JP5685394B2 - ジェットポンプ用ライザブレースクランプ - Google Patents

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Description

本発明は、全般的に原子炉圧力容器のいくつかの構成要素を連結する溶接部に関し、より具体的には、構成要素間の溶接部を交換するための装置及びシステムに関する。
原子炉の非限定の例、従来式沸騰水型原子炉(BWR)が、図1〜3に示されている。典型的なBWRは、原子炉圧力容器(RPV)10、RPV10内部に配置された炉心シュラウド30、及び核燃料コア35を含む。炉心シュラウド30は、核燃料コア35を包囲する円筒であり、この核燃料コア35は、炉心シュラウド30内部に配置された複数の燃料棒集合体40を含む。トップガイド45及び炉心板50は、燃料棒集合体40の各々を支持している。
炉心シュラウド30とRPV10の間の環状領域は、ダウンカマ環状部25とみなされる。冷却水は、ダウンカマ環状部25を通過して炉心下部プレナム55へと流入する。給水は、給水入口15を介してRPV10に入り、炉心スプレーライン105に隣接する給水スパージャ20によってRPV10内部で円周方向に配水される。次いで、炉心下部プレナム55内の水は、核燃料コア35を通過して上方に流れる。特に、水は燃料棒集合体40に入り、ここで沸騰境界層が生成される。水と蒸気の混合物は、核燃料コア35を出て、シュラウドヘッド65の下の炉心上部プレナム60に入る。次いで、蒸気・水混合物は、シュラウドヘッド65の上のスタンドパイプ70を通過して流れ、水と蒸気を分離する蒸気分離器75に入る。分離された水は、ダウンカマ環状部25へと再循環されて、蒸気は、発電及び/又は別の工程で使用するために、ノズル110を介してRPV10から出る。
図1に示すように、従来型ジェットポンプ組立体85は、一対の入口混合器95を備える。各入口混合器95は、それに溶接されたエルボを有し、このエルボは、入口ライザ100を介して再循環ポンプ(図示せず)からの加圧駆動水を受け入れる。入口混合器95には、入口混合器95の軸の周りに円周上に等角度で分布する5つのノズルの組を備えるものもある。ここで、各ノズルは、ノズル出口において、半径方向及び内側方向にテーパーが付けられている。この先細ノズルは、ジェットポンプ組立体85を付勢する。二次入口開口(図示せず)が、ノズル出口の半径方向外側に位置している。従って、水の噴流がノズルから出るときに、ダウンカマ環状部25からの水は、二次入口開口を介して入口混合器95中に引き込まれ、ここで再循環ポンプからの水との混合が行われる。
BWRはまた、冷却剤再循環システムを含み、これは、必要なエネルギー密度を達成するのに必要な、核燃料コア35を通過する強制対流流れをもたらす。この水の一部分は、再循環水出口80を介してダウンカマ環状部25の下端部から引き込まれ、再循環ポンプによって強制されて、再循環水入口90を介して複数のジェットポンプ組立体85中に入る。ジェットポンプ組立体85は、通常、炉心シュラウド30周りに円周方向に分散されており、必要な炉心流れをもたらす。典型的なBWRは、16から24の入口混合器95を有する。
通常、各ジェットポンプ組立体85は、少なくとも以下のものを含む。移行ピース120、及びこの移行ピース120から下方にライザエルボ135へと延びる、ライザパイプ130である。ライザエルボ135は、ライザパイプ130を、RPV10の壁に沿った再循環入口90へと連結する。一対の入口混合器95が、移行ピース120から、ポンプデッキ125の穴を覆って装着された一対のディフューザ115へと下方に延びている。ポンプデッキ125は、炉心シュラウド30の底部とRPV10とを連結している。ライザパイプ130は、通常、筒状であり、炉心シュラウド30の壁に平行に、ダウンカマ環状部25内部で垂直に配向されている。ライザエルボ135は、通常、筒状であって、再循環入口90に向って外側に曲がっている。移行ピース120は、ライザパイプ130の頂部において両横方向に延びて、ライザパイプ130の両側の入口混合器95に連結している。入口混合器95は、ライザパイプ130と平行に、ダウンカマ環状部25内で垂直に配向されている。入口混合器95とライザパイプ130との間に位置する拘束ブラケット140は、入口混合器95を横方向に支持する。
通常、ライザパイプ130は、ライザパイプ130、及び通常はRPV10の壁である取付け壁149に取り付けられたライザブレース143(例えば、図2に図示されている)によって、RPV10内部で支持、安定化されている。一般的に、ライザブレース143は、ライザパイプ130及び取付け壁149に溶接によって取り付けられる。ライザブレース143は、通常、ヨーク145、及びヨーク145の両端それぞれから、間隔を空けて平行に延びるサイドメンバ147を備える。通常、ヨーク145は、サイドメンバ147間で内向きの曲面を有し、この曲面は、ライザパイプ130の外表面の外部曲率と相補的である。
ライザブレース143は、ライザパイプ130がサイドメンバ147間に配置された状態で、ダウンカマ環状部25内に配置されている。ライザブレース143は、通常、内向きの曲面とライザパイプ130の外表面との間の溶接部を介して、ライザパイプ130に取り付けられている。ここで、サイドメンバ147は、ライザパイプ130を概して横切って、ヨーク145から延びており、サイドメンバ147のそれぞれの端部が取付け壁149に取り付けられている。サイドメンバ147の端部は、通常、取付け壁149に溶接されている。代替的に、サイドメンバ147の端部を、限定的ではないが、ブレース、ブロック又はパッドなどの中間構造に溶接して、次いで、この中間構造を取付け壁149に溶接してもよい。通常、各サイドメンバ147は、上脚部と、上脚部の下にそれと間隔を空けて平行に配置された下脚部を備える。ライザブレース143は、一般に、ライザパイプ130を横方向及び半径方向に支持する。さらに、ライザブレース143は、RPV10の作動によって生じる熱膨張差を吸収すると共に、原子炉水循環システムに伴う流体励起振動を吸収するように設計されている。
腐食、放射能及び/又は応力に起因する粒界応力腐食割れ(IGSCC)が、RPV10のジェットポンプ組立体85のライザブレース143とライザパイプ130の間の溶接部において発生することがある。ライザブレース143とライザパイプ130の間の溶接部において、IGSCC又はその他の理由で引き起こされた割れは、ライザブレース143の励起周波数を超える再循環ポンプの羽根通過周波数から生ずる機械的疲労に対する限界寸法にまで成長する可能性がある。共振を避けるために、ライザブレース143の固有振動数を、(いかなるポンプ速度においても)再循環ポンプの羽根通過周波数に近付けるべきではない。再循環ポンプの羽根通過周波数がライザブレース143の固有振動数に等しいか、又はそれを超えると、場合によってはライザブレース143が共振状態になり、ジェットポンプ組立体85の損傷につながる可能性がある。
ライザパイプとライザブレースの間の溶接部を機械的に強化するためのクランプ装置が、Butlerへの米国特許第7185798B2号に開示されている。この場合には、クランプ装置は、ライザブレースとライザパイプの間の溶接連結を増強する。ジェットポンプ組立体85のライザブレースの剛性を向上させるクランプ装置がJensenへの米国特許第6647083B1号に開示されている。この場合には、クランプ装置はライザブレースのサイドメンバに適用されて、振動に曝されるサイドメンバの部分を短くする。クランプ装置は、ライザパイプには取り付けられず、またライザブレースとライザパイプの間の溶接連結を強化しない。
沸騰水型原子炉のジェットポンプ組立体に使用される様々なクランプが、Wivaggへの米国特許第6463114B1号、Erbesへの米国特許第6490331B2号、Erbesらへの米国特許第6450774B1号、Deaverらへの米国特許第6086120号及び第6053652号、ならびにDeaverへの米国特許第6108391号によって提示されている。Wivaggの特許は、ジャッキ装置と合せて使用されて、入口混合器の外周の周りに溶接された既存のジャッキねじを拘束して、拘束ブラケット内部で入口混合器を横方向に拘束するクランプを開示している。Erbesの(’331)特許は、入口混合器95と拘束ブラケットを緊密に嵌め合わせるためのばねクランプに関する。Erbesらの(’774)特許は、入口混合器をディフューザに結合する摺動型継手上に設置されるクランプを開示している。このクランプは、ディフューザを圧搾して、ディフューザに楕円変形を与えるのに使用される。Deaverらの(’120及び’652)特許は、ジェットポンプ組立体のライザの下部を支持するためのクランプ装置を開示している。このクランプ装置は、エルボクランプ、ライザクランプ、及びエルボクランプとライザクランプを結合するブリッジを備える。このライザクランプは、ライザパイプの両側に配置するための一対の脚部と、脚部同士を剛に連結して固定する背面部分とを含む。Deaverの(’391)特許は、上部及び下部のクランプの間にライザエルボの外端を受け止める上部及び下部のクランプ要素を有するクランプに関する。
ライザパイプ130が受ける振動を減衰するための、現在知られている装置、方法及びシステムはいくつかの問題を生じる可能性がある。現在知られている解決策は、再溶接又は既存の溶接部との一体化を必要とし、これは繰り返し破損につながることがある。また、これらの装置、方法及びシステムでは、一般に長い装着時間が必要となり、作業者を長期間、放射能に曝すことになる。これらの装置、方法及びシステムは多数の部品を備えることがあり、これは組立時間及び装着時間を増大させる。
上記の考察に基づくと、原子力施設のオペレータは、ジェットポンプ組立体85のライザパイプ130とライザブレース143の間の連結を強化する装置及びシステムを必要とすることがある。このような装置及びシステムは、ライザパイプ130とライザブレース143の間の溶接部が不要でなくてはならない。このような装置及びシステムは、ライザパイプ130が受ける振動のレベルを低減しなければならない。このような装置及びシステムは、必要とする部品が少なく、比較的迅速な組立てと装着を可能にしなければならない。
米国特許第6053652号 米国特許第6086120号 米国特許第6108391号 米国特許第6450774号 米国特許第6463114号 米国特許第6490331号 米国特許第6647083号 米国特許第7,185,798号
本発明の目的は、原子力圧力容器のいくつかの構成要素間の溶接部を交換するための装置及びシステムに関する。
本発明の一実施形態は、ジェットポンプ組立体(85)のライザブレース(143)を入口ライザ(100)と一体化する装置において、前記入口ライザ(100)は中心縦方向軸を含み、前記ライザブレース(143)は、前記入口ライザ(100)の一部分と係合するヨーク(145)から延びる第1及び第2のサイドメンバ(147)を含み、該第1及び第2のサイドメンバ(147)は、前記入口ライザ(100)の両側で、前記中心縦方向軸に対して横方向に延びる、装置であって、ライザブレースのヨーク(145)内に圧力容器の入口ライザ(100)の位置を固定するためのサドル(155)であって、前記入口ライザ(100)の一部分を半径方向に支持する係合面(157)であり、前記入口ライザ(100)の前記一部分と対合することができる係合面(157)、及び前記係合面(157)の位置を維持する連結構造(159)であり、前記係合面(157)の一部分と一体化された連結構造(159)を備えるサドル(155)と、前記サドル(155)を前記ライザブレース(143)に連結する固定構造であって、前記サドル(155)を前記入口ライザ(100)に固定する固定構造とを備える。
本発明の別の実施形態は、原子力発電所に一体化された対象物が受ける振動のレベルを減衰させるシステムにおいて、原子炉圧力容器(RPV)と、中心縦方向軸を含む、該RPV内部のジェットポンプ組立体の入口ライザであって、ライザブレースは、入口ライザの一部分と係合するヨークから延びる第1及び第2のサイドメンバを含み、該第1及び第2のサイドメンバは、前記入口ライザの両側で、前記中心縦方向軸に対して横方向に延びている、入口ライザと、ライザブレースのヨーク内部で前記入口ライザの位置を固定するサドルであって、前記入口ライザの前記一部分を半径方向に支持する係合面であり、前記入口ライザの一部分と対合することができる係合面、及び前記係合面の位置を維持する連結構造であり、前記係合面の一部分と一体化された連結構造を含むサドルと、前記サドルを前記ライザブレースに連結する固定構造であって、前記サドルを前記入口ライザに固定する固定構造とを備える。
本発明の一実施形態がその内部で動作する沸騰水型原子炉の概略部分断面図図である。 図1の沸騰水型原子炉のジェットポンプ組立体部分を示す概略図である。 図2のジェットポンプ組立体の概略側方部分断面図である。 本発明の一実施形態によるライザブレースクランプの一実施形態の概略等角分解組立図である。 本発明の一実施形態による、入口ライザ上に装着されたライザブレースクランプの概略斜視図である。 本発明の代替実施形態による、入口ライザ上に装着されたライザブレースクランプの概略斜視図である。
本明細書において、ある用語は便宜上でのみ使用することがあり、本発明に対する限定として解釈すべきではない。例えば、「上方」、「下方」、「左」、「前」、「右」、「水平」、「垂直」、「上流」、「下流」、「前方」、「後方」などの単語は、単に、図における構成を説明するものである。実際に、構成要素は任意の方向に配向してもよく、従ってその用語は、別段の指定がない限り、そのような変形形態を包含するものと理解されたい。
本明細書において使用する場合には、単数で記載されて、「a」又は「an」が先行する要素又は段階は、複数の要素又は段階を除外することが明白に記載されていない限り、それらを除外するものではないことを理解されたい。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、記載された特徴を実装するその他の実施形態を除外することを意図するものではない。
以下の考察は、RPV10のジェットポンプ組立体85が組み込まれた本発明の一実施形態に注目する。本発明のその他の実施形態は、振動の減衰及び/又は周波数変更を必要とするその他のシステムを組み込むこともできる。
本発明は、RPV10内部の入口ライザ100又はその他の類似の物体が受ける振動のレベルを低減することのできる装置又はシステムの形態をとる。本発明の一実施形態は、ライザブレース143を入口ライザ100に溶接することを不要にする。本発明の一実施形態は、全体的に、ライザブレース143を入口ライザ100にクランプする少なくとも1つのライザブレースクランプ150を提供する。装着後、ライザブレースクランプ150は、入口ライザ100が受ける振動の振幅を低減し、且つ/又はその周波数を変更することができる。
図を再び参照すると、様々な数字は、複数の図を通して同一の部品を表わしている。図2及び3は、RPV10の典型的なジェットポンプ組立体85の概略等角図及び概略側面図である。図2は、図1の沸騰水型原子炉のジェットポンプ組立体85部分を示す、概略図である。図3は、図2のジェットポンプ組立体85の概略側方部分断面図である
以上の考察のように、RPV10のジェットポンプ組立体85は、一般に、RPV10と炉心シュラウド30の間に位置するダウンカマ環状部25内に配置されている。一般に、ジェットポンプ組立体85は、移行ピース120と、移行ピース120から下方にRPV10の壁の外部に沿った再循環入口90へと延びる入口ライザ100と、移行ピース120から下方に、炉心シュラウド30の底部とRPV10を連結するポンプデッキ125の穴を覆って装着された一対のディフューザ115へと延びる一対の入口混合器95とを備える。入口ライザ100は、一般に、炉心シュラウド30の壁と平行に、ダウンカマ環状部25内部で垂直且つ下方に延びる筒状のライザパイプ130と、入口ライザ100の底部から下方に延びて、再循環入口90の方向に外側に曲がる筒状ライザエルボ135とを含む。入口ライザ100は、普通は円筒状且つ筒状であり、移行ピース120とエルボ135の間に縦方向に直線の構造を有する。エルボ135の外端部は、再循環入口90内の熱スリーブと連結することができる。移行ピース120は、入口ライザ100の頂部で横向き両方向に延びて、入口ライザ100の両側の入口混合器95と連結することができる。入口混合器95は、通常、入口ライザ100に平行に、ダウンカマ環状部25内部で垂直方向に配向される。拘束ブラケット140は、入口混合器95と入口ライザ100の間に取り付けられて、入口混合器95を横方向に支持することができる。
ライザブレース143は、ダウンカマ環状部25の領域内の入口ライザ100を支持、安定化することができる。ライザブレース143はまた、入口ライザ100をRPV10の取付け壁149と一体化することもできる。ライザブレース143の一実施形態は、全体的に、U形構造を有する。ここで、ライザブレース143は、ヨーク145ならびに第1及び第2のサイドメンバ147を備えてもよく、サイドメンバ147は、ヨーク145の両端部から同一方向に、間隔を空けて平行に延びて、それぞれのサイドメンバ端部147で終端する。ライザブレース143の周囲又は接触面積には、概してU形構造の外周部分、外周部分内の該してU形構造の内周部分、及び外周部分と内周部分とを連結する末端周辺部分を含めてもよい。
本発明の一実施形態は、入口ライザ100とライザブレース143を連結する役割をするライザブレースクランプ150を提供する。図示されたように、例えば図5において、一実施形態でのライザブレースクランプ150は、ライザブレース143の周りに嵌まり、それを入口ライザ100にクランプすることができる。
本質的に、ライザブレースクランプ150の一実施形態は、サドル155及び、それに限定されないが、ライザクランプブラケット165のような固定構造165を備える。固定構造165は、サドル155をライザブレース143に連結することができる。さらに、使用に際して、固定構造165は、サドル155を入口ライザ100に固定することができる。
図4は、本発明の一実施形態によるライザブレースクランプ150の一実施形態の概略等角分解組立図である。図4に示すように、本発明の一実施形態には、以下の構成要素を含めることができる。即ち、サドル155、2つの締結具160、及び前述の固定構造165として総合的に機能する2つのライザクランプブラケット165である。
本発明の一実施形態において、サドル155は、係合面(複数を含む)157及び連結構造(複数を含む)159を備えてもよい。係合面157は、ライザブレース143のヨーク145と係合していることができる入口ライザ100の一部分を、半径方向に支持する役割を果たすことができる。係合面157は、入口ライザ100の外径と向き合うことができる。係合面157は、入口ライザ100の外径と直接的又は間接的に対合することのできる形状に形成してもよい。例えば、それに限定されないが、入口ライザ100は円筒形である場合、係合面157は、図4〜6に示すように、入口ライザ100の外径と同様な半径を有する弓形又は半円形としてもよい。
連結構造159は、サドル155を補修用ブレースクランプ150の固定構造165に連結可能にするエリア(複数を含む)としての役割を果たしてもよい。連結構造159には、それに限定されないが、サドル155の位置を固定することを可能にし係合面157と一体化されたランド、ボス、又はその他任意の表面などの、複数の形態を含めてもよい。本発明の一実施形態において、連結構造159に、第1及び第2の連結面159の形態を含めることができる。第1の連結面159は、係合面157の端部に隣接すると共に、第2の連結面159に対して実質的に平行に位置しており、第2の連結面159は、また、係合面157のもう一方の端部に隣接して位置してもよい。ここで、各連結面159は、図4に示すように、少なくとも1つの穴を備え、この穴によって、サドル155が各ライザクランプブラケット165と一体化することが可能となる。
本発明の一実施形態において、第1及び第2のライザクランプブラケット165は、ライザブレース143と一体化して、サドル155がライザブレース143と一体化することを可能にすることができる。各ライザクランプブラケット165は、対合シャフトを備えてもよい。この対合シャフトによって、補修用ブレースクランプ150のいくつかの構成要素を組み立てることが一般に可能になる。対合シャフトは、サドル155の連結面159の各穴と対合するように、装着位置に配置してもよい。
本発明の一実施形態において、各ライザクランプブラケット165は、図4及び5に示すように、単一部品構造を有してもよい。本発明の代替実施形態においては、各ライザクランプブラケット165が複数部品構造を有してもよい。ここで、図6に示すように、ライザクランプブラケット165に、ベース175及びアーム180を含めてもよい。このベース175は、ライザブレース143の一部分にスライド可能に連結することができる。アーム180は、図のように、装着シャフトを備え、ベース175に連結することができる。
締結具160は、一般に、サドル155をライザブレース143に連結する役割を果たす。使用に際しては、締結具160は、入口ライザ100をライザブレース143のヨーク145に固定することができる。締結具160の一実施形態は、圧着カラー(crimp collar)部分を有するナットを有してもよい。これによって、サドル155を所望通り配置した後に、締結具160が緩むのを防止することができる。
図5は、本発明の一実施形態による、入口ライザ100上に装着したライザブレースクランプ150の概略斜視図である。具体的には、図5は、ライザブレース143の前方等角図を示す。図示のように、本発明の一実施形態は、迅速に組み立てて、設置することのできる比較的簡単な装置を提供する。最初に、ライザクランプブラケット165を、ライザブレース143の後部に連結することができる。次に、サドル155を装着し、係合面157を入口ライザ100の外径に対合させることができる。最後に、締結具160が、補修用ブレースクランプ150の位置を補修用クランプ200に対して固定することができる。
図6は、本発明の代替実施形態による、入口ライザ上に設置されたライザブレースクランプ150の概略斜視図である。ここでは、ベース175を、ライザブレース143の一部分の上をスライドさせることができ、次いで、アーム180をベース175と一体化させることができる。この実施形態は、補修ブレースクランプ150の迅速な装着を可能にし、ライザブレース143又は入口混合器95を取り外す必要をなくすことができる。
本発明の一実施形態の構成要素は、ライザブレースクランプ150が暴露されることのある動作環境に耐えることのできる任意の材料で形成することができる。
使用に際して、ライザブレースクランプ150は、以前の溶接部の場所において、入口ライザ100及びライザブレース143の周りにクランプすることができる。完全に係合すると、ライザブレースクランプ150は、入口ライザ100の周りに十分なクリアランスをもたらすことができる。ライザブレースクランプ150は、入口ライザ100が受ける振動を低減することもできる。
本発明を、わずかな数の実施形態について、かなり詳細に示して説明したが、開示した実施形態に対して、特に前述の教示に照らせば、本発明の実質的に新規な教示と利点から逸脱することなく、様々な修正、除外、及び追加を行うことができるため、本発明を前記の実施形態に限定するものではないことを、当業者なら理解されたい。従って、そのようなすべての修正、除外、追加及び均等物を、添付の請求項により定義される本発明の趣旨と範囲内に含めることを意図するものである。例えば、その限定ではないが、本発明の一実施形態は、i)異なる振動モードを導入すること、ii)管、ケーブル、ワイヤ、又はその他の類似の対象物を、別個の構造又はその他の対象物から一定距離だけ離して固定すること、又はiii)圧縮負荷を前記の対象物の少なくとも1つにかけることに用いることができる。
10 原子炉圧力容器(RPV)
15 給水入口
20 給水スパージャ
25 ダウンカマ環状部
30 炉心シュラウド
35 核燃料コア
40 燃料棒集合体
45 トップガイド
50 炉心板
55 炉心下部プレナム
60 炉心上部プレナム
65 シュラウドヘッド
70 スタンドパイプ
75 蒸気分離器
80 再循環水出口
85 ジェットポンプ組立体
90 再循環水入口
95 入口混合器
100 入口ライザ
105 炉心スプレーライン
110 ノズル
115 ディフューザ
120 移行ピース
125 ポンプデッキ
130 筒状ライザパイプ
135 筒状ライザエルボ
140 拘束ブラケット
143 ライザブレース
145 ヨーク
147 サイドメンバ
149 取付け壁
150 ライザブレースクランプ
155 サドル
157 係合面
159 連結構造
160 締結具
165 ライザクランプブラケット
175 ベース
180 アーム

Claims (9)

  1. 入口ライザを前記入口ライザの支持手段に固定する装置であって、
    前記入口ライザの表面に対合するように形成され、複数の連結構造を備えるサドルと、
    前記入口ライザの支持手段に固定するように構成された複数のライザクランプブラケットと、
    を備え、
    前記ライザクランプブラケットのそれぞれは、前記複数の連結構造のうちの対応する連結構造と対合するように構成された対合構造を含み、
    前記対合構造と前記対応する連結構造とが、前記サドルを前記ライザクランプブラケットに前記入口ライザの縦方向軸と垂直の第1の方向のみに引き込み、
    前記対合が、前記サドルを前記入口ライザの表面に前記第1の方向に引き込む、
    装置。
  2. 前記サドルが、前記入口ライザの外周の一部と合致する半円形状を有する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記連結構造のそれぞれが、穴のあいた平らな表面を有し、
    前記対合構造のそれぞれが、前記対応する連結構造の前記穴を貫通する対合棒を有する、
    請求項1に記載の装置。
  4. 前記対合棒が前記第1の方向に延びる、請求項3に記載の装置。
  5. 前記対応する連結構造の前記穴を貫通した後に、対応する前記対合棒と結合するように各々が構成された複数の締結具をさらに備え、
    前記締結具は、前記サドルを前記ライザクランプブラケットに対して前記第1の方向に付勢し、かつ前記サドルを前記入口ライザに対して前記第1の方向に付勢する、
    請求項4に記載の装置。
  6. 前記対合棒はねじ山がつけられ、
    前記締結具のそれぞれは、対応する対応棒に前記第1の方向にねじ締めするように構成されたナットである、
    請求項5に記載の装置。
  7. 前記サドルが、前記ライザクランプブラケットおよび前記入口ライザと直接対合する単一で連続的な部品である、請求項1に記載の装置。
  8. 前記サドルは、前記入口ライザの支持手段の2つのサイドメンバの間の軸方向隙間に適合するように形成されて、前記ライザクランプブラケットを前記軸方向隙間で結合する、請求項1に記載の装置。
  9. 前記ライザクランプブラケットのそれぞれは、前記入口ライザの支持手段と直接固定するように構成された単一の連続的な部品である、請求項1に記載の装置。
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