JP2009081030A - 押釦スイッチ用部材およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造時におけるエア抜きを容易に行うことが可能な押釦スイッチ用部材を提供すること。
【解決手段】押釦スイッチ用部材1は、弾性部材からなるカバー部材2と、樹脂製または金属製のキートップ3と、カバー部材2とキートップ3とを貼り合わせるための粘着剤10がカバー部材2とキートップ3との間にドット状に配置されて形成される粘着剤層4とを備えている。この押釦スイッチ用部材1では、カバー部材2とキートップ3とを貼り合わせる際に、ドット状に配置された粘着剤10の隙間からエアを逃がすことが可能になるため、製造時におけるエア抜きを容易に行うことが可能になる。
【選択図】図1
【解決手段】押釦スイッチ用部材1は、弾性部材からなるカバー部材2と、樹脂製または金属製のキートップ3と、カバー部材2とキートップ3とを貼り合わせるための粘着剤10がカバー部材2とキートップ3との間にドット状に配置されて形成される粘着剤層4とを備えている。この押釦スイッチ用部材1では、カバー部材2とキートップ3とを貼り合わせる際に、ドット状に配置された粘着剤10の隙間からエアを逃がすことが可能になるため、製造時におけるエア抜きを容易に行うことが可能になる。
【選択図】図1
Description
本発明は、押釦スイッチ用部材および押釦スイッチ用部材の製造方法に関する。
従来から、携帯電話、携帯情報端末(PDA)あるいは電子手帳等の各種の電気・電子機器の操作部分には、キートップとカバー部材とが貼り合わされて形成された押釦スイッチ用部材が使用されている。この種の押釦スイッチ用部材として、粘着剤(両面テープ)によってキートップとカバー部材とが貼り合わされた押釦スイッチ用部材が知られている(たとえば、特許文献1参照)。また、粘着剤と接着剤とを用いてキートップとカバー部材とが貼り合わされた押釦スイッチ用部材も知られている(たとえば、特許文献2参照)。この特許文献1および2に記載の押釦スイッチ用部材では、まず、キートップまたはカバー部材の一方に粘着剤層が形成され、その後、キートップとカバー部材とが貼り合わされている。
特許文献1および2に記載の押釦スイッチ用部材の場合、キートップとカバー部材とを貼り合わせる際に、キートップまたはカバー部材と粘着剤層との間にエア(空気)が混入する(巻き込まれる)おそれがある。たとえば、図15(A)に示すように、粘着剤層101が形成されたカバー部材102とキートップ103とを貼り合わせると、図15(B)に示すように、粘着剤層101とキートップ103との間にエアが混入し、エア層104が形成されるおそれがある。
粘着剤層101とキートップ103との間にエア層104が形成されると、カバー部材102とキートップ103との接着強度が低下するとともに押釦スイッチ用部材の寸法精度も低下する。したがって、エア層104の形成を防止するため、押釦スイッチ用部材の製造時に、エア抜きを行う必要がある。
ここで、エア抜きを行うための手段として、真空装置内でカバー部材102とキートップ103との貼合せを行う、あるいは、カバー部材102とキートップ103と貼り合わせる際に、カバー部材102とキートップ103との貼合せ方向に必要以上に大きな圧力をかける等の手段が考えられる。しかしながら、このような手段を用いた場合、押釦スイッチ用部材の製造装置が複雑化し、押釦スイッチ用部材の製造工程も複雑化する。また、エア抜きを行うためにカバー部材102とキートップ103との貼合せ方向に必要以上に大きな圧力をかけると押釦スイッチ用部材が破壊されるおそれもある。
そこで、本発明の課題は、製造時におけるエア抜きを容易に行うことが可能な押釦スイッチ用部材を提供することにある。また、本発明の課題は、エア抜きを容易に行うことが可能な押釦スイッチ用部材の製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の押釦スイッチ用部材は、弾性部材からなるカバー部材と、樹脂製または金属製のキートップと、カバー部材とキートップとを貼り合わせるための粘着剤がカバー部材とキートップとの間にドット状に配置されて形成される粘着剤層とを備えることを特徴とする。
本発明の押釦スイッチ用部材では、カバー部材とキートップとの間にドット状に配置される粘着剤によって粘着剤層が形成されている。そのため、カバー部材とキートップとを貼り合わせる際には、ドット状に配置された粘着剤の隙間からエアを逃がすことが可能になる。したがって、本発明の押釦スイッチ用部材では、製造時におけるエア抜きを容易に行うことが可能になる。
本発明において、粘着剤は、略円柱状に形成されていることが好ましい。このように構成すると、キートップやカバー部材が複雑な形状に形成されている場合であっても、キートップやカバー部材の形状に合わせて比較的容易に粘着剤を配置することが可能になる。
本発明において、キートップは、透光性を有する樹脂で形成されるとともに、キートップには、文字、図形および/または記号が描かれた装飾部が形成され、粘着剤は、カバー部材とキートップとの貼合せ方向から見たとき、装飾部を避けた位置に配置されていることが好ましい。このように構成すると、カバー部材側から光を当ててキートップを光らせる場合に、粘着剤の影と装飾部とが重なるのを防止することができる。その結果、装飾部の表示が見やすくなる。
本発明において、カバー部材とキートップとの貼合せ部における単位面積に対する粘着剤の面積の比である粘着剤面積率は88%以下であることが好ましい。このように構成すると、製造時におけるエア抜きをより確実に行うことが可能になる。
本発明において、粘着剤の厚みは、10μm〜100μmであることが好ましい。このように粘着剤の厚みを100μm以下とすると、カバー部材および/またはキートップに粘着剤を精度良く粘着させることができ、カバー部材とキートップとを貼り合わせる際にエア抜きを確実に行うことが可能になる。また、粘着剤の厚みを10μm以上とすると、カバー部材とキートップとの接着力の低下を防止することが可能になる。
また、上記の課題を解決するため、本発明は、弾性部材からなるカバー部材と、樹脂製または金属製のキートップとを備える押釦スイッチ用部材の製造方法において、カバー部材および/またはキートップにドット状に粘着剤を粘着させる粘着剤粘着工程と、粘着剤粘着工程後に、粘着剤を用いてカバー部材とキートップとを貼り合わせる貼合せ工程とを備えることを特徴とする。
本発明の押釦スイッチ用部材の製造方法では、粘着剤粘着工程において、カバー部材および/またはキートップにドット状に粘着剤を粘着させている。そのため、貼合せ工程で、カバー部材とキートップとを貼り合わせる際に、ドット状に配置された粘着剤の隙間からエアを逃がすことが可能になる。したがって、本発明の押釦スイッチ用部材の製造方法では、エア抜きを容易に行うことが可能になる。
本発明において、粘着剤粘着工程は、粘着剤が剥離可能なセパレータ上に粘着剤をドット状に塗布する粘着剤塗布工程と、セパレータ上に塗布された粘着剤をキートップおよび/またはカバー部材に転写する粘着剤転写工程とを備えることが好ましい。このように構成すると、カバー部材および/またはキートップに粘着剤を直接、粘着させる場合と比較して、粘着剤粘着工程における粘着剤の配置が容易になる。すなわち、カバー部材および/またはキートップに粘着剤を直接、粘着させる場合には、キートップやカバー部材の形状に合うように、粘着剤を配置する必要があるが、このように構成すると、粘着剤塗布工程でセパレータ上の任意の位置に配置された粘着剤を、粘着剤転写工程でカバー部材および/またはキートップに転写して配置すれば良い。そのため、粘着剤粘着工程における粘着剤の配置が容易になる。
以上のように、本発明の押釦スイッチ用部材では、製造時におけるエア抜きを容易に行うことが可能になる。また、本発明の押釦スイッチ用部材の製造方法では、エア抜きを容易に行うことが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(押釦スイッチ用部材の構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかる押釦スイッチ用部材1を側面から示す図である。図2は、図1のE−E断面を示す断面図である。
図1は、本発明の実施の形態にかかる押釦スイッチ用部材1を側面から示す図である。図2は、図1のE−E断面を示す断面図である。
本形態の押釦スイッチ用部材1(以下、「スイッチ用部材1」とする。)は、携帯電話、携帯情報端末、リモコンあるいは電子手帳等の各種の電気・電子機器の操作部分に使用されるものであり、図1に示すように、カバー部材2と、キートップ3と、カバー部材2とキートップ3との間に形成される粘着剤層4とを備えている。
カバー部材2は、弾性部材で形成されている。たとえば、カバー部材2は、耐久性を考慮して、シリコーンゴムで形成されており、透光性を有している。なお、カバー部材2は、たとえば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴムまたはフッ素ゴム等の合成ゴム、あるいは、天然ゴム、ないしは、ウレタン系エラストマー、スチレン系エラストマー、エステル系エラストマー等で形成されても良い。上述のように、耐久性を考慮した場合には、カバー部材2はシリコーンゴムで形成されることが好ましいが、カバー部材2の薄型化を考慮した場合には、カバー部材2は、ウレタン系エラストマーで形成されることが好ましい。また、カバー部材2の薄型化を考慮した場合には、カバー部材2は、ウレタン系エストラマーとシリコーンゴムとの積層品で形成されても良いし、ポリエチレンテレフタレートやポリカーボネート等の熱可塑性樹脂からなる薄膜シートで形成されても良い。
また、カバー部材2は、スイッチ用部材1が使用される電気・電子機器の接点部(図示省略)を押すための押圧突起2aが形成される押圧部2bと、押圧部2b間を接続する接続部2cとを備えている。押圧突起2aは、カバー部材2の裏面(図1の下面)に形成されている。カバー部材2の表面側(図1の上面側)は、プラズマ改質されたシリコーンゴム層2dとなっている。また、シリコーンゴム層2dの表面(図1の上面)には、プライマーからなるプライマー層6が形成され、プライマー層6の表面には、非シリコーン系有機塗料からなる塗料層7が形成されている。
キートップ3は、樹脂で形成されている。キートップ3を多種多様な形状に加工することが可能だからである。また、透光性を有する樹脂が用いられる場合には、様々な装飾(色、模様、文字、ホログラム、グラデーション、メタリック等)の付与が容易であり、さらに、スイッチ用部材1が使用される携帯電話等の内部光源を用いれば、所望の形状を表示することができるからである。このキートップ3は、たとえば、ポリカーボネートの射出成型品である。成型加工性、透明性および耐熱性に優れているからである。また、射出成型後の所定の二次加工で要求される耐衝撃性に優れているからである。なお、キートップ3は、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)またはスチレン等の熱可塑性樹脂の射出成型品であっても良いし、不飽和ポリエステルやシリコーン等の硬化性樹脂を熱や光で硬化、成型したものであっても良い。
また、キートップ3は、アルミニウム、ステンレスまたはチタン等の金属で形成されても良い。キートップ3が金属で形成される場合には、樹脂に比べ機械的物性が優れるため、薄型化が可能になり、かつ、高級感の演出が容易になる。特に、ステンレスは安価で入手しやすいため、キートップ3がステンレスで形成される場合には、キートップ3のコストを下げることが可能になる。また、ステンレスは、アルミよりも強靭であるため、キートップ3がステンレスで形成される場合には、さらなる薄型化が可能であるとともに、耐傷性を向上させることができる。なお、チタンは耐食性、剛性に優れるが、高価であり加工性もやや劣るため、キートップ3がチタンで形成される場合には、キートップ3のコストが上がる可能性がある。
キートップ3の表面(図1の上面)には、文字、図形および/または記号が描かれた装飾部としての装飾層8が形成されている。本形態では、印刷によって装飾層8が形成されている。なお、装飾層8は、メッキ、塗装、蒸着あるいはホットスタンプ等によって形成されても良い。また、装飾層8は、キートップ3の裏面(図1の下面)に形成されても良い。この場合には、キートップ3を通して外部から装飾層8を視認可能とするために、キートップ3は透明性を有する樹脂で形成される。
粘着剤層4は、カバー部材2(具体的には、押圧部2b)の表面側とキートップ3の底面側とを貼り合わせるための複数の粘着剤10によって構成されている。具体的には、図2に示すように、ドット状に配置された複数の粘着剤10によって、粘着剤層4が構成されている。また、本形態では、粘着剤層4において粘着剤10はほぼ均等に配置されている。なお、図1、図2では、便宜上、一部の粘着剤10にのみ符号を付している。
粘着剤層4を構成する粘着剤10は、カバー部材2およびキートップ3の材質、粘着力、保持力、耐熱性および剥離力等を考慮して適宜選択される。この粘着剤10は、たとえば、光硬化型、溶剤希釈型あるいは熱反応型のいずれかの粘着剤であれば良いが、光硬化型の粘着剤であることが好ましい。光硬化型の粘着剤は、無溶剤であるため、カバー部材2およびキートップ3への溶媒の膨潤による体積変化や変形が小さいからである。また、光硬化型の粘着剤は、高温暴露の必要がないため取扱いが容易であり、かつカバー部材2およびキートップ3へダメージを回避することが可能だからである。さらに、光硬化型の粘着剤は、所定の光線を照射するだけであるから短時間で粘着剤としての機能を確保することができるためである。なお、光硬化型の粘着剤の中には、可視光硬化型の粘着剤と、紫外線硬化型の粘着剤とがあるが、可視光硬化型では太陽光や蛍光灯による影響が無視できないため、粘着剤10は、作業性に優れる紫外線硬化型の粘着剤の方がさらに好ましい。
本形態の粘着剤10は、具体的には、紫外線硬化型のアクリル系の粘着剤である。なお、粘着剤10は、ウレタン系、ポリエステル系、ゴム系あるいはシリコーン系の粘着剤であっても良い。また、粘着剤10は、ホットメルト系の粘着剤であっても良い。また、たとえば、キートップ3が透光性を有する樹脂で形成され、カバー部材2側から光が照射される場合には、粘着剤10に光拡散剤を配合したり、着色剤を配合して着色することで、カバー部材2側から光が照射されても、粘着剤10が目立たないようにすることも可能である。
本形態の粘着剤10は、略円柱状に形成されている。なお、粘着剤10は、三角柱、四角柱、五角柱、六角柱あるいは八角柱等の略多角柱状に形成されても良いし、略楕円柱状に形成されても良い。また、粘着剤10が略四角柱状に形成される場合には、その断面は、たとえば、略正方形状、略長方形状あるいは略菱形状等に形成される。また、形状の異なる複数の粘着剤10が組み合わされてドット状に配置され、粘着剤層4が構成されても良いし、大きさの異なる複数の粘着剤10が組み合わされてドット状に配置され、粘着剤層4が構成されても良い。
(押釦スイッチ用部材の製造方法)
図3は、図1に示す押釦スイッチ用部材1の製造工程を示すフローチャートである。図4は、図1に示すキートップ3の製造工程を説明するための図である。図5は、図1に示すカバー部材2の製造工程を説明するための図である。図6は、図3に示す粘着剤塗布工程S8を説明するための図である。図7は、図6のF−F方向から粘着剤10を示す図である。図8は、図3に示す粘着剤転写工程S9および貼合せ工程S10を説明するための図である。
図3は、図1に示す押釦スイッチ用部材1の製造工程を示すフローチャートである。図4は、図1に示すキートップ3の製造工程を説明するための図である。図5は、図1に示すカバー部材2の製造工程を説明するための図である。図6は、図3に示す粘着剤塗布工程S8を説明するための図である。図7は、図6のF−F方向から粘着剤10を示す図である。図8は、図3に示す粘着剤転写工程S9および貼合せ工程S10を説明するための図である。
以上のように構成されたスイッチ用部材1の製造方法の概略を以下に説明する。まず、キートップ3およびカバー部材2をそれぞれ製造する。
キートップ3は、図4に示す工程で製造する。すなわち、まず、図4(A)に示すように、金型11を用いた射出成型でキートップ3の外形を形成する(射出成型工程S1)。具体的には、ポリカーボネート系樹脂(商品名:カリバー301−22、住友ダウ株式会社製)を射出成型してキートップ3の外形を形成する。
その後、図4(B)に示すように、キートップ3の表面(図4(B)の上面)に装飾層8を印刷で形成する(印刷工程S2)。具体的には、蒸発乾燥型インキ(商品名:CAVメイバン、株式会社セイコーアドバンス製)で5μmの厚さの文字や図形等を印刷し、その後、乾燥温度80℃で30分乾燥させて、装飾層8を形成する。
その後、図4(C)に示すように、射出成型で形成されたランナーやゲート等の余剰部分を刃治具により切断して(切断工程S3)、キートップ3が完成する。
また、カバー部材2を図5に示す工程で製造する。すなわち、まず、図5(A)、(B)に示すように、金型12を用いた圧縮成型でカバー部材2の外形を形成する(圧縮成型工程S4)。具体的には、シリコーンゴムコンパウンド(商品名:DY32−6014U、東レ・ダウコーニング株式会社製)100重量部と、架橋剤(商品名:RC−8、東レ・ダウコーニング株式会社製)0.5重量部とからなる原料を、成型温度180℃、成型時間5分、成型圧力180kg/cm2の条件で圧縮成型して、厚さが0.5mmとなるように、カバー部材2の外形を形成する。その後、乾燥温度200℃、乾燥時間60分にて、カバー部材2を乾燥する。
その後、プラズマ処理を行い、図5(C)に示すように、カバー部材2の表面側(図5(C)の上面側)をプラズマ改質されたシリコーンゴム層2dとする(プラズマ処理工程S5)。具体的には、プロセスガスとしての酸素(O2)を40cc/分で流すとともに減圧度を0.3hPaとした室内に乾燥後のカバー部材2を挿入し、高周波出力300Wで60秒間プラズマ処理する。
その後、直ちにプライマーを塗布して、図5(D)に示すように、プライマー層6を形成する(プライマー塗布工程S6)。具体的には、プライマー(商品名:KBP−40、信越化学工業株式会社製)にトルエン30%希釈液を加えたものをエアスプレーでシリコーンゴム層2dの表面に薄く塗布する。
その後、非シリコーン系有機塗料を塗布して、図5(E)に示すように、塗料層7を形成する(有機塗料塗布工程S7)。具体的には、ウレタン樹脂塗料(商品名:ラバサン、武蔵塗料株式会社製)の主剤40重量部、助剤10重量部、シンナー10重量部および有機化酸化物(商品名:パーヘキサV、日本油脂株式会社製)4重量部を配合した非シリコーン系有機塗料を乾燥後の膜厚が10μmとなるようにエアスプレーでプライマー層6の表面に塗布する。
その後、150℃で40分間乾燥、硬化を行い、バリ等の余剰部分を除去して、カバー部材2が完成する。
また、平行して、図6、図7に示すように、粘着剤10が剥離可能なセパレータ13上に粘着剤10をドット状に塗布する(粘着剤塗布工程S8)。具体的には、紙、布、不織布、ポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルム等の表面に剥離特性を向上させるためのメチルシリコーン系の剥離コーティング剤を塗布して形成されるセパレータ13に、アクリル系の粘着剤10(商品名:SP7514、住友スリーエム株式会社製)をドット状に塗布する。
この粘着剤塗布工程S8では、たとえば、スクリーン印刷やメタルマスク印刷等の印刷、あるいは、インクジェットのようなディスペンサーによって、セパレータ13上に粘着剤10を塗布する。その後、紫外線硬化用メタルハライドランプ(商品名:[D]bulb、フュージョン・ユーブイ・システムズ・ジャパン株式会社製)を用い紫外線を照射して、JISK7312で規定されるスプリング硬さ試験機C型で測定される粘着剤10の硬さが5となるように、粘着剤10を乾燥させる。
なお、セパレータ13は、粘着剤10を簡単に剥離できるものであれば良い。たとえば、粘着剤10がアクリル系、ウレタン系、ポリエステル系またはゴム系の場合には、上述のように、セパレータ13は、紙等の表面にメチルシリコーン系の剥離コーティング剤を塗布したものであれば良い。また、粘着剤10がシリコーン系の場合には、セパレータ13は、紙等の表面にフロロシリコーン系の剥離コーティング剤を塗布したものであれば良い。
その後、図8(A)に示すように、セパレータ13上に塗布された粘着剤10をカバー部材2に転写する(粘着剤転写工程S9)。具体的には、カバー部材2の表面(塗料層7が形成された側の面)がセパレータ13上の粘着剤10と接触するように、セパレータ13に対してカバー部材2を圧着し、粘着剤10をカバー部材2に転写する。粘着剤転写工程S9で転写された粘着剤10は、カバー部材2の表面にドット状に配置されている。なお、粘着剤10がカバー部材2に適切に転写されるように、粘着剤転写工程S9に先立って、カバー部材2の表面にプラズマ処理、コロナ処理、UV処理あるいはプライマー処理等の前処理を行っても良い。
その後、図8(B)に示すように、カバー部材2とキートップ3とを貼り合わせる(貼合せ工程S10)。具体的には、カバー部材2とキートップ3との貼合せ方向に所定の圧力をかけてカバー部材2とキートップ3とを貼り合わせる。この貼合せ工程S10で、粘着剤層4が形成され、スイッチ用部材1が完成する。なお、カバー部材2とキートップ3との接着力を上げるため、貼合せ工程S10に先立って、キートップ3にプラズマ処理、コロナ処理、UV処理あるいはプライマー処理等の前処理を行っても良い。
本形態では、粘着剤塗布工程S8と粘着剤転写工程S9とによって、カバー部材2に粘着剤10を粘着させる粘着剤粘着工程が構成されている。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、粘着剤転写工程S9で、カバー部材2にドット状に粘着剤10が配置され、貼合せ工程S10で、この粘着剤10によってカバー部材2とキートップ3とが接着される。そのため、貼合せ工程S10で、カバー部材2とキートップ3とを貼り合わせる際に、ドット状に配置された粘着剤10の隙間からエアを逃がすことができる。その結果、本形態では、スイッチ用部材1の製造時におけるカバー部材2とキートップ3との間のエア抜きを容易に行うことができる。
以上説明したように、本形態では、粘着剤転写工程S9で、カバー部材2にドット状に粘着剤10が配置され、貼合せ工程S10で、この粘着剤10によってカバー部材2とキートップ3とが接着される。そのため、貼合せ工程S10で、カバー部材2とキートップ3とを貼り合わせる際に、ドット状に配置された粘着剤10の隙間からエアを逃がすことができる。その結果、本形態では、スイッチ用部材1の製造時におけるカバー部材2とキートップ3との間のエア抜きを容易に行うことができる。
また、本形態では、ドット状に配置された粘着剤10によって、カバー部材2とキートップ3とが接着されているため、カバー部材2やキートップ3の形状に合わせて粘着剤10を加工する必要がない。したがって、粘着剤10を加工するための治具が不要となる。また、スイッチ用部材1の製造工程を簡素化することができる。
本形態では、粘着剤塗布工程S8で、セパレータ13上に粘着剤10をドット状に塗布し、その後、粘着剤転写工程S9で、セパレータ13上に塗布された粘着剤10をカバー部材2に転写している。そのため、カバー部材2に粘着剤10を直接、粘着させる場合と比較して、粘着剤10の配置が容易になる。すなわち、カバー部材2に粘着剤10を直接、粘着させる場合には、カバー部材2の形状に合うように、粘着剤10を配置する必要があるが、本形態では、粘着剤塗布工程S8で、セパレータ13上に配置された粘着剤10を、粘着剤転写工程S10でカバー部材2に転写して配置すれば良い。その結果、本形態では、粘着剤10の配置が容易になり、スイッチ用部材1の製造工程が簡素化される。
また、粘着剤転写工程S9で、セパレータ13上にドット状に塗布された粘着剤10をカバー部材2に転写しているため、剛性が低く従来は取扱いが困難であった基材のない粘着剤10であっても容易に取り扱うことができる。また、粘着剤10が薄い場合であっても、粘着剤10を容易に取り扱うことができる。そのため、スイッチ用部材1を薄型化することが可能になる。
本形態では、粘着剤10は、略円柱状に形成されている。そのため、カバー部材2やキートップ3が複雑な形状に形成されている場合であっても、カバー部材2やキートップ3の形状に合わせて比較的容易に粘着剤10を配置することができる。また、粘着剤10が略円柱状に形成されているため、粘着剤塗布工程S8では、印刷や転写等を含む種々の方法で、セパレータ13上に粘着剤10を塗布することが可能になる。なお、塗布時の粘着剤10は比較的低粘度である。したがって、塗布時の形状を保ちつつ次工程での処理(紫外線照射処理あるいは加熱処理)を行うためには、粘着剤10は比較的、形状が安定しやすい略円柱状であることが好ましい。
(粘着剤面積率、粘着剤の厚み、粘着剤の硬さおよび貼合せ工程での圧力について)
図9は、図1に示す粘着剤10の形状および配置ピッチ等の条件を説明するための図である。図10は、図9に示す各条件で粘着剤10を配置したときの粘着剤転写工程S9後の状態および貼合せ工程S10後の状態の確認結果を示す一覧表である。図11は、図1に示す粘着剤10の厚みを変化させたときの粘着剤転写工程S9後の状態および貼合せ工程S10後の状態の確認結果を示す一覧表である。図12は、図1に示す粘着剤10の硬さを変化させたときの貼合せ工程S10後の状態の確認結果を示す一覧表である。図13は、図3に示す貼合せ工程S10でカバー部材2とキートップ3との間にかける圧力を変化させたときの貼合せ工程S10後の状態の確認結果を示す一覧表である。
図9は、図1に示す粘着剤10の形状および配置ピッチ等の条件を説明するための図である。図10は、図9に示す各条件で粘着剤10を配置したときの粘着剤転写工程S9後の状態および貼合せ工程S10後の状態の確認結果を示す一覧表である。図11は、図1に示す粘着剤10の厚みを変化させたときの粘着剤転写工程S9後の状態および貼合せ工程S10後の状態の確認結果を示す一覧表である。図12は、図1に示す粘着剤10の硬さを変化させたときの貼合せ工程S10後の状態の確認結果を示す一覧表である。図13は、図3に示す貼合せ工程S10でカバー部材2とキートップ3との間にかける圧力を変化させたときの貼合せ工程S10後の状態の確認結果を示す一覧表である。
上述した製造方法でスイッチ用部材1を製造する場合、製造時におけるカバー部材2とキートップ3との間のエア抜きを確実に行うようにするためには、カバー部材2とキートップ3との貼合せ部分における単位面積に対する粘着剤10の面積の比である粘着剤面積率は88%以下であることが好ましい。また、カバー部材2とキートップ3との間のエア抜きを確実に行うようにするためには、粘着剤10の厚みは、100μm以下であることが好ましい。さらに、粘着剤10の硬さ(具体的には、JISK7312で規定されるスプリング硬さ試験機C型で測定される硬さ)は、1〜10の範囲であることが好ましい。また、貼合せ工程S10でカバー部材2とキートップ3との間にかける圧力は、1〜50kgf/cm2であることが好ましい。以下、これらの理由を順次説明する。
図9に示すように、粘着剤10の形状、大きさおよび配置ピッチを変えながら、No1からNo.13までの13通りの条件で、カバー部材2に粘着剤10を転写した。転写後の粘着剤10の様子およびその後にカバー部材2とキートップ3とを貼り合わせた後のエアの混入(巻込み)状態を目視で確認した結果が図10の一覧表である。なお、No1からNo.13までのいずれの条件においても粘着剤10の厚みは50μmであり、粘着剤10の硬さは5であった。また、カバー部材2とキートップ3とを貼り合わせる際に、カバー部材2とキートップ3との間にかける圧力は25kgf/cm2であった。また、図10に示す「No.」は、図9に示す「No.」に対応する。さらに、図10に示す「面積率」は、カバー部材2とキートップ3との貼合せ部分における単位面積に対する粘着剤10の面積の比(すなわち、粘着剤面積率)であり、たとえば、No.1の条件のときには、下式のように算出される。
面積率={2×(π×D12/4)}/(P1×P2)×100=39(%)
面積率={2×(π×D12/4)}/(P1×P2)×100=39(%)
ここで、単位面積とは、略規則的にドット状に配置された粘着剤10の繰り返し単位における面積を指す。また、D1は、略円柱状の粘着剤10の直径であり、P1は、Y軸方向(図9の上下方向)で隣接する略円柱状の粘着剤10の中心間ピッチであり、P2は、X軸方向(図9の左右方向)で隣接する略円柱状の粘着剤10の中心間ピッチであり、P3は、千鳥状に配置された略円柱状の粘着剤10のX軸方向における中心間ピッチであり、P4は、隣接する略四角柱(扁平な略直方体状)の粘着剤10のX軸、Y軸方向の間隙である。
その結果、図10に示すように、面積率が88%以下であれば、転写後の粘着剤10の様子は良好であり、かつ、カバー部材2とキートップ3とを貼り合わせた後のエアの巻込みも発生しなかった。一方、面積率が96%になると、転写後に隣接する粘着剤10同士が接触しやすくなり、また、カバー部材2とキートップ3とを貼り合わせた後のエアの巻込みも生じやすくなった。
以上から、製造時におけるカバー部材2とキートップ3との間のエア抜きを確実に行うようにするためには、カバー部材2とキートップ3との貼合せ部分における単位面積に対する粘着剤10の面積の比である粘着剤面積率は88%以下であることが好ましい。
また、図11に示すように、粘着剤10の大きさおよび厚みを変えながら、No1からNo.14までの14通りの条件で、カバー部材2に粘着剤10を転写した。転写後の粘着剤10の様子およびその後にカバー部材2とキートップ3とを貼り合わせた後のエアの混入(巻込み)状態を目視で確認した結果が図11の一覧表である。なお、No1からNo.14までのいずれの条件においても粘着剤面積率が39%となるように粘着剤10を配置した。また、粘着剤10の形状はいずれも略円柱状であり、図11中の「粘着剤形状」は、粘着剤10の径の大きさを表している。さらに、粘着剤10の硬さは5であり、カバー部材2とキートップ3とを貼り合わせる際に、カバー部材2とキートップ3との間にかける圧力は25kgf/cm2であった。
その結果、図11に示すように、粘着剤10の径の大きさにかかわらず、粘着剤10の厚みが100mm以下であれば、カバー部材2とキートップ3とを貼り合わせた後のエアの巻込みが発生しなかった。一方、粘着剤10の径の大きさにかかわらず、粘着剤10の厚みが150mmとなると、カバー部材2とキートップ3とを貼り合わせた後のエアの巻込みが発生した。
以上から、製造時におけるカバー部材2とキートップ3との間のエア抜きを確実に行うようにするためには、粘着剤10の厚みは、100μm以下であることが好ましい。
なお、粘着剤10の厚みが5μmとなると、転写後の粘着剤10に「カスレ」が生じ、カバー部材2とキートップ3との接着力の低下するおそれが生じる。そのため、カバー部材2とキートップ3との接着力の低下を防止するためには、粘着剤10の厚みを10μm以上とするのが好ましい。
また、図12に示すように、粘着剤10の硬さを変えながら、カバー部材2に粘着剤10を転写し、カバー部材2とキートップ3とを貼り合わせた。貼合せ後のカバー部材2とキートップ3との間のズレ、および、貼合せ後の粘着剤10のカバー部材2やキートップ3の表面に対する追従性を目視で確認した結果が図12の一覧表である。なお、いずれの硬さにおいても粘着剤面積率が39%となるように粘着剤10を配置した。また、粘着剤10の厚さはいずれも50μmであった。また、カバー部材2とキートップ3とを貼り合わせる際に、カバー部材2とキートップ3との間にかける圧力は25kgf/cm2であった。
その結果、図12に示すように、粘着剤10の硬さが1以上であると、粘着剤10の凝集力が低下せず、かつ、外部から力を受けてもカバー部材2とキートップ3との間でズレが生じにくかった(スイッチ用部材1がカバー部材2とキートップ3との間で変形しにくかった。)。また、粘着剤10の硬さが10以下であると、カバー部材2やキートップ3の表面の微細な凹凸に対して粘着剤10が適切に追従した。そのため、粘着剤10の硬さが10以下であると、カバー部材2とキートップ3との間で所定の接着力を得ることができると予想される。
以上から、粘着剤10の硬さは、1〜10の範囲であることが好ましい。
また、図13に示すように、貼合せ工程S10でカバー部材2とキートップ3との間にかける圧力を変えながら、カバー部材2とキートップ3とを貼り合わせた。貼合せ後の粘着剤10同士の接触、貼合せ後の粘着剤10のカバー部材2やキートップ3の表面に対する追従性、および、キートップ3の破壊を目視で確認した結果が図13の一覧表である。なお、いずれの硬さにおいても粘着剤面積率が39%となるように粘着剤10を配置した。また、粘着剤10の厚さはいずれも50μmであり、かつ、粘着剤10の硬さは5であった。
その結果、図12に示すように、圧力が1kgf/cm2以上であると、カバー部材2やキートップ3の表面の微細な凹凸に対して粘着剤10が適切に追従した。そのため、圧力が1kgf/cm2以上であると、カバー部材2とキートップ3との間で所定の接着力を得ることができると予想される。また、圧力が50kgf/cm2以下であると、隣接する粘着剤10同士が互いに接触することなく、エアの巻込みが発生しなかった。
以上から、貼合せ工程S10でカバー部材2とキートップ3との間にかける圧力は、1〜50kgf/cm2であることが好ましい。なお、キートップ3の形状や材質によっては、圧力が50kgf/cm2以上であると、貼合せ時にキートップ3が破壊されるおそれがある。したがって、貼合せ工程S10でカバー部材2とキートップ3との間にかける圧力は、1〜25kgf/cm2であることがより好ましい。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形可能である。
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形可能である。
上述した形態では、粘着剤層4において粘着剤10はほぼ均等に配置されている。この他にもたとえば、粘着剤10は、粘着剤層4において、カバー部材2とキートップ3との貼合せ方向から見たとき、装飾層8の全部あるいは一部を避けた位置に配置されても良い。たとえば、図14に示すように、キートップ3が透光性を有する樹脂で形成され、光源20を用いてカバー部材2側から光を当ててキートップ3を光らせる場合には、このように構成されていると、粘着剤10の影と装飾層8とが重なるのを防止することができ、装飾層8の表示が見やすくなる。また、カバー部材2とキートップ3との接着力を確保できるのであれば、任意の位置に粘着剤10が配置されても良い。なお、図14では、キートップ3の上面側に、装飾層8が形成された部分のうちの一部分を除いて、遮光層15が形成されている。
上述した形態では、粘着剤転写工程S9で、カバー部材2に粘着剤10を転写している。この他にもたとえば、粘着剤転写工程S9で、キートップ3に粘着剤10を転写しても良い。また、粘着剤転写工程S9で、カバー部材2とキートップ3との両者に粘着剤10を転写しても良い。この場合には、貼合せ工程S10で、カバー部材2側に転写された粘着剤10とキートップ3側に転写された粘着剤10とが干渉しないように、カバー部材2とキートップ3との両者に粘着剤10を転写する。
上述した形態では、粘着剤塗布工程S8でセパレータ13上にドット状に塗布された粘着剤10を、粘着剤転写工程S9で、カバー部材2に転写している。この他にもたとえば、ディスペンサーあるいは印刷等によって、カバー部材2に直接、粘着剤10をドット状に粘着させても良い。また、キートップ3に直接、粘着剤10をドット状に粘着させても良い。
1 スイッチ用部材(押釦スイッチ用部材)
2 カバー部材
3 キートップ
4 粘着剤層
8 装飾層(装飾部)
10 粘着剤
S8 粘着剤塗布工程(粘着剤粘着工程の一部)
S9 粘着剤転写工程(粘着剤粘着工程の一部)
S10 貼合せ工程
2 カバー部材
3 キートップ
4 粘着剤層
8 装飾層(装飾部)
10 粘着剤
S8 粘着剤塗布工程(粘着剤粘着工程の一部)
S9 粘着剤転写工程(粘着剤粘着工程の一部)
S10 貼合せ工程
Claims (7)
- 弾性部材からなるカバー部材と、樹脂製または金属製のキートップと、上記カバー部材と上記キートップとを貼り合わせるための粘着剤が上記カバー部材と上記キートップとの間にドット状に配置されて形成される粘着剤層とを備えることを特徴とする押釦スイッチ用部材。
- 前記粘着剤は、略円柱状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の押釦スイッチ用部材。
- 前記キートップは、透光性を有する樹脂で形成されるとともに、前記キートップには、文字、図形および/または記号が描かれた装飾部が形成され、
前記粘着剤は、前記カバー部材と前記キートップとの貼合せ方向から見たとき、上記装飾部を避けた位置に配置されていることを特徴とする請求項1または2記載の押釦スイッチ用部材。 - 前記カバー部材と前記キートップとの貼合せ部における単位面積に対する前記粘着剤の面積の比である粘着剤面積率は88%以下であることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の押釦スイッチ用部材。
- 前記粘着剤の厚みは、10μm〜100μmであることを特徴とする請求項1から4いずれかに記載の押釦スイッチ用部材。
- 弾性部材からなるカバー部材と、樹脂製または金属製のキートップとを備える押釦スイッチ用部材の製造方法において、
上記カバー部材および/または上記キートップにドット状に粘着剤を粘着させる粘着剤粘着工程と、上記粘着剤粘着工程後に、上記粘着剤を用いて上記カバー部材と上記キートップとを貼り合わせる貼合せ工程とを備えることを特徴とする押釦スイッチ用部材の製造方法。 - 前記粘着剤粘着工程は、前記粘着剤が剥離可能なセパレータ上に前記粘着剤をドット状に塗布する粘着剤塗布工程と、上記セパレータ上に塗布された前記粘着剤を前記キートップおよび/または前記カバー部材に転写する粘着剤転写工程とを備えることを特徴とする請求項6記載の押釦スイッチ用部材の製造方法。
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