JP2009119381A - 晶析反応装置及び晶析反応方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な水質の処理水を得ることができる晶析反応装置を提供する。
【解決手段】晶析対象物質を含む原水に晶析剤を添加して難溶性塩の結晶を生成させる晶析反応装置であって、原水に晶析剤を添加して難溶性塩の結晶を生成させるための晶析反応槽と、難溶性塩を主成分とする化合物をスラリ状で酸処理またはアルカリ処理する処理手段と、酸処理またはアルカリ処理した処理化合物を種晶として晶析反応槽に添加する種晶添加手段と、を有する晶析反応装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、液中の晶析対象物質に晶析剤を添加して難溶性塩を晶析させ、結晶として処理、回収する晶析反応装置及び晶析反応方法に関する。例えば、フッ酸含有原水中のフッ素をカルシウム剤と反応させてフッ化カルシウムを回収したり、リン酸含有原水中のリン酸とカルシウム剤とを反応させてリン酸カルシウムを回収する等の晶析対象物質と昌析剤とを反応させる晶析法を用いて難溶性塩を回収する回収技術に関する。
従来、液中のフッ素、リン等の晶析対象物質にカルシウム剤等の晶析剤を添加してフッ化カルシウム、リン酸カルシウム等の難溶性塩を晶析させ、結晶として処理、回収する技術が提案されている。例えば、晶析対象物質としてフッ素を含有する原水にカルシウム剤を添加してフッ化カルシウムを回収し再利用するには、種晶が充填された晶析反応槽内にフッ素含有原水と晶析剤であるカルシウム剤とを注入し、種晶表面にフッ化カルシウムを析出させて、フッ化カルシウム結晶を得る方法等が提案されている。
2HF + CaCl2 → CaF2↓ + 2HCl
例えば、液を晶析反応槽に上向流で供給して、晶析反応槽内の難溶性塩の結晶を流動させながら処理する流動床式晶析装置(特許文献1)等が提案されている。
このような装置では、晶析反応槽内の結晶がある程度大きく成長すると、晶析反応槽内から一部の結晶を引抜く引抜操作と、引抜いた結晶よりも小粒径の種晶を新たに補充する補充操作を繰り返し行うことで、連続的に結晶を得るような方法が採用される。このとき用いられる種晶としては、得ようとする難溶性塩の粒子を用いるのが一般的であり、例えば、フッ化カルシウムの種晶としては鉱物である蛍石を、リン酸カルシウムの種晶としては鉱物であるリン鉱石を粉砕したものを用いるのが一般的である。また、種晶は種晶添加装置で直接晶析反応槽内に添加されたり、水に混合されてスラリとして晶析反応槽に添加されたりする。
図4に従来の晶析反応装置の一例の概略構成図を示す。晶析反応装置60は、晶析剤貯槽62と、原水貯槽64と、晶析反応槽66と、種晶添加装置68とを備える。晶析反応装置60において、晶析剤貯槽62からカルシウム剤等の晶析剤が、原水貯槽64からフッ素含有原水等の晶析対象物質を含有する原水が晶析反応槽66に添加され、種晶は種晶添加装置68から直接晶析反応槽66内に添加されて難溶性塩の結晶が生成される。
特開2003−225680号公報
上記種晶として蛍石、リン鉱石等の鉱物を用いた場合、晶析反応槽に種晶を投入すると種晶に含まれる小粒径の種晶が処理水に流出して処理水の水質が悪化したり、晶析反応槽の液面上部に浮遊して分離する問題がある。
本発明は、良好な水質の処理水を得ることができる晶析反応装置及び晶析反応方法である。
本発明は、晶析対象物質を含む原水に晶析剤を添加して難溶性塩の結晶を生成させる晶析反応装置であって、前記原水に前記晶析剤を添加して難溶性塩の結晶を生成させるための晶析反応槽と、前記難溶性塩を主成分とする化合物をスラリ状で酸処理またはアルカリ処理する処理手段と、前記酸処理またはアルカリ処理した処理化合物を種晶として前記晶析反応槽に添加する種晶添加手段と、を有する晶析反応装置である。
また、本発明は、晶析対象物質を含む原水に晶析剤を添加して難溶性塩の結晶を生成させる晶析反応方法であって、前記難溶性塩を主成分とする化合物をスラリ状で酸処理またはアルカリ処理する処理工程と、前記酸処理またはアルカリ処理した処理化合物を種晶として前記晶析反応槽に添加する種晶添加工程と、前記原水に前記晶析剤を添加して難溶性塩の結晶を生成させる晶析反応工程と、を含む晶析反応方法である。
本発明では、晶析対象物質を含む原水に晶析剤を添加して難溶性塩の結晶を生成させる晶析反応装置及び晶析反応方法において、難溶性塩を主成分とする化合物をスラリ状で酸処理またはアルカリ処理し、その処理化合物を種晶として晶析反応槽に添加することにより、良好な水質の処理水を得ることができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る晶析反応装置の一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。図1の晶析反応装置1は、晶析剤貯槽10と、原水貯槽12と、晶析反応槽14と、処理槽16とを備える。
図1の晶析反応装置1において、晶析反応槽14には、晶析剤貯槽10からの晶析剤添加配管28が晶析剤添加手段としてのポンプ22を介して接続されており、原水貯槽12からの原水添加配管30が原水添加手段としてのポンプ24を介して接続されている。また、晶析反応槽14には、処理槽16からの種晶添加配管32が種晶添加手段としてのポンプ26を介して接続されており、出口には処理水排出配管36が接続されている。晶析反応槽14には、pH調整剤添加配管34が接続されており、モータを備える撹拌手段である撹拌羽根等の撹拌装置42が設置されている。処理手段としての処理槽16には、酸、アルカリ等の処理剤添加配管46、水等の溶媒添加配管50が接続されており、モータを備える撹拌手段である撹拌羽根等の撹拌装置40、pH測定手段であるpHメータ38が設置されている。また、処理槽16には、化合物貯槽18からの化合物添加配管48が化合物補給装置20を介して接続されている。化合物補給装置20はモータ44を備える。
本実施形態に係る晶析反応方法及び晶析反応装置1の動作について説明する。
水等の溶媒が溶媒添加配管50を通して処理槽16に添加される。また、フッ化カルシウム、リン酸カルシウム等の難溶塩を主成分とする鉱物等の化合物52が化合物貯槽18からモータ44により駆動される化合物補給装置20により化合物添加配管48を通して処理槽16に添加される。処理槽16において、撹拌装置40により内容物が撹拌されながら酸もしくはアルカリ等の処理剤が処理剤添加配管46を通して添加され、化合物がスラリ状で酸処理またはアルカリ処理される(処理工程)。処理槽16において、pHメータ38により酸またはアルカリの添加量を制御してもよい。
一方、フッ素、リン等の晶析対象物質を含有する晶析対象物質含有原水(以下、単に「原水」と呼ぶ場合がある。)が原水貯槽12からポンプ24により原水添加配管30を通して晶析反応槽14に添加される。また、カルシウム剤等の晶析剤が晶析剤貯槽10からポンプ22により晶析剤添加配管28を通して晶析反応槽14に添加される。このとき、処理槽16において処理された処理化合物が種晶としてポンプ26により種晶添加配管32を通して晶析反応槽14に添加される(種晶添加工程)。晶析反応槽14において、原水に含まれる晶析対象物質と、晶析剤とが種晶を核として反応して難溶性塩の結晶が生成される(晶析反応工程)。晶析反応槽14において、必要に応じてpH調整剤添加配管34からpH調整剤が添加されて晶析反応液のpH調整が行われてもよいし、晶析反応液は撹拌装置42によって撹拌されてもよい。種晶は、晶析剤が添加される前の原水に添加されてもよいし、晶析剤が添加された後の原水に添加されてもよいし、晶析剤と共に原水に添加されてもよい。晶析反応槽14への種晶の添加は連続でも間欠でもよい。
原水の晶析反応槽14への添加、晶析剤の晶析反応槽14への添加は、原水、晶析剤を晶析反応槽14に添加できるものであれば任意の態様が可能である。原水貯槽12、晶析剤貯槽10には撹拌装置が設けられていてもよい。
本実施形態において、難溶性塩を主成分とする化合物をスラリ状で酸処理またはアルカリ処理し、その処理化合物を種晶として晶析反応槽14に添加することにより、良好な水質の処理水を得ることができる。
例えば、フッ素含有原水とカルシウム剤からフッ化カルシウムの結晶を得ようとする場合、フッ化カルシウムを主成分とする蛍石を種晶として用いるが、これを晶析反応槽14に直接投入した場合、処理水の水質が悪化する原因や、上記のごとき酸処理またはアルカリ処理した場合に処理水の水質が良化する原因は明確でないが、蛍石の粒子の表面が酸またはアルカリで溶解して活性化することでより結晶化しやすくなったり、粒子同士が凝集して粗大化していたものが、酸およびアルカリ状態で分散したためと考えられる。微細化して分散した粒子は、極微細粒子を捕捉しやすくなり、処理水に流出しにくい状態になると考えられる。また、微細化して分散した粒子が晶析反応槽14内の粗大結晶に付着しやすくなるとも考えられる。
本実施形態においては、原水と晶析剤とを晶析反応槽14に添加する前に、あらかじめ、晶析反応槽14に種晶が存在していてもよいし、あらかじめ晶析反応槽14内に種晶が存在していなくても良い。安定した処理を行うためには、晶析反応槽14にあらかじめ種晶が存在していることが好ましい。晶析反応槽14に充填される種晶の充填量は、晶析対象物質を晶析反応により除去できるのであれば特に限定されるものではなく、原水中の晶析対象物質濃度、晶析剤の濃度、また、晶析反応装置1の運転条件等に応じて適宜設定される。
晶析反応槽14にあらかじめ種晶が充填されている場合は、例えば、原水へ晶析剤を晶析反応槽14において添加し、晶析反応槽14内で、種晶上に難溶性塩を析出させてペレットを形成させ、晶析対象物質が低減された処理水を生じさせる。これに対して、晶析反応槽14にあらかじめ種晶が存在していない場合には、原水へ晶析剤を添加することにより晶析反応槽14内で析出する難溶性塩がペレットを形成し、成長することとなる。いずれの場合も、晶析反応槽14内の結晶がある程度大きく成長すると、晶析反応槽14内から一部の結晶を引抜く引抜操作と、引抜いた結晶よりも小粒径の種晶を新たに補充する補充操作を繰り返し行うことで、連続的に結晶を得るような方法が採用される。
処理槽16における処理溶液のpHは、反応活性が高い種晶が得られる等の点から、蛍石等については酸で処理する場合には3以下、アルカリで処理する場合は12以上であることが好ましく、より反応活性が高い種晶が得られる等の点から、酸で処理することがより好ましい。
添加する酸は特に限定されるものではないが、pH調整以外の意図しない反応が生じないようにする等の点から塩酸が好ましい。
添加するアルカリは特に限定されるものではないが、pH調整以外の意図しない反応が生じないようにする等の点から水酸化ナトリウムが好ましい。
添加する酸またはアルカリの量は、所望のpHになるように適宜調整する。
酸処理またはアルカリ処理に用いる溶媒としては、水、エタノール等の有機溶媒が挙げられるが、通常は水である。用いる溶媒の量は用いる化合物の量に対して10重量%〜60重量%の範囲であることが好ましい。10重量%より少ないとスラリを形成することが困難となる場合があり、60重量%より多いと処理液の量が多くなる場合がある。
処理槽16における処理時間は所望の粒径の種晶が得られればよく特に制限はないが、30分以上が好ましく、2時間以上がより好ましい。
種晶添加手段としてはスラリを移送できるものであれば特に限定されるものではないが、チューブポンプやスラリポンプ等が好ましい。
種晶は、その表面に生成した難溶塩の結晶を析出させることができ、晶析反応による析出物である難溶塩を含んで構成される粒子であれば良い。晶析反応による析出物である難溶性塩を主成分とする化合物としては、例えば難溶性塩がフッ化カルシウムの場合は蛍石、リン酸カルシウムの場合はリン鉱石等の鉱物等が挙げられる。難溶性塩を主成分とする鉱物は、より純粋な難溶塩をペレット等として入手しやすい。種晶の形状、粒径は、晶析反応槽14内の流速、晶析対象物質および晶析剤の濃度等に応じて適宜設定され、特に限定されるものではない。
処理槽16において生成される種晶の粒径は、体積頻度から算出した体積平均粒径で1μm〜50μmの範囲が好ましく、5μm〜20μmの範囲がより好ましい。種晶の体積平均粒径が1μmより小さいと処理水に流出して処理水の水質の悪化を招く場合があり、50μmより大きいと、種晶の効果がないばかりか晶析反応槽14の内部の結晶が晶析して成長することを妨げる場合がある。また、粒径分布の指標である均等係数が5以下であることが好ましく、均等係数が1であれば理想的である。
本実施形態における晶析対象物質含有原水は、晶析処理により除去される晶析対象物質を含むものであれば、如何なる由来の原水であっても良く、例えば、半導体関連産業をはじめとする電子産業、発電所、アルミニウム工業等から排出される原水が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
原水中の晶析対象物質としては、晶析反応により晶析し、原水中から除去可能である任意の元素が挙げられ、特に限定されるものではない。また、晶析対象物質となる元素の種類は1種類であっても良いし、2種類以上であっても良い。特に、原水中における存在が問題となるという観点から、本実施形態における晶析対象物質としては、フッ素、リンおよび重金属元素、カルシウム並びにこれらの混合物が挙げられる。また、重金属元素としては、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Mo、Ag、Cd、Hg、Sn、Pb、Te等が挙げられるが、これに限定されるものではない。好ましくは、晶析対象物質はフッ素である。
晶析対象物質となる元素は、晶析反応により晶析するのであれば、任意の状態で原水中に存在することが可能である。原水中に溶解しているという観点から、晶析対象物質はイオン化した状態であるのが好ましい。晶析対象物質がイオン化した状態としては、例えば、F-、Cu2+等をはじめとする原子がイオン化したもの、メタリン酸、ピロリン酸、オルトリン酸、三リン酸、四リン酸、亜リン酸等をはじめとする晶析対象物質を含む化合物がイオン化したもの、また、重金属等の錯イオン等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
フッ素を含む原水は、アルミの電解精錬工程、製綱工程等からも排出されるが、特に半導体工場において大量に排出される。半導体シリコンウェーハの洗浄等に濃厚フッ酸が用いられ、フッ素含有量が%オーダーの濃厚フッ酸廃液として排出される。このとき、アンモニアや過酸化水素、リン酸等も洗浄剤として用いられるため、それらを含む排水となることがある。また、半導体シリコンウェーハ上に残存するフッ酸の洗浄、パーフルオロ化合物(PFCs)分解後のガスに含まれるHFの洗浄等に大量の水が使用され、希薄系のフッ素含有原水としても排出される。本方法は、フッ酸(フッ化水素)を含む原水中からフッ素を除去するために特に好適に適用しうる。
原水に含まれる晶析対象物質の量は、特に限定されるものではないが、例えば、晶析対象物質がフッ素の場合、5000mg/L〜100000mg/Lの範囲、リンの場合、500mg/L〜5000mg/Lの範囲である。
晶析対象物質がフッ酸含有原水中のフッ素であり、晶析剤であるカルシウム剤と反応させてフッ化カルシウムを回収する場合や、晶析対象物質がリン酸含有原水中のリンであり、晶析剤であるカルシウム剤と反応させてリン酸カルシウムを回収する場合、晶析剤としては塩化カルシウム、消石灰等が用いられる。
晶析対象物質が水中の重金属であり、晶析剤と反応させて難溶性塩を回収する場合、晶析剤としては硫化ソーダ、炭酸ソーダ等が用いられる。晶析対象物質が水中のカルシウムであり、晶析剤と反応させて炭酸カルシウムを回収する場合、晶析剤としては炭酸ソーダ等が用いられる。
本実施形態においては、晶析用薬液として消石灰と酸とを混合したカルシウム溶液等が使用されてもよい。本明細書における「カルシウム溶液」とは、消石灰(水酸化カルシウム)に酸を添加して得られた液体であって、一定範囲のpHを有する液体である。「カルシウム溶液」は、消石灰が完全に溶解された溶液状態であっても良く、消石灰の固体粒子が含有されていても良い。消石灰への酸の添加は、消石灰に酸が添加されるのであれば任意の、公知の方法による添加が可能であり、例えば、消石灰スラリに酸を添加する態様、消石灰の乾燥固体に酸を添加する態様またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。消石灰への酸の添加の好ましい態様は、消石灰スラリに酸を添加する態様である。
本明細書において、「消石灰スラリ」とは、消石灰の乾燥固体に水または水溶液を添加して形成されるスラリをいい、使用される水としては、蒸留水、精製水、水道水等任意のソースの水が可能であり、また、水溶液としては、前記水に、酸、アルカリ、これらの塩等任意の化合物が添加された水溶液が可能である。また、本明細書における「消石灰の乾燥固体」とは、前記消石灰スラリに対する概念を示すものであり、スラリを形成していない、粉体、顆粒、塊状物等の固体であれば良く、化合物としての無水物を意味するものではない。
カルシウム溶液の調製に使用される消石灰としては、任意のグレードの消石灰を使用することができ、特に限定されるものではない。カルシウム溶液の調製に使用される酸としては、特に限定されるものではなく、任意の酸を使用可能である。好ましくは、カルシウムと難溶性の塩を形成させる成分を含まない任意の酸であり、例えば、塩酸等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。より好ましくは、酸は塩酸である。使用される酸は1種類であっても良いし、複数種類の酸が使用されても良い。使用される酸の濃度、添加量等は、カルシウム溶液が所望のpHとなるように適宜設定される。例えば、工場内の処々の設備で中和用等に使用される目的で、水と混合して工場内を循環している消石灰スラリを用いると利便性が良い。
本実施形態における、カルシウム溶液のpH範囲は好ましくはpH9以下であり、より好ましくは、pH8以下であり、さらに好ましくは、pH8〜4の範囲であり、特に好ましくは、pH7〜5の範囲である。カルシウム溶液のpHを、上記範囲に調節することにより、消石灰をある程度溶解させることが可能となる。ここで、消石灰スラリが完全な溶解が達成されるような条件、すなわちpHが低い方が晶析処理において良好であると考えられる。しかし、本発明者らは、晶析処理によって得られる処理水中の晶析対象成分の濃度をより低減させるためには、カルシウム溶液のpHを所定の範囲に設定するのが有効であることを見出した。すなわち、カルシウム溶液のpHをpH4未満に低下させるよりも、上述のようにpH8〜4の範囲、さらには、pH7〜5の範囲にすることにより、処理水中の晶析対象成分の濃度を顕著に低減できる。上記至適pHの存在は、pHを一定範囲にすることにより消石灰の微粒子を完全に溶解させるのではなく、一定量の消石灰微粒子をカルシウム溶液中に残存させることにより、晶析反応槽内において、該微粒子によって晶析反応の反応面積を増大させて晶析反応効率を向上させ、処理水中の晶析対象成分の濃度を低減させるためであると考えられる。
生成する難溶性塩としては、フッ素含有原水とカルシウム剤とを反応させて生成するフッ化カルシウムの他、例えば、リン含有原水とカルシウム剤とを反応させて生成するリン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト等や、フッ素及びリン含有原水とカルシウム剤とを反応させて生成するフルオロアパタイト等もこれに含まれる。
晶析反応槽14は、原水中の晶析対象物質と晶析剤とが反応して難溶性塩の結晶を析出させて、晶析対象物質が低減された処理水を生じさせうる反応槽であればよく、長さ、内径、形状等については任意の態様が可能であり、特に限定されるものではない。
晶析反応槽としては、図1のように晶析反応槽14内に、撹拌羽根等の撹拌装置42を設置し、該撹拌装置42により晶析反応槽14内を撹拌してペレットを流動させる撹拌式の晶析反応槽が挙げられる。撹拌羽根は晶析反応槽14内で内容物を撹拌できるものであればよく、撹拌羽根の設置態様、撹拌羽根の大きさ等は特に限定されるものではない。
また、撹拌式の晶析反応槽14としては、晶析反応槽14の周壁に対向させて内周壁を配置して、この内外周壁間を処理水排出路とし、難溶性塩粒子と処理水との分離能を向上させ、処理水中に難溶性塩粒子が流出するのを防止する分離ゾーンを有するものであってもよい。この態様においては、処理水排出路の上部に処理水排出配管36が接続されるような態様が好ましい。また、この処理水排出路には、ペレットの分離能を向上させるために、処理水排出路の入口部分に複数枚のじゃま板で構成したバッファ板や、複数枚の整流板で構成したバッファ板を位置させていてもよい。この態様の詳細は特開2005−230735号および特開2005−296888号に記載されており、これらの特許文献に記載される晶析反応槽も本実施形態において使用可能である。
また、晶析反応槽としては、晶析反応槽内で上向流を形成し、該上向流によってペレットが流動する流動床式の晶析反応槽も挙げられる。
カルシウム溶液等の晶析剤溶液中のカルシウム剤等の晶析剤の濃度は、原水の晶析対象物質濃度、晶析反応槽14の処理能力等に応じて適宜設定され、特に限定されるものではない。晶析対象物質がフッ素でフッ化カルシウムを生成させる場合、カルシウム注入量としては、化学当量としてフッ素の1倍〜2倍までが良いが、1倍〜1.2倍がより良い。カルシウムの化学当量が原水のフッ素の化学当量の2倍より多いとフッ化カルシウムが種晶上に析出せずに微粒子として生成しやすく、処理水にフッ化カルシウムが混入する場合があり、1倍より少ないと原水中のフッ素の全量がフッ化カルシウムとならず、処理水にフッ素が混入する場合がある。同様に晶析対象物質がリンでリン酸カルシウムを生成させる場合、カルシウム注入量としては、化学当量としてリンの1倍〜2倍までが良いが、1倍〜1.2倍がより良い。
本実施形態においては、カルシウム剤を用いて晶析反応槽14内でpH2〜11の条件下で難溶性塩を析出させることが好ましい。フッ化カルシウムを析出させる場合には、pH2〜11、微粒子生成抑制等の点から好ましくはpH2〜3の条件下でフッ化カルシウムを析出させることが好ましい。フッ化カルシウムの生成反応に伴ってpHが変化する場合は、晶析反応槽14にpH調整剤を適宜添加しうるように構成することが望ましい。フッ化カルシウム析出の際のpHは、pHメータ等のpH測定手段を用いて、晶析反応槽14内の反応場のpHを測定し、測定されたpHに応じて、酸またはアルカリ等のpH調整剤を槽内に添加することにより、pHを制御することができる。pHメータは、フッ化カルシウム析出反応の反応場のpHをモニタできるのであれば、晶析反応槽14のいずれの部分に設置されても良く、原水の導入部付近、晶析反応槽14からの処理水の出口付近等特に限定されるものではない。同様にリン酸カルシウムを析出させる場合には、pH6〜13、微粒子生成抑制等の点からpH6〜8の条件下でリン酸カルシウムを析出させることが好ましい。
pH調整剤を晶析反応槽14へ添加するpH調整剤添加手段は、pH調整剤を晶析反応槽14に添加できるものであれば任意の態様が可能である。pH調整剤貯留槽からpH調整剤添加配管を介して、pH調整剤が晶析反応槽14に添加されてもよい。pH調整剤添加手段としては、pH調整剤添加配管を晶析反応槽14の任意の部位に接続し、当該配管を介してpH調整剤を晶析反応槽14の任意の部位に直接添加する態様であっても良いし、原水添加配管または晶析剤添加配管の少なくとも1つにpH調整剤を添加する態様であっても良い。
pH調整剤としては、塩酸、硫酸等の酸または水酸化ナトリウム等のアルカリ等を用いることができる。
原水添加配管30、晶析剤添加配管28及びpH調整剤添加配管34は晶析反応槽14の任意の部分に接続することができる。図1のような撹拌式の晶析反応槽の場合は、原水添加配管30、晶析剤添加配管28及びpH調整剤添加配管34は、析出物およびペレットと処理水の分離という観点から、晶析反応槽14の上部に接続されるのが好ましい。また、図1においては、原水添加配管30、晶析剤添加配管28及びpH調整剤添加配管34はそれぞれ1つであるが、これに限定されるものではなく、これらが複数設けられていても良い。流動床式の晶析反応槽の場合は、晶析反応槽内に上向流を形成すると効率的に晶析反応を行うことができるという観点から、原水添加配管、晶析剤加配管及びpH調整剤添加配管は晶析反応槽の下部、特に底部に接続されるのが好ましい。
本実施形態において、晶析反応槽に反応槽内の流体を撹拌する撹拌羽根等を備える撹拌装置を設け、その撹拌流によって反応槽内に素早く拡散しうる領域に、原水及び晶析剤のうち少なくとも1つを注入することが好ましい。例えば、原水及び晶析剤のうち少なくとも1つの注入点が、撹拌羽根等による撹拌流速が大きい領域に設けられること、撹拌羽根等の近傍に設けられることが好ましい。特に、原水及び晶析剤のうち少なくとも1つの注入点の、撹拌羽根の回転軸方向の高さは、撹拌羽根の回転中心から、撹拌羽根の回転半径の2倍以内の距離であることが好ましい。また、撹拌羽根の回転径方向の位置は、撹拌羽根の回転中心から、撹拌羽根の回転半径の2倍以内の距離であることが好ましい。さらに、中心が撹拌羽根の回転中心であって、半径が撹拌羽根の回転半径の2倍である球状の領域内に設けられることが好ましい。これにより、晶析対象物質や晶析剤は、晶析反応槽内へ注入されると直ちに拡散せしめられ、その濃度が素早く低下する。このため、形成された塩が液中に直接析出することが少なくなり、粒状種晶上の難溶性塩の結晶として液中の晶析対象物質をじっくりと取り込むことができる。したがって、処理水に混入する難溶性塩粒子の量を極めて少なくすることができ、粒径の大きな難溶性塩粒子を安定的に得て、晶析対象物質の回収率を大きく向上させることができる。
また、pH調整剤の注入点も、撹拌羽根等による撹拌流によって反応槽内に素早く拡散しうる領域に設けることが好ましい。pH調整剤を水面へ滴下する等、撹拌流速の小さい領域にpH調整剤を注入すると、局所的にpHの高い領域が生じるため、その領域においてフッ化カルシウム等の難溶性塩微粒子の直接生成を促しやすい。しかしpH調整剤を注入後に素早く拡散せしめるようにすれば、局所的にpHの高い領域が生じることが極めて少なくなり、晶析反応によらない難溶性塩微粒子の直接生成を抑制することができる。従って、pH調整剤を撹拌流速が大きい領域へ吐出することで、晶析対象物質の回収率をさらに向上させることができる。
晶析反応槽の水面下に、筒内に撹拌装置の撹拌羽根等が位置するようにドラフトチューブを設置することも好ましい。図2に晶析反応装置の他の例の概略構成を示す。また、図3にドラフトチューブ54を備える晶析反応槽14の概略構成図を示す。図2の晶析反応装置3は、図1の構成に加えて、晶析反応槽14にドラフトチューブ54を備える。撹拌装置42の撹拌羽根は、撹拌軸を介して伝達される撹拌機モータが発生する回転力によって回転する。
このとき、撹拌羽根等は下降流を形成するものであることが好ましい。このようにドラフトチューブ54を設置すると、チューブ下部に向けて下降流が生じ、拡散流速が比較的大きいゾーンが形成される。このため、原水や晶析剤等をより素早く拡散させることができ、原水や晶析剤の濃度が局所的に濃い領域同士が接触して、難溶性塩粒子の直接生成が生じることを極力抑制することが可能となる。
また、上記のようにドラフトチューブ54及び撹拌羽根等を設置すると、チューブ外周部には流れのゆるやかな上向流ゾーンが形成される。このゾーンでは、粒子が分級されて小粒径の粒子はチューブ外側面に沿って上昇すると共に、チューブ上端からチューブ内部に再侵入して下降し、原水や晶析剤等の注入点付近やその下部の撹拌ゾーンへと再循環する。これら小粒径の結晶が核となって晶析反応を促進せしめる。このため、粒径の大きな難溶性塩の結晶を安定的に形成せしめることが可能となり、晶析対象物質の回収率を向上させることができる。
さらに、晶析反応が進んで粒径が大きくなった結晶は、チューブ外周部の上向流によっては上昇せず、下に沈んで再びドラフトチューブ54内には入り込まないため、成長した結晶が撹拌羽根等との衝突により破壊されてしまうことを防止することができる。このような利点も、粒径の大きな難溶性塩の結晶を安定的に得ることに寄与し、ひいては晶析対象物質の回収率の向上に寄与することができる。
チューブ下部に撹拌流速の比較的大きいゾーンを形成し、チューブ外周部に上向流を安定的に形成するためには、撹拌羽根等が、チューブ内でチューブ下半分の何処かに位置することが好ましい。より好ましくは、チューブ下端より少し上方の位置がよい。このような配置とすれば、撹拌流速の大きなゾーンがチューブ下端付近に渦のように形成され、さらにそこから上向流がチューブ外周部に沿って安定的に形成される。従って、原水や晶析剤等の拡散や、粒子の分級を効果的に進めることできる。
ドラフトチューブ54を設ける場合、原水や晶析剤、さらにはpH調整剤の注入点は、これらをドラフトチューブ54内の下降流に乗せて素早く効果的に拡散させるために、ドラフトチューブ54の筒内に配することが好ましい。より好ましい位置は、ドラフトチューブ54の筒内且つ撹拌羽根等の上方である。
晶析反応槽14内または処理水中の溶解性のフッ素濃度等の晶析対象物質濃度を測定するために、フッ素濃度計等の晶析対象物質濃度測定手段を晶析反応槽14または処理水排出配管36に設置してもよい。また、晶析反応槽14内または処理水中の溶解性カルシウム等の晶析剤濃度を測定するために、カルシウム濃度計等の晶析剤濃度測定手段を晶析反応槽14または処理水排出配管36に設置してもよい。晶析反応槽14内でのフッ素濃度計、カルシウム濃度計等の設置位置は特に限定されるものではないが、例えば、処理水中の濃度を測定する場合には、晶析反応槽14の出口付近に設置することができる。
晶析反応槽14において晶析反応により生じる晶析対象物質が低減された処理水は晶析反応槽14の外部に排出される。処理水は、晶析反応槽14における液体の流れに従って任意の部分から排出されうる。図1では、晶析反応槽14の上部から排出される処理水は、処理水排出配管36を通って最終的に系外に排出される。また、流動床式の晶析反応槽内で上向流が形成される場合には、晶析反応槽の上部から処理水が排出される。晶析反応槽14の後段に処理水貯留槽を設置しても良い。
得られる処理水において、例えばフッ素濃度はフッ化カルシウム等の非溶解性フッ素を含む全フッ素として通常500mg−F/L以下、溶解性のフッ素イオンとして通常50mg−F/L以下程度であり、リン濃度はリン酸カルシウム等の非溶解性リンを含む全リンとして通常50mg−P/L以下、溶解性のリン酸イオンとして通常5mg−P/L以下程度である。カルシウム濃度は、晶析対象物質がフッ素の場合はpH2〜3で、溶解性のカルシウムイオンとして通常50mg−Ca/L程度であり、晶析対象物質がリンの場合はpH6〜8で、溶解性のカルシウムイオンとして通常10mg−Ca/L程度であるが、これらに限定されるものではない。
原水を処理して得られた処理水をさらに沈殿槽において処理してもよい。沈殿槽においては、例えば晶析対象物質がフッ素の場合、pHを3〜12、好ましくは4〜11とすることでフッ化カルシウムを生成させて、フッ素を沈殿除去することにより、さらにフッ素濃度が低減された上澄水を得ることができる。例えば晶析対象物質がリンの場合、pHを8〜13、好ましくは9〜12とすることでリン酸カルシウムを生成させて、リンを沈殿除去することにより、さらにリン濃度が低減された上澄水を得ることができる。
本実施形態に係る晶析反応装置及び晶析反応方法により、晶析反応槽14内で難溶性塩の結晶を析出させることにより、原水中の晶析対象物質が難溶性塩の結晶として回収され、晶析対象物質が低減された処理水が生じる。本実施形態においては、晶析対象物質素の回収率(1−(処理水中の晶析対象物質量/原水中の晶析対象物質量))として、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、さらにより好ましくは90%以上を達成できる。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
下記条件で、種晶として蛍石を工業用水に溶解してスラリ状にし、処理槽で蛍石を酸処理またはアルカリ処理した場合と処理しない場合について実験し、処理水の水質(処理水フッ素濃度)を比較した。実験に用いた蛍石及び処理槽で生成した種晶の粒径はレーザ回折式粒度分布計(ベックマンコールター(株)製、LS230型)で測定した。
(実施例1〜6)
原水:フッ酸含有排水
晶析剤:塩化カルシウム
晶析反応槽仕様:150L(500mmφ×1200mmH)
晶析反応槽pH:2.5±0.5
pH調整剤:水酸化ナトリウム及び塩酸
種晶スラリ槽仕様:15L(250mmφ×300mmH)
種晶添加量:30g/H
フッ酸含有原水のフッ素濃度:10000mg/L
フッ酸含有原水流量:30L/H
処理槽のpHを1,3,5,9,12,14±0.2にそれぞれ変化させて実験を実施した。原水添加配管及び晶析剤添加配管の注入点は、撹拌羽根に対して100mm高い位置に設置した。また、使用したドラフトチューブは直径が250mmで、上端が水面から150mm、下端が撹拌羽根下150mmに位置するように設置した。実験に用いた蛍石の粒径は5μm〜40μm(体積平均粒径=19μm)、処理槽で生成した種晶の粒径は3μm〜20μm(体積平均粒径=9μm)であった。種晶の晶析反応槽への供給は連続的に行った。結果を表1に示す。なお、ここでいう処理水フッ素濃度は、SS性のフッ素(=フッ化カルシウム)と溶解性のフッ素を含む全フッ素濃度である。
(比較例1)
酸処理またはアルカリ処理種晶を行わなかった(処理槽pHは約7.2)以外は実施例1と同様にして実験を行った。結果を表1に示す。
Figure 2009119381
表1から分かるように、実施例1〜6のように、難溶性塩を主成分とする化合物をスラリ状で酸処理またはアルカリ処理し、その処理化合物を種晶として晶析反応槽に添加することにより、良好な水質の処理水を得ることができた。
本発明の実施形態に係る晶析反応装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る晶析反応装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る晶析反応装置における晶析反応槽の一例を示す概略構成図である。 従来の晶析反応装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1,3 晶析反応装置、10 晶析剤貯槽、12 原水貯槽、14 晶析反応槽、16 処理槽、18 化合物貯槽,20 化合物補給装置、22,24,26 ポンプ、28 晶析剤添加配管、30 原水添加配管、32 種晶添加配管、34 pH調整剤添加配管、36 処理水排出配管、38 pHメータ、40,42 撹拌装置、44 モータ、46 処理剤添加配管、48 化合物添加配管、50 溶媒添加配管、52 化合物、54 ドラフトチューブ、60 晶析反応装置、62 晶析剤貯槽、64 原水貯槽、66 晶析反応槽、68 種晶添加装置。

Claims (2)

  1. 晶析対象物質を含む原水に晶析剤を添加して難溶性塩の結晶を生成させる晶析反応装置であって、
    前記原水に前記晶析剤を添加して難溶性塩の結晶を生成させるための晶析反応槽と、
    前記難溶性塩を主成分とする化合物をスラリ状で酸処理またはアルカリ処理する処理手段と、
    前記酸処理またはアルカリ処理した処理化合物を種晶として前記晶析反応槽に添加する種晶添加手段と、
    を有することを特徴とする晶析反応装置。
  2. 晶析対象物質を含む原水に晶析剤を添加して難溶性塩の結晶を生成させる晶析反応方法であって、
    前記難溶性塩を主成分とする化合物をスラリ状で酸処理またはアルカリ処理する処理工程と、
    前記酸処理またはアルカリ処理した処理化合物を種晶として前記晶析反応槽に添加する種晶添加工程と、
    前記原水に前記晶析剤を添加して難溶性塩の結晶を生成させる晶析反応工程と、
    を含むことを特徴とする晶析反応方法。
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