JP2009075077A - 原子炉内計測用配管の固定装置およびそれを用いた固定工法 - Google Patents

原子炉内計測用配管の固定装置およびそれを用いた固定工法 Download PDF

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Abstract

【課題】原子炉内計測用配管をジェットポンプディフューザの円筒外周面に固定して、計測配管の溶接部に生じる応力を低減するための固定装置を提供する。
【解決手段】ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに対しC字形支持部材30によって外側部材41を支持するとともに、この外側部材41と内側部材42,43とによって計測用配管19を半径方向に挟持し、かつ円筒外周面18aと内側部材42,43との間にくさび体44,45を介装することにより計測用配管19を円筒外周面18aに堅固に固定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、沸騰水型原子炉(BWR)の圧力容器内に設置された計測用配管をジェットポンプディフューザの円筒外周面に固定する装置に関し、より詳しくは、ジェットポンプディフューザの周囲に生じる流体振動によって計測配管の溶接部に生じる応力を低減させる技術に関する。
従来、沸騰水型原子炉では、出力密度を大きくするために、原子炉圧力容器外部に設置した再循環ポンプと原子炉圧力容器内部に設けたジェットポンプとを組合せた、いわゆるジェットポンプシステムが採用されている。このジェットポンプシステムを採用した沸騰水型原子炉のジェットポンプにつき、図28および図29を参照して説明する。
図28はBWRの概略構成を示す縦断面図であるが、原子炉圧力容器1の内部には冷却材2および炉心3が収容されており、この炉心3は図示しない複数の燃料集合体および制御棒等から構成され、炉心シュラウド10内に収容されている。
冷却材2は炉心3を上方に向って流通し、その際、炉心3の核反応熱により昇温して水と蒸気との二相流状態となる。そして、二相流状態となった冷却材2は、炉心3の上方に設置された気水分離器4内に流入し、そこで水と蒸気とに分離される。分離した蒸気は、気水分離器4の上方に設置された蒸気乾燥器5内に導入されて乾燥蒸気となり、原子炉圧力容器1に接続された主蒸気管6を介して図示しない蒸気タービンに移送されて発電に供される。また、水は、炉心3と原子炉圧力容器1との間のダウンカマ部7を流れて炉心3の下方に流下する。
炉心3の下方には制御棒案内管8が設置されており、この制御棒案内管8を介して制御棒が炉心3内に挿入/引抜きされる。また、制御棒案内管8の下方には制御棒駆動機構9が設置され、制御棒の炉心3内への挿入や引抜きを制御するようになっている。
ダウンカマ部7内には、ジェットポンプ11が周方向に等間隔で複数設置されている。
また、原子炉圧力容器1の外部には図示しない再循環ポンプが設置され、この再循環ポンプ,ジェットポンプ11、およびこれら両者間に配設された再循環配管により再循環系が構成されている。そして、再循環ポンプによりジェットポンプ11に駆動水が供給され、ジェットポンプ11の作用により冷却材2を炉心内で強制循環させるようになっている。
図29に図28の要部を拡大して示したように、ジェットポンプ11はライザー管12を有している。このライザー管12は原子炉圧力容器1に固着されており、再循環ポンプの再循環入口ノズル13から供給された冷却材2を炉内に導入する。
また、ライザー管12の上部には、トランジションピース14を介して一対のエルボ15A,15Bが接続されている。エルボ15A,15Bには、一対の混合ノズル16A,16Bを介して一対のインレットスロート17A,17Bが接続されている。さらに、インレットスロート17A,17Bには、一対のディフューザ18A,18Bがそれぞれ接続されている。
そして、混合ノズル16A,16Bによって冷却材2が噴射されると、その周囲から炉水が巻き込まれ、噴射された冷却材2および巻き込まれた炉水が、インレットスロート17A,17B内で混合する。その後、ディフューザ18A,18Bにより静水頭の回復がなされる。
ところで、上記構成において、再循環ポンプから送り込まれる冷却材の流れによって流体振動が発生する。この流体振動に対処するために、ライザー管12は、前述したようにその下端が再循環入口ノズル13に溶着され、その上端がライザーブレース20を介して原子炉圧力容器1に固定されている。
また、インレットスロート17A,17Bは、上述したようにその上端が混合ノズル16A,16B、およびベンドを介してトランジションピース14に機械的に接続されるとともに、その下端はディフューザ18A,18Bの上端に挿入されている。このように、ライザー管12およびインレットスロート17A,17Bはともに流体振動に十分に対処可能な構成となっている。
次に混合ノズル16A,16Bの上方の構成について説明すると、トランジションピース14の両側には一対の耳部21がそれぞれ形成されており、これらの耳部21は上方に突出し、その上端部の内側には溝部22が形成されている。そして、この溝部22には、長さ方向中央部に向って増大する長方形断面を有する一対のジェットポンプビーム23,23が、その両端部が溝部22に嵌合するように固定されている。また、ジェットポンプビーム23の中央には、図示しないねじ穴が鉛直方向に形成され、このねじ穴にはヘッドボルト28が螺合している。このヘッドボルト28の上端には六角頭が形成され、かつ下端には半丸頭が形成されている。
一方、エルボ15A,15Bには、上端面が水平な台座部(図示せず)が形成され、この台座部には座ぐり穴(図示せず)が形成されている。そして、この座ぐり穴内に球面座金を介してヘッドボルト28の半丸頭が嵌合している。
インレットスロート17A,17Bは原子炉圧力容器1に固着されていないため、その上端部およびエルボ15A,15Bにはライザー管12を介して供給される駆動水の流入水圧が作用する。また、エルボ15A,15Bの他端に接続する図示しないノズルからディフューザ18A,18B内に向って噴出される駆動水の噴出水圧等の反力が上向きに作用する。そして、この荷重に対抗するために、ヘッドボルト28がジェットポンプビーム23に螺合している。
なお、耳部21が定位置に固定されているので、ヘッドボルト28を螺合させていくとジェットポンプビーム23の上方に移動し、その両端は溝部22の上壁面に当接した状態となって上向きの荷重を受ける。
これとは逆に、エルボ15A,15Bの上端部には、ヘッドボルト28を介して下向きの荷重が加わり、その大きさは駆動水の反力等による上向きの荷重との関連により決定される。また、ヘッドボルト28の六角頭にはキーパ(図示せず)が着脱自在に嵌合している。このキーパは支持板(図示せず)上に点溶接固着されている。支持板は四角形をなしており、2本のボルトによりジェットポンプビーム23の上面に固定されている。
インレットスロート17A,17Bは、ライザー管12に固着したライザーブランケット25に取り付けられている。また、前記ディフューザ18A,18Bは、原子炉圧力容器1に溶着されているバッフルプレート26に固定されている。
ジェットポンプ11は、冷却材を循環させるために他の機器に比較して厳しい状況下で使用される。そのため、各部材には大きな負荷が作用し、特にライザー管12をその中間にて支持するライザーブレース20には厳しい応力が作用する。
また、ライザーブレース20は、ライザー管12に発生する原子炉運転中の流体振動を抑制するとともに、炭素鋼である原子炉圧力容器1とオーステナイト系ステンレス鋼製であるライザー管12との間の熱膨張差を吸収する。したがって、原子炉運転中には、上記熱膨張差を吸収した状態で変形状態にある。
さらに、原子力プラントの出力制御を行う上で、通常運転中のジェットポンプ流量を測定することは重要である。このため、ディフューザ18A,18Bの上下部に計測用配管19を設け、運転中のディフューザ18の上下部の静圧差を測定し、この測定値をプラント使用前に測定した較正値と比較することによりジェットポンプ流量を算出している。
この計測用配管19は、ディフューザ上下部の静圧孔に溶接されディフューザ18に固着されている接続部24により溶接支持され、さらに図30(a)(b)に示したようにジェットポンプ11の下部において複雑な状態で配置され、ジェットポンプ計測用ノズル27を介して炉外の配管に接続されている。なお、このジェットポンプ計測用ノズル27は原子炉圧力容器1に対称位置に2箇所設けられている。
このような構成のジェットポンプ11は、再循環ポンプから送り込まれる冷却材の流れにより、他の機器に比較して厳しい条件下で使用される。このため、各部材には大きな負荷が作用し、特に計測用配管19はディフューザ18の流体振動の影響を直接または接続部24を介して受け、厳しい応力が作用するため、配管破断を生じることが十分予想される。そして、この計測用配管19が破断すると、原子炉の出力制御に支障を与えることになり、これを補修しなければならない。
また、図30(b)から明らかなように、計測用配管19は原子炉圧力容器1とシュラウド10の環状空間29に配置されるとともに、計測用配管19の上方にはライザー管12およびインレットスロート17等が配置されており、ライザーブレース20,混合ノズル16,エルボ15等のジェットポンプ構成部品が配置されている。
なお、従来では原子炉の圧力脈動の伝播を防止する技術(例えば特許文献1参照)、原子炉のジェットポンプビーム内のき裂を検出する方法(例えば特許文献2参照)、ジェットポンプの部品を交換する方法(例えば特許文献3参照)等が提案されている。
特開平10−239479号公報 特開2004−151097号公報 特開平8−201566号公報
ところで、上記の構成において、例えばジェットポンプシステムの計測用配管19や接続部24に何等かの原因によってクラックや破断が生じた場合、その補修作業は高放射線管理区域である炉心の真上から遠隔的に行う必要があり、従って当該配管部への接近は極めて困難である。
また、破損した計測用配管19の補修は、溶接により行うことが考えられるが、補修作業は一般に水中作業となるため、補修装置として大がかりなものが必要となり、かつ長期間の工事となる課題がある。また、これらの工事を放置しておくと一段と進行してジェットポンプ11に亀裂が生じる可能性もあり、原子炉の出力を制御するジェットポンプ11がそのような状態になることは、他の構造物に悪影響を与えることも考えられ、好ましくない課題がある。
そこで本発明の目的は、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに計測用配管19を接続している接続部24に流体振動によって生じる応力を低減できるとともに、計測用配管19の切損を補修した後にこの計測用配管19を固定することができ、さらには接続部24のないところでも計測用配管19を固定することができる原子炉内計測用配管固定装置、加えてこのような原子炉内計測用配管固定装置を用いた原子炉内計測用配管の固定工法を提供することにある。
上記の課題を解決するための請求項1に記載した手段は、
沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器内に設けられているジェットポンプディフューザ(18)の円筒外周面(18a)に対し隙間を開けて上下方向に延びる計測用配管(19)を、前記円筒外周面(18a)に対して半径方向外側および半径方向内側から挟持しつつ前記円筒外周面(18a)に固定する装置(100,200)であって、
前記計測用配管(19)に前記半径方向外側から当接する外側部材(41,71)と、
前記計測用配管(19)に前記半径方向内側から当接する内側部材(42,43,76,77)と、
前記内側部材(42,43,76,77)と前記円筒外周面(18a)との間に介装されるくさび体(44,45,74,79)と、
前記外側部材(41,71)を前記円筒外周面(18a)に支持するための第1の支持手段(30)と、
前記内側部材(42,43,76,77)および前記くさび体(44,45,74,79)のいずれか一方(42,43,74,77)を前記外側部材(41,71)に対して前記半径方向に変位自在に支持する第2の支持手段(46,47,72,73)と、
前記内側部材(42,43,76,77)および前記くさび体(44,45,74,79)のいずれか他方(44,45,76,79)を前記外側部材(41,71)に対して上下方向に相対変位させる、前記内側部材(42,43,76,77)および前記くさび体(44,45,74,79)のいずれか他方(44,45,76,79)と前記外側部材(41,71)または前記内側部材(42,43,76,77)および前記くさび体(44,45,74,79)のいずれか一方(42,43,74,77)とに支持された上下方向変位手段(48,49,75,78)と、
を備えることを特徴とする。
すなわち、本発明の原子炉内計測用配管固定装置は、外側部材(41,71)および内側部材(42,43,76,77)によって、計測用配管(19)をジェットポンプディフューザ(18)の円筒外周面(18a)に対してその半径方向に挟持しつつ、円筒外周面(18a)と内側部材(42,43,76,77)との間にくさび体(44,45,74,79)を介装することにより計測用配管(19)を円筒外周面(18a)に固定する構造である。
これにより、流体振動によって計測用配管(19)に生じる応力を確実に低減できるばかりでなく、計測用配管(19)と円筒外周面(18a)とを接続している接続部(24)が設けられていない箇所においても計測用配管(19)を確実に円筒外周面(18a)に固定することができる。
なお、請求項2に記載したように、請求項1に記載の原子炉内計測用配管固定装置においては、前記内側部材(42,43,76,77)、前記くさび体(44,45,74,79)、前記第2の支持手段(46,47,72,73)、および前記上下方向変位手段(48,49,75,78)を、前記外側部材(41,71)の上端部および下端部にそれぞれ別個に設けることにより、前記計測用配管(19)の上下に離間した2つの部分をそれぞれ前記円筒外周面に固定するように構成することができる。
すなわち、請求項2に記載した原子炉内計測用配管固定装置によれば、計測用配管(19)の上下に離間した2つの部分をジェットポンプディフューザ(18)の円筒外周面に対して同時に固定できるから、流体振動によって計測用配管(19)に生じる応力を確実に低減することができる。
また、請求項3に記載したように、請求項1または2に記載の原子炉内計測用配管固定装置においては、前記外側部材(41,71)を前記第1の支持手段(30)に対して係脱自在に構成することができる。
これにより、外側部材(41,71)、内側部材(42,43,76,77)、くさび体(44,45,74,79)、および第2の支持手段(46,47,72,73)を一体に組み立てた組立体(40,70)を原子炉圧力容器内の計測用配管(19)に取り付けた後、第1の支持手段(30)をジェットポンプディフューザ(18)の円筒外周面(18a)に沿って降下させて外側部材(41,71)に係合させることにより、外側部材(41,71)を円筒外周面(18a)に支持し固定することができる。
また、請求項4に記載したように、請求項3に記載の原子炉内計測用配管固定装置(150,250)においては、前記外側部材(41,71)を前記円筒外周面(18a)に対して半径方向に変位させる外側部材変位手段(60)を前記第1の支持手段(35)に設けることができる。
すなわち、何らかの理由によって第1の支持手段(30)と外側部材(41,71)との間に隙間が生じると、外側部材(41,71)を計測用配管(19)に当接させることができなくなる。
このとき、請求項4に記載した原子炉内計測用配管固定装置(150,250)においては、第1の支持手段(35)に設けられている外側部材変位手段(60)によって外側部材(41,71)を半径方向内側に変位させることができるから、外側部材(41,71)を計測用配管(19)に確実に当接させることができる。
なお、請求項5に記載したように、請求項1または2に記載の原子炉内計測用配管固定装置(300)においては、前記外側部材(41,71)を前記第1の支持手段(30)と一体に構成することもできる。
この場合、原子炉内計測用配管固定装置(300)の構造を簡単なものとしつつ、ジェットポンプディフューザ(18)の円筒外周面(18a)に第1の支持手段(30)を取り付ける作業と、計測用配管(19)に外側部材(41,71)を当接させる作業を同時にかつ容易に行うことができる。
また、請求項6に記載したように、請求項1または2に記載の原子炉内計測用配管固定装置においては、前記外側部材(41)が、前記計測用配管(19)を前記円筒外周面(18a)に接続するための接続部(24)に係合して前記外側部材(41)を上下方向に位置決めするための係合部(41b)を有することができる。
そして、この係合部(41b)は、計測用配管(19)と円筒外周面との間に挿通されて前記接続部(24)の上面に当接するように、外側部材から湾曲した指状に延設することができる。
これにより、計測用配管(19)の接続部(24)に対する外側部材(41)の上下方向の位置決め作業を容易にかつ正確に行うことができる。
また、請求項7に記載したように、請求項6に記載の原子炉内計測用配管固定装置(100)においては、前記内側部材(42)、前記くさび体(44)、前記第2の支持手段(46)、および前記上下方向変位手段(48,49)を、前記外側部材(41)のうち前記係合部(41b)の直下の部分に設けることができる。
これにより、外側部材(41)の係合部(41b)を用いて計測用配管(19)の接続部(24)に対する外側部材(41)の上下方向の位置決めを行った後、上下方向変位手段(48,49)を操作することによって、計測用配管(19)のうち接続部(24)の直下の部分をジェットポンプディフューザ(18)の円筒外周面(18a)に固定することができる。
また、請求項8に記載したように、請求項1または2に記載の原子炉内計測用配管固定装置(200)においては、前記計測用配管(19)を前記円筒外周面(18a)に接続する接続部(24)のうち補修により切断されて前記円筒外周面に切り株状に残存している凸部(24a)と係合して前記くさび体(74)を上下方向に位置決めするための係合凹部(74b)を、前記くさび体(74)のうち前記円筒外周面(18a)に当接する当接面(74a)に凹設することができる。
なお、係合凹部(74b)を下方に向かって開放する溝状に形成することにより、円筒外周面(18a)に沿ってくさび体(74)を降下させることにより、切り株状に残存している凸部(24a)にくさび体(74)を容易に係合させることができる。
すなわち、ジェットポンプディフューザ(18)の円筒外周面(18a)に切り株状に残存している凸部(24a)にくさび体(74)の係合凹部(74b)を係合させることにより、くさび体(74)を上下方向に位置決めすることができるから、計測用配管(19)の接続部のうち切り株状に残存している凸部(24a)に対する外側部材(71)の上下方向の位置決め作業を容易にかつ正確に行うことができる。
また、請求項9に記載したように、請求項1または2に記載した原子炉内計測用配管固定装置において、前記上下方向変位手段(48,49,75,78)は、前記内側部材(42,43,76,77)および前記くさび体(44,45,74,79)のいずれか他方と、前記内側部材(42,43)および前記くさび体(44,45)のいずれか一方または前記外側部材(41)とに、それぞれ螺合して上下方向に延びるねじ部材とすることができる。
これにより、ジェットポンプディフューザ(18)の上方からこのねじ部材(48,49)を遠隔操作することによって、内側部材(42,43)とくさび体(44,45)を上下方向に相対変位させ、内側部材(42,43)を計測用配管(19)に密着させつつ、くさび体(44,45)をジェットポンプディフューザ(18)の円筒外周面(18a)に密着させて、計測用配管(19)を円筒外周面(18a)に固定することができる。
また、請求項10に記載したように、請求項9に記載の原子炉内計測用配管固定装置においては、前記外側部材(41,71)の上端側に設ける前記ねじ部材(48,75)を前記計測用配管(19)に対し前記円筒外周面(18a)の周方向の一側に配設し、かつ前記外側部材(41,71)の下端側に設ける前記ねじ部材(49,78)を前記計測用配管(19)に対し前記円筒外周面(18a)の周方向の他側に配設することができる。
これにより、上側のねじ部材(48,75)および下側のねじ部材(49,78)をそれぞれ個別に、ジェットポンプディフューザ(18)の上方から容易に遠隔操作することができる。
また、請求項11に記載したように、請求項1乃至10のいずれかに記載した原子炉内計測用配管固定装置(100,150,200,300)を用いて前記計測用配管(19)を前記円筒外周面(18a)に固定する工法は、前記計測用配管(19)のうち上下方向に離間した複数の箇所において前記計測用配管(19)を前記円筒外周面(18a)に固定することを特徴とする。
すなわち、本発明の原子炉内計測用配管固定工法によれば、ジェットポンプディフューザ(18)の円筒外周面(18a)に計測用配管(19)を接続するための接続部(24)が設けられていない箇所においても、計測用配管(19)を当該円筒外周面(18a)に固定することができる。
これにより、計測用配管(19)のうち上下方向に離間した複数の箇所において計測用配管(19)を円筒外周面(18a)に固定することができる。
また、請求項12に記載した発明は、沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器(1)内に設置されたジェットポンプディフューザ(18)の円筒外周面(18a)に計測用配管(19)を接続している接続部(24)と前記計測用配管(19)との溶接部に生じる流体振動による応力を低減させるための原子炉内計測用配管固定装置(400)であって、
前記ジェットポンプディフューザ(18)の周囲に着脱可能に装着されるC字形支持部材(430)と、
このC字形支持部材(430)に設けられ、前記計測用配管(19)および前記ジェットポンプディフューザ(18)の円筒外周面(18a)に当接する組立体(431)と、
この組立体(431)に設けられ、前記計測用配管(19)を固定するための内側部材(435,437)およびくさび体(436,438)と、このくさび体(436,438)を移動させるねじ部材(439,440)と、を備えることを特徴とする。
すなわち、本発明によれば、ジェットポンプディフューザ(18)の円筒外周面(18a)に計測用配管(19)を接続するための接続部(24)と計測用配管(19)との溶接部に流体振動によって生じる応力を低減することができるとともに、計測用配管(19)の切損を補修した後にこの計測用配管(19)を固定することができ、さらには接続部(24)が設けられていないところにも計測用配管(19)を固定することができる原子炉内計測用配管固定装置(100,150,200,300)、加えてこれらの原子炉内計測用配管固定装置を用いた原子炉内計測用配管の固定工法を提供することができる。
また、本発明によれば、ライザー管に隣接し、非常に狭隘な空間にあるジェットポンプのディフューザ最下部の接続部と計測用配管との溶接部に生じる流体振動を、ジェットポンプを据付けた状態で、水中で遠隔操作により確実かつ短時間で防止することができる。
また、ジェットポンプディフューザの円筒外周面と計測用配管との間で当接するくさび体を設け、くさび体による拡大を拘束することにより計測用配管をディフューザに強固に固定することができる。
したがって、作業員の放射線被曝量を大幅に低減させることができ、しかも原子炉の健全性を確認でき、安全に原子炉の運転ができるので、原子力発電プラントの稼動率向上に大きく寄与できる。
以下、図1〜図27を参照し、本発明の原子炉内計測用配管固定装置の各実施形態について詳細に説明する。
なお、以下の説明においては、同一の部分に同一の符号を用いて重複した説明を省略するとともに、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aを基準として「半径方向」および「周方向」という用語を用いる。
第1実施形態
まず最初に図1〜図8を参照し、本発明の原子炉内計測用配管固定装置の第1実施形態とその変形例、およびそれを用いた原子炉内計測用配管の固定工法について説明する。
本第1実施形態の固定装置100は、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに取り付けられるC字形支持部材(第1の支持手段)30と、このC字形支持部材30によって支持されつつ計測用配管19を円筒外周面18aに固定する組立体40とを備えている。
C字形支持部材30は、図1および図2に示したように、厚い金属板から製作したもので、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aの半分以上にわたって周方向に延びて円筒外周面18aを抱持する湾曲部分31と、この湾曲部分31の端部に形成された組立体支持部32と、を有している。
湾曲部分31は、下側ほどその外径が大きくなるテーパ状の円筒外周面18aにおける小径の上側部分において容易に外嵌できるようにそのC字形形状が定められている。
また、湾曲部分31には、円筒外周面18aに当接する複数の凸部31aが設けられている。
組立体支持部32は、次述する外側部材41の背面部分41aを上下方向に受容しつつスライド自在に外嵌する凹溝33を有している。
さらに、湾曲部分31および組立体支持部32には、このC字形支持部材30を水平な状態で吊り下げるための複数の吊り耳34が設けられている。
組立体40は、図2に示したように、外側部材41に、上部内側部材42、下部内側部材43、上部くさび体44、および下部くさび体45を一体に組み立てたものである。
外側部材41は、図4に示したように、直方体状の鋼材から形成した側面視で略コ字形の部材であり、その背面41aは上側ほど円筒外周面18aに接近するように傾斜し、かつその角部には面取りが施されていて、C字形支持部材30の組立体支持部32を上方から容易に被せることができるようになっている。
また、図3に示したように、この外側部材41の上端部には、上方から見たときにL字形に湾曲して水平に延びる指状の係合部41bが連設されており、計測用配管19を円筒外周面18aに接続している接続部24の上面に係合して、この外側部材41を上下方向に位置決めできるようになっている。
さらに、この外側部材41の上端部および下端部には、図3および図5(a)に示したように、計測用配管19に対して半径方向外側から当接する配管当接部41c,41dがそれぞれ凹設されている。
なお、これらの配管当接部41c,41dは楕円形に形成され、円形断面の計測用配管19の外周面に対し周方向に離間した2つの箇所で当接するようになっている。これにより、計測用配管19が万一切損した場合でもその横方向のずれを防止することができる。
上部内側部材42は、図3に示したように、上部支持手段(第2の支持手段)46に支持されて、外側部材41の配管当接部41cに対し半径方向に接離自在となっている。
この上部支持手段46は、図3に示したように、外側部材41の周方向の一側においてその側面に突設された凸部41eと、この凸部41eにスライド自在に挿通されて半径方向に互いに平行に延びる上下2本のピン46aとを有しており、これらのピン46aの先端に上部内側部材42が固着されている。
また、上部内側部材42には、図3に示したように、計測用配管19に対して半径方向内側から当接する配管当接部42aが凹設されている。
なお、この配管当接部42aは楕円形に形成され、円形断面の計測用配管19の外周面に対し周方向に離間した2つの箇所で当接するようになっている。これにより、計測用配管19が万一切損した場合でもその横方向のずれを防止することができる。
さらに、上部内側部材42には、図4に示したように、その上側ほどジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに接近するように上下方向に傾斜して延びる傾斜面42bが形成され、この傾斜面42bに上部くさび体44が摺動自在に接触している。
加えて、上部内側部材42には、外側部材41の周方向の他側に向かってJ字形に湾曲して延びる腕部42cが連設されている。
そして、この腕部42cの先端には、ねじ部材48(上下方向変位手段)の上端部が遊嵌され、腕部42cに対して相対回転自在かつ半径方向に相対変位自在であるが上下方向には相対変位不能に支持されている。
なお、腕部42cおよびねじ部材48は、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aと計測用配管19との間の隙間内に挿通可能な形状に構成されている。
上部くさび体44は、図4に示したように、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに当接する当接面44aと、上部内側部材42の傾斜面42bと摺動自在に接触する傾斜面44bとを有している。
また、この上部くさび体44には、外側部材41の周方向の他側に向かってJ字形に湾曲して延びる腕部44cが連設されている。
そして、この腕部44cの先端には、ねじ部材48の下端部が螺合している。
なお、腕部44cは、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aと計測用配管19との間の隙間内に、ねじ部材48と共に挿通可能な形状に構成されている。
これにより、ねじ部材48を、上方から見て時計方向に回転させると、上部内側部材42の腕部42cに対して上部くさび体44の腕部44cが上方に変位し、両者は互いに接近する。
これに伴い、上部くさび体44が上方に変位して、上部内側部材42の傾斜面42bとジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aとの間の隙間内に入り込むので、上部内側部材42は半径方向外側に押動されてその配管当接部42aが計測用配管19の外表面に当接する。
下部内側部材43は、図4および図5(a)に示したように、下部支持手段(第2の支持手段)47に支持されて、外側部材41の下部配管当接部41dに対して半径方向に接離自在となっている。
この下部支持手段47は、図4および図5(a)に示したように、外側部材41の周方向の一側においてその側面に突設された凸部41fと、この凸部41fにスライド自在に挿通されて半径方向に互いに平行に延びる上下2本のピン47aとを有しており、これらのピン47aの先端に下部内側部材43が固着されている。
また、下部内側部材43には、図5(a)に示したように、計測用配管19に対して半径方向内側から当接する配管当接部43aが凹設されている。
なお、この配管当接部43aもまた楕円形に形成され、円形断面の計測用配管19の外周面に対し周方向に離間した2つの箇所で当接するようになっている。これにより、計測用配管19が万一切損した場合でもその横方向のずれを防止することができる。
さらに、下部内側部材43には、図5(b)に示したように、その上側ほどジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに接近するように上下方向に傾斜して延びる傾斜面43bが形成され、この傾斜面43bに下部くさび体45が摺動自在に接触している。
また、周方向の一側において外側部材41の側面に突設されている凸部41fには凸部41gが連設され、その先端にねじ部材49(上下方向変位手段)の上端部が遊嵌され、凸部41gに対して相対回転自在かつ半径方向に相対変位自在であるが上下方向には相対変位不能に支持されている。
他方、下部くさび体45は、図5(b)に示したように、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに当接する当接面45aと、下部内側部材43の傾斜面43bと摺動自在に接触する傾斜面45bとを有している。
また、この下部くさび体45には、外側部材41の凸部41gの下方に延びる腕部45cが連設されている。
そして、この腕部45cの先端にねじ部材49の下端部が螺合している。
これにより、このねじ部材49を上方から見て時計方向に回転させると、凸部41gに対して下部くさび体45の腕部45cが上方に変位し、両者は互いに接近する。
これに伴い、下部くさび体45が上方に変位して、下部内側部材43の傾斜面43bとジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aとの間の隙間内に入り込むので、下部内側部材43は半径方向外側に押動され、その配管当接部43aが計測用配管19の外表面に当接する。
次に図6を参照し、本第1実施形態の固定装置100を用いて、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに計測用配管19を固定する手順について説明する。
図6に示したように、原子炉圧力容器1の内部には円筒状の炉心シュラウド10が設置され、この炉心シュラウド10に、図示しない燃料集合体の上端を支持する上部格子板と、図示しない燃料支持金具を介して燃料集合体の下方を支持する炉心支持板とが配設され、かつ原子炉圧力容器1の上方に燃料交換機50が配設されている。
燃料交換機50の上部に設けられているドラム51aから滑車51bを介して吊り下げられているホイストワイヤ52の先端には、操作ポール53が取り付けられている。
そして、この操作ポール53の下端に設けられている把持具54によって組立体40の外側部材41を把持しつつ、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに計測用配管19を接続している複数の接続部24のうちの一つの近傍まで組立体40を降下させる。
そして、図7に示したように、操作ポール53を用いて、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aと計測用配管19との間の隙間に、上部内側部材42のJ字形に延びる腕部42c、上部くさび体44のJ字形に延びる腕部44c、およびねじ部材48を一体に挿通する。
次いで、図3に示したように、組立体40を計測用配管19の回りに90度回転させることにより、ねじ部材48を計測用配管19に対して周方向の他側に位置させる。
その後、組立体40をわずかに降下させることにより、外側部材41の上端に設けられている係合部41bを接続部24の上面に当接させて、組立体40を上下方向に位置決めする。
さらに、操作ポール53を用い、ねじ部材48を上方から見て時計方向に回すことによって上部くさび体44を上昇させ、円筒外周面18aと上部内側部材42の傾斜面42bとの間の隙間に挿入すると、上部内側部材42が半径方向外側に変位し、その配管当接部42aが計測用配管19の外表面に半径方向内側から当接する。
同様に、操作ポール53を用い、ねじ部材49を上方から見て時計方向に回すことによって下部くさび体45を上昇させ、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aと下部内側部材43の傾斜面43bとの間の隙間に挿入すると、下部内側部材43が半径方向外側に変位し、その配管当接部43aが計測用配管19の外表面に半径方向内側から当接する。
次いで、C字形支持部材30の各吊り耳34にロープ(図示せず)を通すことにより、このC字形支持部材30を吊り降ろす。
そして、ジェットポンプディフューザ18の上端の外径が小さい部分において、C字形支持部材30の湾曲部31を円筒外周面18aに遊嵌させた後、C字形支持部材30を水平に保ちつつ徐々に吊り降ろす。
そして、C字形支持部材30の組立体支持部32に設けられている凹溝33を外側部材41の背面41aに外嵌させることにより、組立体40をジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに固定する。
さらに、トルクレンチ(図示せず)を用いてねじ部材48,49を規定の締付トルクで締め付けた後、座金折り曲げ機(図示せず)を用いてねじ部材48,49の座金48a,49aを折り曲げ回り止めを施すことにより、固定装置100による計測用配管19の固定が完了する。
すなわち、本第1実施形態の固定装置100は、C字形支持部材30によって外側部材41を円筒外周面18aに支持しつつ、外側部材41および内側部材42,43によって、計測用配管19を半径方向に挟持し、さらに円筒外周面18aと内側部材42,43との間にくさび体44,45を介装することによって計測用配管19を円筒外周面18aに堅固に固定する構造である。
これにより、流体振動によって計測用配管19に生じる応力を確実に低減できるばかりでなく、計測用配管19を円筒外周面18aに接続する接続部24が設けられていない箇所においても、計測用配管19を確実に円筒外周面18aに固定することができる。
また、外側部材41の上端部および下端部にそれぞれ別個に設けた内側部材42,43およびくさび体44,45により、計測用配管19のうち上下方向に離間した2つの部分をそれぞれ円筒外周面18aに固定できるから、流体振動によって計測用配管19に生じる応力を確実に低減することができる。
さらに、外側部材41の上端側に設けるねじ部材48を計測用配管19に対し周方向の他側に配設し、外側部材41の下端側に設けるねじ部材49を計測用配管19に対し周方向の一側に配設したので、これらのねじ部材48,49をジェットポンプディフューザ18の上方から容易に遠隔操作することができる。
加えて、上部内側部材42および上部くさび体44に、計測用配管19と円筒外周面18aとの間に挿通可能に湾曲して延びる腕部42c,44cをそれぞれ設けるとともに、ねじ部材48がこれらの腕部42c,44cに螺合させている。
これにより、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aと計測用配管19との間の隙間内に上部内側部材42およびくさび体44を挿通する作業と同時に、これらの腕部42c,44cおよびねじ部材48を当該隙間内に挿通して、計測用配管19に対して周方向の他側にねじ部材48を配設する作業を容易に行うことができる。
変形例
次に図8を参照し、第1実施形態の固定装置100の変形例について説明する。
図8に示した変形例の固定装置150は、前述したC字形支持部材30と外側部材41との間に半径方向の隙間が生じて、外側部材41を計測用配管19に対し半径方向内側に向かって密着させることができない場合にも対応できるように改良したものである。
これに伴い、C字形支持部材35は、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aを抱持する湾曲部分36と組立体支持部37とを有している。
そして、図8に示したように、組立体支持部37には、上方に行くほど円筒外周面18aから離間するように上下方向に傾斜して延びる底面38aを有した、外側部材41の背面41aに外嵌する凹溝38が凹設されている。
さらに、C字形支持部材35の組立体支持部37には、外側部材変位手段60が取り付けられている。
この外側部材変位手段60は、凹溝38aと外側部材41の背面41aとの間に挿入されて下方に先細りなテーパ部61aと、組立体支持部37の上方に平行に延びる本体部分61bと、この本体部分61bと組立体支持部37とに挿通されたねじ部材62とを有している。
これにより、組立体40を計測用配管19に装着した後、C字形支持部材35を外側部材41に外嵌させたときに、C字形支持部材35の凹溝38の底面38aと外側部材41の背面41aとの間に隙間が生じている場合には、ねじ部材62を適宜締め付ける。
すると、外側部材変位手段60のテーパ部61aは、その一方の側面61cが外側部材41の背面41aに密着し、かつ他方の側面61dがC字形支持部材35の凹溝38の底面38aに密着しつつ、下方に変位するので、外側部材41を半径方向内側に押動してその配管当接部41c,41dを計測用配管19の外表面に当接させることができる。
第2実施形態
次に図9〜図15を参照し、第2実施形態の固定装置200とその変形例、およびそれを用いた原子炉内計測用配管の固定工法について説明する。
上述した第1実施形態の固定装置100は、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに計測用配管19を接続している接続部24を利用するものであった。
これに対し、本第2実施形態の固定装置200は、切損した計測用配管19を補修したために、接続部24が円筒外周面18a上に切り株状の凸部24aとして残存している場合に用いるものである。
具体的に説明すると、この補修は、計測用配管19のうち切損した部分を接続部24と一緒に切除した後、残存している上下の計測用配管19同士を補修スリーブ19aによって接続するものである。
これにより、計測用配管19と一緒に切除した接続部24は、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18a上に数mmの高さの切り株状の凸部24aとして残存している。
そこで、本第2実施形態の固定装置200は、この切り株状の凸部24aを用いて上下方向に位置決めできるように構成されている。
本第2実施形態におけるC字形支持部材35は、図9および図10に示したように、その構造および作用が第1実施形態のそれと同一であるので、その説明を省略する。
組立体70は、図12および図14に示したように、外側部材71に、上部内側部材76、下部内側部材77、上部くさび体74、および下部くさび体79を一体に組み立てたものである。
外側部材71は、図12に示したように、直方体状の鋼材から形成した側面視で略コ字形の部材であり、その背面71aは上側ほど円筒外周面18aに接近するように上下方向に傾斜し、かつその角部には面取りが施されていて、C字形支持部材30の組立体支持部32を上方から容易に被せることができるようになっている。
また、この外側部材71の上端部および下端部には、図11および図13に示したように、計測用配管19に対して半径方向外側から当接する配管当接部71b,71eがそれぞれ凹設されている。
なお、これらの配管当接部71b,71eは楕円形に形成され、円形断面の計測用配管19の外周面に対し周方向に離間した2つの箇所で当接するようになっている。これにより、計測用配管19が万一切損した場合でもその横方向のずれを防止することができる。
上部くさび体74は、上部支持手段(第2の支持手段)72に支持されて、外側部材71の上部配管当接部71bに対し半径方向に接離自在となっている。
この上部支持手段72は、図11および図12に示したように、外側部材71の周方向の一側においてその側面に突設された凸部71cと、この凸部71cにスライド自在に挿通されて半径方向に互いに平行に延びる上下2本のピン72aとを有しており、これらのピン72aの先端に上部くさび体74が固着されている。
また、上部くさび体74は、図12に示したように、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに当接する当接面74aと、この当接面74aの下部に凹設されて下方に開口する溝状の係合凹部74bと、その上側ほど円筒外周面18aに接近するように上下方向に傾斜しつつ上部内側部材76に対向して延びる傾斜面74cとを有している。
なお、係合凹部74bは、円筒外周面18aの表面に残存している切り株状の凸部24aをその内側に受容できる形状および寸法に構成されている。
さらに、上部くさび体74の下端部には、図11に示したように、外側部材71の周方向の他側に向かってJ字形に湾曲して延びる腕部74dが連設されている。
そして、この腕部74dの先端には、上下方向に延びるねじ部材75(上下方向変位手段)の下端部が螺合している。
なお、腕部74dおよびねじ部材75は、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aと計測用配管19との間の隙間内に挿通可能な形状に構成されている。
上部内側部材76は、図14に示したように、その上側ほど円筒外周面18aに接近するように上下方向に傾斜して延びる傾斜面76aを有しており、この傾斜面76aが上部くさび体74の傾斜面74cと摺動自在に接触している。
また、図11に示したように、上部内側部材76の上端部には、上部くさび体74の腕部74dと同様に外側部材71の周方向の他側に向かってJ字形に湾曲して延びる腕部76bが連設されている。
そして、この腕部76bの先端には、ねじ部材75の上端部が相対回転自在かつ半径方向に相対変位自在であるが上下方向には相対変位不能に支持されている。
なお、腕部76bもまた、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aと計測用配管19との間の隙間内に挿通可能な形状に構成されている。
さらに、上部内側部材76には、図11に示したように、計測用配管19に対して半径方向内側から当接する配管当接部76cが凹設されている。
なお、この配管当接部42aは楕円形に形成され、円形断面の計測用配管19の外周面に対し周方向に離間した2つの箇所で当接するようになっている。これにより、計測用配管19が万一切損した場合でもその横方向のずれを防止することができる。
これにより、ねじ部材75を、上方から見て時計方向に回転させると、上部くさび体74の腕部74dに対して上部内側部材76の腕部76bが下方に変位し、両者は互いに接近する。
これに伴い、上部内側部材76が下方に変位して、上部くさび体74の傾斜面74cと計測用配管19との間の隙間内に入り込むので、上部内側部材76は半径方向外側に押動されてその配管当接部76cが計測用配管19の外表面に当接する。
下部内側部材77は、下部支持手段(第2の支持手段)73に支持されて、外側部材71の下部配管当接部71eに対して半径方向に接離自在となっている。
この下部支持手段73は、図12および図13に示したように、外側部材71の周方向の一側においてその側面に突設された凸部71dと、この凸部71dにスライド自在に挿通されて半径方向に互いに平行に延びる上下2本のピン73aとを有しており、これらのピン73aの先端に下部内側部材77が固着されている。
また、下部内側部材77には、図13に示したように、計測用配管19に対して半径方向内側から当接する配管当接部77aが凹設されている。
なお、この配管当接部77aもまた楕円形に形成され、円形断面の計測用配管19の外周面に対し周方向に離間した2つの箇所で当接するようになっている。これにより、計測用配管19が万一切損した場合でもその横方向のずれを防止することができる。
さらに、下部内側部材77には、図14に示したように、その上側ほどジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aから離間するように上下方向に傾斜して延びる傾斜面77bが形成され、この傾斜面77bに下部くさび体79が摺動自在に接触している。
加えて、下部内側部材77には、図12に示したように、外側部材71の周方向の一側に延びる腕部77cが連設されている。
そして、この腕部77cの先端にねじ部材78の下端部が螺合している。
下部くさび体79は、図14に示したように、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに当接する当接面79aと、その上側ほど円筒外周面18aから離間するように上下方向に傾斜して延びる傾斜面79bを有しており、この傾斜面79bが下部内側部材77の傾斜面77bと摺動自在に接触している。
また、図13に示したように、下部くさび体79の上端部には、下部内側部材77の腕部77cと同様に外側部材71の周方向の一側に延びる腕部79cが連設されている。
そして、この腕部79cの先端には、ねじ部材78の上端部が相対回転自在かつ半径方向に相対変位自在であるが上下方向には相対変位不能に支持されている。
これにより、ねじ部材78を、上方から見て時計方向に回転させると、下部内側部材76の腕部76c対して上部くさび体79の腕部79cが下方に変位し、両者は互いに接近する。
これに伴い、下部くさび体79が下方に変位して、下部内側部材77の傾斜面77bと円筒外周面18aとの間の隙間内に入り込むので、下部内側部材77は半径方向外側に押動されてその配管当接部77aが計測用配管19の外表面に当接する。
上述した構造を有する本第2実施形態の固定装置200を用いて、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに計測用配管19を固定する際には、第1実施形態の固定装置100の場合と全く同様に、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに残存している切り株状の凸部24aの上方近傍まで組立体70を降下させる。
次いで、円筒外周面18aと計測用配管19との間の隙間に、上部くさび体74のJ字形に延びる腕部74d、上部内側部材76のJ字形に延びる腕部76b、およびねじ部材75を一体に挿通する。
そして、組立体70を計測用配管19の回りに90度回転させることにより、ねじ部材75を計測用配管19に対して周方向の他側に位置させる。
その後、組立体70をわずかに降下させて、上部くさび体74の当接面74aに凹設されている係合凹部74bの内側に切り株状の凸部24aを受け入れることにより、組立体70を上下方向に位置決めすることができる。
さらに、ねじ部材75を上方から見て時計方向に回すことにより、上部内側部材76を降下させて、計測用配管19と上部くさび体74の傾斜面74cとの間の隙間に挿入すると、上部内側部材76が傾斜面74cに案内されて半径方向外側に変位し、その凹溝7476cが計測用配管19の外表面に半径方向内側から当接する。
同様に、ねじ部材78を上方から見て時計方向に回すことにより下部くさび体79を降下させて、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aと下部内側部材77の傾斜面77bとの間の隙間に挿入すると、下部内側部材77が半径方向外側に変位し、その凹溝77aが計測用配管19の外表面に半径方向内側から当接する。
次いで、C字形支持部材30を吊り降ろして外側部材71の背面71aに外嵌させることにより、この組立体70を円筒外周面18aに固定する。
さらに、トルクレンチ(図示せず)を用いてねじ部材75,78を規定の締付トルクで締め付けた後、座金折り曲げ機(図示せず)を用いてねじ部材75,78の座金75a,78aを折り曲げ回り止めを施すことにより、固定装置200による計測用配管19の固定が完了する。
すなわち、本第2実施形態の固定装置200は、ジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに切り株状に残存している凸部24aに上部くさび体74の係合凹部74bを係合させることにより、上部くさび体74、したがって組立体70を上下方向に位置決めする構造である。
これにより、計測用配管19を円筒外周面18aに接続していた接続部24のうち、切り株状に残存している凸部24aに対する組立体70の上下方向の位置決め作業を容易にかつ正確に行うことができる。
変形例
次に図15を参照し、第2実施形態の固定装置200の変形例について説明すると、この変形例の固定装置250は、図8に示した変形例の固定装置150と全く同様に、C字形支持部材35の組立体支持部37と組立体70の外側部材71との間に、外側部材変位手段60を介装したものである。
これにより、組立体40を計測用配管19に装着した後、C字形支持部材35を外側部材41に外嵌させたときに、C字形支持部材35の凹溝38の底面38aと外側部材71の背面71aとの間に隙間が生じている場合には、ねじ部材62を適宜締め付ける。
すると、外側部材変位手段60のテーパ部61aは、その一方の側面61cが外側部材71の背面71aに密着し、かつ他方の側面61dがC字形支持部材35の凹溝38の底面38aに密着しつつ、下方に変位するので、外側部材71を半径方向内側に押動してその配管当接部71b,71eを計測用配管19の外表面に当接させることができる。
第3実施形態
次に図16を参照し、第3実施形態の固定装置300、およびそれを用いた原子炉内計測用配管の固定工法について説明する。
上述した第1および第2実施形態の固定装置100,200は、いずれもC字形支持部材30,35と組立体40,70とが別体となっていた。
これに対して、本第3実施形態の固定装置300は、C字形支持部材と組立体を一体に構成したものである。
すなわち、図16に示したように、C字形支持部材80には、内側部材81がピン82によって半径方向にスライド自在に支持されている。
そして、内側部材81の傾斜面81aとジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aとの間には、くさび体83が介装されている。
そして、このくさび体83に連設されている腕部83aと、C字形支持部材80に連設されている腕部80bとには、ねじ部材84が螺合している。
これにより、C字形支持部材80を周方向に位置決めしつつジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに外嵌して、その配管当接部80aを計測用配管19の外表面に当接させた後、ねじ部材84を締め付けてくさび体83を降下させることにより、内側部材81を半径方向外側に押動して計測用配管19の外表面に当接させることができる。
すなわち、本第3実施形態の固定装置300によれば、計測用配管19をジェットポンプディフューザ18の円筒外周面18aに接続している接続部24、あるいは切り株状の凸部24aが存在しない箇所においても、計測用配管19を確実に円筒外周面18aに固定することができる。
また、計測用配管19のうち上下方向に互いに接近した複数の箇所に、本第3実施形態の固定装置300をそれぞれ装着することにより、計測用配管19を固定することもできる。
第4実施形態
次に図17〜図23を参照し、第4実施形態の原子炉内計測用配管固定装置400について説明する。
この図17に示すように、本第4実施形態の固定装置400は、例えばディフューザ18Bの下端周囲部に配置され、このディフューザ18Bと計測用配管19を支持するブロック24とに着脱可能に装着される。そして、本実施形態の原子炉内計測用配管固定装置400は大別して、ディフューザ18Bに装着される半割リング状の取付け用C字形支持部材430と、このC字形支持部材430に設けられて計測用配管19の外側部およびディフューザ18Bの外側部に当接する組立体431とを備えた構成とされている。
図18は第4実施形態の固定装置400の全体を示す平面図であり、図19は図18の側面図である。これらの図に示すように、C字形支持部材430の内径はディフューザ18の外径よりも大きくしてあり、ディフューザ18の外周面側に一定隙間をあけて略半周を覆う構成としてあり、水平配置とされる。C字形支持部材430には複数の吊り耳442が設けてあり、図示省略のワイヤによって原子炉圧力容器上方から吊下げ操作できるようになっている。
C字形支持部材430の一端側(図示右側)には、これを上下面側から挟む配置で1対の押し金具446が設けてある。これらの押し金具446はC字形支持部材430の一端側からディフューザ18の外周面に沿って拡がる扇状の構成とされており、その両端部にはディフューザ18の外周面に当接する突起41がそれぞれ設けてある。押し金具446の外側面には上下方向に沿って傾斜する係合面446aが形成されており、この係合面446aにはくさび体445が係合している。くさび体445は縦傾斜を有するものであり、C字形支持部材430の一端側にブラケットを介して垂直に取付けてあり、操作用のねじ部材44によって昇降できる構成とされている。ねじ部材44はC字形支持部材430から突出したブラケットに支持してあり、遠隔操作により例えば右回転させると下降し、逆回転させると上昇する。そして、例えばねじ部材44を右回転させてくさび体445を下降させることにより、押し金具446が図示左方に押され、ディフューザ18の外面に圧接する。
また、C字形支持部材430の他端側(図示左側)には、組立体431が設けられている。なお、本第4実施形態では組立体431を固定した場合について説明するが、各方向に回転可能な構成とすることもできる。
組立体431は、ディフューザ18と計測用配管19の固定用ブロック24とに圧接できる構成のものであり、係合部432、外側部材433、上部内側部材435,上部くさび体436,下部内側部材437,下部くさび体438、ガイドピン443等を備えている。以下、これらの構成について、図20,図21および図22により、詳細に説明する。
図20は図18に示した組立体431の部位を拡大して示す図(平面図)であり、図21は図19に示した組立体431の部位を拡大して一部断面として示す図(側面図)であり、図22は図21の右側面図である。
これらの図に示すように、組立体431は、ディフューザ18下部の計測用配管19の固定用ブロック24からその下方の計測用配管カップリング19‘までに亘る上下長さを有する縦長な外側部材433を備えており、この外側部材433の上下略中央位置がC字形支持部材430に連結されている。
外側部材433の上端部には、ディフューザ18側に向って突出する係合部432が設けてある。この係合部432は図5および図22に示したように、下端開口のコ字形フックであり、下端開口部が計測用配管19の固定用ブロック24の上に係止できる構成となっている。これにより外側部材433全体が一定高さ位置に位置決めされる。
そして、外側部材433における係合部432の下部には、計測用配管に締付け力を付与する締付け用の上部内側部材435および上部くさび体436と、上部内側部材435および上部くさび体436を相対移動させるねじ部材439が設けてある。
くさび体35は図21に示すように、縦傾斜を有するものであり、上下1対のスライドピン434によって外側部材433に水平に支持されている。これにより上部内側部材435は、ディフューザ18に対して内外方向(図20,21の左右方向)にスライド可能となっている。また、上部くさび体436は傾斜面を介して上部内側部材435と係合し、この係合面と反対の側面をディフューザ18に対向させており、側面436a,436aが接触する構成となっている。なお、上部くさび体436の側面436a,436aの間には隙間436bが形成してあり、両側面436a,436aがディフューザ18の円弧状の外側面に確実に接触するようにしてある。
また、上部くさび体436は、外側部材433に螺合した縦長な遠隔操作用のねじ部材439にブラケット436cを介して支持されている。このねじ部材439を回転することにより上部くさび体436が昇降し、上昇時には上部くさび体436が内側方向(図20,図21の右方)に移動して、ディフューザ18に圧接する。一方、その反力により上部内側部材435は計測用配管19に圧接する。これにより、図20に示すように、計測用配管19を外側部材433と上部内側部材435との間で挟持状態で固定保持することができる。
なお、上部内側部材435および上部くさび体436は、係合面と同一傾斜で配置された1対の平行なガイドピン443で連結されている。これにより、上部内側部材435および上部くさび体436は傾斜面に沿って確実に移動することができる。
また、外側部材433における係合部432のさらに下方には、計測用配管19に締付け力を付与する下部内側部材437および下部くさび体438と、下部内側部材437および下部くさび体438を相対移動させるねじ部材440が設けてある。
下部内側部材437は図21に示すように、縦傾斜を有するものであり、上下1対のスライドピン434によって外側部材433に水平に支持されている。これにより下部内側部材437は、ディフューザ18に対して内外方向(図20,21の左右方向)にスライド可能となっている。また、下部くさび体438は傾斜面を介して外側配置の下部内側部材437と係合し、この係合面と反対の側面をディフューザ18に対向させており、上部くさび体436と同様に、内側面がディフューザ18と接触する構成となっている。なお、下部くさび体438の内側側面についても上部くさび体436と同一構成となっている。
また、下部くさび体438は、外側部材433に螺合した縦長な遠隔操作用のねじ部材440にブラケットを介して支持されている。このねじ部材440を回転することにより下部くさび体438が昇降し、上昇時には下部くさび体438が内側方向(図20,図21の右方)に移動して、ディフューザ18に圧接する。一方、その反力により下部内側部材437は計測用配管19に圧接する。これにより、図20に示すように、計測用配管19を外側部材433と下部内側部材437との間で挟持状態で固定保持することができる。
なお、下部内側部材437および下部くさび体438は、係合面と同一傾斜で配置された1対の平行なガイドピン443で連結されている。これにより、下部内側部材437および下部くさび体438も傾斜面に沿って確実に相対移動することができる。
以上の構成により、本第4実施形態の固定装置400では、C字形支持部材430の一端側においては、押し金具446がディフューザ18の外面に圧接し、他端側においてはねじ部材439、440の回転により外側部材433、上部内側部材435,上部くさび体436,下部内側部材437,下部くさび体438がディフューザ18の外面と計測用配管19とに圧接する。すなわち、平面視でディフューザ18の外面の3点と、計測用配管19に対する1点とが固定支持される。すなわち、計測用配管19の横断面で見ると4点で押えられる。
また、ねじ部材439、ねじ部材440の座には、図20に示すように、ねじ部材周囲に星形に突出する折り座金が具備されている。この座金には最終締め付け後、図4に破線で示した位置から座金折り曲げ機(図示省略)によって端部を折曲げ、外側部材433の回り止めを施す。
組立体431と連結されたC字形支持部材430はほぼ半円状にディフューザを包囲し、配置される。組立体431とC字形支持部材430の連結部は、回転機構を有することも出来る。
また、組立体431の対向側に押し金具446が配置され、押し金具446はC字形支持部材430との隙間に配置されたくさび体445とC字形支持部材430をつなぐねじ部材44により締めこむことで、くさび体445が相対的に下がり、押し金具446はディフューザ側に移動する。押し金具446内面の両外側に突起41が設けられている。これらの突起41はディフューザ18の外面に当接する。さらにC字形支持部材430の上面には2箇所に吊り耳442が設けられ、押し金具446に隣接するC字形支持部材430側面にも吊り耳442が設けられている。
次に、上記構成の固定装置400の据付方法について説明する。
C字形支持部材430上面の吊り耳442にロープをU字状に通し、また押し金具446に隣接するC字形支持部材430の吊り耳442に燃料交換機50(図6参照)から下方に延びる操作ポール53の下端の把持具54を接続する。
固定装置400がディフューザ18のテーパ部上端まで下がった位置でロープを操りC字形支持部材430の内側にディフューザ18を入れ、C字形支持部材430を水平にする。水平状態で組立体431がライザー管12を超えて、炉心シュラウド10側に位置する状態を維持したまま固定装置400を降ろす。
固定装置400をライザー管11より下方の位置まで降ろし、水平状態で組立体431の上下把持部を計測用配管19に沿わせ、さらに降ろし、アームクランプ31上部にある係合部32を計測用配管19の最下部ブロックにかける。
組立体431の上下把持部が計測用配管と接触した状態を維持した状態で、ねじ部材444を締め込み、押し金具446の内面突起が2ヶ所ディフューザ18に接触するまで締付ける。
上(下)把持部のねじ部材439(ねじ部材440)を上部内側部材435(下部内側部材437)が計測用配管19と接触、かつ上部くさび体436(下部くさび体438)がディフューザ18と接触して締付ける。
次にねじ部材439、ねじ部材440およびねじ部材444をトルクレンチ(図示省略)を使用して規定トルクで締める。その後、座金折り曲げ機(図示省略)を使用してねじ部材439、ねじ部材440およびねじ部材444の座金を折り、回り止めを施し、固定装置据え付け完了となる。
本第4実施形態によれば、ライザー管12に隣接し、非常に狭隘な空間にあるジェットポンプ11のディフューザ18最下部のブロック24と計測用配管19の溶接部に生じる流体振動を、ジェットポンプ11を据付けた状態で、水中で遠隔操作により確実かつ短時間で防止することができる。また、ディフューザ18と計測用配管19の間で当接するくさび体を設け、例えばC字形支持部材430でくさび体による拡大を拘束することにより計測用配管19をディフューザ18に強固に固定することができる。
したがって、作業員の放射線被曝量を大幅に低減させることができ、しかも原子炉の健全性を確認でき、安全に原子炉の運転ができるので、原子力発電プラントの稼動率向上に大きく寄与できる。
第5実施形態
次に図23〜図25を参照し、本発明の固定装置の第5実施形態を説明する。
図23は本第5実施形態の組立体431の部分平面図であり、図24は図23におけるねじ部材440のd−d破断線に沿った縦断面図、図25はねじ部材440の一部であるロックスリーブ440’の変形状態でのねじ部材440の平面図である。
第5実施形態は固定装置のねじ部材439、ねじ部材440および押し金具446側のねじ部材444をトルクレンチを使用して規定トルクで締付けた後に実施する廻り止め方法に関する。
第5実施形態の固定装置の廻り止めは、ねじ部材440(ねじ部材439またはねじ部材444)六角面外周にねじ部材440(ねじ部材439またはねじ部材444)と一体の薄肉厚の円筒形状のロックスリーブ440’により行う。ねじ部材440(ねじ部材439またはねじ部材444)締付け後、ロックスリーブ曲げ装置(図示省略)を使用してねじ部材440(ねじ部材439またはねじ部材444)のロックスリーブ440’の円筒側面を変形させ、廻り止めを行う。
第6実施形態
次に図26および図27により本発明の固定装置の第6実施形態を説明する。
図26は上述したねじ部材439(ボル440またはねじ部材444)の一部断面を含む側面図であり、図12はねじ部材439(ねじ部材440またはねじ部材444)の平面図である。
第6実施形態は、固定装置の上(下)把持部のねじ部材439、ねじ部材440および押し金具側のねじ部材444の廻り止め方法に関する。
第6実施形態の固定装置の廻り止めはねじ部材439(ねじ部材440またはねじ部材444)の外周にスプリング449を配置し、これを上にキーパ447を配置する。キーパ447はねじ部材439(ねじ部材440またはねじ部材444)の六角側面と一致した形状の六角貫通穴を有し、外周には複数の歯を持つ、歯447aの数は例えば24個ある。さらに外周下方には、歯の外径より大きなツバを有している。スプリング449とキーパのさらに外周にはスリーブ448を配置する。スリーブ448は上部内側部材435(下部内側部材437または上部内側部材445)に固定され、内側にはキーパ447と一致する歯を有している。
通常状態のねじ部材439(ねじ部材440またはねじ部材444)は、キーパ447がスプリング449に持上げられ、キーパ447の歯部がスリーブ448のそれと嵌めあいとなり、キーパの回転を拘束し、ねじ部材439(ねじ部材440またはねじ部材444)六角面と一致するキーパ447のそれと嵌めあい、回転を拘束される。
ねじ部材439(ねじ部材440またはねじ部材444)を回転するときは、キーパ447上面に専用レンチ(図示省略)により力を作用させ、スプリング449を押し縮め、キーパ447の歯447aとスリーブ448のそれの嵌めあいを解除する。これによりねじ部材439(ねじ部材440またはねじ部材444)の回転拘束はなくなり、締付を行うことができる。
ねじ部材439(ねじ部材440またはねじ部材444)を締付けた後は、キーパ447上面に作業させた力を取り除くことで、スプリング449の復元力により、再びキーパ447とスリーブ448の各々の歯部が嵌めあい状態となり、ねじ部材439(ねじ部材440またはねじ部材444)の廻り止めを行う。
以上の構成により廻り止めを確実に行い、原子炉内計測用配管固定装置400の設置を確実かつ安定して行うことができる。
以上、本発明に係る原子炉内計測用配管固定装置の各実施形態ついて詳しく説明したが、本発明は上述した実施形態によって限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した第2実施形態の固定装置200においては、上部くさび体74の当接面74aに、切り株状の凸部24aを受け入れる凹溝74bが形成されている。
これに対して、下部くさび体79の当接面79aに切り株状の凸部24aを受け入れる凹溝を形成することもできる。
本発明の原子炉内計測用配管固定装置の第1実施形態を示す全体平面図。 図1に示した装置の要部破断全体側面図。 図1の要部を拡大して示す平面図。 図2の要部を拡大して示す側面図。 (a)は図4中に示すA−A破断線に沿った断面図、(b)は(a)中に示すB−B破断線に沿った断面図。 第1実施形態の固定装置を圧力容器内のジェットポンプディフューザに取り付ける状態を模式的に示す側面図。 第1実施形態の装置の一部を計測用配管に接近させた状態を示す平面図。 第1実施形態の装置の変形例を示す要部破断側面図。 本発明の原子炉内計測用配管固定装置の第2実施形態を示す全体平面図。 図9に示した装置の要部破断全体側面図。 図9の要部を拡大して示す平面図。 図10の要部を拡大して示す側面図。 図12中に示すC−C破断線に沿った断面図。 図12に対応する全体縦断面図。 第2実施形態の装置の変形例を示す要部破断側面図。 本発明の原子炉内計測用配管固定装置の第3実施形態を示す要部平面図。 本発明の原子炉内計測用配管固定装置の第4実施形態を示す全体説明図。 第4実施形態の固定装置を示す平面図。 図18の側面図。 図18に示したクランプアーム構造を拡大して示す平面図。 図19の側面図。 図21の右側面図。 本発明に係る原子炉内計測用配管固定装置の第5実施形態を示す部分平面図。 図23におけるd−d断面図。 図23におけるロックスリーブの変形処理後の状態を示す平面図。 本発明の原子炉内計測用配管固定装置の第6実施形態を示す部分断面図。 図26におけるねじ部材とその廻り止め構造を示す平面図。 沸騰水型原子炉の構造を模式的に示す縦断面図。 図28に示したジェットポンプを拡大して示す斜視図。 (a)はジェットポンプに計測用配管が取付けられた状態を模式的に示す側面展開図、(b)は(a)におけるジェットポンプの配列状態を示す要部水平断面図。
符号の説明
1 原子炉圧力容器
11 ジェットポンプ
18 ディフューザ
19 計測用配管
19a 補修スリーブ
24 接続部(ブロック)
24a 凸部
30,35 C字形支持部材
40 組立体
41 外側部材
42,43 内側部材
44,45 くさび体
46,47 支持手段
48,49 ねじ部材
50 燃料交換機
53 操作ポール
54 把持具
60 外側部材変位手段
70 組立体
71 外側部材
72,73 支持手段
74,79 くさび体
75,78 ねじ部材
76,77 内側部材
80 C字形支持部材
81 内側部材
83 くさび体
84 ねじ部材
100 第1実施形態の固定装置
150 第1実施形態の変形例の固定装置
200 第2実施形態の固定装置
250 第2実施形態の変形例の固定装置
300 第3実施形態の固定装置
400 第4実施形態の固定装置
430 C字形支持部材
431 組立体
432 係合部
433 外側部材
435 上部内側部材
436 上部くさび体
437 下部内側部材
438 下部くさび体
439 ねじ部材
440 ねじ部材
442 吊り耳
444 ねじ部材
445 くさび体
446 押し金具
447 キーパ
448 スリーブ
450
460
470

Claims (16)

  1. 沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器内に設けられているジェットポンプディフューザの円筒外周面に対し隙間を開けて上下方向に延びる計測用配管を、前記円筒外周面に対して半径方向外側および半径方向内側から挟持しつつ前記円筒外周面に固定する装置であって、
    前記計測用配管に前記半径方向外側から当接する外側部材と、
    前記計測用配管に前記半径方向内側から当接する内側部材と、
    前記内側部材と前記円筒外周面との間に介装されるくさび体と、
    前記外側部材を前記円筒外周面に支持するための第1の支持手段と、
    前記内側部材および前記くさび体のいずれか一方を前記外側部材に対して前記半径方向に変位自在に支持する第2の支持手段と、
    前記内側部材および前記くさび体のいずれか他方を前記外側部材に対して上下方向に相対変位させる、前記内側部材および前記くさび体のいずれか他方と、前記外側部材または前記内側部材および前記くさび体のいずれか一方とに、それぞれ支持された上下方向変位手段と、を備えることを特徴とする原子炉内計測用配管固定装置。
  2. 前記内側部材、前記くさび体、前記第2の支持手段、および前記上下方向変位手段が前記外側部材の上端部および下端部にそれぞれ別個に設けられ、前記計測用配管の上下に離間した2つの部分をそれぞれ前記円筒外周面に固定するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載した原子炉内計測用配管固定装置。
  3. 前記外側部材が前記第1の支持手段に対して係脱自在に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載した原子炉内計測用配管固定装置。
  4. 前記外側部材を前記円筒外周面に対して半径方向に変位させる、前記第1の支持手段に支持された外側部材変位手段をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載した原子炉内計測用配管固定装置。
  5. 前記外側部材が前記第1の支持手段と一体に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載した原子炉内計測用配管固定装置。
  6. 前記外側部材は、前記計測用配管を前記円筒外周面に接続する接続部に係合して前記外側部材を上下方向に位置決めする係合部を有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載した原子炉内計測用配管固定装置。
  7. 前記内側部材、前記くさび体、前記第2の支持手段、および前記上下方向変位手段が、前記外側部材のうち前記係合部の直下の部分に設けられていることを特徴とする請求項6に記載した原子炉内計測用配管固定装置。
  8. 前記くさび体は、前記計測用配管を前記円筒外周面に接続する接続部のうち補修により切断されて前記円筒外周面に切り株状に残存している突起部と係合して前記くさび体を上下方向に位置決めするための係合凹部を、前記円筒外周面に接する表面に有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載した原子炉内計測用配管固定装置。
  9. 前記上下方向変位手段は、前記内側部材および前記くさび体のいずれか他方と、前記内側部材および前記くさび体のいずれか一方または前記外側部材とに、それぞれ螺合して上下方向に延びるねじ部材であることを特徴とする請求項1または2に記載した原子炉内計測用配管固定装置。
  10. 前記外側部材の上端側に設けられた前記ねじ部材が前記計測用配管に対し前記円筒外周面の周方向の一側に配設され、
    かつ前記外側部材の下端側に設けられた前記ねじ部材が前記計測用配管に対し前記円筒外周面の周方向の他側に配設されていることを特徴とする請求項9に記載した原子炉内計測用配管固定装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載した原子炉内計測用配管固定装置を用いて前記計測用配管を前記円筒外周面に固定する工法であって、前記計測用配管のうち上下方向に離間した複数の箇所において前記計測用配管を前記円筒外周面に固定することを特徴とする原子炉内計測用配管の固定工法。
  12. 沸騰水型原子炉の原子炉圧力容器内に設置されたジェットポンプディフューザの円筒外周面に計測用配管を接続している接続部と前記計測用配管との溶接部に生じる流体振動による応力を低減させるための原子炉内計測用配管固定装置であって、
    前記ジェットポンプディフューザの周囲に着脱可能に装着されるC字形支持部材と、
    このC字形支持部材に設けられ、前記計測用配管および前記円筒外周面に当接する組立体と、
    この組立体に設けられ、前記計測用配管を固定するための内側部材およびくさび体と、このくさび体を移動させるねじ部材と、を備えることを特徴とする原子炉内計測用配管固定装置。
  13. 前記C字形支持部材および前記組立体は、前記ジェットポンプディフューザの円筒外周面の一側と、これに対向する前記円筒外周面の他側と、前記接続部との間に対し、それぞれ前記内側部材および前記くさび体によって圧接力を付与する構成とされていることを特徴とする請求項12に記載した原子炉内計測用配管固定装置。
  14. 前記C字形支持部材は、前記円筒外周面を略半周に亘って囲む円弧状をなし、
    このC字形支持部材の周方向の一側に前記円筒外周面を押圧する押し金具が設けられ、
    この押し金具は前記円筒外周面に締付け力を付与する締付け用のくさび体およびこのくさび体を移動させるねじ部材を備えることを特徴とする請求項12に記載した原子炉内計測用配管固定装置。
  15. 前記組立体は、前記計測用配管を締付ける内側部材と前記ディフューザを締付けるくさび体およびこのくさび体を移動させるねじ部材とを備え、
    前記くさび体は、前記組立体に設けたガイドピンにより移動方向を設定されていることを特徴とする請求項1に記載の請求項12記載の原子炉内計測用配管固定装置。
  16. 前記組立体のねじ部材は、廻り止め用のロックスリーブまたは凹凸歯を有していることを特徴とする請求項12に記載した原子炉内計測用配管固定装置。
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