8aを介して遊技領域5aを視認可能としている。
ガラス枠4の開口部8の周囲には、スピーカからなる音声出力装置9と、複数の装飾LEDを有する枠用照明装置10と、後述する払出装置95から付与条件の成立に基づいて払い出された遊技球などの複数の遊技球を貯留するための上皿11と、上皿11に入りきらずに後述する溢れ球流路に流入した遊技球を受け入れて貯留するための下皿12と、遊技球を発射させるための操作が可能な発射操作装置13とが設けられている。
音声出力装置9は、ガラス枠4の上部の2箇所に間隔を空けて設けられ、BGM(バックグラウンドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することでサウンド(音楽、音声)による演出を行うようになっている。また、枠用照明装置10は、開口部8の周囲に複数設けられ、各ランプ(LED)の光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。また、枠用照明装置10は、ガラス枠4の開放や払出装置95から遊技球を払い出すことができない払出異常が発生した場合に点灯/点滅するように制御される報知LED10aを備えている。
上皿11は、遊技球の貯留部11aの底面が発射操作装置13の方向側(右方向)に向けて下り傾斜しており、下り傾斜の端部には球送りソレノイド11bが設けられている。上皿11の貯留部11aに貯留された遊技球が流下して球送りソレノイド11bに到達すると、球送りソレノイド11bの動作によって遊技球が1個ずつ遊技盤取付枠3側に向けて送り出される。
また、上皿11の中央手前側の部分には、後述する種々の演出に係る決定操作や選択操作を行うための入力装置として機能する演出ボタン装置16と選択ボタン装置18(図1又は図2参照)が左右に並べて設けられている。
演出ボタン装置16は、決定操作など(操作入力)を行うことが可能な演出ボタン17と、演出ボタン17の操作を検出するための演出ボタン検出スイッチ17aと、演出ボタン17を通常状態と通常状態よりも上方に位置する突出状態とに変化させるためのボタン駆動モータ及び演出ボタン17を通常状態と所定態様で振動する振動状態とに変化させるためのボタン振動モータを備えたボタン駆動装置17b、及び、演出ボタン17を消灯状態と所定態様で発光する点灯状態とに変化させるための演出ボタン発光LED17cが設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
なお、本実施形態においては、ボタン駆動装置17bにより演出ボタン17を振動させる構成としたが、例えば、演出ボタン17以外に別の操作手段(例えば、演出レバー)を設けた場合、当該演出レバーも振動するようにしてもよい。また、十字キー19が振動してもよい。また、操作手段に限らず、遊技者が触れることが可能な位置に設けられた装飾部材(例えば、キャラクタを模したもの)が振動してもよい。
選択ボタン装置18は、選択操作などの操作を行うことが可能な十字キー19(上ボタン191A、左ボタン192A、下ボタン193A、右ボタン194A)と、十字キー19の操作を検出するための十字キー検出スイッチ19a(図4参照)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
また、上皿11の右寄りの部分には、遊技球の貸出操作や残金を記憶したカードなどの記憶媒体の返却操作を行うことが可能な貸出操作部20が設けられている。貸出操作部20の貸出ボタン20aが操作されると遊技機1に並設される球貸機(図示省略)が受け付けている記憶媒体に記憶された残金を減算して遊技球の貸し出しが行われ、貸出操作部20の返却ボタン20bが操作されると球貸機(図示省略)から記憶媒体が返却されるようになっている。
上皿11と下皿12との間には、上皿11に入りきらない遊技球を受け入れて下皿12に案内するための溢れ球流路(図示省略)が形成されている。また、溢れ球流路の途中には下皿12に遊技球が満杯となる皿満杯エラーの発生を検出する満杯検出スイッチ32a(図4参照)が設けられ、満杯検出スイッチ32aによって下皿12の満杯が検出されている間は後述する払出装置95による遊技球の払い出しが停止される。
発射操作装置13は、ガラス枠4に固定された基体14と、基体14に回動可能に設けられた発射ハンドル15と、発射ハンドル15に遊技者の手が触れていることを検出するタッチセンサ15a(図4参照)と、発射ハンドル15の回動角度によって抵抗値が変化する可変抵抗器からなる発射ボリューム15b(図4参照)が設けられている。タッチセンサ15aによって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11bが作動して遊技球が1個ずつ送り出される。
遊技盤取付枠3には、遊技盤5を取り付けるための遊技盤取付部(図示省略)と、遊技球を遊技領域5aに向けて発射するための発射装置26(図4参照)と、遊技盤取付枠3及びガラス枠4を閉鎖状態にロックするためのロック機構27と、ガラス枠4の開放(開閉)を検出するための開放検出スイッチ31a(図4参照)が設けられている。
遊技盤取付部は、遊技盤取付枠3の上部寄りの略中央に前方が開口する凹室状に形成され、遊技盤5を前方から収納可能となっている。遊技盤取付部の凹室の奥部には、前後方向に開放する開口が設けられており、この開口を介して遊技盤5の裏面側に設けられる各種装置などが遊技機1の後方に臨む。
発射装置26は、遊技球を発射するための打出部材と、打出部材を駆動するための発射用ソレノイド28b(図4参照)と、打出部材から遊技盤の左下端部に向けて上り傾斜する発射レールと、発射レールの傾斜下端部となる発射位置に遊技球を停留させるストッパーが設けられている。そして、球送りソレノイド11b(図4参照)によって発射位置に送り出された遊技球を打出部材の動作によって遊技領域5aに向けて打ち出す。
ロック機構27は、遊技盤取付部25の右側方に設けられ、鍵穴が形成されるシリンダーの前端部がガラス枠4の前面側に露出するようになっている。そして、シリンダーの鍵穴に専用の鍵を挿入して一方向に回動させると遊技盤取付枠3のロックが解除されて遊技盤取付枠3が開閉可能となり、他方向に回動させるとガラス枠4のロックが解除されてガラス枠4が開閉可能となる。
遊技盤5の外縁寄りの位置には、湾曲形状の内側レール35及び外側レール36が設けられており、この内側レール35と外側レール36によって囲まれた部分に遊技球が流下可能な遊技領域5aが形成される。また、内側レール35と外側レール36との間には、発射装置26により発射された遊技球を遊技領域5aの上流部に案内する発射球案内路38が形成されている。また、遊技領域5aの最下流部には、流下してきた遊技球を遊技領域外(遊技盤取付枠3の回収部)に導くためのアウト口39が形成されている。
遊技領域5aの略中央には、所謂センターケースと呼ばれる内部への遊技球の進入を規制する枠状の飾り枠40が設けられ、この飾り枠40によって遊技領域5aが第1の発射勢で発射された遊技球が流下する左側遊技領域と、第1の発射勢よりも強い第2の発射勢で発射された遊技球が流下する右側遊技領域とに分けられ、左側遊技領域と右側遊技領域とは飾り枠40の下方で連通するようになっている。
飾り枠40の左側部には、左側遊技領域を流下する遊技球を飾り枠40の内部に導入するワープ装置41が設けられ、飾り枠40の下部には、ワープ装置41により飾り枠40の内部に導入された遊技球を転動させて飾り枠40の下方に流下させるステージ部42が設けられている。
飾り枠40の左寄りの下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な3つの一般入賞口43が間隔を空けた状態で設けられており、飾り枠40の右寄りの下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な1つの一般入賞口43が設けられている。この一般入賞口43に入賞(入球)した遊技球が一般入賞口検出スイッチ43a(図4参照)によって検出される(付与条件が成立する)と、所定個数(例えば5個)の遊技球が払出装置95(図3参照)から賞球(賞価値の付与)として上皿11に払い出される。
ステージ部42の下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な第1始動口45(第1特別図柄の始動入賞領域)が設けられており、この第1始動口45に入賞(入球)した遊技球が第1始動口検出スイッチ45a(図4参照)で検出される(付与条件が成立する)と、所定個数の遊技球(例えば3個)が払出装置95(図3参照)から賞球(賞価値の付与)として上皿11に払い出される。また、特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かの大当たり判定を行うための権利が付与(後述する特図判定情報が記憶)される。
飾り枠40の下方であって第1始動口45の右斜め下方には、所定条件の成立(後述する当たり判定で当たりに当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態から遊技球の入賞が可能もしくは容易な開状態に変換可能な可変始動部46が設けられている。
可変始動部46は、上面が左右方向(図1中左側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路となると共に、前後方向に移動可能な第2始動口開閉部材48と、第2始動口開閉部材48の直下で上方に向けて開口する第2始動口47(第2特別図柄の始動入賞領域)と、第2始動口47に入賞(入球)した遊技球を検出する第2始動口検出スイッチ47a(図4参照)と、第2始動口開閉部材48を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで第2始動口47を閉状態に変換すると共に、第2始動口開閉部材48を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで第2始動口47を開状態に変換するための第2始動口開閉ソレノイド48b(図4参照)が設けられている。
そして、後述する補助遊技中に開状態となった第2始動口47に遊技球が入賞して第2始動口検出スイッチ47a(図4参照)で検出される(付与条件が成立する)と、所定個数の遊技球(例えば2個)が払出装置95(図3参照)から賞球(賞価値の付与)として上皿11に払い出される。また、特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かの大当たり判定を行うための権利が付与(後述する特図判定情報が記憶)される。
飾り枠40の右側となる右側遊技領域には、遊技球が常時通過可能な普図ゲート44(普図始動領域)が設けられており、普図ゲート44を通過した遊技球がゲート検出スイッチ44aで検出されると、賞球は付与されないが、当たり遊技を実行するか否かの補助遊技判定(当たり判定)を行うための権利が付与(後述する普図判定情報が記憶)される。
普図ゲート44の下方には、所定条件の成立(大当たり判定で大当たりと判定されたこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態から入賞が可能もしくは容易な開状態に変換可能な第1可変入賞部49(第1可変入賞装置)が設けられている。
第1可変入賞部49(第1可変入賞装置)は、上面が左右方向(図中右側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路となる(中央流路の底面の一部を形成する)と共に、前後方向に移動可能な第1大入賞口開閉部材51と、第1大入賞口開閉部材51の直下で上方に向けて開口する第1大入賞口50(入賞領域)と、第1大入賞口50に入賞(入球)した遊技球を検出する第1大入賞口検出スイッチ50aと、第1大入賞口開閉部材51を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで第1大入賞口50を閉状態に変換すると共に、第1大入賞口開閉部材51を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで第1大入賞口50を開状態に変換するための第1大入賞口開閉ソレノイド51b(図4参照)が設けられている。
そして、後述する大当たり遊技中に第1大入賞口開閉部材51が後方に移動して第1大入賞口50が閉状態から開状態に変換されると、第1大入賞口開閉部材51の上面を流下していた遊技球や第1大入賞口50に到達した遊技球が第1大入賞口50に遊技球が入賞して第1大入賞口検出スイッチ50aで検出されると、所定個数の遊技球(例えば10個)の遊技球が払出装置95(図3参照)から賞球として上皿11に払い出される。
第1可変入賞部49の下方には、所定条件の成立(大当たり判定で大当たりと判定されたこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能又は困難な閉状態から入賞が可能又は容易な開状態に変換可能な第2可変入賞部55(第2可変入賞装置)が設けられている。
第2可変入賞部55(第2可変入賞装置)は、上面が左右方向(図中左側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路となる(第1下流流路の底面の一部を形成する)と共に、前後方向に移動可能な第2大入賞口開閉部材57と、第2大入賞口開閉部材57の直下で上方に向けて開口する第2大入賞口56(入賞領域)と、第2大入賞口56に入賞(入球)した遊技球を検出する第2大入賞口検出スイッチ56aと、第2大入賞口開閉部材57を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで第2大入賞口56を閉状態に変換すると共に、第2大入賞口開閉部材57を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで第2大入賞口56を開状態に変換するための第2大入賞口開閉ソレノイド57b(図4参照)が設けられている。
そして、大当たり遊技中に第2大入賞口開閉部材57が後方に移動して第2大入賞口56が閉状態から開状態に変換されると、第2大入賞口開閉部材57の上面を流下していた遊技球や第2大入賞口56に到達した遊技球が第2大入賞口56に入賞して第2大入賞口検出スイッチ56aで検出されると、所定個数の遊技球(例えば10個)の遊技球が払出装置95(図3参照)から賞球として上皿11に払い出される。
なお、左側遊技領域に発射された遊技球は、飾り枠40の外縁に沿ってそのまま流下するか、ワープ装置41に流入してからステージ部42を介して流下し、飾り枠40の下方に設けられる3つの一般入賞口43、第1始動口45の何れかに入賞するか、アウト口39に流入することになる。そのため、右側遊技領域に設けられる普図ゲート44、一般入賞口43、第1可変入賞部49(第1大入賞口50)及び第2可変入賞部55(第2大入賞口56)に入賞(通過)することはない。
また、右側遊技領域に発射された遊技球は、上流流路91aを経由して各流路を流下し、右側遊技領域に設けられる1つの一般入賞口43、可変始動部46(第2始動口47)、第1可変入賞部49(第1大入賞口50)、第2可変入賞部55(第2大入賞口56)の何れかに入賞するか、アウト口39に流入することになる。そのため、左側遊技領域に設けられる一般入賞口43、第1始動口45に入賞することはない。
遊技盤5の裏側には、一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50及び第2大入賞口56に入賞した遊技球、及び、アウト口39に流入した遊技球からなるアウト球を受け入れて集合させながら流下させるアウト球流路が設けられ、アウト球流路の最下流部にはアウト球検出スイッチ39a(図4参照)が設けられている。アウト球検出スイッチ39aで検出された遊技球は遊技機1の裏面側の排出口から遊技機1の外部(島設備)に排出されることになる。
遊技領域5aの外側には、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61及び普通図柄表示器62からなる図柄表示装置と、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64及び普通図柄保留表示器65からなる保留表示装置と、ラウンド数表示器66と、右打ち表示器67と、状態確認表示器68からなるメイン情報表示器59が設けられている。このメイン情報表示器59については、基本的にはLEDによって構成されており、ダイナミック点灯が行われるようになっている。
第1特別図柄表示器60は、第1始動口45への遊技球の入賞(入球)に基づき行われる第1特別図柄の大当たり判定の結果を表示(報知)するための可変表示器であり、第2特別図柄表示器61は、第2始動口47への遊技球の入賞(入球)に基づき行われる第2特別図柄の大当たり判定の結果を表示(報知)するための可変表示器であり、普通図柄表示器62は、普図ゲート44への遊技球の通過(入球)に基づき行われる普通図柄の当たり判定の結果を表示(報知)するための可変表示器である。
大当たり判定とは、第1始動口45又は第2始動口47に遊技球が入賞(入球)したときに特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値等)を取得し、取得した特図判定情報に基づいて大当たり遊技を実行するか否か等を判定することに該当する。
そして、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき大当たり判定が行われると、第1特別図柄表示器60で第1特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を報知する第1特別図柄の停止表示が行われる。また、第2始動口47への遊技球の入賞に基づき大当たり判定が行われると、第2特別図柄表示器61で第2特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を報知する第2特別図柄の停止表示が行われる。
なお、本実施形態において、始動口への遊技球の入賞→大当たり判定→特別図柄の変動表示および停止表示の一連の流れを「図柄ゲーム」と称する。
第1特別図柄表示器60及び第2特別図柄表示器61は、それぞれ8個のLEDによって構成され、各特別図柄の変動表示において所定の周期(32ms)でLEDの点灯態様が変化(移動点灯)する。1つのLEDだけに着目した場合には、256ms周期で点滅(32ms点灯→224ms消灯)する。そして、特別図柄を停止表示する場合には、大当たり判定の結果を報知する態様(大当たり態様、ハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施形態において「大当たり」というのは、大当たり判定において大当たり遊技(特別遊技)を実行することが決定された状態のことをいう。「大当たり遊技」というのは、大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口56)が所定態様で閉状態から開状態に変換されるラウンド遊技を、インターバルを挟んで所定回数(例えば、4回、10回など)に亘って行う遊技者が賞球を獲得し易い遊技者にとって有利な遊技状態のことをいう。
なお、各ラウンド遊技における大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口56)の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても大入賞口に所定個数の遊技球(例えば10個)が入賞(入球)すると1回のラウンド遊技が終了する。なお、本実施形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の大当たり遊技(特別遊技)の何れかを実行可能となっている。
補助遊技判定とは、普図ゲート44への遊技球の通過(入球)に基づき普図判定情報(当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図変動パターン判定用乱数値等)を取得し、取得した普図判定情報に基づいて補助遊技を実行するか否かを判定することに該当する。なお、補助遊技判定が行われると、普通図柄表示器62で普通図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を報知する普通図柄の停止表示が行われる。
普通図柄表示器62は、3個のLEDによって構成され、普通図柄の変動表示においてLEDが所定の間隔もしくは順序で点滅する。そして、普通図柄を停止表示する場合には、補助遊技判定の結果を報知する態様(当たり態様又はハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施形態において「当たり」というのは、補助遊技判定において補助遊技(当たり遊技)を実行することが決定された状態のことをいう。「補助遊技」というのは、第2始動口47が所定態様で開放される遊技状態のことをいう。
なお、補助遊技(当たり遊技)における第2始動口47の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても第2始動口47に所定個数の遊技球(例えば10個)が入賞(入球)すると補助遊技(当たり遊技)が終了する。つまり、「補助遊技」は、第2特別図柄の変動表示の開始条件が成立し易い遊技状態となっている。なお、本実施形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の補助遊技(当たり遊技)が設けられている。
第1特別図柄保留表示器63は、2個のLEDによって構成され、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される特図判定情報(第1保留)の個数である第1保留数(U1)を表示するためのものであり、第1保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、第1保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよい。
第2特別図柄保留表示器64は、2個のLEDによって構成され、第2始動口47に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される特図判定情報(第2保留)の個数である第2保留数(U2)を表示するためのものであり、第2保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、第2保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよいし、第2保留を記憶しないようにしてもよい。
普通図柄保留表示器65は、2個のLEDによって構成され、普図ゲート44に遊技球が入賞(通過)した場合に記憶される普図判定情報(普図保留)の個数である普図保留数を表示するためのものであり、普図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、普図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよいし、普図保留を記憶しないようにしてもよい。
なお、第1特別図柄表示器60及び/又は第2特別図柄表示器61は、7セグメントのLEDで構成することができる。例えば、大当たり判定で大当たりと判定された場合には、「3」や「7」等の数字を停止表示し、ハズレと判定された場合には、「-」を停止表示するようにし、変動表示中にあっては消灯と「-」とを繰り返すようにするとよい。
ラウンド数表示器66は、6個のLEDによって構成され、大当たり状態(特別遊技)が発生した場合のラウンド数を表示するためのものであり、大当たり遊技開始時にラウンド数を示す所定の態様でLEDの点灯を開始し、大当たり遊技中はLEDの点灯を継続し、大当たり遊技の終了時にLEDを消灯する。例えば、ラウンド数が4回の大当たり遊技であれば、最も左のLEDのみが点灯し、ラウンド数が10回の大当たり遊技であれば、全てのLEDが点灯する。
右打ち表示器67は、1個のLEDで構成され、大当たり状態(特別遊技)や時短遊技状態中、高確率遊技状態において右側遊技領域に向けて遊技球を発射すること(所謂右打ち)を促す右打ち表示を表示するためのものであり、大当たり状態(特別遊技)中、及び、時短遊技状態中にLEDが点灯する。
状態確認表示器68は、1個のLEDで構成され、後述する設定変更モード又は後述する設定確認モードに設定されていることを示すためのものであり、設定変更モード又は設定確認モードに移行するとLEDの点灯を開始し、設定変更モード又は設定確認モードが終了するとLEDを消灯する。このように、状態確認表示器68が遊技機の正面(表面)に設けられているので、設定変更モード又は設定確認モードに設定されているか否かを容易に確認することが可能となっている。なお、状態確認表示器68の設置位置は遊技機1の正面(表面)であればよく、その他の場所に設置してもよい。
また、本実施形態では、設定変更モードと設定確認モードの何れに設定されていても同じ表示態様(点灯表示)で表示するようになっているが、何れのモードに設定されているのかを認識可能に表示してもよい。例えば、設定変更モードでは状態確認表示器68を点灯表示するようにし、設定確認モードでは状態確認表示器68を点滅表示するようにしてもよいし、その逆にしてもよい。
また、本実施形態では、設定変更モードや設定確認モードに設定されていることを示すために専用の表示器として状態確認表示器68を設けているが、他の表示器と兼用としてもよい。例えば、設定変更モードや設定確認モードにおいては、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67などは消灯しているので、これら表示器の1つ又は複数のLEDを点灯させるようにしてもよい。
遊技領域5aの内側には、サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、サブ普図変動表示器85、サブ普図保留表示器86、サブ右打ち表示器87からなるサブ情報表示器80が設けられている。このサブ情報表示器80については、基本的にはLEDによって構成されており、ダイナミック点灯が行われるようになっている。なお、サブ情報表示器80には、上述した状態確認表示器68のような後述する設定変更モードや設定確認モードに設定されていることを示す表示器は設けられていない。
サブ第1変動表示器81は、第1特別図柄が変動表示中であるか否かを表示(報知)するためのものであり、サブ第2変動表示器82は、第2特別図柄が変動表示中であるか否かを表示(報知)するためのものであり、それぞれ1個のLEDによって構成されている。そして、対応する特別図柄の変動表示が開始されるとLEDが所定周期(1秒)で点滅(0.5秒点灯→0.5秒消灯)し、対応する特別図柄が停止表示されると点灯する。
なお、サブ第1変動表示器81やサブ第2変動表示器82で特別図柄の大当たり判定の結果を報知するようにしてもよい。この場合には、大当たりの場合にはLEDが点灯し、ハズレの場合にはLEDが消灯するようにするとよい。
サブ第1保留表示器83は、後述する第1保留情報の個数(第1保留数)を表示するためのものであり、サブ第2保留表示器84は、後述する第2保留情報の個数(第2保留数)を表示するためのものであり、それぞれ2個のLEDによって構成されている。そして、保留数が「0」のときに左右のLEDが消灯し、保留数が「1」のときに左側のLEDが点灯すると共に右側のLEDが消灯し、保留数が「2」のときに左右のLEDが点灯し、保留数が「3」のときに左側のLEDが点滅すると共に右側のLEDが点灯し、保留数が「4」のときに左右のLEDが点滅する。
サブ普図変動表示器85は、当り抽選の結果を表示(報知)するためのものであり、1つのLEDによって構成されている。そして、普通図柄の変動表示が開始されるとLEDが所定の間隔で点滅(変動表示)する。そして、普通図柄が停止表示されると当り抽選の結果を示す態様(当たりの場合には点灯、ハズレの場合には消灯)が停止表示される。
なお、サブ普図変動表示器85において、普通図柄の変動表示中であるか否かのみが把握できるように、普通図柄の変動表示中に点滅し、停止表示されると点灯又は消灯するようにしてもよい。
サブ普図保留表示器86は、普図保留記憶の個数(普図保留数)を表示するためのものであり、2個のLEDによって構成されている。そして、普図保留数が「0」のときに左右のLEDが消灯し、普図保留数が「1」のときに左側のLEDが点灯すると共に右側のLEDが消灯し、普図保留数が「2」のときに左側のLEDが点滅すると共に右側のLEDが点灯し、普図保留数が「4」のときに左右のLEDが点滅する。
サブ右打ち表示器87は、遊技領域5aの右側領域に向けて遊技球を発射すること(所謂右打ち)を促すためのものであり、1個のLEDによって構成されている。そして、大当たり状態(特別遊技)中及び時短遊技状態中にLEDが点灯し、それ以外の遊技状態でLEDが消灯する。
飾り枠40の内側に画成される演出空間40aの奥部には、液晶表示ディスプレイからなるメイン表示装置70(第1画像表示装置)が設けられ、演出空間40aの上部には、動作演出を実行するための可動演出装置73が設けられている。
メイン表示装置70では、遊技の進行に応じて様々な演出表示を行う。演出表示としては、特別図柄の変動表示の非実行中に行われる客待ちデモ演出や、特別図柄の変動表示の実行中に行われる演出図柄70aの変動表示(変動前動作、更新変動)を伴う変動演出や、特別図柄の変動表示の実行中に行われる特殊図柄TZ(所謂第4図柄)の変動表示(更新変動)や、大当たり遊技の実行中に行われる大当たり演出等がある。
サブ表示装置71Lでは、演出設定に関する表示が行われる。例えば、後述する音量調整が行われた場合に、現在の音量値の度合いを示す音量値レベル画像(例えばレベル1~レベル5)を表示したり、後述する光量調整が行われた場合に、現在の光量値の度合いを示す光量値レベル画像(例えばレベル1~レベル5)を表示したり、演出カスタマイズが行われた場合に、選択された演出カスタマイズに対応するアイコンを表示したりする。演出カスタマイズとは、後述する確定演出の出現頻度の調整や、後述するアイコン変化演出における変化度合いの調整等を遊技者が行うことができる機能である。
また、サブ表示装置71Lでは、「低確非時短遊技状態(通常遊技状態)」において、「低確時短遊技状態(時短遊技状態2)」へ移行するまでの「残りの図柄ゲーム回数の表示」が行われるようになっている(図48参照)。なお、「通常遊技状態」、「低確時短遊技状態(時短遊技状態2)」、「残りの図柄ゲーム回数の表示」については後述する。
サブ表示装置71Rでは、「高確率状態」において、「第2大当たり遊技」に当選した場合に、「第2大当たり遊技」に対応するアイコン(「高確率状態」において何回の「第2大当たり遊技」が得られたかを報知するためのアイコン)の表示が行われたり、「異常判定処理」において、何らかの異常が発生したと判定された場合に、発生したエラーに対応する表示が行われたりする。なお、「高確率状態」、「第2大当たり遊技」、「異常判定処理」については後述する。
なお、本実施形態においては、メイン表示装置70、サブ表示装置71L、サブ表示装置71Rで表示装置を構成しているが、一例にすぎず、適宜変更可能である。例えば、メイン表示装置70のみで表示装置を構成してもよいし、メイン表示装置70と、1のサブ表示装置で表示装置を構成してもよい。
また、サブ表示装置71L、サブ表示装置71Rにおいて、上述の「演出表示」が行われてもよい。
なお、メイン表示装置70のみで表示装置を構成する場合は、サブ表示装置71L、サブ表示装置71Rで表示する表示画像(例えば音量値レベル画像など)をメイン表示装置70で表示すればよい。
メイン表示装置70(第1画像表示装置)の表示部(有効表示領域)には、3つの演出図柄70a(左図柄、中図柄、右図柄)を表示するための変動表示領域や、変動演出の実行に係る演出モードを示すモード表示領域などが形成されている。
なお、演出図柄70aは、例えば、「1」から「9」までの数字を示す図柄により構成され、第1特別図柄表示器60や第2特別図柄表示器61で実行される特別図柄の変動表示の開始に対応して変動表示を開始し、特別図柄の変動表示の停止に対応して停止表示を行うようになっている。なお、演出図柄70aとして、「A」から「F」といったアルファベットを示す図柄を用いてもよい。
演出図柄70aは、大当たり判定の結果を報知する態様(ハズレ態様、大当たり態様)で所定時間(例えば0.5秒)に亘って停止表示するようになっている。大当たり態様は、「777」や「555」などのように同一の演出図柄70aの組み合わせであり、ハズレ態様はそれ以外の態様である。
なお、演出図柄70aの変動表示の態様は、上下方向のスクロールとなっているが、左右方向にスクロールするものであってもよいし、その場での切り替わりや回転(自転)などであってもよい。
また、演出図柄70aの変動表示(変動演出)中には、大当たり判定の結果に応じて、背景画像やキャラクタ等の様々な演出画像やムービー等がメイン表示装置70に表示されることで、大当たり遊技(特別遊技)が実行されることに対する遊技者の期待感を高めるようになっている。
メイン表示装置70には、後述する通常遊技状態において第1保留数(U1)に対応する数の第1保留アイコン(第1保留情報)を表示するための第1保留アイコン表示領域70Bや、後述する時短遊技状態において第2保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコン(第2保留情報)を表示するための第2保留アイコン表示領域70Dや、変動演出の実行中であることを示す当該アイコン(実行情報)を表示するための当該アイコン表示領域70Cや、第1保留数(U1)を数字表示するための第1保留数表示領域SAや、第2保留数(U2)を数字表示するための第2保留数表示領域SB等が形成されている。
第1保留アイコン表示領域70Bは、当該アイコン表示領域70Cに近い側から第1表示部70B1(第1エリア)、第2表示部70B2(第2エリア)、第3表示部70B3(第3エリア)、第4表示部70B4(第4エリア)といった形で区画されており、第1表示部70B1~第4表示部70B4には、第1保留数(U1)に対応した数の第1保留アイコンが表示される。
具体的には、第1表示部70B1には、最初に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留情報を示す第1保留アイコンが表示され、第2表示部70B2には、2番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留情報を示す第1保留アイコンが表示され、第3表示部70B3には、3番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留情報を示す第1保留アイコンが表示され、第4表示部70B4には、4番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留情報を示す第1保留アイコンが表示される。
第2保留アイコン表示領域70Dは、左側から第1表示部70D1(第1エリア)、第2表示部70D2(第2エリア)、第3表示部70D3(第3エリア)、第4表示部70D4(第4エリア)といった形で区画されており、第1表示部70D1~第4表示部70D4には、第2保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコンが表示される。
具体的には、第1表示部70D1には、最初に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第2表示部70D2には、2番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第3表示部70D3には、3番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第4表示部70D4には、4番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示される。
当該アイコン表示領域70Cは、第1保留アイコン表示領域70Bや第2保留アイコン表示領域70Dと明確に区別するための台座画像の直上に形成されており、この台座画像の上に乗る、若しくは、浮くように当該アイコンが表示される。
具体的には、第1特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の開始に伴って第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた第1保留アイコンが当該アイコン表示領域70Cに向けて1つずつ移動(シフト)し、第1表示部70B1に表示されていた第1保留アイコンが当該アイコン表示領域70Cに移動(シフト)することで当該アイコンとなり、第1特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の終了時に当該アイコンが消滅(消去)する。言い換えると、当該アイコンの消滅演出(消去演出)が行われる。
また、第2特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の開始に伴って第2保留アイコン表示領域70Dに表示されていた第2保留アイコンが当該アイコン表示領域70Cに向けて1つずつ移動(シフト)し、第1表示部70D1に表示されていた第2保留アイコンが当該アイコン表示領域70Cに移動(シフト)することで当該アイコンとなり、第2特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の終了時に当該アイコンが消滅(消去)する。なお、特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の途中で当該アイコンを消滅させてもよい。
なお、本発明の実施形態では、メイン表示装置70で演出図柄70aの変動表示を行っているが、メイン表示装置70及びサブ表示装置71L、サブ表示装置71Rの何れか一つ、又は、2以上で演出図柄70aの変動表示を行ってもよい。
可動演出装置73は、動作可能な第1可動部材73a及び第2可動部材73bを有し、メイン表示装置70で実行される演出図柄70aの変動表示の実行中に第1可動部材73aや第2可動部材73bに所定の動作を行わせることで動作演出を実行することが可能となっている。また、第1可動部材73aや第2可動部材73bには、複数の装飾LEDを有する盤用照明装置74が設けられ、動作演出の実行中に所定の態様で発光することが可能となっている。
具体的には、第1可動部材73aは、メイン表示装置70の端部寄り(上方)に位置する待機位置と、メイン表示装置70の中央寄り(下方)に位置する第1演出位置、および第1演出位置よりもさらにメイン表示装置70の中央寄り(下方)に位置する第2演出位置との間で移動(上昇、下降)するようになっている。第2可動部材73bは、第1可動部材73aの前方の一部を覆う待機位置(第1位置)と、第1可動部材73aの前方から退く演出位置との間で移動するようになっている。なお、第1可動部材73aを待機位置(第1位置)や第1演出位置(第2位置)や第2演出位置(第3位置)で上下に揺動させるようにしてもよい。また、第1可動部材73aを揺動させるのではなく、第1可動部材73aが待機位置や各演出位置にある状態で第2可動部材73bを左右に揺動させることで、第1可動部材73aが揺動しているように見せてもよい。また、第1演出位置(第2位置)や第2演出位置(第3位置)に所定時間にわたり位置(滞在)するようにしてもよいし、第1演出位置(第2位置)や第2演出位置(第3位置)で所定の演出動作(例えば回転)を行うようにしてもよい。
遊技盤取付枠3及び遊技盤5の裏側には、予め定めた払出条件(賞球、球貸)の成立に基づいて遊技球を払い出すための払出装置95、島設備などから供給される遊技球を貯留して払出装置95に供給する遊技球貯留部96、主制御基板110を内蔵した主制御装置110Aと、払出制御基板120を内蔵した払出制御装置120Aと、演出制御基板130を内蔵した演出制御装置130Aと、電源基板160を内蔵した電源装置160A、遊技機の外部(ホールコンピュータ等の情報収集装置)に遊技情報を出力するための遊技情報出力端子板90等が設けられている。
また、主制御装置の上部及び演出制御装置の全体を後方から覆うように左右一側に設定された回転軸を中心として左右他側が左右方向に開閉する開閉扉式のカバー部材23が設けられており、演出制御装置130Aには、カバー部材23に覆われるように音声出力装置9から出力される演出音の音量や表示装置(メイン表示装置、サブ表示装置71L、71R)や各種照明装置(枠用照明装置10、盤用照明装置74)の光量の調整に関わる調整モードを切り替えるための切替スイッチ22が設けられている。
主制御基板110の表面側には、遊技を制御するためのワンチップマイコンからなる主制御部110m、主制御部110mのメインRAM110cの記憶内容をクリア又は遊技の有利度合いの段階である(大当たりと判定される確率の)設定値を更新するための信号を入力するRWMクリアスイッチ111a、設定キーを用いた操作によって後述する設定変更モードや設定確認モードに移行させるための信号を入力する設定キースイッチ112a、遊技機の実性能を把握可能とする性能情報や設定値を表示するための情報表示器113、その他の電子部品等が実装されている。
なお、本実施形態において、「RAM」を「RWM」と記載する場合があるが、記載の相違だけで、同じもの(例えば、メインRAM110c)を意味している。
情報表示器113は、左右方向に並べられた4つの7セグメント表示器(113a~113d)で構成されている。そして、左から2つの7セグメント表示器113a及び113bによって性能情報の種類(データ種別)を示す識別情報を表示するための識別セグが構成され、右から2つの7セグメント表示器113c及び113dによって設定値や性能情報の数値を示す数値情報を表示するための数値セグが構成されている。なお、設定値を表示する場合にはスタティック点灯が行われ、性能情報を表示する場合にはダイナミック点灯が行われるようになっている。
(遊技機の全体のブロック図)
次に、図4の遊技機1の全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。図4は、遊技機1の全体のブロック図である。
本実施形態の制御構成としては、遊技の進行(基本動作)を統括的に制御する主制御基板110と、主制御基板110からの払出制御コマンドの受信に基づき遊技球の払出を制御する払出制御基板120と、主制御基板110からの演出制御コマンドの受信に基づき遊技に関する演出を制御する演出制御基板130と、主制御基板110、払出制御基板120及び演出制御基板130に電源を供給する電源基板160を備えている。
なお、主制御基板110と払出制御基板120との通信は、双方向にコマンドを送受信可能に構成されており、主制御基板110と演出制御基板130との通信は、主制御基板110から演出制御基板130への一方向のみにコマンドを送信可能に構成されている。
主制御基板110は、演算処理を行うメインCPU110a、遊技制御プログラム等が格納されたメインROM110b、演算処理時のワークエリアとなるメインRAM110c及び入出力ポート等を備えたワンチップマイコンとしての主制御部110mを備えている。
主制御部110mの入出力ポートには、アウト球検出スイッチ39a、一般入賞口検出スイッチ43a、ゲート検出スイッチ44a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口検出スイッチ50a、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、第2大入賞口検出スイッチ56a、第2大入賞口開閉ソレノイド57b、磁気検出センサ57a、電波検出センサ58a、メイン情報表示器59(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67、状態確認表示器68)、遊技情報出力端子板90、RWMクリアスイッチ111a、設定キースイッチ112a、情報表示器113、払出制御基板120及び演出制御基板130が接続されている。
メインCPU110aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてメインROM110bに記憶された遊技制御プログラムを読み出し、メインRAM110cをワークエリアとして活用しながら遊技に関する演算処理を行う。これにより、各種入力装置(検出スイッチや検出センサ等)からの検出信号に応じた制御処理、各種出力装置(ソレノイドや表示器等)を制御するための制御処理、各種制御コマンドを送受信するための制御処理、遊技情報出力端子板90を介して遊技機の外部(ホールコンピュータ等)に遊技情報を送信するための制御処理等を行う。
「遊技情報」には、第1始動口45又は第2始動口47に遊技球が入賞する毎に出力される始動口入賞信号、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示が停止される毎に出力される図柄確定信号、大当たり遊技中に亘って出力される大当たり信号、ラウンド遊技(大入賞口の開放)中に亘って出力される開放中信号、後述する時短遊技状態に亘って出力される時短状態信号、遊技機1のセキュリティ上で問題となる(脅かす)状況(RWMクリアやエラー等)が発生したときに出力されるセキュリティ信号等が挙げられる。
主制御部110mのメモリ領域は、メインROM110bに割り当てられたメモリ領域と、メインRAM110cに割り当てられたメモリ領域とを備えている。
メインROM110bのメモリ領域は、遊技の進行に係るプログラムやデータが格納される遊技用ROM領域と、遊技機の性能表示に係るプログラムやデータが格納される情報用ROM領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される16バイト以上の未使用領域と、プログラムのタイトルやバージョン等のデータが格納されるROMコメント領域と、後述するタイマ割込処理の先頭アドレスなどが設定されるベクタテーブル領域と、アクセス禁止領域の開始アドレスや最終アドレス等のパラメータが設定されるHWパラメータ領域が順に配置されている。
遊技用ROM領域は、遊技の進行に係るプログラムが格納される遊技用プログラム領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第1の未使用領域と、遊技の進行に係るデータが格納される遊技用データ領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第2の未使用領域が順に配置されている。
情報用ROM領域は、遊技機の性能表示に係るプログラムが格納される情報用プログラム領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される未使用領域と、遊技機の性能表示に係るデータが格納される情報用データ領域が順に配置されている。
メインRAM110cのメモリ領域は、遊技用プログラムの実行に際してワーク(作業領域)として用いられる遊技用RWM領域と、情報用プログラムの実行に際してワーク(作業領域)として用いられる情報用RWM領域が順に配置されている。
遊技用RWM領域は、遊技用プログラムがワークとして用いる遊技用ワーク領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第1の未使用領域と、遊技用プログラムが処理中のデータを一時的に退避させるための遊技用スタック領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第2の未使用領域が順に配置されている。
遊技用ワーク領域には、設定値を格納するための設定値領域、RWM領域の異常を判定するための判定情報(後述するチェックサム)を格納するための判定情報領域、遊技の進行によって変化する遊技データを格納するための遊技用データ領域が順に配置されている。
情報用RWM領域は、情報用プログラムがワークとして用いる情報用ワーク領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される未使用領域と、情報用プログラムが処理中のデータを一時的に退避させるための情報用スタック領域が順に配置されている。
情報用ワーク領域には、遊技機1の性能に係る情報を格納するための性能情報領域、各種のエラー判定に係る情報を格納するためのエラー情報領域が順に配置されている。
以下、遊技用プログラムに基づく処理を行う遊技用領域(遊技用ROM領域、遊技用RWM領域)と、情報用プログラムに基づく処理を行う情報用領域(情報用ROM領域、情報用RWM領域)との関係について説明する。
メインCPU110aが遊技用プログラムに基づく処理を行う場合、基本的には遊技用データ領域を参照すると共に、遊技用RWM領域をワークとして使用しながら遊技用RWM領域の内容を参照及び更新するようになっている。また、情報用プログラムに基づく処理を行う場合に、基本的には情報用データ領域を参照すると共に、情報用RWM領域をワークとして使用しながら情報用RWM領域の内容を参照及び更新するようになっている。
ただし、遊技用プログラムに基づく処理では、情報用RWM領域の内容を更新することはできないが、参照することは可能となっている。また、情報用プログラムに基づく処理では、遊技用RWM領域の内容を更新することはできないが、参照することは可能となっている。
そして、情報用プログラムに基づく処理を行う場合には、遊技用プログラムに基づく処理においてフラグレジスタを遊技用RWM領域に退避した後に情報用プログラムを呼び出して情報用プログラムに基づく処理を実行し、情報用プログラムに基づく処理が終了して遊技用プログラムに復帰した直後にフラグレジスタを遊技用RWM領域から復帰するようになっている。
また、情報用プログラムの開始直後に遊技用スタック領域のスタックポインタを情報用RWM領域に退避した後に情報用スタック領域のスタックポインタを設定し、遊技用プログラムで用いていた全レジスタを情報用RWM領域に退避し、情報用プログラムの終了直前に遊技用プログラムで用いていた全レジスタを情報用RWM領域から復帰して遊技用スタック領域のスタックポインタを復帰するようになっている。
このようにすることで、情報用プログラムに基づく処理を行う場合に遊技用プログラムが使用していたデータを保護することができ、情報用プログラムから遊技用プログラムに復帰した際に、不都合が発生することがなくなる。
払出制御基板120は、払出装置95を駆動して遊技球の払い出しを制御する払出制御部121と、発射装置26を駆動して遊技球の発射を制御する発射制御部122とを備えている。
払出制御部121は、演算処理を行う払出CPU121a、払出用プログラム等が格納された払出ROM121b、演算処理時のワークエリアとなる払出RAM121c及び入出力ポート等を備えている。
払出制御部121の入出力ポートには、開放検出スイッチ31a、満杯検出スイッチ32a、払出装置95から払い出される遊技球を検出するための払出球検出スイッチ95a、払出装置95から遊技球を払い出すための払出モータ95b及び遊技球貯留部96に遊技球が貯留されていることを検出するための球有り検出スイッチ96aが接続されている。
払出CPU121aは、水晶発振器からの動作クロックを受けて払出ROM121bに記憶された払出制御プログラムを読み出し、払出RAM121cをワークエリアとして活用しながら遊技球の払い出しに関する演算処理を行う。これにより、主制御基板110からの払出制御コマンドに応じて払出装置95から遊技球を払い出すための制御処理、演算処理の結果に基づくコマンドを主制御基板110に送信するための制御処理等を行う。
発射制御部122は、図示しない制御回路及び入出力ポート等を備えている。
発射制御部122の入出力ポートには、球送りソレノイド11b、タッチセンサ15a、発射ボリューム15b及び発射用ソレノイド28bなどが接続されている。
発射制御部122では、タッチセンサ15aから入力されるタッチ信号によって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11b及び発射用ソレノイド28bへの通電を許容し、発射ボリューム15bからの検出信号によって発射ハンドル15の回動角度が変化したことを検出すると、球送りソレノイド11bを駆動させると共に、発射ハンドル15の回動角度に応じた発射強度となるように発射用ソレノイド28bを駆動させて遊技球を発射(99.9個/分)させるようになっている。
演出制御基板130は、主制御基板110からの演出制御コマンドの受信に基づき演出の進行を統括的に制御する演出制御部130mと、演出制御部130mからの演出制御コマンドの受信に基づき画像表示や音声出力の制御処理を行う表示制御部140と、演出制御部130mからの演出制御コマンドの受信に基づき各種発光部材(LED等)や各種駆動源(モータ等)の制御処理を行うランプ制御部150を備えている。
演出制御部130mは、演算処理を行うサブCPU130a、演出制御プログラムが格納されたサブROM130b、演算処理時のワークエリアとなるサブRAM130c、及び、入出力ポートを備えている。
演出制御部130mの入出力ポートには、演出ボタン検出スイッチ17a、十字キー検出スイッチ19a、サブ表示装置傾倒検出sw71aが接続されている。
サブ表示装置傾倒検出sw71aは、サブ表示装置71Lに設けられている。例えば、サブ表示装置傾倒検出sw71aは、サブ表示装置71Lが所定角度以上(例えば、60度以上)回動されるとONになり、演出制御部130mに当該ONを示す信号が入力される。
演出制御部130mは、当該ONを示す信号を所定時間継続(例えば5秒間継続)して入力した場合、メイン表示装置70を介して「液晶を戻してください」といったメッセージを表示するよう制御し、サブ表示装置71Rを介して、上述したエラーに対応する表示として、「!」といった注意喚起マークと、「サイド液晶傾き検知」といったメッセージ画像を表示するよう制御する。
そこからさらにON信号を継続(さらに5秒間継続)して入力した場合は、上記メッセージ表示およびエラーに対応する表示とともに、音声出力装置9を介して「液晶を戻してください」といった音声を出力するよう制御する。
これにより、サブ表示装置71Lが回動され続けている場合に、元の位置に戻すよう促すことができる。
なお、当該報知は、後述の「所定操作」の際に、上記ONを示す信号を所定時間継続した場合でも行われる。これにより、適切な「所定操作」を行わせることができる。
なお、サブ表示装置71Rを回動可能に構成する場合は、サブ表示装置傾倒検出sw71bをサブ表示装置71Rに設けて、演出制御部130mにON・OFFを示す信号が入力されるようにすればよい。
サブCPU130aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてサブROM130bに記憶された演出制御プログラムを読み出し、サブRAM130cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行う。これにより、変動演出の演出態様を決定するための制御処理、決定結果に基づく演出制御コマンドを表示制御部140に送信するための制御処理、各種入力装置(検出スイッチ等)からの検出信号に応じた制御処理、各種出力装置(照明装置やモータ等)を制御するための制御処理等を行う。
表示制御部140は、演出制御部130mからのコマンドを受けて、メイン表示装置70及びサブ表示装置71L、サブ表示装置71Rに所定の画像を表示させる制御を行ったり、音声出力装置9に所定の音声やサウンドを出力させる制御を行ったりする。
表示制御部140は、演出制御部130mからの演出制御コマンドの受信に基づき画像表示や音声出力を統括的に制御する統括制御部141と、統括制御部141からの表示制御コマンド(ディスプレイリスト)の受信に基づきメイン表示装置70及びサブ表示装置71L、サブ表示装置71Rを制御する画像制御部145(VDP)と、画像データ等が格納されたCGROM146と、統括制御部141からの音声制御コマンドの受信に基づき音声出力装置9を制御する音声制御部148(音声LSI)及び音データ等が格納された音声ROM149を備えている。
統括制御部141は、演算処理を行う統括CPU141a、統括制御プログラムが格納された統括ROM141b、演算処理時のワークエリアとなる統括RAM141c、及び、画像制御部145(VDP)及び音声制御部148(音声LSI)が接続される入出力ポートを備えている。
統括CPU141aは、水晶発振器からの動作クロックを受けて統括ROM141bに記憶された統括制御プログラムを読み出し、統括RAM141cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行う。これにより、メイン表示装置70及びサブ表示装置71L、71Rに表示させる演出画像を指示する表示制御コマンド(ディスプレイリスト)を生成して表示制御部140に送信するための制御処理、音声出力装置9から出力させる演出音を指示する音声制御コマンドを生成して音声制御部148(音声LSI)に送信するための制御処理等を行う。
ランプ制御部150は、演算処理を行うランプCPU150a、ランプ制御プログラムが格納されたランプROM150b、演算処理時のワークエリアとなるランプRAM150c、及び、入出力ポートを備えている。
ランプ制御部150の入出力ポートには、枠用照明装置10、ボタン駆動装置17b(演出ボタン駆動モータ、演出ボタン振動モータ)、演出ボタン発光LED17c、可動演出装置73、盤用照明装置74、始動口ランプ76、サブ情報表示器80(サブ第1変動表示器81、サブ第2変動表示器82、サブ第1保留表示器83、サブ第2保留表示器84、サブ普図変動表示器85、サブ普図保留表示器86、サブ右打ち表示器87)が接続されている。
ランプCPU150aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてランプROM150bに記憶されたランプ制御プログラムを読み出し、ランプRAM150cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行う。これにより、枠用照明装置10、ボタン駆動装置17b、演出ボタン発光LED17c、始動口ランプ76、可動演出装置73、盤用照明装置74の制御処理を行う。
始動口ランプ76は、後述するアイコン最終表示態様決定テーブル(図28)、変化シナリオ決定テーブル(図29)で決定されたアイコン最終表示態様および変化シナリオに準じた発光が可能である。例えば、図29の「シナリオ01」が決定された場合は、入賞時は「白」で発光し、1変動前は「白」で発光し、当該変動は「青」で発光する。すなわち、始動口ランプ76は、アイコン(例えば、当該アイコン、保留アイコン)と連動した色での発光が可能であり、アイコンとともに、大当たり期待度を示唆することが可能である。
また、当該アイコンや保留アイコンは、変動演出の実行中(例えば、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出実行中)に非表示となることがある。これにより、例えば、当該アイコンで色変化が行われている場合、遊技者は何色に変化していたのか忘れてしまうことがあるが、始動口ランプ76は変動演出の実行中(例えば、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出実行中)に非表示となって視認困難になることがなく、非表示となった当該アイコンに対応する色で発光する。よって、始動口ランプ76を目視することにより、非表示となった当該アイコンが何色に変化していたのか忘れてしまうことを防止できる。
電源基板160は、遊技機の外部から供給される電源から遊技機の動作に必要なメイン電源(動作電源)を生成し、該メイン電源を遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)に供給する(電源供給手段に相当)。電源基板160には、供給される電源電圧が低下(停電が発生)したか否かを検出すると共に、電源電圧の低下(停電の発生)に基づき電圧降下信号を主制御基板110に出力する電断検出回路162と、電源断(停電)時に主制御基板110に対してバックアップ電源を供給するためのバックアップ電源回路163を備える。
また、電源基板160は、遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)へのメイン電源の供給を行うON状態と停止するOFF状態とに切り替えるための電源スイッチを遊技店の店員によって操作可能なように備えており、電源スイッチをON状態にするとメイン電源の供給が開始されて遊技機1の動作が開始する。なお、電源スイッチがOFF状態であっても主制御基板110へのバックアップ電源の供給は維持される。
電断検出回路162は、遊技機1に供給される電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電圧降下検知信号を主制御基板110に出力し、電圧降下検知信号の出力中に電源電圧が所定値よりも大きくなったときに、電圧降下検知信号の出力を停止する。
バックアップ電源回路163は、遊技機への通電時に蓄電するコンデンサを備えており、電源断(停電)が発生するとコンデンサに蓄えられていたバックアップ用の電源電圧を主制御基板110のメインRAM110cに対して供給する。これにより、電源断(停電)時においてもメインRAM110cの記憶内容が保持されることになり、電源断(停電)からの復旧後に遊技の制御状態を電源断(停電)前の状態に復旧させることができる。
なお、払出制御基板120及び演出制御部130mにはバックアップ電源を供給していないが、電源断(停電)時においても払出RAM121c及びサブRAM130cの記憶内容が保持されるように、払出制御基板120及び演出制御部130mにバックアップ電源を供給してもよい。また、払出制御基板120及び演出制御部130mの何れか一方にのみバックアップ電源を供給してもよい。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、特別遊技判定(大当たり判定)に関する状態として「低確率状態」、「高確率状態」を有し、第2始動口47の第2始動口開閉部材48に関する状態として「非時短状態」、「時短状態」を有している。
そのため、本実施形態では、低確率状態且つ非時短状態である「低確非時短遊技状態(通常遊技状態)」、低確率状態且つ時短状態である「低確時短遊技状態(時短遊技状態)」、高確率状態且つ時短状態である「高確時短遊技状態(確変遊技状態)」を設けている。
なお、遊技機1の初期の遊技状態は、「通常遊技状態」に設定されるようになっている。また、大当たり遊技中も、「通常遊技状態」に設定されることになるが、大当たり遊技が実行されているので通常遊技状態とは別の遊技状態となる。
ここで、「低確率状態」というのは、例えば、遊技の有利度合いの段階である(大当たり確率の)設定値が「1」の場合において、第1始動口45または第2始動口47に遊技球が入球したことを条件として行われる特別遊技判定(大当たり判定)において、大当たり確率が約1/300と低く設定された遊技状態をいう。
これに対して「高確率状態」というのは、設定値が「1」の場合において、大当たり確率が約1/60と高く設定されることで、低確率状態と比べて遊技者に有利な遊技状態をいう。なお、低確率状態から高確率状態への移行は大当たり遊技の終了後に行われる。
また、「非時短状態」というのは、普図ゲート44に遊技球が通過したことを条件として行われる補助遊技判定において、当たり確率が1/256と低く設定され、普通図柄の変動表示の平均時間が約30秒に設定され、かつ、当たりである場合の第2始動口47の開放時間が0.180秒に設定される遊技状態をいう。
これに対して「時短状態」とは、当たり確率が255/256と高く設定され、普通図柄の変動表示の平均時間が約3秒に設定され、かつ、当たりである場合の第2始動口47の開放時間が6秒に設定されることで、非時短状態と比べて遊技球の消費が抑えられた遊技者に有利な遊技状態をいう。なお、非時短状態から時短状態への移行は大当たり遊技の終了後及び後述する所定条件が成立した場合に行われる。
なお、「非時短状態」よりも「時短状態」の方が、普通図柄の平均変動時間、第2始動口47の開放時間および当たり確率が有利になるよう設定されているが、普通図柄の平均変動時間、第2始動口47の開放時間および当たり確率のいずれか1つのみが有利になるように設定してもよい。
なお、非時短状態での当たり確率が1/256となっているが、当たり確率を0/256にして当たりと判定されないようにしてもよい。この場合には、非時短状態において補助遊技が実行されずに第2始動口47に遊技球が入球(入賞)しないことになる。
次に、「低確時短遊技状態(時短遊技状態)」の詳細について説明する。
本実施形態において、「低確時短遊技状態(時短遊技状態)」は、大当たり遊技の終了後に移行する「低確時短遊技状態(時短遊技状態1)」と、所定条件が成立した場合に移行する「低確時短遊技状態(時短遊技状態2)」とを備えている。
「所定条件が成立した場合」とは、例えば、起点から連続して実行された図柄ゲーム(当該図柄ゲームにおける大当たり判定処理の判定結果=ハズレ)の回数がN回に達したことが挙げられる。例えば、メインRAM110cに、「低確率状態(時短遊技状態1含む)」における図柄ゲームの回数を計数記憶する領域を設けて、連続してハズレと判定された図柄ゲームの回数が、N回(例えば、900回)に達すれば、「低確非時短遊技状態(通常遊技状態)」から「低確時短遊技状態(時短遊技状態2)」に移行するようになっている。
なお、「N回」は、設定値毎の大当たりと判定される確率に応じた任意の回数を設定することができる。例えば、大当たりと判定される確率が「1/199」であれば、N回として500回程度を設定することができ、大当たりと判定される確率が「1/319」であれば、N回として900回程度を設定することができる。
また、「起点」は、一例として、例えば、RWMクリアが行われた状態(例えば、後述する図11のS24の処理が行われた状態)が挙げられる。
また、例えば、「低確時短遊技状態(時短遊技状態1)」の開始時が挙げられる。
なお、遊技機仕様に応じて、「低確時短遊技状態(時短遊技状態1)」の終了時を起点としてもよいし、「高確時短遊技状態(確変遊技状態)」の終了を「起点」としてもよい。
「低確時短遊技状態(時短遊技状態1)」の上限回数は、「100」回となっている一方で、「低確時短遊技状態(時短遊技状態2)」の上限回数は、「1000」回となっている。
つまり、大当たり遊技を経て移行する場合における上限回数よりも、大当たり遊技を経ずに所定条件の成立を経て移行する場合の方が、上限回数が多い関係になっている。
このような構成により、遊技者に対して、遊技を行うか否かの判断材料を与えることができ、闇雲に遊技を行ってしまうような遊技者を減らすことができる。また、例えば、N回が900回程度である場合、長く大当たりが得られなかった遊技者に対して救済的に措置を与えることができるので、遊技離れ等の防止に繋がる。なお、N回については、雑誌やインターネットを通じて遊技者が容易に把握できるようにすればよい。
また、所定条件の成立で「低確時短遊技状態(時短遊技状態2)」に移行する場合、大当たり遊技を経て「低確時短遊技状態(時短遊技状態1)」に移行する場合よりも、上限回数が多くなるので、例えば「低確時短遊技状態(時短遊技状態2)」が付与されることを狙って、「低確非時短遊技状態(通常遊技状態)」を積極的に遊技してみようと思わせることができ、遊技機の稼働を向上させることができる。
なお、「所定条件が成立した場合」として別の条件があってもよい。例えば、特定のハズレ図柄が停止したことが挙げられる。例えば、ハズレ用の特別図柄としては、後述する図6(b)に示すように、「特別図柄00」と「特別図柄10」とを備えているが、これら以外のハズレ用の特別図柄を設けるようにして(例えば、「特別図柄11」等)、当該「特別図柄11」が決定され、当該「特別図柄11」が停止表示したことで「低確非時短遊技状態(通常遊技状態)」から「低確時短遊技状態(時短遊技状態3)」に移行するようにしてもよい。
これにより、ハズレの特別図柄が停止表示する場面において遊技者の注目(上述した「特別図柄11」が停止表示するか否か)を集めさせることができるので、遊技興趣を向上させることができる。また、「低確非時短遊技状態(通常遊技状態)」を遊技しているときに、唐突に「低確時短遊技状態(時短遊技状態3)」に移行することになるので、遊技者に意外性を付与することができ、遊技興趣を向上させることができる。
なお、特定のハズレ図柄が決定される割合は任意の割合としてもよい。例えば、設定値毎の大当たりと判定される確率と同一または近似する確率としてもよいし、設定値毎の大当たりと判定される確率よりも決定され難い確率としてもよいし、決定され易い確率としてもよい。
また、起点から連続して実行された図柄ゲーム(大当たり判定処理の判定結果=ハズレ)の回数がN回に達したとする条件と、特定のハズレ図柄が停止したとする条件との両方を備えていてもよいし、いずれか一方の条件のみを備えていてもよい。なお、本実施形態においては、起点から連続して実行された図柄ゲーム(大当たり判定処理の判定結果=ハズレ)の回数がN回に達したとする条件のみを備えた形態で以下記載する。
次に、図5~図8を参照して、メインROM110bに記憶されている各種のテーブルの詳細について説明する。
(大当たり判定テーブル)
図5(a)は、第1始動口45への遊技球の入賞(入球)に基づき取得した特図判定情報を判定(大当たり判定)するための第1特別図柄用の大当たり判定テーブルであり、図5(b)は、第2始動口47への遊技球の入賞(入球)に基づき取得した特図判定情報を判定(大当たり判定)するための第2特別図柄用の大当たり判定テーブルである。
図5(a)~(b)に示すように、大当たり判定テーブルには、現在の設定値と、現在の確率状態と、大当たり判定用乱数値と、大当たり判定結果(大当たり、ハズレ)とが対応付けられており、参考として最右欄に「大当たり」である場合のおおよその当選確率が記載されている。
メインCPU110aは、図5(a)に示す第1特別図柄用の大当たり判定テーブル又は図5(b)に示す第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを参照し、現在の設定値、確率状態、大当たり判定用乱数値に基づいて、「大当たり」、「ハズレ」の何れであるのかを判定する。
例えば、図5(a)に示す第1特別図柄用の大当たり判定テーブルによれば、設定値が「1」であって通常遊技状態であるときには、「100」~「299」という200個の大当たり判定用乱数値が「大当たり」と判定される。そして、大当たりと判定される以外の大当たり判定用乱数値が「ハズレ」と判定される。
(特別図柄判定テーブル)
図6(a)は、大当たりと判定されたときの特別図柄の種類を決定するための大当たり用の特別図柄判定テーブルであり、図6(b)は、ハズレと判定されたときの特別図柄の種類を決定するためのハズレ用の特別図柄判定テーブルである。
図6(a)~(b)に示すように、特別図柄判定テーブルには、停止表示させる特別図柄の種別と、特別図柄判定用乱数値と、特別図柄の判定結果と、判定結果に対応する停止特図データと、判定結果に対応する特別図柄指定コマンドとが対応付けられている。
特別図柄「00」及び「10」は、大当たり遊技が実行されないハズレ特別図柄となっている。特別図柄「01」は、第1大当たり遊技を実行する大当たり特別図柄となっており、特別図柄「02」は、第2大当たり遊技を実行する大当たり図柄となっており、特別図柄「11」は、第3大当たり遊技を実行する大当たり図柄となっている。
「第1大当たり遊技」では、第1大入賞口50を最大29.5秒まで開放させた後に第1大入賞口50を2秒間に亘って閉鎖させるラウンド遊技を6回まで実行するようになっている。なお、ラウンド遊技では、開放時間の経過前であっても規定個数(例えば、10個)の遊技球が第1大入賞口50に入賞すると1つのラウンド遊技が終了するようになっている。また、第1大当たり遊技の終了後は、特別図柄の変動表示が100回行われるまで低確時短遊技状態(時短遊技状態1)に設定されるようになっている。
「第2大当たり遊技」では、第1大入賞口50を最大29.5秒まで開放させた後に大入賞口を2秒間に亘って閉鎖させるラウンド遊技を10回まで実行するようになっている。また、第2大当たり遊技の終了後は、特別図柄の変動表示が10000回行われるまで高確時短遊技状態(確変遊技状態)に設定されるようになっている。そのため、高確率状態の大当たり当選確率からすると、ほぼ次回の大当たりが確定するようになっている。
「第3大当たり遊技」では、第2大入賞口56を最大29.5秒まで開放させた後に大入賞口を2秒間に亘って閉鎖させるラウンド遊技を4回まで実行するようになっている。また、第3大当たり遊技の終了後は、特別図柄の変動表示が10000回行われるまで高確時短遊技状態(確変遊技状態)に設定されるようになっている。そのため、高確率状態の大当たり当選確率からすると、ほぼ次回の大当たりが確定するようになっている。
なお、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれに1つのハズレ特別図柄が対応付けられているが、第1特別図柄及び第2特別図柄の少なくとも一方に複数のハズレ特別図柄を対応付けるようにしてもよい。
メインCPU110aは、図6(a)~(b)の何れかに示す特別図柄判定テーブルを参照し、停止表示させる特別図柄の種別と、特別図柄判定用乱数値とに基づいて特別図柄の種類、停止特図データ及び特別図柄指定コマンドを判定し、特別図柄指定コマンドを演出制御基板130に送信するようになっている。
図6に示す特別図柄判定テーブルの第1の特徴としては、大当たり特別図柄の種類、ハズレ特別図柄の種類が設定値によって変化せずに同一である点が挙げられる。このようにすることで、複雑な遊技性とならずに、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
図6に示す特別図柄判定テーブルの第2の特徴としては、各種大当たり特別図柄の選択割合、各種ハズレ図柄の選択割合が設定値によって変化せずに一定である点が挙げられる。このようにすることで、遊技者の有利度合いが設定値によって極端に変わってしまうことがなくなり、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
(特図変動パターン判定テーブル)
図7(a)は、非時短状態における特別図柄の変動パターンを決定するための非時短状態用の特図変動パターン判定テーブルであり、図7(b)は、時短状態における特別図柄の変動パターンを決定するための時短状態用の特図変動パターン判定テーブルである。
図7に示すように、特図変動パターン判定テーブルには、変動表示を行う特別図柄(始動口)の種別と、大当たり判定結果と、特別図柄判定結果(停止特図データ)と、リーチ判定用乱数値と、第1保留数(U1)又は第2保留数(U2)と、特図変動パターン判定用乱数値と、判定結果としての特図変動パターンと、特別図柄の変動時間と、特図変動パターンを示す特図変動パターン指定コマンドとが対応付けられている。
したがって、「特図変動パターン」とは、特別図柄の種別、大当たり判定結果、特別図柄の種類、及び、特別図柄の変動時間を特定可能なものといえる。
メインCPU110aは、図7に示す特図変動パターン判定テーブルを参照し、大当たり判定結果、特別図柄判定結果(停止特図データ)、リーチ判定用乱数値、第1保留数(U1)又は第2保留数(U2)、特図変動パターン判定用乱数値に基づいて、特図変動パターンを判定し、特図変動パターンに応じた特図変動パターン指定コマンドを演出制御基板130に送信するようになっている。
また、演出制御基板130では、後述するように、変動パターン指定コマンド(大当たり判定結果、特別図柄判定結果等)に応じて、演出図柄70aの変動表示を伴う変動演出の内容(演出態様)を決定するようになっているため、図7に示す特図パターン判定テーブルの最右欄には、参考として変動演出で実行可能となる演出内容が記載されている。
図7に示す変動パターン判定テーブルに示す演出内容として、「通常変動」、「短縮変動」、「超短縮変動」、「ロング変動」とは、3つの演出図柄70aがバラバラに高速で変動して、リーチとならずに停止することを意味している。
また、「リーチ」とは、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄70aが変動を行うような、大当たり遊技が実行されることを遊技者に期待させる変動態様(期待演出)を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せとして「777」の3つの演出図柄70aの組み合わせが設定されている場合に、左側領域と右側領域に同じ演出図柄70aが「7」で仮停止して、中央領域で残りの演出図柄70aが変動を行っている態様をいう。
なお、「仮停止」とは、演出図柄70aが小さく揺れ動いたり、演出図柄70aが小さく変形したりして、遊技者に演出図柄70aが停止しているかのようにみせている(完全に停止していない)態様をいう。一方、演出図柄70aの停止表示とは、完全に停止している態様をいう。
また、「ノーマルリーチ」とは、左側領域と右側領域に同じ演出図柄70aが仮停止し、中央領域で残り1つの演出図柄70aが変動するリーチ演出を意味しており、大当たりの期待度が最も低いリーチ(第1期待演出)となっている。
また、「SPリーチ」、「特殊SPリーチ」とは、ノーマルリーチよりも大当たりの期待度が高いスーパーリーチ演出(第2期待演出)となっており、ノーマルリーチの後に実行される。例えば、2つの演出図柄70aが縮小してメイン表示装置70の隅部に移動し、メイン表示装置70の表示領域のほぼ全域を用いて特別なリーチ演出を行うようになっている。
また、「SPSPリーチ」とは、スーパーリーチよりも大当たりの期待度が高いスペシャルリーチ演出(第3期待演出)となっており、スーパーリーチの後に実行される。例えば、3つの演出図柄70aが縮小してメイン表示装置70の隅部に移動し、メイン表示装置70の表示領域のほぼ全域を用いて「SPリーチ」よりも特別なリーチ演出を行うようになっている。
また、「全回転リーチ」とは、大当たり確定となるリーチ演出(第4期待演出)となっており、ノーマルリーチの後に実行される。例えば、ノーマルリーチ演出からメイン表示装置70がブラックアウトし、その後に3つの演出図柄70aが全て同一で揃った状態で低速に変動し、メイン表示装置70の表示領域のほぼ全域を用いて「SPSPリーチ」よりも特別なリーチ演出を行うようになっている。
図7に示す特図変動パターン判定テーブルの第1の特徴としては、決定される特図変動パターンの種類が設定値によって変化せずに同一である点が挙げられる。このようにすることで、特図変動パターンから設定値を見破ることが難しくなり、公平な遊技を提供することが可能となる。
図7に示す特図変動パターン判定テーブルの第2の特徴としては、各特図変動パターンの選択割合が設定値によって変化せずに同一である点が挙げられる。このようにすることで、特図変動パターンから設定値を見破ることが難しくなり、公平な遊技を提供することが可能となる。
(事前判定テーブル)
図8(a)は、非時短状態中の第1始動口45への遊技球の入賞に基づき取得した特図判定情報を事前判定(先読み)するための非時短状態用の事前判定テーブルであり、図8(b)は、時短状態中の第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得した特図判定情報を事前判定(先読み)するための時短状態用の事前判定テーブルである。
図8に示すように、事前判定テーブルには、特別図柄(始動口)の種別と、大当たり判定結果と、特別図柄判定結果と、リーチ判定用乱数値と、特図変動パターン判定用乱数値と、判定結果としての特図予定変動パターンと、特図予定変動パターンを示す先読み指定コマンドとが対応付けられている。
したがって、「特図予定変動パターン」とは、特別図柄の種別、大当たり判定の判定結果、特別図柄の種類、及び、実行予定の特図変動パターンを特定可能なものといえる。
メインCPU110aは、図8に示す事前判定テーブルを参照し、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動パターン判定用乱数値に基づいて、特図予定変動パターンを判定し、特図予定変動パターンに対応する先読み指定コマンドを演出制御基板130に送信するようになっている。
(メインRAMの各種記憶領域)
図9は、メインRAM110cに設定される各種記憶領域を示す図である。具体的には、図9(a)は、第1始動口45及び/又は第2始動口47に遊技球が入賞(入球)した場合に取得される特図判定情報が記憶される特図判定情報記憶領域を示す図であり、図9(b)は、特図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図であり、図9(c)は、普図ゲート44を遊技球が通過した場合に取得される普図判定情報が記憶される普図判定情報記憶領域であり、図9(d)は、普図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図である。
図9(a)に示すように、特図判定情報記憶領域は、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第1特図判定情報保留記憶領域と、第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第2特図判定情報保留記憶領域と、変動表示を実行中の特図判定情報が記憶される特図判定情報記憶領域とに分かれており、第1特図判定情報保留記憶領域及び第2特図判定情報保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。
なお、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部、第2記憶部、第3記憶部及び第4記憶部は、第1保留アイコン表示領域70Bの第1表示部70B1、第2表示部70B2、第3表示部70B3及び第4表示部70B4にそれぞれ対応する。また、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部、第2記憶部、第3記憶部及び第4記憶部が第2保留アイコン表示領域70Dの第1表示部70D1、第2表示部70D2、第3表示部70D3及び第4表示部70D4にそれぞれ対応する。
そして、第1特図判定情報記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に記憶された特図判定情報(第1保留情報)の個数が第1保留数(U1)となり、これら特図判定情報に対応する数の第1保留アイコンが第1保留アイコン表示領域70Bの第1表示部70B1~第4表示部70B4に表示されることになる。また、第2特図判定情報の第1記憶部~第4記憶部に記憶された特図判定情報(第2保留情報)の個数が第2保留数(U2)となり、これら判定情報に対応する数の保留アイコンが第2保留アイコン表示領域70Dの第1表示部70D1~第4表示部70D4に表示されることになる。
また、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部は、当該アイコン表示領域70Cに対応するようになっている。そして第0記憶部に記憶された特図判定情報に対応する当該アイコンが当該アイコン表示領域70Cに表示されることになる。
図9(b)に示すように、各記憶部は、大当たり判定用乱数値を記憶するための大当たり判定用乱数記憶領域と、特別図柄判定用乱数値を記憶するための特別図柄判定用乱数記憶領域と、リーチ判定用乱数値を記憶するためのリーチ判定用乱数記憶領域と、特図変動パターン判定用乱数値を記憶するための特図変動パターン判定用乱数記憶領域とに分かれている。
そして、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)して特図判定情報が取得されると、第1特図判定情報保留記憶領域のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。また、第2始動口47に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第2特図判定情報保留記憶領域のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。
特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部は、第1特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第1特別図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。また、第2特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第2特別図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。
図9(c)に示すように、普図判定情報記憶領域は、普図ゲート44への遊技球の通過に基づき取得される普図判定情報が記憶される普図判定情報記憶領域と、変動表示を実行中の普図判定情報が記憶される普図判定情報記憶領域とに分かれており、普図判定情報保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。なお、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に記憶された普図判定情報の個数が普図保留数となる。
図9(d)に示すように、各記憶部は、当たり判定用乱数値を記憶するための当たり判定用乱数記憶領域と、普通図柄判定用乱数値を記憶するための普通図柄判定用乱数記憶領域と、普図変動パターン判定用乱数値を記憶するための普図変動パターン判定用乱数記憶領域とに分かれている。
そして、普図ゲート44に遊技球が通過して普図判定情報が取得されると、普図判定情報保留記憶領域のうちで普図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した普図判定情報が記憶される。
普図判定情報実行記憶領域である第0記憶部は、普通図柄の変動表示の開始条件が成立すると、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた普図判定情報がシフトされ、普通図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。
(フローチャート)
次に、遊技機1における遊技の進行に係る制御について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図10を用いて、主制御基板110のメイン処理(遊技用プログラム)を説明する。図10は、主制御基板110におけるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、電源基板160から電源電圧が供給されることで発生するシステムリセットがメインCPU110aに入力されることで行われる。
まず、メインCPU110aは、ステップS10において、初期設定処理を行う。具体的には、遊技の制御を開始するための準備を行う処理や盤面ユニット500の各種駆動源を初期動作させるための処理等を行う。なお、初期設定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS50において、特別図柄判定用乱数値及びリーチ判定用乱数値を更新し、ステップS51において、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄判定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値を更新する。
メインCPU110aは、ステップS52において、電源基板160の電断検出回路162から供給電源の電圧降下(例えば24ボルトで供給されていた供給電源が18ボルト未満に低下すること)の発生を示す電圧降下検知信号が入力されているか否かを判定する。電圧降下検知信号が入力されていない場合には、ステップS50に処理を移し、電圧降下検知信号が入力されている場合には、ステップS53に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS53において、電圧降下検知信号が所定期間(例えば10ミリ秒)継続して入力されているか否かを判定する。所定期間継続して入力されている場合には、完全なる停電が発生したものとしてステップS54に処理を移し、所定期間継続していない場合には、供給電源が一瞬だけ電圧降下する瞬間停電の可能性があるものとしてステップS52に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS54において、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップS55において、払出制御基板120に対して電源遮断の処理を開始したことを通知するための電源遮断指定コマンドを送信する。これにより、電源遮断指定コマンドを受信した払出制御基板120から払出RAM121cに記憶されている遊技球の残り払出数を示す残り払出数指定コマンドが送信されてくることになる。
メインCPU110aは、ステップS56において、残り払出数指定コマンドを受信したか否かを判定する。残り払出数指定コマンドを受信していない場合には、ステップS57に処理を移し、残り払出数指定コマンドを受信した場合には、ステップS58に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS57において、残り払出数指定コマンドの受信を待機するための待機時間が経過したか否かを判定する。待機時間が経過していない場合には、ステップS56に処理を移し、待機時間が経過している場合には、払出制御基板120と正常な通信ができないものとしてステップS58に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS58において、メインRAM110cの遊技用RWM領域に設定される払出カウンタに払出数をセーブする。具体的には、残り払出数指定コマンドを受信している場合には、残り払出数指定コマンドにより特定される残り払出数をセーブし、残り払出数指定コマンドを受信していない場合には、残り払出数として「0」をセーブする。なお、ここでセーブされた残り払出数は、後述するタイマ割込の払出制御処理において参照され、電源が復旧した後に残り払出数に応じた払出数指定コマンドが払出制御基板120に送信されることになる。
メインCPU110aは、ステップS59において、出力ポートをクリアする。これにより、出力ポートの出力状態が初期化されて各種表示器や各種駆動源(モータ、ソレノイド)の動作が停止することになる。
メインCPU110aは、ステップS60において、メインRAM110cの遊技用RWM領域のチェックサム(異常判定データ)を算出し、遊技用RWM領域の所定の領域にセーブする。このようにすることで、次回の電源ON時にチェックサムによる遊技用RWM領域のデータ異常判定を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS61において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にメインRAM110cのデータがバックアップされている(電源復旧である)ことを示すバックアップフラグをセーブし、ステップS62において、RWMアクセスを禁止し、以降は電源供給が完全に断たれるまで待機する。
このように、遊技機1の動作に必要な動作電源(18ボルト以上)の供給が開始された場合には初期設定処理を行うが、瞬間停電(18ボルト未満への電圧降下)の発生に伴って動作電源の供給が再開された場合には、初期設定処理が行われないようになっている。つまり、瞬間停電の発生時に何らかの要因で設定変更操作、設定確認操作、RWMクリア操作が行われていたとしても、設定変更処理、設定確認処理、RWMクリア処理が実行されることがないため、遊技機が意図していない動作を行うことがなくなり、遊技機としての信頼性を担保することが可能となる。
(主制御基板の初期設定処理)
図11を用いて、主制御基板110の初期設定処理(遊技用プログラム)を説明する。図11は、主制御基板110の初期設定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS11において、全割込を禁止し、ステップS12において、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定を行い、ステップS13において、他の制御基板の起動待ち処理を行う。具体的には、主制御基板110からのコマンドの取りこぼしが無いように、払出制御基板120や演出制御基板130が起動するのを1秒間に亘って待機する。
メインCPU110aは、ステップS14において、メインRAM110cのRWM領域へのアクセスを許可し、ステップS15において、発射許可指定コマンドを払出制御基板120に送信する。これにより、払出制御部121によって発射装置26による遊技球の発射を許可するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS16において、メインRAM110cの遊技用RWM領域に電源復旧であることを示すバックアップフラグがセーブされているか否かを判定する。バックアップフラグがセーブされている場合には、電源復旧であるものとしてステップS17に処理を移し、バックアップフラグがセーブされていない場合には、初回の電源投入又はイレギュラーな電源復旧であるものとしてステップS18に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS17において、メインRAM110cの遊技用RWM領域のチェックサム(異常判定データ)を算出し、遊技用RWM領域にセーブされているバックアップフラグをクリアする。
メインCPU110aは、ステップS18において、設定変更操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ112a、及び、RWMクリアスイッチ111aがON状態であるか否かを判定する。設定変更操作があった場合には、設定変更モードに移行するものとしてステップS19に処理を移し、設定変更操作がなかった場合には、ステップS20に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS19において、設定変更処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、RWMクリアスイッチ111aの操作に基づいて、遊技の有利度合いの段階である(大当たり判定で大当たりと判定される確率の)設定値を変更(更新)するための処理を行う。なお、設定変更処理の詳細は後述する。本処理を終了すると、ステップS25に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS20において、チェックサムが正常であるか否かを判定する。具体的には、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされているチェックサムと、ステップS17で算出したチェックサムが一致するか否かを判定する。チェックサムが正常である(RWM領域のデータに異常がない)場合には、ステップS21に処理を移し、チェックサムが正常でない(RWM領域のデータに異常がある)場合には、ステップS22に処理を移す。
なお、バックアップフラグがセーブされていない場合には、初回の電源投入又は上述したイレギュラーな電源復旧であるものとして、チェックサムが異常であると判定されるようになっており、ステップS22に処理を移すことになる。
メインCPU110aは、ステップS21において、設定値領域の設定値は適正範囲(ここでは、1~4)であるか否かを判定する。適正範囲であると判定された場合には、ステップS23に処理を移し、適正範囲ではないと判定された場合には、ステップS22に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS22において、復帰不可能エラー処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、情報表示器113に復帰不可能エラーを示すエラー情報「E」を表示し、演出制御基板130に復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー指定コマンドを送信した後に、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、出力ポートをクリアした後に遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子から復帰不可能エラーの発生を示す復帰不可能エラー信号(セキュリティ信号)を出力し、電源供給が完全に断たれるまで待機する処理を行う。これにより、演出制御基板130では、復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー報知を実行するための処理が行われることになる。
「復帰不可能エラー」とは、遊技の制御が行われなくなる(遊技の制御に移行しなくなる)エラー状態となっており、設定変更処理が実行されないと解除されないようになっている。そのため、復帰不可能エラーが発生した場合には、電源基板160に設けられる電源スイッチをOFFにした後に、設定変更操作を伴わずに電源スイッチをONにしたとしても解除されることがなく、設定変更操作を伴って電源スイッチをONにしなければならなくなっている。なお、復帰不可能エラー中にあっては、各種入力装置(各種スイッチ、各種センサ)からの信号入力の有無を一切監視しないようになっている。
「復帰不可能エラー報知」とは、メイン表示装置70に復帰不可能エラーが発生したことを認識させるための復帰不可能エラー画面(「復帰不可能エラーです。設定変更を行って下さい」)を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を電源断まで所定の発光色(例えば赤)で全点灯させたり、音声出力装置9から復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー音(「復帰不可能エラーです」+ブザー音)を電源断まで出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS23において、RWMクリア操作があったか否かを判定する。具体的には、RWMクリアスイッチ111aがON状態であるか否かを判定する。RWMクリア操作があった場合には、RWMクリアを行うものとしてステップS24に処理を移し、RWMクリア操作がなかった場合には、ステップS26に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS24において、RWMクリア処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、RWMクリアスイッチ111aの操作に基づいて、遊技の制御状態を初期化(遊技用RWM領域の設定値領域以外を初期化)するための処理を行う。なお、RWMクリア処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS25において、遊技の制御状態が初期化されたこと及び現在の遊技状態(ここでは通常遊技状態としての非時短遊技状態)を示す電源投入指定コマンドを払出制御基板120及び演出制御基板130に送信し、ステップS31に処理を移す。これにより、演出制御基板130では、遊技の制御状態が初期化されたこと示す電源投入報知を実行するための処理が行われることになる。
「電源投入報知」とは、メイン表示装置70に遊技の制御状態が初期化されたことを認識させるための電源投入時の初期画面(背景画像と初期演出図柄「135」)を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を所定期間(例えば60秒間)に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたり、音声出力装置9からRWM領域が初期化されたことを示す電源投入報知音(「RWMがクリアされました」+ブザー音)を所定期間(例えば30秒間)に亘って出力したりすることである。
なお、電源投入報知において、メイン表示装置70、サブ表示装置71L、71Rに初期画面を表示するのではなく、メイン表示装置70、サブ表示装置71L、71RにRWM領域がクリアされたことを報知する表示を表示するようにしてもよい。
メインCPU110aは、ステップS26において、設定確認操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ112aがON状態であるか否かを判定する。設定確認操作があった場合には、設定確認モードに移行するものとしてステップS28に処理を移し、設定確認操作がなかった場合には、遊技の制御状態を電源断前の状態に復帰させるためにステップS30に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS27において、設定確認処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、遊技用RWM領域の設定値(遊技中)領域にセーブされている設定値を情報表示器113に表示させるための処理を行う。なお、設定確認処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS28において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされているチェックサムをクリア(0クリア)する等の電源復旧時のRWM領域の設定を行う。これにより、遊技の進行状態(制御状態)が電源断前の状態に復帰(復旧)するので、電源断前の状態から遊技を再開することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS29において、遊技の制御状態が復旧したこと及び停電発生前の遊技状態を示す電源復旧指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では、設定確認報知等を終了させて遊技の制御状態が電源断前の状態に復帰したことを示す電源復旧報知を実行するための処理が行われることになる。
「電源復旧報知」とは、メイン表示装置70に遊技の制御状態が電源断前の状態に復帰したことを認識させるため電源復旧画面を所定期間(例えば30秒間)に亘って表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を所定期間(例えば60秒間)に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたり、音声出力装置9から電源が(停電から)復旧したことを示す電源復旧報知音(ブザー音)を所定期間(例えば30秒間)に亘って出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS30において、その他のコマンド(後述する特別図柄記憶指定コマンド、普通図柄記憶指定コマンド等)を演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では特図保留数を把握することが可能となると共に、メイン表示装置70に第1保留アイコンや第2保留アイコンを表示させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS31において、設定値指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では現在の設定値を把握することが可能となる。なお、この設定値指定コマンドは、電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドが送信される前に演出制御基板130に送信してもよい。また、設定値指定コマンドを特別図柄の変動表示の開始毎にも送信してもよいし、大当たり遊技の開始毎にも送信してもよい。
メインCPU110aは、ステップS32において、タイマ割込(4ミリ秒)を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)を起動し、ステップS33において、全割込を許可することで遊技の進行制御(主制御基板110のタイマ割込)を開始し、今回の初期設定処理を終了する。
つまり、遊技機1の電源がONとなってから初期設定処理が終了するまでは、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態となり、初期設定処理が終了した後は遊技の進行制御が行われる遊技可能状態となる。
このように、設定変更操作、RWMクリア操作、及び、設定確認操作については、複数の条件(操作)が設定されていることで、容易に設定変更やRWMクリアや設定確認を行うことができないため、不正行為を抑制することができ、遊技機のセキュリティを向上させることが可能となる。
また、RWMクリア操作や設定確認操作に設定されている条件(操作)よりも、設定変更操作に設定されている条件(操作)の数の方が多くなっていることで、設定変更という最も不正行為が行われ易い事象のセキュリティを高くすることができ、効果的に不正行為を防止することが可能となる。
また、チェックサムが異常の場合(バックアップフラグがセーブされていない場合も含む)に復帰不可能エラー処理を実行して遊技の進行を停止させるようになっていることで、遊技機が不測の動作を行ってしまって遊技店や遊技者に迷惑をかけることがなくなり、遊技機の信頼性を向上させることが可能となる。
また、設定値領域の値が適正範囲でない場合、つまり、前回の電源断が設定変更中に発生した可能性がある場合においては、チェックサムが正常であっても復帰不可能エラー処理を実行して遊技の進行を停止させるようになっていることで、遊技店側が意図していない設定値が設定された状態で遊技が進行することがなくなり、遊技機の信頼性を向上させることが可能となる。
また、設定変更中(設定変更モード中)や設定確認中(設定確認モード中)において、遊技機1の正面(表面)では、状態確認表示器68、メイン表示装置70、サブ表示装置71L、71R、枠用照明装置10や盤用照明装置74を確認することで設定変更中であることを認識可能であり、背面(裏面)では、情報表示器113を確認することで設定変更中であることを認識可能となっている。つまり、遊技機1の正面(表面)と背面(裏面)との何れからでも設定変更中であるか否かを把握可能となる。
なお、設定変更操作、RWMクリア操作、及び、設定確認操作について、条件として開放検出スイッチ31aがON状態であることを含めてもよい。このようにすることで、条件が増えるので、不正行為を抑制することができ、遊技機のセキュリティをさらに向上させることが可能となる。
なお、電源投入指定コマンド及び電源復旧指定コマンドには、現在の遊技状態を示す情報を含めて送信するようにしているが、電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドを送信した後に、現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、電源断の発生時や電源の投入時において、遊技用RWM領域(設定値領域を除く)のチェックサムを算出するようになっているが、全RWM領域のチェックサムを算出するようにしてもよいし、遊技用RWM領域のチェックサムと情報用RWM領域のチェックサムを別個に算出し、何れか一方のチェックサムが異常である場合に復帰不可能エラー処理に移行させるようにしてもよい。
(主制御基板の設定変更処理)
図12を用いて、主制御基板110の設定変更処理(遊技用プログラム)を説明する。図12は、主制御基板110の設定変更処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS19-1において、設定変更中信号(セキュリティ信号)の出力処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子から設定変更中であることを示す設定変更中信号(セキュリティ信号)の出力を開始する。なお、設定変更中信号(セキュリティ信号)は、設定変更中は出力し続け、設定変更が終了しても200msの間出力を継続してから出力を終了する。
ステップS19-2において、状態確認表示器68に設定変更中であることを示す状態確認表示を表示する。具体的には、状態確認表示器68の1つのLEDを点灯する。これにより、遊技店員が状態確認表示器68を確認することで設定変更中であることを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS19-3において、設定変更指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では、設定値の変更中であることを報知するための設定変更報知を実行するための処理が行われることになる。
「設定変更報知」とは、メイン表示装置70やサブ表示装置71L、71Rに設定値の変更中であることを示す設定変更中画面を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を設定変更中に亘って所定の発光色(例えば白色)で全点灯させたりする報知である。なお、音声出力装置9から設定変更中であることを示す設定変更報知音(「設定変更中です」)を出力してもよい。これにより、遊技店員がメイン表示装置70やサブ表示装置71L、71R、枠用照明装置10、盤用照明装置74や音声出力装置9を確認することで設定変更中であることを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS19-4において、設定値領域から設定値を取得し、ステップS19-5において、取得した設定値は適正範囲(1~4)であるか否かを判定する。適正範囲であると判定された場合には、ステップS19-7に処理を移し、適正範囲ではないと判定された場合には、ステップS19-6において、取得設定値を「1」に更新する。
メインCPU110aは、ステップS19-7において、情報表示器113に設定値を表示する。具体的には、取得設定値(1~4)を情報表示器113の1つの7セグメントLEDに表示する。これにより、遊技店員が情報表示器113を確認することで変更前の設定値を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS19-8において、設定値更新操作があったか否かを判定する。具体的には、RWMクリアスイッチ111aがOFF状態からON状態となったか否かを判定する。設定値更新操作があった場合には、ステップS19-9に処理を移し、設定値更新操作がなかった場合には、ステップS19-12に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS19-9において、取得設定値を+1更新し、ステップS19-10において、設定値補正処理を行う。具体的には、取得設定値が「5」となっている場合に、取得設定値を「1」に補正する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS19-11において、情報表示器113に現在の設定値を表示する。具体的には、更新後の取得設定値(1~4)を情報表示器113の1つの7セグメントLEDに表示する。これにより、遊技店員が情報表示器113を確認することで確定前の設定値を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS19-12において、駆動源初期動作処理(遊技用プログラム)を実行する。具体的には、盤面ユニット500に設けられるとともに遊技の進行に応じて主制御基板110が作動させることになる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)を設定変更モードが終了するまで初期動作させるための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS19-13において、設定値確定操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ112aがON状態からOFF状態になったか否かを判定する。設定値確定操作があった場合には、設定値が確定した(設定変更モードを終了させる)ものとしてステップS19-14に処理を移し、設定値確定操作がなかった場合には、設定値が更新される可能性があるものとしてステップS19-8に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS19-14において、更新後の取得設定値を設定値領域にセーブし、ステップS19-15において、情報表示器113での設定値の表示を終了し、ステップS19-16において、状態確認表示器68の表示を終了する。
メインCPU110aは、ステップS19-17において、メインRAM110cの遊技用RWM領域のうちの設定値領域以外を初期化(0クリア)する。これにより、遊技の進行状態が初期状態(遊技機1の出荷時の状態)に初期化されることになり、RWMクリア前の遊技用RWM領域のデータが引き継がれないことになる。
メインCPU110aは、ステップS19-18において、RWMクリア信号(セキュリティ信号)の出力処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子からRWMクリアが行われたことを示すRWMクリア信号(セキュリティ信号)を出力するための処理を行う。なお、セキュリティ信号端子から他のセキュリティ信号が出力されていれば、出力されているセキュリティ信号の出力期間の終了後にRWMクリア信号(セキュリティ信号)の出力を開始する。
メインCPU110aは、ステップS19-19において、設定値確定操作によって設定変更モードが終了することに伴い、各種駆動源の初期動作を停止させるための処理を行い、今回の設定変更処理を終了する。
このように、設定値が適正範囲でなかった場合であっても、設定値として初期値がセットされるようになっていることで、不定な値が設定値として設定されて遊技機が不測の動作を行ってしまって遊技店や遊技者に迷惑をかけることがなくなり、遊技機の信頼性を向上させることが可能となる。
また、遊技店員は、設定変更中(設定変更モード中)において、遊技機1の正面(表面)では、状態確認表示器68、メイン表示装置70、サブ表示装置71L、71R、枠用照明装置10や盤用照明装置74を確認することで設定変更中であることを認識可能であり、背面(裏面)では、情報表示器113を確認することで設定変更中であることを認識可能となっている。つまり、遊技機1の正面(表面)と背面(裏面)との何れからでも設定変更中であるか否かを把握可能となっている。
なお、設定値確定操作を設定キースイッチ112aがON状態からOFF状態になったことにしていたが、RWMクリアスイッチ111aがOFF状態からON状態になったことにしてもよいし、専用スイッチがOFF状態からON状態になったことにしてもよいし、タッチセンサ15aからの信号を主制御基板110にも入力するようにしてタッチセンサ15aがOFF状態からON状態になったことにしてもよいし、特定の入賞口(始動口を含む)に設けられる検出スイッチ(例えば一般入賞口検出スイッチ43a等)がOFF状態からON状態になったことにしてもよいし、開放検出スイッチ31aがOFF状態からON状態になったことにしてもよい。
また、設定変更処理の開始時に設定変更指定コマンドを送信し、設定変更処理の終了後に電源投入指定コマンドを送信するようになっているが、設定変更指定コマンドに代えて設定変更開始指定コマンドを送信し、電源投入指定コマンドに代えて設定変更終了指定コマンドを送信するようにしてもよい。この場合には、設定変更終了指定コマンドを設定変更処理の最後に送信してもよいし、設定変更処理の終了後に送信してもよい。
(主制御基板のRWMクリア処理)
図13を用いて、主制御基板110のRWMクリア処理(遊技用プログラム)を説明する。図13は、主制御基板110のRWMクリア処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS24-1において、RWMクリア準備指定コマンドを演出制御基板130に送信し、RWMクリア準備モードに移行する。これにより、演出制御基板ではRWMクリア準備報知を行うための処理が行われることになる。
「RWMクリア準備報知」とは、メイン表示装置70にRWMクリア準備中であることを認識させるためのクリア準備画面を表示したり、音声出力装置9から「再度RWMクリアスイッチを押して下さい」の報知音声を所定期間に亘って出力したりする報知である。
メインCPU110aは、ステップS24-2において、駆動源初期動作処理(遊技用プログラム)を実行する。具体的には、盤面ユニット500に設けられるとともに遊技の進行に応じて主制御基板110が作動させることになる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)をRWMクリア準備モードが終了するまで初期動作させるための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS24-3において、RWMクリア承認操作があったか否かを判定する。具体的には、RWMクリアスイッチ111aがON状態であるか否かを判定する。RWMクリア承認操作があった場合には、RWMクリア準備モードを終了させてRWMクリアを行うものとしてステップS24-4に処理を移し、RWMクリア承認操作がなかった場合には、ステップS24-2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS24-4において、メインRAM110cの遊技用RWM領域のうちの設定値領域以外を初期化(0クリア)する。これにより、遊技の進行状態が初期状態(遊技機1の出荷時の状態)に初期化されることになり、RWMクリア前の遊技用RWM領域のデータが引き継がれないことになる。
メインCPU110aは、ステップS24-5において、RWMクリア信号(セキュリティ信号)の出力処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子からRWMクリアが行われたことを示すRWMクリア信号(セキュリティ信号)を出力するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS24-6において、RWMクリア承認操作によってRWMクリア準備モードが終了することに伴い、各種駆動源の初期動作を停止させるための処理を行い、今回のRWMクリア処理を終了する。
なお、RWMクリア処理の開始時にRWMクリア準備指定コマンドを送信し、RWMクリア処理の終了後に電源投入指定コマンドを送信するようになっているが、電源投入指定コマンドに代えてRWMクリア指定コマンドを送信するようにしてもよい。この場合には、RWMクリア指定コマンドをRWMクリア処理の最後に送信してもよいし、RWMクリア処理の終了後に送信してもよい。
(主制御基板の設定確認処理)
図14を用いて、主制御基板110の設定確認処理(遊技用プログラム)を説明する。図14は、主制御基板110の設定確認処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS27-1において、設定確認中信号(セキュリティ信号)の出力処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子から設定確認中であることを示す設定確認中信号(セキュリティ信号)の出力を開始する。なお、設定確認中信号(セキュリティ信号)は、設定確認中は出力し続け、設定確認が終了しても200msの間出力を継続してから出力を終了する。
メインCPU110aは、ステップS27-2において、状態確認表示器68に設定変更中であることを示す状態確認表示を表示する。具体的には、状態確認表示器68の1つのLEDを点灯する。これにより、遊技店員が状態確認表示器68を確認することで設定確認中であることを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS27-3において、設定確認指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130によって設定確認が行われていることを報知するための設定確認報知を実行するための処理が行われることになる。
「設定確認報知」とは、メイン表示装置70やサブ表示装置71L、71Rに設定確認中であることを示す設定確認中画面を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を設定確認中に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたりする報知である。なお、音声出力装置9から設定確認中であることを示す設定確認報知音(「設定値の確認中です」)を出力してもよい。これにより、遊技店員がメイン表示装置70、サブ表示装置71L、71R、枠用照明装置10、盤用照明装置74や音声出力装置9を確認することで設定確認中であることを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS27-4において、情報表示器113に現在の設定値を表示する。具体的には、設定値(遊技中)領域の設定値を参照して、情報表示器113の1つの7セグメントLEDに設定値を示す数字(ここでは1~4)を表示する。これにより、遊技店員が情報表示器113を確認することで現在の設定値を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS27-5において、駆動源初期動作処理(遊技用プログラム)を実行する。具体的には、盤面ユニット500に設けられるとともに遊技の進行に応じて主制御基板110が作動させることになる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)を設定確認モードが終了するまで初期動作させるための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS27-6において、確認終了操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ112aがON状態からOFF状態になったか否かを判定する。確認終了操作があった場合には、ステップS28-6に処理を移し、確認終了操作がなかった場合には、ステップS28-5の処理を繰り返し行う。
メインCPU110aは、ステップS27-7において、情報表示器113での設定値の表示を終了し、ステップS27-8において、状態確認表示器68の表示を終了し、ステップS27-9において、確認終了操作によって設定確認モードが終了することに伴い、各種駆動源の初期動作を停止させるための処理を行い、今回の設定確認処理を終了する。
なお、設定確認処理の開始時に設定確認指定コマンドを送信し、設定確認処理の終了後に電源復旧指定コマンドを送信するようになっているが、設定確認指定コマンドに代えて設定確認開始指定コマンドを送信し、電源復旧指定コマンドに代えて設定確認終了指定コマンドを送信するようにしてもよい。この場合には、設定確認終了指定コマンドを設定確認処理の最後に送信してもよいし、設定確認処理の終了後に送信してもよい。
以上のように、本実施形態では、設定変更中信号と、RWMクリア信号と、設定確認中信号と、復帰不可能エラー信号とは、同一のセキュリティ信号端子から出力されるようになっている。このようにすることで、限られた信号端子数でも多くの種類の信号を出力することができ、遊技機の利便性を向上することが可能となる。
また、電源供給の開始から遊技の進行制御(主制御基板110のタイマ割込)が行われる遊技可能状態となるまで(開始前状態において)は、RWMクリアスイッチ111aや設定キースイッチ112a以外の入力装置(アウト球検出スイッチ39a、一般入賞口検出スイッチ43a、ゲート検出スイッチ44a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、第1大入賞口検出スイッチ50a、第2大入賞口検出スイッチ56a、磁気検出センサ57a、電波検出センサ58a)からの信号入力の有無を監視しないようになっている。
つまり、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態においては、各種入賞口(始動口含む)に遊技球が入賞しても、その入賞は無効となって遊技球の払い出しが行われないようになっている。また、第1始動口45や第2始動口47に遊技球が入賞しても、その入賞は無効となって第1特別図柄表示器60や第2特別図柄表示器61での特別図柄の変動表示が行われず、大当たり遊技が実行されないようになっている。また、普図ゲート44を遊技球が通過しても、その通過は無効となって普通図柄表示器62での普通図柄の変動表示が行われず、補助遊技が実行されないようになっている。そのため、遊技の進行制御が開始される前という遊技者による遊技が行われることが想定し難い状況下において無駄な処理を行わずに済み、処理負荷を軽減することが可能となる。
また、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態においては、各種エラーが発生するような状況が発生していたとしても、エラー報知が行われないようになっている。そのため、遊技の進行制御が開始される前という不正行為が行われることが想定し難い状況下において無駄な処理を行わずに済み、処理負荷を軽減することが可能となる。
なお、設定変更中信号と、RWMクリア信号と、設定確認中信号と、復帰不可能エラー信号とを共通のセキュリティ信号端子から出力させるのではなく、別々の出力端子から出力させてもよい。
また、本実施形態において、4段階の設定値(1~4)を用いるようにしたが、設定値はこれより多くてもよいし(例えば6段階)、少なくてもよい(例えば2段階)。
また、設定値を備えなくてもよい。この場合、例えば、低確率状態での当選確率を1/300として、高確率状態での当選確率を1/60とすればよい。また、図12や図14の処理は省略すればよい。また、この場合、遊技機演出設定処理におけるシステム設定処理(図35参照)は、主制御基板110がRWMクリア準備モード中にあるときに実行可能にすればよい。
また、設定値を1段階備えるようにしてもよい。この場合、例えば、図5(b)で示す設定値1のみを備えるようにすればよく、図12や図14の処理はそのまま実行されて問題ない。また、主制御基板110の構成(ハード構成)の構成は、複数段階の設定値を備える遊技機と同じものを用いるようにすればよい。このようにすれば、実質的に設定値を備えていない遊技機と同等に扱うことができる一方、複数段階の設定値を備える遊技機と、主制御基板110の構成(ハード構成)や、制御処理を共通化できる。また、複数段階の設定値を備える遊技機に変更する場合に、主制御基板110の構成(ハード構成)や、制御処理を大きく変更することなく柔軟に対応することができる。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図15を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理(遊技用プログラム及び情報用プログラム)を説明する。図15は、主制御基板110におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
このタイマ割込処理は、メイン処理の初期設定処理が終了した後において、主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路から所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが入力されることで実行され、遊技の進行を制御するようになっている。
まず、メインCPU110aは、ステップS100において、レジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させ、ステップS110において、時間制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、特別図柄の停止時間や特別電動役物の開放時間等の各種タイマカウンタを更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS120において、特定乱数値更新処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値、当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図変動パターン判定用乱数値の更新を行う具体的には、それぞれの乱数値および乱数カウンタを+1加算して更新する処理を行う。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが周回の初期値まで戻った場合には、対応する初期乱数値を新たな周回初期値として設定して乱数値を新たに更新する。
メインCPU110aは、ステップS130において、初期乱数値更新処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、ステップS30と同様に、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄判定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値を更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS200において、入力制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ43a、第1大入賞口検出スイッチ50a、第2大入賞口検出スイッチ56a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、ゲート検出スイッチ44a等の各種スイッチに入力があったか否かを判定し、入力があった場合に所定のデータをセットする処理を行う。なお、入力制御処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS300において、特図特電制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、第1始動口45又は第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報の判定、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示、大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口56)の開閉、遊技状態の設定等の処理を行う。なお、特図特電制御処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS400において、普図普電制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、普図ゲート44への遊技球の通過に基づく取得された普図判定情報の判定、普通図柄の変動表示、第2始動口47の開閉(補助遊技)等の処理を行う。
なお、普図普電制御処理で行われる普図判定情報の判定結果として決定される当たり普通図柄の種類、ハズレ普通図柄の種類については、設定値によって変化せずに同一となっている。このようにすることで、複雑な遊技性となり過ぎず、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
また、普図普電制御処理で行われる普図判定情報の判定結果として決定される各種当たり普通図柄の選択割合、各種ハズレ普通図柄の選択割合については、設定値によって変化せずに一定となっている。このようにすることで、遊技者の有利度合いが設定値によって極端に変わってしまうことがなくなり、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS500において、払出制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、メインRAM110cに記憶される各種の賞球カウンタを参照し、各種入賞口(一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50、第2大入賞口56)に対応する払出数指定コマンドを払出制御基板120に送信するための処理を行う。これにより、払出制御基板120によって払出装置95から賞球を払い出すための処理が実行されることになる。
メインCPU110aは、ステップS600において、異常判定処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、各種エラー(補助遊技中でないときに第2始動口47に遊技球が入賞したり、特別遊技中でないときに大入賞口に遊技球が入賞したりする不正入賞エラー、各種入賞口に入賞した遊技球数と入賞球を流下させる入賞球流路から排出される遊技球数が一致しない異常入賞エラー、磁気検出センサ57aによって異常な磁気を所定期間に亘って検出する磁気エラー、電波検出センサ58aによって異常な電波を所定期間に亘って検出する電波エラー、開放検出スイッチ31aがOFF状態からON状態になる扉開放エラー、遊技の進行制御が行われている間にRWMクリアスイッチ111aや設定キースイッチ112aが操作される操作エラー)が発生したか否かを判定し、発生したエラーに対応するエラー指定コマンドを演出制御基板130に送信するための処理を行う。これにより、演出制御基板130によってエラー報知を行うための処理が実行されることになる。
メインCPU110aは、ステップS700において、データ作成処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90から出力する外部出力データ(遊技情報)、第2始動口開閉ソレノイド48bに出力する始動口開閉データ、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、第2大入賞口開閉ソレノイド57bに出力する大入賞口開閉データ、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61に出力する特別図柄表示データ、普通図柄表示器62に出力する普通図柄表示データ、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64に出力する特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示器65に出力する普通図柄保留表示データ等のデータを作成する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS750において、出力制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、上記ステップS700で作成した外部情報データ、始動口開閉データ、及び、大入賞口開閉データ等の信号を出力させるポート出力処理や、特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ等の信号を出力させる表示出力処理や、払出制御基板120の払出状態を確認するための払出状態確認指定コマンドを払出制御基板120に送信したり、後述する賞球カウンタ(3個賞球カウンタ、10個賞球カウンタ、15個賞球カウンタ)を参照し、各種入賞口に対応する払出数指定コマンドを払出制御基板120に送信したりするための処理を行う。これにより払出制御基板120が払出装置95から賞球を払い出すための制御を実行する。
メインCPU110aは、ステップS800において、情報用プログラム呼出時処理を行う。具体的には、割込を禁止した後にフラグレジスタを遊技用RWM領域に退避し、CALL命令によって対象となる情報用プログラムを呼び出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS810において、遊技球計数処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、通常遊技状態中における各種入賞口(一般入賞口、大入賞口始動口)への遊技球の入賞に基づく賞球の払出数である通常中払出数、通常遊技状態中におけるアウト球検出スイッチ39aで検出された遊技球数である通常中アウト数、遊技状態に拘らずにアウト球検出スイッチ39aで検出された遊技球数である総アウト数といった遊技実績情報を計数するための処理を行う。
なお、総アウト数、通常中払出数、及び、通常中アウト数については、設定値を変化させたとしても影響を受けない(設定値とは無関係な)遊技実績情報となっているため、これらを計数しておくことで設定値の影響を排除した性能情報(後述する通常ベース値)を算出することが可能となり、遊技機1の性能把握に役立てることが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS830において、通常ベース値算出処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、総アウト数によって区切られる現在の遊技区間における通常ベース値((通常中払出数÷通常中アウト数)×100)を算出すると共に、情報用RWM領域に設定されるベース記憶領域の第1領域に小数点第一位で四捨五入した通常ベース値をセーブする処理を行う。
なお、遊技区間は、最初は通常遊技状態中の総アウト数が300個となると更新され、その後は通常遊技状態中の総アウト数が6万個となる毎に更新されるようになっており、ベース記憶領域は、現在の遊技区間における通常ベース値が記憶される第1領域と、1回前の遊技区間における通常ベース値を記憶するための第2領域と、2回前の遊技区間における通常ベース値を記憶するための第3領域と、3回前の遊技区間における通常ベース値を記憶するための第4領域とが設けられており、現在を含む4つの遊技区間分の通常ベース値がそれぞれの領域にセーブされることになる。
メインCPU110aは、ステップS850において、性能表示データ設定処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、性能情報算出処理で算出されてベース記憶領域にセーブされている4つの遊技区間分の通常ベース値(性能情報)を5秒毎に切り替えながら情報表示器113に表示させるための性能表示データを設定する処理を行う。なお、性能表示データ設定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS870において、試験データ作成処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、遊技機1の試験を行う際に使用する試験設備に出力する試験データ(試験情報)を作成する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS880において、出力制御処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、上記ステップS850で設定した性能表示データ(性能情報)等の信号を各種表示器に出力させる表示出力処理や、上記ステップS870で作成した試験データ等の信号を出力する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS890において、遊技用プログラム復帰時処理を行う。具体的には、フラグレジスタを遊技用RWM領域から復帰し、割込を許可して遊技用プログラムに復帰するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS900において、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させ、今回のタイマ割込処理を終了する。
このように、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態(設定変更モード中、RWMクリアモード中、及び、設定確認モード中)においてはタイマ割込が実行されることがないため、払出数やアウト数の計数、通常ベース値の算出、通常ベース値の表示が行われないようになっているため、主制御基板における制御負担を軽減することが可能となる。
(主制御基板の入力制御処理)
図16を用いて、主制御基板110の入力制御処理(遊技用プログラム)を説明する。図16は、主制御基板110における入力制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS210において、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ43aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が一般入賞口43に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS220において、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第1大入賞口検出スイッチ50a又は第2大入賞口検出スイッチ56aから検出信号が入力されたか、つまり、遊技球が第1大入賞口50又は第2大入賞口56に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS230において、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第1始動口検出スイッチ45aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1始動口45に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行うと共に、特図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。なお、第1始動口検出スイッチ入力処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS240において、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第2始動口検出スイッチ47aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第2始動口47に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行うと共に、特図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS250において、ゲート検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、ゲート検出スイッチ44aから検出信号が入力されたか、つまり、遊技球が普図ゲート44を通過したか否かを判定して、普図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。本処理を終了すると今回の入力制御処理を終了する。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図17を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理(遊技用プログラム)を説明する。図17は、主制御基板110における第1始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS230-1において、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力したか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力した場合には、ステップS230-2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力しなかった場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230-2において、3個賞球のために用いる3個賞球カウンタに3個賞球を示すデータを加算して更新する処理を行い、ステップS230-3において、特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値)を取得する。
メインCPU110aは、ステップS230-4において、第1保留数(U1)が4未満であるか否かを判定する。第1保留数(U1)が4未満である場合には、ステップS230-5に処理を移し、第1保留数(U1)が4未満でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230-5において、第1保留数(U1)に「1」を加算して更新(U1←U1+1)する処理を行い、ステップS230-6において、第1保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、メイン表示装置70に第1保留数(U1)に対応する数の第1保留アイコンが表示されることになる。
メインCPU110aは、ステップS230-7において、第1特図判定情報記憶領域の第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部にステップS230-3で取得した特図判定情報を記憶する。
メインCPU110aは、ステップS230-8において、現在が非時短状態(通常遊技状態)中であるか否かを判定する。非時短状態中である場合には、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき取得した特図判定情報の先読み処理を行うものとしてステップS230-9に処理を移し、非時短状態中でない場合には、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき取得した特図判定情報の先読み処理を行わないものとして今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230-9において、第1先読み処理(事前判定処理)を行う。この第1先読み処理では、図8に示す事前判定テーブルを参照し、今回取得した特図判定情報を第1特別図柄の変動表示が行われる前に事前判定し、該事前判定の結果(特図予定変動パターン)を演出制御基板130に通知するための第1先読み指定コマンドを生成する処理を行う。
この「第1先読み指定コマンド」は、特図予定変動パターンを特定可能な情報であるため、演出制御基板130では、第1先読み指定コマンドによって特別図柄の種別、大当たり判定の判定結果、特別図柄の種類についても特定可能となる。
メインCPU110aは、ステップS230-10において、上記ステップS230-9で生成された第1先読み指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
これにより、第1先読み指定コマンドが演出制御基板130に送信され、第1先読み指定コマンドに対応する第1特別図柄の変動表示が開始される前から、1又は複数の変動表示に亘って大当たり遊技が実行されることを期待させる先読み予告(先読み連続演出、アイコン変化演出)が実行されることになる。
なお、第2始動口検出スイッチ入力処理についても、第1始動口検出スイッチ入力処理と同様の処理が行われるため、第1始動口検出スイッチ45a、3個賞球カウンタ、第1保留数(U1)、第1特図判定情報保留記憶領域、非時短状態、第1先読み処理、第1先読み指定コマンドの部分を、第2始動口検出スイッチ47a、2個賞球カウンタ、第2保留数(U2)、第2特図判定情報保留記憶領域、時短状態、第2先読み処理、第2先読み指定コマンドに読み替えればよい。
なお、本実施形態では、第1保留数(U1)の上限値が「4」となっているが、これよりも多くてもよいし、少なくてもよい。また、第2保留数の上限値と比較して第2保留数の上限値を少なくしてもよい。さらに、第1特図判定情報記憶領域の第0記憶部にだけ特図判定情報が記憶されるようにすることで第1保留情報を記憶しないようにしてもよい。
また、本実施形態では、第2保留数(U2)の上限値が「4」となっているが、これよりも多くてもよいし、少なくてもよい。また、第1保留数の上限値と比較して第2保留数の上限値を少なくしてもよい。さらに、第2特図判定情報記憶領域の第0記憶部にだけ特図判定情報が記憶されるようにすることで第2保留記憶をなくしてもよい。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図18を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理(遊技用プログラム)を説明する。図18は、主制御基板110における特図特電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS301において、特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐先アドレスを参照し、分岐先アドレスに対応する処理を実行し、今回の特図特電制御処理を終了する。
具体的には、特図特電処理データ=0であれば、保留記憶(特図判定情報)の判定結果に基づいて特別図柄の変動表示を開始させて変動時間をセットし、開始時コマンド(特別図柄記憶指定コマンド、遊技状態指定コマンド、特別図柄指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド)を演出制御基板130に送信するための処理や特図特電処理データを「1」に変更する処理等を行うための特別図柄記憶判定処理(ステップS310)を実行する。なお、特別図柄記憶判定処理の詳細は後述する。
特図特電処理データ=1であれば、変動時間の経過によって特別図柄の変動表示を停止させて停止時間(例えば0.5秒)をセットし、停止時コマンド(図柄確定コマンド)を演出制御基板130に送信するための処理や特図特電処理データを「2」に変更する処理等を行うための特別図柄変動処理(ステップS320)を実行する。
特図特電処理データ=2であれば、特別図柄の停止時間(0.5秒)の経過によって、ハズレ特別図柄ならば特図特電処理データを「0」に変更し、大当たり特別図柄ならば大当たり遊技のオープニング時間をセットし、オープニング指定コマンドを演出制御基板130に送信するための処理や特図特電処理データを「3」に変更するための特別図柄停止処理(ステップS330)を実行する。
特図特電処理データ=3であれば、大当り遊技のオープニング時間の経過によってラウンド遊技を開始させてラウンド指定コマンドを演出制御基板130に送信するための処理や最終のラウンド遊技の終了に基づき大当たり遊技のエンディング時間をセットしてエンディング指定コマンドを演出制御基板130に送信するための処理や特図特電処理データを「4」に変更する処理等を行うための大当たり遊技処理(ステップS340)を実行する。
特図特電処理データ=4であれば、エンディング時間の経過によって大当たり遊技を終了するための処理や大当たり終了後の遊技状態(低確時短遊技状態、高確時短遊技状態、高確率回数、時短回数)を設定するための処理や特図特電処理データを「0」に変更する処理等を行うための大当たり遊技終了処理(ステップS350)を実行する。
(演出制御基板に関与するコマンドの説明)
図19、及び、図20を用いて、主制御基板110から演出制御基板130に送信されるコマンドの種別について説明する。図19、及び、図20は、主制御基板110から演出制御基板130に送信されるコマンドの種別を示す図である。
「第1特別図柄記憶指定コマンド」は、第1特別図柄保留数(U1)を示すものであり、第1特別図柄保留数(U1)が増減したときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
「第2特別図柄記憶指定コマンド」は、第2特別図柄保留数(U2)を示すものであり、第2特別図柄保留数(U2)が増減したときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
なお、本実施の形態では、「第1特別図柄記憶指定コマンド」と「第2特別図柄記憶指定コマンド」とをまとめて「特別図柄記憶指定コマンド」と総称する場合がある。
「演出図柄指定コマンド」は、停止表示される特別図柄の種別(種類)を示すものであり、各種の特別図柄が決定されて特別図柄の変動表示が開始されるときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
なお、特別図柄の種別が結果的に大当たり遊技の種別や大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するものであるから、演出図柄指定コマンドは、大当たりの種別や、大当たり終了後の遊技状態を示すものともいえる。
「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第1特別図柄表示器60での特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、第1特別図柄表示器60で特別図柄の変動表示が開始されるときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第2特別図柄表示器61での特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、第2特別図柄表示器61で特別図柄の変動表示が開始されるときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
なお、本実施の形態では、「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」と「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」とをまとめて、「変動パターン指定コマンド」と総称する場合がある。
「特別図柄確定コマンド」は、特別図柄が停止表示されたことを示すものであり、第1特別図柄表示器60、又は、第2特別図柄表示器61で特別図柄を停止表示させるときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
「普通図柄確定コマンド」は、普通図柄が停止表示されたことを示すものであり、普通図柄表示器62で普通図柄を停止表示させるときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
「始動口入賞指定コマンド」は、大当たり判定(抽選)の結果を事前に演出制御基板130に通知するためのものであり、第1始動口45、又は、第2始動口47に遊技球が入賞したときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
「大当たり用オープニング指定コマンド」は、大当たり遊技(特別遊技)が開始することを示すものであり、各種の大当たり遊技が開始するときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
「ラウンド指定コマンド」は、大当たり遊技のラウンド数を示すものであり、大当たり遊技のラウンド遊技が開始されるときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
「大当たり用エンディング指定コマンド」は、大当たり遊技が終了することを示すものであり、各種の大当たり遊技が終了するときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
「普通図柄記憶指定コマンド」は、普通図柄保留数(G1)を示すものであり、普通図柄保留数(G1)記憶領域に記憶されている値が増減したときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
「普図指定コマンド」は、普通図柄表示器62に停止表示される普通図柄の種別を示すものであり、各種の普通図柄が決定されて普通図柄の変動表示が開始されるときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
「普図変動指定コマンド」は、普通図柄表示器62での普通図柄の変動時間を示すものであり、普通図柄の変動表示が開始されるときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
「当たり用オープニング指定コマンド」は、当たり遊技(補助遊技)が開始することを示すものであり、当たり遊技が開始されるときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
「当たり用エンディング指定コマンド」は、各種の補助遊技が終了することを示すものであり、当たり遊技が終了するときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
「遊技状態指定コマンド」は、時短遊技状態であるか否か、高確率遊技状態であるか否かを示すものであり、特別図柄の変動開始時、特別図柄の変動終了時(大当たり遊技の開始時)、及び、大当たりの終了時にメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
「電源投入指定コマンド」、及び、「電源復旧指定コマンド」は、遊技機1への電源投入がメインRAM110cの初期化を伴うものであるか否かを示すものであり、遊技機1の電源がONされたときにメインRAM110cの初期化の有無、及び、遊技状態に対応する電源投入指定コマンド、又は、電源復旧指定コマンドが演出制御基板130に送信される。
「客待ち状態指定コマンド」は、特別図柄の変動表示が行われない客待ち状態となったことを示すものであり、客待ち状態となったときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
「エラー指定コマンド」は、遊技機1でエラーが発生したこと、及び、エラーの種類を示すものであり、上述した磁気・電波異常判定処理で磁気異常や電波異常の発生が判定されたとき、上述した大入賞口検出スイッチ入力処理、又は、上述した第2始動口検出スイッチ入力処理において不正入賞の発生が判定されたときにメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
また、払出制御基板120において遊技盤取付枠3やガラス枠4の開放、下皿12の満杯、払出異常が検出されたときにも払出RAM121cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
「エラー解除指定コマンド」は、遊技機1に発生したエラーが解消されたことを示すものであり、各種異常の解消が検出されたときにメインRAM110c又は払出RAM121cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、演出制御基板130に送信される。
「設定値指定コマンド」は、遊技機1に設定されている設定値を示すものであり、遊技機1の電源がONされた後、具体的には、電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドが送信された後に演出制御基板130に送信される。
「設定変更指定コマンド」は、設定変更処理が実行されていることを示すものであり、設定変更処理の実行中(図12のステップS19-3)に演出制御基板130に送信される。
「RWMクリア準備指定コマンド」は、RWMクリア処理が実行されていることを示すものであり、RWMクリア処理の実行中(図13のステップS24-1)に演出制御基板130に送信される。
「設定確認指定コマンド」は、設定確認処理が実行されていることを示すものであり、設定確認処理の実行中(図14のステップS27-3)に演出制御基板130に送信される。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図21を用いて、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理(遊技用プログラム)を説明する。図21は、主制御基板110における特別図柄記憶判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS310-1において、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。特別図柄の変動表示中である場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でない場合には、ステップS310-2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310-2において、第2保留数(U2)が1以上であるか否かを判定する。第2保留数(U2)が1以上である場合には、ステップS310-3に処理を移し、第2保留数(U2)が1以上でない場合には、ステップS310-4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310-3において、第2保留数(U2)を「1」減算して更新し、ステップS310-6において、減算後の第2保留数(U2)に対応する特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、メイン表示装置70に表示される保留アイコンや当該アイコンの表示を更新するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS310-7において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS310-8において、第2特図判定情報記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部~第4記憶部に記憶されている特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第2特図判定情報保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第2特図判定情報保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた前回の遊技で用いられた特図判定情報は消去される。
一方、メインCPU110aは、ステップS310-4において、第1保留数(U1)が1以上であるか否かを判定する。第1保留数(U1)が1以上である場合には、ステップS310-5に処理を移し、第1保留数(U1)が1以上でない場合には、ステップS319-1に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310-5において第1保留数(U1)を「1」減算して更新し、ステップS310-6において、減算後の第1保留数(U1)に対応する特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、メイン表示装置70に表示される保留アイコンや当該アイコンの表示を更新するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS310-7において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS310-8において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部~第4記憶部に記憶されている特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた前回の遊技で用いられた特図判定情報は消去される。
なお、ステップS310-8における特図判定情報のシフト処理にともなって、減算後の第1保留数(U1)及び第2保留数(U2)を示す特別図柄保留表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、第1特別図柄保留表示器63及び第2特別図柄保留表示器64の表示内容が更新されることになる。
また、本実施形態では、ステップS310-2~S310-8において第2特図判定情報保留記憶領域を第1特図判定情報保留記憶領域よりも優先させてシフト(第2保留数を第1保留数よりも優先して減算)させることにしたが、遊技球が始動口に入球した順序で、第1特図判定情報保留記憶領域または第2特図判定情報保留記憶領域をシフト(第1保留数と第2保留数を入賞順で減算)させてもよいし、第1特図判定情報保留記憶領域を第2特図判定情報保留記憶領域よりも優先させてシフト(第1保留数を第2保留数よりも優先して減算)させてもよい。
メインCPU110aは、ステップS311において、大当たり判定処理を行う。具体的には、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部に記憶された特図判定情報(大当たり判定用乱数値)を図7に示した大当たり判定テーブルに照合して、大当たりであるか否かを判定する。また、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部に記憶された特図判定情報(特別図柄判定用乱数値)を図8に示した特別図柄判定テーブルに照合して、停止させる特別図柄の種類を決定する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS312において、大当たり判定処理において決定された特別図柄の種類に対応する特別図柄指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄指定コマンドが演出制御基板130に送信され、変動演出の結果として停止表示される演出図柄70aを決定するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS313において、特図変動パターン判定処理を行う。具体的には、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部に記憶された特図判定情報を図7に示した特図変動パターン判定テーブルに照合して、特別図柄の変動パターンである特図変動パターン(変動時間)を決定する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS314において、特図変動パターン判定処理において決定された特図変動パターンの種類に対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信され、特別図柄の変動表示中に行われる変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS315において、特図変動パターン判定処理において決定された特図変動パターンの種類に対応する特別図柄の変動時間(カウンタ値)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS316において、特別図柄の変動表示を開始する。これにより、上記ステップS700のデータ作成処理で特別図柄の変動表示を実行するためのLEDの点灯データが作成され、作成された点灯データが上記ステップS800の出力制御処理で出力されることで第1特別図柄表示器60又は第2特別図柄表示器61において特別図柄の変動表示が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS317において、客待ち状態を終了するための客待ち状態フラグをクリアし、ステップS318において、特図特電処理データに「1」をセットし、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS319-1において、メインRAM110cに客待ち状態であることを示す客待ち状態フラグがセットされているか否かを判定する。客待ち状態フラグがセットされている場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、客待ち状態フラグがセットされていない場合には、ステップS319-2に処理を移す。なお、客待ち状態とは、特別図柄の変動表示及び特別遊技(大当たり遊技)が実行されていない状態のことをいうが、普通図柄の変動表示及び補助遊技が実行されていないことを要件に含めてもよい。
メインCPU110aは、ステップS319-2において、メインRAM110cの所定の領域に客待ち状態フラグをセットし、ステップS319-3において、客待ち状態であることを示す客待ち状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。これにより、客待ち状態指定コマンドが演出制御基板130に送信され、遊技者に対して遊技を促すための客待ちデモ演出を実行するための処理が行われることになる。
(主制御基板の性能表示データ設定処理)
図22を用いて、主制御基板110の性能表示データ設定処理(遊技用プログラム)を説明する。図22は、主制御基板110における性能表示データ設定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS850-1において、情報表示器113に表示される性能情報(通常ベース値)を切り替えるか否かを判定するためにメインRAM110cの情報用RWM領域にセーブされている表示切替時間カウンタが表示切替値「0」であるか否かを判定する。表示切替値「0」である場合には、情報表示器113に表示される性能情報(通常ベース値)を切り替えるものとしてステップS850-2に処理を移し、表示切替値「0」でない場合には、情報表示器113に表示される性能情報を切り替えないものとしてステップS850-6に処理を移す。なお、遊技機1への電源投入後に本処理が最初に実行される場合には、表示切替時間カウンタの値が表示切替値である「0」となっている。
メインCPU110aは、ステップS850-2において、情報用RWM領域に情報表示器113の点灯確認が済んでいるか否かを判定するための点灯確認済フラグがセーブされているか否かを判定する。点灯確認済フラグがセーブされている場合には、情報表示器113に通常ベース値を表示するものとしてステップS850-4に処理を移し、点灯確認済フラグがセーブされていない場合には、情報表示器113の点灯確認を行うものとしてステップS850-3に処理を移す。なお、遊技機1への電源投入後に本処理が最初に実行される場合には、点灯確認済フラグがセーブされていない状態となっている。
メインCPU110aは、ステップS850-3において、情報表示器113を構成している4つの7セグメント表示器(113a~113d)の全てのセグメント(デシマルポイントを含む)を点灯させるための点灯確認用の表示データを決定する。
メインCPU110aは、ステップS850-4において、メインRAM110cの情報用RWM領域に設けられたベース記憶領域からデータ選択カウンタ値に応じた(情報表示器113に表示するための)通常ベース値を取得する。具体的には、データ選択カウンタ値が「0」であれば、ベース記憶領域の第1領域にセーブしてある通常ベース値を取得し、データ選択カウンタ値が「1」であれば、ベース記憶領域の第2領域にセーブしてある通常ベース値を取得し、データ選択カウンタ値が「2」であれば、ベース記憶領域の第3領域にセーブしてある通常ベース値を取得し、データ選択カウンタ値が「3」であれば、ベース記憶領域の第4領域にセーブしてある通常ベース値を取得する。
メインCPU110aは、ステップS850-5において、図示しない表示データ決定テーブルを参照して、区間カウンタ値、通常中アウト数カウンタが示す通常中アウト数、及び、取得した通常ベース値に基づいて、情報表示器113に表示させる通常ベース値の表示データを決定する。
メインCPU110aは、ステップS850-6において、決定した表示データを情報表示器113の表示情報として情報用RWM領域の出力データ領域にセットする。これにより、上述したステップS880の出力制御処理で情報用RWM領域の出力データ領域にセットされた表示データが参照され、該表示データに応じた通常ベース値(性能情報)が情報表示器113に表示されることになる。なお、各遊技区間における情報表示器113の表示情報については後述する。
メインCPU110aは、ステップS850-7において、上述した表示切替時間カウンタに1を加算し、ステップS850-8において、表示切替時間カウンタが上限値(例えば5秒)よりも大きいか否かを判定する。上限値よりも大きくない場合には、情報表示器113の表示を切り替える時間が経過していないものとして、ステップS850-15に処理を移し、上限値よりも大きい場合には、情報表示器113に表示される性能情報を切り替える時間が経過したものとして、ステップS850-9において、表示切替時間カウンタを0クリア(初期化)する。
メインCPU110aは、ステップS850-10において、メインRAM110cの情報用RWM領域に上述した点灯確認済フラグがあるか否かを判定する。点灯確認済フラグがある場合には、ステップS850-12に処理を移し、点灯確認済フラグがない場合には、ステップS850-11において、メインRAM110cの情報用RWM領域に点灯確認済フラグをセーブする。
メインCPU110aは、ステップS850-12において、上述したデータ選択カウンタに1を加算し、ステップS85-13において、データ選択カウンタが上限値(例えば3)よりも大きいか否かを判定する。上限値よりも大きくない場合には、ステップS850-15に処理を移し、上限値よりも大きい場合には、ステップS850-14において、データ選択カウンタを0クリア(初期化)する。
メインCPU110aは、ステップS850-15において、上述した遊技球計数処理でメインRAM110cの情報用RWM領域に退避したレジスタを復帰し、ステップS850-16において、上述した遊技球計数処理でメインRAM110cの情報用RWM領域に退避した遊技用スタックポインタを復帰し、今回の性能表示データ設定処理を終了する。
このように、遊技機1の電源ON後であって性能情報(通常ベース値)を表示する前において、情報表示器113の4つの7セグメント表示器の全てのセグメントが点灯する(点灯確認が行われる)ため、情報表示器113が故障していないかや、どのセグメントが故障しているか等の確認を行うことが可能となる。
また、表示切替時間(5秒)が経過する毎に、現在の遊技区間と過去の3つの遊技区間からなる4つの遊技区間の性能情報(通常ベース値)が順に表示されるため、直近の4つの遊技区間における性能情報(通常ベース値)を比較することができ、遊技機の実性能の確認や不正行為が行われた可能性を把握することが可能となる。
(各遊技区間における情報表示器の表示情報)
次に、図23を用いて、各遊技区間における情報表示器113の表示情報について説明する。図23の表示情報の表には、区間カウンタ値(遊技区間の種類)と、通常中アウト数と、データ選択カウンタ値と、情報表示器113の表示内容とが対応付けられている。
情報表示器113の識別セグに表示される識別情報としては、現在の遊技区間の通常ベース値であることを示す「bL.」、1回前の遊技区間の通常ベース値であることを示す「b1.」、2回前の遊技区間の通常ベース値であることを示す「b2.」、及び、3回前の遊技区間の通常ベース値であることを示す「b3.」がある。
情報表示器113の数値セグに表示される数値情報としては、算出された通常ベース値がないことを示す「--」、通常ベース値が「0」又は通常中アウト数が「0」であることを示す「00」、通常中アウト数が「1」以上であって通常ベース値が「1」~「99」であることをそれぞれ示す「01」~「99」、及び、通常ベース値が「100」以上であることを示す「99.」がある。なお、通常ベース値が「10」未満の場合には、数値情報の十の位が必ず「0」となって2桁で表示されるようになっている。
そして、数値セグに表示される数値情報については、遊技区間や通常中アウト数に拘らず表示態様が変化しない(点灯表示される)が、識別セグに表示される識別情報については、遊技区間や通常中アウト数等(算出された通常ベース値の有無や算出された通常ベース値の信憑性の有無)によって表示態様が変化する(点滅表示又は点灯表示される)ようになっている。
具体的には、第1~第4遊技区間では、算出された通常ベース値がない遊技区間の識別情報を表示する場合には、識別情報が点滅表示されることになる。また、第2遊技区間以降の遊技区間では、現在の遊技区間の識別情報(「bL.」)を表示する場合には、算出された通常ベース値の信憑性が低い期間(通常中アウト数が0~5999個)だと、識別情報が点滅表示されることになる。それ以外の場合には、識別情報が点灯表示される。
ここで、情報表示器113の表示について一例を示すと、区間カウンタ値が「1」であって、通常中アウト数が0~5999個の範囲内であって、データ選択カウンタ値が「0」であって、ベース記憶領域の第1領域に記憶された通常ベース値が「35」の場合、情報表示器113の識別セグには、「bL.」が点滅表示され、数値セグには「35」が点灯表示されることになる。
このように、通常ベース値が「99」以下の場合には、数値セグに「00」~「99」という7セグメント表示器のデシマルポイントDPを用いていない性能情報が表示される一方、通常ベース値が「100」以上の場合には、数値セグに「99.」という7セグメント表示器のデシマルポイントDPを用いた性能情報が表示されるため、異常な通常ベース値であること把握し易くなる。
また、通常ベース値が「10」未満の場合には、数値セグの十の位に必ず「0」が表示されて2桁(例えば「01」等)で表示されるため、数値セグとしての2つの7セグメント表示器を有効に使用して分かり易い表示とすることが可能となる。
また、現在の遊技区間の通常ベース値を表示する場合であって、現在の遊技区間の通常中アウト数が通常ベース値を算出するために十分な数量に達していない0~5999個である場合には、識別セグに表示される識別情報「bL.」が点滅表示されるため、現在表示されている通常ベース値が信憑性の低い情報であることを把握し易くなる。
また、算出された通常ベース値がない場合には、数値セグに数値ではない「--」が表示されるため、識別セグに表示される識別情報に対応する遊技区間では通常ベース値が算出されていないことが把握し易くなる。
なお、遊技球計数処理、性能情報算出処理、及び、性能表示データ設定処理を情報用プログラムとして実行するのではなく、何れか1つ又は2つを遊技用プログラムとして実行する(例えば、遊技球計数処理を各種スイッチ類からの信号入力の有無を監視している入力制御処理内で実行する)一方、残りを情報用プログラムとして実行するようにしてもよい。
また、情報表示器113に性能情報を表示するための表示データを出力する処理を、遊技用プログラムである出力制御処理において実行するのではなく、性能用プログラムで実行するようにしてもよい。
また、アウト球検出スイッチ39aによって、一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50及び第2大入賞口56に入賞した遊技球、及び、アウト口39に流入した遊技球からなるアウト球を検出するのではなく、アウト球検出スイッチ39aによってアウト口に流入した遊技球のみを検出するようにしてもよい。その場合には、アウト球検出スイッチ39a、一般入賞口検出スイッチ43a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、第1大入賞口検出スイッチ50a、第2大入賞口検出スイッチ56aで遊技球を検出する毎にアウト数(総アウト数、通常中アウト数)を1ずつ加算するとよい。
(演出制御部のメイン処理)
図24を用いて、演出制御部130mのメイン処理を説明する。図24は、演出制御部130mにおけるメイン処理のフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE1において、全割込を禁止し、ステップE2において、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定を行い、ステップE3において、サブRAM130cのRWM領域へのアクセスを許可する。
サブCPU130aは、ステップE4において、サブRAM130cの全RWM領域(ワーク領域、スタック領域、未使用領域)を初期化(0クリア)し、ステップE5において、タイマ割込(4ミリ秒)を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)を起動し、ステップE6において、全割込を許可する。
サブCPU130aは、ステップE7において、サブ乱数更新処理を行う。具体的には、サブRAM130cのRWM領域に記憶される各種乱数値を更新する処理を行う。以降は、ステップE7の処理を繰り返し行う。
(演出制御部のタイマ割込処理)
図25を用いて、演出制御部130mのタイマ割込処理を説明する。図25は、演出制御部130mにおけるタイマ割込処理のフローチャートである。このタイマ割込処理は、演出制御部130mに設けられたリセット用クロックパルス発生回路から所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが入力されることで実行される。
まず、サブCPU130aは、ステップE100において、レジスタに格納されている情報をサブRAM130cのRWM領域のスタック領域に退避させ、ステップE200において、タイマ更新処理を行う。具体的には、演出の実行に必要な各種タイマカウンタを更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE250において、入力制御処理を行う。具体的には、演出ボタン検出sw17a、十字キー検出sw19a、サブ表示装置傾倒検出sw71aから入力が行われている場合に対応する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE300において、コマンド解析処理を行う。具体的には、サブRAM130cのRWM領域の受信バッファに格納されている(主制御基板110や払出制御部121から送信された)コマンドを解析する処理を行う。なお、コマンド解析処理の詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE400において、客待ち制御処理を行う。具体的には、特別図柄の変動表示や特別遊技(大当たり遊技)が実行されていない客待ち状態において客待ち時間(例えば60秒)が経過したか否かの判定を行い、客待ち時間が経過したことに基づいて遊技者の遊技意欲を掻き立てるための客待ち演出を実行するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE450において、遊技機演出設定処理を行う。具体的には、演出設定許可フラグがONであり、各種操作入力が行われた場合に、遊技機演出に係るシステム設定処理を行う。なお、遊技機演出設定処理の詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE500において、大当たり予告演出実行処理を行う。具体的には、後述する大当たり予告演出決定処理でサブRAM130cにセットされた大当たり予告演出の実行情報に基づいて大当たり遊技が実行される期待度を示唆する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)大当たり予告演出を実行するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE600において、入賞時発光演出実行処理を行う。具体的には、後述する入賞時発光演出決定処理でサブRAM130cにセットされた入賞時発光演出の実行情報に基づいて大当たり遊技が実行される期待度を示唆する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)入賞時発光演出を実行するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE700において、演出モード更新処理を行う。具体的には、音声出力装置9、メイン表示装置70、サブ表示装置71L、71R等における演出要素(背景画像、演出画像、演出音等)が規定される演出モード(演出ステージ)の更新条件(遊技状態の変化、モード更新抽選の当選、結果がハズレとなるSP/SPSPリーチ演出の実行等)が成立したか否かを判定し、更新条件が成立した場合に演出モードを複数の演出モードの何れかに更新するための処理を行う。
「演出モード」は、通常遊技状態(低確非時短遊技状態)において設定される演出モードA~Cと、確変遊技状態(高確時短遊技状態)において設定される演出モードD~Eと、時短遊技状態1、2(低確時短遊技状態)において設定される演出モードFが設けられている。なお、電源ON時において通常遊技状態に制御される場合(例えば、設定変更後、RWMクリア後、設定確認後等)に最初に設定される演出モードは、必ず演出モードAとなっており、電源ON時において確変遊技状態に制御される場合に最初に設定される演出モードは、必ず演出モードDとなっており、電源ON時において時短遊技状態1、2に制御される場合に最初に設定される演出モードは、必ず演出モードFとなっている。
サブCPU130aは、ステップE800において、出力制御処理を行う。具体的には、サブRAM130cの送信バッファにセットされている各種コマンドやステップE250で入力された情報を統括制御部141やランプ制御部150に送信するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE900において、上述したステップE100でサブRAM130cのRWM領域に退避したレジスタを復帰し、今回のタイマ割込処理を終了する。
(演出制御部のコマンド解析処理)
図26を用いて、演出制御部130mのコマンド解析処理を説明する。図26は、演出制御部130mにおけるコマンド解析処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE301において、サブRAM130cの受信バッファを参照して、コマンドを受信したか否かを判定する。コマンドを受信した場合には、ステップE302に処理を移し、コマンドを受信していない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE302において、受信したコマンドが設定変更指定コマンドであるか否かを判定する。設定変更指定コマンドである場合には、ステップE303に処理を移し、設定変更指定コマンドでない場合には、ステップE305に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE303において、設定変更報知処理を行う。具体的には、上述した設定変更報知を開始させるための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、設定変更報知を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE304において、演出許可フラグをONにする処理を行う。具体的には、サブRAM130cの所定領域において、遊技機演出設定処理におけるシステム設定処理を実行させることを許可する演出許可フラグをONにする処理を行う。つまり、主制御基板110が設定変更モードで、演出制御基板130が設定変更報知を実行している場合に、遊技機演出設定処理におけるシステム設定処理を実行することが可能となる。
サブCPU130aは、ステップE305において、受信したコマンドが設定確認指定コマンドであるか否かを判定する。設定確認指定コマンドである場合には、ステップE306に処理を移し、設定確認指定コマンドでない場合には、ステップE308に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE306において、設定確認報知処理を行う。具体的には、上述した設定確認報知を開始させるための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、設定確認報知を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE307において、演出許可フラグをONにする処理を行う。具体的には、サブRAM130cの所定領域において、遊技機演出設定処理におけるシステム設定処理を実行させることを許可する演出許可フラグをONにする処理を行う。つまり、主制御基板110が設定確認モードで、演出制御基板130が設定確認報知を実行している場合に、遊技機演出設定処理におけるシステム設定処理を実行することが可能となる。
サブCPU130aは、ステップE308において、受信したコマンドがRWMクリア準備指定コマンドであるか否かを判定する。RWMクリア準備指定コマンドである場合には、ステップE309に処理を移し、RWMクリア準備指定コマンドでない場合には、ステップE311に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE309において、RWMクリア準備報知処理を行う。具体的には、上述したRWMクリア準備報知を開始させるための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、RWMクリア準備報知を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE310において、演出許可フラグをONにする処理を行う。具体的には、サブRAM130cの所定領域において、遊技機演出設定処理におけるシステム設定処理を実行させることを許可する演出許可フラグをONにする処理を行う。つまり、主制御基板110がRWMクリア準備モードで、演出制御基板130がRWMクリア準備報知を実行している場合に、遊技機演出設定処理におけるシステム設定処理を実行することが可能となる。
なお、演出許可フラグをONにする処理は、ステップE304、ステップE307、ステップE310のうちのいずれか一つで実行されるようにしてもよいし、ステップE304、ステップE307、ステップE310のうちのいずれか二つで実行されるようにしてもよい。
サブCPU130aは、ステップE311において、受信したコマンドが電源投入指定コマンド又は電源復旧指定コマンドであるか否かを判定する。電源投入指定コマンド又は電源復旧指定コマンドである場合には、ステップE312に処理を移し、電源投入指定コマンド又は電源復旧指定コマンドでない場合には、ステップE314に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE312において、電源ON報知処理を行う。具体的には、受信したコマンドが電源投入指定コマンドである場合には、上述した電源投入報知を実行するための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットし、受信したコマンドが電源復旧指定コマンドである場合には、上述した電源復旧報知を実行するための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、電源投入報知又は電源復旧報知を実行するための処理、及び、可動演出装置73(第1可動部材73a、第2可動部材73b)を所定の態様で動作させる初期動作や盤用照明装置74を所定の態様で発光させる初期発光等を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE313において、演出許可フラグをOFFにする処理を行う。具体的には、サブRAM130cの所定領域において、遊技機演出設定処理におけるシステム設定処理を実行させることを許可する演出許可フラグをOFFにする処理を行う。つまり、主制御基板110において、設定変更モードやRWMクリア準備モードを終了した場合や、設定確認モードを終了した場合は、演出許可フラグがOFFになることから、これらのモードでないときは、遊技機演出設定処理におけるシステム設定処理が実行できないようになっている。
サブCPU130aは、ステップE314において、受信したコマンドがエラー系指定コマンドであるか否かを判定する。エラー系指定コマンドである場合には、ステップE315に処理を移し、エラー系指定コマンドでない場合には、ステップE316に処理を移す。
「エラー系指定コマンド」には、復帰不可能エラー指定コマンド、不正入賞エラー指定コマンド、異常入賞エラー指定コマンド、磁気エラー指定コマンド、電波エラー指定コマンド、扉開放エラー開始指定コマンド、扉開放エラー終了指定コマンド、操作エラー指定コマンド、皿満杯エラー指定コマンド、払出異常指定コマンド等が含まれる。なお、各エラーの優先順位は、払出異常=皿満杯エラー<操作エラー<扉開放エラー<電波エラー=磁気エラー<異常入賞エラー=不正入賞エラー<復帰不可能エラーの順となっている。
サブCPU130aは、ステップE315において、エラー報知処理を行う。具体的には、受信したエラー指定コマンドの種類に応じたエラー報知(復帰不可能エラー報知、不正入賞エラー報知、異常入賞エラー報知、磁気エラー報知、電波エラー報知、扉開放エラー報知、操作エラー報知、皿満杯エラー報知、払出異常報知等)を実行するため報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、各種のエラー報知を実行するための処理が行われることになる。なお、各種エラー報知では、エラー音の出力、ランプのエラー発光、及び、エラー画像の表示の少なくとも一つを用いて行われる。具体的には、皿満杯エラー報知では、ランプのエラー発光がなく、払出異常報知では、エラー音の出力がないが、その他のエラー報知では、エラー音の出力、ランプのエラー発光、及び、エラー画像の表示の全てが行われるようになっている。
サブCPU130aは、ステップE316において、受信したコマンドが遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。遊技状態指定コマンドである場合には、ステップE317に処理を移し、遊技状態指定コマンドでない場合には、ステップE318に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE317において、遊技状態設定処理を行う。具体的には、サブRAM130cに記憶されている遊技状態を遊技状態指定コマンドに応じた遊技状態に更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE318において、受信したコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを判定する。特別図柄記憶指定コマンドである場合には、ステップE319に処理を移し、特別図柄記憶指定コマンドでない場合には、ステップE320に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE319において、保留数更新処理を行う。具体的には、サブRAM130cに記憶されている特図保留数を更新してメイン表示装置70に表示される保留アイコンを増加又は減少させるための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、メイン表示装置70に表示される保留アイコンを増加又は減少させるための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE320において、受信したコマンドが先読み指定コマンドであるか否かを判定する。先読み指定コマンドである場合には、受信した先読み指定コマンド(特図予定変動パターン)をサブRAM130cの後述する先読み記憶領域にセットしてからステップE321に処理を移し、先読み指定コマンドでない場合には、ステップE324に処理を移す。
「先読み記憶領域」は、第1先読み指定コマンドに基づく先読み情報(特図予定変動パターン等)を順次記憶するための第1先読み記憶部と、第2先読み指定コマンドに基づく保留情報を順次記憶するための第2先読み記憶部と、実行中の変動表示(変動演出)に対応する先読み情報を記憶するための当該記憶部(第0記憶部)とに分かれており、第1先読み記憶部及び第2先読み記憶部は、それぞれ第1~第4記憶部に分かれている。
第1先読み記憶部の第1~第4記憶部は、上述した第1特図判定情報保留記憶領域の第1~第4記憶部にそれぞれ対応しており、第1先読み指定コマンドを受信すると第1保留数に対応する記憶部に先読み情報が記憶される。各記憶部に記憶された先読み情報は、第1特別図柄の変動表示(変動演出)が実行される毎に1つ番号が若い記憶部に移動(シフト)するようになっている。
第2先読み記憶部の第1~第4記憶部は、上述した第2特図判定情報保留記憶領域の第1~第4記憶部にそれぞれ対応しており、第2先読み指定コマンドを受信すると第2保留数に対応する記憶部に先読み情報が記憶される。各記憶部に記憶された先読み情報は、第2特別図柄の変動表示(変動演出)が実行される毎に1つ番号が若い記憶部に移動(シフト)するようになっている。
当該記憶部(第0記憶部)は、上述した特図判定情報実行記憶領域に対応しており、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に、第1先読み記憶部の第1記憶部から移動(シフト)してくる先読み情報が記憶され、第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、第2先読み部の第1記憶部から移動(シフト)してくる先読み情報が記憶される。
サブCPU130aは、ステップE321において、アイコン変化演出決定処理を行う。具体的には、メイン表示装置70に表示される保留アイコンや当該アイコンを通常表示態様(通常アイコン)とは異なる特別表示態様(特別アイコン)で表示することで特別遊技が実行される期待度(可能性)を示唆するアイコン変化演出を実行するか否かや、実行するアイコン変化演出の演出態様等を決定するための処理を行う。なお、アイコン変化演出決定処理の詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE322-Aにおいて、入賞時発光演出決定処理を行う。具体的には、始動口への遊技球の入賞時に枠用照明装置10のうちのガラス枠4の上部中央にあるトップランプ10bを通常発光態様とは異なる特別発光態様で発光させることで特別遊技が実行される期待度を示唆する入賞時発光演出を実行するか否かや、実行する入賞時発光演出の演出態様などを決定するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE322-Bにおいて、入賞時振動演出決定処理を行う。具体的には、始動口への遊技球の入賞時にボタン駆動装置17bを所定時間(例えば、約1秒)駆動させることで特別遊技が実行される期待度を示唆する入賞時振動演出を実行するか否かを決定するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE323において、先読み連続演出決定処理を行う。具体的には、1又は複数の特別図柄の変動表示(変動演出)にわたって所定の演出を実行することで大当たり遊技が実行されることを期待させる(大当たり遊技が実行される可能性を示唆する)先読み連続演出を実行するか否かや、実行する先読み連続演出の種類を決定し、先読み連続演出を実行するため演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、先読み連続演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE324において、受信したコマンドが特別図柄指定コマンドであるか否かを判定する。特別図柄指定コマンドである場合には、ステップE325に処理を移し、特別図柄指定コマンドでない場合には、ステップE326に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE325において、図柄データ決定処理を行う。具体的には、変動演出の結果としてメイン表示装置70に停止表示させる演出図柄、すなわち、所定の有効ライン上に停止される演出図柄の配列(組み合わせ)等を決定する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE326において、受信したコマンドが特図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。特図変動パターン指定コマンドである場合には、ステップE327に処理を移し、特図変動パターン指定コマンドでない場合には、ステップE331に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE327において、変動演出パターン判定処理を行う。具体的には、受信した特図変動パターン指定コマンドの内容に基づいて、メイン表示装置70を含む演出装置で実行される変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定し、変動演出パターンを示す演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、変動演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE328において、大当たり予告演出決定処理を行う。具体的には、ステップE327で決定された変動演出パターンに基づいて、特別遊技が実行される期待度を示唆する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)大当たり予告演出を実行するか否かや、実行する大当たり予告演出の演出態様(パターン)を決定し、大当たり予告演出の実行情報をサブRAM130cの所定領域にセットする処理を行う。なお、大当たり予告演出決定処理の詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE329において、アイコン表示態様更新処理を行う。具体的には、ステップE321のアイコン変化演出決定処理で決定されたアイコン変化演出を開始したり、既に表示されている保留アイコンや当該アイコンの表示態様を変化させたりするための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE330において、先読み連続演出実行処理を行う。具体的には、ステップE323の先読み連続演出決定処理で決定された先読み連続演出を開始したり、演出態様を変化させたりするための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、先読み連続演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE331において、受信したコマンドが図柄確定コマンド(停止時コマンド)であるか否かを判定する。図柄確定コマンド(停止時コマンド)である場合には、ステップE332に処理を移し、図柄確定コマンド(停止時コマンド)でない場合には、ステップE333に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE332において、演出図柄停止処理を行う。具体的には、仮停止状態となっている演出図柄を停止表示させて変動演出を終了させるための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、変動演出を終了させるための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE333において、受信したコマンドが特別遊技系指定コマンドであるか否かを判定する。特別遊技系指定コマンドである場合には、ステップE334に処理を移し、特別遊技系指定コマンドでない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
「特別遊技系指定コマンド」には、オープニング指定コマンド、ラウンド指定コマンド、大当たりエンディング指定コマンド等が含まれる。
サブCPU130aは、ステップE334において、特別遊技演出決定処理を行う。具体的には、オープニング指定コマンドの場合には、大当たり遊技のオープニング演出を決定してオープニング演出を実行するための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行い、ラウンド指定コマンドの場合には、ラウンド遊技のラウンド演出を決定してラウンド演出を実行するための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行い、エンディング指定コマンドの場合には、大当たり遊技のエンディング演出を決定してエンディング演出を実行するための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。これにより、演出指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、オープニング演出やラウンド演出やエンディング演出を実行するための処理が行われることになる。
(演出制御部のアイコン変化演出決定処理)
図27を用いて、演出制御部130mのアイコン変化演出決定処理を説明する。図27は、演出制御部130mにおけるアイコン変化演出決定処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップE321-1において、主制御基板110から受信した先読み指定コマンドを参照し、ステップE321-2において、現在がアイコン変化演出の実行可能期間であるか否かを判定する。アイコン変化演出の実行可能期間である場合には、ステップE321-3に処理を移し、アイコン変化演出の実行可能期間でない場合には、今回受信した先読み指定コマンドに基づくアイコン変化演出を実行しないものとしてステップE321-7に処理を移す。
「アイコン変化演出の実行可能期間」とは、大当たり遊技の実行中でないこと、第1始動口45への入賞に基づく第1先読み指定コマンドを受信した場合には非時短状態(通常遊技状態)であること、第2始動口47への入賞に基づく第2先読み指定コマンドを受信した場合には時短状態(確変遊技状態や時短遊技状態)であること等が挙げられる。
サブCPU130aは、ステップE321-3において、先行保留(先に受信した先読み指定コマンドに対応する保留記憶)に変化シナリオがあるか否か、つまり、先読み情報記憶領域に変化シナリオがセットされているか否かを判定する。変化シナリオがある場合には、今回受信した先読み指定コマンドに基づくアイコン変化演出を実行しないものとしてステップE321-7に処理を移し、変化シナリオがない場合には、ステップE321-4に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE321-4において、メイン表示装置70(第1画像表示装置)に追加表示するアイコンの最終表示態様を決定するためのアイコン表示態様決定用乱数値を取得し、ステップE321-5において、アイコンの最終表示態様を決定するためのアイコン最終表示態様決定テーブル(図28参照)を選択する。なお、アイコン最終表示態様決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE321-6において、アイコン最終表示態様を決定する。具体的には、図28に示すアイコン最終表示態様決定テーブルを参照し、先読み指定コマンド(予定変動パターン)の種類、及び、各アイコン最終表示態様の選択率(%)に基づいて、複数のアイコン最終表示態様の中から1つのアイコン最終表示態様を決定する。なお、当該処理において、アイコン最終表示態様が決定されると、決定されたアイコン最終表示態様に準じて始動口ランプ76の発光色(最終発光色)が決定される。例えば、アイコン最終表示態様が「赤」であれば、始動口ランプ76の発光色(最終発光色)も「赤」となる。
サブCPU130aは、ステップE321-7において、アイコン最終表示態様として、通常表示態様である通常アイコン(白アイコン)を決定する。
サブCPU130aは、ステップE321-8において、決定されたアイコン最終表示態様がアイコン変化演出を実行する特別アイコン(青アイコン、赤アイコン、虹アイコンの何れか)であるか否かを判定する。アイコン変化演出を実行する特別アイコンである場合には、ステップE321-9に処理を移し、アイコン変化演出を実行する表示態様でない場合には、ステップE321-12に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE321-9において、アイコン変化演出の変化シナリオを決定するための変化シナリオ決定テーブル(図29参照)を選択する。なお、変化シナリオ決定テーブルの詳細は後述する。この変化シナリオとは、保留アイコンが出現してから当該アイコンとなって最後に消滅するまでの表示態様の推移を示すものである。
サブCPU130aは、ステップE321-10において、変化シナリオを決定してサブRAM130cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットする。具体的には、図29に示す変化シナリオ決定テーブルを参照し、アイコン最終表示態様、先読み指定コマンドに対応する特別図柄の保留記憶数、及び、各変化シナリオの選択率(%)に基づいて、複数の変化シナリオの中から1つの変化シナリオを決定する。なお、当該処理において、変化シナリオが決定されると、決定された変化シナリオに準じて始動口ランプ76の発光色の変化態様が決定される。例えば、図29の「シナリオ01」が決定された場合は、入賞時に「白」で発光し、1変動前に「白」で発光し、当該変動に「青」で発光する。
サブCPU130aは、ステップE321-11において、決定された変化シナリオからメイン表示装置70(第1画像表示装置)に最初に表示されるアイコンの表示態様である入賞時アイコンを特定し、この入賞時アイコンのアイコン表示コマンド(および始動口ランプ発光コマンド)を送信バッファにセットし、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。
これにより、アイコン表示コマンドが表示制御部140やランプ制御部150に送信され、アイコン表示コマンドに対応する表示態様の保留アイコンがメイン表示装置70(第1画像表示装置)に表示されたり、始動口ランプ発光コマンドに対応する表示態様(例えば、青、赤)で始動口ランプ76が発光したり、所定の効果音(通常アイコンで表示される場合には第1入賞音、特別アイコンで表示される場合には第2入賞音)が出力されたりすることになる。
サブCPU130aは、ステップE321-12において、アイコン変化演出が実行されない非変化シナリオを決定してサブRAM130cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットする。
サブCPU130aは、ステップE321-13において、通常アイコンのアイコン表示コマンドを送信バッファにセットし、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。これにより、アイコン表示コマンドが表示制御部140やランプ制御部150に送信され、アイコン表示コマンドに対応する表示態様の保留アイコンがメイン表示装置70(第1画像表示装置)に表示されたり、始動口ランプ発光コマンドに対応する表示態様(例えば、白)で始動口ランプ76が発光したり、所定の効果音(第1入賞音)が出力されたりすることになる。
なお、本実施形態のアイコン変化演出決定処理では、先行保留に変化シナリオがない場合にアイコン変化演出(保留アイコン変化演出、当該アイコン変化演出)が実行されるようにしたが、先行保留がリーチ演出を行わないものである場合にはアイコン変化演出が実行されるようにし、リーチ演出を行うものである場合にはアイコン変化演出が実行されないようにしてもよい。このようにすると、リーチ演出が実行される先行保留に対応する変動演出中には保留アイコンの表示態様の変化が発生せずに、リーチ演出が実行されない先行保留に対応する変動演出中に保留アイコンの表示態様の変化が発生するようになり、アイコン変化演出によってリーチ演出を阻害することがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、先行保留にリーチ演出を行うものを含む場合であっても、アイコン変化演出が実行されるようにしてもよいが、先行保留にリーチ演出を行うものを含まない場合の方が、リーチ演出を行うものを含む場合よりも、アイコン変化演出が実行され易い(高い割合で実行される)ようにしてもよい。また、先行保留に特定のリーチ演出(SPSPリーチ演出、全回転リーチ演出)を行うものを含まない場合の方が、所定のリーチ演出(ノーマルリーチ演出等)を行うものを含む場合よりも、アイコン変化演出が実行され易い(高い割合で実行される)ようにしてもよいし、その逆にしてもよい。
(アイコン最終表示態様決定テーブル)
図28は、上述したステップE321のアイコン変化演出決定処理においてアイコン最終表示態様を決定するためのアイコン最終表示態様決定テーブルである。
アイコン最終表示態様決定テーブルには、先読み指定コマンドに対応する特別図柄の種類、先読み指定コマンド(予定変動パターン)の種類、各アイコン最終表示態様の選択率(%)、及び、選択されるアイコン最終表示態様が対応付けられており、参考として先読み指定コマンドに対応する予定変動パターンの演出内容が記載されている。
アイコン最終表示態様には、大当たりとなる期待度を示唆しない通常アイコン(演出モード毎に形状が設定される白アイコン)と、大当たりとなる期待度を示唆する特別アイコン(複数の演出モードで共通する形状の青アイコン、赤アイコン、虹アイコン)が設定されている。また、特別アイコンに係る大当たりとなる期待度は、青アイコン<赤アイコン(SPリーチ以上確定)<虹アイコン(大当たり確定)の順で高くなっている。
(変化シナリオ決定テーブル)
図29は、上述したステップE321のアイコン変化演出決定処理においてアイコンの変化シナリオを決定するための変化シナリオ決定テーブルである。
変化シナリオ決定テーブルには、アイコン最終表示態様、先読み指定コマンドに対応する特別図柄の保留記憶数、各変化シナリオの選択率(%)、及び、選択される変化シナリオが対応付けられており、参考として各変化シナリオにおける事前変動、及び、当該変動におけるアイコンの更新態様が記載されている。
「事前変動」とは、新たに受信した先読み指定コマンドに対応する特図判定情報よりも以前に記憶された特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことであり、「当該変動」とは、新たに受信した先読み指定コマンドに対応する特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことである。
変化シナリオには、アイコンの表示態様が事前変動の実行中には変化せず(保留アイコン変化演出が実行されず)に当該変動の実行中には変化する(当該アイコン変化演出が実行される)シナリオ(例えば、シナリオ01等)や、アイコンの表示態様が事前変動の実行中には変化する(保留アイコン変化演出が実行される)が当該変動の実行中には変化しない(当該アイコン変化演出が実行されない)シナリオ(例えば、シナリオ02等)や、アイコンの表示態様が事前変動の実行中、及び、当該変動の実行中に変化する(保留アイコン変化演出、及び、当該アイコン変化演出が実行される)シナリオ(例えば、シナリオ15等)が設定されている。
なお、通常遊技状態(第1特別図柄のアイコン)であるか、特定遊技状態(第2特別図柄のアイコン)であるかに拘らず変化シナリオを決定するようになっているが、例えば、特定遊技状態(第2特別図柄のアイコン)である場合には、事前変動でアイコンが変化する割合よりも当該変動でアイコンが変化する割合が高くなる(例えば、20:80や0:100等)ようにしてもよい。また、通常遊技状態(第1特別図柄のアイコン)である場合よりも、特定遊技状態(第2特別図柄のアイコン)である場合の方が、当該変動でアイコンが変化する割合が高くなるようにしてもよい。
(変化パターン決定テーブル)
図30は、上述したステップE329のアイコン表示態様更新処理において保留/当該アイコンの変化パターンを決定するための変化パターン決定テーブルである。
図30(a)は、保留アイコンの変化パターンを決定する場合に参照される保留アイコン用の変化パターン決定テーブルを示す図であり、図30(b)~(c)は、当該アイコンの変化パターンを決定する場合に参照される当該アイコン用の変化パターン決定テーブルを示す図である。
変化パターン決定テーブルには、今回の変動演出における保留/当該アイコン変化の態様、変動演出パターン、各保留/当該アイコン変化パターンの選択率、及び、選択される保留/当該アイコン変化パターンの種類が対応付けられており、参考として各保留/当該アイコン変化パターンにおける保留/当該アイコンの変化演出発生タイミング及び変化段階が記載されている。
保留/当該アイコン変化パターンには、効果音の出力を伴って保留アイコンの表示態様が変化するノーマル変化パターンや、メイン表示装置70に表示されるキャラクタAによって保留/当該アイコンが変化する契機となる契機演出が行われて保留/当該アイコンの表示態様が変化するキャラA作用変化パターンと、メイン表示装置70に表示されるキャラクタBによって保留/当該アイコンが変化する契機となる契機演出が行われて保留/当該アイコンの表示態様が変化するキャラB作用変化パターンと、メイン表示装置70に表示されるキャラクタCによって当該アイコンが変化する契機となる契機演出が行われて当該アイコンの表示態様が変化するキャラC作用変化パターンと、メイン表示装置70に表示されるキャラクタDによって当該アイコンが変化する契機となる契機演出が行われて当該アイコンの表示態様が変化するキャラD作用変化パターンが設定されている。
保留アイコンの変化タイミングは、変動演出の進行状態に関連して分類されており、変動演出の最初に実行されるリーチ前演出期間に分類される変動開始時および通常変動中と、リーチ前演出期間の後に実行される可能性があるリーチ演出期間に分類されるノーマルリーチ中およびノーマルリーチ後とがある。
保留アイコンの変化態様として、「1UP」とは、例えば、白アイコンが青アイコンに変化したり、青アイコンが赤アイコンに変化したりする等の大当たり期待度が1段階上の表示態様に変化することを意味している。「2UP」とは、例えば、白アイコンが赤アイコンに変化したり、青アイコンが虹アイコンに変化したりする等の大当たり期待度が2段階上の表示態様に変化することを意味している。また、「SP示唆」とは、契機演出を行ったキャラクタによってSPリーチ演出が実行されることを示唆する示唆演出が実行されることを意味している。
図28~図30に示すテーブルを用いた演出に係る第1の特徴としては、SPリーチ変動演出よりも大当たり期待度が低いノーマルリーチ変動演出では、このノーマルリーチ変動演出を対象とするアイコン変化演出が実行されない場合よりも、このノーマルリーチ変動演出を対象とするアイコン変化演出が実行される場合の方が、大当たり期待度が高くなる点が挙げられる。このようにしたことで、先読み演出(ここではアイコン変化演出)が実行されるか否かに対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図28~図30に示すテーブルを用いた演出に係る第2の特徴としては、大当たり遊技が実行される場合、アイコン変化演出(保留予告)が実行されずにノーマルリーチ変動演出が実行される割合よりも、アイコン変化演出が実行された後にノーマルリーチ変動演出が実行される割合の方が高く、アイコン変化演出が実行された後にノーマルリーチ変動演出が実行される割合よりも、アイコン変化演出が実行された後にSPリーチ演出が実行される割合の方が高く、アイコン変化演出が実行された後にSPリーチ変動演出が実行される割合よりも、アイコン変化演出が実行された後にSPSPリーチ演出が実行される割合の方が高くなっており、大当たり遊技が実行されない場合、アイコン変化演出が実行された後にノーマルリーチ変動演出が実行される割合よりも、アイコン変化演出が実行された後にSPリーチ変動演出が実行される割合の方が低く、アイコン変化演出が実行された後にSPリーチ演出が実行される割合よりも、アイコン変化演出が実行された後にSPSPリーチ演出が実行される割合の方が低くなっている点が挙げられる。このようにしたことで、先読み演出(ここではアイコン変化演出)が実行されるか否かに対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図28~図30に示すテーブルを用いた演出に係る第3の特徴としては、ノーマルリーチ変動演出やSPリーチ変動演出やSPSPリーチ演出が実行される場合、リーチ演出期間よりも、リーチ前演出期間の方が、当該アイコン変化演出が高い割合で実行される(発生し易い)点が挙げられる。このようにしたことで、リーチ演出と当該アイコン変化演出とが互いに阻害しにくくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。なお、SPリーチ変動演出やSPSPリーチ演出が実行される場合、ノーマルリーチ後(SPリーチ演出中、SPSPリーチ演出中)よりも、ノーマルリーチ中の方が、当該アイコン変化演出が高い割合で実行される(発生し易い)ようになっているが、ノーマルリーチ後には当該アイコン変化演出が実行されないようにしてもよい。
図28~図30に示すテーブルを用いた演出に係る第4の特徴としては、ノーマルリーチ変動演出やSPリーチ変動演出やSPSPリーチ演出が実行される場合、リーチ演出期間よりも、リーチ前演出期間の方が、保留アイコン変化演出が高い割合で実行される(発生し易い)点が挙げられる。このようにしたことで、リーチ演出と保留アイコン変化演出とが互いに阻害しにくくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。なお、SPリーチ変動演出やSPSPリーチ演出が実行される場合、ノーマルリーチ後(SPリーチ演出中、SPSPリーチ演出中)よりも、ノーマルリーチ中の方が、当該アイコン変化演出が高い割合で実行される(発生し易い)ようになっているが、ノーマルリーチ後には当該アイコン変化演出が実行されないようにしてもよい。
図28~図30に示すテーブルを用いた演出に係る第5の特徴としては、保留アイコンが変化することを示唆する示唆演出(保留アイコンを変化させる契機としてのキャラクタ)の種類が、保留アイコンの変化内容に応じて異なる(白→青の場合にはキャラクタA、青→赤の場合にはキャラクタB)点が挙げられる。このようにしたことで、どの示唆演出が実行されるのかに対して遊技者の興味を惹きつけることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図28~図30に示すテーブルを用いた演出に係る第6の特徴としては、当該アイコンが変化することを示唆する示唆演出(当該アイコンを変化させる契機としてのキャラクタ)の種類が、当該アイコンの変化内容に応じて異なる(白→青の場合にはキャラクタA、青→赤の場合にはキャラクタB、白→赤の場合にはキャラクタC、青→虹の場合にはキャラクタD)点が挙げられる。このようにしたことで、どの示唆演出が実行されるのかに対して遊技者の興味を惹きつけることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図28~図30に示すテーブルを用いた演出に係る第7の特徴としては、当該アイコンが赤アイコンに変化した場合には、ノーマルリーチ演出よりも大当たり期待度が高いSPリーチ演出が実行されることを示唆する示唆演出(SP示唆)を実行可能であるが、当該アイコンが赤アイコンである場合には、示唆演出(SP示唆)が実行されたか否かに拘らずSPリーチ演出を実行可能である点が挙げられる。このようにしたことで、SPリーチ演出が実行されることに対する遊技者の歓喜を煽ることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(演出制御部の大当たり予告演出決定処理)
図31を用いて、演出制御部130mの大当たり予告演出決定処理を説明する。図31は、演出制御部130mにおける大当たり予告演出決定処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップE328-1において、今回の変動演出で実行される変動演出パターンを参照し、ステップE328-2において、リーチ前演出期間(通常変動中)に実行されるセリフ予告演出の予告パターンを決定するためのセリフ予告演出決定テーブル(図32参照)を用いてセリフ予告パターンを決定する。具体的には、図32に示すセリフ予告パターン決定テーブルを参照し、大当たり判定結果、今回の変動演出パターン、各セリフ予告パターンの選択率(%)に基づいて、セリフ予告パターンを決定する。
「セリフ予告演出」とは、リーチ前演出期間(通常変動)中に発生する有効期間(例えば3秒)において演出ボタン17が操作されたことに応じて、メイン表示装置70に大当たり期待度を示唆するセリフ画像が表示されると共に、音声出力装置9からセリフ画像に応じた音声が出力される大当たり予告演出の一種である。なお、セリフ予告演出については、有効期間中に演出ボタン17の操作を促す促進演出を実行されるボタン操作演出となっており、演出ボタン17の操作がなくても有効期間が経過することで実行されるようになっている。
サブCPU130aは、ステップE328-3において、セリフ予告パターンに応じたセリフ予告演出の実行情報をサブRAM130cの所定領域にセットする。このセリフ予告演出の実行情報は、ステップE500の大当たり予告演出実行処理で参照され、所定のタイミングでセリフ予告演出が実行されることになる。なお、セリフ予告パターン決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE328-4において、リーチ前演出期間(通常変動中)に実行される役物予告演出の予告パターンを決定するための役物予告パターン決定テーブル(図33(a)参照)を用いて役物予告パターンを決定する。具体的には、図33(a)に示す役物予告パターン決定テーブルを参照し、大当たり判定結果、今回の変動演出パターン、各役物予告パターンの選択率(%)に基づいて、役物予告パターンを決定する。
「役物予告演出」とは、リーチ前演出期間(通常変動)中の所定のタイミングにおいて、第1可動部材73aが所定の動作(後述する小下降又は大下降)を行うことで大当たり期待度を示唆する大当たり予告演出の1種である。
サブCPU130aは、ステップE328-5において、役物予告パターンに応じた役物予告演出の実行情報をサブRAM130cの所定領域にセットする。この役物予告演出の実行情報は、ステップE500の大当たり予告演出実行処理で参照され、所定のタイミングで役物予告演出が実行されることになる。なお、役物予告パターン決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE328-6において、今回の変動演出パターンがブラックアウト演出を実行可能な変動演出パターンであるか否かを判定する。具体的には、ノーマルリーチ以上のリーチ演出が実行される変動演出パターンであるか否かを判定する。ブラックアウト演出を実行可能な変動演出パターンである場合には、ステップE328-7に処理を移し、ブラックアウト演出を実行可能な変動演出パターンでない場合には、ブラックアウト演出を実行しないものとしてステップE328-9に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE328-7において、リーチ演出期間(ノーマルリーチ)中に実行されるブラックアウト演出の演出パターンを決定するためのブラックアウト演出パターン決定テーブル(図33(b)参照)を用いてブラックアウト演出パターンを決定する。具体的には、図33(b)に示すブラックアウト演出パターン決定テーブルを参照し、大当たり判定結果、今回の変動演出パターン、各ブラックアウト演出パターンの選択率(%)に基づいて、ブラックアウト演出パターンを決定する。
「ブラックアウト演出」とは、リーチ演出期間(ノーマルリーチ)中にメイン表示装置70が暗転すると共に、暗転期間中に発生する有効期間(例えば2秒)において演出ボタン17が操作されたことに応じて、SPリーチ演出に発展するか否かを示唆する発展演出が実行される大当たり予告演出の一種である。なお、ブラックアウト演出については、有効期間中に演出ボタン17の操作を促す促進演出を実行されるボタン操作演出となっており、演出ボタン17の操作がなくても有効期間が経過することで実行されるようになっている。
サブCPU130aは、ステップE328-8において、ブラックアウト演出パターンに応じたブラックアウト演出の実行情報をサブRAM130cの所定領域にセットする。このブラックアウト演出の実行情報は、ステップE500の大当たり予告演出実行処理で参照され、所定のタイミングでブラックアウト演出が実行されることになる。なお、ブラックアウト演出パターン決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE328-9において、今回の変動演出パターンがカットイン演出を実行可能な変動演出パターンであるか否かを判定する。具体的には、SPリーチ演出が実行される変動演出パターンであるか否かを判定する。カットイン演出を実行可能な変動演出パターンである場合には、ステップE328-10に処理を移し、カットイン演出を実行可能な変動演出パターンでない場合には、カットイン演出を実行しないものとしてステップE328-12に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE328-10において、SPリーチ演出中に実行されるカットイン演出の演出パターンを決定するためのカットイン演出パターン決定テーブル(図33(c)参照)を用いてカットイン演出パターンを決定する。具体的には、図33(c)に示すカットイン演出パターン決定テーブルを参照し、大当たり判定結果、今回の変動演出パターン、各カットイン演出パターンの選択率(%)に基づいて、カットイン演出パターンを決定する。
「カットイン演出」とは、SPリーチ演出中に発生する有効期間(例えば1秒)において演出ボタン17が操作されたことに応じて、SPSPリーチ演出に発展するか否かを示唆する発展示唆演出が実行される大当たり予告演出の一種である。なお、カットイン演出については、有効期間中に演出ボタン17の操作を促す促進演出を実行されるボタン操作演出となっており、演出ボタン17の操作がなくても有効期間が経過することで実行されるようになっている。
サブCPU130aは、ステップE328-11において、カットイン演出パターンに応じたカットイン演出の実行情報をサブRAM130cの所定領域にセットする。このカットイン演出の実行情報は、ステップE500の大当たり予告演出実行処理で参照されてカットイン演出が実行されることになる。なお、カットイン演出パターン決定テーブルの詳細は後述する。
なお、「セリフ予告演出」、「ブラックアウト演出」、「カットイン演出」について、演出ボタン17の操作がなくても有効期間が経過することで実行されるとしたが、特段、実行されないようにしても問題ない。
サブCPU130aは、ステップE328-12において、今回の変動演出パターンが決め演出を実行可能な変動演出パターンであるか否かを判定する。具体的には、SPSPリーチ演出が実行される変動演出パターンであるか否かを判定する。決め演出を実行可能な変動演出パターンである場合には、ステップE328-13に処理を移し、決め演出を実行可能な変動演出パターンでない場合には、決め演出を実行しないものとしてステップE328-15に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE328-13において、SPSPリーチ演出中に実行される決め演出の演出パターンを決定するための決め演出パターン決定テーブル(図33(d)参照)を用いて決め演出パターンを決定する。具体的には、図33(d)に示す決め演出パターン決定テーブルを参照し、大当たり判定結果、今回の変動演出パターン、各決め演出パターンの選択率(%)に基づいて、決め演出パターンを決定する。
「決め演出」とは、SPSPリーチ演出中に発生する有効期間(例えば4秒)において演出ボタン17が操作されたことに応じて、大当たり遊技が実行されるか否かを示唆(報知)する結果示唆演出が実行される大当たり予告演出の一種である。なお、決め演出については、有効期間中に演出ボタン17の操作を促す促進演出を実行されるボタン操作演出となっており、演出ボタン17の操作がなくても有効期間が経過することで実行されるようになっている。また、決め演出をSPSPリーチ演出中にだけ行うのではなく、ノーマルリーチ演出中やSPリーチ演出等に行うようにしてもよく、その場合には、ノーマルリーチ演出<SPリーチ演出<SPSPリーチ演出の順で決め演出の実行割合が高くなるようにするとよい。
また、決め演出には、第1可動部材73a及び第2可動部材73bが演出位置まで下降(後述する大下降)すると共に、第2可動部材73bが左右方向に移動し、枠用照明装置10や盤用照明装置74や演出ボタン発光LED等が虹色に発光してメイン表示装置70に決め成功画像(虹色を含む画像)が表示されることで大当たり遊技が実行されることを示唆する決め成功演出と、第1可動部材73a及び第2可動部材73bが演出位置まで下降せずに、メイン表示装置70に決め失敗画像(虹色を含まない画像)が表示されることで大当たり遊技が実行されないことを示唆する決め失敗演出とがある。
サブCPU130aは、ステップE328-14において、決め演出パターンに応じた決め演出の実行情報をサブRAM130cの所定領域にセットする。この決め演出の実行情報は、ステップE500の大当たり予告演出実行処理で参照されて決め演出が実行されることになる。なお、決め演出パターン決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE328-15において、今回の変動演出パターンが確定演出を実行可能な変動演出パターンであるか否かを判定する。確定演出を実行可能な変動演出パターンである場合には、ステップE328-16に処理を移し、確定演出を実行可能な変動演出パターンでない場合には、確定演出を実行しないものとして今回の大当たり予告演出決定処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE328-16において、変動演出中の所定のタイミングで実行される確定演出の演出パターンを決定するための確定演出パターン決定テーブル(図34参照)を用いて確定演出パターンを決定する。具体的には、図34示す確定パターン決定テーブルを参照し、大当たり判定結果、今回の変動演出パターン、各確定演出パターンの選択率(%)に基づいて、確定演出パターンを決定する。
「確定演出」とは、大当りとなる変動演出の実行中において大当たりとなることを確定的に報知する確定音(キュインキュイン)が出力されると共に、発射ハンドル15が虹色に発光する大当たり予告演出の一種である。
サブCPU130aは、ステップE328-17において、確定演出パターンに応じた確定演出の実行情報をサブRAM130cの所定領域にセットする。この確定演出の実行情報は、ステップE500の大当たり予告演出実行処理で参照され、様々なタイミングで確定演出が実行されることになる。なお、確定演出パターン決定テーブルの詳細は後述する。
(セリフ予告パターン決定テーブル)
図32は、上述したステップE328の大当たり予告演出決定処理においてセリフ予告パターンを決定するためのセリフ予告パターン決定テーブルである。
セリフ予告パターン決定テーブルには、大当たり判定結果、変動演出パターン、各セリフ予告パターンの選択率(%)、各セリフ予告パターンの演出内容(有効期間、セリフ予告演出内容)が対応付けられている。なお、セリフ予告パターン01については、セリフ予告演出が実行されないセリフ予告パターンとなっている。
ボタン画像の欄の「非突出(白)」とは、有効期間において白発光する非突出状態(通常態様)の演出ボタン17を模した操作促進画像が表示されることを示している。
ボタン状態の欄の「非突出(白)」とは、有効期間において演出ボタン17が非突出状態(通常態様)のまま白発光する操作促進発光が行われることを示している。
セリフ内容の欄の「通常セリフ(黒)」とは、大当たり遊技が実行される可能性があるか否かが不明な複数の通常セリフのうちの1つが黒文字で表示されることを示している。
「チャンス(黒)」とは、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する複数のチャンスセリフのうちの1つが黒文字で表示されることを示している。
「リーチ(黒)」とは、リーチ演出が実行されることが確定する1つのリーチセリフが黒文字で表示されることを示している。
「リーチ(赤)」とは、リーチ演出が実行されることが確定する1つのリーチセリフが赤文字で表示されることを示している。
「熱い(赤)」とは、大当たり遊技が実行される可能性が高いことを示唆する1つの熱いセリフが赤文字で表示されることを示している。
「激熱(金)」とは、大当たり遊技が実行される可能性が濃厚であることを示唆する1つの激熱セリフが金文字で表示されることを示している。
「確定(虹)」とは、大当たり遊技が実行されることが確定する1つの確定セリフが金文字で表示されることを示している。
各セリフの大当たり期待度は、通常セリフ<チャンスセリフ<リーチセリフ(黒文字)<リーチセリフ(赤文字)<熱いセリフ(赤文字)<激熱セリフ(金文字)<確定セリフ(虹文字)の順で大きくなるように設定されている。
ボタン振動の欄の「なし」とは、演出ボタン17の操作又は有効期間の経過によってセリフが表示されるときに演出ボタン17が振動しないことを示している。
「弱振動(1秒)」とは、演出ボタン17の操作又は有効期間の経過によってセリフが表示されるときに演出ボタン17が1秒間だけ強度:弱で振動することを示している。
「中振動(1秒)」とは、演出ボタン17の操作又は有効期間の経過によってセリフが表示されるときに演出ボタン17が1秒間だけ強度:中で振動することを示している。
「強振動(1秒)」とは、演出ボタン17の操作又は有効期間の経過によってセリフが表示されるときに演出ボタン17が1秒間だけ強度:強で振動することを示している。
各振動の大当たり期待度は、弱振動<中振動<強振動の順で大きくなるように設定されている。
(役物予告パターン決定テーブル)
図33(a)は、上述したステップE328の大当たり予告演出決定処理において役物予告パターンを決定するための役物予告パターン決定テーブルである。
役物予告パターン決定テーブルには、大当たり判定結果、変動演出パターン、各役物予告パターンの選択率(%)、各役物予告パターンの役物予告演出内容(実行タイミング、動作態様、ボタン振動)が対応付けられている。なお、役物予告パターン01については、役物予告演出が実行されない役物予告パターンとなっている。
動作態様の欄の「小下降」とは、可動演出装置73が待機位置から待機位置よりも僅かに下方の途中位置に移動(下降)してから待機位置に復帰することを示している。
「大下降」とは、可動演出装置73が待機位置から途中位置よりも下方の演出位置まで移動(下降)し、その後に待機位置に復帰することを示している。
各動作態様の大当たり期待度は、小下降<大下降の順で大きくなるように設定されている。なお、役物予告演出の実行タイミングが変動開始時のみとなっているが、その他のタイミングでも役物予告演出が実行されるようにしてもよい。
ボタン振動の欄の「なし」とは、演出ボタン17の操作又は有効期間の経過によって演出画像が表示されるときに演出ボタン17が振動しないことを示している。
ボタン振動の欄の「あり(1秒間)」とは、変動開始時に、可動演出装置73の動作とともに演出ボタン17が1秒間振動することを示している。
(ブラックアウト演出パターン決定テーブル)
図33(b)は、上述したステップE322の大当たり予告演出決定処理においてブラックアウト演出パターンを決定するためのブラックアウト演出パターン決定テーブルである。
ブラックアウト演出パターン決定テーブルには、大当たり判定結果、変動演出パターン、各ブラックアウト演出パターンの選択率(%)、各ブラックアウト演出パターンの演出内容(有効期間、ブラックアウト演出内容)が対応付けられている。なお、ブラックアウト演出パターン01については、ブラックアウト演出が実行されないブラックアウト演出パターンとなっている。
ボタン画像の欄の「非突出(白)」とは、有効期間において白発光する非突出状態(通常態様)の演出ボタン17を模した操作促進画像が表示されることを示している。
ボタン状態の欄の「非突出(白)」とは、有効期間において演出ボタン17が非突出状態(通常態様)のまま白発光する操作促進発光が行われることを示している。
演出画像の欄の「発展失敗」とは、SPリーチ演出への発展が失敗してノーマルリーチで終了することを示唆する発展失敗演出が実行されることを示している。
「弱発展演出」とは、SPリーチ演出への発展が成功してSPリーチ演出が実行されることを示唆する弱発展演出が実行されることを示している。
「強発展演出」とは、SPリーチ演出への発展が成功してSPリーチ演出が実行されることを示唆する弱発展演出が実行されることを示している。
ボタン振動の欄の「なし」とは、演出ボタン17の操作又は有効期間の経過によって演出画像が表示されるときに演出ボタン17が振動しないことを示している。
ボタン振動の欄の「あり(3秒間)」とは、演出ボタン17の操作又は有効期間の経過によって演出画像が表示されるときに演出ボタン17が3秒間振動することを示している。
各演出画像の大当たり期待度は、発展失敗<弱発展演出<強発展演出の順で大きくなるように設定されている。
(カットイン演出パターン決定テーブル)
図33(c)は、上述したステップE328の大当たり予告演出決定処理においてカットイン演出パターンを決定するためのカットイン演出パターン決定テーブルである。
カットイン演出パターン決定テーブルには、大当たり判定結果、変動演出パターン、各カットイン演出パターンの選択率(%)、各カットイン演出パターンの演出内容(有効期間、カットイン演出内容)が対応付けられている。
ボタン画像の欄の「なし」とは、有効期間において演出ボタン17を模した操作促進画像が表示されないことを示している。
ボタン状態の欄の「非突出(暗)」とは、有効期間において演出ボタン17が非突出状態(通常態様)のまま発光しないことを示している。
演出画像の欄の「弱カットイン」とは、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する弱カットイン画像が表示されることを示している。
「強カットイン」とは、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する強カットイン画像が表示されることを示している。
ボタン振動の欄の「なし」とは、演出ボタン17の操作又は有効期間の経過によって演出画像が表示されるときに演出ボタン17が振動しないことを示している。
各演出画像の大当たり期待度は、弱カットイン<強カットインの順で大きくなるように設定されている。
(決め演出パターン決定テーブル)
図33(d)は、上述したステップE328の大当たり予告演出決定処理において決め演出パターンを決定するための決め演出パターン決定テーブルである。
決め演出パターン決定テーブルには、大当たり判定結果、変動演出パターン、各決め演出パターンの選択率(%)、各決め演出パターンの演出内容(有効期間、決め演出内容)が対応付けられている。なお、決め演出パターン01~02は、決め失敗演出が実行される決め演出パターンとなっており、決め演出パターン11~12は、決め成功演出が実行される決め演出パターンとなっている。
ボタン画像の欄の「非突出(白)」とは、有効期間において白発光する非突出状態(通常態様)の演出ボタン17を模した操作促進画像が表示されることを示している。
「突出(白)」とは、有効期間において白発光する突出状態(特定態様)の演出ボタン17を模した操作促進画像が表示されることを示している。
「突出(虹)」とは、有効期間において虹発光する突出状態(特定態様)の演出ボタン17を模した操作促進画像が表示されることを示している。
ボタン状態の欄の「非突出(白)」とは、有効期間において演出ボタン17が非突出状態(通常態様)のまま白発光する操作促進発光が行われることを示している。
「突出(白)」とは、有効期間において演出ボタン17が突出状態(特定状態)となって白発光する操作促進発光が行われることを示している。
「突出(虹)」とは、有効期間において演出ボタン17が突出状態(特定状態)となって虹発光する操作促進発光が行われることを示している。
各ボタン画像およびボタン状態の大当たり期待度は、非突出(白)<突出(白)<突出(虹)の順で大きくなるように設定されている。
演出画像の欄の「失敗画像」とは、大当たり遊技が実行されない(≒ハズレである)ことを示唆する決め失敗画像が表示されることを示している。
「成功画像」とは、大当たり遊技が実行されることを報知する決め成功画像が表示されることを示している。
ボタン振動の欄の「なし」とは、演出ボタン17の操作又は有効期間の経過によって演出画像が表示されるときに演出ボタン17が振動しないことを示している。
「あり(5秒間)」とは、演出ボタン17の操作又は有効期間の経過によって成功画像が表示されるときに演出ボタン17が5秒間だけ強度:強で振動することを示している。
なお、失敗画像が表示された場合であっても、その後に復活演出が実行されて大当たり遊技が実行されることが報知される場合もあるため、失敗画像の表示=ハズレということにはならないようになっている。
(確定演出パターン決定テーブル)
図34は、上述したステップE328の大当たり予告演出決定処理において確定演出パターンを決定するための確定演出パターン決定テーブルである。
確定演出パターン決定テーブルには、大当たり判定結果、変動演出パターン、各確定演出パターンの選択率(%)、各確定演出パターンにおける確定演出の実行タイミングが対応付けられている。なお、確定演出パターン01については、確定演出が実行されない確定演出パターンとなっている。なお、確定演出の実行タイミングの欄の斜線部分(例えば、(超)短縮変動の行のノーマルリーチ中の開始時、演出中、有効2、発展演出等の欄にあるハッチング部分)については、該当する変動演出パターンにおいて実行されない(存在しない)演出内容となっている。
また、確定演出の実行タイミングの欄の「有効1」とは、通常変動(リーチ前演出)中に実行される可能性があるセリフ予告演出における有効期間を示している。
「有効2」とは、ノーマルリーチ演出中に実行される可能性があるブラックアウト演出における有効期間を示している。
「有効3」とは、SPリーチ演出中に実行される可能性があるカットイン演出における有効期間を示している。
「有効4」とは、SPSPリーチ演出中に実行される決め演出における有効期間を示している。
「○」とは、確定演出が実行されるタイミングであることを示している。
図32~図34に示すテーブルを用いた演出に係る第1の特徴としては、変動演出において、確定演出の実行後(確定音の出力後)に演出ボタン17の操作に基づく決め成功演出が実行される(第1可動部材73a及び第2可動部材73bが動作する)場合と、確定演出が実行されずに演出ボタン17の操作に基づく決め成功演出が実行される(第1可動部材73a及び第2可動部材73bが動作する)場合とがある点が挙げられる。このようにしたことで、遊技者に安心感を与えたり、ドキドキ感を与えたりすることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図32~図34に示すテーブルを用いた演出に係る第2の特徴としては、ノーマルリーチ演出後にSPリーチ演出が実行されるSPリーチ変動演出と、ノーマルリーチ演出後にSPリーチ演出が実行され、その後にSPSPリーチ演出が実行されるSPSPリーチ変動演出とで、確定演出の実行態様(実行割合、実行タイミング)が異なり、変動演出中の複数のタイミングで確定演出を実行可能であるが、演出ボタン17の操作を伴う大当たり予告演出(セリフ予告演出、ブラックアウト演出、カットイン演出、決め演出)の有効期間中には確定演出が実行されない点が挙げられる。このようにしたことで、演出ボタン17を操作しようとしたときに確定演出が実行されてしまって演出ボタン17の操作意欲が低下するといった不都合を防止することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図32~図34に示すテーブルを用いた演出に係る第3の特徴としては、変動演出において、役物予告演出によって第1可動部材73aが動作する場合と、動作しない場合とで演出ボタン17の操作を伴う大当たり予告演出(セリフ予告演出、ブラックアウト演出、カットイン演出、決め演出)の実行態様および確定演出の実行割合が異なり、変動演出中の複数のタイミングで確定演出を実行可能であるが、上記大当たり予告演出(セリフ予告演出、ブラックアウト演出、カットイン演出、決め演出)の有効期間中には確定演出が実行されない点が挙げられる。このようにしたことで、演出ボタン17を操作しようとしたときに確定演出が実行されてしまって演出ボタン17の操作意欲が低下するといった不都合を防止することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、上記した大当たり予告演出(セリフ予告演出、ブラックアウト演出、カットイン演出、決め演出)の中でも、操作促進演出が実行されないカットイン演出の有効期間中には確定演出が実行されるようにしてもよい。
図32~図34に示すテーブルを用いた演出に係る第4の特徴としては、変動演出において、決め演出が実行されるよりも前に確定演出を実行可能であり、大当たり期待度の低いセリフ予告演出が実行される場合よりも、大当たり期待度の高いセリフ予告演出が実行される場合の方が、第1可動部材73aを動作させる役物予告演出が実行され易い点が挙げられる。このようにしたことで、遊技者の期待感を盛り上げやすくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、役物予告演出を変動演出の開始時に実行するだけでなく、リーチ演出の開始時に実行してもよいし、変動演出の開始時とリーチ演出の開始時の間のタイミングで実行してもよい。この場合、どのタイミングで役物予告演出を実行するかを抽選(役物予告パターン)によって決定するようにするとよい。
図32~図34に示すテーブルを用いた演出に係る第5の特徴としては、大当りとなる変動演出において、リーチ演出前に有効期間(セリフ予告の有効期間)が発生する場合よりも、リーチ演出中に有効期間(決め演出の有効期間)が発生する場合の方が、演出ボタン17が突出状態(第2状態)となり易い点が挙げられる。このようにしたことで、リーチ演出前よりもリーチ演出中に遊技者の期待感を高め易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、リーチ演出前に実行されるセリフ予告演出の有効期間において、演出ボタン17が突出状態とならないようになっているが、決め演出の有効期間よりも低い割合で演出ボタン17が突出状態となるようにしてもよい。この場合、大当たりとなる場合にだけ演出ボタン17が所定割合で突出状態となるようにしてもよいし、ハズレとなる場合に大当たりとなる場合よりも低い割合で演出ボタン17が突出状態となるようにしてもよい。
図32~図34に示すテーブルを用いた演出に係る第6の特徴としては、リーチ演出の第1期間(ノーマルリーチ演出中)に実行されるブラックアウト演出よりも、リーチ演出の第1期間よりも後の第2期間(SPSPリーチ演出中)に実行される決め演出の方が、有効期間において演出ボタン17が突出状態となる割合が高い点が挙げられる。このようにしたことで、リーチ演出の第1期間よりも後の第2期間において遊技者の期待感を高め易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、リーチ演出の第1期間に実行されるブラックアウト演出の有効期間において、演出ボタン17が突出状態とならないようになっているが、決め演出の有効期間よりも低い割合で演出ボタン17が突出状態となるようにしてもよい。この場合、大当たりとなる場合にだけ演出ボタン17が突出状態となるようにしてもよいし、ハズレとなる場合に大当たりとなる場合よりも低い割合で演出ボタン17が突出状態となるようにしてもよい。
図32~図34に示すテーブルを用いた演出に係る第7の特徴としては、変動演出中の複数のタイミングで実行可能な大当たり予告演出には、演出ボタン17の操作に応じて実行される特定演出(セリフ予告演出、ブラックアウト演出、カットイン演出、決め演出)を含み、特定演出には、変動演出中の複数のタイミングで実行可能であって演出ボタン17の操作によって実行される第1演出(カットイン演出)と、演出ボタン17の操作がなくても実行される第2演出(セリフ予告演出、ブラックアウト演出、決め演出)とを含み、特定リーチ変動演出(SPリーチ変動演出)の実行中における特定演出の実行タイミング以前の別のタイミング(変動開始時~SPリーチ演出開始時まで)において、第1演出の実行が規制される点が挙げられる。このようにしたことで、特定リーチ演出における演出効果を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、上述の特定演出として、セリフ予告演出や決め演出のように演出ボタン17の操作がなくても実行される操作非要求演出とは別に、カットイン演出のような演出ボタン17の操作がなければ実行されない操作要求演出をさらに設け、ノーマルリーチ演出から発展するSPリーチ演出やSPSPリーチ演出といった発展演出の実行中における特定演出の実行タイミング以前の別のタイミング(例えば、発展演出中であるが決め演出の実行前)において、操作要求演出が実行されることを規制し、大当りとなる変動演出である(大当たりである変動演出パターン指定コマンドを受信した)場合に、発展演出の実行中における特定演出の実行タイミング以前の別のタイミングにおいて、操作要求演出としての特定演出を実行可能としてもよい。また、発展演出の実行中における特定演出の実行タイミング以前の別のタイミングにおいて、操作要求演出が実行されることを所定の抽選によって規制するようにしてもよい。
図32~図34に示すテーブルを用いた演出に係る第8の特徴としては、演出態様(セリフ内容、ボタン振動態様)が異なる複数のセリフ予告演出があり、遊技者に最も有利な第2大当たり遊技(全回転リーチ演出)が実行される場合、特別態様(セリフ予告パターン7の激熱(金))のセリフ予告演出が実行されるときがあり、第2大当たり遊技よりも遊技者に不利な第1大当たり遊技(SPSPリーチ演出)が実行される場合、特別態様のセリフ予告演出が実行されない点が挙げられる。このようにしたことで、第2大当たり遊技が実行される場合の演出効果を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(遊技機演出設定処理)
図35を用いて、演出制御部130mの遊技機演出設定処理を説明する。
まず、サブCPU130aは、ステップE450-1において、演出許可フラグがONであるかを判定する。具体的には、サブRAM130cの所定領域を参照して、演出許可フラグがONになっているかを判定する。演出許可フラグがONである場合は、ステップE450-2に処理を移し、演出許可フラグがONでない場合は、遊技機演出設定処理を実行しないものとして今回の遊技機演出設定処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE450-2において、各種操作入力が行われたかを判定する。具体的には、演出ボタン検出sw17aからの入力、十字キー検出sw19aからの入力が行われているかを確認する。例えば、図39に示すように、十字キー19を操作することで項目を選択することができ、演出ボタン17を操作することで選択した項目を決定(決定して当該選択項目の詳細設定の画面に移行)することができる。
サブCPU130aは、ステップE450-3において、システム設定処理を行う。例えば、図39(a)において「清掃済み表示設定」が選択されると、図39(b)に示す「清掃済み表示設定」画面が表示されて、当該「清掃済み表示設定」画面が表示されているときに「ON」が選択されて決定されると、システム設定処理として、「清掃済み表示設定」をONにする処理を行う。なお、サブCPU130aは、サブRAM130cに設けられたシステム設定管理領域において、「清掃済み表示設定」がONであることを示す値(例えば「1」)をセットする。これにより、図38で後述する統括制御部清掃モード設定処理において所定操作が行われたと判定されると、遊技機1が除菌清掃済みであることを示す除菌清掃済み画像が表示されることになる。
(統括制御部のメイン処理)
図36を用いて、統括制御部141のメイン処理を説明する。図36は、統括制御部141のメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、電源基板160から電源電圧が供給されることで発生するシステムリセットが統括CPU141aに入力されることで行われる。
まず、統括CPU141aは、ステップT1において、全割込を禁止し、ステップT2において、初期設定処理を行う。具体的には、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定、統括RAM141cへのアクセス許可、統括RAM141cの全RWM領域の初期化(0クリア)、タイマ割込を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)の起動等を行い、ステップT3において、全割込を許可する。
統括CPU141aは、ステップT4において、調整モード切替処理を行う。具体的には、遊技店員が操作可能な切替スイッチ22からの入力信号を参照して音声出力装置9から出力される演出音の音量(値)や表示装置(メイン表示装置70、サブ表示装置71L、71R)のバックライトの光量(値)の調整、及び、音量や光量の調整に係る調整モード(音量調整の可否、光量調整の可否、音量値の初期値(0~5の何れか)や光量値の初期値(0~5の何れか)、音量値の調整範囲(0~5又は1~5)や光量値の調整範囲(0~5又は1~5))を切り替えるための処理を行う。
なお、切替スイッチ22による音量値や光量値の設定(調整)については、遊技機1が電源ONの状態(統括制御部141の起動後)であれば常時行うことが可能となっている。
統括CPU141aは、ステップT5において、音量調整処理を行う。具体的には、遊技者が操作可能な十字キー19の操作を検出する十字キー検出スイッチ19aからの検出信号(左ボタン検出信号、右ボタン検出信号)に基づいて、音声出力装置9から出力される演出音の音量(値)を調整するための処理を行う。
統括CPU141aは、ステップT6において、光量調整処理を行う。具体的には、遊技者が操作可能な十字キー19の操作を検出する十字キー検出スイッチ19aからの検出信号(下ボタン検出信号、上ボタン検出信号)に基づいて、表示装置(メイン表示装置70、サブ表示装置71L、71R)のバックライトの光量(値)を調整するための処理を行う。
なお、十字キー19による音量値や光量値の設定(調整)については、変動演出の開始時、変動演出の終了(演出図柄70aの停止)時においては制約が生じる(規制・制限される)ようになっている。また、遊技機1の電源がONしてから遊技の進行制御が開始されるまでの間(具体的には、設定変更モード中、RWMクリア準備モード中、設定確認モード中、盤面ユニット500の各種駆動源の初期動作中等の主制御基板110でタイマ割込が開始されるまでの間)、皿満杯エラーや払出異常よりも優先して報知を行うべき重要な(セキュリティレベルの高い)異常(電源投入、電源復旧、不正入賞、異常入賞、磁気エラー、電波エラー、扉開放エラー)の報知(報知音の出力)中においても制約が生じる(規制・制限される)ようになっている。
また、異常の報知音の出力中にあっては、現在の音量値が最大の音量値よりも低い音量値となっている場合であっても、音声出力装置9から出力されている各種演出音(BGM等)の音量をそれまでの音量よりも低下させ、異常の報知音の出力が終了する場合に、各種演出音の音量を低下前の音量に復帰させるようになっている
統括CPU141aは、ステップT7において、エコモード制御処理を行う。具体的には、表示装置(メイン表示装置70、サブ表示装置71L、71R)のバックライトの光量を低下させて電力消費を抑えるエコモードの開始や終了を制御するための処理を行う。
統括CPU141aは、ステップT8において、清掃モード表示処理を行う。具体的には、所定操作が行われているかを判定し、所定操作が行われていると判定した場合、除菌清掃済み画像を表示するための処理を行う。なお、清掃モード表示処理の詳細(所定操作)は後述する。
統括CPU141aは、ステップT9において、演出制御部130mから送信される演出指示コマンド又は報知指示コマンドを受信したか否かを判定する。演出指示コマンド又は報知指示コマンドを受信していない場合には、ステップT12に処理を移し、演出指示コマンド又は報知指示コマンドを受信している場合には、ステップT10に処理を移す。
統括CPU141aは、ステップT10において、アニメパターン設定処理を行う。具体的には、受信した演出指示コマンド又は報知指示コマンドに対応する種類のアニメグループからアニメパターンを決定して統括RAM141cの所定の領域に設定(セット)する処理を行う。
統括CPU141aは、ステップT11において、サウンドパターン設定処理を行う。具体的には、受信した演出指示コマンド又は報知指示コマンドに対応する種類のサウンドグループからサウンドパターンを決定して統括RAM141cの所定の領域に設定(セット)する処理を行う。
統括CPU141aは、ステップT12において、統括RAM141cに表示装置(メイン表示装置70、サブ表示装置71L、71R)の表示画像を更新するフレーム更新タイミングであることを示すフレーム切替フラグがセットされているか否かを判定する。フレーム切替フラグがある場合には、ステップT13に処理を移し、フレーム切替フラグがない場合には、ステップT4に処理を移す。
なお、フレーム切替フラグは、画像制御部145(VDP)から1/30秒(1フレーム分の演出画像の描画・表示が完了する予定の時間)毎に送信されるVブランク信号を統括制御部141が受信する毎に実行されるVブランク割込処理でセットされるようになっている。そのため、以下に説明するステップT13~T16の処理は、Vブランク割込処理が実行される(フレーム更新タイミング)毎に実行されることになる。
統括CPU141aは、ステップT13において、統括RAM141cにセットされているフレーム切替フラグをクリアし、ステップT14において、シーン更新処理を行う。具体的には、上述したVブランク割込処理で更新されるシーン切替カウンタ、ウェイトフレームカウンタ及びフレームカウンタを参照し、上記ステップT10で決定されたアニメパターンに基づいてアニメシーンのアドレスを更新すると共に、上記ステップT11で決定されたサウンドパターンに基づいてサウンドシーンのアドレスを更新する処理を行う。
統括CPU141aは、ステップT15において、描画制御処理を行う。具体的には、アニメシーンが属するアニメグループの優先順位(描画順序)に従って、更新したアドレスにあるアニメシーンの1フレームの表示情報(スプライトの識別番号、表示位置等)から描画制御コマンド群からなるディスプレイリストを生成し、このディスプレイリストを画像制御部145(VDP)に出力すると共に、ディスプレイリストに基づく表示画像の描画を指示する処理を行う。
これにより、画像制御部145(VDP)では、ディスプレイリストに基づく表示画像を描画用フレームバッファに描画すると共に、表示用フレームバッファに描画されている画像(演出画像、異常報知画像)を表示装置(メイン表示装置70、サブ表示装置71L、71R)に表示する処理が行われることになる。つまり、フレーム更新タイミングがメイン表示装置70やサブ表示装置71L、71Rで行われる種々の演出(保留表示、変動演出、大当たり予告演出、先読み演出等の画像表示や音出力)の開始タイミングや終了タイミングになるようになっている。なお、演出制御部130mやランプ制御部150に直接制御される演出(サブ第1保留表示器83やサブ第2保留表示器84による保留表示、可動演出装置73の演出動作)については、フレーム更新タイミングと一致する場合もあれば、フレーム更新タイミングと一致しない場合もある。
統括CPU141aは、ステップT16において、音声制御処理を行う。具体的には、更新したアドレスにあるサウンド情報から音声制御コマンドを生成し、この音声制御コマンドを音声制御部148(音声LSI)に出力する処理を行う。
これにより、音声制御部148(音声LSI)では、音声制御コマンドに基づく各種の演出音や報知音を音声出力装置9から出力する処理が行われることになる。本処理を終了すると、ステップT4に処理を移す。
このように、変動演出の開始時、変動演出の終了(演出図柄70aの停止)時においては、遊技店員が操作可能な切替スイッチ22による音量調整や光量調整は可能だが、遊技者が操作可能な十字キー19による音量調整や光量調整は制約が生じる(規制・制限される)ようになっている。そのため、変動演出の開始や変動演出の終了といった重要なポイントを遊技者が見逃しにくくなり、遊技の興趣が低下することを防止することが可能となる。
また、皿満杯エラーや払出異常よりも優先して報知を行うべき重要な(セキュリティレベルの高い)異常(電源投入、電源復旧、復帰不可能エラー、不正入賞、異常入賞、磁気エラー、電波エラー、扉開放エラー)の報知(報知音の出力)中においては、遊技店員が操作可能な切替スイッチ22による音量調整や光量調整は可能だが、遊技者が操作可能な十字キー19による音量調整や光量調整は制約が生じる(規制・制限される)ようになっている。そのため、音量調整や光量調整を行おうとしている遊技者が異常の発生に気付かないといった不都合を回避しつつ、遊技店側の音量調整や光量調整に関する利便性を向上させることが可能となる。
また、異常の報知音の出力中にあっては、現在の音量値が最大の音量値よりも低い音量値となっている場合であっても、音声出力装置9から出力されている各種演出音(BGM等)の音量をそれまでの音量よりも低下させ、異常の報知音の出力が終了する場合に、各種演出音の音量を低下前の音量に復帰させるようになっている。そのため、各種演出音によって異常の報知音に気付かないといった不都合を回避することができ、遊技機のセキュリティを担保することが可能となる。
なお、異常の報知(報知音の出力)中においては、遊技者が操作可能な十字キー19による音量値や光量値の設定(調整)を不能としてもよいし、音量値や光量値の調整範囲を例えば0~2の間に制限するようにしてもよい。
(統括制御部のコマンド受信割込処理)
図37(a)を用いて統括制御部141のコマンド受信割込処理を説明する。図37(a)は、統括制御部141のコマンド受信割込処理を示すフローチャートであり、本処理は、演出制御部130mから送信された演出指示コマンドを受信することで実行される。
統括CPU141aは、ステップT30において、演出制御部130mから送信された演出指示コマンドを受信するコマンド受信処理を行う。具体的には、演出制御部130mから送信された演出指示コマンドを統括RAM144の受信バッファに格納する処理を行い、今回のコマンド受信割込処理を終了する。
(統括制御部のVブランク割込処理)
図37(b)を用いて、統括制御部141のVブランク割込処理を説明する。図37(b)は、統括制御部141のVブランク割込処理を示すフローチャートであり、Vブランク割込処理は、画像制御部145(VDP)から1フレーム分の演出画像の表示が終了する(1/30秒=約33ms)毎に送信されるVブランク信号を受信する(1/30秒=約33ms)毎に実行される。
統括CPU141aは、ステップT50において、各種カウンタ(シーン切替カウンタ、ウェイトフレームカウンタ、フレームカウンタ等)を所定数更新(例えば「1」加算)するカウンタ更新処理を行い、ステップT51において、画像制御部145(VDP)に対してVRAM147の第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを切り替える指示を行うフレームバッファ切替指令処理を行う。
これにより、1/30秒(約33ms)毎のVブランク割込処理が実行される毎に第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とが「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わることになる。
統括CPU141aは、ステップT52において、描画(表示)フレームが切り替わったことを示すフレーム切替フラグをセットし、今回のVブランク割込処理を終了する。このフレーム切替フラグは、上記ステップT12において参照されるため、上記ステップT13~T16の処理は、Vブランク割込処理が実行される(フレーム更新タイミング)毎に実行されることになる。
(統括制御部清掃モード表示処理)
次に、図38を用いて統括制御部141の統括制御部清掃モード表示処理を説明する。
まず、統括CPU141aは、ステップT8-1において、サブRAM130cに設けられたシステム設定管理領域において、「清掃済み表示設定」がONであることを示す値(例えば「1」)がセットされているかを判定する。「清掃済み表示設定」がONであることを示す値(例えば「1」)がセットされている場合は、ステップT8-2に処理を移し、「清掃済み表示設定」がONであることを示す値(例えば「1」)がセットされていない場合は、今回の統括制御部清掃モード表示処理を終了する。
統括CPU141aは、ステップT8-2において、サブ表示装置傾倒検出sw71aがONであるかを判定する。サブ表示装置傾倒検出sw71aがONである場合は、ステップT8-3に処理を移し、サブ表示装置傾倒検出sw71aがONでない場合は、今回の統括制御部清掃モード表示処理を終了する。
統括CPU141aは、ステップT8-3において、演出ボタン検出sw17aがONであるかを判定する。演出ボタン検出sw17aがONである場合は、ステップTT8-4に処理を移し、演出ボタン検出sw17aがONでない場合は、今回の統括制御部清掃モード表示処理を終了する。
統括CPU141aは、ステップT8-4において、サブ表示装置傾倒検出sw71aがOFFであるかを判定する。サブ表示装置傾倒検出sw71aがOFFである場合は、ステップT8-5に処理を移し、サブ表示装置傾倒検出sw71aがOFFでない場合は、今回の統括制御部清掃モード表示処理を終了する。
統括CPU141aは、ステップT8-5において、除菌清掃済み画像(図41参照)のアニメパターンをセットする。これにより、図41等で後述する除菌清掃済み画像が表示されることになる。つまり、「清掃済み表示設定」がONである場合に、サブ表示装置71Lを所定角度以上傾倒させて、演出ボタン17が押下され、その状態でサブ表示装置71Lが元の位置(原点位置)に戻されると、除菌清掃済み画像が表示されることになる。よって、遊技店員は、遊技者が遊技を終えた後に、遊技機1の除菌&清掃を行い、その後、図38で示す操作(所定操作)を行えば、当該遊技機1が除菌&清掃済みであることを(次に遊技を行おうとしている遊技者に対して)報知することができる。
また、サブ表示装置71Lを所定角度以上傾倒させて、演出ボタン17が押下され、その状態でサブ表示装置71Lが元の位置(原点位置)に戻される、といったように操作を複雑化することで、遊技者が遊技を行っているときの偶発的な操作により除菌清掃済み画像が表示されてしまうことを防止できる。
なお、図38の操作は一例にすぎず、複雑な操作を要するものであれば適宜変更可能である。例えば、十字キー19を用いて所定のコマンド(下2回→上2回→左1回→右1回)が入力されることを条件としてもよい。
また、演出ボタン17を所定時間以上(例えば、5秒以上)押下し続けることを条件としてもよい。
また、十字キーのいずれかを押下しながら、演出ボタン17を押下することを条件としてもよい。
また、演出ボタン17の他に、演出レバーを備える遊技機において、演出レバーを押し込む→演出ボタン17を押下する→演出レバーを戻すことを条件としてもよい。
また、遊技機1の裏面側(遊技店員のみアクセスが可能な箇所)に設けられた操作手段を操作することを条件としてもよい。
なお、図38の操作は、後述する客待ち状態1、2のときにのみ受け付けるようにして、図柄ゲームの実行中や大当たり遊技中は受け付けないようにしてもよいし、あらゆる状態において受け付けるようにしてもよい。
また、図38の操作は、開放検出sw31aがONであっても、OFFであっても受け付けるようにしてもよい。例えば、ガラス枠4が開放していても、閉鎖していても受け付けるようにすることが想定される。
一方、開放検出sw31aがONである場合(例えば、ガラス枠4が開放している場合)は、図38の操作を受け付けないようにしてもよい。
また、図38の操作により除菌清掃済み画像が表示されると、表示されたことを報知する効果音や音声を出力してもよい。例えば、「ピコーン♪」という効果音や、「除菌清掃済み画像が表示されました」という音声を出力することが想定される。
次に、図39~図50を用いて、除菌清掃済み画像の表示態様や表示タイミング等について、より詳細に説明する。
はじめに、昨今の社会情勢において遊技店が抱えている課題について説明する。
昨今の感染症対策について、遊技店においても遊技機1の除菌・清掃を徹底するよう努めている。例えば、遊技者が遊技を終えた(やめた)場合、遊技店員は速やかに遊技機1(特に遊技者が遊技を行ううえで触れる箇所)を、アルコール等を用いて除菌・清掃して、除菌・清掃を終えると、「除菌・清掃済み」といったパネルを遊技機1の上皿に載置して、次に遊技を行う遊技者が安心して遊技を行うことができるようにしている。
しかしながら、上記のやり方であると、以下のような問題点がある。
例えば、律儀な遊技者であると、遊技終了時に上記パネルを自分で遊技機1の上皿に載置してしまう(遊技開始時の状態に戻す)ことがある。この場合、遊技店員も次に遊技を行おうとする遊技者も、除菌・清掃がされていないにも関わらず、除菌・清掃がされているものだと勘違いしてしまうおそれがある。
また、遊技店員が遊技機1を除菌・清掃したが、上記パネルを清掃し忘れる可能性がある。この場合、汚れたパネルを次に遊技を行う遊技者が手にしてしまうおそれがある。
また、パネルまで清掃するのは効率が悪い。
また、上記パネルを、遊技機1の台間部に設けられた遊技機1の説明冊子等と一緒にされてしまい、遊技機1を除菌・清掃した遊技店員がパネルを探す手間が生じたり、パネルそのものが紛失したりするおそれがある。
また、上記パネルを、遊技機1の故障や部品交換中を示すパネルと誤認させてしまい、遊技が敬遠され、遊技機1の稼働が低下するおそれがある。
このように、除菌・清掃が徹底されているとは言い難かったり、効率が悪かったり、遊技者を誤認させてしまったり、といった問題が内在しており、これらを改善することが求められている。
本実施形態に記載の発明は、これらを改善するものである。
図39(a)は、主制御基板110が設定確認モードで、演出制御基板130において「設定確認報知」が行われているときのシステム設定項目選択画面の一例である。
なお、例えば、「設定確認報知」画面が表示されているときに(管理者が)演出ボタン17を押下すると、システム設定項目選択画面に切り替わる。そして、システム設定項目選択画面において「戻る」の項目を決定すれば、「設定確認報知」画面に切り替わる。
システム設定項目選択画面では、様々なシステム設定を選択することができる。
例えば、「エコモード設定」を選択し、その詳細設定においては、「ON」に設定すれば、表示装置(メイン表示装置70、サブ表示装置71L、71R)のバックライトの光量を低下させて電力消費を抑えることができるようになる。
例えば、「設置日設定」を選択し、その詳細設定においては、遊技機1を遊技店に設置した日付を記録することができる。
また、「清掃済み表示設定」を選択することができる。
この「清掃済み表示設定」に三角形のカーソルを併せて決定(演出ボタン17を押下)すると、図39(b)の詳細設定の画面に切り替わる。
「清掃済み表示設定」の詳細設定の画面では、「ON」または「OFF」のいずれに設定することができる。「ON」にすれば、上述の「所定操作」を行えば、除菌清掃済み画像が表示されるようになり、「OFF」にすれば、上述の「所定操作」を行ったとしても、除菌清掃済み画像が表示されないようになる。これにより、社会情勢に併せて、当該画像の表示の有無を選択することもできるので、汎用性の高い遊技機を提供することができる。
なお、「ON」か「OFF」のいずれかを決定すると、図39(a)のシステム設定項目選択画面に切り替わる。
なお、遊技機1が初めて遊技店に納品された段階では、「清掃済み表示設定」は「ON」となっているが、社会情勢に応じて「OFF」で納品されてもよい。
また、「清掃済み表示設定」が「OFF」に設定されている場合に上述の所定操作が行われると、何も表示されないが、「清掃済み表示設定」が「OFF」設定になっていることを示す表示を行ってもよい。
次に、図40のタイミングチャートを用いて客待ち状態中の流れについて説明する。図40は、客待ち状態において、清掃済み表示設定が行われなかった場合のタイミングチャート(TC1)と、清掃済み表示設定が行われた場合のタイミングチャート(TC2)とを示している。なお、「清掃済み表示設定」の詳細設定の画面で「ON」が決定されているとする。
はじめに、清掃済み表示設定が行われなかった場合のタイミングチャート(TC1)について説明する。
タイミングT0は、例えば、変動演出を終了してハズレの停止表示(例えば、「565」の演出図柄の組み合わせ)が行われたタイミングである。なお、このとき、図9(a)の特図判定情報記憶領域の何れにも特図判定情報が記憶されていない状況とする。
このような状況であると、状態は客待ち状態1となる。客待ち状態1とは、メイン表示装置70において、直前に行われていた変動演出の結果(図柄ゲームの結果)が視認可能に表示されている状態である。また、各照明装置(枠用照明装置10、盤用照明装置74)では、客待ち状態1に対応する発光が実行される。また、音声出力装置9では、直前に行われていた変動演出において出力されていたBGMがそのまま継続して出力され、例えば15秒出力するとOFFになる。
また、「清掃済み表示・注意喚起表示」はOFFであり、「注意喚起表示」はOFFである。
「清掃済み表示・注意喚起表示」については、図42で後述する。
「注意喚起表示」については、図41で後述する。
タイミングT1は、タイミングT0から所定時間(例えば30秒)経過したタイミングである。
当該タイミングでは、客待ち状態1から客待ち状態2となり、メイン表示装置70では、直前に行われていた変動演出の結果(図柄ゲームの結果)が視認不可能となってデモムービーが視認可能となる。なお、デモムービーとは、遊技機1のキャラクタ画像が表示されたり、キャラクタ画像によるリーチ演出画像が表示されたりするものである。
また、各照明装置(枠用照明装置10、盤用照明装置74)では、客待ち状態2に対応する発光が実行され、音声出力装置9では、BGMや効果音等は出力されない。
また、「清掃済み表示・注意喚起表示」はOFFであり、「注意喚起表示」はOFFである。
タイミングT2は、客待ち状態2においてデモムービーの表示を終えたタイミングである。デモムービーの表示を終えると、メイン表示装置70には、注意喚起表示が行われる。
ここで、図41を用いて、注意喚起表示について説明する。
図41(a)は、デモムービーが表示されており、図41(b)は、タイミングT2に至り、注意喚起表示が行われていることを示している。注意喚起表示とは、遊技者に過度の遊技の防止を促す表示のことで、「遊技ののめり込みに注意しましょう」といったメッセージ70eが表示されるようになっている。なお、図41(b)において、背景色は白であり、赤線の枠と、赤文字により「遊技ののめり込みに注意しましょう」といったメッセージ70eを表示している。これにより、背景色が抑えられて、メッセージ70eが強調されるので、遊技者の目にとまりやすくすることができる。
再度、図40の説明に戻る。タイミングT2では、状態は客待ち状態2のままであり、各照明装置では客待ち状態2に対応する発光が行われており、BGMはOFFであり、「清掃済み表示・注意喚起表示」はOFFであり、「注意喚起表示」はONである。
なお、タイミングT2~タイミングT3までの注意喚起表示が行われている期間では、各照明装置の発光を消灯態様としてもよいし、例えばタイミングT1~タイミングT2までの期間に比べて目立たない発光態様(例えば「白」を基調とした発光)とすることで、遊技者の目を注意喚起表示に向けさせるのが好ましい。
タイミングT3は、客待ち状態2において注意喚起表示を終えたタイミングである。注意喚起表示を終えると、メイン表示装置70には、メーカー名表示が行われる。
メーカー名表示とは、遊技機1の製造元のメーカー名やメーカーロゴ等の表示である。タイミングT3では、状態は客待ち状態2のままであり、各照明装置では客待ち状態2に対応する発光が行われており、BGMはOFFであり、「清掃済み表示・注意喚起表示」はOFFであり、「注意喚起表示」はOFFとなる。
タイミングT4は、客待ち状態2を終えて、再び客待ち状態1となったタイミングである。メイン表示装置では、直前に行われていた変動演出の結果(図柄ゲームの結果)が視認可能に表示され、各照明装置(枠用照明装置10、盤用照明装置74)では、客待ち状態1に対応する発光が実行され、音声出力装置9では、BGMは出力されず、「清掃済み表示・注意喚起表示」はOFFであり、「注意喚起表示」はOFFである。
タイミングT5は、客待ち状態1の実行中に始動口に遊技球が入賞したタイミングである。始動口に遊技球が入賞すると、状態が変動演出中になり、メイン表示装置70では変動演出が表示される。また、各照明装置では、変動演出に対応する発光が行われ、音声出力装置9からは、変動演出に対応するBGMが出力される。
次に、清掃済み表示設定が行われた場合のタイミングチャート(TC2)について説明する。なお、上述した清掃済み表示設定が行われなかった場合のタイミングチャート(TC1)と相違する部分のみ説明し、共通する部分は説明を省略する。
タイミングT1-1は、客待ち状態2において、遊技店員により遊技機1の除菌・清掃が行われ、上述の所定操作が行われたタイミングである。これにより、「清掃済み表示・注意喚起表示」はONになり、メイン表示装置70では、例えば背面レイヤにおいてデモムービーが、前面レイヤにおいて清掃済み表示+注意喚起表示が表示されて、デモムービーの一部が視認可能となり、清掃済み表示+注意喚起表示の全部が視認可能となる。
なお、タイミングT1-1は、客待ち状態2において所定操作が行われたとしたが、客待ち状態1において所定操作が行われても、「清掃済み表示・注意喚起表示」はONになり、メイン表示装置70では、例えば背面レイヤにおいて直前の変動演出の結果表示が、前面レイヤにおいて「清掃済み表示+注意喚起表示」が表示されて、直前の変動演出の結果表示の一部が視認可能となり、清掃済み表示+注意喚起表示の全部が視認可能となる。
そして、「清掃済み表示+注意喚起表示」は5分経過する毎に、デザイン1とデザイン2とが切り替えられ、所定の終了条件が満たされるまで表示が継続される。なお、図40では、所定の終了条件の一例として、始動口への遊技球の入賞を挙げている(タイミングT5)。
なお、「清掃済み表示+注意喚起表示」が行われたとしても、メイン表示装置70の背面レイヤの表示はTC1と同様に進行するようになっている。また、各照明装置の発光態様も、例えば、デモムービーや、注意喚起表示や、メーカー名表示に対応する発光態様で発光する。つまり、「清掃済み表示+注意喚起表示」に対応する各照明装置の発光態様は有していないといえる。
ここで、図42~図44を用いて、「清掃済み表示+注意喚起表示」について説明する。図38で述べた「除菌清掃済み画像」とは、厳密にいえば、清掃済み表示(除菌清掃済み画像70f)と、注意喚起表示(メッセージ70g)とから構成された画像である。
図42(a)は、「清掃済み表示+注意喚起表示」のデザイン1を示し、図42(b)は、「清掃済み表示+注意喚起表示」のデザイン2を示している。
「清掃済み表示+注意喚起表示」のデザイン1は、上部に注意喚起表示である「遊技ののめり込みに注意しましょう」というメッセージ70gと、下部に除菌清掃済みであることを示す「こちらの遊技台はホール従業員による除菌清掃済み」というメッセージが記載された除菌清掃済み画像70fとからなる。
なお、注意喚起表示は、背景色は白であり、赤線の枠と、赤文字により「遊技ののめり込みに注意しましょう」といった表記がされている。
また、清掃済み表示は、背景色は白であり、青文字により「こちらの遊技台はホール従業員による清掃済み」、黄文字により「除菌」といった表示がされている。
「清掃済み表示+注意喚起表示」のデザイン2は、上部に除菌清掃済みであることを示す「こちらの遊技台はホール従業員による除菌清掃済み」というメッセージが記載された除菌清掃済み画像70fと、下部に注意喚起表示である「遊技ののめり込みに注意しましょう」というメッセージ70gとからなる。
なお、注意喚起表示は、背景色は白であり、赤線の枠と、赤文字により「遊技ののめり込みに注意しましょう」といった表記がされている(デザイン1と同じ)。
また、清掃済み表示は、背景色は黄色であり、緑文字により「こちらの遊技台はホール従業員による清掃済み」、赤文字により「除菌」といった表示がされている。
そして、デザイン1とデザイン2とは5分経過する毎に切り替わって表示されるようになっている。例えば、デザイン1を表示→(5分経過)→デザイン2を表示→(5分経過)→デザイン1を表示・・・となる。なお、所定操作を行うとデザイン1から表示されることになり、デザイン1が「清掃済み表示+注意喚起表示」の先頭部分を構成している。
なお、「エコモード設定」がONである場合は、デザイン1とデザイン2は、エコモードに応じた表示(例えば、光量を低下させた輝度50%表示)が行われる。
このように配色や配置の異なるデザイン1とデザイン2とを切り替えて表示することで、表示の変化を生じさせることができ、遊技者の目にとまり易くなる。
また、1のデザインを延々と表示する場合に比べて、メイン表示装置70の焼き付きを防止することができる。
また、メイン表示装置70に表示する画像において、除菌・清掃済みであることを報知することができるので、上皿に載置するパネルが不要になり、上述した、除菌・清掃が徹底されているとは言い難かったり、効率が悪かったり、遊技者を誤認させてしまったりする、といった問題点の解消に繋がる。
なお、本実施形態では、デザイン1とデザイン2との「表示」に留めているが、併せて「音声」を出力するようにしてもよい。例えば、デザイン1は、男性の音声で、注意喚起表示と清掃済み表示に対応するメッセージ音声が出力されてもよく、デザイン2は、女性の音声で、注意喚起表示と清掃済み表示に対応するメッセージ音声が出力されてもよい。これにより、遊技者の目に留まらず、耳にも訴求することができ、より遊技者に安心感を与えることができる。
なお、デザイン1とデザイン2との「表示」に併せて「音声」を出力するようにしたが、「音声」の出力のみでも問題ない。
なお、デザイン1とデザイン2との表示は、メイン表示装置70で行うようにしたが、これに限らず、サブ表示装置71L、71Rのいずれか、または両方で行われてもよい。
また、デザイン1とデザイン2との表示は静止画としたが、除菌・清掃済みであることを示すメッセージが移動表示するようにしてもよい。
また、デザイン1とデザイン2とで構成しているが、デザイン3まで備えていてもよいし、デザイン1のみを備えていてもよい。
また、上述した所定操作を行うと、可動演出装置73が所定の位置に移動することで遊技機1が清掃済みであることを示唆するようにしてもよい。
また、遠くの遊技者の目にも入り易いように、ガラス枠4から上方に延伸するように、遊技機1が清掃済みであることを報知する専用ランプを設けてもよい。
また、ガラス枠4から上方に延伸する演出用のランプを設けている場合は、当該演出用のランプを兼用して、遊技機1が清掃済みであることを報知するようにしてもよい。この場合、演出用ランプが演出用と清掃済み報知用とで回転可能に構成すればよい。
次に、図43(a)、図43(b)は、客待ち状態1において所定操作が行われた場合のメイン表示装置70の表示態様を示している。図43(a)は、客待ち状態1の表示態様であり、直前の変動演出の結果表示であるハズレの停止表示(例えば、「565」の演出図柄の組み合わせ)が行われている。また、特殊図柄TZも演出図柄と同様に「565」の組み合わせが停止表示している。また、当該アイコン表示領域70Cには当該アイコンは表示されておらず、第1保留アイコン表示領域70Bには保留アイコンは表示されていない。また、第1保留数表示領域SA、第2保留数表示領域SBにはともに「0」が表示されている。
つまり、図43(a)は、遊技者が遊技をやめた直後の状態を表している。
そして、ここで遊技店員によって、遊技機1が除菌・清掃されて、図38で述べた所定操作が行われたとする。そうすると、図43(b)に示すように、「清掃済み表示+注意喚起表示」のデザイン1が表示される。これにより、図43(b)の表示態様を確認した次の遊技者は、当該遊技機1が清掃済みであることを認識することができ、安心して遊技を開始することができる。
なお、遊技店員は、所定操作を行った後に、サブ表示装置71Lと演出ボタン17(所定操作を行った際に触れた箇所)を清掃することが好ましい。
次に、図44(a)~図44(c)は、客待ち状態2において所定操作が行われた場合のメイン表示装置70の表示態様を示している。図44(a)は、客待ち状態2の表示態様であり、デモムービーが表示されている。なお、デモムービー中は、客待ち状態1において表示されていた演出図柄や特殊図柄TZ等は非表示となっている。
つまり、図44(a)は、遊技者が遊技をやめてから暫く時間が経過した状態を表している。
そして、ここで遊技店員によって、遊技機1が除菌・清掃されて、図38で述べた所定操作が行われたとする。そうすると、図44(b)に示すように、「清掃済み表示+注意喚起表示」のデザイン1が表示される。これにより、図44(b)の表示態様を確認した次の遊技者は、当該遊技機1が清掃済みであることを認識することができ、安心して遊技を開始することができる。
なお、「清掃済み表示+注意喚起表示」のデザイン1が表示されてもデモムービーの表示は終了せず、背面レイヤで継続表示しており、一部が視認可能となっている。
そして、図44(c)は、デモムービーを終えて、背面レイヤにおいては注意喚起表示が開始された様子を示している。つまり、「清掃済み表示+注意喚起表示」のデザイン1の背面側には、図41で述べた「遊技ののめり込みに注意しましょう」といったメッセージ70eが表示されている。
このように、「清掃済み表示設定」の詳細設定の画面で「ON」が決定されていて、図38で述べた所定操作が行われると、図44(c)で示すように、デモムービー後に表示される注意喚起表示(メッセージ70e)が視認困難になってしまう。これにより、遊技者に過度の遊技の防止を促すことができなくなるおそれがある。そこで、除菌清掃済み画像70fとともに(1枚絵として)「遊技ののめり込みに注意しましょう」というメッセージ70gを表示することで、除菌清掃済み画像70fが表示されても、遊技者に過度の遊技の防止を促すことができる。
なお、本実施形態では、除菌清掃済み画像70fとともに(1枚絵として)「遊技ののめり込みに注意しましょう」というメッセージ70gを表示する、としたが、除菌清掃済み画像70fのみを表示するようにしてもよい。このように構成する場合は、図44(c)のデモムービー後に表示される注意喚起表示(メッセージ70e)の全体が視認可能となるように、除菌清掃済み画像70fが表示される(表示位置や大きさが調整される)ことが好ましい。
次に、図45を用いて、高確率状態における表示態様の一例を説明する。なお、高確率状態においては、遊技者が入れ替わる可能性は極めて低いが、「清掃済み表示設定」の詳細設定の画面で「ON」が決定されていて、図38で述べた所定操作が行われれば、図43、図44等の通常遊技状態と同様、「清掃済み表示+注意喚起表示」が表示されることになる。
なお、その際には、高確率状態における必要な遊技情報が視認困難とならないように「清掃済み表示+注意喚起表示」が表示される。
例えば、図45(b)に示すように、高確率状態であることを示す「RUSH中画像70h」、高確率状態において遊技可能な残りの図柄ゲーム回数を示す「残り回数(例えば50回)画像70i」、右側遊技領域に向けて遊技球を発射すること(所謂右打ち)を促す「右打ち表示画像70j」、高確率状態において連続して大当たりとなった回数を示す「遊技結果画像70k」には被らないように「清掃済み表示+注意喚起表示」が行われている。
これにより、当該遊技機1で遊技していた遊技者とは異なる遊技者が新たに遊技を開始してしまうことを抑止できる。
なお、図45では、高確率状態を例に挙げて説明をしたが、「低確時短遊技状態(時短遊技状態1)」、「低確時短遊技状態(時短遊技状態2)」においても図45の表示態様と同様としてよい。
次に、図46を用いて、「清掃済み表示+注意喚起表示」が行われているときにエラーが発生した場合の表示態様の一例について説明する。
なお、エラーは、重大なエラーに分類されるもの(例えば、遊技店員の対応を要するもの)と、軽度なエラーに分類されるもの(例えば、遊技店員の対応を要さないもの)とがあり、重大なエラーに分類されるものとは、例えば、「磁気異常」や「電波異常」等が挙げられる。一方、軽度なエラーに分類されるものとは、例えば、「満杯異常」等が挙げられる。
図46(a)は、客待ち状態1において「清掃済み表示+注意喚起表示」が行われている。そして、このとき、「磁気異常用エラー指定コマンド」(のみ)を入力したケースと、「満杯異常用エラー指定コマンド」(のみ)を入力したケースとをそれぞれ説明する。
図46(b)は、「磁気異常用エラー指定コマンド」(のみ)を入力したケースである。なお、当該ケースは、例えば、客待ち状態1において「清掃済み表示+注意喚起表示」が行われているときに、(不正に)磁石等が遊技盤5に近づけられた、等により生じ得る。
メイン表示装置70においては、「!」といった注意喚起マークと、「磁気異常エラー 遊技盤を確認してください」といったメッセージ画像71l(エラーに対応する表示)が、「清掃済み表示+注意喚起表示」の表示レイヤよりも前面のレイヤに表示されている。なお、図中においてハッチングで示しているが、メッセージ画像71lは背面側が視認可能となるよう、所定の透過率で表示されている。これにより、メッセージ画像71lの表示前に比べて「清掃済み表示+注意喚起表示」が見難くなるものの、視認は可能である。
また、サブ表示装置71Rにおいて、「!」といった注意喚起マークと、「磁気異常エラー」といったメッセージ画像71m(エラーに対応する表示)が表示され、音声出力装置9において、警告音と「磁気エラー」といった音声が出力されている。
なお、「磁気異常エラー」を示すメッセージ画像は、メイン表示装置70、サブ表示装置71Rのいずれか一方にのみ表示してもよい。
いずれにせよ、磁気異常が発生しても、「清掃済み表示+注意喚起表示」の表示は「磁気異常エラー」(重大なエラー)を示すメッセージ画像の表示と共存することができる。
図46(c)は、「満杯異常用エラー指定コマンド」(のみ)を入力したケースである。なお、当該ケースは、例えば、大当たり遊技終了後の客待ち状態1において「清掃済み表示+注意喚起表示」が行われているときに、払出異常(払出待機球不足)が解消(払出待機球充足)された、等により生じ得る。なお、大当たり遊技終了後の客待ち状態1であるので、遊技者が大当たり遊技終了後に休憩等により離席した、等が想定される。
メイン表示装置70においては、上述の「磁気異常用エラー指定コマンド」(のみ)を入力したケースのように「!」といった注意喚起マークは表示せずに、「球を抜いてください」といったメッセージ画像71nが、「清掃済み表示+注意喚起表示」の下方で重ならないように表示されている。
また、サブ表示装置71Rにおいて、「球を抜いてください」といったメッセージ画像71oが、「清掃済み表示+注意喚起表示」の表示レイヤよりも前面のレイヤに表示されており、音声出力装置9において、「球を抜いてください」といった音声が出力されている。
なお、「球を抜いてください」を示すメッセージ画像は、メイン表示装置70、サブ表示装置71Rのいずれか一方にのみ表示してもよいし、いずれにも表示せずに音声だけ出力するようにしてもよい。
いずれにせよ、満杯異常が発生しても、「清掃済み表示+注意喚起表示」の表示は「満杯異常エラー」(軽度なエラー)を示すメッセージ画像の表示と共存することができる。
以上の図46で示すように、重大なエラーが生じても、軽度なエラーが生じても、これらのエラーに係る報知画像は、「清掃済み表示+注意喚起表示」とともに表示することができるので、エラー解消後に、再度、所定操作を行う手間を省略することができる。
また、エラーに係る報知画像が「清掃済み表示+注意喚起表示」よりも前面のレイヤに表示されるので、ともに表示するにあたって、エラーに係る報知画像の方が優先度合いが高いこと(エラーの解消が最優先であること)を示唆することができる。
また、重大なエラーである場合は、軽度なエラーである場合に比べて、メイン表示装置70において表示するメッセージ画像の表示態様が異なる。具体的には、重大なエラーである場合は、「!」といった注意喚起マークを表示し、また、メッセージ画像の表示面積も大きくなっている。これにより、遊技店員に対して、エラーの度合い(軽重)を示唆することができる。
また、軽度なエラーである場合は、重大なエラーである場合に比べて、メイン表示装置70において表示するメッセージ画像の表示態様が異なる。具体的には、軽度なエラーである場合は、「!」といった注意喚起マークを表示せず、また、メッセージ画像の表示面積も小さくなっている。これにより、遊技店員に対して、エラーの度合い(軽重)を示唆することができる。
なお、図46では、重大なエラーが生じても、軽度なエラーが生じても、「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示とならないが、重大なエラーが生じた場合のみ非表示にしてもよいし、軽度なエラーが生じた場合のみ非表示にしてもよいし、エラーの軽重を問わずエラーが生じたら非表示にしてもよい。つまり、「清掃済み表示+注意喚起表示」はエラーの発生により終了してもよい。
次に、図47を用いて、「清掃済み表示+注意喚起表示」が行われているときにエラーが発生した場合の表示態様の一例(変形例)について説明する。
なお、当該変形例は、メイン表示装置70のみを備えた遊技機を想定している。
図47(a)は、客待ち状態1において「清掃済み表示+注意喚起表示」が行われている。この表示態様は、図46(a)と同じになる。
そして、このとき、「磁気異常用エラー指定コマンド」(のみ)を入力したケースと、「満杯異常用エラー指定コマンド」(のみ)を入力したケースとをそれぞれ説明する。
図47(b)は、「磁気異常用エラー指定コマンド」(のみ)を入力したケースである。メイン表示装置70においては、「清掃済み表示+注意喚起表示」が非表示となり、メイン表示装置70の表示領域全体を用いて、「!」といった注意喚起マークと、「磁気異常エラー」といったメッセージ画像71p(エラーに対応する表示)が表示され、音声出力装置9において、警告音と「磁気エラー」といった音声が出力されている。
なお、図47(c)は、図46(c)と同じ報知態様となる。
このように、メイン表示装置70のみで表示装置を構成する場合、重大なエラーが発生した場合は、「清掃済み表示+注意喚起表示」を非表示にして、軽度なエラーが発生した場合は、「清掃済み表示+注意喚起表示」を視認可能に継続してもよい。
これにより、「清掃済み表示+注意喚起表示」ばかりが優先されて、重大なエラーが発生していることに気付くのが遅れることを防止できる。
次に、図48を用いて、「低確時短遊技状態(時短遊技状態2)」へ移行するまでの「残りの図柄ゲーム回数の表示」が、「清掃済み表示+注意喚起表示」とともに行われる例について説明する。なお、図48(a)はサブ表示装置(71L、71R)を備えている場合の表示態様で、図48(b)はメイン表示装置70のみを備えている場合(変形例)の表示態様を示している。
図48に示すように、例えば、「低確非時短遊技状態(通常遊技状態)」においては、「低確時短遊技状態(時短遊技状態2)」へ移行するまでの「残りの図柄ゲーム回数の表示」(残回数画像70qの表示)が行われるようになっている。これにより、遊技者が遊技を行ううえでの判断要素を提供することができ、闇雲に遊技を行わせてしまうことを防止できる。
なお、残回数画像70qの表示は、「低確非時短遊技状態(通常遊技状態)」であるときは常に表示するようにしてもよいし、残りの図柄ゲーム回数が所定回数(例えば、残り100回)に到達したら表示するようにしてもよい。
図48(a)では、メイン表示装置70で「清掃済み表示+注意喚起表示」が行われており、サブ表示装置71Lで「残りの図柄ゲーム回数の表示」(残回数画像70qの表示)が行われている。これにより、例えば、「清掃済み表示+注意喚起表示」により「残りの図柄ゲーム回数の表示」(残回数画像70qの表示)が視認困難になることを防止できる。
図48(b)では、メイン表示装置70で「清掃済み表示+注意喚起表示」が行われており、「残りの図柄ゲーム回数の表示」(残回数画像70qの表示)が「清掃済み表示+注意喚起表示」よりも前面のレイヤに表示されている。このように、メイン表示装置70のみで表示装置を構成した場合でも、「残りの図柄ゲーム回数の表示」(残回数画像70qの表示)を前面で表示することで、「残りの図柄ゲーム回数の表示」(残回数画像70qの表示)が視認困難になることを防止できる。
図49は、清掃済み表示設定が行われた場合のタイミングチャート(その他の例1)と、(その他の例2)である。なお、図40のTC2と共通する部分の説明は省略する。
(その他の例1)では、「清掃済み表示+注意喚起表示」が行われているときのタイミングT3-1で、遊技機1の電源がOFFになり(停電が生じた)、タイミングT4-1で遊技機1の電源がONになり復電したケースを示している。
例えば、客待ち状態2におけるタイミングT1-1より「清掃済み表示+注意喚起表示」を開始したとしている。このとき、メイン表示装置70においては、併せてデモムービーが表示されている。また、各照明装置は客待ち状態2に対応する発光を行っている。
なお、タイミングT1-1で「清掃済み表示+注意喚起表示」を開始するにあたり、例えば、統括CPU141aは、統括RAM141cにおいて「清掃済み表示+注意喚起表示」を行っていることを示すフラグをONにする。
そして、タイミングT4-1では、当該フラグを確認して、ONになっていれば、タイミングT4-1で「清掃済み表示+注意喚起表示」の先頭部分(例えば、デザイン1)から表示を行う。一方で、タイミングT3-1でメイン表示装置70に表示していたメーカー名表示は、当該表示を行っていることを示すフラグは有しておらず、タイミングT4-1で復電しても、メーカー名表示は表示されないようになっている。
つまり、「清掃済み表示+注意喚起表示」を行う(復帰させる)際は、停電となったタイミングT3-1の時点の続きから行わず、「清掃済み表示+注意喚起表示」の先頭部分(例えば、デザイン1)から表示を行うようになっている。
例えば、タイミングT4-1でデザイン2を表示していても、タイミングT4-1ではデザイン1を表示することになる。
これにより、復電させるにあたり、一律、先頭部分(例えば、デザイン1)から表示するといった簡易な処理にすることができ、制御負荷の軽減が見込める。
そして、タイミングT4-1で復電すると、メイン表示装置70では、背面側のレイヤに復電時に対応する演出図柄70aの組み合わせ(いわゆる初期出目である「123」)が表示され、前面側のレイヤに「清掃済み表示+注意喚起表示」が表示される。
そして、客待ち状態1が開始され、各照明装置では客待ち状態1に対応する発光が行われる。
なお、「清掃済み表示+注意喚起表示」の表示再生時間もバックアップをとっておき、タイミングT4-1では、タイミングT3-1の時点の続きから行うようにしても問題ない。
また、「清掃済み表示+注意喚起表示」を行っていることを示すフラグは、統括CPU141aの処理において、統括RAM141cでONされるとしたが、サブCPU130aの処理において、サブRAM130cでONされるようにしても問題ない。
また、「清掃済み表示+注意喚起表示」を行っていることを示すフラグ以外のフラグを有していてもよい。例えば、客待ち状態2に対応する、デモムービーや注意喚起表示やメーカー名表示を行っていることを示すフラグを有し、復電時はこれらのフラグの状態に応じた表示を行ってもよい。
(その他の例2)では、「清掃済み表示+注意喚起表示」が行われているときのタイミングT3-1で、遊技者が遊技を開始したケースである。つまり、遊技者により発射ハンドル15が把持され、タッチセンサ15aがONになっている。なお、発射ハンドルが把持されただけで、始動口への遊技球の入賞は生じていない。
この場合、客待ち状態2が継続され、メーカー名表示が継続され、客待ち状態2に対応する発光が継続される。一方、BGMはONになり、例えば、タイミングT0~タイミングT1間に出力されていたBGMの先頭部分から出力開始される。また、「清掃済み表示+注意喚起表示」はOFFになり、非表示になる。
このように、「清掃済み表示+注意喚起表示」が行われているときに、遊技者により発射ハンドル15が把持され、タッチセンサ15aがONになると、「清掃済み表示+注意喚起表示」はOFFになり、非表示となる。
これにより、当該遊技機1は、遊技時間を問わず遊技者により遊技された、つまり、除菌・清掃が必要であることを遊技店員に報知することができ、除菌・清掃の徹底を図ることができる。
なお、BGMは、発射ハンドル15を把持した遊技者がすぐに遊技をやめた場合であっても、所定時間にわたり出力される。これにより、遊技者は遊技していないがBGMは出力されていることになり、当該遊技機1から離れた位置にいる遊技店員に対して、当該遊技機1が除菌・清掃が必要であることを認識させ易くすることができる。
なお、BGMを出力開始するとしたが、遊技者により発射ハンドル15が把持され、タッチセンサ15aがONになると、BGMとともに、またはBGMに代えて、ボイス(例えば、「ようこそ」といったボイス)を出力するようにしてもよい。
また、遊技者により発射ハンドル15が把持され、タッチセンサ15aがONになると、客待ち状態2を終えて客待ち状態1に移行させてもよい。
次に、図50を用いて、「清掃済み表示+注意喚起表示」を行っているときに、各種入力が行われると「清掃済み表示+注意喚起表示」がどのようになるか(非表示になるかor表示を継続するか)について説明する。
始動口検出sw45a、47aのいずれかがONになると(つまり、始動口に遊技球が入賞すると)、「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示となる。
これにより、変動演出が「清掃済み表示+注意喚起表示」により視認困難となることを防止できる。また、始動口へ遊技球を入賞させた遊技者が遊技をやめた場合、「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示のままとなっているので、遊技店員に除菌・清掃を促すことができ、除菌・清掃の徹底を図ることができる。
タッチセンサ15aがONになると(つまり、発射ハンドル15が把持されると)、「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示となる。
これにより、発射ハンドル15を把持した遊技者が遊技をやめた場合、「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示のままとなっているので、遊技店員に除菌・清掃を促すことができ、除菌・清掃の徹底を図ることができる。
なお、始動口に遊技球を入賞させるには、発射ハンドル15を把持する必要があるので、ほとんどの場合、発射ハンドル15の把持で「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示になると考えられる。しかしながら、遊技者の手で把持する以外の手法(但し、導電性のあるもの)でも遊技球は発射可能であるから、始動口に遊技球が入賞したことも非表示とする条件にしておけば、より除菌・清掃の徹底を図ることができるといえる。
演出ボタン検出sw17aがONになると(つまり、演出ボタン17が操作されると)、「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示となる。
これにより、演出ボタン17を操作した遊技者が遊技をやめた場合、「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示のままとなっているので、遊技店員に除菌・清掃を促すことができ、除菌・清掃の徹底を図ることができる。
なお、演出ボタン検出sw17aがONになると(つまり、演出ボタン17が操作されると)、「清掃済み表示+注意喚起表示」を非表示にするとともに、選択中の演出モードが表示されてもよい。例えば、演出ボタン17が操作されると、「清掃済み表示+注意喚起表示」を非表示にし、現在の演出モード画面(例えば、演出モードA)が表示されることが想定される。
一方で、演出ボタン検出sw17aがONになると(つまり、演出ボタン17が操作されると)、「清掃済み表示+注意喚起表示」を非表示にするとともに、選択中の演出モードが切り替えられてもよい。例えば、演出ボタン17が操作されると、「清掃済み表示+注意喚起表示」を非表示にし、現在の演出モードAから切り替えられた演出モード画面(例えば、演出モードB)が表示されることが想定される。
また、演出ボタン検出sw17aがONになると(つまり、演出ボタン17が操作されると)、「清掃済み表示+注意喚起表示」を非表示にするとともに、メニュー画面表示がされてもよい。メニュー画面表示では、複数の選択項目が表示されるようになっている。例えば、複数の選択項目には、演出モードの説明や、大当たり遊技が付与される可能性が高いことを示唆する予告演出についての説明等が行われる。
十字キー検出sw19aがONになると(つまり、十字キー19が操作されると)、「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示となる。
これにより、十字キー19を操作した遊技者が遊技をやめた場合、「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示のままとなっているので、遊技店員に除菌・清掃を促すことができ、除菌・清掃の徹底を図ることができる。
なお、十字キー検出sw19aがONになると(つまり、十字キー19が操作されると)、「清掃済み表示+注意喚起表示」を非表示にするとともに、上述の音量値レベル画像(光量値レベル画像)を新たに表示してもよい。そして、この音量値レベル画像(光量値レベル画像)の表示とともに音量調整が行われてよい。例えば、現在の音量値レベルが「5」であるときに十字キー19が操作(音量値を低下させる操作が)されると、「清掃済み表示+注意喚起表示」を非表示にし、音量値レベル「4」を示す音量値レベル画像を表示することが想定される。
一方、十字キー検出sw19aがONになると(つまり、十字キー19が操作されると)、「清掃済み表示+注意喚起表示」を非表示にするとともに、上述の音量値レベル画像(光量値レベル画像)を新たに表示して、音量調整は行われないようにしてもよい。例えば、現在の音量値レベルが「5」であるときに十字キー19が操作(音量値を低下させる操作が)されると、「清掃済み表示+注意喚起表示」を非表示にし、音量値レベル「5」を示す音量値レベル画像を表示することが想定される。
ゲート検出sw44aがONになると(つまり、普図ゲート44を遊技球が通過すると)、「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示とならずに継続する。
なお、普図ゲート44に遊技球を通過させるには、発射ハンドル15を把持する必要があるので、ほとんどの場合、発射ハンドル15の把持で「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示になると考えられる。
普図ゲート44へ遊技球が通過した場合、普通図柄表示器62で普通図柄の変動表示が行われ、始動口への入賞のようにメイン表示装置70を用いる(変動演出を行う)ものではないので、メイン表示装置70における「清掃済み表示+注意喚起表示」の表示を継続することができる。
なお、ゲート検出sw44aがONになると非表示にしてもよい。
一般入賞口検出sw43aがONになると(つまり、一般入賞口43に遊技球が入賞すると)、「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示とならずに継続する。
なお、一般入賞口43に遊技球を入賞させるには、発射ハンドル15を把持する必要があるので、ほとんどの場合、発射ハンドル15の把持で「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示になると考えられる。
一般入賞口43へ遊技球が入賞した場合、賞球払出のみが行われ、始動口への入賞のようにメイン表示装置70を用いる(変動演出を行う)ものではないので、メイン表示装置70における「清掃済み表示+注意喚起表示」の表示を継続することができる。
なお、一般入賞口検出sw43aがONになると非表示にしてもよい。
アウト球検出sw39aがONになると(つまり、アウト口39を遊技球が通過すると)、「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示とならずに継続する。
なお、アウト口39に遊技球を通過させるには、発射ハンドル15を把持する必要があるので、ほとんどの場合、発射ハンドル15の把持で「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示になると考えられる。
アウト口39へ遊技球が通過した場合、始動口への入賞のようにメイン表示装置70を用いる(変動演出を行う)ものではないので、メイン表示装置70における「清掃済み表示+注意喚起表示」の表示を継続することができる。
なお、アウト球検出sw39aがONになると非表示にしてもよい。
サブ表示装置傾倒検出sw71aがONになると(つまり、サブ表示装置71Lが傾倒操作されると)、「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示とならずに継続する。
なお、遊技を開始する際に、隣接する遊技台との間に設けられた台間機に有価価値媒体や会員カードを挿入することがある。この場合、サブ表示装置71Lを傾けた方が、台間機にアプローチし易い配置になっている。
このため、遊技者が遊技を開始する際に最初に触れる箇所ともいえるので、サブ表示装置傾倒検出sw71aがONになると非表示にしてもよい。
球貸しボタン検出swがONになると(つまり、球貸し操作が行われると)、「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示とならずに継続する。
なお、球貸しボタン検出swがONになると非表示にしてもよい。
返却ボタン検出swがONになると(つまり、有価価値媒体の返却操作が行われると)、「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示とならずに継続する。
なお、返却ボタン検出swがONになると非表示にしてもよい。
球抜きボタン検出swがONになると(つまり、上皿に貯留された遊技球を排出する操作が行われると)、「清掃済み表示+注意喚起表示」は非表示とならずに継続する。
なお、球抜きボタン検出swがONになると非表示にしてもよい。
なお、図50は一例にすぎず、他にも非表示とする条件があってもよい。例えば、ガラス枠4の全域(特にガラス部分や、上皿、下皿部分)にタッチセンサを設けて、遊技者による接触を検知したら非表示としてもよい。
また、遊技者が着席したことを検知する検知手段を設けて、着席を検知したら非表示としてもよい。
<上記実施の形態に記載された他の発明等について>
以下、上記本実施形態に記載された他の発明等について記載する。
従来の遊技機では、付着物検知センサと照射光とによってフィルム上に検知された付着物の状態が既定の反射率以上であるかを判定し、既定の反射率以上であると判定されると、タッチパネルの清掃を促す報知を行う遊技機があった(例えば、特開2014-180360号公報)。しかしながら、既定の反射率になるまでは除菌や清掃が行われることなく遊技者が入れ替わる可能性があるため、除菌・清掃の徹底を図るうえでは改善の余地があった。
上記課題を解決するための第1の構成として、所定の開始条件の成立(例えば、特図特電処理データ=0)に基づいて図柄(例えば、特別図柄)を変動表示させ、所定の終了条件の成立(例えば、特図特電処理データ=1)に基づいて前記図柄を停止表示させる遊技機において、前記変動表示が行われているときに当該変動表示に対応する変動演出を制御し、前記変動表示が行われていないときに客待ち演出(例えば、客待ち状態1、客待ち状態2)を制御する演出制御手段(例えば、演出制御基板130)と、前記演出制御手段に所定の情報(例えば、所定操作に基づく情報)を入力可能な入力手段(例えば、演出ボタン17、サブ表示装置71L)と、前記遊技機が清掃済みであることを報知する報知手段(例えば、メイン表示装置70)と、を備え、前記演出制御手段は、前記客待ち演出を制御しているときに前記所定の情報を入力すると、前記報知手段を介して前記遊技機が清掃済みであることを報知可能である、ことを特徴とする。
これにより、除菌・清掃の徹底を図ることができる。
上記課題を解決するための第2の構成として、所定の開始条件の成立(例えば、特図特電処理データ=0)に基づいて図柄(例えば、特別図柄)を変動表示させ、所定の終了条件の成立(例えば、特図特電処理データ=1)に基づいて前記図柄を停止表示させる遊技機において、前記変動表示が行われているときに当該変動表示に対応する変動演出を制御し、前記変動表示が行われていないときに客待ち演出(例えば、客待ち状態1、客待ち状態2)を制御する演出制御手段(例えば、演出制御基板130)と、前記演出制御手段に所定の情報(例えば、所定操作に基づく情報)を入力可能な入力手段(例えば、演出ボタン17、サブ表示装置71L)と、前記遊技機が清掃済みであることを報知する報知手段(例えば、メイン表示装置70)と、を備え、前記演出制御手段は、前記客待ち演出を制御しているときに前記所定の情報を入力すると、前記報知手段を介して前記遊技機が清掃済みであることを報知可能であり、所定の操作が行われたことを示す情報(例えば、タッチセンサ15aがONである情報)を入力すると、前記報知を終了する、ことを特徴とする。
これにより、除菌・清掃の徹底を図ることができる。
上記課題を解決するための第3の構成として、所定の開始条件の成立(例えば、特図特電処理データ=0)に基づいて図柄(例えば、特別図柄)を変動表示させ、所定の終了条件の成立(例えば、特図特電処理データ=1)に基づいて前記図柄を停止表示させる遊技機において、前記変動表示が行われているときに当該変動表示に対応する変動演出を制御し、前記変動表示が行われていないときに客待ち演出(例えば、客待ち状態1、客待ち状態2)を制御する演出制御手段(例えば、演出制御基板130)と、前記演出制御手段に所定の情報(例えば、所定操作に基づく情報)を入力可能な入力手段(例えば、演出ボタン17、サブ表示装置71L)と、前記遊技機が清掃済みであることを報知する報知手段(例えば、メイン表示装置70)と、を備え、前記演出制御手段は、前記客待ち演出を制御しているときに前記所定の情報を入力すると、前記報知手段を介して前記遊技機が清掃済みであることを報知可能であり、所定の操作が行われたことを示す情報(例えば、タッチセンサ15aがONである情報)の入力により前記報知を終了する場合と、前記所定の操作が行われたことを示す情報の入力によらずに前記報知を終了する(例えば、始動口検出sw45aまたは47aがONであると終了する)場合と、がある、ことを特徴とする。
これにより、除菌・清掃の徹底を図ることができる。