JP5027854B2 - ウレタン防水材用上塗り塗料 - Google Patents
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Description
しかしながら、セラミックス等の不燃性又は難燃性の材料を防水材や主要コート層に多量に含有させると、伸び率等の塗膜性能や層間の密着性が低下し、塗膜の剥離等を生じてしまう問題がある(特許文献27段落0063参照)。
しかし、この引用文献は、織物、編物等の布帛のための表面化粧塗材を開示するものであり、伸縮性に富むウレタン防水材に対する装飾材を教示するものではない。
しかし、この引用文献も、弾力性に富むウレタン防水材に対し骨材を付加する技術を教示するものではない。また、繊維含有熱硬化性樹脂が未硬化の状態で、骨材を散布する必要があり、骨材の飛散という点でも改善の余地がある。
以下、各塗料について具体的に説明する。
本発明で用いる下地層用塗料は、アクリルウレタン樹脂塗料組成物からなるものであれば特に制限はなく、従来、ウレタン防水材の主要コート層を形成させるために用いていたアクリルウレタン樹脂塗料を使用することができる。(特許文献18〜22、27、28参照)。また、アクリルウレタン樹脂塗料組成物は、1液型であっても2液型であってもよいが、ウレタン防水材に対する接着性及び耐久性の点で2液型塗料組成物が好ましい。
これらの中でも、耐侯性の点からは、脂肪族イソシアネート、脂環式ジイソシアネートが好適であり、特に、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートが好ましい。
ウレタン化とアロファネート化とを同時に行う場合、アロファネート化触媒の存在下で反応を行えばよく、ウレタン化後にアロファネート化を行う場合、アロファネート化触媒の非存在下で、所定時間ウレタン化反応を行った後、アロファネート化触媒を添加してアロファネート化反応を行えばよい。
有機カルボン酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、オクチル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、2−エチルヘキサン酸等の飽和脂肪族カルボン酸;シクロヘキサンカルボン酸、シクロペンタンカルボン酸等の飽和脂環式カルボン酸;ビシクロ(4.4.0)デカン−2−カルボン酸等の飽和複環カルボン酸;オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、大豆油脂肪酸、トール油脂肪酸等の不飽和脂肪族カルボン酸;ジフェニル酢酸等の芳香脂肪族カルボン酸;安息香酸、トルイル酸等の芳香族カルボン酸等が挙げられる。
また、カルボン酸の金属塩を構成する金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;マグネシウム、カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属;マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム等の遷移金属等が挙げられる。
ポリイソシアネートとポリオールとの反応条件について特に制限はないが、例えば、必要に応じてジブチル錫ラウレート、ジオクチル錫ラウレートなどのウレタン化触媒を用いて、20〜150℃で過剰量のポリイソシアネートと、ポリオールとを反応させればよい。
(メタ)アクリルポリオール樹脂は、水酸基を有するアクリルモノマーと、不飽和二重結合を有するその他の重合性モノマーとをラジカル共重合して得ることができる。
スチレン、α−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族炭化水素系モノマー;
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸と1価アルコールとのジエステル類;
グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有モノマー;
酢酸ビニル、安息香酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、バーサティック酸ビニルエステル等のビニルエステル類;
パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジ−パーフルオロアクリルシクロヘキシルフマレート、N−i−プロピルパーフルオロオクタンスルホアミドエチル(メタ)アクリレート等の(パー)フルオロアルキル基含有のビニルエステル類;
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル系モノマー;
(メタ)アクリロニトリルなどの不飽和カルボン酸エステル類;
塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデンなどのハロゲン含有ビニル系モノマー類;
ビニルエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのシリコン系モノマー類;
(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド2−(メタ)アクロイロキシエチルアシッドホスフェート、ジブチル(2−(メタ)アクリロイロキシジエチル)ホスフェート、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有ビニル系モノマー類;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有モノマー等を挙げることができる。
これらは単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。特に、不飽和二重結合を有する重合性モノマーとして、C1〜C24のアルキル(メタ)アクリレートモノマーを用いることが好ましい。
これら中でも生産コストの点から、セラミックスからなる粒子が好ましく、他の有機成分との比重差が小さく分離が起き難いとともに、塗膜の軽量化が可能となる点で中空のセラミックス粒子がより好ましい。
下地層用塗料に含有させる粒子(1μm以上の粒径を有する)は、通常、その製造でのばらつき、粒子の破壊、粒子同士の結合などで総ての粒子が球状又は楕円体状でないことが多いが、このような球状又は楕円体状以外の粒子が混入した粒子混合物でも所望の効果を達成することはできる。このような球状又は楕円体状以外の粒子は、通常、下地層用塗料に含有させる粒子中20質量%未満であり、10質量%未満であることが好ましく、5質量%未満であることが特に好ましい(即ち、通常、粒子の80質量%以上が球状若しくは楕円体状の形状を有し、好ましくは粒子の90質量%以上が球状若しくは楕円体状の形状を有し、特に好ましくは粒子の95質量%以上が球状若しくは楕円体状の形状を有する)。
また、同様の点から、粒径40μm以上、より好ましくは60μm以上、特に好ましくは80μm以上で、粒径300μm以下、より好ましくは200粒径以下、特に好ましくは190μm以下の粒子が、全粒子中70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上を占めるものが好ましい。また、平均粒径が60〜200μmである粒子が好ましく、平均粒径が80〜180μmである粒子が好ましく、平均粒径が100〜170μmである粒子が特に好ましい。また、下地層の厚さ(乾燥膜厚)に対し、0.6〜10倍の粒径の粒子、好ましくは1.0〜7倍の粒径の粒子、より好ましくは1.3〜6倍の粒径の粒子を、全粒子中70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上を占めるものが好ましい。
このような粒径分布の粒子であれば、主要コート層用塗料をコテ等の塗工具で塗布する際に、主要コート層用塗料中のセラミック粒子の分配が促進されると共にコテ等の円滑な動きが可能となる適度な大きさの凸部を下地層表面に形成させておくことができる。
下地層用塗料中の粒子含有量をこの範囲とすると、下地層表面に、5個/2mm×2mmから75個/2mm×2mmの密度で、より好ましくは10個/2mm×2mmから65個/2mm×2mmの密度で、より好ましくは15個/2mm×2mmから60個/2mm×2mmの密度で、より好ましくは25個/2mm×2mmから45個/2mm×2mmの密度で凸部が形成され、後述するように、コテ等の円滑な動作を確保しながら、主要コート層用塗料中のセラミックス粒子の均一な分配が可能となる。
これらは、低臭性であり有機溶剤中毒予防規則外のものが多いが、単独では、アクリルウレタン樹脂に対する溶解性が十分とはいえないため、補助的に使用することが好ましく、溶剤中30質量%未満とすることが好ましい。
本発明の主要コート層用塗料は、本発明による膜構造体に意匠性、及び/又は塗膜強度及び遮熱性等の特性を付与する層を形成するための塗料である。
下地層用の塗料に含有される粒子と同様に、主要コート層用の塗料に含有されるセラミックス粒子は、通常、その製造でのばらつき、粒子の破壊、粒子同士の結合などで総ての粒子が球状又は楕円体状でないことが多いが、このような球状又は楕円体状以外の粒子が混入したものでも所望の効果を達成することはできる。このような球状又は楕円体状以外の粒子は、通常、下地層用塗料に含有させる粒子中20質量%未満であり、10質量%未満であることが好ましく、5質量%未満であることが特に好ましい。
焼成タイプの市販品としては、例えば、美州興産株式会社製「セラサンド」(不定形)、柴田陶器株式会社製「セラミックボール」(球状)を挙げることができる。
アクリルウレタン樹脂で形成される下地層の表面はセラミックス粒子にとって滑り易く、図2(a)に示すように、下地層3の表面が平坦である場合にコテ等(図示せず)で主要コート層用塗料1を延ばそうとするとセラミックス粒子2が塗布終端に集り易く、セラミックス粒子2の均一な分配が困難になり易い。これに対して、図2(b)に示すように、下地層3の表面に凸部3’を形成しておいた場合には、当該凸部3’がセラミックス粒子の滑り止めとして機能し、コテ等で引き延ばすと均一にセラミックス粒子2を分配することができる。
本発明のウレタン防水材用の塗料システムは、必要に応じて、上記主要コート層を保護するための保護層用塗料を含むことができる。保護層は、例えば、主要コート層中のセラミックス粒子の脱落を防止したり、主要コート層の強度を補強することができるため、塗膜設計に応じて保護層用塗料を含めることが好ましい。より具体的には、粒径1500μmを超えるセラミックス粒子、より好ましくは、粒径1200μmを超えるセラミックス粒子を主要コート層に含有する場合や、強度の点で不十分なセラミックス粒子を用いる場合には、保護層用塗料を含めることが有益である。
本発明では、保護層用塗料の塗布法についても特に制限はなく、例えば、刷毛、コテ、ヘラ、レーキ、ローラー、スプレーなどを用いて塗布することができるが、施工性の点で刷毛、ローラーを用いて塗布することが好ましい。また、塗布量、塗膜の厚み、乾燥時間などは、施工目的、用いる溶剤、施工時間等に応じて変更すればよい。通常、塗布量は0.15〜0.3kg/m2とすればよい。
本発明の塗料システムでは、各塗料を、基本的に、従来の主要コート層(トップコート層)用塗料で実績があるアクリルウレタン樹脂塗料組成物で構成するためウレタン防水材であれば特に制限なく適用可能であり(例えば、特許文献18〜22、27、28参照)、適用可能な具体的なウレタン防水材としては、特許文献1〜20に記載されているものを挙げることができる。
例えば、シリコン樹脂、フッ素樹脂又はアクリルウレタン樹脂からなる塗膜を有するウレタン防水材を施工対象とする場合には、ウレタン樹脂塗料組成物からなるプライマー塗料を塗布した後、又は直接、アクリルウレタン樹脂塗料組成物からなる下地層用塗料を塗布してもよいが、必要に応じてウレタン樹脂塗料からなるプライマー塗料を塗布した後ウレタン防水層用塗料を塗布してウレタン防水層を形成し、その上にアクリルウレタン樹脂からなる下地層用塗料を塗布することが好ましい。
一方、ウレタン防水層用塗料は、塗工対象の動きに追従可能とするとともに、防水機能を持たせることを目的として塗布されるものであり、通常固形成分が97質量%以上であり、隠蔽性を確保する目的でグレーやグリーン色に着色されることが多い。また、ウレタン防水層用塗料は、1.0kg/m2以上(通常2.0kg/m2)の量で塗布されて厚い層を形成することで目的を達成する。
塗工対象がヒビ割れ等による劣化が進み、漏水が懸念される場合にはウレタン防水層を設けた後、主要コート層を設けることが好ましく、実質的に化粧目的だけの場合には、必要に応じてプライマー層を設けた後主要コート層を設けることができる。
また、ウレタン防水層用塗料としては、前記のウレタン防水材を形成するための塗料でよく、例えば特許文献1〜20に記載されている塗料を用いることができる。
上記の塗料システム及び施工方法で得られる本発明の膜構造体は、ウレタン防水材上に、アクリルポリウレタン樹脂を有機塗膜成分とする下地層と、アクリルポリウレタン樹脂を有機塗膜成分とし、且つセラミックス粒子を含有する主要コート層とを有するものであり、アクリルポリウレタン樹脂を有機塗膜成分とする下地層の存在により、ウレタン防水材に対する接着性とその伸縮に対する追従性が付与され、その一方で、多量の(有色)セラミックス粒子を含有する主要コート層の存在で、意匠性、及び/又は塗膜強度、及び遮熱性等のセラミックス粒子に起因する特性を従来の主要コート層では達成できない高水準で付与することができる。図2に示す好ましい態様においては、下地層の表面付近に存在する粒子4により下地層3表面に凸部3’が形成され、下地層3表面の表面積が大きくなっている。この下地層3表面の多くは樹脂で覆われており、主要コート層1を構成する樹脂と接触して接着性が付与されている。主要コート層1中のセラミックス粒子2同士は、通常接触せず樹脂が介在する。
1.下地層
1−1.硬化剤の調製
まず、攪拌装置、温度計、冷却管および滴下装置を備えた反応器に、ソルベッソ100(エクソンモービル化学(株)製、成分:低沸点芳香族ナフサ)400質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200質量部からなる溶剤を仕込み、撹拌しながら110℃まで昇温した。そこに、2−ヒドロキシエチルメタクリレート80質量部、メチルメタクリレート467質量部、n−ブチルメタクリレート250質量部、n−ブチルアクリレート200質量部、アクリル酸3質量部、重合開始剤であるt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート12質量部、及びソルベッソ100 100質量部からなる混合物(固形分/溶剤=59.2質量%/40.8質量%)を4時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度で1時間反応させた。さらに、重合開始剤であるt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3質量部、及びソルベッソ100 100質量部からなる混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度で3時間反応させ、固形分56.0質量%、粘度4,000mPa・s(25℃)、水酸基価34.0mgKOH/g(固形分)、重量平均分子量25,000の透明なアクリルポリオール樹脂溶液を得た。
次いで、得られたアクリルポリオール樹脂溶液268質量部に、酸化チタンCR−95(石原産業(株)製)80質量部、消泡剤(商品名:フローレンAC−903HF、共栄社化学(株)製、主成分:ビニルエーテルポリマー)1質量部、ソルベッソ100 35質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート16質量部、ガラスビーズ400質量部を混合し、混合液をペイントシェイカーで1時間分散した。分散終了後、ガラスビーズを取り除くことにより固形分57.6質量%、粘度1,500mPa・s(25℃)の白色塗料を調製した。
次いで、この白色塗料100質量部に、無色で略球状の中空セラミックス粒子(商品名:フィライトFG(52/7)、日本フィライト(株)製)を5.3質量部配合し、固形分59.7質量%の硬化剤を調製した。
またセラミックス粒子を拡大鏡で視認し、長径と短径の差が大きいと思われる粒子数個について真球度を確認したところ、約1.10であった。
1−2−1.ポリイソシアネートの調製
まず、温度計、攪拌機、冷却管および窒素ガス導入管を備えた反応器に、ヘキサメチレンジイソシアネート950質量部、イソプロパノール50質量部、2−エチルヘキサン酸ジルコニウムのミネラルスピリット溶液(ジルコニウム含有量:20質量%)0.5質量部を仕込み、攪拌しながら110℃まで昇温した。その後、同温度で2時間反応を行った。次いで、リン酸0.1質量部を仕込み、50℃で1時間停止反応を行った。停止反応後の反応生成物のイソシアネート(NCO)含量は40.5質量%であった。
次に、得られた生成物を130℃、0.04kPaの条件下で薄膜蒸留を行い、イソシアネート(NCO)含量19.4質量%、粘度150mPa・s(25℃)、フリーHDI0.2質量%、アロファネート基含有成分95質量%のポリイソシアネートを得た。
攪拌装置、温度計、冷却管および窒素ガス導入管を備えた反応器に、前記のポリイソシアネート37.8質量部、ポリテトラメチレングリコール1000(保土谷化学(株)製、PTG1000SN、数平均分子量1000)42.2質量部、ソルベッソ100 12質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8質量部を仕込み、攪拌しながら80℃まで昇温した。
同温度で6時間反応させ、固形分80質量%、イソシアネート(NCO)含量38質量%のポリイソシアネート樹脂溶液を得た。
次に、反応器中のポリイソシアネート樹脂溶液100質量部に対してイソシアヌレート体(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートHX)30質量部、ソルベッソ100 55質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート23質量部を仕込み、イソシアネート含量4.9質量%、固形分52.9質量%の主剤を調製した。
塗布時に主剤/硬化剤を固形分比で16.5部/83.5部で混合して混合溶液([NCO]/[OH]モル比=1.2)とし、得られた主剤/硬化剤の混合溶液100質量部に対して、ソルベッソ100とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとを質量比70:30で混合した混合溶剤を30質量部添加して、ローラー塗装に適する粘度に調整したものを下地層用の塗料とした(溶剤のソルベッソ100とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの質量比は、67.0:33.0、フィライトFG(52/7)の下地層用塗料中含有量は、7質量%(固形分換算値)、固形成分含有量は、45.0質量%)。
この下塗層用の塗料をウレタン防水材(商品名:ミリオネートC、保土谷バンデックス建材(株)製)に、ローラーで0.15kg/m2塗布した。約3時間後には塗料が硬化して塗膜(乾燥膜厚:約40μm)が形成され、その表面を手で触れると表面がざらざらしており、表面に曲面で区画される凸部35個/2mm×2mmの密度で形成されていた。
2−1.硬化剤の調製
下地層用塗料の硬化剤で述べた手順で同じアクリルポリオール樹脂を調製した。
次いで、得られたアクリルポリオール樹脂溶液62質量部に、増粘剤(商品名:ディスパロン6820−20M、楠本化成(株)製、成分:脂肪酸アマイド)12質量部、消泡剤(商品名:フローレンAC−903HF、共栄社化学(株)製、主成分:ビニルエーテルポリマー)0.5質量部、ソルベッソ100 17.5質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8質量部を混合し、混合液をディゾルバーで1時間撹拌することにより、固形分37.3質量%、粘度7,000mPa・s(25℃)の透明塗料を調製した。
次いで、この透明塗料47質量部に、粒径300〜850の粒子が全粒子中約70質量%以上を占めるシリカとアルミナを主成分とする非中空で白色のセラミックス(商品名:セラミックボール、柴田陶器(株)製)53質量部を混練して、固形分70.5質量%の硬化剤を調製した。
なお、セラミックス粒子を拡大鏡で視認し、長径と短径の差が大きいと思われる粒子数個について真球度を確認したところ、約1.10であった。
下地層用塗料の主剤と同様にして主剤を調製した。
使用時に、主剤/硬化剤を固形分比で7.1質量部/92.9質量部の割合で混合したもの([NCO]/[OH]モル比=1.2)を主要コート層用の塗料とした(溶剤のソルベッソ100とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの質量比は、66.0:34.0、セラミックボールの主要コート層用塗料中含有量は、70質量%(固形分換算値))。下地層用塗料を塗布してから約3時間後に、この主要コート層用塗料を、コテ(大塚刷毛製造(株)製、商品名:角ゴテ(ステンレス製)300型)で引き伸ばしながら下地層に塗布した。目視にて確認したところ、セラミックス粒子が均一に分散していることが確認できた。
3−1.硬化剤の調製
下地層用塗料の硬化剤で述べた手順で同じアクリルポリオール樹脂を調製した。
次いで、得られたアクリルポリオール樹脂溶液62質量部に、増粘剤(商品名:ディスパロン6820−20M、楠本化成(株)製、成分:脂肪酸アマイド)12質量部、消泡剤(商品名:フローレンAC−903HF、共栄社化学(株)製、主成分:ビニルエーテルポリマー)0.5質量部、ソルベッソ100 17.5質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8質量部を混合し、混合液をディゾルバーで1時間撹拌することにより、固形分37.3質量%、粘度7,000mPa・s(25℃)の透明塗料を調製した。
下地層用塗料の主剤と同様にして主剤を調製した。
使用時に、主剤/硬化剤を固形分比で23.4質量部/76.6質量部で混合したもの([NCO]/[OH]モル比=1.2)を保護層用の塗料とした(溶剤のソルベッソ100とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの質量比は、66.0:34.0)。この塗料を、主要コート層用塗料を塗布してから約16時間経過した時点で、ローラーで0.2kg/m2主要コート層に塗布した。
特許文献21〜25、27及び28の実施例等には、種々のアクリルウレタン樹脂について、ウレタン防水材に対する接着性、耐侯性等の特性が確認されており、本発明の下地層、主要コート層及び保護層を構成する樹脂として有益であることが理解できる。
溶剤として、ソルベッソ100及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートからなる溶剤に代え、同量のキシレンを使用した以外は、実施例1と同様にして主要コート層用塗料を調整し、他の塗料については、実施例1と同様にして調製し、各塗料を実施例1と同様にして塗布した。
白色塗料100質量部に、無機系の粒子で略球状の中空セラミックス(商品名:フィライトFG(52/7)、日本フィライト(株)製)を9.6質量部(下地層用塗料中12質量%(固形分換算値))配合して、硬化剤を調製したこと以外は実施例1と同様にして、下地層用塗料を調整した。主要コート層用塗料及び保護層用塗料は、実施例1と同様にして調製し、各塗料の塗布も実施例1と同様にして行った。
白色塗料100質量部に、無機系の粒子で略球状の中空セラミックス(商品名:フィライトFG(52/7)、日本フィライト(株)製)を2.2質量部(下地層用塗料中3質量%(固形分換算値))配合して、硬化剤を調製したこと以外は実施例1と同様にして、下地層用塗料を調整した。主要コート層用塗料及び保護層用塗料は、実施例1と同様にして調製し、各塗料の塗布も実施例1と同様にして行った。
フィライトFG(52/7)に代え、フィライトFG(52/7)同様、珪酸アルミを主成分とする粒径5〜150μmで平均粒径約84μmの略球状の中空セラミックス(商品名:フィライト200/7、日本フィライト(株)製)を白色塗料100質量部に9.6質量部(下地層用塗料中12質量%(固形分換算値))配合して硬化剤を調製したこと以外は実施例1と同様にして、下地層用塗料を調整した。主要コート層用塗料及び保護層用塗料は、実施例1と同様にして調製し、各塗料の塗布も実施例1と同様にして行った。
フィライトFG(52/7)に代え、黒曜石からなる粒径300〜760μmの略球状の中空セラミックス(商品名:Fバルーン600、芙蓉パーライト(株)製)を白色塗料100質量部に9.6質量部(下地層用塗料中12質量%(固形分換算値))配合して、硬化剤を調製したこと以外は実施例1と同様にして、下地層用塗料を調整した。主要コート層用塗料及び保護層用塗料は、実施例1と同様にして調製し、各塗料の塗布も実施例1と同様にして行った。
下地層を設けず、ウレタン防水材に直接主要コート層用塗料を塗布し、さらに保護層用塗料を塗布した。主要コート層用塗料及び保護層用塗料の調製は、実施例1と同様にして行い、各塗料の塗布も実施例1と同様に行った。
透明塗料34.0質量部に、セラミックボールを66.0質量部(主要コート層用塗料中80質量%(固形分換算値)))を混練して、固形分78.7質量%の硬化剤を調製した。また、下地層を設けず、ウレタン防水材に直接主要コート層用塗料を塗布した。その他の点は、実施例1と同様にして各塗料を調製し、塗布した。
フィライトFG(52/7)を加えずに硬化剤を調製したこと以外は実施例1と同様にして、下地層用塗料を調整した。主要コート層用塗料及び保護層用塗料は、実施例1と同様にして調製し、各塗料の塗布も実施例1と同様に行った。
透明塗料34.0質量部に、セラミックボールを66.0質量部(主要コート層用塗料中80質量%(固形分換算値))を混練して、固形分78.7質量%の硬化剤を調製した。下地層用塗料及び保護層用塗料は、実施例1と同様にして調製し、各塗料の塗布も実施例1と同様にして行った。
セラミックボールに代え、ほぼ粒径1000〜3000μm(若干この範囲外の粒子を含んでいた)の粒子からなり、非中空で略球状(真球度:1.25(若干真球度を測定不能な不定形粒子を含んでいたため、測定可能な粒子の中で長辺と短辺差の大きなものを選択した)の白色のセラミックス粒子(商品名:ダオラレック、日本セラウェイ(株)製)を配合して、硬化剤を調製したこと以外は実施例1と同様にして、主要コート層用塗料を調整した。下地層用塗料及び保護層用塗料は、実施例1と同様にして調製し、各塗料の塗布も実施例1と同様にして行った。
セラミックボールに代え、球状若しくは楕円体状ではなく(外表面が殆ど曲面で構成されておらず真球度は測定不能)、粒径500〜1000μmの白色の不定形セラミックス粒子(商品名:セラサンド、美州興産(株)製)を同量配合して、硬化剤を調製したこと以外は実施例1と同様にして、主要コート層用塗料を調整した。下地層用塗料及び保護層用塗料は、実施例1と同様にして調製し、各塗料の塗布も実施例1と同様にして行った。
セラミックボールに代え、球状若しくは楕円体状ではなく(外表面が殆ど曲面で構成されておらず真球度は測定不能)、不定形で粒径400〜1200μmの粒子が95質量%以上を占める(マイクロスコープにて確認したところこの範囲外の粒子が若干含まれていた)白色の焼成タイプのセラミックス粒子(商品名:カラーサンド、神東陶料(株)製)を同量配合して、硬化剤を調製したこと以外は実施例1と同様にして、主要コート層用塗料を調整した。下地層用塗料及び保護層用塗料は、実施例1と同様にして調製し、各塗料の塗布も実施例1と同様にして行った。
各実施例及び比較例で得られた塗膜構造体を、以下のようにして評価した。
各実施例及び比較例で得られた塗膜構造体について、以下の試験によりウレタン防水材の伸縮に対する追従性を評価した。
評価は、耐湿潤冷熱繰返し性試験(JIS K 5600−7−4−1999)によって実施した。試験条件としては、サイクル試験条件を2に設定し、30サイクル行った。評価は、以下の2段階で行った。
○・・・塗膜構造体に、割れやはがれが認められない。
×・・・塗膜構造体に、割れやはがれが認められた。
評価結果は、表2に示す。
各実施例及び比較例の下地層用塗料(比較例2及び3を除く)及び主要コート層用塗料を、形成される塗膜の色がマンセル値N6付近に設定されるように調整し、形成された塗膜構造体について、以下の試験により遮熱性を評価した。
赤外線ランプ(使用ランプ:フォトリフレクタ500W、Toshiba製写真用ライト)を、主要コート層を形成する前の塗膜構造体(比較例2及び3の場合には、ウレタン防水材)と、主要コート層を形成した後の塗膜構造体とに照射し、下地層の表面温度上昇が平衡に達したときの温度と主要コート層の表面温度上昇が平衡に達したときの温度とを測定し両者の差を求め、その差に応じて、以下の3段階で評価した。
○・・・両温度間において10℃以上の温度差が認められた。
△・・・両温度間において5℃以上の温度差が認められた。
×・・・主両温度間において温度差が5℃未満であった。
評価結果は、表2に示す。
各実施例及び比較例で得られた塗膜構造体(但し、セラミックス粒子の色は以下の通り)について、以下の試験により耐久性を評価した。
評価試験は、JIS K 5600−7−7−1999の促進耐侯性試験(キセノンランプ法)に準拠して、キセノンウェザーメーター(スガ試験機(株)製、キセノンX75)を用いて実施した。キセノンウェザーメーターの試験条件としては、ブラックパネル温度を65℃として、キセノンランプで120分間照射中にイオン交換水の噴霧を18分間行う湿潤サイクルを選択し、1000時間暴露試験を実施し、マンセル値N6付近の色を有するセラミックス粒子から形成される暴露試験前の塗膜に対する試験後の塗膜の耐退色性を目視、及び色差にて、以下の2段階で評価した。
○・・・目視評価した結果から、退色は殆ど認められず、塗膜の初期に対する色差が3未満である。
×・・・目視評価した結果から、明らかに退色が認められ、塗膜の初期に対する色差が3以上である。
評価結果は、表2に示す。
各実施例及び比較例において、ウレタン防水材上に形成した下地層若しくは主要コート層について、JIS K 5600−6−2−1999の耐水接着性試験(水浸漬法)を行い、ウレタン防水材に対する接着性について評価した。
評価は、以下の2段階で行った。
○・・・1ヶ月水に浸漬した後、ウレタン防水材との界面剥離は全く認められない。
×・・・1ヶ月水に浸漬した後、ウレタン防水材との界面剥離が認められた。
評価結果は、表2に示す。
各実施例及び比較例において、主要コート層用塗料をコテ又はヘラで塗布した際に、その施工容易性を以下の3段階で評価した。
○・・・コテまたはヘラでの材料配りが良好で施工が容易。
△・・・材料配りしている間に塗料粘度が高くなり塗布の最中に施工性が低下した。或いは、コテ又はヘラが下地層表面の凸部にひっかかり円滑に操作し難かった。
×・・・材料配りができず、一定の厚さで塗膜を形成するのが困難。
評価結果は、表2に示す。
各実施例及び比較例において、主要コート層用塗料をコテ又はヘラで塗布した際に、セラミックス粒子が均一に分配されるかについて以下の3段階で評価した。
○・・・セラミックス粒子を容易に均一に分配することができる。
△・・・セラミックス粒子が一部に寄り易い傾向が見られ、セラミックス粒子を均一に分配することが容易ではない。
×・・・セラミックス粒子が一部に寄り集まり、セラミックス粒子を均一に分配することができなかった。
評価結果は、表2に示す。
主要コート層が形成された時点並びに保護層が形成された時点で、実施例及び比較例で得られた塗膜構造体の強度を評価した。
評価試験は、JIS K 5600−5−3−1999の耐おもり落下性試験(落球式)によって行った。試験条件としては、質量300.0±0.5gの鋼球を用い、50cmの高さから落下させた後の、塗膜の外観を目視にて評価した。
評価は、以下の3段階で行った。
○・・・主要コート層が形成された時点で鋼球による衝撃を加えても塗膜が破壊されなかった。
×・・・保護層が形成された時点で、鋼球による衝撃を加えると、塗膜が破壊された。
評価結果は、表2に示す。
主要コート層が形成された時点並びに保護層が形成された時点で、非中空セラミックス粒子の欠落を評価した。
評価試験は、床の滑り試験方法(振子形)(JIS A 1407−1994)に準拠して行った。試験条件としては、滑り衝撃試験機(滑り片として硬質ゴム系の靴底を使用)を用い、振子を振り下ろして、塗膜表面と接触した後のセラミックス粒子の欠落を肉眼で確認することによって実施した。
評価は、以下の3段階で行った。
○・・・主要コート層が形成された時点でセラミックス粒子は欠落しなかった。
△・・・主要コート層が形成された時点で、数個のセラミックス粒子の欠落が認められたが、保護層が形成された時点では、セラミックス粒子は欠落しなかった。
×・・・保護層が形成された時点でも、セラミックス粒子が欠落した。
評価結果は、表2に示す。
2 セラミックス粒子
3 下地層
3’ 凸部
4 粒子
Claims (26)
- アクリルウレタン樹脂塗料組成物からなる下地層用塗料と、セラミックス粒子を含有するアクリルウレタン樹脂塗料組成物からなる主要コート層用塗料とを含む、ウレタン防水材用の塗料のセットであって、
該主要コート層用塗料が、該セラミックス粒子を40質量%から80質量%(固形分換算値による)含有する、塗料セット。 - 前記下地層用塗料が、1μm〜500μmの粒径(JIS K 0069−1992によるふるい分け試験法)を有する粒子を1質量%から15質量%(固形分換算値による)含有する、請求項1に記載の塗料セット。
- アクリルウレタン樹脂塗料組成物からなる下地層用塗料と、セラミックス粒子を含有するアクリルウレタン樹脂塗料組成物からなる主要コート層用塗料とを含む、ウレタン防水材用の塗料のセットであって、
該下地層用塗料が、1μm〜500μmの粒径(JIS K 0069 −1992 によるふるい分け試験法)を有する粒子を1質量%から15質量%(固形分換算値による)含有する、塗料セット。 - 前記下地層用塗料が、前記粒子を3質量%から12質量%(固形分換算値による)含有する、請求項2又は3に記載の塗料セット。
- 前記下地層用塗料に含有される粒子中、粒径40〜300μmの粒子が80質量%以上を占める、請求項2から4の何れか1項に記載の塗料セット。
- 前記粒子の平均粒径が、60〜200μmである、請求項5に記載の塗料セット。
- 前記下地層用塗料に含有される粒子の90質量%以上が、球状若しくは楕円体状の形状を有する、請求項2から6の何れか1項に記載の塗料セット。
- 前記主要コート層用塗料に含有されるセラミックス粒子が、球状若しくは楕円体状の形状を有する、請求項1から7の何れか1項に記載の塗料セット。
- 前記主要コート層用塗料に含有されるセラミックス粒子が、有色であり、前記下地層用塗料が、該セラミックス粒子が有する色に対して保護色となる色を付与する顔料若しくは色素を含む、請求項1から8の何れか1項に記載の塗料セット。
- 更にアクリルウレタン樹脂塗料組成物からなる保護層用塗料を含む、請求項1から9の何れか1項に記載の塗料セット。
- ウレタン防水材上に形成されたアクリルウレタン樹脂からなる下地層上に主要コート層を形成するための塗料であって、
40質量%から80質量%(固形分換算値による)のセラミックス粒子を含有するアクリルウレタン樹脂塗料組成物からなる塗料。 - ウレタン防水材上に形成され、セラミックス粒子を含有するアクリルウレタン樹脂からなる主要コート層の直下に形成される下地層用の塗料であって、
1μm〜500μmの粒径(JIS K 0069 −1992 によるふるい分け試験法)を有する粒子を1質量%から15質量%(固形分換算値による)含有するアクリルウレタン樹脂塗料組成物からなる、下地層用塗料。 - ウレタン防水材に、アクリルウレタン樹脂塗料組成物を塗布して下地層を形成する工程と、40質量%から80質量%(固形分換算値による)のセラミックス粒子を含有するアクリルウレタン樹脂塗料組成物を該下地層に塗布して主要コート層を形成する工程とを含む、ウレタン防水材にセラミックス粒子含有塗膜を形成する方法。
- 前記下地層を形成するための塗料組成物に、1μm〜500μmの粒径(JIS K 0069 −1992 によるふるい分け試験法)を有する粒子を1質量%から15質量%(固形分換算値による)含有させ、該粒子の少なくとも一部に起因する凸部を該下地層表面に形成しておき、前記主要コート層用塗料を、塗布面に対して平行の接触端又は接触面を有する塗工具で引き延ばしながら塗布する、請求項13に記載の方法。
- ウレタン防水材に、アクリルウレタン樹脂塗料組成物を塗布して下地層を形成する工程と、セラミックス粒子を含有するアクリルウレタン樹脂塗料組成物を塗布して主要コート層を形成する工程とを含む、ウレタン防水材にセラミックス粒子含有塗膜を形成する方法であって、
該下地層を形成するための塗料組成物に、1μm〜500μmの粒径(JIS K 0069 −1992 によるふるい分け試験法)を有する粒子を1質量%から15質量%(固形分換算値による)含有させ、該粒子の少なくとも一部に起因する凸部を該下地層表面に形成しておき、前記主要コート層用塗料を、塗布面に対して平行の接触端又は接触面を有する塗工具で引き延ばしながら塗布する、方法。 - 前記下地層用塗料組成物が、前記粒子を3質量%から12質量%(固形分換算値による)含有する、請求項14又は15に記載の方法。
- 前記下地層用塗料に含有される粒子中、粒径40〜300μmの粒子が80質量%以上を占める、請求項14から16の何れか1項に記載の方法。
- 前記粒子の平均粒径が、60〜200μmである、請求項17に記載の方法。
- 前記下地層用塗料に含有される粒子の90質量%以上が、球状若しくは楕円体状の形状を有する、請求項14から18の何れか1項に記載の方法。
- 前記主要コート層用塗料に含有されるセラミックス粒子が、球状若しくは楕円体状の形状を有する、請求項14から19の何れか1項に記載の方法。
- 前記主要コート層を形成した後、該主要コート層に、アクリルウレタン樹脂塗料組成物を塗布して保護層を形成する工程を含む、請求項13から20の何れか1項に記載の方法。
- 前記下地層を形成する工程の前に、ウレタン樹脂塗料組成物を塗布してプライマー層を形成する工程を含む、請求項13から21の何れか1項に記載の方法。
- ウレタン防水材上に、アクリルポリウレタン樹脂を有機塗膜成分とする下地層と、アクリルポリウレタン樹脂を有機塗膜成分とし、且つセラミックス粒子を40質量%から80質量%(固形分換算値による)含有する主要コート層とを有する塗膜構造。
- 前記下地層が、1μm〜500μmの粒径(JIS K 0069 −1992 によるふるい分け試験法)を有する粒子を1質量%から15質量%(固形分換算値による)含有し、該粒子により該下地層の表面に凸部が形成されている、請求項23に記載の塗膜構造。
- 前記下地層表面に、5個/2mm×2mmから75個/2mm×2mmの密度で凸部が形成されている、請求項24に記載の塗膜構造。
- ウレタン防水材上に、アクリルポリウレタン樹脂を有機塗膜成分とする下地層と、アクリルポリウレタン樹脂を有機塗膜成分とし、且つセラミックス粒子を含有する主要コート層とを有する塗膜構造であって、
該下地層が、1μm〜500μmの粒径(JIS K 0069 −1992 によるふるい分け試験法)を有する粒子を1質量%から15質量%(固形分換算値による)含有し、該粒子により該下地層の表面に5個/2mm×2mmから75個/2mm×2mmの密度で凸部が形成されている、塗膜構造。
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