JP5600012B2 - 耐酸化性及び耐二次加工脆性に優れたフェライト系ステンレス鋼、並びに鋼材及び二次加工品 - Google Patents

耐酸化性及び耐二次加工脆性に優れたフェライト系ステンレス鋼、並びに鋼材及び二次加工品 Download PDF

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Description

本発明は、耐酸化性及び耐二次加工脆性に優れたフェライト系ステンレス鋼、並びに鋼材及び二次加工品に関するものである。
Al、Cr及びSiを含有するフェライト系ステンレス鋼は、優れた耐高温酸化性を示すことを特徴とし、排ガスセンサーなどの自動車排ガス経路部材、電熱器の発熱体、ストーブの燃焼筒、燃料電池の改質器及び固体酸化物型燃料電池等、高温に曝される部品の材料に使用されている。
フェライト系ステンレス鋼が優れた耐高温酸化性を示すのは、高温下で材料表面に主にCr系、Al系又はSi系酸化物が生成するためである。この酸化物は、強固で緻密な酸化皮膜を形成し、これが酸化に対する保護層の役割を果たすので、上記フェライト系ステンレス鋼は優れた耐高温酸化性を示す。
すなわち、本発明は、C:0.03質量%以下と、Si:0.3〜2.0質量%以下と、Mn:1.0質量%以下と、P:0.04質量%以下と、S:0.01質量%以下と、Ni:0.2質量%以下と、Cr:16〜20質量%と、N:0.03質量%以下と、Al:0.5質量%以上2.0質量%未満と、必須の元素としてNb:0.3質量%以下と、B:0.0005質量%以上0.002質量%未満と、を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有するフェライト系ステンレス鋼であって、1000℃で800時間の連続酸化試験を行った後の酸化増量が5mg/cm2以下であり、落重試験による遷移温度が−20℃以下であり、かつ下記式(1)で表される条件を満たす、耐酸化性及び耐二次加工脆性に優れたフェライト系ステンレス鋼である。
2.0≦(0.5WSi+2WAl+100WB)≦5.0 (1)
ここで、式中、WSi、WAl及びWBはそれぞれ、フェライト系ステンレス鋼の総質量に対するSi、Al及びBの含有割合(単位:質量%)を示す。
また、上記部品は、その製品形状が非常に複雑な場合が多いことから、伸び性、張り出し性及び二次加工性等に優れることが望まれる。フェライト系ステンレス鋼の二次加工性を向上させる元素としてB(ホウ素)が知られている。Bを添加して二次加工性を改善したFe−Cr−Al系フェライト系ステンレス鋼は、例えば特許文献1に開示されている。
特開2001−316773号公報
フェライト系ステンレス鋼は、熟疲労の抑制及びコスト低減の観点から、従来好んで用いられている。ところが、フェライト系ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレスよりも伸び性、張り出し性及び二次加工性に劣るため、複雑な形状への加工及び冬場の低温時での加工が施される場合、割れが発生しやすいという問題点がある。
特許文献1には、Bの添加によってフェライト系ステンレス鋼の二次加工性が改善される旨開示されているが、実施例では一次加工でしか評価されておらず、二次加工性が改善されていることが確認できないため、検討が不十分である。自動車の排ガス経路部材及び各種燃焼器は、構造が複雑で複数工程の加工を伴う(二次加工を伴う)場合が多く、冬場の低温時にそのような加工を施しても割れを起こさないことは重要である。そこで、フェライト系ステンレス鋼については、二次加工性のうち、特に耐二次加工脆性を把握することが必要である。
しかしながら、高温で使用する従来のフェライト系ステンレス鋼に関する研究では、酸化に対して有効な元素を多量添加することで耐酸化性を向上させることを図っているため、その反面、耐二次加工脆性を劣化させる問題点を抱えていることになり、耐二次加工脆性と耐酸化性とを同時に満足させるフェライト系ステンレス鋼についての開発は十分になされていない。
本発明は、上記事情にかんがみてなされたものであり、1000℃程度の高温環境に曝される部品に用いられても酸化が抑制され、しかも、耐二次加工脆性に優れるフェライト系ステンレス鋼、並びにそのフェライト系ステンレス鋼からなる鋼材及びその鋼材を含む二次加工品を提供することを特徴とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、フェライト系ステンレス鋼が特定の複数の成分を特定の関係になるよう含有することで、耐酸化性及び耐二次加工脆性の両方を優れたものとできることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、C:0.03質量%以下と、Si:0.3〜2.0質量%以下と、Mn:1.0質量%以下と、P:0.04質量%以下と、S:0.01質量%以下と、Ni:0.2質量%以下と、Cr:16〜20質量%と、N:0.03質量%以下と、Al:0.5質量%以上2.0質量%未満と、Nb:0.3質量%以下と、B:0.0005質量%以上0.002質量%未満と、を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有するフェライト系ステンレス鋼であって、1000℃で800時間の連続酸化試験を行った後の酸化増量が5mg/cm2以下であり、落重試験による遷移温度が−20℃以下であり、かつ下記式(1)で表される条件を満たす、耐酸化性及び耐二次加工脆性に優れたフェライト系ステンレス鋼である。
2.0≦(0.5WSi+2WAl+100WB)≦5.0 (1)
ここで、式中、WSi、WAl及びWBはそれぞれ、フェライト系ステンレス鋼の総質量に対するSi、Al及びBの含有割合(単位:質量%)を示す。
本発明が上記目的を達成できる要因は詳細には明らかにされていないが、本発明者らはその要因の一部を下記のように考えている。ただし、要因はこれに限定されない。
すなわち、フェライト系ステンレス鋼におけるAl及びSi、特にAlは耐酸化性を向上させる元素として知られているところ、上記式(1)で表される条件の下限値以上となるようにAl及びSiの含有割合を、それらを補完するBの含有割合と共に調整することで、フェライト系ステンレス鋼の耐酸化性が確保される。本発明者らは、上記式(1)で表される条件を満たすようにBをフェライト系ステンレス鋼に添加することにより、耐二次加工脆性を改善するだけでなく、耐酸化性も向上できることを確認した。これは、Bが、P及びSよりも優先的に粒界に拡散偏析することで、耐酸化性及び耐二次加工脆性を低下させるP及びSの粒界への拡散を抑制できるためと推察される。また、上記式(1)で表される条件を満たすようにBを添加することにより、フェライト系ステンレス鋼の溶接部の靭性も大幅に改善することを本発明者らは見出した。ただし、Al、Si及びBの含有割合を多くしすぎると、フェライト系ステンレス鋼の耐二次加工脆性がかえって低下するため、上記式(1)で表される条件の上限値以下となるようにAl、Si及びBの含有割合を調整する。これらの結果、本発明のフェライト系ステンレス鋼は、優れた耐酸化性及び耐二次加工脆性の両方を示すことができる。
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、下記式(2)で表される条件を満たすTi、Mo:0.05〜0.5質量%、Cu:0.05〜0.5質量%、V:0.05〜0.5質量%、及び、Zr:0.05〜0.5質量%からなる群より選択される1種以上の元素を更に含むと好ましい。
Ti<3(WC+WN) (2)
ここで、式中、WTi、WC及びWNはそれぞれ、フェライト系ステンレス鋼の総質量に対するTi、C及びNの含有割合(単位:質量%)を示す。かかるフェライト系ステンレス鋼は、加工性、耐食性、機械的強度及び製造性等に一層優れたものとなる。
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、希土類元素:0.001〜0.05質量%及びCa:0.001〜0.01質量%からなる群より選択される1種以上の元素を更に含むと好ましい。これにより、フェライト系ステンレス鋼の耐高温酸化特性が更に向上する。
本発明は、上記フェライト系ステンレス鋼からなる鋼材及びその鋼材を含む二次加工品を提供する。上記鋼材は、優れた耐酸化性及び耐二次加工脆性の両方を示すことができ、二次加工品は優れた耐酸化性に加えて、複雑な形状又は微細な形状を実現できる。
本発明によれば、1000℃程度の高温環境に曝される部品に用いられても酸化が抑制され、しかも、耐二次加工脆性に優れるフェライト系ステンレス鋼、並びにそのフェライト系ステンレス鋼からなる鋼材及びその鋼材を含む二次加工品を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る排ガスセンサーを部分的に示す模式断面図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。また、特記しない限り、各元素の含有割合(単位:質量%)は、フェライト系ステンレス鋼の全量を基準とする。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、C:0.03質量%以下と、Si:0.3〜2.0質量%以下と、Mn:1.0質量%以下と、P:0.04質量%以下と、S:0.01質量%以下と、Ni:0.2質量%以下と、Cr:16〜20質量%と、N:0.03質量%以下と、Al:0.5質量%以上2.0質量%未満と、Nb:0.3質量%以下と、B:0.0005質量%以上0.002質量%未満と、を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有するフェライト系ステンレス鋼であって、1000℃で800時間の連続酸化試験を行った後の酸化増量が5mg/cm2以下であり、落重試験による遷移温度が−20℃以下であり、かつ下記式(1)で表される条件を満たすものである。
2.0≦(0.5WSi+2WAl+100WB)≦5.0 (1)
ここで、式中、WSi、WAl及びWBはそれぞれ、フェライト系ステンレス鋼の総質量に対するSi、Al及びBの含有割合(単位:質量%)を示す。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼に含まれるAlは、非常に緻密なAl23を形成し、耐高温酸化性の向上に効果を奏する。また、そのAlは、異常酸化の発生の抑制及び酸化皮膜の剥離防止という効果の他、鋼材の赤熱性を改善するという効果も奏する。さらに、Bをフェライト系ステンレス鋼に添加することにより、耐二次加工脆性を改善するだけでなく、耐酸化性も向上できることを確認した。それらの観点から、本実施形態のフェライト系ステンレス鋼において、(0.5WSi+2WAl+100WB)は2.0以上である。一方、過剰にAl及びSiを添加すると、鋼材の耐二次加工靭性を劣化させるため、部品の製造性及び加工性の観点から、(0.5WSi+2WAl+100WB)を5.0以下にして、耐二次加工脆性の劣化を抑制する必要がある。同様の観点から、(0.5WSi+2WAl+100WB)の好ましい範囲は、2.0〜3.5である。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、高温強度、特にクリープ特性を改善するために、Cを含有する。ただし、Cの含有割合が高いと、異常酸化が発生しやすくなる。また、Alを多く含むフェライト系ステンレス鋼においては、Cの含有割合が高くなると、スラブやホットコイルの靭性が劣化し、製造性が劣化する。したがって、本実施形態において、Cの含有割合の上限を0.03質量%以下に限定する。なお、Cの含有割合の下限は、特に限定されず、例えば、0.002質量%である。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼において、Siは、赤スケールの生成を抑制する効果を奏する。この観点から、Siの含有割合は0.3質量%以上である。一方、Siを過剰に添加すると、フェライト系ステンレス鋼の靭性及び加工性が低下する。これらのことをかんがみて、Siの含有割合は0.3〜2.0質量%である。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、高温酸化を抑制する観点、特にスケール剥離性を抑制する観点から、Mnを含有する。ただし、Mnは、Mn系酸化物を生成して、緻密なAl系酸化物層の形成を阻害するため、過剰に添加すると耐高温酸化特性に影響を及ぼす。そこで、耐高温酸化特性を高く維持するために、Mnの含有割合を1.0質量%以下に限定する。一方、Mnの含有割合の下限は特に限定されず、その含有割合は、好ましくは、0.5質量%以下である。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼において、Pは、耐高温酸化性及び熱延板の靭性に影響を及ぼすので、その含有割合を0.04質量%以下に限定する。また、Sは、鋼中に不可避的に含まれる成分であり、A12系酸化皮膜の形成を著しく阻害する。したがって、Sの含有割合は0.01質量%以下であり、0.005質量%以下であると好ましい。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、加工性の低下を防止する観点から、Niを含有する。ただし、Niを多量に含有すると、オーステナイト相の析出によって熱疲労特性が低下することとなる。この熱疲労特性の低下を更に有効に防止する観点から、Niの含有割合は0.2質量%以下である。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼において、Crは耐高温酸化性を向上させる元素として基本的かつ有効な元素であり、良好な耐高温酸化性を得るためには、その含有割合は16質量%以上が必要である。一方、Crを過剰に添加すると、スラブやホットコイルの靭性を低下させる。したがって、Crの含有割合は16〜20質量%に限定し、好ましくは17質量%以上19質量%未満である。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、高温強度、特にクリープ特性を改善するために、Nを含有する。ただし、Nは鋼中のAlと結合してAINを形成し、異常酸化の起点となる。したがって、耐高温酸化性の向上のため、Nの含有割合は0.03質量%以下に限定する。なお、Nの含有割合の下限は、特に限定されず、例えば、0.002質量%である。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼において、Alは、Crと同様、耐高温酸化性を得るために最も重要な元素である。優れた耐高温酸化性は、鋼の表面に形成される緻密なAl系酸化物によって得られる。一方、Alを過剰に含有させるとスラブやホットコイルの靭性劣化、及び製品加工時の耐二次加工脆性温度を上昇させる。そのため、Alの含有割合は2.0質量%未満に限定する。上記観点から、Alの含有割合は、好ましくは、0.5質量%以上2.0質量%未満である。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼において、Nbは、鋼中のC及び/又はNと結合して勒性を著しく改善する効果を奏する。また、Nbを添加すると、鋼の高温強度が向上すると共に、酸化皮膜が成長する過程で生じる応力を緩和させて、鋼材の変形を防止する効果を奏する。かかる観点から、Nbの含有割合は、0.1質量%を越えると好ましい。一方、Nbを過剰に添加すると、鋼の靭性が劣化するので、その含有割合は0.3質量%以下に限定される。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、その耐二次加工脆性及び耐酸化性を優れたものとする観点から、Bを含有する。ただし、Bを過剰に含有すると、粒界に優先的にボライドが生成するため耐二次加工脆性が低下する。そこで、Bの含有割合は、0.0005質量%以上0.002質量%未満である。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、鋼中の固溶C及びNを炭化物として固定して延性、加工性及び製造性(熱延板の靱性)を向上させる目的から、Tiを含んでもよい。また、Tiを含有することにより、Cr炭化物の粒界析出を抑制し、耐食性を改善する効果も期待できる。一方、Tiの含有割合が高くなり過ぎると、径の大きなTiNなどの析出により耐二次加工脆性が低下する傾向にある。これらの観点から、本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、Tiを、下記式(2)で表される条件を満たすよう含むと好ましい。
Ti<3(WC+WN) (2)
ここで、式中、WTi、WC及びWNはそれぞれ、フェライト系ステンレス鋼の総質量に対するTi、C及びNの含有割合(単位:質量%)を示す。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、高温強度を高める観点から、Moを含有してもよい。ただし、Moを過剰に添加すると、鋼材を硬質化し靱性を低下させる。これらの観点から、Moの含有割合は、0.005〜0.5質量%であることが好ましい。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、高温強度を高める観点から、Cuを含有してもよい。ただし、Cuを過剰に添加すると、鋼の耐高温酸化性の低下や熱間加工性の低下を招きやすくなる。これらの観点から、Cuの含有割合は、0.05〜0.5質量%であることが好ましい。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、加工性及び溶接部靱性を高める観点から、Vを含有してもよい。これらの観点から、Vの含有割合は、0.05〜0.5質量%であるとより好ましい。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、鋼材表面の酸化皮膜強度を向上させて、耐高温酸化性を高めるために、Zrを含有すると好ましい。ただし、Zrを過剰に添加すると、鋼が硬質化して低温靱性の低下を招きやすくなる。これらの観点から、Zrの含有割合は、0.05〜0.5質量%であることが好ましい。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、耐高温酸化性を更に改善する観点から、希土類元素(REM)及びCaからなる群より選択される1種以上の元素を含有すると好ましい。La及びCe等の希土類元素及びCaは、鋼材表面に形成されるAl系酸化皮膜を安定化させ、また、マトリックスと酸化皮膜との密着性を改善することにより、耐高温酸化性を向上させると考えられている。このような効果は、フェライト系ステンレス鋼が上記元素を0.01質量%以上含有すると一層有効に奏される。一方、上記元素を過剰に添加すると、熱間加工性や靭性を劣化させたり、異常酸化の起点となる介在物が生成しやすくなって、耐高温酸化性が低下したりする。したがって、希土類元素の含有割合は、0.10質量%以下であると好ましく、0.05質量%以下であるとより好ましい。また、Caの含有割合は、0.01質量%以下であると好ましい。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、各元素の組成を上述の範囲で調整することにより、1000℃で800時間の連続酸化試験を行った後の酸化増量を5mg/cm2以下、好ましくは2.0mg/cm2以下に制御することができる。その酸化増量は、フェライト系ステンレス鋼の耐高温酸化性の指標となるものであり、数値が小さくなるほど、耐高温酸化性に優れると判断される。この酸化増量は、下記実施例に記載の方法に準じて測定される。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、各元素の組成を上述の範囲で調整することにより、落重試験による遷移温度を−20℃以下、好ましくは−40以下に制御することができる。その遷移温度は、フェライト系ステンレス鋼の耐二次加工脆性の指標となるものであり、数値が小さくなるほど、耐二次加工脆性に優れると判断される。この落重試験による遷移温度は、下記実施例に記載の方法に準じて測定される。
本実施形態の鋼材は、上記フェライト系ステンレス鋼からなるものである。その鋼材は、圧延、鍛造、引き抜き及び鋳造など公知の各種方法により所望の形状に加工されたものであってよい。鋼材としてより具体的には、鋼板、鋼帯、鋼管、条鋼、形鋼、棒鋼及び線材が挙げられる。
従来のフェライト系ステンレス鋼は、耐酸化性の改善を試みると、その製造性及び溶接性が十分でなかったり、加工難易度が高くなりユーザーでの加工割れが発生しやすくなったりする。また、耐高温脆化性の改善を試みた従来のフェライト系ステンレス鋼は、非常に高価な元素であるZr及びLaが必須元素となるものもあり、経済性の観点から優れた者とはいえない。このように、従来のフェライト系ステンレス鋼は耐二次加工脆性と耐酸化性、特に1000℃程度の耐高温酸化性とを同時に満足させるものではない。
一方、本実施形態のフェライト系ステンレス鋼及びそのフェライト形ステンレス鋼からなる鋼材は、耐酸化性、特に1000℃程度の高温耐酸化性に優れ、しかも耐二次加工脆性に優れている。したがって、本実施形態のフェライト系ステンレス鋼及びその鋼からなる鋼材は、1000℃程度の高温に曝される環境下で用いられ、かつ、冬場の低温時に加工したり複雑な形状及び微細な形状に加工したりして得られる二次加工品に好適に用いられる。そのような二次加工品としては、例えば、排ガスセンサーなどの自動車排ガス経路部材、電熱器の発熱体、ストーブの燃焼筒及び反射板、燃料電池の改質器及び固体酸化物型燃料電池(より具体的には、例えば触媒の担体)が挙げられる。
これらのうち、自動車排ガス経路部材の1種である、O2センサー(又はA/Fセンサー)などの排ガスセンサーについて説明する。図1は、本実施形態に係る排ガスセンサーを部分的に示す模式断面図である。この排ガスセンサー100は、排ガス中の酸素ガス濃度を検出するためのセンサー素子110と、そのセンサー素子110を保持する素子保持部材(図示せず)と、その素子保持部材を内側に保持するハウジング120と、ハウジングの端部を外周側から覆うように設けた内部カバー130と、その内部カバーの更に外側を覆うように設けた外部カバー140とを備える。ハウジング120、内部カバー130及び外部カバー140は、それらの重複部分で全周溶接を施されて接合している。本実施形態に係る鋼材は、内部カバー130及び外部カバー140に採用されている。これらの内部カバー130及び外部カバー140は、鋼板を深絞り成形により加工して得られたものである。
内部カバー130及び外部カバー140は、その厚さが例えば1mm未満と薄く、寸法も直径で1.5〜2.0cm程度と小さいものである。しかも、排ガスセンサー100は、1000℃程度の高温で酸素ガスなどの酸化性ガスを含む排ガスに曝される。したがって、内部カバー130及び外部カバー140には優れた高温耐酸化性と共に、耐二次加工脆性も要求されるところ、本実施形態の鋼材を採用することにより、その要求を満足することが可能となる。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、上記組成を有する以外は、常法により製造することができる。また、本実施形態の鋼材及び二次加工品は、そのフェライト系ステンレス鋼を用いる以外は、常法により製造することができる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(鋼板の作製)
表1に示す組成(単位:質量部)を有する鋼(供試材)を真空溶解炉で溶製してインゴットに鋳造した。得られたインゴットに熱間圧延を施した後、950℃での焼鈍及び冷間圧延を繰り返して、0.5mm厚さ又は0.6mm厚さの鋼板を作製した。
(酸化増量の測定)
得られた0.5mm厚さの鋼板から、25mm×35mmの大きさの主面を有する試験片を切り出した。その試験片をエレマ電気炉に収容した後、大気雰囲気下、炉内温度1000℃で800時間の連続酸化試験を実施し、その試験前後における試験片の質量変化を測定した。試験後の質量の増分が試験前の質量よりも5mg/cm2以下である場合を「○」、5mg/cm2を超える場合を「×」と評価した。
(落重試験による遷移温度の測定)
上述のようにして得られた0.6mm厚さの鋼板から、ブランク材をΦ40mmのサイズで切り出し、そのブランク材に対して絞り比2.25で円筒絞り加工を施した。こうして得られた加工品を用いて、種々温度を変化させて落重試験を行った。落重試験は、衝撃荷重を加えるための分銅(質量3kg)を高さ100mmのところから加工品に落下させることで行い、加工品に分銅が衝突することで割れが発生した時の温度を遷移温度とした。
上記測定結果を表2に示す。測定結果にみられるように、本発明の実施例に係るNo.1〜13の供試材は、いずれも耐酸化性、耐二次加工脆性に優れたものとなった。一方、比較例に係るNo.14〜26の供試材では、いずれも耐酸化性及び耐二次加工脆性の特性を両立することができず不十分であった。No.14の供試材は、Alを添加していないため耐酸化性が劣り、Siの含有割合が多いことで耐二次加工脆性も良好ではなかった。No.15〜No.18、No.23及びNo.24の供試材は、Al及びSiの含有割合が十分であるため、優れた耐酸化性を有するが、その含有割合が多すぎるため、耐二次加工脆性は良好な結果とはならなかった。また、No.19及びNo.20の供試材は、Al及びSiの含有割合が少ないため、耐二次加工脆性は満足できるものの、耐酸化性は十分ではなかった。
Figure 0005600012
Figure 0005600012
本発明によれば、1000℃程度の高温環境に曝される部品に用いられても酸化が抑制され、しかも、耐二次加工脆性に優れるフェライト系ステンレス鋼、並びにそのフェライト系ステンレス鋼からなる鋼材及びその鋼材を含む二次加工品を提供することができる。したがって、そのような環境下に置かれ、複雑又は微細な形状を有する二次加工品に用いると有用である。
100…排ガスセンサー、110…センサー素子、120…ハウジング、130…内部カバー、140…外部カバー。

Claims (5)

  1. C:0.03質量%以下と、Si:0.3〜2.0質量%以下と、Mn:1.0質量%以下と、P:0.04質量%以下と、S:0.01質量%以下と、Ni:0.2質量%以下と、Cr:16〜20質量%と、N:0.03質量%以下と、Al:0.5質量%以上2.0質量%未満と、必須の元素としてNb:0.3質量%以下と、B:0.0005質量%以上0.002質量%未満と、を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有するフェライト系ステンレス鋼であって、
    1000℃で800時間の連続酸化試験を行った後の酸化増量が5mg/cm2以下であり、落重試験による遷移温度が−20℃以下であり、かつ下記式(1)で表される条件を満たす、耐酸化性及び耐二次加工脆性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
    2.0≦(0.5WSi+2WAl+100WB)≦5.0 (1)
    (式中、WSi、WAl及びWBはそれぞれ、前記フェライト系ステンレス鋼の総質量に対するSi、Al及びBの含有割合(単位:質量%)を示す。)
  2. 下記式(2)で表される条件を満たすTi、Mo:0.05〜0.5質量%、Cu:0.05〜0.5質量%、V:0.05〜0.5質量%、及び、Zr:0.05〜0.5質量%からなる群より選択される1種以上の元素を更に含む、請求項1に記載のフェライト系ステンレス鋼。
    Ti<3(WC+WN) (2)
    (式中、WTi、WC及びWNはそれぞれ、前記フェライト系ステンレス鋼の総質量に対するTi、C及びNの含有割合(単位:質量%)を示す。)
  3. 希土類元素:0.001〜0.05質量%及びCa:0.001〜0.01質量%からなる群より選択される1種以上の元素を更に含む、請求項1又は2に記載のフェライト系ステンレス鋼。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のフェライト系ステンレス鋼からなる鋼材。
  5. 請求項4に記載の鋼材を含む二次加工品。
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