JP2009142865A - レーザ加工装置、レーザ加工方法及びレーザ加工装置の設定方法 - Google Patents

レーザ加工装置、レーザ加工方法及びレーザ加工装置の設定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱レンズ効果の発生による焦点位置の調整を容易に行えるようにする。
【解決手段】レーザ光の光軸方向の焦点位置を調整可能なZ軸スキャナ14cと、X軸スキャナ14a、Y軸スキャナ14bを備えるレーザ光走査部9と、レーザ発振部50およびレーザ光走査部9を制御するためのレーザ駆動制御部4と、所望の加工パターンに加工する加工条件として、レーザ光出力条件と加工パターンを設定するための加工条件設定部3Cと、加工条件設定部3Cで設定されたレーザ光出力条件に基づいて発生する熱レンズ効果に起因する光軸方向の焦点位置のずれを焦点位置補正量として特定する補正量特定手段80Bとを備え、レーザ光照射時に、加工条件設定部3Cで設定された加工条件に、補正量特定手段80Bにより特定された焦点位置補正量を加味して、レーザ駆動制御部4がレーザ光を走査する。
【選択図】図11

Description

本発明は、レーザマーキング装置等、レーザ光を加工対象物に照射して印字等の加工を行うレーザ加工装置、レーザ加工方法及びレーザ加工装置の設定方法に関する。
レーザ加工装置は、レーザ光を所定の領域内において走査して、部品や製品等の加工対象物(ワーク)の表面に対しレーザ光を照射して印字やマーキング等の加工を行う。レーザ加工装置の構成の一例を図22に示す。この図に示すレーザ加工装置は、レーザ制御部1とレーザ出力部2と入力部3とを備える。レーザ制御部1のレーザ励起部6で発生される励起光を、レーザ出力部2のレーザ発振部50で発振器を構成するレーザ媒質8に照射し、レーザ発振を生じさせる。レーザ発振光はレーザ媒質8の出射端面から出射され、ビームエキスパンダ53でビーム径を拡大されて、必要に応じミラーなどの光学部材により反射されてレーザ光走査部9に導かれる。レーザ光走査部9は、レーザ光Lをガルバノミラー等で反射させて所望の方向に偏光する。また、レーザ光走査部9の下方には、集光部15が備えられる。集光部15はレーザ光を作業領域に照射させるよう集光するための集光レンズで構成され、fθレンズが使用される。集光部15から出力されるレーザ光Lは、ワークWKの表面で走査されて印字等の加工を行う。
図23に、レーザ出力光をワーク上で走査させるためのレーザ光走査部9の詳細を示す。レーザ光走査部9は、一対のガルバノミラーを構成するX・Y軸スキャナ14a、14bと、各ガルバノミラーをそれぞれ回動軸に固定し回動するためのガルバノモータ51a、51bとを備えている。X・Y軸スキャナ14a、14bは、図23に示すように互いに直交する姿勢で配置されており、レーザ光をX方向、Y方向に反射させて走査させることができる。
さらに図23に示すレーザ加工装置は、Z軸スキャナ14cを付加することで光軸方向の焦点位置を調整可能としている。これにより2次元平面内での加工のみならず、高さ方向すなわちZ軸方向にレーザ光の焦点位置を変化させて3次元状の加工を可能としている。Z軸スキャナ14cは、レーザ発振部側に面する入射レンズと、レーザ出射側に面する出射レンズを含んでおり、レンズを駆動モータ等で摺動させてレンズ間の距離を相対的に変化させ、焦点位置すなわち高さ方向のワーキングディスタンス(WD)を調整可能としている。このようなレーザ加工装置はレーザ発振器から出射されるレーザパワー、又はQスイッチの周波数、デューティ比の設定等により、出力を調整できる。
特開2000−202655号公報
一方で、レーザ結晶には熱によって結晶の端面が変形する熱レンズ効果と呼ばれる現象が存在し、これにより焦点距離が変化してしまうという問題がある。熱レンズ効果とはレーザを照射することによってレーザ結晶が局所的に温度上昇して屈折率分布が生じる現象である。例えば固体レーザであるYAGレーザやYVOレーザ等の固体レーザ媒質は、レーザパワー、Qスイッチの周波数、Qスイッチのデューティ比に依存して、結晶内部の屈折率分布に基づいて仮想レンズ、すなわち熱レンズが内部に形成される。熱レンズ効果はレーザ発振器内部に滞留する熱量の大きさによって程度が変動し、この熱レンズ効果の程度によって焦点距離が変化する。焦点距離が変化すると、本来の焦点位置で正しい加工が行われるように設計されたレーザ加工装置で、本来の加工を行うことができず、加工品質が低下する。これを回避するためには、熱レンズ効果を考慮して焦点位置を補正するように、加工対象とレーザ加工装置とのワーキングディスタンスを手動で調整する必要がある。困ったことに、熱レンズ効果を左右する発振器内部に滞留する熱量は、レーザ発振器の設定値に依存するため、設定値を変更すると、焦点距離も変わってしまうことになる。したがって、レーザの加工条件を変更するたびに、ワーキングディスタンスの設定もやり直す必要が生じ、極めて煩雑な調整作業をユーザに強いることとなっていた。特にレーザ加工装置では、加工する領域のブロック単位で、レーザパワーやQスイッチ周波数、デューティ比等の条件を変更可能となっているものが多く、このため加工ブロック単位で発生する熱レンズ効果の程度が異なる虞もあり、この結果、同一の加工品質でブロック単位で加工を行うことが困難であるという問題もあった。
本発明は、従来のこのような問題点を解決するためになされたものである。本発明の一の目的は、熱レンズ効果の発生による焦点位置の調整を容易に行うことのできるレーザ加工装置、レーザ加工方法及びレーザ加工装置の設定方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
第1発明に係るレーザ加工装置によれば、加工対象面に対してレーザ光を照射して、所望の加工パターンに加工可能なレーザ加工装置であって、レーザ光を発生させるためのレーザ発振部と、前記レーザ発振部より出射されるレーザ光を作業領域内において走査させるためのレーザ光走査部として、入射レンズと出射レンズを備え、前記レーザ発振部から照射されるレーザ光の光軸に前記入射レンズ及び出射レンズの光軸を一致させた状態で、入射レンズと出射レンズ間の相対距離をこれらの光軸に沿って変化させてレーザ光の光軸方向の焦点位置を調整可能なZ軸スキャナと、前記Z軸スキャナを透過するレーザ光を、X軸方向及びY軸方向に走査させるためのX軸スキャナ及びY軸スキャナと、を備えるレーザ光走査部と、前記レーザ発振部および前記レーザ光走査部を制御するためのレーザ駆動制御部と、所望の加工パターンに加工する加工条件として、レーザ光出力条件と加工パターンを設定するための加工条件設定部と、前記加工条件設定部で設定されたレーザ光出力条件に基づいて発生する熱レンズ効果に起因する光軸方向の焦点位置のずれを焦点位置補正量として特定する補正量特定手段と、を備え、レーザ光照射時に、前記加工条件設定部で設定された加工条件に、前記補正量特定手段により特定された焦点位置補正量を加味して、前記レーザ駆動制御部がレーザ光を走査するよう構成できる。これにより、3次元加工を実現するZ軸スキャナで、熱レンズ効果による光軸方向のずれを補正することができ、レーザ加工装置の焦点位置を物理的に調整する設定作業を不要とでき、初期設定を容易にした使い勝手のよいレーザ加工装置を実現できる。
また第2発明に係るレーザ加工装置によれば、さらに前記レーザ光をパルス発振させるためのQスイッチを備えており、前記加工条件設定部が、レーザ光出力条件として、レーザパワー、前記Qスイッチの周波数又は前記QスイッチのON/OFFのデューティ比の少なくともいずれかを設定可能であり、前記補正量特定手段が、熱レンズ効果による光軸方向の焦点位置補正量を、前記加工条件設定部でレーザパワーが大きくなる、Qスイッチ周波数が小さくなる又はON/OFFデューティ比が大きくなる方向に設定される場合は、焦点距離が長くなると判断して焦点位置を近付ける方向に焦点位置補正量を設定し、前記加工条件設定部でレーザパワーが小さくなる、Qスイッチ周波数が大きくなる又はON/OFFデューティ比が小さくなる方向に設定される場合は、焦点距離が短くなると判断して焦点位置を遠ざける方向に焦点位置補正量を設定するよう構成できる。これにより、レーザ光出力条件に基づいて補正量特定手段が適切な焦点位置となるよう補正することができる。具体的には焦点距離が伸びる場合は焦点位置を短くする位置に、焦点距離が短くなる場合は焦点位置を遠ざける位置に、それぞれ焦点位置補正量を設定する。
さらに第3発明に係るレーザ加工装置によれば、さらに熱レンズ効果による光軸方向の焦点位置補正量を、レーザ光出力条件に対応させて予め記録した補正量記憶手段を備え、前記補正量特定手段は、設定されたレーザ光出力条件に応じた焦点位置補正量を、前記補正量記憶手段から読み出すことで特定できる。これにより、補正量特定手段による焦点位置補正量の特定を容易に行うことができ、補正量特定手段の処理を低負荷とし、高速化できる。
さらにまた第4発明に係るレーザ加工装置によれば、前記補正量特定手段は、熱レンズ効果による光軸方向の焦点位置補正量を、予め設定された演算式に基づく演算により特定できる。これにより、テーブルなどを用いることなく、焦点位置補正量を適切に決定できる。
さらにまた第5発明に係るレーザ加工装置によれば、前記加工条件設定部が、レーザ光の焦点位置を意図的にずらしたデフォーカス量を設定可能であり、前記補正量特定手段は、さらに設定された該デフォーカス量に基づいて熱レンズ効果による光軸方向の焦点位置補正量を特定できる。これにより、デフォーカス量が設定された場合でも、熱レンズ効果の影響を適切に低減できる。
さらにまた第6発明に係るレーザ加工装置によれば、前記加工条件設定部がさらに加工条件として、加工対象面の3次元形状の加工パターンを、異なる条件に一以上設定可能に構成できる。これにより、3次元加工可能なレーザ加工装置の焦点位置調整機能を利用して、熱レンズ効果の補正を行うことができる。また異なる加工パターンを複数設定する場合においても、各加工パターン毎に焦点位置移動量を調整することができ、各位置の加工品質を一定とした高品質の加工が実現される。
さらにまた第7発明に係るレーザ加工装置によれば、前記レーザ駆動制御部がさらに、複数の異なる加工パターンの加工に際して、前記Z軸スキャナに対して動作命令を行った後、前記Z軸スキャナが該動作命令により指示された動作を完了するまでの間、レーザ光の出力開始を待機するための遅れ時間を、レーザ光出力条件及び/又は加工パターンに基づいて設定可能に構成できる。これにより、加工時にZ軸スキャナの焦点位置への移動が完了するまでの間、レーザ光を出力しないようディレイ動作を行うことができる。これにより応答速度に劣るZ軸スキャナを使用しても、正確な位置まで移動される前にレーザ光を照射して加工精度が低下する事態を回避でき、加工品質を維持できる。
さらにまた第8発明に係るレーザ加工装置によれば、前記レーザ駆動制御部が、複数の加工パターンを異なる加工条件で設定している場合における、前段の加工パターンにおける該加工パターン及び焦点位置補正量に応じて、遅れ時間を調整できる。特に複数の加工パターンを異なる加工条件で設定している場合は、前段の加工パターンでの加工終了時点におけるZ軸スキャナの位置によって次段のZ軸スキャナの動作時間も変動するので、これを考慮した適切な遅れ時間を設定することで効率よくディレイ動作を行わせることができる。
さらにまた第9発明に係るレーザ加工装置によれば、前記加工条件設定部で設定される加工条件が、経過時間に関するパラメータを有しており、前記補正量特定手段は、前記経過時間に関するパラメータに基づいて焦点位置補正量を特定できる。これにより、レーザパワーやQスイッチ周波数の変更後、熱レンズ効果が熱平衡状態に至る時間が長いような場合でも、焦点位置補正量をこれに応じて時間変化させることで適切に対応できる。
さらにまた第10発明に係るレーザ加工装置によれば、加工対象面に対してレーザ光を照射して、所望の加工パターンに加工可能なレーザ加工装置であって、光源と、レーザ光の共振器内に配置され、前記光源からの光源光で励起されてレーザ光を発生するレーザ媒質と、前記共振器内において前記レーザ媒質から出射されるレーザ光の光軸上に配置され、前記レーザ光をパルス発振させるためのQスイッチと、前記Qスイッチから出射されたレーザ光の焦点位置を光軸方向に調整可能な焦点位置調整手段と、前記焦点位置調整手段から出射されたレーザ光を2次元的に走査するレーザ光2次元走査系と、前記Qスイッチから出射されるレーザ光のパワー、前記Qスイッチの周波数ならびに前記QスイッチのON/OFFのデューティ比の少なくともいずれかを設定するための加工条件設定部と、前記加工条件設定部の設定に基づいて、発生する熱レンズ効果による光軸方向の焦点位置のずれを焦点位置補正量として特定する補正量特定手段と、前記補正量特定手段によって特定された焦点位置補正量に基づいて焦点位置を調整するように前記焦点位置調整手段を制御するレーザ駆動制御部とを備えることができる。これにより、熱レンズ効果の影響を相殺するように焦点位置を調整して加工できるので、熱レンズ効果に起因する調整作業を不要にでき、設置作業の調整の手間を極減できる。
さらにまた第11発明に係るレーザ加工方法によれば、加工対象面に対してレーザ光を照射して、所望の加工パターンに加工するレーザ加工方法であって、所望の加工パターンに加工する加工条件として、Qスイッチから出射されるレーザ光のパワー、前記Qスイッチの周波数ならびに前記QスイッチのON/OFFのデューティ比の少なくともいずれかを含むレーザ光出力条件と、加工パターンを設定する工程と、前記設定されたレーザ光出力条件に基づいて、発生する熱レンズ効果に起因する光軸方向の焦点位置のずれを焦点位置補正量として特定する工程と、前記特定された焦点位置補正量に基づいて、前記Qスイッチから出射されるレーザ光の焦点位置を光軸方向に調整しつつ、前記設定されたレーザ光出力条件及び加工パターンに基づいてレーザ光を照射して加工を行う工程とを含むことができる。これにより、熱レンズ効果の影響を相殺するように焦点位置を調整して加工できるので、熱レンズ効果に起因する調整作業を不要にでき、設置作業の調整の手間を極減できる。
さらにまた第12発明に係るレーザ加工方法によれば、加工対象面に対してレーザ光を照射して、所望の加工パターンに加工するレーザ加工装置の設定方法であって、所望の加工パターンに加工する加工条件として、Qスイッチから出射されるレーザ光のパワー、前記Qスイッチの周波数ならびに前記QスイッチのON/OFFのデューティ比の少なくともいずれかを含むレーザ光出力条件と、加工パターンを設定する工程と、前記設定されたレーザ光出力条件に基づいて、発生する熱レンズ効果に起因する光軸方向の焦点位置のずれを特定し、加工時において加工パターンに応じた焦点位置を、該焦点位置のずれを焦点位置補正量として補正するよう設定する工程と、を含むことができる。これにより、レーザ加工条件の設定時に、実際の加工時に発生するであろう熱レンズ効果に起因する焦点位置のずれに応じた補正を行うことができる。この結果、ワーキングディスタンスを調整するためにレーザ加工装置の設置高さなどを手動で調整する作業を省くことができ、極めて容易に熱レンズ効果に対応することができる利点が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するためのレーザ加工装置、レーザ加工方法及びレーザ加工装置の設定方法を例示するものであって、本発明はレーザ加工装置、レーザ加工方法及びレーザ加工装置の設定方法を以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部材の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。また、一部の実施例、実施形態において説明された内容は、他の実施例、実施形態等に利用可能なものもある。
本明細書においてレーザ加工装置とこれに接続される操作、制御、入出力、表示、その他の処理等のためのコンピュータ、プリンタ、外部記憶装置その他の周辺機器との接続は、例えばIEEE1394、RS−232x、RS−422、RS−423、RS−485、USB、PS2等のシリアル接続、パラレル接続、あるいは10BASE−T、100BASE−TX、1000BASE−T等のネットワークを介して電気的に接続して通信を行う。接続は有線を使った物理的な接続に限られず、IEEE802.1x、OFDM方式等の無線LANやBluetooth(登録商標)等の電波、赤外線、光通信等を利用した無線接続等でもよい。さらに加工パターンのデータ保存や設定の保存等を行うための記録媒体には、メモリカードや磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等が利用できる。
以下の実施の形態では、本発明を具現化したレーザ加工装置の一例として、レーザマーカについて説明する。ただ、本明細書においてレーザ加工装置は、その名称に拘わらずレーザ応用機器一般に利用でき、例えばレーザ発振器や各種のレーザ加工装置、穴あけ、マーキング、トリミング、スクライビング、表面処理等のレーザ加工や、レーザ光源として他のレーザ応用分野、例えばDVDやBlu−ray(登録商標)等の光ディスクの高密度記録再生用光源や通信用の光源、印刷機器、照明用光源、ディスプレイ等の表示装置用の光源、医療機器等において、好適に利用できる。
また、本明細書においては加工の代表例として印字について説明するが、上述の通り印字加工に限られず、溶融や剥離、表面酸化、切削、変色等のレーザ光を使ったあらゆる加工処理においても利用できる。また印字とは文字や記号、図形等のマーキングの他、上述した各種の加工も含む概念で使用する。さらに本明細書において加工パターンは、ひらがな、カタカナ、漢字、アルファベットや数字、記号、絵文字、アイコン、ロゴ、バーコードや2次元コード等のグラフィック等、さらに直線、曲線等の図形も含める意味で使用する。特に本明細書において文字又はシンボルで指す文字とは、OCR等、光学式の読み取り装置で読み取り可能なキャラクターを意味し、アルファベットや漢字、ひらがな、カタカナの他、数字や記号も含む概念である。またシンボルとは、バーコードや2次元コードを意味する。
図1はレーザ加工装置100を構成するブロック図を示す。この図に示すレーザ加工装置100は、レーザ制御部1とレーザ出力部2と入力部3とを備える。
(入力部3)
入力部3はレーザ制御部1に接続され、レーザ加工装置を操作するための必要な設定を入力してレーザ制御部1に送信する。設定内容はレーザ加工装置の動作条件や具体的な印字内容等である。入力部3はキーボードやマウス、コンソール等の入力デバイスである。また、入力部3で入力された入力情報を確認したり、レーザ制御部1の状態等を表示する表示部82を別途設けることもできる。表示部82はLCDやブラウン管等のモニタが利用できる。またタッチパネル方式を利用すれば、入力部と表示部を兼用することもできる。これによって、コンピュータ等を外部接続することなく入力部でレーザ加工装置の必要な設定を行うことができる。
(レーザ制御部1)
レーザ制御部1は、レーザ駆動制御部4とメモリ部5とレーザ励起部6と電源7とを備える。メモリ部5は入力部3から入力された各種設定内容を保持する。レーザ駆動制御部4はレーザ発振部50およびレーザ光走査部9を制御する。具体的には、必要時にメモリ部5から設定内容を読み込み、印字内容に応じた印字信号に基づいてレーザ励起部6を動作させてレーザ出力部2のレーザ媒質8を励起する。メモリ部5はRAMやROM等の半導体メモリが利用できる。またメモリ部5はレーザ制御部1に内蔵する他、挿抜可能なPCカードやSDカード等の半導体メモリカード、カード型ハードディスク等のメモリカードを利用することもできる。メモリカードで構成されるメモリ部5は、コンピュータ等の外部機器で容易に書き換え可能であり、コンピュータで設定した内容をメモリカードに書き込み、レーザ制御部1にセットすることで、入力部をレーザ制御部に接続することなく設定を行うことができる。特に半導体メモリはデータの読み込み・書き込みが高速で、しかも機械的動作部分がないため振動等に強く、ハードディスクのようなクラッシュによるデータ消失事故を防止できる。
図1の例では、メモリ部5は設定情報用メモリ5a、基本文字線分情報用メモリ5b、展開情報用メモリ5cを含む。設定情報用メモリ5aは、バッテリバックアップされたSRAM又はEEPROMのような不揮発性メモリで構成され、電源OFF時にも記憶内容を保持することができる。設定情報用メモリ5aに記憶される設定情報は、印字する文字又はマークの種類、大きさ、位置、方向等の印字内容の情報を含む。また基本文字線分情報用メモリ5bもバッテリバックアップされたSRAM又はEEPROMのような不揮発性メモリで構成される。基本文字線分情報用メモリ5bには、印字に使用される各種文字やマーク等の基本文字や基本線分の情報(基本文字線分情報)が記憶されている。この基本文字線分情報を印字内容の共通データとして管理することにより、各設定情報の情報量を少なくすることができる。したがって、設定情報から展開情報を生成するときに、基本文字線分情報用メモリ5bに記憶された基本文字線分情報が参照される。さらに展開情報用メモリ5cには、電源OFF時に記憶内容が消えるが低コストで多くの情報を記憶できるDRAM等の揮発性メモリが使用されている。設定情報及び基本文字線分情報から生成された展開情報が一時的に展開情報用メモリ5cに記憶され、印字の際に参照される。展開情報は、印字加工のためにレーザ光がたどるべき軌跡を規定する線分データとレーザのON/OFF制御のためのレーザ制御データを含む複数ビットからなる時系列のデータである。
さらにレーザ駆動制御部4は、設定された印字を行うようレーザ媒質8で発振されたレーザ光Lを印字対象物(ワーク)WK上で走査させるため、レーザ出力部2のレーザ光走査部9を動作させる走査信号をレーザ光走査部9に出力する。電源7は、定電圧電源として、レーザ励起部6へ所定電圧を印加する。印字動作を制御する印字信号は、そのHIGH/LOWに応じてレーザ光LのON/OFFが切り替えられ、その1パルスが発振されるレーザ光Lの1パルスに対応するPWM信号である。PWM信号は、その周波数に応じたデューティ比に基づいてレーザ強度が定められるが、周波数に基づいた走査速度によってもレーザ強度が変化するよう構成することもできる。
(レーザ励起部6)
レーザ励起部6は、光学的に接合されたレーザ励起光源10とレーザ励起光源集光部11を備える。レーザ励起部6の内部の一例を図2の斜視図に示す。この図に示すレーザ励起部6は、レーザ励起光源10とレーザ励起光源集光部11をレーザ励起部ケーシング12内に固定している。レーザ励起部ケーシング12は、熱伝導性の良い銅等の金属で構成され、レーザ励起光源10を効率よく外部に放熱する。レーザ励起光源10は半導体レーザ(Laser Diode:LD)や励起ランプ等で構成される。図2の例では、複数の半導体レーザダイオード素子を直線状に並べたレーザダイオードアレイを使用しており、各素子からのレーザ発振がライン状に出力される。レーザ発振はレーザ励起光源集光部11の入射面に入射されて、出射面から集光されたレーザ励起光として出力される。レーザ励起光源集光部11はフォーカシングレンズ等で構成される。レーザ励起光源集光部11からのレーザ励起光は光ファイバケーブル13等によりレーザ出力部2のレーザ媒質8に入射される。レーザ励起光源10とレーザ励起光源集光部11、光ファイバケーブル13は、空間あるいは光ファイバを介して光学的に結合されている。
(レーザ出力部2)
レーザ出力部2は、レーザ発振部50を備える。レーザ光Lを発生させるレーザ発振部50は、レーザ媒質8と、レーザ媒質8が放出する誘導放出光の光路に沿って所定の距離を隔てて対向配置された出力ミラー及び全反射ミラーと、これらの間に配されたアパーチャ、Qスイッチ19等を備える。Qスイッチ19はレーザ媒質8から出射されるレーザの光軸上に位置するよう一方の端面に面して配設されている。Qスイッチ19を用いることで連続発振を尖頭出力値(ピーク値)の高い高速繰返しパルス発振に変えることが可能となる。またQスイッチ19には、これに印加するRF信号を生成するQスイッチ制御回路が接続されている。このレーザ発振部50は、レーザ媒質8が放出する誘導放出光を、出力ミラーと全反射ミラーとの間での多重反射により増幅し、Qスイッチ19の動作により短周期にて通断しつつアパーチャによりモード選別して、出力ミラーを経てレーザ光Lを出力する。レーザ媒質8は光ファイバケーブル13を介してレーザ励起部6から入射されるレーザ励起光で励起されて、レーザ発振される。レーザ媒質8はロッド状の一方の端面からレーザ励起光を入力して励起され、他方の端面からレーザ光Lを出射する、いわゆるエンドポンピングによる励起方式を採用している。
(レーザ媒質8)
上記の例では、レーザ媒質8としてロッド状のNd:YVO4結晶を用いた。また固体レーザ媒質の励起用半導体レーザの波長は、このNd:YVO4の吸収スペクトルの中心波長である808nmに設定した。ただ、この例に限られず他の固体レーザ媒質として、例えば希土類をドープしたYAG、LiSrF、LiCaF、YLF、NAB、KNP、LNP、NYAB、NPP、GGG等も用いることもできる。また、固体レーザ媒質に波長変換素子を組み合わせて、出力されるレーザ光Lの波長を任意の波長に変換できる。また、固体レーザ媒質としてバルクに代わってファイバーを発振器として利用した、いわゆるファイバーレーザにも適用可能である。さらに、固体レーザ媒質を使用せず、言い換えるとレーザ光を発振させる共振器を構成せず、波長変換のみを行う波長変換素子を使用することもできる。この場合は、半導体レーザの出力光に対して波長変換を行う。
波長変換素子としては、例えばKTP(KTiPO4)、有機非線形光学材料や他の無機非線形光学材料、例えばKN(KNbO3)、KAP(KAsPO4)、BBO(β−BaB24)、LBO(LiB35)や、バルク型の分極反転素子(LiNbO3(Periodically Polled Lithium Niobate :PPLN)、LiTaO3等)が利用できる。また、Ho、Er、Tm、Sm、Nd等の希土類をドープしたフッ化物ファイバを用いたアップコンバージョンによるレーザの励起光源用半導体レーザを用いることもできる。このように、本実施の形態においてはレーザ発生源として様々なタイプを適宜利用できる。
さらにまた、レーザ発振部50は、固体レーザに限られず、CO2やヘリウム−ネオン、アルゴン、窒素等の気体を媒質として用いる気体レーザを利用することもできる。例えば炭酸ガスレーザを用いた場合のレーザ発振部は、レーザ発振部の内部に炭酸ガス(CO2)が充填され、電極を内蔵しており、レーザ制御部から与えられる印字信号に基づいて、レーザ発振部内の炭酸ガスを励起し、レーザ発振させる。
(2方向励起方式)
固体レーザ媒質を励起する構成としては、固体レーザ媒質を励起する励起光を一方の端面のみから入射して励起させ、他方の端面からレーザ光を出射する、いわゆるエンドポンピングによる1方向励起方式が利用できる。また、固体レーザ媒質の前後の端面から各々励起光を照射する2方向励起方式も採用できる。2方向励起においては、各端面に励起光源であるLDを各々配置する構成の他、単一のLDからの励起光を光ファイバ等で分岐して、固体レーザ媒質の両端面からポンピングする構成等が利用できる。
特に固体レーザ媒質を励起するレーザ加工装置では、量子効率の限界から、励起パワーのうち3割〜4割が熱となり失われてしまう。そのため極限的な性能を発揮させるためには、強励起により顕在化する熱複屈折や熱レンズ、熱複レンズ、更には熱による破壊等の様々な熱問題を解決する必要がある。特にLD励起固体レーザ加工装置においては、固体レーザ媒質の励起光吸収に伴う発熱が結晶そのものにレンズ効果を誘起し、熱レンズを生じさせる。熱レンズはレーザ共振器の安定性を著しく阻害し、共振器の設計の大きな障害となる。2方向励起方式を採用することで、このような問題を軽減できる。また2方向励起方式においては、レーザ励起部として一の励起光源を使用し、これを分岐して各端面から投入する構成とすることで、熱レンズ等の発生を抑制することもできる。加えて、励起波長に対する安定性や立ち上がり特性の改善の効果も得られる。
(レーザ光走査部9)
レーザ発振部50で得られたレーザ発振は、レーザ光走査部9により走査される。レーザ光走査部9を図3〜図5に示す。これらの図において、図3はレーザ加工装置のレーザ光走査部9の構成を示す斜視図を、図4は図3を逆方向から見た斜視図を、図5は側面図を、それぞれ示している。これらの図に示すレーザ加工装置は、レーザ光Lを発生させるレーザ発振部50と光路を一致させたZ軸スキャナを内蔵するビームエキスパンダ53と、X軸スキャナ14aと、X軸スキャナ14aと直交するよう配置されたY軸スキャナ14bとを備える。このレーザ光走査部9は、レーザ発振部50より出射されるレーザ光LをX軸スキャナ14a、Y軸スキャナ14bで作業領域WS内で2次元的に走査させ、さらにZ軸スキャナ14cで高さ方向にワーキングディスタンスすなわち焦点距離を調整することができ、3次元状に印字加工が可能となる。なお、X軸スキャナ、Y軸スキャナ、Z軸スキャナは、互いに入れ替えても同様に機能できることはいうまでもない。例えばZ軸スキャナを出射したレーザ光をY軸スキャナで受けるよう構成したり、あるいはX軸スキャナでY軸を制御し、Y軸スキャナでZ軸を制御するよう配置してもよい。また図において集光レンズであるfθレンズは図示を省略している。
レーザ加工装置においては一般に、第2のミラー(Y軸スキャナ)で反射されたレーザ光を作業領域に照射させるよう集光するために、第2のミラーと作業領域の間には、fθレンズと呼ばれる集光レンズを配置している。fθレンズは、Z軸方向の補正を行う。具体的には、図6(a)に示すように、作業領域WSの端部に近付くほど焦点位置を伸ばし、ワークの加工対象面上に位置させる補正である。レーザ光の焦点位置は円弧状の軌跡となるため、加工対象面が平面の場合、鉛直下の位置、図6(a)において加工対象面を示す平面WMの中心で焦点位置が合うように設定すると、中心から離れるほど、すなわち作業領域WSの周辺に近付くほど焦点位置が加工対象面から遠ざかり(レーザ光L’)、焦点が合わず加工精度が低下する。そこで、図6(b)に示すように作業領域WSの端部に近付くほどレーザ光Lの焦点位置が長くなるよう、fθレンズで補正する。仮想的に加工対象面の平面WMが、WM’で示す凸状曲面の補正面となるよう変換することで、レーザ光Lの焦点位置を平面WM上に位置させることができる。
レーザマーカにおいて、例えばスポット径を約50μmより小さいビームを形成したい場合は、fθレンズを配置することが好ましい。一方、上述の小スポット径よりも大きい、スポット径が約100μm程度(通常良く使用されるスポット径)のビーム径を採用する場合は、Z軸スキャナ側のビームエキスパンダに備えられたZ軸集光レンズをZ軸方向に移動させることにより、fθレンズが行うべきZ軸方向の補正を、補正制御として行うことができる。これにより、スポット径が大きい場合はfθレンズを省略することも可能となる。上述した図6(a)の例では、fθレンズが行うべきZ軸方向の補正を、Z軸スキャナの補正制御に行わせている。一方、スポット径が小さい場合は、Z軸スキャナによる補正では焦点位置の調整が不十分となるため、上述の通りfθレンズを用いる。本実施の形態では、レーザ光のスポット径として小スポット、標準、ワイドスポットの3種類を用意しており、この内の小スポットタイプのみ、fθレンズで作業領域WS端部の歪みを矯正し、標準及びワイドスポットではfθレンズを使用せず、Z軸スキャナで補正している。
Z軸スキャナのビームエキスパンダに備えられたZ軸集光レンズでZ軸方向の補正制御を行う場合も、上述したfθレンズによる補正と同様の補正を行う。図6(b)で説明した補正面WM’の高さ、すなわちZ座標は、X・Y座標によって一義的に決定される。このため、X・Y座標毎に、補正後のZ座標を関連付けておくことで、X・Y軸スキャナの移動に従いZ軸スキャナを関連付けられたZ座標に移動させれば、常に焦点位置での加工が可能となる。関連付けのデータは、後述する図11等に示す記憶部5Aで保存する。あるいはレーザ加工装置のレーザ制御部に備えられたメモリ部5に保存、転送することもできる。これによって、作業領域内におけるX・Y座標の移動に追従して、補正後のZ座標が決定されるので、作業領域内でほぼ均一に焦点位置が調整されたレーザ光を照射できる。
各スキャナは、光を反射する反射面として全反射ミラーであるガルバノミラーと、ガルバノミラーを回動軸に固定して回動するためのガルバノモータと、回動軸の回転位置を検出して位置信号として出力する位置検出部を備える。またスキャナは、スキャナを駆動するスキャナ駆動部に接続される。スキャナ駆動部はスキャナ制御部74に接続され、スキャナを制御する制御信号をスキャナ制御部74から受けて、これに基づいてスキャナを駆動する。例えばスキャナ駆動部は、制御信号に基づいてスキャナを駆動する駆動電流を調整する。またスキャナ駆動部は、制御信号に対する各スキャナの回転角の時間変化を調整する調整機構を備える。調整機構は、スキャナ駆動部の各パラメータを調整する可変抵抗等の半導体部品で構成される。
(Z軸スキャナ14c)
Z軸スキャナ14cはレーザ光Lのスポット径を調整し、これによって焦点距離を調整するビームエキスパンダ53を構成している。すなわち、ビームエキスパンダで入射レンズと出射レンズとの相対距離を変化させることでレーザ光のビーム径を拡大/縮小し、焦点位置も変化させることができる。ビームエキスパンダ53は、小スポットへの集光を効果的に行わせるため、図3に示すようにガルバノミラーの前段に配置され、レーザ発振部50から出力されるレーザ光Lのビーム径を調整すると共に、レーザ光Lの焦点位置を調整可能としている。Z軸スキャナ14cがワーキングディスタンスを調整する方法を、図7〜図9に基づいて説明する。図7、図8はレーザ光走査部9の側面図であり、図7はレーザ光Lの焦点距離を長くする場合、図8は焦点距離を短くする場合をそれぞれ示している。また図9はZ軸スキャナ14cの正面図及び断面図を示している。これらの図に示すように、Z軸スキャナ14cはレーザ発振部50側に面する入射レンズ16と、レーザ出射側に面する出射レンズ18を含んでおり、これらのレンズ間の距離を相対的に変化可能としている。図7〜図9の例では、出射レンズ18を固定し、入射レンズ16を光軸方向に沿って駆動モータ等で摺動可能としている。図9は出射レンズ18の図示を省略して、入射レンズ16の駆動機構を示している。この例では、コイルと磁石によって軸方向に可動子を摺動可能とし、可動子に入射レンズ16を固定している。ただ、入射レンズ側を固定して出射レンズ側を移動可能としたり、入射レンズ、出射レンズを共に移動可能とすることもできる。
図7に示すように、入射レンズ16と出射レンズ18との間の距離を近付けると、焦点位置が遠ざかり、焦点距離(ワーキングディスタンス)が大きくなる。逆に図8に示すように入射レンズ16と出射レンズ18との距離を離すと、焦点位置が近付き焦点距離が小さくなる。
なお、3次元加工、すなわちワークの高さ方向への加工が可能なレーザ加工装置は、上記図7、図8のようにZ軸スキャナを調整する方式の他、例えば物理的に集光レンズを移動させる、あるいはレーザ出力部やマーキングヘッド自体を移動可能とする等、他の方式を利用することも可能である。
この例では、Z軸スキャナは、Qスイッチ19から出射されたレーザ光の焦点位置を光軸方向に調整可能な焦点位置調整手段として機能し、またX軸スキャナ、Y軸スキャナは、Z軸スキャナから出射されたレーザ光を2次元的に走査するレーザ光2次元走査系として機能する。
(ディスタンスポインタ)
また、3次元加工可能なレーザマーカの作業領域の中心に焦点位置を調整するために、レーザ光を作業領域WS内に走査させる際の照射位置を示すガイドパターンを表示することができる。図3〜図4に示すレーザマーカのレーザ光走査部9は、ディスタンスポインタとして、ガイド用光源60と、ガイド用光源60からのガイド光Gをレーザ光走査部9の光軸と一致させるためのガイド光光学系の一形態としてハーフミラー62を備えると共に、ポインタ光調整系として、ポインタ光Pを照射するためのポインタ用光源64と、Y軸スキャナ14bの裏面に形成された第3のミラーとしてポインタ用スキャナミラー14dと、ポインタ用スキャナミラー14dで反射されたポインタ用光源64からのポインタ光Pをさらに反射させて焦点位置に向かって照射する固定ミラー66とを備えている。このディスタンスポインタは、レーザ光の焦点位置を示すポインタ光Pをポインタ用光源64から照射し、ガイド光Gで表示されるガイドパターンのほぼ中心に、ポインタ光Pを照射するよう調整することで、レーザ光の焦点位置が指示される。
なお、上記の例ではレーザ光走査部9に、レーザ光の焦点距離を調整可能な機構を設けることで3次元加工を可能としている。ただ、ワークを載置するステージの位置を上下方向に調整可能とすることで、レーザ光の焦点がワークの作業面で結ぶようにステージの高さを調整する制御を行うことでも、同様に3次元加工を行うこともできる。また、ステージをX軸あるいはY軸方向に移動可能とすることで、レーザ光走査部の該当するスキャナを省略できる。これらの構成は、ワークをライン上に搬送する形態でなく、ステージ上に載置して加工する形態において好適に利用できる。
(レーザマーカのシステム構成)
次に図10に、3次元印字可能なレーザマーカのシステム構成を示す。この図に示すレーザ加工システムは、マーキングヘッド150と、マーキングヘッド150と接続されてこれを制御するレーザ制御部1であるコントローラ1Aと、コントローラ1Aとデータ通信可能に接続され、コントローラ1Aに対して印字パターンを3次元のレーザ加工データとして設定するレーザ加工データ設定装置180とを備える。マーキングヘッド150とコントローラ1Aとで、レーザ加工装置100を構成する。レーザ加工データ設定装置180は、図10の例においてはコンピュータにレーザ加工データ設定プログラムをインストールして、レーザ加工データ設定機能を実現させている。レーザ加工データ設定装置は、コンピュータの他、タッチパネルを接続したプログラマブルロジックコントローラ(PLC)や、その他専用のハードウェア等を利用することもできる。またレーザ加工データ設定装置は、レーザ加工装置の動作を制御する制御装置として機能させることもできる。例えば、一のコンピュータにレーザ加工データ設定装置としての機能と、レーザ出力部を備えるマーキングヘッドのコントローラとしての機能を統合してもよい。さらにレーザ加工データ設定装置は、レーザ加工装置と別部材で構成する他、レーザ加工装置に統合することもでき、例えばレーザ加工装置に組み込まれたレーザ加工データ設定回路等とすることもできる。
さらにコントローラ1Aには、必要に応じて各種外部機器190を接続できる。例えばライン上に搬送されるワークの種別、位置等を確認するイメージセンサ等の画像認識装置、ワークとマーキングヘッド150との距離に関する情報を取得する変位計等の距離測定装置、所定のシーケンスに従って機器の制御を行うPLC、ワークの通過を検出するPDセンサその他各種のセンサ等を設置し、これらとデータ通信可能に接続できる。
(レーザ加工データ設定装置)
平面状の印字データを3次元状に印字するための設定情報であるレーザ加工データは、レーザ加工データ設定装置180により設定される。図11は、レーザ加工データ設定装置180の一例としてブロック図を示している。この図に示すレーザ加工データ設定装置180は、各種設定を入力するための入力部3と、設定内容や演算後のレーザ加工データを表示するための表示部82と、各種設定データを記憶するための記憶部5Aとを備える。また記憶部5Aは、複数の加工パラメータの組み合わせを関連付けて保持した参照テーブル5Bを含む。また参照テーブル5Bは、熱レンズ効果による光軸方向の焦点位置補正量を、レーザ光出力条件に対応させて予め記録した補正量記憶手段としても機能する。表示部82は、加工対象面のイメージを3次元的に表示可能な加工イメージ表示部83と、加工イメージ表示部83に加工対象面のイメージを3次元的に表示させる際に、マーキングヘッドのイメージを表示可能なヘッドイメージ表示手段84を備える。入力部3は、所望の加工パターンで加工する加工条件として、レーザ光出力条件と加工パターンを設定するための加工条件設定部3Cとして、ワークの印字面の3次元形状を示すプロファイル情報を入力するための加工面プロファイル入力手段3Aと、印字パターン情報を入力するための加工パターン入力手段3Bと、作業領域内に複数の加工ブロックを設定し、加工ブロック毎に加工パターンを設定可能な加工ブロック設定手段3Fの他、ブロック設定手段3Fで設定された複数の加工ブロックを纏めた加工グループを設定するためのグループ設定手段、加工対象面上に配置される加工パターンの位置を調整可能な加工パターン位置調整手段の機能を実現する。加工面プロファイル入力手段3Aはさらに、加工対象面を表す基本図形を指定するための基本図形指定手段と、加工対象面を表す3次元形状データを外部から入力するための3次元形状データ入力手段の機能を実現する。記憶部5Aは、図1のメモリ部5に相当し、入力部3で設定されたプロファイル情報や印字パターン情報等の情報を記憶する。このような記憶部5Aには、固定記憶装置等の記憶媒体や半導体メモリ等が利用できる。表示部82は、専用のディスプレイを設ける他、システムに接続されたコンピュータのモニタを利用してもよい。
(演算部80)
一方、レーザ加工装置100のコントローラ1Aは、入力部3から入力された情報に基づいてレーザ加工データを生成する加工データ生成部80K等を構成する演算部80を備える。演算部80は、加工条件設定部3Cで設定された加工条件に基づいて、実際の加工を行うための加工データを生成するための加工データ生成部80K、加工条件設定部3Cで設定されたレーザ光出力条件に基づいて発生する熱レンズ効果に起因する光軸方向の焦点位置のずれを焦点位置補正量として特定する補正量特定手段80B、表示部82に3次元のレーザ加工データを表示する際に加工対象面上にレーザ加工データを配置する初期位置を決定する初期位置設定手段、作業領域においてレーザ光を照射できず加工できない、あるいは加工が不良となる加工不良領域を検出する加工不良領域検出手段、加工不良領域検出手段で検出された加工不良領域に対して、加工可能な領域と異なる態様にて表示するためのハイライト処理を行うハイライト処理手段、加工条件設定部3Cで加工パターンを設定する際、加工不良領域を含む領域に何らかの加工が行われるよう設定されていることを検出して、警告を発するための設定警告手段の機能を実現する。また必要に応じて、加工不良領域における加工条件を加工可能となるように調整する加工条件調整手段、印字面に印字パターンを仮想的に一致させるように、印字パターン情報を平面状から3次元空間座標データに変換する座標変換手段等の機能を実現させることもできる。この演算部80はFPGAやLSI等で構成される。
また図11の例では、レーザ加工データ設定装置180を専用のハードウェアで構成したが、これらの部材はソフトウェアでも実行できる。特に、図10に示すように汎用のコンピュータにレーザ加工データ設定プログラムをインストールして、レーザ加工データ設定装置180として機能させることもできる。また図11の例では、レーザ加工データ設定装置180とレーザ加工装置100とを個別の機器としたが、図12に示すようにこれらを一体的に統合することもできる。
加工データ生成部80Kは、レーザ加工装置100のコントローラ1A側に配置している。ただ、図13に示すように加工データ生成部80Kをレーザ加工データ設定装置180側に設けてもよい。例えば汎用のコンピュータにレーザ加工データ設定プログラムをインストールして、レーザ加工データ設定装置180として機能させるコンピュータで加工データ生成部80Kの機能を実現している。あるいは、加工データ生成部をレーザ加工装置100側とレーザ加工データ設定装置180側に各々設けることにより、レーザ加工装置100、レーザ加工データ設定装置180のいずれにおいてもレーザ加工データを生成可能としたり、レーザ加工データの受け渡しや編集、表示を各々で可能とできる。
(レーザ加工データ設定プログラム)
次に、レーザ加工データ設定プログラムを用いて、加工条件設定部3Cから入力された文字情報に基づいて加工パターンを生成する手順を、図14〜図16のユーザインターフェース画面に基づいて説明する。なおこれらのプログラムのユーザインターフェース画面の例において、各入力欄や各ボタン等の配置、形状、表示の仕方、サイズ、配色、模様等は適宜変更できることはいうまでもない。デザインの変更によってより見やすく、評価や判断が容易な表示としたり操作しやすいレイアウトとすることもできる。例えば詳細設定画面を別ウィンドウで表示させる、複数画面を同一表示画面内で表示する等、適宜変更できる。またこれらのプログラムのユーザインターフェース画面において、仮想的に設けられたボタン類や入力欄に対するON/OFF操作、数値や命令入力等の指定は、プログラムを組み込んだコンピュータに接続された入力部3で行う。本明細書において「押下する」とは、ボタン類に物理的に触れて操作する他、入力部によりクリックあるいは選択して擬似的に押下することを含む。入力部等を構成する入出力デバイスはコンピュータと有線もしくは無線で接続され、あるいはコンピュータ等に固定されている。一般的な入力部としては、例えばマウスやキーボード、スライドパッド、トラックポイント、タブレット、ジョイスティック、コンソール、ジョグダイヤル、デジタイザ、ライトペン、テンキー、タッチパッド、アキュポイント等の各種ポインティングデバイスが挙げられる。またこれらの入出力デバイスは、プログラムの操作のみに限られず、レーザ加工装置等のハードウェアの操作にも利用できる。さらに、インターフェース画面を表示する表示部82のディスプレイ自体にタッチスクリーンやタッチパネルを利用して、画面上をユーザが手で直接触れることにより入力や操作を可能としたり、または音声入力その他の既存の入力手段を利用、あるいはこれらを併用することもできる。
レーザ加工データ設定プログラムは、3次元レーザ加工データの編集が可能である。ただ、3次元データの編集が不得手なユーザを考慮し、平面上での設定のみ可能で、3次元上での編集ができない「2D編集モード」を用意し、3次元レーザ加工データの加工が可能な「3D編集モード」と切り替え可能としてもよい。このような複数の編集モードを備える場合は、現在の編集モードを示す編集モード表示欄270と、編集モードを切り替える編集モード切替ボタン272を備える。図14の例では、レーザ加工データ設定プログラムの起動時は「2D編集モード」とし、画面右上に設けられた編集モード表示欄270に、現在の編集モードが「2D編集中」であることを表示させている。操作が比較的容易な2次元編集モードを起動時のデフォルト編集モードとして設定することにより、3次元レーザ加工データの編集が不得手なユーザであっても戸惑うことなく操作できる。また、起動時の編集モードはユーザが変更可能に構成することもでき、操作を習熟したユーザが編集モードを切り替えることなく3次元レーザ加工データの編集が可能となるよう設定することもできる。
また編集モード表示欄270の右側に設けられた編集モード切替ボタン272には、3D編集モードに切り替え可能であることを示す「3D」の文字が表示されている。この状態から、編集モード切替ボタン272を押下すると、「3D編集モード」に切り替えられると共に、編集モード表示欄270の表示が「3D編集中」に変更される。さらに編集モード切替ボタン272は3D編集モードから2D編集モードに切り替え可能であることを示す「2D」の文字が表示される。このように、3D表示や編集を制限又は排除した「2D編集モード」を設けることで、ユーザが2次元的加工面に対する加工データの設定・編集を行いたい場合、2次元的加工面に対する加工データの設定・編集のみが行えるユーザインターフェースを提供することで、ユーザインターフェースの簡素化とそれに伴う操作性の向上を図ることができる。また、ユーザが3次元的加工平面に対する加工データの設定・編集を行いたい場合においても、いきなり不慣れな3D表示を行うのではなく、上述したこれまで慣れ親しんだ「2D編集モード」にて2次元的加工面に対する加工データの設定・編集を行い、この「2D編集モード」にて設定・加工された2次元加工データを「3D編集モード」にて更に、所望の3次元加工データに加工・編集し直す工程をとることにより、「3D編集モード」も、ユーザにとって判り易いユーザインターフェースとそれに伴う操作性の向上を図ることができる。
加工条件設定部3Cの一例を、図14に基づいて説明する。図14は、レーザ加工データ設定プログラムのユーザインターフェース画面の一例を示しており、画面の左側にワーク上に印字される加工パターンのイメージを表示する編集表示欄202、右側に具体的な加工条件として各種データを指定する印字パターン入力欄204を設けている。印字パターン入力欄204では、設定項目を選択するタブとして「基本設定」タブ204h、「形状設定」タブ204i、「詳細設定」タブ204jを切り替えることができる。図14の例では「基本設定」タブ204hが選択されており、ここには加工種類指定欄204aと、文字データ指定欄204d、文字入力欄204b、詳細設定欄204cを設けている。加工種類指定欄204aは、加工パターンの種別として、文字列やシンボル、ロゴ、模様、図等のイメージを含めた印字パターン、若しくは加工機としての動作を行うかを指定する。図14の例では、加工種類指定欄204aからラジオボタンで文字列、ロゴ・図、加工機動作の別を選択する。また文字データ指定欄204dは、文字データの種別を指定する。ここでは文字、バーコード、2次元コード、RSS・コンポジットコード(Composite Code:CC)のいずれかをプルダウンメニューから選択する。さらに選択された文字データの種別に応じて、さらに詳細な種別を種別指定欄204qで選択する。例えば文字を選択した場合はフォントの種別、バーコードを選択した場合は、CODE39、ITF、2 of 5、NW7、JAN、Code 28等のバーコード種別、2次元コードを選択した場合は、QRコード、マイクロQRコード、DataMatrix等の2次元コード種別、RSS・コンポジットコードを選択した場合は、RSS-14、RSS-14 CC-A、RSS Stacked、RSS Stacked CC-A、RSS Limited、RSS Limited CC-A等のRSSコード種別、又はRSSコンポジットコード種別を指定する。文字入力欄204bでは、印字したい文字情報を入力する。入力された文字は、文字データ指定欄204dで文字を選択した場合、そのまま文字列として印字される。一方、シンボルが指定された場合は、選択されたシンボルの種別に従って入力された文字列がエンコードされた加工パターンが生成される。加工パターンの生成は、加工条件設定部3Cで行う他、加工データ生成部で行ってもよい。この例では演算部80が行っている。また詳細設定欄204cは、タブを切り替えて「印字データ」タブ204e、「サイズ・位置」タブ204f、「印字条件」タブ204g等、印字条件の詳細を指定する。「印字条件」タブ204gでは印字パワーやスキャンスピード等を設定する。
なお加工種類指定欄204aから加工機動作を選択すると、加工種別がプルダウンメニューから選択できるようになり、定点、直線、破線、左回り円・楕円、右回り円・楕円、トリガON中定点等が選択できる。加工機動作では、加工パターンとして文字入力欄に代わって線分座標指定欄が設けられ、直線や円弧等の軌跡を座標で指定する。またレーザ加工装置は文字列に限らず、ロゴや図等のイメージデータの印字も可能である。
(加工ブロック設定手段3F)
以上のようにして、一つの印字ブロックに関する印字パターン情報を設定する。また、印字ブロックを複数設定することもできる。すなわち、加工領域において複数の印字ブロックを設定し、異なる印字条件で印字加工を行うことができる。印字ブロックは、一のワーク又は加工(印字)対象面に対して複数設定する他、加工領域内に存在する複数のワークに対して各々設定することもできる。
加工ブロックの設定は、加工ブロック設定手段3Fで行う。図14の例では、加工ブロック設定手段3Fの一形態として、印字パターン入力欄204の上欄にブロック番号選択欄216が設けられる。ブロック番号選択欄216にはブロック番号を表示する番号表示欄と、番号指定手段として、「>」ボタン、「>>」ボタン、「<」ボタン、「<<」ボタンが設けられる。「>」ボタンを押下すると、ブロック番号が1インクリメントされて、新たな印字ブロックの設定が可能となる。また、設定済みの印字ブロックの設定を変更する際も、同様に「>」ボタンを操作してブロック番号を選択し、該当する印字ブロックの設定を呼び出すことができる。また「>>」ボタンを押下すると最終のブロック番号にジャンプする。さらに「<」ボタンを押下するとブロック番号が1つ戻り、「<<」ボタンを押下すると先頭のブロック番号にジャンプする。さらに、ブロック番号選択欄216の数値表示欄に直接数値を入力してブロック番号を指定することもできる。このようにして、ブロック番号選択欄216で印字ブロックを選択し、各印字ブロックについて印字パターン情報を指定する。この例では、ブロック番号を0〜255まで設定可能としている。
また印字ブロックの配置について、配置位置の調整(中心軸に対するセンタリング、右寄せ、左寄せ等)、複数の印字ブロックが重複した場合の重ね順や、位置合わせ等のレイアウトを設定することもできる。さらに各印字ブロックの配置を座標等で指定することもできる。例えば加工パターン位置調整手段を構成する「サイズ・位置」タブ204fからブロック座標のX座標、Y座標を数値で指定する。またこの画面から、文字サイズとして文字高さ、文字幅、文字間隔等を指定できる。さらにブロック形状として、横書き、縦書きの別や、3次元印字の際の円柱内周、外周の別等を指定する。
(印字ブロックの設定一覧表)
このようにして設定された印字ブロックの設定項目を一覧表示させることもできる。図14の例では、図15に示すようにメニューの「編集」から「ブロック一覧」を選択することで、図16のブロック一覧画面217が別ウィンドウで表示される。この一覧画面から、設定済みの印字ブロックを削除したり、複写して新たな印字ブロックを追加することができる。また所望の印字ブロックを選択して、設定項目を調整するように構成してもよい。
(ディレイ動作)
一般にレーザ励起部6やQスイッチ19、X軸スキャナ14aやY軸スキャナ14bなどは応答速度に優れる一方で、Z軸スキャナ14cはこれらに比べ応答速度が遅く、レーザ駆動制御部から動作命令を受けてから、指示された動作をZ軸スキャナが完了するまでの間、遅れ時間が生じる。特に複数の加工ブロック毎にレーザパワーやQスイッチ周波数等の加工条件を変化させる場合は、加工ブロック毎にZ軸スキャナを動作させることになり、前後する加工ブロック間での移動距離が大きい場合は、このような遅れ時間が顕在化する。このため、仮に動作命令を受けてから直ちに各部材の動作を実行させると、Z軸スキャナによる焦点位置の調整が終了していない段階からレーザ光の照射が開始されることとなって、加工開始部分では焦点位置がずれた状態で加工されることとなり、加工品質が低下することがある。そこで、Z軸スキャナの動作に要する時間を予め考慮した上で各部材を動作させるようにディレイ動作を行うことで、このような問題を解消できる。
具体的には、Z軸スキャナの遅れ時間はZ軸スキャナに固有であって、移動の開始位置と終了位置の座標位置や移動距離、あるいは加工パターンが決まれば、遅れ時間を演算できる。よって、加工パターンに応じてZ軸スキャナの遅れ時間をレーザ駆動制御部等で演算すると共に、演算された遅れ時間分だけ、レーザ光の出力開始を待機するようにレーザ駆動制御部を制御することで、焦点位置が正確に調整された状態での加工が行われ、高品質な加工結果を維持できる。
(レーザ加工データの設定手順)
以上のレーザ加工データ設定プログラムを用いて、加工条件設定部3Cから印字条件を設定して加工データ生成部80Kが加工パターンを生成する手順を説明する。まず加工パターンを設定する。ここでは、加工条件設定部3Cから文字列を入力し、さらにエンコードするシンボルの種別を指定する。図14の例では、加工種類指定欄204aで文字列を選択し、文字入力欄204bから文字列として「ABCDE」を入力すると共に、文字データ指定欄204dの「文字データの種類」欄から、種別として「文字」を選択し、またフォントの種別を指定している。このようにして指定された情報に基づき、演算部80は加工パターンを生成する。ここでは文字列が選択されているので、文字の印字パターンのイメージが編集表示欄202に表示される。
なお、この例では加工条件設定部3Cから入力された文字情報に基づいて、演算部80が自動的に加工パターンを生成しているが、直接シンボルを入力することも可能である。例えば、既に作成されたシンボルの画像データを加工条件設定部で選択して入力したり、他のプログラムで作成したシンボルを加工条件設定部から貼り付ける等の手段が採用できる。
次に加工条件設定部3Cからプロファイル情報を入力する。図14の例では、印字パターン入力欄204のタブを「基本設定」タブ204hから「形状設定」タブ204iに切り替えて、プロファイル指定欄から基本図形を選択する。これにより、編集表示欄202の表示が指定した形状に切り替えられる。また、編集表示欄202の表示形式を3D表示に切り替えると、加工対象面の3次元形状が立体的に確認できる。なお形状の指定は文字列すなわち印字ブロック毎に設定可能であるが、複数文字列に一括して形状を指定してもよい。
このように、印字パターン情報を指定し、この加工パターンの平面図を編集表示欄202で表示させた後、プロファイル情報を指定して3次元の加工パターンに変換して編集表示欄202で確認することで、加工パターンの変化を視覚的に確認できる。なお、上記手順は、順序を入れ替えてもよい。すなわち、先に加工対象面の形状を指定した後、印字パターン情報を指定することもできる。
以上のようにして、加工データとして3次元空間座標データが得られた後、必要に応じて調整作業が行われる。例えばレイアウトの調整や高さ方向(z方向)への微調整が挙げられる。微調整には、プログラムのユーザインターフェース上に設けられたスライダの調整やマウスのホイール回転等の手段が利用できる。
以上の手順で最終的なレーザ加工データが生成され設定作業が終了した後、得られたレーザ加工データをレーザ加工データ設定プログラムから、図10に示すレーザ加工装置のコントローラ1Aに転送する。転送の実行には、レーザ加工データ設定プログラムの画面左下に設けられた「転送・読出し」ボタン215を押下する。これにより記憶部5Aからコントローラ1A内のメモリ部5に設定データが転送され、展開されて設定内容が切り替えられ、新たな印字条件が反映される。メモリ部5で展開されたレーザ加工データやその他の加工条件は、加工動作時に参照される。
レーザ加工装置では、レーザ加工データに基づいて印字加工を行う。また実際の加工開始に先立って、テスト印字を行わせてもよい。これにより、所望の印字パターンの印字が得られるかどうかを事前に確認することができる。またテスト印字結果に基づいて、さらにレーザ加工データを再設定することもできる。
以上の例では、一のワークに一の印字パターンを指定する例を説明したが、同様の手順を繰り返すことにより一のワークに複数の印字パターンを指定することもできる。また、レーザ加工データ設定プログラムの一画面にワークを一のみを表示する構成に限られず、一画面に複数のワークを表示させて、それぞれのワークに印字パターンを指定することもできる。
(デフォーカス量の設定)
以上の加工データ生成部80Kは、加工条件設定部3Cで設定された加工条件に基づいて、3次元状の加工対象面と一致する基本設定条件となるように加工データを生成している。ただ、意図的に加工対象面と一致しないようにデフォーカス量を設定することも可能である。
意図的に特定のデフォーカス量を印字面に対して設定するには、印字面に対してフォーカスが合う基本設定条件に対して、デフォーカス量を指定する。図17に、このような設定を行う加工パラメータ設定画面の一例を示す。図17において、加工パラメータ設定欄204nにデフォーカス値を指定するデフォーカス設定欄204oが設けられており、ユーザが所望の値を入力する。デフォーカス値として、例えばプラスの値を入力すれば、焦点位置が印字面よりも設定された値分、レーザ加工装置に対して離れた位置に設定される。逆にマイナスの値として入力すれば、印字面よりさらに設定された値だけ焦点位置がレーザ加工装置に対して近い位置に設定される。
また、加工条件を設定する際の設定項目として、レーザ光のデフォーカス量としてのスポット径、ワークの材質等の加工パラメータを設定することもできる。この際、指定された一の加工パラメータの変更に追従させて他の加工条件を自動的に変更することにより、ユーザは特定の設定項目のみを変化させた条件出しが容易に行える。図17に示すレーザ加工データ設定プログラムの画面においては、画面右側の「詳細設定」タブ204jの下段において、ワーキングディスタンス、デフォーカス量、スポット径、加工対象ワークの設定欄が設けられている。ワーキングディスタンスは、レーザ加工装置によって決まるため、通常は自動で設定される。デフォーカス量は、レーザ光の焦点位置(ワーキングディスタンス)からのオフセット量を指定する。またスポット径は焦点位置のスポット径を基準として比率で指定される。さらに、加工対象ワークは、加工対象のワークの材質や加工目的を、選択肢204kから選択することで、選択されたワークの加工に適したレーザ光のパワー密度に調整される。この例では、鉄への黒色印字、ステンレスへの黒色印字、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノール樹脂といったワークの材質、及び樹脂溶着、表面粗しといった加工目的が列挙されており、ユーザは所望の加工目的に応じてラジオボタンを選択する。
これらの設定項目は、相互に関連している。すなわち、デフォーカス量を調整することにより、レーザ光のパワー密度を調整できるが、同時にスポット径も変化する。またワークの材質や加工目的を選択すると、目的に合致したレーザ光のパワー密度が選択されるため、デフォーカス量やスポット径が変化することになる。このため、スポット径を一定に維持しつつレーザ光のパワー密度を調整したい場合には、従来はデフォーカス量を設定するのみならず、スポット径が変化しないような加工パラメータの組み合わせを探すべく、レーザ光の出力値や走査速度といった他の設定項目を調整する必要があった。この作業は、実際にワークにレーザ光を走査して加工した結果を見ながら各項目値を調整するという試行錯誤を繰り返して、最適な加工パラメータの組み合わせを見つけ出すものであるため、極めて煩雑で手間がかかる。
そこで、予め一の加工パラメータに対応して変更すべき他の加工パラメータ値の組み合わせを参照テーブル5Bに登録しておき、一の加工パラメータを調整する際には、参照テーブル5Bを参照して該当する他の加工パラメータの組み合わせを抽出し、この値を自動設定することによって、必要な設定項目のみを変化させることを可能としている。具体的には、図17の画面からデフォーカス量やスポット径、加工対象ワークのいずれか一を設定すると、他の設定項目には対応する値が自動的に入力される。また、この状態からデフォーカス量を変更しても、スポット径や加工対象ワークが一定に維持されるよう、他の加工パラメータ(例えばレーザ出力や走査速度)等が自動的に調整される。これにより、ユーザは所望の項目のみを速やかに変更できるので、所望の加工結果に極めて容易に調整することができる。
(デフォーカス量の連続変化)
さらに、加工パラメータをレーザ加工中に連続的に変化させることもできる。これによって、ワーク表面の彫り込み加工において傾斜面を形成したり、ワーク表面に筆書き調のロゴを印字加工することができる。このような加工を行うには、レーザ光のデフォーカス量やスポット径を連続的に変化させるように設定することで実現できる。この際も、上記と同様にデフォーカス量やスポット径の連続変化に追従させるように、加工データ生成部80Kが他の加工パラメータも連続的に調整し、指定された設定項目のみが連続変化するように自動調整される。この結果、加工位置や大きさといった、変更を要しない設定項目は従前の値を維持するような加工が行われ、ユーザが望む設定項目のみを変化させるような加工条件を容易に設定できる。
図18に、このようなレーザ加工の連続変化を設定する加工パラメータ設定欄204lの一例を示す。図18の例では、加工パラメータ設定欄204lに設けられた「連続変化を行う」欄のチェックボックスをONにすると、連続変化の設定画面に切り替えられる。ここでは、連続変化を行う範囲を座標位置で指定する。また、変化させたい設定項目のチェックボックスをONにすると、範囲の入力欄が表示され、数値を指定可能となる。図18の例では、デフォーカス量のチェックボックスを選択することでデフォーカス設定欄204mが表示されており、開始位置のデフォーカス量と終了位置のデフォーカス量を指定する。指定されたデフォーカス量は、指定された範囲内において、均等に連続変化するように自動設定される。また、開始値または終了値のみを指定し、変化の増分・減分や変化率を指定することもできる。また、デフォーカス量を設定すると、スポット径の欄も対応する数値が参照テーブル5Bから参照されて、入力欄に自動的に入力される。このように、いずれかの設定項目が指定されると、他の設定項目にも自動的に対応値が入力されるので、ユーザは各設定項目の加工パラメータ同士の相関関係を意識することなく、必要な項目のみを設定するだけで所望の加工条件に変更することが可能となる。
以上のようにして、加工対象のワークの材質、加工パターン、仕上げ状態、加工時間等の設定項目について、レーザ光のビーム径を自由に変化させることにより、簡単に短時間で変更できる。
(設定の保存・読み込み)
さらに、一旦設定された加工条件の加工パラメータを設定データとして保存し、必要時に呼び出すこともできる。例えば、ファイルメニューから「名前をつけて保存」を選択し、任意の名称をつけて設定情報を保存しておくことで、将来同じワークに同じ加工を行う際に、保存された設定データを呼び出すことで、段取り替えに要する時間や手間を大幅に簡略化できる。また、よく使われる設定については、予め登録しておくことにより、これを利用すれば初心者でも容易に加工条件の設定を行える。また登録・保存されたデータの設定条件をベースにして調整を行うことによって、設定の手間を大幅に省力化できる。このように、設定情報の再利用を可能とすることでも、設定作業の省力化に大きく貢献できる。
以上のように、レーザ加工データ設定プログラムを用いたレーザ加工データ設定方法の基本的な流れは、先ず2次元設定用ユーザインターフェースを用いて、2次元状の印字パターン情報として、印字文字列やレイアウトなどを設定し、次いで3次元設定用ユーザインターフェースで、印字パターンを3次元形状に変換するための3次元情報やレイアウトを設定するという手順になる。この手順を具体的に説明すると、先ず2次元設定用ユーザインターフェースでの設定は、印字対象の文字列、バーコード、2次元コード、あるいはユーザ規定の図形等を規定する情報と、それらの大きさ、文字毎の傾き、線幅など平面的なレイアウトに関するデータを入力する。データ入力に関しては、直接数値入力することや、加工イメージ表示部で2次元状に表示させたイメージ上から直接編集することも可能である。例えばサイズ調整やレイアウト等をマウス操作により調整できる。これらの設定は、2次元表示にて行うことができる。
(加工条件)
加工条件には、加工の内容を示す加工パターン情報と、加工パターンを加工対象面の形状に応じて3次元状に変形する3次元形状情報が含まれる。加工パターンは、文字列やバーコード、2次元コード等のシンボル、あるいはロゴ等のイメージデータである。またパレット印字等の一括加工モードにおいては、製造年月日やシリアル番号等の変数を加工パターンに含めてもよい。変数は、加工日時等、加工時に指定する所定値の他、シリアル番号等のように加工位置や加工順序等に応じてインクリメントする値等が利用される。このような情報をワークに付加することで、トレーサビリティに対応した3次元印字が実現できる。
以上のようにしてレーザ加工条件設定プログラムやレーザ加工条件設定装置で設定された加工条件は、記憶部5A(図11)に保持されており、加工条件設定後にはコントローラ1Aのメモリ部5(図1)に転送されて展開され、加工動作時に参照される。
(熱レンズ効果補正機能)
またレーザマーカは、熱レンズ効果により生じた焦点位置のずれを、レーザ光の焦点位置を光軸方向に調整可能な焦点位置調整手段で補正する熱レンズ効果補正機能を備えている。具体的には、加工条件設定部3Cで設定された加工条件から、発生する熱レンズ効果を修正するための焦点位置補正量を補正量特定手段80Bが特定し、この焦点位置補正量に応じてレーザ駆動制御部が焦点位置を調整するようZ軸スキャナを制御してレーザ光を走査する。これにより、熱レンズ効果が発生しても加工品質を低下させることなく、高品質な加工を維持できる信頼性の高いレーザ加工が実現される。補正量特定手段80Bによる焦点位置補正量は、レーザマーカの設定時に、加工条件設定部3Cで設定された加工条件に従って自動演算される。この焦点位置補正量に従い、レーザ光照射時には補正された焦点位置で加工するよう、レーザ駆動制御部によりレーザ光走査部9が制御される。
このように、焦点位置の調整機能を有するZ軸スキャナを、3次元加工に利用するのみならず、設定時の熱レンズ効果の補正にも利用することができる。特に熱レンズ効果の補正は、従来は手作業でレーザマーカのワーキングディスタンスを、熱レンズ効果による焦点位置のずれに応じて現場で調整する必要があり、極めて手間がかかっていた。また、レーザパワーやQスイッチ周波数などのレーザ加工条件を変更すると、焦点位置のずれの程度も変化するため、これに応じて一々再設定を行う必要があった。さらに、レーザマーカは加工ブロック毎にレーザパワーやQスイッチ周波数などの加工条件を変更することができるようになっているものが多いが、加工条件の変更は熱レンズ効果の程度も変化させるため、複数の加工ブロック に対して連続的にレーザ光を照射する場合は、すべての加工ブロックにおいて正確な焦点位置の調整を行うことができず、その結果加工品質が加工ブロック毎に一定しないという結果を招いていた。本実施の形態によれば、加工位置の調整を加工ブロック毎に変化させることもできるので、このような問題も解消でき、極めて高品質な加工が実現される。
以下、熱レンズ効果補正機能を図19に基づいて説明する。図19は熱レンズ効果によって焦点位置が変動する様子を示しており、図19(b)を基準として、図19(a)はレーザパワーが大きい、又はQスイッチ周波数が小さい場合に、実線で示すように焦点距離が長く伸びる状態を、図19(c)はレーザパワーが小さい、又はQスイッチ周波数が大きい場合、実線で示すように焦点距離が短くなる状態を、それぞれ示している。
例えばYVO4やYAGのような固体レーザにおいては、固体レーザ媒質が熱を帯びると熱レンズ効果が発生し、焦点位置が本来の位置からずれる現象が生じる。焦点位置のずれ量は、レーザ発振器内部に滞留する熱量に比例する。これは、(投入パワー)−(レーザ平均出力)と等価であり、投入パワーはレーザパワーの設定値、レーザ平均出力はQスイッチ周波数の関数であるから、焦点位置のずれ量ΔVspotはΔVspot=f(P、Q)で表現できる。ここでPはパワー設定値、QはQスイッチ関連パラメータ(Qスイッチ周波数、ON/OFFデューティ等)である。
一方でレーザマーカは、光軸方向に焦点位置を調整できるレーザ光走査部9としてZ軸スキャナを搭載している。そこで、Z軸スキャナを利用して、このずれ量を相殺するように制御する。例えば、図19(a)に実線で示すようにレーザパワーが大きい、Qスイッチ周波数が小さい、又はON/OFFデューティ比が大きくなる場合は、焦点位置が遠くなるように変化する。よってこれを補正するために、図19(a)に破線で示すように、Z軸スキャナを制御して焦点位置を手前側、すなわちスポット径を細くするように調整する。逆に図19(c)に実線で示すようにレーザパワーが小さい、Qスイッチ周波数が大きい、又はON/OFFデューティ比が小さくなる場合は、焦点距離が短くなるので、図19(c)に破線で示すように焦点位置を近付けるよう、すなわちスポット径が太くするようにZ軸スキャナを制御する。
また、レーザ発振部そのものではなく、LBO等の波長変換素子においても、固体レーザ媒質と同様に熱レンズ効果が発生するため、このような熱レンズ効果補正機能は有効である。また波長変換素子はその内部を通過したビームの強度により広がり角が変化するので、これを補正するためにも同様に焦点位置調整手段であるZ軸スキャナを利用できる。
さらにCO2レーザ等、固体レーザ媒質を使用しないレーザ加工装置においても、外部のレンズ等の光学素子が、これを通過するレーザビームのパワーにより加熱されると、光学素子の熱膨張やひずみ等により焦点位置が変化することが生じる。このような場合の補正においても、焦点位置調整手段であるZ軸スキャナを利用できる。
(熱平衡状態までの遷移期間)
また、レーザパワーやQスイッチ周波数を変更した後、熱レンズ効果が熱平衡状態に至る時間が長い設計も考えられる。例えば固体レーザ媒質が大きい場合、固体レーザ媒質が熱容量の大きな部材と接触している場合などが考えられる。この場合は、焦点位置補正量を動的に変更することで、このような過渡的な期間においても適切な補正を行うことができる。例えば、時間変化を考慮した焦点位置補正量としてΔVspot=f”(P、Q、t)(t:時間)で表現できる。
さらに熱レンズ効果の程度は固体レーザ媒質による個体差がある場合も考えられる。この場合には関数f”(P、Q、t)の係数や定数を個体毎に調整し補正することもできる。加えて、経時変化も考慮して焦点位置補正量を調整することもできる。
(デフォーカス量の重畳)
また、Z軸スキャナを備える3次元加工が可能なレーザマーカは、上述のとおり焦点位置を意図的にずらして加工するデフォーカス機能を備える。すなわち、ユーザが加工条件設定部3C、具体的には図18のデフォーカス設定欄204mから、加工ブロック毎に光軸方向のスポット位置を変更して、スポット径を大きくして太字で印字したり、スポット径を小さくして細く印字することが可能である。このような場合においても、上述した焦点位置補正量を加味した制御を行う。具体的には、ユーザの所望のスポット位置をΔYspotとすると、この値を焦点位置補正量に加算したΔYspot+ΔVspotを焦点位置として制御する。このように、デフォーカスが設定されている場合は、このデフォーカス量をオフセットして焦点位置調整手段を制御することで、適切な加工が実現される。
(焦点位置に応じたディレイ量制御)
また焦点位置の調整量に伴って、上述したディレイ動作も変更するよう制御することもできる。上述のとおり加工ブロック毎に加工条件を変化させる場合は、加工ブロック毎にZ軸スキャナを動作させることになる。この際のZ軸スキャナの移動量は、その前段の加工ブロックの加工パターン、及び焦点位置補正量に依存する。したがって、前後する加工ブロック間での差を考慮して、ディレイ量すなわち遅れ時間を変化させるよう制御することで、実際のZ軸スキャナの移動量に応じた適切なディレイ動作を実行できる。
(補正量特定手段80B)
次に、補正量特定手段80Bで熱レンズ効果による光軸方向の焦点位置補正量を決定する手順を説明する。焦点位置補正量の特定は、予めレーザ加工条件に応じて熱レンズ効果によるずれ量、すなわち焦点位置補正量を記録した補正量記憶手段の一形態である参照テーブルを参照することで、容易に決定できる。補正量特定手段80Bは、加工条件設定部3Cで設定されたレーザ光出力条件、例えばレーザパワー、Qスイッチ周波数、ON/OFFデューティ等のパラメータ値に応じた焦点位置情報を、2次元配列のテーブルデータとして補正量記憶手段に記憶しておき、ここからパラメータ値に応じて対応する焦点位置補正量を読み出すことができる。これにより、補正量特定手段80Bの処理を負荷を軽減し、高速化が図られる。
あるいは、テーブルを利用することなく、設定されたレーザ加工条件から演算により求めることもできる。この場合は、レーザ光出力条件に応じて発生する熱レンズ効果による焦点位置のずれ量を演算するための演算式を、予め補正量特定手段80Bに設定しておき、この演算式に基づいて補正量特定手段80Bが各レーザ加工条件毎の焦点位置補正量を演算する。この方法であれば、テーブルなどの記憶素子を用いることなく、焦点位置補正量を適切に決定できる。また、複数の演算式を用意しておき、切り替えて用いることもできる。演算式としては、ΔVspot=aP−f’(Q)+c(a、b、cは定数;Pはレーザパワー;QはQスイッチ関連パラメータ(Qスイッチ周波数、ON/OFFデューティ等))等に設定できる。この演算式を用いることで、P、Qのパラメータ値変更に伴いΔVspotが計算でき、この値に基づいてワーク上に焦点が合うようにZ軸スキャナをリアルタイムに制御することができる。
さらにいずれの場合も、補正量記憶手段や補正量特定手段は、コントローラ1A側に配置することができる。例えば図1のメモリ部5に設けられた展開情報用メモリ5cに、このような焦点位置補正量を保持させておき、加工時に参照する。
(加工条件設定データの流れ)
図20に、ユーザによる加工条件設定の入力から加工開始までの処理におけるデータの流れを説明したブロック図を示す。図20において、印字設定の入力値401は、図11等の加工条件設定部3Cで設定され記憶部5Aに記憶された加工条件の設定情報に相当する。ここでは、レーザパワーやQスイッチ周波数、デフォーカス量ΔYspotなどをユーザが図14の画面から入力する。また、基本文字線分情報402は、図1の基本文字線分情報用メモリ5bに記憶された情報である。これらの情報から文字座標情報403、印字パワー・スピード等情報404及び加工後文字線分情報405が展開処理によって生成される。これらの情報を含む展開情報は、図1の展開情報用メモリ5cに相当する印字時参照メモリ406に記憶される。そして、印字時参照メモリ406に記憶された展開情報は、印字開始指令に伴ってコントローラ部のレジスタ407及びFIFOメモリ408に渡される。
(焦点位置補正量を決定する手順)
次に、Z軸スキャナに与える焦点位置補正量を決定する手順を、図21のフローチャートに基づいて説明する。まずステップS1で、加工条件を設定する。具体的には、ユーザが加工条件設定部3Cから、レーザ光出力条件として、Qスイッチ19から出射されるレーザパワー、Qスイッチ周波数又はQスイッチのON/OFFのデューティ比を設定する。また必要に応じて、ステップS2でデフォーカス量ΔYspotを設定する。次いでステップS3で、加工パターンの位置情報を設定する。これによって、加工位置のXYZ座標が決定される。その他、システム情報、設定共通情報及びブロック情報を含む設定情報が入力される。このようにして設定情報が入力されると、ステップS4で加工データが演算される。この段階で焦点位置補正量が補正量特定手段80Bにより加味されて、最終的なZ座標位置であるZ=z(x,y)+ΔYspot+f(P,Q)が決定される。そして印字情報の展開処理が行われ、印字順が決定される。このとき、図20に示した文字座標情報403、印字パワー・スピード等情報404及び加工後文字線分情報405が生成される。より具体的には、ユーザの入力した文字サイズ、助走長、太線幅にしたがって、基本文字線分情報で定義された文字の拡大縮小、助走線分の付加、及び太線化処理(必要な場合)を実行する。このようにして生成された展開情報は、印字時参照メモリ406(展開情報用メモリ5c)に一旦格納される。この後、ユーザが印字開始指令を入力するのを待つ。
印字実行指令の入力があれば、ステップS5で、印字データが出力され、印字処理の実行に移る。この際、必要に応じて時間、日付、ランク等の更新文字の決定をした後、展開情報がレジスタ407及びFIFOメモリ408に転送される。印字内容に更新文字が含まれない場合は、印字時参照メモリ406から読み出した展開情報がそのままレジスタ407及びFIFOメモリ408に転送される。更新文字は、時間、日付、ランク、シリアル番号等の印字文字であり、例えば複数のワークに印字するシリアル番号が1ずつ増加するような場合に相当する。更新文字がある場合は、加工条件設定入力の際にユーザが明示的に指示し、印字に使用される可能性のある文字(例えば数字の0から9)の全部について、展開処理が行われる。時間及び期限の印字に関しては、印字開始指令が入力された時点で計算される。上記のようにして展開情報がレジスタ407及びFIFOメモリ408に渡されると、印字が開始される。具体的には、レジスタ407及びFIFOメモリ408に展開情報の蓄積が完了した時点で、あるいはFIFOメモリ408に空き領域が無くなった時点でハードウェア内部の印字開始命令が発行され、印字が開始される。FIFOメモリ408に空き領域が無くなった時点で展開情報に残りがある場合は、展開情報の転送が一旦中断され、印字の実行に伴ってFIFOメモリ408の空き領域が半分になった時点で展開情報の転送が再開される。
以上のように、本実施の形態によれば熱レンズ効果の較正をはじめとする焦点位置の制御に、既存のZ軸スキャナを利用するため、安価にかつ簡易な構成で実現できる。特に加工ブロック毎に加工条件を変更したい場合などには極めて有効である。
本発明のレーザ加工装置、レーザ加工方法及びレーザ加工装置の設定方法は、例えばマーキング、穴あけ、トリミング、スクライビング、表面処理等、立体形状を有する立体の表面にレーザ照射を行う処理において、立体形状の設定に広く適用可能である。なお、3次元印字が可能なレーザマーカの例について説明したが、本発明は2次元印字が可能なレーザマーカに対しても好適に適用できる。
本発明の一実施の形態に係るレーザ加工装置の構成を示すブロック図である。 図1のレーザ励起部の内部構造を示す斜視図である。 レーザ加工装置のレーザ光走査部を含むマーキングヘッドの構成を示す斜視図である。 図3を背面方向から見た斜視図である。 図3を側面から見た側面図である。 レーザ加工装置のレーザ光の焦点位置が、作業位置において変化する状態を説明する説明図である。 焦点距離を長くする場合のレーザ光走査部を示す側面図である。 焦点距離を短くする場合のレーザ光走査部を示す側面図である。 Z軸スキャナを示す正面図及び断面図である。 3次元印字可能なレーザマーカのシステム構成を示すブロック図である。 レーザ加工システムを示すブロック図である。 レーザ加工システムの他の例を示すブロック図である。 レーザ加工システムのさらに他の例を示すブロック図である。 レーザ加工データ設定プログラムのユーザインターフェース画面の一例を示すイメージ図である。 図14の画面から、加工ブロック一覧を呼び出す画面を示すイメージ図である。 複数の印字ブロックを設定する加工ブロック設定手段の一例を示すイメージ図である。 加工パラメータの設定画面の一例を示すイメージ図である。 デフォーカス設定量の設定画面の一例を示すイメージ図である。 熱レンズ効果を補正する様子を示す模式図であり、図19(b)を基準として、図19(a)は焦点距離が長く伸びた状態を、図19(c)は焦点距離が短くなった状態を、それぞれ示す。 加工時に必要な情報を作成する手順を説明する機能ブロック図である。 Z軸スキャナに与える焦点位置補正量を決定する手順を示すフローチャートである。 従来のレーザ加工装置の構成を示すブロック図である。 X・Y・Z軸スキャナの配置状態を示す透明斜視図である。
符号の説明
100…レーザ加工装置
1…レーザ制御部;1A…コントローラ;2…レーザ出力部
3…入力部;3A…加工面プロファイル入力手段;3B…加工パターン入力手段
3C…加工条件設定部;3F…加工ブロック設定手段;
4…レーザ駆動制御部;5…メモリ部;5A…記憶部;5B…参照テーブル
5a…設定情報用メモリ;5b…基本文字線分情報用メモリ;5c…展開情報用メモリ
6…レーザ励起部;7…電源;8…レーザ媒質;9…レーザ光走査部
10…レーザ励起光源;11…レーザ励起光源集光部
12…レーザ励起部ケーシング;13…光ファイバケーブル
14a…X軸スキャナ;14b…Y軸スキャナ
14c…Z軸スキャナ;14d…ポインタ用スキャナミラー
15…集光部;16…入射レンズ;18…出射レンズ;19…Qスイッチ
50…レーザ発振部;51a、51b…ガルバノモータ
52…スキャナ駆動回路;53…ビームエキスパンダ
60…ガイド用光源;62…ハーフミラー;64…ポインタ用光源;66…固定ミラー
80…演算部;80B…補正量特定手段;80K…加工データ生成部
82…表示部;83…加工イメージ表示部;84…ヘッドイメージ表示手段
150…マーキングヘッド;180…レーザ加工データ設定装置;190…外部機器
202…編集表示欄
204…印字パターン入力欄;204a…加工種類指定欄;204b…文字入力欄
204c…詳細設定欄;204d…文字データ指定欄;204e…「印字データ」タブ
204f…「サイズ・位置」タブ;204g…「印字条件」タブ
204h…「基本設定」タブ;204i…「形状設定」タブ
204j…「詳細設定」タブ;204k…選択肢
204l…加工パラメータ設定欄;204m…デフォーカス設定欄
204n…加工パラメータ設定欄;204o…デフォーカス設定欄
204q…種別指定欄
215…「転送・読出し」ボタン;216…ブロック番号選択欄
217…ブロック一覧画面
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L、L’…レーザ光;G…ガイド光;P…ポインタ光
WK…ワーク;WS…作業領域;WM…加工対象面を示す平面;WM’…補正面

Claims (12)

  1. 加工対象面に対してレーザ光を照射して、所望の加工パターンに加工可能なレーザ加工装置であって、
    レーザ光を発生させるためのレーザ発振部と、
    前記レーザ発振部より出射されるレーザ光を作業領域内において走査させるためのレーザ光走査部として、
    入射レンズと出射レンズを備え、前記レーザ発振部から照射されるレーザ光の光軸に前記入射レンズ及び出射レンズの光軸を一致させた状態で、入射レンズと出射レンズ間の相対距離をこれらの光軸に沿って変化させてレーザ光の光軸方向の焦点位置を調整可能なZ軸スキャナと、
    前記Z軸スキャナを透過するレーザ光を、X軸方向及びY軸方向に走査させるためのX軸スキャナ及びY軸スキャナと、
    を備えるレーザ光走査部と、
    前記レーザ発振部および前記レーザ光走査部を制御するためのレーザ駆動制御部と、
    所望の加工パターンに加工する加工条件として、レーザ光出力条件と加工パターンを設定するための加工条件設定部と、
    前記加工条件設定部で設定されたレーザ光出力条件に基づいて発生する熱レンズ効果に起因する光軸方向の焦点位置のずれを焦点位置補正量として特定する補正量特定手段と、
    を備え、
    レーザ光照射時に、前記加工条件設定部で設定された加工条件に、前記補正量特定手段により特定された焦点位置補正量を加味して、前記レーザ駆動制御部がレーザ光を走査するよう構成してなることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 請求項1に記載のレーザ加工装置において、さらに、
    、前記レーザ光をパルス発振させるためのQスイッチを備えており、
    前記加工条件設定部が、レーザ光出力条件として、レーザパワー、前記Qスイッチの周波数又は前記QスイッチのON/OFFのデューティ比の少なくともいずれかを設定可能であり、
    前記補正量特定手段が、熱レンズ効果による光軸方向の焦点位置補正量を、
    前記加工条件設定部でレーザパワーが大きくなる、Qスイッチ周波数が小さくなる又はON/OFFデューティ比が大きくなる方向に設定される場合は、焦点距離が長くなると判断して焦点位置を近付ける方向に焦点位置補正量を設定し、
    前記加工条件設定部でレーザパワーが小さくなる、Qスイッチ周波数が大きくなる又はON/OFFデューティ比が小さくなる方向に設定される場合は、焦点距離が短くなると判断して焦点位置を遠ざける方向に焦点位置補正量を設定するよう構成してなることを特徴とするレーザ加工装置。
  3. 請求項1又は2に記載のレーザ加工装置において、さらに、
    熱レンズ効果による光軸方向の焦点位置補正量を、レーザ光出力条件に対応させて予め記録した補正量記憶手段を備え、
    前記補正量特定手段は、設定されたレーザ光出力条件に応じた焦点位置補正量を、前記補正量記憶手段から読み出すことで特定することを特徴とするレーザ加工装置。
  4. 請求項1又は2に記載のレーザ加工装置において、
    前記補正量特定手段は、熱レンズ効果による光軸方向の焦点位置補正量を、予め設定された演算式に基づく演算により特定することを特徴とするレーザ加工装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一に記載のレーザ加工装置において、
    前記加工条件設定部が、レーザ光の焦点位置を意図的にずらしたデフォーカス量を設定可能であり、
    前記補正量特定手段は、さらに設定された該デフォーカス量に基づいて熱レンズ効果による光軸方向の焦点位置補正量を特定することを特徴とするレーザ加工装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一に記載のレーザ加工装置において、
    前記加工条件設定部がさらに加工条件として、加工対象面の3次元形状の加工パターンを、異なる条件に一以上設定可能に構成してなることを特徴とするレーザ加工装置。
  7. 請求項6に記載のレーザ加工装置において、
    前記レーザ駆動制御部がさらに、複数の異なる加工パターンの加工に際して、前記Z軸スキャナに対して動作命令を行った後、前記Z軸スキャナが該動作命令により指示された動作を完了するまでの間、レーザ光の出力開始を待機するための遅れ時間を、レーザ光出力条件及び/又は加工パターンに基づいて設定可能に構成してなることを特徴とするレーザ加工装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一に記載のレーザ加工装置において、
    前記レーザ駆動制御部が、複数の加工パターンを異なる加工条件で設定している場合における、前段の加工パターンにおける該加工パターン及び焦点位置補正量に応じて、遅れ時間を調整することを特徴とするレーザ加工装置。
  9. 請求項5に記載のレーザ加工装置において、
    前記加工条件設定部で設定される加工条件が、経過時間に関するパラメータを有しており、
    前記補正量特定手段は、前記経過時間に関するパラメータに基づいて焦点位置補正量を特定することを特徴とするレーザ加工装置。
  10. 加工対象面に対してレーザ光を照射して、所望の加工パターンに加工可能なレーザ加工装置であって、
    光源と、
    レーザ光の共振器内に配置され、前記光源からの光源光で励起されてレーザ光を発生するレーザ媒質と、
    前記共振器内において前記レーザ媒質から出射されるレーザ光の光軸上に配置され、前記レーザ光をパルス発振させるためのQスイッチと、
    前記Qスイッチから出射されたレーザ光の焦点位置を光軸方向に調整可能な焦点位置調整手段と、
    前記焦点位置調整手段から出射されたレーザ光を2次元的に走査するレーザ光2次元走査系と、
    前記Qスイッチから出射されるレーザ光のパワー、前記Qスイッチの周波数ならびに前記QスイッチのON/OFFのデューティ比の少なくともいずれかを設定するための加工条件設定部と、
    前記加工条件設定部の設定に基づいて、発生する熱レンズ効果による光軸方向の焦点位置のずれを焦点位置補正量として特定する補正量特定手段と、
    前記補正量特定手段によって特定された焦点位置補正量に基づいて焦点位置を調整するように前記焦点位置調整手段を制御するレーザ駆動制御部と
    を備えることを特徴とするレーザ加工装置。
  11. 加工対象面に対してレーザ光を照射して、所望の加工パターンに加工するレーザ加工方法であって、
    所望の加工パターンに加工する加工条件として、Qスイッチから出射されるレーザ光のパワー、前記Qスイッチの周波数ならびに前記QスイッチのON/OFFのデューティ比の少なくともいずれかを含むレーザ光出力条件と、加工パターンを設定する工程と、
    前記設定されたレーザ光出力条件に基づいて、発生する熱レンズ効果に起因する光軸方向の焦点位置のずれを焦点位置補正量として特定する工程と、
    前記特定された焦点位置補正量に基づいて、前記Qスイッチから出射されるレーザ光の焦点位置を光軸方向に調整しつつ、前記設定されたレーザ光出力条件及び加工パターンに基づいてレーザ光を照射して加工を行う工程と、
    を含むことを特徴とするレーザ加工方法。
  12. 加工対象面に対してレーザ光を照射して、所望の加工パターンに加工するレーザ加工装置の設定方法であって、
    所望の加工パターンに加工する加工条件として、Qスイッチから出射されるレーザ光のパワー、前記Qスイッチの周波数ならびに前記QスイッチのON/OFFのデューティ比の少なくともいずれかを含むレーザ光出力条件と、加工パターンを設定する工程と、
    前記設定されたレーザ光出力条件に基づいて、発生する熱レンズ効果に起因する光軸方向の焦点位置のずれを特定し、加工時において加工パターンに応じた焦点位置を、該焦点位置のずれを焦点位置補正量として補正するよう設定する工程と、
    を含むことを特徴とするレーザ加工方法。
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