JP7075799B2 - 被膜形成方法 - Google Patents
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Description
1.基材に対し、鏝を用いて水性被覆材を塗付する被膜形成方法であって、
上記鏝は、金属製の鏝板を有し、
上記水性被覆材は、合成樹脂エマルション、及び粉粒体を含み、
上記合成樹脂エマルションの固形分100重量部に対して、粉粒体を100~3000重量部を含み、
上記合成樹脂エマルションは、合成樹脂エマルションを構成するモノマー群としてカルボキシル基含有モノマーを含み、
上記粉粒体は、モース硬度5以下の基体粒子が着色材により処理された平均粒子径0.05mm以上の着色粉粒体を含み、
上記水性被覆材はpH≧7であり、
さらに分散剤として、酸基含有分散剤を含有する
ことを特徴とする被膜形成方法。
2.上記合成樹脂エマルションのガラス転移温度が、30℃以下であることを特徴とする1.に記載の被膜形成方法。
基材は、建築物の壁面等を構成するものである。基材としては、例えば、コンクリート、モルタル、サイディングボード、押出成形板、石膏ボード、パーライト板、合板、煉瓦、プラスチック板、金属板、ガラス、磁器タイル等が挙げられる。これら基材の表面は、何らかの表面処理(例えば、シーラー、サーフェーサー、フィラー、パテ等)が施されたものでもよく、既に被膜が形成されたものや、壁紙が貼り付けられたもの等であってもよい。
本発明では、水性被覆材として、合成樹脂エマルション、及び粉粒体を含むものを使用する。
さらに、粉粒体として、モース硬度が5超である粉粒体を含んでもよいが、この場合、粉粒体の粒子径が、上記着色粉粒体の粒子径よりも小さいことが好ましい。このような粉粒体としては、長石(モース硬度6.0)、アルミナ(モース硬度9.0)、珪石(モース硬度7.0)、珪砂(モース硬度7.0)、等の粉砕物、陶磁器粉砕物、セラミック粉砕物等が挙げられる。さらには、これらを上記と同様の方法で着色材により処理したものも使用できる。
本発明の被膜の形成方法は、基材に対し、鏝を用いて上述の水性被覆材を塗付することを特徴とする。上記鏝として、金属製鏝を用いる。金属製鏝であれば、その形状は公知のものを使用することができる。鏝板の厚みは、好ましくは0.1~1mmである。金属製の鏝板としては、例えば、鉄板、鋼板、アルミニウム板、ステンレス板等が挙げられる。
水性被覆材の塗付前には、基材に表面に、例えば、シーラー、サーフェーサー、フィラー、パテ等による表面処理を施しておくことが望ましい。これにより、付着性、耐白華化性、仕上り性等において安定した効果を得ることができる。
・合成樹脂エマルションA
アクリル樹脂エマルション(MMA/ST/n-BA/2-EHA/AA共重合体、AAの含有比率:1重量%、固形分50重量%、ガラス転移温度2℃)
・合成樹脂エマルションB
アクリル樹脂エマルション(MMA/ST/n-BA/2-EHA/MAA共重合体、MAAの含有比率:2重量%、固形分50重量%、ガラス転移温度2℃)
なお、上記モノマーは以下の通りである。
・MMA:メチルメタクリレート
・ST:スチレン
・n-BA:n-ブチルアクリレート
・2-EHA:2-エチルヘキシルアクリレート
・AA:アクリル酸
・MAA:メタクリル酸
合成樹脂エマルションA200重量部に対し、着色粉粒体A[平均粒子径0.15mm、寒水石(モース硬度3.0)を淡黄色着色材(アクリル樹脂、黄色酸化鉄顔料及び黒色酸化鉄顔料を含む)で被覆した粒子]600重量部、塩基性化合物(アンモニア水)3重量部を混合し、水性被覆材1を製造した。水性被覆材1のpHは8.5であった。
合成樹脂エマルションB200重量部に対し、着色粉粒体A[平均粒子径0.15mm、寒水石(モース硬度3.0)を淡黄色着色材(アクリル樹脂、黄色酸化鉄顔料及び黒色酸化鉄顔料を含む)で被覆した粒子]600重量部、塩基性化合物(アンモニア水)3重量部を混合し、水性被覆材2を製造した。水性被覆材2のpHは8.3であった。
合成樹脂エマルションA200重量部に対し、着色粉粒体A[平均粒子径0.15mm、寒水石(モース硬度3.0)を淡黄色着色材(アクリル樹脂、黄色酸化鉄顔料及び黒色酸化鉄顔料を含む)で被覆した粒子]600重量部、塩基性化合物(アンモニア水)3重量部、高沸点化合物(2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールジイソブチレート)4重量部、水溶性高分子化合物(ヒドロキシエチルセルロース)1重量部を混合し、水性被覆材3を製造した。水性被覆材3のpHは8.5であった。
合成樹脂エマルションA200重量部に対し、着色粉粒体A[平均粒子径0.15mm、寒水石(モース硬度3.0)を淡黄色着色材(アクリル樹脂、黄色酸化鉄顔料及び黒色酸化鉄顔料を含む)で被覆した粒子]600重量部、塩基性化合物(アンモニア水)3重量部、高沸点化合物(2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールジイソブチレート)4重量部、水溶性高分子化合物(ヒドロキシエチルセルロース)1重量部、酸基含有分散剤(カルボキシル基含有高分子分散剤)2重量部を混合し、水性被覆材4を製造した。水性被覆材4のpHは8.6であった。
合成樹脂エマルションA200重量部に対し、着色粉粒体A[平均粒子径0.15mm、寒水石(モース硬度3.0)を淡黄色着色材(アクリル樹脂、黄色酸化鉄顔料及び黒色酸化鉄顔料を含む)で被覆した粒子]600重量部を混合し、水性被覆材5を製造した。水性被覆材5のpHは7.1であった。
シーラー塗装を施したスレート板に対し、金属製鏝(鏝板:ステンレス製板、板の厚み0.3mm、先端部頂点の角度90°、板の長さ210mm、板の幅60mm)で水性被覆材1を塗付け量3kg/m2で均一に塗付し、その直後に、塗面上で金属製鏝を半円状に不連続的に動かし、塗面に金属製鏝を反復して接触させて凹凸模様を形成させた。その後24時間乾燥させた。なお、塗装、乾燥はすべて気温23℃・相対湿度50%下で行った。以上の方法で得られた被膜は、半円状の模様が複数重なり合ったような凹凸模様であった。また、塗付時の鏝板部の摩耗や損傷もなく、作業性は良好であった。
上記水性被覆材1に代えて、水性被覆材2~5を使用し、実施例1と同様の方法で塗装を行った。その結果、いずれも、半円状の模様が複数重なり合ったような凹凸模様が形成された。また、塗付時の鏝板部の摩耗や損傷もなく、作業性は良好であった。特に、水性被覆材1~4を使用した場合、より鏝板への負担を低減すことができ、優れた作業性を示した。さらに、水性被覆材3、4(さらには被覆材4)を使用した場合、鏝板への負担を低減することができ、美観性に優れた被膜が形成された。
Claims (2)
- 基材に対し、鏝を用いて水性被覆材を塗付する被膜形成方法であって、
上記鏝は、金属製の鏝板を有し、
上記水性被覆材は、合成樹脂エマルション、及び粉粒体を含み、
上記合成樹脂エマルションの固形分100重量部に対して、粉粒体を100~3000重量部を含み、
上記合成樹脂エマルションは、合成樹脂エマルションを構成するモノマー群としてカルボキシル基含有モノマーを含み、
上記粉粒体は、モース硬度5以下の基体粒子が着色材により処理された平均粒子径0.05mm以上の着色粉粒体を含み、
上記水性被覆材はpH≧7であり、
さらに分散剤として、酸基含有分散剤を含有する
ことを特徴とする被膜形成方法。 - 上記合成樹脂エマルションのガラス転移温度が、30℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の被膜形成方法。
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