JP7338501B2 - レーザ加工装置およびレーザ加工装置の制御方法 - Google Patents

レーザ加工装置およびレーザ加工装置の制御方法 Download PDF

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Description

本開示は、レーザ加工装置およびレーザ加工装置の制御方法に関する。
従来、レーザ光を用いて加工対象物(ワーク)を加工するレーザ加工装置が知られている。また、レーザ加工装置の一種として、レーザ光を用いてマーキング対象物(ワーク)の表面に、文字や図形等のマーキング(以下、「印字」とも称す)を行うレーザマーカが知られている。また、近年、マーキングのみならず、穴開け、剥離、切断等の各種の加工を行うことが可能なレーザマーカも開発されている。
例えば、特開2008-6467号公報(特許文献1)は、レーザ光を加工対象物に照射して印字などの加工を行うレーザ加工装置を開示する。特開2008-6467号公報(特許文献1)によると、レーザ加工装置は、レーザ出力光をワーク上で走査させるために走査部を備える。走査部は、一対のガルバノミラーを構成するX・Y軸スキャナと、各ガルバノミラーをそれぞれ回動するためのガルバノモータとを備えている。X・Y軸スキャナは、レーザ光をX方向、Y方向に反射させて走査させることができる。
特開2008-6467号公報
一般に、このようなレーザ加工装置では、スキャナの走査方向に沿って加工対象物を加工する方法が採用されているが、スキャナの走査速度を上げると、同一方向の走査開始位置および同一方向の走査終了位置において、ガルバノミラーなどの動作の遅れが発生し、印字線が期待する印字線よりも短くなり、受け付けた加工パターン通りに加工対象物を加工することができないという問題がある。
本開示の目的は、スキャナの走査速度に影響されることなく、加工対象物を受け付けた加工パターン通りに加工可能なレーザ加工装置を提供することである。
この開示にかかるレーザ加工装置は、レーザ光を発振する発振器と、発振器から出力されるレーザ光を走査するスキャナと、発振器によるレーザ光の出力、および、スキャナによるレーザ光の走査を制御する制御部と、加工対象物の加工パターンの入力を受け付ける受付部と、を備える。制御部は、加工パターンを、レーザ光を走査する方向が連続して同一となる複数の範囲に分けてスキャナでレーザ光を走査させる。範囲内には、レーザ光を照射するブロックを少なくとも1つ含む。制御部は、範囲内の最初のブロックに対して、加工パターンで入力した位置に対して走査開始位置を第1距離、手前に設定する。
上述の開示によれば、スキャナの走査速度に影響されることなく、加工パターン通りに範囲内の最初のブロックを加工することができる。
上述の開示において、制御部は、範囲内の最後のブロックに対して、加工パターンで入力した位置に対して走査終了位置を第2距離、後ろに設定する。
上述の開示によれば、スキャナの走査速度に影響されることなく、加工パターン通りに範囲内の最後のブロックを加工することができる。
上述の開示において、制御部は、第1距離と第2距離とを同じ距離に設定する。
上述の開示によれば、ユーザによる設定作業の手間を省くことができる。また、第1距離と第2距離とが同じ距離に設定されるので、制御部による処理負担が軽減される。
上述の開示において、制御部は、第1距離と第2距離とに対してそれぞれの距離を設定する。
上述の開示によれば、状況に応じて柔軟に第1距離と第2距離とを設定することができる。
上述の開示において、制御部は、範囲内でのスキャナの走査速度を一定とする。
上述の開示によれば、範囲内でのスキャナの走査速度が一定となるので、加工を安定させることができる。
上述の開示において、制御部は、範囲内でのスキャナの走査速度に応じて第1距離を変更する。
上述の開示によれば、第1距離の決定にスキャナの走査速度が考慮されるため、スキャナの走査速度に影響されることなく、加工対象物を受け付けた加工パターン通りに加工することができる。
上述の開示において、制御部は、範囲内でのスキャナの走査速度に応じて第2距離を変更する。
上述の開示によれば、第2距離の決定にスキャナの走査速度が考慮されるため、スキャナの走査速度に影響されることなく、加工対象物を受け付けた加工パターン通りに加工することができる。
上述の開示において、制御部は、第1距離および第2距離を、範囲内でのスキャナの走査速度に比例して変更する。
上述の開示によれば、第1距離および第2距離の決定にスキャナの走査速度が考慮されるため、スキャナの走査速度に影響されることなく、加工対象物を受け付けた加工パターン通りに加工することができる。
上述の開示において、第1距離および第2距離と、範囲内でのスキャナの走査速度との比例係数は、スキャナの応答特性に応じて決まる。
上述の開示によれば、第1距離および第2距離の決定にスキャナの応答特性が考慮されるため、スキャナの応答特性に影響されることなく、加工対象物を受け付けた加工パターン通りに加工することができる。
上述の開示において、発振器は、制御部から受信したレーザ光の出力開始指示に対してレーザ光を出力するタイミングを第1所定時間ずらす。
上述の開示によれば、レーザ光を出力するタイミングを調整することができるので、加工対象物を受け付けた加工パターン通りに加工しやすくなる。
上述の開示において、発振器は、制御部から受信したレーザ光の出力停止指示に対してレーザ光を停止するタイミングを第2所定時間ずらす。
上述の開示によれば、レーザ光を停止するタイミングを調整することができるので、加工対象物を受け付けた加工パターン通りに加工しやすくなる。
この開示にかかるレーザ加工装置の制御方法は、レーザ光を発振する発振器と、発振器から出力されるレーザ光を走査するスキャナと、発振器によるレーザ光の出力、および、スキャナによるレーザ光の走査を制御する制御部と、加工対象物の加工パターンの入力を受け付ける受付部と、を備えるレーザ加工装置を制御する方法である。制御部は、加工パターンを、レーザ光を走査する方向が連続して同一となる複数の範囲に分けてスキャナでレーザ光を走査させるステップを有する。範囲内には、レーザ光を照射するブロックを少なくとも1つ含む。制御部は、範囲内の最初のブロックに対して、加工パターンで入力した位置に対して走査開始位置を第1距離、手前に設定するステップを有する。
上述の開示によれば、スキャナの走査速度に影響されることなく、加工パターン通りに範囲内の最初のブロックを加工することができる。
上述の開示において、制御部は、範囲内の最後のブロックに対して、加工パターンで入力した位置に対して走査終了位置を第2距離、後ろに設定するステップをさらに有する。
上述の開示によれば、スキャナの走査速度に影響されることなく、加工パターン通りに範囲内の最後のブロックを加工することができる。
本開示によれば、スキャナの走査速度に影響されることなく、加工対象物を受け付けた加工パターン通りに加工可能なレーザ加工装置を提供することができる。
レーザマーカの概略構成を示す構成図である。 レーザマーカの構成をより詳細に示す構成図である。 制御基板に含まれるハードウェアを示した構成図である。 コントローラによって表示装置に表示されるユーザインターフェイスを示した図である。 制御信号に対するレーザ光の走査軌跡を示す図である。 同一方向の走査開始時および同一方向の走査終了時における印字線の縮みを示す図である。 Y軸方向の走査を示す図である。 加工パターンの一部を拡大した図である。 X軸方向の走査を示す図である。 X軸およびY軸と交差する方向の走査を示す図である。 レーザ光の出力タイミングを示す図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
<A.適用例>
まず、本発明が適用される場面の一例について説明する。本発明が適用される場面は、レーザ加工装置(たとえば、図1のレーザマーカ1等)により加工が行われる場面である。このような場面において、レーザ加工装置は、印字線の縮みを考慮して、走査開始位置を加工パターンで受け付けた位置(期待する位置)よりも手前に設定し、走査終了位置を加工パターンで受け付けた位置(期待する位置)よりも後ろに設定する。図2に示すガルバノミラー部264(スキャナ)の応答特性により印字線は一般に縮むので、レーザ加工装置がこのような設定の下で加工を行うと、結果的に、加工対象物8(図1参照)が受け付けた加工パターン通りに加工されることになる。このように、レーザ加工装置は、ガルバノミラー部264の走査速度に影響されることなく、加工対象物8を期待通りのパターンに加工することができる。
以下、本実施の形態のより具体的な応用例について説明する。以下では、レーザ加工装置として、レーザマーカを例に挙げて説明する。なお、本実施の形態に係るレーザマーカは、文字や記号のマーキングを行なう機能の他に、穴開け、剥離、切断等のマーキング以外の加工を行う機能を有していてもよい。
<B.マーキングシステムの概略構成>
図1は、レーザマーカ1の概略構成を示す構成図である。図1を参照して、レーザマーカ1は、コントローラ21と、マーカヘッド26とを有する。
コントローラ21は、マーカヘッド26の動作を制御する。詳細については後述するが、コントローラ21は、レーザ光Wを発振するレーザ発振器を有する。
マーカヘッド26は、コントローラ21の制御に基づき、加工対象物8を載置する部材9の上に置かれた加工対象物8(図1の左側の加工対象物8)に対して、レーザ光Wを照射する。詳しくは、マーカヘッド26は、レーザ光Wを加工対象物8の加工面上で走査させる。なお、図1の例では、加工対象物8に対する処理(走査等の一連の処理)が終了すると、部材9が左側方向(図1中の矢印の方向)に移動し、次の加工対象物8(図1の右側の加工対象物8)に対してレーザ光Wが照射される。
マーカヘッド26は、光ファイバ28によって、コントローラ21内の発振器と接続されている。さらに、マーカヘッド26は、制御ケーブル29によって、コントローラ21と接続されている。詳しくは、マーカヘッド26は、制御ケーブル29によって、コントローラ21内の制御基板に接続されている。なお、コントローラ21とマーカヘッド26との接続態様は、従来の構成と同じであるため、ここでは詳しく説明しない。
<C.レーザマーカ1の詳細構成>
図2は、レーザマーカ1の構成をより詳細に示す構成図である。図2を参照して、レーザマーカ1は、上述したように、コントローラ21およびマーカヘッド26を備えている。
コントローラ21は、レーザ発振器240と、制御基板210と、ドライバ220と、ドライバ用電源230とを含む。コントローラ21には、表示装置6および入力装置7を接続することができる。表示装置6および入力装置7は、コントローラ21における設定内容をユーザが変更する局面等において用いられる。
(c1.コントローラ21)
(1)レーザ発振器240
レーザ発振器240について説明すると、以下のとおりである。レーザ発振器240は、光ファイバ241と、半導体レーザ242,243,249A~249Dと、アイソレータ244,246と、結合器245,248と、バンドパスフィルタ247とを備える。
半導体レーザ242は、種光を発する種光源である。半導体レーザ242は、ドライバ220により駆動されて、パルス状の種光を発する。
アイソレータ244は一方向の光のみを透過し、その光と逆方向に入射する光を遮断する。具体的には、アイソレータ244は、半導体レーザ242から発せられる種光を通過させるとともに、光ファイバ241からの戻り光を遮断する。これによって半導体レーザ242の損傷を防ぐことができる。
半導体レーザ243は、光ファイバ241のコアに添加された希土類元素を励起するための励起光を発する励起光源である。
結合器245は、半導体レーザ242からの種光および半導体レーザ243からの励起光を結合させて、光ファイバ241に入射させる。
半導体レーザ243から結合器245を介して光ファイバ241に入射した励起光は、光ファイバ241のコアに含まれる希土類元素に吸収される。これにより希土類元素が励起され、反転分布状態が得られる。この状態において、半導体レーザ242からの種光が光ファイバ241のコアに入射すると、誘導放出が生じる。この誘導放出によって種光(パルス光)が増幅される。すなわち光ファイバ241によって構成されたファイバ増幅器に種光および励起光が入射されることによって、種光が増幅される。
アイソレータ246は、光ファイバ241から出力されたパルス光を通過させるとともに光ファイバ241に戻る光を遮断する。
バンドパスフィルタ247は、所定の波長帯の光を通過させるよう構成される。「所定の波長帯」とは、具体的には、光ファイバ241から出力されるパルス光のピーク波長を含む波長帯である。光ファイバ241から自然放出光が放出された場合、その自然放出光はバンドパスフィルタ247により除去される。
バンドパスフィルタ247を通過したレーザ光は、結合器248を介して、レーザ光を伝送するために設けられた光ファイバ28に入射する。半導体レーザ249A~249Dは、バンドパスフィルタ247を通過したレーザ光を光ファイバ28において増幅するために、励起光を発する。つまり、光ファイバ28は、結合器245と光ファイバ241とアイソレータ246とで構成されたファイバ増幅器と同じように、結合器248と後述のアイソレータ262とを組み合わせることでファイバ増幅器を構成する。
結合器248は、バンドパスフィルタ247を通過したパルス光と、半導体レーザ249A~249Dからの光とを結合して光ファイバ28に入射させる。
なお、図2に示したレーザ発振器240の構成は、一例であって、これに限定されるものではない。たとえば、レーザ発振器240は、所定の波長帯のレーザ光を得られるのであればバンドパスフィルタ247を備えていなくてもよい。
(2)制御基板210
制御基板210は、制御部211と、パルス発生部212と、記憶部213と、通信処理部214,216,217とを含む。
制御部211は、パルス発生部212およびドライバ220を制御することによって、コントローラ21の全体の動作を制御する。詳しくは、制御部211は、記憶部213に記憶されているオペレーティングシステムとアプリケーションプログラムとを実行することにより、コントローラ21の全体の動作を制御する。
パルス発生部212は、所定の繰り返し周波数、および、所定のパルス幅を有する電気信号を発生させる。パルス発生部212は、制御部211の制御により、電気信号を出力したり、電気信号の出力を停止したりする。パルス発生部212からの電気信号は半導体レーザ242に供給される。
記憶部213は、オペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムの他に、各種のデータを記憶している。
通信処理部214は、マーカヘッド26との通信を行うためのインターフェイスである。制御部211は、通信処理部214および制御ケーブル29を介して、制御信号をマーカヘッド26に送信する。
通信処理部216は、入力装置7からの入力を受け付ける。入力装置7は、各種ポインティングデバイス(たとえば、マウス、タッチパッド等)やキーボード等である。通信処理部216は、受け付けた入力を制御部211に通知する。
通信処理部217は、制御部211によって生成された画像データを表示装置6に送信する。なお、この場合、表示装置6は、当該画像データに基づいた画像(ユーザインターフェイス)を表示する。表示装置6に表示されるユーザインターフェイスの例については、図4を参照して後述する。
(3)ドライバ220およびドライバ用電源230
ドライバ用電源230は、ドライバ220に電力を供給する。これによりドライバ220は半導体レーザ242,243,249A~249Dに駆動電流を供給する。半導体レーザ242,243,249A~249Dの各々は駆動電流が供給されることによってレーザ発振する。半導体レーザ242に供給される駆動電流は、パルス発生部212からの電気信号により変調される。これにより半導体レーザ242はパルス発振して、所定の繰り返し周波数および所定のパルス幅を有するパルス光を種光として出力する。一方、半導体レーザ243,249A~249Dの各々にはドライバ220により連続的な駆動電流が供給される。これにより半導体レーザ243,249A~249Dの各々は連続発振して、連続光を励起光として出力する。
(c2.マーカヘッド26)
マーカヘッド26は、アイソレータ262と、コリメータレンズ263と、ガルバノミラー部264(X方向のガルバノミラー264a,Y方向のガルバノミラー264b)と、集光レンズ265とを含む。アイソレータ262は、光ファイバ28から出力されるパルス光を通過させるとともに、光ファイバ28に戻る光を遮断する。アイソレータ262を通過したパルス光は、アイソレータ262に付随するコリメータレンズ263から大気中に出力されてガルバノミラー部264に入射する。集光レンズ265は、ガルバノミラー部264に入射したレーザ光Wを集光する。ガルバノミラー部264は、第1の軸(具体的には、図1の矢印と平行な軸)および第1の軸と直交する第2の軸方向の少なくとも一方の方向にレーザ光Wを走査する。レーザ光Wの走査は、片道走査でもよいし、往復走査でもよい。
図3は、制御基板210に含まれるハードウェアを示した構成図である。図3を参照して、制御基板210は、プロセッサ110と、メモリ120と、通信インターフェイス130と、パルス発生回路140とを備える。
メモリ120は、たとえば、ROM(Read Only Memory)121と、RAM(Random Access Memory)122と、フラッシュメモリ123とを含んで構成される。なお、フラッシュメモリ123には、上述したオペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、各種のデータが記憶される。メモリ120は、図2に示した記憶部213に対応する。
プロセッサ110は、コントローラ21の全体の動作を制御する。なお、図2に示した制御部211は、プロセッサ110がメモリ120に記憶されたオペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムを実行することにより実現される。なお、アプリケーションプログラムの実行の際には、メモリ120に記憶されている各種のデータが参照される。
通信インターフェイス130は、外部装置(たとえば、マーカヘッド26、表示装置6、入力装置7)との通信を行なうためのものである。通信インターフェイスは、図2の通信処理部214,216,217に対応する。
パルス発生回路140は、図2のパルス発生部212に対応する。すなわち、パルス発生回路140は、プロセッサ110からの指令に基づき、所定の繰り返し周波数、および、所定のパルス幅を有する電気信号を発生させる。
なお、図3に示したハードウェア構成は、一例であって、これらに限定されるものではない。
<D.事前登録>
図4は、コントローラ21によって表示装置6に表示されるユーザインターフェイス700を示した図である。ユーザインターフェイス700は、制御部211(図2参照)が記憶部213(図2参照)に記憶されているアプリケーションプログラムを実行することによって実現される。ユーザインターフェイス700上で行われたユーザによる入力装置7での入力操作は通信処理部216によって受け付けられ、受け付けられた入力が制御部211に通知される。
制御部211は、ユーザの操作に合わせて画面モードを切り替えることができる。図4には、マーキングデータの作成および編集に用いられる編集モードの画面が示されている。制御部211は、ボタン703をクリックするユーザ操作を受け付けると、画面を、編集モードの画面から、実際にマーキング(加工)を行う際に用いられる運用モードの画面に切り替える。なお、制御部211は、運用モードの画面において表示されるボタンをクリックするユーザ操作を受け付けることにより、運用モードの画面を編集モードの画面へと切り替える。
制御部211は、ボタン702をクリックするユーザ操作を受け付けると、テストマーキング画面を表示装置6に表示させる。これにより、ユーザは、作成および編集したマーキングデータを表示装置6上で確認することができる。
制御部211は、加工対象物の基準位置の入力を受け付ける。基準位置は、加工対象物8が位置するであろうとユーザが想定する位置(理想位置)である。基準位置は、X軸とY軸とからなる座標系によって特定される。
制御部211は、マーキングする文字、図形、記号等、マーキングするパターン(以下、「加工パターン」と称す)の入力を受け付ける。加工パターンは、描画領域701を用いて、ユーザによって描画される。なお、描画領域701には、上記の座標系が設定されているので、制御部211はユーザが入力した加工パターンを座標系で特定する。すなわち、ユーザが描画領域701上で描画した(入力した)加工パターンを、制御部211は位置情報として受け付ける。
走査タブ705が選択された状態において、制御部211は、走査に関する設定を受け付ける。走査に関する設定には、たとえば、走査速度の設定や助走・送り機能の設定等がある。助走・送り機能の詳細については、図5~図10を参照して後述する。
ユーザインターフェイス700は、走査速度を設定するための設定欄760と、助走・送り機能を設定するための設定欄762とを含む。
設定欄760は、入力欄761を含む。入力欄761には、ガルバノミラー部264(図2参照)の走査速度が入力される。制御部211は、入力欄761に数値が入力されると、入力された数値をガルバノミラー部264の走査速度として設定する。制御部211は、後述の各範囲A(図7~図10参照)内での走査速度を、設定した走査速度に維持する。これにより、範囲A内でのガルバノミラー部264の走査速度が一定となるので、加工を安定させることができる。
設定欄762は、チェックボックス763,764,765と、入力欄766,767とを含む。制御部211は、チェックボックス763をクリックするユーザ操作を受け付けると、助走・送り機能を有効にする。制御部211は、チェックボックス764をクリックするユーザ操作を受け付けると、設定されているガルバノミラー部264の走査速度に基づいて助走距離および送り距離を自動で設定する。制御部211は、チェックボックス765をクリックするユーザ操作を受け付けると、入力欄766,767への数値の入力を有効にする。制御部211は、入力欄766に入力された数値を助走距離として設定し、入力欄767に入力された数値を送り距離として設定する。なお、ユーザは入力欄766および入力欄767に対し、同じ数値を入力してもよいし、異なる数値を入力してもよい。
ユーザインターフェイス700は、さらに、入力した内容(設定内容)をデフォルト値として保存するためのボタン750と、入力した内容(設定内容)をデフォルト値に戻すためのボタン740とを含んでいる。
制御部211は、ユーザインターフェイス700を用いて設定された内容を、たとえば、ファイル形式で、外部メモリに書き込み、または、外部の機器に送信することも可能である。これによれば、レーザマーカ1以外の他のレーザマーカ(図示せず)に、これらの設定内容を移行させることができる。
<E.印字線の縮み>
図5および図6を参照して、印字線の縮みについて説明する。図5は、制御信号に対するレーザ光の走査軌跡を示す図である。一例として、図5には、走査の折り返し前後における走査軌跡が示されている。ガルバノミラー部264(図2参照)は、制御部211(図2参照)から送られてくる制御信号に対応してレーザ光の走査を行う。制御信号は、レーザ光の走査を指示する信号である。制御部211は、設定されている速度(前述の入力欄761に入力された速度)で走査を行う場合の制御信号を生成し、生成した制御信号をガルバノミラー部264に送信する。
制御部211は、レーザ光の走査の折り返し時に、走査速度を設定されている速度から速度0(ゼロ)の状態まで減速させ、走査方向を変えて再度設定されている走査速度まで加速させる必要がある。制御部211は、ガルバノミラー部264に対して減速させる制御信号を送っても、ガルバノミラー264a,264bの動作が減速されるまでには遅延が生じる。この遅延により、加工パターンで入力した位置D2までレーザ光の走査が到達する前に走査方向を変えて設定されている走査速度まで加速する制御が開始されるので、位置D2よりも手前の位置D1でレーザ光の走査が折り返される。その結果、走査の折り返し時には、印字線が期待する印字線よりも短くなってしまう。
制御信号に対するガルバノミラー264a,264bの動作の遅れをガルバノミラー部264の応答特性とした場合、ガルバノミラー部264の応答特性は、制御信号を入力した時間からガルバノミラー264a,264bの動作が開始されるまでの遅延時間Δtで表すことができる。さらに、制御信号によって指示される位置D2とレーザ光の走査が折り返される位置D1との差を印字線の縮み距離Δdとした場合、印字線の縮み距離Δdは、ガルバノミラー部264の応答特性と、設定されているガルバノミラー部264の走査速度とに基づいて算出できる。具体的に、印字線の縮み距離は以下に示す式1により求めることができる。
(式1) Δd=(Δt+t0)×ガルバノミラー部264の走査速度
式1におけるt0は、誤差を許容するためのマージンであり、たとえば5~20μ秒に設定される。また、微小ステップの場合には、遅延時間Δtは、一般的に100~300μ秒に設定される。式1から分かるように、印字線の縮み距離Δdは、ガルバノミラー部264の走査速度に応じて変化する。より具体的には、印字線の縮み距離Δdは、ガルバノミラー部264の走査速度に比例する。また、印字線の縮み距離Δdとガルバノミラー部264の走査速度との比例係数は、制御信号に対するガルバノミラー264a,264bの動作の遅れであるガルバノミラー部264の応答特性に応じて変化する。
なお、図5では、走査の折り返し時(同一方向の走査終了時)における印字線の縮みについてのみ説明したが、同一方向の走査開始時においても、印字線の縮みが発生する。そこで、図6を参照して、同一方向の走査開始時および同一方向の走査終了時における印字線の縮みについて説明する。
図6は、同一方向の走査開始時および同一方向の走査終了時における印字線の縮みを示す図である。同一方向の走査開始時には、走査速度を速度0(ゼロ)の状態から設定されている速度まで加速させる必要がある。ガルバノミラー部264の走査速度を加速するとガルバノミラー264a,264bなどの動作に遅れが生じるため、レーザ光の走査の開始が制御信号によって指示されるタイミングよりも遅れてしまう。この走査の開始の遅れは、設定されている走査速度が大きければ大きい程、大きくなる。同一方向の走査開始時には、走査の開始が遅れるため、印字線が期待する印字線よりも短くなってしまう。同一方向の走査開始時における印字線の縮みは、上述の式1により算出される。
同一方向の走査終了時には、走査速度を設定されている速度から速度0(ゼロ)の状態まで減速させる必要がある。ガルバノミラー部264の走査速度を減速させるとガルバノミラー264a,264bなどの動作に遅れが生じるため、レーザ光の走査の終了が制御信号によって指示されるタイミングよりも遅れてしまう。この走査の終了の遅れは、設定されている走査速度が大きければ大きい程、大きくなる。そのため、同一方向の走査の終了時には、制御信号によって指示される位置で走査速度の減速を始めたのでは、制御信号によって指示される位置で停止させることができないので、制御信号によって指示される位置の手前から走査速度の減速を始める必要がある。しかし、この走査速度の減速により、レーザ光の走査が制御信号によって指示される位置まで行われず、その手前の位置で終了してしまう。その結果、同一方向の走査終了時にも、印字線が期待する印字線よりも短くなってしまう。
同一方向の走査開始時と同一方向の走査終了時とのいずれにも該当しない場合には、走査速度が設定されている速度に維持されている。そのため、制御信号に対してガルバノミラー264a,264bなどの動作に遅れが生じることがないので、レーザ光の走査が制御信号によって指示される位置通りに行われる。その結果、同一方向の走査開始時と同一方向の走査終了時とのいずれにも該当しない場合には、印字線が期待する印字線通りになる。
このように、レーザマーカ1では、同一方向の走査開始時および同一方向の走査終了時において、印字線の縮みが発生する。これは、同一方向の走査開始時および同一方向の走査終了時において、ガルバノミラー部264の走査速度が安定しないために、ガルバノミラー264a,264bなどの動作に遅れが生じ、ガルバノミラー部264が制御信号によって指示されるタイミングで動作できないためである。以下では、同一方向の走査開始時および同一方向の走査終了時において、制御信号に対するガルバノミラー264a,264bなどの動作の遅れを「ガルバノミラー部264の応答特性」と称す。
図5で述べたように、印字線の縮み距離はガルバノミラー部264の走査速度に比例する。そこで、本実施の形態におけるレーザマーカ1は、印字線の縮みを考慮して、同一方向の走査開始位置を加工パターンで受け付けた位置(期待する位置)よりも手前に設定し、同一方向の走査終了位置を加工パターンで受け付けた位置(期待する位置)よりも後ろに設定する。ガルバノミラー部264の応答特性により、同一方向の走査開始位置および同一方向の走査終了位置において、印字線が縮むので、レーザマーカ1がこのような設定の下で加工を行うと、結果的に、加工対象物8(図1参照)が受け付けた加工パターン通りに加工されることになる。このように、本実施の形態におけるレーザマーカ1は、ガルバノミラー部264の走査速度に影響されることなく、加工対象物8を期待通りのパターンに加工することができる。以下では、同一方向の走査開始位置を加工パターンで受け付けた位置よりも手前に設定することを「助走の付与」と称し、助走を付与する機能を「助走機能」と称す。また、同一方向の走査終了位置を加工パターンで受け付けた位置よりも後ろに設定することを「送りの付与」と称し、送りを付与する機能を「送り機能」と称す。また、助走機能と送り機能とを纏めて「助走・送り機能」と称す。
<F.助走・送り機能>
図7~図10を参照して、助走・送り機能について説明する。図7は、Y軸方向の走査を示す図である。図8は、加工パターンN1の一部を拡大した図である。図7および図8を参照して、Y軸方向の片道走査を例に、助走・送り機能について説明する。
制御部211(図2参照)は、加工パターンN1の入力を受け付けると、受け付けた加工パターンN1を複数の範囲A(A1、A2、A3、A4・・・An(nは1以上の整数))に分ける。具体的には、制御部211は、加工パターンN1を、レーザ光が照射されるブロックB(B1、B2、B3・・・Bm(mは1以上の整数))を少なくとも1つ含み、かつ、ガルバノミラー部264(図2参照)によるレーザ光の走査方向が連続して同一となる範囲A(A1、A2、A3、A4・・・An)に分ける。図7および図8では、走査方向がY軸方向であることから、範囲AはX座標が同一のブロックBで構成される。
次いで、制御部211は、助走・送り機能が有効になっているか否かを確認する。助走・送り機能が有効になっている場合には、制御部211は、範囲A毎に、助走の付与および送りの付与を行う。
制御部211による助走の付与とは、印字線の縮みを考慮して、各範囲Aの走査開始位置を加工パターンN1で受け付けた位置よりも手前に設定することである。具体的には、制御部211は、各範囲Aにおいて最初に走査が行われるブロックBに対して、走査開始位置を加工パターンN1で受け付けた位置よりも第1距離L1だけ手前に設定する。第1距離L1(助走距離)は印字線の縮みを過不足なく補填できる距離であることが望ましい。助走機能の自動設定が有効になっている場合には、制御部211は設定されているガルバノミラー部264の走査速度を基に上記式1を用いて印字線の縮み距離Δd(図5参照)を算出し、算出した値を第1距離L1に設定する。式1は、記憶部213(図2参照)に記憶されている。なお、助走機能の手動設定が有効になっている場合には、制御部211はユーザが入力した助走距離を第1距離L1に設定する。
図8を参照して、制御部211は、範囲A11においてはブロックB11に、範囲A12においてはブロックB14に、範囲A13においてはブロックB17に、範囲A14においてはブロックB18に対し、走査開始位置を加工パターンN1で受け付けた位置よりも第1距離L1だけ手前に設定する。加工パターンN1で受け付けた位置に従うと、範囲A11の走査開始位置は位置R11であり、範囲A12の走査開始位置は位置R12であり、範囲A13の走査開始位置は位置R13であり、範囲A14の走査開始位置は位置R14である。しかしながら、助走機能が有効になっている場合には、制御部211によって、範囲A11の走査開始位置は位置P11に、範囲A12の走査開始位置は位置P12に、範囲A13の走査開始位置は位置P13に、範囲A14の走査開始位置は位置P14に設定される。同様に、範囲A1~範囲A10および範囲A15~範囲Anの各々についても、最初に走査が行われるブロックBに対して、走査開始位置が加工パターンN1で受け付けた位置よりも第1距離L1だけ手前に設定される。
制御部211による送りの付与とは、印字線の縮みを考慮して、各範囲Aの走査終了位置を加工パターンN1で受け付けた位置よりも後ろに設定することである。具体的には、制御部211は、各範囲Aにおいて最後に走査が行われるブロックBに対して、走査終了位置を加工パターンN1で受け付けた位置よりも第2距離L2だけ後ろに設定する。第2距離L2(送り距離)は印字線の縮みを過不足なく補填できる距離であることが望ましい。送り機能の自動設定が有効になっている場合には、制御部211は設定されているガルバノミラー部264の走査速度を基に上記式1を用いて印字線の縮み距離Δdを算出し、算出した値を第2距離L2に設定する。式1は、記憶部213に記憶されている。なお、送り機能の手動設定が有効になっている場合には、制御部211はユーザが入力した送り距離を第2距離L2に設定する。
図8を参照して、制御部211は、範囲A11においてはブロックB13に、範囲A12においてはブロックB16に、範囲A13においてはブロックB17に、範囲A14においてはブロックB19に対し、走査終了位置を加工パターンN1で受け付けた位置よりも第2距離L2だけ後ろに設定する。加工パターンN1で受け付けた位置に従うと、範囲A11の走査終了位置は位置S11であり、範囲A12の走査終了位置は位置S12であり、範囲A13の走査終了位置は位置S13であり、範囲A14の走査終了位置は位置S14である。しかしながら、送り機能が有効になっている場合には、制御部211によって、範囲A11の走査終了置は位置Q11に、範囲A12の走査終了位置は位置Q12に、範囲A13の走査終了位置は位置Q13に、範囲A14の走査終了位置は位置Q14に設定される。同様に、範囲A1~範囲A10および範囲A15~範囲Anの各々についても、最後に走査が行われるブロックBに対して、走査終了位置が加工パターンN1で受け付けた位置よりも第2距離L2だけ後ろに設定される。
次いで、制御部211は、設定した走査開始位置および走査終了位置に基づいて範囲A1から範囲Anまでレーザ光を走査させる指示(制御信号)を生成し、生成した制御信号をガルバノミラー部264に送信する。ガルバノミラー部264は、制御部211から送られてきた制御信号に従ってレーザ光を走査する。制御信号が指示する同一方向の走査開始位置は加工パターンN1で受け付けた位置よりも手前であり、制御信号が指示する同一方向の走査終了位置は加工パターンN1で受け付けた位置よりも後ろであるが、ガルバノミラー部264の応答特性により印字線が縮む結果、加工対象物8(図1参照)は加工パターンN1通りに加工される、すなわち、加工対象物8上に期待する印字線が現れる。
助走機能が有効に設定されている場合であっても、制御部211は、各範囲Aにおいて最初に走査が行われるブロックBに該当しないブロックB(たとえば、ブロックB12、ブロックB13、ブロックB15、ブロックB16、ブロックB19)に対しては、助走を付与しない。また、送り機能が有効に設定されている場合であっても、制御部211は、各範囲Aにおいて最後に走査が行われるブロックBに該当しないブロックB(たとえば、ブロックB11、ブロックB12、ブロックB14、ブロックB15、ブロックB18)に対しては、送りを付与しない。これにより、加工パターンN1が間延びすることを防ぐことができる。
また、制御部211は、範囲A13のようにブロックBを1つしか含まない場合には、そのブロックB(ブロックB17)に対し、助走および送りを付与する。
制御部211は、助走・送り機能の自動設定が有効になっている場合には、第1距離L1および第2距離L2を式1を用いて算出した。すなわち、制御部211は、第1距離L1および第2距離L2をガルバノミラー部264の走査速度に応じて変更する。具体的には、制御部211は、第1距離L1および第2距離L2をガルバノミラー部264の走査速度に比例して変更する。さらに、制御部211は、第1距離L1および第2距離L2と、ガルバノミラー部264の走査速度との比例係数を、遅延時間Δt(図5参照)、すなわち、ガルバノミラー部264の応答特性に応じて変更する。なお、式1は一例にすぎない。制御部211は、ガルバノミラー部264の走査速度に応じて第1距離L1および第2距離L2を算出する他の式を用いて、第1距離L1および第2距離L2を算出してもよい。また、第1距離L1を算出するための式と第2距離L2を算出するための式とを記憶部213に記憶させておき、制御部211は、各々の式を用いて、第1距離L1および第2距離L2を算出してもよい。すなわち、制御部211は、第1距離L1と第2距離L2とに対して、同じ距離を設定してもよいし、異なる距離を設定してもよい。
助走・送り機能が有効になっていない場合には、制御部211は、加工パターンN1で受け付けた位置通りの走査開始位置および走査終了位置に基づいて範囲A1から範囲Anまでレーザ光を走査させる指示(制御信号)を生成し、生成した制御信号をガルバノミラー部264に送信する。ガルバノミラー部264は、制御部211から送られてきた制御信号に従ってレーザ光を走査する。制御信号が指示する走査開始位置および走査終了位置は加工パターンN1で受け付けた位置通りであるため、ガルバノミラー部264の応答特性により、同一方向の走査開始位置および同一方向の走査終了位置において、印字線が縮む結果、加工対象物8は加工パターンN1通りには加工されない。
図9は、X軸方向の走査を示す図である。図10は、X軸およびY軸と交差する方向の走査を示す図である。X軸方向の走査、および、X軸およびY軸と交差する方向の走査において制御部211(図2参照)が行う処理はY軸方向の走査において制御部211が行う処理と同様であることから、以下、助走・送り機能が有効になっている場合についてのみ、簡単に説明する。
制御部211は、加工パターンNの入力を受け付けると、受け付けた加工パターンNを複数の範囲A(A1、A2、A3、A4・・・An(nは1以上の整数))に分ける。具体的には、制御部211は、加工パターンNを、レーザ光が照射されるブロックB(B1、B2、B3・・・Bm(mは1以上の整数))を少なくとも1つ含み、かつ、ガルバノミラー部264(図2参照)によるレーザ光の走査方向が連続して同一となる範囲A(A1、A2、A3、A4・・・An)に分ける。
次いで、制御部211は、助走・送り機能が有効になっているか否かを確認し、助走・送り機能が有効になっている場合には、範囲A毎に、助走の付与および送りの付与を行う。
範囲A1を例にとると、制御部211は、範囲A1内で最初に走査が行われるブロックB1に対し、走査開始位置を加工パターンNで受け付けた位置よりも第1距離L1だけ手前に設定する。第1距離L1の算出方法は、上述した通りである。加工パターンNで受け付けた位置に従うと、範囲A1の走査開始位置は位置R1である。しかしながら、助走機能が有効になっている場合には、制御部211によって、範囲A1の走査開始位置は位置P1に設定される。同様に、範囲A2~範囲Anの各々についても、最初に走査が行われるブロックBに対して、走査開始位置が加工パターンNで受け付けた位置よりも第1距離L1だけ手前に設定される。
また、制御部211は、範囲A1内で最後に走査が行われるブロックB3に対し、走査終了位置を加工パターンNで受け付けた位置よりも第2距離L2だけ後ろに設定する。第2距離L2の算出方法は、上述した通りである。加工パターンNで受け付けた位置に従うと、範囲A1の走査終了位置は位置S1である。しかしながら、送り機能が有効になっている場合には、制御部211によって、範囲A1の走査終了位置は位置Q1に設定される。同様に、範囲A2~範囲Anの各々についても、最後に走査が行われるブロックBに対して、走査終了位置が加工パターンNで受け付けた位置よりも第2距離L2だけ後ろに設定される。
次いで、制御部211は、設定した走査開始位置および走査終了位置に基づいて範囲A1から範囲Anまでレーザ光を走査させる指示(制御信号)を生成し、生成した制御信号をガルバノミラー部264に送信する。ガルバノミラー部264は、制御部211から送られてきた制御信号に従ってレーザ光を走査する。制御信号が指示する同一方向の走査開始位置は加工パターンNで受け付けた位置よりも手前であり、制御信号が指示する同一方向の走査終了位置は加工パターンNで受け付けた位置よりも後ろであるが、ガルバノミラー部264の応答特性により印字線が縮む結果、加工対象物8(図1参照)は加工パターンN通りに加工される、すなわち、加工対象物8上に期待する印字線が現れる。
このように、本実施の形態におけるレーザマーカ1は、印字線の縮みを考慮して、同一方向の走査開始位置を加工パターンNで受け付けた位置よりも手前に設定し、同一方向の走査終了位置を加工パターンNで受け付けた位置よりも後ろに設定する。ガルバノミラー部264の応答特性により、同一方向の走査開始位置および同一方向の走査終了位置において、印字線は縮むので、このような設定の下で加工を行うと、加工パターンNで受け付けた位置通りに印字線が現れる、すなわち、レーザマーカ1に入力された加工パターンN通りに加工対象物8が加工される。したがって、本実施の形態におけるレーザマーカ1は、ガルバノミラー部264の走査速度に影響されることなく、加工対象物8を受け付けた加工パターンN通りに加工することができる。
なお、上述の助走・送り機能は、片道走査だけではなく、往復走査においても適用され得る。また、上述のレーザマーカ1は助走機能と送り機能との両方の機能を備えていたが、いずれか一方のみを備えるのでもよい。また、上述のレーザマーカ1では、助走・送り機能の設定を有効にすると、助走機能と送り機能との両方が有効になったが、助走機能のみを有効にする設定や送り機能のみを有効にする設定が可能なようにレーザマーカ1を構成してもよい。また、上述のレーザマーカ1では、助走距離および送り距離の設定については、助走距離と送り距離との両方を自動設定または手動設定にするという選択肢のみであったが、助走距離と送り距離とのいずれか一方のみを自動設定とし、残りの一方は手動設定にするという選択肢があってもよい。
<G.オンディレイ・オフディレイ機能>
オンディレイ・オフディレイ機能は、オンディレイ機能およびオフディレイ機能を総称したものであり、レーザ光の出力タイミングを調整する機能の一例である。オンディレイ機能はレーザ光の出力開始タイミングを遅らせ、オフディレイ機能はレーザ光の出力停止タイミングを遅らせる。オンディレイ・オフディレイ機能は、ユーザインターフェイス700を介してユーザによって設定される。オンディレイ・オフディレイ機能は、前述の助走・送り機能と組み合わせて用いられることにより、加工対象物を期待通りのパターンにより加工しやすくなる。以下、図11を参照して、オンディレイ・オフディレイ機能について説明する。
図11は、レーザ光の出力タイミングを示す図である。図11には、一例として、範囲A1(図7、図9、図10参照)におけるレーザ光の出力タイミングが示されている。出力信号SGは制御部211からレーザ発振器240に送られる信号であり、レーザ光の出力を指示する信号である。出力信号SGは、ブロックB(図7、図9、図10参照)毎に出力される。レーザ発振器240は、出力信号SGがONになると、レーザ光を出力する。具体的には、レーザ発振器240は、出力信号SG1がONになると、ブロックB1(図7、図9、図10参照)に対するレーザ光の出力を行い、出力信号SG2がONになると、ブロックB2(図7、図9、図10参照)に対するレーザ光の出力を行い、出力信号SG3がONになると、ブロックB3(図7、図9、図10参照)に対するレーザ光の出力を行う。
図11に示す「通常」は、オンディレイ・オフディレイ機能が有効になっていない場合のレーザ光の出力タイミングを示している。出力信号SG1がONになると、レーザ発振器240はタイミングt1でレーザ光の出力を開始し、タイミングt3でレーザ光の出力を停止する。出力信号SG2がONになると、レーザ発振器240はタイミングt4でレーザ光の出力を開始し、タイミングt5でレーザ光の出力を停止する。出力信号SG3がONになると、レーザ発振器240はタイミングt6でレーザ光の出力を開始し、タイミングt7でレーザ光の出力を停止する。
これに対し、図11に示す「オンディレイ」は、オンディレイ機能が有効になっている場合のレーザ光の出力タイミングを示している。オンディレイ機能が有効になっている場合には、レーザ発振器240は、各範囲A(図7、図9、図10参照)において最初に走査が行われるブロックBに対して、レーザ光の出力タイミングを遅らせる。具体的には、出力信号SG1がONになると、レーザ発振器240は、通常の出力開始タイミング(タイミングt1)から第1所定時間α経過後のタイミングt2でレーザ光の出力を開始し、通常の出力停止タイミング(タイミングt3)でレーザ光の出力を停止する。なお、出力信号SG2がONになった場合と出力信号SG3がONになった場合とについては、レーザ発振器240は、「通常」と同様のタイミングでレーザ光の出力を開始し、「通常」と同様のタイミングでレーザ光の出力を停止する。
図11に示す「オフディレイ」は、オフディレイ機能が有効になっている場合のレーザ光の出力タイミングを示している。オフディレイ機能が有効になっている場合には、レーザ発振器240は、各範囲Aにおいて最後に走査が行われるブロックBに対して、レーザ光の停止タイミングを遅らせる。具体的には、出力信号SG3がONになると、レーザ発振器240は、通常の出力開始タイミング(タイミングt6)でレーザ光の出力を開始し、通常の出力停止タイミング(タイミングt7)から第2所定時間β経過後のタイミングt8でレーザ光の出力を停止する。なお、出力信号SG1がONになった場合と出力信号SG2がONになった場合とについては、レーザ発振器240は、「通常」と同様のタイミングでレーザ光の出力を開始し、「通常」と同様のタイミングでレーザ光の出力を停止する。
図11に示す「オンディレイ・オフディレイ」は、オンディレイ機能およびオフディレイ機能が有効になっている場合のレーザ光の出力タイミングを示している。オンディレイ機能およびオフディレイ機能が有効になっている場合には、レーザ発振器240は、各範囲Aにおいて最初に走査が行われるブロックBに対して、レーザ光の出力タイミングを遅らせ、各範囲Aにおいて最後に走査が行われるブロックBに対して、レーザ光の停止タイミングを遅らせる。具体的には、出力信号SG1がONになると、レーザ発振器240は、通常の出力開始タイミング(タイミングt1)から第1所定時間α経過後のタイミングt2でレーザ光の出力を開始し、通常の出力停止タイミング(タイミングt3)でレーザ光の出力を停止する。また、出力信号SG3がONになると、レーザ発振器240は、通常の出力開始タイミング(タイミングt6)でレーザ光の出力を開始し、通常の出力停止タイミング(タイミングt7)から第2所定時間β経過後のタイミングt8でレーザ光の出力を停止する。なお、出力信号SG2がONになった場合については、レーザ発振器240は、「通常」と同様のタイミングでレーザ光の出力を開始し、「通常」と同様のタイミングでレーザ光の出力を停止する。
第1所定時間αおよび第2所定時間βは、レーザ発振器240によって、ガルバノミラー部264の応答特性に基づいて設定される。具体的には、第1所定時間αおよび第2所定時間βは、設定されているガルバノミラー部264の走査速度と、ガルバノミラー部264の応答特性に基づいて設定される。レーザ光の出力が通常のタイミングで行われると、ガルバノミラー部264の応答特性により、同一方向の走査開始位置および同一方向の走査終了位置において、ガルバノミラー部264の走査が追いついていないために意図していない位置にレーザ光が照射されてしまう虞がある。しかしながら、オンディレイ・オフディレイ機能により、そのような虞を解消することができる。前述の助走・送り機能にオンディレイ・オフディレイ機能を組み合わせて用いることで、加工対象物を期待通りのパターンにより加工しやすくなる。なお、レーザ発振器240は、第1所定時間αと第2所定時間βとに対して、同じ時間を設定してもよいし、異なる時間を設定してもよい。
また、本実施の形態におけるレーザマーカ1は、レーザ光の出力タイミングを調整する機能として、レーザ光の出力開始タイミングおよび/またはレーザ光の出力停止タイミングを遅らせる機能以外に、レーザ光の出力開始タイミングおよび/またはレーザ光の出力停止タイミングを早める機能を備えてもよい。レーザ光の出力開始タイミングを早める場合には、レーザマーカ1は、各範囲Aにおいて最初に走査が行われるブロックBに対してレーザ光の出力開始タイミングを早める。また、レーザ光の出力停止タイミングを早める場合には、レーザマーカ1は、各範囲Aにおいて最後に走査が行われるブロックBに対してレーザ光の出力停止タイミングを早める。
また、本実施の形態におけるレーザマーカ1は、レーザ光の出力開始タイミングを遅らせる機能(オンディレイ機能)、レーザ光の出力停止タイミングを遅らせる機能(オフディレイ機能)、レーザ光の出力開始タイミングを早める機能、およびレーザ光の出力停止タイミングを早める機能のうち少なくとも一つの機能を備えるのでもよい。また、本実施の形態におけるレーザマーカ1は、レーザ光の出力開始タイミングを遅らせる機能(オンディレイ機能)、レーザ光の出力停止タイミングを遅らせる機能(オフディレイ機能)、レーザ光の出力開始タイミングを早める機能、およびレーザ光の出力停止タイミングを早める機能のうち備えている機能をユーザが任意に組み合わせて設定することができるように構成されてもよい。また、本実施の形態におけるレーザマーカ1は、ユーザが第1所定時間αおよび第2所定時間βを任意に設定できるようにしてもよい。
<H.総括>
以上、本実施の形態におけるレーザマーカ1について説明した。本実施の形態におけるレーザマーカ1は、助走・送り機能により、ガルバノミラー部264の走査速度に影響されることなく、加工対象物8を受け付けた加工パターン通りに加工することができる。また、本実施の形態におけるレーザマーカ1は、助走・送り機能に、レーザ光の出力タイミングを調整する機能を組み合わせることにより、加工対象物を期待通りのパターンにより加工しやすくなる。
なお、本実施の形態におけるレーザマーカ1は、助走機能と送り機能とのうち少なくとも一方を備えていればよく、レーザ光の出力タイミングを調整する機能を備えていなくてもよい。また、本実施の形態におけるレーザマーカ1は、助走機能と送り機能とのうち少なくとも一方を備え、かつ、レーザ光の出力タイミングを調整する機能のうち少なくとも1つを備えるのでもよい。また、本実施の形態におけるレーザマーカ1は、助走機能および送り機能を備え、助走機能と送り機能とのうち少なくとも一方をユーザが任意に設定することができるように構成されてもよい。また、本実施の形態におけるレーザマーカ1は、助走機能および送り機能を備え、助走機能と送り機能とのうち少なくとも一方をユーザが任意に設定することができ、かつ、備えているレーザ光の出力タイミングを調整する機能のうち少なくとも1つをユーザが任意に設定することができるように構成されてもよい。
<I.付記>
上述した本実施の形態は、以下のような技術思想を含む。
[構成1]
レーザ光(W)を発振する発振器(240)と、
前記発振器(240)から出力される前記レーザ光(W)を走査するスキャナ(264)と、
前記発振器(240)による前記レーザ光(W)の出力、および、前記スキャナ(264)による前記レーザ光(W)の走査を制御する制御部(211)と、
加工対象物(8)の加工パターン(N)の入力を受け付ける受付部(216)と、を備え、
前記制御部(211)は、
前記加工パターン(N)を、前記レーザ光(W)を走査する方向が連続して同一となる複数の範囲(A)に分けて前記スキャナ(264)で前記レーザ光(W)を走査させ、
前記範囲(A)内には前記レーザ光(W)を照射するブロック(B)を少なくとも1つ含み、前記範囲(A)内の最初の前記ブロック(B)に対して、前記加工パターン(N)で入力した位置に対して走査開始位置を第1距離(L1)、手前に設定する、レーザ加工装置。
[構成2]
前記制御部(211)は、前記範囲(A)内の最後の前記ブロック(B)に対して、前記加工パターン(N)で入力した位置に対して走査終了位置を第2距離(L2)、後ろに設定する、構成1に記載のレーザ加工装置。
[構成3]
前記制御部(211)は、前記第1距離(L1)と前記第2距離(L2)とを同じ距離に設定する、構成2に記載のレーザ加工装置。
[構成4]
前記制御部(211)は、前記第1距離(L1)と前記第2距離(L2)とに対してそれぞれの距離を設定する、構成2に記載のレーザ加工装置。
[構成5]
前記制御部(211)は、前記範囲(A)内での前記スキャナ(264)の走査速度を一定とする、構成1または構成2に記載のレーザ加工装置。
[構成6]
前記制御部(211)は、前記範囲(A)内での前記スキャナ(264)の走査速度に応じて前記第1距離(L1)を変更する、構成1に記載のレーザ加工装置。
[構成7]
前記制御部(211)は、前記範囲(A)内での前記スキャナ(264)の走査速度に応じて前記第2距離(L2)を変更する、構成2に記載のレーザ加工装置。
[構成8]
前記制御部(211)は、前記第1距離(L1)および前記第2距離(L2)を、前記範囲(A)内での前記スキャナ(264)の走査速度に比例して変更する、構成2に記載のレーザ加工装置。
[構成9]
前記第1距離(L1)および前記第2距離(L2)と、前記範囲(A)内での前記スキャナ(264)の走査速度との比例係数は、前記スキャナ(264)の応答特性に応じて決まる、構成8に記載のレーザ加工装置。
[構成10]
前記発振器(240)は、前記制御部(211)から受信した前記レーザ光(W)の出力開始指示に対して前記レーザ光(W)を出力するタイミングを第1所定時間ずらす、構成1~構成9のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
[構成11]
前記発振器(240)は、前記制御部(211)から受信した前記レーザ光(W)の出力停止指示に対して前記レーザ光(W)を停止するタイミングを第2所定時間ずらす、構成1~構成10のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
[構成12]
レーザ光(W)を発振する発振器(240)と、前記発振器(240)から出力される前記レーザ光(W)を走査するスキャナ(264)と、前記発振器(240)による前記レーザ光(W)の出力、および、前記スキャナ(264)による前記レーザ光(W)の走査を制御する制御部(211)と、加工対象物(8)の加工パターン(N)の入力を受け付ける受付部(216)と、を備えるレーザ加工装置(1)を制御する方法であって、
前記制御部(211)は、
前記加工パターン(N)を、前記レーザ光(W)を走査する方向が連続して同一となる複数の範囲(A)に分けて前記スキャナ(264)で前記レーザ光(W)を走査させるステップと、
前記範囲(A)内には前記レーザ光(W)を照射するブロック(B)を少なくとも1つ含み、前記範囲(A)内の最初の前記ブロック(B)に対して、前記加工パターン(N)で入力した位置に対して走査開始位置を第1距離(L1)、手前に設定するステップと、を有する、レーザ加工装置の制御方法。
[構成13]
前記制御部(211)は、前記範囲(A)内の最後の前記ブロック(B)に対して、前記加工パターン(N)で入力した位置に対して走査終了位置を第2距離(L2)、後ろに設定するステップをさらに有する、構成12に記載のレーザ加工装置の制御方法。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 レーザマーカ、6 表示装置、7 入力装置、8 加工対象物、9 部材、242,243,249A,249B,249C,249D 半導体レーザ、21 コントローラ、26 マーカヘッド、28,241 光ファイバ、29 制御ケーブル、110 プロセッサ、120 メモリ、121 ROM、122 RAM、123 フラッシュメモリ、130 通信インターフェイス、140 パルス発生回路、210 制御基板、211 制御部、212 パルス発生部、213 記憶部、214,216,217 通信処理部、220 ドライバ、230 ドライバ用電源、240 レーザ発振器、244,246,262 アイソレータ、245,248 結合器、247 バンドパスフィルタ、263 コリメータレンズ、264 ガルバノミラー部、264a,264b ガルバノミラー、265 集光レンズ、700 ユーザインターフェイス、701 描画領域、702,703,740,750 ボタン、705 走査タブ、760,762 設定欄、761,766,767 入力欄、763,764,765 チェックボックス、A,A1,A2,A3,A4,A11,A12,A13,A14,An 範囲、B,B1,B2,B3,B11,B12,B13,B14,B15,B16,B17,B18,B19,Bm ブロック、D0,D1,D2,P,P1,P11,P12,P13,P14,Q,Q1,Q11,Q12,Q13,Q14,R,R1,R11,R12,R13,R14,S,S1,S11,S12,S13,S14 位置、L1 第1距離、L2 第2距離、N,N1,N2,N3 加工パターン、SG,SG1,SG2,SG3 出力信号、W レーザ光、t1,t2,t3,t4,t5,t6,t7,t8 タイミング。

Claims (11)

  1. レーザ光を発振する発振器と、
    前記発振器から出力される前記レーザ光を走査するスキャナと、
    前記発振器による前記レーザ光の出力、および、前記スキャナによる前記レーザ光の走査を制御する制御部と、
    加工対象物の加工パターンの入力を受け付ける受付部と、を備え、
    前記制御部は、前記加工パターンを、前記レーザ光を走査する方向が連続して同一となる複数の範囲に分けて前記スキャナで前記レーザ光を走査させ、
    前記複数の範囲のうちの少なくとも1つの範囲の各々は前記レーザ光を照射する複数のブロックを含み、
    前記制御部は、前記少なくとも1つの範囲の各々については、前記複数のブロックのうちの最初のブロックに対してのみ、前記加工パターンで入力した位置に対して走査開始位置を第1距離、手前に設定し、前記複数のブロックのうちの最後のブロックに対してのみ、前記加工パターンで入力した位置に対して走査終了位置を第2距離、後ろに設定する、レーザ加工装置。
  2. 前記制御部は、前記第1距離と前記第2距離とを同じ距離に設定する、請求項に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記制御部は、前記第1距離と前記第2距離とに対してそれぞれの距離を設定する、請求項に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記制御部は、前記複数の範囲内での前記スキャナの走査速度を一定とする、請求項1に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記制御部は、前記複数の範囲内での前記スキャナの走査速度に応じて前記第1距離を変更する、請求項1に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記制御部は、前記複数の範囲内での前記スキャナの走査速度に応じて前記第2距離を変更する、請求項に記載のレーザ加工装置。
  7. 前記制御部は、前記第1距離および前記第2距離を、前記複数の範囲内での前記スキャナの走査速度に比例して変更する、請求項に記載のレーザ加工装置。
  8. 前記第1距離および前記第2距離と、前記複数の範囲内での前記スキャナの走査速度との比例係数は、前記スキャナの応答特性に応じて決まる、請求項に記載のレーザ加工装置。
  9. 前記発振器は、前記制御部から受信した前記レーザ光の出力開始指示に対して前記レーザ光を出力するタイミングを第1所定時間ずらす、請求項1~請求項のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  10. 前記発振器は、前記制御部から受信した前記レーザ光の出力停止指示に対して前記レーザ光を停止するタイミングを第2所定時間ずらす、請求項1~請求項のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  11. レーザ光を発振する発振器と、前記発振器から出力される前記レーザ光を走査するスキャナと、前記発振器による前記レーザ光の出力、および、前記スキャナによる前記レーザ光の走査を制御する制御部と、加工対象物の加工パターンの入力を受け付ける受付部と、を備えるレーザ加工装置御方法であって、
    前記制御方法は、前記加工パターンを、前記レーザ光を走査する方向が連続して同一となる複数の範囲に分けて前記スキャナで前記レーザ光を走査させるステップを有し
    前記複数の範囲のうちの少なくとも1つの範囲の各々は前記レーザ光を照射する複数のブロックを含み、
    前記制御方法は、前記少なくとも1つの範囲の各々については、前記複数のブロックのうちの最初のブロックに対してのみ、前記加工パターンで入力した位置に対して走査開始位置を第1距離、手前に設定し、前記複数のブロックのうちの最後のブロックに対してのみ、前記加工パターンで入力した位置に対して走査終了位置を第2距離、後ろに設定するステップをさらに有する、レーザ加工装置の制御方法。
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