JP5512945B2 - 不燃用水系塗材組成物、仕上塗材及びその施工方法 - Google Patents

不燃用水系塗材組成物、仕上塗材及びその施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、不燃性能を有する、土壁風の機能・意匠を発現させる組成物と土壁風の施工方法に関するものである。
従来古くは、土壁は竹・木を組み、木舞とし、これに両面から順次土を塗り、仕上げとして漆喰等で仕上げを行っていた。この壁は水分を吸い、燃えにくい壁であった。しかし、工期が長く、原料の入手性、材料の調製等職人の勘と経験によるものが多く、壁のコスト効率が悪く、施工されることが希となった。しかし、土壁の意匠性等の機能要求から石膏ボード等に土壁調の塗材を塗ることがあるが、意匠性、耐久性に満足の行くものでなかった。
また、合成樹脂壁塗材は壁の機能からは割れ、いわゆるクラックなどが発生させないことが、技術的な課題となり、外観上の割れは壁の機能からは忌避されていた。しかし、ひび割れを有する土壁の風情は意匠上選択幅を増やし、人に落ち着き、癒しをもたらすものと考えられる。土壁にひび割れを発生させるためには、粘土、砂の配合で粘性を調整する必要があり、さらに、施工においても高い左官技能が要求され、また、壁の物性にまで、追求するものでなかった。
コンクリート、無機系塗材では骨材、玉石等を混合塗布後、整面し、散水等を施して、物理的に塗材を流し出すことが行われていた。また、合成樹脂エマルジョン系仕上塗材でも、塗材の乾燥過程の狭い条件で同様な方法を採用できたが、施工環境、排水や条件の狭さなどで簡単に施工することはできなかった。
合成樹脂エマルジョンと、特定の繊維長の合成繊維、特定粒度の着色骨材および無機質粉体とポリエチレンオキサイドを特定比率で含有する組成物を使用することにより、砂岩調塗膜形成することを提案し、その過程で、凹凸の乾燥等の条件差でクラックの発生することを述べている。(特許文献1)
合成樹脂エマルジョン、粘土、シルト、砂、水からなる水系塗材組成物であり、或いは水系塗材と土壁用土、砂、水からなることを特徴とするもので、土壁の風合い、意匠を有し、調湿性を持ち、また、土壁で発生する自然なひび割れ状態を発現する組成物、及び下地の経時変化による割れの生じない施工方法が開示されている。(特許文献2)
特開平10−1624号公報 特開2007−291837号公報
しかし、建築基準法施工令では、料理店・飲食店・物品販売業を営む店舗の内装は、不燃材料で施工しなければならず、上記土壁の風合いを有し、意匠性の高い塗材を施行することができなかった。
解決しようとする課題は、多様な土壁の風合い、意匠を有し、調湿性を持ち、不燃材料上に仕上げをして不燃性能とみなすことができる組成物、及び下地の経時変化による割れの生じない施工方法、また掻き落とし風施工方法の提供にある。
請求項1の発明は、ISO 5660Part1の発熱性試験で20分間の発熱量が8MJ/m を超えない不燃壁面施工を使途とする不燃用水系塗材組成物であり、合成樹脂エマルジョン、粘土、シルト、砂、水からなり、揮発成分を除いた重量を100重量%として、合成樹脂系エマルジョンの固形分0.9〜4.5重量%、粘土およびシルト18〜35重量%、砂62〜77重量%である水系塗材組成物であって、砂の粒度に分類される水酸化アルミニウムを含む水酸化アルミニウム粉末が配合されることを特徴とする不燃用水系塗材組成物であり、土壁風の意匠と不燃性塗材となる。
請求項2の発明は、合成樹脂エマルジョンがアクリル樹脂系エマルジョンであることを特徴とする請求項1に記載の不燃用水系塗材組成物てあり、密着性に優れ、塗膜物性が良い。
請求項3の発明は、水酸化アルミニウム粉末が平均粒径70μm以上である請求項1乃至2のいずれかに記載の不燃用水系塗材組成物であり、土壁風の意匠と不燃性塗材となる。
請求項4の発明は、砂の粒度に分類される水酸化アルミニウムを含む、JISA6909に規定される合成樹脂エマルジョン系仕上塗材と土壁用土、砂、水からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の不燃用水系塗材組成物であり、土壁様の風合いが簡易に作製でき、土壁意匠を有し、不燃性塗材ができる。
請求項5の発明は、施工された不燃基材が、ISO 5660Part1の発熱性試験で20分間の発熱量が8MJ/m を超えない不燃壁面施工方法であって、砂の粒度に分類される水酸化アルミニウムを含む、JISA6909に規定される合成樹脂エマルジョン系仕上塗材で凹凸を有する塗膜形成後、請求項1乃至4のいずれか記載の水系塗材組成物を上塗材として塗布することを特徴とする不燃壁面施工方法であり、土壁様の風合いを有し、不燃性を有し、下地の動きに追従でき、耐久性のある壁構造となる。
請求項6の発明は、砂の粒度に分類される水酸化アルミニウムを含む、JISA6909に規定される合成樹脂エマルジョン系仕上塗材に粒径0.5〜2.5mmの骨材を配合し凹凸を有する塗膜形成することを特徴とする請求項5記載の不燃壁面施工方法で、土壁様の風合いを有し、不燃性を有し、下地の動きに追従でき、耐久性のある壁構造となる。
請求項7の発明は、砂の粒度に分類される水酸化アルミニウムを含む、JISA6909に規定される合成樹脂エマルジョン系仕上塗材で凹凸を有する塗膜形成後、請求項1乃至4のいずれか記載の水系塗材組成物に粒径0.5〜10mmの意匠用骨材を配合して塗布し、乾燥後複数の釘状物を有するかき落とし具で表面を擦り、掻き落とし風の表面を形成することを特徴とする不燃壁面施工方法で不燃性で、掻き落とし風の壁を施工できる。
請求項8の発明は、請求項乃至7のいずれかに記載の不燃壁面施工を使途とする、砂の粒度に分類される水酸化アルミニウムを含む、JISA6909に規定される合成樹脂エマルジョン系仕上塗材であって、砂の粒度に分類される水酸化アルミニウムを含む水酸化アルミニウム粉末が固形分比率で、25重量%〜80重量%含まれるJISA6909に規定される合成樹脂エマルジョン系仕上塗材で、土壁用土、砂を加えて撹拌すれば、不燃性塗材となり、現場配合を容易なものとする。
本発明は上記水系塗材組成物により、建築基準法に適応できる不燃性の塗壁ができ、土壁の風合いを有し、調湿性を有し、土壁の風合いと共にひび割れを発生させ、土壁風でしかも経時変化でも、壁の機能を損する割れを生じることのない自然の風合いの意匠壁となり、また水系塗材の従来の意匠を組み合わせることにより、多様な意匠を表現できる。
本発明は土壁の風合を持ち併せ、吸放湿性を有し、建築基準法に適応できる不燃塗壁とすることができる。本発明者は、特許文献2で、ひび割れ等の意匠、土壁の質感意匠、壁構造としての耐久性、傷に対する抵抗力を有するものを開示していたが、この発明で不燃基準に合格するには、塗布量に制限され、意匠性を発揮することができず、また、物性にも劣るものとなった。
本発明では水系塗材に平均70μm以上の水酸化アルミニウムを配合し、また この水系塗材を下塗りとし、さらに上塗りとして、土壁用土と砂を配合することにより、土壁の意匠性を有し、吸放湿性を持ち、建築仕上げ塗材の性能を持ち合わせるものである。詳細について、下に記す。
合成樹脂系エマルジョン
合成樹脂系エマルジョンは、アクリル酸エステル共重合系樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン・酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル・アクリル酸エステル系樹脂、エチレン・塩化ビニル系樹脂、シリコン変性アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂等の樹脂エマルジョンが使用でき、成膜助剤無添加で、施工時温度以下の成膜温度を持つか、成膜助剤の添加により、実施条件で成膜条件を達成すれば、良い。これらには架橋タイプ、粉末型のエマルジョン等であっても使用できる。このうちアクリル酸エステル共重合系樹脂等のアクリル樹脂系エマルジョンが塗材乾燥後の塗膜物性がよく、好ましい。成膜助剤としてはテキサノール等が挙げられる。合成樹脂の固形分としては成膜助剤も含む。
土壁用土
土壁用土は淡路土、浅黄土、黄土、白土、京錆土など一般的に土壁に使用される左官用土であり、これに準じたものも使用可能である。
粘土・シルト・砂
粘土、シルト、砂は日本統一土質分類等で分類に準じ、粒径で分類する。粘土は5μm未満であり、透水性が低く、保水時に粘着力を示すものであるが、粒径で分類する。天然粘土や、クレー、タルク、珪藻土、及びベントナイト等が挙げることができる。また シルトは5〜75μmであり、上記土壁用土には、粘土、シルト、砂を含有する。砂はごく一部含有するが、粘土・シルトが成分である。炭酸カルシウム粉、珪石粉、寒水石粉等は粉砕程度に応じて、粒径により、シルト、砂の分類となる。
砂は、天然川砂、みじん砂、珪砂、炭酸カルシウム粉、寒水石粉、各種粉砕粉等、75μm〜1.5mmの粒状物とする。
水酸化アルミニウムは通常、水の放出により、発熱性を抑える効果が生じるが、粒径が小さいと増粘を招き、作業性がなくなり、また、意匠性を奏出することができない。70μm以上のものが好ましい。また、不燃性発現と分散を十分させるため、工場生産時に配合をする。
水系塗材組成物の形態
本発明の効果を得るための水系塗材組成物の形態は、揮発成分を除いた重量を100重量%として、合成樹脂系エマルジョンの固形分0.9〜4.5重量%、粘土およびシルト(土壁用土)18〜35重量%、砂62〜77重量%が好ましく、このうちひび割れを生じるには合成樹脂系エマルジョンの固形分が、前記範囲で多い場合に生じる。市販の水系塗材、JISA6909に規定される合成樹脂エマルジョン系仕上塗材に、粘土、シルト、砂を添加し、このうち水酸化アルミニウムが所定の含有率で、不燃となるが、下記、下塗り、上塗りとする場合、JISA6909に規定される合成樹脂エマルジョン系仕上塗材に固形分比率で、水酸化アルミニウムが25重量%〜80重量%含まれたものを使用する。また、水酸化アルミニウムは均一に混合される必要性から、粘土、シルト、砂を混合する前に合成樹脂エマルジョン系仕上塗材に調合されていることが好ましい。水酸化アルミニウムは上塗りの仕上げ材とする場合、粒径に応じて、粘土およびシルトの成分、砂の成分に算入して、上記 範囲内のものとする。塗材、塗料には、隠蔽性、着色を目的として、酸化チタン、体質顔料等が用いられるが、粒径に応じて、添加量を調整する。前記水系塗材の例として、アイカ工業(株)製アイカジョリパットJP−100、JQ−650(いずれも商品名)などが挙げられる。
施工方法
モルタル、石膏ボード、珪酸カルシウム板等不燃基材に、必要に応じて、シーラーを塗布する。シーラーは密着性等で下地によっては欠くことができないが、無機系で不燃にむくものはないため、必要最小限とする。0.07〜0.2kg/mが好ましい。乾燥後本発明の水系塗材組成物の下地となる下塗り材を塗布する。下塗り材はJISA6909に規定する外装薄塗材E、可とう形外装薄塗材E、内装薄塗材E、外装厚塗材E、内装厚塗材E等の合成樹脂エマルジョン系仕上塗材で、水酸化アルミニウムの含有が前記のものとする。塗布時に塗布具にて、凹凸を付与するか或いは粗めの骨材、砂(0.5〜2.5mm)にて、表面を均一に凹凸ができる様にする。この凹凸の大小、密度は添加する前記砂の大きさ、添加量により変えることができる。これにより、付着力の向上、下地材の強度向上均質化、ひび割れを均一化、望みにより形状を変化させる。この砂の種類に制限は無いが、塗布具の摩耗、粒径が揃っていること、入手性等で、寒水石が好ましい。添加量は、塗材に対して同重量部以下が好ましい。この下塗り材は1.0kg/m以上必要で、少ないと実使用のクラック(割れ)が発生し易い。この下塗り材乾燥後、上塗材として本発明の水系塗材組成物を所望意匠に応じて、所定塗布厚コテ仕上げする。この下塗り材は耐水性、非透水性を賄っており、ひび割れによる壁性能の低下は無い。この仕上げ材となる水系塗材組成物は2.0kg/m以上塗布することでJISA6909に規定される吸放湿性70以上となる。ただし、不燃性能を確保するためには下地が不燃材料であること、シーラー、下塗り、上塗りの総有機含有量が200g/m 以下である必要がある。
意匠材料として、土壁で、補強用、割れ防止用に用いられるすさ、すなわち、藁すさ、紙すさ、麻すさ等も意匠上用いることができる。すさの長さ、素材の性質から、割れに及ぼす影響は千種万様であるが、本発明と組み合わせて、天然素材のもつ、安らぎを演出する意匠を創生できる。
上記施工方法の上塗材に粒径0.5〜10mmの意匠用骨材を混合し、乾燥後釘状或いは針状突起物を有するかき落とし具を用いて擦り、意匠用骨材をかき落とす、また前記後者の剛性の低い若しくはブラシ状掻き落とし具では骨材周辺の不燃用水系塗材組成物をかき落とすことで、セメント組成物、コンクリート、無機系塗材の洗い出し風の意匠を有する不燃機能を有する壁を施工することができる。前記意匠用骨材は粒径、形状、かき落とし具を選択することによって、様々な意匠性を創生することができる。本発明のこの掻き落とし風の壁面施工方法は本発明の水系塗材組成物によって、初めて成し得ることができ、JISA6909に規定される合成樹脂エマルジョン系仕上塗材では塗材のある程度乾燥し、また、水で洗い出せる条件でのみでき、施工環境、排水処理、意匠創作範囲等限られたものとなるに比し、本発明では塗材が塗布後6時間以上であれば良く、排水、室内で水を嫌う施工環境でも実施することができる。この意匠用骨材で最も意匠性を発揮し、容易な実施ができる例として2〜3mmの玉石を挙げることができる。なお、意匠用骨材は表面形状の他、塗材とのコントラストとして色相等を選択し意匠性を奏でる。
塗材配合例
水系塗材1
アクロナールYJ−1701D(商品名、BASFディスパージョン(株)製、アクリル樹脂系エマルジョン、固形分55%、MFT20℃)25重量部、造膜助剤としてテキサノールCS−12(チッソ(株)、商品名)1.5重量部、炭酸カルシウム粉(平均粒径25μm)10重量部、硅石粉(平均粒径150μm)46重量部、チタン白(酸化チタン、顔料)3.5部、水14重量部を配合し、混合撹拌し、水系塗材1とした。この塗材AはJISA6909外装薄塗材Eに適応される仕様を満足できる。(水系塗材中の有機成分15.25重量%)
水系塗材2
アクロナールYJ−1701Dを20重量部、造膜助剤としてテキサノールCS−12を1.2重量部、炭酸カルシウム粉(平均粒径25μm)を20重量部、硅石粉(平均粒径150μm)20重量部、チタン白2.8部、ハイジライトH−100M(昭和電工(株)商品名、平均粒径73μm、水酸化アルミニウム)20重量部、水16重量部を配合し、混合撹拌し、水系塗材2とした。この塗材はJISA6909外装薄塗材Eに適応される仕様を満足できる。(水系塗材中の有機成分12.2重量%)
水系塗材3
アクロナールYJ−1701Dを15重量部、造膜助剤としてテキサノールCS−12を0.9重量部、炭酸カルシウム粉(平均粒径25μm)を24重量部、硅石粉(平均粒径150μm)22重量部、チタン白2.1部、ハイジライトH−100M20重量部、水16重量部を配合し、混合撹拌し、水系塗材3とした。この塗材はJISA6909外装薄塗材Eに適応される仕様を満足できる。(水系塗材中の有機成分9.15重量%)
水系塗材4
アクロナールYJ−1701Dを10重量部、造膜助剤としてテキサノールCS−12を0.6重量部、炭酸カルシウム粉(平均粒径25μm)を5重量部、硅石粉(平均粒径150μm)41重量部、チタン白3.7部、ハイジライトH−100M20重量部、水19.7重量部を配合し、混合撹拌し、水系塗材4とした。この塗材はJISA6909外装薄塗材Eに適応される仕様を満足できる。(水系塗材中の有機成分6.1重量%)
水系塗材5
アクロナールYJ−1701Dを6重量部、造膜助剤としてテキサノールCS−12を0.4重量部、炭酸カルシウム粉(平均粒径25μm)を4重量部、硅石粉(平均粒径150μm)42重量部、チタン白3.7部、ハイジライトH−100M20重量部、水23.9重量部を配合し、混合撹拌し、水系塗材5とした。この塗材はJISA6909外装薄塗材Eに適応される仕様を満足できる。(水系塗材中の有機成分3.7重量%)
水系塗材6
アクロナールYJ−1701Dを15重量部、造膜助剤としてテキサノールCS−12を0.9重量部、炭酸カルシウム粉(平均粒径25μm)を24重量部、硅石粉(平均粒径150μm)12重量部、チタン白2.1部、ハイジライトH−100M30重量部、水16重量部を配合し、混合撹拌し、水系塗材6とした。この塗材はJISA6909外装薄塗材Eに適応される仕様を満足できる。(水系塗材中の有機成分9.15重量%)
水系塗材7
アクロナールYJ−1701Dを15重量部、造膜助剤としてテキサノールCS−12を0.9重量部、炭酸カルシウム粉(平均粒径25μm)を24重量部、硅石粉(平均粒径150μm)2重量部、チタン白2.1部、ハイジライトH−100M40重量部、水16重量部を配合し、混合撹拌し、水系塗材7とした。この塗材はJISA6909外装薄塗材Eに適応される仕様を満足できる。(水系塗材中の有機成分9.15重量%)
水系塗材8
アクロナールYJ−1701Dを15重量部、造膜助剤としてテキサノールCS−12を0.9重量部、炭酸カルシウム粉(平均粒径25μm)を16重量部、硅石粉(平均粒径150μm)0重量部、チタン白2.1部、ハイジライトH−100M50重量部、水16重量部を配合し、混合撹拌し、水系塗材8とした。この塗材はJISA6909外装薄塗材Eに適応される仕様を満足できる。(水系塗材中の有機成分9.15重量%)
水系塗材9
アクロナールYJ−1701Dを15重量部、造膜助剤としてテキサノールCS−12を0.9重量部、炭酸カルシウム粉(平均粒径25μm)を6重量部、硅石粉(平均粒径150μm)0重量部、チタン白2.1部、ハイジライトH−100M60重量部、水16重量部を配合し、混合撹拌し、水系塗材9とした。この塗材はJISA6909外装薄塗材Eに適応される仕様を満足できる。(水系塗材中の有機成分9.15重量%)
水系塗材10
アクロナールYJ−1701Dを15重量部、造膜助剤としてテキサノールCS−12を0.9重量部、炭酸カルシウム粉(平均粒径25μm)を24重量部、硅石粉(平均粒径150μm)32重量部、チタン白2.1部、ハイジライトH−100M10重量部、水16重量部を配合し、混合撹拌し、水系塗材10とした。この塗材はJISA6909外装薄塗材Eに適応される仕様を満足できる。(水系塗材中の有機成分9.15重量%)
水系塗材11
アクロナールYJ−1701Dを15重量部、造膜助剤としてテキサノールCS−12を0.9重量部、炭酸カルシウム粉(平均粒径25μm)を24重量部、硅石粉(平均粒径150μm)12重量部、チタン白2.1部、ハイジライトH−31(昭和電工(株)商品名、平均粒径18μm、水酸化アルミニウム)30重量部、水16重量部を配合し、混合撹拌し、水系塗材11とした。(水系塗材中の有機成分9.15重量%)
水系塗材12
アクロナールYJ−1701Dを2重量部、造膜助剤としてテキサノールCS−12を0.1重量部、炭酸カルシウム粉(平均粒径25μm)を8.5重量部、硅石粉(平均粒径150μm)42重量部、チタン白3.2部、ハイジライトH−100M20重量部、水24.2重量部を配合し、混合撹拌し、水系塗材12とした。(水系塗材中の有機成分1.2重量%)

以下 前記水系塗材を用いて、実施例1〜9、比較例1〜5の配合をし、これらの評価結果を表1に示した。
塗材3を24.9重量部、土壁用土として、白土(近畿壁材工業(株)製)12.5重量部、砂として、川砂5号(中内建材店製)49.9重量部、藁すさ(中塗すさ、(株)ヤブ原製)0.2重量部、水12.5重量部を配合して、実施例1の水系塗材組成物とし、表中、表欄下記載の条件で、発熱性試験、土壁意匠、付着強さ、作業性等の試験を行った。
実施例1の塗材3を塗材6に換えた以外同じに行い、実施例2の水系塗材組成物とし、実施例1と同様に試験を行った。
実施例1の塗材3を塗材7に換えた以外同じに行い、実施例3の水系塗材組成物とし、実施例1と同様に試験を行った。
実施例1の塗材3を塗材8に換えた以外同じに行い、実施例4の水系塗材組成物とし、実施例1と同様に試験を行った。
実施例1の塗材3を塗材9に換えた以外同じに行い、実施例5の水系塗材組成物とし、実施例1と同様に試験を行った。
実施例1の塗材3を塗材2に換えた以外同じに行い、実施例6の水系塗材組成物とし、実施例1と同様に試験を行った。
実施例1の塗材3を塗材4に換えた以外同じに行い、実施例7の水系塗材組成物とし、実施例1と同様に試験を行った。
実施例1の塗材3を塗材5に換えた以外同じに行い、実施例8の水系塗材組成物とし、実施例1と同様に試験を行った。
塗材3を40重量部、土壁用土として、白土(近畿壁材工業(株)製)12重量部、砂として、川砂5号(中内建材店製)35.3重量部、藁すさ(中塗すさ、(株)ヤブ原製)0.2重量部、水12.5重量部を配合して、実施例9の水系塗材組成物とし、実施例1と同様に試験を行った。
ジョリパットシーラーJS−500(アイカ工業(株)、商品名、アクリル樹脂エマルジョン系、固形分25%)を塗布し乾燥させ石膏ボードを下地とし、塗材3の水系塗材100重量部に寒水石3厘((株)カルファイン製1.0mm)50重量部を配合したものを石こうボードに塗布乾燥後、塗材3を20重量部、土壁用土として、白土10重量部、砂として川砂5号40重量部、玉石(平均粒径2.5mm)を20重量部、水10重量部を配合して塗布乾燥し、かき落とし器(95mm角のプラスチック盤に82本の釘状物を植したもの)で表面を擦った。表面が自然な凹凸で重厚感のあるの意匠壁を施工することができた。
比較例1
実施例1の塗材3を塗材10に換えた以外同じに行い、比較例1の水系塗材組成物とし、実施例1と同様に試験を行った。
比較例2
実施例1の塗材3を塗材1に換えた以外同じに行い、比較例2の水系塗材組成物とし、実施例1と同様に試験を行った。
比較例3
実施例1の塗材3を塗材2に換えた以外同じに行い、比較例3の水系塗材組成物とし、上塗塗布量2.5kg/mで実施例1と同様に試験を行った。
比較例4
実施例1の塗材3を塗材12に換えた以外同じに行い、比較例4の水系塗材組成物とし、実施例1と同様に試験を行った。
比較例5
実施例1の塗材3を塗材11に換えた以外同じに行い、比較例5の水系塗材組成物とし、実施例1と同様に試験を行った。
Figure 0005512945
評価方法
25℃にて、無風室内にて実験を行った。1m角の石膏ボードにジョリパットシーラーJS−500を塗布して乾燥させ、実施例・比較例で使用するそれぞれの水系塗材100重量部に寒水石3厘((株)カルファイン製1.0mm)50重量部を配合したものを表の下塗塗布量に従い塗布乾燥した。これに実施例1〜9、比較例1〜5の水系塗材組成物を表の上塗塗布量に従い塗布し、自然乾燥した。
土壁意匠:塗布後の外観を評価した。1mの距離から観察し、土壁風合いが全体にあるものを○、また、前記〇のうち幅が0.5mm以上のひび割れが生じたものを◎、合成樹脂エマルジョン塗材の風合いを持つものを×とした。
付着強さ:JISA6909(建築仕上塗材)に準拠し、標準状態の付着強さ試験を実施した。試験体は70×70mmのモルタル板に実施例・比較例の塗材を塗布したものを23℃、相対湿度65%で14日間養生したものを試験体とし、上部引張り用鋼製ジグを接着し測定を行なった。荷重速度は1500N/minで引張り、最大引張荷重を測定し、付着強さ(単位:N/mm)を算出した。
モルタル板は基板は、JISR5201の10.4(供試体の作り方)に規定する方法によって調製したモルタルを、内のり寸法70×70×20mmの金属製型枠を用いて成形し、温度20±2℃、湿度80%以上の状態で24時間静置した後、脱型し、その後6日間20±2℃の水中で養生し、更に7日間以上養生室で静置した後、JIS R6252に規定する150番研磨紙を用いて成形時の下面を十分に研磨したものとする。
発熱性試験
石膏ボード(12.5mm厚)にジョリパットシーラーJS−500を70g/m塗布乾燥し、実施例・比較例の使用各水系塗材100重量部に寒水石3厘((株)カルファイン製1.0mm)50重量部を配合したものを表中下塗塗布量の行に示した塗布量で、塗布乾燥し、上塗塗布量の行に示す塗布量で実施例・比較例の水系塗材組成物を塗り乾燥し、7日間静置し、10cm角に切り落とし試験体とした。発熱性試験は ISO5660Part1に準拠し、20分間の発熱量を酸素消費法によって求めた。単位MJ/mで、不燃適性として8MJ/mを超えないものを〇、超えたものを×とした。

Claims (8)

  1. ISO 5660Part1の発熱性試験で20分間の発熱量が8MJ/m を超えない不燃壁面施工を使途とする不燃用水系塗材組成物であり、合成樹脂エマルジョン、粘土、シルト、砂、水からなり、揮発成分を除いた重量を100重量%として、合成樹脂系エマルジョンの固形分0.9〜4.5重量%、粘土およびシルト18〜35重量%、砂62〜77重量%である水系塗材組成物であって、砂の粒度に分類される水酸化アルミニウムを含む水酸化アルミニウム粉末が配合されることを特徴とする不燃用水系塗材組成物。
  2. 合成樹脂エマルジョンがアクリル樹脂系エマルジョンであることを特徴とする請求項1に記載の不燃用水系塗材組成物。
  3. 水酸化アルミニウム粉末が平均粒径70μm以上である請求項1乃至2のいずれかに記載の不燃用水系塗材組成物。
  4. 砂の粒度に分類される水酸化アルミニウムを含む、JISA6909に規定される合成樹脂エマルジョン系仕上塗材と土壁用土、砂、水からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の不燃用水系塗材組成物。
  5. 施工された不燃基材が、ISO 5660Part1の発熱性試験で20分間の発熱量が8MJ/m を超えない不燃壁面施工方法であって、砂の粒度に分類される水酸化アルミニウムを含む、JISA6909に規定される合成樹脂エマルジョン系仕上塗材で凹凸を有する塗膜形成後、請求項1乃至4のいずれか記載の水系塗材組成物を上塗材として塗布することを特徴とする不燃壁面施工方法。
  6. 砂の粒度に分類される水酸化アルミニウムを含む、JISA6909に規定される合成樹脂エマルジョン系仕上塗材に粒径0.5〜2.5mmの骨材を配合し凹凸を有する塗膜形成することを特徴とする請求項5に記載の不燃壁面施工方法。
  7. 砂の粒度に分類される水酸化アルミニウムを含む、JISA6909に規定される合成樹脂エマルジョン系仕上塗材で凹凸を有する塗膜形成後、請求項1乃至4のいずれか記載の水系塗材組成物に粒径0.5〜10mmの意匠用骨材を配合して塗布し、乾燥後複数の釘状物を有するかき落とし具で表面を擦り、掻き落とし風の表面を形成することを特徴とする不燃壁面施工方法。
  8. 請求項乃至7のいずれかに記載の不燃壁面施工を使途とする、砂の粒度に分類される水酸化アルミニウムを含む、JISA6909に規定される合成樹脂エマルジョン系仕上塗材であって、砂の粒度に分類される水酸化アルミニウムを含む水酸化アルミニウム粉末が固形分比率で、25重量%〜80重量%含まれるJISA6909に規定される合成樹脂エマルジョン系仕上塗材。
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