JP5588198B2 - 耐酸化性、耐二次加工脆性及び溶接性に優れたフェライト系ステンレス鋼 - Google Patents

耐酸化性、耐二次加工脆性及び溶接性に優れたフェライト系ステンレス鋼 Download PDF

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Description

本発明は、耐酸化性、耐二次加工脆性及び溶接性に優れたフェライト系ステンレス鋼に関するものである。
Fe−Cr−Alフェライト系ステンレス鋼は、非常に優れた耐高温酸化性を示すことを特徴とし、電熱器の発熱体、燃焼筒、自動車排ガス経路の触媒コンバーター等、高温に曝される部品の材料に使用されている。Fe−Cr−Alフェライト系ステンレス鋼が優れた耐高温酸化性を示すのは、高温下で材料表面に主にAl系酸化物からなる強固で緻密な酸化皮膜を形成し、これが酸化に対して保護層の役割を果たすからである。
自動車分野において、自動車の排ガス規制の強化による排ガス温度の上昇に伴い、耐熱性に優れた鋼が必要とされつつある。エンジンに隣接したエキゾーストマニホールド部や排ガス経路部に設置されている排ガスセンサー等に用いられる材料は、500℃以上の高温に曝されるため、優れた耐高温酸化性が要求される。また、それらの部品は製品形状が複雑で多段絞りが施されることもあるため、材料の二次加工性、特に耐二次加工脆性も重要となる。
一般にフェライト系ステンレス鋼の二次加工性を向上させる元素としてBが知られている。Bを添加して加工性を改善したFe−Cr−Al系フェライト系ステンレス鋼は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1によると、Bの添加によって、成形時の二次加工割れを防止する効果があるとされている。
特開2001−316773号公報
例えば、排ガスセンサーのセンサー素子カバーに用いられる材料として、高級品種であるSUS310Sが主に採用されているが、コスト低減の観点からフェライト系ステンレスを適用できれば工業的な価値は非常に高いといえる。ここで、排ガスセンサーは、水蒸気を含む最高1050℃の排ガス雰囲気に曝されるため、耐酸化性に優れるFe−Cr−Alフェライト系ステンレス鋼は、本用途に好適といえる。
しかしながら、排ガスセンサーのセンサー素子カバーに用いられる材料は、厳しい条件で複雑な加工が施されるところ、オーステナイト系ステンレス鋼よりも伸び、張り出し性及び二次加工性等に劣るフェライト系ステンレス鋼では、特に多段成形において冬季に脆性的な割れが発生することがある。さらに、上述の部品は加工後に溶接を施されることが多く、溶接時の高温割れに対する感受性も十分に考慮する必要がある。
このように加工性及び溶接性の観点から、耐高温酸化性に優れた従来のFe−Cr−Alフェライト系ステンレス鋼であっても、要求特性を十分に満たすものとはいえなくなっている。
また、特許文献1に記載の鋼におけるAlの含有量は、その鋼を燃焼機器部材に用いる場合、2.5質量%未満であり、これでは、1000℃を超える水蒸気雰囲気中の耐酸化性が、Alを3質量%含有するSUH21相当の鋼に本質的に及ばない可能性がある。また、特許文献1では、2.5質量%以上のAlの添加では、加工性及び溶接性に劣ることを開示しており、その改善方法は述べられていない。
本発明は、上記事情にかんがみてなされたものであり、高温の排ガスに曝される部品で使用されても酸化され難く、かつ、耐二次加工脆性及び溶接性に優れるフェライト系ステンレス鋼を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の2種の元素の組成比と、フェライト系ステンレス鋼の粒界に存在する特定成分の割合とを所定の範囲内に調整することで、フェライト系ステンレス鋼の耐高温酸化性、耐二次加工脆性及び溶接性を良好にすることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、C:0.03質量%以下と、Si:0.5質量%以下と、Mn:1.0質量%以下と、P:0.04質量%以下と、S:0.01質量%以下と、Ni:0.6質量%以下と、Cr:15〜20質量%と、N:0.03質量%以下と、Ti:0.5質量%以下と、B:0.0005〜0.003質量%と、Al:2.5質量%以上4.0質量%未満とを含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有するフェライト系ステンレス鋼であって、下記式(1)で表される条件を満足し、かつ、粒界析出物に占めるCr2Bの割合が面積率で20%以下である、耐酸化性、耐二次加工脆性及び溶接性に優れたに優れたフェライト系ステンレス鋼である。
Ti/WB≧100 (1)
ここで、式中、WTi及びWBはそれぞれ、フェライト系ステンレス鋼の総質量に対するTi及びの含有割合(単位:質量%)を示す。
本発明者らは、18Cr−3Al−Ti鋼を基準にして、耐酸化性、耐二次加工脆性及び溶接性に及ぼす各元素と析出物との影響を検討した。その結果、フェライト系ステンレス鋼(以下、単に「鋼」ともいう。)がBを0.0005質量%以上含有することにより、耐二次加工脆性を改善できるだけでなく、耐酸化性も向上できることを確認した。この理由はまだ明らかにできていないが、本発明者らはその理由の一つを下記のように考えている。すなわち、Bが、PやSよりも優先的に鋼における酸化物と母材との界面又は粒界に拡散し偏析することで、界面強度及び粒界強度を上昇させ、耐酸化性及び耐二次加工脆性に有害なPやSの粒界への偏析を抑制することができる。それと共に、Bが粒界に偏析することで粒界自体の強化にも寄与するものと推察される。ただし、鋼がBを、0.003質量%を超える量含有すると、溶接性に加えて、靭性及び熱間加工性に影響を及ぼすため、Bの含有割合は上述の範囲とするのがよいことを知見した。
本発明者らはさらに、これらの効果を十分に発揮させるためには、鋼の粒界にボライド(ホウ化物、ここでは主としてCr2B)が析出していないことが必要となることを見出した。ボライドが形成されると、Bによる他の元素の偏析抑制や粒界強化という効果はかえって低下してしまうため、耐酸化性及び耐二次加工脆性の向上効果が低減する。そして、鋼の粒界へのボライドの形成を容易に抑制するためには、上記式(1)で表される条件を満足するように鋼中のTiとBとの組成比を調整すればよいことを新たに知見し、本発明を完成するに至ったのである。
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、希土類元素及びCaからなる群より選択される1種以上の元素0.10質量%以下を更に含むと好ましい。これにより、フェライト系ステンレス鋼の耐高温酸化性が更に向上する。
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、Mo:0.05〜0.5質量%、Nb:0.4質量%以下、Cu:0.05〜0.5質量%、V:0.05〜0.5質量%、W:0.05〜0.5質量%及びZr:0.05〜0.5質量%からなる群より選択される1種以上の元素を更に含むと好ましい。このような元素を含むフェライト系ステンレス鋼は、靱性が改善したり、高温強度が向上したり、変形し難くなったりする。
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、粒界におけるBの平均含有割合が粒内におけるBの平均含有割合の1.2倍以上であると好ましい。かかるフェライト系ステンレス鋼は、耐酸化性及び耐二次加工脆性の向上効果が更に高くなる。本発明のフェライト系ステンレス鋼は、落重試験による遷移温度が−20℃以下であると好ましい。かかるフェライト系ステンレス鋼は、特に耐二次加工脆性に一層優れたものとなる。
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、板厚減少率が10%を超える加工を施され、かつ、500℃以上の高温環境下に曝される部品の材料として用いられると、本発明による上述の効果を有効に活用することができるので好ましい。
本発明によれば、高温の排ガスに曝される部品で使用されても酸化され難く、かつ、二次加工性及び溶接性に優れるフェライト系ステンレス鋼を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る排ガスセンサーを部分的に示す模式断面図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。また、特記しない限り、各元素の含有割合(単位:質量%)は、フェライト系ステンレス鋼の全量を基準とする。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、C:0.03質量%以下と、Si:0.5質量%以下と、Mn:1.0質量%以下と、P:0.04質量%以下と、S:0.01質量%以下と、Ni:0.6質量%以下と、Cr:15〜20質量%と、N:0.03質量%以下と、Ti:0.5質量%以下と、B:0.0005〜0.003質量%と、Al:1.5質量%以上4.0質量%未満とを含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有するフェライト系ステンレス鋼であって、下記式(1)で表される条件を満足し、かつ、粒界析出物に占めるCr2Bの割合が面積率で20%以下である。
Ti/WB≧100 (1)
ここで、式中、WTi及びWBはそれぞれ、フェライト系ステンレス鋼の総質量に対するTi及びの含有割合(単位:質量%)を示す。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、高温強度、特にクリープ特性を改善するために、Cを含有する。ただし、Cの含有割合が高いと、異常酸化が発生しやすくなる。また、Alを多く含むフェライト系ステンレス鋼においては、Cの含有割合が高くなると、スラブやホットコイルの靭性が劣化し、製造性が劣化する。したがって、本実施形態において、Cの含有割合の上限を0.03質量%以下に限定する。なお、Cの含有割合の下限は、特に限定されず、例えば、0.002質量%である。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼において、Siは、赤スケールの生成を抑制する効果を奏する。この観点から、Siの含有割合は好ましくは0.25質量%以上である。ただし、Siを過剰に添加すると、フェライト系ステンレス鋼の靭性及び加工性が低下する。また、Alを含む鋼において、Si酸化物の生成が緻密なAl系酸化物層の形成を阻害し、耐高温酸化性を低下させる。これらの観点から、Siの含有割合は0.5質量%以下である。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、高温酸化を抑制する観点、特にスケール剥離性を抑制する観点から、Mnを含有する。ただし、Mnは、Mn系酸化物を生成して、緻密なAl系酸化物層の形成を阻害するため、過剰に添加すると耐高温酸化性に影響を及ぼす。そこで、耐高温酸化性を高く維持するために、Mnの含有割合を1.0質量%以下に限定し、0.5質量%以下が好ましい。一方、Mnの含有割合の下限は特に限定されない。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼において、Pは、耐高温酸化性及び熱延板の靭性に影響を及ぼすので、その含有割合を0.04質量%以下に限定する。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼において、Sは、鋼中に不可避的に含まれる元素であり、A1系酸化皮膜の形成を著しく阻害する。したがって、Sの含有割合は0.01質量%以下であり、0.005質量%以下であると好ましい。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼において、Niは、鋼中に不可避的に含まれるが、靱性の改善という観点から好ましい元素である。ただし、Niを多量に含有すると、耐酸化性が低下するため、Niの含有割合は0.6質量%以下、好ましくは0.25質量%以下に限定する。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼において、Crは耐高温酸化性を向上させる元素として基本的かつ有効な元素であり、良好な耐高温酸化性を得るためには、その含有割合は15質量%以上が必要である。一方、Crを過剰に添加すると、スラブやホットコイルの靭性を低下させる。したがって、Crの含有割合は15〜20質量%に限定し、好ましくは17質量%以上19質量%未満である。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、高温強度、特にクリープ特性を改善するために、Nを含有する。ただし、Nは鋼中のAlと結合してAlNを形成し、異常酸化の起点となる。したがって、耐高温酸化性の向上のため、Nの含有割合は0.03質量%以下に限定する。なお、Nの含有割合の下限は、特に限定されず、例えば、0.002質量%である。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼において、Alは、Crと同様、耐高温酸化性を得るために最も重要な元素である。優れた耐高温酸化性は、鋼の表面に形成される緻密なAl系酸化物層によって得られる。このAl系酸化物層を形成する観点から、Alの含有割合は1.5質量%以上である。一方、Alを過剰に含有させるとスラブやホットコイルの靭性が劣化するので、その含有割合は4.0質量%未満とする。なお、Alの含有割合が3.5質量%未満であっても、優れた耐高温酸化性が得られるので、製造性、特に熱間加工性及び酸洗性を重視する場合には、Alの含有割合を3.5%未満としてもよい。さらに、より優れた薄肉化又は耐酸化性を要求する場合、Alの含有割合は、好ましくは2.5質量%以上3.5質量%未満、より好ましくは3.0質量%超3.5質量%未満である。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、鋼中の固溶C及びNとの結合によりそれらを固定して延性、加工性及び製造性(熱延板の靱性)を向上させる目的から、Tiを含む。また、鋼がTiを含有することにより、鋼表面に形成された酸化皮膜の密着性をより高めることができる。これらの観点から、Tiの含有割合は0.1質量%を超えることが好ましい。一方、Tiの含有割合が高くなり過ぎると、鋼表面の酸化皮膜中にTi系酸化物が生成し、Al系酸化皮膜の欠陥部を増加させて耐高温酸化性を低下させる。また、Tiの含有割合が高くなり過ぎると、Tiが酸化皮膜中に濃化して、鋼の高温での変形を増大させる。これらの観点から、Tiの含有割合は0.5質量%以下であり、0.3質量%以下が好ましい。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、耐二次加工脆性及び耐酸化性を改善する観点から、Bを含む。Bが、PやSよりも優先的に鋼における酸化物と母材との界面又は粒界に拡散し偏析することで、界面強度及び粒界強度を上昇させ、耐酸化性及び耐二次加工脆性に有害なPやSの粒界への偏析を抑制することができると考えられる。また、Bが粒界に偏析することで粒界自体の強化にも寄与するものと推察される。かかる観点から、Bの含有割合は0.0005質量%以上である。ただし、Bの含有割合が0.003質量%を超えると、ボライドが粒界に形成するようになり、溶接性に加えて、靭性及び熱間加工性に悪影響を及ぼすため、Bの含有割合は0.003質量%以下である。これらの観点からBの含有割合は、0.0005質量%以上0.002質量%未満であると好ましい。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、上記式(1)で表される条件を満足する。これにより、鋼のB粒界偏析を促進することができる。そのことで、耐酸化性及び耐二次加工脆性が更に改善される。かかる観点から、本実施形態の鋼は、下記式(2)で表される条件を満足することが好ましい。また、WTi/WBの上限は特に限定されず、1000であってもよい。
Ti/WB≧150 (2)
ここで、式中、WTi及びWBは上記式(1)におけるものと同義である。
上記式(1)で表される条件を満足しない場合、製造時に大気中から鋼材中に進入するNとBとが優先的に結合し、BNを形成する。このことにより、Bの粒界偏析の効果を十分に発揮し難くなる。一方、上記式(1)で表される条件を満足する場合、Tiが優先的にNと反応してTiNを形成するため、固溶するBの量が増え、粒界にBが偏析しやすくなると考えられる。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、耐高温酸化性を更に改善する観点から、希土類元素(REM)及びCaからなる群より選択される1種以上の元素を含有すると好ましい。Y、La及びCe等の希土類元素、並びにCaは、鋼材表面に形成されるAl系酸化皮膜を安定化させ、また、マトリックスと酸化皮膜との密着性を改善することにより、耐高温酸化性を向上させると考えられる。このような効果は、フェライト系ステンレス鋼が上記元素を0.01質量%以上含有すると一層有効に奏されるので好ましい。一方、上記元素を過剰に添加すると、熱間加工性や靭性を劣化させたり、異常酸化の起点となる介在物が生成しやすくなって、耐高温酸化性が低下したりする。したがって、希土類元素及びCaからなる群より選択される1種以上の元素の含有割合は、0.10質量%以下であると好ましく、0.05質量%以下であるとより好ましい。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、鋼中の固溶C及びNとの結合によりそれらを固定して靱性を著しく改善する観点から、Nb、V及びZrからなる群より選択される1種以上の元素を含むと好ましい。また、Nb、Mo、Cu及びWからなる群より選択される1種以上の元素を鋼に添加すると、鋼の高温強度が増大すると共に、酸化皮膜が成長する過程で生じる応力を緩和させて、鋼の変形を防止するので好ましい。特にNbを鋼に添加すると、Tiの酸化皮膜中での濃化が抑制され高温での変形が抑制できる。一方、それらの元素を過剰に添加すると、鋼の靱性が劣化する傾向にある。これらの観点から、本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、Mo:0.05〜0.5質量%、Nb:0.4質量%以下、Cu:0.05〜0.5質量%、V:0.05〜0.5質量%、W:0.05〜0.5質量%及びZr:0.05〜0.5質量%からなる群より選択される1種以上の元素を更に含むと好ましい。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼において、粒界析出物に占めるCr2Bの割合は、面積率で20%以下である。これにより、Bによる他の元素の偏析抑制効果や粒界強化を確保することが可能となる。この面積率は、結晶粒界における析出物20箇所(ただし、1つの粒子の粒界について1箇所)に対して、TEMの電子線回折パターンを確認し、その20箇所に対するCr2Bの回折パターンを同定できない箇所の割合(百分率)を100から差し引いて求められる。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼において、粒界におけるBの平均含有割合が粒内におけるBの平均含有割合の1.2倍以上であると好ましい。これにより、鋼の耐酸化性及び耐二次加工脆性を更に向上させることができる。粒内に対する粒界におけるBの平均含有割合の比(Bの偏析状態)は、下記のようにして1.2倍以上か否かを判断される。鋼の試験片断面に対して、SIMS(二次イオン質量分析計)で結晶粒界を横切るように5箇所線分析し(ただし、1つの粒子について1箇所)、結晶粒界から100nm以内のBのピーク強度(ピーク高さ)が、(結晶粒界から100nmを超えて離れた)粒内におけるBのピーク強度(ピーク高さ)の1.2倍以上(ピークが複数存在する場合は、それらのピーク高さの相加平均で比較する。)となる箇所が3箇所以上となった場合に、粒界におけるBの平均含有割合が粒内におけるBの平均含有割合の1.2倍以上であるとする。
上記粒界析出物に占めるCr2Bの割合及び粒内に対する粒界におけるBの平均含有割合の比は、鋼を製造する際の各工程、例えば最終焼鈍の工程、の種々の条件、例えば、冷却速度、を調整することにより、制御することが可能となる。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、各元素の組成を上述の範囲で調整することにより、落重試験による遷移温度を−20℃以下、好ましくは−40以下に制御することができる。その遷移温度は、フェライト系ステンレス鋼の耐二次加工脆性の指標となるものであり、数値が小さくなるほど、耐二次加工脆性に優れると判断される。この落重試験による遷移温度は、下記実施例に記載の方法に準じて測定される。
本実施形態の鋼材は、上記フェライト系ステンレス鋼からなるものである。その鋼材は、圧延、鍛造、引き抜き及び鋳造など公知の各種方法により所望の形状に加工されたものであってよい。鋼材としてより具体的には、鋼板、鋼帯、鋼管、条鋼、形鋼、棒鋼及び線材が挙げられる。
従来のフェライト系ステンレス鋼は、耐酸化性の改善を試みると、その部品への成形性及び溶接性が十分でなかったり、加工難易度が高くなりユーザーでの加工割れが発生しやすくなったりする。また、耐高温脆化性の改善を試みた従来のフェライト系ステンレス鋼は、非常に高価な元素であるZr及びLaが必須元素となるものもあり、経済性の観点から優れたものとはいえない。このように、従来のフェライト系ステンレス鋼は耐二次加工脆性、溶接性及び耐酸化性、特に1000℃程度の耐高温酸化性とを同時に満足させるものではない。
一方、本実施形態のフェライト系ステンレス鋼及びそのフェライト形ステンレス鋼からなる鋼材は、耐高温酸化性、特に1000℃程度の耐高温酸化性に優れ、しかも耐二次加工脆性及び溶接性、特に低温における耐二次加工脆性及び溶接性に優れている。したがって、本実施形態のフェライト系ステンレス鋼及びその鋼からなる鋼材は、500℃以上、より好ましくは1000℃程度の高温に曝される環境下で用いられ、かつ、冬場の低温時に加工したり複雑な形状及び微細な形状に加工したり、溶接したりして得られる二次加工品に好適に用いられる。また、上述の二次加工品への加工は、板厚減少率(加工前の板厚に対する加工前後の板厚差の割合)が10%を超えるような加工であると、本発明による効果を有効に活用することができる。そのような二次加工品としては、例えば、排ガスセンサー(より具体的には、O2センサー、A/Fセンサー、NOxセンサー、温度センサー)のセンサー素子カバーなどの自動車排ガス経路部材、電熱器の発熱体、ストーブの燃焼筒及び反射板、燃料電池の改質器及び固体酸化物型燃料電池(より具体的には、例えば触媒の担体)が挙げられる。
これらのうち、自動車排ガス経路部材の1種である、O2センサー(又はA/Fセンサー)などの排ガスセンサーについて説明する。図1は、本実施形態に係る排ガスセンサーを部分的に示す模式断面図である。この排ガスセンサー100は、排ガス中の酸素ガス濃度を検出するためのセンサー素子110と、そのセンサー素子110を保持する素子保持部材(図示せず)と、その素子保持部材を内側に保持するハウジング120と、ハウジングの端部を外周側から覆うように設けた内部カバー130と、その内部カバーの更に外側を覆うように設けた外部カバー140とを備える。ハウジング120、内部カバー130及び外部カバー140は、それらの重複部分で全周溶接を施されて接合している。本実施形態に係る鋼材は、内部カバー130及び外部カバー140に採用されている。これらの内部カバー130及び外部カバー140は、鋼板を深絞り成形により加工して得られたものである。
内部カバー130及び外部カバー140は、その厚さが例えば1mm未満と薄く、寸法も直径で1.5〜2.0cm程度と小さいものである。しかも、排ガスセンサー100は、1000℃程度の高温で酸素ガスなどの酸化性ガスを含む排ガスに曝される。したがって、内部カバー130及び外部カバー140には優れた高温耐酸化性と共に、耐二次加工脆性も要求されるところ、本実施形態の鋼材を採用することにより、その要求を満足することが可能となる。
本実施形態のフェライト系ステンレス鋼は、上記組成を有する以外は、常法により製造することができる。また、本実施形態の鋼材及び二次加工品は、そのフェライト系ステンレス鋼を用いる以外は、常法により製造することができる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(鋼板の作製)
表1に示す組成(単位:質量部)を有する供試材を真空溶解炉で溶製してインゴットに鋳造した。得られたインゴットに熱間圧延を施した後、950℃での焼鈍及び冷間圧延を繰り返して、0.5mm厚さ及び0.05mm厚さの鋼板を作製した。最終焼鈍では、950℃で3分間保持し、その後、300℃まで30℃/秒以上の速度で冷却した。表1中「−」は検出限界以下であることを示し、Ti又はBが検出限界以下である場合はWTi/WBを算出することはできなかったため、これも「−」で示した。
得られた鋼板について、上述のようにして、粒界析出物に占めるCr2Bの割合及び粒内に対する粒界におけるBの平均含有割合の比を導出した。Cr2Bの割合は、面積率が20%以下である場合を「○」と評価し、20%を超える場合を「×」と評価した。また、Bの平均含有割合の比が1.2倍以上である場合を、Bの偏析状態が「○」と評価し、そうでない場合を、Bの偏析状態が「×」と評価した。
(酸化増量の測定)
得られた0.5mm又は0.05mm厚さの鋼板から、25mm×35mmの大きさの主面を有する試験片を切り出した。その試験片をエレマ電気炉に収納した後、10%の水蒸気を含む空気雰囲気下、0.5mm厚さの鋼板について炉内温度1250℃で400時間、0.05mm厚さの鋼板について炉内温度1000℃で200時間の連続酸化試験を実施した。その試験前後における試験片の質量変化を測定した。0.5mm厚さの鋼板について、試験後の質量の増分が試験前の質量よりも10mg/cm2以下である場合を耐酸化性が良好であるとして「○」、10mg/cm2を超える場合を耐酸化性が良好でないとして「×」と評価した。0.05mm厚さの鋼板について、試験片の片方の主面(空気雰囲気に接していた方の主面)への異常スケールの付着割合が、その面積の50%以上であった場合、耐酸化性が良好でなく異常酸化と判断し「×」と評価し、その面積の50%未満であった場合、耐酸化性が良好であり異常酸化ではないと判断し「○」と評価した。
(落重試験による遷移温度の測定)
上述のようにして得られた0.5mm厚さの鋼板から、ブランク材をφ40mmのサイズで打ち抜き、そのブランク材に対して絞り比2.25の絞り加工を施した。こうして得られた加工品を用いて、種々温度を変化させて落重試験を行った。落重試験は、衝撃荷重を加えるための分銅(質量3kg)を高さ100mmのところから加工品に落下(3J・mの衝撃エネルギーに相当)させることで行い、加工品に分銅が衝突することで割れが発生した時の温度を遷移温度とした。この遷移温度が−20℃以下である場合、耐二次加工脆性が良好であるとして「○」と評価し、−20℃を超える場合、耐二次加工脆性が良好でないとして「×」と評価した。
(溶接性の評価)
上述のようにして最終焼鈍を施した後の鋼板を、厚さ1.2mm、幅40mm、長さ200mmのサイズに加工して溶接性評価用の試験片を得た。引張試験により試験片に10%の歪を与えた後、気温約10℃、溶接速度30cm/分、溶接電流105Aの条件で、試験片の主面中央部にTIGなめ付け溶接を施し、溶接後の割れの有無を目視にて確認した。割れが認められた場合を溶接性が良好でないとして「×」と評価し、割れが認められなかった場合を溶接性が良好であるとして「○」と評価した。
それぞれの試験結果を表2に示す。表2の試験結果にみられるように、本発明鋼No.1〜10は、いずれも耐酸化性、二次加工性及び溶接性に優れており、Bの偏析、ボライドの抑制について、それぞれ満足している。
一方、比較鋼No.11〜19は、いずれも耐酸化性及び耐二次加工脆性の特性を両立せず不十分である。これらのうち比較鋼No.12は、Alの含有割合を少なくすることで耐二次加工脆性は良好となるが、Alの含有割合が少ない故に、均一なAl23皮膜を形成できず耐酸化性が良好ではない結果となったと推察される。また、比較鋼No.14は、Crの含有割合を少なくしたことで耐酸化性が良好ではなかったと推察される。比較鋼No.18及び19は、耐酸化性は良好であるものの、耐二次加工脆性が良好ではなかった。
Figure 0005588198
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本発明によれば、500℃以上、特に1000℃程度の高温環境に曝される部品に用いられても酸化が抑制され、しかも、溶接性及び耐二次加工脆性、特に低温における溶接性及び耐二次加工脆性に優れるフェライト系ステンレス鋼を提供することができる。したがって、そのような環境下に置かれ又はそのような環境下で加工され、複雑又は微細な形状を有する二次加工品に用いると有用である。
100…排ガスセンサー、110…センサー素子、120…ハウジング、130…内部カバー、140…外部カバー。

Claims (6)

  1. C:0.03質量%以下と、Si:0.5質量%以下と、Mn:1.0質量%以下と、P:0.04質量%以下と、S:0.01質量%以下と、Ni:0.6質量%以下と、Cr:15〜20質量%と、N:0.03質量%以下と、Ti:0.5質量%以下と、B:0.0005〜0.003質量%と、Al:2.5質量%以上4.0質量%未満と、を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成を有するフェライト系ステンレス鋼であって、
    下記式(1)で表される条件を満足し、かつ、粒界析出物に占めるCr2Bの割合が面積率で20%以下である、耐酸化性、耐二次加工脆性及び溶接性に優れたフェライト系ステンレス鋼。
    Ti/WB≧100 (1)
    (式中、WTi及びWBはそれぞれ、前記フェライト系ステンレス鋼の総質量に対するTi及びの含有割合(単位:質量%)を示す。)
  2. 希土類元素及びCaからなる群より選択される1種以上の元素0.10質量%以下を更に含む、請求項1に記載のフェライト系ステンレス鋼。
  3. Mo:0.05〜0.5質量%、Nb:0.4質量%以下、Cu:0.05〜0.5質量%、V:0.05〜0.5質量%、W:0.05〜0.5質量%及びZr:0.05〜0.5質量%からなる群より選択される1種以上の元素を更に含む、請求項1又は2に記載のフェライト系ステンレス鋼。
  4. 粒界におけるBの平均含有割合が粒内におけるBの平均含有割合の1.2倍以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフェライト系ステンレス鋼。
  5. 落重試験による遷移温度が−20℃以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフェライト系ステンレス鋼。
  6. 板厚減少率が10%を超える加工を施され、かつ、500℃以上の高温環境下に曝される部品の材料として用いられる、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフェライト系ステンレス鋼。
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