JP2009147840A - 超音波センサの製造法および多結晶アルミニウム成形体の製造法ならびに超音波センサ - Google Patents

超音波センサの製造法および多結晶アルミニウム成形体の製造法ならびに超音波センサ Download PDF

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Abstract

【課題】長寿命の超音波センサを提供し、また保護効果が十分な保護膜を有する多結晶アルミニウム成形体を提供する。
【解決手段】超音波センサの製造法は、超音波発生素子と、その素子を取り付ける保持部材とを有する超音波センサの製造法において、多結晶アルミニウムを所定形状に成形して成形品とする成形工程と(S101)、多結晶アルミニウムを加熱処理する加熱工程と(S102)、成形品を陽極酸化する酸化工程と(S103)、を行い、その後、酸化工程を経た保持部材の一部を切削し超音波振動を行う振動部分となる多結晶アルミニウムの露出部を形成する切削工程と(S104)、その後超音波センサとして動作させるための部材と保持部材とを電気接続するためのはんだ付けをするはんだ工程と(S106)、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、超音波センサの製造法および多結晶アルミニウム成形体の製造法ならびに超音波センサに関する。
有底筒状ケースの底面内部に圧電素子を接着してなる超音波センサが知られている(特許文献1)。この特許文献1に記載されている超音波センサでは、その有底筒状ケースにはアルミニウム材が用いられている。そして、その底面内部には超音波を発生させる圧電素子が接着剤で接着されている。そして、その圧電素子と入出力リード、および有底筒状ケースと入出力リードがそれぞれはんだ付けされている。
特開平2007−282058号公報
上述の有底筒状ケースである保持部材に用いられるアルミニウム材には、通常、多結晶アルミニウムが用いられていると共にその表面に保護膜を形成することが多い。すると、上述のはんだ付けの際の温度変化による熱膨張・収縮によってその保護膜に亀裂が生じ、保護膜としての保護効果が低下し、超音波センサの寿命が極端に短くなることがある。
このような保護膜の保護効果の低下は、保護膜を有する多結晶アルミニウム成形体に熱を加える必要がある場合にはどのような物であっても少なからず生ずる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、長寿命の超音波センサを提供することであり、また保護効果が十分な保護膜を有する多結晶アルミニウム成形体を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明に係る超音波センサの製造法は、超音波発生素子と、その素子を取り付ける保持部材とを有する超音波センサの製造法において、多結晶アルミニウムを所定形状に成形して成形品とする成形工程と、多結晶アルミニウムを加熱処理する加熱工程と、成形品を陽極酸化する酸化工程と、を行い、その後、酸化工程を経た保持部材の一部を切削し超音波振動を行う振動部分となる多結晶アルミニウムの露出部を形成する切削工程と、その後超音波センサとして動作させるための部材と保持部材とを電気接続するためのはんだ付けをするはんだ工程と、を有する。
本発明の超音波センサの製造法を採用した場合、加熱工程を有することで、はんだ工程の際の加熱によって、酸化工程で生成する保護膜であるアルマイト層への亀裂の形成が抑制されることが確認されている。よって、保護膜としての保護効果を長期間維持できることとなり、長寿命の超音波センサを提供することができる。
また、他の本発明に係る超音波センサの製造法は、上述の発明に加え、成形工程では、成形品を有底筒状の形状へと成形し、切削工程では、露出部を有底筒状の底部に形成する。この方法を採用することによって、保持部材は、その底面に超音波発生素子等の超音波センサとして動作させるための部材が配置される。
また、他の本発明に係る超音波センサの製造法は、上述の発明に加え、切削工程は、ダイヤモンドバイトによって行われる。この方法を採用することによって、酸化工程を終了した成形品は、切削工程の際の過剰な熱の発生を抑制できると共に、酸化工程で生成した保護膜であるアルマイト層が過剰に振動するのを抑制できる。
また、他の本発明に係る超音波センサの製造法は、上述の発明に加え、加熱工程では、はんだ工程での加熱温度以上でかつ多結晶アルミニウムの溶融温度未満の温度で20分以上1時間以下の間、加熱する。この方法を採用することによって、加熱工程で多結晶アルミニウムがはんだ工程での加熱温度以上の環境に置かれ、はんだ工程での影響が少ないものとなる。また、加熱工程では多結晶アルミニウムは溶融しないため、成形工程を先に行った場合であっても成形品の形状を維持できる。
上記課題を解決するため、本発明に係る多結晶アルミニウム成形体の製造法は、多結晶アルミニウムを所定形状に成形して成形品を形成する成形工程と、多結晶アルミニウムを加熱処理する加熱工程と、成形品を陽極酸化して酸化品を形成する酸化工程と、その後、酸化品を加熱しつつ別部材を酸化品に固着させる固着工程と、を有する。
本発明の多結晶アルミニウム成形体の製造法を採用した場合、加熱工程を有することで、はんだ工程の際の加熱によって、酸化工程で生成する保護膜であるアルマイト層への亀裂の形成が抑制されることが確認されている。よって、保護膜としての保護効果を長期間維持できることとなり、保護効果が十分な保護膜を有する多結晶アルミニウム成形体を提供することができる。
また、他の本発明に係る多結晶アルミニウム成形体の製造法は、上述の発明に加え、固着工程の前に、別部材を固着するために、酸化品の一部を切削し、多結晶アルミニウムに超音波振動用の露出部を形成する切削工程を設けている。この方法を採用することによって、多結晶アルミニウムは、たとえば超音波センサとして動作させるための部材を保持する保持部材に用いることができる。
上記課題を解決するため、本発明に係る超音波センサは、加熱処理した多結晶アルミニウムの成形品にアルマイト処理を施したアルマイト処理品と、はんだ付けによりアルマイト処理品に電気接続されたセンサ動作用の電気部材と、アルマイト処理品に取り付けられた超音波発生素子と、を有する。
本発明の超音波センサによれば、加熱処理済みの、多結晶アルミニウムの成形品は、超音波センサの製造時および使用時の加熱によってもアルマイト処理層への亀裂の形成し難くなる。よって、アルマイト処理層の保護膜としての保護効果を長期間維持できることから、長寿命の超音波センサが提供される。
本発明によって、長寿命の超音波センサを提供でき、また保護効果が十分な保護膜を有する多結晶アルミニウム成形体を提供できる。
(アルマイト処理品の構成)
まず、本発明の実施の形態に係る超音波センサの保持部材として用いられるアルマイト処理品1について、図面を参照しながら説明する。
図1は、アルマイト処理品1の形態を示す図である。(A)はアルマイト処理品1の正面図であり、(B)は、アルマイト処理品1の平面図であり、(C)は、アルマイト処理品1の底面図であり、(D)は、(B)のA−A断面図である。
本発明の実施の形態に係る超音波センサのアルマイト処理品1は、加熱処理した多結晶アルミニウムの成形品の全表面にアルマイト処理を施し、その後、内側の底面を切削したものである。アルマイト処理品1は、多結晶アルミニウムの成形品(以下、成形品という。)2から構成される部分と、アルマイト層3とを主たる構成要素として有している。なお、アルマイト処理が全表面に施された多結晶アルミニウムを指す場合については切削前成形品21とし、アルマイト処理済みの多結晶アルミニウムの一方が切削され、アルマイト層3が形成されていない部分をその一部に有するものを指す場合については切削後成形品22とし、両者を含むものとする場合は単に成形品2とする。
切削後成形品22は、図1に示すように、有底の円柱筒状の形状(以下、「有底円筒形状」という。)をしている。そして、その筒状物の底面(底部)に近い側の内周面には、成形品2を肉厚にする段部2Aが環状に設けられている。そして、有底円筒形状の外側の底面と最外周面との境目には、段部2Aと同様な段部2Bが環状に設けられている。そして、切削後成形品22は、加熱処理がされている。
その切削後成形品22の表面の殆どの領域には、アルマイト層3が形成されている。アルマイト層3が形成されていない領域は、切削後成形品22の内底面の露出部2Cであり、切削された部分である。成形品2の段部2Aに相当する部分には、アルマイト層3の段部3Aが形成され、また、成形品2の段部2Bに相当する部分には、アルマイト層3の段部3Bが形成されている。なお、切削後成形品22の内底面の縁部3Cには、切削されずに残ったアルマイト層3の切削された面が露出している。
(超音波センサの構成)
次に、超音波センサの構成を説明する。本発明の実施の形態に係る超音波センサは、保持部材であるアルマイト処理品1の振動部分としての露出部2Cに接着剤によって接着された圧電素子(図示省略)を有する構成とされている。ここで、圧電素子はセンサ動作用の電気部材であり、かつ超音波発生素子および別部材である。圧電素子は、リード線等のリード部材(電気部材)によって制御部と電気接続されると共にアルマイト処理品1と電気部材とがはんだ付けによって電気接続されている。さらに、超音波センサは、後述する演算部を有している。この演算部は、アルマイト処理品1および圧電素子とは別に設けられている。
(アルマイト処理品の製造法)
次に、アルマイト処理品1の製造法を図面を参照しながら説明する。図2は、アルマイト処理品1を製造する過程を、(A),(B),(C)の順に進行させて示す図である。また、図3は、本発明の実施の形態に係る超音波センサの製造法のフロー図である。
アルマイト処理品1を製造するには、まず、多結晶アルミニウムのインゴットを有底円筒形状に切削して成形する成形工程を行って、切削前成形品21を得る(図2(A)、図3のステップS101)。次に、切削前成形品21を300℃で30分間大気中で加熱処理する加熱工程を行う(図3のステップS102)。
その後、切削前成形品21を陽極酸化しアルマイト層3を形成して酸化品4を得る酸化工程を行う(図2(B)、図3のステップS103)。酸化工程の条件を説明する。電解浴にはしゅう酸を用いる。しゅう酸濃度は3から8モル%とする。電解浴の温度は5から15℃とする。通電電流密度は2から10A/dmとする。この結果、切削前成形品21の表面の全域が硬質アルマイトからなるアルマイト層3によって被覆される酸化品4が得られる。
その後、酸化工程を経た酸化品4の一部である、有底円筒形状の内側の底面をダイヤモンドバイトを用いて切削し、露出部2Cを有底円筒形状の底部に形成し切削後成形品22とする切削工程を行う(図2(C)、図3のステップS104)。切削工程の際には、有底円筒形状の内側の底面のうち中央部を切削する。底面中央部のみ切削するようにすると、ダイヤモンドバイトは、アルマイト処理品1の有底円筒形状の内周面から十分に離れた状態で切削動作を行うこととなる。この結果、切削されないでアルマイト層3が残る領域として縁部3Cが形成される。この切削は、アルマイト層3を除去しさらに多結晶アルミニウムの部分を削り取る。その結果、底面の厚さは非常に薄くなる。
(超音波センサの製造法)
まず、上述のアルマイト処理品1の製造法によって得られるアルマイト処理品1を用意する。次に、アルマイト処理品1の振動部分となる露出部2Cと圧電素子とを接着剤により接着する接着工程を行う(図3のステップS105)。ここで、圧電素子は、センサ動作用の電気部材であり、かつ超音波発生素子および別部材である。その後、リード線等の電気部材をアルマイト処理品1にはんだ付けするはんだ工程(図3のステップS106)を行う。この電気部材は、センサ動作用の電気部材であり、センサの制御部(図示省略)と、圧電素子やアルマイト処理品1とを電気接続するものである。このはんだ工程(固着工程)を行った後に拡大鏡にてアルマイト層3の亀裂の有無を確認したところ、亀裂は全く生じていなかった。以上で本発明の実施の形態に係る超音波センサの製造法および本発明の実施の形態に係る多結晶アルミニウム成形体の製造法が終了する。
(超音波センサの動作)
制御部の制御によって、超音波センサが有する圧電素子に所定の電圧を印加すると、電圧値に応じた機械的変位が圧電素子に生じる。その機械的変位によってアルマイト処理品1の有底円筒形状の底面が振動し、超音波が発信される。その超音波は、空気を媒体として伝達し対象物にぶつかって反射波(超音波)となる。その反射波が、アルマイト処理品1の有底円筒形状の底面にぶつかって受信されると、その底面が反射波の大きさに応じた機械的な力を圧電素子に伝達する。圧電素子は機械的な力を加えられると、その力の大きさに応じた起電力を発生する。そして、超音波の発信から受信までに要した時間と音速との関係を、演算部(図示省略)が演算する。すると、超音波センサから対象物までの距離が算出される。
(本発明の実施の形態による主な効果)
本発明の実施の形態では、加熱工程(ステップS102)を行っているため、はんだ工程(ステップS106)の際の加熱によってアルマイト層3への亀裂の形成が抑制できる。なお、加熱工程(ステップS102)を省略する以外は本発明の実施の形態と同一の条件で超音波センサおよび多結晶アルミニウム成形体を製造すると、はんだ工程(ステップS106)の際の加熱によってアルマイト層3への亀裂の形成が多数確認される。よって、加熱工程によるアルマイト層3の亀裂の形成の抑制効果は絶大である。
また、本発明の実施の形態に係る超音波センサは、加熱処理を行っておりアルマイト層3への亀裂の形成し難くなるため、アルマイト層3としての保護効果を長期間維持でき、長寿命となる。
本発明の実施の形態は、成形工程(ステップS101)では、切削前成形品21は有底円筒形状へと成形され、切削工程では、露出部2Cが有底円筒形状の内側の底面(底部)に形成されているため、切削後成形品22の内側に圧電素子を余裕をもって収容でき、超音波センサを小型化できる。
本発明の実施の形態は、切削工程(ステップS104)を切削性が良好なダイヤモンドバイトを用いて行っているため、切削工程(ステップS104)の際の過剰な熱の発生を抑制できると共に、切削の際にアルマイト層3が過剰に振動し、亀裂を生じさせるのを抑制できる。
本発明の実施の形態は、切削工程(ステップS104)の際には、有底円筒形状の内側の底面(底部)のうち中央部を切削し、ダイヤモンドバイトは、アルマイト処理品1の有底円筒形状の内周面から十分に離れた状態で切削動作を行う。そのため、切削の際の過剰加熱の発生を抑制できると共に切削に起因するアルマイト層3の亀裂の発生を抑制できる。また、アルマイト処理品1の内周面にダイヤモンドバイトが接触してしまうリスクを低減させることができる。
(他の本発明の実施の形態)
上述した本発明の実施の形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において以下のように種々変形が可能である。
本発明の実施の形態では、成形工程(ステップS101)、加熱工程(ステップS102)、および酸化工程(ステップS103)は、この順序で行っているが、これらの工程の順序は、上述の実施の形態に限定されない。たとえば加熱工程(ステップS102)は、成形工程(ステップS101)の前にしたり酸化工程(ステップS103)の後に行っても良い。
また、本発明の実施の形態に係る多結晶アルミニウム成形体の製造法では、接着工程(ステップS105)において、接着剤によって露出部2Cに圧電素子を接着しているが、はんだ付けするようにしても良い。また、露出部2Cに接着する別部材を圧電素子としているが、別部材は圧電素子に限定されない。たとえば別部材は、各種電子部品等とすることができる。また、酸化品4を印刷回路板とし、アルマイト層3を印刷回路板の表面の絶縁層として用いて、その表面上に銅をパターニングした上で各種電子部品がはんだ付けされるようにすることができる。なお、多結晶アルミニウム成形体の製造法は、固着工程を省略しても良い。
また、本発明の実施の形態では、センサ動作用の電気部材としては、圧電素子やリード部材を用いているが、それらに限定されず、その他の電気素子等を採用することができる。また、超音波発生素子としては圧電素子を採用しているが、その他の超音波振動子としても良い。
また、本発明の実施の形態では、成形品2を有底円筒形状としているが、成形品2はこのような形状に限定されず、板状等所望の形状とすることができる。また、本発明の実施の形態では、露出部2Cは、有底円筒形状の底面(底部)に形成されているが、他の箇所に形成されていても良い。また、アルマイト処理品1としては、アルマイト層3が一部除去されたものを示したが、アルマイト層3が全表面に形成されているものとしたり、初めからアルマイト層3が一部に付加されていないものとしても良い。
また、本発明の実施の形態では、成形品2を製造するには、多結晶アルミニウムのインゴットを有底円筒形状に切削して成形する成形工程(ステップS101)を行っているが、成形工程(ステップS101)では、鋳造または成型によって成形品2を得ることとしても良い。
また、本発明の実施の形態では、切削工程(ステップS104)は、ダイヤモンドバイトによって行われているが、これに限定されない。アルマイト層3よりも硬い材料、たとえばステンレス等の材料によって構成されるカッター、ドリル、または研磨部材等によって切削工程が行われることとしても良い。また、ダイヤモンドによって構成されるドリル、または研磨部材等によって切削工程(ステップS104)が行われることとしても良い。
また、本発明の実施の形態では、加熱工程(ステップS102)は、300℃で30分の条件で行っているが、この条件に限定されない。たとえば、はんだ工程(ステップS105)での加熱温度以上でかつ多結晶アルミニウムの溶融温度未満の温度で20分以上1時間以下の間の条件とすることが好ましい。加熱時間は、20分以上とすることによって、十分な加熱を行うことができ、1時間以下とすることによって余分な加熱を避け、工程負担を減少させることができる。
また、本発明の実施の形態では、固着工程であるはんだ工程(ステップS106)の前に、別部材である圧電素子を固着するために、酸化品の一部を切削し、多結晶アルミニウムに超音波振動用の露出部2Cを形成する切削工程(ステップS104)を設けているが、この切削工程(ステップS104)は省略しても良い。また、露出部2Cを形成する場合であっても、露出部2Cは、超音波振動用のもの以外の用途に用いられるものとすることができる。たとえばその用途は、はんだ付けによって別部材と固着させるために確保する領域としての用途である。
また、本発明の実施の形態では、切削工程(ステップS104)の際に縁部3Cを設けるようにしているが、縁部3Cは形成しないこととすることができる。たとえば、露出部2Cを切削前成形品21の内周面に形成する場合、または露出部2Cを切削前成形品21の底面および内周面に形成する場合には、縁部3Cは不要である。
また、本発明の実施の形態では、酸化品4を得る酸化工程(ステップS103)は、電解浴に濃度が3から8モル%のしゅう酸を用い、電解浴の温度を5から15℃とし、通電電流密度を2から10A/dmの条件としている。しかし、電解浴には硫酸または硫酸としゅう酸との混合浴を用いることができ、電解浴の濃度、温度、通電電流密度は、形成しようとするアルマイト層3の特性または製造工程上の制限等に応じて任意に設定できる。たとえば、アルマイト層3は、硬質アルマイトではなく通常のアルマイトとすることができる。
本発明の実施の形態に係る超音波センサの構成部品であるアルマイト処理品の形態を示す図であり、(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は底面図、(D)は、(B)のA−A断面図である。 本発明の実施の形態に係る超音波センサの構成部品であるアルマイト処理品を製造する過程を示す図で、(A)は切削前成形品を示し、(B)は酸化品を示し、(C)は切削後成形品を示す図である。 本発明の実施の形態に係る超音波センサの製造法のフロー図である。
符号の説明
1 アルマイト処理品(保持部材、切削品)
2 成形品
2C 露出部(底部)
3 アルマイト層
4 酸化品
21 切削前成形品
22 切削後成形品
S101 成形工程
S102 加熱工程
S103 酸化工程
S104 切削工程
S105 接着工程
S106 はんだ工程(固着工程)

Claims (7)

  1. 超音波発生素子と、その素子を取り付ける保持部材とを有する超音波センサの製造法において、
    多結晶アルミニウムを所定形状に成形して成形品とする成形工程と、
    上記多結晶アルミニウムを加熱処理する加熱工程と、
    上記成形品を陽極酸化する酸化工程と、を行い、
    その後、上記酸化工程を経た上記保持部材の一部を切削し超音波振動を行う振動部分となる上記多結晶アルミニウムの露出部を形成する切削工程と、
    その後超音波センサとして動作させるための部材と上記保持部材とを電気接続するためのはんだ付けをするはんだ工程と、を有することを特徴とする超音波センサの製造法。
  2. 前記成形工程では、前記成形品を有底筒状の形状へと成形し、前記切削工程では、前記露出部を上記有底筒状の底部に形成することを特徴とする請求項1記載の超音波センサの製造法。
  3. 前記切削工程は、ダイヤモンドバイトによって行われることを特徴とする請求項2記載の超音波センサの製造法。
  4. 前記加熱工程では、前記はんだ工程での加熱温度以上でかつ前記多結晶アルミニウムの溶融温度未満の温度で20分以上1時間以下の間、加熱することを特徴とする請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の超音波センサの製造法。
  5. 多結晶アルミニウムを所定形状に成形して成形品を形成する成形工程と、
    上記多結晶アルミニウムを加熱処理する加熱工程と、
    上記成形品を陽極酸化して酸化品を形成する酸化工程と、その後、上記酸化品を加熱しつつ別部材を上記酸化品に固着させる固着工程と、を有することを特徴とする多結晶アルミニウム成形体の製造法。
  6. 前記固着工程の前に、前記別部材を固着するために、前記酸化品の一部を切削し、前記多結晶アルミニウムに超音波振動用の露出部を形成する切削工程を設けたことを特徴とする請求項5記載の多結晶アルミニウム成形体の製造法。
  7. 加熱処理した多結晶アルミニウムの成形品にアルマイト処理を施したアルマイト処理品と、はんだ付けにより上記アルマイト処理品に電気接続されたセンサ動作用の電気部材と、上記アルマイト処理品に取り付けられた超音波発生素子と、を有することを特徴とする超音波センサ。
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