JP2002273333A - 光輝性塗膜形成方法および塗装物 - Google Patents

光輝性塗膜形成方法および塗装物

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JP2002273333A
JP2002273333A JP2001080697A JP2001080697A JP2002273333A JP 2002273333 A JP2002273333 A JP 2002273333A JP 2001080697 A JP2001080697 A JP 2001080697A JP 2001080697 A JP2001080697 A JP 2001080697A JP 2002273333 A JP2002273333 A JP 2002273333A
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pigment
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glittering
glitter
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Kenji Maruou
健志 丸王
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光輝ムラが非常に少なく、さらにフリップフロ
ップ性を有する光輝性顔料を用いた場合にはフリップフ
ロップ性の向上が得られる光輝感を与える光輝性塗膜形
成方法および塗装物を提供する。 【解決手段】基材に、光輝性ベース塗膜を2ステージで
形成し、次いでクリヤートップ塗膜を形成する方法であ
って、上記2ステージで形成する第1ステージと第2ス
テージで形成する上記光輝性ベース塗膜の乾燥膜厚比率
が、2/1〜4/1である光輝性塗膜形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光輝性塗膜形成方
法および塗装物に関する。
【0002】
【従来の技術】金属性の光沢を有するメタリック塗膜を
形成する光輝性塗料として、従来からアルミニウム粉末
や雲母粉末を含有させた塗料が用いられている。この光
輝性塗料により光輝性ベース塗膜を形成するに際して、
光輝ムラを少なくするために光輝性ベース塗膜を2ステ
ージで形成する方法が行われている。ここでの2ステー
ジ塗装とは、本来1回で形成する塗膜を、間にセッティ
ング期間をとり2段階(ステージ)で塗膜を形成する方
法で、これまでは2ステージの第1ステージと第2ステ
ージでは、形成する乾燥膜厚の比率が、ほぼ均等で行わ
れている。
【0003】しかしながら、上記先行技術における第1
ステージと第2ステージとで、ほぼ均等の乾燥膜厚比率
では、光輝性ベース塗膜中の光輝性顔料の配向が揃いに
くく、形成された光輝性ベース塗膜には光輝ムラを生じ
るという課題を有している。
【0004】また干渉性を有する光輝性顔料を用いる場
合、形成された塗膜の見る角度を変えると、角度によっ
て異なる明度が発現するフリップフロップ効果(以下、
「FF効果」という。)に対しても、FF効果が十分と
は言えないという課題を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、光輝ムラが非常に少なく、さらにフリップフロップ
性を有する光輝性顔料を用いた場合にはフリップフロッ
プ性の向上が得られる光輝感を与える光輝性塗膜形成方
法および塗装物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上述の課題
に鑑み鋭意研究した結果、本発明に至った。 1.基材に、光輝性ベース塗膜を2ステージで形成し、
次いでクリヤートップ塗膜を形成する方法であって、上
記2ステージで形成する第1ステージと第2ステージで
形成する上記光輝性ベース塗膜の乾燥膜厚比率が、2/
1〜4/1である光輝性塗膜形成方法。 2.上記光輝性ベース塗膜に含有する光輝性顔料が、ア
ルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミナフレ
ーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、グラフ
ァイト顔料、干渉マイカ顔料、着色マイカ顔料、金属チ
タンフレーク顔料、ステンレスフレーク顔料、板状酸化
鉄顔料、金属めっきガラスフレーク顔料、金属酸化物被
覆めっきガラスフレーク顔料、ホログラム顔料およびコ
レステリック液晶ポリマーからなるフレーク状顔料から
なる群より選ばれた少なくとも一種の顔料である上記の
光輝性塗膜形成方法。 3.上記光輝性ベース塗膜に含有する光輝性顔料の含有
量が、光輝性ベース塗膜の固形分に対して1〜50質量
%である上記の光輝性塗膜形成方法。 4.上記クリヤートップ塗膜が、カルボキシル基含有ポ
リマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含有する塗料に
より形成される上記の光輝性塗膜形成方法。 5.上記の光輝性塗膜形成方法により塗装された塗装
物。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について詳述
する。本発明の光輝性塗膜形成方法は、基材に、光輝性
ベース塗膜を2ステージで形成し、次いでクリヤートッ
プ塗膜を形成する方法であって、上記2ステージで形成
する第1ステージと第2ステージで形成する上記光輝性
ベース塗膜の乾燥膜厚比率が、2/1〜4/1となるよ
うに形成するものである。
【0008】本発明の光輝性塗膜形成方法では、まず第
1の工程として基材に光輝性ベース塗膜を2ステージで
形成する。上記基材としては、限定されるものでなく、
鉄、アルミニウム、銅またはこれらの合金等の金属類;
ガラス、セメント、コンクリート等の無機材料;ポリエ
チレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、塩化
ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン
樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂類や各種のFRP等のプラ
スチック材料;木材、繊維材料(紙、布等)等の天然ま
たは合成材料等が挙げられる。
【0009】本発明の光輝性塗膜形成方法においては、
上記基材に直接または下地塗膜を介して光輝性ベース塗
膜を2ステージで形成するが、本発明の光輝性塗膜形成
方法により塗装される基材が自動車車体および部品の場
合は、予め化成処理、電着塗装等による下塗り塗装、必
要によっては中塗り塗装等を施しておくのが好ましい。
上記中塗り塗装は、下地の隠蔽、耐チッピング性の付与
および上塗りとの密着性確保のために行われるものであ
る。本明細書においては、この基材に上記処理や塗装が
施されたものも含める。
【0010】上記基材への光輝性ベース塗膜の形成には
光輝性ベース塗料が用いられる。上記基材が下塗り、中
塗り塗料等により下地塗装をしたものである場合には、
得られた下地塗膜の上にウェットオンウェット(W/
W)法、またはウェットオンドライ(W/D)法により
上記光輝性塗料を塗装することができる。上記W/W法
とは下地塗装をした後、風乾等により乾燥し、未硬化状
態または半硬化状態の下地塗膜に塗装する方法であり、
これに対して、上記W/D法とは焼き付けて硬化させた
下地塗膜に塗装する方法である。
【0011】上記光輝性ベース塗膜を、基材上に2ステ
ージで形成するが、この2ステージで形成する第1ステ
ージと第2ステージで形成する塗膜の乾燥膜厚比率が、
2/1〜4/1となるように形成する。すなわち、第1
ステージの乾燥膜厚の方が、第2ステージの乾燥膜厚よ
り厚くする。上記光輝性ベース塗膜の乾燥膜厚は、1コ
ートにつき5〜50μmが好ましく、10〜30μmが
より好ましい。本発明の光輝性塗膜形成方法では、例え
ば光輝性ベース塗膜の乾燥膜厚が15μmの場合、第1
ステージの乾燥膜厚は10〜12μmとし、第2ステー
ジは3〜5μmとなるように形成する。上記第1ステー
ジと第2ステージで形成する光輝性ベース塗膜の乾燥膜
厚比率が、2/1未満では、FF効果が十分発現できな
い恐れがあり、4/1を超えると光輝ムラを生じる恐れ
がある。好ましくは、2/1〜3/1である。
【0012】上記光輝性ベース塗膜を形成する方法は、
特に限定されないが、スプレー法、ロールコーター法等
が挙げられる。
【0013】上記光輝性ベース塗料は、ビヒクルと光輝
性顔料とを含んでいる。上記ビヒクルは、上記顔料を分
散するものであって、塗膜形成用樹脂と必要に応じて架
橋剤とから構成される。
【0014】上記ビヒクルを構成する塗膜形成用樹脂と
しては、例えば、(a)アクリル樹脂、(b)ポリエス
テル樹脂、(c)アルキッド樹脂、(d)フッ素樹脂、
(e)エポキシ樹脂、(f)ポリウレタン樹脂、(g)
ポリエーテル樹脂が挙げられ、特に、アクリル樹脂およ
びポリエステル樹脂が、耐候性の点より好ましく用いら
れる。これらは、単独または2種以上を組み合わせて使
用することができる。
【0015】また、上記塗膜形成用樹脂には、硬化性を
有するタイプとラッカータイプとがあるが、通常硬化性
を有するタイプのものが使用される。硬化性を有するタ
イプの場合には、アミノ樹脂や(ブロック)ポリイソシ
アネート化合物、アミン系、ポリアミド系、多価カルボ
ン酸等の架橋剤と混合して使用に供され、加熱または常
温で硬化反応を進行させることができる。また、硬化性
を有しないタイプの塗膜形成用樹脂と硬化性を有するタ
イプとを併用することも可能である。
【0016】上記(a)アクリル樹脂としては、アクリ
ル系モノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとの共重
合体が挙げられる。上記共重合に使用し得るアクリル系
モノマーとしては、アクリル酸またはメタクリル酸のメ
チル、エチル、プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t
−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、フェニル、
ベンジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロ
ピル等のエステル化物類、アクリル酸またはメタクリル
酸2−ヒドロキシエチルのカプロラクトンの開環付加物
類、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、
アクリルアミド、メタクリルアミドおよびN−メチロー
ルアクリルアミド、多価アルコールの(メタ)アクリル
酸エステルが挙げられる。これらと共重合可能な上記他
のエチレン性不飽和モノマーとしては、スチレン、α−
メチルスチレン、イタコン酸、マレイン酸、酢酸ビニル
が挙げられる。
【0017】上記(b)ポリエステル樹脂としては、飽
和ポリエステル樹脂や不飽和ポリエステル樹脂が挙げら
れ、例えば、多塩基酸と多価アルコールを加熱縮合して
得られた縮合物が挙げられる。多塩基酸としては、飽和
多塩基酸、不飽和多塩基酸が挙げられ、飽和多塩基酸と
しては、例えば、無水フタル酸、テレフタル酸、コハク
酸が挙げられ、不飽和多塩基酸としては、例えば、マレ
イン酸、無水マレイン酸、フマル酸が挙げられる。多価
アルコールとしては、例えば、二価アルコール、三価ア
ルコールが挙げられ、二価アルコールとしては、例え
ば、エチレングリコール、ジエチレングリコールが挙げ
られ、三価アルコールとしては、例えば、グリセリン、
トリメチロールプロパンが挙げられる。
【0018】上記ビヒクルが架橋剤を含む場合、塗膜形
成用樹脂と架橋剤の割合としては、固形分換算で塗膜形
成用樹脂が90〜50質量%、架橋剤が10〜50質量
%であり、好ましくは塗膜形成用樹脂が85〜60質量
%であり、架橋剤が15〜40質量%である。架橋剤が
10質量%未満では(塗膜形成用樹脂が90質量%を超
えると)、塗膜中の架橋が十分でないことがある。一
方、架橋剤が50質量%を超えると(塗膜形成用樹脂が
50質量%未満では)、塗料組成物の貯蔵安定性が低下
するとともに硬化速度が大きくなるため、塗膜外観が悪
くなることがある。
【0019】上記光輝性ベース塗膜に含有される光輝性
顔料としては、従来から塗料用として常用されているも
のを含有することができる。このようなものとして、例
えば、アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アル
ミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔
料、グラファイト顔料、干渉マイカ顔料、着色マイカ顔
料、金属チタンフレーク顔料、ステンレスフレーク顔
料、板状酸化鉄顔料、金属めっきガラスフレーク顔料、
金属酸化物被覆めっきガラスフレーク顔料、ホログラム
顔料およびコレステリック液晶ポリマーからなるフレー
ク状顔料からなる群より選ばれた少なくとも一種の顔料
が好ましい。上記光輝性ベース塗膜に含有される光輝性
顔料の含有量は、光輝性ベース塗膜の固形分に対して1
〜50質量%が好ましい。この含有量が1質量%未満で
は、光輝感が不足する恐れがあり、50質量%を超える
と塗膜外観が低下する恐れがある。
【0020】また必要に応じて光輝性ベース塗料に含ま
れる着色顔料として、従来から塗料用として常用されて
いるものを挙げることができる。このようなものとし
て、有機顔料としては、例えば、アゾレーキ系顔料、フ
タロシアニン系顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔
料、キノフタロン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナク
リドン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料
等が挙げられ、また、無機顔料としては、例えば、黄色
酸化鉄、ベンガラ、二酸化チタン、カーボンブラックが
挙げられる。光輝性顔料および着色顔料の添加量は、所
望の色相を発現するのに合わせて任意に設定できる。
【0021】なお、上記光輝性顔料および必要に応じて
着色顔料を用いる場合、顔料全体としての総含有量(P
WC)は、60%未満が好ましく、30%未満がより好
ましい。60%を超えると塗膜外観が低下する。
【0022】上記光輝性ベース塗料は、上記成分の他
に、脂肪族アミドの潤滑分散体であるポリアミドワック
スや酸化ポリエチレンを主体としたコロイド状分散体で
あるポリエチレンワックス、硬化触媒、紫外線吸収剤、
酸化防止剤、レベリング剤、シリコンや有機高分子等の
表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤、消泡剤、滑剤、架橋
性重合体粒子(ミクロゲル)等を適宜添加することがで
きる。これらの添加剤は、通常、上記ビヒクル100質
量部(固形分基準)に対して15質量部以下の割合で配
合することにより、塗料や塗膜の性能を改善することが
できる。
【0023】上記光輝性ベース塗料は、上記構成成分
を、通常、溶剤に溶解または分散した態様で提供され
る。溶剤としては、ビヒクルを溶解または分散するもの
であればよく、有機溶剤および/または水を使用し得
る。有機溶剤としては、塗料分野において通常用いられ
るものを挙げることができる。例えば、トルエン、キシ
レン等の炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等
のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセ
テート、ブチルセロソルブ等のエステル類、アルコール
類を例示できる。環境面の観点から有機溶剤の使用が規
制されている場合には、水を用いることが好ましい。こ
の場合、適量の親水性有機溶剤を含有させてもよい。
【0024】本発明の光輝性塗膜形成方法では、次いで
第2の工程として、このようにして形成された上記光輝
性ベース塗膜上に、クリヤートップ塗膜を少なくとも1
層形成する。上記クリヤートップ塗膜の乾燥膜厚は、1
コートにつき20〜50μmが好ましく、25〜40μ
mがより好ましい。
【0025】上記クリヤートップ塗膜の形成には、クリ
ヤートップ塗料を用いる。上記光輝性ベース塗膜中に光
輝性顔料が多い場合には、クリヤートップ塗料を2層以
上塗装すると、表面の光輝感を向上させることができ
る。
【0026】上記クリヤートップ塗料としては、上塗り
用として一般に使用されているものを用いることがで
き、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素
樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル
樹脂およびこれらの変性樹脂から選ばれた少なくとも一
種の熱硬化性樹脂と上記の架橋剤とを混合したものを用
いることができるが、特公平8−19315号公報に記
載されたカルボキシル基含有ポリマーとエポキシ基含有
ポリマーとを含有するクリヤー塗料が、酸性雨対策およ
びW/W法で下層の塗膜層との溶解性の差を大きくする
と塗装した際に下層の塗膜層における光輝性顔料の配向
を乱さないという観点から好ましく用いられる。また、
これらのクリヤー塗料は、必要に応じて、その透明性を
損なわない範囲で、着色顔料、体質顔料、改質剤、紫外
線吸収剤、レベリング剤、分散剤、消泡剤等の添加剤を
配合することが可能である。
【0027】クリヤートップ塗膜を基材上に形成する方
法は特に限定されないが、スプレー法、ロールコーター
法等が好ましい。上記クリヤートップ塗膜の形成は、上
記光輝性ベース塗膜上に対して行われ、上記光輝性ベー
ス塗膜を硬化させた後でも、硬化させなくてもよい。好
ましくは上記光輝性ベース塗膜を硬化させずに、上記光
輝性ベース塗膜とクリヤートップ塗膜を同時に硬化させ
る。上記のように形成するクリヤートップ塗膜は、12
0〜160℃で所定時間焼き付けられ、塗膜を得ること
ができる。
【0028】本発明の塗装物は、上記光輝性塗膜形成方
法により塗装されたものであって、基材上に、光輝性ベ
ース塗膜を2ステージで形成され、その上にクリヤート
ップ塗膜が形成されている。
【0029】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例を挙げて
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に
のみ限定されるものではない。なお、配合量は特に断り
のないかぎり質量部を表す。また原材料、塗料、機器の
名称は、特に断りのない限り商品名を表す。
【0030】実施例1〜9、比較例1〜3 基材の調製 ダル鋼板(長さ300mm、幅100mmおよび厚さ
0.8mm)を燐酸亜鉛処理剤(「サーフダインSD2
000」、日本ペイント社製)を使用して化成処理した
後、カチオン電着塗料(「パワートップU−50」、日
本ペイント社製)を乾燥膜厚が25μmとなるように電
着塗装した。次いで、160℃で30分間焼き付けた
後、中塗り塗料(「オルガS−90シーラーグレー」、
日本ペイント社製)を乾燥膜厚が40μmとなるように
エアースプレー塗装し、140℃で30分間焼き付けて
中塗り塗膜を形成し、基材とした。
【0031】光輝性ベース塗料の調製 アクリル樹脂(スチレン/メチルメタクリレート/エチ
ルメタクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/
メタクリル酸の共重合体、数平均分子量約20000、
水酸基価45、酸価15、固形分50質量%)と、メラ
ミン樹脂(「ユーバン20SE」、三井化学社製、固形
分60質量%)とを80:20の固形分質量比で配合し
て得たビヒクルに対し、下記の種類の顔料を下記に示す
量(PWC)で配合した。次いで、有機溶剤(トルエン
/キシレン/酢酸エチル/酢酸ブチルの質量比=70/
15/10/5)とともに攪拌機により塗装適正粘度に
なるように攪拌混合し、光輝性塗料組成物を調製した。
【0032】光輝性ベース塗料A:アルミニウムフレー
ク顔料(「アルペーストMH−8801」、旭化成工業
社製)をPWCで15%配合した塗料 光輝性ベース塗料B:青色干渉マイカ顔料(「イリオジ
ン225WIIIブルー」、メルク社製)をPWCで2
0%配合した塗料 なお表1中の実施例2、3、4、5および8は、上記光
輝性ベース塗料AまたはBに表1に示す種類と量の、そ
の他の顔料を配合された光輝性ベース塗料を使用した。
【0033】光輝性塗膜の形成 基材の被塗面に、先に得た光輝性ベース塗料を表1に示
す乾燥膜厚となるように2ステージで併せて乾燥膜厚が
15μmになるように塗装した。塗装は静電塗装機
(「Auto REA」、ABBインダストリー社製)
を用い、霧化圧2.8kg/cm2で行った。塗装後3
分間セッティングし、次いでクリヤートップ塗料を乾燥
膜厚が35μmになるように塗装し、室温で10分間セ
ッティングし、140℃の温度で30分間焼き付けた。
使用したクリヤートップ塗料は、アクリル/メラミン樹
脂系クリヤー塗料1(「スーパーラックO−130クリ
ヤー」、日本ペイント社製)または、カルボキシル基含
有ポリマーとエポキシ基含有ポリマーとを含有するクリ
ヤー塗料2(「マックフローO−520クリヤー」、日
本ペイント社製)の2種類である。得られた塗膜の光輝
ムラの程度とFF効果を下記評価方法で評価した。結果
を表1に示す。
【0034】評価方法 光輝ムラ:形成された塗膜の光輝性顔料の配向の均一性
を目視で評価した。 3…光輝ムラ全く認められない 2…光輝ムラ僅かに認められる 1…光輝ムラ認められる FF効果:形成された塗膜を見る角度を変えて、角度に
よって異なる明度差が発現する程度を目視で評価した。 3…角度によって異なる明度差が顕著に発現する 2…角度によって異なる明度差が発現する 1…角度によって異なる明度差が発現しない
【0035】
【表1】
【0036】表1の結果から明らかのように、本実施例
は、本発明の光輝性塗膜形成方法により光輝性塗膜を形
成したもので、光輝ムラが非常に少なく、さらにフリッ
プフロップ性を有する干渉マイカ顔料を用いた場合に
は、FF効果の向上が得られた。一方、比較例は、目的
の意匠を発現しなかった。
【0037】
【発明の効果】本発明の光輝性塗膜形成方法は、基材
に、光輝性ベース塗膜を2ステージで形成し、次いでク
リヤートップ塗膜を形成する方法であって、上記2ステ
ージで形成する第1ステージと第2ステージで形成する
上記光輝性ベース塗膜の乾燥膜厚比率を2/1〜4/1
としたため、光輝ムラが非常に少なく、さらにフリップ
フロップ性を有する干渉性の光輝性顔料を用いた場合に
は、FF効果の向上を発現する光輝性塗膜を得ることが
できる。
【0038】本発明により得られる塗膜は上記意匠を呈
するため、自動車、二輪車等の乗物外板、容器外面、コ
イルコーティング、家電業界等の光輝性が要求される分
野において好ましく使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 201/06 C09D 201/06 201/08 201/08 Fターム(参考) 4D075 AE03 AE27 BB26Z BB92Z CA32 CA48 CB04 CB13 DA06 DA23 DB02 DB06 DB07 DB12 DB13 DB18 DB20 DB21 DB34 DB36 DB38 DB43 DB47 DB48 DB50 DB53 DB61 DC11 DC16 DC19 DC41 EA06 EA07 EA10 EA19 EB16 EB22 EB33 EB35 EB36 EB37 EB38 EB52 EB55 EB56 EC11 EC54 4J038 CD091 CG141 DB001 DD001 DD121 DD231 DF001 DG001 EA012 GA06 GA07 HA036 HA066 HA216 HA446 HA486 HA546 KA08 KA15 KA20 NA01 PA12 PC02 PC03 PC04 PC06 PC08 PC10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材に、光輝性ベース塗膜を2ステージで
    形成し、次いでクリヤートップ塗膜を形成する方法であ
    って、前記2ステージで形成する第1ステージと第2ス
    テージで形成する前記光輝性ベース塗膜の乾燥膜厚比率
    が、2/1〜4/1である光輝性塗膜形成方法。
  2. 【請求項2】前記光輝性ベース塗膜に含有される光輝性
    顔料が、アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆ア
    ルミナフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔
    料、グラファイト顔料、干渉マイカ顔料、着色マイカ顔
    料、金属チタンフレーク顔料、ステンレスフレーク顔
    料、板状酸化鉄顔料、金属めっきガラスフレーク顔料、
    金属酸化物被覆めっきガラスフレーク顔料、ホログラム
    顔料およびコレステリック液晶ポリマーからなるフレー
    ク状顔料からなる群より選ばれた少なくとも一種の顔料
    である請求項1記載の光輝性塗膜形成方法。
  3. 【請求項3】前記光輝性ベース塗膜に含有される光輝性
    顔料の含有量が、光輝性ベース塗膜の固形分に対して1
    〜50質量%である請求項1または2記載の光輝性塗膜
    形成方法。
  4. 【請求項4】前記クリヤートップ塗膜が、カルボキシル
    基含有ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含有す
    る塗料により形成される請求項1ないし3いずれか1項
    記載の光輝性塗膜形成方法。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4いずれか1項記載の光輝
    性塗膜形成方法により塗装された塗装物。
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