JP2002209766A - 食品機械の駆動系統の駆動装置 - Google Patents

食品機械の駆動系統の駆動装置

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JP2002209766A
JP2002209766A JP2001008684A JP2001008684A JP2002209766A JP 2002209766 A JP2002209766 A JP 2002209766A JP 2001008684 A JP2001008684 A JP 2001008684A JP 2001008684 A JP2001008684 A JP 2001008684A JP 2002209766 A JP2002209766 A JP 2002209766A
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roller
drive
food
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Kenichi Kanemitsu
健一 兼光
Seiji Minegishi
清次 峯岸
Atsushi Tamenaga
淳 為永
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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    • F16H3/00Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion
    • F16H3/44Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion
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    • F16H3/48Gearings having only two central gears, connected by orbital gears with single orbital gears or pairs of rigidly-connected orbital gears
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    • A21CMACHINES OR EQUIPMENT FOR MAKING OR PROCESSING DOUGHS; HANDLING BAKED ARTICLES MADE FROM DOUGH
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    • A21C1/147Drives for planetary motion
    • AHUMAN NECESSITIES
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    • A47J43/07Parts or details, e.g. mixing tools, whipping tools
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品機械に安全で低コストな駆動装置を設置
可能とする。 【解決手段】 商品(検査対象物)Cを搬送可能な検査
コンベア11を備え、該商品Cの所定の検査を、前記検
査コンベア11のベルトB上に商品Cを載置したままの
状態で行う。検査コンベア11を駆動するために、イン
バータ制御方式のモータM4と、該モータM4の出力を
オイル剪断応力を利用したトラクション伝達によって検
査コンベア11のベルトBを駆動する駆動ローラ102
側に伝達するトラクションドライブ系の単純遊星ローラ
機構の減速機TD4とを使用する。グリースとして漏れ
ても安全なものを使用し、各ローラの最大接触面圧を1
600MPa〜2000MPaに設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変速機を有する動
力系統を備え、食品の加工・製造、攪拌、搬送、充填、
梱包、検査等の作業を行う食品機械の動力系統の駆動装
置に係る。
【0002】なお、本発明において、「食品」とは、食
品工場、飲料工場等において取り扱われるものであっ
て、人が口にすることを目的としたもの(いわゆる食料
品のほか、清涼飲料、アルコール飲料、たばこ等のし好
品、医薬品等を含む)を指すものとする。
【0003】又、本発明において「変速機」とは、減速
機と増速機の双方を包含する概念として用いられてお
り、減速比或いは増速比が「可変」であることは必ずし
も要求されない。食品機械の駆動装置の場合、一般には
モータの回転を減速して用いるが、本発明は増速して用
いる場合においても、適用可能である。
【0004】
【従来の技術】近年の食品の安全性に対するユーザの意
識の高まりの中において、食品・飲料工場等において食
品の加工・製造、攪拌、搬送、充填、梱包、検査等の作
業を行う食品機械に関し、該食品機械の駆動系の変速機
の潤滑剤に対し、注意を払う必要が出てきている。
【0005】もちろん、食品機械を製造する機械メーカ
ーやこれを使用する食品メーカー等の配慮或いは工夫に
よって、通常の可動状態においてはこれら食品機械に用
いられる潤滑剤が食品に接触したり混入したりすること
はあり得ないようにはなっている。
【0006】例えば、食品機械の動力系統の中で特に潤
滑剤が漏れる恐れのある駆動部位については、これを食
品接触部から十分離した上で該食品接触部の下か横の位
置で、且つ床から離した位置に位置決め・設定するよう
にしている。
【0007】具体例として、食品等を袋詰めしたような
商品(検査対象物)の重量を検出する検査機械におい
て、例えば特開平9−210753号公報に開示された
食品機械には、図9に示されるような工夫が為されてい
る。
【0008】この検査機械は、商品Cを助走・搬送可能
な助走コンベア10と、助走された商品Cを検査エリヤ
A内で搬送可能な検査コンベア11と、検査された商品
Cを検査結果に基づいて選別・搬送する選別コンベア1
2とを備える。助走コンベア10上を助走・搬送されて
きた商品Cは検査コンベア11上に橋渡しされ、ベルト
Bの移動に沿って検査コンベア11のベルトB上(検査
エリヤA上)を通過する。
【0009】図9から明らかなように、助走コンベア1
0、検査コンベア11、及び選別コンベア12の各駆動
装置D1〜D3は、食品接触部から十分離した上で該食
品接触部の下の位置で、且つ床から離した位置に位置決
め・設定するようにしている。
【0010】なお、検査コンベア11は、その全体が
(基台18上にではなく)駆動装置Dごと図示せぬロー
ドセルが内装された支柱14を介して計量器16上に半
固定状態で(微小変位に可能に)載置されている。ロー
ドセルから出力される信号は、商品Cの重量分だけ変動
するため、この変動を監視することにより、商品Cの重
量の異常を検査することができる。
【0011】図10は、これらのコンベア10、11、
12を駆動するために一般に用いられている駆動装置D
1〜D3の中核となるギヤドモータ(歯車タイプの減速
機付きモータ)GMを展開断面で示したものである。
【0012】このギヤドモータGMは、モータM及び歯
車減速機Gが一体化されたものである。図示の例では、
歯車減速機Gのタイプとしてピニオン8からの動力をヘ
リカルギヤを用いた3段の平行軸歯車減速機構によって
減速する構造が採用されている。このギヤドモータGM
は、その内部に保有している潤滑剤が漏れてこないよう
に、歯車減速機Gの出力軸5と減速機ケーシング6の間
だけでなく、モータMのモータ軸7とモータカバー9の
間にもシール材Se1,Se2が配置され、万全なシー
ル構造とすると共に、洗浄時に歯車減速機GとモータM
とを分解したときに、モータ内の潤滑剤が漏れないよう
にように配慮されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに、設計上において潤滑剤が食品と接触したり食品中
に混入したりする可能性を低減するように配慮したとし
ても、様々な悪条件が重なった場合には、潤滑剤が偶発
的に食品に接触したり混入したりする可能性は、なお否
定できない。
【0014】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであって、より高い次元に立脚して食品機
械の設計を基本的に見直すことにより、食品と潤滑剤と
が接触しないように対策を施すのではなく(勿論それも
重要ではあるが)、万一接触したとしても、最悪の大事
には至らないという発想のものに、これらの問題を解決
することをその課題としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、変速機を有す
る動力系統を備え、食品の加工・製造、攪拌、搬送、充
填、梱包、検査等の作業を行う食品機械の動力系統の駆
動装置において、前記変速機として、該動力系統の駆動
源の出力をトラクション伝達によって伝達するトラクシ
ョンドライブ系の変速機を採用し、且つ、該変速機に用
いるグリースとして、少なくとも、鉛、アンモニア、カ
ドニウム、及びニッケルのいずれの成分をも含まないグ
リースを使用したことにより、上記課題を解決したもの
である。
【0016】或いは、この構成に加え、更に、鉱油、ペ
リフルオロアルキルエステル、塩素、モリブデン、グラ
ファイト、リチウム、ナトリウム、ポリウレア、バリウ
ム、のいずれの成分をも含まないグリースを使用したこ
とにより、上記課題を解決したものである。
【0017】食品機械の場合、その使用環境が低温下で
あったり、逆に高温下であったり、あるいは高圧下であ
ったりするために、通常の工場に比べ、シール材はむし
ろ劣化しやすい状況に置かれているといっても過言では
ない。従って、前述したように、設計上どのように配慮
したとしても、予期せぬ悪条件が偶発的に重なった場合
には、減速機内の潤滑剤が漏れ、食品と接触してしまう
恐れはあり得ると考えなければならない。
【0018】そこで、発明者らは、万一潤滑剤が漏れて
も安全を維持できるように、潤滑剤自体を安全なものに
変更することを考えた。
【0019】発明者らの調査によれば、わが国では、潤
滑剤に関して現時点ではこのような安全管理に関する公
的な規定は未だ示されていない。しかしながら、例え
ば、FDA(米国食品医薬品局)では、連邦規則21C
FR178.3570において、偶発的に食品に接触す
る可能性のある潤滑剤を「間接食品添加物」とし、安全
上含有されても良い物質及びその濃度を規定している。
又、USDA(米国農務省)においては、FDAの規定
する条件に合致した安全なベースオイル(基油)、添加
剤及び増ちょう剤からなる食品機械用潤滑剤に対し、
「潤滑剤と食品が偶発的に或いは技術的にやむを得ず接
触する可能性のある箇所に使用できる潤滑剤」として、
H1規格と称される認定書を発行している。なお、US
DAでは、H1規格のほかに、「食品に接触する可能性
はないが、食品工場で使用することが望ましい潤滑剤」
としてH2規格も認定している。
【0020】例えば、このH2規格によれば、潤滑剤の
中に、一般には添加剤として用いられることがある鉛
(Lead)、アンモニア(Antimony)、カド
ニウム(Cadmium)、及びニッケル(Nicke
l)のいずれの成分も含んではならないとされている。
【0021】又、更に、基油として鉱油(Minera
l oil)、或いはペリフルオロアルキルエステル
(Perfluoroalkyl ether)のいず
れも使用しておらず、又、一般に添加剤として知られる
塩素(Chlorine)、モリブデン(Molybd
enum)、グラファイト(Graphite)が除か
れ、更に、一般に増ちょう剤として知られているリチウ
ム(Lithium)、ナトリウム(Sodium)、
ポリウレア(Polyurea)、バリウム(Bari
um)、のいずれの成分をも含まない成分のみで構成さ
れた場合には、当該潤滑剤に前記H1規格の認証を与え
ている。
【0022】そこで、変速機の潤滑剤として、このよう
なH1規格、あるいはH2規格に適合した「安全な」潤
滑剤を用いれば、たとえ漏れたとしても大事には至らな
い変速機を得ることができると考えられる。
【0023】しかしながら、ここで問題となったのは、
単に減速機の潤滑剤としてこれらの安全な潤滑剤を用い
たのでは、変速機のための本来の潤滑性能が著しく低減
してしまうということであった。
【0024】もちろん、潤滑剤のメーカーにおいては、
このような安全な潤滑剤であり、且つ潤滑性能の高い特
殊な合成油も開発中であり、既に一部は商品化もされて
いる。しかしながら、これらの特殊合成油は通常の潤滑
剤に比べてコストが高く、一般に「コストが勝負」とい
われる食品業界においてはこれを簡易に採用し得るよう
な状況にはない。従って、食品機械の動力系に採用する
潤滑剤としては、必ずしも妥当な選択肢とは言えない。
【0025】そこで、本発明者らは、安全で且つ高い潤
滑性能を有する高コストな特殊合成油を用いるのではな
く、安全且つ安価な潤滑剤であって、それ自体は高い潤
滑性能を有していないものを使用しながら特に不都合が
発生しないような構成を模索し、本発明を発案した。
【0026】この構成の中核として、本発明では、「歯
車の噛合」によって動力を伝達するのではなく、トラク
ション伝達によって動力の伝達を行う、いわいるトラク
ションドライブ系の変速機の導入を採用した。
【0027】なお、本発明において「トラクション伝
達」とは、ローラとローラの接触のような、線の接触部
におけるオイル剪断応力によって動力を伝達するもので
ある。この伝達方式を利用した変速機自体は公知であ
り、本発明においても、この公知の変速機をそのまま利
用することができる。実際、その具体的種類は問わな
い。但し、形式としては広義のトラクションドライブに
属するものであっても、「プーリと伝動ベルトによる伝
達」は、オイル剪断応力によってではなく、面の接触部
における摩擦によって動力を伝達するものであり、本発
明とは馴染まないため除かれる。
【0028】本発明においてトラクションドライブ系の
変速機の導入を採用した理由は以下の通りである。
【0029】歯車の歯形の表面は、当該歯形を形成する
ために特殊な形状の曲面とされており、製造工程上基本
的にかなりの凹凸がある。しかも、歯車の噛合によって
動力を伝達する構造は、常に一方の歯車の歯と他方の歯
車の歯とが若干の摺動を伴いながら、噛合・離反を繰り
返すことによって回転動力を伝達するものである。その
ため、潤滑剤は主に「焼き付きの防止」という役割を担
っており、その性能は変速機の寿命或いは耐久性に大き
く影響する。
【0030】そのため安全で且つ安価ではあるが潤滑性
能は高くない潤滑剤を使用しようとした場合、歯形の表
面を鏡面化したり、特殊コーティングを施したりするな
どの対策が新たに必要となり、やはりコストがかかる。
しかも、動力の伝達容量がかなり低下してしまうのは避
けられない。
【0031】これに対し、トラクションドライブ系の変
速機の場合、その潤滑剤に第1に要求される機能は、
「焼き付きの防止」という機能ではなく、むしろより効
率的にオイル剪断応力を発生させるための、いわば「応
力発生素材」としての機能である。
【0032】そのため、潤滑性能が多少低くなっても、
それによって発生する不具合は動力の伝達機能が若干低
下する程度であり、変速機自体の寿命或いは耐久性に関
しては、その影響の度合いが歯車噛合の変速機のそれに
比べて相対的に小さい。
【0033】一方、食品機械に要求される動力装置は、
その第1の要請として「できるだけ小型でできるだけ高
い出力(トルク)を出す」ことを要求されることは少な
く、どちらかといえば、その大きさに対して要求される
出力はあまり高くないと言える。つまり、「大きさ」対
「出力」という観点に関しては、かなり余裕があること
が多い。
【0034】むしろ、前述した検査機械のような場合に
は、「出力」よりも、振動や脈動のない「平滑性」の方
がより重視される傾向がある。
【0035】従って、トラクションドライブ系の変速機
を採用した場合には、潤滑剤として安全且つ安価な潤滑
剤を使用しても、その不具合を顕在化させずに済むだけ
でなく、むしろ、用途に合致した、振動や脈動のない
「平滑な」動力伝達が可能となるという、歯車の噛合に
よる伝達によっては得られない利点が得られるようにな
る。
【0036】本発明において好ましい実施態様は、前記
変速機のローラ間の最大接触面圧を、1000MPa以
上、2500MPa以下に設定することであるこれによ
り、安全な潤滑剤を用いても、動力性能の低下を最小限
に抑えることができるようになる。
【0037】本発明の好ましい他の実施形態は、前記変
速機及び前記動力系統の駆動源としてのモータが一体的
に連結されると共に、該変速機とモータとの連結部を含
む変速機及びモータの双方のケーシングの外周が、食品
機械本体への取付部を除いて凹凸のない円筒形状に形成
されることである。これにより、食品機械の動力装置と
して重要な要件である、「洗浄が容易」という観点にお
いて、駆動装置の取り付け、取り外しが容易となり、且
つ、洗い残された部分が発生しにくいという効果が得ら
れるようになる。なお、この作用は、本発明をベースと
していればこそ(容易に)実現可能といえる(後述)。
【0038】本発明の更に他の好ましい実施形態は、前
記変速機及び前記動力系統の駆動源としてのモータが一
体的に連結されると共に、該変速機とモータのケーシン
グが、アルミダイカスト又はアルミ押出し材によって形
成されていることである。これにより、錆の発生を回避
できるようになるため、当該錆自体、あるいは錆を防止
するために塗布した塗布剤が剥がれ落ちて食品中に混入
したりするという事故を未然に防止することができると
共に、雑菌の繁殖も抑制することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態の例を詳細に説明する。
【0040】この実施形態が適用された食品機械は、食
料品が袋詰めされた商品の重量を測定することにより、
該商品の良否を判定・選別するためのものであり、食品
機械自体の基本的な全体構成に関しては、図9を用いて
既に説明した従来の機械と特に異なるところはない。
【0041】従って、以下の説明では、同様な部分には
同一の符号を付すものとし、特に検査コンベア11のベ
ルトBの駆動装置D4及びその周辺の構成に絞って詳細
に説明することとする。なお、助走コンベア10、選別
コンベア12も同様な構成が採用できる。
【0042】この実施形態において検査コンベア11の
ベルトBを駆動するために使用されている駆動装置D4
は、図3に示されるように、検査コンベア11の検査エ
リヤAの下方であって搬送方向Xの中央位置において、
該搬送方向Xと直角に且つ水平に配置される。検査コン
ベア11自体が計量器16上に載置されているため、駆
動装置D4は基台(床)18からも離れて設置されてい
ることになる。
【0043】駆動装置D4の詳細は図1に示されてい
る。モータM4は、その出力軸(モータ軸)40の回転
速度が公知の周波数制御によって可変とされた汎用のイ
ンバータモータである。
【0044】このモータM4にトラクションドライブ系
の減速機(変速機)としての単純遊星ローラ機構を有す
るローラ減速機TD4が連結される。ローラ減速機TD
4の出力軸80には検査コンベア11のベルトBを駆動
する駆動ローラ82が、同軸に直接係合・連結されてい
る。ベルトBはこの駆動ローラ82の回転によって回転
可能とされ、助走コンベア10側から商品を受け取り、
選別コンベア12側へと搬送する(図9を参照)。
【0045】より具体的に説明すると、モータM4の出
力軸40は一対の軸受42、44によって両持ち支持さ
れ、その先端部が片持ち状態でローラ減速機TD4の中
央部にまで延在されている。該先端部はその円周方向の
一部がカットされることにより、残りの部分の断面形状
がアルファベットのDの文字のような形状となるように
形成されている(図2参照)。
【0046】ローラ減速機TD4は、この断面形状に係
合する内周形状を有する太陽ローラ50と、この太陽ロ
ーラ50に外接する4コの遊星ローラ52と、この遊星
ローラ52が内接するリングローラ54を備える。各遊
星ローラ52はキャリヤ58から一体的に突出されたキ
ャリヤピン60によって回転自在に支持されている。
【0047】また、前記リングローラ54はローラ減速
機TD4のケーシング62と共にボルト64によってモ
ータM4のフロントカバー66と連結されている。ロー
ラ減速機TD4のケーシング62の取り付け部63は、
検査コンベア11のフレーム70にボルト72を介して
固定されている。
【0048】前記キャリヤ58はローラ減速機TD4の
出力軸80と一体化されている。出力軸80はケーシン
グ62の内周側に配置されたベアリング84によって回
転自在に支持されている。出力軸80のラジアル方向の
「ぶれ」はこのベアリング84と、単純遊星ローラ機構
自体のベアリング機能とによって規制され、これによ
り、出力軸80を支持するベアリングが軸方向に複数並
んでフレーム70から突出する軸方向長が長くなるのを
防止している。出力軸80には検査コンベア11のベル
トBを駆動するための駆動ローラ82がキー81を介し
て動力伝達可能に直接嵌合されている。
【0049】図から明らかなように、ローラ減速機TD
4とモータM4はインロー部74を介して一体的に連結
されている。ローラ減速機TD4のケーシング62とモ
ータM4のフロントカバー66、エンドカバー67を含
むケーシング78は、その連結部を含めて外周が(検査
コンベア11のフレーム70への取付部63を除いて)
凹凸のない円筒形状に形成されている。
【0050】また、両ケーシング62,78はアルミダ
イカスト(またはアルミ押し出し材)によって形成され
ている。
【0051】図の符号90、91は、ローラ減速機TD
4内のグリース(潤滑剤)が外部に漏れないように維持
するためのオイルシール、92はシールリングである。
【0052】ローラ減速機TD4内に封入されるグリー
スは、一般には添加剤として用いられることがある鉛
(Lead)、アンモニア(Antimony)、カド
ニウム(Cadmium)、及びニッケル(Nicke
l)のいずれの成分をも含まない成分のみで構成され、
少なくとも前記USDAのH2規格を満足する安全なも
のである。
【0053】なお、この実施形態では、更に、基油とし
て鉱油(Mineral oil)、或いはペリフルオ
ロアルキルエステル(Perfluoroalkyl
ether)のいずれも使用しないようにし、又、一般
に添加剤として知られる塩素(Chlorine)、モ
リブデン(Molybdenum)、グラファイト(G
raohite)を除き、更に、一般に増ちょう剤とし
て知られているリチウム(Lithium)、ナトリウ
ム(Sodium)、ポリウレア(Polyure
a)、バリウム(Barium)、のいずれの成分をも
含まない成分のみで構成するようにしているため、H2
規格のみならず、H1規格をも満足している極めて安全
な潤滑剤となっている。
【0054】なお、ローラ減速機TD4の各ローラ間の
最大接触面圧αは、1600MPa〜2000MPaの
間に設定してある。この設定については後に詳しく説明
する。
【0055】次に、この実施形態に係る駆動装置D4の
作用を説明する。
【0056】モータM4の出力軸40が回転すると、こ
の出力軸40の先端にいわゆるDカット結合された太陽
ローラ50が、該出力軸40と一体的に回転する。この
回転により遊星ローラ52が、リングローラ54側から
反力を受けながら太陽ローラ50の周りを自転しながら
公転する。遊星ローラ52の公転成分は、キャリアピン
60を介してキャリヤ58の自転として伝達され、該キ
ャリア58と一体化されている出力軸80が回転する。
出力軸80の回転はキー81を介して駆動ローラ82に
伝達され、該駆動ローラ82の一部に接触・巻回されて
いるベルトBが駆動される。
【0057】この駆動により商品Cが助走コンベア10
側から選別コンベア12側へと搬送される。また、この
搬送の間に、商品Cを含めた検査コンベア11全体の重
量が図示せぬ公知の検出機構を介して測定され、この測
定結果に基づいて商品の良否が判定される。
【0058】ここで、本発明の重要な相乗効果の1つで
あるベルトの共振防止作用に関係して若干説明する。
【0059】この実施形態における助走コンベア10、
検査コンベア11、及び選別コンベア12は、図8の
(A)で模式的に示すように、商品Cの円滑な受け渡し
を行うために、コーナー部のローラ24、25、26等
の径が極力小径に設定されている。そのため、ベルトB
は小径のローラ24、25、26等の部分においても円
滑に変形できるようにできるだけ薄く設計され、且つ柔
らかな素材で形成されている。
【0060】参考までに一般の、例えば物流用の汎用コ
ンベアNCの構造を図8(B)に模式的に示す。一般の
汎用コンベアNCは、基台18上に据付・固定された状
態で設置されており、コーナー部のローラ20、22の
径が大きく、ベルトB3の厚さも厚い。これらの特性
は、いずれも強力且つ信頼性のある搬送を行いたいとい
う要請に基づくものであり、これらの点で検査コンベア
11とは要求される構造或いは特性がかなり異なってい
ると言える。
【0061】検査コンベア11に用いられるベルトB
は、上述したような要請から、極力薄く、或いは弾性変
形しやすい素材で形成されるため、必然的に固有のばね
定数が小さく、基本的に振動しやすいという性質を有す
る。特に、食品(検査対象物)Cの重量を測定するため
に、検査コンベア11自体が基台18上にリジッドに固
定されていないことから、ベルトBを駆動している各ロ
ーラ自体も振動しやすく、一層振動しやすい状況が形成
される。
【0062】一方、従来の図9に示したようなギヤドモ
ータGMは、歯車の噛合によって動力を伝達する構造
(ギアドライブ系の変速構造)であったため、必ず噛合
周波数を有し、該噛合周波数に関係した共振を誘発し易
かった。例えば、上述した図9に示されるようなギヤド
モータGMの場合、仮に第1段のピニオン8の歯数を1
2とすると、モータ側からの入力回転速度が1800r
pmであった場合、1800÷60×12=360(H
z)であることから、1次成分360Hz、2次成分7
20Hz(2×360)、3次成分1080Hz(3×
360)・・・なる固有の噛合周波数を少なくとも有し
た(他の段の噛合部においても固有の噛合周波数が存在
する)。
【0063】検査コンベアがある特定の検査対象物のみ
を検査する専用検査機械であった場合には、前記噛合周
波数や装置全体の固有振動数を考慮して共振を防止する
手当をすることはできる。
【0064】しかしながら、一般にはユーザが当該検査
機械をどのような検査対象物の検査のために用いるか
は、予め特定できないことが多く、現実に、1つの食品
工場においても同じ検査機械で様々な検査対象物の検査
が行われる。
【0065】そのため、検査コンベア上に載置される検
査対象物の重量もその搬送速度も高範囲に亘る。特に、
インバータモータ等を用いてある範囲で搬送速度を可変
としている場合は、噛合周波数との共振を設計時に外す
ことは、現実には不可能に近い。
【0066】そのため、従来は、できるだけベルトの振
動、あるいは脈動が発生しないようにするために、歯車
の種類としてヘリカルギヤを採用したり、その歯形の表
面粗さをより低減(より鏡面化)したり、あるいは、よ
り搬送速度を遅くしたりして、この問題に対応してき
た。
【0067】しかしながら、言うまでもなく、これらの
対策はいずれもコストの増大を招き、又、検査効率の低
下を招いていた。
【0068】更には、このような対策を取ったとして
も、例えばインバータモータを用いて搬送速度を可変と
しているような場合には、(一定の速度で連続搬送して
いる場合には、搬送速度を微妙に調整することによって
できるだけ共振の小さな搬送速度を選択することはでき
るものの)、検査エリヤにおいて速度を低下し、再び増
大させたりする場合には、不可避的に何カ所かの共振ポ
イントを通過することになり、その結果、加減速中、或
いは意図した速度にまで低下或いは増大させた直後のベ
ルト挙動が安定しないという問題を残していた。
【0069】本発明に係るトラクションドライブ系のロ
ーラ減速機TD4は、基本的に噛合による脈動が全く発
生しない。従って、従来不可避的に存在していた噛合周
波数という概念も発生する余地がない。その結果、振動
及び脈動がゼロに近く低減することから、これによって
共振が発生することもなくなり、ベルトを更に薄くして
も極めて安定した状態で検査対象物を搬送することがで
きる。
【0070】また検査機構の限度一杯にまで搬送速度を
容易に上昇させることができ、検査効率を格段に向上さ
せることができる。しかも加減速時を含めてベルト振動
による外乱が少ない分、誤検出、誤測定の確率を大きく
低減させることができる。
【0071】これらは、本発明がもたらしてくれる大き
な相乗効果の1つといえる。
【0072】この効果は、食品機械がこの実施形態のよ
うに食品の重量等を検査する検査機械であった場合に最
も大きな効果として得ることができる。しかしながら、
低振動、あるいは脈動がないという特性は、他の一般的
な食品機械においても、有益な効果であるのは言うまで
もない。
【0073】なお、この実施形態で示した単純遊星ロー
ラ機構を有する変速機は、トラクションドライブ系の変
速機として、最も代表的なものであり、低コストで入手
することができるものである。しかも、発明者の試験に
よれば、この単純遊星ローラ機構を有する変速機は、自
身で発生する振動が小さいだけでなく、遊星ローラの存
在により、モータ側で発生する振動が被駆動側に伝達さ
れるのを遮断する効果もあることが確認されている。
【0074】この実施形態では、駆動源であるモータM
4と、検査コンベア11のベルトBの駆動ローラ82と
の間に、トラクション伝達によってモータM4の出力を
駆動ローラ82側に伝達するローラ減速機TD4を介在
させるようにしたため、共振の原因となる噛合周波数と
いう概念の全く存在しない動力伝達を行うことができ、
ベルトBが薄いにも拘わらず、極めて安定した状態で商
品Cを搬送することができる。従って、外乱要素のない
信頼性の高い重量測定を実現することができる。
【0075】又、ローラ減速機TD4の出力軸80に該
検査コンベア11のベルトBを駆動する駆動ローラ82
が直接同軸的に連結されているため、駆動装置D4の部
品点数が少なく、設置が容易であり、低コスト化も実現
できる。
【0076】次に、前述した各ローラ間の最大接触面圧
αの設定について説明する。
【0077】発明者らは、このローラ減速機TD4の各
ローラ間の適切な、あるいは妥当な最大接触面圧αを探
索するに当たり、次のような実験を行っている。
【0078】実験は図1のモータM4付きローラ減速機
TD4を改造して、モータM4の出力軸40をエンドカ
バー67側に延長して貫通させ、入力トルク、及び出力
トルクを測定する方法を採用した。その上で、この種の
食品機械が設置される可能性の高い低温環境での使用を
想定し、基油の粘度が低い(40℃で30cst)グリ
ースを使用した。基油の粘度が低いという環境は、トラ
クションドライブ系のローラ減速機TD4にとってトラ
クション係数が大きくならないという点で不利(苛酷)
な条件選択に当たる。
【0079】このグリースGR1は、具体的にはNOK
クリューバ株式会社の製品で、USDAのH1の認証を
受けているklubersynth UH1 14−3
1という製品である。ローラ減速機TD4のリングロー
ラ54の内径は48ミリ、減速比1/5(太陽ローラ径
12ミリ、遊星ローラ径18ミリ)である。比較例とし
ては、ローラ減速機専用品として製造されたナフテン系
合成油によるグリースGR2(具体的にはエッソ石油株
式会社製JSW3573)、及びローラ減速機用として
製造されたわけではないが、特願平11−364224
(未公知)により、その有効性が報告されているナフテ
ン系鉱油によるグリースGR3(具体的には昭和シェル
石油株式会社製アルバニアグリース1)を用いた。な
お、入力軸回転速度は800rpmとした。
【0080】図6はこの実験結果を示している。
【0081】この結果から明らかなように、ローラ減速
機TD4の最大接触面圧αを1600MPa〜2000
MPaに設定することにより、トラクション係数0.0
1以上が確保され、特に、2000 MPaにおいては
ローラ減速機専用グリースの約半分のトラクション係数
が確保されていることがわかる。又、滑り率をローラ減
速機専用のナフテン系合成油によるグリース使用時の滑
り率0.2%に合わせた(伝達トルクとしては約半分に
なる)寿命テストでは、十分な耐久性があることが確認
された。
【0082】伝達トルクが半分となっても、本実施形態
に係る食品機械の検査コンベア11の必要とするトルク
を賄うには十分である。むしろ、伝達トルクが半分であ
るということは、モータファンも、モータフレームのフ
ィンもないモータとすることができるということができ
る。このことは、ローラ減速機TD4付きモータM4の
外周を前述したような単純な円筒形とすることができる
というメリットを与えてくれる。このメリットは、頻繁
に且つ洗い残しなく洗浄することが要求される食品機械
用の駆動装置に要求される特性に応えるものであり、本
発明の極めて大きな第2の相乗効果と言える。
【0083】又、この実験結果は、ローラ減速機TD4
の最大接触面圧αを1600MPa以上に設定しておけ
ば、ローラン減速機専用のトラクション件数の大きいナ
フテン系合成油により、動力性能に重点を置いた一般コ
ンベア用途のローラ減速機と、食品機械の安全性に重点
を置いた(伝達動力を約半分に設定した)食品機械用途
のローラ減速機とを同じ取り合い寸法、同じ構成部品で
用意できることを意味している。この代替え性は、種々
の変速機を製造しているメーカーにとっては、部品の共
通化、あるいは在庫の低減化が可能となるという点で、
極めて大きなメリットを与えてくれる。
【0084】なお、最大接触面圧αを上記の範囲に設定
するためには、該最大接触面圧αを例えば次の計算式で
計算すればよい。
【0085】 α=195.4×(P(ρs+ρu)/L)・・・(1) ρs:太陽ローラの外周面の曲率(1/m) ρu:遊星ローラの外周面の曲率(1/m) L:太陽ローラと遊星ローラとの接触面領域の長さ
(m) P:接触領域に作用する押し力(N)
【0086】従って、最大接触面圧αを上記範囲に収め
るためには、図7に示されるように、太陽ローラ54と
遊星ローラ52の外周面の曲率(ローラ径によって決定
される)や遊星ローラ52のローラ幅を調整した利し
て、この接触領域に作用する押し力Pを変更すればよ
い。
【0087】この押し力Pは、リングローラ54によっ
て遊星ローラ52と太陽ローラ50を押し付けることに
より発生する力である。そのため、これを調整するに
は、例えば、リングローラ54の内周径を、遊星ローラ
52の直径の2倍と太陽ローラ50の直径との和よりも
小さくして、「所定の締め代」を与えるようにすればよ
い。なお、上記の計算式は、太陽ローラ50と遊星ロー
ラ52が鋼対鋼の関係になっていることを前提としてい
る。
【0088】但し、最大参酌面圧αを求める計算式は、
上記計算式に限定されるものではなく、他の論理式によ
って(近似的に)算出しても構わないし、接触面積や接
触面圧自体を何らかの方法で計測できるならば、当然に
実測によって検出してもよい。
【0089】なお、この実施形態においては、最大接触
面圧αを1600MPa〜2000MPaの範囲に設定
していたが、この最大接触面圧αは、1000MPa以
上あれば、多くの食品機械において意図する伝達トルク
の確保することができ、又、2500MPa以下であれ
ば、優れた耐久性を長期にわたって維持することができ
ることが確認されている。
【0090】次に、図4及び図5を用いて本発明の他の
実施形態について説明する。この実施形態では、ローラ
減速機TD5の出力軸80の動力をキー81を介して、
第1プーリ100に伝達し、この第1プーリ100に伝
達された動力を伝動ベルト102を介して第2プーリ1
04に伝達するようにしている。
【0091】検査コンベアSC5のベルトB5を駆動す
る駆動ローラ106の駆動軸106Aは、この第2プー
リ104にキー108を介して連結されている。モータ
M5及びローラ減速機TD5の構成は先の実施形態のそ
れ(M4、TD4)と基本的に同一であるため、図中で
同一部分に同一符号を付すに止め、重複説明は省略す
る。なお、封入してあるグリースも先の実施形態と同一
である。
【0092】この実施形態では、駆動装置D5の設置空
間自体は先の実施形態よりも若干大きくはなるものの、
ローラ減速機TD5付きのモータM5及び駆動ローラ1
06の大部分を検査コンベア11のベルトBの内側の空
間に収容することができるため、該ベルトBから突出す
る軸方向長を小さく抑えることができる。また、伝動ベ
ルト102を介してローラ減速機TD5の動力を駆動ロ
ーラ106の駆動軸106Aに伝達しているため、モー
タM5の振動に基づくローラ減速機TD5の微小な振動
を更に吸収することができる。
【0093】なお、上記実施形態においては、いずれも
トラクションドライブ系の減速機(変速機)として、単
純遊星ローラ機構のローラ減速機TD4,TD5が採用
されていたが、本発明に係るトラクションドライブ系の
変速機は、この構成に限定されるものではなく、要は歯
車の噛合によってではなく、オイル剪断応力を利用した
トラクション伝達によって動力を伝達する構成のもので
あればよく、従来公知の、あるいはこれから開発される
あらゆる種類のトラクションドライブ系の変速機を適宜
に採用することができ、本発明所定の効果を得ることが
できる。例えば、いわゆるトラクション伝達式波動変速
機構と称されるタイプのものであってもよい。
【0094】ただ、前述したように、本発明に係るトラ
クションドライブ系の変速機には、プーリと伝動ベルト
による構造は含まれないが、それは駆動系全体の中に含
んではいけないという趣旨ではなく、この実施形態のよ
うに、併用していても構わない。又、モータと駆動ロー
ラとの間の全てがトラクションドライブ系の変速機で構
成されている必要もなく、一部のみに用いられていても
それ相応の効果が得られる。
【0095】又、上記実施形態においては、ローラ減速
機が噛合周波数に関係した共振現象を誘引しないため、
搬送速度を可変としても、全速度領域で安定した搬送が
期待できることから、駆動源としてインバータモータを
採用するようにしていたが、本発明における駆動源は、
その種類がインバータモータに限定されるものではな
く、例えば、汎用の誘導モータであっても構わない。
【0096】
【発明の効果】本発明によれば、食品機械の駆動に際し
て、特に安全面での特性を最大限に保持しながら、低コ
スト、低振動、無脈動の駆動装置を得ることができるよ
うになるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る検査機械の検査コンベアの駆動装
置の実施形態における要部を示す断面図
【図2】図1の矢視II-IIに沿う断面図
【図3】上記実施形態における駆動装置の配置位置を示
す検査コンベアの概略断面図
【図4】本発明の他の実施形態を示す断面図
【図5】上記実施形態における駆動装置の配置位置を示
す検査コンベアの概略断面図
【図6】最大接触面圧とトラクションケース}伝家トル
クに対応との関係を示したグラフ
【図7】ローラ間の最大接触面圧の概念を説明するため
の模式図
【図8】検査コンベアと一般の物流用コンベアの違いを
比較して説明するための概略断面図
【図9】商品Cの重量を測定する検査機械の従来例を示
す概略断面
【図10】従来の検査コンベアを駆動するための歯車減
速機付きモータの構成を示す展開断面図
【符号の説明】
B…ベルト M4、M5…モータ G…歯車減速機 TD4、TD5…ローラ減速機 10…助走コンベア 11…検査コンベア 12…選別コンベア 40…モータの出力軸 50…太陽ローラ 52…遊星ローラ 54…リングローラ 58…キャリヤ 60…キャリヤピン 62…ケーシング 70…フレーム 80…ローラ減速機の出力軸 82…駆動ローラ 90、91…オイルシール 92…シールリング 100…第1プーリ 102…伝動ベルト 104…第2プーリ 106…駆動ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 為永 淳 愛知県大府市朝日町六丁目1番地 住友重 機械工業株式会社名古屋製造所内 Fターム(参考) 3J051 AA01 BA03 BB08 BC01 BD02 BE04 EC01 ED08 FA10 4B053 AA01 BA20 BB10 BC12 BC20 BH02 BH15 BL03 4H104 PA40 QA18

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速機を有する動力系統を備え、食品の加
    工・製造、攪拌、搬送、充填、梱包、検査等の作業を行
    う食品機械の動力系統の駆動装置において、 前記変速機として、該動力系統の駆動源の出力をトラク
    ション伝達によって伝達するトラクションドライブ系の
    変速機を採用し、且つ、該変速機に用いるグリースとし
    て、少なくとも、鉛、アンモニア、カドニウム、及びニ
    ッケルのいずれの成分をも含まないグリースを使用した
    ことを特徴とする食品機械の動力系統の駆動装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記変速機に用いるグリースとして、更に、鉱油、ペリ
    フルオロアルキルエステル、塩素、モリブデン、グラフ
    ァイト、リチウム、ナトリウム、ポリウレア、バリウ
    ム、のいずれの成分をも含まないグリースを使用したこ
    とを特徴とする食品機械の動力系統の駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、 前記減速機のローラ間の最大接触面圧を、1000MP
    a以上、2500MPa以下に設定したことを特徴とす
    る検査機械の検査コンベアの駆動装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記変速機及び前記動力系統の駆動源としてのモータが
    一体的に連結されると共に、該変速機とモータとの連結
    部を含む変速機及びモータの双方のケーシングの外周
    が、食品機械本体への取付部を除いて凹凸のない円筒形
    状に形成されたことを特徴とする食品機械の動力系統の
    駆動装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記変速機及び前記動力系統の駆動源としてのモータが
    一体的に連結されると共に、該変速機とモータのケーシ
    ングが、アルミダイカスト又はアルミ押出し材によって
    形成されていることを特徴とする食品機械の動力系統の
    駆動装置。
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