JP2848052B2 - レーザ加工装置 - Google Patents

レーザ加工装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ加工装置に関
し、特に処理能力を低下させることなく、加工対象物に
対する加工衝撃を緩和して適切な加工ができるようにす
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来のレーザ加工装置の概略の
構造を示す。同図の装置においては、パルスレーザ発振
器1から出射された加工レーザ光13はビームエキスパ
ンダ2により拡大され、ダイクロイックミラー3と対物
レンズ5を介して加工対象物7に照射される。また、加
工対象物7の加工状態を観察するため、照明光14が反
射ミラー9により加工レーザ光と同軸でダイクロイック
ミラー、対物レンズ5を介し加工対象物7に照射され
る。この照明光14の加工対象物7からの反射光は再び
対物レンズ5、ダイクロイックミラー3、反射ミラー9
を通りCCDカメラ10に入射し、画像モニタ装置11
によって観察される。
【0003】さらに、加工対象物7と加工用レーザ光と
の位置合わせ、すなわち加工位置決めは、X−Yステー
ジ6によって加工対象物7を移動することにより行わ
れ、該X−Yステージ6の移動は制御部12によって制
御される。また、加工用の照射レーザ光のエネルギはエ
ネルギメータ8で測定し、制御部12によりレーザ発振
器1の励起光出力を調整することによって、所定のエネ
ルギ値に設定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図6に示さ
れるような従来のレーザ加工装置においては、レーザ発
振器1から出射されるパルスレーザ光の時間波形は常に
一定であり、これを任意に変えることはできなかった。
そして、微細加工を行う場合には、レーザパルス光のエ
ネルギおよび時間幅によってはレーザ照射領域に望まし
くない損傷を与える場合がある。ナノセカンド(nse
c)オーダの短い時間幅のパルスのパルスレーザ光で加
工を行う場合、ピークパワー(パルスエネルギ/パルス
時間幅)が大きくなり、この場合は瞬時に加工が行われ
るため加工部周辺への熱拡散の影響は通常非常に少な
い。しかしながら、たとえば加工対象物上に酸化膜など
の構造物がある場合には、瞬時加工による周辺部への衝
撃力が大きくなり、周辺部のダメージや加工形状の劣化
が生じることがある。
【0005】このような加工衝撃力を弱めるために、レ
ーザ光のエネルギを小さくして複数のショットを行う方
法が考えられるが、レーザ発振器の出力繰り返し周波数
は通常数十KHzが限界であり、また、繰り返し周波数
の上昇とともに出射エネルギの安定性が低下してしま
う。実際に安定したエネルギで使用できるのは繰り返し
周波数が数KHz程度までであり、従ってレーザパルス
の間隔は数十マイクロセカンドとなり、加工するための
ショット数が多くなればなるほど、レーザ加工装置の処
理能力が低下してしまう。
【0006】本発明の目的は、このような従来の装置に
おける問題点に鑑み、レーザ加工装置において、短い時
間幅のレーザパルス光を使用した場合にも処理加工対象
物に悪影響を与えずかつ能力を低下させることもなしに
適切な加工ができるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、レーザパルス光の供給が可能な光
源と、該光源から出射されたレーザパルス光を加工対象
物に導く光学系とを有するレーザ加工装置において、前
記光学系に、前記光源から出射されたレーザパルス光を
複数の光路に分岐し、分岐したレーザパルス光間に前記
加工対象物に達するまでの時間差をもたせた後再び1つ
の光路のみに導く光分割遅延手段を設けたことを特徴と
する。
【0008】前記光分割遅延手段としては、たとえば入
射レーザパルス光を複数の光路に分岐する部分透過鏡手
段と、分岐されたレーザパルス光を各光路ごとに異なる
長さの光路長を経た後元の光路に戻す反射鏡手段とを備
えたものとすることができる。
【0009】あるいは、前記光分割遅延手段は、入射レ
ーザパルス光を複数の光路に分岐する光分割手段と、該
複数の光路の各々に結合され互いに異なる長さを有する
複数の光ファイバ手段と、該複数の光ファイバ手段の出
力を元の光路に戻す手段とを有するものとすることもで
きる。
【0010】
【作用】上記構成においては、光源から出射されたレー
ザパルス光が複数の光路に分岐され、互いに時間差をも
たせた後に元の光路に戻され、加工対象物に照射され
る。従って、見かけ上レーザパルス光のパルス時間幅が
長くなり、ピークパワーを小さくすることができる。こ
のため、加工時に生ずる加工部分の周辺に対する衝撃力
を緩和して適切なレーザ加工を行うことができる。
【0011】また、1つのレーザパルス光を光学的に分
割し各光路長を変えることにより複数のパルス光に変換
する。このため各ショットにおけるレーザパルス光のパ
ルス間隔がナノセカンドオーダに短縮でき、レーザ加工
装置の処理能力にはほとんど影響をおよぼさない。
【0012】なお、前記光分割遅延手段としては、上述
のように部分透過鏡手段および反射鏡手段を用いたも
の、複数の異なる長さを有する光ファイバ手段を用いた
ものなど任意の構成のものが使用できる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につき
説明する。図1は、本発明の1実施例に関わるレーザ加
工装置の概略の構成を示す。同図のレーザ加工装置は、
前記図6に示される従来のレーザ加工装置の加工レーザ
光の光路中に光分割遅延部4を組込んだものである。そ
の他の部分は前記図6のものと同じであり、同一要素に
は同一参照数字が付されている。
【0014】光分割遅延部4は加工レーザ光を複数のビ
ームに分割し、各ビーム間に時間差をもたせた後再び元
の光路に戻すものである。
【0015】図2は、光分割遅延部4の具体的な構成例
を示す。同図の光分割遅延部4は、1つの部分透過鏡1
7と、3つの反射ミラー18,19,20を具備する。
加工レーザパルス光15は、部分透過鏡17を介して入
射し、反射ミラー18,19,20によってたとえば直
角方向に反射され元の入射レーザパルス光15と直角方
向に部分透過鏡17に入射し、一部はレーザパルス出力
光16として出力され、残りは部分透過鏡17で再び直
角方向に反射されて各反射ミラー18,19,20で形
成される光路に導かれる。なお、入射レーザパルス光1
5の一部は部分透過鏡17で直接反射され出力レーザパ
ルス光16の一部となる。このようにして、入射レーザ
パルス光15が複数の光路に分割され、各光路ごとに異
なる光路長を経た後加工用レーザパルス光16として出
力される。
【0016】このような光分割遅延構造において、たと
えば入射光の光強度をI、部分透過鏡17の反射率を
R、反射ミラー18,19,20の反射率を1(100
%)、各ミラー17,18,19,20により形成され
る光路長すなわちリング長をLcmとすれば、△t=L
/30 nsec(ナノセカンド)間隔で遅延された、
光強度IR (n=1)、In−2(1−R)
(n≧2)のパルス列が出射光として得られる。な
お、nはパルス番号を表し、n=1は入射レーザパルス
光15が部分透過鏡17によって反射されて直接出力光
となった場合を示し、n≧2は入射レーザパルス光15
が部分透過鏡17から各ミラー17,18,19,20
で構成される光路を経由して出射される場合に対応す
る。
【0017】図3は、反射ミラー17の反射率を0.
3、反射ミラー18,19,20の反射率をそれぞれ1
とした場合に得られる出力レーザパルス光16の波形例
を示す。この場合のパルス間隔△t=L/30(nse
c)は前記各ミラー17,18,19,20で形成され
るリングの長さLを調節することによって適宜所望の値
に設定することができる。
【0018】図4は、図1の装置に使用される光分割遅
延部4の別の構成例を示す。同図に示される光分割遅延
部は、入射した加工レーザ光22を複数の光路に分割す
る光ファイバ分割部29と、分割された各光路に結合さ
れた長さが異なる光ファイバ24,25,26と、これ
らの光ファイバ24,25,26を共通の光路に光学的
に結合するための光ファイバ結合部30を具備する。各
光ファイバ24,25,26は、たとえば、それぞれD
cmの光路差を有するものとする。また、光ファイバ分
割部29の入力側には加工レーザ光22を受け入れるた
めの入射側光ファイバ27が設けられており、また光フ
ァイバ結合部30には遅延分割されたレーザ光を出力す
るための出射側光ファイバ28が結合されている。
【0019】このような光分割遅延部においては、入射
側光ファイバ27から入射した加工レーザ光22は、光
ファイバ分割部29を介して互いに光路長が異なる光フ
ァイバ24,25,26を介し分割遅延された後再結合
され出射されるから、各光ファイバ24,25,26の
光路差を適切に選択することによって、1つのレーザパ
ルス光を複数のパルス光を有するパルス列に変換するこ
とができる。
【0020】図5は、図4の装置によって得られるパル
ス列の波形31の1例を示す。図4の分割遅延部によれ
ば、ほぼ強度の等しい3つのレーザパルス光を有するパ
ルス列が得られる。この場合、各レーザパルス光の間隔
は△t′=D/30 nsecとなる。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、加工レ
ーザ光を分割し、分割した各レーザパルス光間に時間差
をもたせた後合成して加工対象物に照射するから、各レ
ーザパルス光のピークパワーを小さくすることができ、
加工対象物に対する加工衝撃が緩和され、加工部分周辺
に対する悪影響が防止できる。また、各ショット間の時
間間隔を遅延させることがないから、処理能力の低下が
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に関わるレーザ加工装置の概
略の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の装置に使用される光分割遅延部の第一の
構成例を示す説明図である。
【図3】図2の光分割遅延部によって得られるレーザパ
ルス光の波形を示すグラフである。
【図4】図1の装置において使用される光分割遅延手段
の別の構成例を示す説明図である。
【図5】図4の光分割遅延手段によって得られる加工レ
ーザパルス光の波形を示すグラフである。
【図6】従来のレーザ加工装置の概略の構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1 パルスレーザ発振器 2 ビームエキスパンダ 3 ダイクロイックミラー 4 光分割遅延部 5 対物レンズ 6 X−Yステージ 7 加工対象物 8 エネルギメータ 9 反射ミラー 10 CCDカメラ 11 画像モニタ装置 12 制御部 17 部分透過鏡 18,19,20 反射ミラー 27 入射側光ファイバ 28 出射側光フアイバ 24,25,26 光ファイバ 29 光ファイバ分割部 30 光ファイバ結合部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザパルス光の供給が可能な光源と、
    該光源から出射されたレーザパルス光を加工対象物に導
    く光学系とを有するレーザ加工装置において、 前記光学系に、前記光源から出射されたレーザパルス光
    を複数の光路に分岐し、分岐したレーザパルス光間に前
    記加工対象物に達するまでの時間差をもたせた後再び1
    つの光路のみに導く光分割遅延手段を設けたことを特徴
    とするレーザ加工装置。
  2. 【請求項2】 前記光分割遅延手段は入射レーザパルス
    光を複数の光路に分岐する部分透過鏡手段と、分岐され
    たレーザパルス光を各光路ごとに異なる長さの光路長を
    経た後元の光路に戻す反射鏡手段を備えた請求項1に記
    載のレーザ加工装置。
  3. 【請求項3】 前記光分割遅延手段は入射レーザパルス
    光を複数の光路に分岐する光分割手段と、該複数の光路
    の各々に結合され互いに異なる長さを有する複数の光フ
    ァイバ手段と、該複数の光ファイバ手段の出力を元の光
    路に戻す手段とを有する請求項1に記載のレーザ加工装
    置。
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