JP2009149706A - 光触媒含有コーティング用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】接着層を必要としない光触媒含有コーティング用組成物の提供。
【解決手段】
(a)式(I)
SiX4−n・・・(I)
(式中、Rはエポキシ基を有する有機基を表し、Xは水酸基又は加水分解性基を表す。nは1又は2を表し、nが2のとき各Rは同一でも異なっていてもよく、(4−n)が2以上のとき各Xは同一でも異なっていてもよい。)で表される有機ケイ素化合物の縮合物、(b)光触媒、及び(c)金属酸化物及び/又は金属水酸化物を含有し、各成分の組成が、固形分として、固形分全体に対して、(a)=5〜90質量%、(b)=5〜70重量%、(c)=5〜50重量%であることを特徴とする光触媒含有コーティング用組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光触媒含有コーティング用組成物、特に、密着性が良く、接着層を必要としない光触媒含有コーティング用組成物に関する。
紫外線のエネルギーによって、水の分解、脱臭、殺菌、水の浄化、排水処理等の各種の化学反応を進行させる光触媒として、n型半導体の酸化チタンが知られている。光触媒を粉末状もしくは溶液に懸濁させた形で使用した方が一般的に触媒活性が高いと言われているものの、実用的には何らかの担体上に担持した形で使用せざるを得ない場合が多い。
光触媒を担持する担体材質は種々提案されており、例えば、(A)ニトロセルロース、ガラス、ポリ塩化ビニル、プラスチック、ナイロン、メタクリル樹脂、ポリプロピレン等光透過性物質、(B)ポリプロピレン繊維、セラミック、(C)ガラス、セラミック、ナイロン、アクリル、ポリエステル等がある。
しかし、これらの材質の中で有機物を主体とするものは、光触媒を担持するとその触媒作用により有機物が分解されたり劣化したりすることが報告されており、耐久性に問題があった。
また、担体材料がガラスやセラミック等の無機物の場合であっても、光触媒を担持するために有機高分子樹脂を接着剤に用いると光触媒粒子表面が樹脂により被覆されるために触媒活性が低下するばかりか、この樹脂が光触媒作用により分解劣化を起こして光触媒が剥離するなど、耐久性にも問題が生じた。
そこで、担体材料が耐熱性の無機物の場合には、有機物が全く残存しないスパッタリング法、有機チタネートの塗布−焼成法やチタニアゾルの吹き付け−焼成法等の方法が採用されている。
しかし、これらの方法は、担体上での光触媒粒子の生成、結晶化及び担体との接着性を持たせるために、高温度での焼成が必要であり、大面積の担持ができにくいばかりか、製造コストが非常に高いと言う問題があった。
一方、光触媒をガラス繊維紙に担持するために、接着剤として金属酸化物ゾルを用いる方法も提案された。
しかし、シリカゾル等の金属酸化物ゾルの接着力はファン・デア・ワールス力によるものである為に非常に弱く、接着性、耐久性が不十分であり、また、高温度での焼き付け処理が必要であったりして、熱分解を起こしやすい汎用樹脂を含む全ての担体に適用できるものではなかった。
また、光触媒粉末をシリカや粘土鉱物等の金属酸化物ゲルに担持した例においては、担体の吸着剤としての効果によりプロピオンアルデヒドガスの光触媒分解反応が促進されるとした報告がある。
しかしながら、こうした金属酸化物ゲルの中に均一に分散させた光触媒を高い触媒活性を維持したまま、接着性及び耐久性に優れた担持体を得たと言う報告は皆無であった。
さらに、光触媒をフッ素樹脂で固定化する方法も提案された。しかし、フッ素樹脂は高価であるばかりか、光触媒粒子を強固に接着するためには、触媒粒子表面の多くをフッ素樹脂で覆ってしまうことが必要で、結果、触媒活性は、粉末時に比べて低下してしまうと言う問題があった。光触媒をフッ素樹脂やポリオルガノシロキサン等の難分解性結着剤と混合して基体に担持しようと試みた例(特許文献1)があるが、接着性や長期耐久性等の実用上の課題の解決には不十分なものである。
上述のように、光触媒を担体上に担持するために解決しなくてはならない課題として、1)光触媒と担体との接着性が良好であること、2)光触媒活性が担体上へ担持されることにより低下しないこと、3)担持した光触媒によって担体及び接着剤が劣化せず長期にわたって強度を維持し、耐久性と触媒活性を保っていること、の3点が挙げられる。更に高温多湿の環境で使用する場合には、例えば沸騰水中に浸漬した後の付着性が優れていることが要求される。
また、光触媒を担体へ担持するための光触媒コーティング剤に要求される特性として、最低でも1カ月望ましくは3カ月以上保存しても粘度増加や粒子沈降がない光触媒塗布液が必要である。また、実用製品へ光触媒をコートした時に光触媒作用を低下させることなく担持させることも必要である。
本発明者らは、上記課題を解決するため、光触媒層と担体との間に、シリコン含有量2〜60重量%のアクリル−シリコン樹脂、エポキシ−シリコン樹脂等のシリコン変性樹脂、コロイダルシリカを5〜40重量%含有する樹脂、又は一般式SiCln(OH)n(OR)nで表される化合物の重縮合反応生成物であるポリシロキサンを3〜60重量%含有する樹脂を含有する接着層を設けた(特許文献2)。
しかしながら、当該方法は、接着層を介して触媒層を設けることにより、担体との密着性は良好となるが、一方では、膨張収縮の違いから生じた応力により光触媒層にクラックが発生しやすく、透明性と言う点で十分ではなかった。
その他、ケイ素化合物使用した光触媒コーティング剤として、(a)(RnSi(OR4−n(式中、Rは、2個存在するときは同一または異なり、炭素数1〜10の1価の有機基を示し、Rは、同一または異なり、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜6のアシル基を示し、nは1〜2の整数である)で表されるオルガノシランおよび該オルガノシランの加水分解物から選ばれた少なくとも1種、(b)SiO結合を有し、重量平均分子量が300〜100,000の3官能および/または2官能のオルガノシロキサンオリゴマー、ならびに(c)光触媒、を含有するコーティング組成物もある(特許文献3)。
特許文献3の技術は、光触媒コーティング層単独で用いることを目的としたものではなく、必要に応じて、下塗り層あるいはプライマー層と併用するものであり、実施例はいずれも下塗り層を設けたものである。性能面では、透明性や耐煮沸性という点で十分ではなかった。
特開平7−171408号公報 特許3038599号公報 特開2001−192616号公報
本発明は、1)担体との接着性が良好であること、2)光触媒活性が担体上へ担持されることにより低下しないこと、3)担持した光触媒によって担体が劣化せず長期にわたって強度を維持し、耐久性と触媒活性を保っていること、かつ、4)接着層を必要としないこと、及び5)透明性が低下しないことを満たす光触媒コーティング剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、シロキサンとしてエポキシ基を有するシロキサンをモノマーとして使用し、それを縮合させた物を金属酸化物ゾル等と混合することにより、上記課題を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
(1)(a)式(I)
SiX4−n・・・(I)
(式中、Rはエポキシ基を有する有機基を表し、Xは水酸基又は加水分解性基を表す。nは1又は2を表し、nが2のとき各Rは同一でも異なっていてもよく、(4−n)が2以上のとき各Xは同一でも異なっていてもよい。)で表される有機ケイ素化合物の縮合物、(b)光触媒、及び
(c)金属酸化物及び/又は金属水酸化物
を含有し、各成分の組成が、固形分として、固形分全体に対して、
(a)=5〜90質量%
(b)=5〜70重量%
(c)=5〜50重量%
であることを特徴とする光触媒含有コーティング組成物、
(2)光触媒がチタン酸化物であることを特徴とする(1)記載の光触媒含有コーティング用組成物、
(3)金属酸化物がアルミナであることを特徴とする(1)記載の光触媒コーティング用組成物、に関する。
また、本発明は、
(4)(A)式(I)
SiX4−n・・・(I)
(式中、Rはエポキシ基を有する有機基を表し、Xは水酸基又は加水分解性基を表す。nは1又は2を表し、nが2のとき各Rは同一でも異なっていてもよく、(4−n)が2以上のとき各Xは同一でも異なっていてもよい。)で表される有機ケイ素化合物を、溶媒中、水及びシラノール縮合触媒の存在下に縮合させる工程、及び
(B)溶媒中、工程(A)で得られた有機ケイ素化合物の縮合物、光触媒、並びに金属酸化物及び/又は金属水酸化物を混合する工程
からなる上記(1)〜(3)のいずれかに記載の光触媒含有コーティング組成物の製造方法、
(5)有機ケイ素化合物が3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランであり、シラノール縮合触媒がチタン酸化物であることを特徴とする(4)に記載の光触媒コーティング組成物の製造方法、及び
(6)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の光触媒コーティング用組成物を担持した基体、に関する。
本発明において、エポキシ基が存在する有機ケイ素化合物と金属酸化物及び/又は金属水酸化物ゾル、とりわけ、アルミナゾルを組み合わせて使用することにより、
(1)接着層が不要であること、(2)担体との密着性が良いこと、(3)膜を厚くすることができること、(4)親水性が良好であること、(5)透明性が低下しない等の効果を奏する光触媒コーティング組成物を得ることができる。
(1)光触媒含有コーティング組成物
本発明の光触媒含有コーティング組成物は、通常、溶媒中に、
(a)式(I)
SiX4−n・・・(I)
(式中、Rはエポキシ基を有する有機基を表し、Xは水酸基又は加水分解性基を表す。nは1又は2を表し、nが2のとき各Rは同一でも異なっていてもよく、(4−n)が2以上のとき各Xは同一でも異なっていてもよい。)で表される有機ケイ素化合物の縮合物、(b)光触媒、及び
(c)金属酸化物及び/又は水酸化物
を含有する組成物であり、本発明の効果を阻害しない限り、その他の成分を含んでいても良い。
上記(a)〜(c)の各成分は、固形分として、固形分全体の質量に対して、以下の割合で配合される。
(a)=5〜90質量%、好ましくは10〜70質量%
(b)=5〜70質量%、好ましくは5〜50質量%
(c)=5〜50質量%、好ましくは5〜40質量%
本発明において使用する溶媒は、組成物の調製法において記載されたものを使用する。
以下に、本発明の光触媒含有コーティング組成物の各成分について詳述する。
1)有機ケイ素化合物及びその縮合物
本発明の有機ケイ素化合物は、式(I)
SiX4−n・・・(I)で表される化合物である。
式(I)中、Rは、エポキシ基を有する有機基を示し、化合物中に1又は2個有する。
本発明においてエポキシ基を有する有機ケイ素化合物が好適である理由は、エポキシ基が開環、反応することにより、基板との接着性の向上に寄与しているからと考えられる。
ここで、「有機基」とは、少なくとも1個のエポキシ基(オキシラン環)を末端、側鎖、又は骨格内に有することができる有機基であれば制限されず、置換されていてもよい炭化水素基又は置換されていてもよい複素環基をいう。炭化水素基には、酸素、窒素又はケイ素を含有していてもよい。
「炭化水素基」としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アリールシクロアルキル基等が挙げられる。
「アルキル基」は、炭素数1〜10の直鎖又は分岐状のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、2−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基n−ヘプチル基、n−オクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基等が挙げられる。
「シクロアルキル基」は、炭素数3〜10のシクロアルキル基が好ましく、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
「アルケニル基」は、いずれか1カ所以上に炭素−炭素二重結合を有する炭化水素基である。炭素数2〜10の直鎖又は分岐鎖のアルケニル基が好ましく、例えば、エテニル基、プロパ−1−エン−1−イル基、プロパ−2−エン−1−イル基、プロパ−1−エン−2−イル基、ブタ−1−エン−1−イル基、ブタ−2−エン−1−イル基、ブタ−3−エン−1−イル基、ブタ−1−エン−2−イル基、ブタ−3−エン−2−イル基、ペンタ−1−エン−1−イル基、ペンタ−4−エン−1−イル基、ペンタ−1−エン−2−イル基、ペンタ−4−エン−2−イル基、3−メチル−ブタ−1−エン−1−イル基、ヘキサ−1−エン−1−イル基、ヘキサ−5−エン−1−イル基、ヘプタ−1−エン−1−イル基、ヘプタ−6−エン−1−イル基、オクタ−1−エン−1−イル基、オクタ−7−エン−1−イル基等が挙げられる。
「シクロアルケニル基」は、いずれか1カ所以上に炭素−炭素二重結合を有する環状の炭化水素基である。炭素数3〜10のシクロアルケニル基が好ましく、例えば、1−シクロペンテン−1−イル基、2−シクロペンテン−1−イル基、1−シクロヘキセン−1−イル基、2−シクロヘキセン−1−イル基、3−シクロヘキセン−1−イル基等が挙げられる。
「アリール基」は、炭素数6〜14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセン−1−イル基、フェナントレン−1−イル基等が挙げられる。
「アリールアルキル基」は、C6−14アリールC1−10アルキル基が好ましく、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニル−n−プロピル基、4−フェニル−n−ブチル基、5−フェニル−n−ペンチル基、8−フェニル−n−オクチル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。
「アリールアルケニル基」は、C6−14アリールC2−10アルケニル基が好ましく、例えば、スチリル基、3−フェニル−プロパ−1−エン−1−イル基、3−フェニル−プロパ−2−エン−1−イル基、4−フェニル−ブタ−1−エン−1−イル基、4−フェニル−ブタ−3−エン−1−イル基、5−フェニル−ペンタ−1−エン−1−イル基、5−フェニル−ペンタ−4−エン−1−イル基、8−フェニル−オクタ−1−エン−1−イル基、8−フェニル−オクタ−7−エン−1−イル基、ナフチルエテニル基等が挙げられる。
「アリールシクロアルキル基」は、C6−14アリールC3−10シクロアルキル基が好ましく、例えば、3−フェニルシクロプロピル基、3−フェニルシクロブチル基、4−フェニルシクロペンチル基、4−フェニルシクロヘキシル基、4−ナフチルシクロヘキシル基等が挙げられる。
「複素環基」は、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1乃至3個の複素原子を含む5〜11員環の複素環基が好ましく、例えば、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、ピロ−ル−1−イル基、ピロ−ル−2−イル基、ピロ−ル−3−イル基、ピリジン−2−イル基、ピリジン−3−イル基、ピリジン−4−イル基、ピラジン−2−イル基、ピラジン−3−イル基、ピリミジン−2−イル基、ピリミジン−4−イル基、ピリミジン−5−イル基、ピリダジン−3−イル基、ピリダジン−4−イル基、1,3−ベンゾジオキソール−4−イル基、1,3−ベンゾジオキソール−5−イル基、1,4−ベンゾジオキサン−5−イル基、1,4−ベンゾジオキサン−6−イル基、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−6−イル基、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−7−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−6−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−7−イル基、ベンゾフラン−4−イル基、ベンゾフラン−5−イル基、ベンゾフラン−6−イル基、ベンゾフラン−7−イル基、ベンゾチオフェン−4−イル基、ベンゾチオフェン−5−イル基、ベンゾチオフェン−6−イル基、ベンゾチオフェン−7−イル基、キノキサリン−2−イル基、キノキサリン−5−イル基、キノキサリン−6−イル基、インドール−4−イル基、インドール−5−イル基、インドール−6−イル基、インドール−7−イル基、イソインドール−4−イル基、イソインドール−5−イル基、イソインドール−6−イル基、イソインドール−7−イル基、イソベンゾフラン−4−イル基、イソベンゾフラン−5−イル基、イソベンゾフラン−6−イル基、イソベンゾフラン−7−イル基、クロメン−5−イル基、クロメン−6−イル基、クロメン−7−イル基、クロメン−8−イル基、イミダゾール−1−イル基、イミダゾール−2−イル基、イミダゾール−4−イル基、イミダゾール−5−イル基、ピラゾール−1−イル基、ピラゾール−3−イル基、ピラゾール−4−イル基、チアゾール−2−イル基、チアゾール−4−イル基、チアゾール−5−イル基、オキサゾール−2−イル基、オキサゾール−4−イル基、オキサゾール−5−イル基、イソオキサゾール−3−イル基、イソオキサゾール−4−イル基、イソオキサゾール−5−イル基、ピリミジン−2−イル基、ピリミジン−4−イル基、ピリミジン−5−イル基、ピリジン−2−イル基、ピリジン−3−イル基、ピリジン−4−イル基、ピロリジン−2−イル基、ピロリジン−3−イル基、ベンゾイミダゾール−1−イル基、ベンゾイミダゾール−2−イル基、ベンゾチアゾール−2−イル基、ベンゾオキサゾール−2−イル基、キノリン−2−イル基、キノリン−3−イル基、キノリン−4−イル基、イソキノリン−1−イル基、イソキノリン−3−イル基、イソキノリン−4−イル基、1,3,4−チアジアゾール−2−イル基、モルホリン−4−イル基等が挙げられる。
式(I)中、Xは、水酸基又は加水分解性基を示す。
加水分解性基とは、例えば、無触媒、過剰の水の共存下、25℃〜100℃で加熱することにより、加水分解されてシラノール基を生成することができる基や、シロキサン縮合物を形成することができる基を意味し、具体的には、アルコキシ基、アシルオキシ基、ハロゲン基、イソシアネート基等を挙げることができ、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数1〜8(カルボニル基の炭素を除く)のアシルオキシ基が好ましい。
炭素数1〜6のアルコキシ基としては、メチルオキシ基、エチルオキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられ、炭素数1〜8のアシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。ハロゲンとしてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。イソシアネート基としては、例えば、アルキル基に結合したイソシアネート基、シクロアルキル基に結合したイソシアネート基、アリール基に結合したイソシアネート基、シクロアルキル基が置換したアルキル基に結合したイソシアネート基、アリール基が置換したアルキル基に結合したイソシアネート基等が挙げられる。
式(I)で表される有機ケイ素化合物を例示すると以下のとおりである。
グリシジルトリメトキシシラン、
グリシジルトリクロロシラン、
グリシジルトリアセチルオキシシラン、
グリシジルトリベンゾイルオキシシラン、
3−グリシドキシメチルトリメトキシシラン、
3−グリシドキシメチルトリアセチルオキシシラン、
3−グリシドキシメチルトリベンジルオキシシラン
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルクロルジメトキシシラン、
2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等。
これ等の化合物は、1種単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
上記有機ケイ素化合物の縮合物は、ゾルとなりうる縮合度であれば特に制限はないが、平均粒径が50nm以下のサイズであることが好ましく、20nm以下のサイズであることがより好ましい。縮合物は、組成物の調製法の項において記載された方法により製造することができる。
2)光触媒
本発明に使用される光触媒は、粉末状、ゾル状、溶液状など、光触媒活性を示すものであればいずれの形態も使用可能であるが。ゾル状の光触媒を使用する場合、粒子径が20nm以下、好ましくは10nm以下のものを使用すると、透明性が向上し、直線透過率が高くなるため、透明性を要求されるガラス基板やプラスチック成形体に塗布する場合に特に好ましい。また下地の担体に色や模様が印刷されたものの場合にこうした透明な光触媒層を塗布すると下地の色や柄を損なうことがない。
光触媒としては、TiO、ZnO、SrTiO、CdS、GaP、InP、GaAs、BaTiO、KNbO、Fe、Ta、WO、SnO、Bi、NiO、CuO、SiC、SiO、MoS、InPb、RuO、CeOなど、及び、これらの光触媒に、Pt、Rh、RuO、Nb、Cu、Sn、Ni、Feなどの金属及びそれらの金属の酸化物を添加したものが使用することができる。また、これらの光触媒に光触媒還元作用を利用してPt、Rh、RhO、Nb、Cu、Sn、Ni、Feなどの金属を添加したものなども全て使用可能である。光触媒の含有量は、多量なほど触媒活性が高くなるが、接着性の点から好ましくは固形分全体の70重量%以下である。
なお、光触媒は、上記紫外線応答型のみならず可視光応答型の光触媒も使用することができ、例えば、金属イオンドープ型、酸素欠陥型、窒素(窒素化合物)ドープ型などのチタン酸化物などが挙げられる。
3)金属酸化物又は水酸化物
本発明で用いられる金属酸化物又は水酸化物は、光触媒を固着し、基板と強固に接着させる効果を有しており、光触媒としての活性を有する金属酸化物は含まれない。この金属酸化物又は水酸化物を原料として使用するときはゾルの状態で使用することが好ましい。金属酸化物又は水酸化物ゾルは、基板に塗布後、ゲル化する。5重量%未満では、接着層との接着が不十分となり、50重量%を超えると、光触媒活性が不十分となる。
金属成分としては、珪素、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、マグネシウム、ニオビウム、タンタラム、タングステン、錫等を好ましく例示することができる。特に、アルミニウムが好ましい。
また、金属成分として、珪素、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、ニオビウムの中から選ばれた2種以上の金属を含有する酸化物もしくは水酸化物を使用することができる。
原料として用いられる金属酸化物又は金属水酸化物ゾルは、市販のものでもよいが、例えば、特許3609262号公報に記載されているように、(1)含水金属酸化物を一塩基酸またはその塩で解膠処理したり、(2)四塩化金属化合物を低温の水に添加した後透析したり、(3)塩酸水溶液に金属アルコキシドを添加したりして得ることができる。
市販のものとしては、シリカゾルとしては、例えば、日産化学工業(株)製、メタノールシリカゾルおよびイソプロパノールシリカゾル;触媒化成工業(株)製、オスカルなどが挙げられる。また、アルミナゾルとしては、例えば、日産化学工業(株)製のアルミナゾル520、同100、同200;川研ファインケミカル(株)製のアルミナクリアーゾル、アルミナゾル10、同132などが挙げられる。
これらの金属酸化物又は金属水酸化物ゾルは、1種単独であるいは2種以上を併用することができるが、アルミナゾルが特に好ましい。
4)その他の成分
本発明の組成物には、得られる塗膜の着色、厚膜化などのために、別途充填材を添加・分散させることもできる。このような充填材としては、例えば、非水溶性の有機顔料や無機顔料、顔料以外の、粒子状、繊維状もしくは鱗片状のセラミックス、金属あるいは合金、ならびにこれらの金属の酸化物、水酸化物、炭化物、窒化物、硫化物などを挙げることができる。
上記充填材の具体例としては、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、銀、亜鉛、フェライト、カーボンブラック、ステンレス鋼、二酸化ケイ素、顔料用酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化コバルト、合成ムライト、水酸化アルミニウム、水酸化鉄、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、クレー、ケイソウ土、消石灰、石膏、タルク、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、雲母、亜鉛緑、クロム緑、コバルト緑、ビリジアン、ギネー緑、コバルトクロム緑、シェーレ緑、緑土、マンガン緑、ピグメントグリーン、群青、紺青、ピグメントグリーン、岩群青、コバルト青、セルリアンブルー、ホウ酸銅、モリブデン青、硫化銅、コバルト紫、マルス紫、マンガン紫、ピグメントバイオレット、亜酸化鉛、鉛酸カルシウム、ジンクエロー、硫化鉛、クロム黄、黄土、カドミウム黄、ストロンチウム黄、チタン黄、リサージ、ピグメントエロー、亜酸化銅、カドミウム赤、セレン赤、クロムバーミリオン、ベンガラ、亜鉛白、アンチモン白、塩基性硫酸鉛、チタン白、リトポン、ケイ酸鉛、酸化ジルコン、タングステン白、鉛、亜鉛華、バンチソン白、フタル酸鉛、マンガン白、硫酸鉛、黒鉛、ボーン黒、ダイヤモンドブラック、サーマトミック黒、植物性黒、チタン酸カリウムウィスカー、二硫化モリブデンなどを挙げることができる。これらの充填材は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。充填材の使用量は、組成物の全固形分100重量部に対して、通常、300重量部以下である。
さらに、本発明の組成物には、所望により、オルトギ酸メチル、オルト酢酸メチル、テトラエトキシシランなどの公知の脱水剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、ポリカルボン酸塩、ポリリン酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリアミドエステル塩、ポリエチレングリコールなどの分散剤;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース類や、ひまし油誘導体、フェロけい酸塩などの増粘剤;炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、カルシウムアジドなどの無機発泡剤や、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物、ジフェニルスルホン−3,3′−ジスルホヒドラジンなどのヒドラジン化合物、セミカルバジド化合物、トリアゾール化合物、N−ニトロソ化合物などの有機発泡剤のほか、界面活性剤、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、染料などの他の添加剤を配合することもできる。
また、組成物のコーティング性をより向上させるためにレベリング剤を配合することができる。このようなレベリング剤のうち、フッ素系のレベリング剤(商品名。以下同様)としては、例えば、ビーエムケミー(BM−CHEMIE)社のBM1000、BM1100;エフカケミカルズ社のエフカ772、エフカ777;共栄社化学(株)製のフローレンシリーズ;住友スリーエム(株)のFCシリーズ;東邦化学(株)のフルオナールTFシリーズなどを挙げることができ、シリコーン系のレベリング剤としては、例えば、ビックケミー社のBYKシリーズ;シュメグマン(Sshmegmann)社のSshmegoシリーズ;エフカケミカルズ社のエフカ30、エフカ31、エフカ34、エフカ35、エフカ36、エフカ39、エフカ83、エフカ86、エフカ88などを挙げることができ、エーテル系またはエステル系のレベリング剤としては、例えば、日信化学工業(株)のカーフィノール;花王(株)のエマルゲン、ホモゲノールなどを挙げることができる。
また、本発明に用いられる組成物、には、他の樹脂をブレンドしてもよい。他の樹脂としては、アクリル−ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル、アクリル樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂エマルジョン、エポキシ樹脂エマルジョン、ポリウレタンエマルジョン、ポリエステルエマルジョンなどが挙げられる。
(2)光触媒コーティング用組成物の調製法
本発明の組成物を調製するには、次の2つの工程を行う。即ち、
第1工程
式(I)
SiX4−n・・・(I)
(式中、Rはエポキシ基を有する有機基を表し、Xは水酸基又は加水分解性基を表す。nは1又は2を表し、nが2のとき各Rは同一でも異なっていてもよく、(4−n)が2以上のとき各Xは同一でも異なっていてもよい。)で表される有機ケイ素化合物を、溶媒中、水及びシラノール縮合触媒の存在下に縮合させる。
第2工程
溶媒中、工程(A)で得られた有機ケイ素化合物の縮合物、光触媒、並びに金属酸化物及び/又は水酸化物を混合して光触媒含有コーティング組成物を製造する。
第2工程においては、有機ケイ素化合物の縮合物の液に、光触媒と金属酸化物及び/又は水酸化物を添加してもよいし、光触媒と金属酸化物及び/又は水酸化物の混合液に、有機ケイ素化合物の縮合物の液を添加しても良い。ここで用いられる、溶媒は、第1工程で使用されるものと同様のものを使用できる。また、上記有機ケイ素化合物の縮合物、光触媒、金属酸化物及び金属水酸化物の形態は、特に制限はないが、ゾルの形態で使用するのが好ましい。
第1工程の方法は、以下のとおりである。
前記有機ケイ素化合物、水及びシラノール縮合触媒を溶媒中で混合する。シラノール縮合触媒の使用量は、触媒として使用する範囲であれば特に制限はないが、通常、有機ケイ素化合物1モルに対して0.001〜0.2モルである。
使用する水は、有機ケイ素化合物の加水分解を行うに足りる範囲であれば特に制限はないが、通常、有機ケイ素化合物1モルに対して1〜10モルである。
反応温度は0〜100℃、反応時間は1時間〜10日である。
溶媒としては、水のほか、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノールなどのエタノール系溶媒を1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。また、上記溶媒に、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系溶媒;アセトン、ジエチルケトン等のケトン系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;等の溶媒を混合して用いてもよい。
本発明において使用されるシラノール縮合触媒としては、金属酸化物、金属水酸化物、金属アルコキシド類、金属アルコキシド類の部分加水分解生成物、酸触媒などからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられるが、好ましくは、金属酸化物であり、特にチタン酸化物微粒子が好ましい。
以下に、各シラノール縮合触媒について詳述する。
1)金属酸化物
金属酸化物としては、特に限定されないが、TiO,ZrO,Alなどが挙げられ、特にTiOの微粒子が好ましい。
以下に、特に、TiOのナノ粒子の調製法について記載するが、調製法はこれに限定されるものではない。他の金属酸化物についても同様にして調製することができる。
チタン原子に、加水分解性基とキレート配位子とが結合してなるチタンキレート化合物と、該チタンキレート化合物に対して大過剰の水とを混合して得られるチタン酸化物ナノ粒子であり、通常有機溶媒に分散した状態で用いられる。
チタンキレート化合物は、チタン原子に、加水分解性基及びキレート配位子が結合してなるチタン化合物であれば、特に制限されない。
中心金属原子であるチタン原子の原子価は、通常2〜4価、好ましくは4価である。
加水分解性基としては、水と反応して分解する基であれば特に制限されない。具体的には、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、ハロゲン原子、イソシアネート基、シアノ基、アミノ基、アミド基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいアルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−へキシルオキシ基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいアシルオキシ基としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
前記アルコキシル基、アシルオキシ基の置換基としては、ハロゲン原子、カルボキシル基、アミド基、イミド基、エステル基、水酸基等が挙げられる。
前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
これらの中でも、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、ハロゲン原子又はイソシアネート基が好ましく、置換基を有していてもよいアルコキシル基がより好ましく、炭素数1〜4のアルコキシル基が特に好ましい。
キレート配位子としては、金属と結合してキレートを形成し得る配位子であれば特に制限されず、中性配位子でも陰イオンでも構わない。少なくとも一箇所で金属原子に結合していればよく、単座配位子であっても、多座配位子であってもよい。また、例えば、2座配位子であっても2座で一つの金属原子に結合していなくてもよい。
キレート配位子の具体例としては、以下のものが挙げられる。ただし、キレート配位子となり得るキレート化合物として例示する。
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸類;アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン等のβ−ジケトン類;アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のβ−ケトエステル類;エチレングリコール等のグリコール類;オキシ酢酸等のグリコール酸類;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)及びそのナトリウム塩、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、ジエチレントリアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、トリス[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミン、トリ(ピリジニルメチル)アミン等の含窒素化合物;
フランカルボン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、フェナントロリン、ジフェナントロリン、置換フェナントロリン、2,2’:6’,2”−ターピリジン、ピリジンイミン、架橋脂肪族ジアミン、4−4’−ジ(5−ノニル)−2,2’−ビピリジン、O,S,Se,Teの配位したビピリジン、アルキルイミノピリジン、アルキルビピリジニルアミン、アルキル置換トリピリジン、ジ(アルキルアミノ)アルキルピリジン、エチレンジアミンジピリジン、その他の複素環化合物;
2−メルカプトエタノール等のメルカプトアルコール類;エタンジチオール等のジチオール類;2−メルカプトエチルアミン等のメルカプトアミン類;2,4−ペンタンジチオン等のジチオケトン類;等の硫黄含有化合物等が挙げられる。
これらは1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。チタンキレート化合物の製造方法としては、特に制約はなく、例えば、後述するチタンアルコキシド化合物の有機溶媒溶液に、所定量のキレート化合物を添加する方法等が挙げられる。キレート化合物の添加量は、チタンアルコキシド化合物1モルに対して、通常1〜5倍モル、好ましくは1〜3倍モルである。
チタンキレート化合物の加水分解生成物であるチタン酸化物の分散液の製法は、詳しくは、WO2006−87986号パンフレットに記載されており、これに基づいて行うことができる。
分散液中のチタン酸化物の含有量は、分散液全体に対して酸化チタン換算濃度で0.1〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
分散液は、チタンキレート化合物の加水分解生成物であるチタン酸化物の微粒子が、水溶媒中又は有機溶媒中で凝集せずに安定に分散している性質を有するチタン酸化物粒子の分散液である。ここで、凝集せずに安定に分散している状態とは、有機溶媒中、チタンキレート化合物等の加水分解生成物の分散質が、凝結して不均質に分離していない状態を表し、好ましくは透明で均質な状態を表す。ここで透明とは、可視光における透過率が高い状態をいい、具体的には、分散質の濃度を酸化物換算で0.5重量%とし、石英セルの光路長を1cmとし、対照試料を有機溶媒とし、光の波長を550nmとする条件で測定した分光透過率で表して、好ましくは80〜100%の透過率を表す状態をいう。
分散液に含まれるチタン酸化物粒子の粒子径は特に限定されないが、通常1〜100nm、好ましくは1〜50nm、より好ましくは1〜20nmの範囲である。また、チタン酸化物粒子は単分散であるのが好ましい。
2)金属水酸化物
金属水酸化物としては、特に限定されないが、Ti(OH),Zr(OH),Al(OH)などが挙げられる。
3)金属アルコキシド類
金属アルコキシド類としては、特に限定されないが、透明性に優れる有機薄膜を得ることができること等の理由から、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、ケイ素、鉄、ゲルマニウム、インジウム、スズ、タンタル、亜鉛、タングステン及び鉛からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属のアルコキシド類が好ましい。
金属アルコキシド類のアルコキシ基の炭素数は特に限定されないが、含有酸化物濃度、有機物の脱離容易性、入手容易性等から、炭素数1〜4のものがより好ましい。
本発明に用いる金属アルコキシド類の具体例としては、Si(OCH、Si(OC、Si(OC−i)、Si(OC−t)等のケイ素アルコキシド;Ti(OCH、Ti(OC、Ti(OC−i)、Ti(OC等のチタンアルコキシド;Ti[OSi(CH、Ti[OSi(C等のテトラキストリアルキルシロキシチタン;Zr(OCH、Zr(OC、Zr(OC、Zr(OC等のジルコニウムアルコキシド;Al(OCH、Al(OC、Al(OC−i)、Al(OC等のアルミニウムアルコキシド;Ge(OC等のゲルマニウムアルコキシド;In(OCH、In(OC、In(OC−i)、In(OC等のインジウムアルコキシド;Sn(OCH、Sn(OC、Sn(OC−i)、Sn(OC等のスズアルコキシド;Ta(OCH、Ta(OC、Ta(OC−i)、Ta(OC等のタンタルアルコキシド;W(OCH、W(OC、W(OC−i)、W(OC等のタングステンアルコキシド;Zn(OC等の亜鉛アルコキシド;Pb(OC等の鉛アルコキシド;等が挙げられる。これらの金属アルコキシド類は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また本発明においては、金属アルコキシド類として、2種以上の金属アルコキシド類の反応により得られる複合アルコキシド、1種もしくは2種以上の金属アルコキシド類と、1種もしくは2種以上の金属塩との反応により得られる複合アルコキシド、及びこれらの組み合わせを用いることもできる。
2種以上の金属アルコキシド類の反応により得られる複合アルコキシドとしては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のアルコキシドと、遷移金属のアルコキシドとの反応により得られる複合アルコキシドや、第3B族元素の組合せにより錯塩の形で得られる複合アルコキシド等を例示することができる。
その具体例としては、BaTi(OR)、SrTi(OR)、BaZr(OR)、SrZr(OR)、LiNb(OR)、LiTa(OR)、及び、これらの組合せ、LiVO(OR)、MgAl(OR)、(RO)SiOAl(OR’)、(RO)SiOTi(OR’)、(RO)SiOZr(OR’)、(RO)SiOB(OR’)、(RO)SiONb(OR’)、(RO)SiOTa(OR’)等のケイ素アルコキシドと、前記金属アルコキシド類との反応物及びその縮重合物等が挙げられる。ここで、R及びR’はアルキル基等を表す。
1種もしくは2種以上の金属アルコキシド類と1種もしくは2種以上の金属塩との反応により得られる複合アルコキシドとしては、金属塩と金属アルコキシド類との反応により得られる化合物を例示することができる。
金属塩としては、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩等を、金属アルコキシド類としては、上述した金属アルコキシド類と同様のものをそれぞれ例示することができる。
4)金属アルコキシド類の部分加水分解生成物
金属アルコキシド類の部分加水分解生成物は、金属アルコキシド類を完全に加水分解する前に得られるものであって、オリゴマーの状態で存在する。
金属アルコキシド類の部分加水分解生成物の製造方法としては、有機溶媒中、上記例示した金属アルコキシド類に対し0.5〜2.0倍モル未満の水を用い、−100℃から有機溶媒還流温度範囲で加水分解する方法を好ましく例示することができる。具体的には、例えば、特開2007−125548号公報に記載されている方法により製造することができる。
5)酸触媒
酸触媒としては、塩酸、硝酸、ホウ酸、ホウフッ化水素酸等の鉱酸、酢酸、ギ酸、シュウ酸、炭酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸等を例示することができる。さらには、光照射によって酸を発生する光酸発生剤、具体的には、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェート等を例示することができる。
6)その他のシラノール縮合触媒
その他のシラノール縮合触媒としては、カルボン酸金属塩、カルボン酸エステル金属塩、カルボン酸金属塩ポリマー、カルボン酸金属塩キレート、チタン酸エステル及びチタン酸エステルキレート等を例示することができる。
(3)光触媒コーティング用組成物の担体へのコーティング法
本発明の光触媒コーティング用組成物を担体に担持する方法としては、樹脂溶液を印刷法、シート成形法、スプレー吹き付け法、ディップコーティング法、スピンコーティング法等でコートし、乾燥する方法が使用できる。乾燥する温度は、溶媒や樹脂の種類により適宜選択して行う。
(4)用途
本発明の光触媒含有組成物をコーティングした構造体は、建築用塗料、壁紙、窓ガラス、ブラインド、カーテン、カーペット、照明器具、照明灯、ブラックライト、船底・漁網防汚塗料、水処理用充填剤、農ビフィルム、防草シート、包装資材等に使用できる。また、特に高温高湿の環境下でも使用可能な光触媒担持体とすることも可能である。
担体として使用できるガラスの形状としては、板状、管状、球状、繊維状等どのような複雑な形状でもよい。また、大きさは10μm以上であれば強固に担持する事ができる。また、施工済の窓ガラス、ショーケース、めがね等用途によっては、加工済のガラスに処理することにより、光触媒担持ガラスとすることもできる。
本発明による光触媒層を担持したガラスは、窓ガラス、計器用カバーガラス、照明器具、照明灯、ブラックライト、水処理用充填剤ををはじめ、カメラ、眼鏡レンズ等、抗菌、脱臭、防汚等の効果を必要とするあらゆる使用場面に使用できる。
本発明による光触媒層を担持したプラスチック成形体は、壁紙、内装用ボード、家具、電気機器、車輛用部品をはじめ、カメラ、メガネのレンズ等、抗菌、脱臭、防汚等の効果を必要とする多くの使用場面に使用できる。
プラスチック成形体の形状としては、フィルム状、板状、管状、球状、繊維状等どのような複雑な形状でもよい。また、大きさは10μm以上であれば強固に担持する事ができる。また、施工済の建築資材、家庭電化製品、めがね等用途によっては、加工済のプラスチック成形体に処理することにより、本発明の光触媒担持プラスチック成形体とすることもできるため、その応用範囲は極めて広いと言える。
担体として使用できる布帛としては、毛、絹、綿、麻などの天然繊維、レーヨン、アセテートなどの再生繊維、ナイロン、アクリル、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニルなどの合成繊維、アラミドなどの耐熱性繊維の単独あるいは混紡繊維からなる織布、編布、不織布などがある。また、シリコン系撥水剤、パーフルオロアルキルアクリレートなどのフッ素撥水剤、ジルコニウム塩系撥水剤、エチレン尿素系撥水剤などの撥水剤で処理された布帛、必要に応じて耐久性を向上させるためにエチレンイミン系、エポキシ系、メラミン系等の架橋剤を併用している撥水加工された布帛、ポリアミドとポリエステルのフィブリル化型複合繊維等からなる擬革、織布、不織布、編布等の基材にポリウレタン接着剤を介してポリウレタン樹脂層が形成されてなる合成皮革等を用いることもできる。また、傘、テント、バッグ等、加工済の布帛に処理することにより、本発明の光触媒担持布帛とすることもできる。
本発明による光触媒層を担持した布帛は、抗菌、脱臭、防汚等の効果を必要とする多くの使用場面、たとえばカーテン、壁紙等のインテリア製品、テント、傘、テーブルクロス等の日用品、食品包装材等としてまた育苗シート等農業分野にも使用できる。
本発明による光触媒層を担持した金属としては、アルミニウム、鉄、銅等の単体金属の他、ステンレス、しんちゅう、黄銅、アルミ合金、チタン合金等の各種合金などが挙げられる。また、使用する金属の形状、材質によっては、通常の塗料で塗装した金属シートや板、着色したカラー鋼板やカラーアルミサッシ等の上に本発明に係わる光触媒層を設けて光触媒担持体とすることができる。この場合、光触媒層の光透過率が高く透明であれば下地の塗料の色合いを損なうことがないので好ましい。
金属の形状としては、板状、管状、球状、繊維状、シート状等どのような複雑な形状でもよい。また、大きさは10ミクロン以上であれば強固に担持する事ができる。また、施工済の窓枠、家具、ショーケース、めがねフレーム等用途によっては、加工済の金属に処理することにより、本発明の光触媒担持金属とすることもできる。
本発明による光触媒層を担持した金属は、窓枠、家具、装飾品、内装パネル、外装パネル、水処理用充填剤をはじめ、ストレーナー、フィルター等、抗菌、脱臭、防汚等の効果を必要とする多くの使用場面に使用できる。
本発明による光触媒層を設けた木材および木質材料の形状としては、板状、球状、シート状等どのような複雑な形状でも可能である。また、大きさは10μm以上であれば強固に担持する事ができ、施工済の壁、天井板、柱のほか、家具、木工細工等の加工済の木材および木質材料に処理することにより、本発明の光触媒担持木材および木質材料とすることもできる。
本発明による光触媒層を担持した木材および木質材料は、建築用材、家具、木工品、インテリア材および内装材等、抗菌、脱臭、防汚等の効果を必要とする多くの使用場面に使用できる。
本発明による光触媒担持構造体を設けたプラスチックフィルムは、その防汚、抗菌、脱臭機能を活かして、光触媒を担持していない面に接着剤を塗布したフィルムとすることで、自動車や各種輸送機器の窓ガラス、建築物の窓ガラス、冷凍・冷蔵ショーケースや温室などの内側に貼り付けることが可能になり、内部空間の微量有害物質の分解と、ガラス表面の汚染防止と破損時の飛散防止に有効な透視性の高いフィルムとすることが可能である。また、薄いプラスチックフィルムに本発明にかかわる光触媒担持構造体を成膜したものは食品包装用のラップフィルムとしても使用可能である。このプラスチックフィルムに使用できる樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、フッ化エチレン−プロピレン共重合樹脂、フッ化エチレン−エチレン共重合樹脂等のフィルム状に成形加工した時に550nmの波長の光の直線透過率が50%以上である透明性の高い合成樹脂フィルムまたはシートがいずれも使用できる。また、壁紙や化粧シートなどの裏面に粘着層と剥離フィルムを設け表面に模様を印刷した不透明な素材の表面にも、本発明にかかる光触媒担持構造体は透明であるため下地の壁紙や化粧シートに印刷された柄や模様を損なうことがないので好ましく採用できる。
これらの合成樹脂フィルムまたはシートはその表面に表面処理を行って光触媒担持構造体の接着性をより向上させることが可能で、光触媒層を塗布する面をコロナ放電処理やUV−オゾン処理などによって表面を物理的に極微量酸化させたり、シリコン系などの表面処理剤を薄く塗布して光触媒層との馴染みを良くしたものも好ましく使用できる。更に、実施例にも示したようにこれらの基材の表面もしくは裏面に、熱線反射・遮蔽機能や紫外線反射・遮蔽機能を持たせるための薄膜を成膜することが可能で、防汚・抗菌・消臭機能を併せ持った熱線反射フィルムや紫外線カットフィルムとすることが可能になる上に、本発明による光触媒担持構造体は極めて高い耐久性と光触媒活性を兼ね備えたものであるため、極めて付加価値の高い製品とすることができる。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、実施例に限定されるものでない。
[実施例1〜3]
<光触媒層形成用塗布液の調製>
ジイソプロポキシビスアセチルアセトナートチタン(日本曹達株式会社製、T−50、酸化チタン換算固形分量:16.5重量%)303.03gをエタノール溶媒584.21gに溶解した後、攪拌しながらイオン交換水112.76g(10倍モル/酸化チタンのモル)をゆっくり滴下し加水分解させた。1日後に溶液をろ過し、黄色透明な酸化チタン換算濃度5重量%の酸化チタンナノ分散液[A−1]を得た。酸化チタンの平均粒径は4.1nmで単分散性であった。有機ケイ素化合物は、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン[B−1](信越化学工業株式会社製、KBM−403)を使用した。元素比(Ti/Si=1/9)となるように上記[A−1]427.25gと[B−1]572.75gを混合し12時間攪拌した液[C−1]を作製した。更にアルミニウム化合物としてアルミゾル10A(川研ファインケミカル製10%ベーマイトアルミナコロイド水溶液)[D−1]、光触媒として硝酸酸性酸化チタニアゾル分散液(結晶粒子径8nm)[E−1]を使用し、[C−1]液、[D−1]液、[E−1]液をそれぞれ混合調製することで光触媒層形成用塗布液[F−1]を得た。
<光触媒層形成用塗布液の組成>
Figure 2009149706
上記各成分の固形分を固形分全体に対する割合で示すと以下のとおりである。
Figure 2009149706
<光触媒層の作製>
上記で得られた塗膜形成用溶液[F−1]を担体[TA−1]にバーコーターを用いて製膜し、温風循環型乾燥器にて100℃で30分間乾燥し、膜厚1μm〜10μmの光触媒層を得た。
担体[TA−1]はソーダライムガラス板。
<光触媒担持構造体の性能試験>
(1)光触媒活性の評価試験
上記で得た光触媒担持構造体を、大きさ70mm×70mmに切り出し、容量4リットルのパイレックス(登録商標)製ガラス容器中に設置した。この容器中に空気とアルデヒドの混合ガスをアルデヒド濃度が200ppmとなるように加えた。次いで、該試料に紫外線強度2mW/cmのブラックライト(FL15BLB、東芝ライテック(株)製)の光を24時間照射後、容器内部のアルデヒドガス濃度をガスクロマトグラフィーにより測定し、その減少量により光触媒活性評価をした。評価結果を下記第3表に示す。
評価基準は下記のとおりである。
24時間照射後のアルデヒドガス濃度の減少量による性能評価
200ppm以上 A
100〜200ppm B
100ppm以下 C
(2)ヘイズ率の測定
接着層及び光触媒層を担持する前の担体をリファレンスとして、各試料の波長550nmの全光線透過率、及びヘイズ率を自記分光光度計(日立製作所(株)製U−4000型)で測定した。なお、ヘイズ率(%)とは「(全光線透過率−直線透過率)×100/全光線透過率」の数式より算出される。
評価結果を下記第3表に示す。[TA−1]に形成した実施例1〜3、比較例1〜3の光触媒担持体構造体は全てヘイズ率が1%以下で優れた透明性を示した。
(3)テープ剥離試験
各試料表面に、切り傷によって2mmの間隔で25個のマス目を形成し、JIS K5400に規定する碁盤目テープ法試験により付着性の評価を行った。剥離しなかったものを○、剥離したものを×として評価した。評価結果を下記第3表に示す。
(4)指摩擦試験
試料表面を指で摩擦し、剥離しなかったものを○、剥離したものを×として評価した。評価結果を下記第2表に示す。
(5)鉛筆硬度試験
JIS K5600−5−4に従い行った。評価結果を下記第3表に示す。
(6)煮沸試験
沸騰させたイオン交換水及び水道水に光触媒担持構造体を15分間浸漬させた後にテープ剥離試験を行い剥離しなかったものを○、剥離したものを×として評価した。評価結果を下記第3表に示す。
(7)接触角試験
試料に紫外線強度2mW/cmのブラックライト(FL15BLB、東芝ライテック(株)製)の光を48時間照射後、協和界面化学社製固液界面解析システムDropMaster700で水滴量0.4μLの接触角を測定した。評価結果を下記第3表に示す。
Figure 2009149706

Claims (6)

  1. (a)式(I)
    SiX4−n・・・(I)
    (式中、Rはエポキシ基を有する有機基を表し、Xは水酸基又は加水分解性基を表す。nは1又は2を表し、nが2のとき各Rは同一でも異なっていてもよく、(4−n)が2以上のとき各Xは同一でも異なっていてもよい。)で表される有機ケイ素化合物の縮合物、(b)光触媒、及び
    (c)金属酸化物及び/又は金属水酸化物
    を含有し、上記各成分の組成が、固形分として、固形分全体に対して、(a)=5〜90質量%、(b)=5〜70重量%、(c)=5〜50重量%であることを特徴とする光触媒含有コーティング用組成物。
  2. 光触媒がチタン酸化物であることを特徴とする請求項1記載の光触媒含有コーティング用組成物。
  3. 金属酸化物がアルミナであることを特徴とする請求項1記載の光触媒コーティング用組成物。
  4. (A)式(I)
    SiX4−n・・・(I)
    (式中、Rはエポキシ基を有する有機基を表し、Xは水酸基又は加水分解性基を表す。nは1又は2を表し、nが2のとき各Rは同一でも異なっていてもよく、(4−n)が2以上のとき各Xは同一でも異なっていてもよい。)で表される有機ケイ素化合物を、溶媒中、水及びシラノール縮合触媒の存在下に縮合させる工程、及び
    (B)溶媒中、工程(A)で得られた有機ケイ素化合物の縮合物、光触媒、並びに金属酸化物及び/又は金属水酸化物を混合する工程
    からなる請求項1から3のいずれかに記載の光触媒含有コーティング用組成物の製造方法。
  5. 有機ケイ素化合物が、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランであり、シラノール縮合触媒がチタン酸化物であることを特徴とする請求項4に記載の光触媒含有コーティング用組成物の製造方法。
  6. 請求項1〜3いずれかに記載の光触媒コーティング用組成物を担持した基体。
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