JP2002080790A - 低光沢塗料組成物、塗膜形成方法および低光沢塗装物 - Google Patents

低光沢塗料組成物、塗膜形成方法および低光沢塗装物

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JP2002080790A
JP2002080790A JP2000273744A JP2000273744A JP2002080790A JP 2002080790 A JP2002080790 A JP 2002080790A JP 2000273744 A JP2000273744 A JP 2000273744A JP 2000273744 A JP2000273744 A JP 2000273744A JP 2002080790 A JP2002080790 A JP 2002080790A
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coating film
gloss
layer
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Nobuhiko Momose
信彦 百瀬
Katsumi Kunugi
克巳 椚
Masashi Takahashi
正志 高橋
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のメタリック塗料では発現できなかった
布地調の立体感ある意匠を呈することのできる低光沢塗
料組成物、塗膜形成方法および低光沢塗装物を提供す
る。 【解決手段】 自動車用アルミニウム製ホイール等の基
材上に、ベース塗膜層を設け、その上に、中空セラミッ
クフィラーからなる低光沢顔料を含有する低光沢塗料組
成物を塗装して低光沢塗膜層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空セラミックフ
ィラーからなる低光沢顔料およびビヒクルを含有する低
光沢塗料組成物、塗膜形成方法およびこの方法により得
られる低光沢塗装物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車車体やアルミニウム製ホイール等
の素材に意匠性を発現させる塗料としてはメタリック塗
料があり、鱗片状金属顔料と有色顔料とを混合したも
の、表面を二酸化チタンで被覆した干渉マイカや表面を
酸化鉄や有機顔料で被覆した着色マイカ等を用いた光輝
性塗料などが使用されている。また、例えば特開平2−
142862号公報には鱗片状着色アルミニウム顔料を
含有する光輝性塗料、さらに特開平5−70719号公
報には鱗片状着色アルミニウム顔料とマイカを併用した
光輝性塗料について記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら従来の
意匠性塗料は、いずれも光輝性塗料により「メタリック
(金属調)」を指向したものである。本発明の目的は、
従来のメタリック塗料では発現できなかった、「布地
調」の立体感ある意匠を呈することのできる低光沢塗料
組成物、塗膜形成方法および低光沢塗装物を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の低光沢塗料組成
物は、中空セラミックフィラーおよびビヒクルを含有す
ることを特徴としている。また、さらに光輝性顔料およ
び/または着色顔料を含有しても良い。上記中空セラミ
ックフィラーの塗料固形分100質量部に対する顔料の
固形分質量割合(PWC)は、0.01〜50%である
ことが好ましい。
【0005】本発明の塗膜形成方法は、基材上に、ベー
ス塗膜層および上記低光沢塗料組成物により形成される
低光沢塗膜層を順次積層して複層塗膜を形成する。この
低光沢塗膜層上に、さらにクリヤー上塗り塗膜層を形成
しても良い。上記ベース塗膜層の明度をマンセル表示系
における明度N4以下とすると、低光沢意匠性をさらに
強調することができる。また、上記クリヤー上塗り塗膜
層を、(1)カルボキシル基含有ポリマーおよびエポキ
シ基含有ポリマー、(2)フッ素樹脂、または、(3)
シリコン樹脂を含む塗料、から形成すれば耐酸性に優れ
た塗膜を得ることができる。
【0006】本発明の低光沢塗装物は、被塗物上に、上
記塗膜形成方法により低光沢塗膜が形成されて成るもの
であり、被塗物の例としては自動車用アルミニウム製ホ
イールが挙げられる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳述する。
【0008】[低光沢塗料組成物]本発明の低光沢塗料
組成物には、布地調の立体感ある低光沢塗膜を実現する
ための材料として、中空セラミックフィラー製の低光沢
顔料(以下、「低光沢顔料」又は「艶消し剤」と言
う。)を含有させる。この低光沢顔料は、シリカ、アル
ミナ、あるいはこれらの混合物であるガラス等を構成要
素とする無機中空球体であり、粒子径10〜100μm
(好ましくは20〜80μm)、平均粒子径30〜60
μm(好ましくは40〜50μm)、pHは6〜8であ
る。
【0009】本発明の低光沢塗料組成物において、上記
低光沢顔料(艶消し剤)の塗料固形分100質量部に対
する固形分質量割合(PWC)は、0.01〜50%で
あり、1〜30%が好ましく、5〜20%がより一層好
ましい。0.01%未満では凹凸感ある布地調意匠が得
られないことがあり、50%を超えると塗膜外観の悪化
をまねくことがある。
【0010】また、本発明の低光沢塗料組成物に含まれ
るビヒクルは、上記低光沢顔料を分散させるものであっ
て、塗膜形成用樹脂と必要に応じて架橋剤とから構成さ
れる。ビヒクルを構成する塗膜形成用樹脂としては、例
えば、(a)アクリル樹脂、(b)ポリエステル樹脂、
(c)アルキド樹脂、(d)フッ素樹脂、(e)エポキ
シ樹脂、(f)ポリウレタン樹脂、(g)ポリエーテル
樹脂、が挙げられ、これらは、単独または2種以上を組
合わせて使用することができる。その中でも、アクリル
樹脂およびポリエステル樹脂を用いるのが好ましい。
【0011】上記(a)アクリル樹脂としては、アクリ
ル系モノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとの共重
合体を挙げることができる。上記共重合に使用し得るア
クリル系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸のメチ
ル、エチル、プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−
ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、フェニル、ベ
ンジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピ
ル等のエステル類、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ
エチルのカプロラクトンの開環付加物、(メタ)アクリ
ル酸グリシジル、(メタ)アクリルアミド、N−メチロ
ール(メタ)アクリルアミド等がある。また、これらと
共重合可能な他のエチレン性不飽和モノマーとしては、
スチレン、α−メチルスチレン、イタコン酸、マレイン
酸、酢酸ビニルなどがある。
【0012】上記(b)ポリエステル樹脂としては、例
えば、多塩基酸と多価アルコールとの縮合物からなる飽
和ポリエステル樹脂や不飽和ポリエステル樹脂が挙げら
れる。原料となる飽和多塩基酸としては、無水フタル
酸、テレフタル酸、コハク酸等が挙げられ、不飽和多塩
基酸としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸
等が挙げられる。一方、多価アルコールとしては、二価
アルコール、三価アルコール等が挙げられ、二価アルコ
ールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール等が挙げられ、三価アルコールとしてはグリセリ
ン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
【0013】また、上記塗膜形成用樹脂には、硬化性樹
脂と溶剤乾燥型のラッカーとがあるが、上記塗膜形成用
樹脂としては、通常は硬化性樹脂が使用される。硬化性
樹脂には、架橋剤としてアミノ樹脂、(ブロック)ポリ
イソシアネート化合物、その他アミン類、ポリアミド
類、多価カルボン酸等を添加し、加熱または常温で硬化
反応を進行させることができる。なお、硬化性樹脂とラ
ッカーとを併用することも可能である。
【0014】ビヒクルが上記架橋剤を含む場合、塗膜形
成用樹脂と架橋剤との割合は、固形分換算で塗膜形成用
樹脂が90〜50質量%、架橋剤が10〜50質量%で
あり、好ましくは塗膜形成用樹脂が85〜60質量%、
架橋剤が15〜40質量%である。架橋剤が10質量%
未満、または塗膜形成用樹脂が90質量%を超えると、
塗膜中の架橋が不十分となる。一方、架橋剤が50質量
%を超えるかまたは塗膜形成用樹脂が50質量%未満で
は、塗料組成物の貯蔵安定性が低下するとともに硬化速
度が大きくなるため、塗膜外観が悪くなる。
【0015】本発明の低光沢塗料組成物は、低光沢性顔
料と共に光輝性顔料や着色顔料を併用することができ
る。光輝性顔料としては、例えばアルミニウムフレー
ク、マイカ、金属チタンフレーク、アルミナフレーク、
シリカフレーク、ガラスフレーク、ステンレスフレー
ク、グラファイト、板状酸化鉄、フタロシアニンフレー
ク等の各光輝性顔料を挙げることができ、また着色顔料
としては、例えば、アゾレーキ系、フタロシアニン系、
インジゴ系、ペリレン系、キノフタロン系、ジオキサジ
ン系、キナクリドン系、イソインドリノン系、金属錯体
等の各着色顔料や、黄鉛、黄色酸化鉄、ベンガラ、二酸
化チタン、カーボンブラック等を挙げることができる。
これら光輝性顔料および着色顔料の添加量は、上記低光
沢顔料の効果および下地層との複合色効果を妨げない限
り任意に設定できる。また珪酸カルシウムや沈降性硫酸
バリウム等の体質顔料も併用することができる。
【0016】本発明の低光沢塗料組成物には、さらに上
記成分の他に、脂肪族アミドの潤滑分散体であるポリア
ミドワックスや酸化ポリエチレンを主体としたコロイド
状分散体であるポリエチレンワックス、沈降防止剤、硬
化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、シ
リコンや有機高分子等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘
剤、消泡剤、架橋性重合体粒子(ミクロゲル)等を適宜
添加することができる。これらの添加剤を、上記ビヒク
ル100質量部(固形分基準)に対して、それぞれ例え
ば15質量部以下の割合で配合すれば、塗料や塗膜の性
能を改善することができる。
【0017】本発明の低光沢塗料組成物は、上記構成成
分を、通常、溶剤に溶解または分散させた態様で提供さ
れる。溶剤としては、ビヒクルを溶解または分散するも
のであれば制限はなく、有機溶剤および/または水を使
用できる。有機溶剤としては、塗料分野において通常用
いられるもの、例えば、トルエン、キシレン等の炭化水
素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢
酸エチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブ等
のエステル類、アルコール類を挙げることができる。ま
た水を溶剤として使用して水性塗料組成物とすれば、環
境保護の観点から好ましい。この場合、適量の親水性有
機溶剤を含有させてもよい。
【0018】[塗膜形成方法]本発明の塗膜形成方法
は、基材上に、ベース塗膜層、本発明の低光沢塗料組成
物により形成される低光沢塗膜層およびクリヤー上塗り
塗膜層を順次積層して複層塗膜を形成する方法である。
クリヤー塗膜層を省くことにより、低光沢性にさらにつ
や消し感(マット感)を加えた塗膜とすることもでき
る。
【0019】使用できる基材について特に限定はなく、
基材としては、無処理鋼材、亜鉛鋼材等の鉄材、アルミ
ニウム材、銅材またはこれらの合金等の金属類、ガラ
ス、セメント、コンクリート等の無機材料、ポリエチレ
ン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共
重合体樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニ
リデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹
脂、エポキシ樹脂等の樹脂類や各種のFRP等のプラス
チック材料、木材、繊維材料(紙、布等)等の天然また
は合成材料等並びにこれらの加工品が挙げられる。
【0020】本発明の塗膜形成方法では、上記基材にベ
ース塗膜層を介して本発明の低光沢塗料組成物を塗装す
るが、低光沢塗装物が自動車車体やアルミニウム製自動
車用ホイール等の自動車用部品である場合は、予め基材
に、脱脂や化成処理等の下地処理、電着塗装または粉体
塗装等による下塗り塗装、必要に応じて中塗り塗装等に
よる下地塗装を施しておくことが好ましい。
【0021】本発明の塗膜形成方法では、ベース塗膜、
低光沢塗膜およびクリヤー塗膜をウェットオンウェット
(W/W)法、またはウェットオンドライ(W/D)法
により形成し複層塗膜とすることができる。なお、W/
W法は下層塗膜を風乾等により乾燥させ未硬化状態また
は半硬化状態としておき、そこへ上層を塗装して一度に
焼き付け硬化させる方法である。またW/D法は、下層
塗膜を焼き付けて硬化させ、上層塗膜を塗装してさらに
焼き付ける方法である。各塗膜層を形成する方法は特に
限定されないが、スプレー法、ロールコーター法等が好
ましく、また各塗膜層を複数回塗装することも可能であ
る。塗膜には80〜160℃で所定時間焼き付けを行
う。
【0022】本発明の塗膜形成方法に使用するベース塗
膜層は、溶剤型塗料または粉体型塗料により形成するこ
とができる。用いる塗料は、上記の低光沢塗料組成物を
構成するビヒクルと、上記必要に応じて加えることがで
きる顔料および添加剤等と、を適宜組み合わせて調整す
る。ベース塗膜層の乾燥膜厚は、30〜200μmが好
ましく、この範囲を外れると塗膜外観の悪化をまねく恐
れがある。より好ましくは50〜150μmである。な
お、ベース塗膜層の明度を、マンセル表示系における明
度N4以下の暗色とすることで、本発明の低光沢塗料組
成物により形成される低光沢塗膜層との複合効果によ
り、凹凸の立体感ある布地調意匠を一層強調することが
できる。同様に、ベース塗膜層がクリヤー塗膜の場合、
クリヤー塗膜下層の下地塗膜または基材の明度をN4以
下とすることもできる。
【0023】ベース塗膜層の上には、本発明の低光沢塗
料組成物により低光沢塗膜層が形成される。ベース塗膜
層と低光沢塗料組成物との複層膜の形成にはW/D法を
用いるのが好ましい。低光沢塗膜層の乾燥膜厚は、10
〜100μmが好ましく、より好ましくは20〜50μ
mである。
【0024】塗膜面につや消しでなく低光沢感のみを持
たせたい場合には、低光沢塗膜層上にさらにトップコー
ト層としてクリヤー上塗り塗膜層を形成する。この場合
は低光沢に加えて、低光沢顔料の損傷防止および平滑性
の向上が可能となる。低光沢塗膜層中に低光沢顔料が比
較的多く含まれる場合には、クリヤー塗料を2層以上重
ねて塗装すると表面の平滑感をさらに向上させることが
できる。クリヤー上塗り塗膜層の形成は、上記W/W法
を用いることが好ましい。また、クリヤー塗料を複数回
塗装する場合には、最終のクリヤー塗料を塗装した後で
一度に焼き付けを行えばよく、初期にクリヤー塗料を塗
装した段階では完全に硬化させなくてもよい。クリヤー
上塗り塗膜層の乾燥膜厚は、30〜400μmが好まし
く、この範囲を外れると塗膜外観の悪化をまねくことが
ある。より好ましい乾燥膜厚は50〜200μmであ
る。
【0025】クリヤー上塗り塗膜層は、一般的なクリヤ
ー塗料によって形成することができる。半透明感を付与
した、いわゆる濁りクリヤー塗膜を使用することもでき
る。クリヤー塗料は、溶剤型、粉体型のいずれでもよ
く、溶剤型塗料としては、一液型塗料を用いてもよい
し、二液型ウレタン樹脂塗料のような二液型塗料を用い
てもよい。クリヤー塗料として特に好ましいものとし
て、特公平8−19315号公報に記載されたカルボキ
シル基含有ポリマーとエポキシ基含有ポリマーとを含有
するクリヤー塗料を挙げることができる。このクリヤー
塗料は耐酸性が高いため酸性雨に強く、さらにW/W法
で低光沢塗膜層に塗装した際に、低光沢塗膜層における
顔料類の配向を乱さない等の特徴がある。また、汎用の
フッ素樹脂あるいはシリコン樹脂も耐候性が高いため好
ましく使用できる。これらのクリヤー塗料は、必要に応
じて、その透明性を損なわない範囲で、着色顔料、体質
顔料、改質剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、分散剤、
消泡剤等の添加剤を含むことができる。
【0026】[低光沢塗装物]本発明の低光沢塗装物
は、基材上にベース塗膜層および本発明の低光沢塗膜
層、さらに、必要に応じてクリヤー上塗り塗膜層を有す
るものである。クリヤー上塗り塗膜層を形成しない場合
は、つや消し性の立体布地調意匠を有する塗膜面を得る
ことができ、クリヤー上塗り塗膜層を形成した場合は、
低光沢性の凹凸感ある布地調意匠を有する塗膜面を得る
ことができる。クリヤー塗膜層の有無にかかわらず、低
光沢塗膜層の下層であるベース層等の明度が、マンセル
表示系における明度N4以下であれば、立体布地調の意
匠感を一層高めることができる。
【0027】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例を挙げて
さらに具体的に説明する。なお、配合量は特に断りのな
いかぎり質量部を表す。
【0028】
【実施例1〜11、比較例1〜3】[基材の調製]自動
車用アルミニウム製ホイールに、脱脂処理、表面調整剤
による処理を順次施し、水洗後、クロム皮膜量が10m
g/mとなるようにクロメート処理剤(「アルサーフ
1000」、日本ペイント社製)にて化成処理した。
【0029】[ベース塗膜層形成用塗料]以下の塗料を
ベース塗膜形成に使用した。
【0030】(1) ベース塗料A…アクリル樹脂系粉
体型クリヤー塗料(「パウダックスA50クリヤー」、
日本ペイント社製)。
【0031】(2) ベース塗料B…アクリル樹脂系粉
体型ブラック(N1)塗料(「パウダックスA30ブラ
ック」、日本ペイント社製)。
【0032】(3) ベース塗料C…アクリル樹脂系粉
体型ダークグレー(N4)塗料(「パウダックスA30
ダークグレー」、日本ペイント社製)。
【0033】(4) ベース塗料D…アクリル樹脂系溶
剤型クリヤー塗料(「スーパーラックM90クリヤ
ー」、日本ペイント社製)。
【0034】(5) ベース塗料E…アクリル樹脂系溶
剤型ブラック(N1)塗料(「スーパーラックM90ブ
ラック」、日本ペイント社製)。
【0035】(6) ベース塗料F…アクリル樹脂系溶
剤型ホワイト(N9)塗料(「スーパーラックM90ホ
ワイト」、日本ペイント社製)。
【0036】[低光沢塗料組成物の調製]アクリル樹脂
(スチレン/メチルメタクリレート/エチルメタクリレ
ート/ヒドロキシエチルメタクリレート/メタクリル酸
の共重合体、数平均分子量約20,000、水酸基価4
5、酸価15、固形分50質量%)とメラミン樹脂
(「ユーバン20SE」、三井化学社製、固形分60質
量%)とを80:20の固形分質量比で配合して得たビ
ヒクルに対し、平均粒子径45μmの中空セラミックフ
ィラー(「SL−75」、イーストファーズ社製)を
「艶消し剤」として下記の表1に示す量で配合した。ま
た、併用する顔料としてアルミニウムフレーク顔料
(「アルペースト65−388」、東洋アルミニウム社
製)およびカーボンブラックを表1に示す量で配合し
た。
【0037】また、比較例では、表1に示す二酸化ケイ
素フィラー(「サイロイド308」、Fuji−Dav
ison Chemical社製)を使用した(表1中
では「SiO」と表示)。次いで、有機溶剤(トルエ
ン/キシレン/酢酸エチル/酢酸ブチルの質量比=70
/15/10/5)と共に攪拌機により塗装適正粘度に
なるように攪拌混合し、低光沢塗料を調製した。
【0038】[クリヤー塗料]クリヤー塗料としては、
カルボキシル基含有ポリマーとエポキシ基含有ポリマー
のブレンドからなる溶剤型クリヤー塗料(「マックフロ
ーO−520クリヤー」、日本ペイント社製)を使用し
た。
【0039】[複層塗膜の形成]基材の被塗面に、表2
に示す各塗膜層を順次形成した。上記ベース塗膜層は、
粉体型塗料では焼付温度160℃、10分間で乾燥膜厚
が100μmとなるように、溶剤型塗料では焼付温度1
50℃、5分間で乾燥膜厚が50μmとなるように形成
し、次いで表1に示す低光沢塗料により低光沢塗膜層を
焼付温度150℃、5分間で乾燥膜厚が30μmとなる
ように塗装し形成した。クリヤー上塗り塗膜層を形成す
る場合は、粉体型クリヤー塗料では焼付温度160℃、
10分間で乾燥膜厚が100μmとなるように、溶剤型
クリヤー塗料では焼付温度150℃、5分間で乾燥膜厚
が50μmとなるように塗装し複層塗膜を形成した。得
られた塗膜の意匠感を下記方法で評価した。その結果を
表2に示す。
【0040】[評価方法] <立体布地調意匠>アルミ製自動車用ホイ−ルの意匠感
を目視で評価した。 ◎…凹凸の立体感が特に強調されたフェルト布地調塗膜
面が形成されている。 ○…布地調塗膜面が形成され、立体感も水準を保ってい
る。 ×…布地調の意匠が形成されていない。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】表2の結果から明らかなように、本実施例
1〜11は、本発明の低光沢顔料を含有する低光沢塗料
を使用して塗膜を形成したため、凹凸の立体感が強調さ
れた布地調塗膜面が形成されていた。一方、比較例の、
つや消し用フィラーとして従来から知られている樹脂ビ
ーズを使用したホイールは、布地調の意匠は発現しなか
った。
【0044】
【発明の効果】本発明の低光沢塗料組成物は、中空フィ
ラーを原料とする低光沢顔料を含有するため、従来のメ
タリック顔料とは全く異なった立体感あるフェルト布地
調の意匠を表現することができる。すなわち、本発明の
塗膜形成方法によって、基材上に、ベース塗膜層、低光
沢顔料を有する低光沢塗膜層、必要に応じてクリヤー上
塗り塗膜層を順次積層して複層塗膜を形成すれば、ベー
ス塗膜層と低光沢塗膜層との複合作用により、立体感あ
る布地調の意匠を発現させることができる。また本発明
の低光沢塗膜では、ベース層を明度N4以下とすること
により、N4以下の明度の色調と低光沢顔料の意匠とが
合成され、立体的布地感を一層強調することができる。
【0045】上記塗膜形成方法により得られる本発明の
低光沢塗装物は、独特の立体感ある布地調意匠を有する
ため、自動車や二輪車等の乗物外板、自動車用ホイー
ル、各種容器外面、コイルコーティング、家電業界等、
各種製品用の塗料として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/00 C09D 5/00 Z 7/12 7/12 (72)発明者 高橋 正志 東京都品川区南品川4丁目1番15号 日本 ペイント株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AE03 CA32 CA44 CB02 CB06 DA06 DA23 DB02 DB05 DB06 DB07 DB12 DB13 DB18 DB20 DB21 DB36 DB38 DB40 DB43 DB47 DB53 DB61 DC10 DC13 DC18 DC41 EA02 EA06 EA07 EA10 EA43 EB16 EB20 EB22 EB32 EB33 EB35 EB36 EB37 EB38 EB39 EB42 EB45 EB56 EC03 EC05 EC11 EC24 EC54 4J038 CC031 CC081 CD091 CF021 CG141 CG151 CH031 CH041 CH081 CH121 CH171 CH221 DB001 DD041 DD181 DF001 DG001 GA03 HA026 HA036 HA066 HA216 HA446 HA486 HA546 HA566 KA08 KA20 KA21 NA01 PA12 PB07 PC02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空セラミックフィラーおよびビヒクル
    を含有する低光沢塗料組成物。
  2. 【請求項2】 中空セラミックフィラーと、光輝性顔料
    および/または着色顔料と、ビヒクルと、を含有する低
    光沢塗料組成物。
  3. 【請求項3】 前記中空セラミックフィラーの塗料固形
    分100質量部に対する顔料の固形分質量割合(PW
    C)が、0.01〜50%である請求項1または2記載
    の低光沢塗料組成物。
  4. 【請求項4】 基材上に、ベース塗膜層と、請求項1〜
    3のいずれか1項記載の低光沢塗料組成物により形成さ
    れる低光沢塗膜層と、を順次積層して複層塗膜を形成す
    る塗膜形成方法。
  5. 【請求項5】 基材上に、ベース塗膜層、請求項1〜3
    のいずれか1項記載の低光沢塗料組成物により形成され
    る低光沢塗膜層およびクリヤー上塗り塗膜層を順次積層
    して複層塗膜を形成する塗膜形成方法。
  6. 【請求項6】 前記ベース塗膜層の明度が、マンセル表
    示系における明度N4以下である請求項4または5記載
    の塗膜形成方法。
  7. 【請求項7】 前記クリヤー上塗り塗膜層が、(1)カ
    ルボキシル基含有ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマ
    ー、(2)フッ素樹脂、または、(3)シリコン樹脂、
    を含む塗料から形成されている請求項5または6記載の
    塗膜形成方法。
  8. 【請求項8】 被塗物上に、請求項4〜7のいずれか1
    項記載の塗膜形成方法により低光沢塗膜が形成されてい
    ることを特徴とする低光沢塗装物。
  9. 【請求項9】 前記被塗物が自動車用アルミニウム製ホ
    イールである請求項8記載の低光沢塗装物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007013558A1 (ja) * 2005-07-27 2007-02-01 Nippon Paint Co., Ltd. 水性メタリック塗料組成物及び複層塗膜形成方法
JP2010516518A (ja) * 2007-01-30 2010-05-20 エボニック レーム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング つや消しされたpmmi成形体用の成形材料
JP2011057837A (ja) * 2009-09-09 2011-03-24 Asia Kogyo Kk ウレタン防水材用上塗り塗料
KR101766890B1 (ko) * 2015-11-26 2017-08-11 동국제강주식회사 다공질 도료 조성물에 의한 입체 패턴을 가지는 pcm 칼라강판 및 그 제조방법

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