JP2007333431A - ジェットポンプ計測配管のクランプ装置 - Google Patents

ジェットポンプ計測配管のクランプ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ジェットポンプ計測配管のクランプ装置の取付けスペースが限られたプラントで取付け可能なように小型化したクランプ装置を提供する。
【解決手段】2個の突起26を有するC形のアーム24のボディ25Aに、溝形状の押し付け用部材取付け部30を設け、押し付け用部材取付け部の周方向側の縁部に、径方向内側方向に斜め下方に傾けたねじ孔31を穿孔してある。押し付け用部材取付け部の径方向外方側の縁部にはテーパ面30aが設けてある。押し付け用部材29は、略楔形状をし、計測配管122に対向する面が略垂直面、反対側がテーパ面30aと摺動するテーパ面29aとなっている。押し付け用部材の上部は、周方向に延び、締付けボルト28のボルト差し込み用孔が径方向内側方に向く、斜め下方の向きに設けてある。締付けボルトをねじ孔にねじ込むと、押し付け用部材が計測配管側に進み、押圧座33で計測配管を拘束する。
【選択図】図1

Description

本発明は、沸騰水型原子炉(BWR)の圧力容器内にあるジェットポンプの流量を計測するための計測配管のクランプ装置に関する。
沸騰水型の原子炉では、その原子炉圧力容器内に再循環系を備えている。そして、この再循環系にはジェットポンプが用いられている。そこで、このような沸騰水型の原子炉再循環系の一例について、図15から図17を参照しながら説明する。
図15はBWRの概略構成を示す縦断面図である。原子炉圧力容器1内には、冷却材2および炉心3が収容されており、この炉心3は図示しない燃料集合体、制御棒などから構成され、炉心シュラウド10内に収容されている。この炉心シュラウド10は、原子炉圧力容器1の底部に溶接されて立ち上がっているシュラウドサポート17によって、軸方向荷重が支えられているとともに、径方向にも原子炉圧力容器1の内周面に保持されている。
なお、炉心3の下方には、制御棒案内管8が設置されており、この制御棒案内管8を介して前記制御棒が炉心3内に挿入されたり炉心3内から引き抜きされたりする。制御棒案内管8の下方には制御棒駆動機構9が設置されており、この制御棒駆動機構9により制御棒の炉心3内への挿入・引き抜きが制御される。
前記冷却材2は炉心3を上方に向かって流通し、その際、炉心3で発生する核反応熱により加熱されて、水と蒸気の二相流状態となる。二相流状態となった冷却材2は、炉心3の上方に設置された気水分離器4内に流入し、そこで、水と蒸気とに分離される。この内、蒸気は気水分離器4の上方に設置された蒸気乾燥器5内に導入され、乾燥蒸気となる。
この乾燥蒸気は、前記原子炉圧力容器1に接続された主蒸気管6を介して、図示しない蒸気タービンに送られ、発電に供される。発電に供された蒸気は図示しない復水器で冷却されて水に戻され、図示しない給水ポンプで給水入口ノズル13を経由して原子炉圧力容器1内に戻される。
一方、前記気水分離器4で分離された水は、給水と混合して炉心シュラウド10と原子炉圧力容器1との間の環状空間であるダウンカマ7を流下する。
このダウンカマ7内には、ジェットポンプ11が周方向に等間隔で複数設置されている。一方、原子炉圧力容器1の外部には、再循環ポンプ12が設置されている。この再循環ポンプ12と、ジェットポンプ11と、ダウンカマ7の下部に位置し原子炉圧力容器1に設けられた再循環水出口ノズル15から、前記再循環ポンプ12の吸い込み側までの配管と、再循環ポンプ12の吐出側からヘッダ管19(図17参照)を介して各ジェットポンプ11のライザー管111(図16参照)につながる原子炉圧力容器1に設けられた再循環水入口ノズル16までの配管とで再循環系が構成されている。そして、再循環ポンプ12によりジェットポンプ11に駆動水が供給され、ジェットポンプ11の作用によりジェットポンプ11のノズル部114[図16参照(図中114A、114Bで表示)]周囲の冷却材2が吸い込こまれて、冷却材2が炉心3下方の下部プレナム14を経由して炉心3に強制循環される。
次に、図16を参照しながら、ジェットポンプ11の詳細な構造をさらに説明する。
ジェットポンプ11は、図16に示すように、ライザー管111を有する。ライザー管111は前記原子炉圧力容器1に固着されており、再循環ポンプ12から供給された冷却材2を原子炉圧力容器1内の再循環水入口ノズル16(図15参照)、ライザーエルボ110を経て炉内に導入する。ライザー管111の上部には、トランジションピース112を介して一対のエルボ113(113A、113B)が接続されている。これら一対のエルボ113には、一対のノズル部114(114A、114B)を介して一対のインレットミキサ115(115A、115B)が接続されている。
この一対のインレットミキサ115には、それぞれディフューザ116(116A、116B)が接続されている。そして、前記ノズル部114にそれぞれ設けられた単数または複数のノズル114aからインレットミキサ115に向かって、再循環ポンプ12で昇圧された冷却材2が高速の駆動水として噴射され、その際、ノズル部114周囲から冷却材2が巻き込まれ、この駆動水および巻き込まれた水が、インレットミキサ115内にて混合される。その後、ディフューザ116にて静水頭の回復がなされる。
ところで、前記構成において、再循環ポンプ12から送り込まれる冷却材2の流れにより、流体振動が発生する。この流体振動に対処するためにライザー管111は、前述したように、その下端のライザーエルボ110を再循環水入口ノズル16に固着されており、また、上部はライザーブレース121を介して原子炉圧力容器1の内周壁に固定されている。また、インレットミキサ115は、前記した如くその上端をノズル部114およびエルボ113を介してトランジションピース112に機械的に接続されるとともに、その下端はディフューザ116の上部の直管部分(以下、「カラー」と称する)116aに挿入されている。
次に、図16を参照して、前記ノズル部114の上方の構成について説明する。トランジションピース112の炉心シュラウド10側および原子炉圧力容器1側には、一対の耳部112aがそれぞれ形成されており、これらの耳部112aは上方に突出し、その上端部の内側には図示しない溝が形成されている。この溝には、一対のジェットポンプビーム112bが両端部を溝に嵌合して固定されている。
このジェットポンプビーム112bの中央には、鉛直方向に図示しないねじ穴が形成されており、このねじ穴にはヘッドボルト112cが螺合している。ヘッドボルト112cの上端には六角頭が形成されており、また、その下端はエルボ113の上端面の台座部に設けられた座ぐり穴に嵌合している。
なお、前記インレットミキサ115は原子炉圧力容器1に固着されていないため、その上端部およびエルボ113にはライザー管111を介して供給される駆動水の流入水圧が作用する。また、エルボ113の他端に接続するノズル114aからディフューザ116内に向って噴出される駆動水の噴出水圧等の反力が上向きに作用する。この荷重に対向するためにヘッドボルト112cがジェットポンプビーム112bに螺合されている。
なお、前記耳部112aが定位置に固定されているので、ヘッドボルト112cを螺合していくと、ジェットポンプビーム112bが上方に移動させられ、その両端はジェットポンプビーム112bの溝の上壁面に当接した状態となる。これによって上向きの荷重を受ける。これとは逆にエルボ113の上端部には、ヘッドボルト112cを介して下向きの荷重が掛かる。
なお、前記ジェットポンプビーム112b上には、ヘッドボルト112cの緩み防止の回り止め装置が設けられている。
前記インレットミキサ115は、図16に示すように、ライザー管111に溶接されたブラケット117に楔固定により取り付けられている。すなわち、ブラケット117のインレットミキサ115を受け入れる穴の内周とインレットミキサ115の外周面との隙間にウェッジ119を差し込み、サポート118A、118Bでウェッジ119が抜けないように位置保持することにより、取り付けられている。
また、前記ディフューザ116の下端は、原子炉圧力容器1に溶接されているシュラウドサポート17のシュラウド・サポートプレート17dに固定されている。
なお、前記シュラウドサポート17は、原子炉圧力容器1の底部側から順に、サポートレグ17a、サポートシリンダ17b、サポートリング17cと溶接されてつながっており、サポートリング17cの上端が炉心シュラウド10の下部胴の下端と溶接で接続している。そして、サポートシリンダ17bの外周面と原子炉圧力容器1の下部の内周面との間に水平に延びるシュラウド・サポートプレート17dを介設させ、ダウンカマ7と下部プレナム14の間を仕切っている。
前記シュラウド・サポートプレート17dには開口17eが開けられており、ジェットポンプ11を通過した冷却材2は、この開口17eを経てシュラウド・サポートプレート17dの下側に入り、サポートレグ17a間の図示しない間隙から下部プレナム14に流入する。
前記ジェットポンプ11のライザー管111は、その中間にて原子炉圧力容器1の内周壁に形成された図示しないパットに溶接されたライザーブレース121により主に原子炉圧力容器1の周方向の支持をされ、縦方向の熱膨脹による変移は許容される。
さて、前記ジェットポンプ11全基のジェットポンプ流量の総和が炉心流量である。炉心流量は、炉心3に収容された燃料集合体の熱的制限値の評価など使用され、原子力プラントの出力制御を行う上で、通常運転中のジェットポンプ流量を測定することは重要である。このためディフューザ116の上下部に図示しない圧力タップを設けて、運転中のディフューザ116の上下部の静圧差を測定し、この測定値とプラント使用前に測定した較正値とによりジェットポンプ流量を算出している。
なお、一部のジェットポンプ11は、ディフューザ116の上部のみに圧力タップが設けられ、下部の圧力タップは省略されている。
この圧力タップに溶接された計測配管122が、ディフューザ116に高さ方向に複数段設けられたサポートを介して溶接固定されて配管されている。例えば、図16では3段の計測配管サポート123(上から123A、123B、123C)により溶接固定されている。そして、図に示すようにジェットポンプ11の下部のダウンカマ7底部近傍において複雑な状態で配置され、計測配管取り出しノズル18(図17参照)を経て炉外配管と接続されている。
この計測配管取り出しノズル18は、原子炉圧力容器1の対称位置に2箇所設けられている。このような構成のジェットポンプ11は、再循環ポンプ12が吸い込む冷却材2の流れ、再循環ポンプ12から送り込まれる冷却材2の流れにより、厳しい流動振動条件下で使用される。
前記ジェットポンプ11の各部材には大きな負荷が作用し、特に、計測配管122はディフューザ116内を流れる冷却材2の誘起する流体振動の影響を直接または計測配管サポート123を介して受け、激しい応力が作用することになる。また、図17に示すようにディフューザ116の外側のダウンカマ7の底部では、再循環水出口ノズル15に向かう冷却材2の流れが存在し、ここに計測配管取り出しノズル18に向けて計測配管122が配置されるので、計測配管サポート123Cより下流側の計測配管122は、その流体振動を受けやすい。この流体振動の周波数が、計測配管122の固有振動数と合致すると、計測配管122は共振する。したがって、計測配管122の破断を生じたり、亀裂を生じたりして、炉心流量計測に支障を与える可能性がある。
そこで、この共振が計測配管122に与える影響を緩和するために、従来技術では計測配管122にクランプ装置を取付け、計測配管122を強固に拘束することで、共振を低減している(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1に記載された従来技術のクランプ装置では、ディフューザの約半分を包囲する半円状のアームを使用し、このアームの一端部にボディを設け、このボディに押し付け用部材と押し付け用部材を押し付ける楔部材を設けている。計装配管を押圧する押し付け用部材はピンにより楔部材と上下方向に回動自在に連結されている。楔部材をボディに締め付ける締付けボルトを締め付けると、楔部材が下に移動して押し付け用部材を計装配管側に押し出し、計装配管を締め付けることができる。
また、特許文献2に記載された従来技術のクランプ装置では、ディフューザの約半分を包囲する半円状のアームを使用し、このアームの一端部にボディを設け、このボディに締付けボルトを介して位置調整可能に保持した2つの楔部材を設けている。一方の楔部材は、その楔部材に一端が係合され他端が計測配管の外周面に当接される押し付け用部材と組み合わせられ、他方の楔部材はその楔部材に一端が係合され他端が計測配管の計装配管サポート側の外周面に当接される引き止め用部材と組み合わせられている。
その結果、特許文献1および特許文献2に記載のクランプ装置では、ボディのディフューザの径方向の長さが長くなる。
特開平9−90085号公報(図1〜図4) 特開2004−212336号公報(図1〜図7)
ジェットポンプが設置されている原子炉圧力容器と炉心シュラウドの間の環状領域は、プラント毎に寸法が異なる。前記特許文献1および特許文献2に記載されたクランプ装置では、ボディ側の楔部材が計装配管側の押し付け用部材をディフューザの径方向内方向に押し出す構成なので、ディフューザ外周面からボディの径方向外側の最も出っ張り部分先端までの距離が長くなり、前記環状領域の狭いプラントでは、クランプ装置同士が干渉してしまうため、取付けが不可能な場合がある。
本発明は、前記課題を解決するためのもので、その目的はジェットポンプ計測配管のクランプ装置の取付けスペースが限られたプラントで取付け可能なように小型化したクランプ装置を提供することにある。
本発明は、ジェットポンプ計測配管のクランプ装置において、ディフューザの外周面に接するC形のアームと、当該アームの一端に設けられたボディと、当該ボディに第1の締付けボルトを介して位置調整可能に保持され、前記計測配管の外周面に当接される押し付け用部材と、を備え、ボディには、計測配管側に対向する側が開口し、その反対側にテーパ面を有し、押し付け用部材を摺動可能に受け入れる押し付け用部材取り付け部を設け、第1の締付けボルトを受け入れるねじ孔を、ボディの上面からディフューザ側に向かって斜め下方の向きに、ボディの押し付け用部材取り付け部に隣接するディフューザの周方向側に設け、ねじ孔に第1の締付けボルトをねじ込んで、押し付け用部材を押し付け用部材取り付け部に係合させ、計測配管の前記サポートを有する軸方向位置において、第1の締付けボルトが締め付けられたとき、押し付け用部材がサポートと反対側の計測配管の外周面に当接され、ディフューザの外周面に固定されるとともに、計測配管を拘束することを特徴とする。
なお、ここで、周方向とは、ディフューザの周方向を意味する。
本発明によれば、クランプ装置のボディのディフューザの径方向外側への張り出し量が小さくなるので、環状領域が狭いプラントのジェットポンプに対する計測配管の固定用のクランプ装置を提供することができる。
以下、本発明に係るジェットポンプ計測配管のクランプ装置の実施の形態について説明する。
《第1の実施の形態》
先ず、図1から図4を参照しながら第1の実施の形態のジェットポンプ計測配管のクランプ装置を説明する。図1は、本実施の形態のクランプ装置の斜視図であり、(a)は全体図、(b)は(a)における押し付け用部材のA矢視斜視図である。図2の(a)は本実施の形態のクランプ装置の上面図、(b)は(a)におけるB1矢視側面図、図3は図2の(a)におけるC1矢視側面図、図4は図3におけるD1−D1矢視断面図である。
本実施の形態のクランプ装置20Aはディフューザ116の外周面に沿ったC形のアーム24を備えていて、このアーム24の一端にボディ25Aが設けられている。アーム24の他端(先端)とボディ25Aとの間の開口部分は、図16に示すカラー116aの外径より大きな開口を有している。
なお、ディフューザ116と計測配管122、それに計測配管サポート123Cは、背景技術で説明したものである。
アーム24には、図1に示すように、ボディ25Aが設けられた一端とは反対側の先端部と、この先端部に対してディフューザ116の中心から所定の角度開いた途中の部分の2箇所に、内側に向かって突起26が設けてあり、これらの突起26がディフューザ116の外周面に当接することにより、ボディ25Aに取り付けられる後記する押し付け用部材29の押圧座33とで、ディフューザ116に3点で当接し、適確に保持されるようになっている。
なお、このときの2個の突起26のなす角度が大きいと、後記するアーム24のディフューザ116に対する3点支持に際して、アーム24に働く曲げ応力が強くなり過ぎ、小さいと、横方向の位置決めが充分に得られなくなるので、実用上は約90°以上100°以下にするのが望ましい。
また、アーム24とボディ25Aの上面には吊り金具27が設けられている。これらの吊り金具27には、図1に示されているように、アーム24の周方向と同一方向に向かって貫通開口されている吊り下げ用のロープを通すための孔27aが設けてある。孔27aの貫通方向は、クランプ装置20Aをディフューザ116に取付ける際に、孔27aに通したロープがディフューザ116と干渉するのが防止できるようにしてある。
なお、以下では、「周方向」とは、特に断らない限り、ディフューザ116の外周面の周方向を意味する。また、「径方向」とは、特に断らない限り、ディフューザ116の中心からの径方向を意味する
さらに、ボディ25Aには、図1に示すように後記する押し付け用部材29を取り付ける押し付け用部材取り付け部30が設けられている。押し付け用部材取り付け部30は、図1に示すように、ディフューザ116外周面に計測配管サポート123Cを介して固定された計測配管122側に向けて開口した溝であり、開口側と反対側の溝の底面部はボディ25Aの上面側から下方側へ向かうに連れディフューザ116の径方向内側に近づく下り斜面のテーパ面30aを有している。押し付け用部材取り付け部30のボディ25Aの周方向側の縁部には、ねじ孔31が前記テーパ面30aと同じ傾きで斜め下方に穿孔されている。
押し付け用部材29は、略楔形状をし、計測配管122に対向する面が略垂直面、反対側がテーパ面30aと摺動するテーパ面29aとなっている。また、押し付け用部材29の上部は、図1で示す奥側方向に延び、つまり、周方向に延び、締付けボルト28のボルト差し込み用孔34が斜め下方の向きに設けてある(図4参照)。押し付け用部材29の前記略垂直面は、下方に向かってディフューザ116の末広がりの形状に沿った計測配管122の傾きに沿った下方に向かってやや後退する平面であり、計測配管122の外周面に当接する上下に所定間隔を取って配置された2つの押圧座33を有している。押圧座33は、計測配管122の外周面に当接する部分であるU溝33aを有し、U溝33aの左右の縁部のうち、少なくともC形のアーム24の開口側の縁部は、図1の(b)に示すようにチャンファ33bが取ってある。このようにチャンファ33bを取ることにより、U溝33aに計測配管122を導入しやすくなる。
図2から図4に示すように、押し付け用部材取り付け部30に押し付け用部材29をテーパ面29aとテーパ面30aとが対向するように組み合わせ、ボルト差し込み用孔34に上側から通した締付けボルト28の先端をねじ孔31にかみ合わせて、ねじ込むことによりボディ25Aに取付けられる。その結果、押し付け用部材29が、押し付け用部材取り付け部30において径方向断面に沿った斜め上下方向に位置調整可能に、締付けボルト28を介してボディ25Aに取り付けられたことになる。
前記クランプ装置20Aを、図2の(a)に示すように、押し付け用部材29が計測配管122の計測配管サポート123Cとは反対側の計測配管122の外周面に当接するように設定して、締付けボルト28を回転させねじ込み続けると、テーパ面30aに沿って、押し付け用部材29は斜め下に、つまり、下方および計測配管122側に移動する。押し付け用部材29に設けられたU形のU溝33aに計測配管122が係合されることでクランプ装置20Aと計測配管122、それにディフューザ116が一体化される。そして、押圧座33のU溝33aが計測配管122の外周面に当接し、アーム24の突起26がディフューザ116の外周面と当接することにより、押圧座33が計測配管122を径方向内方側に押圧する。
このとき、押し付け用部材29が計測配管122に当接する上下の押圧座33の間には、図4に示すように隙間ができ、これにより計測配管122に上下方向の押し付け用部材29の表面に対して凹凸となる曲がりがあっても計測配管122に上下2箇所の押圧座33で当接できる。
なお、図4に示すように、締付けボルト28は、六角頭の下にボルト差し込み用孔34より径の大きい止め部28aを有し、締付けボルト28がそれ以上深くボルト差し込み用孔34に挿通しないようにしてある。さらに、締付けボルト28は、その下方のボルト差し込み用孔34内に含まれる位置に径のやや細くなったくびれ部28bを有している。
押し付け用部材29上部のボルト差し込み用孔34を設けた図3における右側側面には、ピン35を差し込むための2箇所の図示しない孔が、締付けボルト28をボルト差し込み用孔34に挿入したとき、くびれ部28bが位置するボルト差し込み用孔34の周面に開口するように、ボルト差し込み用孔34の中心軸に直角のねじれの関係となるように設けられている。そして、ボルト差し込み用孔34に締付けボルト28を差し込んだ後、ピン35を前記ピン差込み用の孔に差し込むことで、ピン35は締付けボルト28に設けたくびれ部28bの180°離れた締付けボルト28の周方向の2箇所に差し込まれ、ボルト差し込み用孔34から締付けボルト28が抜けないように、そして、ボルト差し込み用孔34内で回動自在に押し付け用部材29に連結される。
なお、ピン35は、脱落しないように前記押し付け用部材29の右側側面に溶接される。
(第1の実施の形態のクランプ装置の取り付け方法)
次に、本実施の形態のクランプ装置20Aを原子炉圧力容器1内にあるジェットポンプ11の計測配管122に取付ける手順について説明する。クランプ装置20Aは、前もってボディ25Aの押し付け用部材取り付け部30に押し付け用部材29を組み付け、締付けボルト28をねじ孔31に軽くねじ込んで一体にしてある。
そして、クランプ装置20Aを特許文献2の図10、図11に示されているように、燃料交換機、または作業用の台車上に乗った作業員によるクランプ装置20Aの吊り金具27に通されたロープの操作によって、ディフューザ116のカラー116aの位置まで下げ、アーム24の先端とボディ25Aとの間の開口部を通してカラー116aの外周面をアーム24とボディ25Aの部分で挟み込むようにする。その後、ディフューザ116のテーパ部分に沿ってロープ操作によりクランプ装置20Aをほぼ水平に保って降下させ、最下端の計測配管サポート123Cの位置で、押し付け用部材29の押圧座33のU溝33aが計測配管122の外周面と対向するようにクランプ装置20Aの周方向に対する位置を調整して、ロープから吊った状態で仮設置する。
次に、先端に六角ソケットレンチを備えた操作用ポールを用い、その先端にあるソケットを締付けボルト28の頭部にある六角頭に差込み、右回転させて締付けボルト28を回転させると、ねじ孔31内を締付けボルト28が前進し、これにより押し付け用部材29が斜め下方に移動し、U溝33aが計測配管122の外周面と係合密着する。さらに、ある程度締付けボルト28を締め付けると、アーム24の2箇所の突起26と押圧座33との周方向の3点でディフューザ116と計測配管122、それにクランプ装置20Aが一体に固定されるとともに、計測配管サポート123Cの部分で押圧座33により計測配管122が拘束される。
(第1の実施の形態の効果)
以上のように、本実施の形態によれば、ディフューザ116と計測配管122、それにクランプ装置20Aが一体に固定され、計測配管122が計測配管サポート123Cの部分で強く計測配管サポート123C側に拘束され、流体振動による計測配管122の振動が抑制される。
さらに、本実施の形態によれば、計測配管122を押圧して固定する押し付け用部材29そのものに楔の機能を持たせ、押し付け用部材29を移動させる締付けボルト28用のねじ孔31を押し付け用部材取り付け部30の周方向側に隣接する位置に配置することで、クランプ装置20Aのボディ25Aのディフューザ116の径方向外側への張り出し量L1(図2の(a)参照)が小さくなる。従って、隣接して設置されるクランプ装置20A間の干渉が無くなり、ジェットポンプ11が設置されているダウンカマ7(環状領域)が狭いプラントに取付けが可能である。
この結果、環状領域が狭いプラントのジェットポンプ11に対する計測配管122の固定用のクランプ装置を提供することができる。
前記締付けボルト28には、締付け後の緩みを防止するための図示しない座金を前記止め部28a(図4参照)と一体に設け、図示はしてないが、専用の装置を使用して前記座金を下方に折り曲げて押し付け用部材29の側面に回り止めとして引っ掛かるようにし、締付け後の緩みを防止しても良い。
また、締付けボルト28の先端は、図示していないが、ねじ山をつぶす、あるいはストッパーを設けてねじ孔31からの抜け落ちを防止する構成としても良い。
《第1の実施の形態の変形》
次に、図5を参照しながら本実施の形態の変形例を説明する。本変形例のクランプ装置20Bは、第1の実施の形態におけるボディ25Aの押し付け用部材取り付け部30の開口部側に位置決め部材44を設け、ボディ25Bとした以外、第1の実施の形態と同じであり、同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
クランプ装置20Bでは、図5に示すように、計測配管サポート123Cにより軸方向の取り付け位置を位置決めするための位置決め部材44が、ボディ25Bの計測配管122と対向する側に片持ち梁の構造でボディ25Bに一体に設けられている。
前記位置決め部材44の片持ち梁の部分は、計測配管サポート123Cを上下から挟み込むために上下に平行に所定距離離れた上部フィンガ44aと下部フィンガ44cから構成されている。上部フィンガ44aは下部フィンガ44cよりも長く、その先端部の径方向外方側は、計測配管122とディフューザ116との隙間に入り易いようにテーパ面44bを形成してある。下部フィンガ44cの先端部は上方に曲がる鈎形状部44eを有している。そして、鈎形状部44eの上端面と上部フィンガ44aの下面との間には、計測配管サポート123Cの上下方向の高さを許容する隙間が確保されている。下部フィンガ44cの先端部の径方向外方側も、計測配管122とディフューザ116との隙間に入り易いようにテーパ面44dを形成してある。
本クランプ装置20Bの取り付け方法も第1の実施の形態と同じであるが、クランプ装置20Bを最下端の計測配管サポート123Cの位置に仮設置する際、位置決め部材44の上部フィンガ44aの下面が計測配管サポート123Cの上端面に掛かるようにクランプ装置20Bの周方向位置を調整して、ロープから吊った状態で仮設置する。
次いで、クランプ装置20Bを旋回させ押し付け用部材29の押圧座33のU溝33aが計測配管122の外周面と対向するようにクランプ装置20Bの周方向位置を調整する。
次に、複数のロープを上方向に引き、クランプ装置20B全体を上方向に僅かに移動させ、位置決め部材44の下部フィンガ44cの上面を計測配管サポート123Cの下面に当接させる。
次に、この状態で、先端に六角ソケットレンチを備えた操作用ポールを用い、その先端にある六角ソケットを締付けボルト28の頭部にある六角頭に差込み、右回転させて締付けボルト28を締め付けると、第1の実施の形態と同様に押し付け用部材29がディフューザ116方向に移動して、押圧座33のU溝33aが計測配管122に係合密着するので、ディフューザ116と計測配管122、それにクランプ装置20Bが一体に固定されるとともに、押圧座33が計測配管122を拘束する。
(第1の実施の形態の変形例の効果)
本変形例によれば、第1の実施の形態のクランプ装置20Aにおける効果を有しているのに加えて、さらに、以下の効果を有する。
クランプ装置20Bを固定後に、振動によりクランプ装置20B全体がディフューザ116のテーパ面に沿って上方にずれてしまう可能性があるが、下部フィンガ44cの上面が計測配管サポート123Cの下面に当接することによりずれが抑えられる。また、同様に振動によりクランプ装置20Bがディフューザ116の周方向に回転する可能性があるが、下部フィンガ44cの先端に上側を向いた鈎形状部44eが設けてあるので、クランプ装置20Bの周方向の動きが防止でき、押圧座33のU溝33aが計測配管122から外れて固定機能を失うのを防止できる。
《第2の実施の形態》
次に、図6から図10を参照しながら、本発明の第2の実施の形態のクランプ装置について説明する。図6は本実施の形態のクランプ装置の組み立て前の全体斜視図であり、図7は図6におけるE矢視の楔部材および引き止め用部材のボディへの取り付け分解斜視図である。図8の(a)は本実施の形態のクランプ装置の上面図、(b)は(a)におけるB2矢視側面図、図9の(a)は図8の(a)におけるC2矢視側面図、図9の(b)は図9の(a)におけるD2−D2矢視断面図、図10は図9の(a)におけるD3−D3矢視断面図である。
本実施の形態におけるクランプ装置20Cは、第1の実施の形態におけるクランプ装置20Aのボディ25Aのアーム24側の押し付け用部材取り付け部30の開口部側に後記する引き止め用部材43と楔部材42を取り付ける引き止め用部材取り付け部40を設け、ボディ25Cとした以外、第1の実施の形態と基本的に同じであり、同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
前記ボディ25Cは、図6に示すように第1の実施の形態における押し付け用部材29に加え、押し付け用部材29とは反対側から計測配管122に当接される引き止め用部材43を備えたものである。押し付け用部材29を取り付ける押し付け用部材取り付け部30と締付けボルト28がボディ25Cに対して斜め下方にねじ込まれるねじ孔31の他に、ボディ25Cのアーム24側に、楔部材42および引き止め用部材43が取り付けられる引き止め用部材取り付け部40と、締付けボルト41がねじ込まれるボディ25C上面に対して略垂直なねじ孔45と、が周方向に設けられている。
(引き止め用部材の構成)
前記引き止め用部材43は片持ち梁の構造であり、梁の部分は、計測配管サポート123Cを上下から挟み込むために上下に平行に所定距離離れた上部フィンガ43aと下部フィンガ43cから構成されている。上部フィンガ43aは下部フィンガ43cよりも長く、その先端部の径方向外方側は、計測配管122とディフューザ116との隙間に入り易いようにテーパ面43bを形成してある。下部フィンガ43cの先端部は上方に曲がる鈎形状部43eを有している。そして、鈎形状部43eの上端面と上部フィンガ43aの下面との間には、計測配管サポート123Cの上下方向の高さを許容する隙間が確保されている。下部フィンガ43cの先端部の径方向外方側も、計測配管122とディフューザ116との隙間に入り易いようにテーパ面43dを形成してある。
図6に示すように、引き止め用部材43の根元部分は、引き止め用部材取り付け部40の一方の縁部40bを上下の根元溝縁部43jが挟み、溝底面43iが縁部40bの垂直側面と摺動するように、また、図7に示すように引き止め用部材取り付け部40の他方の縁部40cを上下の根元突起部43kが挟み、垂直の平滑面43mが縁部40cの垂直側面と摺動するよう構成されている。
さらに、図7に示すように、引き止め用部材43の根元部分の根元突起部43k側には、上面側から下面側に向かって斜め下方にディフューザ116側にせり出すテーパ面43gが設けられている。テーパ面43gは、上下フィンガ43a、43c側に直角をなすように設けられた平滑面43hとの隅部にテーパ面43gと同じ傾斜の突条43fを有している。
(楔部材の構成)
図7に示すように、楔部材42は、ディフューザ116の径方向外方を向いている楔部本体外方面42aが上から下に向けて外方側から内方側に向かうテーパ面をなし、径方向内方を向いている楔部本体内方面42cが略垂直な平面をなしている。楔部本体の側面42dは、引き止め用部材43の根元部分の平滑面43hと摺動するが、突条43fに係合する溝42b(図6参照)を有している。また、楔部本体の他方の側面42eは平滑面であり、引き止め用部材取り付け部40の縁部40cの垂直側面と摺動する。
なお、楔部本体内方面42cは、ボディ25Cの引き止め用部材取り付け部40の開口部に設けられた楔部材案内突起40aと摺動する。
前記楔部材42上部は、ボディ25Cの端部側(図7中左側)に延び、つまり、周方向側に延び、締付けボルト41のボルト差し込み用孔34(図10参照)が垂直方向に穿孔して設けられている。締付けボルト41は、六角頭の下にボルト差し込み用孔34より径の大きい止め部41aを有し、締付けボルト41がそれ以上深くボルト差し込み用孔34に挿通しないようにしてある。さらに、締付けボルト41は、その下方のボルト差し込み用孔34内に含まれる位置に径のやや細くなったくびれ部41bを有している(図10参照)。楔部材42上部のボルト差し込み用孔34を設けた図9の(a)における右側側面には、ピン35を差し込むための2箇所の図示しない孔が、締付けボルト41をボルト差し込み用孔34に挿入したときくびれ部41bが位置するボルト差し込み用孔34の周面に開口するように、ボルト差し込み用孔34の中心軸に直角のねじれの関係となるように設けられている。そして、ボルト差し込み用孔34に締付けボルト41を差し込んだ後、ピン35を前記ピン差込み用の孔に差し込むことで、ピン35は締付けボルト41に設けたくびれ部41bの180°離れた締付けボルト41の周方向の2箇所に差し込まれ、ボルト差し込み用孔34から締付けボルト41が抜けないように、そして、ボルト差し込み用孔34内で回動自在に楔部材42に連結される。
なお、ピン35は、脱落しないように前記楔部材42の右側側面に溶接される。
(引き止め用部材と楔部材のボディへの取り付け方法)
図7に示すように、引き止め用部材43の上下の根元突起部43kで縁部40cを挟み込み、上下の根元溝縁部43jで縁部40bを挟み込むように、引き止め用部材取り付け部40に挿入する。その後、楔部材42の溝42bを突条43fに係合させて、楔部本体外方面42aがテーパ面43gと、楔部本体内方面42cが楔部材案内突起40aと、側面42eが縁部40cの垂直側面と摺動するように、締付けボルト41の先端を縁部40cに設けられたねじ孔45にねじ込む。溝42bと突条43fとの係合により、締付けボルト41の回転に応じて楔部材42の軸方向位置が変化すると、引き止め用部材43の引き止め用部材取り付け部40における前後位置が調整可能ととなる。つまり、引き止め用部材43の上部フィンガ43aおよび下部フィンガ43cの径方向外方面と計測配管122の計測配管サポート123C側の外周面との隙間を確保するように設定できる。
(第2の実施の形態のクランプ装置の取り付け方法)
次に、本実施の形態のクランプ装置20Cを原子炉圧力容器1内にあるジェットポンプ11の計測配管122に取付ける手順について説明する。クランプ装置20Cは、前もってボディ25Cの押し付け用部材取り付け部30に押し付け用部材29を、引き止め用部材取り付け部40に引き止め用部材43と楔部材42を組み付け、締付けボルト28、41をねじ孔31、45に軽くねじ込んで一体にしてある。
そして、クランプ装置20Cを図示してないが特許文献2の図10、図11に示されているように、燃料交換機、または作業用の台車上に乗った作業員によるクランプ装置20Cの吊り金具27に通されたロープの操作によって、ディフューザ116のカラー116aの位置まで下げ、アーム24の先端とボディ25Cとの間の開口部を通してカラー116aの外周面をアーム24とボディ25Cの部分で挟み込むようにする。その後、ディフューザ116のテーパ部分に沿ってロープ操作によりクランプ装置20Cをほぼ水平に保って降下させ、最下端の計測配管サポート123Cの位置で、引き止め用部材43の上部フィンガ43aの先端部の下面が計測配管サポート123Cの上端面に掛かるようにクランプ装置20Cの周方向位置を調整して、ロープから吊った状態で仮設置する。
次いで、クランプ装置20Cを旋回させ押し付け用部材29の押圧座33のU溝33aが計測配管122の外周面と対向するようにクランプ装置20Cの周方向位置を調整する。
次に、複数のロープを上方向に引き、クランプ装置20C全体を上方向に僅かに移動させ、引き止め用部材43の下部フィンガ43cを計測配管サポート123Cの下面に当接させる。この状態を保って先端に六角ソケットレンチを備えた操作用ポールを用い、その先端にあるソケットを締付けボルト28の頭部にある六角頭に差込み、右回転させて締付けボルト28を回転させると、ねじ孔31内を締付けボルト28が前進し、これにより押し付け用部材29が斜め下方に移動し、U溝33aが計測配管122の外周面と係合密着する。さらに、ある程度締付けボルト28を締め付けると、アーム24の2箇所の突起26と押圧座33との周方向の3点でディフューザ116と計測配管122、それにクランプ装置20Aが一体に固定される。
次に、操作用ポールを用い、その先端にあるソケットを締付けボルト41の頭部にある六角頭に差込み、右回転させて締付けボルト41を回転させることにより、楔部材42が下降し、引き止め用部材43が計測配管122方向に移動して、これにより引き止め用部材43の上部フィンガ43a、下部フィンガ43cが計測配管122の外周面に強く密着する。従って、計測配管122は計測配管サポート123Cの部分で、押し付け用部材29と引き止め用部材43とにより、径方向外方側と内方側との両方から強く拘束されることになる。
前記締付けボルト28、41には、締付け後の緩みを防止するための図示しない座金を前記止め部28a、41aと一体に設け、図示はしてないが、専用の装置を使用して前記座金を下方に折り曲げて押し付け用部材29または楔部材42の側面に回り止めとして引っ掛かるようにし、締付け後の緩みを防止しても良い。
また、締付けボルト28、41の先端は、図示していないが、ねじ山をつぶす、あるいはストッパーを設けてねじ孔31またはねじ孔45からの抜け落ちを防止する構成としても良い。
(第2の実施の形態の効果)
以上のように、本実施の形態によれば、前記ディフューザ116と計測配管122、それにクランプ装置20Cが一体に固定され、計測配管122が計測配管サポート123Cの部分で強く計測配管サポート123C側およびその反対方向から拘束され、流体振動による計測配管122の振動が抑制される。
また、本実施の形態によれば、第1の実施の形態同様に、計測配管122を押圧して固定する押し付け用部材29そのものに楔の機能を持たせ、押し付け用部材29を移動させる締付けボルト28用のねじ孔31を押し付け用部材取り付け部30の周方向側に隣接する位置に配置することで、クランプ装置20Cのボディ25Cのディフューザの径方向外側への張り出し量L1(図8の(a)参照)が小さくなる。従って、隣接して設置されるクランプ装置20C間の干渉が無くなり、ジェットポンプ11が設置されているダウンカマ7(環状領域)が狭いプラントに取付けが可能である。
この結果、環状領域が狭いプラントのジェットポンプ11に対する計測配管122の固定用のクランプ装置を提供することができる。
さらに、本実施例によれば、前記引き止め用部材43により、押し付け用部材29の押圧方向と反対側から、上部フィンガ43aと下部フィンガ43cの間に計測配管サポート123Cを挟んで計測配管122を押し付け用部材29側に押圧するので、より強く計測配管122を拘束でき、効果的に計測配管122の振動を抑制できる。
また、前記クランプ装置20Cを固定後に、振動によりクランプ装置20C全体がディフューザ116のテーパ面に沿って上方にずれてしまう可能性があるが、下部フィンガ43cの上面が計測配管サポート123Cの下面に当接することにより抑えられる。また、同様に振動によりクランプ装置20Cがディフューザ116の周方向に回転する可能性があるが、下部フィンガ43cの先端に上側を向いた鈎形状部43eが設けてあるので、クランプ装置20Cの周方向の動きが防止できる。
《第3の実施の形態》
次に、図11から図14を参照しながら本発明の第3の実施の形態のクランプ装置について説明する。図11は、本実施の形態のクランプ装置の組み立て前の全体斜視図であり、図12の(a)は図11におけるクランプ装置固定用部材のF矢視の斜視図であり、(b)は図11におけるクランプ装置固定用の楔部材のG矢視の斜視図である。図13は本実施の形態のクランプ装置の上面図であり、図14は図13におけるC3矢視側面図である。
本実施の形態のクランプ装置20Dは、ボディ25Dから左右に延びるアーム24A、24Bにより全体でC形のアームを構成している。この左右のアーム24A、24Bの先端部には内側に向かって突起26が設けてあり、これらの突起26がディフューザ116の外周面に当接する。これらの突起26がディフューザ116の外周面に当接することにより、アーム24A、24Bがディフューザ116に2点で当接し、適確に保持されるようになっている。
前記ボディ25Dには、図11に示すように後記する押し付け用部材29A、29Bを取り付ける押し付け用部材取り付け部30Aが設けられている。押し付け用部材取り付け部30Aは、第1の実施の形態およびその変形、ならびに、第2の実施の形態におけるクランプ装置20A、20B、20Cと異なり、ディフューザ116の略周方向に長い略長方形の穴形状であり、周方向に対向する長方形の辺の部分にそれぞれテーパ面30Aa、30Abを有している。テーパ面30Aaは上面側から見て右方向に斜め下方の下り斜面であり、テーパ面30Abは上面側から見て左方向に斜め下方の下り斜面である。ボディ25Dの押し付け用部材取り付け部30Aの周方向略中央に、ディフューザ116側に開口した切り欠き25aを有している。
また、前記アーム24A、24Bそれぞれの突起26近くの上面とボディ25Dの上面には吊り金具27が設けられている。これらの吊り金具27には、図11に示されているように、アーム24A、24Bの周方向と同一方向に向かって貫通開口されている吊り下げ用のロープを通すための孔27aが設けてある。孔27aの貫通方向は、クランプ装置20Dをディフューザ116に取付ける際に、孔27aに通したロープがディフューザ116と干渉するのが防止できるようにしてある。
また、前記ボディ25Dには、後記する楔部材61とクランプ装置固定用部材63が取り付けられる固定用部材取り付け部60が、押し付け用部材取り付け部30Aの周方向に隣接して設けられている。固定用部材取り付け部60はディフューザ116側が開口したU形の溝形状であり、縁部60aが垂直面で構成されている。固定用部材取り付け部60の径方向外方側の縁部に締付けボルト62を受け入れる略垂直のねじ孔64が穿孔されている。
以下に、前記押し付け用部材取り付け部30Aと押し付け用部材29A、29Bの詳細な構成、および固定用部材取り付け部60とクランプ装置固定用部材63等の詳細な構成を説明する。
(押し付け用部材取り付け部と押し付け用部材の詳細な構成)
押し付け用部材取り付け部30Aの周方向両側の縁部には、それぞれねじ孔31(31A、31B)が設けられている。ねじ孔31Aは上面側から見て右下方向にテーパ面30Aaと同じ傾きで斜めに穿孔され、ねじ孔31Bは上面側から見て左下方向にテーパ面30Abと同じ傾きで斜めに穿孔されている。
前記押し付け用部材29Aは、略楔形状をし、計測配管122に対向する面が略垂直面、反対側がテーパ面30Aaと摺動するテーパ面29Aaとなっている。また、押し付け用部材29Aの上部は、図11で左側方向に延び、つまり、周方向に延び、締付けボルト28Aを差し込む図示しない孔がテーパ面29Aaと平行に斜め下方に設けてある。押し付け用部材29Aの前記略垂直面は、計測配管122の外周面に左側から当接する1つの押圧座33を有している。押圧座33は、計測配管122の外周面に当接する部分である図示しないU溝を有し、U溝の左右の縁部のうち、切り欠き25a側の縁部はチャンファが取ってある。
前記押し付け用部材29Bも、略楔形状をし、計測配管122に対向する面が略垂直面、反対側がテーパ面30Abと摺動するテーパ面29Baとなっている。また、押し付け用部材29Bの上部は、図11で示す右側方向に延び、つまり、周方向に延び、締付けボルト28Bを差し込む図示しない孔がテーパ面29Baと平行に斜め下方に設けてある。押し付け用部材29Bの前記略垂直面は、計測配管122の外周面に右側から当接する上下に所定間隔を取って配置された2つの押圧座33を有している。押圧座33は、計測配管122の外周面に当接する部分であるU溝33aを有し、U溝の左右の縁部のうち、切り欠き25a側の縁部はチャンファが取ってある。このチャンファが取ってあることにより、計測配管122をU溝33aに導入しやすくなる。
なお、前記押し付け用部材29A、29Bは、計測配管122を押圧する方向に対して直角の左右方向の厚さが押し付け用部材29に比して薄い形状をしている。
前記押し付け用部材29Aは、押し付け用部材取り付け部30Aの左側にテーパ面29Aaとテーパ面30Aaとが対向するように組み合わせ、押し付け用部材29Bは、押し付け用部材取り付け部30Aの右側にテーパ面29Baとテーパ面30Abとが対向するように組み合わせる。押し付け用部材29A、29Bのそれぞれの図示しないボルト差し込み用の孔に予め上側から通された締付けボルト28A、28Bを、それぞれの先端をねじ孔31A、31Bにかみ合わせて、ねじ込むことにより、押し付け用部材29A、29Bはボディ25Dに取付けられる。
その結果、締付けボルト28Aを回転させることによって、押し付け用部材29Aが、押し付け用部材取り付け部30Aにおいて略周方向断面に沿った斜め上下方向に位置調整可能に、締付けボルト28Aを介してボディ25Dに取り付けられたことになる。同様に締付けボルト28Bを回転させることによって、押し付け用部材29Bが、押し付け用部材取り付け部30Aにおいて略周方向断面に沿った斜め上下方向に位置調整可能に、締付けボルト28Bを介してボディ25Dに取り付けられたことになる。
なお、前記押し付け用部材29A、29Bと締付けボルト28A、28Bとの係り合いの断面図は省略するが、本発明の第1の実施の形態の図4に示す押し付け用部材29と締付けボルト28と同様に、締付けボルト28A、28Bをボルト差し込み用孔に対し係合させるピンを差し込むための図示しない孔が押し付け用部材29A、29Bに設けられており、締付けボルト28A、28Bの図示しないくびれ部にピンが係合し、締付けボルト28A、28Bがボルト差し込み用孔内で回動可能に、かつ、押し付け用部材29A、29Bから脱落しない構成となっている。
また、前記押し付け用部材29Bが計測配管122の外周面に押圧されたとき、押し付け用部材29Bの上下2段に設けた押圧座33の内、少なくとも下段側の押圧座33のU溝33aのディフューザ116側の縁は、その先端部33cの上面が、計測配管サポート123Cの下面に当接可能なような長さに構成され、これによりクランプ装置20Dの全体が浮き上がらないように計測配管サポート123Cの下面で抑えられる。
なお、前記対向する押し付け用部材29Aの上下方向に1段のみの押圧座33は、押し付け用部材29Bの上下の押圧座33の間の位置で反対方向から計測配管122の外周を押圧するので、前記下段側の押圧座33のU溝33aのディフューザ116側の縁の上面が、計測配管サポート123の下面から外れることはない。
(固定用部材取り付け部と、クランプ装置固定用部材および楔部材の詳細な構成)
図11に示すように、楔部材61の楔部本体61bは、下方に向け径方向厚みが薄くなる形状であり、径方向外方側の楔部本体外方面が略垂直面をなし、径方向内方側の楔部本体外面61cが逆台形断面の突条61dを有したテーパ面をなしている(図12の(b)参照)。楔部材61の上部はディフューザ116の径方向外方側に延び、締付けボルト62を差込むための図示しない孔を有するボルト取り付け座61aとなっている。楔部本体61bの両側面は、固定用部材取り付け部60の周方向側の縁部60aの側壁と摺動する。
前記クランプ装置固定用部材63の径方向外方側の外方面63cは、楔部本体外方面61cと摺動するテーパ面をなしており、突条61dと係合する逆台形断面の溝63dを有している(図12の(a)参照)。クランプ装置固定用部材63の径方向内方側の内方面63aは略垂直な面、またはディフューザ116のテーパ周面に対応した面をなしており、ディフューザ116の外周面と当接する。
クランプ装置固定用部材63の両側面には、上下に所定の距離をおいて突起部63bが設けられ、周方向側の縁部60aの上下面を挟み、クランプ装置固定用部材63が縁部60aをガイドとして径方向に前後に摺動可能な構成である。
(クランプ装置固定用部材と楔部材のボディへの取り付け方法)
前記クランプ装置固定用部材63の突起部63bで固定用部材取り付け部60の周方向両側の縁部60aを挟み込むようにして固定用部材取り付け部60に挿入する。その後、楔部材61の突条61dを溝63dに係合させて、楔部本体外方面が径方向外方側の縁部60aの垂直壁と、楔部本体内方面61cが外方面63cと、楔部本体側面が周方向両側の縁部60aの垂直側壁と摺動するように、締付けボルト62の先端をねじ孔64にねじ込む。溝63dと突条61dとの係合により、楔部材61の上下方向位置に対応して、クランプ装置固定用部材63の固定用部材取り付け部60における径方向の前後位置が決められる。つまり、クランプ装置20Dを取り付ける際に、クランプ装置固定用部材63の内方面63aとディフューザ116の外周面との隙間を確保するように設定できる。
(第3の実施の形態のクランプ装置の取り付け方法)
第3の実施の形態に係る前記クランプ装置20Dを原子炉圧力容器1内にあるジェットポンプ11の計測配管122に取付ける手順について説明する。クランプ装置20Dは、前もってボディ25Dの押し付け用部材取り付け部30Aに押し付け用部材29A、29Bを、固定用部材取り付け部60に楔部材61とクランプ装置固定用部材を組み付け、締付けボルト28A、28B、および締付けボルト62をねじ孔31A、31B、およびねじ孔64に軽くねじ込んで一体にしてある。
そして、クランプ装置20Dを、図示してないが、特許文献2の図10、図11に示されているように、燃料交換機、または作業用の台車上に乗った作業員によるクランプ装置20Dの吊り金具27に通されたロープの操作によって、ディフューザ116のカラー116aの位置まで下げ、アーム24Aの先端とアーム24Bの先端との間の開口部を通してカラー116aの外周面をアーム24A、24Bで挟み込むようにする。その後ディフューザ116のテーパ部分に沿ってロープ操作によりクランプ装置20Dをほぼ水平に保って降下させ、最下端の計測配管サポート123Cの位置で、押し付け用部材29Bの上下2段の押圧座33の内の上段の押圧座33のU溝33aの縁部の下面が計測配管サポート123Cの上端面に掛かるようにクランプ装置20Dの周方向位置を調整して、ロープから吊った状態で仮設置する。
次いで、先端に六角ソケットレンチを備えた操作用ポールを用い、その先端にあるソケットを締付けボルト62の頭部にある六角頭に差込み、右回転させて締付けボルト62を回転させると、楔部材61が下降し、クランプ装置固定用部材63がディフューザ116方向に移動し、ディフューザ116の外周面と密着するので、ディフューザ116とクランプ装置20Dが一体に固定される。この時、前記上段の押圧座33の先端部の下面が計測配管サポート123Cの上端面に掛かかった状態を維持するようにクランプ装置20Dの周方向位置を、ロープ操作して維持する。
次に、操作用ポールを用い、その先端にあるソケットを締付けボルト28Aの頭部にある六角頭に差込み、右回転させて締付けボルト28Aを回転させることにより、押し付け用部材29Aが図14において右斜め下方に移動してこれにより、押し付け用部材29Aが計測配管122に密着する。同様に操作用ポールを用い、その先端にあるソケットを締付けボルト28Bの頭部にある六角頭に差込み、右回転させて締付けボルト28Bを回転させることにより、押し付け用部材29Bが図14において左斜め下方に移動してこれにより、押し付け用部材29Bが計測配管122に密着する。
その後、締付けボルト28Aと締付けボルト28Bを締付けることで、押し付け用部材29Aと押し付け用部材29Bが強く計測配管122を拘束する。
(第3の実施の形態の効果)
以上のように、本実施の形態によれば、ディフューザ116と計測配管122、それにクランプ装置20Dが一体に固定され、計測配管122が計測配管サポート123Cの部分で強く計測配管サポート123Cに対して直角方向の両方側から拘束され、流体振動による計測配管122の振動が抑制される。
また、クランプ装置20Dを固定後に、振動によりクランプ装置20D全体がディフューザ116のテーパ面に沿って上方にずれてしまう可能性があるが、押し付け用部材29Bの上下2段の内の下段の押圧座33のU溝33aのディフューザ116側の縁部の先端部33c上面が計測配管サポート123Cの下面に当接することにより抑えられる。また、同様に振動によりクランプ装置20Dがディフューザ116の周方向に回転する可能性があるが、周方向両側から押し付け用部材29A、29Bで計測配管122を押圧しているのでクランプ装置20Dの周方向の動きが防止できる。
さらに、本実施の形態のおける押し付け用部材29A、29Bの形状および締付けボルト28A、28Bボルト差し込み用の孔の位置は、第1の実施の形態および第2の実施の形態における押し付け用部材29の形状および締付けボルト28をボルト差し込み用孔の位置と異なる。押し付け用部材29A、29Bの計測配管122を押圧する方向に対して直角の左右方向の厚さが押し付け用部材29に比して薄い形状をしている。また、締付けボルト28A、28Bをボルト差し込み用の孔は、押し付け用部材29A、29Bの押圧する方向に対してその後方側に設けられており、押し付け用部材29A、29Bが径方向外方側に出っ張らないように構成している。
その結果、図13に示すようにディフューザ116の径方向外側の計測配管122の外周面からボディ25Dの前記径方向外側へ最大出っ張り量L2は、第1の実施の形態におけるボディ25A、その変形例におけるボディ25B、および第2の実施の形態におけるボディ25Cの前記径方向外側へ最大出っ張り量L1よりも小さくできる。
この結果、クランプ装置20Dは、径方向外側へ最大出っ張り量L2が、小さくできるので、図17において破線丸Hで示した部分の計測配管122のディフューザ116からの引き引き出し方向が互いに対向する隣接したジェットポンプ11の部分で使用してもクランプ装置同士が干渉することなく設置できる。
なお、押し付け用部材29Aおよび押し付け用部材29Bを駆動するのに、クランプ装置固定用部材63と同様の方法で楔部材を別個使用しても良い。
また、本実施の形態では、押圧座33を押し付け用部材29Aに1個、および押し付け用部材29Bに2個設けるものとしたが、その逆としても良い。
(a)は本発明の第1の実施の形態に係るジェットポンプ計測配管のクランプ装置の全体斜視図であり、(b)は(a)における押し付け用部材のA矢視の斜視図である。 (a)は第1の実施の形態のクランプ装置の上面図であり、(b)は(a)におけるB1矢視側面図である。 図2の(a)におけるC1矢視側面図である。 図3におけるD1−D1矢視断面図である。 第1の実施の形態の変形例に係るジェットポンプ計測配管のクランプ装置の全体斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係るジェットポンプ計測配管のクランプ装置の全体斜視図である。 図6におけるE矢視のクランプ装置の引き止め用部材取付け部、引き止め用部材、および楔部材の詳細斜視図である。 (a)は第2の実施の形態のクランプ装置の上面図であり、(b)は(a)におけるB2矢視側面図である。 (a)は図8の(a)におけるC2矢視側面図であり、(b)は(a)におけるD2−D2矢視断面図である。 図9の(a)におけるD3−D3矢視断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るジェットポンプ計測配管のクランプ装置の全体斜視図である。 第3の実施の形態におけるクランプ装置固定用部材および楔部材の詳細斜視図である。 第3の実施の形態のクランプ装置の上面図である。 図13におけるC3矢視側面図である。 騰水型原子炉における再循環系の一例を示す説明図である。 ジェットポンプの説明図である。 図15におけるA−A矢視横断面図である。
符号の説明
1 原子炉圧力容器
2 冷却材
3 炉心
7 ダウンカマ(環状領域)
10 炉心シュラウド
10a 下部胴
11 ジェットポンプ
12 再循環ポンプ
14 下部プレナム
15 再循環水出口ノズル
16 再循環水入口ノズル
17 シュラウドサポート
17a サポートレグ
17b サポートシリンダ
17c サポートリング
17d シュラウド・サポートプレート
17e 開口
18 計測配管取り出しノズル
20A、20B、20C、20D クランプ装置
24、24A、24B アーム
25A、25B、25C、25D ボディ
26 突起
27 吊り金具
27a 孔
28 締付けボルト(第1の締付けボルト)
28A 締付けボルト(第4の締付けボルト)
28B 締付けボルト(第5の締付けボルト)
28a 止め部
28b くびれ部
29 押し付け用部材
29A 押し付け用部材(第1の押し付け用部材)
29B 押し付け用部材(第2の押し付け用部材)
29a テーパ面
30 押し付け用部材取り付け部
30A 押し付け用部材取り付け部(第2の取付け部)
30a、30Aa、30Ab テーパ面
31 ねじ孔
31A ねじ孔
31B ねじ孔
32 テーパ面
33 押圧座
33a U溝
33b チャンファ
33c 先端部
34 ボルト差し込み用孔
35 ピン
40 引き止め用部材取り付け部
40a 楔部材案内突起
41 締付けボルト(第2の締付けボルト)
41a 止め部
41b くびれ部
42 楔部材
42a 楔部本体外方面
42b 溝
43 引き止め用部材
44 位置決め部材
43a、44a 上部フィンガ
44b、44d テーパ面
43c、44c 下部フィンガ
43e、44e 鈎型フック
43g テーパ面
45 ねじ孔
60 固定用部材取り付け部(第1の取付け部)
61 楔部材
62 締付けボルト(第3の締付けボルト)
63 クランプ装置固定用部材(固定用部材)
64 ねじ孔
110 ライザーエルボ
111 ライザー管
112 トランジションピース
112a 耳部
112b ジェットポンプビーム
112c ヘッドボルト
113A、113B エルボ
114A、114B ノズル部
114a ノズル
115A、115B インレットミキサ
116、116A、116B ディフューザ
116a カラー
117 ブラケット
118A、118B サポート
119 ウェッジ
121 ライザーブレース
122 計測配管
123A、123B、123C 計測配管サポート(サポート)

Claims (7)

  1. 原子炉圧力容器と炉心シュラウドとの間の環状領域に設置されているジェットポンプのディフューザにサポートを介して取付けられた流量計測用の計測配管を拘束するジェットポンプ計測配管のクランプ装置において、
    前記ディフューザの外周面に接するC形のアームと、
    当該アームの一端に設けられたボディと、
    当該ボディに第1の締付けボルトを介して位置調整可能に保持され、前記計測配管の外周面に当接される押し付け用部材と、
    を備え、
    前記ボディには、計測配管側に対向する側が開口し、その反対側にテーパ面を有し、前記押し付け用部材を摺動可能に受け入れる押し付け用部材取り付け部を設け、
    前記第1の締付けボルトを受け入れるねじ孔を、前記ボディの上面から前記ディフューザ側に向かって斜め下方の向きに、前記ボディの押し付け用部材取り付け部に隣接する前記ディフューザの周方向側に設け、
    前記ねじ孔に前記第1の締付けボルトをねじ込んで、前記押し付け用部材を前記押し付け用部材取り付け部に係合させ、
    前記計測配管の前記サポートを有する軸方向位置において、前記第1の締付けボルトが締め付けられたとき、前記押し付け用部材が前記サポートと反対側の前記計測配管の外周面に当接され、前記ディフューザの外周面に固定されるとともに、前記計測配管を拘束することを特徴とするジェットポンプ計測配管のクランプ装置。
  2. さらに、前記ボディに第2の締付けボルトを介して位置調整可能に保持された楔部材と、
    該楔部材に一端が係合され他端が前記計測配管の外周面に当接される引き止め用部材と、
    を備え、
    前記引き止め用部材は、前記計測配管の前記サポートを有する軸方向位置において前記サポートと同じ側の前記計測配管の外周面に当接され、
    当該計測配管が前記引き止め用部材と前記押し付け用部材との間に挟まれた状態で拘束されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のジェットポンプ計測配管のクランプ装置。
  3. 前記引き止め用部材の前記他端は、前記計測配管の前記サポートを有する軸方向位置において前記サポートの下面に当接されることを特徴とする請求項2に記載のジェットポンプ計測配管のクランプ装置。
  4. 前記引き止め用部材の前記他端は、上下に所定の距離離れた上部フィンガと下部フィンガで構成され、かつ、前記上部フィンガは下部フィンガより長く、
    前記計測配管の前記サポートを有する軸方向位置において、前記上部フィンガは前記サポートの上側において、前記下部フィンガは前記サポートの下側において当該計測配管の外周面に当接されることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のジェットポンプ計測配管のクランプ装置。
  5. さらに、前記ボディは、一端が固定され他端が前記ディフューザの周方向に延び前記計測配管の前記サポートの下面に当接される片持梁状の位置決め部材を備え、
    前記位置決め部材は、前記計測配管の前記サポートを有する軸方向位置において前記サポートの下面に当接されることを特徴とする請求項1に記載のジェットポンプ計測配管のクランプ装置。
  6. 原子炉圧力容器と炉心シュラウドとの間の環状領域に設置されているジェットポンプのディフューザにサポートを介して取付けられた流量計測用の計測配管を拘束するジェットポンプ計測配管のクランプ装置において、
    前記ディフューザの外周面に接するC形のアームと、
    該アームの周方向中間部に設けられたボディと、
    該ボディに第3の締付けボルトを介して位置調整可能に保持された楔部材と、
    該楔部材に一端が係合され他端が前記ディフューザの外周面に当接される固定用部材と、
    前記ボディに第4の締付けボルトを介して位置調整可能に保持され、前記計測配管の外周面に当接される第1の押し付け用部材と、
    前記ボディに第5の締付けボルトを介して位置調整可能に保持され、前記第1の押し付け用部材に対向する方向から前記計測配管の外周面に当接される第2の押し付け用部材と、
    を備え、
    前記ボディは、
    前記ディフューザ側が開口した、前記楔部材および前記固定用部材を摺動可能に受け入れる第1の取り付け部と、前記第1の取り付け部の縁の位置に前記ボディの上面から垂直の向きに穿孔された前記第3の締付けボルトを受け入れるねじ孔と、
    前記第1の押し付け用部材と前記第2の押し付け用部材を前記ディフューザの略周方向において対向して押し付け合うように、摺動可能に受け入れる第2の取り付け部と、前記第2の取り付け部の前記対向する側の縁の位置に前記ボディの上面から前記対向方向の斜め下方に穿孔された前記第4および第5の締付けボルトをそれぞれ受け入れるねじ孔と、を有し、
    前記第2の取り付け部は、前記対向する側の縁がテーパ面で構成され、前記ディフューザ側の中央縁部が切り欠かれて開口していることを特徴とするジェットポンプ計測配管のクランプ装置。
  7. 前記第1の押し付け用部材、または前記第2の押し付け用部材に、前記サポートの下面に当接する先端部が設けられていることを特徴とする請求項6に記載のジェットポンプ計測配管のクランプ装置。
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