JP7202018B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技機に関する。
従来の遊技機では、始動条件の成立に基づき、遊技者に有利な特別遊技又は特定遊技を実行するか否かを判定する遊技機がある。
このような遊技機の中には、特定遊技の実行中に入賞装置の内部に設けられた特定領域を遊技媒体が通過したことに基づき、特別遊技を実行するものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2018-057968号公報
しかしながら、上記特許文献に記載されたような遊技機では、遊技の興趣が低いという問題があった。
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の遊技機は、始動条件の成立に基づき、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定の結果に基づき、特別図柄の変動表示を複数の変動パターンの何れかで実行可能な変動表示実行手段と、通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも有利な特定遊技状態とに制御可能な遊技状態制御手段と、遊技の制御状態を初期化することが可能な初期化手段と、前記特別図柄の変動表示中に、複数の演出図柄を変動表示させる変動演出を実行可能な演出制御手段と、を備え、前記判定手段は、第1始動条件の成立に基づき判定を行う第1判定手段と、第2始動条件の成立に基づき判定を行う第2判定手段とを有し、前記特別遊技には、第1の特別遊技と、前記第1の特別遊技よりも有利な第2の特別遊技とがあり、前記第1判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、前記第1の特別遊技と前記第2の特別遊技の何れかを実行可能であり、前記特定遊技状態には、前記特別遊技を経由して制御される第1特定遊技状態と、所定条件の成立後に実行されたハズレ結果となる前記特別図柄の変動表示の連続回数が規定回数に到達したことで前記特別遊技を経由せずに制御される第2特定遊技状態とがあり、前記特別遊技の実行によって前記所定条件が成立した後に前記第2特定遊技状態に制御される場合と、前記遊技の制御状態の初期化によって前記所定条件が成立した後に前記第2特定遊技状態に制御される場合とで、異なる変動パターンで前記特別図柄の変動表示を実行することが可能であることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
遊技機の正面図である。 遊技機の前面側の一部分の斜視図である。 遊技機の裏面側の斜視図である。 遊技盤の分解斜視図である。 遊技機全体のブロック図の一例を示す図である。 メインRAMの各種記憶領域の一例を示す図である。 主制御基板におけるメイン処理を示す図である。 主制御基板における初期設定処理を示す図である。 主制御基板におけるタイマ割込処理を示す図である。 主制御基板における入力制御処理を示す図である。 主制御基板における第1始動口検出スイッチ入力処理を示す図である。 主制御基板における第2始動口検出スイッチ入力処理を示す図である。 主制御基板における特定領域検出スイッチ入力処理を示す図である。 主制御基板における特図特電制御処理を示す図である。 主制御基板における特別図柄記憶判定処理を示す図である。 主制御基板における大当たり判定処理を示す図である。 大当たり判定テーブルの一例を示す図である。 特別図柄判定テーブルの一例を示す図である。 主制御基板における特図変動パターン判定処理を示す図である。 通常用の特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。 通常時短用の特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。 通常時短用の特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。 通常時短用の特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。 通常時短用の特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。 特殊時短用の特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。 事前判定テーブルの一例を示す図である。 主制御基板における特別図柄変動処理を示す図である。 主制御基板における特別図柄停止処理を示す図である。 制御データ判定テーブルの一例を示す図である。 主制御基板における大当たり遊技処理を示す図である。 主制御基板における小当たり遊技処理を示す図である。 主制御基板における大当たり遊技終了処理を示す図である。 遊技状態設定テーブルの一例を示す図である。 小当たり遊技を経由しない大当たり遊技の終了時に参照される遊技状態を示す図である。 小当たり遊技を経由する大当たり遊技の終了時に参照される遊技状態を示す図である。 遊技モードの推移を示すモードフローである。 主制御基板における普図普電制御処理を示す図である。 主制御基板における普通図柄変動処理を示す図である。 普図普電制御処理で用いられる各種判定テーブルの一例を示す図である。 主制御基板における外部情報データ作成処理を示す図である。 遊技情報として出力される各種信号を説明するための図である。 主制御基板における性能表示データ設定処理を示す図である。 各遊技区間における情報表示器の表示情報を示す図である。 設定変更後に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例を示す図である。 設定確認後に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例を示す図である。 各種駆動源の各種動作タイミングにおける動作比較表である。 第1変形例の主制御基板における初期設定処理を示す図である。 第1変形例の主制御基板におけるRWMクリア処理を示す図である。 RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例を示す図である。 各種駆動源の各種動作タイミングにおける動作比較表である。 第2変形例の主制御基板における初期設定処理を示す図である。 RWMクリア後に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例を示す図である。 第3変形例の主制御基板における初期設定処理を示す図である。 RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例を示す図である。 第4変形例の主制御基板における初期設定処理を示す図である。 RWMクリア後に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例を示す図である。 通常時短遊技状態が発生する場合のタイミングチャートである。 通常時短遊技状態が終了する場合のタイミングチャートである。 特殊時短遊技状態の開始前から終了後にかけてのタイミングチャートである。 演出制御部のメイン処理を示す図である。 演出制御部のタイマ割込処理を示す図である。 演出制御部のコマンド解析処理を示す図である。 演出制御部のアイコン変化演出決定処理を示す図である。 アイコン最終表示態様決定テーブルの一例を示す図である。 変化シナリオ決定テーブルの一例を示す図である。 演出制御部の入賞時発光演出決定処理を示すフローチャートである。 入賞時発光演出パターン決定テーブルの一例を示す図である。 演出制御部の先読み連続演出決定処理を示すフローチャートである。 先読みゾーン演出シナリオ決定テーブルの一例を示す図である。 先読みカウントダウン演出シナリオ決定テーブルの一例を示す図である。 演出制御部における変動演出パターン判定処理を示す図である。 時短最終変動用の変動演出パターン判定テーブルの一例を示す図である。 演出制御部の特殊時短系演出処理を示すフローチャートである。 通常遊技状態中に先読み演出が実行される場合の演出例を示す図である。 突入バトルモードに移行した後に変動演出が実行される場合の演出例を示す図である。 突入バトルモードの最終回の変動演出で大当たりとなる場合の演出例を示す図である。 通常時短遊技状態が終了する場合の演出例を示す図である。 通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留で小当たりする場合の演出例1を示す図である。 通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留で小当たりする場合の演出例2を示す図である。 超乱舞モードで小当たり遊技が実行される場合の演出例を示す図である。 乱舞モードでの小当たり遊技の結果として時短遊技状態が途切れる場合の演出例を示す図である。 特殊時短系演出が実行される場合の演出例を示す図である。 特殊時短遊技状態に移行したときに客待ち状態となる場合の演出例を示す図である。 特殊時短遊技状態への移行後に変動演出が実行される場合の演出例を示す図である。 カウントダウンモードが実行される場合の演出例を示す図である。 カウントダウンモードが実行される場合の演出例の続きを示す図である。 特殊時短遊技状態への移行後に変動演出が実行される場合の演出例を示す図である。 特殊時短遊技状態が終了する場合の演出例を示す図である。 第2実施形態における遊技状態設定テーブルの一例を示す図である。 第2実施形態における主制御基板の特別図柄変動処理を示すフローチャートである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機の構成)
まず、図1~図3を参照して、本発明の実施形態における遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は遊技機1の正面図であり、図2は、遊技機1の前面側の一部分の斜視図であり、図3は遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、外枠2と、外枠2に対して回動可能に支持される遊技盤取付枠3と、遊技盤取付枠3に対して回動可能に支持されるガラス枠4と、遊技球(遊技媒体)が流下する遊技領域5aが形成された遊技盤5が設けられている。
外枠2は、中央部分が前後方向に開口する矩形状のベースフレーム2aの下部前面に飾り板2bが取り付けられており、遊技店の島設備に対して固着部材(例えば、釘や止め具など)を介して固定される。
遊技盤取付枠3は、水平方向の一端側において第1ヒンジ機構部6を介して外枠2に対して脱着可能に連結されており、第1ヒンジ機構部6を支点として回動可能に支持されている。そのため、遊技盤取付枠3を外枠2に対して扉のように回動すると、遊技盤取付枠3の裏面側が前方に露出するので、遊技盤取付枠3の裏面側に設けられた各種装置のメンテナンスなどを行うことが可能となる。
ガラス枠4は、水平方向の一端側において第2ヒンジ機構部7を介して遊技盤取付枠3に脱着自在に連結されており、第2ヒンジ機構部7を支点として回動可能に支持されている。そのため、ガラス枠4を遊技盤取付枠3に対して扉のように回動すると、遊技盤5の遊技領域5aおよび遊技盤取付枠3の前面部分を開閉することができる。
ガラス枠4の上部寄りの略中央部分には、前後方向に開口する開口部8(窓部)が形成され、該開口部8を後方から塞ぐように透明部材8a(ガラス板やアクリル板など)が取り付けられており、この開口部8および透明部材8aを介して遊技領域5aを視認可能としている。
ガラス枠4の開口部8の周囲には、スピーカからなる音声出力装置9と、複数の装飾LEDを有する枠用照明装置10と、後述する払出装置95から付与条件の成立に基づいて払い出された遊技球などの複数の遊技球を貯留するための上皿11と、上皿11に入りきらずに後述する溢れ球流路に流入した遊技球を受け入れて貯留するための下皿12と、遊技球を発射させるための操作が可能な発射操作装置13とが設けられている。
音声出力装置9は、ガラス枠4の上部の2箇所に間隔を空けて設けられ、BGM(バックグラウンドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することでサウンド(音楽、音声)による演出を行うようになっている。また、枠用照明装置10は、開口部8の周囲に複数設けられ、各ランプ(LED)の光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。また、枠用照明装置10は、ガラス枠4の開放や払出装置95から遊技球を払い出すことができない払出異常が発生した場合に点灯/点滅するように制御される報知LED10aを備えている。
上皿11は、遊技球の貯留部11aの底面が発射操作装置13の方向側(右方向)に向けて下り傾斜しており、下り傾斜の端部には球送りソレノイド11bが設けられている。上皿11の貯留部11aに貯留された遊技球が流下して球送りソレノイド11bに到達すると、球送りソレノイド11bの動作によって遊技球が1個ずつ遊技盤取付枠3側に向けて送り出される。
また、上皿11の中央手前側の部分には、後述する種々の演出に係る決定操作や選択操作を行うための入力装置として機能する演出ボタン装置16と選択ボタン装置18(図1又は図2参照)が左右に並べて設けられている。
演出ボタン装置16は、決定操作など(操作入力)を行うことが可能な演出ボタン17と、演出ボタン17の操作を検出するための演出ボタン検出スイッチ17aと、演出ボタン17を通常状態と通常状態よりも上方に位置する突出状態とに変化させるためのボタン駆動モータ及び演出ボタン17を通常状態と所定態様で振動する振動状態とに変化させるためのボタン振動モータを備えた演出ボタン駆動装置17b、及び、演出ボタン17を消灯状態と所定態様で発光する点灯状態とに変化させるための演出ボタン発光LED17cが設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
選択ボタン装置18は、選択操作などの操作を行うことが可能な十字キー19(上ボタン191A、左ボタン192A、下ボタン193A、右ボタン194A)と、十字キー19の操作を検出するための十字キー検出スイッチ19a(図5参照)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
また、上皿11の右寄りの部分には、遊技球の貸出操作や残金を記憶したカードなどの記憶媒体の返却操作を行うことが可能な貸出操作部20が設けられている。貸出操作部20の貸出ボタン20aが操作されると遊技機1に並設される球貸機(図示省略)が受け付けている記憶媒体に記憶された残金を減算して遊技球の貸し出しが行われ、貸出操作部20の返却ボタン20bが操作されると球貸機(図示省略)から記憶媒体が返却されるようになっている。
上皿11と下皿12との間には、上皿11に入りきらない遊技球を受け入れて下皿12に案内するための溢れ球流路(図示省略)が形成されている。また、溢れ球流路の途中には下皿12に遊技球が満杯となったことを検出する満杯検出スイッチ32a(図5参照)が設けられ、満杯検出スイッチ32aによって下皿12の満杯が検出されている間は後述する払出装置95による遊技球の払い出しが停止される。
発射操作装置13は、ガラス枠4に固定された基体14と、基体14に回動可能に設けられた発射ハンドル15と、発射ハンドル15に遊技者の手が触れていることを検出するタッチセンサ15a(図5参照)と、発射ハンドル15の回動角度によって抵抗値が変化する可変抵抗器からなる発射ボリューム15b(図5参照)が設けられている。タッチセンサ15aによって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11bが作動して遊技球が1個ずつ送り出される。
遊技盤取付枠3には、遊技盤5を取り付けるための遊技盤取付部と、遊技球を遊技領域5aに向けて発射するための発射装置26(図5参照)と、遊技盤取付枠3及びガラス枠4を閉鎖状態にロックするためのロック機構(図示省略)と、ガラス枠4の開放(開閉)を検出するための開放検出スイッチ31a(図5参照)が設けられている。
遊技盤取付部25は、遊技盤取付枠3の上部寄りの略中央に前方が開口する凹室状に形成され、遊技盤5を前方から収納可能となっている。遊技盤取付部25の凹室の奥部には、前後方向に開放する開口が設けられており、この開口を介して遊技盤5の裏面側に設けられる各種装置などが遊技機1の後方に臨む。
発射装置26は、遊技球を発射するための打出部材と、打出部材を駆動するための発射用ソレノイド28b(図5参照)と、打出部材から遊技盤の左下端部に向けて上り傾斜する発射レールと、発射レールの傾斜下端部となる発射位置に遊技球を停留させるストッパーが設けられている。そして、球送りソレノイド11b(図5参照)によって送り出された遊技球が発射位置に受け入れられると、この遊技球を打出部材の動作によって遊技領域5aに向けて打ち出す。
ロック機構27は、遊技盤取付部25の右側方に設けられ、鍵穴が形成されるシリンダーの前端部がガラス枠4の前面側に露出するようになっている。そして、シリンダーの鍵穴に専用の鍵を挿入して一方向に回動させると遊技盤取付枠3のロックが解除されて遊技盤取付枠3が開閉可能となり、他方向に回動させるとガラス枠4のロックが解除されてガラス枠4が開閉可能となる。
遊技盤5の外縁寄りの位置には、湾曲形状の内側レール35及び外側レール36が設けられており、この内側レール35と外側レール36によって囲まれた部分に遊技球が流下可能な遊技領域5aが形成される。また、内側レール35と外側レール36との間には、発射装置26により発射された遊技球を遊技領域5aの上流部に案内する発射球案内路38が形成されている。また、遊技領域5aの最下流部には、流下してきた遊技球を遊技領域外(遊技盤取付枠3の回収部)に導くためのアウト口39が形成されている。
遊技領域5aの略中央には、所謂センターケースと呼ばれる内部への遊技球の進入を規制する枠状の飾り枠40が設けられ、この飾り枠40によって遊技領域5aが第1の発射勢で発射された遊技球が流下する左側遊技領域と、第1の発射勢よりも強い第2の発射勢で発射された遊技球が流下する右側遊技領域とに分けられ、左側遊技領域と右側遊技領域とは飾り枠40の下方で連通するようになっている。
飾り枠40の左側部には、左側遊技領域を流下する遊技球を飾り枠40の内部に導入するワープ装置41が設けられ、飾り枠40の下部には、ワープ装置41により飾り枠40の内部に導入された遊技球を転動させて飾り枠40の下方に流下させるステージ部42が設けられている。
飾り枠40の左寄りの下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な3つの一般入賞口43が間隔を空けた状態で設けられており、飾り枠40の右寄りの下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な1つの一般入賞口43が設けられている。この一般入賞口43に入賞(入球)した遊技球が一般入賞口検出スイッチ43a(図5参照)によって検出される(付与条件が成立する)と、所定個数(例えば5個)の遊技球が払出装置95(図3参照)から賞球(賞価値の付与)として上皿11に払い出される。
ステージ部42の下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な第1始動口45(第1特別図柄の始動入賞領域)が設けられており、この第1始動口45に入賞(入球)した遊技球が第1始動口検出スイッチ45a(図5参照)で検出される(付与条件が成立する)と、所定個数の遊技球(例えば3個)が払出装置95(図3参照)から賞球(賞価値の付与)として上皿11に払い出されるようになっている。また、特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かの大当たり判定を行うための権利が付与(後述する特図判定情報が記憶)される。
第1始動口45の直下には、後述するランプ発光演出が実行されるときに所定の態様で発光する始動口ランプ75が設けられており、始動口ランプ75の前方を覆うように遊技機1の機種モチーフのオブジェクトである「!!(ダブルビックリマーク)」が形成されたレンズ部材75a(オブジェクト)が設けられている。
なお、機種モチーフのオブジェクトについては、第1始動口45の前面側に直接設けてもよいし、第1始動口45及び始動口ランプ75の近傍に独立して設けてもよい。このように、遊技者の視線が集まり易い第1始動口45に対応する位置に機種モチーフのオブジェクトを設けておくことで、遊技機1の機種を遊技者に印象付けやすくすることが可能となる。
飾り枠40の下方であって第1始動口45の右斜め下方には、所定条件の成立(後述する当たり判定で当たりに当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態から遊技球の入賞が可能もしくは容易な開状態に変換可能な可変始動部46が設けられている。
可変始動部46は、上面が左右方向(図1中左側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路となると共に、前後方向に移動可能な第2始動口開閉部材48と、第2始動口開閉部材48の直下で上方に向けて開口する第2始動口47(第2特別図柄の始動入賞領域)と、第2始動口47に入賞(入球)した遊技球を検出する第2始動口検出スイッチ47a(図5参照)と、第2始動口開閉部材48を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで第2始動口47を閉状態に変換すると共に、第2始動口開閉部材48を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで第2始動口47を開状態に変換するための第2始動口開閉ソレノイド48b(図5参照)が設けられている。
そして、後述する補助遊技中に開状態となった第2始動口47に遊技球が入賞し、この遊技球が第2始動口検出スイッチ47a(図5参照)で検出される(付与条件が成立する)と、所定個数の遊技球(例えば2個)が払出装置95(図3参照)から賞球(賞価値の付与)として上皿11に払い出されるようになっている。また、特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かの大当たり判定を行うための権利が付与(後述する特図判定情報が記憶)される。
飾り枠40の右側となる右側遊技領域には、右側遊技領域に向けて発射された全ての遊技球が流入する上流流路91aと、該上流流路91aから流出した遊技球のほぼ全てが流入する中央流路91bと、中央流路91bに流入せずに左側に跳ねた遊技球が流入する左側流路91cと、中央流路91bに流入せずに右側に跳ねた遊技球が流入する右側流路91dと、中央流路91bから流出した遊技球及び右側流路91dから流出した遊技球のほぼすべてが流入する第1下流流路91eと、第1下流流路91eに流入せずに左側に跳ねた遊技球及び左側流路91cから流出した遊技球が流入する第2下流流路91fが設けられている。
中央流路91bの上流端部には、遊技球が常時通過可能な普図ゲート44(普図始動領域)が設けられており、普図ゲート44を通過した遊技球がゲート検出スイッチ44aで検出されると、賞球は付与されないが、当たり遊技を実行するか否かの補助遊技判定(当たり判定)を行うための権利が付与(後述する普図判定情報が記憶)される。
中央流路91bの途中には、所定条件の成立(大当たり判定で大当たりと判定されたこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態から入賞が可能もしくは容易な開状態に変換可能な第1可変入賞部49(第1可変入賞装置)が設けられている。
第1可変入賞部49(第1可変入賞装置)は、上面が左右方向(図中右側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路となる(中央流路91bの底面の一部を形成する)と共に、前後方向に移動可能な第1大入賞口開閉部材51と、第1大入賞口開閉部材51の直下で上方に向けて開口する第1大入賞口50(入賞領域)と、第1大入賞口50に入賞(入球)した遊技球を検出する第1大入賞口検出スイッチ50aと、第1大入賞口開閉部材51を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで第1大入賞口50を閉状態に変換すると共に、第1大入賞口開閉部材51を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで第1大入賞口50を開状態に変換するための第1大入賞口開閉ソレノイド51b(図5参照)が設けられている。
そして、後述する小当たり遊技中に第1大入賞口開閉部材51が後方に移動して第1大入賞口50が閉状態から開状態に変換されると、第1大入賞口開閉部材51の上面を流下していた遊技球や第1大入賞口50に到達した遊技球が第1大入賞口50に遊技球が入賞し、この遊技球が第1大入賞口検出スイッチ50aで検出されると、所定個数の遊技球(例えば10個)の遊技球が払出装置95(図3参照)から賞球として上皿11に払い出されるようになっている。
また、第1大入賞口検出スイッチ50aの下流には、上面が左右方向(図中右側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路となると共に、前後方向に移動可能な特定領域開閉部材52と、特定領域開閉部材52の直下で上方に向けて開口する特定領域53と、特定領域53に流入(入球)した遊技球を検出する特定領域検出スイッチ53a(図5参照)と、特定領域開閉部材52を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで特定領域53を閉状態に変換すると共に、特定領域開閉部材52を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで特定領域53を開状態に変換するための流路切替ソレノイド52bと、特定領域53に流入しなかった遊技球が流入する排出口54が設けられている。
そして、後述する小当たり遊技中に開状態となった特定領域53を遊技球が通過(入球)し、この遊技球が特定領域検出スイッチ53aで検出されると、賞球は付与されないが、小当たり遊技の終了後に後述する大当たり遊技が実行されるようになっている。
なお、特定領域開閉部材52、特定領域53、特定領域検出スイッチ53aを設けずに、第1大入賞口検出スイッチ50aを特定領域とし、後述する小当たり遊技中に開状態となった第1大入賞口に流入した遊技球が第1大入賞口検出スイッチ50aで検出されることで、小当たり遊技の終了後に後述する大当たり遊技が実行されるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、大入賞口を開状態に変換する大当たり遊技及び小当たり遊技を遊技者に有利な特別遊技として扱うが、大当たり遊技を特別遊技とし、小当たり遊技を特定遊技として扱う場合がある。
第1下流流路91eの途中には、所定条件の成立(大当たり判定で大当たりと判定されたこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態から入賞が可能もしくは容易な開状態に変換可能な第2可変入賞部55(第2可変入賞装置)が設けられている。
第2可変入賞部55(第1可変入賞装置)は、上面が左右方向(図中左側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路となる(第1下流流路91eの底面の一部を形成する)と共に、前後方向に移動可能な第2大入賞口開閉部材57と、第2大入賞口開閉部材57の直下で上方に向けて開口する第2大入賞口56(入賞領域)と、第2大入賞口56に入賞(入球)した遊技球を検出する第2大入賞口検出スイッチ56aと、第2大入賞口開閉部材57を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで第2大入賞口56を閉状態に変換すると共に、第2大入賞口開閉部材57を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで第2大入賞口56を開状態に変換するための第2大入賞口開閉ソレノイド57b(図5参照)が設けられている。
そして、大当たり遊技中に第2大入賞口開閉部材57が後方に移動して第2大入賞口56が閉状態から開状態に変換されると、第2大入賞口開閉部材57の上面を流下していた遊技球や第2大入賞口56に到達した遊技球が第2大入賞口56に入賞し、この遊技球が第2大入賞口検出スイッチ56aで検出されると、所定個数の遊技球(例えば10個)の遊技球が払出装置95(図3参照)から賞球として上皿11に払い出されるようになっている。
また、右側遊技領域の前方には、後方を透視可能とする装飾部材91によって覆われた状態となっており、装飾部材91の裏面であって中央流路91bの前方(第1大入賞口開閉部材51の直上)となる位置には、後方に向けて突出する複数の前方突起部91b2が間隔を空けて設けられている。さらに、中央流路91bの奥壁(第1大入賞口開閉部材51の直上)には、前方突起部91b2と互い違いになるように複数の後方突起部91b1が設けられており、後方突起部91b1と前方突起部91b2とで蛇行流路が形成されることで中央流路91b(特に第1大入賞口開閉部材51の上面)における遊技球の流下速度(流下勢)を減衰させるようになっている。そのため、第1大入賞口開閉部材51の上面を上流端から下流端まで流下するのに1秒を要するようになっている。
さらに、装飾部材91の裏面であって第1下流流路91eの前方(第2大入賞口開閉部材57の直上)となる位置には、後方に向けて突出する複数の前方突起部91c2が間隔を空けて設けられている。さらに、第1下流流路91eの奥壁(第2大入賞口開閉部材57の直上)には、前方突起部91c2と互い違いになるように複数の後方突起部91c1が設けられており、後方突起部91c1と前方突起部91c2とで蛇行流路が形成されることで第1下流流路91e(特に第2大入賞口開閉部材57の上面)における遊技球の流下速度(流下勢)を減衰させるようになっている。そのため、第2大入賞口開閉部材57の上面を上流端から下流端まで流下するのに1秒を要するようになっている。
そして、左側遊技領域に発射された遊技球は、飾り枠40の外縁に沿ってそのまま流下するか、ワープ装置41に流入してからステージ部42を介して流下し、飾り枠40の下方に設けられる3つの一般入賞口43、第1始動口45の何れかに入賞するか、アウト口39に流入することになる。そのため、右側遊技領域に設けられる普図ゲート44、一般入賞口43、第1可変入賞部49(第1大入賞口50)及び第2可変入賞部55(第2大入賞口56)に入賞(通過)することはない。
また、右側遊技領域に発射された遊技球は、上流流路91aを経由して中央流路91b(普図ゲート44)、左側流路91c、右側流路91d、第1下流流路91e、第2下流流路91fなどを流下し、右側遊技領域に設けられる1つの一般入賞口43、可変始動部46(第2始動口47)、第1可変入賞部49(第1大入賞口50)、第2可変入賞部55(第2大入賞口56)の何れかに入賞するか、アウト口39に流入することになる。そのため、左側遊技領域に設けられる一般入賞口43、第1始動口45に入賞することはない。
遊技盤5の裏側には、一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50及び第2大入賞口56に入賞した遊技球、及び、アウト口39に流入した遊技球からなるアウト球を受け入れて集合させながら流下させるアウト球流路が設けられ、アウト球流路の最下流部にはアウト球検出スイッチ39a(図5参照)が設けられている。アウト球検出スイッチ39aで検出された遊技球は遊技機1の裏面側の排出口から遊技機1の外部(島設備)に排出されることになる。
遊技領域5aの外側には、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61及び普通図柄表示器62からなる図柄表示装置と、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64及び普通図柄保留表示器65からなる保留表示装置と、ラウンド数表示器66と、右打ち表示器67と、状態確認表示器68からなるメイン情報表示器69が設けられている。
第1特別図柄表示器60は、第1始動口45への遊技球の入賞(入球)に基づき行われる第1特別図柄の大当たり判定の結果を表示(報知)するための可変表示器であり、第2特別図柄表示器61は、第2始動口47への遊技球の入賞(入球)に基づき行われる第2特別図柄の大当たり判定の結果を表示(報知)するための可変表示器であり、普通図柄表示器62は、普図ゲート44への遊技球の通過(入球)に基づき行われる普通図柄の当たり判定の結果を表示(報知)するための可変表示器である。
大当たり判定とは、第1始動口45又は第2始動口47に遊技球が入賞(入球)したときに特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値等)を取得し、取得した特図判定情報に基づいて大当たり遊技や小当たり遊技を実行するか否か等を判定することに該当する。
そして、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき大当たり判定が行われると、第1特別図柄表示器60で第1特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を報知する第1特別図柄の停止表示が行われる。また、第2始動口47への遊技球の入賞に基づき大当たり判定が行われると、第2特別図柄表示器61で第2特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を報知する第2特別図柄の停止表示が行われる。
第1特別図柄表示器60及び第2特別図柄表示器61は、それぞれ複数のLEDによって構成され、各特別図柄の変動表示において対応する表示器のLEDが所定の間隔もしくは順序で点滅する。そして、特別図柄を停止表示する場合には、大当たり判定の結果を報知する態様(大当たり態様、小当たり態様、ハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施形態において「大当たり」というのは、大当たり判定において大当たり遊技(特別遊技)を実行することが決定された状態のことをいう。「大当たり遊技」というのは、大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口56)が所定態様で閉状態から開状態に変換されるラウンド遊技を、インターバルを挟んで所定回数(例えば、4回、10回など)に亘って行う遊技者が賞球を獲得し易い遊技者にとって有利な遊技状態のことをいう。
なお、各ラウンド遊技における大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口56)の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても大入賞口に所定個数の遊技球(例えば10個)が入賞(入球)すると1回のラウンド遊技が終了する。なお、本実施形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の大当たり遊技(特別遊技)の何れかを実行可能となっている。
また、「小当たり」というのは、大当たり判定において小当たり遊技(特別遊技)を実行することが決定された状態のことをいう。「小当たり遊技」というのは、大入賞口(第2大入賞口56)が大当たり遊技よりも不利な態様で閉状態から開状態に変換される遊技を行う遊技者が賞球を獲得し易い遊技者にとって有利な遊技状態のことをいう。
なお、小当たり遊技における大入賞口の最大開放時間(1.8秒)は予め定められた時間となっているが、最大開放時間に達する前であっても大入賞口に所定個数の遊技球(例えば10個)が入賞(入球)すると小当たり遊技が終了する。なお、大当たり遊技とは違って小当たり遊技が実行されただけでは遊技状態が変化しないようになっている。
補助遊技判定とは、普図ゲート44への遊技球の通過(入球)に基づき普図判定情報(当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図変動パターン判定用乱数値等)を取得し、取得した普図判定情報に基づいて補助遊技を実行するか否かを判定することに該当する。なお、補助遊技判定が行われると、普通図柄表示器62で普通図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を報知する普通図柄の停止表示が行われる。
普通図柄表示器62は、複数のLEDによって構成され、普通図柄の変動表示においてLEDが所定の間隔もしくは順序で点滅する。そして、普通図柄を停止表示する場合には、補助遊技判定の結果を報知する態様(当たり態様又はハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施形態において「当たり」というのは、補助遊技判定において補助遊技(当たり遊技)を実行することが決定された状態のことをいう。「補助遊技」というのは、第2始動口47が所定態様で開放される遊技状態のことをいう。
なお、補助遊技(当たり遊技)における第2始動口47の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても第2始動口47に所定個数の遊技球(例えば10個)が入賞(入球)すると補助遊技(当たり遊技)が終了する。つまり、「補助遊技」は、第2特別図柄の変動表示の開始条件が成立し易い遊技状態となっている。なお、本実施形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の補助遊技(当たり遊技)が設けられている。
第1特別図柄保留表示器63は、複数のLEDによって構成され、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される特図判定情報(第1保留)の個数である第1保留数(U1)を表示するためのものであり、第1保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、第1保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよい。
第2特別図柄保留表示器64は、複数のLEDによって構成され、第2始動口47に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される特図判定情報(第2保留)の個数である第2保留数(U2)を表示するためのものであり、第2保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、第2保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよいし、第2保留を記憶しないようにしてもよい。
普通図柄保留表示器65は、複数のLEDによって構成され、普図ゲート44に遊技球が入賞(通過)した場合に記憶される普図判定情報(普図保留)の個数である普図保留数を表示するためのものであり、普図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、普図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよいし、普図保留を記憶しないようにしてもよい。
なお、第1特別図柄表示器60及び/又は第2特別図柄表示器61は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。例えば、大当たり判定で大当たりと判定された場合には、「3」や「7」等の数字を停止表示し、小当たりと判定された場合には、「A」や「C」等のアルファベットを停止表示し、ハズレと判定された場合には、「-」を停止表示するようにし、変動表示中にあっては消灯と「-」とを繰り返すようにするとよい。
ラウンド数表示器66は、複数のLEDによって構成され、大当たり状態(特別遊技)が発生した場合のラウンド数を表示するためのものであり、大当たり遊技開始時にラウンド数を示す所定の態様でLEDの点灯を開始し、大当たり遊技中はLEDの点灯を継続し、大当たり遊技の終了時にLEDを消灯する。例えば、ラウンド数が4回の大当たり遊技であれば、最も左のLEDのみが点灯し、ラウンド数が10回の大当たり遊技であれば、全てのLEDが点灯する。
右打ち表示器67は、1つのLEDで構成され、大当たり状態(特別遊技)や時短遊技状態中において右側遊技領域に向けて遊技球を発射すること(所謂右打ち)を促す右打ち表示を表示するためのものであり、大当たり状態(特別遊技)中、及び、時短遊技状態中にLEDが点灯する。
状態確認表示器68は、1つのLEDで構成され、後述する設定変更モード又は後述する設定確認モードに設定されていることを示すためのものであり、設定変更モード又は設定確認モードに移行するとLEDの点灯を開始し、設定変更モード又は設定確認モードが終了するとLEDを消灯する。このように、設定変更モード又は設定確認モードに設定されていることを示す状態確認表示器68が遊技機の正面(表面)に設けられているので、設定変更モード又は設定確認モードに設定されているか否かを容易に確認することが可能となっている。なお、状態確認表示器68の設置位置は遊技機1の正面(表面)であればよく、その他の場所に設置してもよい。
また、本実施形態では、設定変更モードと、設定確認モードとの何れに設定されていても同じ表示態様(点灯表示)で表示するようになっているが、何れのモードに設定されているのかを認識可能に表示してもよい。例えば、設定変更モードに設定されているときは、状態確認表示器68を点灯表示するようにし、設定確認モードに設定されているときは、状態確認表示器68を点滅表示するようにしてもよいし、その逆にしてもよい。
また、本実施形態では、設定変更モード又は設定確認モードに設定されていることを示すために専用の表示器として状態確認表示器68を設けているが、他の表示器と兼用としてもよい。例えば、設定変更モード及び設定確認モードにおいては、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67などは消灯しているので、これら表示器の1つ又は複数のLEDを点灯させるようにしてもよい。
飾り枠40の内側に画成される演出空間40aの奥部には、液晶表示ディスプレイからなる第1画像表示装置70(メイン液晶)が設けられ、演出空間40aの下部であって第1画像表示装置70の前方には、第1画像表示装置70よりもサイズ及び表示領域が小さく形成された液晶表示ディスプレイからなる第2画像表示装置71(サブ液晶)が設けられ、演出空間40aの上部には、動作演出を実行するための可動演出装置73が設けられ、演出空間40aの右部には、特別図柄の変動表示状態を報知するための変動報知LED59が設けられている。
第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71では、遊技の進行に応じて様々な演出表示を行う。演出表示としては、特別図柄の変動表示の非実行中に行われる客待ちデモ演出や、特別図柄の変動表示の実行中に行われる演出図柄70aの変動表示を伴う変動演出や、大当たり遊技の実行中に行われる大当たり演出等がある。
また、第2画像表示装置71は、第1画像表示装置70で変動演出の実行中にソレノイドやモータ等によって構成される液晶可動装置(図示省略)によって移動することで移動演出を行うことが可能となっている。
具体的には、第1画像表示装置70の端部寄りに位置する待機位置(下方位置)と、第1画像表示装置70の中央寄りに位置する演出位置(上方位置)との間で上下方向に移動(上昇、下降)することで移動演出を行うようになっている。なお、第2画像表示装置71(サブ液晶)の移動方向を左右方向や前後方向としてもよいし、演出ボタン17の操作によって移動演出を行うように構成してもよい。
第1画像表示装置70(メイン液晶)の表示部(有効表示領域)には、3つの演出図柄70a(左図柄、中図柄、右図柄)を表示するための変動表示領域や、変動演出の実行に係る演出モードを示すモード表示領域などが形成されている。
なお、演出図柄70aは、例えば、「1」から「9」までの数字を示す図柄により構成され、第1特別図柄表示器60や第2特別図柄表示器61で実行される特別図柄の変動表示の開始に対応して変動表示を開始し、特別図柄の変動表示の停止に対応して停止表示を行うようになっている。なお、演出図柄70aとして、「A」から「F」といったアルファベットを示す図柄を用いてもよい。
演出図柄70aは、大当たり判定の結果を報知する態様(ハズレ態様、大当たり態様、小当たり態様)で所定時間(例えば0.5秒)に亘って停止表示するようになっている。大当たり態様や小当たり態様は、「777」や「555」などのように同一の演出図柄70aの組み合わせであり、ハズレ態様はそれ以外の態様である。
なお、演出図柄70aの変動表示の態様は、上下方向のスクロールとなっているが、左右方向にスクロールするものであってもよいし、その場での切り替わりや回転(自転)などであってもよい。
また、演出図柄70aの変動表示(変動演出)中には、大当たり判定の結果に応じて、背景画像やキャラクタ等の様々な演出画像やムービー等が第1画像表示装置70や第2画像表示装置71に表示されることで、大当たり遊技(特別遊技)が実行されることに対する遊技者の期待感を高めるようになっている。
第1画像表示装置70には、後述する通常遊技状態において第1保留数(U1)に対応する数の第1保留アイコン(第1保留情報)を表示するための第1保留アイコン表示領域70Bや、後述する時短遊技状態において第2保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコン(第2保留情報)を表示するための第2保留アイコン表示領域70Dや、変動演出の実行中であることを示す当該アイコン(実行情報)を表示するための当該アイコン表示領域70Cや、第1保留数(U1)を数字表示するための第1保留数表示領域70Eや、第2保留数(U2)を数字表示するための第2保留数表示領域70F等が形成されている。
第1保留アイコン表示領域70Bは、当該アイコン表示領域70Cに近い側から第1表示部70B1(第1エリア)、第2表示部70B2(第2エリア)、第3表示部70B3(第3エリア)、第4表示部70B4(第4エリア)といった形で区画されており、第1表示部70B1~第4表示部70B4には、第1保留数(U1)に対応した数の第1保留アイコンが表示される。
具体的には、第1表示部70B1には、最初に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示され、第2表示部70B2には、2番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示され、第3表示部70B3には、3番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示され、第4表示部70B4には、4番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示される。
第2保留アイコン表示領域70Dは、左側から第1表示部70D1(第1エリア)、第2表示部70D2(第2エリア)、第3表示部70D3(第3エリア)、第4表示部70D4(第4エリア)といった形で区画されており、第1表示部70D1~第4表示部70D4には、第2保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコンが表示される。
具体的には、第1表示部70D1には、最初に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第2表示部70D2には、2番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第3表示部70D3には、3番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第4表示部70D4には、4番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示される。
当該アイコン表示領域70Cは、第1保留アイコン表示領域70Bや第2保留アイコン表示領域70Dと明確に区別するための台座画像の直上に形成されており、この台座画像の上に乗る、若しくは、浮くように当該アイコンが表示される。
具体的には、第1特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の開始に伴って第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた第1保留アイコンが当該アイコン表示領域70Cに向けて1つずつ移動(シフト)し、第1表示部70B1に表示されていた第1保留アイコンが当該アイコン表示領域70Cに移動(シフト)することで当該アイコンとなり、第1特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の終了時に当該アイコンが消滅(消去)する。
また、第2特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の開始に伴って第2保留アイコン表示領域70Dに表示されていた第2保留アイコンが当該アイコン表示領域70Cに向けて1つずつ移動(シフト)し、第1表示部70D1に表示されていた第2保留アイコンが当該アイコン表示領域70Cに移動(シフト)することで当該アイコンとなり、第2特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の終了時に当該アイコンが消滅(消去)する。なお、特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の途中で当該アイコンを消滅させてもよい。
なお、本発明の実施形態では、第1画像表示装置70で演出図柄70aの変動表示を行っているが、第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71の何れか一方、又は、両方で演出図柄70aの変動表示を行ってもよい。
可動演出装置73は、動作可能な第1可動部材73a及び第2可動部材73bを有し、第1画像表示装置70で実行される演出図柄70aの変動表示の実行中に第1可動部材73aや第2可動部材73bに所定の動作を行わせることで動作演出を実行することが可能となっている。また、第1可動部材73aや第2可動部材73bには、複数の装飾LEDを有する盤用照明装置74が設けられ、動作演出の実行中に所定の態様で発光することが可能となっている。
具体的には、第1可動部材73aは、第1画像表示装置70の端部寄り(上方)に位置する待機位置(第1位置)と、第1画像表示装置70の中央寄り(下方)に位置する演出位置(第2位置)との間で移動(上昇、下降)するようになっている。第2可動部材73bは、第1可動部材73aの前方の一部を覆う待機位置(第1位置)と、第1可動部材73aの前方から退く演出位置との間で移動するようになっている。
変動報知LED59は、フルカラーLEDにより構成され、第1特別図柄に対応する第1変動報知LED59aと、第2特別図柄に対応する第2変動報知LED59bとが設けられている。第1変動報知LED59aは、第1特別図柄の変動表示の開始に対応して色の変化(第1特殊図柄の変動表示)を開始し、第1特別図柄の変動表示の停止に対応して色の変化(第1特殊図柄の変動表示)を停止することで、第1特別図柄が変動表示しているか否かを報知するようになっている。第2変動報知LED59bは、第2特別図柄の変動表示の開始に対応して色の変化(第2特殊図柄の変動表示)を開始し、第2特別図柄の変動表示の停止に対応して色の変化(第2特殊図柄の変動表示)を停止することで、第2特別図柄が変動表示しているか否かを報知するようになっている。
なお、停止表示した演出図柄70aと第1特殊図柄との組み合せによって第1特別図柄の変動表示(大当たり判定)の結果を報知すると共に、停止表示した演出図柄70aと第2特殊図柄との組み合わせによって第2特別図柄の変動表示(特別遊技範囲)の結果を報知するようにしてもよい。また、停止表示した第1特殊図柄のみによって第1特別図柄の変動表示(大当たり判定)の結果を報知すると共に、停止表示した第2特殊図柄のみによって第2特別図柄の変動表示(大当たり判定)の結果を報知するようにしてもよい。
また、第1変動報知LED59aや第2変動報知LED59bによって第1特殊図柄や第2特殊図柄の変動表示を行うのではなく、第1特殊図柄や第2特殊図柄を第1画像表示装置70又は第2画像表示装置71で変動表示するようにしてもよい。
遊技盤取付枠3及び遊技盤5の裏側には、予め定めた払出条件(賞球、球貸)の成立に基づいて遊技球を払い出すための払出装置95、島設備などから供給される遊技球を貯留して払出装置95に供給する遊技球貯留部96、主制御基板110を内蔵した主制御装置110Aと、払出制御基板120を内蔵した払出制御装置120Aと、演出制御基板130を内蔵した演出制御装置130Aと、電源基板160を内蔵した電源装置160A、遊技機の外部(ホールコンピュータ等の情報収集装置)に遊技情報を出力するための遊技情報出力端子板90等が設けられている。
また、主制御装置の上部及び演出制御装置の全体を後方から覆うように左右一側に設定された回転軸を中心として左右他側が左右方向に開閉する開閉扉式のカバー部材23が設けられており、演出制御装置130Aには、カバー部材23に覆われるように音声出力装置9から出力される演出音の音量や画像表示装置や各種照明装置(枠用照明装置10、盤用照明装置74)の光量の調整に関わる調整モードを切り替えるための切替スイッチ22が設けられている。
主制御基板110の表面側には、遊技を制御するためのワンチップマイコンからなる主制御部110m、主制御部110mのメインRAM110cの記憶内容をクリア又は遊技の有利度合いの段階である(大当たり判定で大当たりと判定される確率の)設定値を更新するための信号を入力するRWMクリアスイッチ111a、設定キーを用いた操作によって後述する設定変更モードや設定確認モードに移行させるための信号を入力する設定キースイッチ112a、遊技機の実性能を把握可能とする性能情報や設定値を表示するための情報表示器113、その他の電子部品等が実装されている。
情報表示器113は、左右方向に並べられた4つの7セグメント表示器(113a~113d)で構成されている。そして、左から2つの7セグメント表示器113a及び113bによって性能情報の種類(データ種別)を示す識別情報を表示するための識別セグが構成され、右から2つの7セグメント表示器113c及び113dによって設定値や性能情報の数値を示す数値情報を表示するための数値セグが構成されている(図49参照)。
(遊技盤の構成)
次に、図4を参照して、本発明の実施形態における遊技盤5の構成について具体的に説明する。図4は遊技盤5の分解斜視図である。
遊技盤5は、遊技盤5の前側を構成する盤面ユニット500と、遊技盤5の後側を構成する裏面ユニット501とによって構成されている。
盤面ユニット500は、上述した内側レール35及び外側レール36によって表面に遊技領域5aが形成されると共に、後方を視認可能とする窓部が形成される透明樹脂製の遊技板500aを有している。
そして、遊技板500aの遊技領域5aの内側に上述した飾り枠40、一般入賞口43、普図ゲート44(ゲート検出スイッチ44a)、第1始動口45(第1始動口検出スイッチ45a)、可変始動部46(第2始動口47、第2始動口検出スイッチ47a、第2始動口開閉ソレノイド48b)、第1可変入賞部49(第1大入賞口50、第1大入賞口検出スイッチ50a、第1大入賞口開閉部材51、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、特定領域53、特定領域検出スイッチ53a、流路切替ソレノイド52b、排出口54)、及び、第2可変入賞部55(第2大入賞口56、第2大入賞口検出スイッチ56a、第2大入賞口開閉部材57、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)が設けられ、遊技領域5aの外側に上述したメイン情報表示器69が設けられている。
また、遊技板500aの右下部には、遊技機1に固有の識別情報が付された証紙が貼付される証紙プレート502が左側を軸として左右方向に回動可能な状態で設けられ、遊技板500aの4隅には、盤面ユニット500と裏面ユニット501とを着脱可能に取り付けるための固定具503aがそれぞれ設けられている。
遊技板500aの右下に位置する固定具503aは、常態では証紙プレート502によって覆われており、証紙プレートの右側を指先でつまんで左側に向けて回動させると露出するようになっている。
固定具503aは、遊技板500aの前面側に位置する操作部と、該操作部から遊技板500aの裏面側まで延在する軸部と、該軸部の先端に設けられると共に遊技板500aの裏面側に位置する係合片とを備えており、操作部を操作することで係合片が第1状態(非係合姿勢)と第2状態(係合姿勢)とに変化するようになっている。
裏面ユニット501は、前面が開口する凹室状に形成されると共に、後方を視認可能とする窓部が形成されるユニットベース501aを有しており、凹室内には、第2画像表示装置71、可動演出装置73(第1可動部材73a、第2可動部材73b)等が設けられ、窓部の後方には第1画像表示装置70が設けられる。また、第1画像表示装置70の後側には演出制御装置130Aが設けられ、演出制御装置130Aの下方には主制御装置110Aが設けられている。
ユニットベース501aの4隅には、上述した固定具503aの係合片と係合することで盤面ユニット500と裏面ユニット501とを着脱可能に取り付けるための固定受部503bがそれぞれ設けられている。
そして、盤面ユニット500と裏面ユニット501とを取り付ける場合には、証紙プレート502を開状態にして4つの固定具503aの係合片を第1状態(非係合姿勢)とする。そして、盤面ユニット500に設けられる各種電子部品(各種ソレノイド、各種スイッチ)から導出されるハーネスHNの先端に設けられる雄コネクタCNを、裏面ユニット501の右側部に設けられる貫通穴HAに通す。その後、盤面ユニット500の裏面と裏面ユニット501の前面を当接させると、固定具503aの係合片が固定受部503bの内部に進入した状態となる。
この状態で4つの固定具503aの操作部を回すことで係合片を第2状態(係合姿勢)とすると、係合片が固定受部503bに係合し、盤面ユニット500と裏面ユニット501とが固定される。その後、各種電子部品(各種ソレノイド、各種スイッチ)から導出されるハーネスHNの先端に設けられる雄コネクタCNを主制御装置110Aの雌コネクタに接続し、証紙プレート502を閉状態にすると、盤面ユニット500と裏面ユニット501の取り付け作業が完了する。
一方、盤面ユニット500と裏面ユニット501とを取り外す場合には、主制御装置110Aの雌コネクタに接続されている雄コネクタCNを引き抜き、証紙プレート502を開状態にする。その後、4つの固定具503aの操作部を回すことで係合片を第1状態とすると、係合片と固定受部503bとの係合が解除される。
この状態で、盤面ユニット500と裏面ユニット501とを離間させると、4つの固定具503aの係合片が固定受部503bから退出する。その後、ハーネスHNの先端に設けられる雄コネクタCNを貫通穴HAから引き抜くと、盤面ユニット500と裏面ユニット501の取り外し作業が完了する。
なお、本実施形態では、遊技盤5(盤面ユニット500と裏面ユニット501のセット)のみの交換の他に、遊技機1のライクニューという観点から盤面ユニット500のみの交換も可能となっている。そのため、ここでは遊技盤取付枠3に遊技盤5が取り付けられていない状態での盤面ユニット500と裏面ユニット501との着脱について説明したが、遊技盤取付枠3に取り付けられた状態の遊技盤5から盤面ユニット500のみを交換することも可能となっている。
具体的には、遊技盤取付枠3に遊技盤5が取り付けられている状態では、遊技盤取付枠3に対してロック機構を介して裏面ユニット501のみが固定されるようになっており、ロック機構によって盤面ユニット500が固定されないようにすることで盤面ユニット500のみの交換(ライクニュー)を可能としている。そのため、盤面ユニット500のみを交換する場合については、ガラス枠4を開放状態にした後に上述した取り外しの作業を行うとよい。
(遊技機の全体のブロック図)
次に、図5の遊技機1の全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。図5は、遊技機1の全体のブロック図である。
本実施形態の制御構成としては、遊技の進行(基本動作)を統括的に制御する主制御基板110と、主制御基板110からの払出制御コマンドの受信に基づき遊技球の払出を制御する払出制御基板120と、主制御基板110からの演出制御コマンドの受信に基づき遊技に関する演出を制御する演出制御基板130と、主制御基板110、払出制御基板120及び演出制御基板130に電源を供給する電源基板160を備えている。
なお、主制御基板110と払出制御基板120との通信は、双方向にコマンドを送受信可能に構成されており、主制御基板110と演出制御基板130との通信は、主制御基板110から演出制御基板130への一方向のみにコマンドを送信可能に構成されている。
主制御基板110は、演算処理を行うメインCPU110a、遊技制御プログラム等が格納されたメインROM110b、演算処理時のワークエリアとなるメインRAM110c及び入出力ポート等を備えたワンチップマイコンとしての主制御部110mを備えている。
主制御部110mの入出力ポートには、アウト球検出スイッチ39a、一般入賞口検出スイッチ43a、ゲート検出スイッチ44a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口検出スイッチ50a、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、特定領域検出スイッチ53a、第2大入賞口検出スイッチ56a、第2大入賞口開閉ソレノイド57b、磁気検出センサ57a、電波検出センサ58a、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67、状態確認表示器68、遊技情報出力端子板90、RWMクリアスイッチ111a、設定キースイッチ112a、情報表示器113、払出制御基板120及び演出制御基板130が接続されている。
メインCPU110aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてメインROM110bに記憶された遊技制御プログラムを読み出し、メインRAM110cをワークエリアとして活用しながら遊技に関する演算処理を行う。これにより、各種入力装置(検出スイッチや検出センサ等)からの検出信号に応じた制御処理、各種出力装置(ソレノイドや表示器等)を制御するための制御処理、各種制御コマンドを送受信するための制御処理、遊技情報出力端子板90を介して遊技機の外部(ホールコンピュータ等)に遊技情報を送信するための制御処理等を行う。
「遊技情報」には、第1始動口45又は第2始動口47に遊技球が入賞する毎に出力される始動口入賞信号、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示が停止される毎に出力される図柄確定信号、大当たり遊技中に亘って出力される大当たり信号、ラウンド遊技(大入賞口の開放)中に亘って出力される開放中信号、後述する時短遊技状態に亘って出力される時短状態信号、遊技機1のセキュリティ上で問題となる(脅かす)状況(RWMクリアやエラー等)が発生したときに出力されるセキュリティ信号等が挙げられる。
主制御部110mのメモリ領域は、メインROM110bに割り当てられたメモリ領域と、メインRAM110cに割り当てられたメモリ領域とを備えている。
メインROM110bのメモリ領域は、遊技の進行に係るプログラムやデータが格納される遊技用ROM領域と、遊技機の性能表示に係るプログラムやデータが格納される情報用ROM領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される16バイト以上の未使用領域と、プログラムのタイトルやバージョン等のデータが格納されるROMコメント領域と、後述するタイマ割込処理の先頭アドレスなどが設定されるベクタテーブル領域と、アクセス禁止領域の開始アドレスや最終アドレス等のパラメータが設定されるHWパラメータ領域が順に配置されている。
遊技用ROM領域は、遊技の進行に係るプログラムが格納される遊技用プログラム領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第1の未使用領域と、遊技の進行に係るデータが格納される遊技用データ領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第2の未使用領域が順に配置されている。
情報用ROM領域は、遊技機の性能表示に係るプログラムが格納される情報用プログラム領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される未使用領域と、遊技機の性能表示に係るデータが格納される情報用データ領域が順に配置されている。
メインRAM110cのメモリ領域は、遊技用プログラムの実行に際してワーク(作業領域)として用いられる遊技用RWM領域と、情報用プログラムの実行に際してワーク(作業領域)として用いられる情報用RWM領域が順に配置されている。
遊技用RWM領域は、遊技用プログラムがワークとして用いる遊技用ワーク領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第1の未使用領域と、遊技用プログラムが処理中のデータを一時的に退避させるための遊技用スタック領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される第2の未使用領域が順に配置されている。
遊技用ワーク領域には、設定値を格納するための設定値領域、RWM領域の異常を判定するための判定情報(後述するチェックサム)を格納するための判定情報領域、遊技の進行によって変化する遊技データ(後述する変動回数、各種時短状態フラグ、各種時短回数等)を格納するための遊技用データ領域が順に配置されている。
情報用RWM領域は、情報用プログラムがワークとして用いる情報用ワーク領域と、アクセスが禁止されると共に「0」が格納される未使用領域と、情報用プログラムが処理中のデータを一時的に退避させるための情報用スタック領域が順に配置されている。
情報用ワーク領域には、遊技機1の性能に係る情報を格納するための性能情報領域、各種のエラー判定に係る情報を格納するためのエラー情報領域が順に配置されている。
以下、遊技用プログラムに基づく処理を行う遊技用領域(遊技用ROM領域、遊技用RWM領域)と、情報用プログラムに基づく処理を行う情報用領域(情報用ROM領域、情報用RWM領域)との関係について説明する。
メインCPU110aが遊技用プログラムに基づく処理を行う場合、基本的には遊技用データ領域を参照すると共に、遊技用RWM領域をワークとして使用しながら遊技用RWM領域の内容を参照及び更新するようになっている。また、情報用プログラムに基づく処理を行う場合に、基本的には情報用データ領域を参照すると共に、情報用RWM領域をワークとして使用しながら情報用RWM領域の内容を参照及び更新するようになっている。
ただし、遊技用プログラムに基づく処理では、情報用RWM領域の内容を更新することはできないが、参照することは可能となっている。また、情報用プログラムに基づく処理では、遊技用RWM領域の内容を更新することはできないが、参照することは可能となっている。
そして、情報用プログラムに基づく処理を行う場合には、遊技用プログラムに基づく処理においてフラグレジスタを遊技用RWM領域に退避した後に情報用プログラムを呼び出して情報用プログラムに基づく処理を実行し、情報用プログラムに基づく処理が終了して遊技用プログラムに復帰した直後にフラグレジスタを遊技用RWM領域から復帰するようになっている。
また、情報用プログラムの開始直後に遊技用スタック領域のスタックポインタを情報用RWM領域に退避した後に情報用スタック領域のスタックポインタを設定し、遊技用プログラムで用いていた全レジスタを情報用RWM領域に退避し、情報用プログラムの終了直前に遊技用プログラムで用いていた全レジスタを情報用RWM領域から復帰して遊技用スタック領域のスタックポインタを復帰するようになっている。
このようにすることで、情報用プログラムに基づく処理を行う場合に遊技用プログラムが使用していたデータを保護することができ、情報用プログラムから遊技用プログラムに復帰した際に、不都合が発生することがなくなる。
払出制御基板120は、払出装置95を駆動して遊技球の払い出しを制御する払出制御部121と、発射装置26を駆動して遊技球の発射を制御する発射制御部122とを備えている。
払出制御部121は、演算処理を行う払出CPU121a、払出用プログラム等が格納された払出ROM121b、演算処理時のワークエリアとなる払出RAM121c及び入出力ポート等を備えている。
払出制御部121の入出力ポートには、開放検出スイッチ31a、満杯検出スイッチ32a、払出装置95から払い出される遊技球を検出するための払出球検出スイッチ95a、払出装置95から遊技球を払い出すための払出モータ95b及び遊技球貯留部96に遊技球が貯留されていることを検出するための球有り検出スイッチ96aが接続されている。
払出CPU121aは、水晶発振器からの動作クロックを受けて払出ROM121bに記憶された払出制御プログラムを読み出し、払出RAM121cをワークエリアとして活用しながら遊技球の払い出しに関する演算処理を行う。これにより、主制御基板110からの払出制御コマンドに応じて払出装置95から遊技球を払い出すための制御処理、演算処理の結果に基づくコマンドを主制御基板110に送信するための制御処理等を行う。
発射制御部122は、図示しない制御回路及び入出力ポート等を備えている。
発射制御部122の入出力ポートには、球送りソレノイド11b、タッチセンサ15a、発射ボリューム15b及び発射用ソレノイド28bなどが接続されている。
発射制御部122では、タッチセンサ15aから入力されるタッチ信号によって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11b及び発射用ソレノイド28bへの通電を許容し、発射ボリューム15bからの検出信号によって発射ハンドル15の回動角度が変化したことを検出すると、球送りソレノイド11bを駆動させると共に、発射ハンドル15の回動角度に応じた発射強度となるように発射用ソレノイド28bを駆動させて遊技球を発射(99.9個/分)させるようになっている。
演出制御基板130は、主制御基板110からの演出制御コマンドの受信に基づき演出の進行を統括的に制御する演出制御部130mと、演出制御部130mからの演出制御コマンドの受信に基づき画像表示や音声出力の制御処理を行う表示制御部140と、演出制御部130mからの演出制御コマンドの受信に基づき各種発光部材(LED等)や各種駆動源(モータ等)の制御処理を行うランプ制御部150を備えている。
演出制御部130mは、演算処理を行うサブCPU130a、演出制御プログラムが格納されたサブROM130b、演算処理時のワークエリアとなるサブRAM130c、及び、入出力ポートを備えている。
演出制御部130mの入出力ポートには、演出ボタン検出スイッチ17a、十字キー検出スイッチ19aが接続されている。
サブCPU130aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてサブROM130bに記憶された演出制御プログラムを読み出し、サブRAM130cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行う。これにより、変動演出の演出態様を決定するための制御処理、決定結果に基づく演出制御コマンドを表示制御部140に送信するための制御処理、各種入力装置(検出スイッチ等)からの検出信号に応じた制御処理、各種出力装置(照明装置やモータ等)を制御するための制御処理等を行う。
表示制御部140は、演出制御部130mからのコマンドを受けて、第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71に所定の画像を表示させる制御を行ったり、音声出力装置9に所定の音声やサウンドを出力させる制御を行ったりする。
表示制御部140は、演出制御部130mからの演出制御コマンドの受信に基づき画像表示や音声出力を統括的に制御する統括制御部141と、統括制御部141からの表示制御コマンド(ディスプレイリスト)の受信に基づき第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71を制御する画像制御部145(VDP)と、画像データ等が格納されたCGROM146と、統括制御部141からの音声制御コマンドの受信に基づき音声出力装置9を制御する音声制御部148(音声LSI)及び音声データ等が格納された音声ROM149を備えている。
統括制御部141は、演算処理を行う統括CPU141a、統括制御プログラムが格納された統括ROM141b、演算処理時のワークエリアとなる統括RAM141c、及び、画像制御部145(VDP)及び音声制御部148(音声LSI)が接続される入出力ポートを備えている。
統括CPU141aは、水晶発振器からの動作クロックを受けて統括ROM141bに記憶された統括制御プログラムを読み出し、統括RAM141cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行う。これにより、第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71に表示させる演出画像を指示する表示制御コマンド(ディスプレイリスト)を生成して表示制御部140に送信するための制御処理、音声出力装置9から出力させる演出音を指示する音声制御コマンドを生成して音声制御部148(音声LSI)に送信するための制御処理等を行う。
ランプ制御部150は、演算処理を行うランプCPU150a、ランプ制御プログラムが格納されたランプROM150b、演算処理時のワークエリアとなるランプRAM150c、及び、入出力ポートを備えている。
ランプ制御部150の入出力ポートには、枠用照明装置10、演出ボタン駆動装置17b(演出ボタン駆動モータ、演出ボタン振動モータ)、演出ボタン発光LED17c、始動口ランプ75、可動演出装置73、盤用照明装置74が接続されている。
ランプCPU150aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてランプROM150bに記憶されたランプ制御プログラムを読み出し、ランプRAM150cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行う。これにより、枠用照明装置10、演出ボタン駆動装置17b、演出ボタン発光LED17c、始動口ランプ75、可動演出装置73及び盤用照明装置74の制御処理を行う。
電源基板160は、遊技機の外部から供給される電源から遊技機の動作に必要なメイン電源(動作電源)を生成し、該メイン電源を遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)に供給する(電源供給手段に相当)。電源基板160には、供給される電源電圧が低下(停電が発生)したか否かを検出すると共に、電源電圧の低下(停電の発生)に基づき電圧降下信号を主制御基板110に出力する電断検出回路162と、電源断(停電)時に主制御基板110に対してバックアップ電源を供給するためのバックアップ電源回路163を備える。
また、電源基板160は、遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)へのメイン電源の供給を行うON状態と停止するOFF状態とに切り替えるための電源スイッチを遊技店の店員によって操作可能なように備えており、電源スイッチをON状態にするとメイン電源の供給が開始されて遊技機1の動作が開始する。なお、電源スイッチがOFF状態であっても主制御基板110へのバックアップ電源の供給は維持される。
電断検出回路162は、遊技機1に供給される電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電圧降下検知信号を主制御基板110に出力し、電圧降下検知信号の出力中に電源電圧が所定値よりも大きくなったときに、電圧降下検知信号の出力を停止する。
バックアップ電源回路163は、遊技機への通電時に蓄電するコンデンサを備えており、電源断(停電)が発生するとコンデンサに蓄えられていたバックアップ用の電源電圧を主制御基板110のメインRAM110cに対して供給する。これにより、電源断(停電)時においてもメインRAM110cの記憶内容が保持されることになり、電源断(停電)からの復旧後に遊技の制御状態を電源断(停電)前の状態に復旧させることができる。
なお、払出制御基板120及び演出制御部130mにはバックアップ電源を供給していないが、電源断(停電)時においても払出RAM121c及びサブRAM130cの記憶内容が保持されるように、払出制御基板120及び演出制御部130mにバックアップ電源を供給してもよい。また、払出制御基板120及び演出制御部130mの何れか一方にのみバックアップ電源を供給してもよい。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、第2始動口47への遊技球の入賞のし易さに関する状態として「通常遊技状態(非時短遊技状態)」と「時短遊技状態」とを有する。
なお、遊技機1の初期の遊技状態は、「通常遊技状態」に設定されるようになっている。また、大当たり遊技中も、「通常遊技状態」に設定されることになるが、大当たり遊技が実行されているので通常遊技状態とは別の遊技状態となる。
ここで、「通常遊技状態(非時短遊技状態)」というのは、普図ゲート44に遊技球が通過したことを条件として行われる補助遊技判定において、当たりと判定される確率が1/256と低く設定され、普通図柄の変動表示の平均時間が約30秒に設定され、かつ、当たりに当選した場合の第2始動口47の開放時間が0.180秒に設定される遊技状態をいう。
これに対して「時短遊技状態」とは、当たりと判定される確率が255/256と高く設定され、普通図柄の変動表示の平均時間が約3秒に設定され、かつ、当たりと判定された場合の第2始動口47の開放時間が6秒に設定されることで、通常遊技状態と比べて遊技球の消費が抑えられた遊技者に有利な遊技状態をいう。なお、通常遊技状態から時短遊技状態への移行は大当たり遊技の終了後に行われる。
また、「時短遊技状態」には、後述する大当たり遊技の終了後に(大当たり遊技を経由して)制御される通常時短遊技状態と、所定条件の成立(RWMクリアを実行、大当たり遊技の終了に基づく変動回数の0クリア)から実行された特別図柄の変動表示の回数が規定回数(本実施形態では500回)に到達したことで(大当たり遊技を経由せずに)制御される特殊時短遊技状態とが設定されている。
なお、「通常遊技状態」よりも「時短遊技状態」の方が、普通図柄の平均変動時間、第2始動口47の開放時間および当たりと判定される確率が有利になるよう設定されているが、普通図柄の平均変動時間、第2始動口47の開放時間および当たりと判定される確率のいずれか1つのみが有利になるように設定してもよい。
なお、通常遊技状態で当たりと判定される確率が1/256となっているが、当たりと判定される確率を0/256にして当たりと判定されないようにしてもよい。この場合には、通常遊技状態において補助遊技が実行されずに第2始動口47に遊技球が入球(入賞)しないことになる。
(メインRAMの各種記憶領域)
図6は、メインRAM110cに設定される各種記憶領域を示す図である。具体的には、図6(a)は、第1始動口45及び/又は第2始動口47に遊技球が入賞(入球)した場合に取得される特図判定情報が記憶される特図判定情報記憶領域を示す図であり、図6(b)は、特図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図であり、図6(c)は、普図ゲート44を遊技球が通過した場合に取得される普図判定情報が記憶される普図判定情報記憶領域であり、図6(d)は、普図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図である。
図6(a)に示すように、特図判定情報記憶領域は、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第1特図判定情報保留記憶領域と、第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第2特図判定情報保留記憶領域と、変動表示を実行中の特図判定情報が記憶される特図判定情報記憶領域とに分かれており、第1特図判定情報保留記憶領域及び第2特図判定情報保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。
なお、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部、第2記憶部、第3記憶部及び第4記憶部は、第1保留アイコン表示領域70Bの第1表示部70B1、第2表示部70B2、第3表示部70B3及び第4表示部70B4にそれぞれ対応する。また、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部、第2記憶部、第3記憶部及び第4記憶部が第2保留アイコン表示領域70Dの第1表示部70D1、第2表示部70D2、第3表示部70D3及び第4表示部70D4にそれぞれ対応する。
そして、第1特図判定情報記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に記憶された特図判定情報(保留情報)の個数が第1保留数(U1)となり、これら特図判定情報に対応する数の第1保留アイコンが第1保留アイコン表示領域70Bの第1表示部70B1~第4表示部70B4に表示されることになる。また、第2特図判定情報の第1記憶部~第4記憶部に記憶された特図判定情報(保留情報)の個数が第2保留数(U2)となり、これら判定情報に対応する数の保留アイコンが第2保留アイコン表示領域70Dの第1表示部70D1~第4表示部70D4に表示されることになる。
また、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部は、当該アイコン表示領域70Cに対応するようになっている。そして第0記憶部に記憶された特図判定情報に対応する当該アイコンが当該アイコン表示領域70Cに表示されることになる。
図6(b)に示すように、各記憶部は、大当たり判定用乱数値を記憶するための大当たり判定用乱数記憶領域と、特別図柄判定用乱数値を記憶するための特別図柄判定用乱数記憶領域と、リーチ判定用乱数値を記憶するためのリーチ判定用乱数記憶領域と、特図変動パターン判定用乱数値を記憶するための特図変動パターン判定用乱数記憶領域とに分かれている。
そして、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)して特図判定情報が取得されると、第1特図判定情報保留記憶領域のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。また、第2始動口47に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第2特図判定情報保留記憶領域のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。
特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部は、第1特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第1特別図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。また、第2特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第2特別図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。
図6(c)に示すように、普図判定情報記憶領域は、普図ゲート44への遊技球の通過に基づき取得される普図判定情報が記憶される普図判定情報記憶領域と、変動表示を実行中の普図判定情報が記憶される普図判定情報記憶領域とに分かれており、普図判定情報保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。なお、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部~第4記憶部に記憶された普図判定情報の個数が普図保留数となる。
図6(d)に示すように、各記憶部は、当たり判定用乱数値を記憶するための当たり判定用乱数記憶領域と、普通図柄判定用乱数値を記憶するための普通図柄判定用乱数記憶領域と、普図変動パターン判定用乱数値を記憶するための普図変動パターン判定用乱数記憶領域とに分かれている。
そして、普図ゲート44に遊技球が通過して普図判定情報が取得されると、普図判定情報保留記憶領域のうちで普図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した普図判定情報が記憶される。
普図判定情報実行記憶領域である第0記憶部は、普通図柄の変動表示の開始条件が成立すると、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた普図判定情報がシフトされ、普通図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。
(フローチャート)
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図7を用いて、主制御基板110のメイン処理(遊技用プログラム)を説明する。図7は、主制御基板110におけるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、電源基板160から電源電圧が供給されることで発生するシステムリセットがメインCPU110aに入力されることで行われる。
まず、メインCPU110aは、ステップS10において、初期設定処理を行う。具体的には、遊技の制御を開始するための準備処理、設定変更操作に基づき設定値を変更するための設定変更処理、RWMクリア操作に基づきメインRAM110cの所定のRWM領域を初期化するためのRWMクリア処理、設定確認操作に基づき設定値を確認するための設定確認処理、盤面ユニット500に設けられる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)を初期動作させるための駆動源初期動作処理等を行う。なお、初期設定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS50において、特別図柄判定用乱数値及びリーチ判定用乱数値を更新し、ステップS51において、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄判定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値を更新する。
メインCPU110aは、ステップS52において、電源基板160の電断検出回路162から供給電源の電圧降下(例えば24ボルトで供給されていた供給電源が18ボルト未満に低下すること)の発生を示す電圧降下検知信号が入力されているか否かを判定する。電圧降下検知信号が入力されていない場合には、ステップS50に処理を移し、電圧降下検知信号が入力されている場合には、ステップS53に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS53において、電圧降下検知信号が所定期間(例えば10ミリ秒)継続して入力されているか否かを判定する。所定期間継続して入力されている場合には、完全なる停電が発生したものとしてステップS54に処理を移し、所定期間継続していない場合には、供給電源が一瞬だけ電圧降下する瞬間停電の可能性があるものとしてステップS52に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS54において、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップS55において、払出制御基板120に対して電源遮断の処理を開始したことを通知するための電源遮断指定コマンドを送信する。これにより、電源遮断指定コマンドを受信した払出制御基板120から払出RAM121cに記憶されている遊技球の残り払出数を示す残り払出数指定コマンドが送信されてくることになる。
メインCPU110aは、ステップS56において、残り払出数指定コマンドを受信したか否かを判定する。残り払出数指定コマンドを受信していない場合には、ステップS57に処理を移し、残り払出数指定コマンドを受信した場合には、ステップS58に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS57において、残り払出数指定コマンドの受信を待機するための待機時間が経過したか否かを判定する。待機時間が経過していない場合には、ステップS56に処理を移し、待機時間が経過している場合には、払出制御基板120と正常な通信ができないものとしてステップS58に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS58において、メインRAM110cの遊技用RWM領域に設定される払出カウンタに払出数をセーブする。具体的には、残り払出数指定コマンドを受信している場合には、残り払出数指定コマンドにより特定される残り払出数をセーブし、残り払出数指定コマンドを受信していない場合には、残り払出数として「0」をセーブする。なお、ここでセーブされた残り払出数は、後述するタイマ割込の払出制御処理において参照され、電源が復旧した後に残り払出数に応じた払出数指定コマンドが払出制御基板120に送信されることになる。
メインCPU110aは、ステップS59において、出力ポートをクリアする。これにより、出力ポートの出力状態が初期化されて各種表示器や各種駆動源(モータ、ソレノイド)の動作が停止することになる。
メインCPU110aは、ステップS60において、メインRAM110cの遊技用RWM領域のチェックサム(異常判定データ)を算出し、遊技用RWM領域の所定の領域にセーブする。このようにすることで、次回の電源ON時にチェックサムによる遊技用RWM領域のデータ異常判定を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS61において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にメインRAM110cのデータがバックアップされている(電源復旧である)ことを示すバックアップフラグをセーブし、ステップS62において、RWMアクセスを禁止し、以降は電源供給が完全に断たれるまで待機する。
このように、遊技機1の動作に必要な動作電源(18ボルト以上)の供給が開始された場合には初期設定処理を行うが、瞬間停電(18ボルト未満への電圧降下)の発生に伴って動作電源の供給が再開された場合には、初期設定処理が行われないようになっている。つまり、瞬間停電の発生時に何らかの要因で設定変更操作、設定確認操作、RWMクリア操作が行われていたとしても、設定変更処理、設定確認処理、RWMクリア処理が実行されることがないため、遊技機が意図していない動作を行うことがなくなり、遊技機としての信頼性を担保することが可能となる。
(主制御基板の初期設定処理)
図8を用いて、主制御基板110の初期設定処理(遊技用プログラム)を説明する。図8は、主制御基板110の初期設定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS11において、全割込を禁止し、ステップS12において、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定を行い、ステップS13において、他の制御基板の起動待ち処理を行う。具体的には、主制御基板110からのコマンドの取りこぼしが無いように、払出制御基板120や演出制御基板130が起動するのを1秒間に亘って待機する。
メインCPU110aは、ステップS14において、メインRAM110cのRWM領域へのアクセスを許可し、ステップS15において、発射許可指定コマンドを払出制御基板120に送信する。これにより、払出制御部121によって発射装置26による遊技球の発射を許可するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS16において、メインRAM110cの遊技用RWM領域に電源復旧であることを示すバックアップフラグがセーブされているか否かを判定する。バックアップフラグがセーブされている場合には、電源復旧であるものとしてステップS17に処理を移し、バックアップフラグがセーブされていない場合には、初回の電源投入又はイレギュラーな電源復旧(ステップS18~ステップS35の実行中の電源断からの電源復旧)であるものとしてステップS18に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS17において、メインRAM110cの遊技用RWM領域のチェックサム(異常判定データ)を算出し、遊技用RWM領域にセーブされているバックアップフラグをクリアする。
メインCPU110aは、ステップS18において、設定変更操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ112a、及び、RWMクリアスイッチ111aがON状態であるか否かを判定する。設定変更操作があった場合には、設定変更モードに移行するものとしてステップS19に処理を移し、設定変更操作がなかった場合には、ステップS20に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS19において、設定変更処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、RWMクリアスイッチ111aの操作に基づいて、遊技の有利度合いの段階である(大当たり判定で大当たりと判定される確率の)設定値を変更(更新)し、設定キースイッチ112aの操作によって設定値を確定する処理を行う。本処理を終えると、ステップS24に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS20において、チェックサムが正常であるか否かを判定する。具体的には、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされているチェックサムと、ステップS17で算出したチェックサムが一致するか否かを判定する。チェックサムが正常である(RWM領域のデータに異常がない)場合には、ステップS21に処理を移し、チェックサムが正常でない(RWM領域のデータに異常がある)場合には、ステップS22に処理を移す。
なお、バックアップフラグがセーブされていない場合には、初回の電源投入又は上述したイレギュラーな電源復旧であるものとして、チェックサムが異常であると判定されるようになっており、ステップS22に処理を移すことになる。
メインCPU110aは、ステップS21において、設定値領域の設定値は適正範囲(ここでは、1~4)であるか否かを判定する。設定値領域の設定値が適正範囲であると判定された場合には、ステップS23に処理を移し、設定値領域の設定値が適正範囲ではないと判定された場合には、ステップS22に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS22において、復帰不可能エラー処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、情報表示器113に復帰不可能エラーを示すエラー情報「E」を表示し、演出制御基板130に復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー指定コマンドを送信した後に、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、出力ポートをクリアした後に遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子から復帰不可能エラーの発生を示す復帰不可能エラー信号(セキュリティ信号)を出力し、電源供給が完全に断たれるまで待機する処理を行う。これにより、演出制御基板130では、復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー報知を実行するための処理が行われることになる。
「復帰不可能エラー」とは、遊技の制御が行われなくなる(遊技の制御に移行しなくなる)エラー状態となっており、設定変更処理が実行されないと解除されないようになっている。そのため、復帰不可能エラーが発生した場合には、電源基板160に設けられる電源スイッチをOFFにした後に、設定変更操作を伴わずに電源スイッチをONにしたとしても解除されることがなく、設定変更操作を伴って電源スイッチをONにしなければならなくなっている。なお、復帰不可能エラー中にあっては、各種入力装置(各種スイッチ、各種センサ)からの信号入力の有無を一切監視しないようになっている。
「復帰不可能エラー報知」とは、画像表示装置に復帰不可能エラーが発生したことを認識させるための復帰不可能エラー画面(「復帰不可能エラーです。設定変更を行って下さい」)を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を電源断まで所定の発光色(例えば赤)で全点灯させたり、音声出力装置9から復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー音(「復帰不可能エラーです」+ブザー音)を電源断まで出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS23において、RWMクリア操作があったか否かを判定する。具体的には、RWMクリアスイッチ111aがON状態であるか否かを判定する。RWMクリア操作があった場合には、RWMクリアを行うものとしてステップS24に処理を移し、RWMクリア操作がなかった場合には、ステップS27に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS24において、RWMクリア処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、RWMクリアスイッチ111aの操作に基づいて、遊技の制御状態を初期化(遊技用RWM領域の設定値領域以外を初期化)するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS25において、駆動源初期動作処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、盤面ユニット500に設けられるとともに遊技の進行に応じて主制御基板110が作動させることになる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)を所定期間に亘って初期動作させるための処理を行う。なお、各種駆動源の初期動作についての詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS26において、遊技の制御状態が初期化されたこと及び現在の遊技状態(ここでは通常遊技状態としての非時短遊技状態)を示す電源投入指定コマンドを払出制御基板120及び演出制御基板130に送信し、ステップS33に処理を移す。これにより、演出制御基板130では、遊技の制御状態が初期化されたこと示す電源投入報知を実行するための処理が行われることになる。
「電源投入報知」とは、画像表示装置に遊技の制御状態が初期化されたことを認識させるための電源投入時の初期画面(背景画像と初期演出図柄「135」)を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を所定期間(例えば60秒間)に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたり、音声出力装置9からRWM領域が初期化されたことを示す電源投入報知音(「RWMがクリアされました」+ブザー音)を所定期間(例えば30秒間)に亘って出力したりすることである。
なお、電源投入報知において、第1画像表示装置70、第2画像表示装置71に初期画面を表示するのではなく、第1画像表示装置70、第2画像表示装置71にRWM領域がクリアされたことを報知する表示を表示するようにしてもよい。
メインCPU110aは、ステップS27において、設定確認操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ112aがON状態であるか否かを判定する。設定確認操作があった場合には、設定確認モードに移行するものとしてステップS28に処理を移し、設定確認操作がなかった場合には、遊技の制御状態を電源断前の状態に復帰させるためにステップS30に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS28において、設定確認処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、遊技用RWM領域の設定値(遊技中)領域にセーブされている設定値を情報表示器113に表示させ、設定キースイッチ112aの操作によって設定値の確認を終了させるための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS29において、駆動源初期動作処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、上述した各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)を所定期間に亘って初期動作させるための処理を行う。なお、各種駆動源の初期動作についての詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS30において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされているチェックサムをクリア(0クリア)する等の電源復旧時のRWM領域の設定を行う。これにより、遊技の進行状態(制御状態)が電源断前の状態に復帰(復旧)するので、電源断前の状態から遊技を再開することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS31において、遊技の制御状態が復旧したこと及び停電発生前の遊技状態を示す電源復旧指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では、設定確認報知等を終了させて遊技の制御状態が電源断前の状態に復帰したことを示す電源復旧報知を実行するための処理が行われることになる。
「電源復旧報知」とは、画像表示装置に遊技の制御状態が電源断前の状態に復帰したことを認識させるため電源復旧画面を所定期間(例えば30秒間)に亘って表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を所定期間(例えば60秒間)に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたり、音声出力装置9から電源が(停電から)復旧したことを示す電源復旧報知音(ブザー音)を所定期間(例えば30秒間)に亘って出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS32において、その他のコマンド(後述する特別図柄記憶指定コマンド、普通図柄記憶指定コマンド等)を演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では特図保留数を把握することが可能となると共に、画像表示装置に第1保留アイコンや第2保留アイコンを表示させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS33において、設定値指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では現在の設定値を把握することが可能となる。なお、この設定値指定コマンドは、電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドが送信される前に演出制御基板130に送信してもよい。また、設定値指定コマンドを特別図柄の変動表示の開始毎にも送信してもよいし、大当たり遊技の開始毎にも送信してもよい。
メインCPU110aは、ステップS34において、タイマ割込(4ミリ秒)を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)を起動し、ステップS35において、全割込を許可することで遊技の進行制御(主制御基板110のタイマ割込)を開始し、今回の初期設定処理を終了する。
つまり、遊技機1の電源がONとなってから初期設定処理が終了するまでは、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態となり、初期設定処理が終了した後は遊技の進行制御が行われる遊技可能状態となる。
このように、設定変更中(設定変更モード中)や設定確認中(設定確認モード中)において、遊技機1の正面(表面)では、状態確認表示器68、第1画像表示装置70、第2画像表示装置71、枠用照明装置10や盤用照明装置74を確認することで設定変更中であることを認識可能であり、背面(裏面)では、情報表示器113を確認することで設定変更中であることを認識可能となっている。つまり、遊技機1の正面(表面)と背面(裏面)との何れからでも設定変更中であるか否かを把握可能となる。
なお、電源投入指定コマンド及び電源復旧指定コマンドには、現在の遊技状態を示す情報を含めて送信するようにしているが、電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドを送信した後に、現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、設定変更中フラグの有無を判定しないようにすることで、前回の電源断が設定変更中に発生した場合であっても復帰不可能エラー処理が行われないようにしてもよい。
また、電源断の発生時や電源の投入時において、遊技用RWM領域(設定値領域を除く)のチェックサムを算出するようになっているが、全RWM領域のチェックサムを算出するようにしてもよいし、遊技用RWM領域のチェックサムと情報用RWM領域のチェックサムを別個に算出し、何れか一方のチェックサムが異常である場合に復帰不可能エラー処理に移行させるようにしてもよい。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図9を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理(遊技用プログラム及び情報用プログラム)を説明する。図9は、主制御基板110におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
このタイマ割込処理は、メイン処理の初期設定処理が終了した後において、主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路から所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが入力されることで実行され、遊技の進行を制御するようになっている。
まず、メインCPU110aは、ステップS100において、レジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させ、ステップS110において、時間制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、特別図柄の停止時間や特別電動役物の開放時間等の各種タイマカウンタを更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS120において、特定乱数値更新処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値、当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図変動パターン判定用乱数値の更新を行う具体的には、それぞれの乱数値および乱数カウンタを+1加算して更新する処理を行う。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが周回の初期値まで戻った場合には、対応する初期乱数値を新たな周回初期値として設定して乱数値を新たに更新する。
メインCPU110aは、ステップS130において、初期乱数値更新処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、ステップS30と同様に、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄判定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値を更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS200において、入力制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ43a、第1大入賞口検出スイッチ50a、第2大入賞口検出スイッチ56a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、ゲート検出スイッチ44a、特定領域検出スイッチ53a等の各種スイッチに入力があったか否かを判定し、入力があった場合に所定のデータをセットする処理を行う。なお、入力制御処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS300において、特図特電制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、第1始動口45又は第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報の判定、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示、大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口56)の開閉、遊技状態の設定等の処理を行う。なお、特図特電制御処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS400において、普図普電制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、普図ゲート44への遊技球の通過に基づく取得された普図判定情報の判定、普通図柄の変動表示、第2始動口47の開閉(補助遊技)等の処理を行う。なお、普図普電制御処理の詳細は後述する。
なお、普図普電制御処理で行われる普図判定情報の判定結果として決定される当たり普通図柄の種類、ハズレ普通図柄の種類については、設定値によって変化せずに同一となっている。このようにすることで、複雑な遊技性となり過ぎず、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
また、普図普電制御処理で行われる普図判定情報の判定結果として決定される各種当たり普通図柄の選択割合、各種ハズレ普通図柄の選択割合については、設定値によって変化せずに一定となっている。このようにすることで、遊技者の有利度合いが設定値によって極端に変わってしまうことがなくなり、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS500において、払出制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、メインRAM110cに記憶される各種の賞球カウンタを参照し、各種入賞口(一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50、第2大入賞口56)に対応する払出数指定コマンドを払出制御基板120に送信するための処理を行う。これにより、払出制御基板120によって払出装置95から賞球を払い出すための処理が実行されることになる。
メインCPU110aは、ステップS600において、異常判定処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、各種エラー(補助遊技中でないときに第2始動口47に遊技球が入賞したり、特別遊技中でないときに大入賞口に遊技球が入賞したりする不正入賞エラー、各種入賞口に入賞した遊技球数と入賞球を流下させる入賞球流路から排出される遊技球数が一致しない異常入賞エラー、磁気検出センサ57aによって異常な磁気を所定期間に亘って検出する磁気エラー、電波検出センサ58aによって異常な電波を所定期間に亘って検出する電波エラー、開放検出スイッチ31aがOFF状態からON状態になる扉開放エラー、遊技の進行制御が行われている間にRWMクリアスイッチ111aや設定キースイッチ112aが操作される操作エラー)が発生したか否かを判定し、発生したエラーに対応するエラー指定コマンドを演出制御基板130に送信するための処理を行う。これにより、演出制御基板130によってエラー報知を行うための処理が実行されることになる。
メインCPU110aは、ステップS700において、データ作成処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、第2始動口開閉ソレノイド48bに出力する始動口開閉データ、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、第2大入賞口開閉ソレノイド57bに出力する大入賞口開閉データ、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61に出力する特別図柄表示データ、普通図柄表示器62に出力する普通図柄表示データ、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64に出力する特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示器65に出力する普通図柄保留表示データ等のデータを作成する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS720において、外部情報データ作成処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90から出力する遊技情報データを作成する処理を行う。なお、外部情報データ作成処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS750において、出力制御処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、上記ステップS700で作成した始動口開閉データ、及び、大入賞口開閉データ等の信号を出力させたり、上記ステップS720で作成した遊技情報データ等の信号を出力させたりするポート出力処理や、特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ等の信号を出力させる表示出力処理や、払出制御基板120の払出状態を確認するための払出状態確認指定コマンドを払出制御基板120に送信したり、後述する賞球カウンタ(3個賞球カウンタ、10個賞球カウンタ、15個賞球カウンタ)を参照し、各種入賞口に対応する払出数指定コマンドを払出制御基板120に送信したりするための処理を行う。これにより払出制御基板120が遊技球払出装置100から賞球を払い出すための制御を実行する。
メインCPU110aは、ステップS800において、情報用プログラム呼出時処理を行う。具体的には、割込を禁止した後にフラグレジスタを遊技用RWM領域に退避し、CALL命令によって対象となる情報用プログラムを呼び出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS810において、遊技球計数処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、通常遊技状態中における各種入賞口(一般入賞口、大入賞口始動口)への遊技球の入賞に基づく賞球の払出数である通常中払出数、通常遊技状態中におけるアウト球検出スイッチ39aで検出された遊技球数である通常中アウト数、遊技状態に拘らずにアウト球検出スイッチ39aで検出された遊技球数である総アウト数といった遊技実績情報を計数するための処理を行う。
なお、総アウト数、通常中払出数、及び、通常中アウト数については、設定値を変化させたとしても影響を受けない(設定値とは無関係な)遊技実績情報となっているため、これらを計数しておくことで設定値の影響を排除した性能情報(後述する通常ベース値)を算出することが可能となり、遊技機1の性能把握に役立てることが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS830において、通常ベース値算出処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、総アウト数によって区切られる現在の遊技区間における通常ベース値((通常中払出数÷通常中アウト数)×100)を算出すると共に、情報用RWM領域に設定されるベース記憶領域の第1領域に小数点第一位で四捨五入した通常ベース値をセーブする処理を行う。
なお、遊技区間は、総アウト数が6万個となる毎に更新されるようになっており、ベース記憶領域は、現在の遊技区間における通常ベース値が記憶される第1領域と、1回前の遊技区間における通常ベース値を記憶するための第2領域と、2回前の遊技区間における通常ベース値を記憶するための第3領域と、3回前の遊技区間における通常ベース値を記憶するための第4領域とが設けられており、現在を含む4つの遊技区間分の通常ベース値がそれぞれの領域にセーブされることになる。
メインCPU110aは、ステップS850において、性能表示データ設定処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、性能情報算出処理で算出されてベース記憶領域にセーブされている4つの遊技区間分の通常ベース値(性能情報)を5秒毎に切り替えながら情報表示器113に表示させるための性能表示データを設定する処理を行う。なお、性能表示データ設定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS870において、試験データ作成処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、遊技機1の試験を行う際に使用する試験設備に出力する試験データ(試験情報)を作成する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS880において、出力制御処理(情報用プログラム)を行う。具体的には、上記ステップS850で設定した性能表示データ(性能情報)等の信号を各種表示器に出力させる表示出力処理や、上記ステップS870で作成した試験データ等の信号を出力する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS890において、遊技用プログラム復帰時処理を行う。具体的には、フラグレジスタを遊技用RWM領域から復帰し、割込を許可して遊技用プログラムに復帰するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS900において、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させ、今回のタイマ割込処理を終了する。
このように、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態(設定変更モード中、RWMクリアモード中、及び、設定確認モード中)においてはタイマ割込が実行されることがないため、払出数やアウト数の計数、通常ベース値の算出、通常ベース値の表示が行われないようになっているため、主制御基板における制御負担を軽減することが可能となる。
(主制御基板の入力制御処理)
図10を用いて、主制御基板110の入力制御処理(遊技用プログラム)を説明する。図10は、主制御基板110における入力制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS210において、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ43aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が一般入賞口43に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS220において、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第1大入賞口検出スイッチ50a又は第2大入賞口検出スイッチ56aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1大入賞口50又は第2大入賞口56に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS230において、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第1始動口検出スイッチ45aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1始動口45に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行うと共に、特図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。なお、第1始動口検出スイッチ入力処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS240において、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第2始動口検出スイッチ47aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第2始動口47に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行うと共に、特図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。なお、第2始動口検出スイッチ入力処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS250において、ゲート検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、ゲート検出スイッチ44aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が普図ゲート44を通過したか否かを判定して、普図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS260において、特定領域検出スイッチ入力処理を行い、今回の入力制御処理を終了する。具体的には、特定領域検出スイッチ53aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が特定領域53を通過したか否かを判定して、所定のデータをセットする処理を行う。なお、特定領域検出スイッチ入力処理の詳細は後述する。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図11を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理(遊技用プログラム)を説明する。図11は、主制御基板110における第1始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS230-1において、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力したか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力した場合には、ステップS230-2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力しなかった場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230-2において、3個賞球のために用いる3個賞球カウンタに3個賞球を示すデータを加算して更新する処理を行い、ステップS230-3において、特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値)を取得する。
メインCPU110aは、ステップS230-4において、第1保留数(U1)が4未満であるか否かを判定する。第1保留数(U1)が4未満である場合には、ステップS230-5に処理を移し、第1保留数(U1)が4未満でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230-5において、第1保留数(U1)に「1」を加算して更新(U1←U1+1)する処理を行い、ステップS230-6において、第1保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に第1保留数(U1)に対応する数の第1保留アイコンが表示されることになる。
メインCPU110aは、ステップS230-7において、第1特図判定情報記憶領域の第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部にステップS230-3で取得した特図判定情報を記憶する。
メインCPU110aは、ステップS230-8において、現在が通常遊技状態(通常遊技状態)中であるか否かを判定する。通常遊技状態中である場合には、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき取得した特図判定情報の先読み処理を行うものとしてステップS230-9に処理を移し、通常遊技状態中でない場合には、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき取得した特図判定情報の先読み処理を行わないものとして今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230-9において、第1先読み処理(事前判定処理)を行う。この第1先読み処理では、特図判定情報を先読み(事前判定)するための事前判定テーブル(図23(a)又は図23(b)参照)を選択し、今回取得した特図判定情報を第1特別図柄の変動表示が行われる前に事前判定し、該事前判定の結果(特図予定変動パターン)を演出制御基板130に通知するための第1先読み指定コマンドを生成する処理を行う。なお、事前判定テーブルの詳細は後述する。
この「第1先読み指定コマンド」は、特図予定変動パターンを特定可能な情報であるため、演出制御基板130では、第1先読み指定コマンドによって特別図柄の種別、大当たり判定の判定結果、特別図柄の種類、大当たり遊技や小当たり遊技の種類(ラウンド数)、大当たり遊技の終了後の時短遊技状態における各種時短回数(J1、J2、J3)についても特定可能となる。
メインCPU110aは、ステップS230-10において、上記ステップS230-9で生成された第1先読み指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
これにより、第1先読み入賞指定コマンドが演出制御基板130に送信され、第1先読み指定コマンドに対応する第1特別図柄の変動表示が開始される前から、1又は複数の変動表示に亘って大当たり遊技が実行されることを期待させる先読み予告(連続予告演出、アイコン変化演出)が実行されることになる。
なお、本実施形態では、第1保留数(U1)の上限値が「4」となっているが、これよりも多くてもよいし、少なくてもよい。また、第2保留数の上限値と比較して第2保留数の上限値を少なくしてもよい。さらに、第1特図判定情報記憶領域の第0記憶部にだけ特図判定情報が記憶されるようにすることで第1保留記憶そのものをなくしてしまってもよい。
(主制御基板の第2始動口検出スイッチ入力処理)
図12を用いて、主制御基板110の第2始動口検出スイッチ入力処理(遊技用プログラム)を説明する。図12は、主制御基板110における第2始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS240-1において、第2始動口検出スイッチ47aからの検出信号を入力したか否かを判定する。第2始動口検出スイッチ47aからの検出信号を入力した場合には、ステップS240-2に処理を移し、第2始動口検出スイッチ47aからの検出信号を入力しなかった場合には、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS240-2において、2個賞球のために用いる2個賞球カウンタに2個賞球を示すデータを加算して更新する処理を行い、ステップS240-3において、特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値)を取得する。
メインCPU110aは、ステップS240-4において、第2保留数(U2)が4未満であるか否かを判定する。第2保留数(U2)が4未満である場合には、ステップS240-5に処理を移し、第2保留数(U2)が4未満でない場合には、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS240-5において、第2保留数(U2)に「1」を加算して更新(U2←U2+1)する処理を行い、ステップS240-6において、第2保留数(U2)に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、第2特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に第2保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコンが表示されることになる。
メインCPU110aは、ステップS240-7において、第2特図判定情報記憶領域の第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部にステップS240-3で取得した特図判定情報を記憶する。
メインCPU110aは、ステップS240-8において、現在が時短遊技状態中であるか否かを判定する。時短遊技状態中である場合には、第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得した特図判定情報の先読み処理を行うものとしてステップS240-9に処理を移し、非時短遊技状態中でない場合には、第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得した特図判定情報の先読み処理を行わないものとして今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS240-9において、残りの時短回数(ここでは第2時短回数(J2)であって、第1時短回数(J1)や第3時短回数(J3)ではない)が所定数(例えば5回)以上であるか否かを判定する。残りの時短回数が所定数以上である場合には、ステップS240-10に処理を移し、残りの時短回数が所定数以上でない場合には、第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得した特図判定情報の先読み処理を行わないものとして今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS240-10において、第2先読み処理(事前判定処理)を行う。この第2先読み処理では、特図判定情報を先読み(事前判定)するための事前判定テーブル(図26(c)参照)を選択し、今回取得した特図判定情報を第2特別図柄の変動表示が行われる前に事前判定し、該事前判定の結果(特図予定変動パターン、先読み情報)を演出制御基板130に通知するための第2先読み指定コマンドを生成する処理を行う。
この「第2先読み指定コマンド」は、特図判定情報の判定結果を特定可能な情報であるため、演出制御基板130では、第2先読み指定コマンドによって特別図柄の種別、大当たり判定の判定結果、特別図柄の種類、大当たり遊技や小当たり遊技の種類(ラウンド数)、大当たり遊技の終了後の通常時短遊技状態における各種時短回数(J1、J2、J3)についても特定可能となる。
メインCPU110aは、ステップS230-11において、上記ステップS230-9で生成された第2先読み指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
これにより、第2先読み指定コマンドが演出制御基板130に送信され、第2先読み指定コマンドに対応する第2特別図柄の変動表示が開始される前から、1又は複数の変動表示に亘って大当たり遊技が実行されることを期待させる先読み予告(連続予告演出、アイコン変化演出)が実行されることになる。
なお、本実施形態では、第2保留数(U2)の上限値が「4」となっているが、これよりも多くてもよいし、少なくてもよい。また、第1保留数の上限値と比較して第2保留数の上限値を少なくしてもよい。さらに、第2特図判定情報記憶領域の第0記憶部にだけ特図判定情報が記憶されるようにすることで第2保留記憶そのものをなくしてしまってもよい。
(主制御基板の特定領域検出スイッチ入力処理)
図13を用いて、主制御基板110の特定領域検出スイッチ入力処理(遊技用プログラム)を説明する。図13は、主制御基板110における特定領域検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS260-1において、特定領域検出スイッチ53aからの検出信号を入力したか否かを判定する。特定領域検出スイッチ53aからの検出信号を入力した場合には、ステップS260-2に処理を移し、特定領域検出スイッチ53aからの検出信号を入力していない場合には、今回の特定領域検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS260-2において、現在が特定領域53への遊技球の通過を有効とする特定領域有効期間中であるか否かを判定する。具体的には、小当たり遊技(変換遊技)中であるか否かを判定する。小当たり遊技中である場合には、ステップS260-3に処理を移し、特定領域有効期間中でない場合には、ステップS260-5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS260-3において、小当たり遊技中に遊技球が特定領域53を通過したことを示す特定領域通過フラグ、及び、遊技球が特定領域53を通過したときの遊技状態を示す特定領域通過時遊技状態情報(現在が通常遊技状態であれば通常遊技状態であることを示す情報、現在が時短遊技状態であれば時短遊技状態であることを示す情報)をメインRAM110cの遊技用RWM領域にセットし、ステップS260-4において、特定領域有効期間中に遊技球が特定領域53を通過したことを示す特定領域通過指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の特定領域検出スイッチ入力処理を終了する。
これにより、特定領域通過指定コマンドが演出制御基板130に送信され、遊技球が特定領域53を通過したこと(大当たり遊技が実行される)を報知する通過報知演出が実行されることになる。そのため、遊技者は小当たり遊技中に遊技球が特定領域53を通過したことを把握することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS260-5において、異常なタイミングで遊技球が特定領域53を通過したことを示す特定領域通過エラー指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の特定領域検出スイッチ入力処理を終了する。
これにより、特定領域通過エラー指定コマンドが演出制御基板130に送信され、異常なタイミングで遊技球が特定領域53を通過する通過エラーの発生を報知する通過エラー報知演出が実行されることになる。そのため、遊技店の従業員は通過エラーの発生を把握することができ、然るべき処置を行うことが可能となる。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図14を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理(遊技用プログラム)を説明する。図14は、主制御基板110における特図特電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS301において、特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐先アドレスを参照し、分岐先アドレスに対応する処理を実行し、今回の特図特電制御処理を終了する。
具体的には、特図特電処理データ=0であれば、保留記憶(特図判定情報)に基づいて特別図柄の変動表示を開始するための処理や特図特電処理データを「1」に変更する処理等を行うための特別図柄記憶判定処理(ステップS310)を実行する。
特図特電処理データ=1であれば、変動時間の経過によって特別図柄を停止表示させて図柄確定コマンドを演出制御基板130に送信するための処理や特図特電処理データを「2」に変更する処理等を行うための特別図柄変動処理(ステップS320)を実行する。
特図特電処理データ=2であれば、特別図柄の停止時間の経過によって、ハズレ特別図柄ならば特図特電処理データを「0」に変更し、大当たり特別図柄ならば大当たり遊技のオープニング時間をセットして特図特電処理データを「3」に変更し、小当たり特別図柄ならば小当たり遊技のオープニング時間をセットして特図特電処理データを「4」に変更するための特別図柄停止処理(ステップS330)を実行する。
特図特電処理データ=3であれば、大当たり遊技を実行するための処理や最終のラウンド遊技の終了に基づき特図特電処理データを「5」に変更する処理等を行うための大当たり遊技処理(ステップS340)を実行する。
特図特電処理データ=4であれば、小当たり遊技を実行するための処理や小当たり遊技のエンディングの終了に基づき特図特電処理データを「0」又は「3」に変更する処理等を行うための小当たり遊技処理(ステップS350)を実行する。
特図特電処理データ=5であれば、大当たり遊技を終了するための処理や大当たり遊技のエンディングの終了に基づき特図特電処理データを「0」に変更する処理等を行うための大当たり遊技終了処理(ステップS360)を実行する。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図15を用いて、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理(遊技用プログラム)を説明する。図15は、主制御基板110における特別図柄記憶判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS310-1において、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。特別図柄の変動表示中である場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でない場合には、ステップS310-2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310-2において、第2保留数(U2)が1以上であるか否かを判定する。第2保留数(U2)が1以上である場合には、ステップS310-3に処理を移し、第2保留数(U2)が1以上でない場合には、ステップS310-4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310-3において、第2保留数(U2)を「1」減算して更新し、ステップS310-6において、減算後の第2保留数(U2)に対応する特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に表示される保留アイコンや当該アイコンの表示を更新するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS310-7において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS310-8において、第2特図判定情報記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部~第4記憶部に記憶されている特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第2特図判定情報保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第2特図判定情報保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた前回の遊技で用いられた特図判定情報は消去される。
一方、メインCPU110aは、ステップS310-4において、第1保留数(U1)が1以上であるか否かを判定する。第1保留数(U1)が1以上である場合には、ステップS310-5に処理を移し、第1保留数(U1)が1以上でない場合には、ステップS319-1に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310-5において第1保留数(U1)を「1」減算して更新し、ステップS310-6において、減算後の第1保留数(U1)に対応する特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に表示される保留アイコンや当該アイコンの表示を更新するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS310-7において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS310-8において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部~第4記憶部に記憶されている特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた前回の遊技で用いられた特図判定情報は消去される。
なお、ステップS310-8における特図判定情報のシフト処理にともなって、減算後の第1保留数(U1)及び第2保留数(U2)を示す特別図柄保留表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、第1特別図柄保留表示器63及び第2特別図柄保留表示器64の表示内容が更新されることになる。
また、本実施形態では、ステップS310-2~S310-8において第2特図判定情報保留記憶領域を第1特図判定情報保留記憶領域よりも優先させてシフト(第2保留数を第1保留数よりも優先して減算)させることにしたが、遊技球が始動口に入球した順序で、第1特図判定情報保留記憶領域または第2特図判定情報保留記憶領域をシフト(第1保留数と第2保留数を入賞順で減算)させてもよいし、第1特図判定情報保留記憶領域を第2特図判定情報保留記憶領域よりも優先させてシフト(第1保留数を第2保留数よりも優先して減算)させてもよい。
メインCPU110aは、ステップS311において、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部に記憶された特図判定情報に基づき、大当たりであるか否かや、特別図柄の停止特図データを決定する大当たり判定処理を実行する。なお、大当たり判定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS312において、大当たり判定処理において決定された特別図柄の種類に対応する特別図柄指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄指定コマンドが演出制御基板130に送信され、変動演出の結果として停止表示される演出図柄70aを決定するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS313において、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部に記憶された特図判定情報に基づき、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定する特図変動パターン判定処理を行う。なお、特図変動パターン判定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS314において、特図変動パターン判定処理において決定された特図変動パターンの種類に対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信され、特別図柄の変動表示中に行われる変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS315において、特図変動パターン判定処理において決定された特図変動パターンの種類に対応する特別図柄の変動時間(カウンタ値)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS316において、特別図柄の変動表示を開始する。これにより、上記ステップS700のデータ作成処理で特別図柄の変動表示を実行するためのLEDの点灯データが作成され、作成された点灯データが上記ステップS800の出力制御処理で出力されることで第1特別図柄表示器60又は第2特別図柄表示器61において特別図柄の変動表示が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS317において、客待ち状態を終了するための客待ち状態フラグをクリアし、ステップS318において、特図特電処理データに「1」をセットし、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS319-1において、メインRAM110cに客待ち状態であることを示す客待ち状態フラグがセットされているか否かを判定する。客待ち状態フラグがセットされている場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、客待ち状態フラグがセットされていない場合には、ステップS319-2に処理を移す。なお、客待ち状態とは、特別図柄の変動表示及び特別遊技(大当たり遊技)が実行されていない状態のことをいうが、普通図柄の変動表示及び補助遊技が実行されていないことを要件に含めてもよい。
メインCPU110aは、ステップS319-2において、メインRAM110cの所定の領域に客待ち状態フラグをセットし、ステップS319-3において、客待ち状態であることを示す客待ち状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。これにより、客待ち状態指定コマンドが演出制御基板130に送信され、遊技者に対して遊技を促すための客待ちデモ演出を実行するための処理が行われることになる。
(主制御基板の大当たり判定処理)
図16を用いて、主制御基板110の大当たり判定処理(遊技用プログラム)を説明する。図16は、主制御基板110における大当たり判定処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS311-1において、メインRAM110cの設定値領域に記憶してある設定値を参照し、ステップS311-2において、大当たりか否か(小当たりか否か)を判定するための大当たり判定テーブル(図17参照)を選択する。なお、大当たり判定テーブルの詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS311-3において、現在の設定値及び大当たり判定用乱数値を大当たり判定テーブルに照合して大当たりであるか否か(小当たりであるか否か)を判定する。大当たりである場合には、ステップS311-4に処理を移し、大当たりでない場合には、ステップS311-6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311-4において、大当たり当選時の遊技状態情報をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS311-5において、大当たり特別図柄の種類を決定するための大当たり用の特別図柄判定テーブル(図18(a)参照)を選択し、ステップS311-9に処理を移す。なお、大当たり用の特別図柄判定テーブルの詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS311-6において、現在の設定値及び大当たり判定用乱数値を大当たり判定テーブルに照合して小当たりであるか否かを判定する。小当たりである場合には、ステップS311-7に処理を移し、小当たりでない場合には、ハズレであるものとしてステップS311-8に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311-7において、小当たり特別図柄の種類を決定するための小当たり用の特別図柄判定テーブル(図18(b)参照)を選択し、ステップS311-9に処理を移す。なお、小当たり用の特別図柄判定テーブルの詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS311-8において、ハズレ特別図柄を決定するためのハズレ用の特別図柄判定テーブル(図18(c)参照)を選択し、ステップS311-9に処理を移す。なお、ハズレ用の特別図柄判定テーブルの詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS311-9において、大当たり判定を行うことになった特別図柄の種別(第1特別図柄、第2特別図柄)、特別図柄判定用乱数値を特別図柄判定テーブルに照合して、第1特別図柄表示器60又は第2特別図柄表示器61で実行される変動表示の結果として停止表示される特別図柄を決定する。
メインCPU110aは、ステップS311-10において、ステップS311-9で決定された特別図柄に対応する停止特図データをメインRAM110cの所定の領域にセットし、今回の大当たり判定処理を終了する。
(特別図柄判定テーブル)
図7(a)は、大当たりと判定されたときの特別図柄の停止図柄の決定する際に参照される大当たり用の特別図柄判定テーブルであり、図7(b)は、小当たりと判定されたときの特別図柄の停止図柄の決定時に参照される小当たり用の特別図柄判定テーブルであり、図18(c)は、ハズレと判定されたときの特別図柄の停止図柄の決定時に参照されるハズレ用の特別図柄判定テーブルである。
図18(a)~(c)に示すように、特別図柄判定テーブルには、停止図柄を決定する特別図柄の種別と、特別図柄判定用乱数値と、特別図柄判定の判定結果と、この判定結果を示す停止特図データと、特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄指定コマンドとが対応付けられており、参考として最右欄に特別図柄表示器におけるLEDの点灯態様が記載されている。
特別図柄「00」及び「10」は、大当たり遊技が実行されないハズレ特別図柄となっている。特別図柄「01」は、3回のラウンド遊技からなる第1大当たり遊技を実行する大当たり特別図柄となっており、特別図柄「02」は、3回のラウンド遊技からなる第2大当たり遊技を実行する大当たり図柄となっており、特別図柄「03」は、3回のラウンド遊技からなる第1大当たり遊技を実行する大当たり特別図柄となっており、特別図柄「11」は、10回のラウンド遊技からなる第4大当たり遊技を実行する大当たり図柄となっている。また、特別図柄「12」は、10回のラウンド遊技からなる第5大当たり遊技を実行する大当たり特別図柄となっており、特別図柄「13」は、第1小当たり遊技を実行する小当たり特別図柄となっており、特別図柄「14」は、第2小当たり遊技を実行する小当たり特別図柄となっており、特別図柄「15」は、第3小当たり遊技を実行する小当たり特別図柄となっている。
詳細は後述するが、各種大当たり遊技の有利度合いは、第3大当たり遊技<第1大当たり遊技<第2大当たり遊技<第4大当たり遊技=第5大当たり遊技となっている。
図18に示す特別図柄判定テーブルの第1の特徴としては、大当たり特別図柄の種類、小当たり特別図柄、ハズレ特別図柄の種類が設定値によって変化せずに同一である点が挙げられる。このようにすることで、複雑な遊技性となり過ぎず、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。なお、大当たり特別図柄及び小当たり特別図柄の少なくとも一方を1種類としてもよい。
図18に示す特別図柄判定テーブルの第2の特徴としては、各種ハズレ図柄の選択割合、各種大当たり特別図柄の選択割合、各種小当たり図柄の選択割合が設定値によって変化せずに一定である点が挙げられる。このようにすることで、遊技者の有利度合いが設定値によって極端に変わってしまうことがなくなり、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
図18に示す特別図柄判定テーブルの第3の特徴としては、大当たり特別図柄を表示する際に点灯する特別図柄表示器のLED(発光部材)の個数よりも、小当たり特別図柄やハズレ特別図柄を表示する際に点灯する特別図柄表示器のLED(発光部材)の個数の方が少ない点が挙げられる。このようにすることで、表示されている特別図柄の種類を把握しやすくすることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図18に示す特別図柄判定テーブルの第4の特徴としては、小当たり特別図柄を表示する際に点灯する特別図柄表示器のLED(発光部材)の個数よりも、ハズレ特別図柄を表示する際に点灯する特別図柄表示器のLED(発光部材)の個数の方が少ない点が挙げられる。このようにすることで、表示されている特別図柄の種類を把握しやすくすることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図18に示す特別図柄判定テーブルの第5の特徴としては、小当たり特別図柄を表示する際に点灯する特別図柄表示器のLED(発光部材)には、ハズレ特別図柄を表示する際に点灯する特別図柄表示器のLED(発光部材)と同一のものが含まれる点が挙げられる。このようにすることで、大当たり特別図柄ではなく、小当たり特別図柄やハズレ特別図柄であることが把握し易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図18に示す特別図柄判定テーブルの第6の特徴としては、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報(第1特別図柄)が大当たり(第1結果)と判定された場合に、第1~第3大当たり遊技の何れかを実行可能であり、第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報(第2特別図柄)が大当たり(第1結果)と判定された場合に、第4~第5大当たり遊技の何れかを実行可能である点が挙げられる。このようにすることで、特別図柄の種別に応じて実行可能な大当たり遊技の種類が変化するため、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれに1つのハズレ特別図柄が対応付けられているが、第1特別図柄及び第2特別図柄の少なくとも一方に複数のハズレ特別図柄を対応付けるようにしてもよい。
また、大当たり特別図柄を表示する際に点灯する特別図柄表示器のLEDの個数を3個よりも多くしてもよいし、少なくしてもよい。また、小当たり特別図柄を表示する際に点灯する特別図柄表示器のLEDの個数を2個よりも多くしてもよいし、少なくしてもよいが、この場合であっても、大当たり特別図柄を表示する際に点灯する特別図柄表示器のLEDの個数とは異ならせるようにしてもよい。
また、小当たり特別図柄を表示する際に点灯する特別図柄表示器のLEDと、ハズレ特別図柄を表示する際に点灯する特別図柄表示器のLEDとの同一のものが含まれない(完全に異ならせる)ようにしてもよい。
また、第1特別図柄用の大当たり判定テーブルでは小当たりに当選しないようになっているが、小当たりに当選するようにしてもよい。この場合には、第2特別図柄用の大当たり判定テーブルよりも当選確率が低くなるようにするとよい。
(主制御基板の特図変動パターン判定処理)
図19を用いて、主制御基板110の特図変動パターン判定処理(遊技用プログラム)を説明する。図19は、主制御基板110における特図変動パターン判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS313-1において、現在が通常遊技状態であるか否かを判定する。通常遊技状態である場合には、ステップS313-2に処理を移し、通常遊技状態でない場合には、時短遊技状態であるものとしてステップS313-3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS313-2において、通常遊技状態における特図変動パターンを決定するための通常用の特図変動パターン判定テーブル(図20参照)から該当(遊技の状況に一致)するテーブルを選択し、ステップS313-4に処理を移す。なお、通常用の特図変動パターン判定テーブルの詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS313-3において、時短遊技状態における特図変動パターンを決定するための時短用の特図変動パターン判定テーブル(図21~25参照)から該当(遊技の状況に一致)するテーブルを選択し、ステップS313-4に処理を移す。なお、時短用の特図変動パターン判定テーブルの詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS313-4において、特別図柄の種別、大当たり判定結果、特別図柄の判定結果、リーチ判定用乱数値、保留数(U1又はU2)、及び、特図変動パターン判定用乱数値を特図変動パターン判定テーブルに照合して、特図変動パターンを決定する。
メインCPU110aは、ステップS313-5において、決定された特図変動パターンに対応する変動時間をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS313-6において、決定された変動パターンに対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信され、変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS313-7において、メインRAM110cに記憶されている変動回数、具体的には、所定条件の成立(RWMクリア、大当たり遊技の終了に基づく変動回数の0クリア)から実行された特別図柄の変動表示の回数を+1更新する。なお、変動回数については、通常遊技状態であるか、時短遊技状態であるか、第1特別図柄の変動表示であるか、第2特別図柄の変動表示であるかに拘らず+1更新される。なお、この変動回数は、後述する特別図柄変動処理において参照されることになる。
メインCPU110aは、ステップS313-8において、現在が時短遊技状態であるか否かを判定する。時短遊技状態でない場合には、今回の特図変動パターン判定テーブルを終了し、時短遊技状態である場合には、ステップS313-9において、残りの時短回数に応じた時短回数指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、時短回数指定コマンドが演出制御基板130に送信され、残りの時短回数が報知されたりすることになる。本処理を終えると、今回の特図変動パターン判定処理を終了する。
(通常用の特図変動パターン判定テーブル)
図20は、通常遊技状態において特別図柄の変動パターンを決定する際に参照される通常用の特図変動パターン判定テーブルである。
具体的には、図20(a)は、メインRAM110cに大当たり履歴情報がないか、又は、大当たり履歴情報があって特殊時短遊技状態までの変動回数が51回以上であるときに変動表示を実行する場合(演出モードA~C)に参照される通常用の特図変動パターン判定テーブル1であり、図20(b)は、メインRAM110cに大当たり履歴情報があって特殊時短遊技状態までの変動回数が50回以下のときに変動表示を実行する場合(後述するカウントダウンモード中)に参照される通常用の特図変動パターン判定テーブル2であり、図20(c)は、時短遊技状態から通常遊技状態に移行後の第2特別図柄の残保留に対応する変動表示を実行する場合に参照される通常用の特図変動パターン判定テーブル3である。
(通常時短用の特図変動パターン判定テーブル)
図21~図24は、通常時短遊技状態において特別図柄の変動パターンを決定する際に参照される通常時短用の特図変動パターン判定テーブルである。
具体的には、図21(a)は、通常時短遊技状態への移行時に第2特別図柄の時短回数(J2)として7回が選択されて小当たり残回数が1回となっているときの時短最終回よりも前の変動表示を実行する場合(後述する突入バトルモード中)に参照される通常時短用の特図変動パターン判定テーブル1であり、図21(b)は、通常時短遊技状態への移行時に第2特別図柄の時短回数7回が選択されて小当たり残回数が1回となっているときの時短最終回の変動表示を実行する場合(後述する突入バトルモード中)に参照される通常時短用の特図変動パターン判定テーブル2である。
図22(a)は、通常時短遊技状態への移行時に第2特別図柄の時短回数(J2)として55回又は95回又は496回が選択されて小当たり残回数が1回となっているときの時短最終回よりも前の変動表示を実行する場合(後述する乱舞モード中)に参照される通常時短用の特図変動パターン判定テーブル3であり、図22(b)は、通常時短遊技状態への移行時に第2特別図柄の時短回数(J2)として55回又は95回又は496回が選択されて小当たり残回数が1回となっているときの時短最終回の変動表示を実行する場合(後述する乱舞モード中)に参照される通常時短用の特図変動パターン判定テーブル4である。
図23(a)は、通常時短遊技状態への移行時に第2特別図柄の時短回数(J2)として95回が選択されて小当たり残回数が2回となっているときの時短最終回よりも前の変動表示を実行する場合(後述する超乱舞モード中)に参照される通常時短用の特図変動パターン判定テーブル5であり、図23(b)は、通常時短遊技状態への移行時に第2特別図柄の時短回数(J2)として95回が選択されて小当たり残回数が2回となっているときの時短最終回の変動表示を実行する場合(後述する超乱舞モード中)に参照される通常時短用の特図変動パターン判定テーブル6である。
図24(a)は、通常時短遊技状態への移行時に第2特別図柄の時短回数(J2)として496回が選択されて小当たり残回数が2回となっているときの時短最終回よりも前の変動表示を実行する場合(後述する無限モード中)に参照される通常時短用の特図変動パターン判定テーブル7であり、図24(b)は、通常時短遊技状態への移行時に第2特別図柄の時短回数(J2)として496回が選択されて小当たり残回数が2回となっているときの時短最終回の変動表示を実行する場合(後述する無限モード中)に参照される通常時短用の特図変動パターン判定テーブル8である。
(特殊時短用の特図変動パターン判定テーブル)
図25は、特殊時短遊技状態において特別図柄の変動パターンを決定する際に参照される通常時短用の特図変動パターン判定テーブルである。
具体的には、図25(a)は、特殊時短遊技状態であってメインRAM110cに大当たり履歴情報がないとき、又は、大当たり履歴情報があって小当たり残回数が2回となっているときの何れかであって、特殊時短遊技状態の開始から2回目以降の変動表示を実行する場合(後述する無限モード中)に参照される特殊時短用の特図変動パターン判定テーブル1であり、図25(b)は、特殊時短遊技状態であってメインRAM110cに大当たり履歴情報があって小当たり残回数が2回となっているときの時短初回の変動表示を実行する場合(無限モード中)に参照される通常時短用の特図変動パターン判定テーブル2であり、図25(c)は、特殊時短遊技状態であって小当たり残回数が1回となっているときの変動表示を実行する場合(後述する乱舞モード中)に参照される特殊時短用の特図変動パターン判定テーブル3である。
図20~図25に示すように、特図変動パターン判定テーブルには、変動表示を行う特別図柄(始動口)の種別と、大当たり判定の判定結果と、特別図柄の判定結果(停止特図データ)と、リーチ判定用乱数値と、第1保留数(U1)又は第2保留数(U2)と、特図変動パターン判定用乱数値と、判定結果としての特図変動パターンと、特別図柄の変動時間とが対応付けられており、参考として変動演出における演出内容が記載されている。
したがって、「特図変動パターン」とは、少なくとも特別図柄の種別、大当たり判定の判定結果、特別図柄の種類、及び、特別図柄の変動時間を特定可能なものといえる。また、詳細は後述するが、特別図柄の種類によって大当たり遊技や小当たり遊技が実行されることから、大当たり遊技や小当たり遊技の種類(ラウンド数)を特定可能なものとも言える。また、特別図柄の種類によって大当たり遊技の終了時に時短遊技状態の回数(時短回数)が設定されることから、時短回数を特定可能なものともいえる。
図20~図25に示す特図変動パターン判定テーブルに示す演出内容として、「通常変動」、「短縮変動」、「超短縮変動」とは、3つの演出図柄70aがバラバラに高速で変動して、リーチとならずに停止することを意味している。
また、「リーチ」とは、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄70aが変動を行うような、大当たり遊技が実行されることを遊技者に期待させる変動態様を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せ(大当たり結果態様)として「777」の3つの演出図柄70aの組み合わせが設定されている場合に、左側領域と右側領域に同じ演出図柄70aが「7」で仮停止して、中央領域で残りの演出図柄70aが変動を行っている態様をいう。
なお、「仮停止」とは、演出図柄70aが小さく揺れ動いたり、演出図柄70aが小さく変形したりして、遊技者に演出図柄70aが停止しているかのようにみせている(完全に停止していない)態様をいう。
また、「ノーマルリーチ」とは、左側領域と右側領域に同じ演出図柄70aが仮停止し、中央領域で残り1つの演出図柄70aが変動するリーチ演出を意味しており、大当たりの期待度が最も低いリーチとなっている。なお、本実施形態においては、「ノーマルリーチ」で大当たりしないが、「ノーマルリーチ」で大当たりするように構成してもよい。
また、「SPリーチ」とは、ノーマルリーチの後に行われると共に、ノーマルリーチよりも大当たりの期待度が高いスーパーリーチ演出となっている。
また、「SPSPリーチ」とは、ノーマルリーチの後又はスーパーリーチの後に行われると共に、スーパーリーチよりも大当たりの期待度が高いスペシャルリーチ演出となっている。例えば、3つの演出図柄70aが縮小して画像表示装置の隅部に移動し、画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて「SPリーチ」よりも特別な演出を行うようになっている。
また、「全回転リーチ」とは、ノーマルリーチの後又はスーパーリーチの後に行われると共に、大当たり確定となるリーチとなっている。例えば、ブラックアウト演出から3つの演出図柄70aが全て同一で揃った状態で低速に変動し、画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて「SPSPリーチ」よりも特別な演出を行うようになっている。
また、「復活ロング変動」とは、通常遊技状態に移行すると見せかけて大当たりする演出となっている。例えば、画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて特殊な演出を行うようになっている。
また、「復活変動」とは、通常遊技状態に移行するとみせかけて小当たりする演出となっている。例えば、復活ロング変動よりも短い時間にわたって画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて特殊な演出を行うようになっている。
また、「突入バトルリーチ」とは、味方キャラクタと敵キャラクタがバトルを行って、後述する乱舞モード又は超乱舞モード又は無限モードに突入するか否か(ハズレ、大当たり、小当たりの何れかとなること)を煽るリーチ演出となっている。なお、乱舞モード<超乱舞モード<無限モードの順で遊技者にとって有利なモードになっている。
また、「最終バトルリーチ」とは、味方キャラクタと敵キャラクタが最後のバトルを行って、後述する乱舞モード又は超乱舞モード又は無限モードに突入するか否か(ハズレ、大当たり、小当たりの何れかとなること)を煽るリーチ演出となっている。
また、「昇格バトルリーチ」とは、味方キャラクタと敵キャラクタがバトルを行って、後述する乱舞モードから超乱舞モード又は無限モードに昇格するか否か(ハズレ、大当たり、小当たりの何れかとなること)を煽るリーチ演出となっている。
また、「昇格バトル煽り変動」とは、味方キャラクタと敵キャラクタがバトルを行うか否かを煽ったのちに、バトルが行われない演出となっている。
「リザルト変動」とは、通常時短遊技状態の最終回の変動表示において、所謂初当たりと呼ばれる通常遊技状態からの大当たり遊技を契機として時短遊技状態が継続している一連有利期間における遊技の結果を表示するリザルト表示が行われる演出となっている。なお、初当たりからではなく、遊技者にとって有利な状態が継続している一連有利期間におけるリザルト表示を行うようにしてもよい。
「リザルト復活変動」とは、通常時短遊技状態の最終回の変動表示において、前述したリザルト表示が行われた後に遊技者に有利な結果(大当たり又は小当たり)であることを示唆する復活表示が行われる演出となっている。
「継続バトルリーチ」とは、味方キャラクタと敵キャラクタがバトルを行うことで、後述する超乱舞モード又は無限モードが継続するか否か(ハズレ、大当たり、小当たりの何れかとなること)を煽るリーチ演出となっている。
「不敗バトルリーチ」とは、味方キャラクタと敵キャラクタがバトルを行うが、必ず味方キャラクタが勝利して遊技者に有利な結果(大当たり又は小当たり)であることを示唆するリーチ演出となっている。
「不敗バトル煽り変動」とは、味方キャラクタと敵キャラクタがバトルを行うか否かを煽ったのちに、バトルが行われない演出となっている。
「(突入演出)ロング変動」とは、特殊時短遊技状態の初回変動である場合には、特殊時短遊技状態への突入を示唆する突入演出が行われた後にハズレとなる演出であり、特殊時短遊技状態の初回変動でない(2回目以降の変動表示である)場合には、突入演出が行われずにハズレとなる演出である。
「(突入演出)即当たり変動」とは、特殊時短遊技状態の初回変動である場合には、特殊時短遊技状態への突入を示唆する突入演出が行われた後にリーチを経由せずに遊技者に有利な結果(大当たり又は小当たり)であることが報知される演出となっており、特殊時短遊技状態の初回変動でない(2回目以降の変動表示である)場合には、突入演出が行われずにリーチを経由せずに遊技者に有利な結果(大当たり又は小当たり)となることが報知される演出となっている。
「(突入演出)不敗バトルリーチ」とは、特殊時短遊技状態の初回変動である場合には、特殊時短遊技状態への突入を示唆する突入演出が行われた後に前述の不敗バトルリーチが行われるリーチ演出となっている。
「突入演出ロング変動」とは、特殊時短遊技状態への突入を示唆する突入演出が行われた後にハズレとなる演出である。
「突入演出即当たり変動」とは、特殊時短遊技状態への突入を示唆する突入演出が行われた後にリーチを経由せずに遊技者に有利な結果(大当たり又は小当たり)となることが報知される演出となっている。
図20~図25に示した特図変動パターン判定テーブルの第1の特徴としては、通常時短遊技状態(一連有利期間)の最終回となる変動表示中には、リザルト表示が行われる変動演出が実行される点が挙げられる。このようにすることで、一連有利期間における遊技の結果を遊技者に確認させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図20~図25に示した特図変動パターン判定テーブルの第2の特徴としては、特殊時短遊技状態の最終回となる変動表示中には、リザルト表示が行われずに特殊な演出が行われる点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技が実行されていないにも拘らず、一連有利期間における遊技の結果が表示されることで遊技者の不満感が募ることを防止することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図20~図25に示した特図変動パターン判定テーブルの第3の特徴としては、通常時短遊技状態と特殊時短遊技状態とで異なる特図変動パターン判定テーブルを用いる点が挙げられる。このようにすることで、同じ時短遊技状態であっても通常時短遊技状態と特殊時短遊技状態との演出内容を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図20~図25に示した特図変動パターン判定テーブルの第4の特徴としては、特殊時短遊技状態中における初回変動においては、大当たり履歴(RWMクリア)の有無によって異なる特図変動パターン判定テーブルを用いるようになっている点が挙げられる。このようにすることで、大当たり履歴の有無によって特殊時短遊技状態における初回の変動表示中の演出内容を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図20~図25に示した特図変動パターン判定テーブルの第5の特徴としては、特殊時短遊技状態中における2回目~最終変動においては、大当たり履歴(RWMクリア)の有無に拘わらず、共通の特図変動パターン判定テーブル(特殊時短用の特図変動パターン判定テーブル1)を用いるようになっている点が挙げられる。このようにすることで、データ容量を削減することができると共に、効率的な制御を実現することが可能となり、ひいては開発期間の短縮を図ることも可能となる。
図20~図25に示した特図変動パターン判定テーブルの第6の特徴としては、通常遊技状態中に大当たりとなる場合よりも、特殊時短遊技状態中に大当たりとなる場合の方が、短い変動時間の変動パターン(リーチ演出が実行されない即当たり変動)が決定され易い点が挙げられる。このようにすることで、特殊時短遊技状態が発生するような大当たり遊技が長期間にわたって実行されない状況において遊技者の不満感を軽減することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図20~図25に示した特図変動パターン判定テーブルの第7の特徴としては、通常時短遊技状態中に大当たりとなる場合よりも、特殊時短遊技状態中に大当たりとなる場合の方が、短い変動時間の変動パターン(リーチ演出が実行されない即当たり変動)が決定され易い点が挙げられる。このようにすることで、特殊時短遊技状態が発生するような大当たり遊技が長期間にわたって実行されない状況において遊技者の不満感を軽減することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図20~図25に示した特図変動パターン判定テーブルの第8の特徴としては、通常時短遊技状態中に変動表示が実行される場合よりも、特殊時短遊技状態中に変動表示が実行される場合の方が、平均変動時間が短くなる点が挙げられる。このようにすることで、特殊時短遊技状態が発生するような大当たり遊技が長期間にわたって実行されない状況において遊技者の不満感を軽減することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、通常時短遊技状態中と特殊時短遊技状態中とで異なる特図変動パターン判定テーブルを用いるようにしたが、例えば、特殊時短遊技状態における初回変動や最終変動以外の変動表示を実行する場合には、通常時短用の特図変動パターン判定テーブル(例えば、通常時短用の特図変動パターン判定テーブル3、又は、通常時短用の特図変動パターン判定テーブル5、又は、通常時短用の特図変動パターン判定テーブル7等)を用いるようにしてもよい。このようにすることで、データ容量を削減することができると共に、効率的な制御を実現することが可能となり、ひいては開発期間の短縮を図ることも可能となる。
また、特殊時短遊技状態中における初回変動においては、大当たり履歴(RWMクリア)の有無によって異なる特図変動パターン判定テーブルを用いるようになっているが、同じ特図変動パターン判定テーブル(例えば、特殊時短用の特図変動パターン判定テーブル1又は特殊時短用の特図変動パターン判定テーブル2)を用いるようにしてもよい。このようにすることで、データ容量を削減することができると共に、効率的な制御を実現することが可能となり、ひいては開発期間の短縮を図ることも可能となる。
また、特殊時短遊技状態中における最終変動においては、大当たり履歴(RWMクリア)の有無に拘わらず同じ特図変動パターン判定テーブルを用いるようになっているが、異なる特図変動パターン判定テーブルを用いるようにしてもよい。このようにすることで、大当たり履歴の有無によって特殊時短遊技状態における最終回の変動表示中の演出内容を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(事前判定テーブル)
図26は、始動口への遊技球の入賞に基づき取得した特図判定情報を事前判定(先読み)する際に参照される事前判定テーブルである。
図26に示すように、事前判定テーブルには、遊技状態と、特別図柄(始動口)の種別と、大当たり判定の判定結果(大当たり判定用乱数値)と、特別図柄の判定結果(特別図柄判定用乱数値)と、リーチ判定用乱数値と、特図変動パターン判定用乱数値と、判定結果としての特図予定変動パターンとが対応付けられている。
したがって、「特図予定変動パターン」や「先読み情報」とは、少なくとも特別図柄の種別、大当たり判定の判定結果、特別図柄の種類、及び、実行予定の特図変動パターンを特定可能なものといえる。また、詳細は後述するが、特別図柄の種類によって大当たり遊技や小当たり遊技が実行されることから、大当たり遊技や小当たり遊技の種類(ラウンド数)を特定可能なものとも言える。また、特別図柄の種類によって大当たり遊技の終了時に時短遊技状態の回数(時短回数)が設定されることから、時短回数を特定可能なものともいえる。
(主制御基板の特別図柄変動処理)
図27を用いて、主制御基板110の特別図柄変動処理(遊技プログラム)を説明する。図27は、主制御基板110における特別図柄変動処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS320-1において、上述した特図変動パターン判定処理でセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過した場合には、ステップS320-2に処理を移し、変動時間が経過していない場合には、今回の特別図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS320-2において、上述した大当たり判定処理で決定済みの特別図柄を停止表示させ、ステップS320-3において、遊技状況に応じた停止時間をメインRAM110cの所定の領域にセットする。具体的には、時短遊技状態の最終回の変動表示であるならば8.0秒をセットし、それ以外の変動表示であるならば0.5秒をセットする。
メインCPU110aは、ステップS320-4において、メインRAM110cに時短フラグがセットされているか否かを判定する。時短フラグがセットされている場合には、残りの時短回数を更新するものとしてステップS320-5に処理を移し、時短フラグがセットされていない場合には、残りの時短回数を更新しないものとしてステップS320-13に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS320-5において、今回の特別図柄の変動表示が第1特別図柄であるか否かを判定する。第1特別図柄である場合には、ステップS320-6において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされている第1特別図柄の時短回数である第1時短回数(J1)、及び、第1特別図柄と第2特別図柄の合算の時短回数である第3時短回数(J3)を1ずつ減算し、第1特別図柄でない(第2特別図柄である)場合には、ステップS320-7において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされている第2特別図柄の時短回数である第2時短回数(J2)、及び、上述した第3時短回数(J3)を1ずつ減算する。
メインCPU110aは、ステップS320-8において、第1時短回数(J1)、第2時短回数(J2)、第3時短回数(J3)の何れか1つが「0」になったか否かを判定する。「0」になった場合には、時短遊技状態を終了させるものとしてステップS320-12に処理を移し、「0」になっていない場合には、ステップS320-9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS320-9において、小当たり特別図柄が停止表示したか否かを判定する。小当たり特別図柄でない場合には、ステップS320-13に処理を移し、小当たり特別図柄である場合には、ステップS320-10において、遊技用RWM領域にセーブされている時短遊技状態を終了させるまでの小当たり残回数(Z)を1減算する。
メインCPU110aは、ステップS320-11において、小当たり残回数が「0」になったか否かを判定する。小当たり残回数が「0」になった場合には、時短遊技状態を終了させるものとしてステップS320-12に処理を移し、小当たり残回数が「0」になっていない場合には、ステップS320-13に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS320-12において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされている時短フラグ及び各種時短回数(J1、J2、J3)をクリアして時短遊技状態を終了させる。
メインCPU110aは、ステップS320-13において、大当たり特別図柄が停止表示したか否かを判定する。大当たり特別図柄でない場合には、ステップS320-15に処理を移し、大当たり特別図柄である場合には、ステップS320-14において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされている時短フラグ及び各種時短回数(J1、J2、J3)をクリアして時短遊技状態を終了(通常遊技状態を開始)させる。本処理を終えるとステップS320-19に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS320-15において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされている変動回数が規定回数(通常時短遊技状態の最大の時短回数である496回+残保留数4個に設定された500回)に到達したか否かを判定する。変動回数が規定回数に到達した場合には、特殊時短遊技状態を開始させるものとしてステップS320-16に処理を移し、変動回数が規定回数に到達していない場合には、特殊時短遊技状態を開始させないものとしてステップS320-18に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS320-16において、メインRAM110cの遊技用RWM領域に特殊時短用の時短回数(J1=60、J2=750、J3=750)及び小当たり残回数(Z=2)をセーブし、ステップS320-17において、メインRAM110cの遊技用RWM領域に特殊時短フラグをセットして特殊時短遊技状態に移行させる。
メインCPU110aは、ステップS320-18において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされている各種時短回数(J1、J2、J3)に対応する時短回数指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、時短回数指定コマンドが演出制御基板130に送信され、残りの時短回数が報知されたりすることになる。
メインCPU110aは、ステップS320-19において、特図特電処理データに「2」をセットし、現在の遊技状態(時短フラグの有無から特定される遊技状態)に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で遊技状態を更新するための処理が行われることになる。本処理を終えると今回の特別図柄変動処理を終了する。
このように、第2始動口47への遊技球の入賞が容易な時短遊技状態中に小当たり図柄が停止表示された(小当たり遊技が実行される)場合において、時短回数(J1、J2、J3)が残存している場合であっても、小当たり残回数(Z)が「0」になることで時短遊技状態が終了するようになっている。そのため、先読み演出や停止表示された演出図柄70aの組み合わせを参考として遊技者が遊技を有利に進めようと(小当たり遊技で特定領域53に遊技球を通過させて有利な大当たりを狙うか否か)しても、時短遊技状態中の遊技方法によって遊技者が過度に有利となることを抑制することが可能となり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、小当たり残回数(Z)が残存している場合であっても、時短回数(J1、J2、J3の何れか)が「0」になることで時短遊技状態が終了するようになっている。そのため、小当たり図柄が停止表示されるまで時短遊技状態が継続してしまって遊技者が過度に有利となることを抑制することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、所定条件の成立(RWMクリアを実行、大当たり遊技の終了に基づく変動回数の0クリア)から実行された特別図柄の変動表示の回数が規定回数に到達した場合に、特殊時短遊技状態を発生させるようになっているため、大当たり遊技を経由せずに時短状態が発生するという意外性を遊技者に与えることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特殊時短遊技状態が発生する変動回数(500回)が、通常時短遊技状態で設定される最大の時短回数(496回)よりも大きい値となっていることで、通常時短遊技状態中に特殊時短遊技状態が発生することがないため、遊技者が遊技の進行が分からなくなるといった不都合が発生することがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特殊時短遊技状態が発生する変動回数(500回)が、通常時短遊技状態で設定される最大の時短回数(496回)よりも第2保留数の上限数(4個)だけ大きい数となっていることで、通常時短遊技状態で最大の時短回数(496回)が設定されている場合には、通常時短遊技状態から特殊時短遊技状態にそのまま移行したかのように感じさせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特殊時短遊技状態が発生する際に、メインRAM110cに記憶されている変動回数を0クリアしないようになっている。そのため、大当たり遊技間(特殊時短遊技状態が開始した後又は終了した後)において、再び特殊時短遊技状態が発生することがなくなり、遊技店側と遊技者側の利益バランスを確保することができ、遊技の興趣を向上させることも可能となる。
なお、通常時短遊技状態での最大の時短回数(496回)を特殊時短遊技状態が発生する変動回数(500回)よりも少ない回数とするのではなく、通常時短遊技状態での最大の時短回数と特殊時短遊技状態が発生する変動回数とを同じ回数としてもよい。このようにすると、通常時短遊技状態と特殊時短遊技状態とがシームレスに繋がることになり、通常時短遊技状態が延長されたかのように感じさせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特殊時短遊技状態が発生する際に、メインRAM110cに記憶されている変動回数を0クリアすると共に、特殊時短遊技状態が発生済みであることを示す特殊時短発生済みフラグをメインRAM110c(遊技用RWM)にセットするようにしてもよい。この場合、変動回数が規定回数(500回)となったときに特殊時短発生済みフラグがなければ、変動回数を0クリアして特殊時短遊技状態を発生させ、特殊時短発生済みフラグがあれば、変動回数を0クリアして特殊時短遊技状態を発生させないようにするとよい。
(主制御基板の特別図柄停止処理)
図28を用いて、主制御基板110の特別図柄停止処理(遊技用プログラム)を説明する。図28は、主制御基板110における特別図柄停止処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS330-1において、上述した特別図柄変動処理でセットされた停止時間が経過したか否かを判定する。停止時間が経過した場合には、ステップS330-2に処理を移し、停止時間が経過していない場合には、今回の特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330-2において、大当たり特別図柄が停止表示しているか否かを判定する。大当たり特別図柄である場合には、ステップS330-3に処理を移し、大当たり特別図柄でない(小当たり特別図柄又はハズレ特別図柄である)場合には、ステップS330-5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330-3において、大当たり遊技を実行するための大当たり遊技用の大入賞口制御データ判定テーブル(図29(a)参照)から停止特図データ(大当たり特別図柄)に応じた大当たり遊技の制御データ(最大ラウンド遊技回数、最大入賞個数、オープニング時間等)を選択する等の大当たりオープニング移行処理を行い、ステップS330-4において、大当たり遊技処理に移行するために特図特電処理データに「3」をセットし、ステップS330-8に処理を移す。なお、大当たり遊技用の大入賞口制御データ判定テーブルの詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS330-5において、小当たり特別図柄が停止表示しているか否かを判定する。小当たり特別図柄である場合には、ステップS330-6に処理を移し、小当たり特別図柄でない(ハズレ特別図柄である)場合には、ステップS330-10に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330-6において、小当たり遊技を実行するための小当たり遊技用の大入賞口制御データ判定テーブル(図29(b)参照)から停止特図データ(小当たり特別図柄)に応じた小当たり遊技の制御データ(最大入賞個数、オープニング時間等)を選択する等の小当たりオープニング移行処理を行い、ステップS330-7において、小当たり遊技に移行するために特図特電処理データに「4」をセットし、ステップS330-8に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330-8において、選択された制御データに応じたオープニング時間をメインRAM110cの遊技用RWM領域にセットし、ステップS330-9において、オープニング指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、オープニング指定コマンドが演出制御基板130に送信され、大当たり遊技又は小当たり遊技のオープニング演出を実行するための処理が行われることになる。本処理を終えると今回の特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330-10において、特別図柄記憶判定処理に処理を移すために特図特電処理データに「0」をセットし、今回の特別図柄停止処理を終了する。
(制御データテーブル)
図29(a)は、大当たり遊技(特別遊技)中に大入賞口を制御するための大当たり遊技用の大入賞口制御データ判定テーブルを示す図であり、図29(b)は、小当たり遊技中に大入賞口を制御するための小当たり遊技用の大入賞口制御データ判定テーブルを示す図であり、図29(c)は、小当たり遊技中に特定領域を制御するための小当たり遊技用の特定領域制御データ判定テーブルを示す図である。
図29(a)に示すように、大当たり遊技用の大入賞口制御データ判定テーブルには、特別図柄の停止特図データと、大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数と、1つのラウンド遊技における大入賞口への最大入賞個数と、大当たり遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでのオープニング時間と、各ラウンド遊技で開放する大入賞口の種類と、各ラウンド遊技で開放する大入賞口の最大開放回数と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の開放時間と、ラウンド遊技の終了後に大入賞口を閉鎖しているインターバル時間(大入賞口内から遊技球を排出するために必要な時間)と、最終ラウンド遊技の終了から大当たり遊技が終了するまでのエンディング時間が対応付けられている。
停止特図データが「01」の場合には、3回のラウンド遊技が行われる第1大当たり遊技を実行し、停止特図データが「02」の場合には、3回のラウンド遊技が行われると共に、第1大当たり遊技よりも大当たり遊技後の状態が遊技者に有利となる第2大当たり遊技を実行し、停止特図データが「03」の場合には、3回のラウンド遊技が行われると共に、第1大当たり遊技よりも大当たり遊技後の状態が遊技者に不利となる第3大当たり遊技を実行する。
また、停止特図データが「11」の場合には、10回のラウンド遊技が行われると共に、第3大当たり遊技よりも大当たり遊技後の状態が遊技者に有利となる第4大当たり遊技を実行し、停止特図データが「12」の場合には、10回のラウンド遊技が行われると共に、第3大当たり遊技よりも大当たり遊技後の状態が遊技者に有利となる(第4大当たり遊技と同じ有利度合いの)第5大当たり遊技を実行する。
また、停止特図データが「13」の場合には、1回目のラウンド遊技となる第1小当たり遊技を経由して残り2回のラウンド遊技が行われる第1V大当たり遊技を実行し、停止特図データが「14」の場合には、1回目のラウンド遊技となる第2小当たり遊技を経由して残り9回のラウンド遊技が行われると共に、第1V大当たり遊技よりも遊技者に有利な第2V大当たり遊技を実行し、停止特図データが「15」の場合には、1回目のラウンド遊技となる第3小当たり遊技を経由して残り2回のラウンド遊技が行われると共に、第1V大当たり遊技よりも大当たり遊技の状態が遊技者に不利となる可能性がある第3V大当たり遊技を実行する。
図29(a)に示す大当たり遊技用の大入賞口制御データ判定テーブルの特徴としては、第1始動口45への入賞に基づく大当たり遊技(第1~第3大当たり遊技)を実行する場合には、最大ラウンド(10ラウンド)の大当たり遊技が実行されない一方、第2始動口47への入賞に基づく大当たり遊技(第4~第5大当たり遊技)を実行する場合には、最大ラウンド(10ラウンド)の大当たり遊技が実行可能となっている点が挙げられる。このようにしたことで、第1始動口45に遊技球が入賞した場合と、第2始動口47に遊技球が入賞した場合の遊技性を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図29(b)に示すように、小当たり遊技用の大入賞口制御データ判定テーブルには、特別図柄の停止特図データ(小当たり遊技の種類)と、小当たり遊技で開放する大入賞口の最大開放回数と、小当たり遊技における大入賞口への最大入賞個数と、大入賞口を開状態に変換するまでのオープニング時間と、開放する大入賞口の種類と、1回の開放に対しての大入賞口の開放時間と、大入賞口を閉鎖しているインターバル時間(大入賞口内から遊技球を排出するために必要な時間)と、大入賞口の最後の閉鎖から小当たり遊技が終了するまでのエンディング時間が対応付けられている。
停止特図データが「13」の場合には、第1小当たり遊技を実行し、停止特図データが「14」の場合には、第2小当たり遊技を実行し、停止特図データが「15」の場合には、第3小当たり遊技を実行する。
図29(b)に示す小当たり遊技用の大入賞口制御データ判定テーブルの特徴としては、第1大入賞口50が閉状態となるインターバル時間が、インターバルの開始から終了までに少なくとも1つの遊技球が第1大入賞口開閉部材51の上面を転動していることになる時間(発射間隔0.67秒に対してインターバル時間0.82秒)に設定されている。このようにしたことで、第1大入賞口50の開放時間を短くすることができ、予め定められた小当たり遊技における大入賞口の最大開放時間(1.8秒)の中で第1大入賞口の開放回数を多くすることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図29(c)に示すように、小当たり遊技用の特定領域制御データ判定テーブルには、特別図柄の停止特図データ(小当たり遊技の種類)と、小当たり遊技で開放する特定領域53の最大開放回数と、特定領域53の開放タイミングと、特定領域53の閉鎖タイミングとが対応付けられている。
小当たり遊技では、小当たり遊技の種類に拘わらず、小当たり遊技における大入賞口の開放時に特定領域53を開放状態に変換し、大入賞口の閉鎖時に特定領域53を閉鎖状態に変換する。
図29(c)に示す小当たり遊技用の特定領域制御データ判定テーブルの特徴としては、小当たり遊技中に第1大入賞口50に入賞した遊技球がほぼ100%(1/1)の確率で特定領域53を通過するように特定領域53の開閉タイミングが設定されている点が挙げられる。このようにしたことで、遊技者が安心して小当たり遊技を消化することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、小当たり遊技中に第1大入賞口50に入賞した遊技球がほぼ100%(1/1)の確率で特定領域53を通過するように特定領域53を開閉させるのではなく、50%(1/2)や25%(1/4)の確率で特定領域53を開閉させるようにしてもよい。
また、小当たり遊技の種類によって、第1大入賞口50に入賞した遊技球がほぼ100%(1/1)の確率で特定領域53を通過するように特定領域53を開閉させる場合(例えば第2小当たり遊技)と、第1大入賞口50に入賞した遊技球が25%(1/4)の確率で特定領域53を通過するように特定領域53を開閉させる場合(例えば第3小当たり遊技)とを設けるようにしてもよい。
(主制御基板の大当たり遊技処理)
図30を用いて、主制御基板110の大当たり遊技処理(遊技用プログラム)を説明する。図30は、主制御基板110における大当たり遊技処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS340-1において、現在オープニング中であるか否かを判定する。具体的には、上述した特別図柄停止処理でセットされたセットされているオープニング時間が「0」以上であるか否かを判定する。オープニング中である場合には、ステップS340-2に処理を移し、オープニング中でない場合には、ステップS340-5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340-2において、上述した特別図柄停止処理でセットされたオープニング時間が経過したか否かを判定する。オープニング時間が経過した場合には、ステップS340-3に処理を移し、オープニング時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340-3において、ラウンド遊技移行処理を行う。具体的には、メインRAM110cの遊技用RWM領域に記憶されているラウンド遊技回数(R)に「1」を加算し、ラウンド遊技中であることを示すラウンド中フラグをメインRAM110cの遊技用RWM領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS340-4において、ラウンド遊技回数(R)に応じたラウンド指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の大当たり遊技処理を終了する。これにより、ラウンド指定コマンドが演出制御基板130に送信され、今回のラウンド遊技に応じたラウンド演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS340-5において、現在がラウンド遊技中であるか否かを判定する。具体的には、メインRAM110cの遊技用RWM領域にラウンド中フラグがセットされているか否かを判定する。ラウンド遊技中である場合には、ステップS340-6に処理を移し、ラウンド遊技中でない場合には、ステップS340-12に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340-6において、大入賞口の開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、今回のラウンド遊技の開始からの経過時間が大当たり遊技の制御データにより特定される大入賞口の開放タイミングになったか否かを判定する。大入賞口の開放条件が成立した場合には、ステップS340-7に処理を移し、大入賞口の開放条件が成立していない場合には、ステップS340-8に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340-7において、大入賞口開放処理を行う。具体的には、大当たり遊技の制御データから開放状態とする大入賞口の種類(第1大入賞口50又は第2大入賞口56)と、今回の大入賞口(第1大入賞口50又は第2大入賞口56)の開放時間を特定し、大入賞口の開放時間及び大入賞口開閉ソレノイド(第1大入賞口開閉ソレノイド51b又は第2大入賞口開閉ソレノイド57b)の駆動データをメインRAM110cの遊技用RWM領域にセットする。これにより、大入賞口が開状態に変換されることになる。
メインCPU110aは、ステップS340-8において、大入賞口の閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、現在の大入賞口の開放が今回のラウンド遊技における最終開放より前の開放であって、その開放時間が経過したか否かを判定する。大入賞口の閉鎖条件が成立した場合には、ステップS340-9に処理を移し、大入賞口の閉鎖条件が成立していない場合には、ステップS340-10に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340-9において、大入賞口閉鎖処理を行う。具体的には、大当たり遊技の制御データから今回の大入賞口(第1大入賞口50又は第2大入賞口56)のインターバル時間(閉鎖時間)を特定し、大入賞口のインターバル時間(閉鎖時間)をメインRAM110cの遊技用RWM領域にセットすると共に、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセットされている大入賞口開閉ソレノイドの駆動データをクリアする。これにより、大入賞口が閉状態に変換されることになる。
メインCPU110aは、ステップS340-10において、インターバルへの移行条件が成立したか否かを判定する。具体的には、今回のラウンド遊技において大入賞口(第1大入賞口50又は第2大入賞口56)に入賞した遊技球が最大入賞個数に到達した若しくは今回のラウンド遊技における大入賞口の最終開放の開放時間が経過したか否かを判定する。インターバルへの移行条件が成立した場合には、ステップS340-11に処理を移し、インターバルへの移行条件が成立していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340-11において、インターバル移行処理を行う。具体的には、大当たり遊技の制御データから今回のインターバル時間(大入賞口の閉鎖時間)を特定し、インターバル時間をメインRAM110cの所定の領域にセットすると共に、メインRAM110cにセットされている大入賞口ソレノイドの駆動データをクリアする。これにより、大入賞口が閉状態に変換されることになる。また、メインRAM110cに記憶されているラウンド中フラグに替えて、インターバル中であることを示すインターバル中フラグをセットする。インターバル移行処理が終了すると、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340-12において、現在がインターバル中であるか否かを判定する。具体的には、メインRAM110cのRWM領域にインターバル中フラグがセットされているか否かを判定する。インターバル中である場合には、ステップS340-13に処理を移し、インターバル中でない場合には、ステップS340-19に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340-13において、インターバル時間が経過したか否かを判定する。インターバル時間が経過した場合には、ステップS340-14に処理を移し、インターバル時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340-14において、今回の大当たり遊技における最終のラウンド遊技が終了したか否かを判定する。最終のラウンド遊技が終了した場合には、ステップS340-17に処理を移し、最終のラウンド遊技が終了していない場合には、ステップS340-15に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340-15において、ラウンド遊技移行処理を行う。具体的には、メインRAM110cのRWM領域に記憶されているラウンド遊技回数(R)に「1」を加算する。また、メインRAM110cのRWM領域に記憶されているインターバル中フラグに替えて、ラウンド遊技中フラグをセットする。
メインCPU110aは、ステップS340-16において、ラウンド遊技回数(R)に応じたラウンド指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の大当たり遊技処理を終了する。これにより、ラウンド指定コマンドが演出制御基板130に送信され、今回のラウンド遊技に応じたラウンド演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS340-17において、エンディング移行処理を行う。具体的には、大当たり遊技の制御データから今回のエンディング時間を特定し、エンディング時間をメインRAM110cのRWM領域にセットする。また、メインRAM110cの遊技用RWM領域に記憶されているインターバル中フラグに替えて、エンディング中であることを示すエンディング中フラグをセットする。
メインCPU110aは、ステップS340-18において、大当たり遊技のエンディングであることを示すエンディング指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の大当たり遊技処理を終了する。これにより、エンディング指定コマンドが演出制御基板130に送信され、今回の大当たり遊技に応じたエンディング演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS340-19において、現在がエンディング中であるか否かを判定する。具体的には、メインRAM110cのRWM領域にエンディング中フラグがセットされているか否かを判定する。エンディング中である場合には、ステップS340-20に処理を移し、エンディング中でない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340-20において、エンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了し、エンディング時間が経過した場合には、ステップS340-21において、大当たり遊技終了処理に処理を移すために特図特電処理データに「5」をセットし、今回の大当たり遊技処理を終了する。
(主制御基板の小当たり遊技処理)
図31を用いて、主制御基板110の小当たり遊技処理(遊技用プログラム)を説明する。図31は、主制御基板110における小当たり遊技終了処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS350-1において、現在オープニング中であるか否かを判定する。具体的には、上述した特別図柄停止処理でセットされたオープニング時間が「0」以上であるか否かを判定する。オープニング中である場合には、ステップS350-2に処理を移し、オープニング中でない場合には、ステップS350-4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS350-2において、上述した特別図柄停止処理でセットされたオープニング時間が経過したか否かを判定する。オープニング時間が経過した場合には、ステップS350-3において、大入賞口を開閉させる開閉遊技中であることを示す開閉遊技中フラグをメインRAM110cの遊技用RWM領域にセットし、オープニング時間が経過していない場合には、今回の小当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS350-4において、大入賞口の開閉遊技中であるか否かを判定する。開閉遊技中である場合には、ステップS350-5に処理を移し、開閉遊技中でない場合には、ステップS350-21に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS350-5において、大入賞口の開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、小当たり遊技のオープニング又はインターバルが終了したか否かを判定する。大入賞口の開放条件が成立した場合には、ステップS350-6に処理を移し、大入賞口の開放条件が成立していない場合には、ステップS350-7に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS350-6において、大入賞口開放処理を行う。具体的には、図10(c)に示した小当たり遊技の制御データから開放させる大入賞口の種類(第1大入賞口50又は第2大入賞口56)と、今回の大入賞口(第1大入賞口50又は第2大入賞口56)の開放時間を特定し、大入賞口の開放時間及び大入賞口開閉ソレノイド(第1大入賞口開閉ソレノイド51b又は第2大入賞口開閉ソレノイド57b)の駆動データをメインRAM110cの遊技用RWM領域にセットする。これにより、大入賞口が開状態に変換されることになる。
メインCPU110aは、ステップS350-7において、特定領域53の開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、図10(c)に示した特定領域の制御データにより特定される特定領域53の開放タイミング(ここでは大入賞口の開放タイミング)になったか否かを判定する。特定領域53の開放条件が成立した場合には、ステップS350-8に処理を移し、特定領域53の開放条件が成立していない場合には、ステップS350-9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS350-8において、特定領域開放処理を行う。具体的には、特定領域開閉ソレノイド53bの駆動データをメインRAM110cのRWM領域にセットする。これにより、特定領域53が開状態に変換されることになる。
メインCPU110aは、ステップS350-9において、特定領域53の閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、図10(c)に示した特定領域の制御データにより特定される特定領域53の閉鎖タイミング(ここでは大入賞口の閉鎖タイミング)になったか否かを判定する。特定領域53の閉鎖条件が成立した場合には、ステップS350-10に処理を移し、特定領域53の閉鎖条件が成立していない場合には、ステップS350-11に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS350-10において、特定領域閉鎖処理を行う。具体的には、メインRAM110cのRWM領域にセットされている特定領域開閉ソレノイド53bの駆動データをクリアする。これにより、特定領域53が閉状態に変換されることになる。
メインCPU110aは、ステップS350-11において、大入賞口の閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、大入賞口の開放時間が経過したか否かや大入賞口への入賞数が最大入賞個数になったか否かを判定する。大入賞口の閉鎖条件が成立した場合には、ステップS350-12に処理を移し、大入賞口の閉鎖条件が成立していない場合には、ステップS350-13に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS350-12において、大入賞口閉鎖処理を行う。具体的には、図10(c)に示した小当たり遊技の制御データからインターバル時間(閉鎖時間)を特定し、大入賞口のインターバル時間をメインRAM110cの遊技用RWM領域にセットすると共に、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセットされている大入賞口開閉ソレノイドの駆動データをクリアする。これにより、大入賞口が閉状態に変換されることになる。
メインCPU110aは、ステップS350-13において、小当たり遊技における最終のインターバル時間が経過したか否かを判定する。最終のインターバル時間が経過した場合には、ステップS350-14において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセットされている開閉遊技中フラグをクリアし、最終のインターバル時間が経過していない場合には、今回の小当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS350-15において、メインRAM110cの遊技用RWM領域に上述した特定領域通過フラグがセーブされているか否かを判定する。特定領域通過フラグがセーブされている場合には、開閉遊技中に遊技球が特定領域53を通過したことで大当たり遊技を実行するものとしてステップS350-16に処理を移し、特定領域通過フラグがセーブされていない場合には、開閉遊技中に遊技球が特定領域53を通過しないことでエンディングを実行するものとしてステップS350-19に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS350-16において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされている特定領域通過フラグをクリアし、ステップS350-17において、大当たり遊技移行処理を行う。具体的には、図10(a)に示した大当たり遊技用の大入賞口制御データ判定テーブルから停止特図データ(停止した特別図柄)に応じた制御データ(最大ラウンド遊技回数、最大入賞個数、オープニング時間等)を選択し、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされている時短フラグ及び各種時短回数(J1、J2、J3)をクリアする等の処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS350-18において、大当たり遊技処理に処理を移すために特図特電処理データに「3」をセットし、今回の小当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS350-19において、エンディング移行処理を行う。具体的には、小当たり遊技の制御データから今回のエンディング時間を特定し、エンディング時間をメインRAM110cのRWM領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS350-20において、小当たり遊技のエンディングであることを示すエンディング指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の小当たり遊技処理を終了する。これにより、エンディング指定コマンドが演出制御基板130に送信され、今回の小当たり遊技に応じたエンディング演出(小当たり遊技中であって、より具体的には開閉遊技中)に遊技球が特定領域53を通過しなかったことを報知する残念報知演出等)を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS350-21において、現在がエンディング中であるか否かを判定する。具体的には、ステップS350-19でセットされたエンディング時間が「0」以上であるか否かを判定する。エンディング中である場合には、ステップS350-22に処理を移し、エンディング中でない場合には、今回の小当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS350-22において、上述したステップS350-19でセットされたエンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過していない場合には、今回の小当たり遊技処理を終了し、エンディング時間が経過した場合には、ステップS350-23において、特別図柄記憶判定処理に処理を移すために特図特電処理データに「0」をセットしてから、今回の小当たり遊技処理を終了する。
このように、小当たり遊技中に遊技球が特定領域53を通過したとしても、小当たり遊技(変換遊技)が終了(第1大入賞口の10回の開放又は10個の遊技球の入賞)するまでは大当たり遊技が実行されないようになっている。そのため、遊技球が特定領域53を通過したタイミングによって遊技者が不利になるようなことがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、小当たり遊技中に遊技球が特定領域53を通過した場合、小当たり遊技のエンディングを行わないで大当たり遊技が実行されるようになっている。そのため、小当たり遊技から大当たり遊技までの期間が間延びすることがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。なお、小当たり遊技のエンディングを行ってから大当たり遊技を実行するようにしてもよい。
(主制御基板の大当たり遊技終了処理)
図32を用いて、主制御基板110の大当たり遊技終了処理(遊技用プログラム)を説明する。図32は、主制御基板110における大当たり遊技終了処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS360-1において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされている停止特図データを取得し、ステップS360-2において、停止特図データが大当たり特別図柄であるか否かを判定する。大当たり特別図柄である場合には、ステップS360-3に処理を移し、大当たり特別図柄でない(小当たり特別図柄である)場合には、ステップS360-5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS360-3において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされている大当たり当選時遊技状態情報を取得し、ステップS360-4において、大当たり当選時遊技状態情報に基づいて大当たり遊技後の遊技状態を設定するための第1遊技状態設定テーブル(図33(a)参照)を選択し、ステップS360-7に処理を移す。なお、第1遊技状態設定テーブルの詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS360-5において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされている特定領域通過時遊技状態情報を取得し、ステップS360-6において、特定領域通過時遊技状態情報に基づいて大当たり遊技後の遊技状態を設定するための第2遊技状態設定テーブル(図33(b)参照)を選択し、ステップS360-7に処理を移す。なお、第2遊技状態設定テーブルの詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS360-7において、取得した遊技状態情報等を選択した遊技状態設定テーブルに照合して、大当たり遊技後の遊技状態として遊技状態フラグ、時短回数(J1~J3)、及び、小当たり残回数(Z)を決定してメインRAM110cの遊技用RWM領域にセットし、ステップS360-8において、遊技状態フラグに応じた遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130で遊技状態を更新するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS360-9において、特別図柄記憶判定処理に処理を移すために特図特電処理データに「0」をセットし、今回の大当たり遊技終了処理を終了する。
このように、小当たり遊技中に遊技球が特定領域53を通過したことによって実行された大当たり遊技の終了時において、小当たり遊技中に遊技球が特定領域を通過したときの遊技状態に基づき、所定の処理(具体的には、大当たり遊技後の遊技条件(遊技状態、時短回数、小当たり残回数)を決定したり、決定した遊技条件をメインRAM110cの遊技用RWM領域にセットしたりする処理)を行うことが可能となっている。そのため、実際の遊技で起きた事象を活用して遊技制御(遊技条件の設定)を行うことができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、小当たり遊技を経由しない大当たり遊技の終了時において、大当たりと判定されたときの遊技状態に基づき、所定の処理(具体的には、大当たり遊技後の遊技条件(遊技状態、時短回数、小当たり残回数)を決定したり、決定した遊技条件をメインRAM110cの遊技用RWM領域にセットしたりする処理)を行うことが可能となっている。そのため、小当たり遊技を経由した大当たり遊技であるか、小当たり遊技を経由しない大当たり遊技であるかによって遊技性を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能とする。
なお、小当たり遊技を経由しない大当たり遊技の終了時において、大当たりと判定されたときの遊技状態に基づき、所定の処理を行うのではなく、大当たり特別図柄が停止表示したときの遊技状態に基づき、所定の処理を行うようにしてもよい。
(遊技状態設定テーブル)
図33(a)は、小当たりを経由しない大当たり遊技の終了後の遊技状態を設定するための第1遊技状態設定テーブルを示す図であり、図33(b)は、小当たり遊技を経由した大当たり遊技の終了後の遊技状態を設定するための第2遊技状態設定テーブルを示す図である。
図33(a)に示すように、第1遊技状態設定テーブルには、大当たり特別図柄の停止特図データと、大当たり当選時の遊技状態を示す大当たり当選時遊技状態情報と、設定される遊技状態フラグ(時短遊技状態であることを示す時短フラグ)と、時短遊技状態を終了させる第1特別図柄の変動表示の回数である第1時短回数(J1)と、時短遊技状態を終了させる第2特別図柄の変動表示の回数である第2時短回数(J2)と、時短遊技状態を終了させる第1特別図柄及び第2特別図柄の合算の変動表示の回数である第3時短回数(J3)と、時短遊技状態を終了させる小当たり変動表示の回数である小当たり残回数(Z)と、が対応付けられている。
図33(b)に示すように、第2遊技状態設定テーブルには、小当たり特別図柄の停止特図データと、遊技球の特定領域53の通過時の遊技状態を示す特定領域通過時遊技状態情報と、設定される遊技状態フラグ(時短遊技状態であることを示す時短フラグ)と、時短遊技状態を終了させる第1特別図柄の変動表示の回数である第1時短回数(J1)と、時短遊技状態を終了させる第2特別図柄の変動表示の回数である第2時短回数(J2)と、時短遊技状態を終了させる第1特別図柄及び第2特別図柄の合算の変動表示の回数である第3時短回数(J3)と、時短遊技状態を終了させる小当たり変動表示の回数である小当たり残回数(Z)と、が対応付けられている。
図33に示す遊技状態設定テーブルの第1の特徴としては、通常遊技状態で実行された場合に設定される第2時短回数(J2)よりも、時短遊技状態で実行された場合に設定される第2時短回数(J2)の方が多くなる大当たり遊技(第1大当たり遊技、第3大当たり遊技)がある点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技の種類によって設定される第2時短回数(J2)を異ならせることができ、遊技性を向上させて遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図33に示す遊技状態設定テーブルの第2の特徴としては、通常遊技状態で実行された場合に設定される第2時短回数(J2)と、時短遊技状態で実行された場合に設定される第2時短回数(J2)とが同じとなる大当たり遊技(第2大当たり遊技、第4大当たり遊技、第5大当たり遊技)があり、その大当たり遊技の第2時短回数(J2)が他の大当たり遊技(第1大当たり遊技、第3大当たり遊技)の第2時短回数(J2)よりも多くなる点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技中に獲得できる賞球による差ではなく、時短回数によって大当たり遊技の価値性を異ならせることができ、遊技性を向上させて遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図33に示す遊技状態設定テーブルの第3の特徴としては、通常遊技状態で実行された場合に設定される小当たり残回数(Z)よりも、時短遊技状態で実行された場合に設定される小当たり残回数(Z)の方が多くなる大当たり遊技(第1大当たり遊技、第2大当たり遊技、第3大当たり遊技)がある点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技の種類によって設定される小当たり残回数(Z)を異ならせることができ、遊技性を向上させて遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図33に示す遊技状態設定テーブルの第4の特徴としては、通常遊技状態で実行された場合に設定される小当たり残回数(Z)と、時短遊技状態で実行された場合に設定される小当たり残回数(Z)とが同じとなる大当たり遊技(第4大当たり遊技、第5大当たり遊技)があり、通常遊技状態では、その大当たり遊技の小当たり残回数(Z)が他の大当たり遊技(第1大当たり遊技、第2大当たり遊技、第3大当たり遊技)の小当たり残回数(Z)よりも多くなる点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技中に獲得できる賞球による差ではなく、小当たり残回数によって大当たり遊技の価値性を異ならせることができ、遊技性を向上させて遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図33に示す遊技状態設定テーブルの第5の特徴としては、小当たり遊技を経由して実行される大当たり遊技には、通常遊技状態で実行された場合に設定される第2時短回数(J2)よりも、時短遊技状態で実行された場合に設定される第2時短回数(J2)の方が多くなる大当たり遊技(第1V大当たり遊技、第3V大当たり遊技)がある点が挙げられる。このようにすることで、小当たり遊技を経由する大当たり遊技の種類によって設定される第2時短回数(J2)を異ならせることができ、遊技性を向上させて遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図33に示す遊技状態設定テーブルの第6の特徴としては、小当たり遊技を経由して実行される大当たり遊技は、通常遊技状態で実行された場合に設定される小当たり残回数(Z)よりも、時短遊技状態で実行された場合に設定される小当たり残回数(Z)の方が多くなる点が挙げられる。このようにすることで、遊技状態によって小当たり遊技を経由する大当たり遊技の価値性を異ならせることができ、遊技性を向上させて遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(小当たり遊技を経由しない大当たり遊技の終了時に参照される遊技状態)
図34は、小当たり遊技を経由しない大当たり遊技の終了時に参照される遊技状態を示す図であり、図34(a)は、通常遊技状態で大当たり変動表示が実行される場合のタイミングチャートであり、図34(b)は、時短遊技状態(最終変動前)で大当たり変動表示が実行される場合のタイミングチャートであり、図34(c)は、時短遊技状態(最終変動)で大当たり変動表示が実行される場合のタイミングチャートである。
小当たり遊技を経由しない大当たり遊技の終了時に遊技条件(遊技状態、時短回数、小当たり残回数)を設定するために参照する遊技状態については、大当たり判定で大当たりと判定されたタイミング(大当たり当選時)となっている。
図34(a)に示すように、通常遊技状態で大当たり変動表示が実行される場合には、T4の大当たり遊技の終了時において、T1の大当たり変動表示の開始時、つまり、大当たりに当選したタイミングにおける遊技状態が参照されて遊技条件(遊技状態、各種時短回数、小当たり残回数)が設定される。この場合には、T1のタイミングが通常遊技状態ということになる。
図34(b)に示すように、時短遊技状態(最終変動前)で大当たり変動表示が実行される場合には、T4の大当たり遊技の終了時において、T1の大当たり変動表示の開始時、つまり、大当たりに当選したタイミングにおける遊技状態が参照されて遊技条件(遊技状態、各種時短回数、小当たり残回数)が設定される。この場合には、T1のタイミングが時短遊技状態ということになる。
図34(c)に示すように、時短遊技状態(最終変動)で大当たり変動表示が実行される場合には、T4の大当たり遊技の終了時において、T1の大当たり変動表示の開始時、つまり、大当たりに当選したタイミングにおける遊技状態が参照されて遊技条件(遊技状態、各種時短回数、小当たり残回数)が設定される。この場合には、T1のタイミングが時短遊技状態ということになる。
(小当たり遊技を経由する大当たり遊技の終了時に参照される遊技状態)
図35は、小当たり遊技を経由する大当たり遊技の終了時に参照される遊技状態を示す図であり、図35(a)は、通常遊技状態で小当たり変動表示が実行される場合のタイミングチャートであり、図35(b)は、時短遊技状態で時短終了条件を成立させない小当たり変動表示が実行される場合のタイミングチャートであり、図34(c)は、時短遊技状態で時短終了条件を成立させる小当たり変動表示が実行される場合のタイミングチャートである。
小当たり遊技を経由する大当たり遊技の終了時に遊技条件(遊技状態、時短回数、小当たり残回数)を設定するために参照する遊技状態については、小当たり遊技中に遊技球が特定領域53を通過したときのタイミング(大当たり遊技への移行時)となっている。
図35(a)に示すように、通常遊技状態で小当たり変動表示が実行される場合には、T6の大当たり遊技の終了時において、T4の小当たり遊技中に遊技球が特定領域53を通過したときにおける遊技状態が参照されて遊技条件(遊技状態、各種時短回数、小当たり残回数)が設定される。この場合には、小当たり変動表示の開始時からずっと通常遊技状態となっているため、T4のタイミングが通常遊技状態ということになる。
図35(b)に示すように、時短遊技状態で時短終了条件を成立させない小当たり変動表示が実行される場合には、T6の大当たり遊技の終了時において、T4の小当たり遊技中に遊技球が特定領域53を通過したときにおける遊技状態が参照されて遊技条件(遊技状態、各種時短回数、小当たり残回数)が設定される。この場合には、T2の小当たり変動表示の停止表示時に各種時短回数や小当たり残回数が「0」になっておらずに時短遊技状態が維持されるため、T4のタイミングが時短遊技状態ということになる。なお、T4のタイミングで遊技球が特定領域53を通過することで大当たり遊技が開始されて通常遊技状態に移行するが、特定領域53の通過時は通常遊技状態に移行する前の時短遊技状態ということになっている。
図35(c)に示すように、時短遊技状態で時短終了条件を成立させる小当たり変動表示が実行される場合には、T6の大当たり遊技の終了時において、T4の小当たり遊技中に遊技球が特定領域53を通過したときにおける遊技状態が参照されて遊技条件(遊技状態、各種時短回数、小当たり残回数)が設定される。この場合には、T2の小当たり変動表示の停止表示時に何れかの時短回数が「0」となって時短遊技状態が終了して通常遊技状態に移行するため、T4のタイミングが通常遊技状態ということになる。
図34及び図35に示したように、大当たり変動表示が実行されて大当たり遊技が実行される場合と、小当たり変動表示が実行されて大当たり遊技が実行される場合とで、大当たり遊技の終了時に遊技条件(遊技状態、各種時短回数、小当たり残回数)を設定するために参照する遊技状態のサンプリングタイミング(取得タイミング)が異なるようになっている。そのため、大当たりであるか小当たりであるかによって遊技性を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(遊技モードの推移を示すモードフロー)
図36(a)は、通常遊技状態において大当たり遊技が実行される場合のモードフローであり、図36(b)は、突入バトルモード又は乱舞モード(通常時短遊技状態)において大当たり遊技が実行される場合のモードフローであり、図36(c)は、超乱舞モード又は無限モード(通常時短遊技状態)において大当たり遊技が実行される場合のモードフローである。
図36(a)に示すように、通常遊技状態においては、第1特別図柄に係る大当たり判定で大当たり(第1結果)と判定されて大当たり特別図柄01が停止表示されると、3回のラウンド遊技からなる第1大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が55回に設定されると共に、小当たり残回数(Z)が1回に設定される乱舞モードに移行する。
また、第1特別図柄に係る大当たり判定で大当たり(第1結果)と判定されて大当たり特別図柄02が停止表示されると、3回のラウンド遊技からなる第2大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が95回に設定されると共に、小当たり残回数が1回に設定される乱舞モードに移行する。
また、第1特別図柄に係る大当たり判定で大当たり(第1結果)と判定されて大当たり特別図柄03が停止表示されると、3回のラウンド遊技からなる第3大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が7回に設定されると共に、小当たり残回数が1回に設定される乱舞モードに移行する。
また、第2特別図柄に係る大当たり判定で大当たり(第1結果)と判定されて大当たり特別図柄11が停止表示されると、10回のラウンド遊技からなる第4大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が496回に設定されると共に、小当たり残回数が2回に設定される無限モードに移行する。
また、第2特別図柄に係る大当たり判定で大当たり(第1結果)と判定されて大当たり特別図柄12が停止表示されると、10回のラウンド遊技からなる第5大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が496回に設定されると共に、小当たり残回数が2回に設定される無限モードに移行する。
さらに、第2特別図柄に係る大当たり判定で小当たり(第2結果)と判定されて小当たり特別図柄13が停止表示されると、3回のラウンド遊技からなる第1V大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が55回に設定されると共に、小当たり残回数が1回に設定される乱舞モードに移行する。
また、第2特別図柄に係る大当たり判定で小当たり(第2結果)と判定されて小当たり特別図柄14が停止表示されると、10回のラウンド遊技からなる第2V大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が95回に設定されると共に、小当たり残回数が1回に設定される乱舞モードに移行する。
また、第2特別図柄に係る大当たり判定で小当たり(第2結果)と判定されて小当たり特別図柄15が停止表示されると、3回のラウンド遊技からなる第3V大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が55回に設定されると共に、小当たり残回数が1回に設定される乱舞モードに移行する。
図36(b)に示すように、小当たり残回数が1回となっている突入バトルモード又は乱舞モード(通常時短遊技状態)においては、第1特別図柄に係る大当たり判定で大当たり(第1結果)と判定されて大当たり特別図柄01が停止表示されると、小当たり残回数が減算されずに(1回のままで)3回のラウンド遊技からなる第1大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が95回に設定されると共に、小当たり残回数(Z)が2回に設定される超乱舞モードに移行する。
また、第1特別図柄に係る大当たり判定で大当たり(第1結果)と判定されて大当たり特別図柄02が停止表示されると、小当たり残回数が減算されずに(1回のままで)3回のラウンド遊技からなる第1大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が95回に設定されると共に、小当たり残回数(Z)が2回に設定される超乱舞モードに移行する。
また、第1特別図柄に係る大当たり判定で大当たり(第1結果)と判定されて大当たり特別図柄03が停止表示されると、小当たり残回数が減算されずに(1回のままで)3回のラウンド遊技からなる第1大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が95回に設定されると共に、小当たり残回数(Z)が2回に設定される超乱舞モードに移行する。
また、第2特別図柄に係る大当たり判定で大当たり(第1結果)と判定されて大当たり特別図柄11が停止表示されると、小当たり残回数が減算されずに(1回のままで)10回のラウンド遊技からなる第4大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が496回に設定されると共に、小当たり残回数が2回に設定される無限モードに移行する。
また、第2特別図柄に係る大当たり判定で大当たり(第1結果)と判定されて大当たり特別図柄12が停止表示されると、小当たり残回数が減算されずに(1回のままで)10回のラウンド遊技からなる第5大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が496回に設定されると共に、小当たり残回数が2回に設定される無限モードに移行する。
さらに、第2特別図柄に係る大当たり判定で小当たり(第2結果)と判定されて小当たり特別図柄13が停止表示されると、小当たり残回数が0に減算されて通常遊技状態となって3回のラウンド遊技からなる第1V大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が55回に設定されると共に、小当たり残回数が1回に設定される乱舞モードに移行する。
また、第2特別図柄に係る大当たり判定で小当たり(第2結果)と判定されて小当たり特別図柄14が停止表示されると、小当たり残回数が0に減算されて通常遊技状態となって10回のラウンド遊技からなる第2V大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が95回に設定されると共に、小当たり残回数が1回に設定される乱舞モードに移行する。
また、第2特別図柄に係る大当たり判定で小当たり(第2結果)と判定されて小当たり特別図柄15が停止表示されると、小当たり残回数が0に減算されて通常遊技状態となって3回のラウンド遊技からなる第3V大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が55回に設定されると共に、小当たり残回数が1回に設定される乱舞モードに移行する。
図36(c)に示すように、小当たり残回数が2回となっている超乱舞モード又は無限モード(通常時短遊技状態)においては、第1特別に係る大当たり判定で大当たり(第1結果)と判定されて大当たり特別図柄01が停止表示されると、小当たり残回数が減算されずに(2回のままで)3回のラウンド遊技からなる第1大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が95回に設定されると共に、小当たり残回数(Z)が2回に設定される超乱舞モードに移行する。
また、第1特別図柄に係る大当たり判定で大当たり(第1結果)と判定されて大当たり特別図柄02が停止表示されると、小当たり残回数が減算されずに(2回のままで)3回のラウンド遊技からなる第2大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が95回に設定されると共に、小当たり残回数(Z)が2回に設定される超乱舞モードに移行する。
また、第1特別図柄に係る大当たり判定で大当たり(第1結果)と判定されて大当たり特別図柄03が停止表示されると、小当たり残回数が減算されずに(2回のままで)3回のラウンド遊技からなる第3大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が95回に設定されると共に、小当たり残回数(Z)が2回に設定される超乱舞モードに移行する。
また、第2特別図柄に係る大当たり判定で大当たり(第1結果)と判定されて大当たり特別図柄11が停止表示されると、小当たり残回数が減算されずに(2回のままで)10回のラウンド遊技からなる第4大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が496回に設定されると共に、小当たり残回数が2回に設定される無限モードに移行する。
また、第2特別図柄に係る大当たり判定で大当たり(第1結果)と判定されて大当たり特別図柄12が停止表示されると、小当たり残回数が減算されずに(2回のままで)10回のラウンド遊技からなる第5大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が496回に設定されると共に、小当たり残回数が2回に設定される無限モードに移行する。
さらに、第2特別図柄に係る大当たり判定で小当たり(第2結果)と判定されて小当たり特別図柄13が停止表示されると、小当たり残回数が1に減算されるが通常時短遊技状態が維持されて3回のラウンド遊技からなる第1V大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が95回に設定されると共に、小当たり残回数が2回に設定される超乱舞モードに移行する。
また、第2特別図柄に係る大当たり判定で小当たり(第2結果)と判定されて小当たり特別図柄14が停止表示されると、小当たり残回数が1に減算されるが通常時短遊技状態が維持されて10回のラウンド遊技からなる第2V大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が95回に設定されると共に、小当たり残回数が2回に設定される超乱舞モードに移行する。
また、第2特別図柄に係る大当たり判定で小当たり(第2結果)と判定されて小当たり特別図柄15が停止表示されると、小当たり残回数が1に減算されるが通常時短遊技状態が維持されて3回のラウンド遊技からなる第3V大当たり遊技が実行され、その後に第2時短回数(J2)が95回に設定されると共に、小当たり残回数が2回に設定される超乱舞モードに移行する。
このように、通常遊技状態における第1特別図柄に係る大当たり判定の結果として、第3大当たり遊技(第1特別遊技に相当)が実行された場合には、第2時短回数(J2)が7回に設定される通常時短遊技状態(第1特定遊技状態に相当)に制御され、第3大当たり遊技よりも遊技者に有利な第1大当たり遊技又は第2大当たり遊技(第2特別遊技に相当)が実行された場合には、第2時短回数(J2)が7回よりも多い55回又は95回に設定される通常時短遊技状態(第2特定遊技状態に相当)に制御されるようになっている。そのため、実行された大当たり遊技(停止表示された大当たり特別図柄)の種類によって遊技者への有利度合いを異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、第1特別図柄に係る大当たり判定の結果が大当たり(第1結果)である場合に、第3大当たり遊技(第1特別遊技に相当)を実行可能であり、第1特別図柄に係る大当たり判定の結果が小当たり(第2結果)である場合に、第3大当たり遊技よりも遊技者に有利な第2V大当たり遊技(第2特別遊技に相当)を実行可能であり、第2特別図柄に係る大当たり判定の結果が大当たり(第1結果)である場合に、第2V大当たり遊技よりも遊技者に有利な第4大当たり遊技又は第5大当たり遊技(第3特別遊技に相当)を実行可能となっている。そのため、特別図柄の種別や判定結果の種別によって大当たり遊技の種類を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、第3大当たり遊技(第1特別遊技に相当)よりも遊技者に有利な第2V大当たり遊技(第2特別遊技に相当)が実行された後に制御された乱舞モード又は超乱舞モード(特定遊技状態:通常時短遊技状態)において、第2特別図柄に係る大当たり判定の結果として大当たり(第1結果)と判定された場合に、第2V大当たり遊技よりも遊技者に有利な第4大当たり遊技又は第5大当たり遊技(第3特別遊技に相当)を実行可能であり、第2特別図柄に係る大当たり判定の結果として小当たり(第2結果)と判定された場合に、第2V大当たり遊技(第2特別遊技に相当)を実行可能となっている。そのため、同じ第2特別図柄に係る大当たり判定が行われた場合であっても、判定結果の種別によって実行される大当たり遊技の種類を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、第3大当たり遊技(第1特別遊技に相当)よりも遊技者に有利な第2V大当たり遊技(第2特別遊技に相当)よりも遊技者に有利な第4大当たり遊技又は第5大当たり遊技(第3特別遊技に相当)が実行された後に制御された無限モード(特定遊技状態:通常時短遊技状態)において、第2特別図柄に係る大当たり判定の結果として大当たり(第1結果)と判定された場合に、第4大当たり遊技又は第5大当たり遊技(第3特別遊技に相当)を実行可能であり、第2特別図柄に係る大当たり判定の結果として小当たり(第2結果)と判定された場合に、第2V大当たり遊技(第2特別遊技に相当)を実行可能となっている。そのため、同じ第2特別図柄に係る大当たり判定が行われた場合であっても、判定結果の種別によって実行される大当たり遊技の種類を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、突入バトルモード又は乱舞モード(通常時短遊技状態)となっている状態において、第1特別図柄として大当たり特別図柄が停止表示されて大当たり遊技が実行された場合には、遊技条件(第2時短回数、小当たり残回数、演出モード等)がランクアップ(良化)するようになっている。そのため、通常時短遊技状態における大当たり遊技の価値性を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、突入バトルモード(通常時短遊技状態)となっている状態において、第2特別図柄として小当たり特別図柄が停止表示されて小当たり遊技中の特定領域53への遊技球の通過を条件とする大当たり遊技が実行された場合には、遊技条件(第2時短回数、小当たり残回数、演出モード等)がランクアップ(良化)するようになっている。そのため、通常時短遊技状態における小当たり遊技の価値性を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、超乱舞モード(通常時短遊技状態)となっている状態において、第1特別図柄として大当たり特別図柄が停止表示されて大当たり遊技が実行された場合、及び、第2特別図柄として小当たり特別図柄が停止表示されて当たり遊技中の特定領域53への遊技球の通過を条件とする大当たり遊技が実行された場合には、遊技条件(第2時短回数、小当たり残回数、演出モード等)がランクダウンされずに維持されるようになっている。そのため、通常時短遊技状態における大当たりや小当たりによって遊技者が落胆するような不都合を回避することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、何れの遊技モード(通常遊技状態、通常時短遊技状態)であっても、第2特別図柄として大当たり特別図柄が停止表示されて大当たり遊技が実行された場合には、遊技条件(第2時短回数、小当たり残回数、演出モード等)が通常時短遊技状態における最上位のランクになるようになっている。そのため、第2特別図柄での大当たりの価値性を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、第2特別図柄として大当たり特別図柄が停止表示されて大当たり遊技が実行される場合に、大当たり遊技の種類に拘わらず遊技条件(第2時短回数、小当たり残回数、演出モード等)を最上位のランクにするのではなく、例えば第4大当たり特別遊技が実行された場合には、超乱舞モードの遊技条件とし、第5大当たり特別遊技が実行された場合には、無限モードの遊技条件とするようにしてもよい。この場合、第4大当たり特別遊技が実行される割合よりも、第5大当たり特別遊技が実行される割合を高くしてもよいし、その逆としてもよい。
(主制御基板の普図普電制御処理)
図37を用いて、主制御基板110の普図普電制御処理(遊技用プログラム)を説明する。図37は、主制御基板110における普図普電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS401において、普図普電処理データの値をロードし、ステップS402において、ロードした普図普電処理データから分岐先アドレスを参照し、分岐先アドレスに対応する処理を実行し、今回の普図普電制御処理を終了する。
具体的には、普図普電処理データ=0であれば、保留記憶(普図判定情報)に基づいて普通図柄の変動表示を実行するための処理や普図普電処理データを「1」に変更する処理等を行うための普通図柄変動処理(ステップS410)を実行する。なお、普通図柄変動処理の詳細は後述する。
普図普電処理データ=1であれば、第2始動口47を所定態様で開放する補助遊技を実行するための処理や普図普電処理データを「0」に変更する処理等を行うための補助遊技処理(ステップS420)を実行する。
(主制御基板の普通図柄変動処理)
図38を用いて、主制御基板110の普通図柄変動処理を説明する。図38は、主制御基板110における普通図柄変動処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS410-1において、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する。普通図柄の変動表示中である場合には、ステップS410-12に処理を移し、普通図柄の変動表示中でない場合には、ステップS410-2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410-2において、普通図柄保留数(G)が1以上であるかを判定する。普通図柄保留数(G)が1以上である場合には、ステップS410-3に処理を移し、普通図柄保留数(G)が1以上でない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS410-3において、普通図柄保留数(G)を「1」減算して更新し、ステップS410-4において、普通図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部~第4記憶部に記憶されている普図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、普図判定情報保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、普図判定情報保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている普図判定情報は、普図判定情報実行記憶領域である第0記憶部にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた前回の遊技で用いられた普図判定情報は消去される。
メインCPU110aは、ステップS410-5において、当たり判定処理を行う。具体的には、普通図柄用の当たり判定テーブル(図39(a)参照)を用いて、遊技状態及び普図実行記憶領域に記憶されている当たり判定用乱数値に基づいて当たりか否かを決定する。なお、普通図柄判定用の当たり判定テーブルの詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS410-6において、普通図柄決定処理を行う。具体的には、普通図柄判定テーブル(図39(b)参照)を用いて、遊技状態と、当たり判定結果と、普通図柄判定用乱数値に基づいて、変動表示の結果として停止表示される普通図柄の停止普図データを決定する。なお、普通図柄判定テーブルの詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS410-7において、普通図柄決定処理において決定された普通図柄の種類に対応する普通図柄指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普通図柄指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130において停止普図データを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS410-8において、普図変動パターン判定処理を行う。具体的には、普図変動パターン判定テーブル(図39(c)参照)を用いて、遊技状態と、当たり判定結果と、普図変動パターン乱数値に基づいて、普通図柄を変動表示させるための変動パターン(変動時間)を決定する。なお、普図変動パターン判定テーブルの詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS410-9において、普図変動パターン判定処理において決定された普図変動パターンに対応する普図変動パターン指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130において普図変動パターンを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS410-10において、普図変動パターン判定処理において決定された普図変動パターンに対応する普通図柄の変動時間をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS410-11において、普通図柄の変動表示を開始し、今回の普通図柄変動処理を終了する。これにより、上記ステップS700のデータ作成処理で普通図柄の変動表示を実行するためのLEDの点灯データが作成され、上記ステップS800の出力制御処理で出力されることで普通図柄表示器62において普通図柄の変動表示が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS410-12において、普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過していない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了し、変動時間が経過した場合には、ステップS410-13において、普通図柄の変動表示を停止し、ステップS410-14において、普通図柄確定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普通図柄確定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130において普通図柄が停止表示したことを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS410-15において、停止表示された普通図柄が当たり普通図柄(当たり当選)であるか否かを判定する。当たり普通図柄でない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了し、当たり普通図柄である場合には、ステップS410-16において、補助遊技制御テーブル(図39(d)参照)から補助遊技を制御するための補助遊技制御データを取得する。なお、補助遊技制御テーブルの詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS410-17において、補助遊技の種類に応じたオープニング指定コマンドをメインRAMの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、オープニング指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130において補助遊技のオープニングが開始されたことを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS410-18において、補助遊技の410-16で取得した補助遊技制御データに対応するオープニング時間をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS410-19において、普図普電処理データに「1」をセットし、今回の普通図柄変動処理を終了する。
(普通図柄用の当たり判定テーブル)
図39(a)は、普図ゲート44への遊技球の通過に基づき取得した普図判定情報に基づいて当たり判定する際に参照される普通図柄用の当たり判定テーブルである。
図39(a)に示すように、普通図柄用の当たり判定テーブルには、当たり判定を行うときの遊技状態と、当たり判定用乱数値と、当たり判定の判定結果(当たり、ハズレ)とが対応付けられており、参考として最右欄におおよその当選確率が記載されている。
「当たり」とは、補助遊技が実行されることになる判定結果であり、「ハズレ」とは、補助遊技が実行されない判定結果となっている。なお、当たり判定には、ハズレのみで特殊ハズレ(時短)は設定されていない。
図39(a)に示す普通図柄用の当たり判定テーブルの第1の特徴としては、遊技状態が非時短状態(通常遊技状態)であるか、時短状態(時短遊技状態(通常時短遊技状態、特殊時短遊技状態)であるかに拘らず、当たりと判定される確率(割合)が同一である点が挙げられる。このようにしたことで、遊技状態に拘らず補助遊技が実行されることを期待させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図39(a)に示す普通図柄用の当たり判定テーブルの第2の特徴としては、設定値によって当たり確率が変化せずに一定である点が挙げられる。このようにすることで、遊技者の有利度合いが設定値によって極端に変わってしまうことがなくなり、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
なお、非時短状態(通常遊技状態)よりも通常時短遊技状態や特殊時短遊技状態の方が当たりと判定される確率(割合)が高くなる(普図確変を発生させる)ようにしてもよく、この場合には、通常時短遊技状態と特殊時短遊技状態の当たりと判定される確率(割合)が同一となるようにしてもよいし、通常時短遊技状態よりも特殊時短遊技状態の方が当たりと判定される確率(割合)が高くなるようにしてもよいし、特殊時短遊技状態よりも通常時短遊技状態の方が当たりと判定される確率(割合)が高くなるようにしてもよい。
(普通図柄判定テーブル)
図39(b)は、普図ゲート44への遊技球の通過に基づき取得した普図判定情報に基づいて普通図柄の停止図柄を決定する際に参照される普通図柄判定テーブルである。
図39(b)に示すように、普通図柄判定テーブルには、判定を行うときの遊技状態と、当たり判定の判定結果(当たり、ハズレ)と、当たり図柄判定用乱数値と、普通図柄判定の判定結果と、この判定結果を示す停止普図データと、普通図柄判定の結果を示す普通図柄指定コマンドとが対応付けられている。
普通図柄「0」は、補助遊技が実行されないハズレ普通図柄となっている。
普通図柄「1」は、第2始動口47が1回開放する補助遊技が実行される当たり普通図柄となっている。
普通図柄「2」は、第2始動口47が2回開放する補助遊技が実行される当たり普通図柄となっている。
図39(b)に示す普通図柄判定テーブルの第1の特徴としては、第2始動口47の開放回数がことなる補助遊技を実行することになる普通図柄が2種類設定されている点が挙げられる。このようにすることで、補助遊技の遊技性を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図39(b)に示す普通図柄判定テーブルの第2の特徴としては、普通図柄の選択割合が設定値によって変化せずに一定である点が挙げられる。このようにすることで、遊技者の有利度合いが設定値によって極端に変わってしまうことがなくなり、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
(普図変動パターン判定テーブル)
図39(c)は、普図ゲート44への遊技球の通過に基づき取得した普図判定情報に基づいて普通図柄の変動パターンを決定する際に参照される普図変動パターン判定テーブルである。
図39(c)に示すように、普図変動パターン判定テーブルには、判定を行うときの遊技状態と、当たり判定の判定結果と、普図変動パターン乱数値と、普図変動パターン判定の判定結果となる変動時間と、この判定結果を示す普図変動パターン指定コマンドとが対応付けられている。
図39(c)に示す普図変動パターン判定テーブルの第1の特徴としては、非時短状態(通常遊技状態)では相対的に長い変動時間が決定されるのに対し、各種時短遊技状態(通常時短遊技状態、特殊時短遊技状態)では相対的に短い変動時間が決定される、つまり、非時短状態よりも時短状態の方が短い変動時間が決定され易い点が挙げられる。このようにすることで、非時短状態よりも各種時短遊技状態の方が第2始動口47に遊技球が入賞し易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図39(c)に示す普図変動パターン判定テーブルの第2の特徴としては、各普図変動パターンの選択割合が設定値によって変化せずに同一である点が挙げられる。このようにすることで、普図変動パターンから設定値を見破ることが難しくなり、公平な遊技を提供することが可能となる。
(補助遊技制御テーブル)
図39(d)は、当たり普通図柄の種類に基づいて補助遊技を制御するために用いられる補助遊技制御テーブルである。
図39(d)に示すように、補助遊技制御テーブルには、補助遊技が発生する際の遊技状態と、停止普図データと、第2始動口47の開放回数と、補助遊技のオープニング時間と、第2始動口47の1回目の開放時間と、開放間のインターバル時間と、第2始動口47の2回目の開放時間と、補助遊技のエンディング時間とが対応付けられている。
図39(d)に示す補助遊技制御テーブルの第1の特徴としては、非時短遊技状態(通常遊技状態)において補助遊技が実行される場合よりも、各種時短遊技状態(通常時短遊技状態、特殊時短遊技状態)において補助遊技が実行される場合の方が、第2始動口47の開放時間が長くなる点が挙げられる。このようにすることで、非時短遊技状態よりも各種時短遊技状態の方が第2始動口47に遊技球が入賞し易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図39(d)に示す補助遊技制御テーブルの第2の特徴としては、通常時短遊技状態、特殊時短遊技状態における補助遊技の性能(オープニング時間、第2始動口47が開放する回数、第2始動口47が開放する時間値)に差がない点が挙げられる。このようにすることで、どの時短遊技状態であっても遊技者が有利となり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。また、通常時短遊技状態中に特殊時短遊技状態を発生させるように設定した場合に、前後の時短状態の性能が同じことから複雑な制御を行わずに済むと共に、純粋な時短回数の上乗せを実現することが可能となる。
図39(d)に示す補助遊技制御テーブルの第3の特徴としては、補助遊技における補助遊技の性能(オープニング時間、第2始動口47が開放する回数、第2始動口47が開放する時間値)が設定値によって変化せずに一定である点が挙げられる。このようにすることで、補助遊技の進行から設定値を見破ることが難しくなり、公平な遊技を提供することが可能となる。
なお、通常時短遊技状態であるか、特殊時短遊技状態であるかによって、補助遊技の性能(オープニング時間、第2始動口47が開放する回数、第2始動口47が開放する時間値の少なくとも一つ)を異ならせるようにしてもよい。
また、通常時短遊技状態であるか、特殊時短遊技状態であるかによって、補助遊技の性能(オープニング時間、第2始動口47が開放する回数、第2始動口47が開放する時間値の少なくとも一つ)を異ならせた場合、通常時短遊技状態中に特殊時短遊技状態が重なって発生するときには、特殊時短遊技状態において通常時短遊技状態の補助遊技の性能を引き継ぐようにしてもよい。
(主制御基板の外部情報データ作成処理)
図40を用いて、主制御基板110の外部情報データ作成処理(遊技用プログラム)を説明する。図40は、主制御基板110における外部情報データ作成処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS720-1において、第1始動口45又は第2始動口47への遊技球の入賞があったか否かを判定する。入賞がない場合には、ステップS720-3に処理を移し、入賞があった場合には、ステップS720-2において、始動口に遊技球が入賞したことを示す始動口入賞信号の外部情報データをメインRAM110cの外部情報データ出力領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS720-3において、特別図柄の変動表示が停止したか否かを判定する。変動表示が停止していない(変動表示中、客待ち状態中、大当たり遊技中の何れかである)場合には、ステップS720-5に処理を移し、変動表示が停止した場合には、ステップS720-4において、特別図柄の変動表示が停止したことを示す図柄確定信号の外部情報データをメインRAM110cの外部情報データ出力領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS720-5において、大当たり遊技が開始されたか否かを判定する。大当たり遊技が開始されていない場合には、ステップS720-7に処理を移し、大当たり遊技が開始された場合には、ステップS720-6において、大当たり遊技状態中であることを示す特別遊技信号の外部情報データをメインRAM110cの外部情報データ出力領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS720-7において、大当たり遊技が終了したか否かを判定する。大当たり遊技が終了していない場合には、ステップS720-9に処理を移し、大当たり遊技が終了した場合には、ステップS720-8において、メインRAM110cの外部情報データ出力領域にセットされている特別遊技信号の外部情報データをクリアする。
メインCPU110aは、ステップS720-9において、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利となる有利状態(大当たり遊技、時短遊技状態が含まれる)が開始されたか否かを判定する。有利状態が開始されていない場合には、ステップS720-11に処理を移し、有利状態が開始された場合には、ステップS720-10において、有利状態中であることを示す有利状態信号をメインRAM110cの外部情報データ出力領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS720-11において、有利状態が終了したか否かを判定する。有利状態が終了していない場合には、ステップS720-13に処理を移し、有利状態が終了した場合には、ステップS720-12において、メインRAM110cの外部情報データ出力領域にセットされている有利状態信号の外部情報データをクリアする。
メインCPU110aは、ステップS720-13において、遊技盤取付枠3又はガラス枠4が開放する枠開放が開始されたか否かを判定する。枠開放が開始されていない場合には、ステップS720-15に処理を移し、枠開放が開始された場合には、ステップS720-14において、枠開放中であることを示す枠開放信号の外部情報データをメインRAM110cの外部情報データ出力領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS720-15において、枠開放が終了(遊技盤取付枠3及びガラス枠4が閉止)したか否かを判定する。枠開放が終了していない場合には、ステップS720-17に処理を移し、枠開放が終了した場合には、ステップS720-16において、メインRAM110cの外部情報データ出力領域にセットされている枠開放信号の外部情報データをクリアする。
メインCPU110aは、ステップS720-17において、RWMクリア又はセキュリティエラー(各種異常)が発生したか否かを判定する。RWMクリア又はセキュリティエラーが発生していない場合には、ステップS720-19に処理を移し、RWMクリア又はセキュリティエラーが発生した場合には、ステップS720-18において、RWMクリア又はセキュリティエラーが発生したことを示すセキュリティ信号の外部情報データをメインRAM110cの外部情報データ出力領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS720-19において、所定単位(ここでは10個)の賞球の払出条件が成立したか否かを判定する。払出条件が成立していない場合には、ステップS720-21に処理を移し、払出条件が成立していない場合には、ステップS720-20において、所定単位の賞球の払出条件が成立したことを示す賞球予定信号の外部情報データをメインRAM110cの外部情報データ出力領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS720-21において、所定単位(ここでは10個)の賞球の払出が完了したか否かを判定する。賞球の払出が完了していない場合には、今回の外部情報データ作成処理を終了し、賞球の払出が完了した場合には、ステップS720-22において、所定単位の賞球の払出が完了したことを示す賞球払出信号の外部情報データをメインRAM110cの外部情報データ出力領域にセットし、今回の外部情報データ作成処理を終了する。
なお、外部情報データ出力領域にセットされた各種の外部情報データは、上述したステップS750の出力制御処理によって遊技情報出力端子板の各種端子から遊技情報として遊技機1の外部に出力されることになる。
(遊技情報として出力される各種信号の説明)
図41は、遊技情報出力端子板90の各種出力端子から遊技情報として出力される各種信号の種別と、各種信号の出力タイミングと、各種信号の出力期間を示す図である。
第1端子からは、第1始動口45又は第2始動口47への遊技球の入賞時に100msにわたって始動口入賞信号が出力されるようになっている。
第2端子からは、特別図柄の停止表示時に500msにわたって図柄確定信号が出力されるようになっている。
第3端子からは、大当たり遊技の開始時から大当たり遊技の継続中にわたって特別遊技信号が出力されるようになっている。
第4端子からは、有利状態の開始時から有利状態の継続中にわたって有利状態信号が出力されるようになっている。
第5端子からは、遊技盤取付枠3又はガラス枠4の開放検出時から開放の継続中にわたって枠開放信号が出力されるようになっている。
第6端子からは、各種異常(RWMクリア、不正入賞、異常入賞、磁気異常、電波異常、払出異常)の発生時から200msにわたってセキュリティ信号が出力されるようになっている。
第7端子からは、所定数の遊技球の払出の決定時から100msにわたって払出予定信号が出力されるようになっている。
第8端子からは、所定数の遊技球の払出の完了時から100msにわたって払出完了信号が出力されるようになっている。
このように、遊技情報出力端子板90を介して遊技情報が遊技機1の外部に出力されるようになっているため、ホールコンピュータ等の情報収集装置によって遊技機1の動作状態の監視や性能分析などを行うことが可能となる。
(主制御基板の性能表示データ設定処理)
図42を用いて、主制御基板110の性能表示データ設定処理(遊技用プログラム)を説明する。図42は、主制御基板110における性能表示データ設定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS850-1において、情報表示器113に表示される性能情報を切り替えるか否かを判定するためにメインRAM110cの情報用RWM領域にセーブされている表示切替時間カウンタが表示切替値「0」であるか否かを判定する。表示切替値「0」である場合には、情報表示器113に表示される性能情報(通常ベース値)を切り替えるものとしてステップS850-2に処理を移し、表示切替値「0」でない場合には、情報表示器113に表示される性能情報を切り替えないものとしてステップS850-6に処理を移す。なお、遊技機1への電源投入後に本処理が最初に実行される場合には、表示切替時間カウンタの値が表示切替値である「0」となっている。
メインCPU110aは、ステップS850-2において、情報用RWM領域に情報表示器113の点灯確認が済んでいるか否かを判定するための点灯確認済フラグがセーブされているか否かを判定する。点灯確認済フラグがセーブされている場合には、情報表示器113に通常ベース値を表示するものとしてステップS850-4に処理を移し、点灯確認済フラグがセーブされていない場合には、情報表示器113の点灯確認を行うものとしてステップS850-3に処理を移す。なお、遊技機1への電源投入後に本処理が最初に実行される場合には、点灯確認済フラグがセーブされていない状態となっている。
メインCPU110aは、ステップS850-3において、情報表示器113を構成している4つの7セグメント表示器(113a~113d)の全てのセグメント(デシマルポイントを含む)を点灯させるための点灯確認用の表示データを決定する。
メインCPU110aは、ステップS850-4において、メインRAM110cの情報用RWM領域に設けられたベース記憶領域からデータ選択カウンタ値に応じた(情報表示器113に表示するための)通常ベース値を取得する。具体的には、データ選択カウンタ値が「0」であれば、ベース記憶領域の第1領域にセーブしてある通常ベース値を取得し、データ選択カウンタ値が「1」であれば、ベース記憶領域の第2領域にセーブしてある通常ベース値を取得し、データ選択カウンタ値が「2」であれば、ベース記憶領域の第3領域にセーブしてある通常ベース値を取得し、データ選択カウンタ値が「3」であれば、ベース記憶領域の第4領域にセーブしてある通常ベース値を取得する。
メインCPU110aは、ステップS850-5において、図示しない表示データ決定テーブルを参照して、区間カウンタ値、通常中アウト数カウンタが示す通常中アウト数、及び、取得した通常ベース値に基づいて、情報表示器113に表示させる通常ベース値の表示データを決定する。
メインCPU110aは、ステップS850-6において、決定した表示データを情報表示器113の表示情報として情報用RWM領域の出力データ領域にセットする。これにより、上述したステップS880の出力制御処理で情報用RWM領域の出力データ領域にセットされた表示データが参照され、該表示データに応じた通常ベース値(性能情報)が情報表示器113に表示されることになる。なお、各遊技区間における情報表示器113の表示情報については後述する。
メインCPU110aは、ステップS850-7において、上述した表示切替時間カウンタに1を加算し、ステップS850-8において、表示切替時間カウンタが上限値(例えば5秒)よりも大きいか否かを判定する。上限値よりも大きくない場合には、情報表示器113の表示を切り替える時間が経過していないものとして、ステップS850-15に処理を移し、上限値よりも大きい場合には、情報表示器113に表示される性能情報を切り替える時間が経過したものとして、ステップS850-9において、表示切替時間カウンタを0クリア(初期化)する。
メインCPU110aは、ステップS850-10において、メインRAM110cの情報用RWM領域に上述した点灯確認済フラグがあるか否かを判定する。点灯確認済フラグがある場合には、ステップS850-12に処理を移し、点灯確認済フラグがない場合には、ステップS850-11において、メインRAM110cの情報用RWM領域に点灯確認済フラグをセーブする。
メインCPU110aは、ステップS850-12において、上述したデータ選択カウンタに1を加算し、ステップS85-13において、データ選択カウンタが上限値(例えば3)よりも大きいか否かを判定する。上限値よりも大きくない場合には、ステップS850-15に処理を移し、上限値よりも大きい場合には、ステップS850-14において、データ選択カウンタを0クリア(初期化)する。
メインCPU110aは、ステップS850-15において、上述した遊技球計数処理でメインRAM110cの情報用RWM領域に退避したレジスタを復帰し、ステップS850-16において、上述した遊技球計数処理でメインRAM110cの情報用RWM領域に退避した遊技用スタックポインタを復帰し、今回の性能表示データ設定処理を終了する。
このように、遊技機1の電源ON後であって性能情報(通常ベース値)を表示する前において、情報表示器113の4つの7セグメント表示器の全てのセグメントが点灯する(点灯確認が行われる)ため、情報表示器113が故障していないかや、どのセグメントが故障しているか等の確認を行うことが可能となる。
また、表示切替時間(5秒)が経過する毎に、現在の遊技区間と過去の3つの遊技区間からなる4つの遊技区間の性能情報(通常ベース値)が順に表示されるため、直近の4つの遊技区間における性能情報(通常ベース値)を比較することができ、遊技機の実性能の確認や不正行為が行われた可能性を把握することが可能となる。
(各遊技区間における情報表示器の表示情報)
次に、図43を用いて、各遊技区間における情報表示器113の表示情報について説明する。図43の表示情報の表には、区間カウンタ値(遊技区間の種類)と、通常中アウト数と、データ選択カウンタ値と、情報表示器113の表示内容とが対応付けられている。
情報表示器113の識別セグに表示される識別情報としては、現在の遊技区間の通常ベース値であることを示す「bL.」、1回前の遊技区間の通常ベース値であることを示す「b1.」、2回前の遊技区間の通常ベース値であることを示す「b2.」、及び、3回前の遊技区間の通常ベース値であることを示す「b3.」がある。
情報表示器113の数値セグに表示される数値情報としては、算出された通常ベース値がないことを示す「--」、通常ベース値が「0」又は通常中アウト数が「0」であることを示す「00」、通常中アウト数が「1」以上であって通常ベース値が「1」~「99」であることをそれぞれ示す「01」~「99」、及び、通常ベース値が「100」以上であることを示す「99.」がある。なお、通常ベース値が「10」未満の場合には、数値情報の十の位が必ず「0」となって2桁で表示されるようになっている。
そして、数値セグに表示される数値情報については、遊技区間や通常中アウト数に拘らず表示態様が変化しない(点灯表示される)が、識別セグに表示される識別情報については、遊技区間や通常中アウト数等(算出された通常ベース値の有無や算出された通常ベース値の信憑性の有無)によって表示態様が変化する(点滅表示又は点灯表示される)ようになっている。
具体的には、第1~第4遊技区間では、算出された通常ベース値がない遊技区間の識別情報を表示する場合には、識別情報が点滅表示されることになる。また、第2遊技区間以降の遊技区間では、現在の遊技区間の識別情報(「bL.」)を表示する場合には、算出された通常ベース値の信憑性が低い期間(通常中アウト数が0~5999個)だと、識別情報が点滅表示されることになる。それ以外の場合には、識別情報が点灯表示される。
ここで、情報表示器113の表示について一例を示すと、区間カウンタ値が「1」であって、通常中アウト数が0~5999個の範囲内であって、データ選択カウンタ値が「0」であって、ベース記憶領域の第1領域に記憶された通常ベース値が「35」の場合、情報表示器113の識別セグには、「bL.」が点滅表示され、数値セグには「35」が点灯表示されることになる。
このように、通常ベース値が「99」以下の場合には、数値セグに「00」~「99」という7セグメント表示器のデシマルポイントDPを用いていない性能情報が表示される一方、通常ベース値が「100」以上の場合には、数値セグに「99.」という7セグメント表示器のデシマルポイントDPを用いた性能情報が表示されるため、異常な通常ベース値であること把握し易くなる。
また、通常ベース値が「10」未満の場合には、数値セグの十の位に必ず「0」が表示されて2桁(例えば「01」等)で表示されるため、数値セグとしての2つの7セグメント表示器を有効に使用して分かり易い表示とすることが可能となる。
また、現在の遊技区間の通常ベース値を表示する場合であって、現在の遊技区間の通常中アウト数が通常ベース値を算出するために十分な数量に達していない0~5999個である場合には、識別セグに表示される識別情報「bL.」が点滅表示されるため、現在表示されている通常ベース値が信憑性の低い情報であることを把握し易くなる。
また、算出された通常ベース値がない場合には、数値セグに数値ではない「--」が表示されるため、識別セグに表示される識別情報に対応する遊技区間では通常ベース値が算出されていないことが把握し易くなる。
なお、遊技球計数処理、性能情報算出処理、及び、性能表示データ設定処理を情報用プログラムとして実行するのではなく、何れか1つ又は2つを遊技用プログラムとして実行する(例えば、遊技球計数処理を各種スイッチ類からの信号入力の有無を監視している入力制御処理内で実行する)一方、残りを情報用プログラムとして実行するようにしてもよい。
また、情報表示器113に性能情報を表示するための表示データを出力する処理を、遊技用プログラムである出力制御処理において実行するのではなく、性能用プログラムで実行するようにしてもよい。
また、アウト球検出スイッチ39aによって、一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50及び第2大入賞口56に入賞した遊技球、及び、アウト口39に流入した遊技球からなるアウト球を検出するのではなく、アウト球検出スイッチ39aによってアウト口に流入した遊技球のみを検出するようにしてもよい。その場合には、アウト球検出スイッチ39a、一般入賞口検出スイッチ43a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、第1大入賞口検出スイッチ50a、第2大入賞口検出スイッチ56aで遊技球を検出する毎にアウト数(総アウト数、通常中アウト数)を1ずつ加算するとよい。
(設定変更後に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例)
図44を用いて、設定変更後に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例について説明する。図44は、設定変更後に各種駆動源を初期動作させる場合のタイミングチャートと演出例を示す図である。
まず、T0のタイミングにおいて、遊技機1の電源がOFFとなっている。このとき、所定領域(第2始動口47、第1大入賞口50、特定領域53、第2大入賞口56)に遊技球が入球するか否か(入球難易度)を変化させる等の遊技の結果に影響を与える可動体(第2始動口開閉部材48、第1大入賞口開閉部材51、特定領域開閉部材52、第2大入賞口開閉部材57)を動作させるための各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)が停止した状態となっている。
また、ラウンド遊技中において大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口56)を所定態様で発光させることになる大入賞口LEDが消灯しており、メイン情報表示器69(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67、状態確認表示器68)、第1画像表示装置70、及び、情報表示器113が非表示(非作動、消灯、消去)の状態となっている。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONしたときに設定変更操作(設定キースイッチ112aがON、RWMクリアスイッチ111aがON)が行われると、主制御基板110では設定変更モードが開始されて遊技の進行制御が開始される前の開始前状態となる。このとき、状態確認表示器68に設定変更中であることを示す状態確認表示が表示され、上述した設定変更報知が開始される。また、情報表示器113のうちの右端の7セグメント表示器113dに現在の設定値(ここでは「6」)が表示される。
T2のタイミングにおいて、設定値確定操作(設定キースイッチ112aがOFF)が行われると、設定変更モード及び設定変更報知が終了して各種駆動源の初期動作が開始され、情報表示器113の右端の7セグメント表示器113dに表示されていた設定値が消去されて非表示となる。このとき、状態確認表示器68での状態確認表示が終了し、各種駆動源の動作確認を促すための初期動作報知(初期動作中画面の表示、初期動作確認音声「ソレノイドの動作を確認して下さい」の出力)が開始される。
T3のタイミングにおいて、初期動作報知が開始されてから作動待機時間(ここでは7秒)が経過すると、各種駆動源の1回目の作動(駆動源=ON)が開始され、T4のタイミングにおいて、各種駆動源の作動時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)する。
T5のタイミングにおいて、各種駆動源の作動が停止してから停止時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の2回目の作動が開始され、T6のタイミングにおいて、各種駆動源の作動時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)する。
T7のタイミングにおいて、各種駆動源の作動が停止してから停止時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の3回目の作動が開始され、T8のタイミングにおいて、各種駆動源の作動時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)する。
T9のタイミングにおいて、各種駆動源の作動が停止してから停止時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の初期動作及び初期動作報知が終了し、主制御基板110では開始前状態から遊技の進行制御が行われる遊技可能状態に移行する。
このとき、メイン情報表示器69での各種表示(特別図柄の表示、普通図柄の表示、特図保留数の表示、普図保留数の表示等)が開始されると共に、上述した電源投入報知が開始される。また、演出制御基板130によって制御される可動演出装置73(第1可動部材73a、第2可動部材73b)の初期動作が開始されると共に、情報表示器113において全ての7セグメント表示器113a~113dが全点灯して点灯確認が開始される。なお、所定期間が経過すると可動演出装置73の初期動作が終了する。
T10のタイミングにおいて、情報表示器113の点灯確認が開始してから確認時間(ここでは5秒)が経過すると、7セグメント表示器113a~113dの全点灯が終了して性能情報(ここでは現在の遊技区間の通常ベース値)の表示が開始される。その後は、表示切替時間(5秒)が経過する毎に、現在の遊技区間と過去の3つの遊技区間からなる4つの遊技区間の性能情報(通常ベース値)が順に表示されることになる。
(設定確認後に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例)
図45を用いて、設定確認後に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例について説明する。図45は、設定確認後に各種駆動源を初期動作させる場合のタイミングチャートと演出例を示す図である。
まず、T0のタイミングにおいて、遊技機1の電源がOFFとなっている。このとき、所定領域(第2始動口47、第1大入賞口50、特定領域53、第2大入賞口56)に遊技球が入球するか否か(入球難易度)を変化させる等の遊技の結果に影響を与える可動体(第2始動口開閉部材48、第1大入賞口開閉部材51、特定領域開閉部材52、第2大入賞口開閉部材57)を動作させるための各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)が停止した状態となっている。
また、ラウンド遊技中において大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口56)を所定態様で発光させることになる大入賞口LEDが消灯しており、メイン情報表示器69(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67、状態確認表示器68)、第1画像表示装置70、及び、情報表示器113が非表示(非作動、消灯、消去)の状態となっている。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONしたときに設定確認操作(設定キースイッチ112aがON)が行われると、主制御基板110では設定確認モードが開始されて遊技の進行制御が開始される前の開始前状態となる。このとき、状態確認表示器68に設定確認中であることを示す状態確認表示が表示され、上述した設定確認報知が開始される。また、情報表示器113のうちの右端の7セグメント表示器113dに現在の設定値(ここでは「6」)が表示される。
T2のタイミングにおいて、確認終了操作(設定キースイッチ112aがOFF)が行われると、設定確認モード及び設定確認報知が終了して各種駆動源の初期動作が開始され、情報表示器113の右端の7セグメント表示器113dに表示されていた設定値が消去されて非表示となる。このとき、状態確認表示器68での状態確認表示が終了し、各種駆動源の動作確認を促すための初期動作報知(初期動作中画面の表示、初期動作確認音声「ソレノイドの動作を確認して下さい」の出力)が開始される。
なお、T3のタイミング~T10のタイミングまでの具体例は、図49に示した設定変更後に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例のT3のタイミング~T10のタイミングまでの具体例と同一であるため、ここでの説明は省略する。
このように、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態において、遊技の結果に影響を与える可動体(第2始動口開閉部材48、第1大入賞口開閉部材51、特定領域開閉部材52、第2大入賞口開閉部材57)を動作させるための各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)を初期動作させるようになっているため、遊技機1(遊技盤5のみ、盤面ユニット500のみの場合も含む)の工場出荷時や遊技店での入れ替え(遊技盤5のみ、盤面ユニット500のみの交換を含む)時において、遊技の進行制御を行う主制御手段によって制御される駆動源の動作確認を容易に行うことが可能となる。
また、遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させているとき(開始前状態中)には、状態確認表示器68を除くメイン情報表示器69(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67)を非表示(非作動)の状態としているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることができると共に、各種駆動源の動作確認に集中させることが可能となる。
また、遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときに、各種駆動源の動作確認を促すための初期動作報知を行うようになっているため、各種駆動源の動作確認を行うタイミングであることを遊技機1の動作確認を行う作業者(工員、遊技店員)に知らしめることができ、適切に動作確認を行わせることが可能となる。
また、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態であっても、設定変更モード(設定確認モード)が終了した後に遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させるようになっているため、設定変更(設定確認)を行いながら各種駆動源の動作確認を行うといった複雑なことせずに済み、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、設定変更モード(設定確認モード)が終了した後に作動待機時間を経てから遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源の作動が開始されるようになっているため、設定変更(設定確認)が終了してから各種駆動源の動作確認を行うまでの時間的余裕を持たせることができ、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源の初期動作が設定変更モードの終了後であるか設定確認モードの終了後であるかに拘らず、同一の初期動作報知を行うようになっているため、初期動作報知の制御を簡便なものにすることができ、遊技機1の開発コストの低減(開発期間の短縮等)を図ることが可能となる。
また、第1大入賞口開閉部材51や第2大入賞口開閉部材57を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときは、大入賞口LEDを消灯したままとしているため、大入賞口LEDからの光によって第1大入賞口開閉部材51や第2大入賞口開閉部材57の動作確認を行いにくくなるといった不都合を回避することができ、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、遊技の進行制御が行われる前の開始前状態において遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源の初期動作を行い、遊技の進行制御が行われる遊技可能状態において遊技の結果に影響を与えない可動演出装置73の初期動作を行うようになっているため、2種類の初期動作を順番に確認することができ、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、第1大入賞口開閉部材51や第2大入賞口開閉部材57を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときは、第1大入賞口50や第2大入賞口が開放しているにも拘らず開放中信号を出力しないようになっているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることができると共に、遊技機1から出力される情報を収集するホールコンピュータ等の情報収集装置が遊技の進行に応じない情報を収集してしまう等の不都合を回避することが可能となる。
また、遊技機の電源ONから遊技の進行制御が開始されるまでは、情報表示器113に遊技機の性能情報(通常ベース値)が表示されない(性能情報の表示が規制される)ようになっているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることが可能となる。
また、遊技の進行制御が開始された後に遊技機の性能情報(通常ベース値)が表示される(性能情報の表示が許容される)ようになっているため、遊技の進行制御が開始されているか否かの確認を行うことができると共に、性能情報が遊技に関するものであることを知らしめることが可能となる。
また、設定変更モード中や設定確認モード中において、現在の設定値が表示されている7セグメント表示器113d以外の7セグメント表示器113a~113cにも性能情報を表示しないことで、現在の設定値を適切に報知することができ、遊技店側の利便性を確保することが可能となる。
また、各種駆動源の初期動作中において、情報表示器113に設定値や遊技機の性能情報を表示しないようになっているため、各種駆動源の初期動作の確認に対して遊技店の従業員の意識を集中させることができ、各種駆動源の故障を的確に判断することが可能となる。
なお、遊技の進行制御が開始された後に情報表示器113の全ての7セグメント表示器113a~113dを全点灯させて点灯確認を行うようになっているが、設定変更モードや設定確認モードの後においては点灯確認を行わないようにしてもよい。
(動作比較表)
図46を用いて、盤面ユニット500に設けられる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)の各種動作タイミング(初期動作、大当たり遊技動作、小当たり遊技動作、通常遊技状態における補助遊技動作、時短遊技状態における補助遊技動作)における動作を比較する。
第2始動口開閉ソレノイド48bの駆動回数は、時短遊技状態中の補助遊技動作時と初期動作時とでは同じとなっている。そのため、第2始動口開閉ソレノイド48bが時短遊技状態中の補助遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
第2始動口開閉ソレノイド48bの1回の駆動時間は、通常遊技状態中の補助遊技動作時よりも初期動作時の方が長くなっている。そのため、通常遊技状態中の補助遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、第2始動口開閉ソレノイド48bの総駆動時間は、時短遊技状態中の補助遊技動作時よりも初期動作時の方が短くなっている。そのため、第2始動口開閉ソレノイド48bの初期動作時における確認時間を短縮することが可能となる。
第1大入賞口開閉ソレノイド51bの1回の駆動時間は、小当たり遊技動作時よりも初期動作時の方が長くなっている。そのため、第1大入賞口開閉ソレノイド51bが小当たり遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、第1大入賞口開閉ソレノイド51bの総駆動時間は、小当たり遊技動作時よりも初期動作時の方が短くなっている。そのため、第1大入賞口開閉ソレノイド51bの初期動作時における確認時間を短縮することが可能となる。
流路切替ソレノイド52bの駆動回数は、小当たり遊技動作時よりも初期動作時の方が多くなっている。そのため、流路切替ソレノイド52bが小当たり遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、流路切替ソレノイド52bの総駆動時間は、小当たり遊技動作時よりも初期動作時の方が短くなっている。そのため、流路切替ソレノイド52bの初期動作時における確認時間を短縮することが可能となる。
第2大入賞口開閉ソレノイド57bの総駆動時間は、大当たり遊技動作時よりも初期動作時の方が短くなっている。そのため、第2大入賞口開閉ソレノイド57bの初期動作時における確認時間を短縮することが可能となる。
なお、初期動作時における第2始動口開閉ソレノイド48bの駆動回数、1回の駆動時間、総駆動時間の少なくとも1つを、通常遊技状態中の補助遊技動作時における駆動回数、1回の駆動時間、総駆動時間と同じ値又はほぼ同じ(類似)値にしてもよい。このようにすると、第2始動口開閉ソレノイド48bが通常遊技状態中の補助遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における第2始動口開閉ソレノイド48bの駆動回数、1回の駆動時間、総駆動時間の少なくとも1つを、通常遊技状態中の補助遊技動作時における駆動回数、1回の駆動時間、総駆動時間よりも小さな値にしてもよい。このようにすると、第2大入賞口開閉ソレノイド57bの初期動作時における確認時間を短縮することが可能となる。
また、初期動作時における第2始動口開閉ソレノイド48bの駆動回数、1回の駆動時間、総駆動時間の少なくとも1つを、時短遊技状態中の補助遊技動作時における駆動回数、1回の駆動時間、総駆動時間と同じ値又はほぼ同じ(類似)値にしてもよい。このようにすると、第2始動口開閉ソレノイド48bが時短遊技状態中の補助遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における第2始動口開閉ソレノイド48bの駆動回数、1回の駆動時間、総駆動時間の少なくとも1つを、時短遊技状態中の補助遊技動作時における駆動回数、1回の駆動時間、総駆動時間よりも大きな値にしてもよい。このようにすると、第2始動口開閉ソレノイド48bが時短遊技状態中の補助遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における第2始動口開閉ソレノイド48bの駆動回数、1回の駆動時間、総駆動時間の少なくとも1つを、時短遊技状態中の補助遊技動作時における駆動回数、1回の駆動時間、総駆動時間よりも小さな値としてもよい。このようにすると、第2始動口開閉ソレノイド48bの初期動作時における確認時間を短縮することが可能となる。
また、初期動作時における第1大入賞口開閉ソレノイド51bの駆動回数、1回の駆動時間、総駆動時間の少なくとも1つを、小当たり遊技動作時における第1大入賞口開閉ソレノイド51bの駆動回数、1回の駆動時間、総駆動時間と同じ値又はほぼ同じ(類似)値にしてもよい。このようにすると、第1大入賞口開閉ソレノイド51bが小当たり遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における第1大入賞口開閉ソレノイド51bの駆動回数、総駆動時間の少なくとも1つを、小当たり遊技動作時における第1大入賞口開閉ソレノイド51bの駆動回数、総駆動時間よりも大きな値にしてもよい。このようにすると、第1大入賞口開閉ソレノイド51bが小当たり遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における第1大入賞口開閉ソレノイド51bの駆動回数、総駆動時間の少なくとも1つを、小当たり遊技動作時における第1大入賞口開閉ソレノイド51bの1回の駆動時間よりも小さな値にしてもよい。このようにすると、第1大入賞口開閉ソレノイド51bの初期動作時における確認時間を短縮することが可能となる。
また、初期動作時における流路切替ソレノイド52bの駆動回数、1回の駆動時間、総駆動時間の少なくとも1つを、小当たり遊技動作時における流路切替ソレノイド52bの駆動回数、1回の駆動時間、総駆動時間と同じ値又はほぼ同じ(類似)値にしてもよい。このようにすると、流路切替ソレノイド52bが小当たり遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における流路切替ソレノイド52bの1回の駆動時間、総駆動時間の少なくとも1つを、小当たり遊技動作時における流路切替ソレノイド52bの1回の駆動時間、総駆動時間よりも大きな値にしてもよい。このようにすると、流路切替ソレノイド52bが小当たり遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における流路切替ソレノイド52bの駆動回数を、小当たり遊技動作時における流路切替ソレノイド52bの駆動回数よりも小さな値にしてもよい。このようにすると、流路切替ソレノイド52bの初期動作時における確認時間を短縮することが可能となる。
また、初期動作時における第2大入賞口開閉ソレノイド57bの駆動回数、1回の駆動時間、総駆動時間の少なくとも1つを、大当たり遊技動作(4R又は10R)時における1回の駆動時間、総駆動時間と同じ値又はほぼ同じ(類似)値にしてもよい。このようにすると、第2大入賞口開閉ソレノイド57bが大当たり遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における第2大入賞口開閉ソレノイド57bの駆動回数、1回の駆動時間、総駆動時間の少なくとも1つを、大当たり遊技動作時における1回の駆動時間、総駆動時間よりも大きな値としてもよい。このようにすると、第2大入賞口開閉ソレノイド57bが大当たり遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
(第1変形例)
以下、第1実施形態の第1変形例について、図47~図50を用いて具体的に説明する。なお、第1変形例では、RWMクリアスイッチ111aを再び操作するまでRWMクリア処理が継続する点、設定変更処理や設定確認処理やRWMクリア処理の実行中に駆動源初期動作処理を行う点、設定変更処理の実行中にRWMクリアが行われる点で第1実施形態と相違するため、ここでは、第1実施形態との相違点のみ説明する。
(主制御基板の初期設定処理)
図47を用いて、第1変形例における主制御基板110の初期設定処理(遊技用プログラム)を説明する。図47は、主制御基板110の初期設定処理を示すフローチャートである。
ここでは、図8に示した第1実施形態の主制御基板の初期設定処理と一致する箇所については同一の符号を付して説明を省略し、異なる箇所周辺についてのみ説明する。
メインCPU110aは、ステップS19において、設定変更処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、RWMクリアスイッチ111aの操作に基づいて、遊技の有利度合いの段階である(大当たり判定で大当たりと判定される確率の)設定値を変更(更新)するための処理、及び、上述した駆動源初期動作処理(遊技用プログラム)を行い、ステップS26に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS24において、RWMクリア処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、RWMクリアスイッチ111aの操作に基づいて、遊技の制御状態を初期化(遊技用RWM領域の設定値領域以外を初期化)するための処理、及び、上述した駆動源初期動作処理(遊技用プログラム)を行い、ステップS26に処理を移す。なお、RWMクリア処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS28において、設定確認処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、遊技用RWM領域の設定値(遊技中)領域にセーブされている設定値を情報表示器113に表示させるための処理、及び、上述した駆動源初期動作処理を行い、ステップS30に処理を移す。
(主制御基板のRWMクリア処理)
図48を用いて、第1変形例における主制御基板110のRWMクリア処理(遊技用プログラム)を説明する。図48は、主制御基板110のRWMクリア処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS24-1において、RWMクリア準備指定コマンドを演出制御基板130に送信し、RWMクリア準備モードに移行する。これにより、演出制御基板ではRWMクリア準備報知を行うための処理が行われることになる。
「RWMクリア準備報知」とは、画像表示装置にRWMクリア準備中であることを認識させるためのクリア準備画面を表示したり、音声出力装置9から「再度RWMクリアスイッチを押して下さい」との報知音声を所定期間に亘って出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS24-2において、駆動源初期動作処理(遊技用プログラム)を実行する。具体的には、盤面ユニット500に設けられるとともに遊技の進行に応じて主制御基板110が作動させることになる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)をRWMクリア準備モードが終了するまで初期動作させるための処理を行う。なお、RWMクリア準備モード中における各種駆動源の初期動作についての詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS24-3において、RWMクリア承認操作があったか否かを判定する。具体的には、RWMクリアスイッチ111aがON状態であるか否かを判定する。RWMクリア承認操作があった場合には、RWMクリア準備モードを終了させてRWMクリアを行うものとしてステップS24-4に処理を移し、RWMクリア承認操作がなかった場合には、ステップS24-2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS24-4において、メインRAM110cの遊技用RWM領域の設定値領域以外を初期化(0クリア)する。これにより、遊技の進行状態が初期状態(遊技機1の出荷時の状態)に初期化されることになり、RWMクリア前の遊技用RWM領域のデータが引き継がれないことになる。
メインCPU110aは、ステップS24-5において、RWMクリア信号(セキュリティ信号)の出力処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子からRWMクリアが行われたことを示すRWMクリア信号(セキュリティ信号)を出力するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS24-6において、遊技の制御状態が初期化されたことを示すRWMクリア指定コマンドを払出制御基板120及び演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では、上述したRWMクリア準備報知を終了させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS24-7において、RWMクリア承認操作によってRWMクリア準備モードが終了することに伴い、各種駆動源の初期動作を停止させるための処理を行い、今回のRWMクリア処理を終了する。
(RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例)
図49を用いて、RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例について説明する。図49は、RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合のタイミングチャートと演出例を示す図である。
まず、T0のタイミングにおいて、遊技機1の電源がOFFとなっている。このとき、所定領域(第2始動口47、第1大入賞口50、特定領域53、第2大入賞口56)に遊技球が入球するか否か(入球難易度)を変化させる等の遊技の結果に影響を与える可動体(第2始動口開閉部材48、第1大入賞口開閉部材51、特定領域開閉部材52、第2大入賞口開閉部材57)を動作させるための各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)が停止した状態となっている。
また、ラウンド遊技中において大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口56)を所定態様で発光させることになる大入賞口LEDが消灯しており、メイン情報表示器69(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67、状態確認表示器68)、第1画像表示装置70、及び、情報表示器113が非表示(非作動、消灯、消去)の状態となっている。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONしたときにRWMクリア操作(RWMクリアスイッチ111aがON)が行われると、主制御基板110ではRWMクリア準備モードが開始されて遊技の進行制御が開始される前の開始前状態となる。
このとき、状態確認表示器68にRWMクリア準備中であることを示す状態確認表示が表示されると共に、各種駆動源の初期動作として作動(駆動源=ON)が開始される。また、RWMクリア準備中であること及び各種駆動源の動作確認を促すためのRWMクリア準備報知(クリア準備画面の表示、「再度RWMクリアスイッチを押してください」の報知音声と「ソレノイドの動作を確認して下さい」の初期動作確認音声の交互出力)が開始される。
T2のタイミングにおいて、各種駆動源の作動開始から作動時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)し、以降はT3のタイミング~T10のタイミングまで各種駆動源の作動と停止が繰り返される。
T10のタイミングにおいて、T9のタイミングから開始された各種駆動源の作動時間が経過していない状態でRWMクリア承認操作(RWMクリアスイッチ111aがON)が行われると、RWMクリア準備モード及びRWMクリア準備報知が終了すると共に、即座に各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)して各種駆動源の初期動作が終了し、主制御基板110では開始前状態から遊技の進行制御が行われる遊技可能状態に移行する。
このとき、メイン情報表示器69での各種表示(特別図柄の表示、普通図柄の表示、特図保留数の表示、普図保留数の表示等)が開始されると共に、上述した電源投入報知が開始される。また、演出制御基板130によって制御される可動演出装置73(第1可動部材73a、第2可動部材73b)の初期動作が開始されると共に、情報表示器113において全ての7セグメント表示器113a~113dが全点灯して点灯確認が開始される。なお、可動演出装置73の初期動作は所定期間経過後に終了する。
T11のタイミングにおいて、情報表示器113の点灯確認が開始してから確認時間(ここでは5秒)が経過すると、7セグメント表示器113a~113dの全点灯が終了して性能情報(ここでは現在の遊技区間の通常ベース値)の表示が開始される。その後は、表示切替時間(5秒)が経過する毎に、現在の遊技区間と過去の3つの遊技区間からなる4つの遊技区間の性能情報(通常ベース値)が順に表示されることになる。
このように、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態において、遊技の結果に影響を与える可動体(第2始動口開閉部材48、第1大入賞口開閉部材51、特定領域開閉部材52、第2大入賞口開閉部材57)を動作させるための各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)を初期動作させるようになっているため、遊技機1(遊技盤5のみ、盤面ユニット500のみの場合も含む)の工場出荷時や遊技店での入れ替え(遊技盤5のみ、盤面ユニット500のみの交換を含む)時において、遊技の進行制御を行う主制御手段によって制御される駆動源の動作確認を容易に行うことが可能となる。
また、遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させているとき(開始前状態中)には、状態確認表示器68を除くメイン情報表示器69(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67)を非表示(非作動)の状態としているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることができると共に、各種駆動源の動作確認に集中させることが可能となる。
また、遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときに、設定変更中であること及び各種駆動源の動作確認を促すための設定変更報知(設定確認中であること及び各種駆動源の動作確認を促すための設定確認報知)を行うようになっているため、各種駆動源の動作確認を行うタイミングであることを遊技機1の動作確認を行う作業者(工員、遊技店員)に知らしめることができ、適切に動作確認を行わせることが可能となる。
また、設定変更モード(設定確認モード)において遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させるようになっているため、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態において複数の状態を創設せずに済み、遊技機1の開発コストの低減(開発期間の短縮等)を図ることが可能となる。
また、設定値確定操作(確認終了操作)があって開始前状態が終了するときには、各種駆動源の作動時間が経過する前であっても即座に各種駆動源の作動を終了させるようになっているため、各種駆動源の初期動作が遊技可能状態に行われることがなくなり、遊技の進行に応じた各種駆動源の作動と混同してしまうような不都合を回避することが可能となる。
また、遊技の進行制御が行われる前の開始前状態において遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源の初期動作を行い、遊技の進行制御が行われる遊技可能状態において遊技の結果に影響を与えない可動演出装置73の初期動作を行うようになっているため、2種類の初期動作を順番に確認することができ、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、第1大入賞口開閉部材51や第2大入賞口開閉部材57を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときは、大入賞口LEDを消灯したままとしているため、大入賞口LEDからの光によって第1大入賞口開閉部材51や第2大入賞口開閉部材57の動作確認を行いにくくなるといった不都合を回避することができ、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、第1大入賞口開閉部材51や第2大入賞口開閉部材57を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときは、第1大入賞口50や第2大入賞口が開放しているにも拘らず開放中信号を出力しないようになっているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることができると共に、遊技機1から出力される情報を収集するホールコンピュータ等の情報収集装置が遊技の進行に応じない情報を収集してしまう等の不都合を回避することが可能となる。
また、遊技機の電源ONから遊技の進行制御が開始されるまでは、情報表示器113に遊技機の性能情報(通常ベース値)が表示されない(性能情報の表示が規制される)ようになっているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることが可能となる。
また、遊技の進行制御が開始された後に遊技機の性能情報(通常ベース値)が表示される(性能情報の表示が許容される)ようになっているため、遊技の進行制御が開始されているか否かの確認を行うことができると共に、性能情報が遊技に関するものであることを知らしめることが可能となる。
また、設定変更モード中や設定確認モード中において、現在の設定値が表示されている7セグメント表示器113d以外の7セグメント表示器113a~113cにも性能情報を表示しないことで、現在の設定値を適切に報知することができ、遊技店側の利便性を確保することが可能となる。
なお、設定変更モードにおける設定変更報知において、「設定変更中」の文字が表示される設定変更中画面を表示するようになっていたが、「設定変更中」の文字に加えて、各種駆動源の初期動作の目視確認を促す「駆動源初期動作中」又は「ソレノイドの動作を確認して下さい」の文字が表示される設定変更中画面を表示するようにしてもよい。
(動作比較表)
図50を用いて、盤面ユニット500に設けられる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)の各種動作タイミング(初期動作、大当たり遊技動作、小当たり遊技動作、通常遊技状態における補助遊技動作、時短遊技状態における補助遊技動作)における動作を比較する。
第2始動口開閉ソレノイド48bの1回の駆動時間は、通常遊技状態中の補助遊技動作時よりも初期動作時の方が長くなっている。そのため、通常遊技状態中の補助遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
第1大入賞口開閉ソレノイド51bの1回の駆動時間は、小当たり遊技動作時よりも初期動作時の方が長くなっている。そのため、第1大入賞口開閉ソレノイド51bが小当たり遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
なお、初期動作時における第2始動口開閉ソレノイド48bの1回の駆動時間を、通常遊技状態中の補助遊技動作時における1回の駆動時間と同じ値又はほぼ同じ(類似)値にしてもよい。このようにすると、第2始動口開閉ソレノイド48bが通常遊技状態中の補助遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における第2始動口開閉ソレノイド48bの1回の駆動時間を、通常遊技状態中の補助遊技動作時における1回の駆動時間よりも小さな値としてもよい。このようにすると、第2始動口開閉ソレノイド48bの初期動作時における確認時間を短縮することが可能となる。
また、初期動作時における第2始動口開閉ソレノイド48bの1回の駆動時間を、時短遊技状態中の補助遊技動作時における1回の駆動時間と同じ値又はほぼ同じ(類似)値にしてもよい。このようにすると、第2始動口開閉ソレノイド48bが時短遊技状態中の補助遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における第2始動口開閉ソレノイド48bの1回の駆動時間を、時短遊技状態中の補助遊技動作時における1回の駆動時間よりも大きな値としてもよい。このようにすると、第2始動口開閉ソレノイド48bが時短遊技状態中の補助遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における第1大入賞口開閉ソレノイド51bの1回の駆動時間を、小当たり遊技動作時における第1大入賞口開閉ソレノイド51bの1回の駆動時間、総駆動時間と同じ値又はほぼ同じ(類似)値にしてもよい。このようにすると、第1大入賞口開閉ソレノイド51bが小当たり遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における第1大入賞口開閉ソレノイド51bの1回の駆動時間を、小当たり遊技動作時における第1大入賞口開閉ソレノイド51bの1回の駆動時間よりも小さな値にしてもよい。このようにすると、第1大入賞口開閉ソレノイド51bの初期動作時における確認時間を短縮することが可能となる。
また、初期動作時における流路切替ソレノイド52bの1回の駆動時間を、小当たり遊技動作時における流路切替ソレノイド52bの1回の駆動時間と同じ値又はほぼ同じ(類似)値にしてもよい。このようにすると、流路切替ソレノイド52bが小当たり遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における流路切替ソレノイド52bの1回の駆動時間を、小当たり遊技動作時における流路切替ソレノイド52bの1回の駆動時間よりも大きな値にしてもよい。このようにすると、流路切替ソレノイド52bが小当たり遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における第2大入賞口開閉ソレノイド57bの1回の駆動時間を、大当たり遊技動作(4R又は10R)時における1回の駆動時間と同じ値又はほぼ同じ(類似)値にしてもよい。このようにすると、第2大入賞口開閉ソレノイド57bが大当たり遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
また、初期動作時における第2大入賞口開閉ソレノイド57bの1回の駆動時間を、大当たり遊技動作時における1回の駆動時間よりも大きな値としてもよい。このようにすると、第2大入賞口開閉ソレノイド57bが大当たり遊技動作を行うことができるか否かを初期動作時に確認することができ、動作確認の精度を向上させることが可能となる。
(第2変形例)
以下、第1実施形態の第2変形例について、図51~図52を用いて具体的に説明する。なお、第2変形例では、設定変更機能や設定確認機能を搭載していない点、状態確認表示器68を有していない点、及び、RWMクリアスイッチ111aを再び操作するまでRWMクリア処理が継続する点で第1実施形態と相違するため、ここでは、第1実施形態との相違点のみ説明する。
(主制御基板の初期設定処理)
図51を用いて、第2変形例における主制御基板110の初期設定処理(遊技用プログラム)を説明する。図51は、主制御基板110の初期設定処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS11において、全割込を禁止し、ステップS12において、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定を行い、ステップS13において、他の制御基板の起動待ち処理を行う。具体的には、主制御基板110からのコマンドの取りこぼしが無いように、払出制御基板120や演出制御基板130が起動するのを1秒間に亘って待機する。
メインCPU110aは、ステップS14において、メインRAM110cのRWM領域へのアクセスを許可し、ステップS15において、発射許可指定コマンドを払出制御基板120に送信する。これにより、払出制御部121によって発射装置26による遊技球の発射を許可するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS16において、RWMクリア操作があったか否かを判定する。具体的には、RWMクリアスイッチ111aがON状態であるか否かを判定する。RWMクリア操作があった場合には、RWMクリア準備モードに移行するものとしてステップS23に処理を移し、RWMクリア操作がなかった場合には、ステップS17に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS17において、メインRAM110cの遊技用RWM領域に電源復旧であることを示すバックアップフラグがセーブされているか否かを判定する。バックアップフラグがセーブされている場合には、電源復旧であるものとしてステップS18に処理を移し、バックアップフラグがセーブされていない場合には、初回の電源投入であるものとしてステップS23に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS18において、メインRAM110cの遊技用RWM領域のチェックサム(異常判定データ)を算出し、ステップS19において、チェックサムが正常であるか否かを判定する。具体的には、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされているチェックサムと、ステップS18で算出したチェックサムが一致するか否かを判定する。チェックサムが正常である(RWM領域のデータに異常がない)場合には、ステップS20に処理を移し、チェックサムが正常でない(RWM領域のデータに異常がある)場合には、RWMクリア準備モードに移行するものとしてステップS23に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS20において、メインRAM110cの遊技用RWM領域にセーブされているバックアップフラグ及びチェックサムをクリア(0クリア)し、電源復旧時のRWM領域の設定を行う。これにより、遊技の進行状態(制御状態)が電源断前の状態に復帰(復旧)するので、電源断前の状態から遊技を再開することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS21において、遊技の制御状態が復旧したこと及び停電発生前の遊技状態を示す電源復旧指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では、遊技の制御状態が電源断前の状態に復帰したことを示す電源復旧報知を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS22において、その他のコマンド(後述する特別図柄記憶指定コマンド、普通図柄記憶指定コマンド等)を演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では特図保留数を把握することが可能となると共に、画像表示装置に第1保留アイコンや第2保留アイコンを表示させるための処理が行われることになる。本処理を終了すると、ステップS30に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS23において、RWMクリア準備指定コマンドを演出制御基板130に送信し、RWMクリア準備モードに移行する。これにより、演出制御基板130ではRWMクリア準備報知を行うための処理が行われることになる。
「RWMクリア準備報知」とは、画像表示装置にRWMクリア準備中であることを認識させるためのクリア準備画面を表示したり、音声出力装置9から「再度RWMクリアスイッチを押して下さい」との報知音声を所定期間に亘って出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS24において、RWMクリア承認操作があったか否かを判定する。具体的には、RWMクリアスイッチ111aがON状態であるか否かを判定する。RWMクリア承認操作があった場合には、RWMクリア準備モードを終了させてRWMクリアを行うものとしてステップS25に処理を移し、RWMクリア承認操作がなかった場合には、ステップS24の処理を繰り返し行う。
メインCPU110aは、ステップS25において、メインRAM110cの遊技用RWM領域を初期化(0クリア)する。これにより、遊技の進行状態が初期状態(遊技機1の出荷時の状態)に初期化されることになり、RWMクリア前の遊技用RWM領域のデータが引き継がれないことになる。
メインCPU110aは、ステップS26において、RWMクリア信号(セキュリティ信号)の出力処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子からRWMクリアが行われたことを示すRWMクリア信号(セキュリティ信号)を出力するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS27において、駆動源初期動作処理(遊技用プログラム)を行う。具体的には、盤面ユニット500に設けられる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)を初期動作させるための処理を行う。なお、各種駆動源の初期動作についての詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS28において、遊技の制御状態が初期化されたこと及び現在の遊技状態(ここでは通常遊技状態としての非時短遊技状態)を示す電源投入指定コマンドを払出制御基板120及び演出制御基板130に送信し、ステップS30に処理を移す。これにより、演出制御基板130では、遊技の制御状態が初期化されたこと示す電源投入報知を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS30において、タイマ割込(4ミリ秒)を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)を起動し、ステップS31において、全割込を許可することで遊技の進行制御を開始し、今回の初期設定処理を終了する。
(RWMクリア後に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例)
図52を用いて、RWMクリア後に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例について説明する。図52は、RWMクリア後に各種駆動源を初期動作させる場合のタイミングチャートと演出例を示す図である。
まず、T0のタイミングにおいて、遊技機1の電源がOFFとなっている。このとき、所定領域(第2始動口47、第1大入賞口50、特定領域53、第2大入賞口56)に遊技球が入球するか否か(入球難易度)を変化させる等の遊技の結果に影響を与える可動体(第2始動口開閉部材48、第1大入賞口開閉部材51、特定領域開閉部材52、第2大入賞口開閉部材57)を動作させるための各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)が停止した状態となっている。
また、ラウンド遊技中において大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口56)を所定態様で発光させることになる大入賞口LEDが消灯しており、メイン情報表示器69(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67)、第1画像表示装置70、及び、情報表示器113が非表示(非作動、消灯、消去)の状態となっている。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONしたときにRWMクリア操作(RWMクリアスイッチ111aがON)が行われると、主制御基板110ではRWMクリア準備モードが開始されて遊技の進行制御が開始される前の開始前状態となる。このとき、上述したRWMクリア準備報知が開始される。
T2のタイミングにおいて、RWMクリア承認操作(RWMクリアスイッチ111aがON)が行われると、RWMクリア準備モードが終了して各種駆動源の初期動作が開始される。このとき、各種駆動源の動作確認を促すための初期動作報知(初期動作中画面の表示、「ソレノイドの動作を確認して下さい」の初期動作確認音声の出力)が開始される。
T3のタイミングにおいて、初期動作報知が開始されてから作動待機時間(ここでは7秒)が経過すると、各種駆動源の1回目の作動(駆動源=ON)が開始され、T4のタイミングにおいて、各種駆動源の作動時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)する。
T5のタイミングにおいて、各種駆動源の作動が停止してから停止時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の2回目の作動が開始され、T6のタイミングにおいて、各種駆動源の作動時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)する。
T7のタイミングにおいて、各種駆動源の作動が停止してから停止時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の3回目の作動が開始され、T8のタイミングにおいて、各種駆動源の作動時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)する。
T9のタイミングにおいて、各種駆動源の作動が停止してから停止時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の初期動作及び初期動作報知が終了し、主制御基板110では開始前状態から遊技の進行制御が行われる遊技可能状態に移行する。
このとき、メイン情報表示器69での各種表示(特別図柄の表示、普通図柄の表示、特図保留数の表示、普図保留数の表示等)が開始されると共に、上述した電源投入報知が開始される。また、演出制御基板130によって制御される可動演出装置73(第1可動部材73a、第2可動部材73b)の初期動作が開始されると共に、情報表示器113において全ての7セグメント表示器113a~113dが全点灯して点灯確認が開始される。なお、可動演出装置73の初期動作は所定期間経過後に終了する。
T10のタイミングにおいて、情報表示器113の点灯確認が開始してから確認時間(ここでは5秒)が経過すると、7セグメント表示器113a~113dの全点灯が終了して性能情報(ここでは現在の遊技区間の通常ベース値)の表示が開始される。その後は、表示切替時間(5秒)が経過する毎に、現在の遊技区間と過去の3つの遊技区間からなる4つの遊技区間の性能情報(通常ベース値)が順に表示されることになる。
このように、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態において、遊技の結果に影響を与える可動体(第2始動口開閉部材48、第1大入賞口開閉部材51、特定領域開閉部材52、第2大入賞口開閉部材57)を動作させるための各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)を初期動作させるようになっているため、遊技機1(遊技盤5のみ、盤面ユニット500のみの場合も含む)の工場出荷時や遊技店での入れ替え(遊技盤5のみ、盤面ユニット500のみの交換を含む)時において、遊技の進行制御を行う主制御手段によって制御される駆動源の動作確認を容易に行うことが可能となる。
また、遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させているとき(開始前状態中)には、メイン情報表示器69(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67)を非表示(非作動)の状態としているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることができると共に、各種駆動源の動作確認に集中させることが可能となる。
また、遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときに、各種駆動源の動作確認を促すための初期動作報知を行うようになっているため、各種駆動源の動作確認を行うタイミングであることを遊技機1の動作確認を行う作業者(工員、遊技店員)に知らしめることができ、適切に動作確認を行わせることが可能となる。
また、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態であっても、RWMクリア準備モードが終了した後に遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させるようになっているため、RWMクリア承認操作を行いながら各種駆動源の動作確認を行うといった複雑なことせずに済み、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、RWMクリア準備モードが終了した後に作動待機時間を経てから遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源の作動が開始されるようになっているため、RWMクリア承認操作が終了してから各種駆動源の動作確認を行うまでの時間的余裕を持たせることができ、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、第1大入賞口開閉部材51や第2大入賞口開閉部材57を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときは、大入賞口LEDを消灯したままとしているため、大入賞口LEDからの光によって第1大入賞口開閉部材51や第2大入賞口開閉部材57の動作確認を行いにくくなるといった不都合を回避することができ、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、遊技の進行制御が行われる前の開始前状態において遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源の初期動作を行い、遊技の進行制御が行われる遊技可能状態において遊技の結果に影響を与えない可動演出装置73の初期動作を行うようになっているため、2種類の初期動作を順番に確認することができ、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、第1大入賞口開閉部材51や第2大入賞口開閉部材57を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときは、第1大入賞口50や第2大入賞口が開放しているにも拘らず開放中信号を出力しないようになっているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることができると共に、遊技機1から出力される情報を収集するホールコンピュータ等の情報収集装置が遊技の進行に応じない情報を収集してしまう等の不都合を回避することが可能となる。
また、遊技機の電源ONから遊技の進行制御が開始されるまでは、情報表示器113に遊技機の性能情報(通常ベース値)が表示されない(性能情報の表示が規制される)ようになっているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることが可能となる。
また、遊技の進行制御が開始された後に遊技機の性能情報(通常ベース値)が表示される(性能情報の表示が許容される)ようになっているため、遊技の進行制御が開始されているか否かの確認を行うことができると共に、性能情報が遊技に関するものであることを知らしめることが可能となる。
なお、第2変形例における盤面ユニット500に設けられる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)の各種動作タイミング(初期動作、大当たり遊技動作、小当たり遊技動作、通常遊技状態における補助遊技動作、時短遊技状態における補助遊技動作)における動作比較については、図46に示した動作比較表と同じであるため、ここでの説明は省略する。
(第3変形例)
以下、第1実施形態の第3変形例について、図53~図54を用いて具体的に説明する。なお、第3変形例では、設定変更機能や設定確認機能を搭載していない点、及び、RWMクリアスイッチ111aを再び操作するまでRWMクリア処理が継続する点で第1実施形態と相違し、RWMクリア準備モード中に駆動源初期動作処理を行う点で第2変形例とする。
(主制御基板の初期設定処理)
図53を用いて、第3変形例における主制御基板110の初期設定処理(遊技用プログラム)を説明する。図53は、主制御基板110の初期設定処理を示すフローチャートである。
ここでは、図51に示した第2変形例における主制御基板の初期設定処理と一致する箇所については同一の符号を付して説明を省略し、異なる箇所周辺についてのみ説明する。
メインCPU110aは、ステップS24において、駆動源初期動作処理(遊技用プログラム)を実行する。具体的には、盤面ユニット500に設けられるとともに遊技の進行に応じて主制御基板110が作動させることになる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)をRWMクリア準備モードが終了するまで初期動作させるための処理を行う。なお、RWMクリア準備モード中における各種駆動源の初期動作についての詳細は後述する。本処理を終了すると、ステップS25に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS25において、RWMクリア承認操作があったか否かを判定する。具体的には、RWMクリアスイッチ111aがON状態であるか否かを判定する。RWMクリア承認操作があった場合には、RWMクリア準備モードを終了させてRWMクリアを行うものとしてステップS26に処理を移し、RWMクリア承認操作がなかった場合には、ステップS24に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS26において、各種駆動源の初期動作を停止させるための処理を行い、ステップS27において、メインRAM110cの遊技用RWM領域を初期化(0クリア)する。これにより、遊技の進行状態が初期状態(遊技機1の出荷時の状態)に初期化されることになり、RWMクリア前の遊技用RWM領域のデータが引き継がれないことになる。
メインCPU110aは、ステップS28において、RWMクリア信号(セキュリティ信号)の出力処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子からRWMクリアが行われたことを示すRWMクリア信号(セキュリティ信号)を出力するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS29において、遊技の制御状態が初期化されたこと及び現在の遊技状態(ここでは通常遊技状態としての非時短遊技状態)を示す電源投入指定コマンドを払出制御基板120及び演出制御基板130に送信し、ステップS30に処理を移す。これにより、演出制御基板130では、遊技の制御状態が初期化されたこと示す電源投入報知を実行するための処理が行われることになる。
(RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例)
図54を用いて、RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例について説明する。図54は、RWMクリア準備中に各種駆動源を初期動作させる場合のタイミングチャートと演出例を示す図である。
まず、T0のタイミングにおいて、遊技機1の電源がOFFとなっている。このとき、所定領域(第2始動口47、第1大入賞口50、特定領域53、第2大入賞口56)に遊技球が入球するか否か(入球難易度)を変化させる等の遊技の結果に影響を与える可動体(第2始動口開閉部材48、第1大入賞口開閉部材51、特定領域開閉部材52、第2大入賞口開閉部材57)を動作させるための各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)が停止した状態となっている。
また、ラウンド遊技中において大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口56)を所定態様で発光させることになる大入賞口LEDが消灯しており、メイン情報表示器69(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67)、第1画像表示装置70、及び、情報表示器113が非表示(非作動、消灯、消去)の状態となっている。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONしたときにRWMクリア操作(RWMクリアスイッチ111aがON)が行われると、主制御基板110ではRWMクリア準備モードが開始されて遊技の進行制御が開始される前の開始前状態となる。
このとき、各種駆動源の初期動作として作動(駆動源=ON)が開始される。また、RWMクリア準備中であること及び各種駆動源の動作確認を促すためのRWMクリア準備報知(クリア準備画面の表示、「再度RWMクリアスイッチを押してください」の報知音声と「ソレノイドの動作を確認して下さい」の初期動作確認音声の交互出力)が開始される。
T2のタイミングにおいて、各種駆動源の作動開始から作動時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)し、以降はT3のタイミング~T10のタイミングまで各種駆動源の作動と停止が繰り返される。
T10のタイミングにおいて、T9のタイミングから開始された各種駆動源の作動時間が経過していない状態でRWMクリア承認操作(RWMクリアスイッチ111aがON)が行われると、RWMクリア準備モード及びRWMクリア準備報知が終了すると共に、即座に各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)して各種駆動源の初期動作が終了し、主制御基板110では開始前状態から遊技の進行制御が行われる遊技可能状態に移行する。
このとき、メイン情報表示器69での各種表示(特別図柄の表示、普通図柄の表示、特図保留数の表示、普図保留数の表示等)が開始されると共に、上述した電源投入報知が開始される。また、演出制御基板130によって制御される可動演出装置73(第1可動部材73a、第2可動部材73b)の初期動作が開始されると共に、情報表示器113において全ての7セグメント表示器113a~113dが全点灯して点灯確認が開始される。なお、可動演出装置73の初期動作は所定期間経過後に終了する。
T11のタイミングにおいて、情報表示器113の点灯確認が開始してから確認時間(ここでは5秒)が経過すると、7セグメント表示器113a~113dの全点灯が終了して性能情報(ここでは現在の遊技区間の通常ベース値)の表示が開始される。その後は、表示切替時間(5秒)が経過する毎に、現在の遊技区間と過去の3つの遊技区間からなる4つの遊技区間の性能情報(通常ベース値)が順に表示されることになる。
このように、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態において、遊技の結果に影響を与える可動体(第2始動口開閉部材48、第1大入賞口開閉部材51、特定領域開閉部材52、第2大入賞口開閉部材57)を動作させるための各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)を初期動作させるようになっているため、遊技機1(遊技盤5のみ、盤面ユニット500のみの場合も含む)の工場出荷時や遊技店での入れ替え(遊技盤5のみ、盤面ユニット500のみの交換を含む)時において、遊技の進行制御を行う主制御手段によって制御される駆動源の動作確認を容易に行うことが可能となる。
また、遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させているとき(開始前状態中)には、メイン情報表示器69(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67)を非表示(非作動)の状態としているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることができると共に、各種駆動源の動作確認に集中させることが可能となる。
また、遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときに、RWMクリア準備中であること及び各種駆動源の動作確認を促すためのRWMクリア準備報知を行うようになっているため、各種駆動源の動作確認を行うタイミングであることを遊技機1の動作確認を行う作業者(工員、遊技店員)に知らしめることができ、適切に動作確認を行わせることが可能となる。
また、RWMクリア準備モードにおいて遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させるようになっているため、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態において複数の状態を創設せずに済み、遊技機1の開発コストの低減(開発期間の短縮等)を図ることが可能となる。
また、RWMクリア承認操作があって開始前状態が終了するときには、各種駆動源の作動時間が経過する前であっても即座に各種駆動源の作動を終了させるようになっているため、各種駆動源の初期動作が遊技可能状態に行われることがなくなり、遊技の進行に応じた各種駆動源の作動と混同してしまうような不都合を回避することが可能となる。
また、遊技の進行制御が行われる前の開始前状態において遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源の初期動作を行い、遊技の進行制御が行われる遊技可能状態において遊技の結果に影響を与えない可動演出装置73の初期動作を行うようになっているため、2種類の初期動作を順番に確認することができ、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、本変形例によれば、第1大入賞口開閉部材51や第2大入賞口開閉部材57を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときは、大入賞口LEDを消灯したままとしているため、大入賞口LEDからの光によって第1大入賞口開閉部材51や第2大入賞口開閉部材57の動作確認を行いにくくなるといった不都合を回避することができ、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、第1大入賞口開閉部材51や第2大入賞口開閉部材57を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときは、第1大入賞口50や第2大入賞口が開放しているにも拘らず開放中信号を出力しないようになっているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることができると共に、遊技機1から出力される情報を収集するホールコンピュータ等の情報収集装置が遊技の進行に応じない情報を収集してしまう等の不都合を回避することが可能となる。
また、遊技機の電源ONから遊技の進行制御が開始されるまでは、情報表示器113に遊技機の性能情報(通常ベース値)が表示されない(性能情報の表示が規制される)ようになっているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることが可能となる。
また、遊技の進行制御が開始された後に遊技機の性能情報(通常ベース値)が表示される(性能情報の表示が許容される)ようになっているため、遊技の進行制御が開始されているか否かの確認を行うことができると共に、性能情報が遊技に関するものであることを知らしめることが可能となる。
なお、RWMクリア準備モードにおけるRWMクリア準備報知において、「RWMクリア準備中」の文字が表示されるクリア準備画面を表示するようになっていたが、「RWMクリア準備中」の文字に加えて、各種駆動源の初期動作の目視確認を促す「駆動源初期動作中」又は「ソレノイドの動作を確認して下さい」の文字が表示されるクリア準備画面を表示するようにしてもよい。
なお、盤面ユニット500に設けられる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)の各種動作タイミング(初期動作、大当たり遊技動作、小当たり遊技動作、通常遊技状態における補助遊技動作、時短遊技状態における補助遊技動作)における動作比較については、図50に示した動作比較表と同じであるため、ここでの説明は省略する。
(第4変形例)
以下、第1実施形態の第4変形例について、図55~図56を用いて具体的に説明する。なお、第4変形例では、設定変更機能や設定確認機能を搭載していない点で第1実施形態と相違し、RWMクリア準備モードを経ずにRWMクリアが行われる点で第2変形例と相違するため、ここでは、第1実施形態及び第2変形例との相違点のみ説明する。
(主制御基板の初期設定処理)
図55を用いて、第4変形例における主制御基板110の初期設定処理(遊技用プログラム)を説明する。図55は、主制御基板110の初期設定処理を示すフローチャートである。
ここでは、図51に示した第2変形例における主制御基板の初期設定処理と一致する箇所については同一の符号を付して説明を省略し、異なる箇所周辺についてのみ説明する。
メインCPU110aは、ステップS23において、メインRAM110cの遊技用RWM領域を初期化(0クリア)する。これにより、遊技の進行状態が初期状態(遊技機1の出荷時の状態)に初期化されることになり、RWMクリア前の遊技用RWM領域のデータが引き継がれないことになる。
メインCPU110aは、ステップS24において、RWMクリア信号(セキュリティ信号)の出力処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子からRWMクリアが行われたことを示すRWMクリア信号(セキュリティ信号)を出力するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS25において、駆動源初期動作処理(遊技用プログラム)を実行する。具体的には、盤面ユニット500に設けられるとともに遊技の進行に応じて主制御基板110が作動させることになる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)を所定期間に亘って初期動作させるための処理を行う。なお、各種駆動源の初期動作についての詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS26において、遊技の制御状態が初期化されたこと及び現在の遊技状態(ここでは通常遊技状態としての非時短遊技状態)を示す電源投入指定コマンドを払出制御基板120及び演出制御基板130に送信し、ステップS30に処理を移す。これにより、演出制御基板130では、遊技の制御状態が初期化されたこと示す電源投入報知を実行するための処理が行われることになる。
(RWMクリア後に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例)
図56を用いて、RWMクリア後に各種駆動源を初期動作させる場合の具体例について説明する。図56は、RWMクリア後に各種駆動源を初期動作させる場合のタイミングチャートと演出例を示す図である。
まず、T0のタイミングにおいて、遊技機1の電源がOFFとなっている。このとき、所定領域(第2始動口47、第1大入賞口50、特定領域53、第2大入賞口56)に遊技球が入球するか否か(入球難易度)を変化させる等の遊技の結果に影響を与える可動体(第2始動口開閉部材48、第1大入賞口開閉部材51、特定領域開閉部材52、第2大入賞口開閉部材57)を動作させるための各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)が停止した状態となっている。
また、ラウンド遊技中において大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口56)を所定態様で発光させることになる大入賞口LEDが消灯しており、メイン情報表示器69(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67)、第1画像表示装置70、及び、情報表示器113が非表示(非作動、消灯、消去)の状態となっている。
T1のタイミングにおいて、遊技機1の電源がONしたときにRWMクリア操作(RWMクリアスイッチ111aがON)が行われると、主制御基板110ではRWMクリアが行われて遊技の進行制御が開始される前の開始前状態となる。このとき、各種駆動源の動作確認を促すための初期動作報知(初期動作中画面の表示、「ソレノイドの動作を確認して下さい」の初期動作確認音声の出力)が開始される。
T2のタイミングにおいて、初期動作報知が開始されてから作動待機時間(ここでは7秒)が経過すると、各種駆動源の1回目の作動(駆動源=ON)が開始され、T3のタイミングにおいて、各種駆動源の作動時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)する。
T4のタイミングにおいて、各種駆動源の作動が停止してから停止時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の2回目の作動が開始され、T5のタイミングにおいて、各種駆動源の作動時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)する。
T6のタイミングにおいて、各種駆動源の作動が停止してから停止時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の3回目の作動が開始され、T7のタイミングにおいて、各種駆動源の作動時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の作動が停止(駆動源=OFF)する。
T8のタイミングにおいて、各種駆動源の作動が停止してから停止時間(ここでは0.512秒)が経過すると、各種駆動源の初期動作及び初期動作報知が終了し、主制御基板110では開始前状態から遊技の進行制御が行われる遊技可能状態に移行する。
このとき、メイン情報表示器69での各種表示(特別図柄の表示、普通図柄の表示、特図保留数の表示、普図保留数の表示等)が開始されると共に、上述した電源投入報知が開始される。また、演出制御基板130によって制御される可動演出装置73(第1可動部材73a、第2可動部材73b)の初期動作が開始されると共に、情報表示器113において全ての7セグメント表示器113a~113dが全点灯して点灯確認が開始される。なお、可動演出装置73の初期動作は所定期間経過後に終了する。
T9のタイミングにおいて、情報表示器113の点灯確認が開始してから確認時間(ここでは5秒)が経過すると、7セグメント表示器113a~113dの全点灯が終了して性能情報(ここでは現在の遊技区間の通常ベース値)の表示が開始される。その後は、表示切替時間(5秒)が経過する毎に、現在の遊技区間と過去の3つの遊技区間からなる4つの遊技区間の性能情報(通常ベース値)が順に表示されることになる。
このように、遊技の進行制御が開始される前の開始前状態において、遊技の結果に影響を与える可動体(第2始動口開閉部材48、第1大入賞口開閉部材51、特定領域開閉部材52、第2大入賞口開閉部材57)を動作させるための各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)を初期動作させるようになっているため、遊技機1(遊技盤5のみ、盤面ユニット500のみの場合も含む)の工場出荷時や遊技店での入れ替え(遊技盤5のみ、盤面ユニット500のみの交換を含む)時において、遊技の進行制御を行う主制御手段によって制御される駆動源の動作確認を容易に行うことが可能となる。
また、遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させているとき(開始前状態中)には、メイン情報表示器69(第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67)を非表示(非作動)の状態としているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることができると共に、各種駆動源の動作確認に集中させることが可能となる。
また、遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときに、各種駆動源の動作確認を促すための初期動作報知を行うようになっているため、各種駆動源の動作確認を行うタイミングであることを遊技機1の動作確認を行う作業者(工員、遊技店員)に知らしめることができ、適切に動作確認を行わせることが可能となる。
また、本変形例によれば、RWMクリア操作が行われた後に作動待機時間を経てから遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源の作動が開始されるようになっているため、RWMクリア操作が終了してから各種駆動源の動作確認を行うまでの時間的余裕を持たせることができ、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、第1大入賞口開閉部材51や第2大入賞口開閉部材57を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときは、大入賞口LEDを消灯したままとしているため、大入賞口LEDからの光によって第1大入賞口開閉部材51や第2大入賞口開閉部材57の動作確認を行いにくくなるといった不都合を回避することができ、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、遊技の進行制御が行われる前の開始前状態において遊技の結果に影響を与える可動体を動作させるための各種駆動源の初期動作を行い、遊技の進行制御が行われる遊技可能状態において遊技の結果に影響を与えない可動演出装置73の初期動作を行うようになっているため、2種類の初期動作を順番に確認することができ、動作確認を適切に行うことが可能となる。
また、第1大入賞口開閉部材51や第2大入賞口開閉部材57を動作させるための各種駆動源を初期動作させているときは、第1大入賞口50や第2大入賞口が開放しているにも拘らず上述した開放中信号を出力しないようになっているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることができると共に、遊技機1から出力される情報を収集するホールコンピュータ等の情報収集装置が遊技の進行に応じない情報を収集してしまう等の不都合を回避することが可能となる。
また、遊技機の電源ONから遊技の進行制御が開始されるまでは、情報表示器113に遊技機の性能情報(通常ベース値)が表示されない(性能情報の表示が規制される)ようになっているため、余計な処理負担を主制御基板110に与えないようにすることが可能となる。
また、遊技の進行制御が開始された後に遊技機の性能情報(通常ベース値)が表示される(性能情報の表示が許容される)ようになっているため、遊技の進行制御が開始されているか否かの確認を行うことができると共に、性能情報が遊技に関するものであることを知らしめることが可能となる。
なお、盤面ユニット500に設けられる各種駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)の各種動作タイミング(初期動作、大当たり遊技動作、小当たり遊技動作、通常遊技状態における補助遊技動作、時短遊技状態における補助遊技動作)における動作比較については、図46に示した動作比較表と同じであるため、ここでの説明は省略する。
(通常時短遊技状態が発生する場合のタイミングチャート)
図57は、通常時短遊技状態が発生する場合のタイミングチャートである。
まず、T1のタイミングにおいて、大当たりとなる特別図柄の変動表示が開始される。このとき、通常遊技状態となっているため、通常ベース値を算出するための通常中払出数及び通常中アウト数や、遊技区間を設定するための総アウト数といった全ての情報集計(計数)が実行されている。
次に、T2のタイミングにおいて、当たりとなる普通図柄の変動表示が開始される。この変動表示では、非時短状態用の比較的長い普図変動パターン(変動時間が60秒または80秒)による変動表示が行われる。
その後、T3のタイミングにおいて、特別図柄の停止表示が開始され、T4のタイミングにおいて、特別図柄の停止時間N(大当たり用の0.5秒)が経過すると、大当たり遊技(オープニング)が開始され、右打ち表示器67が点灯すると共に、大当たり遊技中であることを示す特別遊技信号及び通常遊技状態よりも遊技者にとって有利となる有利状態であることを示す有利状態信号の出力が開始される。また、通常ベース値を算出するための通常中払出数や通常中アウト数の集計(計数)が停止し、遊技区間を設定するための総アウト数の集計(計数)が継続する(通常ベース値の算出や通常ベース値の表示も継続する)。
そして、T5のタイミングにおいて、普通図柄の停止表示が開始され、T6のタイミングにおいて、普通図柄の停止時間が経過すると、補助遊技が開始されるが、普通図柄の変動表示が通常遊技状態中に開始されたため、非時短状態用の短い開放時間で第2始動口47が開放することになる。
また、T7のタイミングにおいて、補助遊技が終了して当たりとなる普通図柄の変動表示が開始される。この変動表示は、大当たり遊技(低確非時短遊技状態)中に開始されたため、非時短状態用の比較的長い普図変動パターン(変動時間が60秒または80秒)による変動表示が行われる。
次に、T8のタイミングにおいて、普通図柄の停止表示が開始され、T9のタイミングにおいて、普通図柄の停止時間が経過すると、補助遊技が開始されるが、普通図柄の変動表示が大当たり遊技中に開始されたため、非時短状態用の短い開放時間で第2始動口47が開放することになる。
その後、T10のタイミングにおいて、補助遊技が終了して普通図柄の変動表示が開始される。この変動表示、大当たり遊技中に開始されたため、非時短状態用の比較的長い普図変動パターンで行われる。そして、T11のタイミングにおいて、大当たり遊技(エンディング)が終了すると、通常時短遊技状態が開始され、特別遊技信号の出力が停止される。
また、T12のタイミングにおいて、普通図柄の停止表示が開始され、T13のタイミングにおいて、普通図柄の停止時間が経過すると、補助遊技が開始されるが、普通図柄の変動表示が大当たり遊技中(低確非時短遊技状態)中に開始されたため、非時短状態用の短い開放時間で第2始動口47が開放することになる。
次に、T14のタイミングにおいて、補助遊技が終了して当たりとなる普通図柄の変動表示が開始される。この変動表示は、通常時短遊技状態中に開始されたため、時短状態用の比較的短い普図変動パターンで行われる。
その後、T15のタイミングにおいて、普通図柄の停止表示が開始され、T16のタイミングにおいて、普通図柄の停止時間が経過すると、補助遊技が開始されるが、普通図柄の変動表示が通常時短遊技状態中に開始されたため、時短状態用の長い開放時間で第2始動口47が開放することになる。そして、T16のタイミングにおいて、補助遊技が終了すると、当たりとなる普通図柄の変動表示が開始される。
ここでは、普通図柄の変動表示中に通常時短遊技状態が発生する例を示したが、普通図柄の停止表示中や補助遊技中に通常時短遊技状態が発生した場合であっても、次の普通図柄の変動表示から時短状態用の比較的短い普図変動パターンによる変動表示が行われることになる。
このように、通常時短遊技状態が発生する場合には、大当たりとなる特別図柄の停止表示が終了してから所定期間経過後(大当たり遊技の終了後)に通常時短遊技状態が発生するようになっている。そのため、大当たり遊技中に遊技者が過度に有利となることを抑制でき、遊技店側と遊技者側の利益バランスを確保することが可能となる。
また、通常時短遊技状態(低確時短遊技状態)が発生する場合には、通常時短遊技状態が発生する所定期間前(ハズレ特別図柄の停止時間が経過して低確時短遊技状態である大当たり遊技が開始されるとき)から右打ち表示器67を点灯させるようになっている。そのため、通常時短遊技状態が発生することに関連して遊技者が不利益を被ることを抑制することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、通常時短遊技状態(低確時短遊技状態)が発生する場合には、通常時短遊技状態が発生する所定期間前(ハズレ特別図柄の停止時間が経過して低確時短遊技状態である大当たり遊技が開始されるとき)から、通常ベース値を算出するための通常中払出数及び通常中アウト数の集計(計数)を停止(中断)するようになっている。そのため、適正な通常ベース値を算出することができ、表示される通常ベース値から遊技機の性能を正確に把握することが可能となる。
また、通常ベース値を算出するための通常中払出数及び通常中アウト数の集計(計数)を停止(中断)している間であっても、通常ベース値の算出や通常ベース値の表示が継続されるため、表示される通常ベース値から遊技機の性能を正確に把握することが可能となる。
また、通常時短遊技状態(低確時短遊技状態)が発生する場合には、通常時短遊技状態が発生する所定期間前(低確時短遊技状態である大当たり遊技の開始時)から、有利状態信号を出力するようになっている。そのため、有利状態となっている期間にわたって正確に有利状態信号を出力することができ、外部で遊技機の状態を正確に把握することが可能となる。
また、普通図柄の変動表示中に通常時短遊技状態が発生する場合には、補助遊技が実行されるか否かに拘らず、次の普通図柄の変動表示から時短状態用の比較的短い普図変動パターンによる変動表示が行われるようになっている。そのため、通常時短遊技状態が発生したことによって普通図柄の変動表示の制御を途中で変更するといった複雑な処理を行わずに済み、処理負担を軽減することが可能となる。
また、補助遊技の実行中に通常時短遊技状態が発生する場合には、次の普通図柄の変動表示から時短状態用の比較的短い普図変動パターンによる変動表示が行われ、次の補助遊技から時短状態用の長い開放時間で第2始動口47が開放することになる。そのため、通常時短遊技状態が発生したことによって普通図柄の変動表示の制御や補助遊技の制御を途中で変更するといった複雑な処理を行わずに済み、処理負担を軽減することが可能となる。
(通常時短遊技状態が終了する場合のタイミングチャート)
図58は、通常時短遊技状態が終了する場合のタイミングチャートである。
まず、T1のタイミングにおいて、通常時短遊技状態での最終回となる特別図柄の変動表示、つまり、ハズレとなる特別図柄の変動表示が開始される。このとき、通常時短遊技状態となっているため、右打ち表示器67が点灯しており、有利状態信号が出力されている。また、通常時短遊技状態となっているため、通常ベース値を算出するための通常中払出数及び通常中アウト数の情報集計(計数)が停止(中断)している一方、遊技区間を設定するための総アウト数の情報集計(計数)が実行されている。
次に、T2のタイミングにおいて、当たりとなる普通図柄の変動表示が開始される。この変動表示は、通常時短遊技状態中に開始されたため、時短状態用の比較的短い普図変動パターンで行われる。
そして、T3のタイミングにおいて、普通図柄の停止表示が開始され、T4のタイミングにおいて、普通図柄の停止時間が経過すると、補助遊技が開始されるが、普通図柄の変動表示が通常時短遊技状態中に開始されたため、時短状態用の長い開放時間で第2始動口47が開放することになる。
その後、T5のタイミングにおいて、補助遊技が終了すると、当たりとなる普通図柄の変動表示が開始される。この変動表示は、時短状態中に開始されたため、時短状態用の比較的短い普図変動パターンで行われる。
また、T6のタイミングにおいて、普通図柄の停止表示が開始され、T7のタイミングにおいて、普通図柄の停止時間が経過すると、補助遊技が開始されるが、普通図柄の変動表示が通常時短遊技状態中に開始されたため、時短状態用の長い開放時間で第2始動口47が開放することになる。
次に、T8のタイミングにおいて、補助遊技が終了すると、当たりとなる普通図柄の変動表示が開始される。この変動表示は、通常時短遊技状態中に開始されたため、時短状態用の比較的短い普図変動パターンで行われる。そして、T9のタイミングにおいて、特別図柄の停止表示が開始されると、通常時短遊技状態が終了して通常遊技状態が開始され、右打ち表示器67が消灯すると共に、有利状態信号の出力が停止される。また、通常遊技状態となったため、通常ベース値を算出するための通常中払出数及び通常中アウト数の集計(計数)が再開する。また、普通図柄の停止表示が開始される。
その後、T10のタイミングにおいて、普通図柄の停止時間が経過して補助遊技が開始されるが、普通図柄の変動表示が通常時短遊技状態中に開始されたため、時短状態用の長い開放時間で第2始動口47が開放することになる。
そして、T11のタイミングにおいて、補助遊技が終了すると、当たりとなる普通図柄の変動表示が開始される。この変動表示は、通常遊技状態中に開始されたため、非時短状態用の比較的に長い普図変動パターン(変動時間が60秒または80秒)による変動表示が行われる。
その後、T12のタイミングにおいて、特別図柄の停止時間M(時短終了時の8.0秒)が経過すると、次のハズレとなる特別図柄の変動表示が開始される。そして、T13のタイミングにおいて、普通図柄の停止表示が開示され、T14のタイミングにおいて、普通図柄の停止時間が経過すると、補助遊技が開始されるが、普通図柄の変動表示が通常遊技状態中に開始されたため、非時短状態用の長い開放時間で第2始動口47が開放することになる。そして、T15のタイミングにおいて、補助遊技が終了すると、当たりとなる普通図柄の変動表示が開始される。
ここでは、普通図柄の停止表示中に通常時短遊技状態が終了する例を示したが、普通図柄の変動表示中や補助遊技中に通常時短遊技状態が終了する場合であっても、次の普通図柄の変動表示から非時短状態用の比較的に長い普図変動パターン(変動時間が60秒または80秒)による変動表示が行われる。
また、通常時短遊技状態の開始から規定回数目の特別図柄の変動表示においてハズレ特別図柄が停止表示されて通常時短遊技状態が終了することになるため、右打ち表示器67が消灯して有利状態信号の出力が停止されると共に、通常ベース値を算出するための通常中払出数や通常中アウト数の集計(計数)が再開される。
このように、通常時短遊技状態の開始から規定回数目の特別図柄の変動表示の結果として、ハズレ特別図柄が停止表示されると、遊技者に有利な通常時短遊技状態が終了するようになっている。そのため、遊技店側と遊技者側の利益バランスを確保して通常時短遊技状態という従来にない遊技性を遊技者に提供することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、通常時短遊技状態の開始から規定回数目の特別図柄の変動表示の結果として、ハズレ特別図柄が停止表示されると、通常時短遊技状態が終了して右打ち表示器67が消灯するようになっている。そのため、通常時短遊技状態が終了することに関連して遊技者が不利益を被ることを抑制することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、通常時短遊技状態の開始から規定回数目の特別図柄の変動表示の結果として、ハズレ特別図柄が停止表示されると、通常時短遊技状態が終了して通常ベース値を算出するための通常中払出数及び通常中アウト数の集計(計数)を再開が再開されるようになっている。そのため、適正な通常ベース値を算出することができ、表示される通常ベース値から遊技機の性能を正確に把握することが可能となる。
また、通常時短遊技状態の開始から規定回数目の特別図柄の変動表示の結果として、ハズレ特別図柄が停止表示されると、通常時短遊技状態が終了して有利状態信号の出力を停止するようになっている。そのため、有利状態となっている期間にわたって正確に有利状態信号を出力することができ、外部で遊技機の状態を正確に把握することが可能となる。
また、普通図柄の変動表示中に通常時短遊技状態が終了する場合には、補助遊技が実行されるか否かに拘らず、次の普通図柄の変動表示から非時短状態用の比較的長い普図変動パターンによる変動表示が行われるようになっている。そのため、通常時短遊技状態が終了したことによって普通図柄の変動表示の制御を途中で変更するといった複雑な処理を行わずに済み、処理負担を軽減することが可能となる。
また、補助遊技の実行中に通常時短遊技状態が発生する場合には、次の普通図柄の変動表示から時短状態用の比較的長い普図変動パターンによる変動表示が行われ、次の補助遊技から非時短状態用の短い開放時間で第2始動口47が開放することになる。そのため、通常時短遊技状態が発生したことによって普通図柄の変動表示の制御や補助遊技の制御を途中で変更するといった複雑な処理を行わずに済み、処理負担を軽減することが可能となる。
(特殊時短遊技状態の開始前から終了後にかけてのタイミングチャート)
図59は、特別図柄の変動表示が規定回数(500回)に到達したことによる特殊時短遊技状態の開始前から終了後にかけてのタイミングチャートである。
まず、T1のタイミングにおいて、所定条件の成立(RWMクリアを実行、大当たり遊技の終了に基づく変動回数の0クリア)から規定回数(500回)目となるハズレとなる特別図柄の変動表示が開始される。また、T2のタイミングにおいて、当たりとなる普通図柄の変動表示が開始される。この変動表示では、非時短状態用の比較的に長い普図変動パターン(変動時間が60秒または80秒)による変動表示が行われる。
その後、T3のタイミングにおいて、特別図柄の停止表示が開始されると、客待ち状態であるか否かに拘らず特殊時短遊技状態が開始され、右打ち表示器67が点灯すると共に、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利となる有利状態信号の出力が開始される。また、特殊時短遊技状態となったため、通常ベース値を算出するための通常中払出数及び通常中アウト数の集計(計数)が停止(中断)し、遊技区間を設定するための総アウト数の集計(計数)が継続される(通常ベース値の算出や通常ベース値の表示も継続する)。
そして、T4のタイミングにおいて、特別図柄の停止時間N(通常の0.5秒)が経過すると、ハズレとなる特別図柄の変動表示が開始される。
また、T5のタイミングにおいて、普通図柄の停止表示が開始され、T6のタイミングにおいて、普通図柄の停止時間が経過すると、補助遊技が開始されるが、普通図柄の変動表示が通常遊技状態中に開始されたため、非時短状態用の短い開放時間で第2始動口47が開放することになる。
次に、T7のタイミングにおいて、補助遊技が終了して当たりとなる普通図柄の変動表示が開始される。この変動表示は、特殊時短遊技状態中に開始されたため、時短状態用の比較的短い普図変動パターンで行われる。
そして、T8のタイミングにおいて、普通図柄の停止表示が開始され、T9のタイミングにおいて、普通図柄の停止時間が経過すると、補助遊技が開始されるが、普通図柄の変動表示が特殊時短遊技状態中に開始されたため、時短状態用の長い開放時間で第2始動口47が開放することになる。また、ハズレ特別図柄の停止表示が開始される。
また、T10のタイミングにおいて、特別図柄の停止時間N(ハズレ用の0.5秒)が経過すると、次のハズレとなる特別図柄の変動表示が開始される。また、T11のタイミングにおいて、補助遊技が終了して当たりとなる普通図柄の変動表示が開示される。この変動表示は、特殊時短遊技状態中に開始されたため、時短状態用の比較的短い普図変動パターンで行われる。
その後、T12のタイミングにおいて、特殊時短遊技状態での最終回となる特別図柄の変動表示、つまり、ハズレとなる特別図柄の変動表示が開始される。また、普通図柄の停止時間が経過すると、補助遊技が開示されるが、普通図柄の変動表示が特殊時短遊技状態中に開始されたため、時短状態用の長い開放時間で第2始動口47が開放することになる。
次に、T13のタイミングにおいて、補助遊技が終了して当たりとなる普通図柄の変動表示が開始される。この変動表示は、特殊時短遊技状態中に開始されたため、時短状態用の比較的短い普図変動パターンで行われる。
そして、T14のタイミングにおいて、普通図柄の停止表示が開始され、T15のタイミングにおいて、普通図柄の停止時間が経過すると、補助遊技が開始されるが、普通図柄の変動表示が特殊時短遊技状態中に開始されたため、時短状態用の長い開放時間で第2始動口47が開放することになる。
また、T16のタイミングにおいて、ハズレ特別図柄の停止表示(時短最終変動用のM)が開始されると、特殊時短遊技状態が終了して通常遊技状態が開始され、右打ち表示器67が消灯すると共に、有利状態信号の出力が停止される。また、通常遊技状態となったため、通常ベース値を算出するための通常中払出数及び通常中アウト数の集計が再開する。
さらに、T17のタイミングにおいて、補助遊技が終了して当たりとなる普通図柄の変動表示が開始される。この変動表示は、通常遊技状態(非時短状態)中に開始されたため、非時短状態用の比較的長い普図変動パターンで行われる。
また、T18のタイミングにおいて、ハズレ特別図柄の停止時間M(時短最終変動用の8.0秒)が経過すると、ハズレとなる特別図柄の変動表示が開始され、T19のタイミングにおいて、ハズレ特別図柄の停止表示が開始される。
そして、T20のタイミングにおいて、ハズレとなる特別図柄の変動表示が開始される。また、補助遊技が終了して当たりとなる普通図柄の変動表示が開始される。この変動表示は、通常遊技状態(非時短状態)中に開始されたため、非時短状態用の比較的長い普図変動パターンで行われる。
そして、T21のタイミングにおいて、普通図柄の停止時間が経過すると、補助遊技が開始されるが、普通図柄の変動表示が通常遊技状態中に開始されたため、非時短状態用の短い開放時間で第2始動口47が開放することになる。
ここでは、普通図柄の変動表示中に特殊時短遊技状態が開始される例を示したが、普通図柄の停止表示中や補助遊技中に特殊時短遊技状態が発生した場合であっても、次の普通図柄の変動表示から時短状態用の比較的短い普図変動パターンによる変動表示が行われることになる。
また、補助遊技の実行中に特殊時短遊技状態が終了する例を示したが、普通図柄の変動表示中や普通図柄の停止表示中に特殊時短遊技状態が終了した場合であっても、次に実行される普通図柄の変動表示から非時短状態用の比較的長い普図変動パターンによる変動表示が行われることになる。
なお、特殊時短遊技状態での最終回となる特別図柄の変動表示がハズレとなる例を示したが、小当たりとなる場合であっても、次に実行される普通図柄の変動表示から非時短状態用の比較的長い普図変動パターンによる変動表示が行われることになる。
このように、所定条件の成立(RWMクリアを実行、大当たり遊技の終了に基づく変動回数の0クリア)から規定回数(500回)目となる特別図柄の変動表示の結果として、ハズレ特別図柄が停止表示されると、客待ち状態であるか否かに拘らず、遊技者に有利な特殊時短遊技状態が発生(開始)するようになっている。そのため、ハズレなのに時短状態が発生するという従来にない遊技性を遊技者に提供することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、所定条件の成立(RWMクリアを実行、大当たり遊技の終了に基づく変動回数の0クリア)から規定回数(500回)目の特別図柄の変動表示の結果として、ハズレ特別図柄が停止表示される(停止時間が開始される)と、特殊時短遊技状態が発生(開始)して右打ち表示器67が点灯するようになっている。そのため、特殊時短遊技状態が発生することに関連して遊技者が不利益を被ることを抑制することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、所定条件の成立(RWMクリアを実行、大当たり遊技の終了に基づく変動回数の0クリア)から規定回数(500回)目の特別図柄の変動表示の結果として、ハズレ特別図柄が停止表示される(停止時間が開始される)と、特殊時短遊技状態が発生(開始)して通常ベース値を算出するための通常中払出数及び通常中アウト数の集計を停止する、つまり、特殊時短遊技状態が発生する直前まで通常中払出数及び通常中アウト数の算出を継続するようになっている。そのため、適正な通常ベース値を算出することができ、表示される通常ベース値から遊技機の性能を正確に把握することが可能となる。
また、通常ベース値を算出するための通常中払出数及び通常中アウト数の集計を停止している間であっても、通常ベース値の算出や通常ベース値の表示が継続されるため、表示される通常ベース値から遊技機の性能を正確に把握することが可能となる。
また、所定条件の成立(RWMクリアを実行、大当たり遊技の終了に基づく変動回数の0クリア)から規定回数(500回)目の特別図柄の変動表示の結果として、ハズレ特別図柄が停止表示される(停止時間が開始される)と、特殊時短遊技状態が発生(開始)して有利状態信号を出力するようになっている。そのため、有利状態となっている期間にわたって正確に有利状態信号を出力することができ、外部で遊技機の状態を正確に把握することが可能となる。
また、普通図柄の変動表示中に特殊時短遊技状態が発生する場合には、補助遊技が実行されるか否かに拘らず、次の普通図柄の変動表示から時短状態用の比較的短い普図変動パターンによる変動表示が行われるようになっている。そのため、特殊時短遊技状態が発生したことによって普通図柄の変動表示の制御を途中で変更するといった複雑な処理を行わずに済み、処理負担を軽減することが可能となる。
また、補助遊技の実行中に特殊時短遊技状態が発生する場合には、次の普通図柄の変動表示から時短状態用の比較的短い普図変動パターンによる変動表示が行われ、次の補助遊技から時短状態用の長い開放時間で第2始動口47が開放することになる。そのため、特殊時短遊技状態が発生したことによって普通図柄の変動表示の制御や補助遊技の制御を途中で変更するといった複雑な処理を行わずに済み、処理負担を軽減することが可能となる。
また、特殊時短遊技状態での最終回(750回目)となる特別図柄の変動表示の結果として、ハズレ特別図柄が停止表示されると、遊技者に有利な特殊時短遊技状態が終了するようになっている。そのため、遊技店側と遊技者側の利益バランスを確保して特殊時短遊技状態という従来にない遊技性を遊技者に提供することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特殊時短遊技状態での最終回(750回目)となる特別図柄の変動表示の結果として、ハズレ特別図柄が停止表示されると、特殊時短遊技状態が終了して右打ち表示器67が消灯するようになっている。そのため、特殊時短遊技状態が終了することに関連して遊技者が不利益を被ることを抑制することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特殊時短遊技状態での最終回(750回目)となる特別図柄の変動表示の結果として、ハズレ特別図柄が停止表示されると、特殊時短遊技状態が終了して通常ベース値を算出するための通常中払出数及び通常中アウト数の集計を再開する、つまり、特殊時短遊技状態の終了時点から通常中払出数及び通常中アウト数の算出を再開するようになっている。そのため、適正な通常ベース値を算出することができ、表示される通常ベース値から遊技機の性能を正確に把握することが可能となる。
また、特殊時短遊技状態での最終回(750回目)となる特別図柄の変動表示の結果として、ハズレ特別図柄が停止表示されると、特殊時短遊技状態が終了して有利状態信号の出力を停止するようになっている。そのため、有利状態となっている期間にわたって正確に有利状態信号を出力することができ、外部で遊技機の状態を正確に把握することが可能となる。
また、普通図柄の変動表示中に特殊時短遊技状態が終了する場合には、補助遊技が実行されるか否かに拘らず、次の普通図柄の変動表示から非時短状態用の比較的長い普図変動パターンによる変動表示が行われるようになっている。そのため、特殊時短遊技状態が終了したことによって普通図柄の変動表示の制御を途中で変更するといった複雑な処理を行わずに済み、処理負担を軽減することが可能となる。
また、補助遊技の実行中に特殊時短遊技状態が発生する場合には、次の普通図柄の変動表示から時短状態用の比較的長い普図変動パターンによる変動表示が行われ、次の補助遊技から非時短状態用の短い開放時間で第2始動口47が開放することになる。そのため、特殊時短遊技状態が発生したことによって普通図柄の変動表示の制御や補助遊技の制御を途中で変更するといった複雑な処理を行わずに済み、処理負担を軽減することが可能となる。
なお、所定条件の成立(RWMクリアを実行、大当たり遊技の終了に基づく変動回数の0クリア)から規定回数(500回)目の特別図柄の変動表示の結果として停止表示されるハズレ特別図柄を、通常の停止時間(0.5秒)よりも長い時間に亘って停止表示するようにしてもよい。このようにすると、停止時間の長さから特殊時短遊技状態が発生することを遊技者に気付かせることができ、また、特殊時短遊技状態が発生することを演出するための時間を確保することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、規定回数(500回)目の特別図柄の変動表示の結果として停止表示されるハズレ特別図柄を、通常の停止時間よりも長い時間に亘って停止表示する場合、停止時間中に特殊時短遊技状態が発生することを示唆する演出を実行するようにしてもよい。このようにすると、特殊時短遊技状態の発生を遊技者にすぐに知らしめることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(演出制御部のメイン処理)
図60を用いて、演出制御部130mのメイン処理を説明する。図60は、演出制御部130mにおけるメイン処理のフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE1において、全割込を禁止し、ステップE2において、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定を行い、ステップE3において、サブRAM130cのRWM領域へのアクセスを許可する。
サブCPU130aは、ステップE4において、サブRAM130cの全RWM領域(ワーク領域、スタック領域、未使用領域)を初期化(0クリア)し、ステップE5において、タイマ割込(4ミリ秒)を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)を起動し、ステップE6において、全割込を許可する。
サブCPU130aは、ステップE7において、サブ乱数更新処理を行う。具体的には、サブRAM130cのRWM領域に記憶される各種乱数値を更新する処理を行う。以降は、ステップE7の処理を繰り返し行う。
(演出制御部のタイマ割込処理)
図61を用いて、演出制御部130mのタイマ割込処理を説明する。図61は、演出制御部130mにおけるタイマ割込処理のフローチャートである。このタイマ割込処理は、演出制御部130mに設けられたリセット用クロックパルス発生回路から所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが入力されることで実行される。
まず、サブCPU130aは、ステップE100において、レジスタに格納されている情報をサブRAM130cのRWM領域のスタック領域に退避させ、ステップE200において、タイマ更新処理を行う。具体的には、演出の実行に必要な各種タイマカウンタを更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE300において、コマンド解析処理を行う。具体的には、サブRAM130cのRWM領域の受信バッファに格納されている(主制御基板110や払出制御部121から送信された)コマンドを解析する処理を行う。なお、コマンド解析処理の詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE400において、客待ち制御処理を行う。具体的には、特別図柄の変動表示や特別遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)が実行されていない客待ち状態において客待ち時間(例えば60秒)が経過したか否かの判定を行い、客待ち時間が経過したことに基づいて遊技者の遊技意欲を掻き立てるための客待ちデモ演出を実行するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE500において、操作系演出実行処理を行う。具体的には、変動演出中に発生する有効期間において演出ボタン17の操作を促す促進演出を実行し、この有効期間中の演出ボタン17の操作に応じて、大当たり遊技が実行される期待度を示唆する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)操作系の大当たり予告演出を実行するための処理を行う。
「操作系の大当たり予告演出」としては、画像表示装置に表示されるセリフの種類や表示態様によって大当たり遊技が実行される期待度を示唆するセリフ予告演出、画像表示装置で実行されるルーレットの結果によって大当たり遊技が実行される期待度を示唆するルーレット予告演出、画像表示装置に表示されるカットイン画像の種類や表示態様によって大当たり遊技が実行される期待度を示唆するカットイン予告演出、大当たり遊技が実行される期待度が100%の成功演出又は大当たり遊技が実行される期待度が0%の失敗演出によって特別遊技が実行されるか否かを示唆する当落決め演出の4種類が挙げられる。
サブCPU130aは、ステップE600において、ランプ発光演出実行処理を行う。具体的には、画像表示装置に表示される保留アイコンや当該アイコンの表示態様の変化に応じて始動口ランプ75の発光態様を変化させることで大当たり遊技が実行される期待度を示唆するランプ発光演出を実行するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE700において、演出モード更新処理を行う。具体的には、音声出力装置9、第1画像表示装置70、第2画像表示装置71等における演出要素(背景画像、演出画像、演出音等)が規定される演出モード(演出ステージ)の更新条件(遊技状態の変化、モード更新抽選の当選、結果がハズレとなるSP/SPSPリーチ演出の実行等)が成立したか否かを判定し、更新条件が成立した場合に演出モードを複数の演出モードの何れかに更新するための処理を行う。
「演出モード」は、通常遊技状態(非時短遊技状態)において設定される演出モードA~C、カウントダウンモードと、通常時短遊技状態において設定される突入バトルモード、乱舞モード、超乱舞モード、無限モード等が設けられている。なお、電源ON時において通常遊技状態に制御される場合(例えば、設定変更後、RWMクリア後、設定確認後等)に最初に設定される演出モードは、必ず演出モードAとなっており、電源ON時において時短遊技状態に制御される場合に最初に設定される演出モードは、突入バトルモード、乱舞モード、超乱舞モード、無限モードの何れかとなる。
「演出モードA~C」は、図20に示した通常用の特図変動パターン判定テーブル1が選択されるとき(大当たり履歴なし又は大当たり履歴があって特殊時短遊技状態が開始されるまでの変動回数が51回以上のとき)に設定される演出モードとなっている。
「カウントダウンモード」は、図20(b)に示した通常用の特図変動パターン判定テーブル2が選択されるとき(大当たり履歴があって特殊時短遊技状態が開始されるまでの変動回数が50回以下のとき)に設定される演出モードとなっている。
「突入バトルモード」は、図21に示した通常時短用の特図変動パターン判定テーブル1又は2が選択されるとき(第2時短回数として7回が選択された通常時短遊技状態であるとき)に設定される演出モードとなっている。
「乱舞モード」は、図22に示した通常時短用の特図変動パターン判定テーブル3又は4が選択されるとき(第2時短回数として55回又は95回又は496回が選択された通常時短遊技状態であって小当たり残回数が1回(減算されて1回となった場合も含む)となっているとき)、又は、図25に示した特殊時短用の特図変動パターン判定テーブル3が選択されるとき(第2時短回数として750回が選択された特殊時短遊技状態であって小当たり残回数が1回に減算されたとき)に設定される演出モードとなっている。
「超乱舞モード」は、図23に示した通常時短用の特図変動パターン判定テーブル5又は6が選択されるとき(第2時短回数として95回が選択された通常時短遊技状態であって小当たり残回数が2回となっているとき)に設定される演出モードとなっている。
「無限モード」は、図24に示した通常時短用の特図変動パターン判定テーブル7又は8が選択されるとき(第2時短回数として496回が選択された通常時短遊技状態であって小当たり残回数が2回となっているとき)、又は、図25に示した特殊時短用の特図変動パターン判定テーブル1又は2が選択されるとき(第2時短回数として750回が選択された特殊時短遊技状態であって小当たり残回数が2回となっているとき)に設定される演出モードとなっている。
サブCPU130aは、ステップE750において、特殊時短系演出処理を行う。具体的には、特殊時短遊技状態の発生に係る情報を示唆するための特殊時短系演出(後述するRWMクリアが行われていない(据え置きである)ことを示唆するRWMクリア否定演出、特殊時短遊技状態に移行するまでの変動回数を示唆する発動カウンタ表示等)を実行するか否かの判定等の処理を行う。なお、特殊時短系演出処理の詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE800において、出力制御処理を行う。具体的には、サブRAM130cの送信バッファにセットされている各種コマンドを統括制御部141やランプ制御部150に送信するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE900において、上述したステップE100でサブRAM130cのRWM領域に退避したレジスタを復帰し、今回のタイマ割込処理を終了する。
(演出制御部のコマンド解析処理)
図62を用いて、演出制御部130mのコマンド解析処理を説明する。図62は、演出制御部130mにおけるコマンド解析処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE301において、サブRAM130cの受信バッファを参照して、コマンドを受信したか否かを判定する。コマンドを受信した場合には、ステップE302に処理を移し、コマンドを受信していない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE302において、受信したコマンドが設定変更指定コマンドであるか否かを判定する。設定変更指定コマンドである場合には、ステップE303に処理を移し、設定変更指定コマンドでない場合には、ステップE304に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE303において、設定変更報知処理を行う。具体的には、上述した設定変更報知を開始させるための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、設定変更報知を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE304において、受信したコマンドが設定確認指定コマンドであるか否かを判定する。設定確認指定コマンドである場合には、ステップE305に処理を移し、設定確認指定コマンドでない場合には、ステップE306に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE305において、設定確認報知処理を行う。具体的には、上述した設定確認報知を開始させるための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、設定確認報知を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE306において、受信したコマンドが電源投入指定コマンド又は電源復旧指定コマンドであるか否かを判定する。電源投入指定コマンド又は電源復旧指定コマンドである場合には、ステップE307に処理を移し、電源投入指定コマンド又は電源復旧指定コマンドでない場合には、ステップE308に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE307において、電源ON報知処理を行う。具体的には、受信したコマンドが電源投入指定コマンドである場合には、上述した電源投入報知を実行するための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットし、受信したコマンドが電源復旧指定コマンドである場合には、上述した電源復旧報知を実行するための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、電源投入報知又は電源復旧報知を実行するための処理、及び、可動演出装置73(第1可動部材73a、第2可動部材73b)を所定の態様で動作させる初期動作や盤用照明装置74を所定の態様で発光させる初期発光等を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE308において、受信したコマンドがエラー系指定コマンドであるか否かを判定する。エラー系指定コマンドである場合には、ステップE309に処理を移し、エラー系指定コマンドでない場合には、ステップE310に処理を移す。
「エラー系指定コマンド」には、復帰不可能エラー指定コマンド、不正入賞エラー指定コマンド、異常入賞エラー指定コマンド、磁気エラー指定コマンド、電波エラー指定コマンド、扉開放エラー開始指定コマンド、扉開放エラー終了指定コマンド、操作エラー指定コマンド等が含まれる。
サブCPU130aは、ステップE309において、エラー報知処理を行う。具体的には、受信したエラー指定コマンドの種類に応じたエラー報知(復帰不可能エラー報知、不正入賞エラー報知、異常入賞エラー報知、磁気エラー報知、電波エラー報知、扉開放エラー報知、操作エラー報知等)を実行するため報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、各種のエラー報知を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE310において、受信したコマンドが遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。遊技状態指定コマンドである場合には、ステップE311に処理を移し、遊技状態指定コマンドでない場合には、ステップE312に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE311において、遊技状態設定処理を行う。具体的には、サブRAM130cに記憶されている遊技状態を遊技状態指定コマンドに応じた遊技状態に更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE312において、受信したコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを判定する。特別図柄記憶指定コマンドである場合には、ステップE313に処理を移し、特別図柄記憶指定コマンドでない場合には、ステップE314に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE313において、保留数更新処理を行う。具体的には、サブRAM130cに記憶されている特図保留数を更新して画像表示装置に表示される保留アイコンを増加又は減少させるための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、画像表示装置に表示される保留アイコンを増加又は減少させるための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE314において、受信したコマンドが先読み指定コマンドであるか否かを判定する。先読み指定コマンドである場合には、受信した先読み指定コマンド(特図予定変動パターン)をサブRAM130cの後述する先読み記憶領域にセットしてからステップE315に処理を移し、先読み指定コマンドでない場合には、ステップE318に処理を移す。
「先読み記憶領域」は、第1先読み指定コマンドに基づく先読み情報(特図予定変動パターン等)を順次記憶するための第1先読み記憶部と、第2先読み指定コマンドに基づく保留情報を順次記憶するための第2先読み記憶部と、実行中の変動表示(変動演出)に対応する先読み情報を記憶するための当該記憶部(第0記憶部)とに分かれており、第1先読み記憶部及び第2先読み記憶部は、それぞれ第1~第4記憶部に分かれている。
第1先読み記憶部の第1~第4記憶部は、上述した第1特図判定情報保留記憶領域の第1~第4記憶部にそれぞれ対応しており、第1先読み指定コマンドを受信すると第1保留数に対応する記憶部に先読み情報が記憶される。各記憶部に記憶された先読み情報は、第1特別図柄の変動表示(変動演出)が実行される毎に1つ番号が若い記憶部に移動(シフト)するようになっている。
第2先読み記憶部の第1~第4記憶部は、上述した第2特図判定情報保留記憶領域の第1~第4記憶部にそれぞれ対応しており、第2先読み指定コマンドを受信すると第2保留数に対応する記憶部に先読み情報が記憶される。各記憶部に記憶された先読み情報は、第2特別図柄の変動表示(変動演出)が実行される毎に1つ番号が若い記憶部に移動(シフト)するようになっている。
当該記憶部(第0記憶部)は、上述した特図判定情報実行記憶領域に対応しており、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に、第1先読み記憶部の第1記憶部から移動(シフト)してくる先読み情報が記憶され、第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、第2先読み部の第1記憶部から移動(シフト)してくる先読み情報が記憶される。
サブCPU130aは、ステップE315において、アイコン変化演出決定処理を行う。具体的には、画像表示装置に表示される保留アイコンや当該アイコンを通常表示態様(通常アイコン)とは異なる特別表示態様(特別アイコン、特定アイコン)で表示することで特別遊技が実行される期待度(可能性)を示唆するアイコン変化演出を実行するか否かや、実行するアイコン変化演出の演出態様等を決定するための処理を行う。なお、アイコン変化演出決定処理の詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE316において、入賞時発光演出決定処理を行う。具体的には、始動口への遊技球の入賞時に枠用照明装置10のうちのガラス枠4の上部中央にあるトップランプ10bを通常発光態様とは異なる特別発光態様で発光させることで特別遊技が実行される期待度を示唆する入賞時発光演出を実行するか否かや、実行する入賞時発光演出の演出態様などを決定するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE317において、先読み連続演出決定処理を行う。具体的には、1又は複数の特別図柄の変動表示(変動演出)にわたって所定の演出を実行することで大当たり遊技が実行されることを期待させる(大当たり遊技が実行される可能性を示唆する)先読み連続演出を実行するか否かや、実行する先読み連続演出の種類を決定し、先読み連続演出を実行するため演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、先読み連続演出を実行するための処理が行われることになる。なお、先読み連続演出決定処理の詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE318において、受信したコマンドが特別図柄指定コマンドであるか否かを判定する。特別図柄指定コマンドである場合には、ステップE319に処理を移し、特別図柄指定コマンドでない場合には、ステップE320に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE319において、図柄データ決定処理を行う。具体的には、変動演出の結果として画像表示装置に停止表示させる演出図柄、すなわち、所定の有効ライン上に停止される演出図柄の配列(組み合わせ)等を決定する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE320において、受信したコマンドが特図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。特図変動パターン指定コマンドである場合には、ステップE321に処理を移し、特図変動パターン指定コマンドでない場合には、ステップE325に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE321において、変動演出パターン判定処理を行う。具体的には、受信した特図変動パターン指定コマンドの内容に基づいて、画像表示装置を含む演出装置で実行される変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定し、変動演出パターンを示す演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、変動演出を実行するための処理が行われることになる。なお、変動演出パターン判定処理の詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE322において、大当たり予告演出決定処理を行う。具体的には、ステップE321で決定された変動演出パターンに基づいて、特別遊技が実行される期待度を示唆する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)大当たり予告演出を実行するか否かや、実行する大当たり予告演出の演出態様(パターン)を決定し、大当たり予告演出の実行情報をサブRAM130cの所定領域にセットする処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE323において、アイコン表示態様更新処理を行う。具体的には、ステップE315のアイコン変化演出決定処理で決定されたアイコン変化演出を開始したり、既に表示されている保留アイコンや当該アイコンの表示態様を変化させたりするための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE324において、先読み連続演出実行処理を行う。具体的には、ステップE317の先読み連続演出決定処理で決定された先読み連続演出を開始したり、演出態様を変化させたりするための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、先読み連続演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE325において、受信したコマンドが図柄確定コマンドであるか否かを判定する。図柄確定コマンドである場合には、ステップE326に処理を移し、図柄確定コマンドでない場合には、ステップE327に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE326において、演出図柄停止処理を行う。具体的には、仮停止状態となっている演出図柄を停止表示させて変動演出を終了させるための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、変動演出を終了させるための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE327において、受信したコマンドが特別遊技系指定コマンドであるか否かを判定する。特別遊技系指定コマンドである場合には、ステップE328に処理を移し、特別遊技系指定コマンドでない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
「特別遊技系指定コマンド」には、大当たりオープニング指定コマンド、大当たりラウンド指定コマンド、大当たりエンディング指定コマンド、小当たりオープニング指定コマンド、小当たりエンディング指定コマンド等が含まれる。
サブCPU130aは、ステップE328において、特別遊技演出決定処理を行う。具体的には、オープニング指定コマンドの場合には、大当たり遊技又は小当たり遊技のオープニング演出を決定してオープニング演出を実行するための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行い、ラウンド指定コマンドの場合には、ラウンド遊技のラウンド演出を決定してラウンド演出を実行するための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行い、エンディング指定コマンドの場合には、大当たり遊技又は小当たり遊技のエンディング演出を決定してエンディング演出を実行するための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。これにより、演出指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、オープニング演出やラウンド演出やエンディング演出を実行するための処理が行われることになる。
(演出制御部のアイコン変化演出決定処理)
図63を用いて、演出制御部130mのアイコン変化演出決定処理を説明する。図63は、演出制御部130mにおけるアイコン変化演出決定処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップE315-1において、主制御基板110から受信した先読み指定コマンドを参照し、ステップE315-2において、現在がアイコン変化演出の実行可能期間であるか否かを判定する。アイコン変化演出の実行可能期間である場合には、ステップE315-3に処理を移し、アイコン変化演出の実行可能期間でない場合には、今回受信した先読み指定コマンドに基づくアイコン変化演出を実行しないものとしてステップE315-7に処理を移す。
「アイコン変化演出の実行可能期間」とは、大当たり遊技の実行中でないこと、第1始動口45への入賞に基づく先読み指定コマンドを受信した場合には通常遊技状態であること、第2始動口47への入賞に基づく先読み指定コマンドを受信した場合には時短遊技状態(特定遊技状態)であること等が挙げられる。
サブCPU130aは、ステップE315-3において、先行保留(先に受信した先読み指定コマンドに対応する保留記憶)に変化シナリオがあるか否か、つまり、先読み情報記憶領域に変化シナリオがセットされているか否かを判定する。変化シナリオがある場合には、今回受信した先読み指定コマンドに基づくアイコン変化演出を実行しないものとしてステップE315-7に処理を移し、変化シナリオがない場合には、ステップE315-4に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE315-4において、第1画像表示装置70(メイン液晶)に追加表示するアイコンの最終表示態様を決定するためのアイコン表示態様決定用乱数値を取得し、ステップE315-5において、アイコンの最終表示態様を決定するためのアイコン最終表示態様決定テーブル(図64参照)を選択する。なお、アイコン最終表示態様決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE315-6において、アイコン最終表示態様を決定する。具体的には、図40に示すアイコン最終表示態様決定テーブルを参照し、始動口入賞指定コマンドの種類、及び、各アイコン最終表示態様の選択率(%)に基づいて、複数のアイコン最終表示態様の中から1つのアイコン最終表示態様を決定する。
サブCPU130aは、ステップE315-7において、アイコン最終表示態様として、通常表示態様である通常アイコン(白アイコン)を決定する。
サブCPU130aは、ステップE315-8において、決定されたアイコン最終表示態様がアイコン変化演出を実行する特別アイコン(青アイコン、赤アイコン、虹アイコンの何れか)であるか否かを判定する。アイコン変化演出を実行する特別アイコンである場合には、ステップE315-9に処理を移し、アイコン変化演出を実行する表示態様でない場合には、ステップE315-12に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE315-9において、アイコン変化演出の変化シナリオを決定するための変化シナリオ決定テーブル(図65参照)を選択する。なお、変化シナリオ決定テーブルの詳細は後述する。この変化シナリオとは、保留アイコンが出現してから消滅するまでの表示態様の推移を示すものである。
サブCPU130aは、ステップE315-10において、変化シナリオを決定してサブRAM130cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットする。具体的には、図41に示す変化シナリオ決定テーブルを参照し、アイコン最終表示態様、始動口入賞指定コマンドに対応する特別図柄の保留記憶数、及び、各変化シナリオの選択率(%)に基づいて、複数の変化シナリオの中から1つの変化シナリオを決定する。
サブCPU130aは、ステップE315-11において、決定された変化シナリオから第1画像表示装置70(メイン液晶)に最初に表示されるアイコンの表示態様である入賞時アイコンを特定し、当該入賞時アイコンのアイコン表示コマンドを送信バッファにセットし、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。
これにより、アイコン表示コマンドが表示制御部140やランプ制御部150に送信され、入賞時アイコンのアイコン表示コマンドに対応する表示態様の保留アイコンが第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示されたり、所定の効果音(通常アイコンで表示される場合には第1入賞音、特別アイコンや特定アイコンで表示される場合には第2入賞音)が出力されたりすることになる。
サブCPU130aは、ステップE315-12において、アイコン変化演出が実行されない非変化シナリオを決定してサブRAM130cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットする。
サブCPU130aは、ステップE315-13において、通常アイコンのアイコン表示コマンドを送信バッファにセットし、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。これにより、アイコン表示コマンドが表示制御部140やランプ制御部150に送信され、通常アイコンのアイコン表示コマンドに対応する表示態様の保留アイコンが第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示されたり、所定の効果音(第1入賞音)が出力されたりすることになる。
なお、本実施形態のアイコン変化演出決定処理では、先行保留に変化シナリオがない場合にアイコン変化演出(保留アイコン変化演出、当該アイコン変化演出)が実行されるようにしたが、先行保留がリーチ演出を行わないものである場合にはアイコン変化演出が実行されるようにし、リーチ演出を行うものである場合にはアイコン変化演出が実行されないようにしてもよい。このようにすると、リーチ演出が実行される先行保留に対応する変動演出中には保留アイコンの表示態様の変化が発生せずに、リーチ演出が実行されない先行保留に対応する変動演出中に保留アイコンの表示態様の変化が発生するようになり、アイコン変化演出によってリーチ演出を阻害することがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、先行保留にリーチ演出を行うものを含む場合であっても、アイコン変化演出が実行されるようにしてもよいが、先行保留にリーチ演出を行うものを含まない場合の方が、リーチ演出を行うものを含む場合よりもアイコン変化演出が実行され易い(高い割合で実行される)ようにしてもよい。
また、時短遊技状態中において第2特別図柄に係る先読み指定コマンドを受信するとアイコン変化演出を実行するようになっているが、時短遊技状態において第2特別図柄に係る先読み指定コマンドを受信してもアイコン変化演出を実行しないようにしてもよい。この場合、アイコンは表示するがアイコン変化演出を実行しないようにしてもよいし、アイコンそのものを表示せずにアイコン変化演出を実行しないようにしてもよい。
(アイコン最終表示態様決定テーブル)
図64は、アイコン最終表示態様を決定する場合に参照されるアイコン最終表示態様決定テーブルを示す図である。
アイコン最終表示態様決定テーブルには、先読み指定コマンドの種類、各アイコン最終表示態様の選択率(%)、及び、選択されるアイコン最終表示態様が対応付けられており、参考として先読み指定コマンドに対応する予定変動パターンの演出内容が記載されている。
アイコン最終表示態様には、大当たり又は小当たりとなる期待度を示唆しない通常アイコン(白アイコン)と、大当たり又は小当たりとなる期待度を示唆する特別アイコン(青アイコン、赤アイコン、虹アイコン)が設定されている。また、特別アイコンに係る大当たり又は小当たりとなる期待度は、(白アイコン<)青アイコン<赤アイコン<虹アイコン(大当たり確定)の順で高くなっている。
図64に示すアイコン最終表示態様決定テーブルの第1の特徴としては、先読み指定コマンドが大当たりを示すものである場合には、アイコン最終表示態様として虹アイコンが決定されることがあるのに対し、先読み指定コマンドが小当たりを示すものである場合には、アイコン最終表示態様として虹アイコンが決定されない点が挙げられる。このようにしたことで、大当たり遊技が実行されることが確定していない小当たりとなった時点で遊技者をぬか喜びさせることがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図64に示すアイコン最終表示態様決定テーブルの第2の特徴としては、時短遊技状態中に限って送信される第2特別図柄の係る先読み指定コマンドが、小当たりを示すものである場合に赤アイコンが決定される割合よりも、大当たりを示すものである場合に赤アイコンが決定される割合の方が高くなっている点が挙げられる。このようにしたことで、大当たりと大当たり遊技が実行されることが確定していない小当たりとの差別化を図ることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、先読み指定コマンドが小当たりを示すものである場合には、アイコン最終表示態様として虹アイコンが決定されないようになっているが、本実施形態の小当たり遊技は、遊技球を右打ちしている限りはほぼ100%の確率で特定領域53を遊技球が通過して大当たり遊技が実行されることになるため、アイコン最終表示態様として虹アイコンが決定されるようにしてもよい。このようにすると、小当たり遊技に対する遊技者の意識を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、時短遊技状態中に限って送信される第2特別図柄の係る先読み指定コマンドが小当たりを示すときに虹アイコンが決定されるようにした場合、小当たりを示すものであって虹アイコンが決定される割合よりも、大当たりを示すものであって虹アイコンが決定される割合の方が高くなるようにするとよい。
(変化シナリオ決定テーブル)
図65は、変化シナリオを決定する場合に参照される変化シナリオ決定テーブルを示す図である。
変化シナリオ決定テーブルには、アイコン最終表示態様、先読み指定コマンドに対応する特別図柄の保留数、各変化シナリオの選択率(%)、及び、選択される変化シナリオが対応付けられており、参考として各変化シナリオにおける事前変動、及び、当該変動におけるアイコンの更新態様が記載されている。
「事前変動」とは、新たに受信した先読み指定コマンドに対応する特図判定情報よりも以前に記憶された特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことであり、「当該変動」とは、新たに受信した先読み指定コマンドに対応する特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことである。
変化シナリオには、アイコンの表示態様が事前変動の実行中には変化せず(保留アイコン変化演出が実行されず)に当該変動の実行中には変化する(当該アイコン変化演出が実行される)シナリオ(例えば、シナリオ01等)や、アイコンの表示態様が事前変動の実行中には変化する(保留アイコン変化演出が実行される)が当該変動の実行中には変化しない(当該アイコン変化演出が実行されない)シナリオ(例えば、シナリオ04等)や、アイコンの表示態様が事前変動の実行中、及び、当該変動の実行中に変化する(保留アイコン変化演出、及び、当該アイコン変化演出が実行される)シナリオ(例えば、シナリオ15等)が設定されている。
なお、通常遊技状態(第1特別図柄のアイコン)であるか、特定遊技状態(第2特別図柄のアイコン)であるかに拘らず変化シナリオを決定するようになっているが、例えば、特定遊技状態(第2特別図柄のアイコン)である場合には、事前変動でアイコンが変化する割合よりも当該変動でアイコンが変化する割合が高くなる(例えば、20:80や0:100等)ようにしてもよい。また、通常遊技状態(第1特別図柄のアイコン)である場合よりも、特定遊技状態(第2特別図柄のアイコン)である場合の方が、当該変動でアイコンが変化する割合が高くなるようにしてもよい。
(演出制御部の入賞時発光演出決定処理)
図66を用いて、演出制御部130mの入賞時発光演出決定処理を説明する。図66は、演出制御部130mにおける入賞時発光演出決定処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップE316-1において、主制御基板110から受信した先読み指定コマンドを参照し、ステップE316-2において、現在が入賞時発光演出の実行可能期間であるか否かを判定する。入賞時発光演出の実行可能期間である場合には、ステップE316-3に処理を移し、入賞時発光演出の実行可能期間でない場合には、今回受信した先読み指定コマンドに基づく入賞時発光演出を実行しないものとして今回の入賞時発光演出決定処理を終了する。
「入賞時発光演出の実行可能期間」とは、大当たり遊技の実行中でないこと、第1始動口45への入賞に基づく先読み指定コマンドを受信した場合には通常遊技状態であること、第2始動口47への入賞に基づく先読み指定コマンドを受信した場合には時短遊技状態であること等が挙げられる。
サブCPU130aは、ステップE316-3において、枠用照明装置10のトップランプ10bにおいて実行する入賞時発光演出の演出パターンを決定するための入賞時発光演出パターン決定用乱数値を取得し、ステップE316-4において、入賞時発光演出パターンを決定するための入賞時発光演出パターン決定テーブル(図67参照)を選択する。なお、入賞時発光演出パターン決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE316-5において、入賞時発光演出パターンを決定する。具体的には、図67に示す入賞時発光演出パターン決定テーブルを参照し、特別図柄の種別、先読み指定コマンドの種類、及び、各入賞時発光演出パターンの選択率(%)に基づいて、複数の入賞時発光演出パターンの中から1つの入賞時発光演出パターンを決定する。
サブCPU130aは、ステップE316-6において、決定された入賞時発光演出パターンが入賞時発光演出を実行するパターンであるか否かを判定する。入賞時発光演出を実行するパターンである場合には、ステップE316-7に処理を移し、入賞時発光演出を実行しないパターンである場合には、今回の入賞時発光演出決定処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE316-7において、決定された入賞時発光演出パターンに対応する入賞時発光演出実行コマンドを送信バッファにセットし、今回の入賞時発光演出決定処理を終了する。これにより、入賞時発光演出実行コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、入賞時発光演出実行コマンドに対応する演出態様で入賞時発光演出が実行されることになる。
(入賞時発光演出パターン決定テーブル)
図67は、入賞時発光演出パターンを決定する場合に参照される入賞時発光演出パターン決定テーブルを示す図である。
入賞時発光演出パターン決定テーブルには、特別図柄の種別、先読み指定コマンド(予定変動パターン)の種類、各入賞時発光演出パターンの選択率(%)、及び、選択される入賞時発光演出パターンが対応付けられており、参考として、入賞時発光演出パターン毎の演出態様が記載されている。
入賞時発光演出パターンには、入賞時発光演出を実行しないことになる入賞時発光演出パターン00と、入賞時発光演出を実行することになる入賞時発光演出パターン01及び02が設定されており、入賞時発光演出パターン01及び02では、枠用照明装置10のトップランプ10bが白色又は黄色で発光すると共に、音声出力装置9から所定の効果音が出力されるようになっている。
図67に示す入賞時発光演出パターン決定テーブルの第1の特徴としては、大当たり期待度が低い先読み指定コマンド(予定変動パターン)よりも、大当たり期待度が高い先読み指定コマンド(予定変動パターン)の方が、入賞時発光演出が実行され易くなっている点が挙げられる。このようにすることで、大当たり期待度が高い変動演出が実行されることに対する遊技者の期待感を高め易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図67に示す入賞時発光演出パターン決定テーブルの第2の特徴としては、ハズレの場合よりも大当たりの場合の方が、入賞時発光演出が実行され易くなっている点が挙げられる。このようにすることで、大当たりとなることに対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図67に示す入賞時発光パターン決定テーブルの第3の特徴としては、図64に示したアイコン最終表示態様と違って大当たり確定(当確)となる入賞時発光演出パターン(演出態様)がない点が挙げられる。このようにすることで、始動口への遊技球の入賞時から変動演出の結果が導出されるまで遊技者の期待感を持続させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、大当たり確定となる入賞時発光演出パターン(例えば、トップランプ10bを虹色で発光すると共に、音声出力装置9から確定報知音を出力)を設けてもよく、この場合には、全回転リーチが実行される場合の最も低い割合で大当たり確定となる入賞時発光演出パターンが決定されるようにするとよい。
(演出制御部の先読み連続演出決定処理)
図68を用いて、演出制御部130mにおける先読み連続演出決定処理を説明する。図68は、演出制御部130mにおける先読み連続演出決定処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップE317-1において、主制御基板110から先読み指定コマンドを受信したか否かを判定する。先読み指定コマンドを受信した場合には、ステップE530-2に処理を移し、先読み指定コマンドを受信していない場合には、今回の先読み連続演出決定処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE317-2において、受信した先読み指定コマンドを参照し、大当たりであるか否か、大当たり遊技の種別、及び、演出内容(予定変動パターン)を把握する。
ステップE317-3において、現在が先読みゾーン演出の実行可能期間であるか否かを判定する。先読みゾーン演出の実行可能期間である場合には、ステップE317-4に処理を移し、先読みゾーン演出の実行可能期間でない場合には、今回受信した先読み指定コマンドに基づく先読みゾーン演出を実行しないものとしてステップE317-6に処理を移す。
「先読みゾーン演出」とは、1又は複数の変動演出にわたってゾーン中演出(先読みゾーン背景画像の表示、青色のゾーン画像又は赤色の熱ゾーン画像の表示、ゾーンBGM又は熱ゾーンBGMの出力)を行うことで特別遊技が実行される期待度を背景画像や文字情報や色情報(期待値情報)によって継続的に示唆する演出であり、先読み連続演出の一種となっている。
「先読みゾーン演出の実行可能期間」とは、先行保留に先読みゾーン演出を実行するものがないこと、大当たり遊技中でないこと、通常遊技状態中であること等が挙げられる。そのため、通常遊技状態では先読みゾーン演出が実行可能であるが、時短遊技状態では先読みゾーン演出が実行されることがない。
サブCPU130aは、ステップE317-4において、先読みゾーン演出のシナリオを決定するための先読みゾーン演出シナリオ決定テーブル(図69参照)を選択する。なお、先読みゾーン演出シナリオ決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE317-5において、先読みゾーン演出シナリオを決定する。具体的には、図69に示す先読みゾーン演出シナリオ決定テーブルを参照し、先読み指定コマンドに対応する特別図柄の保留数、先読み指定コマンドが示す予定変動パターンの種類、及び、各予告シナリオの選択率(%)に基づいて、複数の先読みゾーン演出シナリオの中から1つの先読みゾーン演出シナリオを決定する。
サブCPU130aは、ステップE317-6において、先読みゾーン演出を実行しない演出シナリオとして先読みゾーン演出の非実行シナリオを決定する。
サブCPU130aは、ステップE317-7において、決定された先読みゾーン演出シナリオをサブRAM130cの保留数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットする。これにより、上述したステップE324の先読み連続演出実行処理で先読みゾーン演出シナリオが参照され、先読みゾーン演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE317-8において、現在が先読みカウントダウン演出の実行可能期間であるか否かを判定する。先読みカウントダウン演出の実行可能期間である場合には、ステップE317-9に処理を移し、先読みカウントダウン演出の実行可能期間でない場合には、今回受信した先読み指定コマンドに基づく先読みカウントダウン演出を実行しないものとしてステップE317-11に処理を移す。
「先読みカウントダウン演出」とは、1又は複数の変動演出にわたってカウントダウン演出(カウント画像の表示、カウント音の出力)を行うことで特別遊技が実行される期待度を文字情報や音情報によって断続的に示唆する演出であり、先読み連続演出の一種となっている。
「先読みカウントダウン演出の実行可能期間」とは、先行保留に先読みカウントダウン演出を実行するものがないこと、大当たり遊技の実行中でないこと、時短遊技状態であること等が挙げられる。そのため、通常遊技状態では先読みカウントダウン演出が実行されないが、時短遊技状態では先読みカウントダウン演出が実行可能となっている。
サブCPU130aは、ステップE317-9において、先読みカウントダウン演出のシナリオを決定するための先読みカウントダウン演出シナリオ決定テーブル(図70参照)を選択する。なお、先読みカウントダウン演出シナリオ決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE317-10において、先読みカウントダウン演出シナリオを決定する。具体的には、図70に示す先読みカウントダウン演出シナリオ決定テーブルを参照し、先読み指定コマンドに対応する特別図柄の保留数、先読み指定コマンドが示す予定変動パターンの種類、及び、各演出シナリオの選択率(%)に基づいて、複数の先読みカウントダウン演出シナリオの中から1つの先読みカウントダウン演出シナリオを決定する。
サブCPU130aは、ステップE317-11において、先読みカウントダウン演出を実行しない演出シナリオとして先読みカウントダウン演出の非実行シナリオを決定する。
サブCPU130aは、ステップE317-12において、決定された先読みカウントダウン演出シナリオをサブRAM130cの保留数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットする。これにより、上述したステップE324の先読み連続演出実行処理で先読みカウントダウン演出シナリオが参照され、先読みカウントダウン演出を実行するための処理が行われることになる。本処理を終了すると今回の先読み連続演出決定処理を終了する。
このように、通常遊技状態と時短遊技状態とで実行される先読み連続演出の種類を異ならせるようにしている。そのため、通常遊技状態と時短遊技状態との差別化を図ることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、通常遊技状態よりも保留数が増加し易いことで短い変動時間が決定され易い時短遊技状態では、1又は複数の変動演出にわたって継続的に実行される先読みゾーン演出は実行しないようになっている。そのため、1回の変動演出における演出時間を長く確保したい先読みゾーン演出の演出効果が低下するといった不都合が発生することがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、通常遊技状態よりも保留数が増加し易いことで短い変動時間が決定され易い時短遊技状態では、1又は複数の変動演出にわたって断続的に実行される先読みカウントダウン演出を実行するようになっている。そのため、1回の変動演出における演出時間が短くて済む先読みカウントダウン演出によって遊技者の期待感を高め易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、先読みゾーン演出を時短遊技状態においても実行するようにしてもよいし、先読みカウントダウン演出を通常遊技状態においても実行するようにしてもよい。
(先読みゾーン演出シナリオ決定テーブル)
図69は、先読みゾーン演出シナリオを決定する場合に参照される先読みゾーン演出シナリオ決定テーブルを示す図である。
先読みゾーン演出シナリオ決定テーブルには、先読み指定コマンドに対応する特別図柄の保留数、先読み指定コマンドが示す予定変動パターン、各先読みゾーン演出の演出シナリオの選択率(%)、及び、選択される先読みゾーン演出の演出シナリオが対応付けられており、参考として各演出シナリオにおける事前変動、及び、当該変動における先読みゾーン演出の演出態様が記載されている。
「事前変動」とは、新たに受信した先読み指定コマンドに対応する特図判定情報よりも以前に記憶された特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことであり、「当該変動」とは、新たに受信した先読み指定コマンドに対応する特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことである。
「ゾーン」とは、通常のゾーン中演出(先読みゾーン背景画像の表示、青色のゾーン画像の表示、ゾーンBGMの出力)が実行されることであり、「熱ゾーン」とは、通常のゾーン中演出よりも大当たり期待度が高い熱ゾーン中演出(先読みゾーン背景画像の表示、赤色の熱ゾーン画像の表示、熱ゾーンBGMの出力)が実行されることである。
先読みゾーン演出シナリオには、先読みゾーン演出が実行されない非実行シナリオ(例えば、シナリオ00)や、事前変動中にはゾーン中演出が実行されずに当該変動中にゾーン中演出が実行されるシナリオ(例えば、シナリオ01)や、事前変動中及び当該変動中にゾーン中演出が実行されるシナリオ(例えば、シナリオ02)が設定されている。
図69に示す先読みゾーン演出シナリオ決定テーブルの第1の特徴としては、ゾーン中演出の演出態様が特別遊技の実行期待度が高い演出態様に進展(変化)しない演出シナリオと、ゾーン中演出の演出態様が特別遊技の実行期待度が高い演出態様に進展(変化)する演出シナリオとが設定されている点が挙げられる。このようにすることで、ゾーン中演出の演出態様が進展(変化)するか否かに対して遊技者を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図69に示す先読みゾーン演出シナリオ決定テーブルの第2の特徴としては、事前変動よりも当該変動の方が先読みゾーン演出の演出態様が進展(変化)し易くなっている点が挙げられる。このようにすることで、遊技者の期待感を長きにわたって維持し易くなると共に、当該変動において遊技者の期待感を最高潮にすることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(先読みカウントダウン演出シナリオ決定テーブル)
図70は、先読みカウントダウン演出シナリオを決定する場合に参照される先読みカウントダウン演出シナリオ決定テーブルを示す図である。
先読みカウントダウン演出シナリオ決定テーブルには、先読み指定コマンドに対応する特別図柄の保留数、先読み指定コマンドが示す予定変動パターン、各先読みカウントダウン演出の演出シナリオの選択率(%)、及び、選択される先読みカウントダウン演出の演出シナリオが対応付けられており、参考として各演出シナリオにおける事前変動、及び、当該変動における先読みカウントダウン演出の演出態様が記載されている。
「事前変動」とは、新たに受信した先読み指定コマンドに対応する特図判定情報よりも以前に記憶された特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことであり、「当該変動」とは、新たに受信した先読み指定コマンドに対応する特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことである。
「カウント3」とは、「3」を示すカウント画像の表示とカウント音の出力が行われることであり、「カウント2」とは、「2」を示すカウント画像の表示とカウント音の出力が行われることであり、「カウント1」とは、「1」を示すカウント画像の表示とカウント音の出力が行われることであり、「カウント0」とは、「0」を示すカウント画像の表示とカウント音の出力が行われることである。
図70に示す先読みカウントダウン演出シナリオ決定テーブルの第1の特徴としては、大当たりとなる場合だけでなく、小当たりとなる(小当たりを期待させる予定変動パターンである)場合にも先読みカウントダウン演出を実行可能となっている点が挙げられる。このようにすることで、特定領域53への遊技球の入球によって大当たり遊技が実行される小当たり遊技が実行されるか否かに対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図70に示す先読みカウントダウン演出シナリオ決定テーブルの第2の特徴としては、大当たりであるか小当たりであるかに拘らず、カウントの最大値が「3」となっている点が挙げられる。このようにすることで、大当たりであるか小当たりであるかを遊技者が意識することなく期待感を持つようになり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図70に示す先読みカウントダウン演出シナリオ決定テーブルの第3の特徴としては、大当たりであるか小当たりであるかに拘らず、先読みカウントダウン演出の演出態様が同じとなっている点が挙げられる。このようにすることで、大当たりであるか小当たりであるかを遊技者が意識することなく期待感を持つようになり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、予定変動パターンが小当たりとなる場合において、小当たり遊技中に特定領域53に遊技球が入球した場合に移行する大当たり遊技のラウンド数や時短回数を特定又は予測不能な態様でカウントダウン演出を実行するようになっているが、小当たり遊技中に特定領域53に遊技球が入球した場合に移行する大当たり遊技のラウンド数や時短回数を特定又は予測可能な態様でカウントダウン演出を実行するようにしてもよい。例えば、ラウンド数や時短回数が相対的に少ない場合と、ラウンド数や時短回数が相対的に多い場合とでカウント画像のフォントやサイズを異ならせたり、カウント音の種類や音量を異ならせたりしてもよい。
(演出制御部の変動演出パターン判定処理)
図71を用いて、演出制御部130mの変動演出パターン判定処理を説明する。図71は、演出制御部130mにおける変動演出パターン判定処理のフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE321-1において、受信した変動パターン指定コマンドを参照し、ステップE321-2において、現在が通常遊技状態であるか否かを判定する。通常遊技状態である場合には、ステップE321-3に処理を移し、通常遊技状態でない(時短遊技状態)である場合には、ステップE321-7に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE321-3において、今回の変動演出が通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留分であるか否かを判定する。第2特別図柄の残保留分である場合には、ステップE321-4に処理を移し、第2特別図柄の残保留分でない(第1特別図柄の変動表示)である場合には、ステップE321-6に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE321-4において、第2特別図柄の残保留分が通常時短遊技状態中のものであるか否かを判定する。通常時短遊技状態中のものでない(特殊時短遊技状態中のものである)場合には、ステップE321-6に処理を移し、通常時短遊技状態中のものである場合には、ステップE321-5において、残保留用の変動演出パターン判定テーブル(図72(c)参照)を選択してステップE321-14に処理を移す。なお、残保留用の変動演出パターン判定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE321-6において、通常用の変動演出パターン判定テーブル(図時省略)を選択してステップE321-14に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE321-7において、現在が通常時短遊技状態であるか否かを判定する。通常時短遊技状態でない(特殊時短遊技状態である)場合には、ステップE321-13に処理を移し、通常時短遊技状態である場合には、ステップE321-8において、今回の変動演出が通常時短遊技状態における最終前の変動演出(残り時短回数が1以上)であるか否かを判定する。最終前の変動演出でない(最終回の変動演出である)場合には、ステップE321-10に処理を移し、最終前の変動演出である場合には、ステップE321-9において、通常時短最終前変動用の変動演出パターン判定テーブル(図時省略)を選択してステップE321-14に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE321-10において、現在が突入バトルモードであるか否かを判定する。突入バトルモードである場合には、ステップE321-11において、通常時短最終変動用の変動演出パターン判定テーブル1(図72(a)参照)を選択してステップE321-14に処理を移し、突入バトルモードでない場合には、ステップE321-12において、通常時短最終変動用の変動演出パターン判定テーブル2(図72(b)参照)を選択してステップE321-14に処理を移す。なお、通常時短最終変動用の変動演出パターン判定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE321-13において、特殊時短用の変動演出パターン判定テーブル(図時省略)を選択してステップE321-14に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE321-14において、選択された変動演出パターン判定テーブルを参照して複数の変動演出パターンの中から1つの変動演出パターンを決定し、サブRAM130cの所定領域にセットする。
サブCPU130aは、ステップE321-15において、決定した変動演出パターンに対応する変動演出パターン指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットし、今回の変動演出パターン判定処理を終了する。これにより、変動演出パターン指示コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、変動演出を実行するための処理が行われることになる。
(時短最終変動用の変動演出パターン判定テーブル)
図72(a)は、通常時短遊技状態(突入バトルモード)における最終の変動演出における変動演出パターンを決定する際に参照される時短最終変動用の変動演出パターン判定テーブル1を示す図であり、図72(b)は、通常時短遊技状態(突入バトルモード以外)における最終の変動演出における変動演出パターンを決定する際に参照される時短最終変動用の変動演出パターン判定テーブル2を示す図である。
図72(a)及び図72(b)に示すように、時短最終変動用の変動演出パターン判定テーブルには、特図変動パターン指定コマンドに対応する特図変動パターンの種類、現在の第2特別図柄の残保留の先読み結果、各変動演出パターンの選択率(%)、選択される変動演出パターンが対応付けられており、参考として各変動演出パターンにおける演出構成が記載されている。
「最終バトル導入演出」とは、時短遊技状態が終了する変動演出において大当たりや小当たりをかけて敵キャラクタと対決する最終バトル演出への導入演出となっている。
「最終バトルSPリーチ」とは、上述した最終バトル演出を行う特殊SPリーチ演出となっており、リーチ状態を形成している2つの演出図柄70aが縮小して画像表示装置の上側の両隅部に移動し、敵キャラクタと対決するバトル演出を行うようになっている。
「勝利確定の最終バトルSPリーチ」とは、上述した最終バトル演出を行う特殊SPリーチ演出となっており、リーチ状態を形成している2つの演出図柄70aが縮小して画像表示装置の上側の両隅部に移動し、敵キャラクタに勝利することが確定しているバトル演出を行うようになっている。
「敗北演出」とは、最終バトル演出において敵キャラクタに敗北したことを示唆する演出となっている。
「勝利演出」とは、最終バトル演出において敵キャラクタに勝利したことを示唆する演出となっている。
「リザルト表示」とは、所謂初当たりと呼ばれる通常遊技状態からの大当たり遊技を契機として時短遊技状態が継続している一連有利期間における遊技の結果を表示する演出となっている。
「特殊リザルト表示」とは、基本的には上述したリザルト表示と同じであるが、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留に係る変動演出で大当たり又は小当たりとなることを示唆する先読み演出の一種としてのリザルト表示となっている。
「終了示唆演出」とは、通常時短遊技状態が終了することを示唆する演出であり、具体的には、シャッター画像が閉じることによって背景画像等の演出画像が遮蔽されることでハズレであるかのように遊技者に見せる演出となっている。
「復活演出」とは、ハズレであったところから大当たり又は小当たりであることを報知(示唆)する演出であり、具体的には、シャッター画像をぶち破ることで大当たり演出図柄の組み合わせが出現する演出となっている。
図72(a)に示す時短最終変動用の変動演出パターン判定テーブル1の第1の特徴としては、必ず最終バトル演出が実行される変動演出パターンが選択される点が挙げられる。このようにしたことで、時短遊技状態における最終の変動演出において遊技者の期待感を効率的に向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図72(a)に示す時短最終変動用の変動演出パターン判定テーブル1の第2の特徴としては、時短遊技状態の最終の変動演出が小当たり又は大当たりとなる場合に、勝利確定のバトル演出が実行されることがある点が挙げられる。このようにしたことで、バトル演出(最終バトルSPリーチ)の開始時から遊技者に安心感を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図72(a)に示す時短最終変動用の変動演出パターン判定テーブル1の第3の特徴としては、通常遊技状態移行時における第2特別図柄の残保留に係る変動演出が小当たり又は大当たりとなる場合に、時短遊技状態の最終の変動演出がハズレとなる場合であっても、先読み演出の一種としての勝利確定のバトル演出が実行されることがある点が挙げられる。このようにしたことで、意外性のある変動演出を実行することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図72(a)に示す時短最終変動用の変動演出パターン判定テーブル1の第4の特徴としては、通常遊技状態移行時における第2特別図柄の残保留に係る変動演出で大当たり又は小当たりとなることを示唆する先読み演出の一種としての特殊リザルト表示が実行されることがある点が挙げられる。このようにしたことで、時短遊技状態が終了すると見せかけて遊技者の歓喜を煽ることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図72(b)に示す時短最終変動用の変動演出パターン判定テーブル2の第1の特徴としては、必ず終了示唆演出からのリザルト表示が実行される変動演出パターンが選択される点が挙げられる。このようにしたことで、一連有利期間における遊技の結果を遊技者に知らしめることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図72(b)に示す時短最終変動用の変動演出パターン判定テーブル2の第2の特徴としては、時短遊技状態の最終の変動演出が小当たり又は大当たりとなる場合に、復活演出が実行される点が挙げられる。このようにしたことで、通常時短遊技状態が終了したと思わせておいて遊技者に驚きを与えることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図72(b)に示す時短最終変動用の変動演出パターン判定テーブル2の第3の特徴としては、通常遊技状態移行時における第2特別図柄の残保留に係る変動演出で大当たり又は小当たりとなることを示唆する先読み演出の一種としての特殊リザルト表示が実行されることがある点が挙げられる。このようにしたことで、時短遊技状態が終了すると見せかけて遊技者の歓喜を煽ることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(残保留用の変動演出パターン判定テーブル)
図72(c)は、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留に係る変動演出における変動演出パターンを決定する際に参照される残保留用の変動演出パターン判定テーブルを示す図である。
図72(c)に示すように、残保留用の変動演出パターン判定テーブルには、特図変動パターン指定コマンドに対応する特図変動パターンの種類、各変動演出パターンの選択率(%)、選択される変動演出パターンが対応付けられており、参考として各変動演出パターンにおける演出構成が記載されている。
「リザルト継続」とは、時短遊技状態の最終の変動演出でのリザルト表示を継続する演出となっている。
「復活演出」とは、時短遊技状態の最終の変動演出でのリザルト表示から復活して大当たり又は小当たりとなることを示唆する演出となっている。
「復活ロング演出」とは、時短遊技状態の最終の変動演出でのリザルト表示から復活して大当たり又は小当たりとなること示唆する演出を上述した復活演出よりも長い期間にわたって行う演出となっている。
図72(b)に示す残保留用の変動演出パターン判定テーブルの第1の特徴としては、時短遊技状態の最終の変動演出におけるリザルト表示を引き継いでリザルト表示を継続することがある点が挙げられる。このようにしたことで、時短遊技状態の最終の変動演出から一連の演出を行うことができ、時短遊技状態の終了前後における演出効果を向上させることが可能となる。
図72(b)に示す残保留用の変動演出パターン判定テーブルの第2の特徴としては、時短遊技状態の最終の変動演出における演出内容(リザルト表示)を引き継いで復活演出又は復活ロング演出を実行する点が挙げられる。このようにしたことで、時短遊技状態の最終の変動演出から一連の演出を行うことができ、時短遊技状態の終了前後における演出効果を向上させることが可能となる。
(演出制御部の特殊時短系演出処理)
図73を用いて、演出制御部130mの特殊時短系演出処理を説明する。図73は、演出制御部130mにおける特殊時短系演出処理のフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE750-1において、現在が時短遊技状態中であるか否かを判定する。時短遊技状態中でない場合には、ステップE750-2に処理を移し、時短遊技状態中である場合には、特殊時短系演出(後述するRWMクリアが行われていない(据え置きである)ことを示唆するRWMクリア否定演出、特殊時短遊技状態に移行するまでの変動回数をカウントダウンすることで示唆する発動カウンタ表示)を実行しないものとして今回の特殊時短系演出処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE750-2において、変動演出が開始されたか否かを判定する。変動演出が開始されていない場合には、ステップE750-16に処理を移し、変動演出が開始された場合には、ステップE750-3において、電源ON時にRWMクリアが行われたか(電源投入指定コマンドを受信していたか)否かを判定する。RWMクリアが行われていた場合には、RWMクリア否定演出を実行しないものとしてステップE750-13に処理を移し、RWMクリアが行われていた場合には、ステップE750-4に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE750-4において、電源ONから現在に至るまでに大当たり遊技が実行された履歴がないか否かを判定する。大当たり履歴がある場合には、RWMクリア否定演出を実行しないものとしてステップE750-13に処理を移し、大当たり履歴がない場合には、ステップE750-5に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE750-5において、特殊時短遊技状態に移行するまでの変動回数が所定数(ここでは100回)以内であるか否かを判定する。所定数以内でない場合には、特殊時短系演出(RWMクリア否定演出、発動カウンタ表示)を実行しないものとしてステップE750-16に処理を移し、所定数以内である場合には、ステップE750-6に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE750-6において、電源復旧(電源復旧指定コマンドの受信)からの変動回数が第1回数(ここでは50回)であるか否かを判定する。変動回数が第1回数でない場合には、ステップE750-10に処理を移し、変動回数が第1回数である場合には、ステップE750-7において、RWMクリア否定演出の実行の有無、及び、発動カウンタの表示の有無をそれぞれ抽選(例えば、1/2の割合)によって決定する。
サブCPU130aは、ステップE750-8において、RWMクリア否定演出又は発動カウンタ表示を実行すると決定されたか否かを判定する。RWMクリア否定演出又は発動カウンタ表示を実行しないと決定された場合には、ステップE750-16に処理を移し、RWMクリア否定演出又は発動カウンタ表示を実行すると決定された場合には、ステップE750-9において、決定結果に応じた演出実行コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。これにより、演出実行コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、特殊時短系演出(RWMクリア否定演出及び/又は発動カウンタの表示)を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE750-10において、電源復旧(電源復旧指定コマンドの受信)からの変動回数が第2回数(ここでは100回)であるか否かを判定する。変動回数が第2回数でない場合には、ステップE750-16に処理を移し、変動回数が第2回数である場合には、RWMクリア否定演出の実行の有無、及び、発動カウンタの表示の有無を決定する。具体的には、RWMクリア否定演出が実行済みでない場合には、RWMクリア否定演出を実行すると決定し、発動カウンタの表示が実行済みでない場合には、発動カウンタの表示を実行すると決定する。
サブCPU130aは、決定結果に応じた演出実行コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。これにより、演出実行コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、特殊時短系演出(RWMクリア否定演出及び/又は発動カウンタの表示)を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE750-13において、電源ONからの変動回数が第2回数(ここでは100回)であるか否かを判定する。変動回数が第2回数である場合には、ステップE750-15に処理を移し、変動回数が第2回数でない場合には、ステップE750-14において、通常時短遊技状態から演出モードAに移行したか(第2特別図柄の残保留に応じた変動演出が全て終了したか)否かを判定する。通常時短遊技状態から演出モードAに移行した場合には、ステップE750-15に処理を移し、通常時短遊技状態から演出モードAに移行していない場合には、ステップE750-16に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE750-15において、発動カウンタ表示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。これにより、演出実行コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、特殊時短系演出(ここでは発動カウンタの表示)を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE750-16において、演出図柄が停止表示された(図柄確定コマンドを受信したか)否かを判定する。演出図柄が停止表示された場合には、ステップE750-17に処理を移し、演出図柄が停止表示されていない場合には、今回の特殊時短系演出処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE750-17において、現在が発動カウンタの表示中であるか否かを判定する。発動カウンタの表示中でない場合には、今回の特殊時短系演出処理を終了し、発動カウンタの表示中である場合には、ステップE750-18において、発動カウンタ減算コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。これにより、発動カウンタ減算コマンドが表示制御部140及びランプ制御部150に送信され、発動カウンタの値を減算するための処理が行われることになる。本処理を終えると、今回の特殊時短系演出処理を終了する。
このように、電源ON時から予め定められた回数目(特殊時短遊技状態が発動する所定回数前)の変動演出の実行中において、電源ON時にRWMクリア(変動回数のクリア)が実行されていない(据え置き)であることを示唆するRWMクリア否定演出を実行可能となっている。そのため、前日の変動回数を参考として特殊時短遊技状態が発生するまでの期間を予測することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、RWMクリア否定演出の実行タイミングが複数設定されており、何れかのタイミングで実行されるとその他のタイミングでは再び実行されないようになっている。そのため、どのタイミングでRWMクリア否定演出が実行されるかに対して遊技者の期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特殊時短遊技状態に移行するまでの変動回数をカウントダウンすることで示唆する発動カウンタを表示可能(発動カウントダウン演出を実行可能)となっている。そのため、特殊時短遊技状態が発生する時期を遊技者が把握することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。また、遊技続行のための動機付けを持たせることができ、遊技機の稼働を向上させることも可能となる。
また、時短遊技状態中においては、発動カウンタが表示されないようになっている。そのため、通常時短遊技状態中であるにも拘わらず、特殊時短遊技状態に対して遊技者の意識が向いてしまうという不都合を防止することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、大当たり予告演出や先読み演出が実行(開始)され易い変動演出の開始時ではなく、変動開始時よりも大当たり予告演出や先読み演出が実行(開始)されにくい演出図柄の停止時に発動カウンタの減算(カウントダウン)を行うようになっているため、遊技者が発動カウンタの減算を認識し易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、演出図柄の停止時に発動カウンタの減算(カウントダウン)を行うのではなく、変動演出の開始時に発動カウンタの減算(カウントダウン)を行うようにしてもよい。この場合、演出図柄70aが変動を開始して高速変動に完全に移行する(定速になる)までに発動カウンタの減算を行うようにしてもよいし、変動演出において演出図柄に浮き上がり等の変動前動作を行わせてからスクロール(変動)させるようにし、その変動前動作が終了するまでに発動カウンタの減算を行うようにしてもよい。
(通常遊技状態中に先読み演出が実行される場合の演出例)
図74を用いて、通常遊技状態中に先読み演出が実行される場合の演出例について説明する。ここでは、アイコン変化演出及び先読みゾーン演出が実行されるものとする。
図74(a)に示すように、ハズレとなる第1特別図柄の変動表示(変動演出の実行)中に第1始動口45に遊技球が入賞して第1保留数が「1」から「2」に増加すると、第1保留数表示領域70Eの数字が「1」から「2」に増加し、第1保留アイコン表示領域70Bの第2表示部70B2に先読み演出(ここではアイコン変化演出、先読みゾーン演出)の予告対象となる白アイコン(保留アイコンHI)が追加表示される。なお、第1画像表示装置70の画面左下隅には、電源ON後又は大当たり遊技の終了後から実行された変動表示(変動演出)の回数であるゲーム回数GKが表示されている。
次に、変動時間が経過すると、図74(b)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「814」)で停止表示し、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。
その後、停止時間が経過してハズレとなる第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図74(c)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第1保留数表示領域70Eの数字が「2」から「1」に減少し、第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた2つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示し、最先の1つが当該アイコンTIとして表示される。また、ゲーム回数GKが1加算される。
このとき、アイコン変化演出が開始されて第1表示部70B1にシフト表示された保留アイコンが青アイコン(特別アイコン)に変化する。また、先読みゾーン演出が開始されて背景画像が先読みゾーン背景に変化すると共に、青色のゾーン画像ZGが表示される。次に、変動時間が経過すると、図74(d)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄がハズレ出目(「531」)で停止表示し、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。
その後、停止時間が経過して大当りとなる第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図74(e)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第1保留数表示領域70Eが「1」から「0」に減少し、第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた1つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して当該アイコンTIとして表示され、赤アイコン(特別アイコン)に変化する。また、ゲーム回数GKが1加算される。
その後、所定時間が経過すると、図74(f)に示すように、左右の演出図柄70aがリーチを形成した状態で仮停止してノーマルリーチ演出が実行される。さらに、所定時間が経過すると発展演出が実行され、図74(g)に示すように、味方キャラクタC2と敵キャラクタC3がバトルを行うSPリーチ演出が開始され、第1保留アイコン表示領域70B及び当該アイコン表示領域70Cが非表示(消去)となると共に、先読みゾーン演出が中断される。
そして、SPリーチ演出の最終局面(ハズレか否かの決め演出の実行タイミング)になると、決め成功演出が開始されて味方キャラクタC2が敵キャラクタC3に最終攻撃を繰り出す演出が行われる。その後、図74(h)に示すように、第1可動部材73aが待機位置から演出位置まで移動すると共に、音声出力装置9から「キュインキュイン」の告知音が出力される(ここでは大当たりとなることが報知される)。
次に、第1可動部材73aが演出位置から待機位置に復帰して決め成功演出が終了すると、図74(i)に示すように、演出図柄70aが小当たりと大当たりに共通する特別出目(「555」)で仮停止し、先読みゾーン演出が再開されると共に、第1保留アイコン表示領域70B及び当該アイコン表示領域70Cが再表示される。その後、仮停止時間(例えば0.5秒)が経過すると、演出図柄70aが小当たりと大当たりに共通する特別出目(「555」)で停止表示すると共に、特殊図柄TZが小当たりを示す「V」を含まない大当たり出目(「555」)で停止表示する。また、先読みゾーン演出が終了すると共に、当該アイコンTIが消去されてアイコン変化演出が終了する。
一方、ハズレとなる第1特別図柄の変動表示の場合には、SPリーチ演出の最終局面(ハズレか否かの決め演出の実行タイミング)になると決め失敗演出が開始されて味方キャラクタC2が敵キャラクタC3に負ける演出が行われる。その後、「敗北」との文字画面が表示されてハズレであることが報知されて決め失敗演出が終了すると、演出図柄70a及び特殊図柄TZがリーチハズレ出目(例えば「565」)で停止表示することになる。
このように、通常遊技状態において大当たりとなる場合に先読み演出(アイコン変化演出、先読みゾーン演出等)が実行可能となっている。そのため、大当たり遊技が実行される場合の遊技者の期待感を効果的に盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(突入バトルモードに移行した後に変動演出が実行される場合の演出例)
図75を用いて、突入バトルモードに移行した後に変動演出が実行される場合の演出例について説明する。
第3大当たり遊技のエンディングが開始されると、図64(a)に示すように、時短遊技状態となることを示唆する時短突入演出が実行されると共に、遊技者の注意を喚起するための注意喚起報知が実行される。具体的には、遊技機1との間で遊技球の貸出通信を行う貸出装置から有価価値の残高を特定可能なカード(記憶媒体)の取り忘れを注意する取り忘れ注意画像TGが表示される。
その後、取り忘れ注意画像の表示期間が経過すると、図75(b)に示すように、遊技に対する過度なのめり込みのを注意するのめり込み注意画像NGが表示される。そして、第3大当たり遊技のエンディング時間が経過すると、第2時短回数(J2)として7回がセットされ、第1保留数(U1)が「2」であって第2保留数(U2)が「0」の状態で通常時短遊技状態が開始され、突入バトルモード背景画像、遊技領域5aの右側に遊技球を発射することを促す第1右打ち画像MG1、及び、第2時短回数(J2)の残り回数を示す時短残回数画像KGが「残り7回」と表示される。また、ゲーム回数GKが「0」と表示される。つまり、第1時短回数(J1)や第3時短回数(J3)や小当たり残回数(Z)は表示されない状態となっている。
そして、第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図75(c)に示すように、演出図柄70aの変動表示及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第1保留数表示領域70Eの数字が「2」から「1」に減少し、当該アイコン表示領域70Cに当該アイコンが瞬時に表示される。しかしながら、第1特別図柄の変動表示ということで、第2時短回数(J2)の残り回数を示す時短残回数画像KGが「残り7回」の状態を維持する。ただし、第1特別図柄の変動表示(変動演出)ということで、突入バトルリーチ演出が実行されることはない。
このとき、第2始動口47に3個の遊技球が入賞して第2保留数が「0」から「3」に増加すると、図75(d)に示すように、第2保留数表示領域70Fの数字が「0」から「3」に増加し、第2保留アイコン表示領域70Dに3つの白アイコン(保留アイコンHI)が追加表示される。
そして、変動時間が経過して第1特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図75(e)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「513」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。
その後、第2特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図75(f)に示すように、演出図柄70aの変動表示及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第2保留数表示領域70Fの数字が「3」から「2」に減少し、第2保留アイコン表示領域70Dに表示されていた3つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して1つが当該アイコンTIとして表示される。また、時短残回数画像KGが「残り7回」から「6回」に変化する。また、ゲーム回数GKが1加算されて「1」になる。
そして、所定時間が経過すると、図75(g)に示すように、左右の演出図柄70aがリーチを形成した状態で仮停止してノーマルリーチ演出が実行される。さらに、所定時間が経過すると、図75(h)に示すように、味方キャラクタC2と敵キャラクタC3がバトルを行う突入バトルリーチ演出が開始され、第2保留アイコン表示領域70D及び当該アイコン表示領域70Cが非表示(消去)となる。このとき、突入バトルリーチ演出の実行回数を示す「第1バトル」との文字画像が表示される。
このとき、第2始動口47に2個の遊技球が入賞して第2保留数が「2」から「4」に増加するが、第2保留アイコン表示領域70Dが非表示(消去)となっているため、保留アイコンの追加表示は行われない。
その後、突入バトルリーチ演出の最終局面(ハズレか否かの決め演出の実行タイミング)になると、決め失敗演出が開始されて味方キャラクタC2が敵キャラクタC3に負ける演出が行われ、その後、図75(i)に示すように、「敗北」との文字画面が表示されてハズレであることが報知される。
その後、変動時間が経過して第2特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図75(j)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「565」)で停止表示する。また、第2保留アイコン表示領域70D及び当該アイコン表示領域70Cが再表示されると共に、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。
その後は、第2特別図柄の変動表示(変動演出)が開始される毎に、図75(f)~図75(j)のような演出が繰り返し行われ、繰り返し毎に時短残回数画像KGが減算されると共に、突入バトルリーチ演出の実行回数を示す文字画像の数字も更新されていくことになる。
このように、通常時短遊技状態を発生させる場合に、大当たり遊技のエンディング中に通常時短突入演出を実行するようになっている。そのため、通常時短遊技状態が発生することを遊技者に知らしめることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、通常時短遊技状態を発生させる場合に、通常時短遊技状態が発生する前(大当たり遊技中)から右打ち報知を行うようになっている。そのため、通常時短遊技状態が発生する際に左打ちをしてしまって遊技者が不利益を被ることを抑制することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、通常時短遊技状態を発生させる場合に、保留記憶があるか否かに拘らず大当たり遊技のエンディング終了に伴って時短状態に応じた演出モード(ここでは突入バトルモード)を設定し、その演出モードに対応する背景画像を表示するようになっている。そのため、通常時短遊技状態が発生したことを遊技者に知らしめることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、通常時短遊技状態を発生させる場合に、演出図柄70a及び特殊図柄TZを非表示にした状態で通常時短突入演出を実行するようになっている。そのため、前回の変動演出の結果を気にすることなく新たな気分で時短状態を消化することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、通常時短遊技状態を発生させる場合に、遊技者への注意喚起を行う注意喚起演出(取り忘れ注意画像TGの表示、のめり込み注意画像NGの表示)を行ってから時短状態に応じた演出(背景画像の変化、時短残回数画像KGの表示、右打ち報知、時短状態に応じた変動演出、突入バトルモードに対応するBGMの出力等)を行うようになっている。そのため、遊技者に対して効果的に注意喚起を行うことが可能となる。
また、通常時短遊技状態の開始時において、保留記憶がない客待ち状態である場合であっても、時短状態用の演出モードに対応するBGMが可聴出力されるが、所定期間が経過するとミュート(可聴出力が停止)されるようになっている。そのため、保留記憶がない客待ち状態であっても即座に演出効果が激減するという不都合を回避することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、大当たり遊技から移行した通常時短遊技状態の開始時に客待ち状態であった場合には、通常時短遊技状態の演出モードに対応するBGMを可聴出力せずにミュートされた状態となるようにしてもよい。この場合には、客待ち状態から始動口に遊技球が入賞することで保留記憶が発生して変動演出が開始されるときに、通常時短遊技状態の演出モードに対応するBGMを可聴出力すればよい。
また、大当たり遊技のエンディング中に注意喚起演出を行うようになっているが、大当たり遊技のエンディング中から通常時短遊技状態中にかけて注意喚起演出を行うようにしてもよいし、通常時短状態の開始直後(最初の変動演出中)に注意喚起演出を行うようにしてもよいし、注意喚起演出において取り忘れ注意画像TGの表示とのめり込み注意画像NGの表示を順番に表示するようにしてもよい(どちらを先に表示してもよい)。
また、通常時短遊技状態の開始時に第2保留記憶がなくて第1保留記憶がある場合に実行される第1特別図柄の変動演出において、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示を行うようになっていたが、演出図柄70aの変動表示を実行せずに特殊図柄TZの変動表示のみを実行するようにしてもよい。このようにすると、第2時短回数(J2)が減算されないことに対する違和感を軽減することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、通常時短遊技状態の開始時に第2保留記憶がなくて第1保留記憶がある場合に実行される第1特別図柄の変動演出において、演出図柄70aの変動表示を実行せずに特殊図柄TZの変動表示のみを実行する場合には、ハズレであれば比較的短い変動時間(例えば短縮変動や超短縮変動など)によって変動演出を実行し、当たりであればハズレの場合よりも長い変動時間によって特殊な演出を行うようにしてもよい。
また、時短突入演出中において右打ち報知を行わないようになっているが、第1右打ち画像MG1を表示することで、大当たり遊技中から通常時短遊技状態にかけて常に右打ち報知が行われるようにしてもよい。
(突入バトルモードの最終回の変動演出で大当たりとなる場合の演出例)
図76を用いて、突入バトルモードの最終回の変動演出で大当たりとなる場合の演出例について説明する。
図76(a)に示すように、突入バトルモードにおける最終回の1つ前の第2特別図柄の変動表示(変動演出)における変動時間が経過して、第2特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図76(a)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「676」)で停止表示する。また、第2保留アイコン表示領域70D及び当該アイコン表示領域70Cが再表示されると共に、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。
その後、突入バトルモードの最終回となる第2特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図76(b)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第2保留数表示領域70Fの数字が「2」から「1」に減少し、第2保留アイコン表示領域70Dに表示されていた2つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して1つが当該アイコンTIとして表示される。
また、時短最終変動ということで時短残回数画像KGが「残り1回」から「ラスト」に変化すると共に、右打ちで第2保留記憶を貯める(第2保留数を増加させる)ことを促す貯留促進画像SGが表示される。この貯留促進画像SGは、演出図柄70aの変動表示の視認を出来るだけ妨げないように表示される画像となっており、リーチ演出が開始されるまでの時間よりも短いカウント画像(ここでは「09:99」)が表示され、時間経過に合わせてカウントダウンする表示が行われる。また、ゲーム回数GKが1加算される。
その後、第2始動口47に遊技球が1個入賞すると、図76(c)に示すように、第2保留数表示領域70Fの数字が「1」から「2」に増加し、第2保留アイコン表示領域70Dの第2表示部70D2に白アイコン(保留アイコンHI)が追加表示される。このとき記憶された第2保留記憶(特図判定情報)の先読み結果が大当たりであるため、入賞時発光演出が開始されてトップランプ10bが黄点灯すると共に、音声出力装置9から効果音「ピコン♪」が出力される。
また、第2始動口47に遊技球が2個入賞すると、図76(d)に示すように、第2保留数表示領域70Fの数字が「2」から「4」に増加し、第2保留アイコン表示領域70Dの第3表示部70D3及び第4表示部70D4に白アイコン(保留アイコンHI)がそれぞれ追加表示される。また、第2貯留促進画像SG2の「右打ちで貯めろ」との文字が第2保留数(U2)の上限(「4」)となったことを示す「MAX!!」に変化する。その後、所定時間が経過すると、図76(e)に示すように、貯留促進画像SGのカウント画像が「00:00」となってカウントダウンが終了し、その後に貯留促進画像SGが消去される。
そして、所定時間が経過すると、図76(f)に示すように、左右の演出図柄70aがリーチを形成した状態で仮停止してノーマルリーチ演出が実行される。さらに、所定時間が経過すると発展演出が実行され、図76(g)に示すように、味方キャラクタC2と敵キャラクタC3が最終決戦を行う最終バトルリーチ演出が開始され、第2保留アイコン表示領域70D及び当該アイコン表示領域70Cが非表示(消去)となる。このとき、バトルリーチ演出の実行回数を示す「最終バトル」との文字画像が表示される。また、発展演出の実行に伴ってゲーム回数GKが非表示となる。
その後、特殊SPリーチ演出の最終局面(ハズレか否かの決め演出の実行タイミング)になると、決め成功演出が開始されて味方キャラクタC2が敵キャラクタC3に最終攻撃を繰り出す演出が行われる。その後、図76(h)に示すように、第1可動部材73aが待機位置から演出位置まで移動すると共に、音声出力装置9から「キュインキュイン」の告知音が出力され、最終攻撃が敵キャラクタにヒットしたことが報知される。
次に、第1可動部材73aが演出位置から待機位置に復帰して決め成功演出が終了すると、図76(i)に示すように、「勝利」との文字画像が表示されて大当たり(小当たりの場合もある)となることが報知される。そして、変動時間が経過して第2特別図柄が大当たり特別図柄で停止表示すると、図76(j)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZが大当たり出目(「555」)で停止表示する。また、第2保留アイコン表示領域70D及び当該アイコン表示領域70Cが再表示されると共に、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。
このように、通常時短遊技状態における最後の変動演出において、右打ちで第2保留記憶を貯める(第2保留数を増加させる)ことを促す貯留促進演出(貯留促進画像SGの表示、カウントダウン表示)が実行されるようになっている。そのため、時短遊技状態が終了する前に第2保留記憶を確実に貯めさせるようにすることができ、遊技者が損失を被ることを抑制することが可能となる。
また、貯留促進演出において、カウントダウン表示が行われることで、右打ちで第2保留記憶を貯める(第2保留数を増加させる)ことを遊技者に強く意識づけさせることができ、遊技者が損失を被ることを抑制することが可能となる。
また、貯留促進演出において第2保留数(U2)が上限に到達すると、「右打ちで貯めろ」との文字が、第2保留数(U2)が上限となったことを示す表示態様(「MAX!!」)に変化するようになっている。そのため、遊技者が無駄に遊技球を発射することを抑制することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、通常時短遊技状態である突入バトルモードにおいて、通常時短遊技状態を終了させる最後の第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、必ず最終バトルリーチ演出が実行されるようになっている。そのため、ハズレとなって通常時短遊技状態が終了する場合であっても、遊技者を十分に楽しませることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、第2始動口47への遊技球の入賞が容易な時短遊技状態中において、第2始動口47への入賞に基づく第2保留記憶(特図判定情報)の先読み結果が小当たりである場合に、当該小当たりとなる保留記憶を対象とする入賞時発光演出(先読み演出)を実行可能となっている。そのため、特定遊技状態において大当たり遊技へと繋がる可能性がある小当たり遊技が実行されるか否かに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、貯留促進演出においてカウントダウン表示を実行するようになっているが、リーチ演出が開始されるまでの時間よりも短い期間にわたってゲージ画像を表示すると共に、時間経過に応じてゲージの長さを短くしていくような表示演出を実行するようにしてもよい。また、リーチ演出が開始されるまでの時間よりも短い期間にわたって特定の発光手段を点灯させると共に、時間経過に応じて発光色を変化させていく(例えば、青点灯→黄点灯→赤点灯)ような発光演出を実行するようにしてもよい。
(通常時短遊技状態が終了する場合の演出例)
図77を用いて、時短回数(J1~J3の何れか)が「0」となって通常時短遊技状態が終了する場合の演出例について説明する。
ここでは、時短最終変動となる第2特別図柄のハズレ変動表示の開始と共に、複数回の変動表示にわたって1つの変動演出が実行されているかのように見せる一連演出が開始されており、図77(a)に示すように、ハズレとなる最終バトルリーチ演出が実行されているものとする。
その後、最終バトルリーチ演出の最終局面(ハズレか否かの決め演出の実行タイミング)になると、決め失敗演出が開始されて味方キャラクタC2が敵キャラクタC3に負ける演出が行われ、その後、図77(b)に示すように、「敗北」との文字画面が表示されてハズレであることが報知される。
そして、所定時間が経過すると決め失敗演出が終了し、図77(c)に示すように、最初の大当たり遊技から時短遊技状態が継続している一連有利期間における遊技の結果を示すリザルト表示が行われる。具体的には、対戦結果として大当たり遊技の実行回数(ここでは「1勝」)と総払出球数(ここでは450pt)が表示される。また、特殊図柄TZがリーチハズレ出目(「565」)で停止表示し、停止時間が経過すると第2保留記憶が4つ残ったまま時短遊技状態が終了して通常遊技状態に移行して第1右打ち画像MG1が消去される。
その後、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく1回目の第2特別図柄の変動表示(ハズレの変動演出)が開始されると、図77(d)に示すように、リザルト表示が継続した状態で特殊図柄TZの変動表示が開始され、第2保留数表示領域70Fの数字が「4」から「3」に減少する。そして、変動時間が経過すると、図69(e)に示すように、特殊図柄TZがハズレ出目(「749」)で停止表示する。なお、リザルト表示が行われている期間にわたってゲーム回数GKは非表示の状態を維持し、変動演出が実行されてもゲーム回数の加算は内部的に行われるだけで、見た目では把握することができない状態となっている。
そして、停止時間が経過して通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく2回目の第2特別図柄の変動表示(ハズレの変動演出)が開始されると、図77(f)に示すように、リザルト表示が継続した状態で特殊図柄TZの変動表示が開始され、第2保留数表示領域70Fの数字が「3」から「2」に減少する。そして、変動時間が経過すると、図77(g)に示すように、特殊図柄TZがハズレ出目(「349」)で停止表示する。
さらに、停止時間が経過して通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく3回目の第2特別図柄の変動表示(ハズレの変動演出)が開始されると、リザルト表示が継続した状態で特殊図柄TZの変動表示が開始され、第2保留数表示領域70Fの数字が「2」から「1」に減少する。そして、変動時間が経過すると、特殊図柄TZがハズレ出目で停止表示する。
その後、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく4回目(最後)の第2特別図柄の変動表示(ハズレの変動演出)が開始されると、リザルト表示が継続した状態で特殊図柄TZの変動表示が開始され、第2保留数表示領域70Fの数字が「1」から「0」に減少する。そして、変動時間が経過すると、図77(h)に示すように、特殊図柄TZがハズレ出目(「749」)で停止表示し、停止時間が経過するとリザルト表示が終了して上述した一連演出が終了する。
その後、第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図77(i)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第1保留数表示領域70Eの数字が「1」から「0」に減少し、第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた1つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して当該アイコンTIとして表示される。このとき、通常遊技状態に応じた演出モードA背景画像が表示されると共に、遊技領域5aの左側に遊技球を発射することを促す左打ち画像HGが表示される。また、ゲーム回数GKが加算後の状態で再表示される。
なお、ここでは突入バトルモードであるときに通常時短遊技状態が終了する例を示したが、演出モードが乱舞モード、超乱舞モード及び無限モードの何れの状態から通常時短遊技状態が終了する場合であっても、基本的には、図77(a)~図77(i)のような進行となる。
このように、時短最終変動となる第2特別図柄の変動表示から通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく第2特別図柄の変動表示にわたって1つの変動演出が実行されているかのように見せる一連演出が実行されるようになっている。そのため、第2特別図柄の残保留数を強く意識させない斬新な演出を遊技者に体感させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、一連演出において第2特別図柄の残保留に基づく第2特別図柄の変動表示中にあっては演出図柄70aの変動表示を行わずに特殊図柄TZの変動表示だけを行うようになっている。そのため、複数回の変動演出を一連演出として認識させ易くなり、一連演出の演出効果を向上させることが可能となる。
また、時短最終変動となる第2特別図柄の変動表示から通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく第2特別図柄の変動表示にわたってリザルト表示を行うことで、複数回の変動演出を一連演出として認識させ易くなり、一連演出の演出効果を向上させることが可能となる。
また、通常遊技状態移行時に遊技領域5aの左側に遊技球を発射することを促す左打ち画像HGを表示するのではなく、一連演出の終了時に左打ち画像HGを表示するようになっている。そのため、遊技者に無駄な遊技球の発射をさせずに済み、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、時短最終変動となる第2特別図柄の変動表示から通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく第2特別図柄の変動表示にわたって一連演出を実行するようになっているが、時短最終変動となる第2特別図柄の変動表示では一連演出を開始せずに通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく第2特別図柄の変動表示にわたって一連演出を実行するようにしてもよい。この場合、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく最初の第2特別図柄の変動表示において特殊SPリーチ演出やリザルト表示を行うとよい。
(通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留で小当たりする場合の演出例1)
図78を用いて、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)で小当たりする場合の演出例1を説明する。
ここでは、時短最終変動となる第2特別図柄の変動表示の開始と共に、複数回の変動表示にわたって1つの変動演出が実行されているかのように見せる一連演出が開始されており、図78(a)に示すように、ハズレとなる最終バトルリーチ演出が実行されているものとする。このとき、2番目となる第2保留記憶(小当たり)を予告対象とする入賞時発光演出が継続しており、トップランプ10bが黄発光した状態となっている。
その後、最終バトルリーチ演出の最終局面(ハズレか否かの決め演出の実行タイミング)になると、決め失敗演出が開始されて味方キャラクタC2が敵キャラクタC3に負ける演出が行われ、その後、図78(b)に示すように、「敗北」との文字画面が表示されてハズレであることが報知される。
そして、所定時間が経過すると決め失敗演出が終了し、図78(c)に示すように、最初の小当たり遊技又は大当たり遊技から時短遊技状態が継続している一連有利期間における遊技の結果を示すリザルト表示が行われる。具体的には、対戦結果として大当たり遊技の実行回数(ここでは「1勝」)と総払出球数(ここでは450pt)が表示される。また、特殊図柄TZがリーチハズレ出目(「565」)で停止表示する。
ただし、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)の中に小当たりとなるものが含まれているため、ここで実行されるリザルト表示は、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)の中に小当たりとなるものが含まれていることを示唆する特殊リザルト表示(先読み演出の一種)となっている。具体的には、リザルト表示の文字画像を避けた位置に複数の星画像YGが表示される。そして、停止時間が経過すると第2保留記憶が4つ残ったまま通常時短遊技状態が終了して通常遊技状態に移行して第1右打ち画像MG1が消去される。
その後、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく1回目の第2特別図柄の変動表示(ハズレの変動演出)が開始されると、図78(d)に示すように、リザルト表示が継続した状態で特殊図柄TZの変動表示が開始され、第2保留数表示領域70Fの数字が「4」から「3」に減少する。そして、変動時間が経過すると、図78(e)に示すように、特殊図柄TZがハズレ出目(「749」)で停止表示する。なお、リザルト表示が行われている期間にわたってゲーム回数GKは非表示の状態を維持し、変動演出が実行されてもゲーム回数の加算は内部的に行われるだけで、見た目では把握することができない状態となっている。
そして、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく2回目の第2特別図柄の変動表示(小当たりの変動演出)が開始されると、図78(f)に示すように、特殊図柄TZの変動表示が開始され、第2保留数表示領域70Fの数字が「3」から「2」に減少する。このとき復活演出が開始されて「まだまだ~!」との文字画像が表示され、その後に味方キャラクタC2が敵キャラクタC3に反撃する演出が行われる。
そして、味方キャラクタC2が最終攻撃を繰り出すと、図78(g)に示すように、第1可動部材73aが待機位置から演出位置まで移動すると共に、音声出力装置9から「キュインキュイン」の告知音が出力される(ここでは、今回の第2特別図柄の変動表示が小当たりとなることが報知される)。このとき、トップランプ10bが消灯して入賞時発光演出が終了する。
次に、第1可動部材73aが演出位置から待機位置に復帰して復活演出が終了すると、演出図柄70aが小当たりと大当たりに共通する特別出目(「555」)で仮停止し、仮停止時間が経過すると、図78(h)に示すように、演出図柄70aが小当たりと大当たりに共通する特別出目(「555」)で停止表示すると共に、特殊図柄TZが小当たりを示す「V」を含む小当たり出目(「5V5」)で停止表示する。また、ゲーム回数GKが加算後の状態で再表示される。
そして、停止時間が経過すると上述した一連演出が終了し、小当たり遊技のオープニングが開始され、図78(i)に示すように、小当たり遊技が実行されることを示す「BONUS」画像が表示されると共に、遊技領域5aの右側に遊技球を発射することを促す第1右打ち画像MG1が表示される。
その後、所定時間が経過すると、図78(j)に示すように、「BONUS」画像に替えて遊技領域5aの右側に遊技球を発射することを促す第2右打ち画像MG2が表示される。
一方、大当たり遊技が実行される場合には、大当たり遊技のオープニングにおいて、大当たり遊技が実行されることを示す「大当たり」画像が表示されると共に、遊技領域5aの右側に遊技球を発射することを促す第1右打ち画像MG1が表示される。その後、所定時間が経過すると、「大当たり」画像に替えて遊技領域5aの右側に遊技球を発射することを促す第2右打ち画像MG2が表示される。
このように、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(特定遊技状態中に記憶された第2保留記憶)の中に先読み結果が小当たりとなるものが含まれている場合に、小当たりとなることが確定する特殊リザルト表示(先読み演出)を実行可能となっている。そのため、リザルト表示によって遊技者に喪失感を与えつつも、遊技者に安心感を与えることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(特定遊技状態中に記憶された第2保留記憶)に基づく第2特別図柄の変動表示において小当たりとなる場合には、大当たりとなる場合と同じ態様で第1可動部材73aが動作するようになっている。そのため、小当たり遊技が実行されることを効果的に演出することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(特定遊技状態中に記憶された第2保留記憶)に基づく第2特別図柄の変動表示において小当たりとなる場合には、大当たりとなる場合と同じ告知音(「キュインキュイン」)が音声出力装置9から出力されるようになっている。そのため、小当たり遊技が実行されることを効果的に演出することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(特定遊技状態中に記憶された第2保留記憶)に基づく第2特別図柄の変動表示において小当たりとなる場合には、演出図柄70aとして大当たりとなる場合と同じ出目(同じ数字が3つ並ぶ特別出目)が表示されるようになっている。そのため、小当たり遊技が大当たり遊技に繋がることを意識させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(特定遊技状態中に記憶された第2保留記憶)の中に小当たりとなるものが含まれている場合に、特殊リザルト表示が実行されるようになっているが、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留の中に大当たりとなるものが含まれている場合にも、小当たりの場合と同じ表示態様の特殊リザルト表示を実行するようにしてもよい。また、小当たりの場合と大当たりの場合とで異なる表示態様の特殊リザルト表示を実行するようにしてもよい。
また、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(特定遊技状態中に記憶された第2保留記憶)に基づく第2特別図柄の変動表示において小当たりとなる場合には、演出図柄70aとして大当たりとなる場合と同じ出目(同じ数字が3つ並ぶ特別出目)が表示されるようになっているが、同じ出目でも数字の色を異ならせたり、数字に特定画像(特定の文字や装飾画像)を付加させるか否かを異ならせたりしてもよい。
また、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(特定遊技状態中に記憶された第2保留記憶)の中に小当たりとなるものが含まれている場合に、小当たり遊技(=停止特図データ)の種類に拘らず同じ特殊リザルト表示を行うようになっているが、小当たり遊技の種類に応じて異なる態様の特殊リザルト表示を行うようにしてもよい。
(通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留で小当たりする場合の演出例2)
図79を用いて、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)で小当たりする場合の演出例2を説明する。
ここでは、時短最終変動となる第2特別図柄の変動表示の開始と共に、複数回の変動表示にわたって1つの変動演出が実行されているかのように見せる一連演出が開始されており、図79(a)に示すように、ハズレとなる最終バトルリーチ演出が実行されているものとする。このとき、2番目となる第2保留記憶(小当たり)を予告対象とする入賞時発光演出が継続しており、トップランプ10bが黄発光した状態となっている。
その後、最終バトルリーチ演出の最終局面(ハズレか否かの決め演出の実行タイミング)になると、先読み決め成功演出が開始されて味方キャラクタC2が敵キャラクタC3に最終攻撃を繰り出す演出が行われる。その後、図79(b)に示すように、第1可動部材73aが待機位置から演出位置まで移動すると共に、音声出力装置9から「キュインキュイン」の告知音が出力される(ここでは、この後の2番目に実行される第2特別図柄の変動表示が小当たりとなることが報知される)。
次に、第1可動部材73aが演出位置から待機位置に復帰して決め成功演出が終了すると、図79(c)に示すように、「勝利」との文字画像が表示されて小当たり又は大当たりとなることが報知される。そして、変動時間が経過すると、図79(d)に示すように、「勝利」との文字画像の表示が継続した状態で、特殊図柄TZがリーチハズレ出目(「565」)で停止表示する。そして、停止時間が経過すると第2保留記憶が4つ残ったまま時短遊技状態が終了して通常遊技状態に移行して第1右打ち画像MG1が消去される。
その後、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく1回目の第2特別図柄の変動表示(ハズレの変動表示)が開始されると、図79(e)に示すように、「勝利」との文字画像の表示が継続した状態で、特殊図柄TZの変動表示が開始されて第2保留数表示領域70Fの数字が「4」から「3」に減少する。
次に、変動時間が経過すると、図79(f)に示すように、「勝利」との文字画像の表示が継続した状態で、特殊図柄TZがハズレ出目(「938」)で停止表示する。その後、停止時間が経過すると、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく2回目の第2特別図柄の変動表示(小当たりの変動表示)が開始され、図79(g)に示すように、「勝利」との文字画像の表示が継続した状態で特殊図柄TZの変動表示が開始され、第2保留数表示領域70Fの数字が「3」から「2」に減少する。
その後、変動時間が経過すると、演出図柄70aが小当たりと大当たりに共通する特別出目(「555」)で仮停止し、仮停止時間が経過すると、図79(h)に示すように、演出図柄70aが小当たりと大当たりに共通する特別出目(「555」)で停止表示すると共に、特殊図柄TZが小当たりを示す「V」を含む小当たり出目(「5V5」)で停止表示する。また、ゲーム回数GKが再表示される。
そして、停止時間が経過すると上述した一連演出が終了し、小当たり遊技のオープニングが開始され、図79(i)に示すように、小当たり遊技が実行されることを示す「BONUS」画像が表示されると共に、遊技領域5aの右側に遊技球を発射することを促す第1右打ち画像MG1が表示される。その後、所定時間が経過すると、図79(j)に示すように、「BONUS」画像に替えて遊技領域5aの右側に遊技球を発射することを促す第2右打ち画像MG2が表示される。
一方、大当たり遊技が実行される場合には、大当たり遊技のオープニングにおいて、大当たり遊技が実行されることを示す「大当たり」画像が表示されると共に、遊技領域5aの右側に遊技球を発射することを促す第1右打ち画像MG1が表示される。その後、所定時間が経過すると、「大当たり」画像に替えて遊技領域5aの右側に遊技球を発射することを促す第2右打ち画像MG2が表示される。
このように、通常遊技状態移行時における第2特別図柄の残保留に係る変動演出が小当たり又は大当たりとなる場合に、時短遊技状態の最終の変動演出がハズレとなる場合であっても、先読み演出の一種としての勝利確定のバトル演出(先読み決め成功演出)が実行されるようになっている。そのため、意外性のある変動演出を実行することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、小当たり遊技が実行される場合のオープニング演出の演出態様と、大当たり遊技が実行される場合のオープニング演出の演出態様とを異ならせている。そのため、オープニング演出から小当たり遊技であるのか大当たり遊技であるのかを把握することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、図78及び図79においては、小当たり遊技が実行される場合と大当たり遊技が実行される場合の変動演出の演出内容を同じにしているが、小当たり遊技が実行される場合と大当たり遊技が実行される場合の変動演出の演出内容を異ならせてもよい。この場合、小当たり遊技が実行される場合と大当たり遊技が実行される場合とで第1可動部材73aが演出に位置にある時間を異ならせてもよいし、第1可動部材73aの発光態様を異ならせてもよい。
(超乱舞モードで小当たり遊技が実行される場合の演出例)
図80を用いて、超乱舞モードで小当たり遊技が実行される場合の演出例について説明する。
ここでは、超乱舞モードで実行された第2特別図柄の変動表示(変動演出)の結果として小当たり特別図柄が停止表示され、第1小当たり遊技が開始されると共に、第1小当たり遊技のオープニングが開始されたものとする。
第1小当たり遊技のオープニングが終了して、第1大入賞口開閉部材51及び特定領域開閉部材52を状態変換する開閉遊技が開始されると、図80(a)に示すように、特定領域53を狙って遊技球を発射することを促す第3右打ち画像MG3が表示されると共に、開閉遊技の残り期間(特定領域53を遊技球が通過可能な残り時間)に応じたリミット報知演出が開始される。具体的には、第1画像表示装置70の左上の隅部にカウント画像CG(ここでは「09:99」)が表示され、時間経過に合わせてカウントダウンすると共に、表示サイズが拡大していく表示が行われる。このとき、小当たり遊技が開始されたことに対応してゲーム回数GKが非表示となる。
その直後のタイミングで特定領域53を遊技球が通過(入球)すると、図80(b)に示すように、特定領域53を遊技球が通過(入球)したことを示す通過報知演出が開始される。具体的には、「V」の文字からなる通過報知画像THが表示されると共に、音声出力装置9から通過報知音「バキューン♪」が出力される。
その後、図80(c)に示すように、開閉遊技(第1大入賞口開閉部材51及び特定領域開閉部材52の状態変換)の終了タイミング、つまり、小当たり遊技(変換遊技)が終了するまで通過報知演出(ここでは入賞報知画像NHの表示)が継続する。その後、第1小当たり遊技が終了して大当たり遊技(第1V大当たり遊技)のオープニングが開始されると、図80(d)に示すように、大当たり遊技(第1V大当たり遊技)が実行されることを示す「V-BONUS」画像が表示される。そして、所定時間が経過すると、図80(e)に示すように、ラウンド遊技が開始されて大当たり中演出が実行される。また、小当たり遊技中に払い出された遊技媒体の総数に応じた総払出球数「660pt」が表示され、第1V大当たり遊技中に第2大入賞口56に遊技球が入賞する毎に総払出球数が更新される。
一方、小当たり遊技の開始後に特定領域53を遊技球が通過(入賞)せずに所定時間(ここでは8秒)が経過すると、図80(f)に示すように、カウント画像CGが「01:99」になると共に、図80(a)よりも大きなサイズで表示される。その直後のタイミングで特定領域53を遊技球が通過(入球)すると、図80(b)に示すように、上述した通過報知演出が開始され、通過報知画像THが表示されると共に、音声出力装置9から通過報知音「バキューン♪」が出力される。
その後、図80(c)に示すように、開閉遊技(第1大入賞口開閉部材51及び特定領域開閉部材52の状態変換)の終了タイミング、つまり、小当たり遊技(変換遊技)が終了するまで通過報知演出(ここでは入賞報知画像NHの表示)が継続する。その後、第1小当たり遊技が終了して大当たり遊技(第1V大当たり遊技)のオープニングが開始されると、図80(d)に示すように、大当たり遊技(第1V大当たり遊技)が実行されることを示す「V-BONUS」画像が表示される。そして、所定時間が経過すると、図80(e)に示すように、ラウンド遊技が開始されて大当たり中演出が実行される。また、小当たり遊技中に払い出された遊技媒体の総数に応じた総払出球数「660pt」が表示され、第1V大当たり遊技中に第2大入賞口56に遊技球が入賞する毎に総払出球数が更新される。
また、特定領域53を遊技球が通過(入賞)せずに開閉遊技の残り時間が「0」になると、図80(g)に示すように、図80(f)よりも大きなサイズで表示されているカウント画像CGが「00:00」になる。また、第1小当たり遊技のエンディングにおいて小当たり遊技中(より具体的には開閉遊技中)に遊技球が特定領域53を通過しなかったことを報知する残念報知演出が実行され、「残念」文字画像と失神したキャラクタが表示されると共に、音声出力装置9から残念効果音「ち~ん」が出力される。
その後、第1小当たり遊技のエンディングが終了すると、図80(h)に示すように、小当たり残回数(Z)が1回に減算されたことを受けて、演出モードが超乱舞モード又は無限モードから乱舞モードにランクダウンする。そして、乱舞モードに対応する乱舞モード背景が表示されると共に、演出図柄70a及び特殊図柄TZが再表示される。また、第2保留アイコン表示領域70D及び当該アイコン表示領域70Cが再表示されると共に、時短残回数画像KGも再表示される。また、ゲーム回数GKが再表示される。
そして、第2特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図80(i)に示すように、演出図柄70aの変動表示及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第2保留数表示領域70Fの数字が「4」から「3」に減少し、第2保留アイコン表示領域70Dに表示されていた4つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して1つが当該アイコンTIとして表示される。また、時短残回数画像KGが「残り80回」から「79回」に変化する。また、ゲーム回数GKが1加算される。
このように、小当たり遊技(より具体的には開閉遊技)において特定領域53を遊技球が通過すると、特定領域53に遊技球が通過したことを示す通過報知演出が実行されるようになっている。そのため、第1大入賞口50内(特定領域53周辺)が視認しにくい場合であっても、特定領域53を遊技球が通過したこと(大当たり遊技が実行されること)を遊技者が確実に把握することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、小当たり遊技(より具体的には開閉遊技)において特定領域53を遊技球が通過すると、この特定領域53を通過したタイミングに拘らず、小当たり遊技(より具体的には開閉遊技)が終了するまで通過報知演出が継続するようになっている。そのため、通過報知演出を遊技者が察知できないといった不都合を回避することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、小当たり遊技(変換遊技)において、開閉遊技の残り時間(特定領域53を遊技球が通過可能な残り時間)に応じたリミット報知演出が実行されるようになっている。そのため、特定領域53を通過するように遊技球を発射することを遊技者に的確に促すことができ、大当たり遊技を獲得するチャンスを逸してしまうといった不都合を回避することが可能となる。
また、開閉遊技の残り時間(特定領域53を遊技球が通過可能な残り時間)に応じてリミット報知演出の報知態様(カウントの数字、カウント画像のサイズ)が(遊技者への訴求力が高くなるように)変化するようになっている。そのため、時間経過に応じて遊技者への訴求力を高めることができ、大当たり遊技を獲得するチャンスを逸してしまうといった不都合を回避することが可能となる。
また、リミット報知演出において、開閉遊技の残り時間を特定可能とするカウントダウン表示が行われることで、大当たり遊技を獲得できるチャンスがある時間を遊技者が正確に把握することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、小当たり遊技(変換遊技)において、特定領域53を遊技球が通過せずに開閉遊技の実行期間が経過すると、小当たり遊技中(より具体的には開閉遊技中)に遊技球が特定領域53を通過しなかったことを報知する残念報知演出が実行されるようになっている。そのため、大当たり遊技を獲得できなかったことを遊技者に的確に知らしめることができ、小当たり遊技の結果が不明となって遊技者が不満を感じるといった不都合を回避することが可能となる。
また、超乱舞モード(無限モードの場合も同様)において実行された変動演出(特別図柄の変動表示)の結果として実行された小当たり遊技(開閉遊技)において、特定領域53を遊技球が通過せずに開閉遊技の実行期間が経過して小当たり遊技が終了すると、小当たり特別図柄の停止時に小当たり残回数が1回に減算されたことを受けて、小当たり残回数が1回であることに対応する乱舞モードにランクダウンするようになっている。そのため、小当たり残回数に応じた演出モードとなることで、その後に大当たり遊技や小当たり遊技が実行された場合に遊技者の認識と齟齬がない遊技条件が設定されることになり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、時短遊技状態中に実行された小当たり遊技において特定領域53を遊技球が通過しなかった場合であっても、小当たり残回数(Z)が「0」でない(時短回数も「0」でない)場合には、時短遊技状態が継続するようになっている。そのため、発射装置の不具合や球詰まり等によって小当たり遊技中に遊技球の発射が出来なかった場合であっても、遊技者が極端な不利益を被ることがなくなり、遊技の興趣が低下することを抑制することが可能となる。
なお、リミット報知演出を開閉遊技の残り期間に応じた演出としたが、第1大入賞口開閉部材51が最後に閉状態となるまでの残り時間に応じた演出としてもよいし、小当たり遊技の残り時間に応じた演出としてもよい。
また、リミット報知演出としてカウントダウン表示を実行するようになっているが、開閉遊技の残り期間にわたってゲージ画像を表示すると共に、時間経過に応じてゲージの長さを短くしていくような表示演出を実行するようにしてもよい。また、開閉遊技の残り期間にわたって特定の発光手段を点灯させると共に、時間経過に応じて発光色を変化させていく(例えば、青点灯→黄点灯→赤点灯)ような発光演出を実行するようにしてもよい。
また、時短遊技状態中に実行された小当たり遊技において特定領域53を遊技球が通過しなかったが時短遊技状態が継続される場合に、時短残回数画像KGが残り回数を把握可能な状態(残り80回等)で表示されるようになっているが、「???回」のように、残り回数を把握できない(不明となる)ように表示してもよい。
また、時短遊技状態中に実行された小当たり遊技において特定領域53を遊技球が通過しなかったが時短遊技状態が継続される場合に、「乱舞モードになるかも」といった文字画像を表示することで超乱舞モード又は無限モードが継続しないことを示唆する示唆演出を実行するようにしてもよい。
(乱舞モードでの小当たり遊技の結果として時短遊技状態が途切れる場合の演出例)
図81を用いて、乱舞モードでの小当たり遊技の結果として時短遊技状態が途切れる場合の演出例について説明する。
ここでは、乱舞モードで実行された第2特別図柄の変動表示(変動演出)の結果として小当たり特別図柄が停止表示され、第1小当たり遊技が開始されると共に、第1小当たり遊技のオープニングが開始されたものとする。このとき、小当たり遊技が開始されたことに対応してゲーム回数GKが非表示となる。
第1小当たり遊技のオープニングが終了して、第1大入賞口開閉部材51及び特定領域開閉部材52を状態変換する開閉遊技が開始されると、図81(a)に示すように、特定領域53を狙って遊技球を発射することを促す第3右打ち画像MG3が表示されると共に、開閉遊技の残り期間(特定領域53を遊技球が通過可能な残り時間)に応じたリミット報知演出が開始される。具体的には、第1画像表示装置70の左上の隅部にカウント画像CG(ここでは「09:99」)が表示され、時間経過に合わせてカウントダウンすると共に、表示サイズが拡大していく表示が行われる。
その後、特定領域53を遊技球が通過(入賞)せずに開閉遊技の残り時間が「0」になると、図81(c)に示すように、図81(a)よりも大きなサイズで表示されているカウント画像CGが「00:00」になる。また、第1小当たり遊技のエンディングにおいて小当たり遊技中(より具体的には開閉遊技中)に遊技球が特定領域53を通過しなかったことを報知する残念報知演出が実行され、「残念」文字画像と失神したキャラクタが表示されると共に、音声出力装置9から残念効果音「ち~ん」が出力される。
そして、所定時間が経過すると、図81(c)に示すように、時短遊技状態が終了することを示唆する終了示唆演出が実行される。具体的には、背景画像や「残念」文字画像及び失神したキャラクタを遮蔽するようにシャッター画像SYが閉じる演出が行われ、エンディング期間が終了すると、図81(d)に示すように、小当たり態様の特殊図柄TZ「5V5」が再表示されると共に、第1保留数表示領域70E及び第2保留数表示領域70Fが再表示される。
その後、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく1回目の第2特別図柄の変動表示(ハズレの変動表示)が開始されると、図81(e)に示すように、シャッター画像SY(遮蔽画像)が表示された継続した状態で、特殊図柄TZの変動表示が開始されて第2保留数表示領域70Fの数字が「4」から「3」に減少する。なお、シャッター画像SYの表示が行われている期間にわたってゲーム回数GKは非表示の状態を維持し、変動演出が実行されてもゲーム回数の加算は内部的に行われるだけで、見た目では把握することができない状態となっている。
なお、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく変動表示が実行されている期間、つまり、シャッター画像SYが表示されている期間は、大当たり予告演出や先読み演出が実行されない状態となっている。
また、変動時間が経過すると、図81(f)に示すように、シャッター画像SY(遮蔽画像)が表示された継続した状態で、特殊図柄TZがハズレ出目(「346」)で停止表示する。その後は、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)が0になるまで、シャッター画像SY(遮蔽画像)が表示された状態での特殊図柄TZの変動表示と停止表示が繰り返し行われる。
そして、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)が0になったときの特殊図柄TZの変動時間が経過すると、図81(g)に示すように、シャッター画像SY(遮蔽画像)が表示された継続した状態で、特殊図柄TZがハズレ出目(「559」)で停止表示する。
その後、特殊図柄TZの停止時間が経過すると、図81(h)に示すように、シャッター画像SY(遮蔽画像)が消滅し、演出モードA背景画像が表示されると共に、第1保留アイコン表示領域70B及び当該アイコン表示領域70Cが表示され、遊技領域5aの左側に遊技球を発射することを促す左打ち画像HGが表示される。また、ゲーム回数GKが加算後の状態で再表示される。
そして、第1特別図柄の残保留(第1保留記憶)に基づく第1特別図柄の変動表示が開始されると、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第1保留数表示領域70Eの数字が「1」から「0」に減少し、第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた1つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して当該アイコンTIとして表示される。
このように、乱舞モード(突入バトルモードの場合も含む)において実行された変動演出(特別図柄の変動表示)の結果として実行された小当たり遊技(開閉遊技)において、特定領域53を遊技球が通過せずに開閉遊技の実行期間が経過して小当たり遊技が終了すると、小当たり特別図柄の停止時に小当たり残回数が0回に減算されて時短遊技状態が終了したことを受けて、通常遊技状態に対応する演出モードAにランクダウンする(通常遊技状態であることが報知される)ようになっている。そのため、遊技者の認識と齟齬がない遊技状態に設定されることになり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、小当たり遊技において特定領域53を遊技球が通過せずに開閉遊技の実行期間が経過して小当たり遊技が終了する(時短遊技状態が継続しないことになった)場合、通常遊技状態であることが報知(演出モードAに対応する各種演出画像が表示)される前にリザルト表示が実行されないようになっている。そのため、大当たり遊技及び時短遊技状態を逃したという喪失感を与える間もなく遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、時短最終変動となる第2特別図柄の変動表示から通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく第2特別図柄の変動表示にわたって1つの変動演出が実行されているかのように見せる一連演出が実行されるようになっている。そのため、第2特別図柄の残保留数を強く意識させない斬新な演出を遊技者に体感させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、一連演出において第2特別図柄の残保留に基づく第2特別図柄の変動表示中にあっては演出図柄70aの変動表示を行わずに特殊図柄TZの変動表示だけを行うようになっている。そのため、複数回の変動演出を一連演出として認識させ易くなり、一連演出の演出効果を向上させることが可能となる。
また、通常遊技状態移行時に遊技領域5aの左側に遊技球を発射することを促す左打ち画像HGを表示するのではなく、一連演出の終了時に左打ち画像HGを表示するようになっている。そのため、遊技者に無駄な遊技球の発射をさせずに済み、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく変動表示が実行されている期間、つまり、シャッター画像SYが表示されている期間は、大当たり予告演出や先読み演出が実行されない状態とするのではなく、大当たり予告演出の実行が許容されて先読み演出の実行が規制されるようにしてもよいし、その逆にしてもよい。また、大当たり予告演出のうちの特定予告演出(例えば、当落決め演出や大当たり確定演出等)の実行が許容されて、その他の予告演出(例えば、セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出等)の実行が規制されるようにしてもよいし、先読み演出のうちの特定演出の実行(例えば、入賞時発光演出等)が許容されて、その他の演出(例えば、先読みゾーン演出や先読みカウントダウン演出等)の実行が規制されるようにしてもよい。
(特殊時短系演出が実行される場合の演出例)
図82を用いて、電源供給の開始時にRWMクリアが行われていないことに起因して特殊時短系演出が実行される場合の演出例について説明する。なお、特殊時短系演出とは、RWMクリアが行われていない(据え置きである)ことを示唆するRWMクリア否定演出、特殊時短遊技状態に移行するまでの変動回数を示唆する発動カウンタ表示などが挙げられる。
ここでは、大当たり遊技の終了後から395回の特別図柄の変動表示(変動演出)が実行されている状態であって通常遊技状態中に電源供給が停止(電源OFF)し、電源供給の再開(電源ON)時に遊技の制御状態が復旧された後に48回の特別図柄の変動表示(変動演出)が実行されたものとする。
そして、図82(a)に示すように、電源供給の再開(遊技の制御状態の復旧)後から49回目となる特別図柄の変動表示として通常遊技状態(演出モードA)において第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されており、第1保留数表示領域70Eに「2」が表示されると共に、第2保留数表示領域70Fに「0」が表示され、第1保留アイコン表示領域70Bに2つの保留アイコンHIが表示されると共に、当該アイコン表示領域70Cに当該アイコンTIが表示されている。また、ゲーム回数GKとして49回が表示されている。
その後、第1特別図柄の変動時間が経過して第1特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図82(b)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「814」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。
その後、電源供給の再開後から50回目であって特殊時短遊技状態まで残り100回以内となる特別図柄の変動表示として第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図82(c)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第1保留数表示領域70Eの数字が「2」から「1」に減少し、第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた2つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して1つが当該アイコンTIとして表示される。このとき、ゲーム回数GKが49回から50回に増加される。
このとき、RWMクリア否定演出及び発動カウンタ表示を行うと決定されると、図82(d)に示すように、RWMクリア否定演出として据え置き報知キャラクタSCが表示されると共に、発動カウンタ表示として特殊時短遊技状態を意味する「お助けタイム」との文字を含む報知ロゴLGと残り変動回数を示す「残り66」との文字画像とが表示される。また、第1始動口45に遊技球が入賞して第1保留数表示領域70Eが「1」から「2」に増加し、第1保留アイコン表示領域70Bに保留アイコンHIが追加表示される。
そして、所定時間(例えば2秒)が経過すると、図82(e)に示すように、演出図柄70aの視認を阻害しないように据え置き報知キャラクタSC及び発動カウンタ表示とが画面右下に縮小表示される。
その後、第1特別図柄の変動時間が経過して第1特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図82(f)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「624」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去されると共に、発動カウンタ表示の文字画像が「残り65」に更新される。
また、電源供給の再開後から51回目となる特別図柄の変動表示として第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図82(g)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第1保留数表示領域70Eの数字が「2」から「1」に減少し、第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた2つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して1つが当該アイコンTIとして表示される。このとき、ゲーム回数GKが50回から51回に増加される。
そして、第1特別図柄の変動表示(変動演出)と停止表示とが繰り返し行われ、電源供給の再開後から60回目であってRWMクリア否定演出の開始から10回目となる特別図柄の変動表示の結果としてハズレ特別図柄で停止表示すると、図82(h)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「294」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去され、発動カウンタ表示の文字画像が「残り55」に更新されると共に、10回の変動表示にわたって実行される据え置き報知キャラクタSCが消去されてRWMクリア否定演出の実行が終了する。
なお、電源供給の再開(遊技の制御状態の復旧)後から50回目であって特殊時短遊技状態まで残り100回以内となる特別図柄の変動表示が行われるときに、RWMクリア否定演出の実行が決定されなかった場合には、電源供給の再開後から100回目の特別図柄の変動表示が行われるときに、特殊時短遊技状態でない(通常遊技状態である)ことを条件としてRWMクリア否定演出の実行が決定されることになる。
また、電源供給の再開(遊技の制御状態の復旧)後から50回目であって特殊時短遊技状態まで残り100回以内となる特別図柄の変動表示が行われるときに、発動カウンタ表示の実行が決定されなかった場合には、電源供給の再開後から100回目の特別図柄の変動表示が行われるときに、特殊時短遊技状態でない(通常遊技状態である)ことを条件として発動カウンタ表示の実行が決定されることになる。
このように、電源供給の開始時にRWMクリアが行われなかった場合に、電源供給の再開から所定回数目(50回目又は100回目)となる特別図柄の変動表示(変動演出)中にRWMクリア否定演出(据え置き報知キャラクタSCの表示)が実行されるようになっている。そのため、RWMクリアが行われていない据え置きの状態であることを遊技者が視覚的に把握し易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、RWMクリア否定演出の開始から複数回(ここでは10回)の特別図柄の変動表示(変動演出)が実行されるまでRWMクリア否定演出が実行されるようになっている。そのため、RWMクリア否定演出が開始されたことを見逃したとしても、RWMクリア否定演出が実行されていることを遊技者に確実に知らしめることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、電源供給の開始時にRWMクリアが行われなかった場合に、電源供給の再開から所定回数目(50回目又は100回目)となる特別図柄の変動表示(変動演出)中に発動カウンタ表示(特殊時短遊技状態を意味する「お助けタイム」との文字を含む報知ロゴLGと残り変動回数を示す「残り66」との文字画像の表示)が実行されるようになっている。そのため、特殊時短遊技状態に移行するまでの特別図柄の変動表示(変動演出)の回数を遊技者が把握することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、発動カウンタ表示としての残り変動回数を示す文字画像が数字のみで回や回数といった単位表示を含まないようになっている。そのため、この数字が何を意味するのかを遊技者が調べる可能性が高まることになり、機種情報を目にする機会を増やすことで遊技機に対する理解度を深めさせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、発動カウンタ表示としての残り変動回数を示す文字画像が、大当たり予告演出や先読み演出が実行(開始)され易い変動演出の開始時ではなく、変動開始時よりも大当たり予告演出や先読み演出が実行(開始)されにくい演出図柄の停止表示時に更新されるようになっている。そのため、遊技者が発動カウンタの減算を認識し易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、RWMクリア否定演出の実行タイミングと発動カウンタ表示の実行タイミングとが同じ時期(電源供給の再開から50回目又は100回目)に設定されている。そのため、特殊時短遊技状態への移行時期を効果的に遊技者に知らしめることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、RWMクリア否定演出や発動カウンタ表示の実行タイミングが電源供給の再開(遊技の制御状態の復旧)後から所定回数目(50回目又は100回目)の特別図柄の変動表示(変動演出)中となっているが、特殊時短遊技状態に移行する所定回数前(例えば、50回前又は100回前)の特別図柄の変動表示(変動演出)中にRWMクリア否定演出や発動カウンタ表示を実行するようにしてもよいし、RWMクリア否定演出と発動カウンタ表示の一方を電源供給の再開(遊技の制御状態の復旧)後から所定回数目(50回目又は100回目)の特別図柄の変動表示(変動演出)中とし、他方を特殊時短遊技状態に移行する所定回数前(例えば、50回前又は100回前)の特別図柄の変動表示(変動演出)中としてもよい。このような場合には、特殊時短遊技状態に移行する50回前に所定割合で実行し、50回前に未実行であれば100回前に必ず実行するようにしてもよい。
(特殊時短遊技状態に移行したときに客待ち状態となる場合の演出例)
図83を用いて、特殊時短遊技状態に移行したときに客待ち状態となる場合の演出例について説明する。
ここでは、大当たり遊技の終了から496回目の特別図柄の変動表示(変動演出)が終了しており、既に発動カウンタ表示が実行されているものとする。
そして、図83(a)に示すように、大当たり遊技の終了から497回目の特別図柄の変動表示として第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されており、第1保留数表示領域70Eに「3」が表示されると共に、第2保留数表示領域70Fに「0」が表示され、第1保留アイコン表示領域70Bに3つの保留アイコンHIが表示されると共に、当該アイコン表示領域70Cに当該アイコンTIが表示されている。また、ゲーム回数GKとして112回が表示されており、発動カウンタ表示が「残り4」となっている。
このとき、図83(a)に示すように、変動演出が開始されたことに応じて特殊時短遊技状態となるまでの残り変動回数が3回になるとカウントダウン演出が開始され、残り3回を示す「3」の数字画像が表示される。
その後、第1特別図柄の変動時間が経過して第1特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図83(b)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「814」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去されと共に、発動カウンタ表示の文字画像が「残り3」に更新される。
また、大当たり遊技の終了から498回目の特別図柄の変動表示として第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図83(c)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第1保留数表示領域70Eの数字が「3」から「2」に減少し、第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた3つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して1つが当該アイコンTIとして表示される。このとき、ゲーム回数GKが112回から113回に増加され、カウントダウン演出として残り2回を示す「2」の数字画像が表示される。
そして、第1特別図柄の変動時間が経過して第1特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図83(d)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「594」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去されると共に、発動カウンタ表示の文字画像が「残り2」に更新される。
その後、大当たり遊技の終了から499回目の特別図柄の変動表示として第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図83(e)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第1保留数表示領域70Eの数字が「2」から「1」に減少し、第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた2つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して1つが当該アイコンTIとして表示される。このとき、ゲーム回数GKが113回から114回に増加され、カウントダウン演出として残り1回を示す「1」の数字画像が表示される。
また、第1特別図柄の変動時間が経過して第1特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図83(f)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「634」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去されると共に、発動カウンタ表示の文字画像が「残り1」に更新される。
そして、大当たり遊技の終了から規定回数となる500回目の特別図柄の変動表示として第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図83(g)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第1保留数表示領域70Eの数字が「1」から「0」に減少し、第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた1つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して当該アイコンTIとして表示される。このとき、ゲーム回数GKが114回から115回に増加され、カウントダウン演出として残り0回を示す「0」の数字画像が表示される。
その後、第1特別図柄の変動時間が経過して第1特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図83(h)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「234」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去されると共に、発動カウンタ表示の文字画像が「残り0」に更新される。また、ハズレ特別図柄の停止表示によって特殊時短遊技状態が開始されたため、画面右上隅部に遊技領域5aの右側に遊技球を発射することを促す第1右打ち画像MG1が表示される。
また、第1特別図柄の停止時間が経過すると、図83(i)に示すように、保留記憶が「0」となっていることで客待ち状態が開始されるが、通常遊技状態に対応するモードA背景画像や発動カウンタ表示の表示が維持され、特殊時短遊技状態に対応する無限モードへの移行が待機される。
その後、客待ち状態の開始から所定時間(例えば90秒)が経過すると、図83(j)に示すように、客待ちデモ演出が開始され、特殊時短遊技状態の呼称であるお助けタイムを搭載していることを示す「お助けタイム搭載」との案内画像ANが表示される。その後は、客待ちデモ演出の実行期間が経過すると、図83(i)に示す状態に復帰し、特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されるまで、図83(i)の状態と図83(j)の状態とに繰り返し移行することになる。
このように、特殊時短遊技状態に移行する所定回数(ここでは3回)前の特別図柄の変動表示(変動演出)から特殊時短遊技状態に移行することを示唆するカウントダウン演出が実行されるようになっている。そのため、特殊時短遊技状態の発生時期を明確に把握することができると共に、特殊時短遊技状態が発生することに対する遊技者の期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、大当たり遊技の終了から規定回数となる500回目の特別図柄の変動表示の変動時間が経過して特別図柄が停止表示したことで特殊時短遊技状態となった時点、つまり、特別図柄の停止時間中から第1右打ち画像MG1による右打ち報知を行うようになっている。そのため、いち早く遊技者に右打ちを促すことができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、大当たり遊技の終了から規定回数となる500回目の特別図柄の変動表示の変動時間が経過して特別図柄が停止表示したことで特殊時短遊技状態となった時点では、演出モードが特殊時短遊技状態に対応する無限モードに移行することが待機されるようになっている。そのため、演出図柄の停止表示を視認し難くなるといった不都合を回避することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特殊時短遊技状態となったとしても客待ち状態である場合には、発動カウンタ表示の表示が維持された状態となるため、例えば、離席して戻ってきたような場合に遊技の進行がどのような状態であるのかを遊技者に知らしめることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、客待ちデモ演出の実行中に特殊時短遊技状態の呼称であるお助けタイムを搭載していることを示す「お助けタイム搭載」との案内画像ANが表示されるようになっている。そのため、特殊時短遊技状態によって過度な投資が抑えられて救済を受けられることを遊技者が把握することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、客待ちデモ演出中のすべての期間にわたって「お助けタイム搭載」との案内画像ANを表示するのではなく、例えば、機種案内(各種演出、キャラクタ紹介等)のデモ表示が行われている間は案内画像ANを表示せずに、機種名の表示が行われている間に案内画像ANを表示してもよいし、その逆としてもよい。この場合であっても、メーカー名の表示が行われている間は案内画像ANを表示しないようにするとよい。
また、画像表示装置に「お助けタイム搭載」との案内画像ANを表示するのではなく、遊技盤の表面(遊技領域内であっても遊技領域外であってもよい)やガラス枠4の一部等に「お助けタイム搭載」と表記してもよいし、画像表示装置に「お助けタイム搭載」との案内画像ANを表示すると共に、遊技盤の表面やガラス枠4の一部などに「お助けタイム搭載」と表記してもよい。
(特殊時短遊技状態への移行後に変動演出が実行される場合の演出例)
図84を用いて、演出モードAからの特殊時短遊技状態への移行後に変動演出が実行される場合の演出例について説明する。
ここでは、大当たり遊技の終了から500回目の特別図柄の変動表示の結果としてハズレ特別図柄の停止表示が行われて特殊時短遊技状態が発生しており、第1右打ち画像MG1による右打ち報知が行われているものとする。
その状態で第2始動口47に遊技球が入賞して特殊時短遊技状態での初回の変動表示として第2特別図柄の変動表示が開始されると、図84(a)に示すように、変動演出が開始されて演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始されると共に、当該アイコン表示領域70Cに当該アイコンが表示される。また、ゲーム回数GKが115回から116回に増加される。
その後、第2特別図柄の変動表示がハズレとなる場合には、図84(b)に示すように、突入演出に専用の変動演出パターンが決定されて特殊時短遊技状態の突入演出(ここではロング突入演出)が実行される。具体的には、画面右下に表示されていた発動カウンタ表示の報知ロゴLGが画面中央に移動して拡大表示されると共に、特殊時短遊技状態の開始を示す「START」との文字画像が表示され、第1右打ち画像MG1よりも大きなサイズの第4右打ち画像MG4が表示される。
そして、所定時間(例えば2秒)が経過すると、図84(c)に示すように、画面が暗色画像によって遮蔽されるブラックアウト演出が実行され、そこから所定時間(例えば2秒)が経過すると、図84(d)に示すように、特殊時短遊技状態に対応する無限モードに突入することを示唆する無限モード突入表示が行われる。
その後、無限モード突入表示の表示時間が経過して特殊時短遊技状態の突入演出が終了すると、特殊時短遊技状態の突入演出図が終了し、無限モード背景画像、及び、第2時短回数(J2)の残り回数を示す時短残回数画像KGが「残り749回」と表示される。また、ゲーム回数GKが再表示される。
また、第2特別図柄の変動時間が経過して第2特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図84(e)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「234」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。
一方、第2特別図柄の変動表示が大当たりとなる場合には、図84(f)に示すように、発動カウンタ表示が消去されて特殊時短遊技状態の突入演出が実行されることなく、通常遊技状態に対応する演出モードAの演出(モードA背景画像の表示等)が継続して演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が継続する。
その後、所定時間が経過して左の演出図柄70aが「3」が仮停止すると、図84(g)に示すように、右の演出図柄70aも「3」が停止するか否かを煽るリーチ煽り演出が行われ、リーチ煽り演出期間が経過すると、図84(h)に示すように、リーチ状態が形成されると共に、リーチ状態が完成したことを示す「完遂」との文字画像が表示された後に、即座に中図柄が「3」で仮停止する。
そして、第2特別図柄の変動時間が経過して第2特別図柄が大当たり特別図柄で停止表示すると、図84(i)に示すように、演出図柄70aが小当たりと大当たりに共通する特別出目(「333」)で停止表示すると共に、特殊図柄TZが大当たりを示す大当たり出目(「333」)で停止表示し、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。
なお、特殊時短遊技状態での初回の変動表示として第2特別図柄の変動表示が小当たりとなる場合には、基本的には、図84(f)~図84(i)のように演出が推移するが、特殊図柄TZとして停止表示される出目が小当たり出目(「3V3」)となる。
また、特殊時短遊技状態での初回の変動表示として第1特別図柄の変動表示が実行される場合についても、基本的には、図84(a)~図84(i)のように演出が推移することになる。
このように、大当たり遊技の終了後から規定回数(500回)目の特別図柄の変動表示において特別図柄が停止表示したことで特殊時短遊技状態に移行した場合には、突入演出に専用の変動演出パターンが決定されて特殊時短遊技状態の突入演出(ロング突入演出)を実行可能となっている。そのため、特殊時短遊技状態になったことを遊技者に認識させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特殊時短遊技状態の突入演出として画面が暗色画像(遮蔽画像)によって遮蔽されるブラックアウト演出を実行した後に無限モード突入演出が実行されるようになっている。そのため、通常遊技状態から特殊時短遊技状態に対応する無限モードへの移行を違和感なく行うことができると共に、特殊時短遊技状態に移行したことを遊技者に認識させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特殊時短遊技状態における初回の特別図柄の変動表示が開始されたことに伴って第4右打ち画像MG4による右打ち報知が(ブラックアウト演出中、無限モード突入演出中)行われるようになっている。そのため、特殊時短遊技状態についての知識がない遊技者であっても右打ちを行うことを把握することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、通常時短遊技状態に移行する場合とは異なる演出態様で特殊時短遊技状態の突入演出が実行されるようになっている。そのため、通常時短遊技状態とは異なる時短遊技状態が発生したことを遊技者に知らしめると共に、斬新な態様で特殊時短遊技状態が発生したことを遊技者に報知することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特殊時短遊技状態に移行した後の初回の特別図柄の変動表示が大当たりとなる場合には、特殊時短遊技状態の突入演出が実行されないようになっている。そのため、特殊時短遊技状態に移行したのに速攻で当たりとなってしまったことで、遊技者が損した気分になることを抑制することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、特殊時短遊技状態に移行した後の初回の特別図柄の変動表示が大当たりや小当たりとなる場合には、特殊時短遊技状態の突入演出を実行しないようにしたが、ハズレとなる場合と同様に、特殊時短遊技状態の突入演出を実行するようにしてもよい。
また、特殊時短遊技状態に移行した後の初回の特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示である場合には、特殊時短遊技状態の突入演出を実行し、第2特別図柄の変動表示である場合には、特殊時短遊技状態の突入演出を実行しないようにしてもよいし、その逆としてもよい。
また、特殊時短遊技状態の突入演出を特殊時短遊技状態に移行した後の初回の特別図柄の変動表示の実行中に行うのではなく、大当たり遊技の終了から規定回数目となる通常遊技状態での特別図柄の変動表示における特別図柄の停止表示期間を通常の停止表示期間よりも長く設定し、その停止表示期間において特殊時短遊技状態の突入演出を実行するようにしてもよい。この場合、突入演出の終了によって演出モードを無限モードにするのではなく、次の特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されたことで演出モードを無限モードにしてもよい。
(カウントダウンモードが実行される場合の演出例)
図85及び図86を用いて、電源供給の開始時にRWMクリアが行われたことに起因してカウントダウンモードが実行される場合の演出例について説明する。なお、カウントダウンモードとは、通常遊技状態であって特殊時短遊技状態に移行するまでの変動回数が所定数(ここでは50回)となったことによって設定され、特殊時短遊技状態に移行することを期待させるためにカウントダウン表示を行う演出モードである。
ここでは、図85(a)に示すように、電源供給の開始時に行われたRWMクリア後から450回目の特別図柄の変動表示として通常遊技状態(演出モードA)において第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されており、第1保留数表示領域70Eに「4」が表示されると共に、第2保留数表示領域に「0」が表示され、第1保留アイコン表示領域70Bに4つの保留アイコンHIが表示されると共に、当該アイコン表示領域70Cに当該アイコンTIが表示されている。また、ゲーム回数GKとして450回が表示されている。
その後、第1特別図柄の変動時間が経過して第1特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図85(b)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「814」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。
その後、電源供給の開始時に行われたRWMクリア後から450回目の特別図柄の変動表示として第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図85(c)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第1保留数表示領域70Eの数字が「4」から「3」に減少し、第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた4つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して1つが当該アイコンTIとして表示される。このとき、ゲーム回数GKが450回から451回に増加される。
このとき、特殊時短遊技状態まで50回というカウントダウンモードの発動条件を満たしたことから、図85(d)に示すように、カウントダウンモードの導入演出が実行される。具体的には、背景画像や各種アイコン等を遮蔽するように扉画像TO(遮蔽画像)が閉じる演出が行われ、図85(e)に示すように、「カウントダウンモード突入 カウント0まで耐えれば無限モード突入」との文字画像が表示される。
そして、カウントダウンモードに移行すると、図85(f)に示すように、扉画像TOが消滅し、カウントダウンモード背景画像が表示されると共に、画面右下にカウントダウンモードであることを示唆(報知)するカウントダウンモードアイコンICが表示され、画面左上には、カウントダウン表示CDとして残り49回を示す「残り49」の文字画像が表示される。また、演出図柄70aがキャラクタと数字を含む表示態様から数字のみの表示態様に変化する。
その後、第1特別図柄の変動時間が経過して第1特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図85(g)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「673」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。
その後、第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図85(h)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第1保留数表示領域70Eの数字が「3」から「2」に減少し、第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた3つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して1つが当該アイコンTIとして表示される。このとき、ゲーム回数GKが451回から452回に増加されると共に、カウントダウン表示CDが残り48回を示す「残り48」に減算される。
そして、第1特別図柄の変動表示(変動演出)と停止表示とが繰り返し行われ、RWMクリア後から496回目となる第1特別図柄の変動時間が経過して第1特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図85(i)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「175」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。このとき、ゲーム回数GKが「496回」と表示されると共に、カウントダウン表示CDが残り4回を示す「残り4」と表示されている。
その後、RWMクリア後から497回目の特別図柄の変動表示として第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図86(j)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第1保留数表示領域70Eの数字が「4」から「3」に減少し、第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた4つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して1つが当該アイコンTIとして表示される。このとき、ゲーム回数GKが496回から497回に増加され、カウントダウン表示CDが「残り3」に減算されると共に、変動演出が開始されたことに応じて特殊時短遊技状態となるまでの残り変動回数が3回になるとカウントダウン演出が開始され、残り3回を示す「3」の文字画像が表示される。
その後、第1特別図柄の変動時間が経過して第1特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図86(k)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「763」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。
また、RWMクリア後から498回目の特別図柄の変動表示として第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図86(l)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第1保留数表示領域70Eの数字が「3」から「2」に減少し、第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた3つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して1つが当該アイコンTIとして表示される。このとき、ゲーム回数GKが497回から498回に増加され、カウントダウン表示CDが「残り2」に減算されると共に、カウントダウン演出として残り2回を示す「2」の文字画像が表示される。
そして、第1特別図柄の変動時間が経過して第1特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図86(m)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「813」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。
その後、RWMクリア後から499回目の特別図柄の変動表示として第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図86(n)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第1保留数表示領域70Eの数字が「2」から「1」に減少し、第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた2つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して1つが当該アイコンTIとして表示される。このとき、ゲーム回数GKが498回から499回に増加され、カウントダウン表示CDが「残り1」に減算されると共に、カウントダウン演出として残り1回を示す「1」の文字画像が表示される。
そして、第1特別図柄の変動時間が経過して第1特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図86(o)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「273」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。
また、RWMクリア後から規定回数となる500回目の特別図柄の変動表示として第1特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図86(p)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第1保留数表示領域70Eの数字が「1」から「0」に減少し、第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた1つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して当該アイコンTIとして表示される。このとき、ゲーム回数GKが499回から500回に増加され、カウントダウン表示CDが「残り0」に減算されると共に、カウントダウン演出として残り0回を示す「0」の数字画像が表示される。
その後、第1特別図柄の変動時間が経過して第1特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図86(q)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「134」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。ハズレ特別図柄の停止表示によって特殊時短遊技状態が開始されたため、画面右打ち隅部に遊技領域5aの右側に遊技球を発射することを促す第1右打ち画像MG1が表示される。
また、第1特別図柄の停止時間が経過すると、図86(r)に示すように、保留記憶が「0」となっていることで客待ち状態が開始されるが、通常遊技状態に対応するモードA背景画像やカウントダウン表示が維持され、特殊時短遊技状態に対応する無限モードへの移行が待機される。
その後、客待ち状態の開始から所定時間(例えば90秒)が経過すると、図86(s)に示すように、客待ちデモ演出が開始され、特殊時短遊技状態の呼称であるお助けタイムを搭載していることを示す「お助けタイム搭載」との案内画像ANが表示される。その後は、客待ちデモ演出の実行期間が経過すると、図86(r)に示す状態に復帰し、特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されるまで、図86(r)の状態と図86(s)の状態とに繰り返し移行することになる。
このように、特殊時短遊技状態に移行する所定回数(ここでは50回)前の特別図柄の変動表示が実行されると、通常遊技状態に対応する演出モードA~Cの何れかからカウントダウンモードに移行させるようになっている。そのため、特殊時短遊技状態に移行するチャンスであることを遊技者に認識させ易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、カウントダウンモードにおいても、特殊時短遊技状態に移行する所定回数(ここでは3回)前の特別図柄の変動表示(変動演出)から特殊時短遊技状態に移行することを示唆するカウントダウン演出が実行されるようになっている。そのため、特殊時短遊技状態の発生時期を明確に把握することができると共に、特殊時短遊技状態が発生することに対する遊技者の期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、RWMクリア後から規定回数となる500回目の特別図柄の変動表示の変動時間が経過して特別図柄が停止表示したことで特殊時短遊技状態となった時点、つまり、特別図柄の停止時間中から第1右打ち画像MG1による右打ち報知を行うようになっている。そのため、いち早く遊技者に右打ちを促すことができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、RWMクリア後から規定回数となる500回目の特別図柄の変動表示の変動時間が経過して特別図柄が停止表示したことで特殊時短遊技状態となった時点では、演出モードが特殊時短遊技状態に対応する無限モードに移行することが待機されるようになっている。そのため、演出図柄の停止表示を視認し難くなるといった不都合を回避することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特殊時短遊技状態となったとしても客待ち状態である場合には、カウントダウン表示が維持された状態となるため、例えば、離席して戻ってきたような場合に遊技の進行がどのような状態であるのかを遊技者に知らしめることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、カウントダウン表示を特別図柄の変動表示(変動演出)の開始時に減算するようになっているが、特別図柄の停止表示時に減算するようにしてもよい。
(特殊時短遊技状態への移行後に変動演出が実行される場合の演出例)
図87を用いて、カウントダウンモードからの特殊時短遊技状態への移行後に変動演出が実行される場合の演出例について説明する。
ここでは、RWMクリア後から500回目の特別図柄の変動表示の結果としてハズレ特別図柄の停止表示が行われて特殊時短遊技状態が発生しており、第1右打ち画像MG1による右打ち報知が行われているものとする。
その状態で第2始動口47に遊技球が入賞して特殊時短遊技状態での初回の変動表示として第2特別図柄の変動表示が開始されると、図87(a)に示すように、変動演出が開始されて演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始されると共に、当該アイコン表示領域70Cに当該アイコンが表示される。また、ゲーム回数GKが500回から501回に増加される。
その後、第2特別図柄の変動表示がハズレとなる場合には、図87(b)に示すように、突入演出に専用でない変動演出パターンが決定されて特殊時短遊技状態の突入演出(ここではショート突入演出)が実行される。具体的には、背景画像等が遮蔽されるサイズのエフェクト画像(遮蔽画像)と共に「達成」との文字画像が表示され、第1右打ち画像MG1よりも大きなサイズの第4右打ち画像MG4が表示される。
そして、所定時間(例えば1秒)が経過すると、図87(c)に示すように、特殊時短遊技状態に対応する無限モードに突入することを示唆する無限モード突入表示が行われる。さらに、無限モード突入表示の表示時間が経過して特殊時短遊技状態の突入演出が終了すると、特殊時短遊技状態の突入演出図が終了し、無限モード背景画像、及び、第2時短回数(J2)の残り回数を示す時短残回数画像KGが「残り749回」と表示される。また、ゲーム回数GKが再表示される。
また、第2特別図柄の変動時間が経過して第2特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図87(d)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「234」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。
一方、第2特別図柄の変動表示が大当たりとなる場合には、図87(e)に示すように、特殊時短遊技状態の突入演出が実行されることなく、通常遊技状態に対応するカウントダウンモードの演出(カウントダウンモード背景画像の表示等)が継続して演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が継続する。
その後、所定時間が経過して左の演出図柄70aが「3」が仮停止すると、図87(f)に示すように、右の演出図柄70aも「3」で仮停止してリーチ状態が形成され、図87(g)に示すように、リーチ演出(突入演出なしリーチ変動)が実行される。
そして、第2特別図柄の変動時間が経過して第2特別図柄が大当たり特別図柄で停止表示すると、図87(h)に示すように、演出図柄70aが小当たりと大当たりに共通する特別出目(「333」)で停止表示すると共に、特殊図柄TZが大当たりを示す大当たり出目(「333」)で停止表示し、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。
なお、特殊時短遊技状態での初回の変動表示として第2特別図柄の変動表示が小当たりとなる場合には、基本的には、図87(e)~図87(h)のように演出が推移するが、特殊図柄TZとして停止表示される出目が小当たり出目(「3V3」)となる。
また、特殊時短遊技状態での初回の変動表示として第1特別図柄の変動表示が実行される場合についても、基本的には、図87(a)~図87(i)のように演出が推移することになる。
このように、RWMクリア後から規定回数(500回)目の特別図柄の変動表示において特別図柄が停止表示したことで特殊時短遊技状態に移行した場合には、突入演出に専用でない変動演出パターンが決定されて特殊時短遊技状態の突入演出(ショート突入演出)を実行可能となっている。そのため、特殊時短遊技状態になったことを遊技者に認識させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、ショート突入演出は、RWMクリア後から規定回数(500回)目の特別図柄の変動表示において決定される可能性がある複数の特図変動パターンのうちの最短の特図変動パターンの変動時間よりも短い時間に設定されている。そのため、どのような特図変動パターンが決定された場合であっても、突入演出を実行することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特殊時短遊技状態に移行した後の初回の特別図柄の変動表示が大当たりとなる場合には、特殊時短遊技状態の突入演出が実行されないようになっている。そのため、特殊時短遊技状態に移行したのに速攻で当たりとなってしまったことで、遊技者が損した気分になることを抑制することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、特殊時短遊技状態に移行した後の初回の特別図柄の変動表示が大当たりや小当たりとなる場合には、特殊時短遊技状態の突入演出を実行しないようにしたが、ハズレとなる場合と同様に、特殊時短遊技状態の突入演出を実行するようにしてもよい。
また、特殊時短遊技状態に移行した後の初回の特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示である場合には、特殊時短遊技状態の突入演出を実行し、第2特別図柄の変動表示である場合には、特殊時短遊技状態の突入演出を実行しないようにしてもよいし、その逆としてもよい。
また、特殊時短遊技状態の突入演出を特殊時短遊技状態に移行した後の初回の特別図柄の変動表示の実行中に行うのではなく、大当たり遊技の終了から規定回数目となる通常遊技状態での特別図柄の変動表示における特別図柄の停止表示期間を通常の停止表示期間よりも長く設定し、その停止表示期間において特殊時短遊技状態の突入演出を実行するようにしてもよい。この場合、突入演出の終了によって演出モードを無限モードにするのではなく、次の特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されたことで演出モードを無限モードにしてもよい。
また、カウントダウンモードにおいて、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行うような演出を実行するようにしてもよい。この場合には、カウントダウンモードの導入演出において「カウントダウンモード突入 カウント0になるまで味方キャラクタが敵キャラクタの攻撃に耐えられれば無限モード突入」といった文字画像を表示してもよい。そして、特殊時短遊技状態に移行する場合には、通常遊技状態での最終回の特別図柄の変動表示(変動演出)まで味方キャラクタが敵キャラクタの攻撃に耐える演出を行い、特殊時短遊技状態に移行しない(大当たり特別図柄が停止表示して大当たり遊技が実行される)場合には、味方キャラクタが敵キャラクタの攻撃に耐えられずに負ける演出(カウントダウンモードでないときに大当たり遊技が実行される場合のリーチ演出として実行される味方キャラクタが敵キャラクタに勝つ演出とは逆になる演出)を行うようにしてもよい。
(特殊時短遊技状態が終了する場合の演出例)
図88を用いて、時短回数(J1~J3の何れか)が「0」となって特殊時短遊技状態が終了する場合の演出例について説明する。
ここでは、特殊時短遊技状態が終了する3回前の特別図柄の変動表示(変動演出)から特殊時短遊技状態が終了することを示唆するカウントダウン演出が実行されているものとする。具体的には、特別図柄の変動表示(変動演出)が実行される毎に「3」→「2」→「1」の数字画像が表示されていたものとする。
図88(a)に示すように、特殊時短遊技状態が終了する1回前の第2特別図柄の変動表示において変動時間が経過して第2特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「234」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去される。また、通常時短遊技状態と同じ位置に同じ表示態様で表示される時短残回数画像KGが「残り1回」となっており、ゲーム回数GKが特殊時短遊技状態の発生前からの変動表示の回数を引き継いだ「1249回」となっている。
そして、特殊時短遊技状態が終了することになる第2特別図柄の変動表示(変動演出)が開始されると、図88(b)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第2保留数表示領域70Fの数字が「4」から「3」に減少し、第2保留アイコン表示領域70Dに表示されていた3つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して1つが当該アイコンTIとして表示される。このとき、時短残回数画像KGが「残り1回」から「残り0回」に変化し、ゲーム回数GKが1249回から1250回に増加され、カウントダウン演出として残り0回を示す「0」の数字画像が表示される。
その後、第2特別図柄の変動時間が経過して第2特別図柄がハズレ特別図柄で停止表示すると、図88(c)に示すように、演出図柄70a及び特殊図柄TZがハズレ出目(「134」)で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTIが消去されると共に、ハズレ特別図柄の停止表示によって通常遊技状態が開始されたため、第1右打ち画像MG1が消去される。
その後、所定時間が経過すると、時短遊技状態が終了することを示唆する終了示唆演出が実行される。具体的には、背景画像や各種アイコン等を遮蔽するようにシャッター画像SYが閉じる演出が行われる。
そして、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく1回目の第2特別図柄の変動表示(ハズレの変動表示)が開始されると、図88(d)に示すように、シャッター画像SY(遮蔽画像)が表示された継続した状態で、特殊図柄TZの変動表示が開始されて第2保留数表示領域70Fの数字が「3」から「2」に減少する。なお、シャッター画像SYの表示が行われている期間にわたってゲーム回数GKは非表示の状態を維持し、変動演出が実行されてもゲーム回数の加算は内部的に行われるだけで、見た目では把握することができない状態となっている。
なお、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく変動表示が実行されている期間、つまり、シャッター画像SYが表示されている期間は、大当たり予告演出や先読み演出が実行されない状態となっている。
また、第2特別図柄の変動時間が経過すると、図88(e)に示すように、シャッター画像SY(遮蔽画像)が表示された継続した状態で、特殊図柄TZがハズレ出目(「326」)で停止表示する。
さらに、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく1回目の第2特別図柄の変動表示(ハズレの変動表示)が開始されると、図88(f)に示すように、シャッター画像SY(遮蔽画像)が表示された継続した状態で、特殊図柄TZの変動表示が開始されて第2保留数表示領域70Fの数字が「2」から「1」に減少する。
その後は、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)が0になるまで、シャッター画像SY(遮蔽画像)が表示された状態での特殊図柄TZの変動表示と停止表示が繰り返し行われる。
そして、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)が0になったときの第2特別図柄の変動時間が経過すると、図88(g)に示すように、シャッター画像SY(遮蔽画像)が表示された継続した状態で、特殊図柄TZがハズレ出目(「559」)で停止表示する。
その後、特殊図柄TZの停止時間が経過すると、図88(h)に示すように、シャッター画像SY(遮蔽画像)が消滅し、演出モードA背景画像が表示されると共に、第1保留アイコン表示領域70B及び当該アイコン表示領域70Cが表示され、遊技領域5aの左側に遊技球を発射することを促す左打ち画像HGが表示される。また、ゲーム回数GKが再表示される。
そして、第1特別図柄の残保留(第1保留記憶)に基づく第1特別図柄の変動表示が開始されると、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が開始され、第1保留数表示領域70Eの数字が「1」から「0」に減少し、第1保留アイコン表示領域70Bに表示されていた1つの保留アイコンHIが当該アイコン表示領域70Cに向けてシフト表示して当該アイコンTIとして表示される。
このように、時短回数(J1~J3の何れか)が「0」となって特殊時短遊技状態が終了する場合、通常遊技状態であることが報知(演出モードAに対応する各種演出画像が表示)される前にリザルト表示が実行されないようになっている。そのため、大当たり遊技及び時短遊技状態を逃したという喪失感を与える間もなく遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、時短最終変動となる第2特別図柄の変動表示から通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく第2特別図柄の変動表示にわたってシャッター画像SYが表示された状態で特殊図柄TZのみの変動表示を行うようになっている。そのため、第2特別図柄の残保留数を強く意識させない斬新な演出を遊技者に体感させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、通常遊技状態移行時に遊技領域5aの左側に遊技球を発射することを促す左打ち画像HGを表示するのではなく、一連演出の終了時に左打ち画像HGを表示するようになっている。そのため、遊技者に無駄な遊技球の発射をさせずに済み、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特殊時短遊技状態において通常時短遊技状態と同じ位置及び同じ表示態様で時短残回数画像KGを表示するようになっている。そのため、時短遊技状態であること及び時短残回数を遊技者が認識し易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、通常遊技状態移行時の第2特別図柄の残保留(第2保留記憶)に基づく変動表示が実行されている期間、つまり、シャッター画像SYが表示されている期間は、大当たり予告演出や先読み演出が実行されない状態とするのではなく、大当たり予告演出の実行が許容されて先読み演出の実行が規制されるようにしてもよいし、その逆にしてもよい。また、大当たり予告演出のうちの特定予告演出(例えば、当落決め演出や大当たり確定演出等)の実行が許容されて、その他の予告演出(例えば、セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出等)の実行が規制されるようにしてもよいし、先読み演出のうちの特定演出の実行(例えば、入賞時発光演出等)が許容されて、その他の演出(例えば、先読みゾーン演出や先読みカウントダウン演出等)の実行が規制されるようにしてもよい。
また、特殊時短遊技状態において通常時短遊技状態と同じ位置及び同じ表示態様で時短残回数画像KGを表示するのではなく、通常時短遊技状態とは異なる位置及び/又は異なる表示態様で時短残回数画像KGを表示するようにしてもよい。このようにすると、通常時短遊技状態であるのか特殊時短遊技状態であるのかを認識し易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、時短回数(J1~J3の何れか)が「0」となって特殊時短遊技状態が終了した後においては再び特殊時短遊技状態に移行することがないことから、特殊時短遊技状態が終了した後に停止した電源供給が再開されて遊技の制御状態が復旧した場合には、ゲーム回数GKを「???」といった特殊時短遊技状態に移行するまでの変動回数が不明な表示態様としてもよい。このようにすると、特殊時短遊技状態の終了後であることを遊技者が認識することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、時短回数(J1~J3の何れか)が「0」となって特殊時短遊技状態が終了した後に停止した電源供給が再開されて遊技の制御状態が復旧した場合には、特定の発光部(例えば、トップランプ10b)をエラー時の発光態様(例えば、250ms周期で赤点滅)とは異なる特定の発光態様(例えば、750msで赤点滅)で発光させるようにしてもよい。このようにすると、特殊時短遊技状態の終了後であることを遊技者が認識することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特定の発光部(例えば、トップランプ10b)をエラー時の発光態様とは異なる特定の発光態様で発光させるようにした場合、エラー時の発光態様における点滅周期よりも特定の発光態様における点滅周期が早くなるようにしてもよい、同じになるようにしてもよい。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、第2実施形態では、特定の小当たり特別図柄が停止表示することで小当たり残回数が残っていたとしても通常時短遊技状態が終了する点、大当たり遊技毎に設定される小当たり残回数が異なる点で第1実施形態と相違するため、ここでは、第1実施形態との相違点のみ説明する。
(遊技状態設定テーブル)
図89(a)は、小当たり遊技を経由しない大当たり遊技の終了後の遊技状態を設定するための第1遊技状態設定テーブルを示す図であり、図89(b)は、小当たり遊技を経由した大当たり遊技の終了後の遊技状態を設定するための第2遊技状態設定テーブルを示す図である。
図89(a)に示すように、第1遊技状態設定テーブルには、大当たり特別図柄の停止特図データと、大当たり当選時の遊技状態を示す大当たり当選時遊技状態情報と、設定される遊技状態フラグ(時短遊技状態であることを示す時短フラグ)と、時短遊技状態を終了させる第1特別図柄の変動表示の回数である第1時短回数(J1)と、時短遊技状態を終了させる第2特別図柄の変動表示の回数である第2時短回数(J2)と、時短遊技状態を終了させる第1特別図柄及び第2特別図柄の合算の変動表示の回数である第3時短回数(J3)と、時短遊技状態を終了させる小当たり変動表示の回数である小当たり残回数(Z1)と、時短遊技状態を終了させる特定の小当たり変動表示の回数である第3小当たり残回数と、が対応付けられている。
図89(b)に示すように、第2遊技状態設定テーブルには、小当たり特別図柄の停止特図データと、遊技球の特定領域53の通過時の遊技状態を示す特定領域通過時遊技状態情報と、設定される遊技状態フラグ(時短遊技状態であることを示す時短フラグ)と、時短遊技状態を終了させる第1特別図柄の変動表示の回数である第1時短回数(J1)と、時短遊技状態を終了させる第2特別図柄の変動表示の回数である第2時短回数(J2)と、時短遊技状態を終了させる第1特別図柄及び第2特別図柄の合算の変動表示の回数である第3時短回数(J3)と、時短遊技状態を終了させる小当たり変動表示の回数である小当たり残回数(Z1)と、時短遊技状態を終了させる特定の小当たり変動表示の回数である第3小当たり残回数と、が対応付けられている。
図89に示す遊技状態設定テーブルの第1の特徴としては、全ての種類の小当たり変動表示の回数である小当たり残回数(Z1)の他に、特定の小当たり変動(第3小当たり遊技が実行されることになる変動表示)の回数である第3小当たり残回数(Z2)が設定されている点が挙げられる。このようにすることで、小当たり変動の種類についても遊技者に興味を持たすことができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図89に示す遊技状態設定テーブルの第2の特徴としては、小当たり残回数(Z1)と第3小当たり残回数(Z2)とが同じ回数に設定される場合と、小当たり残回数(Z1)と第3小当たり残回数(Z2)とが異なる回数に設定される場合とがある点が挙げられる。このようにすることで、何れの種類の小当たり変動であっても時短遊技状態が終了する場合と、特定の小当たり変動だけで時短遊技状態が終了する場合とを創出することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(主制御基板の特別図柄変動処理)
図90を用いて、主制御基板110の特別図柄変動処理(遊技用プログラム)を説明する。図90は、主制御基板110における特別図柄変動処理を示すフローチャートである。なお、ここでは図27に示した第1実施形態における主制御基板110の特別図柄変動処理との相違点のみを説明し、一致する部分の説明は省略する。
メインCPU110aは、ステップS320-9において、小当たり特別図柄が停止表示したか否かを判定する。小当たり特別図柄でない場合には、ステップS320-13に処理を移し、小当たり特別図柄である場合には、ステップS320-10において、遊技用RWM領域にセーブされている時短遊技状態を終了させるまでの小当たり残回数(Z1)を1減算する。
メインCPU110aは、ステップS320-10Aにおいて、小当たり特別図柄が第3小当たり特別図柄(特別図柄15)であるか否かを判定する。第3小当たり特別図柄でない場合には、ステップS320-11に処理を移し、第3小当たり特別図柄である場合には、ステップS320-10Bにおいて、第2小当たり残回数(Z2)を1減算する。
メインCPU110aは、ステップS320-11において、小当たり残回数(Z1)又は第3小当たり残回数(Z2)が「0」になったか否かを判定する。小当たり残回数(Z1)又は第3小当たり残回数(Z2)が「0」になった場合には、時短遊技状態を終了させるものとしてステップS320-12に処理を移し、小当たり残回数が「0」になっていない場合には、ステップS320-13に処理を移す。
このように、第2始動口47への遊技球の入賞が容易な時短遊技状態中に小当たり図柄が停止表示された(小当たり遊技が実行される)場合において、時短回数(J1、J2、J3)が残存している場合であっても、小当たり残回数(Z1)又は第3小当たり残回数(Z2)が「0」になることで時短遊技状態が終了するようになっている。そのため、先読み演出や停止表示された演出図柄70aの組み合わせを参考として遊技者が遊技を有利に進めようと(小当たり遊技で特定領域53に遊技球を通過させて有利な大当たりを狙うか否か)しても、時短遊技状態中の遊技方法によって遊技者が過度に有利となることを抑制することが可能となり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、第2始動口47への遊技球の入賞が容易な時短遊技状態中に小当たり図柄が停止表示された(小当たり遊技が実行される)場合において、小当たり残回数(Z1)が残存している場合であっても、第3小当たり残回数(Z2)が「0」になることで時短遊技状態が終了するようになっている。そのため、先読み演出や停止表示された演出図柄70aの組み合わせを参考として遊技者が遊技を有利に進めようと(小当たり遊技で特定領域53に遊技球を通過させて有利な大当たりを狙うか否か)しても、時短遊技状態中の遊技方法によって遊技者が過度に有利となることを抑制することが可能となり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(本実施形態に記載された発明の内容1)
◆ここで、従来の遊技機では、始動領域への遊技媒体の入賞に基づき取得した判定情報に基づき、遊技者に有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定し、該判定の結果に応じた遊技演出を実行する遊技機が一般的である。このような遊技機の中には、主制御基板によって制御される駆動源(ソレノイド等)により動作する可動体(始動口開閉部材、大入賞口開閉部材、特定領域開閉部材等)を有し、遊技の進行に応じて駆動源を作動させて可動体を動作させるものがあった(例えば、特開2018-118109号公報参照)。しかしながら、このような遊技機では、遊技機1(遊技盤5のみ、盤面ユニット500のみの場合も含む)の工場出荷時や遊技店での入れ替え(遊技盤5のみ、盤面ユニット500のみの交換を含む)時等において、主制御手段によって制御される駆動源の動作確認を行うことが難しいという問題があった。
◆上記課題を解決するための第1の構成としては、遊技を行うことが可能な遊技機において、遊技の進行制御を行う主制御手段(主制御基板110)と、前記主制御手段によって制御される駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)により動作する可動体(第2始動口開閉部材48、第1大入賞口開閉部材51、特定領域開閉部材52、第2大入賞口開閉部材57)と、を備え、前記主制御手段は、電源供給が開始されてから前記遊技の進行制御を開始するまでの開始前状態(初期設定処理中)において、前記駆動源を所定の態様で初期動作(ON⇔OFF)させることが可能である。そのため、遊技の進行制御を行う主制御手段によって制御される駆動源の動作確認を容易に行うことが可能となる。
◆上記課題を解決するための第2の構成としては、遊技を行うことが可能な遊技機において、遊技の進行制御を行う主制御手段(主制御基板110)と、前記主制御手段によって制御される駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)により動作する可動体(第2始動口開閉部材48、第1大入賞口開閉部材51、特定領域開閉部材52、第2大入賞口開閉部材57)と、付与条件の成立(入賞口、始動口、大入賞口への遊技球の入賞)に基づき賞価値(賞球、賞球データ)を付与することが可能な価値付与手段(主制御基板110、払出制御基板120)と、を備え、前記主制御手段は、電源供給が開始されてから前記遊技の進行制御を開始するまでの開始前状態(初期設定処理中)において、前記駆動源を所定の態様で初期動作(ON⇔OFF)させることが可能であり、前記開始前状態では、前記価値付与手段による前記賞価値の付与を無効とする。そのため、遊技の進行制御を行う主制御手段によって制御される駆動源の動作確認を容易に行うことが可能となる。
◆上記課題を解決するための第3の構成としては、遊技を行うことが可能な遊技機において、遊技の進行制御を行う主制御手段(主制御基板110)と、前記主制御手段によって制御される駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)により動作する可動体(第2始動口開閉部材48、第1大入賞口開閉部材51、特定領域開閉部材52、第2大入賞口開閉部材57)と、を備え、前記主制御手段は、始動条件の成立(始動口や普図ゲートへの遊技球の入球)に基づき表示手段(特別図柄表示器、普通図柄表示器)で図柄の変動表示を実行し、該変動表示の結果に応じて前記駆動源を動作させる有利遊技(特別遊技、補助遊技)を実行することが可能であり、電源供給が開始されてから前記遊技の進行制御を開始するまでの開始前状態(初期設定処理中)において、前記駆動源を所定の態様で初期動作(ON⇔OFF)させることが可能であり、前記開始前状態では、前記変動表示の実行及び前記有利遊技の実行が規制される。そのため、遊技の進行制御を行う主制御手段によって制御される駆動源の動作確認を容易に行うことが可能となる。
◆上記課題を解決するための第4の構成としては、遊技の進行制御を行う主制御手段(主制御基板110)と、前記主制御手段によって制御される駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)により動作する可動体(第2始動口開閉部材48、第1大入賞口開閉部材51、特定領域開閉部材52、第2大入賞口開閉部材57)と、を備え、前記主制御手段は、前記駆動源を所定の態様で初期動作(ON⇔OFF)させることが可能な初期動作手段と、遊技実績(通常中払出数、通常中アウト数)に基づいて特定情報(通常ベース値)を算出すると共に、当該特定情報を情報表示手段(性能表示モニタ)に表示させることが可能な情報表示手段と、を有し、電源供給が開始されてから前記遊技の進行制御が開始されるまでの開始前状態(初期設定処理中)において、前記初期動作手段による前記初期動作が実行され、前記初期動作の実行中において、前記情報表示手段による前記特定情報の表示が規制される。そのため、遊技の進行制御を行う主制御手段によって制御される駆動源の動作確認を容易に行うことが可能となる。
◆上記課題を解決するための第5の構成としては、遊技を行うことが可能な遊技機において、遊技の進行制御を行う主制御手段(主制御基板110)と、前記主制御手段によって制御される駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)により動作する可動体(第2始動口開閉部材48、第1大入賞口開閉部材51、特定領域開閉部材52、第2大入賞口開閉部材57)と、付与条件の成立(入賞口、始動口、大入賞口への遊技球の入賞)に基づき賞価値(賞球、賞球データ)を付与することが可能な価値付与手段(主制御基板110、払出制御基板120)と、を備え、電源供給が開始されてから前記遊技の進行制御が開始されるまでの開始前状態(初期設定処理中)では、前記価値付与手段による前記賞価値の付与を無効とし、前記主制御手段は、前記駆動源を所定の態様で初期動作(ON⇔OFF)させることが可能な初期動作手段と、遊技実績(通常中払出数、通常中アウト数)に基づいて特定情報(通常ベース値)を算出すると共に、当該特定情報を情報表示手段(性能表示モニタ)に表示させることが可能な情報表示手段と、を有し、前記開始前状態において、前記初期動作手段による前記初期動作が実行され、前記初期動作の実行中において、前記情報表示手段による前記特定情報の表示が規制される。そのため、遊技の進行制御を行う主制御手段によって制御される駆動源の動作確認を容易に行うことが可能となる。
◆上記課題を解決するための第6の構成としては、遊技を行うことが可能な遊技機において、遊技の進行制御を行う主制御手段(主制御基板110)と、前記主制御手段によって制御される駆動源(第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、流路切替ソレノイド52b、第2大入賞口開閉ソレノイド57b)により動作する可動体(第2始動口開閉部材48、第1大入賞口開閉部材51、特定領域開閉部材52、第2大入賞口開閉部材57)と、を備え、前記主制御手段は、始動条件の成立(始動口や普図ゲートへの遊技球の入球)に基づき表示手段(特別図柄表示器、普通図柄表示器)で図柄の変動表示を実行することが可能な変動表示手段と、前記変動表示の結果に応じて前記駆動源を動作させる有利遊技(小当たり遊技、大当たり遊技)を実行することが可能な有利遊技手段と、前記駆動源を所定の態様で初期動作(ON⇔OFF)させることが可能な初期動作手段と、遊技実績(通常中払出数、通常中アウト数)に基づいて特定情報(通常ベース値)を算出すると共に、当該特定情報を情報表示手段(性能表示モニタ)に表示させることが可能な情報表示手段と、を有し、電源供給が開始されてから前記遊技の進行制御を開始するまでの開始前状態(初期設定処理中)において、前記初期動作手段による前記初期動作が実行され、前記初期動作の実行中において、前記変動表示手段による前記変動表示の実行、前記有利遊技手段による前記有利遊技の実行、及び、前記情報表示手段による前記特定情報の表示が規制される。そのため、遊技の進行制御を行う主制御手段によって制御される駆動源の動作確認を容易に行うことが可能となる。
(本実施形態に記載された発明の内容2)
ここで、従来の遊技機では、始動条件の成立に基づき、遊技者に有利な特別遊技又は特定遊技を実行するか否かを判定する遊技機があった。このような遊技機の中には、特定遊技の実行中に入賞装置の内部に設けられた特定領域を遊技媒体が通過したことに基づき、特別遊技を実行するものがあった(例えば、特開2018-057968号公報参照)。しかしながら、このような遊技機では、遊技の興趣が低いという問題があった。
◆上記課題を解決するための第1の構成としては、始動条件の成立(始動口への遊技球の入賞)に基づき、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)又は特定遊技(小当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段と、通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも有利な特定遊技状態(時短遊技状態、ST状態)とに制御可能な遊技状態制御手段と、前記特定遊技の実行中に、遊技媒体が入賞困難な状態から遊技媒体が入賞容易な状態へと変化する入賞装置(大入賞口)と、前記特定遊技の実行中に、前記入賞装置の内部に設けられた特定領域(特定領域53)を遊技媒体が通過したことに基づき、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、を備え、前記特定遊技の実行中に遊技媒体が前記特定領域を通過したときの遊技状態に基づき、所定の処理(大当たり遊技後の遊技条件を設定する処理等)を行うことが可能である。このようにしたことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
◆上記課題を解決するための第2の構成としては、始動条件の成立(始動口への遊技球の入賞)に基づき、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段と、通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも有利な特定遊技状態(時短遊技状態、ST状態)とに制御可能な遊技状態制御手段と、を備え、前記判定手段は、第1始動条件の成立(第1始動口への入賞)に基づき判定を行う第1判定手段と、第2始動条件の成立(第2始動口への入賞)に基づき判定を行う第2判定手段とを有し、前記特別遊技には、第1の特別遊技(例えば、第1大当たり遊技、第3大当たり遊技)と、前記第1の特別遊技よりも有利な第2の特別遊技(例えば、第2大当たり遊技)とがあり、前記第1判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、前記第1の特別遊技と前記第2の特別遊技の何れかを実行可能であり、前記特定遊技状態には、前記特別遊技を経由して制御される特定遊技状態(通常時短遊技状態)と、前記特別遊技を経由せずに制御される特定遊技状態(特殊時短遊技状態)とがある。このようにしたことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
◆上記課題を解決するための第3の構成としては、始動条件の成立(始動口への遊技球の入賞)に基づき、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段と、通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも有利な特定遊技状態(時短遊技状態、ST状態)とに制御可能な遊技状態制御手段と、前記特別遊技の実行中に、遊技媒体が入賞困難な状態から遊技媒体が入賞容易な状態へと変化する入賞装置(大入賞口)と、前記特別遊技の実行中に、前記入賞装置の内部に設けられた特定領域(特定領域53)を遊技媒体が通過したことに基づき、その後に制御される遊技状態を決定することが可能な遊技状態決定手段と、を備えている。このようにしたことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
◆上記課題を解決するための第4の構成としては、始動条件の成立(始動口への遊技球の入賞)に基づき、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段と、通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも有利な特定遊技状態(時短遊技状態、ST状態)とに制御可能な遊技状態制御手段と、を備え、前記判定手段は、第1始動条件の成立(第1始動口への入賞)に基づき判定を行う第1判定手段と、2始動条件の成立(第2始動口への入賞)に基づき判定を行う第2判定手段とを有し、前記特別遊技には、第1の特別遊技(例えば、第3大当たり遊技)と、前記第1の特別遊技よりも有利な第2の特別遊技(例えば、第1大当たり遊技、第2大当たり遊技)とがあり、前記判定手段の判定結果には、第1結果(大当たり)と、前記第1結果とは異なる第2結果(小当たり)とがあり、前記第1判定手段によって前記第1結果(大当たり)と判定された場合に、前記第1の特別遊技と前記第2の特別遊技の何れかを実行可能であり、前記特定遊技状態は、前記第1の特別遊技の終了後に制御される第1特定遊技状態(第2時短回数が7回に設定される通常時短遊技状態:突入バトルモード)と、前記第2の特別遊技の終了後に制御される第2特定遊技状態(第2時短回数が55回に設定される通常時短遊技状態:乱舞モード、第2時短回数が95回に設定される通常時短遊技状態:乱舞モード)と、を備えている。このようにしたことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
◆上記課題を解決するための第5の構成としては、始動条件の成立(始動口への遊技球の入賞)に基づき、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段と、通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも有利な特定遊技状態(時短遊技状態、ST状態)とに制御可能な遊技状態制御手段と、を備え、前記判定手段は、第1始動条件の成立(第1始動口への入賞)に基づき判定を行う第1判定手段と、始動条件の成立(第2始動口への入賞)に基づき判定を行う第2判定手段とを有し、前記特別遊技には、第1の特別遊技(例えば、第3大当たり遊技)と、前記第1の特別遊技よりも有利な第2の特別遊技(例えば、第2V大当たり遊技)と、前記第2の特別遊技よりも有利な第3の特別遊技(例えば、第4大当たり遊技、第5大当たり遊技)とがあり、前記判定手段の判定結果には、第1結果(大当たり)と、前記第1結果とは異なる第2結果(小当たり)とがあり、前記第1判定手段によって前記第1結果(大当たり)と判定された場合に、前記第1の特別遊技と前記第2の特別遊技の何れかを実行可能であり、前記第2判定手段によって前記第2結果(小当たり)と判定された場合に、前記第2の特別遊技を実行可能であり、前記第2判定手段によって前記第1結果(大当たり)と判定された場合に、前記第3の特別遊技を実行可能である。このようにしたことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
◆上記課題を解決するための第6の構成としては、始動条件の成立(始動口への遊技球の入賞)に基づき、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段と、通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも有利な特定遊技状態(時短遊技状態、ST状態)とに制御可能な遊技状態制御手段と、を備え、前記判定手段は、第1始動条件の成立(第1始動口への入賞)に基づき判定を行う第1判定手段と、第2始動条件の成立(第2始動口への入賞)に基づき判定を行う第2判定手段とを有し、前記特別遊技には、第1の特別遊技(例えば、第3大当たり遊技)と、前記第1の特別遊技よりも有利な第2の特別遊技(例えば、第2V大当たり遊技)と、前記第2の特別遊技よりも有利な第3の特別遊技(例えば、第4大当たり遊技、第5大当たり遊技)とがあり、前記判定手段の判定結果には、第1結果(大当たり)と、前記第1結果とは異なる第2結果(小当たり)とがあり、前記第2の特別遊技が実行された後に制御された前記特定遊技状態(乱舞モード、超乱舞モード)において、前記第2判定手段によって前記第1結果(大当たり)と判定された場合に、前記第3の特別遊技を実行可能であり、前記第2判定手段によって前記第2結果(小当たり)と判定された場合に、前記第2の特別遊技を実行可能である。このようにしたことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
◆上記課題を解決するための第7の構成としては、始動条件の成立(始動口への遊技球の入賞)に基づき、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段と、通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも有利な特定遊技状態(時短遊技状態、ST状態)とに制御可能な遊技状態制御手段と、を備え、前記判定手段は、第1始動条件の成立(第1始動口への入賞)に基づき判定を行う第1判定手段と、第2始動条件の成立(第2始動口への入賞)に基づき判定を行う第2判定手段とを有し、前記特別遊技には、第1の特別遊技(例えば、第3大当たり遊技)と、前記第1の特別遊技よりも有利な第2の特別遊技(例えば、第2V大当たり遊技)と、前記第2の特別遊技よりも有利な第3の特別遊技(例えば、第4大当たり遊技、第5大当たり遊技)とがあり、前記判定手段の判定結果には、第1結果(大当たり)と、前記第1結果とは異なる第2結果(小当たり)とがあり、前記第3の特別遊技が実行された後に制御された前記特定遊技状態(無限モード)において、前記第2判定手段によって前記第1結果(大当たり)と判定された場合に、前記第3の特別遊技を実行可能であり、前記第2判定手段によって前記第2結果(小当たり)と判定された場合に、前記第2の特別遊技を実行可能である。このようにしたことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
◆上記課題を解決するための第8の構成としては、始動条件の成立(始動口への遊技球の入賞)に基づき、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定に基づき、図柄の変動表示を実行する変動表示実行手段と、通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも有利な特定遊技状態(時短遊技状態、ST状態)とに制御可能な遊技状態制御手段と、第1の演出モード(演出モードA~C)と、前記第1の演出モードとは異なる第2の演出モード(カウントダウンモード)とに制御可能な演出制御手段と、を備え、前記判定手段は、第1始動条件の成立(第1始動口への入賞)に基づき判定を行う第1判定手段と、第2始動条件の成立(第2始動口への入賞)に基づき判定を行う第2判定手段とを有し、前記特別遊技には、第1の特別遊技(例えば、第3大当たり遊技)と、前記第1の特別遊技よりも有利な第2の特別遊技(例えば、第1大当たり遊技、第3大当たり遊技、第4大当たり遊技、第5大当たり遊技)とがあり、前記遊技状態制御手段は、前記特別遊技の終了後に所定回数の変動表示が実行されるまで前記特定遊技状態に制御することが可能であり、前記特定遊技状態には、前記特別遊技を経由して制御される第1特定遊技状態(通常時短遊技状態)と、前記特別遊技を経由せずに制御される第2特定遊技状態(特殊時短遊技状態)とがあり、前記演出制御手段は、前記第2特定遊技状態に制御される所定回数(50回)前の前記変動表示が実行されると、前記第1の演出モード(演出モードA~Cの何れか)から前記第2の演出モード(カウントダウンモード)に制御する。このようにしたことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態の遊技機1は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが同時に(並行して)実行されず、第2特別図柄の変動表示が優先して実行されるものとしたが、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが同時に(並行して)実行される遊技機としてもよいし、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが第1始動口45及び第2始動口47への遊技球の入賞順で実行されるようにしてもよい。
また、本実施形態の遊技機1は、大当たり遊技の終了後に通常遊技状態よりも大当たり確率が向上する確変遊技状態を発生させないようになっているが、大当たり特別図柄の種類によっては確変遊技状態を発生させるようにしてもよく、この場合、大当たり遊技中の特定のラウンド遊技(例えば、2回目のラウンド遊技や最終のラウンド遊技)において、第1大入賞口50の内部に設けられる特定領域53を遊技球が通過したことを条件に確変遊技状態を発生させる処理を行うようにしてもよいし、特定領域53を遊技球が通過したときの遊技状態に基づいて、確変遊技状態となる変動表示の回数を決定する処理を行うようにしてもよい。
また、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機に限られるものではなく、メダル(遊技媒体)を使用した遊技によって有効ライン上に入賞図柄が停止表示される(付与条件を満たす)と、所定量の賞メダル(賞メダルデータ)を遊技者に付与することが可能な回胴式遊技機(いわゆるスロットマシン)にも用いることもできる。さらには、じゃん球遊技機、アレンジボール遊技機に用いることもできる。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 遊技機
5 遊技盤
44 普図ゲート
45 第1始動口
47 第2始動口
50 第1大入賞口
56 第2大入賞口
70 第1画像表示装置
71 第2画像表示装置
110 主制御基板
110a メインCPU
120 払出制御基板
130 演出制御基板
130a サブCPU

Claims (1)

  1. 始動条件の成立に基づき、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、
    前記判定の結果に基づき、特別図柄の変動表示を複数の変動パターンの何れかで実行可能な変動表示実行手段と、
    通常遊技状態と、前記通常遊技状態よりも有利な特定遊技状態とに制御可能な遊技状態制御手段と、
    遊技の制御状態を初期化することが可能な初期化手段と、
    前記特別図柄の変動表示中に、複数の演出図柄を変動表示させる変動演出を実行可能な演出制御手段と、を備え、
    前記判定手段は、第1始動条件の成立に基づき判定を行う第1判定手段と、第2始動条件の成立に基づき判定を行う第2判定手段とを有し、
    前記特別遊技には、第1の特別遊技と、前記第1の特別遊技よりも有利な第2の特別遊技とがあり、
    前記第1判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、前記第1の特別遊技と前記第2の特別遊技の何れかを実行可能であり、
    前記特定遊技状態には、
    前記特別遊技を経由して制御される第1特定遊技状態と、所定条件の成立後に実行されたハズレ結果となる前記特別図柄の変動表示の連続回数が規定回数に到達したことで前記特別遊技を経由せずに制御される第2特定遊技状態とがあり、
    前記特別遊技の実行によって前記所定条件が成立した後に前記第2特定遊技状態に制御される場合と、前記遊技の制御状態の初期化によって前記所定条件が成立した後に前記第2特定遊技状態に制御される場合とで、異なる変動パターンで前記特別図柄の変動表示を実行することが可能であることを特徴とする遊技機。
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