JP2009068079A - 耐水蒸気酸化性に優れた鋼管 - Google Patents

耐水蒸気酸化性に優れた鋼管 Download PDF

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佳孝 西山
Hitoshi Miyahara
整 宮原
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Abstract

【課題】耐水蒸気酸化性に優れた鋼管の提供
【課題手段】質量%で、Crを8〜28%含有する鋼管であって、その内表面に加工層を有し、下記の(1)式を満足する耐水蒸気酸化性に優れた鋼管。
α≧0.5 ・・・(1)
但し、(1)式中のαは下記式で示される。
α={Hv20−Hvt/2}/Hvt/2
ここで、Hv20は、鋼管内表面からの深さが20μmの位置におけるビッカース硬度、Hvt/2は、鋼管内表面からの深さがt/2(t:鋼管の肉厚)の位置におけるビッカース硬度をそれぞれ意味する。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐水蒸気酸化を有する鋼管に係り、特に、発電設備のボイラ、配管、各種熱交換器などに用いられる素材に好適な耐水蒸気酸化性に優れた鋼管に関する。
近年、様々な技術分野において温暖化を初めとする地球環境問題への関心が高まっている。例えば、高発電プラントにおいては、炭酸ガスの総排出量を抑制することが急務となっており、新規に建設されるプラントでは、高効率に発電できる設備であることが強く要求されている。例えば、火力発電ボイラにおいては、高効率発電のために蒸気の高温高圧化が有効な対策として採用されている。この蒸気の高温高圧化は、ボイラの過熱器管および再熱器管の管壁温度の上昇を招き、使用されるボイラ用鋼管には、高温強度とともに、水蒸気による高温酸化に対する耐性も求められる。鋼管の水蒸気酸化を防止する方法としては、以下に示すように、これまで種々の提案がなされている。
(A)加工層を形成した後に溶体化熱処理を実施する技術
特許文献1には、オーステナイトステンレス鋼を溶体化処理したのち、ショット加工、グラインダー加工および研磨加工等の冷間加工を管表面に加え、ついで所定の再溶体化処理を施す表面細粒ステンレス鋼管の製造方法に関する発明が開示されており、特許文献2には、オーステナイトステンレス鋼管に加工率20%以上の冷間加工を行い、ついで2.9℃/sec以下の昇温速度で固溶化熱処理を行う加工熱処理方法に関する発明が開示されている。
特許文献3には、管内面に結晶粒度No.7より細粒で、厚さ30μm以上の細粒層を形成したものに対し20%以上の冷間加工を施し、かつ再結晶化処理をするオーステナイト系鉄合金管の製造方法に関する発明が開示されており、特許文献4には、内表面から20μmの位置における硬度がHv320以上になるように冷間加工するとともに化学的影響を受けた表面を極力低減した状態で溶体化処理を行うオーステナイトステンレス鋼管の耐水蒸気酸化性を向上させる方法に関する発明が開示されている。
(B)CおよびNの含有量を高めて、溶体化熱処理後も細粒組織とする技術
特許文献5には、鋼管内表面側に結晶粒度番号がNo.7以上の細粒組織を有し、その細粒層部のC+Nが0.15%以上であるオーステナイトステンレス鋼管に関する発明が開示されている。
(C)ピーニング加工によって冷間加工層を形成する技術
特許文献6には、最終熱処理後、内表面に粒子吹き付けによるピーニング加工を施すオーステナイトステンレス鋼管の高温水蒸気酸化の防止方法に関する発明が開示されており、特許文献7には、ピーニング加工の粒子吹き付け条件の選択により、10μm以上の加工層を形成することを特徴とするオーステナイトステンレス鋼管の高温水蒸気酸化の防止方法に関する発明が開示されている。。また、特許文献8には、既設ボイラから取り出した管体に対し、熱処理後に内面脱スケールを目的とした化学洗浄を施し、しかる後管体内面に対し、冷間加工層形成を目的としたショットブラスト加工を施す既設ボイラのステンレス管体処理方法に関する発明が開示されている。
(D)スケールの密着性を改善する技術
特許文献9には、希土類元素を含有するオーステナイトステンレス鋼からなる溶体化処理された鋼管の管内表面に粒子吹き付けピーニング加工層を有する耐水蒸気酸化性に優れたボイラ用鋼管に関する発明が開示されている。また、特許文献10には、Crを9〜28質量%含有し、冷間加工後の内表面の最大高さを15μm以上とし、さらに管の内表面層と肉厚中央部のビッカ−ス硬度差が100以上とする鋼管に関する発明が開示されている。
(E)高加工度の冷間加工を付与する技術
特許文献11には、質量%で5〜30%のCrを含有するフェライト系耐熱鋼管もしくはオーステナイト系耐熱鋼管の内表面に超音波衝撃処理を施す耐水蒸気酸化性の優れたボイラ用鋼管の製造方法に関する発明が開示されている。
(F)フェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性を改善する技術
特許文献12には、TiおよびYを含有させた鋼を焼入れ焼戻して、酸化皮膜との界面もしくはその近傍に1μm以下の径の微細な酸化物を形成させた高Crフェライト系耐熱鋼に関する発明が開示されており、特許文献13には、少なくとも表層深さで10μmの領域が、伸長したフェライト粒からなる加工組織かフェライト系粒径が3μm以下の微細組織であり、表面に保護皮膜を有する高Crフェライト系耐熱鋼に関する発明が開示されている。
特許文献14には、Cr含有量を9.5−15%とした鋼を焼ならしおよび焼戻して結晶粒や組織を均一化した後表面に粒子を吹きつけてショット加工層を形成するフェライト系耐熱鋼の加工方法に関する発明が開示されており、特許文献15には、高Crフェライト系耐熱鋼の表面に耐酸化性に優れる保護皮膜を形成する粉末をショット材としてショットピーニング処理を行なった後、予備酸化処理を行ない、鋼表面に酸化物の保護皮膜を形成させる表面処理方法に関する発明が開示されている。また、特許文献16には、Crを含有するフェライト系耐熱鋼の表面にCrを含む粉末粒子を担持させて、高温下でCr濃度の高いCr酸化物層を生成させることを特徴とする改善方法が開示されている。
特開昭53−114722号公報 特開昭54−138814号公報 特開昭55−58329号公報 特開昭58−39733号公報 特開昭58−133352号公報 特開昭49−135822号公報 特開昭52−8930号公報 特開昭63−54598号公報 特開平6−322489号公報 特開2006−307313号公報 特開2004−132437号公報 特開平11−92880号公報 特開2004−156075号公報 特開2002−285236号公報 特開2005−298878号公報 特開2007−39745号公報
前記(A)に示した技術は、クリープ破断強度の低下および応力腐食割れを改善するために高温度で溶体化熱処理を施すものである。しかし、溶体化熱処理は、上記の改善効果と共に、加工により結晶粒内に導入されたひずみを除去し、再結晶が生じる。そして、鋼管の化学組成によっては、溶体化処理により成長した結晶粒が大きくなりすぎて、鋼表面の細粒層を安定して維持するのが困難になる。その結果、冷間加工処理で向上させた耐水蒸気酸化性を低下させる場合がある。
前記(B)に示した技術は、管の水蒸気酸化に対する抵抗性を若干改善できるものの、ボイラ使用中に管内表面層が極度に鋭敏化されるため、停缶(運転停止)時に応力腐食割れが発生する危険性がある。
このように、(A)および(B)に示した技術は、いずれも実用化に当たっては多くの問題を包含している。
前記(C)に示した技術は、現用の事業用ボイラ、即ち、蒸気温度が566℃(1050°F)のボイラにおける水蒸気酸化防止策として有効な技術の一つとして位置づけられており、オーステナイトステンレス鋼製のボイラ用鋼管の一部に適用されている。しかし、例えば、621℃(1150°F)という、新規プラントに採用される高効率ボイラの蒸気温度では、過熱器管および再熱器管の管壁温度が現用ボイラよりも50〜100℃も高くなる。650℃、700℃といった更に蒸気温度を高温化した運転条件のボイラも検討されている。このような高温域では、前記(C)に示す技術による水蒸気酸化抑制効果を長時間持続させることが困難となる。
(D)に示した技術によれば、スケールの保護性を延長維持し得るが、鋼管の使用時間を考慮すると十分とは言えない。また、(E)に示した技術は、高い加工度の冷間加工を付与することができるが、これは、初期のスケール形成に対しては有効であるものの、長時間の維持には課題を残す。また、超音波衝撃処理装置の導入および運転コストの問題もある。
(F)に示した技術は、Cr酸化皮膜が形成され難いフェライト系耐熱鋼に密着性の高い保護皮膜を形成させることができるので、保護皮膜による若干の耐水蒸気酸化特性の向上が期待できるが、長時間使用を考慮した本質的な解決に至っていない。
本発明は、上記の従来技術の問題を解決するためになされたものであり、格段に優れた耐水蒸気酸化性を有する鋼管を提供することを目的とする。
本発明者らは、耐水蒸気酸化性を維持する鋼管における本質的な問題を究明するべく、鋭意研究を行った結果、以下の知見を得るに至った。
(a)溶体化熱処理後加工を施さなかった材料、即ち、溶体加熱処理ままの材料の表面を高温の水蒸気に接触させると、表面に二層スケールと言われる分厚い水蒸気酸化スケールが生じる。これに対し、溶体化熱処理に加工を施した材料を高温の水蒸気と接触させると、Cr23等の成長速度の遅いCr酸化スケールが鋼表面にきわめて薄く、かつ均一に生成する。
(b)この保護性に富むCr酸化スケールは、材料温度が600℃以下では長時間にわたって安定に存在しえるので、材料表面には、二層スケールの生成はほとんど認められない。しかし、材料温度が600℃を超えるような高温域では、Cr酸化スケールは、水蒸気酸化の初期段階において均一に生成していても、長時間使用時に部分的に弱い箇所から異常酸化を起こし、最終的には分厚いスケールが材料表面全体を覆うようになる。
(c)Cr酸化スケールの剥離、割れ等の欠陥発生については、従来知られている方法によりある程度低減することはできるが、これを完全に抑制することは難しい。
(d)Cr酸化スケールに欠陥が生じても、その箇所で保護性を有する酸化スケールが再形成するいわゆる「修復」がおこれば異常酸化を発生させるには至らない。このようなすなわち、鋼表面に形成した加工層に修復機能を与えれば、長時間にわたり耐水蒸気酸化特性を維持することができる。
本発明者らは、この修復挙動に対して、鋼表面の加工層の加熱による組織変化に着目した研究をさらに進め、下記の新たな知見を得た。
(e)鋼管表面に付与される加工の加工度が小さい場合、高温での使用中にひずみが消失するいわゆる回復が起こるのみで、結晶粒径は変化しない。このとき、Cr酸化スケール直下の加工層は、加工を施さない溶体化処理のままの材料表面に近い組織状態に変化する。このような加工層では、酸化スケールに剥離等が生じた場合の修復が不十分となる。
(f)鋼管表面に付与される加工の加工度を高めていくと、高温での使用中に核生成と成長、すなわち再結晶が生じる。この再結晶組織は非常に微細な粒径を有しているため、Crの粒界拡散が容易となる。その結果、Cr酸化スケールの形成に必要なCrが材料内部から十分に供給できるので、修復が可能となる。
(g)鋼管表面に付与される加工の加工度が高いと、材料の最表面に微細な再結晶組織が形成される。加工段階でこのような微細粒組織が形成される理由は定かではないが、非常に大きな加工が加わることにより再結晶のための駆動力が高まり、通常高温で起こる再結晶が低い温度でも起きたものと考えられる。この組織は、極めて微細な結晶粒からなるため、Crの粒界拡散が容易となり加熱初期のCr酸化スケール形成の均一性がさらに高まる。その結果、剥離等の欠陥となる弱い箇所を低減することができるという効果もある。
このように、高温において長時間にわたり鋼管の耐水蒸気酸化特性を維持するためには、保護性に富む酸化スケールを初期段階において均一に形成させ、スケールの剥離を抑制するとともに、仮にスケール剥離は生じた場合でも修復できることが必要である。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、下記(i)〜(v)の耐水蒸気酸化性に優れた鋼管を要旨とする。
(i)質量%で、Crを8〜28%含有する鋼管であって、その内表面に加工層を有し、下記の(1)式を満足する耐水蒸気酸化性に優れた鋼管。
α≧0.5 ・・・(1)
但し、(1)式中のαは下記式で示される。
α={Hv20−Hvt/2}/Hvt/2
ここで、Hv20は、鋼管内表面からの深さが20μmの位置におけるビッカース硬度、Hvt/2は、鋼管内表面からの深さがt/2(t:鋼管の肉厚)の位置におけるビッカース硬度をそれぞれ意味する。
(ii)前記加工層が、その表面から深さ1μmの位置における結晶粒径が1μm以下である結晶組織を有する上記(i)の耐水蒸気酸化性に優れた鋼管。
(iii)前記鋼管が、質量%で、Crを8〜28%含有するフェライト系耐熱鋼管で構成されている上記(i)または(ii)の耐水蒸気酸化性に優れた鋼管。
(iv)前記鋼管が、質量%で、Crを15〜28%、Niを6〜30%含有するオーステナイト系ステンレス鋼で構成されている上記(i)または(ii)の耐水蒸気酸化性に優れた鋼管。
(v)前記加工層が、粒子吹き付けによって形成された加工層である上記(i)から(iv)までのいずれかの耐水蒸気酸化性に優れた鋼管。
本発明によれば、使用の初期段階において鋼管の表面に保護性に優れたスケールを均一に形成することができ、スケールの剥離を抑制することができるとともに、仮にスケールの剥離が発生した場合でも、修復機能を有しているので、600℃を超えるような高温の使用条件においても、異常酸化が発生しにくい。
使用の初期段階において鋼管の表面に保護性に優れたスケールを均一に形成することができ、スケールの剥離を抑制することができるとともに、仮にスケールの剥離が発生した場合でも、修復機能を有する鋼管を得るためには、制御された加工条件によって、鋼管内表面に下記(1)式を満足する加工層を形成させる必要がある。
α≧0.5 ・・・(1)
但し、(1)式中のαは下記式で示される。
α={Hv20−Hvt/2}/Hvt/2
ここで、Hv20は、鋼管内表面からの深さが20μmの位置におけるビッカース硬度、Hvt/2は、鋼管内表面からの深さがt/2(t:鋼管の肉厚)の位置におけるビッカース硬度をそれぞれ意味する。
上記(1)で規定される「α」は、硬度増加率であり、鋼管内表面から20μm深さにおけるビッカース硬度と鋼管肉厚中央部のビッカース硬度との差を鋼管肉厚中央部のビッカース硬度で除している。この値が大きいほど大きな加工が導入されたと言える。そして、αが0.5以上であれば、高温での使用中に、鋼管内表面から20μmまでの範囲における加工層において再結晶が生じる。従って、αが0.5以上の加工層であれば、仮に高温での使用中に保護性に富むスケールに剥離が生じても、剥離箇所の修復が可能となる。
αは、大きいほど再結晶が起こりやすく、かつ微細な再結晶粒となるため、特に上限は設けないが、表面が著しく硬くなると、成形加工、溶接などにおいて問題が生じる場合があるので、その上限は2とするのが好ましい。また、αの好ましい下限は、0.6である。より好ましい下限は0.7である。
鋼管内表面に付与される加工の加工度が大きくなるほど、より微細な結晶組織が形成される。そして、微細結晶組織は、高温において表面へのCr供給を容易にし、特に、使用の初期段階における異常酸化を防止して、Cr酸化スケールの均一な形成に寄与する。この効果は、加工層の表層部分における結晶粒径と相関関係がある。即ち、加工層の表面から深さ1μmの位置における結晶粒径が1μm以下である場合に、使用の初期段階におけるCr酸化スケールの均一な形成が得られやすくなる。微細結晶の結晶粒径は800nm以下とするのが好ましく、より好ましいのは500nm以下である。なお、この微細結晶組織は、鋼管内表面から深さ1μmまでの範囲において形成されておればよいが、更に、深さが1μmを超える範囲にまで形成されていてもよい。
本発明の対象となる管は、合金鋼管、フェライト系、オーステナイト系等の耐熱鋼管等である。具体的な材質に関しては特段の制約はないが、管の内表面に生成するスケールはCrの酸化物を主体とするものでなければならないので、管の材料は質量%でCrを8〜28%含有する鋼管であることが必要である。また、管の材料はCrを8〜28質量%含有するフェライト系合金鋼もしくはステンレス鋼からなる耐熱鋼、または、Crを15〜28質量%およびNiを6〜30質量%含有するオーステナイト系ステンレス鋼であることが望ましい。
本発明の対象となる管の材料を例示すれば、JIS規格で定められるSTBA26の合金鋼、SUS410のようなフェライト系ステンレス鋼、SUS304、SUS309、SUS310、SUS316、SUS321、SUS347等のオーステナイト系ステンレス鋼、およびそれらの相当鋼が挙げられる。適用できる鋼種の化学組成を例示すれば、下記のとおりである。なお、以下の記述において成分含有量に関する%は「質量%」を意味する。
(α)C:0.2%以下、Si:2.0%以下、Mn:0.1〜3.0%、Cr:8〜28%を含み、残部はFeおよび不純物からなるフェライト系耐熱鋼。この鋼は、必要に応じて、Ni:1.5%以下、Mo:5%以下、W:10%以下、Cu:5%以下、N:0.3%以下、V:1.0%以下、Nb:1.5%以下、Ti:0.5%以下、Ca:0.2%以下、Mg:0.2%以下、Al:0.2%以下、B:0.2%以下、希土類元素:0.2%以下の中から選んだ1種以上を含有してもよい。
(β)C:0.2%以下、Si:2.0%以下、Mn:0.1〜3.0%、Cr:15〜28%、Ni:6〜30%を含有し、残部はFeおよび不純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼。この鋼は、必要に応じて、Mo:5%以下、W:10%以下、Cu:5%以下、N:0.3%以下、V:1.0%以下、Nb:1.5%以下、Ti:0.5%以下、Ca:0.2%以下、Mg:0.2%以下、Al:0.2%以下、B:0.2%以下、希土類元素:0.2%以下の中から選んだ1種以上を含有してもよい。
以下、上記の鋼種の各成分の作用効果と含有量の限定理由について説明する。
C:0.2%以下
Cは、強度およびクリープ強度を確保するのに有効な元素である。その効果を得るためには0.01%以上含有させるのが好ましい。しかし、その含有量が0.2%を超えると、固溶化処理状態で未固溶の炭化物が残存して、高温強度の向上に寄与しなくなる場合がある。また、靭性等の機械的性質に悪影響を及ぼすおそれがある。従って、Cの含有量は0.2%以下とするのが望ましい。なお、熱間加工性および靭性の劣化の観点からは、0.12%以下とするのが望ましい。
Si:2.0%以下
Siは、脱酸剤として用いられる元素であり、しかも耐水蒸気酸化性を向上させるのに有効な元素である。その効果は、0.1%以上含有させると顕著となる。一方、含有量が多くなると溶接性または熱間加工性が劣化するため、その含有量は2.0%以下とするのが望ましい。Siの望ましい含有量は0.8%以下である。
Mn:0.1〜3.0%
Mnは、Siと同様に脱酸剤として有効である。また、Mnは、不純物として含有されるSに起因する熱間加工性の劣化を抑止する作用がある。脱酸効果および熱間加工性改善をするために、Mnは0.1%以上含有させる。しかし、過度の含有は脆化を招くため、含有量の上限は3.0%とするのが望ましい。より望ましい上限は2.0%である。
Cr:8〜28%(フェライト系耐熱鋼の場合)または
15〜28%(オーステナイト系ステンレス鋼の場合)
Crは、高温強度に寄与すると共に、鋼管内表面にCrの酸化物を主体とするスケールを生成させて、耐酸化性および耐食性を向上させるのに有効な元素である。その効果が顕著となるのは、フェライト系耐熱鋼では8%以上、オーステナイト系ステンレス鋼では15%以上含有された場合である。しかし、Crを過剰に含有させると、靭性および熱間加工性が劣化するおそれがあるため、フェライト系耐熱鋼およびオーステナイト系ステンレス鋼のいずれの場合においても、その含有量の上限は28%とするのが望ましい。
Ni:1.5%以下(フェライト系耐熱鋼の場合)または
6〜30%(オーステナイト系ステンレス鋼の場合)
フェライト系耐熱鋼の場合、Niは、靭性の改善に効果がある。この効果は、0.1%以上含有された場合に顕著となる。しかし、その含有量が1.5%を超えるとクリープ破断強さが低下するおそれがある。
一方、オーステナイト系ステンレス鋼の場合、Niは、オーステナイト組織を安定化させ、かつクリープ強度の向上に必要な元素である。この効果は、6%以上含有された場合に顕著となる。しかし、多量に添加しても効果が飽和してコストの増大を招くだけなので上限は30%とするのが望ましい。好ましい上限は25%である。
Mo:5%以下
W:10%以下
Cu:5%以下
Mo、WおよびCuは、鋼の高温強度を高めるので含有させるのが好ましい。その効果は、少なくともいずれか一種を0.1%以上含有させることで発揮される。また、多量の含有では溶接性や加工性を損なうため、上限をMoおよびCuではそれぞれで5%、Wでは10%とする。
N:0.3%以下
Nは、鋼の固溶強化に寄与し、また他の元素と結合して析出強化作用により鋼を強化する効果がある。その効果を得たい場合には0.005%以上含有させる。しかし、0.3%を超えると延性や溶接性が劣化する場合がある。
V:1.0%以下
Nb:1.5%以下
Ti:0.5%以下
V、NbおよびTiは、いずれも炭素および窒素と結合して炭窒化物を形成し、析出強化に寄与する元素であるので、必要に応じて添加することができる。この効果を得たい場合は、これらの元素から選択される1種以上を0.01%以上含有させるのが好ましい。一方、これらの含有量が過剰な場合、鋼の加工性が損なわれるおそれがあるので、Vは1.0%以下、Nbは1.5%以下、Tiは0.5%以下とするのが望ましい。
Ca:0.2%以下
Mg:0.2%以下
Al:0.2%以下
B:0.2%以下
希土類元素:0.2%以下
Ca、Mg、Al、Bおよび希土類元素(La、Ce、Y、Pd、Nd等)は、いずれも強度、加工性および耐水蒸気酸化性を向上させる効果があるので、必要に応じて添加することができる。これらの効果を得たい場合には、これらの元素から選択される1種以上をそれぞれ0.0001%以上含有させるのが好ましい。一方、これらの元素の含有量それぞれが0.2%を超えると加工性または溶接性が損なわれるおそれがある。なお、ここで希土類元素とは、ランタノイドの15元素にYおよびScを合わせた17元素を意味する。
本発明に係る鋼管の製造方法については、特に制限はなく、通常の溶製法、鋳造法、製管法を採用できる。即ち、例えば、上記の化学組成を有する鋼を、溶解、鋳造の後、種々の熱間製管法(押出し製管、押抜き製管、マンネスマン製管等)によって素管となし、この素管に必要に応じて軟化熱処理を施す。熱間素管を冷間圧延や冷間抽伸といった各種冷間加工法によって所望の形状の管とした後、鋼管内面に加工層を形成させる。また、冷間加工によって管とした後、結晶粒の均質化目的で、フェライト系耐熱鋼については焼ならしまたは焼入れ後焼戻しの熱処理を施した後、オーステナイト系ステンレス鋼については溶体化の熱処理を施した後、鋼管内面に加工層を形成させてもよい。
鋼管内面に加工層を形成する方法については、特に制限はない。例えば、公知のショットピーニング、ショットブラスト、ショット加工、サンドブラスト、サンド加工、エアーブラスト、ウォータージェット等の各種吹付け法を採用することができる。また、吹き付ける粒子についても、その材質、形状等に制限はない。材質としては、例えば、鋼、鋳鋼、ステンレス、ガラス、珪砂、アルミナ、アモルファス等を用いることができる。また、形状としては、例えば、球形、カットワイヤ、グリッド等を用いることができる。粒子は、圧縮空気、羽根車(インペラ式)による遠心力、高圧水、超音波等を用いて吹き付けても良い。また、粒子を液体に混ぜ、圧縮空気等で吹き付けてもよい(液体ホーニング)。その他、研磨加工、ボールミル加工、グラインダー加工、ホーニング加工や超音波による衝撃加工等によって加工層を付与することも可能である。特に、高温で長時間の耐水蒸気酸化特性を安定に確保することが要求される場合には、内表面全面に亘って均一な加工が容易な粒子吹き付けにより加工層を形成することが好ましい。
これらの方法により、各種条件を調整して、鋼管内表面に上記の条件を満足する加工層を形成させればよい。
表1に示す化学組成の鋼管を種々の条件で作製し、下記に示す方法により加工層の硬さおよび結晶粒径の測定ならびに水蒸気酸化試験を実施した。
Figure 2009068079
なお、鋼No.1、2および6については、実験室で真空溶解し、熱間押出しにより鋼管(外径:80mm、肉厚:12mm)を製造した後、焼ならし・焼戻しの熱処理を実施した。また、鋼No.3および5については、実機電気炉にて溶解し、熱間押出しおよび冷間圧延にて鋼管(外径:50.8mm、肉厚:8mm)を製造した後、溶体化熱処理を実施した。これらの鋼管の内表面に、表2に示す条件で表面処理を実施し、供試材とした。
[加工層の硬さ測定]
各供試材から15mm角の試験片切り出し、その試験片を樹脂に埋め込み、断面を切断して鏡面研磨を施した。各試験片について、鋼管内表面からの深さが20μmの位置および管肉厚の中央位置において、荷重10gのビッカース硬さを測定した。各試験片に付いて5点ずつ測定した。その測定値の平均値をそれぞれの位置のビッカース硬さHv20、Hvt/2として、下記式に代入し、αの値を求めた。
α={Hv20−Hvt/2}/Hvt/2
[加工層の結晶粒径]
各供試材から小片の試験片を切り出し、まず、試験片の鋼管断面に該当する面を光学顕微鏡(倍率1000倍)にて観察した。このとき、鋼管内表面から深さ1μmの位置における結晶粒径が1μm以下であった試験片(No.3、4、10および11)については、更に、フィールドイオンビーム(FIB)法によって試料を作製し、各試料の鋼管断面に該当する面を電子顕微鏡(倍率4万倍)にて3視野観察し、鋼管内表面から深さ1μmの位置における結晶粒径を測定した。表2にはその平均値を示す。なお、鋼管内表面から深さ1μmの位置における結晶とは、各視野中、鋼管内表面から深さ1μmの位置に長さ2μmの線分を引き、その線分と交差または接する結晶を意味する。
[水蒸気酸化試験]
(1)初期加熱試験
各供試材から2mm厚×10mm幅×25mm長さの短冊状試験片を、管内表面が試験片表面の一部になるように切り出した。この試験片を冶具に吊り下げた形で保持し、横型管状加熱炉に挿入し、650℃で1000時間、溶存酸素量100ppbの水蒸気雰囲気中で酸化試験を行った。炉冷後に取り出した試験片を樹脂に埋め込み、断面を切断して鏡面研磨を施した後、鋼管内表面に生成した酸化スケール断面を光学顕微鏡で観察してスケール厚さを測定した。スケール厚さは500倍で任意の10視野で計測し、その厚みの平均値を算出した。
(2)修復試験
初期加熱試験後の試験片を、アルカリおよびクエン酸浴中に繰り返し浸し、表面に生成した酸化スケールを化学的に除去し、模擬剥離処理を施した。この模擬剥離処理を施した試験片を再び加熱炉に挿入し、650℃×1000時間、溶存酸素量100ppbの水蒸気酸化試験を行った。炉冷後に試験片を取り出し、上述と同様の方法によって、生成した酸化スケール断面を観察し、酸化スケール厚みの平均値を算出した。
なお、いずれの試験においても、15μm以下の酸化スケールを良好と判断した。
Figure 2009068079
表2に示すように、本発明で必要とする量より低いCr含有量のNo.12は、いずれの実験においても厚い酸化スケールが形成されていた。本発明で規定される化学組成を満足するが、表面処理を実施しなかったNo.1およびNo.7においては、初期加熱試験後および修復試験後ともに厚い酸化スケールが形成されていた。本発明で規定される化学組成を満足するが、αが本発明で規定される範囲外であったNo.2およびNo.8においては、修復試験後の酸化スケールは厚かった。これに対して、No.3〜6および9〜11は、初期加熱試験後および修復試験後ともに酸化スケールは15μm以下と薄く、優れた耐水蒸気酸化特性を示していた。
なお、No.9は、αが本発明で規定される範囲を満足するが、加工層の表面から深さ1μmの位置での結晶粒径が1μmを超えていた。この例では、初期加熱試験後の鋼管内表面の一部に異常酸化が見られ、その結果、修復試験後のスケール厚さが増大した。
以上の結果を材質別に比較すると、オーステナイト系ステンレス鋼が最も薄い酸化スケールが生成しており、フェライト系ステンレス鋼、高Cr合金鋼の順にスケール厚さが厚くなっており、オーステナイト系ステンレス鋼の方が耐水蒸気酸化性に優れることが分かる。
本発明によれば、使用の初期段階において鋼管の表面に保護性に優れたスケールを均一に形成することができ、スケールの剥離を抑制することができるとともに、仮にスケールの剥離が発生した場合でも、修復機能を有しているので、600℃を超えるような高温の使用条件においても、水蒸気酸化が発生しにくい。このように、本発明の鋼管は、耐水蒸気酸化性に優れているので、ボイラその他の高温の使用環境で用いるのに好適である。

Claims (5)

  1. 質量%で、Crを8〜28%含有する鋼管であって、その内表面に加工層を有し、下記の(1)式を満足することを特徴とする耐水蒸気酸化性に優れた鋼管。
    α≧0.5 ・・・(1)
    但し、(1)式中のαは下記式で示される。
    α={Hv20−Hvt/2}/Hvt/2
    ここで、Hv20は、鋼管内表面からの深さが20μmの位置におけるビッカース硬度、Hvt/2は、鋼管内表面からの深さがt/2(t:鋼管の肉厚)の位置におけるビッカース硬度をそれぞれ意味する。
  2. 前記加工層が、その表面から深さ1μmの位置における結晶粒径が1μm以下である結晶組織を有することを特徴とする請求項1に記載の耐水蒸気酸化性に優れた鋼管。
  3. 前記鋼管が、質量%で、Crを8〜28%含有するフェライト系耐熱鋼管で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の耐水蒸気酸化性に優れた鋼管。
  4. 前記鋼管が、質量%で、Crを15〜28%、Niを6〜30%含有するオーステナイト系ステンレス鋼で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の耐水蒸気酸化性に優れた鋼管。
  5. 前記加工層が、粒子吹き付けによって形成された加工層であることを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の耐水蒸気酸化性に優れた鋼管。
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