JP2017020105A - オーステナイト系耐熱鋼及びオーステナイト系伝熱部材 - Google Patents
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Abstract
Description
本実施形態によるオーステナイト系耐熱鋼の形状は、特に限定されない。オーステナイト系耐熱鋼はたとえば、鋼管、棒鋼、及び鋼板である。本実施形態によるオーステナイト系耐熱鋼に対して酸化処理を行う。酸化処理によりオーステナイト系耐熱鋼の表面に酸化層Aが形成される。
本実施形態によるオーステナイト系伝熱部材の基材はオーステナイト系耐熱鋼である。本実施形態によるオーステナイト系伝熱部材の形状は、特に限定されない。オーステナイト系伝熱部材はたとえば、管、棒又は板材である。管状の形状を有する場合、伝熱部材はたとえば、ボイラ用配管等として使用される。
基材2は、以下の化学組成を有する。
炭素(C)は、オーステナイトを安定化させる。Cはさらに、固溶強化により基材2の高温強度を高める。しかしながら、基材2のC含有量が高すぎる場合、炭化物が過剰に析出し、基材の加工性及び溶接性が低下する。したがって、C含有量は0.01〜0.3%である。C含有量の好ましい下限は0.03%であり、C含有量の好ましい上限は0.15%である。
シリコン(Si)は鋼を脱酸する。Siはさらに、基材2の耐水蒸気酸化性を向上する。しかしながら、Si含有量が高すぎる場合、基材2の靱性が低下する。したがって、Si含有量は0.01〜2.0%である。Si含有量の好ましい下限は0.05%であり、さらに好ましくは0.1%である。Si含有量の好ましい上限は1.0%であり、さらに好ましくは0.5%である。
マンガン(Mn)は鋼を脱酸する。Mnはさらに、基材2中のSと結合してMnSを形成し、Sの粒界偏析を抑制する。これにより、基材2の熱間加工性が向上する。しかしながら、Mn含有量が高すぎる場合、基材2が脆くなりさらに、基材2の高温強度が低下する。したがって、Mn含有量は0.01〜2.0%である。Mn含有量の好ましい下限は0.05%であり、さらに好ましくは0.1%である。Mn含有量の好ましい上限は1.0%であり、さらに好ましくは0.8%である。
S:0.03%以下
燐(P)及び硫黄(S)は不純物である。P及びSは、基材2の結晶粒界に偏析して、基材2の熱間加工性を低下させる。P及びSはさらに、酸化皮膜3と基材2との界面に濃化して、酸化皮膜3の基材2に対する密着性を低下させる。したがって、P含有量及びS含有量はなるべく低い方が好ましい。P含有量は0.10%以下であり、好ましくは0.03%以下である。S含有量は0.03%以下であり、好ましくは0.015%以下である。
クロム(Cr)は、基材2の耐酸化性を高める。Crはさらに、Cr2O3及び(Fe、Cr)3O4で定義される酸化物として酸化皮膜3中に含有される。Cr酸化物は基材2の耐水蒸気酸化性を高める。Cr酸化物はさらに、酸化皮膜3の基材2に対する密着性を高める。しかしながら、Cr含有量が高すぎる場合、酸化皮膜3中のCr2O3の濃度が高くなり、酸化皮膜3の伝熱特性が低下する。したがって、Cr含有量は15.0〜24.0%である。Cr含有量の好ましい下限は16.0%であり、さらに好ましくは17.0%である。Cr含有量の好ましい上限は23.5%であり、さらに好ましくは23.0%である。
ニッケル(Ni)は、オーステナイトを安定化する。Niはさらに、オーステナイト系耐熱鋼の高温における強度を高める。しかしながら、Ni含有量が高すぎる場合、伝熱部材の熱伝導率が低下する。Niが高すぎる場合さらに、コストが高くなる。したがって、Ni含有量は6.0〜27.0%である。Ni含有量の好ましい下限は6.5%であり、さらに好ましくは7.0%である。Ni含有量の好ましい上限は26.5%であり、さらに好ましくは26.0%である。
窒素(N)は、基材2中に固溶し、基材2の強度を高める。Nはさらに、基材2中の合金成分と窒化物を形成して基材2中に析出し、基材2の強度を高める。しかしながら、N含有量が高すぎる場合、窒化物が粗大化し、基材2の靱性が低下する。したがって、N含有量は0.005〜0.3%である。N含有量の好ましい下限は0.01%であり、N含有量の好ましい上限は0.27%である。
アルミニウム(Al)は鋼を脱酸する。しかしながら、Al含有量が高すぎる場合、基材2の熱間加工性が低下する。したがって、Al含有量は0.001〜0.3%である。Al含有量の好ましい下限は0.005%であり、Al含有量の好ましい上限は0.1%である。本実施形態において、Al含有量とは、酸可溶性Al(sol.Al)を意味する。
Mo:0〜5.0%、
Ta:0〜5.0%、
W:0〜5.0%、及び
Re:0〜5.0%からなる群から選択される1種又は2種以上:合計で0.5〜10.0%
銅(Cu)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)及びレニウム(Re)からなる群から選択される1種又は2種以上が含有される。これらの元素を以降、特定酸化層形成元素ともいう。特定酸化層形成元素は、基材2の表面に酸化層Aを形成する。特定酸化層形成元素はさらに、500〜650℃の高温蒸気環境下で、伝熱特性に優れる酸化層Cを形成する。これらの元素のうち1種類でも含有されれば、この効果が得られる。しかしながら、特定酸化層形成元素の含有量が高すぎる場合、基材2の靱性、延性及び加工性が低下する。したがって、Cu含有量は0〜5.0%であり、Mo含有量は0〜5.0%であり、Ta含有量は0〜5.0%であり、W含有量は0〜5.0%であり、Re含有量は0〜5.0%である。各特定酸化層形成元素の含有量の好ましい下限は、それぞれ0.01%であり、さらに好ましくは、それぞれ0.1%である。各特定酸化層形成元素の含有量の好ましい上限は、それぞれ4.0%であり、さらに好ましくは、それぞれ3.0%である。特定酸化層形成元素の合計含有量は、0.5〜10.0%である。特定酸化層形成元素の合計含有量の好ましい下限は0.6%であり、さらに好ましくは1.0%である。特定酸化層形成元素の合計含有量の好ましい上限は9.0%であり、さらに好ましくは8.0%である。
コバルト(Co)は必要に応じて任意で含有される。Coはオーステナイトを安定化させる。これにより、基材2の耐衝撃性を低下させるデルタフェライトの残留が抑制される。これらの元素のうち1種類でも含有されれば、この効果が得られる。しかしながら、これらの元素の含有量が高すぎる場合、基材2の熱間加工性が低下する。したがって、Co含有量は0〜5.0%である。Co含有量の好ましい上限は3.0%であり、さらに好ましくは2.0%である。Co含有量の好ましい下限は0.005%である。
V:0〜1.0%
Nb:0〜1.0%
Hf:0〜1.0%
チタン(Ti)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)及びハフニウム(Hf)は必要に応じて任意で含有される。これらの元素は、炭素及び窒素と結合して炭化物、窒化物又は炭窒化物を形成する。これらの炭化物、窒化物及び炭窒化物は、基材2を析出強化する。これらの元素のうち1種類でも含有されれば、この効果が得られる。しかしながら、これらの元素の含有量が高すぎる場合、基材2の加工性が低下する。したがって、Ti含有量は0〜1.0%であり、V含有量は0〜1.0%であり、Nb含有量は0〜1.0%であり、Hf含有量は0〜1.0%である。これらの元素の含有量の好ましい上限は、それぞれ0.8%であり、さらに好ましくは、それぞれ0.4%である。これらの元素の含有量の好ましい下限は、それぞれ0.01%である。
Mg:0〜0.1%
Zr:0〜0.1%
B:0〜0.1%
希土類元素:0〜0.1%
カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、ジルコニウム(Zr)、ボロン(B)及び希土類元素(REM)は必要に応じて任意で含有される。これらの元素は基材2の強度、加工性及び耐酸化性を高める。これらの元素のうち1種類でも含有されれば、この効果が得られる。しかしながら、これらの元素の含有量が高すぎる場合、基材2の靱性及び溶接性が低下する。したがって、Ca含有量は0〜0.1%であり、Mg含有量は0〜0.1%であり、Zr含有量は0〜0.1%であり、B含有量は0〜0.1%であり、REMの含有量は0〜0.1%である。これらの元素の含有量の好ましい上限は、それぞれ0.05%である。これらの元素の含有量の好ましい下限は、それぞれ0.0015%である。ここで、REMとは、原子番号39番のイットリウム(Y)、ランタノイドである原子番号57番のランタン(La)〜原子番号71番のルテチウム(Lu)及び、アクチノイドである原子番号89番のアクチニウム(Ac)〜103番のローレンシウム(Lr)からなる群から選択される1種以上の元素である。
上述の化学組成を有する基材2に対して、酸化処理を行う。酸化処理により、基材2の表面に酸化層Aが形成される。基材2と酸化層Aとからなるオーステナイト系耐熱鋼は、高温蒸気環境下に用いられる。高温蒸気環境下において、酸化層Aは、耐水蒸気酸化特性を保持したまま、伝熱特性に優れる酸化皮膜3に変化する。すなわち、酸化層Aは、後述の、電熱特性に優れた酸化皮膜を形成するための素材となる。酸化層Aが酸化皮膜3に変化する仕組みは定かではないが、酸化層Aは、主に酸化層Cの形成に寄与する。
上述の化学組成を有する基材2に対して、後述する酸化処理及び水蒸気酸化処理を行うことによって、基材2の表面に酸化皮膜3が形成される。図2を参照して、酸化皮膜3は、酸化層B及び酸化層Cからなる2層の酸化皮膜である。酸化層Bは、伝熱部材4の最上層に形成される。酸化層Cは、酸化層Bと基材2との間に形成される。伝熱部材4がボイラ用配管の場合、酸化層Bが、ボイラ用配管の内表面側に相当し、基材2が、ボイラ用配管の外表面側に相当する。この場合、酸化層Bは、高温の水蒸気と接する。
酸化層Bは、80体積%以上のFe3O4を含有する。Fe3O4の熱伝導率は高い。したがって、酸化層Bの熱伝導率は高く、伝熱部材の外部から与えられた熱を大きく減少させることなく伝熱部材の内部へと伝える。このため、ボイラの伝熱特性を向上できる。好ましくは、酸化層BにおけるFe3O4の含有量は90体積%以上である。酸化層Bは、Fe3O4からなるが、その一部がFe2O3であってもよい。酸化層Bは、Fe2O3を20体積%未満含有することができる。
酸化層Cは、酸化層Bと基材2との間に形成され、基材2と接する。
κ=ρ×Cp×D
ここで、ρにはかさ密度、Cpには比熱、Dには熱拡散率が代入される。
酸化皮膜3の厚さは、特に限定されないが、薄い方が好ましい。酸化皮膜3が薄いと、伝熱部材4の伝熱特性が高まる。このため、ボイラの伝熱特性を向上できる。伝熱部材4が長時間使用されれば、酸化皮膜3は厚くなる。伝熱部材4の水蒸気酸化処理の温度が高い場合も、酸化皮膜3は厚くなる。後述の酸化処理及び水蒸気酸化処理を行えば、酸化層B及び酸化層Cは、ほとんど同じ厚さで形成される。したがって、酸化層Cが薄い場合、酸化皮膜3も薄くなる。
本実施形態による伝熱部材の製造工程は、準備工程、酸化処理工程及び水蒸気酸化処理工程を含む。準備工程では、上述の化学組成を有する素材を準備する。素材は、連続鋳造法により製造されたスラブ、ブルーム及びビレットであってもよい。素材は、造塊法により製造されたビレットであってもよい。たとえば、鋼管を製造する場合、準備された素材を加熱炉又は均熱炉に装入して加熱する。加熱された素材を熱間加工して基材2を製造する。熱間加工はたとえば、マンネスマン法である。マンネスマン法は、素材を、穿孔機を用いて穿孔圧延し素管にする。続いて、マンドレルミル及びサイジングミルを用いて素材を延伸圧延及び定形圧延する方法である。これにより継目無鋼管として基材2を製造する。基材2の製造法は、マンネスマン法に限定されず、素材を熱間押出又は熱間鍛造により製造してもよい。さらに、熱間加工により製造された基材2に対し、熱処理を実施してもよいし、冷間加工を実施してもよい。基材2は鋼板であってもよい。基材2を鋼板とする場合、素材を熱間加工し鋼板として基材2を製造する。溶接により鋼板を鋼管に加工し、溶接鋼管として基材2を製造してもよい。
上述の基材2に対して酸化処理を行う。酸化処理は、燃焼ガス等のガス雰囲気中で基材2を加熱することにより行う。酸化処理に用いるガスのCO/CO2比は、体積比で0.6以上とする。CO/CO2比を0.6以上とすることで基材2の表面に、酸化層Aが形成される。酸化層Aは、後述の水蒸気酸化処理後に、酸化皮膜3に変化する。酸化皮膜3は、基材2の表面に酸化層B及び酸化層Cからなる2層で形成される。CO/CO2比は特に上限を設けないが、操業上の実用性を考慮して、2.0が好ましい。酸化処理に用いるガスは、CO/CO2比が0.6以上であればよく、ガスの種類は特に限定されない。CO−CO2の混合ガスを用いてもよいし、燃焼ガスを用いてもよい。燃焼ガスを用いる場合は、空燃比を調節することによって、CO/CO2比を0.6以上に調節できる。
上述の酸化処理を施したオーステナイト系耐熱鋼に対して水蒸気酸化処理を行う。水蒸気酸化処理は、オーステナイト系耐熱鋼を、550〜700℃の水蒸気に晒すことによって行う。水蒸気酸化処理は100時間以上であれば、処理時間の上限は特に限定されない。水蒸気酸化処理により、酸化層Aが酸化層B及び酸化皮膜3に変化する。これにより、酸化層B及び酸化層Cからなる酸化皮膜3が、基材2上に形成される。
各試験片の酸化層Aの厚さを、上述の方法で求めた。結果を表2に示す。
各試験片の断面に対して、上述の方法で各金属元素の含有量を求めた。酸化層Aについて、Cr及びMnの合計量(質量%)、及び、Cu、Mo、Ta、W及びReの合計量(質量%)を求めた。結果を表2に示す。
各試験片の断面に対して、上述の方法で酸化物の体積率を求めた。酸化層Bについて、Fe3O4の体積率及び、Fe2O3の体積率を求めた。結果を表2に示す。酸化層Cについて、Cr2O3の体積率を求めた。結果を表2に示す。
各試験片の断面に対して、上述の方法で各金属元素の含有量を求めた。酸化層Bについて、Cr及びMnの合計量(質量%)を求めた。結果を表2に示す。酸化層Cについて、Cr及びMnの合計量(質量%)、及び、Cu、Mo、Ta、W及びReの合計量(質量%)を求めた。結果を表2に示す。
各試験片の酸化層Cの熱伝導率を、上述の方法で求めた。結果を表2に示す。
各試験片の酸化層Cの厚さを、上述の方法で求めた。結果を表2に示す。
表1及び表2を参照して、試験番号1、2、4、8、10〜14の鋼の化学組成及び製造条件は適切であった。そのため、酸化層Aの厚さは1μm以上となった。これにより、酸化層Bは80体積%以上のFe3O4を含有した。酸化層CのCr+Mn合計含有量が5超〜30%であり、特定酸化層形成元素の含有量が1〜15%であった。その結果、酸化層Cの熱伝導率は1.0〜3.0W・m-1・K-1の範囲内となり優れた熱伝導率を示した。酸化層Cはさらに、厚さが60μm以下となり、優れた耐水蒸気酸化性を示した。
2 基材
3 酸化皮膜
4 オーステナイト系伝熱部材
A 酸化層A
B 酸化層B
C 酸化層C
Claims (7)
- 基材と、
前記基材の表面に酸化層Aとを備え、
前記基材は、
質量%で、
C:0.01〜0.3%、
Si:0.01〜2.0%、
Mn:0.01〜2.0%、
P:0.10%以下、
S:0.03%以下、
Cr:15.0〜24.0%、
Ni:6.0〜27.0%、
N:0.005〜0.3%、
sol.Al:0.001〜0.3%、
Co:0〜5.0%、
Ti:0〜1.0%、
V:0〜1.0%、
Nb:0〜1.0%、
Hf:0〜1.0%、
Ca:0〜0.1%、
Mg:0〜0.1%、
Zr:0〜0.1%、
B:0〜0.1%、
希土類元素:0〜0.1%、及び、
Cu:0〜5.0%、Mo:0〜5.0%、Ta:0〜5.0%、W:0〜5.0%及びRe:0〜5.0%からなる群から選択される1種又は2種以上:合計で0.5〜10.0%、
を含有し、残部がFe及び不純物からなる化学組成を有し、
前記酸化層Aは、
質量%で、
Cr及びMn:合計で20〜45%、及び、
Cu、Mo、Ta、W、及びReからなる群から選択される1種又は2種以上:合計で0.5〜10%、
を含有する化学組成と、
1μm以上の厚さとを含む、オーステナイト系耐熱鋼。 - 請求項1に記載のオーステナイト系耐熱鋼であって、
前記基材の化学組成は、
Co:0.005〜5.0%を含有する、オーステナイト系耐熱鋼。 - 請求項1又は請求項2に記載のオーステナイト系耐熱鋼であって、
前記基材の化学組成は、
Ti:0.01〜1.0%、
V:0.01〜1.0%、
Nb:0.01〜1.0%、及び、
Hf:0.01〜1.0%からなる群から選択される1種又は2種以上を含有する、オーステナイト系耐熱鋼。 - 請求項1〜請求項3に記載のオーステナイト系耐熱鋼であって、
前記基材の化学組成は、
Ca:0.0015〜0.1%、
Mg:0.0015〜0.1%、
Zr:0.0015〜0.1%、
B:0.0015〜0.1%、及び、
希土類元素:0.0015〜0.1%からなる群から選択される1種又は2種以上を含有する、オーステナイト系耐熱鋼。 - 請求項1〜請求項4に記載の化学組成を有する基材と、
前記基材の表面に酸化皮膜とを備え、
前記酸化皮膜は、
体積%で80%以上のFe3O4を含有する酸化層Bと、
前記酸化層Bと前記基材との間に形成される酸化層Cとを含み、
前記酸化層Cの化学組成は、
質量%で、
Cr及びMn:合計で5超〜30%、及び、
Cu、Mo、Ta、W及びReからなる群から選択される1種又は2種以上:合計で1〜15%を含有する、オーステナイト系伝熱部材。 - 請求項5に記載のオーステナイト系伝熱部材であって、
前記酸化層Bの化学組成は、
質量%で、
Cr及びMn:合計で5%以下を含有する、伝熱部材。 - 請求項5又は請求項6に記載のオーステナイト系伝熱部材であって、
前記酸化層Cは、
体積%でCr2O3を5%以下を含有する、伝熱部材。
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JP6805574B2 (ja) | 2020-12-23 |
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