JP2009091502A - 食品機械用グリース - Google Patents
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Abstract
【解決手段】グリセリン由来またはプロピレングリコール由来のヒドロキシ基を少なくとも1つ以上有するグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルまたはプロピレングリコール脂肪酸エステルから選択される脂肪酸エステルと、食品であるか食品添加物である動物油、植物油、合成油、半合成油または流動パラフィンから選択される油類とで構成されその存在比が、脂肪酸エステル:油類=0.5重量%:99.5重量%〜100重量%:0重量%である基油に、最大粒径が0.3mm以下の粉状ステアリン酸カルシウムを増ちょう剤として、62℃〜100℃でステアリン酸カルシウムを溶解させずに攪拌し分散させ、ステアリン酸カルシウムの繊維状構造を形成して食品機械用グリースを得た。
【選択図】なし
Description
USDAの規定下では、偶発的に食品に触れる可能性があるところで使用可能な潤滑油類等を、間接的な食品添加物類とみなし、ある種の認証を必要としている。こうした認証には、H−1やH−2があり、H−1は、偶発的に食品に触れる可能性がある箇所での使用が承認された潤滑油等に対するものであり、H−2は、食品に触れる可能性がない箇所でのみ使用することができる潤滑油等に対するものである。このUSDAのH−1は、FDAの規格に合格するものである。今日では、USDAでは、成分および組成物の新たな認証を行っていないが、NSF(国際衛生科学財団)がUSDAの認証プログラムを継承している。
例えば、特許文献1には、人体に無害な物質としてUSDA H−1に合格した流動パラフィン油、ポリαオレフィン油、植物油および動物油を用いた潤滑油が記載されている。
また、特許文献2には、所定濃度未満であればUSDA H−1に合格したエステル油、シリコーン油およびポリアルキレングリコール油から選ばれる油を基油に用いたグリース状組成物が記載されている。
そして、特許文献3には、人体に無毒であるとするスクアレンやスクアランを基油とし、食品添加物に指定される第2リン酸カルシウム等を増ちょう剤とした食品加工機械用グリース状組成物が記載されている。
また特許文献2に記載のグリースでは、安全性の高い基油を用いているが、増ちょう剤は安全性が高いということができない。さらに、特許文献3に記載のグリース状組成物では、原材料とするスクアレンやスクアランが人体に無毒であるとはいっても指定を受けるほどに安全性が高い原材料ということはできない。
カルシウムせっけんを増ちょう剤とするグリースの製造方法には基油に脂肪酸、消石灰(水酸化カルシウム)、水を加え加熱けん化し、けん化終了後、所定の水分量になるまで加熱脱水する。しかしながらこの方法によるとせっけん繊維は簡単に生成するが、カルシウムせっけんを精製できないため未反応の脂肪酸や水酸化カルシウム、消石灰中の炭酸カルシウム等の不純物が残ってしまう危険性があった。
また、ステアリン酸カルシウムの固体を基油に溶解させてグリースを製造する方法は、カルシウムせっけんを融点以上の高温に曝す必要があり、酸化、分解等の変質が起こるおそれもあった。
こうした理由から、安全で、安定した高品質の食品機械用グリースを製造することが困難であった。
また本発明は、製造が簡単で、原材料が変質することなく安定して高品質の食品機械用グリースを得ることができる食品機械用グリースの製造方法を得ることを目的とする。
そして、ステアリン酸カルシウムを増ちょう剤としたため、増ちょう剤も食品添加物に規定された安全な物質でなることから、原材料がすべて食品か食品添加物であり、人体への安全性が高い食品機械用グリースである。
さらに、上記脂肪酸エステルは、グリセリン由来またはプロピレングリコール由来のヒドロキシ基を少なくとも1つ以上有しているため、水の沸点である100℃以下で食品機械用グリースを簡単に製造することができ、原材料の変性や副生成物の混入がない品質が安定したグリースを得ることができる。
また、基油と増ちょう剤とを含むスラリー中で、62℃〜100℃でステアリン酸カルシウムを溶解させずに攪拌し、ステアリン酸カルシウムを分散させてステアリン酸カルシウムの繊維状構造を形成してなる食品機械用グリースとすることができる。そのため、副生成物や変質した原材料を含むことがなく、安定した品質を有する食品機械用グリースである。
なお、食品添加物とは、素材となる食品以外にその食品に加えられるものであるが、日本では(1)厚生労働大臣が安全性と有効性を確認して指定した「指定添加物」、(2)天然添加物として使用実績が認められ品目が確定している「既存添加物」、(3)「天然香料」、(4)「一般飲食物添加物」の4つの区分の何れかに含まれる物質の使用が認められており、食品機械用グリースに含まれる原材料は、この何れかに該当するものである。
より具体的には、食品であるか食品添加物である動物油、植物油、合成油、半合成油または流動パラフィン(以下、これらをまとめて、または個別に「油類」ともいう)と、グリセリン由来またはプロピレングリコール由来のヒドロキシ基を少なくとも1つ以上有するグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、またはプロピレングリコール脂肪酸エステルから選択される脂肪酸エステル(以下、これらをまとめて、または個別に「脂肪酸エステル」ともいう)とで構成され、この脂肪酸エステルと油類とを所定の存在比で含むものである。
日本では、「グリセリン脂肪酸エステル」「プロピレングリコール脂肪酸エステル」として指定添加物に定められており、ポリグリセリン脂肪酸エステルについても、「グリセリン脂肪酸エステル」に含まれる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成するポリグリセリンの重合度は、平均重合度が2〜10である。10を超えると、粘稠になりすぎて潤滑性能が悪くなるからである。
グリセリン脂肪酸エステルや、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルを構成する脂肪酸は、炭素数が8〜22の脂肪酸であり、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン酸、アラキン酸、リシノール酸、12ヒドロキシステアリン酸等が挙げられ、これらの1種若しくは2種以上を混合して用いることができる。
したがって、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルには例えば次に挙げられるような個別の脂肪酸エステルが含まれる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルには、例えば、ジグリセリンモノオレエート、ジグリセリンモノイソステアレート、ジグリセリンジオレエート、ジグリセリントリオレエート、ジグリセリンモノステアレート、ジグリセリンジステアレート、ジグリセリントリステアレート、ジグリセリントリイソステアレート、ジグリセリンモノカプリレート、ジグリセリンジカプリレート、ジグリセリントリカプリレート、トリグリセリンモノオレエート、トリグリセリンジオレエート、トリグリセリントリオレエート、トリグリセリンテトラオレエート、トリグリセリンモノステアレート、トリグリセリンジステアレート、トリグリセリントリステアレート、トリグリセリンテトラステアレート、トリグリセリンモノカプリレート、トリグリセリンジカプリレート、トリグリセリントリカプリレート、トリグリセリンテトラカプリレート、ジグリセリンモノオレイン酸モノステアリン酸エステル、ジグリセリンモノオレイン酸ジステアリン酸エステル、ジグリセリンモノカプリル酸モノステアリン酸エステル、トリグリセリンモノオレイン酸モノステアリン酸エステル、トリグリセリンジオレイン酸ジステアリン酸エステル、トリグリセリンジオレイン酸モノステアリン酸エステル、トリグリセリンモノオレイン酸モノステアリン酸モノカプリル酸エステル、ジグリセリンモノ・ジラウリレート、トリグリセリンモノ・ジ・トリラウリレート、ジグリセリンモノ・ジミリスチレート、トリグリセリンモノ・ジ・トリミリスチレート、ジグリセリンモノ・ジリノレート、トリグリセリンモノ・ジ・トリリノレート、デカグリセリンモノオレエート、デカグリセリンモノステアレート、デカグリセリンモノカプリル酸モノオレイン酸エステルなどが挙げられる。
プロピレングリコール脂肪酸エステルには、例えば、プロピレングリコールモノオレエート、プロピレングリコールモノステアレート、プロピレングリコールモノカプリレート、プロピレングリコールモノラウリレートなどが挙げられる。
こうした脂肪酸エステルは、グリセリン由来またはプロピレングリコール由来のヒドロキシ基を少なくとも1つ以上有する脂肪酸エステルであることが必要である。こうしたヒドロキシ基を有しないと、以下に説明する本発明の食品機械用グリースの製造方法(以下「低温分散法」ともいう)によりグリースが形成しないからである。
基油の流動点は、0℃以下であり、好ましくは−5℃以下、より好ましくは−10℃以下である。流動点が0℃を超えると低温での使用で基油が固化してしまうおそれがあり、食品機械用グリースとしての使用温度範囲が狭くなり、低温で使用できなくなるからである。
特にアイスクリーム製造機や、冷蔵庫内などの低温域で用いられる食品機械では、低温で駆動しても潤滑性が劣ることがないように、−20℃程度でも潤滑性を失わない流動点が−20℃以下の基油を用いるとことが好ましい。
原材料として用いるステアリン酸カルシウムは、その最大粒径が0.3mm以下の予め微粉砕されたものであり、好ましくは最大粒径が0.1mm以下、より好ましくは最大粒径が0.01mm以下である。最大粒径が0.3mm以下であれば、低温分散法によってステアリン酸カルシウムが繊維化し、食品機械用グリースを得ることが可能となる。
一方、0.3mmより大きい粒状やフレーク状などのステアリン酸カルシウムを用いると、分散が困難なだけでなく、繊維状構造が得られずグリース化しない。
ステアリン酸カルシウムの最大粒径が上記範囲内で細かいほど、増ちょう剤の重量が少なくても硬い食品機械用グリースを得ることができ、増ちょう剤の重量を減らす分だけ基油の重量を増やすことができて潤滑性が向上するからである。
ステアリン酸カルシウムの最大粒径は、光散乱法に基づいて測定した結果である。
増ちょう剤の配合量が5重量%より少ない場合は、グリース状とならないか、またはグリースが得られてもちょう度が軟らかくなりすぎる。また、30重量%よりも多い場合は、ちょう度が硬くなりすぎる。8重量%〜25重量%であれば、好ましい潤滑性を保ちながら用途に合わせてちょう度を調整することができる。グリースとして用いられる機械の種類や温度にもよるが、混和ちょう度は、150〜480の範囲内であることが好ましい。
こうした添加剤は、具体的には以下のような物質が挙げられる。まず、酸化防止剤として、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ステアリン酸エステル、d−α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソールなどがある。これらはすべて指定添加物に規定されている
錆止め兼油性剤としては、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸などの脂肪酸を用いたソルビタン脂肪酸エステルを単独で、また2種類以上組み合わせて使用することができる。ソルビタン脂肪酸エステルは指定添加物に規定されている。
抗菌剤としては、キトサン類、カテキン類、ワサビ抽出物を用いることができる。これらは既存添加物に挙げられている
こうした添加剤の添加量はグリース性能を維持したままで添加剤の添加効果が得られる量が好ましく、通常その合計添加量は食品機械用グリースの全体に対して20重量%以下、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下である。
油類と脂肪酸エステルと増ちょう剤、必要によりその他の添加剤を、グリース製造釜である攪拌装置に投入し、攪拌、混合することでグリース化したグリース組成物が得られる。攪拌装置は、アンカー型(碇型)や糸巻型、H型などの攪拌翼のように、粘性の高い物質でも攪拌釜内の隅まで攪拌可能となるような大きな翼のついた装置が好ましい。常温での原材料投入後、所定の温度に昇温するまでゆるやかに攪拌を開始する。
食品機械用グリース製造のための所定温度は62℃〜100℃の範囲で基油ごとにより好ましく選択される温度にて攪拌を行う。80℃〜90℃がより好ましい温度範囲である。100℃を超えると、基油と増ちょう剤が分離してグリース化せず、90℃を超え、100℃以下であると部分的に基油と増ちょう剤とが分離する場合があり、増ちょう剤の凝集したザラツキが発生しうるからである。また、80℃未満だと増ちょう剤が繊維化せずグリースにならない場合があり、62℃より低いと増ちょう剤が繊維化せずに全くグリースにならないからである。
攪拌時間は、原材料の投入からグリースが形成されるまでの30分〜12時間程度までの時間であり基油ごとに異なるが、好ましくは1時間〜10時間である。さらに好ましくは2時間〜8時間である。30分より短いと完全にグリース化せずに一部にステアリン酸カルシウムの粉体が残ってしまう場合があるからであり、12時間を超えて攪拌してもグリース化しにくい場合は、攪拌時間が長くなりすぎて時間と費用が無駄になるからである。
加えられたステアリン酸カルシウムの粉体が繊維化することによって“グリース化”したことの判断基準としている。
基油と増ちょう剤以外の添加剤を加える場合には、その添加剤が溶解または分散可能な時間だけ攪拌すればよく、基油や増ちょう剤と一緒に攪拌装置に加えても良いし、その後に加えることも可能である。
グリース組成物の製造:
グリース反応釜(万能混合攪拌機)に、最大粒径が所定の大きさのステアリン酸カルシウム(試料18のみステアリン酸リチウム)、油類、脂肪酸エステル、場合により必要な添加剤をそれぞれ所定の割合で投入し、攪拌翼の回転速度を110rpmとして所定温度で所定時間攪拌を行った。こうして表1〜表6に示す試料1〜試料32のグリース組成物を製造した。原材料名および混合比(配合比)は、表中に示すとおりである。
また、表中の記載において、最大粒径0.01mmの「ステアリン酸カルシウム」には太平化学産業社製のステアリン酸カルシウム(植物性)を、最大粒径0.07mmの「ステアリン酸カルシウム」には日油社製カルシウムステアレートGFを、最大粒径0.3mmの「ステアリン酸カルシウム」には日油社製カルシウムステアレートGPを、最大粒径1.0mmの「ステアリン酸カルシウム」には日油社製カルシウムステアレートGを、「ステアリン酸リチウム」には堺化学工業社製のステアリン酸リチウムを最大粒径0.07mmに粉砕したものを、「キャノーラ油」には日清オイリオグループ社製の食用なたね油を、「ひまし油」には伊藤製油社製ヒマシ油工1を、「流動パラフィン」にはWitco-Sonneborn社製のKAYDOLを、「グリセリン」には鹿1級試薬を、「グリセリンモノオレエート」には理研ビタミン社製リケマールOL-100(E)(但し、試料30〜試料32の「グリセリンモノオレエート」については花王社製レオドールMO-60である)を、「グリセリンモノステアレート」には理研ビタミン社製リケマールS-100を、「グリセリンモノカプリレート」には理研ビタミン社製ポエムM-100を、「ジグリセリンモノオレエート」には理研ビタミン社製ポエムDO-100Vを、「デカグリセリンモノオレエート」には理研ビタミン社製ポエムJ-0381Vを、「グリセリンモノ・ジオレエート」には理研ビタミン社製ポエムOL-200Vを、「プロピレングリコールモノオレエート」には理研ビタミン社製リケマールPO-100Vを、「ジグリセリンオレエート」にはジグリセリンとオレイン酸をエステル化反応した合成油脂(表中にも注があるように、このジグリセリンオレエートはヒドロキシ価から計算してジグリセリントリオレエートが35重量%、ジグリセリンテトラオレエートが65重量%の混合物である)を、「ジブチルヒドロキシトルエン」は日揮ユニバーサル社製の製品をそれぞれ用いた。
混和ちょう度については、JIS K 2220 7に規定されるちょう度測定方法によるものである。
表1〜表5で示される結果から次のことがわかる。まず表1と表2、表4で示す例を見ると、オレイン酸の多いトリグリセリン脂肪酸エステルを主成分とする「キャノーラ油」のみを基油とする試料19や、脂肪酸の中間にヒドロキシ基(OH基)のあるリシノール酸を多く含むトリグリセリン脂肪酸エステルを主成分とする「ひまし油」のみを基油とする試料20、流動パラフィンのみを基油とする試料21、そして、ジグリセリンの4つのヒドロキシ基のうちその4つともほとんどカプリル酸かオレイン酸でエステル化されている「ジグリセリンカプリル酸オレイン酸エステル」のみを基油とする試料23からはグリースが生成しなかったことから、グリセリン由来のヒドロキシ基がなければグリースができないことがわかる。
また、脂肪酸エステルからなる脂肪酸エステルを含まずにグリセリンを含む試料22からもグリースができないことから、グリセリン由来のヒドロキシ基があってもグリセリン脂肪酸エステルまたはポリグリセリン脂肪酸エステル中にグリセリン由来のヒドロキシ基を含まなければグリースができないことがわかる。
これに対し、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、またはプロピレングリコール脂肪酸エステルから選択される脂肪酸エステルを含み、かつグリセリン由来またはプロピレングリコール由来のヒドロキシ基を少なくとも1つ以上有する脂肪酸エステルを含む試料1〜試料11ではグリースを形成することがわかる。
また、グリセリンモノオレエートのみで基油を構成する試料30〜試料32を比較すると、54℃で攪拌、混合する試料30では、グリースにならなかったが、62℃、100℃で攪拌、混合する試料31および試料32では、グリースを形成することがわかる。但し、100℃とした試料32では、ステアリン酸カルシウムの凝集が発生することがわかる。
Claims (6)
- グリセリン由来またはプロピレングリコール由来のヒドロキシ基を少なくとも1つ以上有するグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルまたはプロピレングリコール脂肪酸エステルから選択される脂肪酸エステルと、食品であるか食品添加物である動物油、植物油、合成油、半合成油または流動パラフィンから選択される油類とで構成されその存在比が、脂肪酸エステル:油類=0.5重量%:99.5重量%〜100重量%:0重量%である基油に、ステアリン酸カルシウムを増ちょう剤とする食品機械用グリース。
- 前記ステアリン酸カルシウムが、ステアリン酸と水酸化カルシウムによる前記基油中の反応生成物ではなく、最大粒径が0.3mm以下の既存の紛状物である請求項1記載の食品機械用グリース。
- 前記基油と前記増ちょう剤とを含むスラリー中で、62℃〜100℃でステアリン酸カルシウムを溶解させずに攪拌し、ステアリン酸カルシウムを分散させてステアリン酸カルシウムの繊維状構造を形成してなる請求項1または請求項2記載の食品機械用グリース。
- ステアリン酸カルシウムを溶解させずに攪拌する温度を80℃〜90℃とする請求項3記載の食品機械用グリース。
- グリセリン由来またはプロピレングリコール由来のヒドロキシ基を少なくとも1つ以上有するグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルまたはプロピレングリコール脂肪酸エステルから選択される脂肪酸エステルと、食品であるか食品添加物である動物油、植物油、合成油、半合成油または流動パラフィンから選択される油類とで構成されその存在比が脂肪酸エステル:油類=0.5重量%:99.5重量%〜100重量%:0重量%である基油と、最大粒径が0.3mm以下の粉状ステアリン酸カルシウムを増ちょう剤として含んでなるスラリーを形成し、
このスラリーを62℃〜100℃でステアリン酸カルシウムを溶解させずに攪拌し、ステアリン酸カルシウムを分散させて、ステアリン酸カルシウムの繊維状構造を形成する食品機械用グリースの製造方法。 - ステアリン酸カルシウムを溶解させずに攪拌する温度を80℃〜90℃とする請求項5記載の食品機械用グリースの製造方法。
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JP4949187B2 (ja) | 2012-06-06 |
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