JP2009106933A - 塗膜形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗装後に凹凸形状が崩れることなく、安定して凹凸形状を形成させることができ、かつ、長期に亘り汚染防止性に優れる、塗膜形成方法を提供する。
【解決手段】基材に対し、装飾性塗材を塗付して凹凸模様を形成させる塗膜形成方法であって、前記装飾性塗材として、合成樹脂エマルション(A)、粒子径1〜200nmの水分散性シリカ(B)、ポリフルオロアルキル基とノニオン性または両性の親水基を有する含フッ素化合物(C)、粒子径0.05〜5.0mmの骨材(D)、及び繊維長0.1〜10mmの繊維(E)を必須成分とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な塗膜形成方法に関するものである。
従来より、御影石調、大理石調、天然砂岩調等の天然石同様の意匠感を表現できる各種天然石調塗材が、建築物、土木構造物等の表面に施工されている。
このような天然石調塗材により得られる塗膜表面は、表面凹凸形状を活かして、独特の意匠感を表現しており、例えば、天然石調塗材の種類や、コテ、ヘラ、スプレーガン等仕上げ方法によって、様々な凹凸形状を有する天然石調模様を施すことができる。
さらに、天然石調塗材には、天然石調塗材に増粘剤や繊維等を配合し天然石調塗材の粘性等を調整することによって、塗装後に表面凹凸形状が崩れることなく、安定して凹凸形状を形成させることができる。
具体的に、特許文献1では、ベントナイト系増粘剤を配合することによって、鏝作業性に優れるとともに、砂岩の特徴である段条を明確に形成できると共に、砂岩と同様な地肌の仕上がり面となる人造砂岩材が記載されている。
特開平6−305802号公報
しかしながら、特許文献1のような人造砂岩材では、鏝作業性に優れ表面凹凸模様が明確に形成できる反面、表面凹凸部(特に凹部)に汚れが付着しやすいという問題があった。
逆に、増粘剤や繊維等を除いてしまうと、塗装作業性に劣る場合や、目的とする表面凹凸形状が形成できない場合があり、汚染防止性と安定した凹凸形状の形成を両立させることは困難であった。
本発明者は、これらの課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、合成樹脂エマルション、特定の水分散性シリカ、含フッ素化合物、骨材、繊維を必須成分とする装飾性塗材に想到し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下の塗膜形成方法に関するものである。
1.基材に対し、装飾性塗材を塗付して凹凸模様を形成させる塗膜形成方法であって、
前記装飾性塗材として、
合成樹脂エマルション(A)、粒子径1〜200nmの水分散性シリカ(B)、ポリフルオロアルキル基とノニオン性または両性の親水基を有する含フッ素化合物(C)、粒子径0.05〜5.0mmの骨材(D)、及び繊維長0.1〜10mmの繊維(E)を必須成分とし、
前記合成樹脂エマルション(A)の固形分100重量部に対し、固形分換算で前記水分散性シリカ(B)を0.1〜100重量部、前記含フッ素化合物(C)を0.01〜10重量部、前記骨材(D)を100〜4000重量部、前記繊維(E)を0.01〜10重量部含む装飾性塗材を用いる、ことを特徴とする塗膜形成方法。
本発明の塗膜形成方法は、塗装後に凹凸形状が崩れることなく、安定して凹凸形状を形成させることができ、かつ、長期に亘り汚染防止性に優れるものである。また本発明の塗膜形成方法は、その塗膜形成において優れた塗装作業性も有する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明の塗膜形成方法は、基材に対し、装飾性塗材を塗付して凹凸模様を形成させる塗膜形成方法であって、前記装飾性塗材として、合成樹脂エマルション(以下「(A)成分」ともいう)、粒子径1〜200nmの水分散性シリカ(以下「(B)成分」ともいう)、ポリフルオロアルキル基とノニオン性または両性の親水基を有する含フッ素化合物(以下「(C)成分」ともいう)、粒子径0.05〜5.0mmの骨材(以下「(D)成分」ともいう)、及び繊維長0.1〜10mmの繊維(以下「(E)成分」ともいう)を必須成分とするものである。
このうち、(A)成分は結合材として作用するものであり、各種重合性モノマーを共重合することにより得ることができる。(A)成分を構成する重合性モノマー成分としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸またはそのモノアルキルエステル、イタコン酸またはそのモノアルキルエステル、フマル酸またはそのモノアルキルエステル等のカルボキシル基含有モノマー;
N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、N−(2−ジメチルアミノエチル)アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノエチル)メタクリルアミド等のアミノ基含有モノマー;
ビニルピリジン等のピリジン系モノマー;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマー;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル系モノマー;
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有モノマー;
スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族モノマー;
アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸アミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド基含有モノマー;
グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー;
アクロレイン、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン等のカルボニル基含有モノマー;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等のアルコキシシリル基含有モノマー;
塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン系モノマー;
その他、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルアミド、クロロプレン等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。このうち、重合性モノマーとしてアルコキシシリル基含有モノマーを含む場合は、(B)成分との相互作用により塗膜物性向上を図ることができる。
(A)成分の最低造膜温度は、適宜設定することができるが、通常は80℃以下、好ましくは0〜50℃程度である。(A)成分の最低造膜温度がこのような範囲内であれば、耐割れ性等の塗膜物性を確保しつつ、耐汚染性を発揮させることが可能となる。
また、(A)成分のガラス転移温度は、適宜設定することができるが、通常は100℃以下、好ましくは−20〜70℃程度である。(A)成分のガラス転移温度がこのような範囲内であれば、膜厚の厚いパターンを形成した場合でも、安定して凹凸形状を形成させることができ、経時の割れ等の長期の塗膜物性を確保しつつ、耐汚汚染性を発揮することが可能となる。
また、本発明では、ガラス転移温度の異なる2種以上の樹脂を含む(A)成分を用いることもできる。ガラス転移温度の低い樹脂成分は、下地基材との密着性や、弾性下地への追従性等を向上させる働きがあり、また、ガラス転移温度の高い樹脂成分は、塗膜の強度、汚染防止性、耐久性等を向上させる働きがあるため、ガラス転移温度の異なる樹脂成分を用いることによって、上記性能の両立が可能となる。
なお、本発明では、ガラス転移温度の異なる2種以上の合成樹脂エマルションを用いるブレンドタイプでもよいし、ガラス転移温度の異なる2種以上の合成樹脂からなるコアシェル型合成樹脂エマルションタイプでもよいし、また、これらの複合タイプでもよい。
本発明では特に、ガラス転移温度が0℃以上100℃以下(好ましくは5℃以上90℃以下、さらに好ましくは10℃以上80℃以下)である合成樹脂エマルション(以下、「(a−1)成分」ともいう。)と、(a−1)成分よりもガラス転移温度が5℃以上(好ましくは10℃以上、さらに好ましくは20℃以上)低い合成樹脂エマルション(以下、「(a−2)成分」ともいう。)を用いることが好ましい。より具体的には、(a−1)成分のガラス転移温度が15℃以上100℃以下(好ましくは20℃以上80℃以下)、(a−2)成分のガラス転移温度が−50℃以上15℃未満(好ましくは−40℃以上10℃以下)であることが好ましい。
また(a−1)成分と(a−2)成分の混合比率は、特に限定されないが、固形分重量比率で(a−1)成分:(a−2)成分が、10:90〜90:10(さらには20:80〜80:20)であることが好ましい。また、(A)成分として、(a−1)成分、(a−2)成分の他に、他の結合材が含まれていてもよい。
なお、本発明のガラス転移温度は、フォックス(FOX)の式より計算される値である。
(A)成分の製造方法は特に限定されないが、例えば、乳化重合、ソープフリー乳化重合、分散重合、フィード乳化重合、フィード分散重合、シード乳化重合、シード分散重合等を採用することができる。(A)成分の平均粒子径は、通常0.05〜0.3μm程度である。
本発明では、(A)成分として架橋反応型合成樹脂エマルション、コアシェル型合成樹脂エマルション等を使用することもできる。また、2種以上の合成樹脂エマルションを併用することもできる。このうち、架橋反応型合成樹脂エマルションにおける架橋反応としては、例えばカルボキシル基と金属イオン、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とアジリジン基、カルボキシル基とオキサゾリン基、水酸基とイソシアネート基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とヒドラジド基、エポキシ基とアミノ基、加水分解性シリル基どうし等の組み合わせが挙げられる。このうち好適な架橋反応としては、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とオキサゾリン基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とヒドラジド基、加水分解性シリル基どうし等が挙げられる。
本発明における(B)成分は、粒子径1〜200nmの水分散性シリカである。(B)成分を構成する粒子は、シリカを主成分とするため硬度が高く、かつその粒子表面にシラノール基を有する化合物である。このような(B)成分は、耐汚染性の向上効果に大きく寄与するものである。
(B)成分の粒子径は、1次粒子径として通常1〜200nm、好ましくは5〜100nm、より好ましくは10〜50nm、さらに好ましくは20〜40nmである。粒子径が大きすぎる場合、形成塗膜の外観に悪影響を及ぼすおそれがある。粒子径が小さすぎる場合は、耐汚染性において十分な効果が得られないおそれがある。(B)成分の平均1次粒子径は、5〜100nm、より好ましくは10〜50nm、さらに好ましくは20〜40nmである。本発明では、平均1次粒子径が異なる2種以上の水分散性シリカを使用することもできる。なお、(B)成分の粒子径は、光散乱法によって測定される値である。
(B)成分のpHは、通常pH5以上12以下、好ましくは6以上10以下、より好ましくは6以上9以下である。このようなpHに調製された(B)成分は、その粒子表面の豊富なシラノール基によって、親水性を発揮することができ、耐汚染性向上に大きく寄与するものである。
このような(B)成分は、例えば、珪酸ソーダ、シリケート化合物を原料として製造することができる。このうち、シリケート化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラsec−ブトキシシラン、テトラt−ブトキシシラン、テトラフェノキシシラン等、あるいはこれらの縮合物等が挙げられる。この他、上記シリケート化合物以外のアルコキシシラン化合物や、アルコール類、グリコール類、グルコールエーテル類、フッ素アルコール、シランカップリング剤、ポリオキシアルキレン基含有化合物等を併せて使用することもできる。製造時には触媒等を使用することもできる。また、製造過程ないし製造後に、触媒等に含まれる金属をイオン交換処理等によって除去することもできる。
(B)成分としては、電気伝導度が3mS/cm以下(好ましくは2mS/cm以下、さらに好ましくは1mS/cm以下)のものが好適である。なお、ここに言う電気伝導度は、「Model SC82パーソナルSCメータ SC8221−J」(横河電機社製)を用いて測定される値である(測定温度25℃)。
このような(B)成分を使用することによって、形成塗膜の耐水性、耐汚染性等をより高めることができる。
(B)成分の媒体としては、水及び/または水溶性溶剤が使用できる。水溶性溶剤としては、例えば、アルコール類、グリコール類、グリコールエーテル類等が挙げられる。本発明では、特に媒体が水のみからなることが望ましい。このような(B)成分を使用することにより、装飾性塗材の低揮発性有機溶剤(低VOC)化を図ることができる。また、(A)成分と混合した際の凝集物発生を抑制することもできる。
(B)成分の固形分は、通常5〜50重量%であり、好ましくは10〜40重量%、より好ましくは15〜30重量%である。(B)成分の固形分がこのような範囲内であれば、(B)成分自体の安定性、さらには(A)成分と(B)成分を混合したときの安定性を確保することができる。固形分が大きすぎる場合は、(B)成分自体が不安定化したり、(A)成分との混合時に装飾性塗材が不安定化したりするおそれがある。固形分が小さすぎる場合は、十分な耐汚染効果を得るために、多量の(B)成分を混合しなければならず、あまり実用的ではない。
(B)成分の混合比率は、(A)成分の固形分100重量部に対し、固形分換算で通常0.1〜100重量部、好ましくは0.3〜80重量部、より好ましくは0.5〜50重量部、さらに好ましくは1.0〜30重量部である。このような混合比率であれば、本発明の効果を十分に発揮することができる。(B)成分が少なすぎる場合は、十分な耐汚染性を得ることができない。(B)成分が多すぎる場合は、塗膜にひび割れが生じやすくなる。
本発明における(C)成分は、ポリフルオロアルキル基とノニオン性または両性の親水基を有する含フッ素化合物である。本発明では、この(C)成分と上記(B)を併せて用いることにより、優れた耐汚染性を発揮することができる。さらに、塗膜の乾燥性を高めることができ、造膜初期段階における汚染物質の付着抑制等にも効果的である。このような効果が奏される具体的な作用機構は明らかではないが、塗膜形成時に(B)成分、(C)成分が塗膜表面に配向し、両者の相乗作用により塗膜表面の硬度、親水性等が効果的に高まっているものと推測される。
このような(C)成分のポリフルオロアルキル基は、直鎖状、分岐状または環状骨格を有するアルキル基内の炭素原子に結合する水素原子の全部または一部がフッ素原子に置換された基である。このポリフルオロアルキル基は、ポリフルオロアルキル基中の炭素原子間に、エーテル性酸素原子、チオエーテル性硫黄原子等を有するものであってもよい。また、ポリフルオロアルキル基は、フッ素原子以外の他のハロゲン原子を含んでいてもよい。ポリフルオロアルキル基における炭素数は、通常1以上、好ましくは3以上、より好ましくは6以上である。ポリフルオロアルキル基における炭素数の上限は、通常40以下、好ましくは20以下である。(C)成分のポリフルオロアルキル基としては、特にパーフルオロアルキル基が好適である。
ノニオン性の親水基としては、ポリアルキレンオキサイド基、アミンオキサイド基等が挙げられる。このうちポリアルキレンオキサイド基としては、例えばポリエチレンオキサイド基、ポリプロピレンオキサイド基等が挙げられ、エチレンオキサイド基とプロピレンオキサイド基が混在するものも使用できる。アルキレンオキサイドの繰返し数は、通常2〜100である。
両性の親水基としては、4級アンモニウムのハロゲン塩、ベタイン等の含窒素両性親水基が挙げられる。このうち、4級アンモニウムのハロゲン塩中のハロゲンとしては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。ベタインは、4級アンモニウムと酸の陰イオンを有するものであり、酸としてはカルボン酸等が挙げられる。(C)成分における親水基としては、特にベタイン構造を有する含窒素両性親水基が好適である。
本発明における(C)成分としては、上記官能基を併有するものが使用できる。このような(C)成分は、例えば、電解フッ素化法、テロメリゼーション法、オリゴメリゼーション法等により、中間体となるポリフルオロアルキル基含有化合物を合成した後、その中間体に親水基を導入することにより製造することができる。
(C)成分としては、その0.01%水溶液の25℃における表面張力が20mN/m以下(さらには18mN/m以下)であるものが好適である。
(C)成分は、(A)成分の固形分100重量部に対し、有効成分換算で0.01〜10重量部(好ましくは0.05〜5重量部、さらに好ましくは0.1〜3重量部)の比率で混合することが望ましい。このような比率であれば、十分な耐汚染性向上効果を得ることができる。(C)成分が上記混合比率が少なすぎる場合は、耐汚染性において十分な物性が得られ難くなり、逆に多すぎる場合は、塗膜の外観、耐水性等に支障をきたすおそれがある。
また(B)成分と(C)成分の混合比率が、重量比率で100:0.01〜100:100(好ましくは100:0.05〜100:30、さらに好ましくは100:0.1〜100:10)であることが好ましい。(B)成分に対し、(C)成分が少なすぎる場合は、耐汚染性において十分な物性が得られ難くなる。また、(B)成分に対し、(C)成分が多すぎる場合は、塗膜の外観、耐水性等に支障をきたすおそれがある。
本発明における(D)成分は、粒子径0.05〜5.0mmの骨材である。このような(D)成分により、塗膜表面に美観性を付与することができる。本発明では、(D)成分の種類や混合比率を調整することにより、所望の色彩や凹凸模様等を付与することができる。
このような(D)成分は、自然石、自然石の粉砕物等の天然骨材、及び着色骨材等の人工骨材から選ばれる少なくとも1種以上を好適に使用することができる。具体的には、例えば、大理石、御影石、蛇紋岩、花崗岩、蛍石、寒水石、長石、石灰石、珪石、珪砂、砕石、雲母、珪質頁岩、及びこれらの粉砕物、陶磁器粉砕物、セラミック粉砕物、ガラス粉砕物、ガラスビーズ、樹脂粉砕物、樹脂ビーズ、ゴム粒、金属粒等が挙げられる。また、貝殻、珊瑚、木材、炭、活性炭等の粉砕物を使用することもできる。さらに、これらの表面を、顔料、染料、釉薬等で表面処理を行うことにより着色コーティングしたもの等も使用できる。このような(D)成分の粒子径は、0.05〜5.0mmである。
(D)成分は、(A)成分の固形分100重量部に対し、通常10〜4000重量部、好ましくは50〜3000重量部とすればよい。
本発明における(E)成分は、繊維長0.1〜10mmの繊維である。このような(E)成分により、装飾性塗材の塗装作業性を向上させるとともに、塗装後に凹凸形状が崩れることなく、安定して凹凸形状を形成させることができる。本発明では、特に(B)成分、(C)成分と(E)成分を組み合わせることにより、汚染防止性と安定した凹凸形状の形成を両立させることができる。
(E)成分の繊維長が0.1mmより短い場合、塗装作業性の向上がみられず、繊維長が10mmより長い場合、分散性に劣る場合があり、安定した凹凸形状の形成が難しくなり、所望するパターンが得られ難い。
このような(E)成分は、例えば、パルプ繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリアリレート繊維、PBO繊維(ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維)、ビスコースレーヨン繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、塩化ビニル繊維、セルロース繊維等の合成繊維、ケナフ、ヤシ、コルク、竹、麻、藤、パイナップル、バナナ、わら等の天然繊維、ロックウール、ガラス繊維、シリカ繊維、シリカ−アルミナ繊維、カーボン繊維、炭化珪素繊維等の無機繊維等が挙げられ、本発明では特に、ポリエステル繊維、ビニロン繊維、麻、わら、ガラス繊維等が好ましい。
(E)成分は、(A)成分の固形分100重量部に対し、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部とすればよい。この時、(E)成分が0.01重量部より少ない場合は、塗装作業性が低下し、安定した凹凸形状の形成が難しくなる。また10重量部より多い場合も、塗装作業性が低下し、安定な凹凸形状が得られない。
本発明の装飾性塗材には、上記成分以外に、顔料、造膜助剤、可塑剤、凍結防止剤、防腐剤、防黴剤、抗菌剤、消泡剤、顔料分散剤、増粘剤、レベリング剤、湿潤剤、pH調整剤、つや消し剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、吸着剤、触媒、架橋剤、アルキレンオキサイド鎖含有化合物等を混合することができ、このような成分を適宜組み合わせて使用することにより、種々の形態の装飾性塗材を設計することができる。
顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、黒色酸化鉄、銅クロムブラック、コバルトブラック、銅マンガン鉄ブラック、べんがら、モリブデートオレンジ、パーマネントレッド、パーマネントカーミン、アントラキノンレッド、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、黄色酸化鉄、チタンイエロー、ファーストイエロー、ベンツイミダゾロンイエロー、クロムグリーン、コバルトグリーン、フタロシアニングリーン、群青、紺青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、キナクリドンバイオレット、ジオキサジンバイオレット、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、軽微性炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、陶土、チャイナクレー、硫酸バリウム、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、珪石粉、バライト粉、珪藻土、含水微粉珪酸、シリカ粉、水酸化アルミニウム、アルミニウム顔料、パール顔料等が挙げられる。
このような顔料と上記(D)成分と組み合わせて使用することで、優れた美観性を有する壁面化粧構造体を得ることができる。
顔料の混合比率は、所望の塗膜模様が得られるように適宜設定すればよいが、(A)成分の固形分100重量部に対し、(D)成分と顔料の合計量で通常10〜5000重量部(好ましくは50〜4000重量部)程度とすればよい。
造膜助剤としては、例えば、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールイソブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールイソブチルエーテル等のエーテル類、
エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレート等のエステル類、等が挙げられる。
このような造膜助剤と(E)成分を、適宜組み合わせることによって、装飾性塗材の塗装作業性をより向上させるとともに、塗装後に凹凸形状が崩れることなく、安定して凹凸形状を形成させることができる。
造膜助剤の混合比率は、(A)成分の固形分100重量部に対し、造膜助剤が0.01重量部以上30重量部以下(好ましくは0.05重量部以上25重量部以下、さらに好ましくは0.1重量部以上20重量部以下)であることが好ましい。
造膜助剤が少なすぎる場合は、造膜性に劣る場合がある。また、造膜助剤が多すぎる場合は、塗料の安定性等に支障をきたすおそれがある。
アルキレンオキサイド鎖含有化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリエチレン−ポリプロピレングリコ−ル、ポリエチレン−ポリブチレングリコ−ル、ポリエチレン−ポリプロピレン−ポリブチレングリコール等のポリアルキレングリコール類、メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリプロピレングリコール、エトキシポリエチレングリコール、エトキシポリプロピレングリコール、プロポキシポリエチレングリコール、プロポキシポリプロピレングリコール、ブトキシポリエチレングリコール、ブトキシポリプロピレングリコール、ヘキシルアルコキシポリエチレングリコール、シクロへキシルアルコキシポリエチレングリコール、2−エチルへキシルアルコキシポリエチレングリコール、セチルアルコキシポリエチレングリコール、ステアリルアルコキシポリエチレングリコール、メチルフェノキシポリエチレングリコール、ノニルフェノキシポリエチレングリコール、デシルフェノキシポリエチレングリコール、ナフトキシポリエチレングリコール等のアルコキシポリアルキレングリコール類等、及び、これら化合物のアミノ基、エポキシ基、アルコキシシリル基等の官能基変性物等が挙げられる。
このようなアルキレンオキサイド鎖含有化合物を含むことによって、貯蔵安定性に優れた塗膜を得ることができる。
また、アルキレンオキサイド鎖含有化合物の重量平均分子量は、特に限定されないが、200以上5000以下、さらには300以上3000以下、さらには500以上2000以下であることが好ましい。200より小さいと、添加による向上効果が得られにくい。
アルキレンオキサイド鎖含有化合物の混合比率は、(A)成分の固形分100重量部に対し、アルキレンオキサイド鎖含有化合物が0.01重量部以上50重量部以下(好ましくは0.05重量部以上40重量部以下、さらに好ましくは0.1重量部以上30重量部以下)であることが好ましい。
アルキレンオキサイド鎖含有化合物が上記混合比率より少なすぎる場合は、貯蔵安定性に劣る場合がある。また、アルキレンオキサイド鎖含有化合物が多すぎる場合は、耐水性等に支障をきたすおそれがある。
本発明の装飾性塗材は、上記(A)〜(E)成分に加え、必要に応じこれら成分を常法により均一に混合することで製造できる。(B)成分と(C)成分を予め複合化する等の処理は必要ではない。
本発明の塗膜形成方法は、基材に対し、上記装飾性塗材を塗付して凹凸模様を形成させる方法である。
基材としては、特に限定されないが、例えば、セメントボード、押出成形板、スレート板、PC板、ALC板、繊維強化セメント板、金属系サイディングボード、窯業系サイディングボード、セラミック板、珪酸カルシウム板、石膏ボード、プラスチックボード、硬質木片セメント板、塩ビ押出サイディングボード、合板、パーライト板等が挙げられる。このれらの基材の表面は、何らかの表面処理(例えば、シーラー、サーフェーサー、フィラー等)が施されたものでもよいし、予め塗材が形成された表面(旧塗膜表面)でもよい。
このような基材に対し、コテ、刷毛、へら、スプレー、ローラー等の塗装器具を用いて装飾性塗材を塗付して凹凸模様を形成させる。
本発明装飾性塗材を塗装する際の塗付け量は、装飾性塗材の形態や用途により適宜選択すればよいが、0.5〜10kg/m程度である。
また、塗装時には水等で希釈することによって、装飾性塗材の粘性を適宜調製することもできる。希釈割合は、通常0〜20重量%程度である。塗装後の乾燥は通常、常温で行えばよいが、必要に応じ適宜加熱することも可能である。
さらに塗装後、コテ、刷毛、へら、ローラー等を用いて、表面凹凸模様を形成させることもできる。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。なお、実施例においては、以下に示す原料を用いて各装飾性塗材を製造した。
・エマルションA:アクリル樹脂エマルション(メチルメタクリレート−スチレン−シクロヘキシルメタクリレート−(2−エチルヘキシルアクリレート)−メタクリル酸共重合体、pH8.7、固形分50重量%、最低造膜温度18℃、ガラス転移温度−2℃)
・エマルションB:アクリル樹脂エマルション(メチルメタクリレート−スチレン−2−エチルヘキシルアクリレート−(γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン)−メタクリル酸共重合体、pH8.9、固形分50重量%、最低造膜温度26℃、ガラス転移温度17℃)
・顔料:酸化チタン分散液(固形分70重量%)
・造膜助剤:2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート
・増粘剤:ポリウレタン系増粘剤
・消泡剤:シリコーン系消泡剤
・水分散性シリカA:シリカゾル(pH7.6、固形分20重量%、平均1次粒子径27nm、電気伝導度0.6mS/cm)
・水分散性シリカB:シリカゾル(pH9.3、固形分20重量%、平均1次粒子径20nm、電気伝導度1.8mS/cm)
・含フッ素化合物A:パーフルオロアルキルアミンオキシド(有効成分30重量%、0.01%水溶液の表面張力16.0mN/m(25℃))
・含フッ素化合物B:パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物(有効成分30重量%、0.01%水溶液の表面張力17.5mN/m(25℃))
・含フッ素化合物C:パーフルオロアルキルベタイン(有効成分30重量%、0.01%水溶液の表面張力16.0mN/m(25℃))
・含フッ素化合物D:パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩(固形分30重量%、0.01%水溶液の表面張力17.0mN/m(25℃))
・含フッ素化合物E:トリフルオロエタノール(有効成分100重量%)
・アルキレンオキサイド鎖含有化合物:メトキシポリエチレングリコール(重量平均分子量:1000)
・骨材:粒子径120〜300μmの着色骨材混合物
・繊維A:繊維長0.5mmのビニロン繊維
・繊維B:繊維長20mmのナイロン繊維
<装飾性塗材(装飾塗材)の製造>
表1に示す配合に従い、常法により各原料を均一に混合して装飾塗材1〜18を製造した。表1の配合量は重量部にて表示した。
Figure 2009106933
実施例1
225×300×6mmのスレート板に対し、エポキシ系下塗り材を乾燥膜厚が30μmとなるように塗装し、標準状態で8時間乾燥させた。次に、装飾塗材1を乾燥膜厚が約2mmとなるように万能ガンにて塗装し、装飾塗材1が未硬化のあいだに、凹凸の程度が3mm程度のくしコテを用いて、塗膜表面に波型の凹凸パターンを付与し、標準状態で7日間乾燥養生し、試験体を作製した。
得られた試験体について、その外観を目視観察し、美観性の評価を行った。評価基準は以下の通りである。結果は表2に示す。(塗膜外観)
◎:波型の凹凸パターンが付与された美観性に優れた外観が得られた。
○:波型の凹凸パターンが付与された外観が得られた。
△:一部波型の凹凸パターンが付与されなかった。
×:波型の凹凸パターンが付与されず、美観性にも乏しい外観であった。
なお、凹凸パターンの安定性については、凹凸パターン付与直後からの凹凸の保持度を目視により評価した。評価基準は以下の通りである。結果は表2に示す。(凹凸パターン安定性1)
○:凹凸パターンが塗装直後と同等である
△:凹凸パターンが塗装直後より崩れている
×:凹凸パターンが失われている
Figure 2009106933
また、装飾塗材1について、次の試験も行った。
<貯蔵安定性>
装飾性塗材1を製造した後、直ちに粘度を測定した。次に、装飾性塗材1を容器に入れて密閉し、50℃雰囲気で15日間貯蔵した後、再び粘度を測定した。
以上の操作による粘度変化を調べた。評価基準は以下の通りである。なお、粘度の測定にはBH型粘度計を用い、標準状態(温度23℃・相対湿度50%)で行った。結果は表2に示す。
○:粘度変化10%未満
△:粘度変化10%以上50%未満
×:粘度変化50%以上
<接触角>
150mm×75mm×3mmのスレート板に対し、エポキシ系下塗材を乾燥膜厚が30μmとなるように塗装し、標準状態で8時間乾燥させた後、装飾性塗材1を乾燥膜厚が1mmとなるように塗装し、標準状態で7日間乾燥させることにより試験体を作製した。
以上の方法で得られた試験体の塗膜表面の接触角を測定した。接触角の測定は、協和界面科学株式会社製CA−A型接触角測定装置にて行った。結果は表2に示す。
<凹凸パターン安定性2>
225×300×6mmのスレート板に対し、エポキシ系下塗り材を乾燥膜厚が30μmとなるように塗装し、標準状態で8時間乾燥させた後、装飾塗材1を2kg/mとなる様に、くし型のヘラを用いて、凸部の高さが3mm程度、凹部は基材となる波型の凹凸パターンの試験体を作製した。作製した試験体をすぐに、温度50℃、湿度90%の恒温高湿器内に垂直に設置し、16時間養生後、凹凸パターンの保持程度を目視で確認した。
以上の操作により、凹凸パターン安定性を評価した。評価基準は以下の通りである。結果は表2に示す。
○:凹凸パターンが塗装直後と同等である
△:凹凸パターンが塗装直後より崩れている
×:凹凸パターンが失われている
<汚染防止性>
300×150×3mmのアルミニウム板を、上端から3分の1の位置で、内角度が135度になるように折り曲げたものを試験基材とした。この試験基材の凸面に、エポキシ系下塗材を乾燥膜厚が30μmとなるようにスプレー塗装し、標準状態で8時間乾燥させた。次に、装飾塗材1を乾燥膜厚が2mmとなるように万能ガンにて塗装し、標準状態で7日間乾燥養生した。
以上の方法で得られた試験体を、面積の広い面を垂直にして大阪府茨木市で南面向きに設置し、3ヵ月間屋外曝露を行った。このとき垂直面における雨筋汚れ状態を目視観察し、汚れの程度に応じて5段階(優:5>4>3>2>1:劣)で評価した。結果は表2に示す。
実施例2〜9、比較例1〜11
装飾塗材1の替わりに、装飾塗材2〜20を用いた以外は実施例1と同様にして、試験体を製造した。
その結果、比較例7、8は凹凸パターンが一部失われてしまった。また、比較例10、11は単調な壁面となってしまった。それ以外は、波型の凹凸パターンが付与された美観性に優れた壁面が得られた。
また、得られた装飾塗材2〜20に対し、実施例1と同様の試験を行った。結果は表2に示す。

Claims (1)

  1. 基材に対し、装飾性塗材を塗付して凹凸模様を形成させる塗膜形成方法であって、
    前記装飾性塗材として、
    合成樹脂エマルション(A)、粒子径1〜200nmの水分散性シリカ(B)、ポリフルオロアルキル基とノニオン性または両性の親水基を有する含フッ素化合物(C)、粒子径0.05〜5.0mmの骨材(D)、及び繊維長0.1〜10mmの繊維(E)を必須成分とし、
    前記合成樹脂エマルション(A)の固形分100重量部に対し、固形分換算で前記水分散性シリカ(B)を0.1〜100重量部、前記含フッ素化合物(C)を0.01〜10重量部、前記骨材(D)を100〜4000重量部、前記繊維(E)を0.01〜10重量部含む装飾性塗材を用いる、ことを特徴とする塗膜形成方法。


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